JP2660196B2 - 米の品質保存剤 - Google Patents
米の品質保存剤Info
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- JP2660196B2 JP2660196B2 JP11120093A JP11120093A JP2660196B2 JP 2660196 B2 JP2660196 B2 JP 2660196B2 JP 11120093 A JP11120093 A JP 11120093A JP 11120093 A JP11120093 A JP 11120093A JP 2660196 B2 JP2660196 B2 JP 2660196B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米と一緒に米びつや米
収容袋などに収容され、米の除虫、防かび、脱臭および
除湿作用等により、上記収容した米を長期に亘って良好
な品質に保存する米の品質保存剤に関する。
収容袋などに収容され、米の除虫、防かび、脱臭および
除湿作用等により、上記収容した米を長期に亘って良好
な品質に保存する米の品質保存剤に関する。
【0002】
【従来の技術】稲はイネ科の一年生草木であり、日本で
は米の収穫が1年に1度である。このため、収穫した米
は少なくとも1年間は品質が変わらないように貯蔵、保
存する必要がある。米を保存する場合、玄米の状態で乾
燥して貯蔵すれば品質の劣化が少なく、特に我が国は乾
燥貯蔵技術が進んでいるので、数年におよぶ貯蔵が可能
である。このため、古米や古々米の提供が可能である。
しかしながら、玄米は品質変化が少ないとはいえども、
全く品質が劣化しない訳ではなく、新米に比べると古米
の玄米や古々米の玄米は味が落ちるといわれている。
は米の収穫が1年に1度である。このため、収穫した米
は少なくとも1年間は品質が変わらないように貯蔵、保
存する必要がある。米を保存する場合、玄米の状態で乾
燥して貯蔵すれば品質の劣化が少なく、特に我が国は乾
燥貯蔵技術が進んでいるので、数年におよぶ貯蔵が可能
である。このため、古米や古々米の提供が可能である。
しかしながら、玄米は品質変化が少ないとはいえども、
全く品質が劣化しない訳ではなく、新米に比べると古米
の玄米や古々米の玄米は味が落ちるといわれている。
【0003】まして、精米をした場合は品質の低下が早
いことは知られている。特に、販売店で精米をビニール
系合成樹脂などの袋に密封して保存したり、これを家庭
で保存したり、米びつに収容して貯蔵しておく場合、例
え1カ月間といえども品質は急速に劣化する。
いことは知られている。特に、販売店で精米をビニール
系合成樹脂などの袋に密封して保存したり、これを家庭
で保存したり、米びつに収容して貯蔵しておく場合、例
え1カ月間といえども品質は急速に劣化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
販売店や一般家庭で購入した精米を手軽に品質保持する
手段がなかった。本発明者はこのような背景にもとづ
き、販売店や一般家庭で購入した米の品質を劣化させな
い手段を研究中である。一般家庭で販売店から購入した
精米は、米びつに収容されたり、販売当時から包装され
ているビニール系の樹脂袋に収容して保存される。
販売店や一般家庭で購入した精米を手軽に品質保持する
手段がなかった。本発明者はこのような背景にもとづ
き、販売店や一般家庭で購入した米の品質を劣化させな
い手段を研究中である。一般家庭で販売店から購入した
精米は、米びつに収容されたり、販売当時から包装され
ているビニール系の樹脂袋に収容して保存される。
【0005】このような保存状態の場合、徐々にではあ
るが、湿度が増加したり、古米臭が発生したり、かびを
含む微生物や貯穀害虫が発生する。湿り気に対し、政府
の定める規格では米の貯蔵に適した水分は15%以下と
されている。また、古米臭の発生する原因は、貯蔵中に
リパーゼやアミラーゼが作用して米に含まれている遊離
脂肪酸の分解が進み、還元糖が増加し、ペンタナールや
ヘキサナールなどのアルデヒドが生成する結果と考えら
れている。
るが、湿度が増加したり、古米臭が発生したり、かびを
含む微生物や貯穀害虫が発生する。湿り気に対し、政府
の定める規格では米の貯蔵に適した水分は15%以下と
されている。また、古米臭の発生する原因は、貯蔵中に
リパーゼやアミラーゼが作用して米に含まれている遊離
脂肪酸の分解が進み、還元糖が増加し、ペンタナールや
