JP2000085850A - 鮮度保持用緩衝シートとその緩衝シートを用いた包装方法 - Google Patents

鮮度保持用緩衝シートとその緩衝シートを用いた包装方法

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JP2000085850A
JP2000085850A JP10256356A JP25635698A JP2000085850A JP 2000085850 A JP2000085850 A JP 2000085850A JP 10256356 A JP10256356 A JP 10256356A JP 25635698 A JP25635698 A JP 25635698A JP 2000085850 A JP2000085850 A JP 2000085850A
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sheet
nonwoven fabric
pulp
shellfish
live fish
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JP10256356A
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Teruo Miura
照雄 三浦
Hiroshi Matsushita
容 松下
Kiyotaka Miyata
清隆 宮田
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HONSYU KINOKUROSU KK
TOHOKU SHIGEN KAIHATSU KK
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HONSYU KINOKUROSU KK
TOHOKU SHIGEN KAIHATSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生鮮魚介類を不織布シートで包装する際に、
不織布に含ませたモルデナイト系ゼオライトで腐敗臭を
吸着し、鮮度保持効果を持たせる。 【解決手段】 米坪12〜50g/mのティッシュペ
ーパーまたはパルプ系薄葉不織布からなる上面材と下面
材の間に、パルプ30〜70g/m、モルデナイト系
ゼオライト粉末10〜60g/m、熱融着物質5〜3
0g/mを混合して得た中層不織布を配置して、加熱
して中層不織布を熱融着物質で溶融させたのち、表面材
を被せ、熱プレスにより均一厚みのシートとし、該シー
トを所定の寸法に断裁して厚さ1〜10mmの緩衝シー
ト10とする。この緩衝シート10を、段ボールケース
15内に敷き詰め、敷き詰めた前記シート上に活魚介類
16を数尾乗せたのち、該シートを数回折曲げてシート
間に活魚介類をサンドイッチ状の数段重ね、更に少量の
塩水をシートに含ませて包装する。モルデナイト系ゼオ
ライトで腐敗臭を吸着し、鮮度保持効果を持たせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活エビ、活カニな
どの甲殻類、魚介類の鮮度を維持しながら輸送するため
の包材資材である鮮度保持用緩衝シートと、その緩衝シ
ートを用いた保湿保冷包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生鮮魚介類の輸送中の鮮度を保持するに
は、一般に、自己消化の抑制=酵素分解による鮮度劣
化の抑制。微生物繁殖の防止=微生物繁殖による腐
敗、酸化による鮮度劣化の抑制 他感物質の除去=ア
ンモニアなど他感物質による鮮度劣化の抑制。その
他、活魚の航空輸送では、低温による呼吸作用の抑制、
必要により酸素封入などが行われている。活エビ、活カ
ニなどの甲殻類など生鮮魚介類の鮮度を維持しながら輸
送するには、現在、大部分おが屑と共に段ケース、発泡
スチロールケースに入れ輸送している。通常、活エビ
は、包装ケース内におが屑を敷き、おが屑層内に活エビ
を数段重ねて包装しているが、使用量がおが屑/エビ=
1/1前後と多いため、梱包重量が大きくなること、糞
や餌の腐敗臭を吸収したおが屑が内容物に付着し、かつ
木の匂いが転移しやすい。開封後のおが屑の飛散による
汚れや廃棄に手間がかかる等の問題がある。
