JPH05262955A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH05262955A
JPH05262955A JP4091606A JP9160692A JPH05262955A JP H05262955 A JPH05262955 A JP H05262955A JP 4091606 A JP4091606 A JP 4091606A JP 9160692 A JP9160692 A JP 9160692A JP H05262955 A JPH05262955 A JP H05262955A
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JP
Japan
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weight
thermoplastic resin
component
parts
styrene
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JP4091606A
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English (en)
Inventor
Masaaki Motai
政明 馬渡
Motoo Iwata
元夫 岩田
Kenju Furuyama
建樹 古山
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型離型性、熱安定性および耐衝撃性に優れ
た熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【構成】 (a)スチレン系樹脂20〜95重量%、
(b)(a)以外の熱可塑性樹脂0〜77重量%、
(c)無機充填剤3〜60重量%、および上記(a)+
(b)+(c)成分100重量部に対して酸化ポリオレ
フィンワックス0.05〜10重量%を含有することを
特徴とする熱可塑性樹脂組成物、(a)スチレン系樹脂
20〜95重量%、(b)(a)以外の熱可塑性樹脂0
〜77重量%、(d)ハロゲン化エポキシオリゴマーお
よび/またはハロゲン化エポキシポリマー50〜3重量
%、ならびに上記(a)+(b)+(d)成分100重
量部に対して酸化ポリオレフィンワックス0.05〜1
0重量部を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成
物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金型離型性、熱安定性お
よび耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂、AS樹脂などのスチレン系
樹脂およびスチレン系樹脂と他の熱可塑性樹脂とのアロ
イは、その優れた物理的性質、機械的性質および電気的
性質から幅広い分野に使用されているが、高剛性、低線
膨脹などが要求されている分野では、ガラス繊維、炭素
繊維、タルクなどの無機充填剤を要求に合わせて適宜配
合して使用されているが、射出成形などで成形した場
合、金型から成形品が離型し難く、離型時に割れが生じ
たりする場合があった。また、ABS樹脂、AS樹脂な
どのスチレン系樹脂およびスチレン系樹脂と他の熱可塑
性樹脂とのアロイで、難燃剤としてハロゲン化したエポ
キシ樹脂を使用した場合、上記同様、金型から成形品が
離型し難く、離型時に成形品に割れが生じたり、金型の
突出しピンを破損したりする問題があった。また、押出
機で組成物を生産する際、射出成形機で製品を成形する
際、長時間で焼け異物が発生するという熱安定性の問題
があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、金型離型性、熱安定
性および耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1.(a)スチレン系樹脂20〜95重量%、(b)
(a)以外の熱可塑性樹脂0〜77重量%、(c)無機
充填剤3〜60重量%、および上記(a)+(b)+
(c)成分100重量部に対して酸化ポリオレフィンワ
ックス0.05〜10重量%を含有することを特徴とす
る熱可塑性樹脂組成物。 2.(a)スチレン系樹脂20〜95重量%、(b)
(a)以外の熱可塑性樹脂0〜77重量%、(d)ハロ
ゲン化エポキシオリゴマーおよび/またはハロゲン化エ
ポキシポリマー50〜3重量%、ならびに上記(a)+
(b)+(d)成分100重量部に対して酸化ポリオレ
フィンワックス0.05〜10重量部を含有することを
特徴とする熱可塑性樹脂組成物を提供するものとであ
る。
【0005】本発明に使用される(a)成分のスチレン
系樹脂は、ゴム質重合体の存在下または非存在下に芳香
族ビニル化合物または芳香族ビニル化化合物と芳香族ビ
ニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体を重合して
得られるものである。ここで使用されるゴム質重合体と
しては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合
体(スチレン含量5〜60重量%が好ましい)、スチレ
ン−イソプレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチ
レン−α−オレフィン−ポリエン共重合体、アクリルゴ
ム、シリコンゴム、ブタジエン−アクリル共重合体、ポ
リイソプレン、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素化ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化ブタジエ
ン系重合体、エチレン系アイオノマーなどが挙げられ
る。このうち、スチレン−ブタジエンブロック共重合体
およびスチレン−イソプレンブロック共重合体には、A
B型、ABA型、テーパー型、あるいはラジカルテレブ
ロック型の構造を有するものが含まれる。また、水素化
