JP2000085375A - 電気自動車のバッテリ搭載フロア構造 - Google Patents

電気自動車のバッテリ搭載フロア構造

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JP2000085375A
JP2000085375A JP10258745A JP25874598A JP2000085375A JP 2000085375 A JP2000085375 A JP 2000085375A JP 10258745 A JP10258745 A JP 10258745A JP 25874598 A JP25874598 A JP 25874598A JP 2000085375 A JP2000085375 A JP 2000085375A
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JP
Japan
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case body
battery
floor structure
case
floor
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JP10258745A
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Katsuji Nishikawa
勝治 西川
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10—Energy storage using batteries

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  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッテリを収容するケース体の軽量化と強度
剛性の向上を図る。 【解決手段】 ケース体１は底壁２と周側壁３とを一体
成形して、上部開口周縁部Ｏ・Ｅと垂直方向および水平
方向の稜線部Ｒ・Ｌとを、ケース体１の壁面２ａ，３ａ
に対して厚肉に形成してあるため、軽量化を図ることが
できると共に、厚肉の上部開口周縁部Ｏ・Ｅと稜線部Ｒ
・Ｌがケース骨格となり得るから強度剛性を高めること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は電気自動車のバッテ
リ搭載フロア構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】電気自動車にあってはモータ駆動用のバ
ッテリが可成りの重量および搭載スペースを占めるた
め、従来では専用の剛体構造のケース体に複数個のバッ
テリを収容し、該ケース体を車体フロア下面のフロア骨
格部材に締結固定して、バッテリを車体フロア下側に搭
載するようにしている。
【０００３】前述のケース体としては、例えば特開平７
−１８６７３３号公報に示されているようなフレーム構
造のものが知られている。
【０００４】これは、ケース体の前後壁および左右側壁
を何れもアルミ材等の軽量金属材料からなる中空の押出
し成形フレームを用いて構成し、これら前後左右の押出
しフレーム材を突き合わせ接合して所定の枠形状に形成
して、該枠体の下部に同様金属材料からなる底板を溶接
固定して構成している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】前述のように前後左右
の押出しフレーム材を用いているため重量的に不利とな
ってしまうばかりでなく、これらフレーム材を突き合わ
せ接合すると共に、底板を接合するための接合作業工数
が嵩んでしまい、また、これらフレーム材と底板とを組
付けるための治具が必要となって設備的にも不利となっ
てしまう。
【０００６】しかも、前記各フレーム材にはフロア骨格
部材への取付用ボルトや付設部品取付用ボルトを挿通す
るための孔加工もしくはナット接合配置が必要となるこ
とと併せて、これら加工部分および前記各フレーム材や
底板の接合部分の水密性を確保する必要があって益々作
業工数，部品点数が嵩んでコスト的に不利となってしま
うことは否めない。
【０００７】そこで、本発明は軽量でかつフレーム構造
