JP2000072949A - ニトリル系樹脂組成物 - Google Patents

ニトリル系樹脂組成物

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JP2000072949A JP10247388A JP24738898A JP2000072949A JP 2000072949 A JP2000072949 A JP 2000072949A JP 10247388 A JP10247388 A JP 10247388A JP 24738898 A JP24738898 A JP 24738898A JP 2000072949 A JP2000072949 A JP 2000072949A
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恭次 黒田
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宏彰 成澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、帯電防止性及び実用物性に優れたニ
トリル系樹脂組成物の提供。 【解決手段】 (A)ゴム状重合体の存在下で、不飽和
ニトリル及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含
む混合物100重量部をグラフト共重合して得られるニ
トリル系樹脂で、該ニトリル系樹脂のマトリックス成分
が、不飽和ニトリル単位65〜80重量%、及び、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単位とこれらと共重合
可能な他の単量体単位との合計20〜35重量%よりな
るニトリル系樹脂80〜97重量%、並びに、(B)ポ
リエーテルエステルアミド3〜20重量%を含む樹脂組
成物であって、温度210℃における前記(B)の溶融
粘度に対する前記(A)の溶融粘度の比が、せん断速度
102sec-1において0.5〜5、せん断速度103
ec-1において0.5〜3であり、且つ、前記(A)の
マトリックス成分と前記(B)の屈折率の差が0.02
以下であるニトリル系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニトリル系樹脂組
成物に関する。詳しくは、透明性、帯電防止性及び実用
物性に優れたニトリル系樹脂組成物であって、エレクト
ロニクス製品、家電製品、OA機器等の各種部品、及
び、半導体ウエハー関連製品、IC関連製品、マスク・
レチクル関連製品、液晶ディスプレイ関連製品等の各種
容器などにおいて静電気の帯電を防止し得る材料として
好適に使用されるニトリル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スチレン系樹脂、アクリル系樹
脂などの汎用樹脂は、透明性及び剛性に優れているた
め、家電製品、OA機器などに多く使用されている。し
かしながら、これらの樹脂は一般的に表面抵抗率が大き
く、摩擦、接触等によって容易に帯電し、塵埃を吸着し
て外観を損ねるばかりか、IC等の静電破壊を引き起こ
す恐れがあるなどの問題を抱えている。
【0003】上記樹脂に帯電防止性を付与する方法とし
て、従来、低分子量の界面活性剤である帯電防止剤を樹
脂内部に練り込んだり、あるいは成形物表面に塗布した
りし、表面抵抗を低下させる方法がとられてきた。しか
しながら、一般に帯電防止剤を練り込んだ場合、成形物
表面に帯電防止剤が存在する間は帯電防止効果が持続す
るが、表面を水洗したり、布等で拭くことにより樹脂表
面の帯電防止剤が除去され易く、持続的な帯電防止性を
付与することが困難である。
【0004】更に、所定の帯電防止性を付与するために
は比較的多量の帯電防止剤の練り混みあるいは塗布が必
要となり、成形物表面のベタつきの原因となる。
【0005】かかる問題を解決し、持続的な帯電防止性
を付与する方法として、アクリル系樹脂に、ポリエチレ
ン鎖にスルホン酸塩基、カルボン酸塩基あるいは第4級
アンモニウム塩基を導入したビニル共重合体を配合する
方法(特開昭55−36237号公報、特開昭63−6
3739号公報)、特定のポリエーテルエステルアミド
エラストマー、グラフト共重合体及びカルボキシル基を
含有する変性ビニル系重合体の配合物(特開昭62−2
41945号公報)が提案されている。しかし、それら
はそれぞれ市場での入手が困難な高分子化合物を使用す
るため、製造コストが高くなる。またアクリル系樹脂に
上記ビニル共重合対を添加する場合はその特徴である透
明性及び耐熱性を損ねるなどの問題もあった。
【0006】特開平8−253640号公報には、ポリ
エーテルエステルアミドとスチレン系樹脂等の熱可塑性
樹脂からなる樹脂組成物が開示されている。しかし、こ
の樹脂組成物はスチレン系樹脂及び(メタ)アクリル酸
アルキルエステル系樹脂を主成分としているため、得ら
れる樹脂組成物の機械特性、特に耐衝撃性が劣る欠点が
ある。また、帯電防止性は改良されているが、樹脂の分
子量や溶融粘度、及びポリエーテルエステルアミドの溶
融粘度等の制限がないため、剥離現象に代表される成形
品の外観不良が考えられ、必ずしも満足できるものでは
ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ニトリル系樹脂は透明
性、機械特性及び防塵性に優れる。その特徴から電子部
品搬送容器等の材料として多く使用されているが、その
帯電防止性は不十分であり、透明でかつ帯電防止性の優
れた材料の開発が望まれている。本発明の目的は、透明
性、帯電防止性及び実用物性に優れた、ポリエーテルエ
ステルアミドを含むニトリル系樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、ゴム状重合体の存在下で、不飽和ニトリル系
単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量
体、及び必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体
を含む単量体混合物をグラフト共重合して製造したニト
リル系樹脂に対し、特定の溶融粘度及び屈折率を有する
ポリエーテルエステルアミドを添加した樹脂組成物が、
透明性、帯電防止性及び実用物性に優れていることを見
出して本発明を完成した。
【0009】すなわち、(A)共役ジエン単位50重量
%以上を含むゴム状重合体3〜30重量部の存在下で、
不飽和ニトリル系単量体及び(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル系単量体を含む単量体混合物100重量部を
グラフト共重合して得られるニトリル系樹脂であって、
該ニトリル系樹脂のマトリックス成分が、不飽和ニトリ
ル系単量体単位65〜80重量%、及び、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル系単量体単位とこれらと共重合
