JP2000104587A - 車両のエンジン制御装置 - Google Patents

車両のエンジン制御装置

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JP2000104587A
JP2000104587A JP10275252A JP27525298A JP2000104587A JP 2000104587 A JP2000104587 A JP 2000104587A JP 10275252 A JP10275252 A JP 10275252A JP 27525298 A JP27525298 A JP 27525298A JP 2000104587 A JP2000104587 A JP 2000104587A
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淳 田端
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耕治郎 倉持
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Hatsuo Nakao
初男 中尾
Hiroshi Tsujii
啓 辻井
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    • Y02T10/40Engine management systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンを自動的に運転状態と停止状態とで
相互に変更することの可能な車両のエンジン制御装置に
おいて、作動油の温度に関わりなく車両の発進性を向上
させる。 【解決手段】 エンジンと、摩擦係合装置の係合・解放
により変速比が変更される変速機と、エンジンの動力に
より駆動され、かつ、摩擦係合装置を動作させる油圧の
元圧を発生する油圧源とを有し、エンジンの状態を、所
定の条件に基づいて、自動的に運転状態と停止状態とで
相互に変更することの可能な車両のエンジン制御装置に
おいて、作動油の温度が所定値にあるか否かを判断する
油温判断手段(ステップ2,3)と、作動油の温度が所
定値にないことが判断された場合に、エンジンの自動停
止を禁止または中止するエンジン制御手段(ステップ1
0)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のエンジン
の状態を、所定の条件に基づいて、自動的に運転状態と
停止状態とで相互に切り換えることの可能な車両のエン
ジン制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンが搭載された車両においては、
エンジンの内部で燃料を燃焼させて熱エネルギを発生さ
せ、この熱エネルギを機械エネルギ(動力)に変換して
車両を走行させている。一方、近年においては、燃料の
節約と、エミッションの低減と、騒音の低減とを目的と
して、所定の停止条件に基づいてエンジンを自動停止さ
せるとともに、所定の復帰条件に基づいてエンジンを停
止状態から運転状態に復帰させることの可能な制御装置
が提案されている。
【0003】このような制御装置の一例が、特開平9−
310629号公報に記載されている。この公報に記載
された制御装置は、自動変速機が搭載された車両を対象
としており、自動変速機の走行ポジションが選択されて
いる状態でエンジンを自動停止するための条件として、
駐車ブレーキの作動、車両の停車時間、またはエンジン
停止用手動スイッチの作動などが例示されている。一
方、エンジンの再始動条件として、駐車ブレーキの解
除、乗降用ドアの閉扉、またはエンジン停止用手動スイ
ッチの解除、などが例示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような自動変速
機の一例として、歯車変速機構と、この歯車変速機構の
トルク伝達経路を切り換える各種の摩擦係合装置と、こ
れらの摩擦係合装置に供給される油圧を制御する油圧制
御装置とを有する自動変速機が挙げられる。そして、油
圧制御装置の油路の元圧は、油圧源であるオイルポンプ
により発生するように構成されている。このような構成
の自動変速機においては、オイルポンプから出力された
油圧が、所定のライン圧に制御されるとともに、このラ
イン圧がピストンに作用して摩擦係合装置が係合され
る。
【0005】このような自動変速機を備えた車両に対し
て、上記公報に記載されたエンジンの自動停止・始動装
置が適用した場合を想定すると、アクセルペダルの踏み
込みなどによるエンジンの再始動時において、前進段を
設定するために係合される摩擦係合装置に作用する油圧
の上昇が遅延し、車両の発進性が低下する可能性があ
る。そこで、このような事態に対処するために、本出願
人は特願平10−107630号において、前進段を設
定するために係合される油圧を早期に所定圧まで高める
制御、言い換えればファーストアプライ制御をおこなう
技術を提案している。
【0006】しかしながら、自動変速機の作動油である
オートマチック・トランスミッション・フルード(以
下、ATFと略記する)は、温度変化によりその粘性が
変化する特性を備えている。このため、ATFの温度に
よってはファーストアプライ制御が適正におこなわれ
ず、摩擦係合装置の係合速度が不適切になる可能性があ
った。その結果、摩擦係合装置のトルク容量がアクセル
ペダルの踏み込みに対応して十分に確保されず、発進性
が低下する可能性があった。
【0007】一方、上記のように、エンジンの停止状態
から運転状態に自動的に復帰することの可能な車両にお
いては、電動機などの回転機が搭載されており、復帰条
件の成立により電動機を駆動してエンジンを運転状態に
復帰する制御がおこなわれている。しかしながら、この
電動機が正常に機能しないような条件下においては、エ
ンジンの始動不良が生じ、車両の発進性が低下する可能
性があった。
【0008】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、エンジンの自動停止状態から運転状態に自動復
帰させることの可能な車両において、その発進性を向上
