JP3420860B2 - 無電解めっき用接着剤の粗化方法およびプリント配線板の製造方法 - Google Patents

無電解めっき用接着剤の粗化方法およびプリント配線板の製造方法

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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K2203/00Indexing scheme relating to apparatus or processes for manufacturing printed circuits covered by H05K3/00
    • H05K2203/07Treatments involving liquids, e.g. plating, rinsing
    • H05K2203/0756Uses of liquids, e.g. rinsing, coating, dissolving
    • H05K2203/0773Dissolving the filler without dissolving the matrix material; Dissolving the matrix material without dissolving the filler

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、アミノ樹脂からなる
粒子状物質を含有する無電解めっき用接着剤の粗化方法
とこれを利用したプリント配線板の製造方法であり、特
には、絶縁信頼性と量産性に優れ、低公害で実用的なピ
ール強度が得られるプリント配線板の製造方法である。
【0002】
【従来技術】近年、電子工業の進歩に伴い電気機器の小
型化あるいは高速化が進められており、このためプリン
ト配線板やLSIを実装する配線板においてもファイン
パターンによる高密度化および高い信頼性が要求されて
いる。このような要求に応える形で、アディティブ法に
よるプリント配線板が提案されている。このアディティ
ブプリント配線板は、ガラスエポキシなどの基板の上
に、無電解めっき用の接着剤層を形成し、さらにその上
に導体パターンを無電解めっきにより形成するというも
のである。
【0003】無電解めっき用の接着剤としては種々提案
されており、基本的には、樹脂マトリックスに粒子状物
質を分散させ、これを硬化した後、酸や酸化剤で粒子状
物質のみを溶解除去して、表面に粗化面を形成するので
ある。このような粗化面に無電解めっきを施すことによ
り、導体膜と接着剤層との密着が得られるのである。本
願出願人らは、先に特開平5−218638号として、
「アミノ樹脂からなる粒子状物と、酸あるいは酸化剤に
難溶性の未硬化の耐熱性樹脂」から構成される無電解め
っき用接着剤を提案した。このアミノ樹脂からなる粒子
状物質は、製造時において粒径制御が容易であり均一な
粒径が得られるため、これを用いた無電解めっき用接着
剤は、量産性と製品の安定性に優れるものであった。こ
の無電解めっき用接着剤は、従来、クロム酸で粗化処理
することが多かったが、クロムの廃液が公害を引き起こ
すため、量産時にクロム酸を使用することが困難となっ
てきた。そこで、本願発明者らは、量産時におけるクロ
ム酸の代替粗化液として酸あるいは過マンガン酸塩のア
ルカリ溶液を検討した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸や過
マンガン酸塩のアルカリ溶液を粗化液として使用した場
合、いずれも実用的なピール強度を得るには至らなかっ
た。本願発明者らは、鋭意研究した結果、この原因が意
外にも次のような機構に起因するものであることを新た
に知見した。即ち、酸の場合は、アミノ樹脂からなる粒
子状物質を良好に溶解除去するものの、マトリックスで
ある耐熱性樹脂を溶解させにくく、表層のアミノ樹脂の
みが粗化されるだけであり、浅いアンカーしか得られな
い。また、過マンガン酸塩のアルカリ溶液を用いた場合
は、樹脂マトリックスを溶解できるものの、アミノ樹脂
の溶解度がひくく、アミノ樹脂粒子状物質を溶解除去す
るために時間がかかり、この間に樹脂マトリックスが冒