可能な他の単量体単位との合計20〜35重量%より成
るニトリル系樹脂80〜97重量%、並びに、(B)ポ
リエーテルエステルアミド3〜20重量%を含むニトリ
ル系樹脂組成物であって、温度210℃における前記
(B)の溶融粘度に対する前記(A)の溶融粘度の比
が、せん断速度102sec-1において0.5〜5、せ
ん断速度103sec-1において0.5〜3であり、且
つ、前記(A)のマトリックス成分と前記(B)の屈折
率の差が0.02以下であることを特徴とするニトリル
系樹脂組成物である。
【0010】本発明の特徴は、ニトリル系樹脂の帯電防
止性を改善するために、各種の帯電防止剤の中から、特
に、前記組成のニトリル系樹脂に対し、特定の溶融粘度
を有し、且つ、ニトリル系樹脂のマトリックス成分との
屈折率の差が0.02以下であるポリエーテルエステル
アミドを選定して、その特定量を添加した点にある。そ
のため、本発明の樹脂組成物は優れた帯電防止性を有す
るばかりでなく、透明性及び実用物性にも優れている。
従って、本発明の樹脂組成物はエレクトロニクス製品、
家電製品、OA機器等の各種部品、及び、半導体ウエハ
ー関連製品、IC関連製品、マスク・レチクル関連製
品、液晶ディスプレイ関連製品等の各種容器などにおい
て静電気の帯電を防止し得る材料として極めて有用であ
る。
【0011】尚、本発明において、マトリックス成分と
は、ゴム成分以外の単量体単位のみからなる成分の重合
体を意味し、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単
量体とは、アクリル酸アルキルエステル系単量体または
メタアクリル酸アルキルエステル系単量体を意味する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のニトリル系樹脂組成物は、ニトリル系樹
脂に対し、特定の溶融粘度を有し、且つ、ニトリル系樹
脂のマトリックス成分と屈折率の差が0.02以下であ
るポリエーテルエステルアミドの特定量を添加すること
により製造される。
【0013】本発明におけるニトリル系樹脂は、ゴム状
重合体の存在下、不飽和ニトリル系単量体、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル系単量体、及び必要に応じて
これらと共重合可能な他の単量体からなる単量体混合物
をグラフト共重合することにより製造される。
【0014】ニトリル系樹脂の製造に用いるゴム状重合
体は、共役ジエン単位のみを含む重合体、または共役ジ
エン単位及び共役ジエンと共重合性の単量体、例えば、
不飽和ニトリル系単量体、芳香族ビニル化合物、不飽和
カルボン酸エステル系単量体等の単量体単位を含む共重
合体である。
【0015】共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン
の他、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタ
ジエン等が例示される。入手の容易さや重合性が良い等
の観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好まし
い。
【0016】不飽和ニトリル系単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロ
ニトリル等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリル、
メタクリロニトリルである。又、芳香族ビニル化合物と
しては、スチレン、α−メチルスチレンである。不飽和
カルボン酸エステル系単量体としては、炭素数が1〜4
のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル又は
メタクリル酸アルキルエステルを挙げることができる。
好ましくは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチルである。
【0017】具体的には、ゴム状重合体としては、1,
3−ブタジエン重合体、1,3−ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、1,3−ブタジエン−アクリロニト
リル及びメタクリロニトリル共重合体、1,3−ブタジ
エン−アクリロニトリル及びスチレン共重合体、1,3
−ブタジエン−スチレン共重合体が好ましく挙げられ
る。より好ましくは1,3−ブタジエン重合体、1,3
−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、1,3−ブ
タジエン−スチレン共重合体である。
【0018】これらのゴム状重合体に含まれる共役ジエ
ン単位の割合は、得られるニトリル系樹脂の耐衝撃性に
影響する。かかる点を考慮すると、共役ジエン単位を5
0重量%以上含むことが好ましい。さらに好ましくは、
60重量%以上である。
【0019】また、ニトリル系樹脂中に占めるゴム状重
合体の割合は、樹脂の耐衝撃性、耐薬品性及び成形加工
性等に影響を及ぼす。ゴム状重合体の量が、3重量%以
上ある場合、耐衝撃性が良好で、また、30重量%を以
下の場合、耐薬品性、成形加工性が良好である。かかる
点を考慮すると、ニトリル系樹脂全体に占めるゴム状重
合体の量は、3〜30重量%であることが好ましい。さ
らに好ましくは、5〜20重量%である。
【0020】ゴム状重合体は、公知の方法によって製造
できるが、乳化重合法が好適である。また、重合温度に
は特に制限はないが、重合速度、生産性等を考慮する
と、30〜70℃の温度範囲が好ましい。
【0021】上記ゴム状重合体の存在下で実施するグラ
フト共重合用の単量体として、不飽和ニトリル系単量
体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体、及
び必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体が用い
られる。
【0022】グラフト共重合用単量体として用いる不飽
和ニトリル系単量体としては、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等が挙げ
られ、好ましくはアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ルである。ニトリル系樹脂の特性は、マトリックス成分
に含まれる不飽和ニトリル系単量体単位の組成に影響さ
れる。すなわち、不飽和ニトリル系単量体単位の割合が
65重量%以上ある場合、耐薬品性が良好で、またガス
バリア性も良好である。また、80重量%以下であれ
ば、成形加工性が良好であると共に成形時に黄色に変色
しにくく色調等が良好である。かかる点を考慮すると、
マトリックス成分中に65〜80重量%の不飽和ニトリ
ル系単量体単位を含むことが好ましい。さらに好ましく