させることのできる制御装置を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するため請求項1の発明は、エンジンと、摩擦係
合装置の係合・解放により変速比が変更される変速機
と、前記エンジンの動力により駆動され、かつ、前記摩
擦係合装置を動作させる油圧の元圧を発生する油圧源と
を有し、前記エンジンの状態を、所定の条件に基づい
て、自動的に運転状態と停止状態とで相互に変更するこ
との可能な車両のエンジン制御装置において、前記作動
油の温度を判断する油温判断手段と、この油温判断手段
の判断結果に基づいて、前記エンジンの自動停止を禁止
または中止するエンジン制御手段とを有することを特徴
とするものである。
【0010】請求項1の発明によれば、作動油の温度の
判断結果に基づいて、エンジンの自動停止が禁止または
中止される。つまり、作動油は温度変化により粘度が変
化する特性を備えている。このため、例えば作動油の温
度が、摩擦係合装置の動作が不適正となるような粘度に
対応する温度である場合は、エンジンの自動停止が禁止
または中止される。
【0011】請求項2の発明は、エンジンと、このエン
ジンを始動する回転機とを有し、前記エンジンの状態
を、所定の条件に基づいて、自動的に運転状態と停止状
態とで相互に変更することの可能な車両のエンジン制御
装置において、前記回転機の機能が異常か否かを判断す
る回転機判断手段と、この回転機判断手段の判断結果に
基づいて前記エンジンの自動停止を禁止または中止する
エンジン制御手段とを有することを特徴とするものであ
る。
【0012】請求項2の発明によれば、回転機の機能の
判断結果に基づいて、エンジンの自動停止が禁止または
中止される。例えば、回転機の機能が異常の場合は、エ
ンジンの自動停止が禁止または中止される。
【0013】なお、上記請求項1または2において、自
動停止の禁止とは、エンジンの運転中に停止条件が成立
した場合でも、エンジンを停止することなく運転状態を
維持することを意味している。また、請求項1または2
において、自動停止の中止とは、エンジンの停止中に復
帰条件が成立していなくとも、エンジンを運転状態に復
帰させることを意味している。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。図2は、この発明を適用した車両
のシステム構成を示すブロック図である。車両の動力源
であるエンジン1としては、ガソリンエンジンまたはデ
ィーゼルエンジンまたはLPGエンジンまたはガスター
ビンエンジン等の内燃機関が用いられる。また、エンジ
ン1の吸気管には電子スロットルバルブ2が設けられて
おり、電子スロットルバルブ2の開度が電気的に制御さ
れるように構成されている。
【0015】エンジン1から出力されるトルクの一方の
伝達経路には、トルクコンバータ3およびオイルポンプ
4ならびに歯車変速機構5が配置されている。具体的に
は、エンジン1と歯車変速機構5との間にトルクコンバ
ータ3が配置され、トルクコンバータ3と歯車変速機構
5との間に、オイルポンプ4が配置されている。さら
に、エンジン1から出力されるトルクの他方の伝達経路
には、駆動装置6を介してモータ・ジェネレータ7が配
置されている。
【0016】まず、一方のトルク伝達経路の構成につい
て具体的に説明する。このトルクコンバータ3およびオ
イルポンプ4ならびに歯車変速機構5を内蔵したケーシ
ング8の内部には、作動油としてのオートマチック・ト
ランスミッション・フルード(以下、ATFまたはオイ
ルと略記する)が封入されている。トルクコンバータ3
は、ポンプインペラ9およびタービンランナ10ならび
にステータ3Aを備えている。このステータ3Aは、ポ
ンプインペラ9からタービンランナ10に伝達されるト
ルクを増幅するためのものである。そしてエンジン1の
動力がポンプインペラ9に伝達され、ポンプインペラ9
のトルクがATFによりタービンランナ10に伝達され
るように構成されている。なお、トルクコンバータ3
は、ポンプインペラ9とタービンランナ10とを機械的
に接続するロックアップクラッチ3Bを備えている。
【0017】さらに、エンジン1の動力はポンプインペ
ラ9を介してオイルポンプ4に伝達され、オイルポンプ
4により油圧制御装置(後述する)の油路の元圧が発生
する。また、歯車変速機構5は、入力軸11と、遊星歯
車12と、前進クラッチC1および後進クラッチC2を
含む各種の摩擦係合装置と、出力軸13とを備えてい
る。この前進クラッチC1および後進クラッチC2は、
油圧により動作するピストンにより係合・解放が制御さ
れる。
【0018】そして、入力軸11がタービンランナ10
に接続され、出力軸13が車輪14に接続されている。
上記歯車変速機構5は、例えば前進5段、後進1段の変
速段(つまり変速比)を設定することが可能に構成され
ている。そして、前進段を設定する場合は前進クラッチ
C1が係合され、後進段を設定する場合は後進クラッチ
C2が係合される。
【0019】また、この実施例では、シフトレバー15
のマニュアル操作により、各種のシフトポジションを選
択することが可能である。例えば、P(パーキング)ポ
ジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラ
ル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、4ポジシ
ョン、3ポジション、2ポジション、L(ロー)ポジシ
ョンの各ポジションを選択可能になっている。ここで、
Dポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジシ
ョン、Lポジション、Rポジションが走行ポジションで
ある。
【0020】そして、Dポジション、4ポジション、3
ポジション、2ポジションが選択された場合は、複数の
変速段同士の間で変速可能である。これに対して、Lポ
ジション、またはRポジションが選択された場合は、単
一の変速段に固定される。なお、ケーシング8の内部に
はロック機構13Aが設けられており、Pポジションが
選択されていた場合は、ロック機構13Aにより出力軸
13の回転が防止されるように構成されている。
【0021】また、油圧制御装置16により、歯車変速
機構5における変速段の設定または切り換え制御、ロッ
