JP2000068899A - 適応等化方法および適応等化器 - Google Patents

適応等化方法および適応等化器

Info

Publication number
JP2000068899A
JP2000068899A JP10240704A JP24070498A JP2000068899A JP 2000068899 A JP2000068899 A JP 2000068899A JP 10240704 A JP10240704 A JP 10240704A JP 24070498 A JP24070498 A JP 24070498A JP 2000068899 A JP2000068899 A JP 2000068899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tap coefficient
distortion amount
distortion
amount
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10240704A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshifumi Suzuki
芳文 鈴木
Toshiaki Takao
俊明 高尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP10240704A priority Critical patent/JP2000068899A/ja
Publication of JP2000068899A publication Critical patent/JP2000068899A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 遅延検波方式に適用可能な適応等化器におい
て、同期検波および絶対振幅の検出を必要とせず、また
特別なトレーニング信号を用いずに高精度の等化処理を
行う適応等化方法および適応等化器を実現する。 【解決手段】 等化器の1つのタップについて、一定量
離れた第1のタップ係数および第2のタップ係数(>第
1のタップ係数)の2つの値を用いて各等化器出力を求
め、第1,2のタップ係数に対する第1,2の歪み量を
検出し、第1の歪み量および第2の歪み量の各絶対値ま
たはそのh乗の値の大きさを比較し、第1の歪み量が第
2の歪み量より大きい場合は正方向に、逆に第1の歪み
量が第2の歪み量より小さい場合は負方向に逐次タップ
係数を更新し、第1の歪み量と第2の歪み量が平衡した
ときの第1のタップ係数と第2のタップ係数の中点の値
を最適タップ係数とし、これらの制御を各タップごとに
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル符号伝
送の受信側で波形等化に用いる適応等化方法および適応
等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル移動通信や無線LANなどで
は、遅延検波方式が広く用いられている。遅延検波方式
は、同期検波方式と比較して回路構成が簡易であり、フ
ェージング下においても良好な伝搬特性を示す。しか
し、マルチパスが無視できない伝搬状況では、到来時間
の異なる複数の干渉波により、伝搬特性が著しく劣化す
る。このような場合には、マルチパス歪みを補償する適
応等化器の適用が有効である。また、受信機における主
にフィルタ系の不完全性によっても波形歪みを生じるこ
とがある。この場合も、伝送路による波形歪みと同等で
あり、適応等化器の適用が誤り率特性の改善に有効であ
る。
【0003】図13は、従来の適応等化器を用いた受信
機の基本構成を示す。受信信号は、自動利得制御増幅器
(AGCアンプ)61により、受信信号の包絡線の平均
値が一定され、直交検波器62で同相チャネル(Iチャ
ネル)および直交チャネル(Qチャネル)の2つのベー
スバンド信号に変換される。このとき、Iチャネル、Q
チャネルの信号が、送信信号点配置に一致するように絶
対位相を求めるため、搬送波再生回路63で搬送波の位
相を再生し、この位相に同期する正弦波を発振器(また
は周波数シンセサイザ)64から直交検波器62に供給
する。直交検波により得られたIチャネルおよびQチャ
ンネルの信号は、それぞれアナログ−ディジタル変換器
(A/D)65−1,65−2で、IチャネルおよびQ
チャンネルのディジタル信号i(n) ,q(n) に変換さ
れ、適応等化器66に入力される。適応等化器66で波
形等化されたベースバンド信号Ie(n)、Qe(n)は、識別
判定回路67に入力され、復調データが得られる。
【0004】図14は、一般的な適応等化器として用い
られるベースバンド適応等化器の基本構成を示す。ベー
スバンド適応等化器は、同相フィルタ72と直交フィル
タ73の各2つずつ、計4つのディジタルフィルタを含
むディジタルフィルタ部71と、同相フィルタ72のタ
ップ係数Cj 、直交フィルタ73のタップ係数C'j(j
=−N,−N+1,…,N−1,N)を生成するタップ
係数制御部76で構成される。
【0005】ディジタルフィルタ部71では、i(n) に
対する同相フィルタ72−1の出力と、q(n) に対する
直交フィルタ73−2の出力を加算器74で加算し、波
形等化されたIチャネルのベースバンド信号Ie(n)を得
る。また、q(n) に対する同相フィルタ72−2の出力
から、i(n) に対する直交フィルタ73−1の出力を減
算器75で減算し、波形等化されたQチャネルのベース
バンド信号Qe(n)を得る。
【0006】図15は、ディジタルフィルタの基本構成
を示す。ディジタルフィルタは、入力信号を1T(1シ
ンボル周期)ずつ遅延させるシフトレジスタ81と、乗
算器82および加算器83で構成される。乗算器82
は、シフトレジスタ81からの信号とタップ係数制御部
76で生成されたタップ係数Cj またはC'jを乗算し、
各値は加算器73で総和されて出力される。すなわち、
e(n)およびQe(n)は、
【0007】
