JPH10294568A - 多層プリント配線板 - Google Patents
多層プリント配線板Info
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- JPH10294568A JPH10294568A JP11416997A JP11416997A JPH10294568A JP H10294568 A JPH10294568 A JP H10294568A JP 11416997 A JP11416997 A JP 11416997A JP 11416997 A JP11416997 A JP 11416997A JP H10294568 A JPH10294568 A JP H10294568A
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- JP
- Japan
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- resin
- printed wiring
- wiring board
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- Pending
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- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 粗化処理及びソフトエチング処理により発生
するハローイングを抑制して、更に好適には内層ピール
強度を改善し、加湿ふくれを防止して、多層プリント配
線板の接続信頼性を向上させることができる多層プリン
ト配線板を容易かつ経済的に提供するにある。 【解決手段】 導体回路間に樹脂層間絶縁層を備える多
層プリント配線板において、前記樹脂層間絶縁層は、例
えばジシアンアミド等のシアン基を有する非導電性還元
性化合物を含有し、その添加量は樹脂層間絶縁層中1〜
10重量%の割合である。
するハローイングを抑制して、更に好適には内層ピール
強度を改善し、加湿ふくれを防止して、多層プリント配
線板の接続信頼性を向上させることができる多層プリン
ト配線板を容易かつ経済的に提供するにある。 【解決手段】 導体回路間に樹脂層間絶縁層を備える多
層プリント配線板において、前記樹脂層間絶縁層は、例
えばジシアンアミド等のシアン基を有する非導電性還元
性化合物を含有し、その添加量は樹脂層間絶縁層中1〜
10重量%の割合である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板に関し、導体回路の間に設けられている樹脂層間絶縁
層が非導電性還元性化合物を含有する多層プリント配線
板に関する。
板に関し、導体回路の間に設けられている樹脂層間絶縁
層が非導電性還元性化合物を含有する多層プリント配線
板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子工業の進歩に伴い、電子機器
の軽薄短小化、多機能化及び高速化が進められている。
これに伴い、プリント配線板の高密度化、多層化が広範
囲の分野にわたって強く要求されており、ファインパタ
ーン化、高密度化、高信頼性及び機械・熱的安定性を有
する多層プリント配線板を実現するための材料開発や製
造方法が期待されている。
の軽薄短小化、多機能化及び高速化が進められている。
これに伴い、プリント配線板の高密度化、多層化が広範
囲の分野にわたって強く要求されており、ファインパタ
ーン化、高密度化、高信頼性及び機械・熱的安定性を有
する多層プリント配線板を実現するための材料開発や製
造方法が期待されている。
【0003】現在、多層プリント配線板を製造するに
は、金属張絶縁基板上の導体箔の不要部分を、たとえば
エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パタ
ーンを形成するサブトラクティブ法が多く用いられてい
る。
は、金属張絶縁基板上の導体箔の不要部分を、たとえば
エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パタ
ーンを形成するサブトラクティブ法が多く用いられてい
る。
【0004】サブトラクティブ法は、銅張積層板上に配
線パターンをスクリーン印刷法または写真法でエッチン
グレジストを形成し、エッチングレジスト皮膜以外の露
出した銅箔部分を化学的にエッチングした後、エッチン
グレジストを剥離、銅箔の配線パターンを形成する方法
と、配線パターンとなる部分以外の銅箔部分にめっきレ
ジストをスクリーン印刷法または写真法により形成し、
エッチングレジストとなる金属層を電気めっきまたは無
電解めっきにより析出させ、めっきレジストを剥離した
後、エッチングを行い配線パターンを形成する方法とが
ある。この金属層としてよく用いられるものは、はんだ
やNi−Auである。
線パターンをスクリーン印刷法または写真法でエッチン
グレジストを形成し、エッチングレジスト皮膜以外の露
出した銅箔部分を化学的にエッチングした後、エッチン
グレジストを剥離、銅箔の配線パターンを形成する方法
と、配線パターンとなる部分以外の銅箔部分にめっきレ
ジストをスクリーン印刷法または写真法により形成し、
エッチングレジストとなる金属層を電気めっきまたは無
電解めっきにより析出させ、めっきレジストを剥離した
後、エッチングを行い配線パターンを形成する方法とが
ある。この金属層としてよく用いられるものは、はんだ
やNi−Auである。
【0005】該サブトラクティブ法においては、エッチ
ングレジストおよびめっきレジストの形成とエッチング
技術が重要であり、配線パターンの精度はこれらにより
決まる。片面プリント配線板の場合の銅箔の厚さは、例
えば35μm または18μmであるが、スルーホールめ
っき付の両面プリント配線板や多層プリント配線板で
は、銅張積層板にスルーホールめっきを施したり、接続
の信頼性向上や電流容量の確保のため70μm やスルー
ホールめっき厚の設定によりそれぞれ異なる場合が多
く、エッチングには、相当の技術を要する。
ングレジストおよびめっきレジストの形成とエッチング
技術が重要であり、配線パターンの精度はこれらにより
決まる。片面プリント配線板の場合の銅箔の厚さは、例
えば35μm または18μmであるが、スルーホールめ
っき付の両面プリント配線板や多層プリント配線板で
は、銅張積層板にスルーホールめっきを施したり、接続
の信頼性向上や電流容量の確保のため70μm やスルー
ホールめっき厚の設定によりそれぞれ異なる場合が多
く、エッチングには、相当の技術を要する。
【0006】従って、高密度でパターン精度の高い配線
を低コストで作製するため、サブトラクティブ法に比べ
てアディティブ法が注目されてきている。該アディティ
ブ法はサブトラクティブ法と異なり、無電解めっき法を
用いて配線パターンを形成する方法である。具体的に
は、絶縁基板上に導電性材料を、たとえば無電解めっき
などによって選択的に析出させて、導体パターンを形成
するプリント配線板の製法である。アディティブ法に
は、接着剤付積層板にスルーホール穴を形成し、めっき
レジスト形成後にスルーホール穴壁と表裏のめっきレジ
スト以外の積層板表面上に同時に無電解銅めっきのみで
配線パターンを形成するフルアディティブ法、接着剤付
積層板にスルーホール穴形成後、無電解銅めっき層を全
面に析出させ、めっきレジスト形成後、電解銅めっきに
よりスルーホール穴壁とめっきレジスト以外の配線パタ
ーン部に銅を析出させ、めっきレジストを剥離し、クイ
ックエッチングして配線パターンを形成するセミアディ
ティブ法と、銅張積層板を用いて、マズサブトラクティ
ブ法により配線パターンを形成し、スルーホール部以外
をめっきレジスト形成後、無電解銅めっきを析出させ配
線パターンを形成するパートリーアディティブ法とがあ
る。
を低コストで作製するため、サブトラクティブ法に比べ
てアディティブ法が注目されてきている。該アディティ
ブ法はサブトラクティブ法と異なり、無電解めっき法を
用いて配線パターンを形成する方法である。具体的に
は、絶縁基板上に導電性材料を、たとえば無電解めっき
などによって選択的に析出させて、導体パターンを形成
するプリント配線板の製法である。アディティブ法に
は、接着剤付積層板にスルーホール穴を形成し、めっき
レジスト形成後にスルーホール穴壁と表裏のめっきレジ
スト以外の積層板表面上に同時に無電解銅めっきのみで
配線パターンを形成するフルアディティブ法、接着剤付
積層板にスルーホール穴形成後、無電解銅めっき層を全
面に析出させ、めっきレジスト形成後、電解銅めっきに
よりスルーホール穴壁とめっきレジスト以外の配線パタ
ーン部に銅を析出させ、めっきレジストを剥離し、クイ
ックエッチングして配線パターンを形成するセミアディ
ティブ法と、銅張積層板を用いて、マズサブトラクティ
ブ法により配線パターンを形成し、スルーホール部以外
をめっきレジスト形成後、無電解銅めっきを析出させ配
線パターンを形成するパートリーアディティブ法とがあ
る。
【0007】該アディティブ法は、基本的には必要部分
にのみ配線パターンとなる導体を析出させるため、サブ
トラクティブ法と比べて工程が短く、低コスト化が可能
である。スルーホール穴へのめっき付きまわり性が良好
で微小径スルーホール穴に適しており、均一なめっき析
出が可能で微細配線の形成に適する。
にのみ配線パターンとなる導体を析出させるため、サブ
トラクティブ法と比べて工程が短く、低コスト化が可能
である。スルーホール穴へのめっき付きまわり性が良好
で微小径スルーホール穴に適しており、均一なめっき析
出が可能で微細配線の形成に適する。
【0008】かかるアディティブ法により形成した多層
プリント配線板の例としては、例えば、特開昭61−2
76875号公報、特開平2−188929号公報、米
国特許第5055321号公報に開示されているものが
あり、これらには、導体回路間に樹脂層間絶縁層を備え
る多層プリント配線板において、前記樹脂層間絶縁層
は、感光性樹脂マトリックス中に一定の耐熱性樹脂微粉
末を含むことが記載されている。
プリント配線板の例としては、例えば、特開昭61−2
76875号公報、特開平2−188929号公報、米
国特許第5055321号公報に開示されているものが
あり、これらには、導体回路間に樹脂層間絶縁層を備え