ヘキサナールなどのアルデヒドが生成する結果と考えら
れている。
【0006】さらに、米に発生し易いかびなどの微生物
としては、白麹米菌、ベルジモス米菌、黄変米菌などが
知られており、米の湿度が高すぎたり、逆に湿度が不足
する場合に繁殖しやすい。そして、貯穀害虫としては、
コクゾウ、ココクゾウ、コナマダラメイガ、コメノケシ
キスイなどが知られている。したがって貯蔵米の品質低
下は、これらの影響により、またこれらの複合的な作用
によって進行し、時間の経過に伴って劣化が著しくな
る。
としては、白麹米菌、ベルジモス米菌、黄変米菌などが
知られており、米の湿度が高すぎたり、逆に湿度が不足
する場合に繁殖しやすい。そして、貯穀害虫としては、
コクゾウ、ココクゾウ、コナマダラメイガ、コメノケシ
キスイなどが知られている。したがって貯蔵米の品質低
下は、これらの影響により、またこれらの複合的な作用
によって進行し、時間の経過に伴って劣化が著しくな
る。
【0007】したがって、本発明の目的とするところ
は、米びつや樹脂製の袋に収容、貯蔵している米の品質
を低下させないように保つことができる品質保存剤を提
供することにある。
は、米びつや樹脂製の袋に収容、貯蔵している米の品質
を低下させないように保つことができる品質保存剤を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、通気
性容器に、少なくともアリシン成分およびカプサイシン
成分を含む香辛料成分を収容し、この容器を米と一緒に
米びつや米包装袋などの米容器内に収容することを特徴
とする。請求項2の発明は、上記通気性容器は、多孔性
セラミックスからなることを特徴とする。請求項3の発
明は、上記通気性容器には、上記アリシン成分およびカ
プサイシン成分を含む香辛料成分に加えて、活性炭およ
びカルシウム成分の少なくとも1種を収容したことを特
徴とする。請求項4の発明は、上記通気性容器は、通気
孔を有する合成樹脂からなるケースであることを特徴と
する。請求項5の発明は、上記通気性容器は、通気性の
袋であることを特徴とする。
性容器に、少なくともアリシン成分およびカプサイシン
成分を含む香辛料成分を収容し、この容器を米と一緒に
米びつや米包装袋などの米容器内に収容することを特徴
とする。請求項2の発明は、上記通気性容器は、多孔性
セラミックスからなることを特徴とする。請求項3の発
明は、上記通気性容器には、上記アリシン成分およびカ
プサイシン成分を含む香辛料成分に加えて、活性炭およ
びカルシウム成分の少なくとも1種を収容したことを特
徴とする。請求項4の発明は、上記通気性容器は、通気
孔を有する合成樹脂からなるケースであることを特徴と
する。請求項5の発明は、上記通気性容器は、通気性の
袋であることを特徴とする。
【0009】請求項6の発明は、上記通気性容器には、
上記アリシン成分およびカプサイシン成分を含む香辛料
成分に加えて、活性炭およびカルシウム成分ならびに多
孔性セラミックスの少なくとも1種を収容したことを特
徴とする。請求項7の発明は、上記香辛料成分などの被
収容物は、上記通気性容器に粒または粉の形態で収容さ
れていることを特徴とする。請求項8の発明は、上記通
気性容器に収容された上記被収容物は、この容器の内部
でさらに通気性の袋に収容されていることを特徴とす
る。
上記アリシン成分およびカプサイシン成分を含む香辛料
成分に加えて、活性炭およびカルシウム成分ならびに多
孔性セラミックスの少なくとも1種を収容したことを特
徴とする。請求項7の発明は、上記香辛料成分などの被
収容物は、上記通気性容器に粒または粉の形態で収容さ
れていることを特徴とする。請求項8の発明は、上記通
気性容器に収容された上記被収容物は、この容器の内部
でさらに通気性の袋に収容されていることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】本発明の品質保存剤は、貯蔵米と一緒に米びつ
や包装袋等に収容しておくと、通気性容器に収容したア
リシン成分が防虫、防菌、防かび作用を奏するので、米
に貯穀害虫や微生物およびかびの発生を防止する。ま
た、カプサイシン成分は殺菌および殺虫作用を奏し、か
び、微生物および貯穀害虫の発生を抑止し、さらには強
い抗酸化性を有し、リパーゼやアミラーゼの作用を抑止
し、米に含まれている遊離脂肪酸の分解を抑え、還元糖
の増加を防止することによりアルデヒドの生成を防止
し、よって脂肪酸の発生を抑制して酸化を防止する。し
たがって、このような品質保存剤は、米の保存環境を、