のものと遜色のない強度剛性が得られると共に、水密性
に優れたバッテリ収納用のケース体を備えた電気自動車
のバッテリ搭載フロア構造を提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明にあって
は、底壁と周側壁とを備えて方形に形成したケース体に
複数個のバッテリを収容して、該ケース体を車体フロア
下面のフロア骨格部材に締結固定してバッテリを搭載す
るバッテリ搭載フロア構造において、前記ケース体の底
壁と周側壁とを一体成形して、該ケース体の上部開口周
縁部と、周側壁の隣接する側壁間の稜線部、および周側
壁と底壁との間の稜線部を、ケース体の壁面部に対して
厚肉に形成したことを特徴としている。
【０００９】請求項２の発明にあっては、請求項１に記
載のケース体の上部開口周縁部は、周方向に連続した上
方へ立上がる垂直フランジを備えていることを特徴とし
ている。
【００１０】請求項３の発明にあっては、請求項２に記
載のケース体の上部開口周縁部は、ケース体をフロア骨
格部材の下面に締結固定するための水平フランジを備
え、該水平フランジを垂直フランジの高さの途中に外側
へ張り出して設けたことを特徴としている。
【００１１】請求項４の発明にあっては、請求項２，３
に記載の垂直フランジの内周部には、ケース体の上部開
口部を覆うケースカバーを締結するための棚部を形成し
たことを特徴としている。
【００１２】請求項５の発明にあっては、請求項３，４
に記載の垂直フランジの上端末部にウェザーストリップ
を嵌着固定する一方、フロア骨格部材の前記ウェザース
トリップに対応する部分にシール面を有段成形し、ウェ
ザーストリップのシールリップを該シール面に密接させ
たことを特徴としている。
【００１３】請求項６の発明にあっては、請求項１〜５
に記載のケース体のバッテリ等のケース内設部品，ケー
スカバー等のケース外設部品の各固定部分に厚肉部を設
け、該厚肉部にその肉厚寸法内で固定用のボルトを螺合
するための雌ねじを穿孔したことを特徴としている。
【００１４】請求項７の発明にあっては、請求項１〜６
に記載のケース体の底壁下面に、前後方向に向けて複数
のリブ凸条を形成したことを特徴としている。
【００１５】請求項８の発明にあっては、請求項３〜７
に記載の水平フランジにロケート孔を形成する一方、フ
ロア骨格部材にロケート孔に挿入係合して水平フランジ
の下方に突出するロケート突起を設け、該ロケート突起
の突出下端部に脱落止めのボルトを螺合固定したことを
特徴としている。
【００１６】請求項９の発明にあっては、請求項８に記
載の脱落止めボルトがトルクスボルトであることを特徴
としている。
【００１７】
【発明の効果】請求項１に記載の発明によれば、底壁と
周側壁とを備えた方形のケース体はこれら底壁と周側壁
とを一体成形してあって、該ケース体の上部開口周縁部
と、周側壁の隣接する側壁間の稜線部、および周側壁と
底壁との間の稜線部を、ケース体の壁面部に対して厚肉
に形成してあるため、これら上部開口周縁部および垂直
方向，水平方向の各稜線部がケース体の形状保持，強度
剛性保持を担うケース骨格となり得るから、可及的に軽
量でかつ強度的に従来のフレーム構造のケース体と遜色
のないケース体とすることができて、バッテリの格納支
持剛性の高いバッテリ搭載フロア構造を実現することが
できる。
【００１８】また、ケース体はその周側壁を中空のフレ
ーム構造としていないため、ケース体の小型化を図るこ
とができて、特に小型車に用いた場合にバッテリ搭載レ
イアウトが容易で設計の自由度を高めることができる。
【００１９】更に、ケース体は底壁と周側壁とを一体成
形してあるため、従来のフレーム構造のケース体の如き
接合作業や組付治具が不要となるばかりでなく、底壁と
周側壁および周側壁の隣接する側壁同志の連設部分のシ
ールが不要となるからコスト的に有利に得ることができ
ると共にケース体の水密性を完璧なものとすることがで
きる。
【００２０】請求項２に記載の発明によれば、請求項１
の発明の効果に加えて、ケース体の上部開口周縁部には
周方向に連続した上方へ立上がる垂直フランジを形成し
てあるため、ケース体の全体剛性を更に高めることがで
きる。
【００２１】請求項３に記載の発明によれば、請求項２
の発明の効果に加えて、フロア骨格部材に結合するため