【0003】一方、脱臭剤としてゼオライトが、魚介類
のフン、尿、エサの残留物等の腐敗物を吸着する作用が
あるため、養殖場等の水質の浄化に使用されている。ゼ
オライトには遠赤外線効果もあり、魚介類の生育や病気
の防止に効果が見られる。このゼオライトの中でも、モ
ルデナイト系ゼオライトは、エビ養殖場の底(床)に敷
きつめるなどして水の浄化、フン、尿、エサの残りなど
による腐敗臭吸着に対し、特に有効であることが知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、活エビの輸送に
使用されているおが屑は、エビとほぼ同じ重量を充填す
るため、梱包の重量が大きくなること、おが屑が内容物
(活エビ)に付着し、かつ木の匂いが転移しやすこと、
開封後のおが屑の飛散による汚れや廃棄に手間がかかる
等の問題がある。また、近時、製材品の輸入や資源保護
の関係から、製材工場の縮小、減産によっておが屑が不
足し高価になりつつある。本発明は、生鮮魚介類を不織
布シートで包装する際に、不織布に含ませたモルデナイ
ト系ゼオライトで腐敗臭を吸着し、鮮度保持効果を持た
せることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1にかかる発明は、ティシュペーパ
ーまたはパルプ系薄葉不織布間に、モルデナイト系ゼオ
ライト粉末を定着させてマット状に形成した中層不織布
を配置したことを特徴とする鮮度保持用緩衝シートであ
る。また、請求項2では、米坪12〜50g/mのテ
ィシュペーパーまたはパルプ系薄葉不織布からなる上面
材と下面材の間に、パルプ30〜70重量%、モルデナ
イト系ゼオライト粉末10〜60重量%、熱融着性物質
5〜30重量%を混合して得た中層不織布を配置して、
厚さ1〜10mmの輸送梱包用の緩衝シートとしたこと
を特徴とする。
【0006】本発明の請求項3は、ティシュペーパーま
たはパルプ系薄葉不織布製裏面材の上に、モルデナイト
系ゼオライト粉末と熱融着繊維を含有する中層不織布を
配置し、加熱して中層不織布を熱融着性物質で溶融させ
たのち、前記薄葉不織布による表面材を被せ、熱プレス
により均一厚みとした緩衝シートを、段ボールケース内
に敷き詰め、敷き詰めた前記シート上に数尾の活魚介類
を乗せたのち、該シートを数回折曲げてシート間に活魚
介類をサンドイッチ状の数段重ね、更に少量の塩水をシ
ートに含ませて包装することを特徴とする活魚介類の保
湿保冷包装方法にかかるものである。さらに、本発明の
請求項4は、請求項3における均一厚みの緩衝シートを
段ボールケースの底面大の寸法に断裁し、第1段緩衝シ
ートを段ボールケース底に敷き詰めて活魚介類を数尾乗
せ、次に第2、第3段緩衝シートを介置してそれぞれ活
魚介類を数尾乗せたうえ最上段シートを配置すると共
に、各段シートに少量の塩水を含ませて包装することを
特徴とする活魚介類の保冷包装方法にかかるものであ
る。本発明の請求項5は、ティシュペーパーまたはパル
プ系薄葉不織布間に、モルデナイト系ゼオライト粉末を
定着させてマット状に形成した中層不織布を配置した緩
衝シートを、透明袋の底部に敷き、海水と活魚介類を入
れたのち、袋口部を封止して輸送ケース内に収納するこ
とを特徴とする。本発明の請求項6は、ティシュペーパ
ーまたはパルプ系薄葉不織布間に、モルデナイト系ゼオ
ライト粉末を定着させてマット状に形成した中層不織布
を配置した緩衝シートを、輸送ケースの底に敷き、その
上におが屑を入れ活魚介類をおいて包装することを特徴
とする。
【0007】パルプ(繊維)とゼオライトを混合又は層
状にシート化することにより、通気性を持つ緩衝シート
とすることが可能であり、このためゼオライトの吸着性
を損なうことなく効率良く吸着面積を増やしてより効果
を高めることが可能である。すなわち、ゼオライトが均
一に混合され空気との接触を多くしてシート化している
ので、通気性が発揮される。ゼオライトは粉体状で飛散
しやすいため、単体での使用は取扱いの点で難しいこと
がある。そこで本発明では、これを通気性のあるシート
層内に分散固定することにより飛散をおさえ、緩衝材も
しくは包装材料として扱いやすい形にした。ゼオライト
の粉体は、1ヶ所にまとまった固まりとして使用するよ
りもシート層内に分散させた方が、空気との接触面積が
大きく腐敗臭を効率よく吸着する。さらにパルプと組合