る多層プリント配線板において、前記樹脂層間絶縁層
は、感光性樹脂マトリックス中に一定の耐熱性樹脂微粉
末を含むことが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな多層プリント配線板では、樹脂層間絶縁剤で絶縁さ
れた導体回路間をバイアホールで電気的に接続する必要
があるが、バイアホール用の孔を形成した後、該孔をク
ロム酸等で粗化処理すると、その孔の周囲の下層導体回
路表面が溶解して変色するいわゆるハローイングと称さ
れる現象が発生してしまったり、更に、粗化処理後に、
バイアホール形成のためのめっき処理を行うが、このめ
っきの前処理として過酸化水素と硫酸によるソフトエッ
チングと称されるめっき前処理により、さらに下層導体
回路表面が溶解し、ハローイングの広がりが生じ、多層
プリント配線板の接続信頼性を損なうという問題を有し
ていた。
うな多層プリント配線板では、樹脂層間絶縁剤で絶縁さ
れた導体回路間をバイアホールで電気的に接続する必要
があるが、バイアホール用の孔を形成した後、該孔をク
ロム酸等で粗化処理すると、その孔の周囲の下層導体回
路表面が溶解して変色するいわゆるハローイングと称さ
れる現象が発生してしまったり、更に、粗化処理後に、
バイアホール形成のためのめっき処理を行うが、このめ
っきの前処理として過酸化水素と硫酸によるソフトエッ
チングと称されるめっき前処理により、さらに下層導体
回路表面が溶解し、ハローイングの広がりが生じ、多層
プリント配線板の接続信頼性を損なうという問題を有し
ていた。
【0010】また、このような多層プリント配線板で
は、樹脂層間絶縁剤と導体回路との密着強度(以下、
「内層ピール強度」と称す)が十分ではないため、高温
多湿条件下にさらすことにより、加湿ふくれが生じてし
まっていた。
は、樹脂層間絶縁剤と導体回路との密着強度(以下、
「内層ピール強度」と称す)が十分ではないため、高温
多湿条件下にさらすことにより、加湿ふくれが生じてし
まっていた。
【0011】従って、本発明の目的は、多層プリント配
線板の製造工程において発生するハローイングを抑制し
て、多層プリント配線板の接続信頼性を向上させること
ができる多層プリント配線板を容易かつ経済的に提供す
るにある。
線板の製造工程において発生するハローイングを抑制し
て、多層プリント配線板の接続信頼性を向上させること
ができる多層プリント配線板を容易かつ経済的に提供す
るにある。
【0012】更に、本発明の他の目的は、前記目的に加
えて、更に内層ピール強度を改善し、加湿ふくれを防止
し、多層プリント配線板の接続信頼性を向上させること
ができる多層プリント配線板を容易かつ経済的に提供す
るにある。
えて、更に内層ピール強度を改善し、加湿ふくれを防止
し、多層プリント配線板の接続信頼性を向上させること
ができる多層プリント配線板を容易かつ経済的に提供す
るにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため研究した結果、第1の課題は樹脂層間絶
縁層に非導電性還元性化合物を含有させることにより、
また第2の課題は樹脂層間絶縁層に非導電性還元性化合
物を含有させ、更にこれを繊維状フィラーで補強するこ
とにより、上記の問題を解決できることを知見し、本発
明を達成するに到った。
を解決するため研究した結果、第1の課題は樹脂層間絶
縁層に非導電性還元性化合物を含有させることにより、
また第2の課題は樹脂層間絶縁層に非導電性還元性化合
物を含有させ、更にこれを繊維状フィラーで補強するこ
とにより、上記の問題を解決できることを知見し、本発
明を達成するに到った。
【0014】すなわち、請求項1記載の多層プリント配
線板は、前記樹脂層間絶縁層が、非導電性還元性化合物
を含有してなることを特徴とする。
線板は、前記樹脂層間絶縁層が、非導電性還元性化合物
を含有してなることを特徴とする。
【0015】請求項2記載の多層プリント配線板は、前
記非導電性還元性化合物が、シアン基を含有する有機化
合物であることを特徴とする。
記非導電性還元性化合物が、シアン基を含有する有機化
合物であることを特徴とする。
【0016】請求項3記載の多層プリント配線板は、前
記シアン基を有する有機化合物が、ジシアンアミドであ
ることを特徴とする。
記シアン基を有する有機化合物が、ジシアンアミドであ
ることを特徴とする。
【0017】請求項4記載の多層プリント配線板は、非
導電性還元性化合物が、樹脂層間絶縁層中1〜10重量
%の割合で含有されることを特徴とする。
導電性還元性化合物が、樹脂層間絶縁層中1〜10重量
%の割合で含有されることを特徴とする。
【0018】請求項5記載の多層プリント配線板は、前
記樹脂層間絶縁層が、エポキシ樹脂を基材とし、更にイ
ミダゾール化合物を含有することを特徴とする。
記樹脂層間絶縁層が、エポキシ樹脂を基材とし、更にイ
ミダゾール化合物を含有することを特徴とする。
【0019】請求項6記載の多層プリント配線板は、非
導電性還元性化合物とイミダゾール化合物が、重量比で
1/1〜10/1であることを特徴とする。
導電性還元性化合物とイミダゾール化合物が、重量比で
1/1〜10/1であることを特徴とする。
【0020】請求項7記載の多層プリント配線板は、前
記樹脂層間絶縁層が、更に繊維状フィラーを含有するこ
とを特徴とする。
記樹脂層間絶縁層が、更に繊維状フィラーを含有するこ
とを特徴とする。
【0021】請求項8記載の多層プリント配線板は、多
層プリント配線板中の層樹脂層間絶縁層の上部に、該層
間樹脂絶縁剤層と接着して無電解めっき用接着剤層が設
けられてなることを特徴とする。
層プリント配線板中の層樹脂層間絶縁層の上部に、該層
間樹脂絶縁剤層と接着して無電解めっき用接着剤層が設
けられてなることを特徴とする。
【0022】請求項9記載の多層プリント配線板は、前
記導体回路表面が、粗化処理を施されてなることを特徴
とする。
記導体回路表面が、粗化処理を施されてなることを特徴
とする。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の多層プリント配線板は、
複数の導体回路間を電気的に絶縁している樹脂層間絶縁
層が非導電性還元性化合物を含有する多層プリント配線
板である。
複数の導体回路間を電気的に絶縁している樹脂層間絶縁
層が非導電性還元性化合物を含有する多層プリント配線
板である。
【0024】従来の多層プリント配線板は、樹脂層間絶
縁層により被覆された下層導体回路表面に薄い酸化膜が
形成されており、この酸化膜が粗化処理やソフトエッチ
ングにより溶解して、下層導体回路表面と樹脂層間絶縁
層との間に隙間を発生させて、この隙間が変色の原因、
即ちハローイングを生ぜしめている。
縁層により被覆された下層導体回路表面に薄い酸化膜が
形成されており、この酸化膜が粗化処理やソフトエッチ
ングにより溶解して、下層導体回路表面と樹脂層間絶縁
層との間に隙間を発生させて、この隙間が変色の原因、
即ちハローイングを生ぜしめている。
【0025】本発明においては、樹脂層間絶縁層に還元
性化合物を含有せているため、その還元性により、下層
導体回路表面の酸化膜の発生を防止若しくは除去するこ
とができ、このためハローイングが発生しないのであ
る。
性化合物を含有せているため、その還元性により、下層
導体回路表面の酸化膜の発生を防止若しくは除去するこ
とができ、このためハローイングが発生しないのであ
る。
【0026】このような還元化合物は、非導電性であれ
ば特に限定されず使用することができるが、特に有機物
の還元性化合物が樹脂に対する分散性の点から望まし
く、例えば、ヒドラジンおよびその誘導体、グルコー
ス、フルクトース、マルトースなどの還元糖、ホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド化合物、
ギ酸やシュウ酸などの有機酸、ジシアンジアミドなどの
シアン基を有する化合物などが挙げられ、好ましくはマ
イグレーション防止の点からシアン基を有する有機化合
物が用いられる。
ば特に限定されず使用することができるが、特に有機物
の還元性化合物が樹脂に対する分散性の点から望まし
く、例えば、ヒドラジンおよびその誘導体、グルコー
ス、フルクトース、マルトースなどの還元糖、ホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド化合物、
ギ酸やシュウ酸などの有機酸、ジシアンジアミドなどの
シアン基を有する化合物などが挙げられ、好ましくはマ
イグレーション防止の点からシアン基を有する有機化合
物が用いられる。
【0027】該シアン基を有する有機化合物としては、
ジシアンアミドを用いることができ、特に好適にはジシ
アンジアミドを用いることができる。これはジシアンジ
アミドには、好適な層間樹脂絶縁剤マトリックスとして
使用できるエポキシ樹脂の伸び率を改善する効果もあ
り、樹脂破壊強度を向上させることができるからであ
る。
ジシアンアミドを用いることができ、特に好適にはジシ
アンジアミドを用いることができる。これはジシアンジ
アミドには、好適な層間樹脂絶縁剤マトリックスとして
使用できるエポキシ樹脂の伸び率を改善する効果もあ
り、樹脂破壊強度を向上させることができるからであ
る。
【0028】更に、上記非導電性還元性化合物の添加量
は、層間樹脂絶縁剤の全重量に対して1〜10重量%、
好ましは4〜7重量%である。10重量%を超えると樹
脂が脆くなり、1重量%未満ではハローイングの抑制力
が低下するからである。
は、層間樹脂絶縁剤の全重量に対して1〜10重量%、
好ましは4〜7重量%である。10重量%を超えると樹
脂が脆くなり、1重量%未満ではハローイングの抑制力
が低下するからである。
【0029】本発明で使用される層間樹脂のマトリック
ス樹脂としては、エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリイミ
ド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂等の耐熱性樹
脂が好適に用いられる。これは、耐熱性樹脂からなる樹
脂層間絶縁層は誘電率が低く、膜厚をコントロールする
ことが容易であり、高速化に適しているからである。特
に耐熱性、強度、コストの点からエポキシ樹脂が好まし
い。
ス樹脂としては、エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリイミ
ド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミ
ド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂等の耐熱性樹
脂が好適に用いられる。これは、耐熱性樹脂からなる樹
脂層間絶縁層は誘電率が低く、膜厚をコントロールする
ことが容易であり、高速化に適しているからである。特
に耐熱性、強度、コストの点からエポキシ樹脂が好まし
い。
【0030】また、エポキシ樹脂としては、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂が、耐酸化剤
性、耐熱性に優れるため、好適である。
ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂が、耐酸化剤
性、耐熱性に優れるため、好適である。
【0031】上記樹脂は予め感光化しておいてもよく、
これは所定の箇所を露光した後、現像エッチング処理す
ることにより、導体層間を接続するためのバイアホール
を容易に形成することができるからである。特に感光化
に好適に用いられる樹脂には、エポキシ樹脂のアクリレ
ートがある。
これは所定の箇所を露光した後、現像エッチング処理す
ることにより、導体層間を接続するためのバイアホール
を容易に形成することができるからである。特に感光化
に好適に用いられる樹脂には、エポキシ樹脂のアクリレ
ートがある。
【0032】本発明における樹脂層間絶縁層の好適な厚
さは、通常30〜60μm であるが、特に高い絶縁性が
要求される場合にはそれ以上に厚くすることも可能であ
る。
さは、通常30〜60μm であるが、特に高い絶縁性が
要求される場合にはそれ以上に厚くすることも可能であ
る。
【0033】本発明で使用される層間樹脂としてエポキ
シ樹脂を採用する場合は、非導電性還元性化合物と組み
合わせて、イミダゾール硬化剤を使用することが望まし
い。イミダゾール硬化剤は、エポキシ樹脂の耐クロム酸
性、耐熱性、強度を改善するからである。
シ樹脂を採用する場合は、非導電性還元性化合物と組み
合わせて、イミダゾール硬化剤を使用することが望まし
い。イミダゾール硬化剤は、エポキシ樹脂の耐クロム酸
性、耐熱性、強度を改善するからである。
【0034】イミダゾール硬化剤としては、2−メチル
イミダゾール(商品名2MZ:四国化成(株)製)、4
−メチル−2−エチルイミダゾール(商品名2E4M
Z:四国化成(株)製)、2−フェニルイミダゾール
(商品名2PZ:四国化成(株)製)、4−メチル−2
−フェニルイミダゾール(商品名2P4MZ:四国化成
(株)製)、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール
(商品名1B2MZ:四国化成(株)製)、2−エチル
イミダゾール(商品名2EZ:四国化成(株)製)、2
−イソプロピルイミダゾール(商品名2IZ:四国化成
(株)製)、1−ジアノエチル−2−メチルイミダゾー
ル(商品名2MZ−CN:四国化成(株)製)、1−シ
アノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名C11
Z−CN:四国化成(株)製)などがある。
イミダゾール(商品名2MZ:四国化成(株)製)、4
−メチル−2−エチルイミダゾール(商品名2E4M
Z:四国化成(株)製)、2−フェニルイミダゾール
(商品名2PZ:四国化成(株)製)、4−メチル−2
−フェニルイミダゾール(商品名2P4MZ:四国化成
(株)製)、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール
(商品名1B2MZ:四国化成(株)製)、2−エチル
イミダゾール(商品名2EZ:四国化成(株)製)、2
−イソプロピルイミダゾール(商品名2IZ:四国化成
(株)製)、1−ジアノエチル−2−メチルイミダゾー
ル(商品名2MZ−CN:四国化成(株)製)、1−シ
アノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(商品名C11
Z−CN:四国化成(株)製)などがある。
【0035】特に、上記イミダゾール硬化剤は、25℃
で液状のものがよく、これは無溶剤樹脂を使用するた
め、粉末では均一混練が難しく、液状の方が均一に混練
できるからである。液状イミダゾール硬化剤としては、
1−ベンジル−2−メチルイミダゾール(商品名1B2
MZ:四国化成(株)製)、1−シアノエチル−2−エ
チル−4−メチルイミダゾール(商品名2E4MZ−C
N:四国化成(株)製)、4−メチル−2−エチルイミ
ダゾール(商品名2E4MZ:四国化成(株)製)が挙
げられる。
で液状のものがよく、これは無溶剤樹脂を使用するた
め、粉末では均一混練が難しく、液状の方が均一に混練
できるからである。液状イミダゾール硬化剤としては、
1−ベンジル−2−メチルイミダゾール(商品名1B2
MZ:四国化成(株)製)、1−シアノエチル−2−エ
チル−4−メチルイミダゾール(商品名2E4MZ−C
N:四国化成(株)製)、4−メチル−2−エチルイミ
ダゾール(商品名2E4MZ:四国化成(株)製)が挙
げられる。
【0036】イミダゾール硬化剤の添加量は、0.1〜
10重量%がよい。10重量%を超えると吸湿性が上が
り絶縁不良を生じ、0.1重量%未満では硬化剤の効果
が少ないからである。また、特にイミダゾール硬化剤/
上記還元性化合物の比は、1/1〜1/10程度が望ま
しい。この範囲で樹脂強度向上とハローイング防止効果
を同時に有効に達成できるからである。
10重量%がよい。10重量%を超えると吸湿性が上が
り絶縁不良を生じ、0.1重量%未満では硬化剤の効果
が少ないからである。また、特にイミダゾール硬化剤/
上記還元性化合物の比は、1/1〜1/10程度が望ま
しい。この範囲で樹脂強度向上とハローイング防止効果
を同時に有効に達成できるからである。
【0037】更に好適には、前記樹脂層間絶縁層が更に
繊維状フィラーを含有する。
繊維状フィラーを含有する。
【0038】前記層間樹脂絶縁層に繊維状フィラーを含
有させると、該樹脂に可撓性が付与され、靱性が改善さ
れる。このため、多層プリント配線板の内層ピール強度
が増大し、その結果、加湿ふくれが防止できるのであ
る。
有させると、該樹脂に可撓性が付与され、靱性が改善さ
れる。このため、多層プリント配線板の内層ピール強度
が増大し、その結果、加湿ふくれが防止できるのであ
る。
【0039】前記繊維状フィラーとしては、ホウ酸アル
ミニウムウイスカ、炭酸カルシウムウイスカ、炭化珪素
ウイスカネアルミナウイスカなどの無機ウイスカ、及び
炭素繊維、アラミド繊維等の有機繊維のチョップドファ
イバなどを使用することができる。
ミニウムウイスカ、炭酸カルシウムウイスカ、炭化珪素
ウイスカネアルミナウイスカなどの無機ウイスカ、及び
炭素繊維、アラミド繊維等の有機繊維のチョップドファ
イバなどを使用することができる。
【0040】該繊維状フィラーの長さは、10〜30μ
m 、特に10〜15μm 、その径は、0.5〜1.0μ
m であることがよい。バイアホール形成用の開口物に壁
面からフィラーが突出することがないため、めっきを均
一につけやすく、かつ靱性を向上させることができるか
らである。
m 、特に10〜15μm 、その径は、0.5〜1.0μ
m であることがよい。バイアホール形成用の開口物に壁
面からフィラーが突出することがないため、めっきを均
一につけやすく、かつ靱性を向上させることができるか
らである。
【0041】また、該繊維状フィラーの添加量は、樹脂
層間絶縁層中10〜40重量%、好ましくは20〜25
重量%が好ましい。この範囲であると基板に対する塗布
性を低下することなく樹脂の靱性を改善することができ
るからである。
層間絶縁層中10〜40重量%、好ましくは20〜25
重量%が好ましい。この範囲であると基板に対する塗布
性を低下することなく樹脂の靱性を改善することができ
るからである。
【0042】本発明においては、上記樹脂層間絶縁層の
上部に、該層間樹脂絶縁層と接着して無電解めっき用絶
縁接着剤層を設ける2層構造とすることが好ましい。上
層は無電解めっき膜による導体回路を形成するため、無
電解めっき用絶縁接着剤層が望ましく、下層は導体回路
に接触するため、加湿ふくれ防止の必要から樹脂層間絶
縁層とする構成が望ましい。
上部に、該層間樹脂絶縁層と接着して無電解めっき用絶
縁接着剤層を設ける2層構造とすることが好ましい。上
層は無電解めっき膜による導体回路を形成するため、無
電解めっき用絶縁接着剤層が望ましく、下層は導体回路
に接触するため、加湿ふくれ防止の必要から樹脂層間絶
縁層とする構成が望ましい。
【0043】上記無電解めっき用絶縁接着剤層は、無電
解めっき膜との密着性に優れることが重要であり、無電
解めっき用接着剤としては種々のものが使用でき、例え
ば、ゴムのみを酸化剤で選択的に溶解除去できる、いわ
ゆるゴム系接着剤や、酸あるいは酸化剤に難溶性のマト
リックス樹脂としての耐熱性樹脂中に、酸あるいは酸化
剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子を混合した接着剤等の公知
のものを使用することができる。
解めっき膜との密着性に優れることが重要であり、無電
解めっき用接着剤としては種々のものが使用でき、例え
ば、ゴムのみを酸化剤で選択的に溶解除去できる、いわ
ゆるゴム系接着剤や、酸あるいは酸化剤に難溶性のマト
リックス樹脂としての耐熱性樹脂中に、酸あるいは酸化
剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子を混合した接着剤等の公知
のものを使用することができる。
【0044】本発明で使用できる酸あるいは酸化剤に難
溶性のマトリックス樹脂および樹脂層間絶縁層に使用す
る樹脂としての耐熱性樹脂は、耐熱性、電気絶縁性、化
学的安定性および接着性に優れ、硬化処理により酸又は
酸化剤に難溶性となるものであり、熱硬化性樹脂、感光
化した熱硬化性樹脂や感光化した熱硬化性樹脂と熱可塑
性樹脂の複合体を使用できる。該樹脂は予め感光化する
こともでき、感光化することにより所定の箇所を露光し
た後、現像によりバイアホールを容易に形成することが
できる。また、熱可塑性樹脂と複合化することにより靱
性を向上させることができ、導体回路のピール強度の向
上、ヒートサイクルによるバイアホール部分のクラック