かびや微生物および貯穀害虫などの発生し難い状況に保
ち、米の酸化を抑制し、これらの複合作用により貯蔵米
を長期に亘り、精米した直後のような良好な品質に保存
することができる。
や包装袋等に収容しておくと、通気性容器に収容したア
リシン成分が防虫、防菌、防かび作用を奏するので、米
に貯穀害虫や微生物およびかびの発生を防止する。ま
た、カプサイシン成分は殺菌および殺虫作用を奏し、か
び、微生物および貯穀害虫の発生を抑止し、さらには強
い抗酸化性を有し、リパーゼやアミラーゼの作用を抑止
し、米に含まれている遊離脂肪酸の分解を抑え、還元糖
の増加を防止することによりアルデヒドの生成を防止
し、よって脂肪酸の発生を抑制して酸化を防止する。し
たがって、このような品質保存剤は、米の保存環境を、
かびや微生物および貯穀害虫などの発生し難い状況に保
ち、米の酸化を抑制し、これらの複合作用により貯蔵米
を長期に亘り、精米した直後のような良好な品質に保存
することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の詳細を図1および図2に示す
第1の実施例にもとづき説明する。図において1は通気
性容器であり、本実施例の場合多孔性セラミックスから
なる。このセラミックス製の通気性容器1は、2つに分
割された一方のベース部材2と、他方のカバー部材3と
を接着剤4により接合して構成してある。上記セラミッ
ク製ベース部材2およびカバー部材3はそれぞれ浅皿状
をなしており、平面的な外形が意匠的効果を狙って米の
形にデザインしてある。これらセラミック製ベース部材
2とカバー部材3は周縁部を衝合し、この衝合面を上記
接着剤4により接着して相互に接合されている。なお、
セラミックスは土や岩石に含まれている成分を含んでい
ることはもちろんであり、SiやAl、Fe、Mgおよ
びアルカリ金属、アルカリ土類金属等を含んでいる。そ
して、これは水とともに粘土状に練り、所定の型にいれ
て成形し、これを焼き上げることにより形成してある。
このように焼上げられたセラミックスは多孔質となって
いるため通気性を有し、かつ吸湿性、吸臭性の機能があ
る。上記の接合により、これらセラミックス製ベース部
材2とセラミックス製カバー部材3の間には収容空間5
が形成されている。
第1の実施例にもとづき説明する。図において1は通気
性容器であり、本実施例の場合多孔性セラミックスから
なる。このセラミックス製の通気性容器1は、2つに分
割された一方のベース部材2と、他方のカバー部材3と
を接着剤4により接合して構成してある。上記セラミッ
ク製ベース部材2およびカバー部材3はそれぞれ浅皿状
をなしており、平面的な外形が意匠的効果を狙って米の
形にデザインしてある。これらセラミック製ベース部材
2とカバー部材3は周縁部を衝合し、この衝合面を上記
接着剤4により接着して相互に接合されている。なお、
セラミックスは土や岩石に含まれている成分を含んでい
ることはもちろんであり、SiやAl、Fe、Mgおよ
びアルカリ金属、アルカリ土類金属等を含んでいる。そ
して、これは水とともに粘土状に練り、所定の型にいれ
て成形し、これを焼き上げることにより形成してある。
このように焼上げられたセラミックスは多孔質となって
いるため通気性を有し、かつ吸湿性、吸臭性の機能があ
る。上記の接合により、これらセラミックス製ベース部
材2とセラミックス製カバー部材3の間には収容空間5
が形成されている。
【0012】この収容空間5には、アリシン成分11お
よびカプサイシン成分12等の香辛料成分、および活性
炭13とカルシウム成分14が収容されている。これら
の被収容物について説明する。アリシン成分はガーリッ
ク(にんにく)に多量に含まれており、従って実質的に
ガーリックを精製して粉にし、これを2〜5mm程度の大
きさの粒11にし、このガーリック成分の粒11を上記
セラミックス製の通気性容器1に収容してある。カプサ
イシン成分は唐辛子に多量に含まれており、唐辛子を乾
燥処理して適度な大きさの粒12にし、この唐辛子成分
の粒12を上記セラミックス製の通気性容器1に収容し
てある。活性炭は、椰子殻活性炭などの粒13を用いて
いる。炭酸カルシウムは、化学的に合成したものであっ
てもよいが、貝殻や珊瑚を砕いて適当な粒14や粉にし
たものであってよい。
よびカプサイシン成分12等の香辛料成分、および活性
炭13とカルシウム成分14が収容されている。これら
の被収容物について説明する。アリシン成分はガーリッ
ク(にんにく)に多量に含まれており、従って実質的に
