JP4714988B2 - 車両用電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電池セルにより構成された組バッテリーおよびその組バッテリーを制御する電気制御回路部品を備えた車両用電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車、ハイブリッド車などに用いられる比較的大容量の電源装置の一種に、高電圧を発生させるために多数個の電池セルを備えた電源装置がある。この電源装置には、通常、電池セルの充電状態や温度を制御するための電気制御回路が設けられる。
【0003】
図1は、プリウス修理書/追補版(2000年5月25日トヨタ自動車株式会社発行)のTH178頁に記載された従来の電源装置10の一例を示す斜視図である。図1の電源装置10には、多数個の電池モジュール12が厚み方向に積層されて組バッテリー14が構成されている。上記電池モジュール12はニッケル水素電池などの二次電池であり、内部に6個の電池セルを備えている。各電池モジュール12は図示しないボルトによりロアーケース16(すなわち固定基材)に固定されるとともに、一対の拘束プレート18で一体的に拘束されている。ロアーケース16内において一方の拘束プレート18に隣接する位置には、複数の電気制御回路部品20が固定されている。図1の電源装置10では、電気制御回路部品20として、バッテリーコンピューター22、図示しないリレーを複数個(たとえば3個)収容したリレーボックス24、組バッテリー14の積層方向の中間位置で高電圧を遮断するための図示しないサービスプラグ等が備えられている。
【0004】
ところで、上記組バッテリー14は、その電池モジュール12の寿命や損傷等の理由により、修理工場で交換しなければならない場合がある。組バッテリー14を交換する場合、組バッテリー14を構成する多数個の電池モジュール12を一つずつロアーケース16から取り外し、その取り外した場所に新しい電池モジュール12を固定していたのでは、作業に非常に時間を要する。そこで、従来は、組バッテリー14を交換する場合には、交換により車体から外された電源装置10から、交換の必要のない複数の電気制御回路部品20を取り外し、予め新しい組バッテリー14が固定された新たな電源装置10のロアーケース16にその取り外した複数の電気制御回路部品20を固定し、その後その新たな電源装置10を車体に取り付けていた。電気制御回路部品20の数は電池モジュール12の数よりもずっと少ないので、このようにすれば、電池モジュール12を一つずつ交換する場合に比べて作業時間が大幅に短縮できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の交換作業でも、複数の電気制御回路部品20を一つずつ取り外し、その複数の電気制御回路部品20を新しいロアーケース16に一つずつ固定する必要があるため、作業時間を十分に短くできなかった。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、短時間で組バッテリーを交換することができる電源装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、複数の電池セルから成る組バッテリーと、その電池セルの制御に関連する複数の異なる電気制御回路部品を収容する部品収容ケースを有する電気制御回路モジュールとが、相互に隣接した状態で長手状のロアーケース上にそれぞれ着脱可能に固定され、そのロアーケースは車両から一体的に取り外し可能な車両用電源装置であって、(a) 前記部品収容ケースは、前記ロアーケースから離れる方向に凹む第1部分ダクトを底面に有し、(b) 前記ロアーケースは、幅方向の中央部が凹んだ形状の長手方向の第2部分ダクトとを上面に有し、前記部品収容ケースおよび前記複数の電池セルがその上面に固定されることで、その第2部分ダクトと前記第1部分ダクトとの間およびその第2部分ダクトとその複数の電池セルとの間にその電池セルを冷却するための空気を導入する空気流通ダクトを形成し、(c) 前記ロアーケースには、そのロアーケースに固定された前記複数の電池セルを覆い、且つその複数の電池セル間の隙間を通過した前記空気を排出するための空間をその複数の電池セルの上面との間に形成する電池カバーが固定されていることにある。
【0008】
【発明の効果】
