JP2000080245A - 共押出成形品 - Google Patents
共押出成形品Info
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
いて、不透明な部分と透明な部分とからなる、良好な外
観や意匠性を有し寸法精度の高い堅牢な共押出成形品を
提供することを目的とする。 【解決手段】(I)AS樹脂を連続相とする不透明なゴ
ム補強樹脂と(II)MS樹脂を連続相とする透明なゴ
ム補強樹脂とを共押出して得られた不透明部分と透明部
分からなる共押出成形品とすること。更には、(I)が
ABS樹脂、AAS樹脂、及びAES樹脂からなる群か
ら選べれた1種以上の樹脂である前記の共押出成形品、
あるいは(I)の樹脂100重量部と無機充填材50重
量部以下(但し、0は含まず)からなる不透明な複合材
料と(II)の樹脂とからなる共押出成形品である。
Description
脂と透明なゴム補強樹脂とを共押出して得られた、不透
明部分と透明部分からなる、建材等の用途に好適に用い
られる堅牢な共押出成形品に関する。
不透明配合の塩化ビニル樹脂と透明配合の塩化ビニル樹
脂とを共押出して得られた、不透明部分と透明部分から
なる塩化ビニル樹脂系の共押出成形品が好まれて使用さ
れていた。
な堅牢な樹脂であり、不透明配合と透明配合が可能であ
り、しかも不透明配合の塩化ビニル樹脂と透明配合の塩
化ビニル樹脂とは相溶性が良好であるため、共押出成形
により不透明部分と透明部分の接合界面が強固に接着し
た成形品が容易に製造できる利点がある。
として焼却する際に発生する塩化水素による焼却炉の腐
食間題、大気中に放出された塩化水素による大気汚染間
題に加え、焼却炉で発生するダイオキシン類の原因物質
のひとつとして考えられており、このように塩化ビニル
樹脂は、環境に対して負荷が大きなことから、焼却され
る廃棄物が大量に発生する包装材料等の用途分野を中心
に、代替材料への転換が検討されている。
れている、不透明部分と透明部分からなる堅牢な共押出
成形品を、塩化ビニル樹脂以外の材料を用いて製造する
には、アクリル樹脂のように均一で透明性のある熱可塑
性樹脂に無機充填材や顔料を配合して不透明化し、得ら
れた不透明材料をその原料である透明なアクリル樹脂と
共押出すれば良いが、無機充填材を混合して不透明化し
たアクリル樹脂では衝撃強度が著しく低い脆弱な押出成
形品を与えるため、堅牢性が要求される建材等の用途に
は使用が困難である場合が多い。
材料を透明なアクリル樹脂と共押出すれば、不透明部分
と透明部分からなる共押出成形品を得ることができる。
事実、射出成形加工分野では多色射出成形あるいは多重
射出成形として知られた技術があり、ABS樹脂とアク
リル樹脂からなる、不透明部分と透明部分をもつ堅牢な
射出成形品を得ることができる。しかしながら、成形加
工時の樹脂圧力が小さく、かつ不透明部分と透明部分の
接合面積を広くとれない押出加工分野では、ABS樹脂
とアクリル樹脂のように組成の全く異なる相溶性の低い
樹脂を共押出した場合には、不透明部分と透明部分の接
合部分の接着強度が不十分であるため、落下・衝突等の
衝撃により接合面が割れるため、建材等の堅牢性を要求
される用途には好ましくない。
を押出成形機の内部で合流・接合してひとつの樹脂流と
してダイから押し出すが、このとき、ABS樹脂とアク
リル樹脂のように組成が全く異なる樹脂を共押出する場
合には、押出成形機の内部で合流させる複数の樹脂流の
レオロジー特性が異なるため合流した樹脂流の制御が困
難であり、また共押出された溶融樹脂の冷却速度や冷却
による収縮率に差があるため、寸法精度や外観の良好な
共押出成形品が得られない場合が多い。
して使用される場合が多いが、共押出される複数の樹脂
の線膨張係数・剛性・吸湿率等が異なる場合には、長尺
成形品に歪みが発生して実用的な価値が著しく損なわれ
る場合がある。
る負荷が低い材料を用いて、不透明な部分と透明な部分
からなる、良好な外観や意匠性を有し寸法精度の高い堅
牢な共押出成形品を提供することを目的とする。
る負荷の小さい材料として、ゴムで補強された特定の不
透明樹脂とゴムで補強された特定の透明樹脂を用いる
と、良好な押出成形性が得られ、しかも不透明部分と透
明部分の接合界面の接着性が高く堅牢な共押出成形品が
得られることを知見して本発明を完成した。即ち、本発
明は、AS樹脂を連続相とする不透明なゴム補強樹脂と