されて脆くなる。このため、酸や過マンガン酸塩のアル
カリ溶液を用いた場合は、ピール強度が低くなるのであ
る。また、過マンガン酸塩のアルカリ溶液を用いた場合
は、樹脂マトリックスを溶解させるため、絶縁層が薄く
なるため、絶縁信頼性が低下してしまうという問題を生
じてしまう。本願発明の目的は、このような問題を解決
し、低公害で、実用的なピール強度が得られるアミノ樹
脂粒子状物質を用いた接着剤の粗化方法を提案すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、次の構成か
らなる。アミノ樹脂からなる粒子状物と耐熱性樹脂から
なる無電解めっき用接着剤層を酸および過マンガン酸塩
のアルカリ溶液を交互に用いて、該アミノ樹脂からなる
粒子状物質を溶解除去して粗化することを特徴とする無
電解めっき用接着剤の粗化方法、およびこれらの構成を
利用したプリント配線板、即ち、基板上にアミノ樹脂か
らなる粒子状物と耐熱性樹脂からなる無電解めっき用接
着剤層を形成した後、酸および過マンガン酸塩のアルカ
リ溶液を交互に用いて、該アミノ樹脂からなる粒子状物
質を溶解除去して該無電解めっき用接着剤層の表面を粗
化し、ついで、該粗化面上に無電解めっきを施して導体
回路を形成することを特徴とするプリント配線板の製造
方法、である。
【0006】
【作用】本願発明おいては、アミノ樹脂からなる粒子状
物を、酸と過マンガン酸塩のアルカリ溶液を交互に用い
て溶解除去することが必要である。アミノ樹脂は酸によ
り急速に加水分解するため、酸により粒子状物質を溶解
させることができる。酸はマトリックス樹脂である耐熱
性樹脂を劣化させにくいため、酸処理により形成される
耐熱性樹脂マトリックスのアンカーの樹脂破壊強度を低
下させることがない。ピール強度は、アンカーの樹脂破
壊強度に支配されるため、樹脂破壊強度が低下しなけれ
ば、ピール強度を低下させることはない。それ故、酸処
理によりピール強度を維持しながらアミノ樹脂粒子状物
質を除去できるのである。
【0007】また、前述のように、酸は耐熱性樹脂を溶
解させることがないため、表面に露出したアミノ樹脂の
粒子状物質のみを溶解させる。従って酸のみでは非常に
浅いアンカー、即ち一次アンカーしか形成できない。ア
ンカーを深くするためには、樹脂マトリックスをわずか
に溶解させて、樹脂マトリックスにより被覆されるアミ
ノ樹脂粒子状物質を露出させ、これを溶解させて二次ア
ンカーを形成する必要がある。このために酸化剤による
処理が必要となるのであるが、クロム酸は、有害な重金
属廃液が発生するため工業レベルでの使用は規制されつ
つあることから、より低公害の過マンガン酸塩のアルカ
リ溶液が採用される。
【0008】しかしながら、過マンガン酸塩のアルカリ
溶液は耐熱性樹脂マトリックスを劣化させる。このた
め、過マンガン酸塩のアルカリ溶液による粗化時間は極
力短くする必要がある(本願発明者らの知見では20分
が限界)。本願発明では、粒子状物質の溶解は酸により
行われるため、樹脂マトリックスの部分溶解のみを過マ
ンガン酸塩のアルカリ溶液により行うことにより、耐熱
性樹脂マトリックスが過マンガン酸塩のアルカリ溶液に
対して暴露される時間を短縮し、これにより耐熱性樹脂
マトリックスの劣化を抑制し、同時に粒子状物質の除去
を確実に実現できるのである。また、過マンガン酸塩の
アルカリ溶液により接着剤層が過剰に溶解されて、絶縁
信頼性が低下することを同時に防止することができる。
さらに、このような粗化方法をアディティブプリント配
線板に応用することにより、低公害で実用的ピール強度
を持つプリント配線板の製造方法を実現できる。
【0009】以下本願発明を詳細に説明する。本願発明
の構成1)は次のものである。少なくとも以下のa)〜
c)工程を含むことを特徴とする無電解めっき用接着剤
層の粗化方法。 a)基体上にアミノ樹脂からなる粒子状物と耐熱性樹脂
からなる無電解めっき用接着剤層を形成する工程。 b)無電解めっき用接着剤層表面を研磨する工程。 c)酸を用いて露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質
を溶解除去した後、過マンガン酸塩のアルカリ溶液に
て、耐熱性樹脂表面を溶解させアミノ樹脂からなる粒子