は、70〜80重量%である。
【0023】グラフト共重合用単量体として用いる(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル系単量体としては、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル系単量体は、アルキル基の種類により、得られる
ニトリル系樹脂の特性は変化する。得られるニトリル系
樹脂の実用物性を高位に安定せしめるためには、それら
のうち、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチルが好ましい。
【0024】上記不飽和ニトリル系単量体及び(メタ)
アクリル酸アルキルエステル系単量体と共重合可能な他
の単量体は、ラジカル重合可能な不飽和化合物であり、
例えば芳香族ビニル化合物、ビニルエーテル、ビニルエ
ステル、α−オレフィン等が挙げられる。芳香族ビニル
化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、ビニルキシレン等、ビニルエステルとして
は、酢酸ビニル、プロピオンビニル、酪酸ビニル等、ビ
ニルエーテルとしては、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニ
ルエーテル、メチルイソプロペニルエーテル、エチルイ
ソプロペニルエーテル等、α−オレフィンとしては、イ
ソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−
ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、2−メチル−1
−ヘプテン、2−メチル−1−オクテン、2−エチル−
1−ブテン、2−プロピル−1−ブテン等が挙げられ
る。それらのうち、スチレンが好ましい。
【0025】マトリックス成分中の(メタ)アクリル酸
アルキルエステル系単量体単位及び必要に応じて用いる
これらと共重合可能な単量体単位の組成は、ニトリル系
樹脂の物性に影響を及ぼす。具体的には、マトリックス
成分中に占める(メタ)アクリル酸アルキルエステル系
単量体単位とこれらと共重合可能な単量体単位の合計の
割合が20重量%未満である場合には、成形加工性が低
下する。また、35重量%を超える場合には、耐薬品
性、ガスバリア性が低下する。かかる点を考慮すると、
マトリックス成分中に、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル系単量体単位とこれらと共重合可能な単量体単位
の合計20〜35重量%を含むことが好ましい。さらに
好ましくは、20〜30重量%である。
【0026】不飽和ニトリル系単量体及び(メタ)アク
リル酸アルキルエステル系単量体と共重合可能な他の単
量体単位は、マトリックス成分中に最大含有量20重量
%程度まで含んで良い。20重量%以下であれば、得ら
れるニトリル系樹脂の特性にさほど影響を及ぼさず、目
的に応じて使用可能である。
【0027】本発明に係わるニトリル系樹脂の重合方法
は、乳化重合、溶液重合、懸濁重合、塊状重合、または
これらの組合せ等公知の重合方法が適用できる。しか
し、重合熱の除去の容易さ、重合後の後処理の容易さ、
有機溶媒の回収・再生等の付帯設備の簡易化等を考慮す
ると乳化重合が好ましく適用される。乳化重合法の場合
は、重合体生成物はラテックス状で得られるので、従来
公知の方法、例えば、電解質または溶媒による凝集法、
または凍結法等により凝固、分離し、水洗の後、乾燥し
て樹脂を得る方法が挙げられる。
【0028】グラフト共重合時に用いる界面活性剤は乳
化重合に通常用いられる公知ものが使用でき、例えば、
脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アル
キルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジ
スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン
アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル
アリル硫酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル
から選ばれた少なくとも1種のアニオン系界面活性剤が
挙げられる。乳化重合に使用した界面活性剤は樹脂中に
残存するが、界面活性剤は、重合体の凝固、分離、水洗
の処理程度によって残存する量が変化する。
【0029】本発明のニトリル系樹脂組成物において帯
電防止性を発現するには、ニトリル系樹脂中に0.05
〜2重量%含有することが好ましい。
【0030】グラフト共重合の温度には特に制限はな
く、0〜100℃の任意の温度において実施できる。重
合速度、転化率、生産性等を考慮すると、30〜70℃
の温度範囲が好ましい。また、可塑剤、安定剤、潤滑
剤、染料及び顔料、充填剤界面活性剤等を、必要に応じ
て重合後に添加することも可能である。
【0031】本発明に係わるニトリル系樹脂のグラフト
共重合において、不飽和ニトリル系単量体を主成分とす
る単量体混合物の組成は、最終的に生成するマトリック
スの組成に直接影響を及ぼす。すなわち、単量体混合物
の組成が、マトリックスの組成にほぼ等しくなる。。
【0032】また、マトリックス成分の分子量、分子量
分布もニトリル系樹脂の特性に影響を及ぼす。なお、本
願発明において、マトリックス成分は実施例の測定方法
に記載のようにN,N−ジメチルホルムアミドとアセト
ニトリルの可溶部とした。マトリックス成分の重量平均
分子量が30,000以上であれば、耐衝撃性等の機械
特性が良好で、また、200,000以下であれば、樹
脂の流動性が保たれ、成形加工性が良好である。
【0033】かかる点を考慮すると、ニトリル系樹脂の
重量平均分子量は、30,000〜200,000の範
囲が好ましく、さらに好ましくは、40,000〜18
0,000である。分子量分布は、数平均分子量に対す
る重量平均分子量の比を目安とし、樹脂の耐衝撃性等の
機械特性を考慮すると、1〜2の範囲が好ましい。
【0034】上記ニトリル系樹脂は、様々な成形方法、
例えば押出成形、射出成形等によって成形可能である。
これらの成形方法における剪断速度、樹脂の機械特性、
成形性、及びポリエーテルエステルアミドとの相溶性を
考慮すると、ニトリル系樹脂の溶融粘度は、温度210
℃、せん断速度102sec-1において300〜4,0
00Pa・secであることが好ましい。また、温度2
10℃、せん断速度103sec-1において150〜8
00Pa・secであることが好ましい。更に好ましく
は同時に満たすことである。
【0035】ニトリル系樹脂が優れた透明性を示すため
には、後述する実施例に記述した方法により測定した上
記ゴム状重合体とマトリックス成分の屈折率の差が0.