MS樹脂を連続相とする透明なゴム補強樹脂とを共押出
して得られた不透明部分と透明部分からなる共押出成形
品である。更には、AS樹脂を連続相とする不透明なゴ
ム補強樹脂がABS樹脂、AAS樹脂、及びAES樹脂
からなる群から選べれた1種以上の樹脂であることを特
徴とする前記の共押出成形品であり、AS樹脂を連続相
とする不透明なゴム補強樹脂がABS樹脂、AAS樹
脂、及びAES樹脂からなる群から選ばれた1種以上の
樹脂100重量部と無機充填材50重量部以下(但し、
0は含まず)からなる複合材料であることを特徴とする
前記の共押出成形品であり、更には、MS樹脂を連続相
とする透明なゴム補強樹脂の連続相が50重量%より多
いスチレン単量体と50重量%未満のアクリル系単量体
の共重合体であることを特徴とする前記の共押出成形品
である。
明で用いるAS樹脂を連続相とする不透明なゴム補強樹
脂は、ABS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂等として公
知であるものを言う。これらの不透明樹脂は、例えぱメ
チルメタクリレート、α−メチルスチレン、無水マレイ
ン酸、N−フェニルマレイミド等の単量体を共重合する
ことによる変性、ボリカーボネート、PET、PBT、
6ナイロン、66ナイロン等とのポリマーブレンドによ
る変性、無機充填材、発泡剤、難燃剤、帯電防止剤、耐
候剤等の添加剤配合等の手段による変性等、様々な変性
が行われるが、本発明ではこれらの変性に対して特に制
限はない。
る目的で無機充填材を配合することが好ましい場合があ
る。用いる無機充填材の種類には特に制限はないが、酸
化亜鉛、硫化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、チタン酸バリウム、タルク、マイカ、シリ
カ、クレー、珪藻土、ガラスビーズ、ガラスフレーク等
が好適である。無機充填材の好ましい添加量は樹脂10
0重量部に対して50重量部以下であり、好ましくは5
〜30重量部である。添加量が50重量部を越えると衝
撃強度等の機械的特性が劣るため好ましくない。
明なゴム補強樹脂を構成するMS樹脂とは、スチレン単
量体とアクリル系単量体の共重合体であり、ここでいう
アクリル系単量体とは、(メタ)アクリル酸、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等である。更に、必
要に応じて(メタ)アクリロニトリル、N−フェニルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の共重合性
単量体を共重合することも可能である。なお、ここでは
(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタアクリル酸
を示す、他の例も同様である。
量体と50重量%未満のアクリル系単量体との共重合体
であることが好ましい。スチレン単量体が50重量%以
下であっては、共押出時にAS樹脂を連続相とする不透
明なゴム補強樹脂であるABS樹脂等とのレオロジー特
性が異なるため外観や寸法精度に劣ること、ABS樹脂
等との接合界面における接着性が劣るため堅牢な共押出
成形品が得られないこと、ABS樹脂等との剛性・線膨
張係数・吸湿率等が異なるため成形品に歪みが生じる等
の不具合が生じる場合がある。
制限はなく、ボリブタジエン、SBRゴム、NBRゴム
等が用いられるが、ランダム共重合あるいはブロック共
重合したSBRゴムが好ましい。また、ゴム成分の量
は、透明性を損なわない範囲であればよく、好ましくは
1〜20重量%である。
明なゴム補強樹脂は、良好な透明性と衝撃強度を発現す
るために、ゴム成分は平均粒子径が0.1〜5ミクロン
の粒子構造を有し、連続相を構成するMS樹脂とゴム成
分とは屈折率がほぼ一致している必要がある。このよう
な透明樹脂およびその製法については、例えば特開平9
−278978号公報、特開平10−158415号公
報、特願平9−221314号公報、特願平10−12
8012号公報等に開示されている。
制限はなく、公知の共押出成形機を使用して製造するこ
とができる。このような共押出成形機では、不透明樹脂
と透明樹脂とを別個の押出機で溶融して樹脂流とし、こ
れを合流・接合した後にひとつのダイから押し出すが、
複数の樹脂流を合流・接合する方法としてフィードブロ
ック法、マルチマニホールド法等の方法が公知であり、