このようにすれば、組バッテリーを交換する場合、電源装置を車両から取り外した後、その電源装置から電気制御回路モジュールを取り外し、その電気制御回路モジュールを新しい組バッテリーに接続するだけでよいので、作業時間が短縮できる。また、電気制御回路モジュールが構成されていることにより、電気制御回路部品と組バッテリーとの間の接続箇所が少なくなるので、組バッテリーの交換時の回路接続し忘れや接触不良を未然に防ぐことができる。さらに、電気制御回路部品が電気制御回路モジュールとして電源装置から単独で取り外しできるため、電気制御回路部品および組バッテリーがそれぞれ単独で検査でき、メンテナンス性が向上する。また、(a) 前記部品収容ケースは、前記ロアーケースから離れる方向に凹む第1部分ダクトを底面に有し、(b) 前記ロアーケースは、幅方向の中央部が凹んだ形状の長手方向の第2部分ダクトとを上面に有し、前記部品収容ケースおよび前記複数の電池セルがその上面に固定されることで、その第2部分ダクトと前記第1部分ダクトとの間およびその第2部分ダクトとその複数の電池セルとの間にその電池セルを冷却するための空気を導入する空気流通ダクトを形成し、(c) 前記ロアーケースには、そのロアーケースに固定された前記複数の電池セルを覆い、且つその複数の電池セル間の隙間を通過した前記空気を排出するための空間をその複数の電池セルの上面との間に形成する電池カバーが固定されているので、前記部品収容ケースに形成された第1部分ダクトと、前記ロアーケースに形成された第2部分ダクトとを用いて空気流通ダクトが形成されるので、空気流通ダクトを形成するためにのみ用いられる部品が必要なくなることから、部品数をさらに削減することができる。
【0011】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図2は、本発明が適用された電源装置30を示す斜視図である。図2の電源装置30は、平板状の複数個(たとえば30個)の電池モジュール12がその厚み方向に積層されて電池モジュール列14とされ、且つ、それぞれの電池モジュール12が本実施例において固定基材として機能するロアーケース32に固定されることにより一体化されて組バッテリー34が形成されている。そして、その組バッテリー34が電池カバー36により覆われている。上記電池モジュール12は、たとえばニッケル水素電池などの二次電池を構成するための電解質および電極をそれぞれ収容した図示しない電池セルを、一個或いは複数個(たとえば6個)内部に備えて構成されている。なお、この電源装置30の図示しない車両における載置位置は、たとえば、車室内において後部座席の後側であって長手方向が車両の幅方向となる位置である。また、組バッテリー34の交換作業は、車両から電源装置30を一体的に取り外して行なう。
【0012】
電源装置30の長手方向の一方の端には、電気制御回路モジュール37が組バッテリー34に隣接するように配置されている。この電気制御回路モジュール37は、部品固定部材として機能する部品収容ケース38内に複数の電気制御回路部品40が固定されることにより、それら複数の電気制御回路部品40が一体化されたものである。図3は、電源装置30の電気制御回路モジュール37部分を拡大して示す図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。図3に示すように、部品収容ケース38内には、バッテリーコンピューター42、第1リレー43、第2リレー44、第3リレー45、電流センサ46、レジスター47、およびサービスプラグ48等の電気制御回路部品40が収容されている。なお、これらの電気制御回路部品40は、ボルト等により部品収容ケース38に固定されている。
【0013】
上記バッテリーコンピューター42は、部品収容ケース38内において電流センサ46と接続されることにより組バッテリー34の電流を検出し、充放電電流の積算などから組バッテリー34の充電状態を管理する。また、バッテリーコンピューター42は、図示しない電圧検出線により組バッテリー34と接続されて組バッテリー34の総電圧を検出するとともに、その電圧などから組バッテリー34が異常であるか否かを監視する。上記3つのリレー43、44、45は、高電圧回路の電源の接続・遮断を行なうものであり、上記サービスプラグ48は、点検整備時に取り外すことで、組バッテリー34の中間位置で高電圧を遮断し、作業安全性を確保するものである。
【0014】
図4は、上記電気制御回路部品40のうち、第1リレー43、第2リレー44、第3リレー45、電流センサ46、レジスター47、およびサービスプラグ48の回路構成を示す図である。図4において、34aは組バッテリー34の一方の端の電池モジュール12から積層方向の中央の電池モジュール12までの第1バッテリー列を表し、34bは残りのバッテリー列すなわち第2バッテリー列を表す。