発生を防止できる。
溶性のマトリックス樹脂および樹脂層間絶縁層に使用す
る樹脂としての耐熱性樹脂は、耐熱性、電気絶縁性、化
学的安定性および接着性に優れ、硬化処理により酸又は
酸化剤に難溶性となるものであり、熱硬化性樹脂、感光
化した熱硬化性樹脂や感光化した熱硬化性樹脂と熱可塑
性樹脂の複合体を使用できる。該樹脂は予め感光化する
こともでき、感光化することにより所定の箇所を露光し
た後、現像によりバイアホールを容易に形成することが
できる。また、熱可塑性樹脂と複合化することにより靱
性を向上させることができ、導体回路のピール強度の向
上、ヒートサイクルによるバイアホール部分のクラック
発生を防止できる。
【0045】具体的には、ポリイミド樹脂、エポキシ樹
脂、エポキシ溶性ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂をアクリル酸やメタクリル酸などと反応させ
たエポキシアクリレート樹脂やエポキシメタクリレート
樹脂と、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフ
ィドとの複合体が好適である。また、樹脂マトリックス
および樹脂層間絶縁剤として使用されるエポキシ樹脂
は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂あるいはフェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エ
ポキシ樹脂とイミダゾール硬化剤や酸無水物で硬化させ
たものが好ましい。これらの硬化物は酸や酸化剤に難溶
性であり、また耐塩基性に優れるからである。これは、
無電解めっき液は強塩基性であり、耐塩基性は無電解め
っき用接着剤の必須特性である。
脂、エポキシ溶性ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂をアクリル酸やメタクリル酸などと反応させ
たエポキシアクリレート樹脂やエポキシメタクリレート
樹脂と、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフ
ィドとの複合体が好適である。また、樹脂マトリックス
および樹脂層間絶縁剤として使用されるエポキシ樹脂
は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂あるいはフェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エ
ポキシ樹脂とイミダゾール硬化剤や酸無水物で硬化させ
たものが好ましい。これらの硬化物は酸や酸化剤に難溶
性であり、また耐塩基性に優れるからである。これは、
無電解めっき液は強塩基性であり、耐塩基性は無電解め
っき用接着剤の必須特性である。
【0046】なお、無電解メッキ用接着剤層の樹脂マト
リックスは、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂と一部を感光化した熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂と感
光性樹脂の複合体を使用し、樹脂層間絶縁層は、熱可塑
性樹脂を複合化しない、熱硬化性樹脂、一部を感光化し
た熱硬化性樹脂、感光性樹脂を使用することが好適であ
る。熱可塑性樹脂を複合化すると、靱性を改善してピー
ル強度を向上させることができ、かつバイアホール用開
口部の底面に熱可塑性樹脂が残存することを防止できる
からである。
リックスは、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂、熱可塑性樹
脂と一部を感光化した熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂と感
光性樹脂の複合体を使用し、樹脂層間絶縁層は、熱可塑
性樹脂を複合化しない、熱硬化性樹脂、一部を感光化し
た熱硬化性樹脂、感光性樹脂を使用することが好適であ
る。熱可塑性樹脂を複合化すると、靱性を改善してピー
ル強度を向上させることができ、かつバイアホール用開
口部の底面に熱可塑性樹脂が残存することを防止できる
からである。
【0047】本願発明で使用される酸あるいは酸化剤に
可溶性の耐熱性樹脂粒子は、耐熱性と電気絶縁性に優
れ、酸又は酸化剤以外の薬品に対して安定な性質を示す
樹脂であって、硬化処理することにより、耐熱性樹脂液
又は溶剤に対しては難溶性となるが酸化剤に対しては可
溶性となる樹脂を用いる。このような樹脂としては、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド−トリ
アジン樹脂等を用いることが好ましく、特に、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させた
ものが望ましい。
可溶性の耐熱性樹脂粒子は、耐熱性と電気絶縁性に優
れ、酸又は酸化剤以外の薬品に対して安定な性質を示す
樹脂であって、硬化処理することにより、耐熱性樹脂液
又は溶剤に対しては難溶性となるが酸化剤に対しては可
溶性となる樹脂を用いる。このような樹脂としては、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド−トリ
アジン樹脂等を用いることが好ましく、特に、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させた
ものが望ましい。
【0048】上記酸化剤に対して可溶性の耐熱性粒子を
構成する耐熱性樹脂は、いずれも硬化処理されたもので
構成される。この耐熱性粒子を構成する耐熱性樹脂を硬
化処理されたものに限ったのは、硬化処理していないも
のを用いると、マトリックスを形成する耐熱性樹脂液あ
るいはこのマトリックスを形成する耐熱性樹脂を溶剤を
用いて溶解した溶液中に添加した場合、この耐熱性粒子
を構成する耐熱性樹脂も該耐熱性樹脂液あるいは溶液中
に溶解してしまい、耐熱性粒子としての機能を発揮させ
ることが不可能になるからである。この樹脂粒子は、酸
や酸化剤に分解あるいは溶解しやすく、明確なアンカー
を形成しやすいからである。
構成する耐熱性樹脂は、いずれも硬化処理されたもので
構成される。この耐熱性粒子を構成する耐熱性樹脂を硬
化処理されたものに限ったのは、硬化処理していないも
のを用いると、マトリックスを形成する耐熱性樹脂液あ
るいはこのマトリックスを形成する耐熱性樹脂を溶剤を
用いて溶解した溶液中に添加した場合、この耐熱性粒子
を構成する耐熱性樹脂も該耐熱性樹脂液あるいは溶液中
に溶解してしまい、耐熱性粒子としての機能を発揮させ
ることが不可能になるからである。この樹脂粒子は、酸
や酸化剤に分解あるいは溶解しやすく、明確なアンカー
を形成しやすいからである。
【0049】さらに、本願発明で使用される耐熱性樹脂
粒子としては、平均粒径が10μm 以下の耐熱性樹脂
粉末、平均粒径が2μm 以下の耐熱性樹脂粉末を平均
粒径が20〜10μm となるように凝集させた凝集粒
子、平均粒径が2〜10μm以下の耐熱性粉末樹脂粉
末と、平均粒径が2μm 以下の耐熱性樹脂粉末との混合
物、平均粒径が2〜10μm の耐熱性樹脂粉末の表面
に、平均粒径が2μm の耐熱性樹脂粉末または無機粉末
(例えば炭酸カルシウム)のいずれか少なくとも1種を
付着させてなる擬似粒子から選ばれることが望ましい。
これらの粒子又は混合物を耐熱性粒子として用いること
により、形成されるアンカーが、より複雑なアンカーと
することができるからである。
粒子としては、平均粒径が10μm 以下の耐熱性樹脂
粉末、平均粒径が2μm 以下の耐熱性樹脂粉末を平均
粒径が20〜10μm となるように凝集させた凝集粒
子、平均粒径が2〜10μm以下の耐熱性粉末樹脂粉
末と、平均粒径が2μm 以下の耐熱性樹脂粉末との混合
物、平均粒径が2〜10μm の耐熱性樹脂粉末の表面
に、平均粒径が2μm の耐熱性樹脂粉末または無機粉末
(例えば炭酸カルシウム)のいずれか少なくとも1種を
付着させてなる擬似粒子から選ばれることが望ましい。
これらの粒子又は混合物を耐熱性粒子として用いること
により、形成されるアンカーが、より複雑なアンカーと
することができるからである。
【0050】前記耐熱性粒子とマトリックスを構成する
前記耐熱性樹脂とは、酸化剤に対する溶解性に大きな差
異があるため、前記樹脂絶縁層を酸化剤で処理すると、
樹脂絶縁層の表面部分に分散している可溶性の耐熱性粒
子の方が主として溶解除去され、それにより明確なアン
カーが形成され、樹脂絶縁層の表面は均一に粗化された
ものとなる。その結果、無電解めっき膜との高い密着強
度と信頼性が得られるのである。なお、上記耐熱性粒子
を構成する樹脂とマトリックスを構成する耐熱性樹脂が
同じ種類の樹脂であっても、酸化剤に対する溶解性に差
異のあるものを使用すれば、本発明の効果を発揮させる
ことができる。
前記耐熱性樹脂とは、酸化剤に対する溶解性に大きな差
異があるため、前記樹脂絶縁層を酸化剤で処理すると、
樹脂絶縁層の表面部分に分散している可溶性の耐熱性粒
子の方が主として溶解除去され、それにより明確なアン
カーが形成され、樹脂絶縁層の表面は均一に粗化された
ものとなる。その結果、無電解めっき膜との高い密着強
度と信頼性が得られるのである。なお、上記耐熱性粒子
を構成する樹脂とマトリックスを構成する耐熱性樹脂が
同じ種類の樹脂であっても、酸化剤に対する溶解性に差
異のあるものを使用すれば、本発明の効果を発揮させる
ことができる。
【0051】マトリックスを構成する前記耐熱性樹脂に
対する前記耐熱性粒子の配合量は、マトリックスを構成
する耐熱性樹脂100重量部に対し、2〜100重量部
の範囲であることが有利であり、特に5〜50重量部の
範囲であることが樹脂絶縁層と無電解めっき膜との密着
強度を高くする上で好適である。
対する前記耐熱性粒子の配合量は、マトリックスを構成
する耐熱性樹脂100重量部に対し、2〜100重量部
の範囲であることが有利であり、特に5〜50重量部の
範囲であることが樹脂絶縁層と無電解めっき膜との密着
強度を高くする上で好適である。
【0052】次いで、本発明の好適な多層プリント配線
板の一例の製造方法を図1及び図2に基づいて説明す
る。 (1)本発明で使用できる基板としては、例えばプラス
チック基板などがあり、具体的にはガラスエポキシ基
板、ガラスポリイミド基板、アルミナ基板、低温焼成セ
