JP2000097067A - 車両のエンジン制御装置 - Google Patents

車両のエンジン制御装置

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JP2000097067A
JP2000097067A JP26155798A JP26155798A JP2000097067A JP 2000097067 A JP2000097067 A JP 2000097067A JP 26155798 A JP26155798 A JP 26155798A JP 26155798 A JP26155798 A JP 26155798A JP 2000097067 A JP2000097067 A JP 2000097067A
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engine
vehicle
control
driver
state
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Atsushi Tabata
淳 田端
Kojiro Kuramochi
耕治郎 倉持
Shuji Nagano
周二 永野
Hatsuo Nakao
初男 中尾
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N11/0814Circuits or control means specially adapted for starting of engines comprising means for controlling automatic idle-start-stop
    • F02N11/0818Conditions for starting or stopping the engine or for deactivating the idle-start-stop mode
    • F02N11/0822Conditions for starting or stopping the engine or for deactivating the idle-start-stop mode related to action of the driver
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N2200/00Parameters used for control of starting apparatus
    • F02N2200/10Parameters used for control of starting apparatus said parameters being related to driver demands or status
    • F02N2200/106Driver presence, e.g. detected by door lock, seat sensor or belt sensor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員が運転席を離れた後に再度運転席に戻る
場合に、乗員が違和感を持つことを回避することの可能
な車両のエンジン始動装置を提供する。 【解決手段】 車両のエンジンの状態を、所定の条件に
基づいて、自動的に運転状態と停止状態とで相互に切り
換える制御をおこなう車両のエンジン制御装置におい
て、所定の停止条件が成立したか否かを判断する停止判
断手段(ステップ2)と、乗員が運転席から離れる動作
をおこなうか否かを判断する離席判断手段(ステップ
3)と、所定の停止条件が成立し、かつ、乗員の離席判
断が成立した場合に、記エンジンの状態として運転状態
を選択するエンジン制御手段(ステップ8,11)とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のエンジン
の状態を、所定の条件に基づいて、自動的に運転状態と
停止状態とで相互に切り換える車両のエンジン制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンが搭載された車両においては、
エンジンの内部で燃料を燃焼させて熱エネルギを発生さ
せ、この熱エネルギを機械エネルギ(動力)に変換して
車両を走行させている。一方、近年においては、燃料の
節約と、排気エミッションの低減と、騒音の低減とを目
的として、エンジンを自動停止させるとともに、エンジ
ンを停止状態から自動的に再始動させることの可能な制
御装置が提案されている。
【0003】このような制御装置の一例が、特開平9−
310629号公報に記載されている。この公報に記載
された制御装置は、自動変速機が搭載された車両を対象
としており、自動変速機の走行ポジションが選択されて
いる状態でエンジンを自動停止するための条件として、
駐車ブレーキの作動、乗降用ドアの開扉による車両の停
止時間、またはエンジン停止用手動スイッチの作動時な
どが例示されている。一方、エンジンの再始動条件とし
て、駐車ブレーキの解除、乗降用ドアの閉扉、またはエ
ンジン停止用手動スイッチの解除、などが例示されてい
る。
【0004】上記構成により、シフトレバーを走行ポジ
ションのままとしておき、エンジンカットスイッチ操
作、あるいはドアの開閉、駐車ブレーキなどの関連装置
の操作をおこなうのみで、自動的にエンジンを一時的に
停止あるいは始動して車両を発進することにより、操作
を単純化することができる上、無駄な燃料の消費を抑制
することができるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
記載された制御装置においては、駐車ブレーキの解除、
乗降用ドアの閉扉などがエンジンの再始動条件として例
示されている。このため、エンジンを自動停止した状態
において、乗員が車両を一旦離れた後に再度乗車する際
には、エンジンが再始動している可能性があり、乗員が
違和感を覚える可能性があった。
【0006】この発明は上記事情を背景としてなされた
ものであり、乗員が運転席を離れた後に再度運転席に戻
る場合に、乗員が違和感を持つことを回避することの可
能な車両のエンジン制御装置を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、車両のエンジ