状物質を露出させる工程。 d)酸を用いて露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質
を溶解除去する工程。
【0010】前記工程a)により、基体上に無電解めっ
き用接着剤層を形成する。基体は、板状をはじめとして
や各種製品形状のものを採用する。工程b)により、無
電解めっき用接着剤層の表面を研磨する。研磨により耐
熱性樹脂マトリックスにより被覆されるアミノ樹脂粒子
を表面に露出させるためである。研磨方法はバフ研磨や
サンドブラスト、ベルトサンダーなど種々の方法が用い
られる。このような研磨工程により、アミノ樹脂粒子状
物質を露出させるために、過マンガン酸塩などによる酸
化剤処理する必要がなく、樹脂マトリックスの劣化を防
止できる。樹脂マトリクッスは、熱硬化直後は酸化剤に
より溶解されにくいため、最初に過マンガン酸塩などに
よる酸化剤処理を行う場合、アミノ樹脂粒子状物質を露
出させるために長時間の処理が必要となり、樹脂マトリ
ックスを著しく劣化させることになるが、研磨処理を採
用することによりこのような問題を解決できる。工程
c)により、露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質を
溶解除去して一次アンカー形成を形成し、ついで、過マ
ンガン酸塩のアルカリ溶液にて、耐熱性樹脂表面を溶解
させて再びアミノ樹脂粒子状物質を露出させるのであ
る。工程d)により、アミノ樹脂粒子状物質を酸により
再び粗化して二次アンカーを形成するのである。この工
程c)およびd)は、繰り返し行ってもよい。回数は、
2〜5回が望ましい。本願発明者らの知見では、2回未
満では、アンカーが浅すぎてピール強度が得られず、5
回を越えると耐熱性樹脂の劣化によりピール強度が低下
する。5回が最もピール強度が高い。
【0011】ついて、本願発明構成1)をプリント配線
板に適用した構成2)について説明する。説明中の番号
は図1のそれである。少なくとも以下のa)〜e)工程
を含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。 a)基板1上にアミノ樹脂からなる粒子状物と耐熱性樹
脂からなる無電解めっき用接着剤層4を形成する工程。 b)無電解めっき用接着剤層4表面を研磨する工程。 c)酸を用いて露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質
3を溶解除去した後、過マンガン酸塩のアルカリ溶液に
て、耐熱性樹脂2表面を溶解させてアミノ樹脂からなる
粒子状物質3を露出させる工程。 d)酸を用いて露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質
3を溶解除去して粗化面とする工程。 e)該粗化面上に無電解めっきを施して導体回路8を形
成する工程 。
【0012】工程a)は、基板1上にアミノ樹脂からな
る粒子状物3と耐熱性樹脂2からなる無電解めっき用接
着剤層4を形成する工程である(図1のa)。基板1
は、ガラスエポキシ基板、ポリイミド基板、セラミック
基板、銅、アルミなどの金属性基板など種々の基板を使
用することができる。基板1には導体回路を形成してお
いてもよく、この場合は多層プリント配線板となる。多
層プリント配線板の場合は、無電解めっき用接着剤とし
て感光性樹脂を使用することが望ましい。感光性樹脂と
することにより、露光、現像によりバイアホールを形成
でき、高密度のビルドアップ多層配線板が得られる。無
電解めっき用接着剤層4は、塗布により形成してもよ
く、フィルム化して形成してもよい。
【0013】工程b)は、無電解めっき用接着剤層4の
表面を研磨するものである。研磨により耐熱性樹マトリ
ックス2により被覆されるアミノ樹脂粒子3を表面に露
出させるための工程である(図1のb)。研磨方法は、
バフ研磨やサンドブラスト、ベルトサンダーなど種々の
方法が用いられる。工程c)により、露出したアミノ樹
脂からなる粒子状物質3を溶解除去して一次アンカー5
を形成した後、過マンガン酸塩のアルカリ溶液にて、耐
熱性樹脂表面を溶解させて再びアミノ樹脂粒子状物質3
を露出させるのである(図1のc)。工程d)により、
露出したアミノ樹脂粒子状物質3を再び溶解させ二次ア