ラミック基板、窒化アルミニウム基板、アルミニウム基
板、鉄基板、ポリイミドフィルム基板などを使用するこ
とができる。かかる基板上に導体を設けるには、銅箔2
をその表面に張付させてなる銅張積層板1をエッチング
して銅パターンの導体回路3を形成したり、ガラスエポ
キシ基板、ポリイミド基板、セラミック基板、金属基
板、あるいはこれらに無電解めっき用接着剤層を形成
し、これに開口を設けて、その表面を粗化し、形成した
粗化面に無電解めっきを施し、銅パターンの導体、バイ
アホールを形成することができる(工程(A),
(B))。コア基板には、スルーホールが形成されてな
り、表面と裏面の配線層を電気的に接続している。
板の一例の製造方法を図1及び図2に基づいて説明す
る。 (1)本発明で使用できる基板としては、例えばプラス
チック基板などがあり、具体的にはガラスエポキシ基
板、ガラスポリイミド基板、アルミナ基板、低温焼成セ
ラミック基板、窒化アルミニウム基板、アルミニウム基
板、鉄基板、ポリイミドフィルム基板などを使用するこ
とができる。かかる基板上に導体を設けるには、銅箔2
をその表面に張付させてなる銅張積層板1をエッチング
して銅パターンの導体回路3を形成したり、ガラスエポ
キシ基板、ポリイミド基板、セラミック基板、金属基
板、あるいはこれらに無電解めっき用接着剤層を形成
し、これに開口を設けて、その表面を粗化し、形成した
粗化面に無電解めっきを施し、銅パターンの導体、バイ
アホールを形成することができる(工程(A),
(B))。コア基板には、スルーホールが形成されてな
り、表面と裏面の配線層を電気的に接続している。
【0053】(2)次いで、基板表面に形成された導体
回路は粗化処理した方がよく、これは導体回路と導体回
路上に形成される樹脂層層間との密着をより改善するた
めである。導体回路を粗化処理するには、黒化(酸化)
−還元処理、過酸化水素−硫酸の混合液や市販のエッチ
ング液(メック社製:メックエッチボンド CZ−81
00)、無電解めっき膜、特に銅−ニッケル−リンから
なる針状合金めっきを使用した粗化層がよい。
回路は粗化処理した方がよく、これは導体回路と導体回
路上に形成される樹脂層層間との密着をより改善するた
めである。導体回路を粗化処理するには、黒化(酸化)
−還元処理、過酸化水素−硫酸の混合液や市販のエッチ
ング液(メック社製:メックエッチボンド CZ−81
00)、無電解めっき膜、特に銅−ニッケル−リンから
なる針状合金めっきを使用した粗化層がよい。
【0054】(3)次いで、この導体回路を形成した基
板上に、非導電性還元剤を含有し、更に好ましくは繊維
状フィラーを含有する樹脂層間絶縁層4を形成する。こ
の際樹脂層間絶縁剤中の非導電性還元剤は樹脂層間絶縁
層に用いるマトリックス樹脂と均一に混合される。ま
た、繊維状フィラーを含有する層間樹脂剤を調製するに
は、未硬化の耐熱性樹脂中に繊維状フィラーを混合し、
三本ローラで混練、あるいはディソルバー、ホモディス
パー、ボールミルで混合攪拌する。このようにして調製
した繊維状フィラーを含有する樹脂液を、上記基板に塗
布した後乾燥させたり、該樹脂液をガラスクロスに含浸
させた後乾燥させてBステージとしてプリプレグとした
り、あるいはポリエチレンテレフタレートやポリプロピ
レンなどのベースフィルムに塗布して乾燥させ、Bステ
ージとしてフィルム状に成形して、これをラミネートす
る方法を適用することにより樹脂層間絶縁層を設けるこ
とができる。
板上に、非導電性還元剤を含有し、更に好ましくは繊維
状フィラーを含有する樹脂層間絶縁層4を形成する。こ
の際樹脂層間絶縁剤中の非導電性還元剤は樹脂層間絶縁
層に用いるマトリックス樹脂と均一に混合される。ま
た、繊維状フィラーを含有する層間樹脂剤を調製するに
は、未硬化の耐熱性樹脂中に繊維状フィラーを混合し、
三本ローラで混練、あるいはディソルバー、ホモディス
パー、ボールミルで混合攪拌する。このようにして調製
した繊維状フィラーを含有する樹脂液を、上記基板に塗
布した後乾燥させたり、該樹脂液をガラスクロスに含浸
させた後乾燥させてBステージとしてプリプレグとした
り、あるいはポリエチレンテレフタレートやポリプロピ
レンなどのベースフィルムに塗布して乾燥させ、Bステ
ージとしてフィルム状に成形して、これをラミネートす
る方法を適用することにより樹脂層間絶縁層を設けるこ
とができる。
【0055】(4)次いで、前記樹脂層間絶縁層の上に
無電解めっき用絶縁接着剤層5を形成する(工程
(C))。無電解めっき用絶縁接着剤層を設けるには、
硬化により酸や酸化剤に難溶性となる未硬化の耐熱性樹
脂中に酸や酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子を混合し
て、これを三本ローラで混練、あるいはディソルバー、
ボールミル、ホモディスパーで混合攪拌し、無電解めっ
き用接着剤を得る。この無電解めっき用接着剤をロール
コータやカーテンコータなどで塗布するか、あるいは、
無電解めっき用接着剤をポリエチレンテレフタレートな
どのフィルムに塗布して、乾燥させ、Bステージ状態と
し、このフィルム状に成形した無電解めっき用接着剤を
基板に加熱プレスする方法がある。
無電解めっき用絶縁接着剤層5を形成する(工程
(C))。無電解めっき用絶縁接着剤層を設けるには、
硬化により酸や酸化剤に難溶性となる未硬化の耐熱性樹
脂中に酸や酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子を混合し
て、これを三本ローラで混練、あるいはディソルバー、
ボールミル、ホモディスパーで混合攪拌し、無電解めっ
き用接着剤を得る。この無電解めっき用接着剤をロール
コータやカーテンコータなどで塗布するか、あるいは、
無電解めっき用接着剤をポリエチレンテレフタレートな
どのフィルムに塗布して、乾燥させ、Bステージ状態と
し、このフィルム状に成形した無電解めっき用接着剤を
基板に加熱プレスする方法がある。
【0056】(5)本願発明の樹脂層間絶縁層4及び無
電解めっき用絶縁接着剤層5に、必要に応じて導体層間
を接続するためのバイアホール形成用の孔6が設けられ
る。このバイアホールの形成方法としては、感光性樹脂
を用いた場合は、所定の箇所を露光して現像、エッチン
グする方法が好適であるが、その他の場合は、熱硬化後
レーザーにより、バイアホール用の開口部を設ける方法
を適用することもできる(工程(D))。本発明の好適
例では、樹脂層間絶縁層中に繊維状フィラーを有してい
るため、露光、現像処理ではバイアホール形成用の孔の
壁面から繊維状フィラーが突き出すことがあり、従って
レーザーにより孔を設けることが好ましい。該レーザー
加工によりバイアホールを形成する方法は、無電解めっ
き用絶縁接着剤層の表面を粗化する前あるいは粗化した
後のいずれにおいても適用することができる。
電解めっき用絶縁接着剤層5に、必要に応じて導体層間
を接続するためのバイアホール形成用の孔6が設けられ
る。このバイアホールの形成方法としては、感光性樹脂
を用いた場合は、所定の箇所を露光して現像、エッチン
グする方法が好適であるが、その他の場合は、熱硬化後
レーザーにより、バイアホール用の開口部を設ける方法
を適用することもできる(工程(D))。本発明の好適
例では、樹脂層間絶縁層中に繊維状フィラーを有してい
るため、露光、現像処理ではバイアホール形成用の孔の
壁面から繊維状フィラーが突き出すことがあり、従って
レーザーにより孔を設けることが好ましい。該レーザー
加工によりバイアホールを形成する方法は、無電解めっ
き用絶縁接着剤層の表面を粗化する前あるいは粗化した
後のいずれにおいても適用することができる。
【0057】(6)次に、無電解めっき用絶縁接着剤層
の表面を、酸又は酸化剤により表面を粗化処理する(工
程(E))。本発明で使用できる酸は、リン酸、塩酸、
硫酸、又は蟻酸、酢酸などの有機酸があるが、特に有機
酸が望ましく、これは粗化処理した場合に、バイアホー
ルから露出する金属導体層を腐食させにくいからであ
る。また、酸又は酸化剤としては、クロム酸、クロム酸
塩、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウムなど)、オ
ゾン等を用いることができる。
の表面を、酸又は酸化剤により表面を粗化処理する(工
程(E))。本発明で使用できる酸は、リン酸、塩酸、
硫酸、又は蟻酸、酢酸などの有機酸があるが、特に有機
酸が望ましく、これは粗化処理した場合に、バイアホー
ルから露出する金属導体層を腐食させにくいからであ
る。また、酸又は酸化剤としては、クロム酸、クロム酸
塩、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウムなど)、オ
ゾン等を用いることができる。
【0058】(7)上記粗化処理後は、残留している酸
や酸化剤を中和液で中和する。中和液は塩基性でり、塩
基性であるがため、ハローイングを促進させる作用を一
般に有するが、本発明では、導体回路表面に酸化膜がな
いため、ハローイングを抑制できる。
や酸化剤を中和液で中和する。中和液は塩基性でり、塩
基性であるがため、ハローイングを促進させる作用を一
般に有するが、本発明では、導体回路表面に酸化膜がな
いため、ハローイングを抑制できる。
【0059】(8)次に触媒核を粗面上に付与する。触
媒核は、貴金属イオンやコロイドなどが望ましく、特に
パラジウムを好適に使用でき、一般的には、塩化パラジ
ウムやパラジウムコロイドを使用する。更に触媒核を固
定するために、基板を100〜150℃の加熱処理に課
することが望ましい。
媒核は、貴金属イオンやコロイドなどが望ましく、特に
パラジウムを好適に使用でき、一般的には、塩化パラジ
ウムやパラジウムコロイドを使用する。更に触媒核を固
定するために、基板を100〜150℃の加熱処理に課
することが望ましい。
【0060】(9)次に、粗化表面にめっきレジスト7
を形成する(工程(G))。めっきレジスト膜は、特に
限定されるものではなく、市販品を使用できるが、クレ
ゾールノボラック、フェノールノボラック型などのノボ
ラック型エポキシ樹脂のアクリレートとイミダゾール硬
化剤からなるものが好ましい。めっきレジストの形成方
法としては、市販のドライフィルム8を粗化表面に載置
し(工程(F))、加熱加圧してラミネートし、フォト
マスクフィルムを介して露光、現像処理して形成する
(工程(G))。
を形成する(工程(G))。めっきレジスト膜は、特に