02以下であることが好ましく、0.01以下であるこ
とがより好ましい。
【0036】本発明では、上記組成のニトリル系樹脂の
透明性及び実用物性を維持し、帯電防止性を改善するた
めに、ニトリル系樹脂(A)の溶融粘度に対し、特定の
溶融粘度を有し、且つ、ニトリル系樹脂のマトリックス
成分と屈折率の差が0.02以下であるポリエーテルエ
ステルアミド(B)を選定してその特定量を添加する。
【0037】具体的には、ニトリル系樹脂のマトリック
ス成分の屈折率が1.50〜1.53程度であることを
考慮すると、屈折率が1.48〜1.55程度であるポ
リエーテルエステルアミドを選定することが好ましく、
また、上記ニトリル系樹脂の成形時の溶融粘度を考慮す
ると、ポリエーテルエステルアミドとして、両末端にカ
ルボキシル基を有するポリアミドとビスフェノール類の
エチレンオキシド付加物からの誘導体が好ましい。
【0038】両末端にカルボキシル基を有するポリアミ
ドとしては、ラクタム開環重合体、アミノカルボン酸の
重縮合体もしくはジカルボン酸とジアミンの重縮合体が
挙げられる。ラクタム開環重合体のラクタムとしては、
カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、
ウンデカノラクタム等が挙げられる。アミノカルボン酸
の重縮合体のアミノカルボン酸としては、ω−アミノカ
プロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル
酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、1
1−アミノウンデカン酸、12−アミノウンデカン酸等
が挙げられる。ジカルボン酸とジアミンの重縮合体のジ
カルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸、イソフタル酸
等が挙げられ、ジアミンとしては、ヘキサメチレンジア
ミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。
【0039】上記アミド成形性モノマーとして例示した
ものは、2種類以上併用してもよい。これらのうち好ま
しいものは、カプロラクタム、12−アミノドデカン酸
及びアジピン酸−ヘキサメチレンジアミンであり、特に
好ましいのはカプロラクタムである。
【0040】上記両末端にカルボキシル基を有するポリ
アミドは、炭素数4〜20のジカルボン酸成分を分子量
調節剤として使用し、これの存在下に上記アミド形成性
モノマーを常法により開環重合または重縮合させること
により得られる。炭素数4〜20のジカルボン酸として
は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、
スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ
酸、ドデカンジ酸等の脂肪族カルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸
等の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸等
の脂肪族ジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリ
ウム、3−スルホイソフタル酸カリウム等の3−スルホ
イソフタル酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これら
のうち好ましいものは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカ
ルボン酸及び3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩で
ある。特に好ましいものはアジピン酸、セバシン酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸及び3−スルホイソフタル酸
ナトリウムである。
【0041】上記両末端にカルボキシル基を有するポリ
アミドの数平均分子量は、通常、500〜5,000、
好ましくは500〜3,000である。
【0042】ビスフェノール類のエチレンオキシド付加
物の合成に使用するビスフェノール類としては、ビスフ
ェノールA(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,
2−プロパン)、ビスフェノールF(4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルメタン)、ビスフェノールS(4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)および4,
4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン等が挙
げられる。これらのうちビスフェノールAが好ましい。
【0043】ビスフェノール類のエチレンオキシド付加
物は上記ビスフェノール類にエチレンオキシドを常法に
より付加させることにより得られる。また、エチレンオ
キシドとともに他のアルキレンオキシド(プロピレンオ
キシド、1,2−ブチレンオキシド、1,4−ブチレン
オキシド等)を併用することもできる。他のアルキレン
オキシドの量はエチレンオキシドの量に基づいて通常1
0重量%以下である。
【0044】ビスフェノール類のエチレンオキシド付加
物の数平均分子量は、通常1,600〜3,000であ
る。特にエチレンオキシド付加モル数が32〜60のも
のを使用することが好ましい。
【0045】ビスフェノール類のエチレンオキシド付加
物は、ポリアミドとビスフェノール類のエチレンオキシ
ド付加物の合計量に基づいて20〜80重量%の範囲で
用いられる。
【0046】本発明で用いるポリエーテルエステルアミ
ドの製法は特に限定されず、例えばアミド形成性モノマ
ー及びジカルボン酸を反応させてポリアミドを形成せし
め、これにビスフェノール類のエチレン付加物を加え
て、高温、減圧下で重合を行う方法が挙げられる。この
ポリエーテルエステルアミドの含有量は、樹脂組成物中
に3〜20重量%であることが必要である。好ましくは
5〜20重量%である。この量が3重量%未満である場
合、十分に帯電防止性が得られず、20重量%を超える
場合、剛性等の機械特性が低下し、好ましくない。
【0047】また、ポリエーテルエステルアミドの溶融
粘度は、上記ニトリル系樹脂との相溶性を考慮すると、
温度210℃、せん断速度102sec-1において30
0〜1,500Pa・secであることが好ましい。ま
た、温度210℃、せん断速度103sec-1において
150〜400Pa・secであることが好ましい。更
に好ましくは同時に満たすことである。
【0048】ニトリル系樹脂組成物の帯電防止性を発現
し、且つ、実用物性、外観を維持するには、ニトリル系
樹脂とポリエーテルエステルアミドの成形時の溶融粘度
比が重要である。具体的には、成形時の樹脂温度、せん
断速度を考慮して、ポリエーテルエステルアミドの溶融
粘度に対するニトリル系樹脂の溶融粘度の比(以下、溶
融粘度比という)が、温度210℃、せん断速度102
sec-1において0.5〜5であることが好ましい。ま
た、温度210℃、せん断速度103sec-1において
0.5〜3であることが好ましい。更に好ましくは上記
の範囲を同時に満たすことである。
【0049】溶融粘度比が上記範囲未満である場合、成