ブタジエン系重合体は、前記ブロック共重合体の水添物
のほか、スチレン重合体とスチレン−ブタジエンランダ
ム共重合体とのブロック体の水添物、ブタジエン部分の
1,2−ビニル結合が20重量%以下のブロックと1,
2−ビニル結合が20重量%を超えるポリブタジエンか
らなるブロック重合体の水添物などが挙げられる。前記
ゴム質重合体の使用量は、(a)成分中0〜90重量
%、耐衝撃性の面から好ましくは3〜70重量%、さら
に好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜6
0重量%である。また、ゴム質重合体の本発明の組成物
中における割合は、耐衝撃性の面から好ましくは5〜3
0重量%、さらに好ましくは6〜25重量%である。本
発明の(a)成分は、ゴム質重合体存在下に重合された
ものの1種類以上と、ゴム質重合体非存在下に重合され
たものの1種類以上とを配合して使用してもよい。
【0006】また、芳香族ビニル化合物としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、ビニルス
チレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノ
ブロムスチレン、ジブロムスチレン、p−t−ブチルス
チレン、エチルスチレン、ビニルナフタレン、o−メチ
ルスチレン、ジメチルスチレンなどであり、これらは1
種でも2種以上を併用することもできる。これらの芳香
族ビニル化合物のうち、好ましく用いられる芳香族ビニ
ル化合物としてはスチレンであり、2種以上の芳香族ビ
ニル化合物を併用する場合も、スチレンまを50重量%
以上の割合で用いることが好ましい。
【0007】この芳香族ビニル化合物と共重合可能な他
の単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニト
リルなどのビニルシアン化合物、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルア
クリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレー
ト、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、シクロヘキシルアクリレートなどのアクリル酸
アルキルエステル、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキル
エステル、マレイミド、N−メチルマレイミ、N−エチ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘ
キシルマレイミドなどのマレイミド化合物、グリシジル
メタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポ
キシ基含有不飽和化合物、アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸などの不飽和酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和カ
ルボン酸無水物、アクリルアミン、メタクリル酸アミノ
エチル、メルクリル酸アミノプロピル、アミノスチレン
などのアミノ基含有不飽和化合物、3−ヒドロキシ−1
−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−
ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−
2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペ
ン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートなどの水酸基含有不飽和化合
物、およびアクリルアミド、ビニルオキサゾリンなどが
挙げられ、これらの化合物は1種または2種以上で使用
される。耐衝撃性の面から好ましい単量体は、スチレ
ン、アクリロニトリルを必須成分とするものである。ス
チレンとアクリロニトリルの好ましい比率は、スチレン
/アクリロニトリル=80〜65/20〜35重量%で
ある。
【0008】本発明の(a)の成分は、乳化重合、溶液
重合、塊状重合、懸濁重合によって得ることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物における(a)成分の使用
量は20〜95重量%、好ましくは30〜95重量%、
さらに好ましくは40〜90重量%である。その使用量
が20重量%未満では耐衝撃性が劣り、95重量%を超
えると必然的に無機充填剤の使用量が本発明の請求範囲
外で少なく、本発明によらなくても金型離型性に問題は
ない。
【0009】本発明の(b)成分は、上記(a)成分以
外の熱可塑性樹脂であり、具体例としてポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、
ポリスルホン、全芳香族ポリエステル、ポリフェニレン
スルフィド、液晶ポリマー、ポリイミド、ポリエーテル
スルホンなどがあり、好ましくはポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリエステルである。ポリカーボネートとし
ては、芳香族系ポリカーボネートが好ましく、特に好ま
しくはビスフェノールA型のものである。ポリカーボネ
ートの分子量は、10,000〜200,000、好ま
しくは15,000〜50,000、さらに好ましくは
20,000〜30,000である。
【0010】本発明で使用されるポリアミドとしては、
ポリアミド樹脂およびポリアミドエラストマーが含まれ
る。ポリアミド樹脂の好ましい例としては、ナイロン
6.6、ナイロン6.9、ナイロン6.10、ナイロン
6.12、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン11、
ナイロン4.6などがある。また、ナイロン6/6.