ガーリックを精製して粉にし、これを2〜5mm程度の大
きさの粒11にし、このガーリック成分の粒11を上記
セラミックス製の通気性容器1に収容してある。カプサ
イシン成分は唐辛子に多量に含まれており、唐辛子を乾
燥処理して適度な大きさの粒12にし、この唐辛子成分
の粒12を上記セラミックス製の通気性容器1に収容し
てある。活性炭は、椰子殻活性炭などの粒13を用いて
いる。炭酸カルシウムは、化学的に合成したものであっ
てもよいが、貝殻や珊瑚を砕いて適当な粒14や粉にし
たものであってよい。
【0013】これら各ガーリック成分の粒11…、唐辛
子成分の粒12…、椰子殻活性炭の粒13…および貝殻
からなるカルシウムの粒14…はそれぞれ複数個、上記
セラミックス製容器1の収容空間5に収容してある。こ
の場合、万が一セラミックス製容器1が破損した場合、
米の中にガーリック成分の粒11…、唐辛子成分の粒1
2…、椰子殻活性炭の粒13…および炭酸カルシウムの
粒14…等が混入しないように、これらガーリック成分
の粒11…、唐辛子成分の粒12…、椰子殻活性炭の粒
13…およびカルシウムの粒14…を通気性の袋6に収
容しておくことが好ましい。なお、通気性袋6は、紙、
布、通気性樹脂シート、多孔質フィルム等を用いること
ができる。
子成分の粒12…、椰子殻活性炭の粒13…および貝殻
からなるカルシウムの粒14…はそれぞれ複数個、上記
セラミックス製容器1の収容空間5に収容してある。こ
の場合、万が一セラミックス製容器1が破損した場合、
米の中にガーリック成分の粒11…、唐辛子成分の粒1
2…、椰子殻活性炭の粒13…および炭酸カルシウムの
粒14…等が混入しないように、これらガーリック成分
の粒11…、唐辛子成分の粒12…、椰子殻活性炭の粒
13…およびカルシウムの粒14…を通気性の袋6に収
容しておくことが好ましい。なお、通気性袋6は、紙、
布、通気性樹脂シート、多孔質フィルム等を用いること
ができる。
【0014】このような構成の品質保存剤は、精米と一
緒に、米びつの中に収容される。この場合、好ましくは
米の中に埋め込んでおくとよい。これにより米の品質を
良好に維持することができる。すなわち、セラミックス
製容器1は焼き物であるから多数の微細な孔を有し、外
部と内部の収容空間5との通気性を有している。しか
も、微細な孔は吸湿、吸臭作用を有する。このため、セ
ラミックス製容器1自体が米びつ内および周囲の米に含
まれている余分な湿気をとり、米の蒸れを防ぐことがで
きる。
緒に、米びつの中に収容される。この場合、好ましくは
米の中に埋め込んでおくとよい。これにより米の品質を
良好に維持することができる。すなわち、セラミックス
製容器1は焼き物であるから多数の微細な孔を有し、外
部と内部の収容空間5との通気性を有している。しか
も、微細な孔は吸湿、吸臭作用を有する。このため、セ
ラミックス製容器1自体が米びつ内および周囲の米に含
まれている余分な湿気をとり、米の蒸れを防ぐことがで
きる。
【0015】また、収容空間5に収容した貝殻や珊瑚等
のカルシウムの粒14…は、セラミックス製容器1の微
細な孔を通じて侵入する周囲の米から放出されたエチレ
ンガス等の臭気を吸着し、かつ湿気を吸着する。
のカルシウムの粒14…は、セラミックス製容器1の微
細な孔を通じて侵入する周囲の米から放出されたエチレ
ンガス等の臭気を吸着し、かつ湿気を吸着する。
【0016】そして、椰子殻活性炭13…は、セラミッ
クス製容器1の微細な孔を通じて周囲の米の湿気を吸収
する。また、米から放出される臭いも吸着する。
クス製容器1の微細な孔を通じて周囲の米の湿気を吸収
する。また、米から放出される臭いも吸着する。
【0017】さらに、ガーリック成分の粒11…は、化
学物質のアリシン成分が防虫、防菌、防かび作用を奏す
るので、米に貯穀害虫や微生物およびかびが発生を防止
する。 また、唐辛子成分の粒12…は、化学物質のカ
プサイシン成分により、殺菌および殺虫作用を奏し、か
び、微生物および貯穀害虫の発生を抑止し、かつ強い抗
酸化性を有し、リパーゼやアミラーゼの作用を抑止し、
米に含まれている遊離脂肪酸の分解を抑え、還元糖の増
加を防止することによりアルデヒドの生成を防止し、よ
って脂肪酸の発生を抑制して酸化を防止する。
学物質のアリシン成分が防虫、防菌、防かび作用を奏す
るので、米に貯穀害虫や微生物およびかびが発生を防止
する。 また、唐辛子成分の粒12…は、化学物質のカ
プサイシン成分により、殺菌および殺虫作用を奏し、か
び、微生物および貯穀害虫の発生を抑止し、かつ強い抗