ンの状態を、所定の条件に基づいて、自動的に運転状態
と停止状態とで相互に切り換える車両のエンジン制御装
置において、所定の停止条件が成立したか否かを判断す
る停止判断手段と、乗員が運転席から離れる動作をおこ
なうか否かを判断する離席判断手段と、前記所定の停止
条件が成立し、かつ、前記乗員の離席判断が成立した場
合に、前記エンジンの状態として運転状態を選択するエ
ンジン制御手段とを備えていることを特徴とするもので
ある。
【0008】この請求項1の発明には、エンジンの自動
停止中(停止後)に乗員の離席判断が成立する場合と、
所定の停止条件と乗員の離席判断とが同時に成立する場
合と、乗員の離席判断が成立した後に所定の停止条件が
成立する場合とが含まれる。また、この発明において、
所定の条件とは、予め定められた条件を意味しており、
この所定の条件には、イグニッションスイッチの状態以
外の条件が含まれている。
【0009】請求項1の発明によれば、所定の停止条件
が成立し、かつ、乗員の離席判断が成立すると、エンジ
ンの状態として運転状態が選択される。
【0010】請求項2の発明は、車両のエンジンの状態
を、所定の条件に基づいて、自動的に運転状態と停止状
態とで相互に切り換える車両のエンジン制御装置におい
て、所定の停止条件が成立したか否かを判断する停止判
断手段と、乗員が運転席から離れる動作をおこなうか否
かを判断する離席判断手段と、前記所定の停止条件が成
立し、かつ、前記乗員の離席判断が成立したことを前記
乗員に告知する告知手段とを備えていることを特徴とす
るものである。
【0011】請求項2の発明によれば、所定の停止条件
が成立し、かつ、乗員の離席判断が成立した場合は、こ
の事実が乗員に対して告知される。
【0012】請求項3の発明は、請求項2の構成に加え
て前記告知手段が、前記自動停止中のエンジンを運転状
態に自動復帰させるものであることを特徴とするもので
ある。
【0013】請求項3の発明によれば、請求項2の作用
に加えて、エンジンの自動停止中に乗員が運転席を離れ
る場合において、エンジンが運転状態に復帰される。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図を参照してよ
り具体的に説明する。図2は、この発明を適用した車両
のシステム構成を示すブロック図である。車両の動力源
であるエンジン1としては、ガソリンエンジンまたはデ
ィーゼルエンジンまたはLPGエンジンまたはガスター
ビンエンジン等の内燃機関が用いられる。この実施例の
エンジン1は、燃料噴射装置および吸排気装置ならびに
点火装置等を備えた公知の構造のものである。
【0015】また、エンジン1の吸気管には電子スロッ
トルバルブ2が設けられており、電子スロットルバルブ
2の開度が電気的に制御されるように構成されている。
エンジン1から出力されるトルクの一方の伝達経路に
は、トルクコンバータ3およびオイルポンプ4ならびに
歯車変速機構5が配置されている。具体的には、エンジ
ン1と歯車変速機構5との間にトルクコンバータ3が配
置され、トルクコンバータ3と歯車変速機構5との間に
オイルポンプ4が配置されている。さらに、エンジン1
から出力されるトルクの他方の伝達経路には、駆動装置
6を介してモータ・ジェネレータ7が配置されている。
【0016】まず、一方のトルク伝達経路の構成につい
て具体的に説明する。このトルクコンバータ3およびオ
イルポンプ4ならびに歯車変速機構5を内蔵したケーシ
ング8の内部には、作動油としてのオートマチック・ト
ランスミッション・フルード(以下、ATFまたはオイ
ルと略記する)が封入されている。トルクコンバータ3
は、ポンプインペラ9およびタービンランナ10ならび
にステータ3Aを備えている。このステータ3Aは、ポ
ンプインペラ9からタービンランナ10に伝達されるト
ルクを増幅するためのものである。そしてエンジン1の
動力がポンプインペラ9に伝達され、ポンプインペラ9
のトルクがATFによりタービンランナ10に伝達され
るように構成されている。なお、トルクコンバータ3
は、ポンプインペラ9とタービンランナ10とを機械的
に接続するロックアップクラッチ3Bを備えている。
【0017】さらに、エンジン1の動力はポンプインペ
ラ9を介してオイルポンプ4に伝達され、オイルポンプ
4により、油圧制御装置(後述する)の油路の元圧が生
じる。また、歯車変速機構5は、入力軸11と、遊星歯
車12と、前進クラッチC1および後進クラッチC2を
含む各種の摩擦係合装置と、出力軸13とを備えてい
る。そして、入力軸11がタービンランナ10に接続さ
れ、出力軸13が車輪14に接続されている。上記歯車
変速機構5は、例えば前進5段、後進1段の変速段(つ
まり変速比)を設定することが可能に構成されている。
また、油圧により動作するピストンにより、前進クラッ
チC1および後進クラッチC2が係合・解放が制御され
るように構成されている。そして、前進段を設定する場
合は前進クラッチC1が係合され、後進段を設定する場
合は後進クラッチC2が係合される。
【0018】また、この実施例では、シフトレバー15
のマニュアル操作により、各種のシフトポジションを選
択することが可能である。例えば、P(パーキング)ポ
ジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラ
ル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、4ポジシ
ョン、3ポジション、2ポジション、L(ロー)ポジシ
ョンの各ポジションを選択可能になっている。ここで、
Dポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジシ
ョン、Lポジション、Rポジションが走行ポジションで
ある。そして、Dポジション、4ポジション、3ポジシ
ョン、2ポジションが選択された場合は、複数の変速段
同士の間で変速可能である。これに対して、Lポジショ
ン、またはRポジションが選択された場合は、単一の変
速段に固定される。なお、ケーシング8の内部にはロッ
ク機構13Aが設けられており、Pポジションが選択さ
れていた場合は、ロック機構13Aにより出力軸13の
回転が防止されるように構成されている。
【0019】また、油圧制御装置16により、歯車変速
機構5における変速段の設定または切り換え制御、ロッ
クアップクラッチ3Bの係合・解放やスリップ制御、摩