これらの方法を使用してもよい。また、押出機のダイの
形状には特に制限はなく、フィッシュテールダイ、T型
マニホールドダイ、コートハンガーダイ等のフラットダ
イ、ソリッドプロファイル、プロファイルパイプ、中空
プロファイル、チェンバープロファイル、開放プロファ
イル等の異型押出用ダイ、クロスヘッドダイ等を適宜使
用しうる。
する。しかしながら、下記の実施例および比較例は、本
発明をさらに具体的に説明するためのものであり、本発
明はその要旨を越えない限り、以下の例に限定されるも
のではない。なお、以下の実施例および比較例中、%お
よび部数は明記しない限りは、重量基準である。
クリューを持つ単軸押出機一台とスクリュー径45mm
のフルフライトスクリューを持つ単軸押出機一台を組み
合わせ、2本の樹脂流を押出機先端部分に設けたクロス
ヘッドダイで合流する共押出成形機を用いた。AS樹脂
を連続相とする不透明なゴム補強樹脂としては、連続相
がスチレン単位を72%含むAS樹脂であり、ゴム成分
としてポリブタジエンゴムを23%含むABS樹脂10
0部(電気化学工業株式会社製GR−3000)に炭酸
カルシウム25部、ステアリン酸亜鉛0.5部、部分酸
化ポリエチレンワックス(三井化学株式会社製ハイワッ
クス4202E)0.5部を配合したABS樹脂1を用
いた。また、MS樹脂を連続相とする透明なゴム補強樹
脂としては、連続相がスチレン単位58%、メチルメタ
クリレート単位37%、ブチルアクリレート単位5%か
らなるMS樹脂であり、ゴム成分としてスチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体(スチレン含有率40%)6%
を含む透明樹脂100部(電気化学工業株式会社製TH
−21)にステアリン酸亜鉛0.5部、及びベヘニルア
ルコール0.5部を配合した透明樹脂1を用いた。これ
らの樹脂を前記した共押出成形機で樹脂温度200〜2
30℃の範囲で共押出を行い、図1の形状の肉厚2mm
の良好な外観を有する共押出成形品を製造した。
球を成形品の中央部に落下して供試サンプルの50%以
上が破壊する破壊高さを求める破壊試験に供した。得ら
れた成形品の破壊高さは165cmであり、破壊は不透
明部分と透明部分の接合面の破壊が中心であった。ま
た、得られた共押出成形品(長さ1m)を温度30℃、
相対湿度90%RHの恒温恒湿室の床上に1週間放置し
たが、目立った変形は発生しなかった。
単位を73%含むAS樹脂で、ゴム成分としてエチレン
プロピレン共重合ゴムを18%含むAES樹脂100部
(電気化学工業株式会社製KES−500)に炭酸カル
シウム25部、ステアリン酸亜鉛0.5部、部分酸化ポ
リエチレンワックス0.5部を配合したAES樹脂1と
実施例1の透明樹脂1を用いて、実施例1と同じ共押出
成形機で樹脂温度200〜230℃の範囲で共押出を行
い、良好な外観を有する共押出成形品を得た。得られた
共押出成形品の50%破壊の高さは、120cmであっ
た。また、得られた共押出成形品(長さ1m)を温度3
0℃、相対湿度90%RHの恒温恒湿室の床上に1週間
放置したが、目立った変形は発生しなかった。
株式会社製GR−3000)を、透明樹脂として実施例
1の透明樹脂1を用いて実施例1と同様に共押出成形品
を製造した。共押出成形品は、実施例1と比べて金型の
賦形性に若干劣っていたが外観は良好であった。得られ
た共押出成形品の50%破壊の高さは、205cmであ
り、破壊は成形品の不透明部分と透明部分の接合面の破
壊が中心であった。また、得られた共押出成形品(長さ
1m)を温度30℃、相対湿度90%RHの恒温恒湿室
の床上に1週間放置したが、目立った変形は発生しなか
った。
た、透明樹脂としてポリメチルメタクリレートを用いて
実施例1と同様に共押出成形品を製造した。得られた共
押出成形品の50%破壊高さは65cmであり、破壊は
成形品の不透明部分と透明部分の接合界面が剥離し易
い、堅牢性に欠ける成形品であった。また、成形品を実
施例1と同様に恒温恒湿室に放置したところ平均8cm
の反りが生じた。
炭酸カルシウム20部、及び黒顔料0.5部を配合して
不透明樹脂とした。これを透明なポリメチルメタクリレ
ートと実施例1と同様に共押出して成形品を製造した
が、共押出成形品の50%破壊高さが40cmであり、
極めて堅牢性に欠ける成形品であった。
透明部分からなる、良好な外観を呈した優れた堅牢な成
形品であり、安価で押出成形性にも優れ、かつ廃棄時の