限定されるものではなく、市販品を使用できるが、クレ
ゾールノボラック、フェノールノボラック型などのノボ
ラック型エポキシ樹脂のアクリレートとイミダゾール硬
化剤からなるものが好ましい。めっきレジストの形成方
法としては、市販のドライフィルム8を粗化表面に載置
し(工程(F))、加熱加圧してラミネートし、フォト
マスクフィルムを介して露光、現像処理して形成する
(工程(G))。
【0061】(10)次いでめっきレジスト非形成部に該
当する無電解めっき用絶縁接着剤層の粗化表面に無電解
めっきを施し、導体回路9、バイアホール10を形成す
る(工程(H))。この無電解めっきの方法としては、
例えば無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電解
錫めっき、無電解金めっき、無電解銀めっきなどがあ
り、特に無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電
解金めっきのいずれか少なくとも1種であることが好適
である。なお、前記無電解めっきを施した上にさらに異
なる種類の無電解めっきあるいは電気めっきを行った
り、はんだをコートしたりすることもできる。なお、本
発明によれば、従来知られたプリント配線板について行
われている種々の方法で導体回路を形成することがで
き、例えば基板上の粗化表面の全面に薄く無電解めっき
膜を形成し、ついでめっきレジストを設け、電解めっき
を施して厚い電解めっき膜を形成、めっきレジストを除
去してめっきレジスト下の無電解めっき膜をエッチング
除去する、いわゆるセミアディテイブ法や、無電解めっ
き膜を設けて、エッチングして導体回路を形成する方法
などを適用することができる。
当する無電解めっき用絶縁接着剤層の粗化表面に無電解
めっきを施し、導体回路9、バイアホール10を形成す
る(工程(H))。この無電解めっきの方法としては、
例えば無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電解
錫めっき、無電解金めっき、無電解銀めっきなどがあ
り、特に無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電
解金めっきのいずれか少なくとも1種であることが好適
である。なお、前記無電解めっきを施した上にさらに異
なる種類の無電解めっきあるいは電気めっきを行った
り、はんだをコートしたりすることもできる。なお、本
発明によれば、従来知られたプリント配線板について行
われている種々の方法で導体回路を形成することがで
き、例えば基板上の粗化表面の全面に薄く無電解めっき
膜を形成し、ついでめっきレジストを設け、電解めっき
を施して厚い電解めっき膜を形成、めっきレジストを除
去してめっきレジスト下の無電解めっき膜をエッチング
除去する、いわゆるセミアディテイブ法や、無電解めっ
き膜を設けて、エッチングして導体回路を形成する方法
などを適用することができる。
【0062】本発明の多層プリント配線板は、上記工程
(2)〜(8)を繰り返すことにより、所望する層数の
ものを得ることができる。この配線板は、酸または酸化
剤により無電解めっき接着剤層中の可溶成分が溶解除去
されて粗化され、たこつぼ状のアンカー10が設けられ
ているため、このアンカーに無電解めっき膜が充填され
て導体回路11が形成され、ハローイングの発生を抑制
でき、更に好適にはこれに加えて内層ピール強度を向上
させることができる。
(2)〜(8)を繰り返すことにより、所望する層数の
ものを得ることができる。この配線板は、酸または酸化
剤により無電解めっき接着剤層中の可溶成分が溶解除去
されて粗化され、たこつぼ状のアンカー10が設けられ
ているため、このアンカーに無電解めっき膜が充填され
て導体回路11が形成され、ハローイングの発生を抑制
でき、更に好適にはこれに加えて内層ピール強度を向上
させることができる。
【0063】
【実施例】本発明の多層プリント配線板を以下の実施例
に基づき説明する。 (実施例1) (1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(共栄社化
学製:分子量2500)の50%アクリル化物70重量
部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ製:E−1001)30重量部、イミダゾール硬化
剤(四国化成製:2PHZ−PW)1重量部、感光性モ
ノマーである多価アクリルモノマー(共栄社化学製:D
PE−6A)7.5重量部、光開始剤としてのベンゾフ
ェノン(関東化学製)5重量部、光増感剤としてのミヒ
ラーケトン(関東化学製)0.5重量部、ジシアンジア
ミド(油化シェルエポキシ製:DISY−7)8重量
部、ホウ酸アルミニウムウイスカ(四国化成製:アルボ
レックス)30.4重量部をジエチルグリコールジメチ
ルエーテル(DMDG)を添加してホモディスパーで攪
拌混合し、粘度12.0Pa・sに調整し、ついで3本
ローラで混練し、樹脂層間絶縁剤の溶液を調製した。ホ
ウ酸アルミニウムウイスカは、樹脂層間絶縁剤の固形分
に対して約20%である。
に基づき説明する。 (実施例1) (1)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(共栄社化
学製:分子量2500)の50%アクリル化物70重量
部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェルエポ
キシ製:E−1001)30重量部、イミダゾール硬化
剤(四国化成製:2PHZ−PW)1重量部、感光性モ
ノマーである多価アクリルモノマー(共栄社化学製:D
PE−6A)7.5重量部、光開始剤としてのベンゾフ
ェノン(関東化学製)5重量部、光増感剤としてのミヒ
ラーケトン(関東化学製)0.5重量部、ジシアンジア
ミド(油化シェルエポキシ製:DISY−7)8重量
部、ホウ酸アルミニウムウイスカ(四国化成製:アルボ
レックス)30.4重量部をジエチルグリコールジメチ
ルエーテル(DMDG)を添加してホモディスパーで攪
拌混合し、粘度12.0Pa・sに調整し、ついで3本
ローラで混練し、樹脂層間絶縁剤の溶液を調製した。ホ
ウ酸アルミニウムウイスカは、樹脂層間絶縁剤の固形分
に対して約20%である。
【0064】(2)DMDG(ジメチルグリコールジメ
チルエーテル)に溶解したクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(日本化薬製:分子量2500)の50%アク
リル化物70重量部、ビスフェノールA型樹脂(油化シ
ェル製:E−1001)30重量部、イミダゾール硬化
剤(四国化成製:2PHZ−PW)5重量部、2性モノ
マーである多価アクリルモノマー(共栄社化学製:DP
E−6A)7.5重量部、光開始剤としてのベンゾフェ
ノン(関東化学製)5重量部、光増感剤としてのミヒラ
ケートン(関東化学製)0.5重量部、エポキシ樹脂粒
子(平均粒子径0.5μmのものを20重量部と平均粒
径5μmのものを20重量部)にNMPを添加しながら
ホモディスパー攪拌機で粘度12Pa・sに混合し、次
いで3本ロールで混練して無電解めっき用絶縁接着剤溶
液を調製した。この無電解めっき用絶縁接着剤をポリエ
チレンテレフタレートフィルムに塗布し、70℃で30
分乾燥させてBステージ状態とし、無電解めっき用絶縁
接着剤フィルムを形成した。
チルエーテル)に溶解したクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(日本化薬製:分子量2500)の50%アク
リル化物70重量部、ビスフェノールA型樹脂(油化シ
ェル製:E−1001)30重量部、イミダゾール硬化
剤(四国化成製:2PHZ−PW)5重量部、2性モノ
マーである多価アクリルモノマー(共栄社化学製:DP
E−6A)7.5重量部、光開始剤としてのベンゾフェ
ノン(関東化学製)5重量部、光増感剤としてのミヒラ
ケートン(関東化学製)0.5重量部、エポキシ樹脂粒
子(平均粒子径0.5μmのものを20重量部と平均粒
径5μmのものを20重量部)にNMPを添加しながら
ホモディスパー攪拌機で粘度12Pa・sに混合し、次
いで3本ロールで混練して無電解めっき用絶縁接着剤溶
液を調製した。この無電解めっき用絶縁接着剤をポリエ
チレンテレフタレートフィルムに塗布し、70℃で30
分乾燥させてBステージ状態とし、無電解めっき用絶縁
接着剤フィルムを形成した。
【0065】(3)ガラスエポキシ基板の両面に18μ
mの銅箔がラミネートされて成る銅張積層基板を出発材
料とし、その表面銅箔を常法に従いパターン状にフォト
エッチングすることにより、基板の両面に内挿銅パター
ンの導体を形成した。また、この内層銅パターンの導体
表面を無電解めっき(荏原ユージライト製:インタープ
レート(商品名))を施して粗化処理し、導体回路表面
に銅−ニッケル−リンからなる針状合金層を形成した。
mの銅箔がラミネートされて成る銅張積層基板を出発材
料とし、その表面銅箔を常法に従いパターン状にフォト
エッチングすることにより、基板の両面に内挿銅パター
ンの導体を形成した。また、この内層銅パターンの導体
表面を無電解めっき(荏原ユージライト製:インタープ
レート(商品名))を施して粗化処理し、導体回路表面
に銅−ニッケル−リンからなる針状合金層を形成した。
【0066】(4)このように粗化処理を施した基板に
上記(1)で得られた樹脂層間絶縁剤(液)をロールコ
ータにて両面同時に塗布した後、80℃で40分乾燥さ
せて、樹脂層間絶縁層を形成した。
上記(1)で得られた樹脂層間絶縁剤(液)をロールコ
ータにて両面同時に塗布した後、80℃で40分乾燥さ
せて、樹脂層間絶縁層を形成した。
【0067】(5)さらに、この上に樹脂層間絶縁剤の
上に、上記(2)で得られた無電解めっき用絶縁接着剤
フィルムを重ね、加圧ローラを用い、加熱、加圧(80
℃、線圧5kg/cmで1m/分で搬送)して無電解めっき
用接着剤層を形成した。
上に、上記(2)で得られた無電解めっき用絶縁接着剤
フィルムを重ね、加圧ローラを用い、加熱、加圧(80
℃、線圧5kg/cmで1m/分で搬送)して無電解めっき
用接着剤層を形成した。
【0068】(6)次いで上記(5)の工程を経た無電
解めっき用接着剤層にフォトマスクフィルムを密着さ
せ、超高圧水銀灯により3000mJ/cm2 の紫外線
を照射して露光した。