ンカー6を形成する(図1のd)。工程e)により、該
粗化面上に無電解めっきを施して導体回路8を形成する
(図1のe)。無電解めっきを施す前にパラジウムース
ズ、パラジウムコロイド、パラジウムイオンの錯体など
の触媒核を付与し、これを加熱処理などにより、固定す
る。この無電解めっきを施す前に、めっきレジスト7を
設け、無電解めっきを施すことにより、導体回路8が形
成される。めっきレジスト7の形成は、めっきレジスト
組成物を塗布やフィルム化して積層し、露光、現像、U
Vキュアーを行ない、ついで熱処理を施すことにより行
われる。
【0014】必要に応じて酸処理等にて触媒を活性化し
た後、無電解めっき浴に浸漬して、めっき膜を形成す
る。多層プリント配線板の場合は、工程a)〜d)を繰
り返して多層化する。プリント配線板の表面には、液状
のソルダーレジストの未硬化樹脂組成物を塗布するか、
あるいは未硬化のソルダーレジストフィルムをラミネー
トしてソルダーレジスト層を形成する。最後にはんだ層
を形成する。はんだ層の形成方法ははんだペーストなど
をスクリーン印刷してリフローするか、あるいははんだ
めっきを行いリフローする方法がある。
【0015】本願発明で使用される酸は、有機酸や無機
酸を使用することができるが、プリント配線板を製造す
る場合は、リン酸あるいは酢酸、ギ酸などのカルボン酸
が望ましい。これらの酸は、プリント配線板の導体回路
である銅を溶解させることがないからである。また、本
願発明で使用される過マンガン酸塩のアルカリ溶液は、
過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムのアル
カリ溶液であることが望ましい。酸化力が強く毒性も比
較的低いからである。また、過マンガン酸塩のアルカリ
溶液による処理時間は、累積で15分以下とすることが
望ましい。この理由は、この15分を超えるとマトリッ
クス樹脂が劣化してしまうからである。
【0016】本願発明の無電解めっき用接着剤に用いら
れる酸あるいは酸化剤に難溶性の未硬化の耐熱性樹脂
は、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂から選ば
れる少なくとも1種であることが望ましい。この理由
は、これらの樹脂は、低コストであり、また耐熱性にも
優れているからである。また、前記アミノ樹脂は、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂が使用される。ア
ミノ樹脂からなる粒子状物質は、製造時において粒径制
御が容易であり均一な粒径が得られるため、これを用い
た無電解めっき用接着剤は、量産性と製品の安定性に優
れるのである。
【0017】本願発明で用いられるアミノ樹脂の粒子状
物質は、粒子形状、中空形状、解砕片状などの各種形状
のものを使用でき、特に粒子形状の場合は、1)平均粒
径10μm以下の粒子、2)平均粒径2μm以下の耐熱性
樹脂粉末を凝集させて平均粒径2〜10μmの大きさとし
た凝集粒子、3)平均粒径2〜10μmの耐熱性樹脂粉末
と平均粒径2μm以下の耐熱性樹脂粉末との混合物、
4)平均粒径2〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均
粒径2μm以下の耐熱性樹脂粉末もしくは平均粒径2μ
m以下の無機粉末のいずれか少なくとも1種を付着させ
てなる擬似粒子から選ばれることが望ましい。この理由
は、平均粒径10μmを超えると、アンカーが深くなり、
100 μm以下の所謂ファインパターンを形成できなくな
るからであり、一方、上記2)〜4)の疑似粒子が望ま
しい理由は、複雑なアンカーを形成でき、ピール強度を
向上させることができからである。
【0018】このようにして得られるプリント配線板
は、基板上にアミノ樹脂からなる粒子状物と酸あるいは
酸化剤に難溶性の硬化された耐熱性樹脂とからなる無電
解めっき用接着剤層が形成され、その表面のアミノ樹脂
からなる粒子状物が溶解除去されて、一次アンカーおよ
びそれより深い二次アンカーが形成された粗化面を有
し、その粗化面上に導体回路が形成されたことを特徴と
するプリント配線板である。以下、実施例をもって具体
的に説明する。
【0019】