の水平フランジを、垂直フランジの高さの途中に外側へ
張り出して設けてあるため、これら水平フランジとフロ
ア骨格部材との結合部分の内側に垂直フランジの上端部
が立上がって存在して、該上端部が前記結合部分から内
側へ侵入しようとする水をせき止めるダム部材として機
能し、水侵入防止効果を高めることができる。
【００２２】請求項４に記載の発明によれば、請求項
２，３の発明の効果に加えて、ケース体の上部開口部を
覆うケースカバーは、垂直フランジの内周部に形成した
棚部に締結するようにしてあるため、垂直フランジによ
りケースカバーの位置決めを行えてケースカバーの取付
作業性を向上することができる。
【００２３】請求項５に記載の発明によれば、請求項
３，４の発明の効果に加えて、垂直フランジの上端末に
嵌着したウェザーストリップのシールリップが、フロア
骨格部材のケース体水平フランジを結合した部分の内側
に立上がる有段成形されたシール面に密接しているた
め、前記結合部分からの水侵入防止対策を徹底すること
ができる。
【００２４】請求項６に記載の発明によれば、請求項１
〜５の発明の効果に加えて、ケース体のケース内設部品
やケース外設部品の固定部分には厚肉部を設け、該厚肉
部に貫通していない雌ねじを穿孔して該雌ねじに固定用
のボルトを螺合しているため、ボルトの螺合代を十分に
確保できると共にボルト螺合部分からケース体内部への
水侵入の心配が全くない。
【００２５】請求項７に記載の発明によれば、請求項１
〜６の発明の効果に加えて、ケース体の底壁下面には複
数のリブ凸条を形成してあるため、該底壁の面剛性を高
められてケース体の全体剛性をより一層高めることがで
き、しかも、該リブ凸条は前後方向に向けて形成してあ
るため、車両走行時の空気の床下流れの整流効果が得ら
れて空力特性を向上することができる。
【００２６】請求項８に記載の発明によれば、請求項３
〜７の発明の効果に加えて、ケース体のフロア骨格部材
への取付け時に、該ケース体の水平フランジに形成した
ロケート孔とフロア骨格部材に設けたロケート突起とを
挿入係合することによって、該ケース体の位置決めを行
えると共に、ロケート孔の下方に突出したロケート突起
の突出下端部に螺合固定したボルトによってケース体の
脱落止めを行えるから、ケース体の取付作業性を著しく
向上することができる。
【００２７】請求項９に記載の発明によれば、請求項８
の発明の効果に加えて、脱落止めのボルトとして専用工
具でなければ弛緩，締結操作を行えないトルクスボルト
を用いているため、防盗性を向上することができる。
【００２８】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面と
共に詳述する。
【００２９】図１〜３において、１は底壁２と前後左右
の周側壁３とを備えて方形に形成され、複数個のバッテ
リＢを収容して車体のフロア下側に搭載されるケース体
を示し、本実施形態では図７，８に示すように小型の車
体２１のフロア下側に搭載する小型のケース体として４
個の方形のバッテリＢを前後，左右方向に２個ずつ接し
て収容し得る大きさに形成してあると共に、後側部には
ジャンクションボックスＪ・Ｂの収容部分を後方へ張り
出して形成して、該ジャンクションボックスＪ・Ｂも一
緒に収容し得るようにしてある。
【００３０】このケース体１は例えばアルミ材等の軽量
金属材料をもって、鋳造により前記底壁２と周側壁３と
を一体成形してある。
【００３１】ケース体１はその上部開口周縁部Ｏ・Ｅ
と、周側壁３の隣接する側壁間の垂直方向の稜線部Ｒ・
Ｌ、および周側壁３と底壁２との間の水平方向の稜線部
Ｒ・Ｌを、該ケース体１の壁面部２ａ，３ａに対して厚
肉に形成してある。
【００３２】ケース体１の上部開口周縁部Ｏ・Ｅは、周
方向に連続した上方へ立上がる垂直フランジ４と、垂直
フランジ４の高さの途中に外側へ張り出して設けた水平
フランジ５と、垂直フランジ４の内周部に設けた棚部６
とで構成している。
【００３３】この実施形態では図４〜６にも示すように
前記棚部６と垂直フランジ４は、周側壁３の上端からＬ
字状に外方へ曲折した形状に一体成形してある。
【００３４】周側壁３の前壁と、底壁２とでなす前側の
隅角部には左右２つの吸気口７を形成して、該吸気口７
よりケース体１内に底部側から冷却用空気を取り入れる
ようにしてある。