形体表面に存在するポリエーテルエステルアミドの割合
が低下するため、帯電防止性を発現するために多量のポ
リエーテルエステルアミドが必要となり、ニトリル系樹
脂組成物の機械特性が低下する。また、溶融粘度比が上
記範囲を超える場合、ニトリル系樹脂とポリエーテルエ
ステルアミドの相溶性が低下するため、成形体に剥離現
象等が発生し、外観を損ねると同時にニトリル系樹脂組
成物の機械特性が低下する。
【0050】また、ニトリル系樹脂とポリエーテルエス
テルアミドを含むニトリル系樹脂組成物から成形される
成形品が優れた透明性を示すためには、ニトリル樹脂の
マトリックス成分とポリエーテルエステルアミドの屈折
率の差が0.02以下であることが好ましく、0.01
以下がより好ましい。
【0051】本発明で好ましく用いるポリエーテルエス
テルアミドの市販品として、例えば、三洋化成工業社
(株)製、商品名:ペレスタット6321(屈折率:
1.51)、ペレスタット7530(屈折率:1.5
3)等が挙げられる。
【0052】本発明のニトリル系樹脂組成物の製造方法
としては特に制限がないが、単軸押出機、二軸押出機、
バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープ
ラストグラフ、ニーダーブレンダー等の混練機を用い
て、混練・造粒することによって製造される。
【0053】また、得られたニトリル系樹脂組成物は、
一般に熱可塑性樹脂の成形に用いられている公知の方
法、例えば射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成
形、インフレーション成形等の方法によって成形するこ
とができる。
【0054】本発明のニトリル系樹脂組成物に、さらに
カチオン性、アニオン性、非イオン性、両イオン性の帯
電防止剤を含有させて帯電防止性を一層向上させること
もできる。これらの帯電防止剤として界面活性剤が挙げ
られる。
【0055】カチオン性界面活性剤としては、例えばア
ルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩等が挙げら
れ、アニオン性界面活性剤としては、例えば脂肪酸塩
類、アルキル硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アル
キルスルホコハク酸塩類、アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩類、ポリオキシエ
チレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレン
アルキルアリル硫酸エステル塩類、ナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物類、ポリオキシエチレンアルキルリ
ン酸エステル類等が挙げられる。
【0056】非イオン性界面活性剤としては、例えばア
ルキレンオキシド類、アミンオキシド類、リン酸エステ
ル類、アルキルポリグリコールエーテル類、アルキルア
ミンポリグリコールエーテル類等が挙げられる。また両
性イオン界面活性剤としては例えばベタイン等が挙げら
れる。
【0057】界面活性剤を用いる場合、その添加量は、
樹脂組成物中に0.1〜5重量%含むように添加するこ
とが好ましい。
【0058】またニトリル系樹脂組成物に通常の可塑
剤、離型剤、耐候剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、安
定剤等の添加剤の添加は本発明の効果を何ら妨げるもの
ではない。
【0059】上記方法により得られるニトリル系樹脂組
成物は、透明性、帯電防止性及び実用物性に優れた新規
なニトリル系樹脂組成物である。
【0060】本発明のニトリル系樹脂組成物の用途とし
ては、例えば、エレクトロニックス製品、家電製品、O
A機器等の各種部品、及び、半導体ウエハー関連製品、
IC関連製品、マスク・レチクル関連製品、液晶ディス
プレイ関連製品等の各種容器等が挙げられる。特に、半
導体ウエハー用搬送キャリア、半導体ウエハー用プロセ
スキャリアー、半導体ウエハー用ショピングボックス等
の半導体ウエハー関連製品容器、ICマガジン、ICト
レー、ICチップ搬送ケース等のIC関連製品用容器、
マスク・レチクルキャリア、マスク・レクチュルパッケ
ージ、マスク・レクチュル搬送ボックス、マスク・レク
チュル用基板ガラスキャリア、ペルクルケース等のマス
ク・レチクル関連製品用容器、液晶ディスプレイプロセ
スキャリア、液晶ディスプレイ用基板ガラスキャリア等
の液晶ディスプレイ関連製品用容器などの成形材料とし
て好適に用いることができる。
【0061】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明につ
いて更に詳細を説明する。なお、実施例、比較例中の
「部」及び「%」はいずれも重量基準を意味する。ま
た、実施例及び比較例に示した総転化率、マトリックス
成分の組成、アニオン系界面活性剤の定量、屈折率、溶
融粘度、曲げ強度、曲げ弾性率、引張り降伏強度、アイ
ゾッド衝撃強度、荷重たわみ温度、ビカット軟化点、メ
ルトインデックス、全光線透過率、ヘイズ、表面抵抗
率、成形品の外観は、下記方法によって測定した。
【0062】(1)総転化率(重量%) ニトリル系樹脂の重合後のラテックス中に残存する各単
量体濃度を、ガスクロマトグラフ〔(株)島津製作所
製、形式:GC−9A〕分析により測定して、重合系内
に最終的に供給した全単量体を基準とした重合体への総
転化率を算出した。
【0063】(2)マトリックス成分の組成(重量%) 25℃において、N,N−ジメチルホルムアミド75m
lに得られた樹脂0.75gを添加して2時間攪拌し、
次いで、アセトニトリル75mlを添加し、さらに1時
間攪拌した。溶媒に溶解した成分を分離し、ゴム成分を
除くマトリックス成分を得た。得られたマトリックス成
分のCHN含有組成を元素分析〔(株)柳本製作所製、
CHN CORDER、型式:MT−2〕にて測定し、
この操作を3回繰り返して平均し、マトリックス成分の
組成を求めた。
【0064】(3)アニオン系界面活性剤の定量(重量
%) 1)アニオン系界面活性剤の抽出 得られたニトリル系樹脂を冷凍粉砕法により微粉化し
た。ソックスレー抽出器を用いて、微粉0.5gをエタ
ノール100mlでエタノールの沸点で15時間抽出し
た。その後冷却し、抽出液を加熱してエタノールを蒸去
して抽出物を得た。 2)アニオン系界面活性剤の定量 得られた抽出物を超純水で希釈し、メチレンブルーを加
えて発色させた。あらかじめ作成した界面活性剤の濃度
と吸光度の関係を示す検量線からアニオン系界面活性剤
を定量した。
【0065】(4)屈折率 JIS K−7150に規定される方法に従い、幅10
mm、長さ20mm、厚み3mmの試験片を用い、接触
液として1−ブロモナフタリンを用いて20℃の環境下
でアッベ屈折計にて測定した。
【0066】(5)溶融粘度(Pa・sec) (株)東洋精機製作所製、キャピログラフ1Cを用い
て、ノズル長5mm、10mm、20mm、ノズル径1
mm、温度210℃にて測定し、測定値をBaglay
末端補正、Rabinowitch補正を行って得られ
た値を溶融粘度とした。
【0067】(6)曲げ強度、曲げ弾性率(MPa) ASTM D−790に規定される方法に従い、厚み
3.2mmの試験片について、(株)島津製作所製、オ
ートグラフAG−5000Aを用いて、23℃、60%