【0015】
図4の第1バッテリー列34aおよび第2バッテリー列34bが示すように、組バッテリー34は、直列に接続されており、第1中間ケーブル50aにより第1バッテリー列34aとサービスプラグ48とが接続され、第2中間ケーブル50bによりサービスプラグ48と第2バッテリー列34bとが高圧ヒューズ52を介して接続されている。また、第1バッテリー列34aの第1中間ケーブル50aが接続されている側とは反対側の端は第1主ケーブル54aにより第1リレー43および第2リレー44と接続され、第2バッテリー列34bの第2中間ケーブル50bが接続されている側とは反対側の端は第2主ケーブル54bにより電流センサ46と接続され、その電流センサ46は第3リレー45と接続されている。
【0016】
図5および図6は、前記部品収容ケース38を示す図であって、図5は部品収容ケース38の斜視図であり、図6は平面図である。部品収容ケース38は、一枚の金属板材からプレス加工されたものである。部品収容ケース38は、矩形状の底板部38aと、その底板部38aの一対の短辺から垂直に立ち上がる一対の側壁部38b、38cと、底板部38aの一方の長辺から垂直に立ち上がる前壁部38dとを備えている。それら底板部38a、側壁部38b、38c、および前壁部38dにより部品収容室56が形成され、前記第1リレー43、第2リレー44、第3リレー45等は、底板部38aの部品収容室56側の面に固定される。
【0017】
部品収容ケース38の前壁部38dには、下辺58すなわち底板部38a側の辺の長手方向略中央に略矩形の切欠60が設けられている。底板部38aは、長手方向略中央が部品収容室56側に突き出すように構成されることにより、部品収容室56とは反対側に溝62が形成されている。この溝62は底板部38aの幅方向に貫通し、前壁部38dとは反対側の端ほど底板部38aの長手方向における長さが長くなっている。また、溝62の前壁部38d側の端は前記切欠60と衝合する形状とされており、他方の端には部品収容室56側に突き出す3つの凸部64が形成されている。この溝62は後述する第2部分ダクト80と対を成して空気流通ダクト(空気流通管)を形成するので、溝62が第1部分ダクト(空気流通ダクトの上側部分)として機能する。
【0018】
部品収容ケース38の側壁部38cには、その下部であって前壁部38dとは反対側の端に、外側に突き出す側突板部66が固設されている。また、底板部38aには、部品収容ケース38を前記ロアーケース32に固定させるための図示しないボルトが挿通される4つの貫通穴68a、68b、68c、68dが設けられており、上記側突板部66にも、部品収容ケース38を前記ロアーケース32に固定させるための図示ボルトが挿通される貫通穴68eが設けられている。なお、図5は、底板部38aの貫通穴68a、68b、68c、68dは省略してある。
【0019】
図7は、ロアーケース32の斜視図である。ロアーケース32は、一枚の金属板材からプレス加工されたものである。ロアーケース32は、下底板部70と、その下底板部70の両側部からその下底板部70に対して略垂直に立ち上がる一対の内側壁部72と、その一対の内側壁部72から外側に向かうとともに前記下底板部70と平行な一対の支持壁部74と、その支持壁部74から垂直方向下側へ向かうとともに前記内側壁部72と平行な一対の外側壁部76と、その一対の外側壁部76から外側に向かう載置板部78とから成る。
【0020】
上記下底板部70は、矩形状の平板部70aと、その平板部70aの長手方向の一方の端に設けられ平板部70aから離れるほどその平板部70aに対して僅かに上方に傾斜するとともに幅方向長さが短くなる台形部70bと、その台形部70bの前記平板部70aとは反対側の端に設けられ前記平板部70aと略平行な小矩形部70cとからなる。また、前記内側壁部72は、下底板部70の平板部70aの両側部から垂直に立ち上がる第1内側壁部72aと、下底板部70の台形部70bの両側部から垂直に立ち上がり下辺が下底板部70の小矩形部70c側ほど上方となる第2内側壁部72bと、下底板部70の小矩形部70cの両側部から垂直に立ち上がる第3内側壁部72cとからなる。
【0021】
上記下底板部70の台形部70bと小矩形部70cとを合わせた部分の平面視形状は、前記溝62の平面視形状と同一であり、その台形部70bと小矩形部70c、および内側壁部72の第2内側壁部72bと第3内側壁部72cにより第2部分ダクト80すなわち空気流通ダクトの下側部分が形成されている。