解めっき用接着剤層にフォトマスクフィルムを密着さ
せ、超高圧水銀灯により3000mJ/cm2 の紫外線
を照射して露光した。
【0069】(7)前記(6)の工程を経た基板をDM
TG溶液を用いてスプレー現像処理することにより、上
記接着剤層に100μmφのバイアホールとなる開口を
形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯により30
00mJ/cm2 で露光し、80℃で1時間、100℃
で1時間、その後120℃で1時間、150℃で3時間
加熱処理することにより、フォトマスクフィルムに相当
する寸法精度に優れた開口(バイアホール形成用開口)
を有する厚さ50μmの層間樹脂絶縁層と無電解めっき
用絶縁接着剤層を形成した。
TG溶液を用いてスプレー現像処理することにより、上
記接着剤層に100μmφのバイアホールとなる開口を
形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯により30
00mJ/cm2 で露光し、80℃で1時間、100℃
で1時間、その後120℃で1時間、150℃で3時間
加熱処理することにより、フォトマスクフィルムに相当
する寸法精度に優れた開口(バイアホール形成用開口)
を有する厚さ50μmの層間樹脂絶縁層と無電解めっき
用絶縁接着剤層を形成した。
【0070】(8)前記(7)で得られた開口が形成さ
れた基板を、クロム酸(濃度800g/l)に70℃で
30分間浸漬して、接着剤層の樹脂マトリックス中に分
散されたエポキシ樹脂粒子を溶解して、当該無電解めっ
き用絶縁接着剤層の表面を粗面とし、その後、中和溶液
(大東化学社製:ソービス)に浸漬した後に水洗した。
れた基板を、クロム酸(濃度800g/l)に70℃で
30分間浸漬して、接着剤層の樹脂マトリックス中に分
散されたエポキシ樹脂粒子を溶解して、当該無電解めっ
き用絶縁接着剤層の表面を粗面とし、その後、中和溶液
(大東化学社製:ソービス)に浸漬した後に水洗した。
【0071】(9)この粗面化処理(粗化深さ6μm)
を行った基板にパラジウム触媒(アトテック製ネオガン
ト)を付与することにより、無電解めっき用接着剤層及
びバイアホール用開口に触媒核を付与した。
を行った基板にパラジウム触媒(アトテック製ネオガン
ト)を付与することにより、無電解めっき用接着剤層及
びバイアホール用開口に触媒核を付与した。
【0072】(10)一方、市販の感光性ドライフィル
ム(サンノプコ社製)を上記(9)の処理を経た基板の
両面に、加熱、加圧(90℃、線圧10kg/cmで0.5
m/分で搬送)ラミネートし、厚さ40μmレジスト層
を形成した。
ム(サンノプコ社製)を上記(9)の処理を経た基板の
両面に、加熱、加圧(90℃、線圧10kg/cmで0.5
m/分で搬送)ラミネートし、厚さ40μmレジスト層
を形成した。
【0073】(11)次いでフォトマスクフィルムを前
記レジスト層上に載置して、超高圧水銀灯により400
mJ/cm2 の紫外線を照射して、露光した。
記レジスト層上に載置して、超高圧水銀灯により400
mJ/cm2 の紫外線を照射して、露光した。
【0074】(12)このフォトマスクフィルムを取り
除き、レジスト層をDMTGで溶解現像処理し、基板上
に導体回路パターン部の抜けたメッキ用レジストを形成
し、更に、超高圧水銀灯にて6000mJ/cm2 で露
光し、100℃で1時間、その後、150℃で3時間の
加熱処理を行い、層間絶縁層の上に厚さ20μmの永久
レジストを形成した。
除き、レジスト層をDMTGで溶解現像処理し、基板上
に導体回路パターン部の抜けたメッキ用レジストを形成
し、更に、超高圧水銀灯にて6000mJ/cm2 で露
光し、100℃で1時間、その後、150℃で3時間の
加熱処理を行い、層間絶縁層の上に厚さ20μmの永久
レジストを形成した。
【0075】(13)上記永久レジストの形成された基
板に、予めめっき前処理(硫酸処理等及び触媒核の活性
化)を施し、その後、無電解銅めっき浴による無電解メ
ッキによって、レジスト非形成部に厚さ15μm程度の
無電解銅めっきを析出させて、外層銅パターン、バイア
ホールを形成することにより、アディティブ法による導
体層を形成した。
板に、予めめっき前処理(硫酸処理等及び触媒核の活性
化)を施し、その後、無電解銅めっき浴による無電解メ
ッキによって、レジスト非形成部に厚さ15μm程度の
無電解銅めっきを析出させて、外層銅パターン、バイア
ホールを形成することにより、アディティブ法による導
体層を形成した。
【0076】(14)前記(2)〜(11)までの工程
を所望する回数繰り返すことにより、所望する層数の導
体回路を有する多層プリント配線板を形成することがで
きる。
を所望する回数繰り返すことにより、所望する層数の導
体回路を有する多層プリント配線板を形成することがで
きる。
【0077】(実施例2)クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(共栄社化学製:分子量2500)の50%ア
クリル化物70重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェルエポキシ製:E−1001)30重量
部、イミダゾール硬化剤(四国化成製:2PHZ−P
W)3重量部、感光性モノマーである多価アクリルモノ
マー(共栄社化学製:DPE−6A)7.5重量部、光
開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5重量
部、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)
0.5重量部、ジシアンジアミド(油化シェルエポキシ
製:DISY−7)8重量部、ホウ酸アルミニウムウイ
スカ(四国化成製:アルボレックス)30.4重量部を
ジメチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を
添加してホモディスパー攪拌機で粘度12Pa・sに調
整し、続いて3本ロールで混練して感光性の無電解めっ
き用接着剤溶液を得た。
キシ樹脂(共栄社化学製:分子量2500)の50%ア
クリル化物70重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェルエポキシ製:E−1001)30重量
部、イミダゾール硬化剤(四国化成製:2PHZ−P
W)3重量部、感光性モノマーである多価アクリルモノ
マー(共栄社化学製:DPE−6A)7.5重量部、光
開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5重量
部、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)
0.5重量部、ジシアンジアミド(油化シェルエポキシ
製:DISY−7)8重量部、ホウ酸アルミニウムウイ
スカ(四国化成製:アルボレックス)30.4重量部を
ジメチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を
添加してホモディスパー攪拌機で粘度12Pa・sに調
整し、続いて3本ロールで混練して感光性の無電解めっ
き用接着剤溶液を得た。
【0078】実施例1の(2)工程における無電解めっ
き用接着剤溶液のかわりに、上記無電解めっき用接着剤
溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして多層プリン
ト配線板を形成した。
き用接着剤溶液のかわりに、上記無電解めっき用接着剤
溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして多層プリン
ト配線板を形成した。
【0079】(実施例3)クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(共栄社化学製:分子量2500)の50%ア
クリル化物70重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェルエポキシ製:E−1001)30重量
部、イミダゾール硬化剤(四国化成製:2PHZ−P
W)5重量部、感光性モノマーである多価アクリルモノ
マー(共栄社化学製:DPE−6A)7.5重量部、光
開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5重量
部、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)
0.5重量部、ジシアンジアミド(油化シェルエポキシ
製:DISY−7)8重量部、ホウ酸アルミニウムウイ
スカ(四国化成製:アルボレックス)30.4重量部、
をジメチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)
を添加して、ホネディスパー攪拌機で粘度12Pa・s
に調整し、続いて3本ロールで混練して感光性の無電解
めっき用接着剤溶液を得た。実施例1の(2)工程にお
ける無電解めっき用接着剤溶液のかわりに、上記無電解
めっき用接着剤溶液を用いた以外は、実施例1と同様に
して多層プリント配線板を形成した。
キシ樹脂(共栄社化学製:分子量2500)の50%ア
クリル化物70重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(油化シェルエポキシ製:E−1001)30重量
部、イミダゾール硬化剤(四国化成製:2PHZ−P
W)5重量部、感光性モノマーである多価アクリルモノ
マー(共栄社化学製:DPE−6A)7.5重量部、光
開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5重量
部、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)
0.5重量部、ジシアンジアミド(油化シェルエポキシ
製:DISY−7)8重量部、ホウ酸アルミニウムウイ
スカ(四国化成製:アルボレックス)30.4重量部、
をジメチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)
を添加して、ホネディスパー攪拌機で粘度12Pa・s
に調整し、続いて3本ロールで混練して感光性の無電解
めっき用接着剤溶液を得た。実施例1の(2)工程にお