【００３５】この周側壁３の前壁には前記吸気口７を覆
って吸気ダクト８を取付けてあり、車体フロア２２の前
部に配設したブロワユニット９から送風された冷却用空
気をフレキシブルダクト１０を経由して該吸気ダクト８
に導き、前記吸気口７へ供給するようにしてある。
【００３６】底壁２の内面の中央部と左右両側部には、
バッテリＢおよびジャンクションボックスＪ・Ｂを底壁
２の内面から若干浮き上がらせて固定するための座部１
１を突出成形してあり、前記吸気口７から取り入れた冷
却用空気をバッテリＢおよびジャンクションボックスＪ
・Ｂの下側に流通させるようにしてある。
【００３７】座部１１面上にはバッテリＢを左右方向，
前後方向に位置決めするためのストッパ１２を突設して
あり、該ストッパ１２によってバッテリＢのずれ動きを
規制している。
【００３８】１３はケース体１の上部開口部に装着され
て、バッテリＢ，ジャンクションボックスＪ・Ｂ等を覆
う合成樹脂製のケースカバーで、後側部に空気排出ダク
ト１４を備え、前記吸気口７からバッテリＢ，ジャンク
ションボックスＪ・Ｂの下側に導入されてケース体１の
上側部に流通する熱交換後の空気をこの空気排出ダクト
１３から外部へ放出するようにしてある。
【００３９】このケースカバー１３はその周縁フランジ
１５を、ケース体１の垂直フランジ４の棚部６上に重合
して取付けるようにしてある。
【００４０】前記吸気ダクト８およびケースカバー１３
の装着部分には、図６に示すように弾性材からなるシー
ル部材１６を介装してシール性を確保している。
【００４１】また、バッテリＢ，ジャンクションボック
スＪ・Ｂ等のケース内設部品を固定する部分、即ち、前
記座部１１、および吸気ダクト８やケースカバー１３等
のケース外設部品を固定する部分は、それぞれ厚肉部１
７として形成してあり、この厚肉部１７に雌ねじ１８を
穿孔し、該雌ねじ１８に固定用のボルト１９を螺合して
これらケース内設部品およびケース外設部品を締結固定
してある。
【００４２】前記雌ねじ１８は厚肉部１７を貫通しない
ように、該厚肉部１７の肉厚寸法内で穿孔していわゆる
盲孔としてある。また、ケース体１の底壁２の下面に
は、前後方向に向けて複数のリブ凸条２０を一体成形し
て、該底壁２の面剛性を高めてある。
【００４３】ケース体１はその内部にバッテリＢおよび
ジャンクションボックスＪ・Ｂ等のケース内設部品を収
容固定すると共に、吸気ダクト８およびケースカバー１
３等のケース外設部品を取付けた状態で、図外のリフタ
ー等によりリフトして、水平フランジ５を車体２１のフ
ロア２２の下面に設けたフロア骨格部材２３の下面に重
合し、その複数ケ所で図４に示すようにボルト２４によ
り締結固定される。
【００４４】この実施形態では前記フロア骨格部材２３
の内部に補強用の金属ブロック２５を接合固定し、該金
属ブロック２５に設けたねじ孔２６にボルト２４を螺合
して、ケース体１をフロア骨格部材２３の下面に締結固
定してある。
【００４５】また、ケース体１の垂直フランジ４の水平
フランジ５よりも上方へ突出した上端末には、図４，５
に示すようにシールリップ２９を有するウェザーストリ
ップ２８を嵌着固定してある一方、フロア骨格部材２３
の前記ウェザーストリップ２８に対応する部位にはシー
ル面２７をステップ状に有段成形してあり、このステッ
プ状のシール面２７の水平面と垂直面とに前記シールリ
ップ２９の中空状のメインリップ２９ａと舌片状のサブ
リップ２９ｂとを密接させてある。
【００４６】更に、ケース体１の上部開口周縁部の例え
ば左右側部の水平フランジ５には、図１，５に示すよう
に前後方向に長孔とした前後２つのロケート孔３０を設
けてある一方、フロア骨格部材２３の下面には該ロケー
ト孔３０に対応する部分に舌片状のロケート突起３１を
突設してあり、該ロケート突起３１をロケート孔３０に
挿入係合してケース体１の前後，左右方向の取付位置決
めを行えるようにしてある。
【００４７】ロケート突起３１はロケート孔３０の下方
に突出する長さとして形成してあり、このロケート突起
３１の突出下端部には脱落止めのボルト３２を側方から
螺合固定してある。
【００４８】この脱落止めのボルト３２として、一般に
トルクスボルトと称されて、ボルト頭部の工具係合部を
専用工具以外の一般のスパナやドライバービット等の工
具は非係合となるような形状にした専用のボルトを用い