わせてシート状にしてあるため、保温性(保冷性)吸水
性、保水性、調湿性(水分の拡散性、揮発性)との複合
効果により鮮度保持性を高め、また、製品(被包装物)
の荷姿に合わせて、断裁、スリット、打抜き等の加工が
しやすくなり、最終的に、包装資料、緩衝材としての美
粧性、取扱い性が向上すると共に、従来のおが屑よりも
輸送ケース内の通気性を損なわなずに商品価値を高める
ことができる。
【0008】上記のように、ゼオライトは腐敗臭などの
吸着に優れているが、より効果を高めるには、空気や水
などとの接触面積を大きくすることが望ましい。このた
め、粉体、粒状状にして使用するのが一般的である。し
かしながら、粉体、粒状状にして使用する場合、なるべ
く飛散を抑えるため通気性のある包袋に入れて取扱うこ
とが行われる。また、折角細かく破砕したゼオライトも
袋の中に充填したダンゴ状態では通気性、通水性が悪く
いばかりでなく、包装ケース内の特定位置に偏り吸着効
率を低下させる。本発明は、パルプとゼオライトを均一
に混合して薄層化し、また、これを層状に重ね合わせる
ことにより、シート内にゼオライトの分散を計り吸着面
積を増やしてより効果高めたものである。また、マット
状に形成した中層不織布と表裏のティシュペーパーまた
はパルプ系薄葉不織布との一体化により、シートの通気
性、通水性を損なうことなく、粉体の飛散を押さえ、そ
の結果、ゼオライトの吸着効果が幅広い面積で、又体積
で直ちに効率よく発揮される。また、パルプとの組み合
わせで吸水性、保水性、加工性が良く、おが屑より扱い
性、機能が優れている点が多い。
【0009】本発明の緩衝シートは空気層が多く(密度
0.03〜0.15)て軽く、後処理が簡単(開封時の
汚れが少ないため、後処理が簡単)、全体の重量が減
り、輸送コストが低減される。表面材がティシュペーパ
ー(薄葉不織布)のため、ほどほどに強度が弱く、活エ
ビの胸脚、尾脚等を折らず、生体の傷みが少ない。シー
トはパルプとモルデナイト系ゼオライト主体であり、水
分の保持効果により、ケース内の湿度を100%に保
ち、内容物の乾燥を防ぐと同時に、適度の水分を活エビ
に供給することができる。また、パルプ、ゼオライト、
表面材、熱融着繊維とも無臭で安全性が高く、こうした
用途に適している。特に、後記する天然モルデナイト系
ゼオライトの「モルデンゼオ」(東北資源開発株式会社
製)は、家畜の飼料としての使用が許可された安全性の
高いものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明鮮度保持用緩衝シートは、
モルデナイト系ゼオライトを腐敗臭吸着、鮮度保持効果
を持たせるため、不織布シート間に固着(定着、混合)
させてシート状(マット状)に形成し、輸送、梱包用、
緩衝シートとして使用する。上記緩衝シートは、米坪1
2〜20g/mのティシュペーパーまたはパルプ系薄
葉不織布からなる上面材と下面材の間に、パルプ30〜
70重量%、モルデナイト系ゼオライト粉末10〜60
重量%、熱融着性物質5〜30重量%を混合して得た中
層不織布を配置して、厚さ1〜10mmの輸送梱包用の
緩衝シートとする。厚さ1mm以下であると緩衝性、通
気性が大きく低下する。
【0011】シートの構成材料としては下記のものが挙
げられる。 表面材、裏面材:ティシュペーパー、パルプ系薄葉不織
布、一般の不織布、中身の分散をおさえ、形状を整え
る。親水性素材が好ましい。すなわち、洋紙、薄葉不織
布/ティシュペーパー、布、フィルム(ポリエチレン、
プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン
−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体
等)、不織布−乾式、湿式パルプ、スパンボンド(二村
化学・TCF,旭化成・E1015など)、スパンレー
ス(シンワ・ハイボン#7125、ユニチカ・コットエ
ースなど)、メルトブローン(東燃タピルスなど)、サ
ーマルボンド不織布など。 パルプ:木材パルプ、竹パルプ、わらパルプ、エスパル
トパルプ、リンターパルプ、レーヨン、古紙パルプ、ま
た原料を機械的に処理した機械パルプ、化学的に処理し
た化学パルプ、両方を併用して得られるセミケミカルパ
ルプ等どの分類に属するものであってもよい。要は天然