【実施例】
(実施例1) 1)ガラスエポキシ銅張積層板(東芝ケミカル製)上に
感光性ドライフィルム(デュポン製)をラミネートし、
所望の導体回路パターンが描画されたマスクフィルムを
通して紫外線露光させ画像を焼き付けた。次いで、1,1,
1-トリクロロエタンで現像を行い、塩化第二銅エッチン
グ液を用いて非導体部の銅を除去した後、メチレンクロ
リドでドライフィルムを剥離した。これにより基板上に
複数の導体パターンからなる第1層導体回路を有する配
線板を作成した。 2)DMDGに溶解したクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(日本化薬製分子量2500)の25%アクリル化
物を70重量部、ポリエーテルスルフォン(PES)3
0重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:
2E4MZ-CN)4重量部、、感光製モノマーであるカプロラ
クトン変成トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレー
ト(東亜合成製、商品名;アロニックスM325)10
重量部、光開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学
製)5重量部、光増感剤ミヒラーケトン(関東化学製)
0.5重量部を混合した後、NMPを添加しながら混合
し、ホモディスパー攪拌機で粘度2000 CPSに調整
し、続いて、3本ロールで混練して接着剤溶液を得た。 3)この感光性接着剤溶液を、前記1)で作成した配線
板上に、ロールコーターを用いて塗布し、水平状態で20
分間放置してから、60℃で乾燥し、20μmの第1層
を得た。
【0020】4)メラミン樹脂粒子の調製法:メチロー
ルメラミン(600g)、乳化剤(アニオン系アクリル
樹脂7g)、水(8kg)を攪拌しながら、これに酢酸
を加えてpHを5.0にして反応を開始させ、さらに温
度を70℃まで昇温して縮合(架橋)反応が進み、やが
て白濁してメラミン樹脂粒子となる。さらに、この樹脂
粒子を無孔壁型遠心機にて、分離回収し、真空乾燥機に
より40℃にて5時間、95℃にて2時間減圧乾燥し
た。 5)このように調製されたメラミン樹脂粒子を150
℃、1時間乾燥器にて加熱処理した。
【0021】6)DMDGに溶解したクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂(日本化薬製分子量2500)の25
%アクリル化物を70重量部、ポリエーテルスルフォン
(PES)30重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成
製、商品名:2E4MZ-CN)4重量部、、感光製モノマーで
あるカプロラクトン変成トリス(アクロキシエチル)イ
ソシアヌレート(東亜合成製、商品名;アロニックスM
325)10重量部、光開始剤としてのベンゾフェノン
(関東化学製)5重量部、光増感剤ミヒラーケトン(関
東化学製)0.5重量部、さらにこの混合物に対して平
均粒径5.0μmのメラミン樹脂粒子を60重量部と平
均粒径1.0μmのメラミン樹脂粒子を15重量部混合
した後、NMPを添加しながら混合し、ホモディスパー
攪拌機で粘度2000 CPSに調整し、続いて、3本ロー
ルで混練して接着剤溶液を得た。
【0022】7)この感光性接着剤溶液を、前記3)で
作成した接着剤層上に、ロールコーターを用いて塗布
し、水平状態で20分間放置してから、60℃で乾燥し、
20μmの第2層を得た。 8)前記配線板に、100 μmφの黒円が印刷されたフォ
トマスクフィルムを密着させ、超高圧水銀灯500mj /cm
2 で露光した。これをDMDG(ジエチレングリコール
ジメチルエーテル)溶液でスプレー現像することによ
り、配線板上に100 μmφのバイアホールとなる開口を
形成した。さらに、前記配線板を超高圧水銀灯により約
3000mj/cm2 で露光し、100 ℃で1時間、その後150 ℃
で5時間の加熱処理することによりフォトマスクフィル
ムに相当する寸法精度に優れた開口を有する厚さ40μ
mの層間樹脂絶縁層を形成した。
【0023】9)バフロール(角田ブラシ製)を用い