酸化性を有し、リパーゼやアミラーゼの作用を抑止し、
米に含まれている遊離脂肪酸の分解を抑え、還元糖の増
加を防止することによりアルデヒドの生成を防止し、よ
って脂肪酸の発生を抑制して酸化を防止する。
【0018】このようなことから、図1および図2に示
す品質保存剤を米と一緒に米びつに収容しておけば、主
としてガーリック成分の粒11…および唐辛子成分の粒
12…に含まれる化学物質のアリシン成分およびカプサ
イシン成分の働きにより、白麹米菌、ベルジモス米菌、
黄変米菌等のようなかびの発生を防止するとともに、コ
クゾウ、ココクゾウ、コナマダラメイガ、コメノケシキ
スイなどのような貯穀害虫の発生を防止する。また強い
抗酸化性のため脂肪酸の発生を抑制し、よって、アルデ
ヒドが生成されるのを防止し、米の酸化臭を防止する。
す品質保存剤を米と一緒に米びつに収容しておけば、主
としてガーリック成分の粒11…および唐辛子成分の粒
12…に含まれる化学物質のアリシン成分およびカプサ
イシン成分の働きにより、白麹米菌、ベルジモス米菌、
黄変米菌等のようなかびの発生を防止するとともに、コ
クゾウ、ココクゾウ、コナマダラメイガ、コメノケシキ
スイなどのような貯穀害虫の発生を防止する。また強い
抗酸化性のため脂肪酸の発生を抑制し、よって、アルデ
ヒドが生成されるのを防止し、米の酸化臭を防止する。
【0019】また、主としてセラミックス容器1、活性
炭13およびカルシウム粒14の作用により、米の乾燥
度を適当に保ち、米の蒸れを防止して周囲環境を上記か
び、微生物および貯穀害虫などが発生し難い状況に保
つ。
炭13およびカルシウム粒14の作用により、米の乾燥
度を適当に保ち、米の蒸れを防止して周囲環境を上記か
び、微生物および貯穀害虫などが発生し難い状況に保
つ。
【0020】しかも、これらセラミックス製容器1、活
性炭13やカルシウム粒14は不快な臭いを吸着し、古
米臭の発生を抑える。このようなことから、貯蔵米の品
質を、精米した時のような新鮮状態に保ち、古米臭の発
生や味覚の低下を防止することができ、長期に亘り良好
な状態に保持することができる。
性炭13やカルシウム粒14は不快な臭いを吸着し、古
米臭の発生を抑える。このようなことから、貯蔵米の品
質を、精米した時のような新鮮状態に保ち、古米臭の発
生や味覚の低下を防止することができ、長期に亘り良好
な状態に保持することができる。
【0021】なお、本発明は上記実施例に制約されるも
のではない。すなわち、図3に示す第2の実施例におい
ては、ガーリック成分の粒11…、唐辛子成分の粒12
…、活性炭13およびカルシウム粒14をそれぞれ通気
性の袋20…に分包し、これら分包をセラミックス容器
1の収容空間5に収容したものである。各被収容物を個
々に分包20…にすれば、各粒の分量を予め所定量に計
量しておくことができ、これらの分包20…を収容空間
5に収容することができる。この場合も、万が一セラミ
ックス製容器1が破損した場合に、米の中にガーリック
成分の粒11…、唐辛子成分の粒12…、椰子殻活性炭
の粒13…およびカルシウムの粒14…等が混入する心
配がない。
のではない。すなわち、図3に示す第2の実施例におい
ては、ガーリック成分の粒11…、唐辛子成分の粒12
…、活性炭13およびカルシウム粒14をそれぞれ通気
性の袋20…に分包し、これら分包をセラミックス容器
1の収容空間5に収容したものである。各被収容物を個
々に分包20…にすれば、各粒の分量を予め所定量に計
量しておくことができ、これらの分包20…を収容空間
5に収容することができる。この場合も、万が一セラミ
ックス製容器1が破損した場合に、米の中にガーリック
成分の粒11…、唐辛子成分の粒12…、椰子殻活性炭
の粒13…およびカルシウムの粒14…等が混入する心
配がない。
【0022】さらに、本発明は通気性容器としてセラミ
ックス製の容器1を用いることに制約されない。つま
り、図4に示す第3の実施例では通気性の大きな袋50
に、各ガーリック成分の粒11…、唐辛子成分の粒12
…、椰子殻活性炭の粒13…およびカルシウムの粒14
…を収容し、これらに加えてさらにセラミックスの粒1
5を収容してある。
ックス製の容器1を用いることに制約されない。つま
り、図4に示す第3の実施例では通気性の大きな袋50
に、各ガーリック成分の粒11…、唐辛子成分の粒12
…、椰子殻活性炭の粒13…およびカルシウムの粒14
…を収容し、これらに加えてさらにセラミックスの粒1
5を収容してある。
【0023】このような構造のものであっても、上記第