RHの環境下で測定した。
【0068】(7)引張り降伏強度(MPa) ASTM D−638に規定される方法に従い、厚み
3.2mmの試験片について、(株)島津製作所製、オ
ートグラフAG−5000Aを用いて、23℃、60%
RHの環境下で測定した。
【0069】(8)アイゾッド衝撃強度(J/m) ASTM D−256に規定される方法に従い、厚み
3.2mmのノッチ付試験片について、(株)東洋精機
製作所製、アイゾッド試験機を用いて、23℃、60%
RHの環境下で測定した。
【0070】(9)荷重たわみ温度(℃) ASTM D−648に規定される方法に従い、厚み
3.2mmの試験片について、(株)安田精機製作所
製、ヒートデストーションテスターHDAを用いて、
0.45MPaの応力にて測定した。
【0071】(10)ビカット軟化点(℃) ASTM D−1525に規定される方法に従い、
(株)安田精機製作所製、ヒートデストーションテスタ
ーHDAを用いて測定した。
【0072】(11)メルトインデックス(g/10m
in) ASTM D−1238に規定される方法に従い、
(株)東洋精機製作所製、メルトインデクサーS−11
1用いて、200℃、荷重122.5Nの条件下で測定
した。
【0073】(12)全光線透過率、ヘイズ(%) JIS K−7105に規定される方法に従い、厚み2
mm、直径50mmの円板状試料について、(株)東洋
精機製作所製、直読ヘイズメーターを用いて23℃、6
0%RHの環境下で測定した。
【0074】(13)表面抵抗率(Ω/□) (a)厚み2mm、直径50mmの円板状試験片を成形
後、23℃、60%RHで48時間状態調節した後、A
STM D−257に規定される方法に従い、東亜電波
工業(株)製、極超絶縁計SM−8210(電極部:S
ME−8311)を用いて、印可電圧500V、23
℃、60%RHの環境下で測定した。 (b)前項(a)と同様の円板状試験片を成形した後、
洗剤〔ライオン(株)製、ママレモン〕水溶液で洗浄処
理し、次いでイオン交換水で十分洗った後、表面の水分
を乾燥除去してから、前項(a)と同様にして測定し
た。
【0075】(14)成形品の外観 試験片を目視することにより評価した。◎:剥離等の発
生がなく、外観が極めて良好、○:剥離等の発生がな
く、外観が良好、×:剥離等の発生で外観が不良の3段
階で判定した。
【0076】〔ニトリル系樹脂の製造〕 製造例1 (A)ゴム状重合体の製造 下記成分を含む混合物をステンレス製重合反応器に装入
して、窒素雰囲気下において、攪拌下、45℃で20時
間重合を行い、転化率90%で重合を終了した。未反応
の単量体を減圧ストリッピングにより除き、固形分濃度
約30%のゴム状重合体を得た。また、該重合体より固
形分を回収し、乾燥後、元素分析により該重合体中の
1,3−ブタジエン及びアクリロニトリル単位の含有量
を求めたところ、1,3−ブタジエン単位が71重量
%、アクリロニトリル単位が29重量%であった。
【0077】アクリロニトリル30部、1,3−ブタジ
エン70部、脂肪酸石ケン2.4部、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.3部、t−ドデシルメルカプタン0.5
部、水200部。
【0078】(B)グラフト重合体の製造 ステンレス製重合反応器に下記の組成の原料(初期添加
分)を仕込み、攪拌下、窒素雰囲気下において、58℃
に昇温し、そのまま30分間攪拌後、重合開始剤として
過硫酸カリウム0.08部を含む水溶液を添加して重合
を開始した。
【0079】アクリロニトリル15部、アクリル酸メチ
ル5部、上記(A)のゴム状重合体(固形分)10部、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.407部、ポ
リビニルピロリドン0.103部、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム0.035部、水150部 次いで、重合開始から起算して25分経過後、リン酸を
添加してpHを3±0.3に調節し、30分経過後、下
記の組成の原料(後添加分)を6.5時間かけて連続的
に添加しながら、58℃で重合を継続した。
【0080】アクリロニトリル60部、アクリル酸メチ
ル20部、ペンタエリスリトールテトラキス(β−メル
カプトプロピオネート)1.6部、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム1.627部、ポリビニルピロリドン
0.413部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.141
部、水85部 この添加の間、重合開始時から5時間まではリン酸も連
続的に添加して、7時間まで重合系のpHを3±0.3
に保って重合を行った。重合開始から8時間経過後、冷
却し、重合終了とした。総転化率は92.7%であっ
た。得られた樹脂を、硫酸アルミニウム(濃度45%)
を加えて凝固させ、次いで水洗、乾燥して粉末状のニト
リル系樹脂〔A−1〕を得た。このニトリル系樹脂のマ
トリックス成分について、上記方法で屈折率を測定した
ところ1.51であった。
【0081】主要な重合条件及び得られた樹脂の特性を
上記方法により測定し、その結果を〔表1〕及び〔表
2〕に示す。また、製造例2〜6についても同様にその
結果を〔表1〕及び〔表2〕に示す。
【0082】製造例2 製造例1(B)でペンタエリスリトールテトラキス(β
−メルカプトプロピオネート)を2部に変更した以外
は、製造例1(B)と同様にして重合を行い、ニトリル
系樹脂〔A−2〕を得た。総転化率は92.5%であっ
た。このニトリル系樹脂のマトリックス成分について、
上記方法で屈折率を測定したところ1.51であった。
【0083】製造例3 製造例1(B)でペンタエリスリトールテトラキス(β
−メルカプトプロピオネート)を2.8部に変更した以
外は、製造例1(B)と同様にして重合を行い、ニトリ
ル系樹脂〔A−3〕を得た。総転化率は93.1%であ
った。このニトリル系樹脂のマトリックス成分につい
て、上記方法で屈折率を測定したところ1.51であっ
た。
【0084】製造例4 製造例1(B)でペンタエリスリトールテトラキス(β
−メルカプトプロピオネート)を3.2部とし、かつア
クリル酸メチルをアクリル酸エチルに変更した以外は、
製造例1(B)と同様にして重合を行い、ニトリル系樹
脂〔A−4〕を得た。総転化率は93.2%であった。
このニトリル系樹脂のマトリックス成分について、上記
方法で屈折率を測定したところ1.51であった。
【0085】製造例5 原料の初期添加分と後添加分において、組成の一部を以
下のように変更し、製造例1(B)と同様にして重合を
行い、ニトリル系樹脂〔A−5〕を得た。総転化率は9
2.8%であった。このニトリル系樹脂のマトリックス
成分について、上記方法で屈折率を測定したところ1.
52であった。 <初期添加分>アクリロニトリル15部、アクリル酸メ
チル2部、スチレン3部 <後添加分>アクリロニトリル60部、アクリル酸メチ
ル8部、スチレン12部、ペンタエリスリトールテトラ
キス(β−メルカプトプロピオネート)2.2部。
【0086】製造例6 原料の初期添加分と後添加分において、組成の一部を以
下のように変更し、製造例1(B)と同様にして重合を
行い、ニトリル系樹脂〔A−6〕を得た。総転化率は9
3.0%であった。このニトリル系樹脂のマトリックス
成分について、上記方法で屈折率を測定したところ1.