ている。
【００４９】以上のようにこの実施形態の構造によれ
ば、底壁２と周側壁３とを備えた方形のケース体１は、
軽量金属材料をもって鋳造によりこれら底壁２と周側壁
３とを一体成形してあって、該ケース体１の上部開口周
縁部Ｏ・Ｅと、周側壁３の隣接する側壁間の垂直方向の
稜線部Ｒ・Ｌ、および周側壁３と底壁２との間の水平方
向の稜線部Ｒ・Ｌを、ケース体１の壁面部２ａ，３ａに
対して厚肉に形成してあるため、これら上部開口周縁部
Ｏ・Ｅおよび垂直方向，水平方向の各稜線部Ｒ・Ｌがケ
ース体１の形状保持，強度剛性保持を担うケース骨格と
なり得るから、可及的に軽量でかつ強度的に従来のフレ
ーム構造のケース体と遜色のないケース体とすることが
できて、バッテリＢの格納支持剛性の高いバッテリ搭載
フロア構造を得ることができる。
【００５０】特に、本実施形態ではケース体１の上部開
口周縁部Ｏ・ＥにはＬ字状に立上がって周方向に連続し
た垂直フランジ５を形成してあると共に、底壁２の下面
には複数条のリブ凸条２０を形成して該底壁２の面剛性
を高めてあるため、ケース体１の全体剛性をより一層高
めることができる。
【００５１】しかも、この底壁２の下面のリブ凸条２０
は前後方向に向けて形成してあるため、車両走行時の空
気の床下流れの整流効果が得られて空力特性を向上でき
る利点もある。
【００５２】また、ケース体１はその周側壁３を中空の
フレーム構造としていないため、ケース体１の小型化を
図ることができるから、特に本実施形態のように小型車
に用いた場合にバッテリ搭載レイアウトが容易で設計の
自由度を高めることができる。
【００５３】更に、前述のようにケース体１は底壁２と
周側壁３とを一体成形してあるため、従来のフレーム構
造のケース体の如き接合作業や組付治具が不要となるば
かりでなく、底壁２と周側壁３および周側壁３の隣接す
る側壁同志の連接部分のシールが不要となるから、組付
工数および設備を削減できてコスト的に有利に得ること
ができ、しかも、ケース体１のケース内設部品Ｂ，ＪＢ
やケース外設部品８，１３の固定部分は厚肉部１７とし
て形成し、該厚肉部１７にこれら部品の固定用のボルト
１９を螺合するための雌ねじ１８を盲孔として形成して
あるため、ケース体１自体の水密性を些かも損なうこと
がない。
【００５４】また、ケース体１の上部開口周縁部に装着
されるケースカバー１３は、前記垂直フランジ４の内周
部に形成した棚部６に締結するため、垂直フランジ４に
よりケースカバー１３の位置決めを行えてケースカバー
１３の取付作業性を向上することもできる。
【００５５】一方、ケース体１は垂直フランジ４に設け
た水平フランジ５を介してフロア骨格部材２３の下面に
ボルト２４により締結固定されるが、この水平フランジ
５は垂直フランジ４の高さの途中に外側へ張り出して設
けてあるから、該水平フランジ５とフロア骨格部材２３
下面との結合部分の内側に垂直フランジ４の上端部が立
上がって存在して、該上端部が前記結合部分から内側へ
侵入しようとする水をせき止めるダム部材として機能
し、ケース体１とフロア骨格部材２３との結合部分の水
侵入防止効果を高めることができる。
【００５６】とりわけ、本実施形態では前記垂直フラン
ジ４の上端部にはウェザーストリップ２８を嵌着固定し
て、該ウェザーストリップ２８のシールリップ２９をフ
ロア骨格部材２３の前記水平フランジ５を結合した部分
よりも内側にステップ状に有段成形したシール面２７に
密接させているから、前記結合部分の水侵入防止対策を
徹底することができる。
【００５７】また、バッテリＢおよびジャンクションボ
ックスＪ・Ｂを収容したケース体１のフロア骨格部材２
３への取付けに関しては、該ケース体１を例えばリフタ
ーによってリフトして前記水平フランジ５をフロア骨格
部材２３の下面にボルト２４により締結するが、この
際、水平フランジ５に設けたロケート孔３０をフロア骨
格部材２３の下面に突設したロケート突起３１に挿入係
合することによってケース体１の前後方向および左右方
向の位置決めを行えると共に、ロケート孔３０の下方に
突出したロケート突起３１の突出下端部にボルト３２を
螺合固定することによってケース体１の脱落止めを行え
るから、ケース体１の取付作業性を著しく向上すること
ができる。
【００５８】しかも、該脱落止めのボルト３２として専
用工具でなければ弛緩，締結操作を行えないトルクスボ