1の実施例と同様の機能を奏する。特に、通気性の袋5
0は、これ自身に吸湿、吸臭作用がないためセラミック
スの粒15を一緒に収容しておくことにより、このセラ
ミックスの粒15がその微細な孔に湿気や臭を吸収し、
吸湿、吸臭作用を助けることができる。
1の実施例と同様の機能を奏する。特に、通気性の袋5
0は、これ自身に吸湿、吸臭作用がないためセラミック
スの粒15を一緒に収容しておくことにより、このセラ
ミックスの粒15がその微細な孔に湿気や臭を吸収し、
吸湿、吸臭作用を助けることができる。
【0024】なお、各実施例では、ガーリック成分の粒
11…、唐辛子成分の粒12…に加えて椰子殻活性炭の
粒13…およびカルシウムの粒14…を一緒に混入する
ようにし、これらの複合的作用により、米の品質を良好
に維持するようにしたが、本発明はこれに限らず、少な
くともガーリック成分、唐辛子成分、すなわち少なくと
もアリシン成分およびカプサイシン成分を含む香辛料成
分を収容しておけば、かびや微生物および貯穀害虫など
の発生を防止し、もしくは低減し、米の品質を良好に保
存することができる。よって、活性炭やカルシウムまた
はセラミックスの成分は必ずしも併用しなくても効果が
ある。
11…、唐辛子成分の粒12…に加えて椰子殻活性炭の
粒13…およびカルシウムの粒14…を一緒に混入する
ようにし、これらの複合的作用により、米の品質を良好
に維持するようにしたが、本発明はこれに限らず、少な
くともガーリック成分、唐辛子成分、すなわち少なくと
もアリシン成分およびカプサイシン成分を含む香辛料成
分を収容しておけば、かびや微生物および貯穀害虫など
の発生を防止し、もしくは低減し、米の品質を良好に保
存することができる。よって、活性炭やカルシウムまた
はセラミックスの成分は必ずしも併用しなくても効果が
ある。
【0025】このような例を図5に示す第4の実施例に
もとづき説明する。図5において、60は合成樹脂製の
ケースであり、この合成樹脂製のケース60は、2つに
分割された一方のベース部材61と、他方のカバー部材
62とを互いに結合して構成してある。これらベース部
材61とカバー部材62は、衝合面で接着剤で接着して
もよいが、本実施例の場合、一方に形成した係止爪63
…を他方の形成した係合穴64…に係着させることでケ
ース60を構成している。上記ベース部材61とカバー
部材62は、少なくとも一方に通気孔65…を形成して
ある。通気孔65…は、円形孔でもよいが、本実施例で
は細長い長孔を他数個形成してある。この通気孔65…
によりケース60は内外の通気が可能になっている。
もとづき説明する。図5において、60は合成樹脂製の
ケースであり、この合成樹脂製のケース60は、2つに
分割された一方のベース部材61と、他方のカバー部材
62とを互いに結合して構成してある。これらベース部
材61とカバー部材62は、衝合面で接着剤で接着して
もよいが、本実施例の場合、一方に形成した係止爪63
…を他方の形成した係合穴64…に係着させることでケ
ース60を構成している。上記ベース部材61とカバー
部材62は、少なくとも一方に通気孔65…を形成して
ある。通気孔65…は、円形孔でもよいが、本実施例で
は細長い長孔を他数個形成してある。この通気孔65…
によりケース60は内外の通気が可能になっている。
【0026】上記ケース60内には、アリシン成分およ
びカプサイシン成分からなる香辛料成分66…が収容さ
れている。本実施例の場合は、ガーリック成分と唐辛子
成分をそれぞれ粉にし、これを練り混ぜて錠剤のような
粒にし、このような混合粒66…を他数個収容してあ
る。この場合、アリシン成分とカプサイシン成分の混合
粒66…は通気性の袋67に収容し、この袋67がケー
ス60内に収容されるようになっている。
びカプサイシン成分からなる香辛料成分66…が収容さ
れている。本実施例の場合は、ガーリック成分と唐辛子
成分をそれぞれ粉にし、これを練り混ぜて錠剤のような
粒にし、このような混合粒66…を他数個収容してあ
る。この場合、アリシン成分とカプサイシン成分の混合
粒66…は通気性の袋67に収容し、この袋67がケー
ス60内に収容されるようになっている。
【0027】このような構成の場合、通気性容器、つま
り通気孔65…を開設した樹脂製ケース60に収容した
アリシン成分およびカプサイシン成分の混合粒66…
が、かびや微生物および貯穀害虫などの発生を防止し、
もしくは低減し、米の品質を良好に保つことができる。
り通気孔65…を開設した樹脂製ケース60に収容した
アリシン成分およびカプサイシン成分の混合粒66…