擦係合装置を動作させるピストンに油圧を供給する油圧
回路のライン圧の制御、摩擦係合装置の係合圧の制御な
どがおこなわれる。この油圧制御装置16は電気的に制
御されるもので、歯車変速機構5の変速を実行するため
の第1ないし第3のシフトソレノイドバルブS1 ,〜S
3 と、エンジンブレーキ状態を制御するための第4ソレ
ノイドバルブS4 とを備えている。
【0020】さらに、油圧制御装置16は、油圧回路の
ライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT
と、歯車変速機構5の変速過渡時におけるアキュムレー
タ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLN
と、ロックアップクラッチ3Bや所定の摩擦係合装置の
係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUと
を備えている。
【0021】図3は、前進クラッチC1に対応する油圧
回路の一部を示す模式図である。オイルポンプ4に接続
された油路には、プライマリレギュレータバルブ17が
設けられている。このプライマリレギュレータバルブ1
7は、オイルポンプ4により発生した元圧をライン圧P
Lに調圧するためのものである。このプライマリレギュ
レータバルブ17は、リニアソレノイドバルブSLTによ
って制御されている。そして、プライマリレギュレータ
バルブ17により調圧されたライン圧PLが、マニュア
ルバルブ18の入力ポートに導かれている。マニュアル
バルブ18は、シフトレバー15と機械的に接続されて
いる。そして、シフトレバー15により前進ポジショ
ン、例えばDポジションあるいは、2ポジションが選択
されたときに、マニュアルバルブ18の入力ポートと出
力ポートとが連通し、ライン圧PLが前進クラッチC1
に供給される。
【0022】また、マニュアルバルブ18と前進クラッ
チC1との間の油路75には、大オリフィス19および
切換弁20が直列に配置されている。切換弁20の開閉
はソレノイド21により制御される。この切換弁20
は、大オリフィス19を介して供給されるライン圧PL
を、前進クラッチC1に対して選択的に供給もしくは遮
断するためのものである。なお、ソレノイド21は電子
制御装置47により制御されている。
【0023】さらに、切換弁20をバイパスし、かつ、
その一端が前進クラッチC1と切換弁20との間に接続
され、他端が大オリフィス19と切換弁20との間に接
続された油路76が設けられている。この油路76に
は、チェックボール22と小オリフィス23とが相互に
並列に配置されている。小オリフィス23の流通面積
は、大オリフィス19の流通面積よりも狭く設定されて
いる。そして、切換弁20が閉じられた場合は、大オリ
フィス19を通過したオイルが、さらに小オリフィス2
3を経由して前進クラッチC1に到達する。なお、チェ
ックボール22は、前記前進クラッチC1の係合時に、
油路76を介して前進クラッチC1に供給する油量を減
少させる機能を有する。また、チェックボール22は、
前進クラッチC1の解放時に、オイルの流通面積を拡大
して前進クラッチC1に供給されていた油オイルを円滑
に排出する機能を備えている。
【0024】一方、切換弁20と前進クラッチC1との
間の油路75には、オリフィス24を介してアキュムレ
ータ25が配置されている。このアキュムレータ25
は、ピストン26およびスプリング27を備えている。
このアキュムレータ25およびオリフィス24は、シフ
トレバー15がNポジションからDポジションに切り換
えられて前進クラッチC1を係合する場合に、この前進
クラッチC1に供給する油圧を、所定時間の間、スプリ
ング27およびアキュムレータ背圧によって決定される
所定の油圧特性(具体的には、緩慢に増大する特性)に
維持するためのものである。
【0025】したがって、シフトレバー15がNポジシ
ョンからDポジションに切り換えられて前進クラッチC
1を係合する時のショックを軽減ことができる。なお、
前記後進クラッチC2に対応する油圧回路も、図3の油
圧回路と同様に構成することができる。
【0026】図4は、エンジン1の他方のトルク伝達経
路の構成を示す説明図である。駆動装置6は減速装置2
8を備えており、この減速装置28がエンジン1および
モータ・ジェネレータ7に接続されている。モータ・ジ
ェネレータ7は、例えば交流同期型のものが適用され
る。モータ・ジェネレータ7は、永久磁石(図示せず)
を有する回転子(図示せず)と、コイル(図示せず)が
巻き付けられた固定子(図示せず)とを備えている。そ
して、コイルの3相巻き線に3相交流電流を流すと回転
磁界が発生し、この回転磁界を回転子の回転位置および
回転速度に合わせて制御することにより、トルクが発生
する。モータ・ジェネレータ7により発生するトルクは
電流の大きさにほぼ比例し、モータ・ジェネレータ7の
回転数は交流電流の周波数により制御される。
【0027】減速装置28は、同心状に配置されたリン
グギヤ29およびサンギヤ30と、このリングギヤ29
およびサンギヤ30に噛み合わされた複数のピニオンギ
ヤ31とを備えている。この複数のピニオンギヤ31は
キャリヤ32により保持されており、キャリヤ32には
回転軸33が連結されている。また、エンジン1のクラ
ンクシャフト34と同心状に回転軸35が設けられてお
り、回転軸35とクランクシャフト34とを接続・遮断
するクラッチ36が設けられている。そして、回転軸3
5と回転軸33との間で相互にトルクを伝達するチェー
ン37が設けられている。なお、回転軸33には、チェ
ーン38を介してエアコンプレッサなどの補機39が接
続されている。
【0028】また、モータ・ジェネレータ7は出力軸4
0を備えており、出力軸40に前記サンギヤ30が取り
付けられている。また、駆動装置6のハウジング41に
は、リングギヤ29の回転を止めるブレーキ42が設け
られている。さらに、出力軸40の周囲には一方向クラ
ッチ43が配置されており、一方向クラッチ43の内輪
が出力軸40に連結され、一方向クラッチ43の外輪が
リングギヤ29に連結されている。上記構成の減速装置
28により、エンジン1とモータ・ジェネレータ7との
間のトルク伝達、または減速がおこなわれる。そして、
一方向クラッチ43は、エンジン1から出力されたトル