繊維が好ましいが、親水性があれば合成繊維でも良い。 熱融着性物質:ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル、ポ
リプロピレン、ポリエステル共重合体、ポリアミド共重
合体の群から選ばれた少なくとも1種の繊維及び/また
は粉末である。特に、オレフィン系繊維であるSWP
(三井化学)、ESC(チッソ)、EA(チッソ)等
は、パルプとゼオライトをよく固着する機能を有し、同
時に表面材との接着も行う。遠赤外線効果、通気性もあ
る。鮮度保持、脱臭性があり湿気が廻る。プロピレン−
エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等なども使用出来
る。熱融着性粉末は、20メッシュパス、300メッシ
ュオンのものが使用される。上記物質以外に、ポリエチ
レン(宇部興産、UM8420)、ポリスチレン、ポリ
乳酸、脂肪族ポリエステル、アセチルセルロース等の樹
脂粒子なども使用できる。 ゼオライト:天然モルデナイト系ゼオライト(例えば、
東北資源開発株式会社「モルデンゼオ」)、人工ゼオラ
イト。ゼオライトは、魚介類、特に活エビの包装時に、
エビのフン、尿、臭いを吸収し、保存中の雰囲気、環境
を良好に保つ。エビの自家中毒を防止する。白色度の高
い緩衝材、包材を使うとエビの色が薄くなる傾向があっ
て商品価値を落すことがあるが、「モルデンゼオ」は茶
褐色であるため、シート全体は薄い茶褐色になり、湿ら
せた状態で、ゼオライトの茶褐色が、さらにはっきり現
れて活エビの変色を防ぐ。
【0012】
【実施例】〔実施例1〕図1に示すように、米坪17g
/mのティッシュペーパーを裏面材11とし、この上
に、不織布シート材料を層状(中層12)に配置してマ
ットを形成させる。不織布シートは、NBKP(晒クラ
フトパルプ)80g/m、ゼオライト60g/m
熱融着性繊維(高密度ポリエチレン繊維:融点131
℃、三井化学、商品名SWP)15g/m、熱融着性
粉末(ポリエチレン系粉末、宇部興産、UM8420)
5g/mを混合したものを、空気中にて混合・解繊し
マットホーマーに送って積層マットとしたものである。
裏面材11に配置した上記不織布シート材料(中層1
2)に熱をかけて熱融着繊維及び粉末で溶融させたの
ち、ティッシュペーパーの表面材13を被せる。最終工
程で熱プレスにより均一厚み2mmのシートをつくる。
これをスリットしたのち断裁して350×780mmの
緩衝用シート10を製造した。段ボールケース15内に
上記緩衝用シート10を敷きつめ、まず30g前後の活
エビ(車エビ)16を10尾乗せ、シートを折曲げてサ
ンドイッチ状に包装する。すなわち、折曲げた緩衝用シ
ート10を4段折りにしシート間に活エビを配置し3段
重ね(10尾3段=30匹)包装とする。このとき、調
湿のため、塩水をシートに含ませ、鮮度を維持する。な
お輸送途上では現行おが屑と同様保冷車(14℃〜15
℃)を使用する。
【0013】現行おが屑、スパンボンド/SAP(本州
キノクロス社製)、ソフトシート−パルプ(同社製)、
乾式パルプ不織布(同社製)、ハトフレッシュ(活性炭
入り不織布:同社製)などの緩衝用シートと本発明品に
ついて鮮度保持効果を比較した結果を表1に示す。おが
屑及び緩衝用シートは、−5℃に冷却後に使用し、漁協
倉庫で保冷し、空港で一時常温にさらされたのち保冷状
態で空輸し、到着空港から保冷車にて市場に輸送され
た。
【0014】
【表1】
【0015】〔実施例2〕NBKP(晒クラフトパル
プ)60g/m、ゼオライト40g/m、熱融着繊
維10g/m、熱融着粉体(ポリエステル系ホットメ
ルト接着剤、東亞合成化製PES)3g/mを混合し
て不織布シート材料を用意する。次に、米坪15g/m
のティッシュペーパーを裏面材とし、この上に、上記
不織布シート材料を層状(中層)に配置してマットを形
成させる。熱をかけシート材料を熱融着繊維で溶融させ
たのち、ティッシュペーパーによる表面材を被せる。最
終工程で熱プレスにより均一厚み2mmのシートをつく
る。これをスリットしたのち断裁して360×780m
mの緩衝用シートを製造した。この緩衝用シートを用い
て実施例1同様、段ボールケース内に緩衝用シートを敷
きつめ、4段折りにしシート間に活エビを配置し3段重
ね(10尾3段=30匹)包装とし、調湿のため塩水を
シートに含ませた。このものも、実施例1と同じく鮮度