クアップクラッチ3Bの係合・解放やスリップ制御、摩
擦係合装置を動作させるピストンに油圧を供給する油圧
回路のライン圧の制御、摩擦係合装置の係合圧の制御な
どがおこなわれる。この油圧制御装置16は電気的に制
御されるもので、歯車変速機構5の変速を実行するため
の第1ないし第3のシフトソレノイドバルブS1 ,〜S
3 と、エンジンブレーキ状態を制御するための第4ソレ
ノイドバルブS4 とを備えている。
【0022】さらに、油圧制御装置16は、油圧回路の
ライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT
と、歯車変速機構5の変速過渡時におけるアキュムレー
タ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLN
と、ロックアップクラッチ3Bや所定の摩擦係合装置の
係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUと
を備えている。
【0023】図3は、前進クラッチC1に対応する油圧
回路の一部を示す模式図である。オイルポンプ4に接続
された油路には、プライマリレギュレータバルブ17が
設けられている。このプライマリレギュレータバルブ1
7は、オイルポンプ4により発生した元圧をライン圧P
Lに調圧するためのものである。このプライマリレギュ
レータバルブ17は、リニアソレノイドバルブSLTによ
って制御されている。そして、プライマリレギュレータ
バルブ17により調圧されたライン圧PLが、マニュア
ルバルブ18の入力ポートに導かれている。マニュアル
バルブ18は、シフトレバー15と機械的に接続されて
いる。そして、シフトレバー15により前進ポジショ
ン、例えばDポジションあるいは、2ポジションが選択
されたときに、マニュアルバルブ18の入力ポートと出
力ポートとが連通し、ライン圧PLが前進クラッチC1
に供給される。
【0024】また、マニュアルバルブ18と前進クラッ
チC1との間の油路75には、大オリフィス19および
切換弁20が直列に配置されている。切換弁20の開閉
はソレノイド21により制御される。この切換弁20
は、大オリフィス19を介して供給されるライン圧PL
を、前進クラッチC1に対して選択的に供給もしくは遮
断するためのものである。なお、ソレノイド21は電子
制御装置47により制御されている。
【0025】さらに、切換弁20をバイパスし、かつ、
その一端が前進クラッチC1と切換弁20との間に接続
され、他端が大オリフィス19と切換弁20との間に接
続された油路76が設けられている。この油路76に
は、チェックボール22と小オリフィス23とが相互に
並列に配置されている。小オリフィス23の流通面積
は、大オリフィス19の流通面積よりも狭く設定されて
いる。そして、切換弁20が閉じられた場合は、大オリ
フィス19を通過したオイルが、さらに小オリフィス2
3を経由して前進クラッチC1に到達する。なお、チェ
ックボール22は、前進クラッチC1の係合時に、油路
76を介して前進クラッチC1に供給する油量を減少さ
せる機能を有する。また、チェックボール22は、前進
クラッチC1の解放時に、オイルの流通面積を拡大して
前進クラッチC1に供給されていたオイルの排出を促進
する機能を備えている。
【0026】一方、切換弁20と前進クラッチC1との
間の油路75には、オリフィス24を介してアキュムレ
ータ25が配置されている。このアキュムレータ25
は、ピストン26およびスプリング27を備えている。
このアキュムレータ25およびオリフィス24は、シフ
トレバー15がNポジションからDポジションに切り換
えられて前進クラッチC1を係合する場合に、この前進
クラッチC1に供給する油圧を、所定時間の間、スプリ
ング27およびアキュムレータ背圧によって決定される
所定の油圧特性(具体的には、緩慢に増大する特性)に
制御するためのものである。
【0027】したがって、シフトレバー15がNポジシ
ョンからDポジションに切り換えられて前進クラッチC
1を係合する場合に、前進クラッチC1の係合が完了す
る直前で発生するショックを軽減することができる。な
お、前記後進クラッチC2に対応する油圧回路も、図3
の油圧回路と同様に構成することができる。
【0028】図4は、エンジン1の他方のトルク伝達経
路の構成を示す説明図である。駆動装置6は減速装置2
8を備えており、この減速装置28がエンジン1および
モータ・ジェネレータ7に接続されている。モータ・ジ
ェネレータ7は、例えば交流同期型のものが適用され
る。モータ・ジェネレータ7は、永久磁石(図示せず)
を有する回転子(図示せず)と、コイル(図示せず)が
巻き付けられた固定子(図示せず)とを備えている。そ
して、コイルの3相巻き線に3相交流電流を流すと回転
磁界が発生し、この回転磁界を回転子の回転位置および
回転速度に合わせて制御することにより、トルクが発生
する。モータ・ジェネレータ7により発生するトルクは
電流の大きさにほぼ比例し、モータ・ジェネレータ7の
回転数は交流電流の周波数により制御される。
【0029】減速装置28は、同心状に配置されたリン
グギヤ29およびサンギヤ30と、このリングギヤ29
およびサンギヤ30に噛み合わされた複数のピニオンギ
ヤ31とを備えている。この複数のピニオンギヤ31は
キャリヤ32により保持されており、キャリヤ32には
回転軸33が連結されている。また、エンジン1のクラ
ンクシャフト34と同心状に回転軸35が設けられてお
り、回転軸35とクランクシャフト34とを接続・遮断
するクラッチ36が設けられている。そして、回転軸3
5と回転軸33との間で相互にトルクを伝達するチェー
ン37が設けられている。なお、回転軸33には、チェ
ーン38を介して補機39が接続されている。この補機
39としては、エアコン用のコンプレッサなどが例示さ
れる。
【0030】また、モータ・ジェネレータ7は出力軸4
0を備えており、出力軸40に前記サンギヤ30が取り
付けられている。また、駆動装置6のハウジング41に
は、リングギヤ29の回転を止めるブレーキ42が設け
られている。さらに、出力軸40の周囲には一方向クラ
ッチ43が配置されており、一方向クラッチ43の内輪
が出力軸40に連結され、一方向クラッチ43の外輪が