ける無電解めっき用接着剤溶液のかわりに、上記無電解
めっき用接着剤溶液を用いた以外は、実施例1と同様に
して多層プリント配線板を形成した。
【0080】(比較例1)樹脂層間絶縁層にジシアンジ
アミドを使用せず、イミダゾール硬化剤を5重量部使用
した以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板
を形成した。
アミドを使用せず、イミダゾール硬化剤を5重量部使用
した以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板
を形成した。
【0081】(試験例)得られた多層プレント配線板に
ついて、ハローイング、加湿ふくれ及び内層ピール強度
を以下の方法により測定した。 ハローイングは、光学顕微鏡により変色部分を観察
することにより、その大きさを測定してμm 単位で表し
た。これを、多層プリント配線板の各製造工程、即ち層
間材(樹脂層間絶縁剤及び無電解めっき用接着剤)硬化
後、粗化後、触媒核付与後及び無電解めっき後の各工程
におけるジシアンミアドの添加量とともに図3に示す。
また、前記実施例1及び比較例1について、触媒核付与
後、無電解めっき後のハローイング発生の状態を顕微鏡
で観察した(図5,図6)。 内層ピール強度は、銅導体を有する基板表面に樹脂
層間絶縁剤を塗布、硬化させ、ここにアラルダイトで基
板を接着し、銅導体を有する基板をひきはがす際の強度
で表した(図4)。 加湿ふくれは、煮沸水中に基板を浸漬した後、26
0℃の半田溶融液に浸漬し、目視で膨れの有無を確認し
た。
ついて、ハローイング、加湿ふくれ及び内層ピール強度
を以下の方法により測定した。 ハローイングは、光学顕微鏡により変色部分を観察
することにより、その大きさを測定してμm 単位で表し
た。これを、多層プリント配線板の各製造工程、即ち層
間材(樹脂層間絶縁剤及び無電解めっき用接着剤)硬化
後、粗化後、触媒核付与後及び無電解めっき後の各工程
におけるジシアンミアドの添加量とともに図3に示す。
また、前記実施例1及び比較例1について、触媒核付与
後、無電解めっき後のハローイング発生の状態を顕微鏡
で観察した(図5,図6)。 内層ピール強度は、銅導体を有する基板表面に樹脂
層間絶縁剤を塗布、硬化させ、ここにアラルダイトで基
板を接着し、銅導体を有する基板をひきはがす際の強度
で表した(図4)。 加湿ふくれは、煮沸水中に基板を浸漬した後、26
0℃の半田溶融液に浸漬し、目視で膨れの有無を確認し
た。
【0082】内層ピール強度は、比較例で0.5kgf
/cmであるのに対して実施例では、0.75〜0.9
3kgf/cmであった。また、加湿ふくれに関して
は、実施例では加湿ふくれが観察されなかったが、比較
例では発生が観察された。
/cmであるのに対して実施例では、0.75〜0.9
3kgf/cmであった。また、加湿ふくれに関して
は、実施例では加湿ふくれが観察されなかったが、比較
例では発生が観察された。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多層プリ
ント配線板は、下層導体表面上に酸化層が形成されるこ
とを防止でき、ハローイングの発生を抑制することがで
きるため、接続信頼性を確保することができる。また更
に、好適な本発明の多層プリント配線板は、前記効果に
加えて、内層ピール強度を向上させることができ、加湿
ふくれを同時に防止できるため、接続信頼性を更に向上
させることができる。
ント配線板は、下層導体表面上に酸化層が形成されるこ
とを防止でき、ハローイングの発生を抑制することがで
きるため、接続信頼性を確保することができる。また更
に、好適な本発明の多層プリント配線板は、前記効果に
加えて、内層ピール強度を向上させることができ、加湿
ふくれを同時に防止できるため、接続信頼性を更に向上
させることができる。
【図1】本発明の多層プリント配線板製造工程を模式的
に示す図である。
に示す図である。
【図2】本発明の多層プリント配線板の部分拡大図であ
る。
る。
【図3】多層プリント配線板の製造工程におけるジシア
ンアミドの添加量とハローイングの関係を示す線図であ
る。
ンアミドの添加量とハローイングの関係を示す線図であ
る。
【図4】非導電性還元剤としてのジシアンアミドと内層
ピール強度の関係を示す線図である。
ピール強度の関係を示す線図である。
【図5】触媒核付与後のハローイング発生を表した顕微
鏡写真図である。
鏡写真図である。
【図6】無電解めっき後のハローイング発生を表した顕
微鏡写真図である。
微鏡写真図である。
1 銅張積層板 2 銅箔 3 導体回路 4 樹脂層間絶縁層 5 無電解めっき用絶縁接着剤層 6 孔 7 めっきレジスト 8 ドライフィルム 9 導体回路 10 バイアホール 11 アンカー
Claims (9)
- 【請求項1】 導体回路間に樹脂層間絶縁層を備える多
層プリント配線板において、 前記樹脂層間絶縁層は、非導電性還元性化合物を含有し
てなることを特徴とする多層プリント配線板。 - 【請求項2】 請求項1記載の多層プリント配線板にお
いて、前記非導電性還元性化合物は、シアン基を有する
有機化合物であることを特徴とする多層プリント配線
板。 - 【請求項3】 請求項2記載の多層プリント配線板にお
いて、前記シアン基を有する有機化合物は、ジシアンジ
アミドであることを特徴とする多層プリント配線板。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれかの項記載の多層プ
リント配線板において、非導電性還元性化合物は、樹脂
層間絶縁層中1〜10重量%の割合で含有されることを
特徴とする多層プリント配線板。 - 【請求項5】 請求項1〜4いずれかの項記載の多層プ
リント配線板において、前記樹脂層間絶縁層は、エポキ
シ樹脂をマトリックス樹脂とし、更にイミダゾール化合
物を含有することを特徴とする多層プリント配線板。 - 【請求項6】 請求項5記載の多層プリント配線板にお
いて、非導電性還元性化合物とイミダゾール化合物は、
重量比で1/1〜10/1であることを特徴とする多層
プリント配線板。 - 【請求項7】 請求項1〜6いずれかの項記載の多層プ
リント配線板において、前記樹脂層間絶縁層は、更に繊
維状フィラーを含有することを特徴とする多層プリント
配線板。 - 【請求項8】 請求項1〜7いずれかの項記載の多層プ
リント配線板中の樹脂層間絶縁層の上部に、該樹脂層間
絶縁層と接着して無電解めっき用接着剤層が設けられて
なることを特徴とする多層プリント配線板。 - 【請求項9】 請求項1〜8いずれかの項記載の多層プ
リント配線板において、前記導体回路表面は、粗化処理
が施されてなることを特徴とする多層プリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11416997A JPH10294568A (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 多層プリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11416997A JPH10294568A (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 多層プリント配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10294568A true JPH10294568A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14630909
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11416997A Pending JPH10294568A (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 多層プリント配線板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10294568A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001316592A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-16 | Hitachi Chem Co Ltd | 絶縁材料組成物、絶縁材料付金属箔、両面金属箔付絶縁材料及び金属張積層板 |
JP2020167335A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | Tdk株式会社 | 多層基板用絶縁シート、多層基板および多層基板の製造方法 |
-
1997
- 1997-04-17 JP JP11416997A patent/JPH10294568A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001316592A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-16 | Hitachi Chem Co Ltd | 絶縁材料組成物、絶縁材料付金属箔、両面金属箔付絶縁材料及び金属張積層板 |
JP2020167335A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | Tdk株式会社 | 多層基板用絶縁シート、多層基板および多層基板の製造方法 |
CN111757596A (zh) * | 2019-03-29 | 2020-10-09 | Tdk株式会社 | 多层基板用绝缘片、多层基板及多层基板的制造方法 |
US11546989B2 (en) | 2019-03-29 | 2023-01-03 | Tdk Corporation | Multilayer board insulating sheet, multilayer board, and method of manufacturing multilayer board |
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A02 | Decision of refusal |
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