ックスを用いているため、防盗性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態を示す分解斜視図。
【図２】本発明の一実施形態の取付状態を示す断面図。
【図３】図２のＡ−Ａ線矢視図。
【図４】図１のＢ−Ｂ線に相当する断面図。
【図５】図１のＣ−Ｃ線に相当する断面図。
【図６】図１のＤ−Ｄ線に相当する断面図。
【図７】本発明の一実施形態の構造を採用した車両の全
体概略側面図。
【図８】図７のＥ矢視図。
【符号の説明】
１ ケース体 ２ 底壁 ２ａ，３ａ 壁面部 ３ 周側壁 Ｂ バッテリ（ケース内設部品） Ｊ・Ｂ ジャンクションボックス（ケース内設部品） Ｏ・Ｅ 上部開口周縁部 Ｒ・Ｌ 稜線部 ４ 垂直フランジ ５ 水平フランジ ６ 棚部 ８ 吸気ダクト（ケース外設部品） １３ ケースカバー（ケース外設部品） １７ 厚肉部 １８ 雌ねじ １９ 固定用のボルト ２０ リブ凸条 ２２ 車体フロア ２３ フロア骨格部材 ２７ シール面 ２８ ウェザーストリップ ３０ ロケート孔 ３１ ロケート突起 ３２ 脱落止めボルト

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 底壁と周側壁とを備えて方形に形成した
    ケース体に複数個のバッテリを収容して、該ケース体を
    車体フロア下面のフロア骨格部材に締結固定してバッテ
    リを搭載するバッテリ搭載フロア構造において、前記ケ
    ース体の底壁と周側壁とを一体成形して、該ケース体の
    上部開口周縁部と、周側壁の隣接する側壁間の稜線部、
    および周側壁と底壁との間の稜線部を、ケース体の壁面
    部に対して厚肉に形成したことを特徴とする電気自動車
    のバッテリ搭載フロア構造。
  2. 【請求項２】 ケース体の上部開口周縁部は、周方向に
    連続した上方へ立上がる垂直フランジを備えていること
    を特徴とする請求項１に記載の電気自動車のバッテリ搭
    載フロア構造。
  3. 【請求項３】 ケース体の上部開口周縁部は、ケース体
    をフロア骨格部材の下面に締結固定するための水平フラ
    ンジを備え、該水平フランジを垂直フランジの高さの途
    中に外側へ張り出して設けたことを特徴とする請求項２
    に記載の電気自動車のバッテリ搭載フロア構造。
  4. 【請求項４】 垂直フランジの内周部には、ケース体の
    上部開口部を覆うケースカバーを締結するための棚部を
    形成したことを特徴とする請求項２，３に記載の電気自
    動車のバッテリ搭載フロア構造。
  5. 【請求項５】 垂直フランジの上端末にウェザーストリ
    ップを嵌着固定する一方、フロア骨格部材の前記ウェザ
    ーストリップに対応する部分にシール面を有段成形し、
    ウェザーストリップのシールリップを該シール面に密接
    させたことを特徴とする請求項３，４に記載の電気自動
    車のバッテリ搭載フロア構造。
  6. 【請求項６】 ケース体のバッテリ等のケース内設部
    品，ケースカバー等のケース外設部品の各固定部分に厚
    肉部を設け、該厚肉部にその肉厚寸法内で固定用のボル
    トを螺合するための雌ねじを穿孔したことを特徴とする
    請求項１〜５の何れかに記載の電気自動車のバッテリ搭
    載フロア構造。
  7. 【請求項７】 ケース体の底壁下面に、前後方向に向け
    て複数のリブ凸条を形成したことを特徴とする請求項１
    〜６の何れかに記載の電気自動車のバッテリ搭載フロア
    構造。
  8. 【請求項８】 水平フランジにロケート孔を形成する一
    方、フロア骨格部材にロケート孔に挿入係合して水平フ
    ランジの下方に突出するロケート突起を設け、該ロケー
    ト突起の突出下端部に脱落止めのボルトを螺合固定した
    ことを特徴とする請求項３〜７の何れかに記載の電気自
    動車のバッテリ搭載フロア構造。
  9. 【請求項９】 脱落止めのボルトがトルクスボルトであ
    ることを特徴とする請求項８に記載の電気自動車のバッ
    テリ搭載フロア構造。
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