リングギヤ29に連結されている。上記構成の減速装置
28により、エンジン1とモータ・ジェネレータ7との
間のトルク伝達、または減速がおこなわれる。そして、
一方向クラッチ43は、エンジン1から出力されたトル
クがモータ・ジェネレータ7に伝達される場合に係合す
る構成になっている。
【0031】上記モータ・ジェネレータ7は、エンジン
1を始動させるスタータとしての機能と、エンジン1の
動力により発電する発電機(オルタネータ)としての機
能と、エンジン1の停止時に補機39を駆動する機能と
を兼備している。
【0032】そして、モータ・ジェネレータ7をスター
タとして機能させる場合は、クラッチ36およびブレー
キ42が係合され、一方向クラッチ43が解放される。
また、モータ・ジェネレータ7をオルタネータとして機
能させる場合は、クラッチ36および一方向クラッチ4
3が係合され、ブレーキ42が解放される。さらに、モ
ータ・ジェネレータ7により補機39を駆動させる場合
は、ブレーキ42が係合され、クラッチ36および一方
向クラッチ43が解放される。
【0033】また、モータ・ジェネレータ7にはインバ
ータ44を介してバッテリ45が接続され、モータ・ジ
ェネレータ7およびインバータ44ならびにバッテリ4
5には、コントローラ46が接続されている。そして、
エンジン1から出力された動力をモータ・ジェネレータ
7に入力して発電をおこない、その電気エネルギをイン
バータ44を介してバッテリ45に充電することが可能
である。
【0034】また、モータ・ジェネレータ7から出力さ
れる動力を、エンジン1または補機39に伝達すること
が可能である。さらに、モータ・ジェネレータ7を電動
機として機能させる場合は、バッテリ45からの直流電
圧を交流電圧に変換してモータ・ジェネレータ7に供給
する。モータ・ジェネレータ7を発電機として機能させ
る場合は、回転子の回転により発生した誘導電圧をイン
バータ44により直流電圧に変換してバッテリ45に充
電する。
【0035】前記コントローラ46は、バッテリ45か
らモータ・ジェネレータ7に供給される電流値、または
モータ・ジェネレータ7により発電される電流値を検出
または制御する機能を備えている。また、コントローラ
46は、モータ・ジェネレータ7の回転数を制御する機
能と、バッテリ45の充電状態(SOC:state of cha
rge)を検出および制御する機能とを備えている。
【0036】図5は、この発明が適用された車両の制御
回路を示すブロック図である。電子制御装置(ECU)
47は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置
(RAM、ROM)ならびに入力・出力インターフェー
スを主体とするマイクロコンピュータにより構成されて
いる。
【0037】この電子制御装置47には、エンジン回転
数センサ48の信号、エンジン水温センサ49の信号、
イグニッションスイッチ50の信号、コントローラ46
の信号、エアコンスイッチ51の信号、入力軸11の回
転数を検出する入力軸回転数センサ52の信号、出力軸
13の回転数を検出する出力軸回転数センサ(車速セン
サ)53の信号、ATFの温度を検出する油温センサ5
4の信号、シフトレバー15の操作位置を検出するシフ
トポジションセンサ55の信号などが入力されている。
【0038】また電子制御装置47には、運転者の停車
意図を検出するパーキングブレーキスイッチ56の信
号、運転者の減速意図または制動意図を検出するフット
ブレーキスイッチ57の信号、排気管(図示せず)の途
中に設けられた触媒温度センサ58の信号、アクセルペ
ダル59の踏み込み量を示すアクセル開度センサ60の
信号、エンジン1の電子スロットルバルブ2の開度を検
出するスロットル開度センサ61の信号などが入力され
ている。
【0039】さらに電子制御装置47には、モータ・ジ
ェネレータ7の回転数および回転角度を検出するレゾル
バ62の信号、運転席のシートベルトが装着されたか否
かを検出するシートベルトスイッチ63の信号、運転席
のドアの開閉状態を検出するドアスイッチ64の信号、
フューエルリッドの開閉状態を検出するフューエルリッ
ドセンサー64Aの信号、フードの開閉状態を検出する
フードセンサー64Bの信号などが入力されている。
【0040】この電子制御装置47からは、エンジン1
の点火装置65を制御する信号、エンジン1の燃料噴射
装置66を制御する信号、コントローラ46を制御する
信号、駆動装置6のクラッチ36およびブレーキ42を
制御する信号、油圧制御装置16を制御する信号、エン
ジン1の自動停止・自動復帰状態をランプまたはブザー
などにより出力するインジケータ67への制御信号、ア
クセル開度に対応するマップまたはその他の条件に基づ
いて、電子スロットルバルブ2の開度を制御するアクチ
ュエータ68の制御信号などが出力されている。そし
て、点火装置65による点火時期制御、または電子スロ
ットルバルブ2の開度制御により、エンジントルクが制
御される。
【0041】また、この実施形態の車両は、図2に示す
ように、アンチロックブレーキシステム(以下、ABS
と略記する)69を備えている。このABS69は、車
両の制動時に各車輪14のホイールシリンダに作用する
制動油圧を減圧・増圧して調圧し、適度のコーナリング
フォースを確保して操舵性を確保するとともに、制動停
止距離が最短になるように、摩擦係数の最も大きい値が
得られるスリップ率が得られるように制御するための機
構である。
【0042】このABS69は、各車輪14の回転速度
を検出する回転速度センサ70と、マスタシリンダ71
とホイールシリンダ72との間の配管途中に配置され、
かつ、各ホイールシリンダ72へのブレーキ油圧を制御
するABSアクチュエータ73と、車輪速度センサ70
からの信号によって車体速度を推測するとともに、各車
輪14の回転状況を監視し、路面の状況に応じた最適の
制動力が得られるようにブレーキ油圧の増減指令を、A
BSアクチュエータ73に対して出力する電子制御装置
74とを備えている。そして、電子制御装置74と電子
制御装置47とが相互にデータ通信可能に接続されてい
る。
【0043】また、前記エンジン1は水冷式冷却装置7
7を備えている。この水冷式冷却装置77は、エンジン
1およびATFを冷却するためのものである。水冷式冷