6、ナイロン6/6.10、ナイロン6/12、ナイロ
ン6/6.12、ナイロン6/6.6/6.10、ナイ
ロン6/6.6/12などの共重合ポリアミド類も使用
できる。さらに、ナイロン6/6.T(T:テレフタル
酸成分)、テレフタル酸、イソフタル酸のような芳香族
ジカルボン酸とメタキシレンジアミン、あるいは脂環族
ジアミンから得られる半芳香族ポリアミド類、メタキシ
レンジアミンと上記線状カルボン酸から得られるポリア
ミド類が挙げられる。
【0011】ポリアミドエラストマーとしては、ハード
セグメントとしての炭素数がアミノカルボン酸もしくは
ラクタム、またはm+n≧12のナイロンmn塩
(X)、およびソフトセグメントとしてのポリオール、
具体的にはポリ(アルキレンオキシド)グリコール
(Y)から構成され、かつエラストマー中に占めるX成
分の比率が10〜95重量%、好ましくは20〜90重
量%、さらに好ましくは30〜80重量%のものを挙げ
ることができる。また、好ましいポリエステルは、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
およびその変性品である。また、上記ポリエステル樹脂
の他にポリエステルエラストマーがあり、ポリエステル
エラストマーとしては、上記ポリエステル樹脂をハード
セグメントとして前記ポリアミドエラストマーで記載し
たソフトセグメントを共重合したものである。本発明の
熱可塑性樹脂組成物における(b)成分の使用量は0〜
77重量%、好ましくは0〜60重量%、特に好ましく
は1〜50重量%である。
【0012】(c)成分の無機充填剤としては、ガラス
繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラス繊維のミ
ルドファイバー、中空ガラス、炭素繊維、炭素繊維のミ
ルドファイバー、タルク、マイカ、金属繊維、ワラスト
ナイト、カオリン、硫酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブ
テン、酸化亜鉛ウィクカー、酸化マグネシウム、チタン
酸カリウムウィスカー、ロックフィラーなどがあり、1
種または2種以上で使用することができる。これらの充
填剤のうち、ガラス繊維、炭素繊維の形状としては、5
〜60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を有するも
のが好ましい。耐衝撃性の面からガラス繊維、ガラスフ
レーク、炭素繊維、タルク、金属繊維、酸化亜鉛ウィス
カーが好ましい。無機充填剤の使用量は3〜60重量%
であり、その使用量が3重量%未満では本発明によらな
くても金型離型性は問題なく、また60重量%を超える
と耐衝撃性が劣る。
【0013】本発明で使用される酸化ポリオレフィンワ
ックスは、平均分子量が数平均で500〜20,000
の範囲のものが好ましく、さらに好ましくは1,000
〜10,000、特に好ましくは1,500〜5,00
0の範囲である。酸化ポリエチレンワックスは、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンがカルボキ
シル基で変性されたものであり、エチレン、プロピレン
等とカルボキシ基含有不飽和化合物との共重合、ポリエ
チレン、ポリプロピレンまたはその分解物を後酸化する
方法などで得ることができる。酸化の度合いを示す酸価
(KOH mg/g:酸化ポリオレフィンワックス1g
を中和するのに必要なKOHのmg)は、1〜150の
範囲が好ましく、さらに好ましくは1〜100、特に好
ましくは15〜25である。本発明の(a)+(b)+
(c)成分100重量部または(a)+(b)+(d)
成分100重量部に対して0.05〜10重量部、好ま
しくは0.05重量部、さらに好ましくは0.1〜3重
量部である。その使用量が0.05重量部未満では金型
離型性、熱安定性が劣り、10重量部を超えると耐衝撃
性が劣る。
【0014】本発明の(d)成分は、化1で表わされる
ハロゲン化エポキシオリゴマーおよび/またはハロゲン
化エポキシポリマーである。
【0015】
【化1】 式中、R1 およびR2 は同一または異なり、化2
【0016】
【化2】 および化3
【0017】
【化3】 (ここで、Yは臭素原子もしくは塩素原子、jは0〜5
の整数を示す。)から選ばれた基であり、Xは臭素原子
もしくは塩素原子、jは1〜4の整数、mはくり返し数
を示す。ここで使用される(d)成分の重量平均分子量
は500〜50,000、好ましくは500〜30,0
00、さらに好ましくは1,000〜10,000、特
に好ましくは1,000〜5,000である。本発明の
熱可塑性樹脂組成物における(d)成分の使用量は3〜
50重量%、好ましくは4〜30重量%、さらに好まし
くは4〜25重量%である。使用量が5重量%未満では
目的とする難燃化に効果がなく、50重量%を超えると
耐衝撃性および熱安定性が劣る。
【0018】難燃性、耐衝撃性を向上させる目的からハ
ロゲン化ポリオレフィンを配合してもよい。ハロゲン化
ポリオリレフィンとしては、塩素化ポリエチレン、塩素
化ポリプロピレン、臭素化ポリエチレン、塩素化エチレ
ン・プロピレン共重合体などがあるが、これらの中では
塩素化ポリオレフィン、特に塩素化ポリエチレンが好ま
しい。これらのハロゲン化ポリオレフィンの中のハロゲ
ンの含有量は20〜50重量%、特に25〜45重量%
であることが好ましい。上記ハロゲン化ポリオレフィン