52であった。 <初期添加分>アクリロニトリル15部、アクリル酸エ
チル2部、スチレン3部 <後添加分>アクリロニトリル60部、アクリル酸エチ
ル8部、スチレン12部、ペンタエリスリトールテトラ
キス(β−メルカプトプロピオネート)1.6部。
【0087】製造例7 製造例1(B)でペンタエリスリトールテトラキス(β
−メルカプトプロピオネート)を1.0部に変更した以
外は、製造例1(B)と同様にして重合を行い、ニトリ
ル系樹脂〔A−7〕を得た。総転化率は92.5%であ
った。このニトリル系樹脂のマトリックス成分につい
て、上記方法で屈折率を測定したところ1.51であっ
た。
【0088】製造例8 原料の初期添加分と後添加分において、組成の一部を以
下のように変更し、製造例1(B)と同様にして重合を
行ないニトリル系樹脂〔A−8〕を得た。総転化率は9
2.8%であった。このニトリル系樹脂のマトリックス
成分について、上記方法で屈折率を測定したところ1.
54であった。 <初期添加分>アクリロニトリル12部、スチレン8部 <後添加分>アクリロニトリル48部、スチレン32
部、ペンタエリスリトールテトラキス(β−メルカプト
プロピオネート)2部。
【0089】〔ポリエーテルエステルアミドの製造〕 製造例9 下記成分を含む混合物をステンレス製重合反応器に装入
して、窒素雰囲気下において、攪拌下、220℃で加圧
密閉下4時間重合を行い、数平均分子量1,000のポ
リアミドオリゴマー96部を得た。
【0090】ε−カプロラクタム86部、アジピン酸1
4部、酸化防止剤(チバガイギー製、商品名:イルガノ
ックス1010)0.3部、水5部 次に数平均分子量1,500のポリオキシエチレングリ
コール144部及び酢酸ジルコニル0.5部を加え、2
45℃、1mmHg以下の減圧下で5時間重合し、樹脂
を得た。この樹脂をベルト上にストランド状で取り出
し、ペレット化することによってポリエーテルエステル
アミド〔B−3〕を得た。このポリエーテルエステルア
ミドについて、上記方法で屈折率を測定したところ1.
50であった。
【0091】得られたポリエーテルエステルアミドの特
性を上記方法により測定し、その結果を〔表2〕に示
す。また、製造例8についても同様にその結果を〔表
2〕に示す。
【0092】製造例10 下記成分を含む混合物をステンレス製重合反応器に装入
して、窒素雰囲気下において、攪拌下、220℃で加圧
密閉下4時間重合を行い、数平均分子量680のポリア
ミドオリゴマー96部を得た。ε−カプロラクタム86
部、イソフタル酸4部、アジピン酸10部、酸化防止剤
(チバガイギー製、商品名:イルガノックス1010)
0.3部、水5部 次に数平均分子量2,400のポリオキシエチレングリ
コール224部及び酢酸ジルコニル0.5部を加え、2
45℃、1mmHg以下の減圧下で5時間重合し、樹脂
を得た。この樹脂をベルト上にストランド状で取り出
し、ペレット化することによってポリエーテルエステル
アミド〔B−4〕を得た。このポリエーテルエステルア
ミドについて、上記方法で屈折率を測定したところ1.
49であった。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】 実施例1〜22、比較例1〜21 製造例1〜8で得られた各ニトリル系樹脂、製造例9、
10で得られたポリエーテルエステルアミド、以下に示
すポリエーテルエステルアミド及び界面活性剤を〔表
3〕及び〔表4〕に示した組成の混合物を異方向二軸押
出機にてシリンダー及びダイス温度190℃で混練し、
得られたストランドを水冷し、ペレット化しニトリル系
樹脂組成物を得た。得られたペレットを65℃にて6時
間乾燥した後、シリンダー及びノズル温度190℃、金
型温度40℃の条件で射出成形を行い、物性測定用試験
片を作製した。得られた試験片の諸性質を先に述べた方
法に従って測定評価した。その結果を〔表5〕及び〔表
6〕に示す。
【0095】〔ポリエーテルエステルアミド〕 B−1:ポリエーテルエステルアミド、三洋化成工業社
(株)製、商品名:ペレスタット6321(屈折率:
1.51) B−2:ポリエーテルエステルアミド、三洋化成工業社
(株)製、商品名:ペレスタット7530(屈折率:
1.53)。
【0096】〔界面活性剤〕 C−1:ポリエチレングリコール、三洋化成工業社
(株)製、商品名:PEG400 C−2:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、日本
油脂(株)社製、商品名:ニューレックスパウダーF C−3:第2級アルカンスルホン酸ナトリウム、ヘキス
トインダストリー(株)社製、商品名:Hostapu
rSAS93 C−4:ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、
ヘキストインダストリー(株)社製、商品名:Host
aphatL327
【0097】
【表3】
【0098】
【表4】
【0099】
【表5】
【0100】
【表6】 〔実施例の考察〕本発明のニトリル系樹脂組成物(実施
例1〜22)は、いずれも光学特性(全光線透過率、ヘ
イズ)、機械特性(曲げ弾性率、曲げ強度、引張り降伏
強度、アイゾッド衝撃強度)、熱特性(荷重たわみ温
度、ビカット軟化点)に優れ、かつ低い表面抵抗率を有
している。しかも表面処理によっても抵抗率がほとんど
変化せず、優れた帯電防止性を発揮する。すなわち、本
発明のニトリル系樹脂組成物は透明性、帯電防止性及び
実用物性に優れている。
【0101】一方、樹脂組成物中のポリエーテルエステ
ルアミド含有量が3重量%未満である場合(比較例1、
2、6、9、11、12、16)は、帯電防止性に劣
り、20重量%を超える場合(比較例3、4、7、8、
10、13、14、17)には、曲げ強度、曲げ弾性率
が劣る。
【0102】また、ニトリル系樹脂のマトリックス成分
とポリエーテルエステルアミドの屈折率の差が0.02
を越える場合(比較例15、18、20、21)は透明
性を損なう。
【0103】温度210℃、せん断速度102sec-1
又は103sec-1において、ポリエーテルエステルア
ミドの溶融粘度に対するニトリル系樹脂の溶融粘度の比
が、上記範囲外となった場合(比較例4,5,14,1
5,18,19,20,21)には、剥離等が発生し、
成形品の外観を損なう。
【0104】本発明のニトリル系樹脂組成物は、透明
性、帯電防止性及び実用物性に優れている。そのため、
エレクトロニクス製品、家電製品、OA機器等の各種部
品、及び、半導体ウエハー関連製品、IC関連製品、マ
スク・レチクル関連製品、液晶ディスプレイ関連製品等
の各種容器などにおいて静電気の帯電を防止し得る材料
として好適な樹脂組成物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 77:12) (C08L 55/02 77:12) (72)発明者 河田 充生 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井化学株式会社内 (72)発明者 黒田 恭次 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井化学株式会社内 (72)発明者 成澤 宏彰 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井化学株式会社内 (72)発明者 浅井 真一 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井化学株式会社内 Fターム(参考) 4E360 AA01 AB02 CA04 EA05 EE02 FA20 GA21 GA32 GA35 GB99 GC08 GC20 4J002 BN141 BN151 BN161 CF102 CL082 FD100 GQ01 5E321 BB32 GG01 GH01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)共役ジエン単位50重量%以上を