【0022】
前記一対の支持壁部74は複数の電池モジュール12がその厚み方向に積層された状態で載置される部分であり、支持壁部74には、内側壁部72の第1内側壁部72aから外側に向かう部分に、電池モジュール12を固定するための図示しないボルトが挿通させられる電池固定穴82が長手方向に一定間隔で設けられている。さらに、その一対の支持壁部74には、前記内側壁部72の先端部(すなわち第2内側壁部72bおよび第3内側壁部72cから外側に向かう部分)に、4つのケース固定穴84a、84b、84c、84dが設けられている。ケース固定穴84bには、スタッドボルト(植込ボルト)85aが予め固定されており、他の3つのケース固定穴84a、84c、84dにも前記部品収容ケース38を固定するための図示しないボルトが挿通させられる。
【0023】
前記一対の載置板部78は、その上に前記電池カバー36が載置される部分である。また、一対の載置板部78の一方には、その先端側すなわち前記下底板部70の小矩形部70c側に、スタッドボルト85bが予め固定されたケース固定穴84eが設けられている。支持壁部74に設けられた4つのケース固定穴84a、84b、84c、84dおよび載置板部78に設けられたケース固定穴84eは、部品収容ケース38が所定の固定位置に位置させられた場合に、その部品収容ケース38に設けられた貫通穴68a、68b、68c、68d、68eとそれぞれ一致する位置に設けられている。また、前記ケース固定穴84b,eにスタッドボルト85a,bが予め固定されているので、部品収容ケース38の貫通穴68b,eにそのスタッドボルト85a,bを挿通することで、ロアーケース32に対する部品収容ケース38の位置を簡単に決定することができる。
【0024】
図8は、送風ファン86および空気排出ダクト88が接続された状態で、前記電源装置30を長手方向に平行な垂直断面で切断した断面図である。本実施例の電源装置30は、図8に示すように、部品収容ケース38の溝62とロアーケース32の第2部分ダクト80とが係合させられて形成された空気流通ダクトの開口に送風ファン86が接続され、電池カバー36の前記部品収容ケース38側の端において、その電池カバー36の下方に形成された空間に空気排出ダクト88が接続される。送風ファン86により導入された冷却空気は、図5、図7および図8に一点鎖線で例示するように前記空気流通ダクトに導入され、さらに、図8に一点鎖線で例示するように、その空気流通ダクトから電池モジュール12の下方へと導入され、隣接する電池モジュール12の間に設けられた隙間を通って電池モジュール12の上方へと流通し、電池モジュール12の上方から空気排出ダクト88を通って排出される。
【0025】
図4において説明したように、第1リレー43、第2リレー44、第3リレー45と組バッテリー34との間は、第1主ケーブル54aおよび第2主ケーブル54bにより接続されており、サービスプラグ48と組バッテリー34との間は、第1中間ケーブル50aおよび第2中間ケーブル50bにより接続されている。また、バッテリーコンピューター42と組バッテリー34との間は図示しない電圧検出線により接続されている。すなわち、電気制御回路モジュール37と組バッテリー34との間を接続するケーブルは、第1中間ケーブル50a、第2中間ケーブル50b、第1主ケーブル54a、第2主ケーブル54b、および図示しない電圧検出線である。従って、第1中間ケーブル50a、第2中間ケーブル50b、第1主ケーブル54a、第2主ケーブル54b、および前記電圧検出線のバッテリーコンピュータ42側の端子(または組バッテリー34側の端子)を外した後で、部品収容ケース38の貫通穴68a、68c、68dとロアーケース32のケース固定穴84a、84c、84dとを挿通する図示しない3つのボルトおよびケース固定穴84b,eに固定されているスタッドボルト85a,bに嵌め入れられた図示しないナットを取り外すことにより、部品収容ケース38内に電気制御回路部品40が取り付けられたまま、その部品収容ケース38を電源装置30から取り外すことができる。
【0026】
上述のように、本実施例によれば、組バッテリー34を交換する場合、電源装置30を車両から取り外した後、その電源装置30から電気制御回路モジュール37を取り外し、その電気制御回路モジュール37を新しい組バッテリー34に接続するだけでよいので、作業時間が短縮できる。また、電気制御回路モジュール37が構成されていることにより、電気制御回路部品40と組バッテリー34との間の接続箇所が少なくなるので、組バッテリー34の交換時の回路接続し忘れや接触不良を未然に防ぐことができる。さらに、電気制御回路部品40が電気制御回路モジュール37として電源装置30から単独で取り外しできるため、電気制御回路部品40および組バッテリー34がそれぞれ単独で検査でき、メンテナンス性が向上する。