クがモータ・ジェネレータ7に伝達される場合に係合す
る構成になっている。
【0029】上記モータ・ジェネレータ7は、エンジン
1を始動させるスタータとしての機能と、エンジン1の
動力により発電する発電機(オルタネータ)としての機
能と、エンジン1の停止時に補機39を駆動する機能と
を兼備している。
【0030】そして、モータ・ジェネレータ7をスター
タとして機能させる場合は、クラッチ36およびブレー
キ42が係合され、一方向クラッチ43が解放される。
また、モータ・ジェネレータ7をオルタネータとして機
能させる場合は、クラッチ36および一方向クラッチ4
3が係合され、ブレーキ42が解放される。さらに、モ
ータ・ジェネレータ7により補機39を駆動させる場合
は、ブレーキ42が係合され、クラッチ36および一方
向クラッチ43が解放される。
【0031】また、モータ・ジェネレータ7にはインバ
ータ44を介してバッテリ45が接続され、モータ・ジ
ェネレータ7およびインバータ44ならびにバッテリ4
5には、コントローラ46が接続されている。そして、
エンジン1から出力された動力をモータ・ジェネレータ
7に入力して発電をおこない、その電気エネルギをイン
バータ44を介してバッテリ45に充電することが可能
である。
【0032】また、モータ・ジェネレータ7から出力さ
れる動力を、エンジン1または補機39に伝達すること
が可能である。さらに、モータ・ジェネレータ7を電動
機として機能させる場合は、バッテリ45からの直流電
圧を交流電圧に変換してモータ・ジェネレータ7に供給
する。モータ・ジェネレータ7を発電機として機能させ
る場合は、回転子の回転により発生した誘導電圧をイン
バータ44により直流電圧に変換してバッテリ45に充
電する。
【0033】前記コントローラ46は、バッテリ45か
らモータ・ジェネレータ7に供給される電流値、または
モータ・ジェネレータ7により発電される電流値を検出
または制御する機能を備えている。また、コントローラ
46は、モータ・ジェネレータ7の回転数を制御する機
能と、バッテリ45の充電状態(SOC:state of cha
rge)を検出および制御する機能とを備えている。
【0034】図5は、この発明が適用された車両の制御
回路を示すブロック図である。電子制御装置(ECU)
47は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置
(RAM、ROM)ならびに入力・出力インターフェー
スを主体とするマイクロコンピュータにより構成されて
いる。
【0035】この電子制御装置47には、エンジン回転
数センサ48の信号、エンジン水温センサ49の信号、
イグニッションスイッチ50の信号、コントローラ46
の信号、エアコンスイッチ51の信号、入力軸11の回
転数を検出する入力軸回転数センサ52の信号、出力軸
13の回転数を検出する出力軸回転数センサ(車速セン
サ)53の信号、ATFの温度を検出する油温センサ5
4の信号、シフトレバー15の操作位置を検出するシフ
トポジションセンサ55の信号などが入力されている。
【0036】また電子制御装置47には、運転者の停車
意図を検出するパーキングブレーキスイッチ56の信
号、運転者の減速意図または制動意図を検出するフット
ブレーキスイッチ57の信号、排気管(図示せず)の途
中に設けられた触媒温度センサ58の信号、アクセルペ
ダル59の踏み込み量を示すアクセル開度センサ60の
信号、エンジン1の電子スロットルバルブ2の開度を検
出するスロットル開度センサ61の信号などが入力され
ている。
【0037】さらに電子制御装置47には、モータ・ジ
ェネレータ7の回転数および回転角度を検出するレゾル
バ62の信号、運転席のシートベルトが装着されたか否
かを検出するシートベルトスイッチ63の信号、運転席
のドアの開閉状態を検出するドアスイッチ64の信号、
フューエルリッドの開閉状態を検出するフューエルリッ
ドセンサー64Aの信号、フードの開閉状態を検出する
フードセンサー64Bの信号などが入力されている。
【0038】この電子制御装置47からは、エンジン1
の点火装置65を制御する信号、エンジン1の燃料噴射
装置66を制御する信号、コントローラ46を制御する
信号、駆動装置6のクラッチ36およびブレーキ42を
制御する信号、油圧制御装置16を制御する信号、エン
ジン1の自動停止・自動復帰状態をランプまたはブザー
などにより出力するインジケータ67への制御信号、電
子スロットルバルブ2の開度を制御するアクチュエータ
68の制御信号などが出力されている。
【0039】また、この実施形態の車両は、図2に示す
ように、アンチロックブレーキシステム(以下、ABS
と略記する)69を備えている。このABS69は、車
両の制動時に各車輪のホイールシリンダに作用する制動
油圧を制御し、適度のコーナリングフォースを確保して
操舵性を確保するとともに、制動停止距離が最短になる
ように、摩擦係数の最も大きい値が得られるスリップ率
が得られるように制御するための機構である。このAB
S69は、各車輪14の回転速度を検出する回転速度セ
ンサ70と、マスタシリンダ71とホイールシリンダ7
2との間の配管途中に配置され、かつ、各ホイールシリ
ンダ72へのブレーキ油圧を制御するABSアクチュエ
ータ73と、車輪速度センサ70からの信号によって車
体速度を推測するとともに、各車輪14の回転状況を監
視し、路面の状況に応じた最適の制動力が得られるよう
にブレーキ油圧の増減指令を、ABSアクチュエータ7
3に対して出力する電子制御装置74とを備えている。
そして、電子制御装置74と電子制御装置47とが相互
にデータ通信可能に接続されている。
【0040】上記車両の制御内容を簡単に説明する。イ
グニッションスイッチ50がスタート位置に操作される
と、モータ・ジェネレータ7のトルクが駆動装置6を介
してエンジン1に伝達され、エンジン1が始動される。
なお、イグニッションスイッチ50は自動的にオン位置
に復帰している。車両の走行中は、電子制御装置47に
記憶されている変速線図(変速マップ)に基づいて、歯
車変速機構5および油圧制御装置16を有する自動変速
機A1が制御され、自動変速機A1の変速比が制御され
る。また、電子制御装置47に記憶されているロックア
ップクラッチ制御マップに基づいて、ロックアップクラ
ッチ3Bが制御される。
【0041】一方、バッテリ45は、充電量が所定の範