が、かびや微生物および貯穀害虫などの発生を防止し、
もしくは低減し、米の品質を良好に保つことができる。
【0028】また、本発明は、ガーリック成分や唐辛子
成分に加えて、わさび、シナモン、ちょうじ(クロー
ブ)、はっか、さんしょう、こしょう等の香辛料を併用
すれば、これらの持つ抗菌、殺菌、防虫作用が期待でき
る。さらに、本発明の品質保存剤は、米びつに収容する
ことに限らず、米卸店や米販店などでは精米をビニール
系樹脂袋などに収容して保存する場合があり、このよう
な保存形態の場合にもビニール系樹脂袋に米と一緒に収
容して用いることができる。
成分に加えて、わさび、シナモン、ちょうじ(クロー
ブ)、はっか、さんしょう、こしょう等の香辛料を併用
すれば、これらの持つ抗菌、殺菌、防虫作用が期待でき
る。さらに、本発明の品質保存剤は、米びつに収容する
ことに限らず、米卸店や米販店などでは精米をビニール
系樹脂袋などに収容して保存する場合があり、このよう
な保存形態の場合にもビニール系樹脂袋に米と一緒に収
容して用いることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、本保
存剤を貯蔵米と一緒に米びつや樹脂袋などに収容してお
けば、アリシン成分およびカプサイシン成分の抗菌、防
虫、抗かび作用によって、かび、微生物および貯穀害虫
の発生を抑止し、また、抗酸化性のため米に含まれてい
る遊離脂肪酸の分解を抑え、還元糖の増加を防止するこ
とによりアルデヒドの生成を低減し、米の酸化を防止す
る。よって、米の周囲環境を上記かび、微生物および貯
穀害虫などが発生し難い状況、および酸化し難い状況に
保つことができ、米を長期に亘り、精米した直後のよう
な良好な品質状態に保存することができる。
存剤を貯蔵米と一緒に米びつや樹脂袋などに収容してお
けば、アリシン成分およびカプサイシン成分の抗菌、防
虫、抗かび作用によって、かび、微生物および貯穀害虫
の発生を抑止し、また、抗酸化性のため米に含まれてい
る遊離脂肪酸の分解を抑え、還元糖の増加を防止するこ
とによりアルデヒドの生成を低減し、米の酸化を防止す
る。よって、米の周囲環境を上記かび、微生物および貯
穀害虫などが発生し難い状況、および酸化し難い状況に
保つことができ、米を長期に亘り、精米した直後のよう
な良好な品質状態に保存することができる。
【図1】本発明の第1の実施例を示す品質保存剤の分解
した斜視図。
した斜視図。
【図2】同実施例の品質保存剤の断面図。
【図3】本発明の第2の実施例を示す品質保存剤の分解
した斜視図。
した斜視図。
【図4】本発明の第3の実施例を示す品質保存剤の斜視
図。
図。
【図5】本発明の第4の実施例を示す品質保存剤の分解
した斜視図。
した斜視図。
1…セラミックス製通気性容器 2…セラミック
製ベース部材 3…セラミック製カバー部材 4…接着剤 5…収容空間 6、20…通気
性袋 11…ガーリック粒 12…唐辛子粒 13…椰子殻活性炭 14…カルシウ
ム 15…セラミック粒 50…通気性の袋 60…樹脂製ケース 61…樹脂製ベ
ース部材 62…樹脂製カバー 65…通気孔 66…混合粒 67…通気性の
袋
製ベース部材 3…セラミック製カバー部材 4…接着剤 5…収容空間 6、20…通気
性袋 11…ガーリック粒 12…唐辛子粒 13…椰子殻活性炭 14…カルシウ
ム 15…セラミック粒 50…通気性の袋 60…樹脂製ケース 61…樹脂製ベ
ース部材 62…樹脂製カバー 65…通気孔 66…混合粒 67…通気性の
袋
Claims (8)
- 【請求項1】 通気性容器に、少なくともアリシン成分
およびカプサイシン成分を含む香辛料成分を収容し、こ
の容器を米と一緒に米びつや米包装袋などの米容器内に
収容することを特徴とする米の品質保存剤。 - 【請求項2】 上記通気性容器は、多孔性セラミックス
からなることを特徴とする請求項1に記載の米の品質保
存剤。 - 【請求項3】 上記通気性容器には、上記アリシン成分
およびカプサイシン成分を含む香辛料成分に加えて、活
性炭およびカルシウム成分の少なくとも1種を収容した
ことを特徴とする請求項2に記載の米の品質保存剤。 - 【請求項4】 上記通気性容器は、通気孔を有する合成
樹脂からなるケースであることを特徴とする請求項1に
記載の米の品質保存剤。 - 【請求項5】 上記通気性容器は、通気性の袋であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の米の品質保存剤。 - 【請求項6】 上記通気性容器には、上記アリシン成分