は、本発明の(a)+(b)成分100重量部に対し
て、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは
0.5〜8重量部の割合で使用される。
【0019】また、難燃性の相乗効果のある助剤を添加
すると、より好ましい難燃効果が得られる。このような
助剤の具体例として、三酸化アンチモン、五酸化アンチ
モン、酸化第二スズ、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニ
ウム、ホウ酸亜鉛、水酸化アルミニウム、ポリリン酸ア
ンモニウムなどを挙げることができる。特に三酸化アン
チモンがよい。上記三酸化アンチモンなどの助剤は、本
発明の(a)+(b)成分100重量部に対して1〜1
00重量部、好ましくは2〜8重量部の量で配合するこ
とができる。特許請求項1の組成物には、特許請求項2
に記載の(d)成分以外の公知の難燃剤、例えばハロゲ
ン化ビスフェノールA型ポリカーボネート、ハロゲン化
ポリスチレン、ハロゲン化ジフェニルエーテルなどを使
用することができる。また難燃剤の使用に際し、前記ハ
ロゲン化ポリスチレン、前記難燃助剤を併用することが
できる。特許請求項2の組成物には、特許請求項1に記
載の(c)成分を配合して使用することができる。
【0020】本発明の熱可塑性樹脂組成物において
(b)成分を使用する場合、公知の相溶化剤を使用する
ことで、さらに耐衝撃性を向上させることができる。相
溶化剤は混合するポリマーによって異なり、一概に言え
ないが、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体
にスチレン系樹脂が共重合したもの、また異種ポリマー
のブロックグラファイト共重合体、官能基含有スチレン
系樹脂などがあり、これらは商業的には、日本油脂
(株)製モディパー、東亜合成化学工業(株)製レセダ
などが入手できる。また、前記(a)成分で述べた(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルエポキシ基含有不飽和
化合物、酸無水物基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽
和化合物、アミノ基含有不飽和化合物などを1〜20重
量%共重合したスチレン系樹脂を適宜使用することで達
成される。さらに本発明の組成物には、公知の酸化防止
剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加物を配合す
ることができる。
【0021】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各種押出
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用
い、各成分を混練りすることによって得られる。好まし
い製造方法は押出機を用いる方法である。また、各成分
を混練りするに際して各成分を一括して混練りしてもよ
く、多段添加方式で混練りしてもよい。このようにして
得られた本発明の熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、シ
ート押し出し、真空成形、発泡成形などによって各種成
形品に成形することができる。上記成形法によって得ら
れる各種成形品は、その優れた性質を利用して、家電製
品の各種ハウジング、電気・電子分野、自動車分野の各
種部品、ハウジング、雑貨などに使用することができ
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中、部および%は特に断らな
い限り重量基準である。本発明の(a)成分として下記
のものを使用した。 1.重合体a−1 撹拌機付きステンレス製反応容器内部を窒素で置換した
後、窒素気流中でポリブタシジエンラテックス30部
(固形分)、スチレン18.25部、アクリロニトリル
6.75部、ter−ドデシルメルカプタン0.26
部、ロジン酸カリウム1.0部、イオン交換水120部
を添加した。ジャケットに70℃温水を循環しながらエ
チレンジアミン四酢酸ナトリウム塩0.1部、硫酸第一
鉄0.003部、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキ
シラート二水塩0.2部、イオン交換水15部からなる
水溶液とクメンハイドロパーオキサイド0.3部を添加
した後、重合反応を2時間行ない、スチレン32.85
部、アクリロニトリル12.15部、ter−ドデシル
メルカプタン0.425部、ロジン酸カリウム1.0
部、イオン交換水80部、クメンハイドロオキサンド
0.3部からなる混合溶液を3時間かけて連続的に添加
し重合反応を行なった。最終の重合体転化率はほぼ10
0%であった。得られた重合体ラテックスに硫酸水溶液
を加え、洗浄、脱水、乾燥した後、重合体a−1を得
た。
【0023】2.重合体a−2、a−3 重合体a−1の製造条件において、下記表1の成分およ
び成分量で仕込んだ以外は全て重合体a−1の製造条件
で重合し、重合体a−2、a−3を得た。
【0024】
【表1】
【0025】3.重合体a−4 溶液重合でスチレン/アクリロニトリル比が75/25
で、メチルエチルケトン溶媒を用いて30℃で測定した
極限粘度〔η〕0.55のものを用いた。
【0026】4.本発明の(b)成分として下記のもの