囲になるように制御されており、充電量が少なくなった
場合は、エンジン出力を増大させ、その一部をモータ・
ジェネレータ7に伝達して発電させ発生した電気エネル
ギをバッテリ45に充電する制御がおこなわれる。そし
て、電子制御装置47に入力される各種の信号に基づい
て、エンジン1を運転状態から停止状態へ自動的に切り
換える自動停止制御と、エンジン1を自動停止状態から
運転状態へ自動的に復帰させる復帰制御がおこなわれ
る。
【0042】ここで、自動停止制御および自動復帰制御
は、車速センサ53の信号、フットブレーキスイッチ5
7の信号、シフトポジションセンサ55の信号、アクセ
ル開度センサ60の信号、バッテリ45の充電量を示す
信号などに基づいておこなわれる。
【0043】このエンジン1の自動停止制御・復帰制御
は、シフトレバー15が、NポジションまたはDポジシ
ョンに操作されている場合におこなわれる。具体的に
は、エンジン1を自動停止させるための停止条件は、車
速が零であり、かつ、フットブレーキスイッチ57がオ
ンされ、かつ、アクセルペダル15がオフされ、かつ、
バッテリ45の充電状態が所定値以上になった場合に成
立する。
【0044】また、エンジン1の自動停止状態におい
て、上記各条件のうちの少なくとも一つが欠如した場合
は、復帰条件が成立する。さらに、この実施例において
は、前記復帰条件が成立していない場合でも、エンジン
1の自動停止条件が成立し、かつ、乗員(具体的には運
転者)が運転席から離れる動作がおこなわれたものと判
断された場合は、エンジン1の状態として運転状態を選
択する制御がおこなわれる。また、乗員の離席判断の成
立中に、停止条件が成立した場合もエンジン1が運転状
態に維持される。ここで、乗員の離席判断の成立条件と
しては、運転席側のシートベルトの非装着、または運転
席側のドアの開放、の少なくとも一方が例示される。上
記の停止条件および復帰条件ならびに離席判断の条件
は、予め電子制御装置47に設定されている。
【0045】つぎに、上記ハード構成を有する車両の制
御内容を、図1のフローチャートに基づいて説明する。
まず、各種の検出信号が電子制御装置47に入力され、
電子制御装置47により入力信号の処理がおこなわれる
(ステップ1)。そして、エンジン1の自動停止制御中
であるか否かが判断され(ステップ2)、ステップ2で
否定判断された場合はそのままリターンされる。
【0046】ここで、エンジン1の自動停止判断の成立
にともなうシステムの状態を、図6のタイムチャートを
参照して説明する。自動停止判断が成立すると、時刻t
1において、ABS69に対する制御信号が出力され
る。具体的には、各ホイールシリンダ72に作用するブ
レーキ油圧の増大が開始され、時刻t4以降はブレーキ
油圧が一定値に制御される。このような、ABS69に
おける一連の制御が、いわゆるヒルホールド制御であ
る。
【0047】一方、時刻t2においてエンジンの停止指
令が出力されると、若干の遅れをもって時刻t3からエ
ンジン回転数NEが徐々に低下する特性を示す。一方、
エンジン回転数NEの低下に並行してオイルポンプ4の
回転数も低下し、時刻t3よりも遅れた時刻t4から前
進クラッチC1に作用する油圧が急激に低下する特性を
示す。その結果、車輪14にトルクが伝達されなくな
る。このため、所定値以上の道路勾配がある場合には、
車両の自重により車輪14が回転する可能性がある。し
かし、上記ヒルホールド制御により、車輪14の回転が
防止されているる。
【0048】ところで、ステップ2で肯定判断された場
合は、運転者の離席判断条件が成立しているか否かが判
断される(ステップ3)。すなわち、現在、エンジンの
自動停止中であるものの、運転者が運転席を離れる可能
性があるか否かにより、エンジン1の自動停止制御を継
続するか、または運転状態に復帰させるかを決定するた
めに、ステップ3が設定されている。
【0049】ステップ3で否定判断された場合は、前記
自動停止制御を継続し(ステップ4)、かつ、ヒルホー
ルド制御を継続する(ステップ5)。そして、エンジン
1の自動停止制御を実施中であることをインジケータ6
7により出力して乗員に認識させ(ステップ6)、リタ
ーンされる。
【0050】一方、ステップ3で肯定判断された場合
は、乗員、つまり、運転者が車両を一旦離れる可能性が
ある。このため、運転者が車両を離れる時点において、
エンジン1が運転中であることを運転者に対して認識さ
せるために、エンジン1を自動停止状態から運転状態に
復帰させる制御がおこなわれる。この制御をおこなうに
あたり、運転者が車両に再度乗車したか否かにより、前
記ヒルホールド制御を継続するか否かを判断する必要性
がある。
【0051】そこで、ステップ7においては、アクセル
ペダル59の状態により、運転者の再乗車判断と、車両
に対する走行要求の有無判断とをおこなっている。ステ
ップ7でアクセルペダル59が踏み込まれていないと判
断された場合は、エンジン1を運転状態に自動復帰させ
る制御がおこなわれる(ステップ8)。また、アクセル
ペダル59が踏み込まれておらず、走行要求が無いので
あるから、ヒルホールド制御を継続して車輪14の回転
防止状態が維持される(ステップ9)。さらに、エンジ
ン1の自動停止制御が実施されていないことをインジケ
ータ67により出力し(ステップ10)、リターンす
る。
【0052】ステップ7でアクセルペダル59のオンが
検出された場合は、運転者が再乗車したことになるた
め、エンジン1を自動復帰させる制御がおこなわれる
(ステップ11)。このステップ11の制御はステップ
8の制御と同様である。また、アクセルペダル59がオ
ンされて走行要求が発生したのであるから、ヒルホール
ド制御を中止し(ステップ12)、ステップ10に進
む。
【0053】ここで、エンジン1の復帰制御に伴うシス
テムの状態を具体的に説明する。この実施形態において
は、エンジン1を運転状態に復帰する場合は、前進クラ
ッチC1に作用する油圧を急速増圧することにより、速
やかに、かつ、小さな係合ショックで係合させるため
に、ファーストアプライ制御がおこなわれる。
【0054】つまり、エンジン1の運転中にシフトレバ
ー15がNポジションに設定されている場合は、マニュ
アルバルブ18の入力ポートにまでライン圧PLが作用
しているのに対して、エンジン1の自動停止制御がおこ
なわれている場合は、オイルポンプ4が停止しているた
め、エンジン1の自動復帰の際において、前進クラッチ