【0027】
また、本実施例によれば、部品収容ケース38が前記空気流通ダクトの一部分を構成し、部品収容ケース38と前記空気流通ダクトを構成する部品が共有化されるので、部品数を削減することができる。
【0028】
また、本実施例によれば、部品収容ケース38に形成された溝62と、ロアーケース32に形成された第2部分ダクト80とにより前記空気流通ダクトが形成されるので、空気流通ダクトを形成するためにのみ用いられる部品が必要なくなることから、部品数をさらに削減することができる。
【0029】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は他の態様においても適用される。
【0030】
たとえば、前述の実施例では、箱型の部品収容ケース38が部品固定部材として用いられていたが、部品固定部材は板状であってもよい。
【0031】
また、前述の実施例では、ロアーケース32に第2部分ダクト80が形成されていた。すなわち、ロアーケース32に第2部分ダクト80が一体的に構成されていたが、第2部分ダクト80がロアーケース32とは独立した部品として設けられていてもよい。
【0032】
また、前述の実施例では、第1部分ダクトとして機能する部品収容ケース38の溝60と、ロアーケース32の第2部分ダクト80により形成される前記空気流通ダクトは、電池モジュール12に冷却空気を導入する側のダクトであったが、たとえば、前記空気排出ダクト88が配置されている部分に前記送風ファン86が接続されて、前述の実施例とは逆方向に冷却空気が流通させられる場合など、第1部分ダクトと第2部分ダクトとにより形成される空気流通ダクトは、空気排出側のダクトであってもよい。
【0033】
また、前述の実施例の電池モジュール12は平板状であっが、丸型の電池モジュールが用いられてもよい。
【0034】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電源装置の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明が適用された電源装置を示す斜視図である。
【図3】図2の電源装置の電気制御回路モジュール部分を拡大して示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図4】図2の電気制御回路部品のうち、第1リレー、第2リレー、第3リレー、電流センサ、レジスター、およびサービスプラグの回路構成を示す図である。
【図5】図2の部品収容ケースの斜視図である。
【図6】図2の部品収容ケースの平面図である。
【図7】図2のロアーケースの斜視図である。
【図8】送風ファンおよび空気排出ダクトが接続された状態で、図2の電源装置を長手方向に平行な垂直断面で切断した断面図である。
【符号の説明】
12:電池モジュール
30:電源装置
32:ロアーケース(固定基材)
34:組バッテリー
37:電気制御回路モジュール
38:部品収容ケース(部品固定部材)
40:電気制御回路部品
62:第1部分ダクト
80:第2部分ダクト
Claims (1)
- 複数の電池セルから成る組バッテリーと、該電池セルの制御に関連する複数の異なる電気制御回路部品を収容する部品収容ケースを有する電気制御回路モジュールとが、相互に隣接した状態で長手状のロアーケース上にそれぞれ着脱可能に固定され、該ロアーケースは車両から一体的に取り外し可能な車両用電源装置であって、
前記部品収容ケースは、前記ロアーケースから離れる方向に凹む第1部分ダクトを底面に有し、
前記ロアーケースは、幅方向の中央部が凹んだ形状の長手方向の第2部分ダクトとを上面に有し、前記部品収容ケースおよび前記複数の電池セルが該上面に固定されることで、該第2部分ダクトと前記第1部分ダクトとの間および該第2部分ダクトと該複数の電池セルとの間に該電池セルを冷却するための空気を導入する空気流通ダクトを形成し、
前記ロアーケースには、該ロアーケースに固定された前記複数の電池セルを覆い、且つ該複数の電池セル間の隙間を通過した前記空気を排出するための空間を該複数の電池セルの上面との間に形成する電池カバーが固定されていることを特徴とする車両用電源装置。
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