却装置77は、クランクシャフト34により駆動される
ウォーターポンプ(図示せず)と、エンジン本体の内部
に形成されたウォータージャケット(図示せず)と、ウ
ォーターポンプおよびウォータージャケットに接続され
たラジエター(図示せず)とを備えている。そして、ウ
ォータージャケットで加熱された冷却水がラジエターに
輸送されて冷却されるとともに、冷却された水がウオー
ターポンプにより再びエンジンの内部に輸送されるよう
に構成されている。
【0044】さらに、油圧制御装置16のバルブボデー
(図示せず)とラジエターとが、オイルクーラーチュー
ブ(図示せず)により接続されている。このオイルクー
ラーチューブはATFを輸送するためのものである。そ
して、自動変速機A1側において、トルクコンバータ3
の発熱などにより昇温したATFが、オイルクーラーチ
ューブによりラジエターの内部に輸送されるとともに、
ATFクーラーにより冷却された後、自動変速機A1側
に戻されるように構成されている。
【0045】上記車両の制御内容を簡単に説明する。イ
グニッションキー(図示せず)の操作により、イグニッ
ションスイッチ50がスタート位置に設定されると、モ
ータ・ジェネレータ7のトルクが駆動装置6を介してエ
ンジン1に伝達され、エンジン1が始動される。なお、
イグニッションキーに対する操作力が解除されると、イ
グニッションスイッチ50は自動的にオン位置に復帰す
る。車両の走行中は、電子制御装置47に記憶されてい
る変速線図(変速マップ)に基づいて、歯車変速機構5
および油圧制御装置16を有する自動変速機A1が制御
され、自動変速機A1の変速比が制御される。また、電
子制御装置47に記憶されているロックアップクラッチ
制御マップに基づいて、ロックアップクラッチ3Bが制
御される。
【0046】一方、バッテリ45は、充電量が所定の範
囲になるように制御されており、充電量が少なくなった
場合は、エンジン出力を増大させ、その一部をモータ・
ジェネレータ7に伝達して発電させ発生した電気エネル
ギをバッテリ45に充電する制御がおこなわれる。そし
て、電子制御装置47に入力される各種の信号に基づい
て、エンジン1を運転状態から停止状態へ自動的に切り
換える自動停止制御と、エンジン1を自動停止状態から
運転状態へ自動的に復帰させる復帰制御がおこなわれ
る。
【0047】ここで、自動停止制御および自動復帰制御
は、車速センサ53の信号、フットブレーキスイッチ5
7の信号、シフトポジションセンサ55の信号、アクセ
ル開度センサ60の信号、バッテリ45の充電量を示す
信号などに基づいておこなわれる。
【0048】このエンジン1の自動停止制御・復帰制御
は、シフトレバー15が、NポジションまたはDポジシ
ョンに操作されている場合におこなわれる。具体的に
は、エンジン1を自動停止させるための停止条件は、車
速が零であり、かつ、フットブレーキスイッチ57がオ
ンされ、かつ、アクセルペダル15がオフされ、かつ、
バッテリ45の充電状態が所定値以上になった場合に成
立する。
【0049】また、エンジン1の自動停止状態におい
て、上記各条件のうちの少なくとも一つが欠如した場合
は、復帰条件が成立する。さらに、この実施形態におい
ては、上記停止条件および復帰条件に関わりなく、AT
Fの温度、またはモータ・ジェネレータ7の機能に基づ
いて、エンジン1を制御することが可能である。
【0050】ここで、実施形態の構成とこの発明の構成
との対応関係を説明すれば、モータ・ジェネレータ7が
この発明の回転機に相当し、自動変速機A1がこの発明
の変速機に相当し、前進クラッチC1および後進クラッ
チC2がこの発明の摩擦係合装置に相当し、オイルポン
プ4がこの発明の油圧源に相当する。
【0051】つぎに、上記ハード構成を有する車両の制
御内容を、図1のフローチャートに基づいて説明する。
まず、各種のスイッチやセンサの検出信号が電子制御装
置47に入力され、電子制御装置47により入力信号の
処理がおこなわれる(ステップ1)。ついで、ATFの
温度が所定値、具体的には上限値THMAXを超えてい
るか否かが判断される(ステップ2)。この上限値TH
MAXとしては、140℃が例示される。ステップ2で
否定判断された場合は、ATFの温度が所定値、具体的
には下限値THMIN未満であるか否かが判断される
(ステップ3)。この下限値THMINとしては、−5
℃が例示される。なお、この上限値THMAXおよび下
限値THMINは、予め電子制御装置47に記憶されて
いる。
【0052】ステップ3で否定判断された場合は、モー
タ・ジェネレータ7の機能が異常であるか否かが判断さ
れる(ステップ4)。このステップ4においては、モー
タ・ジェネレータ7の電動機としての機能または発電機
としての機能が、その判断対象になる。なお、この場合
の判断基準は、電子制御装置47に予め記憶されてい
る。具体的には、モータ・ジェネレータ7によりエンジ
ン1を始動した際の過去の経歴において、その始動時間
に基づいてモータ・ジェネレータ7が異常であるか否か
を判断することが可能である。また、モータ・ジェネレ
ータ7を発電機として使用している場合に、その発電量
に基づいてモータ・ジェネレータ7が異常であるか否か
を判断することが可能である。さらに、モータ・ジェネ
レータ7により補機39を駆動している場合に、エアコ
ンの冷却性能に基づいて、モータ・ジェネレータ7が異
常か否かを判断することが可能である。これらの判断基
準は、少なくとも一つ以上を組み合わせて使用すること
が可能である。
【0053】ステップ4で否定判断された場合、つま
り、ATFの温度が所定温度の範囲内にあり、かつ、モ
ータ・ジェネレータ7の機能が正常である場合は、予め
定められている停止条件が成立しているか否かが判断さ
れる(ステップ5)。この停止条件は、例えば、車速が
零であり、かつ、アクセルペダル59がオフされ、か
つ、フットブレーキスイッチ57がオンされ、かつ、バ
ッテリ45の充電量が所定値以上である場合に成立し、
エンジン1の自動停止制御がおこなわれる(ステップ
6)。そして、エンジン1の自動停止制御を実施中であ
ることをインジケータ67により出力し(ステップ
7)、リターンされる。
【0054】ここで、エンジン1の自動停止判断の成立
にともなうシステムの状態を、図6のタイムチャートを