およびカプサイシン成分を含む香辛料成分に加えて、活
性炭およびカルシウム成分ならびに多孔性セラミックス
の少なくとも1種を収容したことを特徴とする請求項4
または請求項5に記載の米の品質保存剤。 - 【請求項7】 上記香辛料成分などの被収容物は、上記
通気性容器に粒または粉の形態で収容されていることを
特徴とする請求項1に記載の米の品質保存剤。 - 【請求項8】 上記通気性容器に収容された上記被収容
物は、この容器の内部でさらに通気性の袋に収容されて
いることを特徴とする請求項7に記載の米の品質保存
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11120093A JP2660196B2 (ja) | 1992-04-17 | 1993-04-15 | 米の品質保存剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-122950 | 1992-04-17 | ||
JP12295092 | 1992-04-17 | ||
JP11120093A JP2660196B2 (ja) | 1992-04-17 | 1993-04-15 | 米の品質保存剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0638678A JPH0638678A (ja) | 1994-02-15 |
JP2660196B2 true JP2660196B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=26450657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11120093A Expired - Lifetime JP2660196B2 (ja) | 1992-04-17 | 1993-04-15 | 米の品質保存剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2660196B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE213593T1 (de) * | 1995-03-31 | 2002-03-15 | Schuer Joerg Peter Prof | Verfahren zur haltbarkeitsverbesserung und/oder stabilisierung von mikrobiell verderblichen produkten |
DE19931185A1 (de) | 1999-07-07 | 2001-01-18 | Joerg Peter Schuer | Verfahren zur Entkeimung von Luft |
DE19940605A1 (de) | 1999-08-27 | 2001-03-01 | Joerg Peter Schuer | Imprägnierungsverfahren |
JP2004175745A (ja) * | 2002-11-28 | 2004-06-24 | S T Chem Co Ltd | 穀物・乾物用防虫剤及び穀物・乾物害虫の防虫方法 |
JP2006199604A (ja) * | 2005-01-19 | 2006-08-03 | Hideki Yamamoto | 唐辛子からカプシノイド化合物を抽出分離する方法及び唐辛子抽出物 |
JP4981375B2 (ja) * | 2006-07-12 | 2012-07-18 | 秀樹 山本 | 唐辛子からカプシノイド化合物を抽出分離する方法及び唐辛子抽出物 |
JP5824417B2 (ja) * | 2012-05-31 | 2015-11-25 | エステー株式会社 | 穀物・乾物用防虫剤および穀物・乾物用防虫剤組成物 |
CN107173433A (zh) * | 2017-07-04 | 2017-09-19 | 苏州农业职业技术学院 | 一种含有辣椒素的水果保鲜剂 |
-
1993
- 1993-04-15 JP JP11120093A patent/JP2660196B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0638678A (ja) | 1994-02-15 |
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