C1に油圧が到達するまでの時間は、マニュアルシフト
の場合に比べて長時間を必要とする。そこで、車両の発
進性を向上させるために、ファーストアプライ制御また
は昇圧制御の少なくとも一方がおこなわれる。
【0055】ここでは、ファーストアプライ制御を中心
として説明をおこない、昇圧制御については後述する。
前述したように、エンジン1の自動復帰指令が出力され
ると、エンジン1が再始動され、かつ、オイルポンプ4
の回転が開始される。そして、プライマリレギュレータ
バルブ17で調圧されたライン圧PLは、マニュアルバ
ルブ18を介して前進クラッチC1に供給される。ここ
で、電子制御装置47からファーストアプライ制御の信
号が出力されて、切換弁20が開放されている場合は、
マニュアルバルブ18を通過したライン圧PLが、大オ
リフィス19を介してそのまま前進クラッチC1に供給
される。
【0056】そして、前進クラッチC1の係合が開始さ
れる直前で電子制御装置47の制御信号により切換弁2
0が閉じられると、大オリフィス19を通過したライン
圧PLは、小オリフィス23を介して緩慢に前進クラッ
チC1に供給される。また、この段階で、前進クラッチ
C1に供給される油圧が高まり、前進クラッチC1に接
続されている油路75の油圧により、ピストン26がス
プリング27に抗して図3の上方に移動する。その結
果、このピストン26が移動している間、前進クラッチ
C1に供給される油圧が緩慢に上昇する特性に制御され
るため、前進クラッチC1は非常に円滑に係合を完了で
きる。
【0057】図7は、エンジン1の復帰制御にともなう
システムの状態を示すタイムチャートである。前進クラ
ッチC1の油圧を示す特性のうち、実線がファーストア
プライ制御をおこなった場合を示し、破線がファースト
アプライ制御をおこなわない場合を示している。ファー
ストアプライ制御をおこなわない場合とは、前進クラッ
チC1の係合油圧を、常時、小オリフィス23を経由し
て供給する場合を意味している。
【0058】また、時間TFASTは、ファーストアプ
ライ制御の実行時間を示している。この時間TFAST
は、定性的には前進クラッチC1を作動させるピストン
(図示せず)が、いわゆるクラッチパックを詰める時間
に対応している。また、エンジン回転数NEが所定のア
イドル回転数に至る若干前までの時間に対応している。
なお、Tc、Tc′は前進クラッチC1のクラッチパッ
クが詰められる時間、Tac、Tac′はアキュムレータ2
5が機能している時間に相当している。
【0059】ここで、ファーストアプライ制御がおこな
われていない場合は、マニュアルバルブ18を経由した
油圧が、小オリフィス23を通過して前進クラッチC1
に供給される。このため、前進クラッチC1のピストン
のクラッチパックが詰められるまでの間に長い時間T
c′が経過し、破線で示す特性を経て時刻t3頃に前進
クラッチC1係合が完了する。これに対して、この実施
形態においてはエンジン1の復帰指令が出力された後
に、時間TFASTの間、ファーストアプライ制御がお
こなわれるため、時間Tc′よりも短い時間Tcでクラ
ッチパックを詰めることができる。このため、前進クラ
ッチC1の係合を、時刻t3よりも早い時刻t2頃に完
了させることができる。
【0060】ところで、ファーストアプライ制御の開始
タイミングTsは、エンジン回転速度(言い換えれば、
オイルポンプ4の回転速度)NEが所定値NE1より大
きくなった時点に設定されている。このように、ファー
ストアプライ制御をエンジンの再始動指令Tcomと同時
に開始させないようにした理由は、エンジン1の回転速
度が零の状態から若干立ち上がった状態になるまでの時
間T1が、そのエンジン停止状態によりばらつく可能性
があるためである。
【0061】すなわち、ファーストアプライ制御を、エ
ンジン1の再始動指令Tcomと同時に開始させた場合、
前記時間T1のばらつきの影響を受けて、前進クラッチ
C1が、ときにファーストアプライ制御が実行されてい
る間に係合を開始してしまい、ショックが発生する可能
性がある。そこで、時間T1のばらつきが大きくなるエ
ンジン1の再始動直後を避け、エンジン回転速度NEが
若干上昇し始めた時点Tsを、ファーストアプライ制御
の開始タイミングにすることにより、エンジン1の停止
状態の変化に関わりなく、時間T1のばらつきが小さい
状態で前進クラッチC1の係合油圧を供給することがで
きる。
【0062】また、このファーストアプライ制御の開始
タイミングは、他の条件により設定することも可能であ
る。すなわち、エンジン1の自動停止指令が出力された
直後に、再びエンジン1の復帰指令が出力された場合
は、前進クラッチC1に作用している油圧が充分にドレ
ンされる前にファーストアプライ制御が開始されて急激
に前進クラッチC1の油圧が増大して係合ショックが発
生する可能性がある。
【0063】そこで、図6に示すように、エンジン停止
指令が出力された時点から、前進クラッチC1の油圧が
零になる時点までの推定時間Toffをタイマーで設定し
ておき、この時間Toffが経過するまではファーストア
プライ制御をおこなわないようにすることが可能であ
る。なお、時間Toffの代わりに、エンジン回転数NE
が所定値まで低下したことに基づいて前進クラッチC1
の油圧低下を推定し、この推定結果に基づいてファース
トアプライ制御を開始するタイミングを設定することも
可能である。
【0064】つぎに、ファーストアプライ制御の継続時
間TFASTについて説明する。自動変速機A1の作動
油であるATFは、その温度に依存して粘度が変化する
特性を備えている。そして、低温時(例えば20℃以
下)には、オイルの粘度が高いため、ファーストアプラ
イ制御を同じ時間おこなったとしても、常温時(例えば
20℃〜80℃)ほどには前進クラッチC1にオイルが
供給されない。そこで、低温時にはファーストアプライ
制御を常温時よりも長時間に亘っておこなう必要があ
る。
【0065】一方、高温時(例えば100℃以上)の場
合には常温時に比べてオイルの粘度が低下しすぎて、油
圧制御装置16のバルブボディーの各シール部からの漏
れ量が多くなり、やはり同じ時間だけファーストアプラ
イ制御をおこなったとしても、前進クラッチC1に供給
されるオイルの量が低下気味となる。そこで、図8に示
すように、ATFの温度と時間TFASTとを対応させ
たマップを用意し、このマップを予め電子制御装置47