参照して説明する。自動停止判断が成立すると、時刻t
1において、ABS69に対する制御信号が出力され
る。具体的には、各ホイールシリンダ72に作用するブ
レーキ油圧が保持され、時刻t2以降はブレーキ油圧が
一定値に制御される。このABS69による一連の制御
が、いわゆる、ヒルホールド制御である。時刻t2でエ
ンジン1の停止指令が出力されると、若干の遅れをもっ
て時刻t3からエンジン回転数NEが徐々に低下する特
性を示す。
【0055】一方、エンジン回転数NEの低下に並行し
てオイルポンプ4の回転数も低下し、時刻t3よりも遅
れた時刻t4から前進クラッチC1に作用する油圧が急
激に低下する特性を示す。その結果、車輪14にトルク
が伝達されなくなる。このため、所定値以上の道路勾配
がある場合には、車両の自重により車輪14が回転する
可能性がある。しかし、ヒルホールド制御がおこなわれ
ているため、車輪14の回転を防止することができる。
【0056】ところで、エンジン1の自動停止制御中
に、アクセルペダル59の踏み込みになどより復帰条件
が成立した場合は、前進クラッチC1の係合が速やかに
おこなわれないと、エンジン1の吹き上がり状態で前進
クラッチC1が係合され、前進クラッチC1の係合ショ
ック、および前進クラッチC1の耐久性の低下を招く可
能性がある。
【0057】すなわち、エンジン1の運転中にシフトレ
バー15がNポジションに設定されている場合は、マニ
ュアルバルブ18の入力ポートにまでライン圧PLが作
用しているのに対して、Dポジジョンでエンジン1の自
動停止制御がおこなわれている場合は、オイルポンプ4
が停止しているため、エンジン1の自動復帰の際におい
て、前進クラッチC1に油圧が到達するまでの時間が、
マニュアルシフトの場合に比べて長時間を必要とするた
めである。
【0058】そこで、この実施形態においては、エンジ
ン1の復帰判断が成立した場合は、前進クラッチC1に
供給する油圧を、早期に所定値にまで上昇させるため
に、つぎに述べるようなファーストアプライ制御または
昇圧制御をおこなうことにより、車両の発進性を向上さ
せている。
【0059】ここでは、ファーストアプライ制御を中心
として説明をおこない、昇圧制御については後述する。
前述したように、エンジン1の自動復帰指令が出力され
ると、エンジン1が再始動され、かつ、オイルポンプ4
の回転が開始される。そして、プライマリレギュレータ
バルブ17で調圧されたライン圧PLは、マニュアルバ
ルブ18を介して前進クラッチC1に供給される。ここ
で、電子制御装置47からファーストアプライ制御の信
号が出力されて、切換弁20が開放されている場合は、
マニュアルバルブ18を通過したライン圧PLが、大オ
リフィス19を通過した後、そのまま前進クラッチC1
に供給される。
【0060】そして、前進クラッチC1の係合が開始さ
れてから所定時間が経過して、電子制御装置47の制御
信号により切換弁20が閉じられると、大オリフィス1
9を通過したライン圧PLは、小オリフィス23を介し
て緩慢に前進クラッチC1に供給される。また、この段
階では、前進クラッチC1に供給される油圧がかなり高
まっているため、前進クラッチC1に接続されている油
路75の油圧により、ピストン26がスプリング27に
抗して図3の上方に移動する。その結果、このピストン
26が移動している間、前進クラッチC1に供給される
油圧が緩慢に上昇する特性に制御されるため、前進クラ
ッチC1は非常に円滑に係合を完了できる。
【0061】図7は、エンジン1の復帰制御にともなう
システムの状態を示すタイムチャートである。前進クラ
ッチC1の油圧を示す特性のうち、実線がファーストア
プライ制御をおこなった場合を示し、破線がファースト
アプライ制御をおこなわない場合を示している。ファー
ストアプライ制御をおこなわない場合とは、前進クラッ
チC1の係合油圧を、常時、小オリフィス23を経由し
て供給する場合を意味している。
【0062】また、時間TFASTは、ファーストアプ
ライ制御の実行時間を示している。この時間TFAST
は、定性的には前進クラッチC1を作動させるピストン
(図示せず)が、いわゆるクラッチパックを詰める時間
に対応し、また、エンジン回転数NEが所定のアイドル
回転数に至る若干前までの時間に対応している。なお、
Tc、Tc′は前進クラッチC1のクラッチパックが詰
められる時間、Tac、Tac′はアキュムレータ25が機
能している時間に相当している。
【0063】ここで、ファーストアプライ制御がおこな
われていない場合は、マニュアルバルブ18を経由した
油圧が、小オリフィス23を通過して前進クラッチC1
に供給される。このため、前進クラッチC1のピストン
のクラッチパックが詰められるまでの間に長い時間T
c′が経過し、破線で示す特性を経て時刻t3頃に前進
クラッチC1係合が完了する。これに対して、この実施
形態においてはエンジン1の復帰指令が出力された後
に、時間TFASTの間、ファーストアプライ制御がお
こなわれるため、時間Tc′よりも短い時間Tcでクラ
ッチパックを詰めることができる。このため、前進クラ
ッチC1の係合を、時刻t3よりも早い時刻t2頃に完
了させることができ、しかも小さなショックで完了させ
ることができる。
【0064】ところで、ファーストアプライ制御の開始
タイミングTsは、エンジン回転速度(言い換えれば、
オイルポンプ4の回転速度)NEが所定値NE1より大
きくなった時点に設定されている。このように、ファー
ストアプライ制御をエンジンの再始動指令Tcomと同時
に開始させないようにした理由は、エンジン1の回転速
度が零の状態から若干立ち上がった状態になるまでの時
間T1が、走行環境によってばらつく可能性があるため
である。
【0065】すなわち、ファーストアプライ制御を、エ
ンジン1の再始動指令Tcomと同時に開始させた場合、
前記時間T1のばらつきの影響を受けて、ファーストア
プライ制御を実行している間に前進クラッチC1の係合
が開始されてしまい、ショックが発生する可能性があ
る。そこで、時間T1のばらつきが大きくなるエンジン
1の再始動直後を避け、エンジン回転速度NEが若干上
昇し始めた時点Tsを、ファーストアプライ制御の開始
タイミングにすることにより、走行環境の変化に関わり