焼却による塩化水素、ダイオキシン類の発生のない成形
品であり、建材等の用途に好適に用いられる。
Claims (4)
- 【請求項1】 AS樹脂を連続相とする不透明なゴム補
強樹脂と、MS樹脂を連続相とする透明なゴム補強樹脂
とを共押出して得られた不透明部分と透明部分からなる
ことを特徴とする共押出成形品。 - 【請求項2】 AS樹脂を連続相とする不透明なゴム補
強樹脂がABS樹脂、AAS樹脂、及びAES樹脂から
なる群から選ばれた1種以上の樹脂であることを特徴と
する請求項1記載の共押出成形品。 - 【請求項3】 AS樹脂を連続相とする不透明なゴム補
強樹脂がABS樹脂、AAS樹脂、及びAES樹脂から
なる群から選ばれた1種以上の樹脂100重量部と無機
充填材50重量部以下(但し、0は含まず)からなる複
合材料であることを特徴とする請求項1記載の共押出成
形品。 - 【請求項4】 MS樹脂を連続相とする透明なゴム補強
樹脂の連続相が50重量%より多いスチレン単量体と5
0重量%未満のアクリル系単量体の共重合体であること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載
の共押出成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25222398A JP3865508B2 (ja) | 1998-09-07 | 1998-09-07 | 共押出成形品 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000080245A true JP2000080245A (ja) | 2000-03-21 |
JP3865508B2 JP3865508B2 (ja) | 2007-01-10 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25222398A Expired - Fee Related JP3865508B2 (ja) | 1998-09-07 | 1998-09-07 | 共押出成形品 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3865508B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002172673A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-06-18 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 異型押出成形品 |
JPWO2006030871A1 (ja) * | 2004-09-16 | 2008-05-15 | 電気化学工業株式会社 | 複合シート |
KR101352454B1 (ko) | 2013-04-09 | 2014-01-20 | 고영화 | 자체적으로 투광부를 갖는 문자채널용 측판 제조방법과 이에의해 제조된 측판 |
CN114276628A (zh) * | 2021-12-01 | 2022-04-05 | 苏州欧普照明有限公司 | 改性ms树脂面罩及其制备方法 |
-
1998
- 1998-09-07 JP JP25222398A patent/JP3865508B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
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JPWO2006030871A1 (ja) * | 2004-09-16 | 2008-05-15 | 電気化学工業株式会社 | 複合シート |
JP5154081B2 (ja) * | 2004-09-16 | 2013-02-27 | 電気化学工業株式会社 | 複合シート |
KR101352454B1 (ko) | 2013-04-09 | 2014-01-20 | 고영화 | 자체적으로 투광부를 갖는 문자채널용 측판 제조방법과 이에의해 제조된 측판 |
CN114276628A (zh) * | 2021-12-01 | 2022-04-05 | 苏州欧普照明有限公司 | 改性ms树脂面罩及其制备方法 |
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