て、前記8)で形成された層間樹脂絶縁層を研磨するこ
とにより層間樹脂絶縁層を35μmとした。 10)前記基板を、50vol%のリン酸溶液に80℃で3
0分間浸漬して層間樹脂絶縁層の表面に露出しているメ
ラミン樹脂粒子を溶解する。さらに過マンガン酸カリウ
ム(KMnO4 110 g /l 、NaOH 45g /l )に70℃で 2
分間浸漬して層間樹脂絶縁層の表面を溶解させ、メラミ
ン樹脂粒子の表面を露出させる。これを、5回繰り返し
て粗化面を形成し、その結果接着剤層の表面に微細なア
ンカーを形成した。 11)接着剤層の表面を粗化した基板をPdCl2 ・2
2 O:0.2g/l ,SnCl・2H2 O:15g/l ,
HCl:30g/l を含む処理液で基板を処理することに
より、接着剤層上に触媒核を付与した。このときの処理
時間は2分、処理温度は35℃である。
【0024】12)接着剤層上に感光性レジストを60
μmの厚さで塗布し、プリベーク、露光・現像を行っ
た。その結果、接着剤層上にパターンレジストを形成し
た。 13)次に、10%のH2 SO4 溶液で基材を活性化処
理した後、無電解銅めっき浴中に投入した。このめっき
では、HCHO:3.5cc/l,NaOH:5g/l,TE
A:8g/l ,CuSO4 ・5H2 O:4.5g/l ,安定
剤少量という浴組成の無電解銅めっき浴を使用した。こ
のときの処理時間は3時間、処理温度は70℃である。
その結果、厚さ21μmの無電解銅めっき層を形成し
た。析出速度は7μm/hrである。
【0025】(比較例1) 1) 手順9)までは実施例1と同様に形成する。 2)前記基板を、50vol%のリン酸溶液に80℃で30
分間浸漬して層間樹脂絶縁層の表面に露出しているメラ
ミン樹脂粒子を溶解する。 3)接着剤層の表面を粗化した基板をPdCl2 ・2H
2 O:0.2g/l ,SnCl・2H2 O:15g/l ,H
Cl:30g/l を含む処理液で基板を処理することによ
り、接着剤層上に触媒核を付与した。このときの処理時
間は2分、処理温度は35℃である。 4)接着剤層上に感光性レジストを60μmの厚さで塗
布し、プリベーク、露光・現像を行った。その結果、接
着剤層上にパターンレジストを形成した。 5)次に、10%のH2 SO4 溶液で基材を活性化処理
した後、無電解銅めっき浴中に投入した。このめっきで
は、HCHO:3.5cc/l,NaOH:5g/l ,TE
A:8g/l ,CuSO4 ・5H2 O:4.5g/l ,安定
剤少量という浴組成の無電解銅めっき浴を使用した。こ
のときの処理時間は3時間、処理温度は70℃である。
その結果、厚さ21μmの無電解銅めっき層を形成し
た。析出速度は7μm/hrである。
【0026】(比較例2) 1) 手順9)までは実施例1と同様に形成する。 2)前記基板を、過マンガン酸カリウム(KMnO4 110
g /l 、NaOH 45g /l KMnO4 )に70℃で 15 分間浸漬
して層間樹脂絶縁層の表面を溶解させ、メラミン樹脂粒
子の表面を露出させる。これを、5回繰り返して粗化面
を形成し、その結果接着剤層の表面に微細なアンカーを
形成した。 3)接着剤層の表面を粗化した基板をPdCl2 ・2H
2 O:0.2g/l ,SnCl・2H2 O:15g/l ,H
Cl:30g/l を含む処理液で基板を処理することによ
り、接着剤層上に触媒核を付与した。このときの処理時
間は2分、処理温度は35℃である。 4)接着剤層上に感光性レジストを60μmの厚さで塗
布し、プリベーク、露光・現像を行った。その結果、接
着剤層上にパターンレジストを形成した。 5)次に、10%のH2 SO4 溶液で基材を活性化処理
した後、無電解銅めっき浴中に投入した。このめっきで
は、HCHO:3.5cc/l,NaOH:5g/l,TE
A:8g/l ,CuSO4 ・5H2 O:4.5g/l ,安定
剤少量という浴組成の無電解銅めっき浴を使用した。こ
のときの処理時間は3時間、処理温度は70℃である。
その結果、厚さ21μmの無電解銅めっき層を形成し
た。析出速度は7μm/hrである。
【0027】(比較例3)基本的には実施例1と同様で
あるが、リン酸による処理2回、過マンガン酸カリウム
による処理を1回行った。得られたピール強度は、0.