保持効果が優れていた。
【0016】〔実施例3〕実施例1と同様の緩衝シート
を段ボールケース15の底面大の寸法(360mm×2
80mm)に裁断する。裁断した数枚のシートと活魚介
類とを交互に重ねる。すなわち、図3に示すように、第
1段緩衝シート10aを段ボールケース底に敷き詰めて
活魚介類16を数尾乗せ、次に第2、第3段緩衝シート
10b、10cを介置してそれぞれ活魚介類16を数尾
乗せたうえ最上段シート10dを配置すると共に、各段
シートに少量の塩水を含ませて包装する。このものは、
活魚介類が緩衝シートの間にサンドイッチ状に配置され
て、実施例1と同様の鮮度保持効果が発揮された。
【0017】〔実施例4〕実施例1と同様の緩衝シート
を300mm×350mmに裁断し、これを用いて活魚
介類(イセエビ)を包装した。すなわち、図4に示すよ
うに、ポリスチレン製の輸送ケース17の底に緩衝シー
ト10を敷き、その上におが屑18を入れて数尾の活き
エビ(イセエビ)16をおき蓋を閉じ、輸送に供した。
従来のように、輸送ケースにおが屑と活きエビを入れた
だけでは、臭いがこもってしまうが、上記の場合には、
緩衝用シート10とおが屑18との相乗効果によりクッ
ション性が良好であるばかりか、活きエビ16の尿や分
泌液は緩衝用シート10に吸収され、シート中のゼオラ
イトで脱臭される。また、水分の透水並びに空気の循環
が充分であった。なお、モルモット、ヒヨコ、昆虫類等
の小動物を輸送するときには、輸送ケース内におが屑や
板紙裁断チップ、更にこれらを混合したものなどを敷き
つめるのが一般的であるが、輸送ケース内に前記緩衝シ
ート10を敷き、おが屑や板紙裁断チップ、更にこれら
を混合したものを敷きつめたうえ、小動物を収容するこ
とにより、脱臭並びに空気の循環を保持して小動物の健
康を損なわずに輸送することが可能であった。
【0018】〔実施例5〕実施例1と同様の緩衝シート
10を、図5に示すように、透明袋19、19の底部に
敷き、各透明袋19、19にそれぞれ数尾又は数十尾の
活エビ(アマエビ、ボタンエビ)またはホタルイカ16
と海水21とを入れたのち、各袋口部20を封止し輸送
ケース17内に収納して輸送した。緩衝用シート10
が、海水21中に浮遊するフン、尿、腐敗臭を吸収し、
水質の保全、鮮度保持の効果が発揮された。
【0019】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、ティッ
シュペーパーまたはパルプ系薄葉不織布間に、モルデナ
イト系ゼオライト粉末を定着させてマット状に形成した
中層不織布を配置して鮮度保持用緩衝シートとしたもの
であるから、生鮮魚介類の包装輸送時の腐敗臭を吸着
し、鮮度保持効果を持たせせることができる。また、本
発明では、緩衝用シートを、段ボールケース内に敷き詰
め、敷き詰めたシート上に活魚介類をサンドイッチ状の
数段重ね、更に少量の塩水をシートに含ませて包装した
ため、モルデナイト系ゼオライトで腐敗臭を完全に吸着
し、鮮度保持効果を発揮させることができる。この緩衝
シートは軽く、後処理が簡単(開封時の汚れが少ないた
め、後処理が簡単)、全体の重量が減り、輸送コストが
低減される。特に、活エビの包装の際には、表面材が薄
葉不織布のため、活エビの胸脚、尾脚等を折らず、生体
の傷みが少ない。シートはパルプとモルデナイト系ゼオ
ライトが主体であり、水分の保持効果により、ケース内
の湿度を100%に保ち、内容物の乾燥を防ぐと共に、
適度な水分を補給することが可能で、安全性が高く維持
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明緩衝シートの拡大断面図である。
【図2】本発明緩衝シートを用いて活エビを包装した状
態を示す断面図である。
【図3】裁断した緩衝シートの間に活魚介類をサンドイ
ッチ状に配置して包装した状態を示す断面図である。
【図4】本発明緩衝シートを輸送ケース内に敷き、その
上におが屑を入れて活きエビをおいて包装した例の断面
図である。
【図5】袋底部に本発明緩衝シート敷き、活エビを入れ
て海水を充填した透明袋を輸送ケース内に収納した例の
断面図である。
【符号の説明】