に記憶しておき、このマップに基づいて時間TFAST
を設定することが可能である。このようにして、時間T
FASTを設定することにより、ATF油温の相違によ
り粘度のばらつきが生じた場合においても、この粘度の
ばらつきがファーストアプライ制御に与える影響を抑制
することができ、前進クラッチC1の係合ショックを回
避することができる。
【0066】なお、エンジン1の自動復帰制御にあた
り、前進クラッチC1の係合を早期に達成して車両の発
進性を向上させるための制御としては、ファーストアプ
ライ制御の他に昇圧制御が例示される。この昇圧制御と
は、リニアソレノイドバルブSLTの機能によりプライマ
リレギュレータバルブ17の調圧値を上昇させ、ライン
圧PLを昇圧させるものである。この昇圧制御の開始タ
イミングおよび継続時間は、前記ファーストアプライ制
御と同一でもよいし、異なっていてもよい。そして、エ
ンジン1の自動復帰に際しては、前述したファーストア
プライ制御または昇圧制御のうちの少なくとも一方を採
用することが可能である。
【0067】つぎに、エンジン1の復帰制御がおこなわ
れた場合における、ABS69の状態を説明する。ま
ず、前記ステップ8を経由してステップ9に進んだ場合
は、実線で示すようにヒルホールド制御が継続される。
また、ステップ11を経由してステップ12に進んだ場
合は、破線で示すように、時間TFASTの終了時刻で
ある時刻t1から、ホイールシリンダ72に供給するブ
レーキ油圧を低下させる制御がおこなわれ、時刻t2に
到達する前にヒルホールド制御が解除される。つまり、
トルクコンバータ3によるクリープ力の発生により、A
BS69による制動力を解除している。
【0068】ここで、図1のフローチャートに示された
機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明す
る。すなわち、ステップ2がこの発明の停止判断手段に
相当し、ステップ3がこの発明の離席判断手段に相当す
る。また、ステップ2,3,7,8,11がこの発明の
エンジン制御手段に相当し、ステップ8,11がこの発
明の告知手段に相当する。なお、ステップ8,11は、
自動停止中のエンジン1を運転状態に復帰するのである
から、復帰制御手段あるいは自動停止禁止手段と言い換
えることも可能である。
【0069】以上のように、この実施形態によれば、乗
員(具体的には運転者)が運転席から離れた(例えば降
車した)場合は、エンジン1の状態として運転状態が選
択される。このため、乗員が運転席を離れる場合におい
ても、エンジン1が運転状態であることを認識しやす
い。したがって、乗員が再度運転席に戻る場合は、エン
ジン1の状態が、乗員が運転席を離れる時と同じ状態に
制御されているために、乗員が違和感を持つことを回避
することができる。また、エンジン1の停止制御中に離
席判断が成立したことが、エンジン1の自動復帰により
運転者に告知されている。このため、エンジンの自動停
止中に乗員が運転席から離れようとしていることを、乗
員が認識しやすい。したがって、乗員が再度運転席に戻
る場合の違和感を回避することができる。さらに、上記
告知の内容がエンジン1の自動復帰であるため、イグニ
ッションスイッチの状態を容易に理解することができ
る。
【0070】なお、上記実施形態において、エンジン1
の運転中において、エンジン1の自動停止条件と乗員の
離席判断とが同時に成立した場合に、エンジン1を運転
状態に維持する制御をおこなうことも可能である。ま
た、エンジン1の運転中において、離席判断が成立して
いる状態で、自動停止条件が成立した場合に、エンジン
1を運転状態に維持する制御をおこなうことも可能であ
る。
【0071】また、上記実施形態においては、エンジン
1の自動停止制御をおこなう場合に、ABS69を制御
して車輪14の回転を防止する手段が採用されている
が、これ以外の手段により車輪14の回転を防止するこ
とも可能である。例えば、自動停止判断が成立した場合
に、自動変速機A1のロック機構13Aを電気的に制御
して、出力軸13の回転を機械的に防止することも可能
である。また、上記実施形態において、車両の発進性を
向上させるために、後進段を設定する際に係合される摩
擦係合装置の油圧制御をおこなうことも可能である。さ
らに、告知手段の内容としては、エンジン1を停止状態
から運転状態に復帰させる制御の他に、照明装置を点滅
させる制御、音声出力などの制御が例示される。
【0072】図9は上記システム構成の車両の他の制御
例を示すフローチャートである。まず、図9のステップ
11,12の内容は、図1のステップ1,2の内容と同
じである。そして、ステップ12で否定判断された場合
はリターンされる。ステップ12で肯定判断された場合
は、電子制御装置47により、車両が発進待機状態にあ
るか否かが判断される(ステップ13)。ステップ13
の判断基準としては、ドアが閉じているか否か、または
フードが閉じているか否か、またはフューエルリッドが
閉じているか否かが例示される。
【0073】ステップ13で否定判断された場合は、車
両の発進に適さないため、ステップ14,15,16を
経由してリターンされる。ステップ14,15,16の
内容は、図1のステップ4,5,6の内容と同じであ
る。また、ステップ13で肯定判断された場合は、車両
が発進可能な状態であるため、イグニッションスイッチ
がスタート位置に操作されたか否かが判断される(ステ
ップ17)。ステップ17で否定判断された場合は、車
両の走行要求が生じていないことになるため、ステップ
18,19を経由してステップ16に進む。ステップ1
8,19の内容は、ステップ14,15の内容と同じで
ある。
【0074】一方、ステップ17で肯定判断された場合
は、車両の走行要求があることになるため、ステップ2
0,21,22を経由してリターンされる。このステッ
プ20,21,22の内容は、図1のステップ11,1
2,10の内容と同じである。このように、図9の制御
例においては、エンジン1の自動停止中において、車両
の待機状態が成立しない状態ではエンジンの自動復帰制
御が禁止される。そして、車両の待機状態が成立し、か
つ、走行要求が成立した場合にのみ、エンジン1を運転
状態に復帰させる制御がおこなわれる。したがって、車
両の状態および運転者の意図に即してエンジン1を運転
状態に復帰させることが可能になる。