7kg/cmであった。 (比較例4)基本的には実施例1と同様であるが、リン
酸による処理6回、過マンガン酸カリウムによる処理を
5回行った。得られたピール強度は、0.5kg/cm
であった。上記実施例1〜比較例5までのピール強度、
膜厚を表1に記載する。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明の無電解
めっき用接着剤層の粗化方法およびこれを用いたプリン
ト配線板の製造方法によれば、低公害で実用的なピール
強度が得られる無電解めっき膜を形成でき、また、接着
剤層の厚みを維持して絶縁信頼性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】a)〜e)は本願発明のプリント配線板の製造
工程図。
【符号の説明】
1 基板 2 耐熱性樹脂マトリックス(耐熱性樹脂) 3 アミノ樹脂粒子状物 4 無電解めっき用接着剤層 5 一次アンカー 6 二次アンカー 7 めっきレジスト 8 導体回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−193956(JP,A) 特開 昭53−21775(JP,A) 特開 昭54−7172(JP,A) 特許2826219(JP,B2) 特許2877993(JP,B2) 特許3152508(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/22 C23C 18/20 H05K 3/18 H05K 3/38

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ樹脂からなる粒子状物と耐熱性樹
    脂からなる無電解めっき用接着剤層を酸および過マンガ
    ン酸塩のアルカリ溶液を交互に用いて、該アミノ樹脂か
    らなる粒子状物質を溶解除去して粗化することを特徴と
    する無電解めっき用接着剤の粗化方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも以下のa)〜c)工程を含む
    ことを特徴とする無電解めっき用接着剤層の粗化方法。 a)基体上にアミノ樹脂からなる粒子状物と耐熱性樹脂
    からなる無電解めっき用接着剤層を形成する工程。 b)無電解めっき用接着剤層表面を研磨する工程。 c)露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質を酸を用い
    て溶解除去した後、過マンガン酸塩のアルカリ溶液に
    て、耐熱性樹脂表面を溶解させアミノ樹脂からなる粒子
    状物質を露出させる工程。 d)露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質を酸を用い
    て溶解除去する工程。
  3. 【請求項3】 前記c)およびd)の工程を2〜5回行
    う請求項1に記載の無電解めっき用接着剤層の粗化方
    法。
  4. 【請求項4】 前記酸は、リン酸、カルボン酸から選ば
    れる少なくとも1種である請求項1〜3に記載の無電解
    めっき用接着剤の粗化方法。
  5. 【請求項5】 基板上にアミノ樹脂からなる粒子状物と
    耐熱性樹脂からなる無電解めっき用接着剤層を形成した
    後、 酸および過マンガン酸塩のアルカリ溶液を交互に用い
    て、該アミノ樹脂からなる粒子状物質を溶解除去して該
    無電解めっき用接着剤層の表面を粗化し、 ついで、該粗化面上に無電解めっきを施して導体回路を
    形成することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも以下のa)〜e)工程を含む
    ことを特徴とするプリント配線板の製造方法。 a)基板上にアミノ樹脂からなる粒子状物と耐熱性樹脂
    からなる無電解めっき用接着剤層を形成する工程。 b)無電解めっき用接着剤層表面を研磨する工程。 c)酸を用いて露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質
    を溶解除去した後、過マンガン酸塩のアルカリ溶液に
    て、耐熱性樹脂表面を溶解させてアミノ樹脂からなる粒
    子状物質を露出させる工程。 d)酸を用いて露出したアミノ樹脂からなる粒子状物質
    を溶解除去して粗化面とする工程。 e)該粗化面上に無電解めっきを施して導体回路を形成
    する工程。
  7. 【請求項7】 前記c)およびd)の工程を2〜5回行
    う請求項6に記載の無電解めっき用接着剤層の粗化方
    法。
  8. 【請求項8】 前記酸は、リン酸、カルボン酸から選ば
    れる少なくとも1種である請求項6〜7に記載の無電解
    めっき用接着剤の粗化方法。
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