を用いた。 重合体b−1 粘度平均分子量23,000のポリカーボネートを用い
た。 重合体b−2 テレフタル酸ジメチルと1,4−ブタンジオールの縮合
重合で得た。o−クロロフェノールを溶媒として用い、
25℃で測定した極限粘度0.80のポリブチレンテレ
フタレートを用いた。 重合体b−3 ナイロン6として東レ(株)製アミランR CM1017
を用いた。 重合体b−4 ナイロン6/ポリエチレングリコール比50/50のマ
ルチブロック共重合体であるポリアラミドエラストマー
を用いた。
【0027】5.本発明の(c)成分として下記のもの
を用いた。 c−1 繊維径13μ、カット長3mmのガラス繊維のチョップ
ドストランドを用いた。 c−2 タルクを用いた。 c−3 炭素繊維(東邦レーヨン(株)製HTA−C6−SR
S)を用いた。
【0028】6.本発明の(d)成分として、エピクロ
ルヒドリンとテトラプロモビスフェノールの重合体で下
記の分子量のものを用いた。 d−1;分子量1,500 d−2;分子量5,000
【0029】7.本発明の酸化ポリエチレンワックスと
して下記のものを用いた。 e−1;数平均分子量2,000、酸価20 e−2;数平均分子量5,000、酸価20 e−3;数平均分子量2,000、酸価17 e−4;数平均分子量2,000、酸価0
【0030】
【表2】 表2の配合割合で混合し、二軸押出機を用い混練ペレッ
ト化した。なお、無機充填剤は押出機途中から添加し
た。得られたペレットを除湿乾燥機で乾燥した後、その
ペレットを用い下記の評価を行なった。また熱安定性に
ついては、下記の評価方法で評価した。
【0031】1.耐衝撃性 射出成形で試験片を成形し、ASTM D256に従っ
て厚み1/2″、ノッチ付き、23℃でアイゾット衝撃
強さを測定した。 2.金型離型性 格子付きの箱型成形品で、金型の突き出しピンの後方に
圧力センサーを付け、金型から成形品を突き出すときの
圧力を測定した。離型性の悪いものは離型圧力が高くな
る。 3.熱安定性 各サンプル製造時に押出機で2時間連続製造し、その後
のペレットを溶融プレスし、薄いシート状にして熱安定
性不良による焼け異物の個数を数えた。その個数より以
下の判定をした。 ○;焼け異物がない、または少ない。 △;若干多い。 ×;非常に多い。
【0032】比較例1、2、3は、本発明の酸化ポリス
チレンワックスの使用量が本発明の範囲外で少ないもの
であり、金型離型性および熱安定性が劣る。比較例4
は、本発明の酸化ポリエチレンワックスの使用量が本発
明の範囲外で多いものであり、耐衝撃性が劣る。比較例
5は、本発明の(d)成分の使用量が本発明の範囲外で
多いものであり、耐衝撃性および熱安定性が劣る。比較
例6は、酸化ポリエチレンワックスの代わりに酸化され
ていないポリエチレンワックスを用いた例であり、金型
離型圧力、熱安定性が劣る。
【0033】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は熱安定
性、金型離型性および耐衝撃性に優れた樹脂組成物であ
ることから、OA家電製品の各種部品、ハウジングおよ
び電気・電子分野、自動車分野の各種部品ハウジング、
雑貨などに有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 101/00 LSY 7242−4J //(C08L 51/04 23:30)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)スチレン系樹脂20〜95重量
    %、(b)(a)以外の熱可塑性樹脂0〜77重量%、
    (c)無機充填剤3〜60重量%、および上記(a)+
    (b)+(c)成分100重量部に対して酸化ポリオレ
    フィンワックス0.05〜10重量%を含有することを
    特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)スチレン系樹脂20〜95重量
    %、(b)(a)以外の熱可塑性樹脂0〜77重量%、
    (d)ハロゲン化エポキシオリゴマーおよび/またはハ
    ロゲン化エポキシポリマー50〜3重量%、ならびに上
    記(a)+(b)+(d)成分100重量部に対して酸
    化ポリオレフィンワックス0.05〜10重量部を含有
    することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1996006135A1 (en) * 1994-08-22 1996-02-29 The Dow Chemical Company Filled carbonate polymer blend compositions having improved impact resistance
WO1999015588A1 (fr) * 1997-09-19 1999-04-01 Daicel Chemical Industries, Ltd. Composition de resine styrene et moulages produits a l'aide de ladite composition
JP2002271046A (ja) * 2001-03-06 2002-09-20 Fujitsu Ltd 携帯情報機器の筐体

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