なく、時間T1のばらつきが小さい状態で前進クラッチ
C1の係合油圧を供給することができる。
【0066】また、このファーストアプライ制御の開始
タイミングは、他の条件により設定することも可能であ
る。すなわち、エンジン1の自動停止指令が出力された
直後に、再びエンジン1の復帰指令が出力された場合
は、前進クラッチC1に作用している油圧が充分にドレ
ンされる前にファーストアプライ制御が開始されて急激
に前進クラッチC1の油圧が増大して係合ショックが発
生する可能性がある。
【0067】そこで、図6に示すように、エンジン停止
指令が出力された時点から、前進クラッチC1の油圧が
零になる時点までの推定時間Toffをタイマーで設定し
ておき、この時間Toffが経過するまではファーストア
プライ制御をおこなわないようにすることが可能であ
る。なお、時間Toffの代わりに、エンジン回転数NE
が所定値まで低下したことに基づいて前進クラッチC1
の油圧低下を推定し、この推定結果に基づいてファース
トアプライ制御を開始するタイミングを設定することも
可能である。
【0068】つぎに、ファーストアプライ制御の継続時
間TFASTについて説明する。自動変速機A1の作動
油であるATFは、その温度に依存して粘度が変化する
特性を備えている。そして、低温時(例えば20℃以
下)には、オイルの粘度が高いため、ファーストアプラ
イ制御を同じ時間おこなったとしても、常温時(例えば
20℃〜80℃)ほどには前進クラッチC1にオイルが
供給されない。そこで、低温時にはファーストアプライ
制御を常温時よりも長時間に亘っておこなう必要があ
る。
【0069】一方、高温時(例えば100℃以上)の場
合には常温時に比べてオイルの粘度が低下しすぎて、油
圧制御装置16のバルブボディーの各シール部からの漏
れ量が多くなり、やはり同じ時間だけファーストアプラ
イ制御をおこなったとしても、前進クラッチC1に供給
されるオイルの量が低下気味となる。そこで、図8に示
すようなマップを、予め電子制御装置47に記憶してお
き、このマップに基づいて時間TFASTを設定するこ
とが可能である。このようにして、時間TFASTを設
定することにより、ATF油温の相違により粘度のばら
つきが生じた場合においても、この粘度のばらつきがフ
ァーストアプライ制御に与える影響が抑制され、前進ク
ラッチC1の係合ショックを回避することができる。
【0070】つぎに、前述した昇圧制御について説明す
る。この昇圧制御とは、リニアソレノイドバルブSLTの
機能によりプライマリレギュレータバルブ17の調圧値
を上昇させ、ライン圧PLを昇圧させるものである。こ
の昇圧制御の開始タイミングおよび継続時間は、前記フ
ァーストアプライ制御と同一でもよいし、異なっていて
もよい。そして、エンジン1の自動復帰に際しては、前
述したファーストアプライ制御または昇圧制御のうちの
少なくとも一方を採用することが可能である。
【0071】つぎに、エンジン1の復帰制御がおこなわ
れた場合における、ABS69の状態を説明する。ま
ず、前記ステップ8を経由してステップ9に進んだ場合
は、実線で示すようにヒルホールド制御が継続される。
また、ステップ11を経由してステップ12に進んだ場
合は、破線で示すように、時間TFASTの終了時刻で
ある時刻t1から、ホイールシリンダ72に供給するブ
レーキ油圧を低下させる制御がおこなわれ、時刻t2に
到達する前にヒルホールド制御が解除される。つまり、
トルクコンバータ3によるクリープ力の発生により、A
BS69による制動力を解除している。
【0072】上記のようにして、ステップ6でエンジン
1が自動停止された場合は、水冷式冷却装置77のウォ
ーターポンプが停止するとともに、エンジン1およびA
TFの冷却がおこなわれなくなる。しかしながら、図1
の制御例によれば、ATFの温度が上限値THMAX以
下であるために、ATFの冷却機能が停止したとして
も、ATF自体の劣化や、ロックアップクラッチ3Bの
構成要素である摩擦材の劣化が発生する可能性は少な
い。
【0073】さらに、ATFの温度が下限値THMIN
以上であるために、ATFの粘度が、前記ファーストア
プライ制御または昇圧制御をおこなう場合において、前
進クラッチC1に対するATFの供給量を適正に維持す
ることができる状態にある。したがって、前進クラッチ
C1の係合ショックが抑制され、ひいては車両の発進性
を向上させることができる。さらにまた、モータ・ジェ
ネレータ7の機能が正常であるために、エンジン1の自
動復帰時にエンジン1の始動性を良好に維持することが
でき、ひいては車両の発進性を向上させることができ
る。
【0074】一方、前記ステップ5で否定判断された場
合は、エンジン1の自動停止制御はおこなわれず(ステ
ップ8)、かつ、エンジン1の自動停止制御が未実施で
あることがインジケータ67から出力されて(ステップ
9)、リターンされる。
【0075】ところで、前記ステップ2で肯定判断され
た場合は、エンジン1の自動停止制御を禁止または中止
し(ステップ10)リターンされる。すなわち、ステッ
プ10では、エンジン1が運転中である場合は、停止条
件が成立してもエンジン1を運転状態に維持する。ま
た、エンジン1が自動停止中である場合は、復帰条件が
成立していなくてもエンジン1が運転状態に復帰され
る。さらに、水冷式冷却装置77によりATFが冷却さ
れ、ATFの劣化およびロックアップクラッチ3Bの摩
擦材の劣化を抑制することができる。
【0076】また、ステップ3で肯定判断された場合も
ステップ10に進む。すなわち、エンジン1の停止状態
から運転状態への復帰時に、前記ファーストアプライ制
御または昇圧制御をおこなうにあたり、ATFの温度が
下限値THMIN未満の状態であると、ATFの粘度が
比較的高く、前進クラッチC1に作用するオイルの供給
量が不足してその係合速度が遅延し、結果的に車両の発
進性が低下する可能性がある。そこで、エンジン1を運
転状態に制御することにより、この不都合を未然に回避
することができる。さらに、ステップ4で肯定判断され
た場合も、ステップ10に進む。
【0077】すなわち、エンジン1の停止状態から運転
状態に復帰するにあたり、モータ・ジェネレータ7の機
能が異常である場合は、エンジン1の始動時間が比較的
長くなる、または始動自体が困難になるなどの不都合が