【0075】なお、この発明は、エンジンと、シフト装
置の操作により変速比を変更することの可能な手動変速
機との間のトルク伝達経路に、自動クラッチが設けられ
ている形式の車両にも適用可能である。この車両の場合
には、エンジンの自動停止制御によりオイルポンプの回
転数が低下すると、自動クラッチの係合油圧が低下して
解放される。また、エンジンの自動復帰制御が開始され
た場合は、オイルポンプが再度回転を開始して自動クラ
ッチの係合油圧が上昇することになる。
【0076】ここで、上記実施形態に記載されたこの発
明の特徴的な構成を示せば以下のとおりである。すなわ
ち、車両のエンジンの状態を、所定の条件に基づいて、
自動的に運転状態と停止状態とで相互に切り換える車両
のエンジン制御装置において、前記所定の停止条件が成
立したか否かを判断する停止判断手段と、乗員が運転席
から離れる動作をおこなうか否かを判断する第1の離席
判断手段と、前記所定の停止条件が成立し、かつ、前記
乗員の離席判断が成立した場合に、前記エンジンの状態
として運転状態を選択するエンジン制御手段と、前記車
両に対する走行要求の有無を判断する走行要求判断手段
と、前記エンジンの運転状態が選択された場合に、前記
走行要求の有無に基づいて、前記制動装置の制動力を制
御する制動装置制御手段とを備えていることを特徴とす
る車両のエンジン制御装置。上記の構成においては、実
施形態に示されたABSが制動装置に相当する。また、
実施形態に示されたステップ7が走行要求判断手段に相
当する。
【0077】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、所定の停止条
件が成立し、かつ、乗員の離席判断が成立すると、エン
ジンの状態として運転状態が選択される。このため、乗
員が運転席を離れる場合でも、エンジンが運転状態にあ
ることを認識しやすい。したがって、乗員が再度運転席
に戻って場合は、エンジンの状態が、乗員が運転席を離
れた時と同じ状態に制御されているために、乗員が違和
感を持つことを回避することができる。
【0078】請求項2の発明によれば、所定の停止条件
が成立し、かつ、乗員の離席判断が成立した場合は、こ
の事実が乗員に対して告知される。したがって、エンジ
ンの自動停止中に乗員が運転席から離れようとしている
ことを、乗員が自ら認識しやすい。
【0079】請求項3の発明によれば、請求項2の効果
に加えて、エンジンの自動停止中に乗員が運転席を離れ
る場合において、エンジンが運転状態に復帰されるた
め、イグニッションスイッチの状態を容易に認識しやす
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御例を示すフローチャートであ
る。
【図2】 この発明が適用された車両のシステム構成を
示すブロック図である。
【図3】 図2に示された油圧制御装置の油圧回路の一
部を示す模式図である。
【図4】 図2に示されたエンジンと、駆動装置と、モ
ータ・ジェネレータとの配置関係を示すブロック図であ
る。
【図5】 図2に示された車両の制御回路を示すブロッ
ク図である。
【図6】 この発明において、エンジンの自動停止指令
に対応するシステムの状態を示すタイムチャートであ
る。
【図7】 この発明において、エンジンの自動復帰指令
に対応するシステムの状態を示すタイムチャートであ
る。
【図8】 この発明の実施形態において、ファーストア
プライ制御の継続時間を設定するためのマップである。
【図9】 図1に示された車両の他の制御例を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、 5…歯車変速機構、 7…モータ・ジ
ェネレータ、 47…電子制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永野 周二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中尾 初男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G092 AA01 AA02 AA04 AB02 AB03 AB07 AC02 CA01 DC03 DG05 DG07 DG09 EA11 EA13 EA15 EC10 FB06 GA01 GA10 HA06Z HD02Z HE01Z HE08Z HF00Z HF01Z HF02Z HF08Z HF11Z HF12Z HF13Z HF19Z HF21Z HF26Z HG00Z 3G093 AA07 AA16 AB01 BA01 BA21 BA22 BA24 CA01 DA01 DA06 DA12 DB05 DB11 DB12 DB15 DB23 DB25 DB28 EA11 EB01 EB03 EB04 EC04 FA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のエンジンの状態を、所定の条件に
    基づいて、自動的に運転状態と停止状態とで相互に切り
    換える車両のエンジン制御装置において、 所定の停止条件が成立したか否かを判断する停止判断手
    段と、 乗員が運転席から離れる動作をおこなうか否かを判断す
    る離席判断手段と、 前記所定の停止条件が成立し、かつ、前記乗員の離席判
    断が成立した場合に、前記エンジンの状態として運転状
    態を選択するエンジン制御手段とを備えていることを特
    徴とする車両のエンジン制御装置。
  2. 【請求項2】 車両のエンジンの状態を、所定の条件に
    基づいて、自動的に運転状態と停止状態とで相互に切り
    換える車両のエンジン制御装置において、 所定の停止条件が成立したか否かを判断する停止判断手
    段と、 乗員が運転席から離れる動作をおこなうか否かを判断す
    る離席判断手段と、 前記所定の停止条件が成立し、かつ、前記乗員の離席判
    断が成立したことを前記乗員に告知する告知手段とを備
    えていることを特徴とする車両のエンジン制御装置。
  3. 【請求項3】 前記告知手段が、前記自動停止中のエン
    ジンを運転状態に自動復帰させるものであることを特徴
    とする請求項2に記載の車両のエンジン制御装置。
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