    含むゴム状重合体3〜30重量部の存在下で、不飽和ニ
    トリル系単量体及び(メタ)アクリル酸アルキルエステ
    ル系単量体を含む単量体混合物100重量部をグラフト
    共重合して得られるニトリル系樹脂であって、該ニトリ
    ル系樹脂のマトリックス成分が、不飽和ニトリル系単量
    体単位65〜80重量%、及び、(メタ)アクリル酸ア
    ルキルエステル系単量体単位とこれらと共重合可能な他
    の単量体単位との合計20〜35重量%よりなるニトリ
    ル系樹脂80〜97重量%、並びに、(B)ポリエーテ
    ルエステルアミド3〜20重量%を含むニトリル系樹脂
    組成物であって、温度210℃における前記(B)の溶
    融粘度に対する前記(A)の溶融粘度の比が、せん断速
    度102sec-1において0.5〜5、せん断速度103
    sec-1において0.5〜3であり、且つ、前記(A)
    のマトリックス成分と前記(B)の屈折率の差が0.0
    2以下であることを特徴とするニトリル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ニトリル系樹脂中に含まれるゴム状重合
    体が、1,3−ブタジエン重合体、1,3−ブタジエン
    −アクリロニトリル共重合体及び1,3−ブタジエン−
    スチレン共重合体から選ばれた少なくとも1種の重合体
    であることを特徴とする請求項1記載のニトリル系樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 ニトリル系樹脂のマトリックス成分中に
    含まれる不飽和ニトリル系単量体単位が、アクリロニト
    リル及びメタクリロニトリルから選ばれた少なくとも1
    種の単量体単位であることを特徴とする請求項1記載の
    ニトリル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ニトリル系樹脂のマトリックス成分中に
    含まれる(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体
    単位が、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリ
    ル酸エチルから選ばれた少なくとも1種の単量体単位で
    あることを特徴とする請求項1記載のニトリル系樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 不飽和ニトリル系単量体及び(メタ)ア
    クリル酸アルキルエステル系単量体と共重合可能な単量
    体単位の最大含有量が20重量%であることを特徴とす
    る請求項1記載のニトリル系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 共重合可能な単量体単位が、スチレン単
    位であることを特徴とする請求項5記載のニトリル系樹
    脂組成物。
  7. 【請求項7】 ニトリル系樹脂のマトリックス成分の重
    量平均分子量が、30,000〜200,000であ
    り、数平均分子量に対する重量平均分子量の比が1〜2
    であることを特徴とする請求項1記載のニトリル系樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】 温度210℃におけるニトリル系樹脂の
    溶融粘度が、、せん断速度102sec-1において30
    0〜4,000Pa・secであり、且つ、せん断速度
    103sec-1において、150〜800Pa・sec
    であることを特徴とする請求項1記載のニトリル系樹脂
    組成物。
  9. 【請求項9】 ポリエーテルエステルアミド(B)が、
    両末端にカルボキシル基を有するポリアミドとビスフェ
    ノール類のエチレンオキシド付加物からの誘導体である
    ことを特徴とする請求項1記載のニトリル系樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】 両末端にカルボキシル基を有するポリ
    アミドが、ラクタム開環重合体、アミノカルボン酸の重
    縮合体及びジカルボン酸とジアミンの重縮合体から選ば
    れた少なくとも1種のポリアミドであることを特徴とす
    る請求項9記載のニトリル系樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 両末端にカルボキシル基を有するポリ
    アミドの数平均分子量が、500〜5,000あること
    を特徴とする請求項9記載のニトリル系樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 ビスフェノール類が、ビスフェノール
    A(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プロ
    パン)、ビスフェノールF(4,4’−ジヒドロキシジ
    フェニルメタン)、ビスフェノールS(4,4’−ジヒ
    ドロキシジフェニルスルホン)、及び4,4’−ジヒド
    ロキシジフェニル−2,2−ブタンから選ばれた少なく
    とも1種の化合物であることを特徴とする請求項9記載
    のニトリル系樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 ビスフェノール類のエチレンオキシド
    付加物の数平均分子量が、1,600〜3,000であ
    ることを特徴とする請求項9記載のニトリル系樹脂組成
    物。
  14. 【請求項14】 温度210℃におけるポリエーテルエ
    ステルアミドの溶融粘度が、せん断速度102sec-1
    において300〜1,500Pa・secであり、且
    つ、せん断速度103sec-1において150〜400
    Pa・secであることを特徴とする請求項1記載のニ
    トリル系樹脂組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14記載のニトリル系樹脂
    組成物を成形して得られることを特徴とする静電気の帯
    電を防止された成形物。
  16. 【請求項16】 成形物がエレクトロニクス製品、家電
    製品、OA機器から選ばれた少なくとも1種の部品、ま
    たは、半導体ウエハー関連製品、IC関連製品、マスク
    ・レチクル関連製品、液晶ディスプレイ関連製品から選
    ばれた少なくとも1種の製品の容器であることを特徴と
    する請求項15記載の成形物。請求項15記載の成形
    物。
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