予想され、結果的に、車両の発進性が低下する可能性が
ある。そこで、エンジン1の自動停止を禁止または中止
することにより、この不都合を未然に回避することがで
きる。
【0078】ここで、図1に示された機能的手段と、こ
の発明の構成との対応関係を説明する。ステップ3がこ
の発明の油温判断手段に相当し、ステップ10がこの発
明のエンジン制御手段に相当する。また、ステップ4が
この発明の回転機判断手段に相当する。なお、図1の制
御例において、ステップ2または3の少なくとも一つの
ステップをおこない、その他のステップを省略すること
も可能である。この場合は、いずれのステップにおいて
も、肯定判断された場合にステップ10に進み、否定判
断された場合はステップ5に進む。
【0079】なお、この発明は、エンジンと、シフト装
置の操作により変速比を変更することの可能な手動変速
機との間のトルク伝達経路に、自動クラッチが設けられ
ている形式の車両にも適用可能である。この車両の場合
には、エンジンの自動停止制御によりオイルポンプの回
転数が低下すると、自動クラッチの係合油圧が低下して
解放される。また、エンジンの自動復帰制御が開始され
た場合は、オイルポンプが再度回転を開始して自動クラ
ッチの係合油圧が上昇することになる。
【0080】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、作動油の温度
の判断結果に基づいて、エンジンの自動停止が禁止また
は中止される。つまり、作動油は温度変化により粘度が
変化する特性を備えているため、作動油の温度が、摩擦
係合装置の係合動作に影響をおよぼす粘度となる温度の
場合は、エンジンの自動停止が禁止または中止される。
このため、例えば、エンジンの停止状態から運転状態に
復帰させる場合に、摩擦係合装置を動作させる油量を適
切に制御することができない粘度になる温度である場合
は、復帰条件が成立していなくても、エンジンを運転状
態に制御することが可能である。したがって、車両の発
進時において、摩擦係合装置に作用する油圧を適切な値
に制御することが可能になり、アクセルペダルの踏み込
みに対応する摩擦係合装置の係合速度が適正な値に制御
されて車両の発進性を向上させることができる。
【0081】請求項2の発明によれば、回転機の機能の
判断結果に基づいて、エンジンの自動停止が禁止または
中止される。例えば、回転機の機能が異常の場合は、エ
ンジンの自動停止が禁止または中止される。このため、
回転機の機能が、エンジンを停止状態から運転状態に復
帰させるにあたり、エンジンの始動性を良好に制御する
ことのできない状態にある場合は、車両の発進に先立
ち、エンジンを運転状態に制御しておくことが可能であ
る。したがって、回転機の機能が異常であったとして
も、エンジンの始動が円滑に行われ、車両の発進性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御例を示すフローチャートであ
る。
【図2】 この発明が適用された車両のシステム構成を
示すブロック図である。
【図3】 図2に示された油圧制御装置の油圧回路の一
部を示す模式図である。
【図4】 図2に示されたエンジンと、駆動装置と、モ
ータ・ジェネレータとの配置関係を示すブロック図であ
る。
【図5】 図2に示された車両の制御回路を示すブロッ
ク図である。
【図6】 この発明において、エンジンの自動停止指令
に対応するシステムの状態を示すタイムチャートであ
る。
【図7】 この発明において、エンジンの自動復帰指令
に対応するシステムの状態を示すタイムチャートであ
る。
【図8】 この発明の実施形態において、ファーストア
プライ制御の継続時間を設定するためのマップである。
【符号の説明】
1…エンジン、 4…オイルポンプ、 7…モータ・ジ
ェネレータ、 16…油圧制御装置、 47…電子制御
装置、 A1…自動変速機、 C1…前進クラッチ、
C2…後進クラッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 周二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中尾 初男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 辻井 啓 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G092 AA00 AA01 AA02 AB07 AC03 CA01 DG08 EA14 EA17 FA03 FA30 GA04 GB10 HF11Y HF11Z 3G093 AA05 AB00 AB01 BA17 BA21 BA22 CA04 DB09 DB23 DB28 EC02 FA11 FB05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、摩擦係合装置の係合・解放
    により変速比が変更される変速機と、前記エンジンの動
    力により駆動され、かつ、前記摩擦係合装置を動作させ
    る油圧の元圧を発生する油圧源とを有し、前記エンジン
    の状態を、所定の条件に基づいて、自動的に運転状態と
    停止状態とで相互に変更することの可能な車両のエンジ
    ン制御装置において、 前記作動油の温度を判断する油温判断手段と、この温度
    判断手段の判断結果に基づいて、前記エンジンの自動停
    止を禁止または中止するエンジン制御手段とを有するこ
    とを特徴とする車両のエンジン制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンと、このエンジンを始動する回
    転機とを有し、前記エンジンの状態を、所定の条件に基
    づいて、自動的に運転状態と停止状態とで相互に変更す
    ることの可能な車両のエンジン制御装置において、 前記回転機の機能を判断する回転機判断手段と、この回
    転機判断手段の判断結果に基づいて、前記エンジンの自
    動停止を禁止または中止するエンジン制御手段とを有す
    ることを特徴とする車両のエンジン制御装置。
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