10 緩衝シート 11 裏面材 12 中層 13 表面材 15 段ケース 16 生きエビ(被包装物) 17 ポリスチレン製輸送ケース 18 おが屑 19 透明袋 20 袋口部 21 海水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 清隆 静岡県富士市本市場270 Fターム(参考) 3E067 AA11 AB02 BA06A BA15A BB01A BB02A BB06A BB14A BB15A BB16A BB22A BB25A CA09 CA30 EC33 EE32 GB15 GD01 GD03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ティシュペーパーまたはパルプ系薄葉不
    織布間に、モルデナイト系ゼオライト粉末を定着させて
    マット状に形成した中層不織布を配置してなる鮮度保持
    用緩衝シート。
  2. 【請求項2】 米坪12〜50g/mのティシュペー
    パーまたはパルプ系薄葉不織布からなる上面材と下面材
    の間に、パルプ30〜70重量%、モルデナイト系ゼオ
    ライト粉末10〜60重量%、熱融着性物質5〜30重
    量%を混合して得た中層不織布を配置して、厚さ1〜1
    0mmの輸送梱包用の緩衝シートとしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の鮮度保持用緩衝シート。
  3. 【請求項3】 ティシュペーパーまたはパルプ系薄葉不
    織布製裏面材の上に、モルデナイト系ゼオライト粉末と
    熱融着性物質を含有する中層不織布を配置し、加熱して
    中層不織布を熱融着性物質で溶融させたのち、前記薄葉
    不織布による表面材を被せ、熱プレスにより均一厚みと
    した緩衝シートを、段ボールケース内に敷き詰め、敷き
    詰めた緩衝シート上に数尾の活魚介類を乗せたのち、該
    シートを数回折曲げてシート間に活魚介類をサンドイッ
    チ状の数段重ね、更に少量の塩水をシートに含ませて包
    装することを特徴とする活魚介類の保冷包装方法。
  4. 【請求項4】 ティシュペーパーまたはパルプ系薄葉不
    織布製裏面材の上に、モルデナイト系ゼオライト粉末と
    熱融着性物質を含有する中層不織布を配置し、加熱して
    中層不織布を熱融着性物質で溶融させたのち、前記薄葉
    不織布による表面材を被せ、熱プレスにより均一厚みと
    したシートを段ボールケースの底面大の寸法に断裁して
    緩衝シートとし、該緩衝シートのうち、第1段緩衝シー
    トを段ボールケース底に敷き詰めて活魚介類を数尾乗
    せ、次に第2、第3段緩衝シートを介置してそれぞれ活
    魚介類を数尾乗せたうえ最上段シートを配置すると共
    に、各段シートに少量の塩水を含ませて包装することを
    特徴とする活魚介類の保冷包装方法。
  5. 【請求項5】 ティシュペーパーまたはパルプ系薄葉不
    織布間に、モルデナイト系ゼオライト粉末を定着させて
    マット状に形成した中層不織布を配置した緩衝シート
    を、透明袋の底部に敷き、海水と活魚介類を入れたの
    ち、袋口部を封止して輸送ケース内に収納することを特
    徴とする活魚介類の保冷包装方法。
  6. 【請求項6】 ティシュペーパーまたはパルプ系薄葉不
    織布間に、モルデナイト系ゼオライト粉末を定着させて
    マット状に形成した中層不織布を配置した緩衝シート
    を、輸送ケースの底に敷き、その上におが屑を入れ活魚
    介類をおいて包装することを特徴とする活魚介類の保冷
    包装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR101768910B1 (ko) 2016-01-11 2017-08-18 임영훈 식품포장재의 제조방법
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US20210227806A1 (en) * 2018-06-15 2021-07-29 Clearwater Seafood Limited Partnership Insulated and ventilated shellfish storage

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