【数1】
【0008】と表される。これらの出力はタップ係数制
御部76に入力され、タップ係数制御部76はその値を
基にタップ係数Cj(n)の更新方向およびその量ΔCj
決定し、 Cj(n) =Cj(n-1)−ΔCj (2) のように逐次更新する。タップ係数C'jについても同様
である。
【0009】従来の適応等化器において、その更新方法
(適応アルゴリズム)には多くの種類があり、大別して
ZF(Zero-forcing)形適応等化アルゴリズムと、最小
誤差型適応アルゴリズムに分類できる。各アルゴリズム
は、さらにタップ係数の更新量を一定とするFIA法
と、タップ係数の更新量を可変するADA法に分類さ
れ、それらは、さらにタップ係数の更新量の決め方によ
り細分化される。例えば、ZF形適応等化アルゴリズム
の場合、係数更新処理を簡単にするために判定出力信号
k-j の極性と、等化器出力信号Yk-j と判定出力信号
k-j の差(判定誤差信号)ek (=Yk-j −ak-j
の極性のみを利用する方法では、タップ係数Cj(n)は、
【0010】
【数2】
【0011】で与えられる。ここで、μは更新幅を決め
る係数であり、sgn は、
【0012】
【数3】
【0013】で定義される関数である。また、最小誤差
型適応アルゴリズムの場合、等化器入力信号Xk-j と判
定誤差信号ek の極性を用いる方法では、そのタップ係
数の更新は、
【0014】
【数4】
【0015】に従う。他のアルゴリズムにおいても基本
的には、判定出力信号ak-j と判定誤差信号ek 、また
は等化器入力信号Xk-j と判定誤差信号ek の極性を用
いる点では同様であり、図16に示すフローに従う。従
来の適応アルゴリズムの分類は電子情報信学会編「ディ
ジタル信号処理」(昭和50年初版)に詳しい。何れに
しても、判定誤差信号ek は波形歪みのみに起因する値
として求められることが必須であり、そのためには絶対
位相と絶対振幅が精度よく検出されることが前提とな
る。これらの検出精度が劣化した場合、判定誤差信号e
k の精度が劣化するため、タップ係数が疑似安定点に収
束または発散する場合があり、あるいはタップ係数の収
束時間が長くなる等、伝送特性が著しく劣化する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の適応等化器で
は、遅延検波が可能な差動符号化された変調波に対して
も同期検波を行う必要があり、かつ絶対振幅の検出が必
要であり、復調データの誤り率等の伝送特性が、これら
の同期検波および絶対振幅の検出時間および検出精度に
大きく依存する。このため、図13に示すような精度の
よいAGCアンプ61や、同期検波を行うための搬送波
再生回路63が必須となる。
【0017】また、従来より、絶対位相および絶対振幅
の検出精度を向上させ、あるいはタップ係数の収束時間
を短縮するために、受信側で既知のトレーニング信号を
用いる方法も多く提案されているが、送信データが複雑
になる。また、受信側でのトレーニング信号の検出手段
を要するため、受信機構成が複雑になる。さらに、トレ
ーニング信号の検出精度に伝送特性が大きく依存する問
題もある。
【0018】本発明は、遅延検波方式に適用可能な適応
等化器において、同期検波および絶対振幅の検出を必要
とせず、また特別なトレーニング信号を用いずに高精度
の等化処理を行うことができる適応等化方法および適応
等化器を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の適応等化方法
は、等化器の1つのタップについて、一定量離れた第1
のタップ係数および第2のタップ係数(第1のタップ係
数<第2のタップ係数)の2つの値を用いてそれぞれの
等化器出力を求め、第1のタップ係数に対する第1の歪
み量および第2のタップ係数に対する第2の歪み量を検
出し、第1の歪み量および第2の歪み量の各絶対値また
はそのh乗の値(hは正の整数)の大きさを比較し、第
1の歪み量が第2の歪み量より大きい場合は正方向に、
逆に第1の歪み量が第2の歪み量より小さい場合は負方
向に逐次タップ係数を更新し、第1の歪み量と第2の歪
み量が平衡したときの第1のタップ係数と第2のタップ
係数の中点の値を最適タップ係数とし、これらの制御を
各タップごとに行う(請求項1)。
【0020】タップ係数の更新は、第1の歪み量と第2
の歪み量の比較をLシンボル(Lは正の整数)の間観測
することでタップ係数の更新の方向および更新量を決定
し、タップ係数の更新周期をLシンボルごととする方
法、第1の歪み量と第2の歪み量の絶対値またはそのh
乗の値(hは正の整数)の差の量に基づいて更新量を決
定する方法がある(請求項2,3)。
【0021】歪み量は、受信信号における1シンボル間
の位相差とその期待値との差、受信信号における1シン
ボル間の振幅比とその期待値との差、受信信号における
1シンボル間の振幅比の二乗とその期待値との差のいず
れかを用いる(請求項4〜6)。
【0022】本発明の適応等化器は、ディジタルフィル
タ部のタップ係数を生成するタップ係数制御部に、本発
明の適応等化方法を適用するものである。具体的構成は
以下に示す実施例において説明する。
【0023】このように、本発明の適応等化方法および
適応等化器は、タップ係数の制御において、シンボル間
の位相差誤差、または振幅比歪みをタップ係数を制御す
る歪み量として用いるところに特徴がある。したがっ
て、従来の適応等化器で必須であった同期検波および絶
対振幅の検出を必要としない適応等化方法および適応等
化器を実現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の適応等化器を用
いた受信機の基本構成を示す。図において、受信信号は
直交検波器11で発振器(あるいは周波数シンセサイ
ザ)15からの正弦波を用いて直交検波され、同相チャ
ネル(Iチャネル)および直交チャネル(Qチャネル)
の2つのベースバンド信号に変換される。直交検波によ
り得られたIチャネルおよびQチャネルの信号は、それ
ぞれアナログ−ディジタル変換器(A/D)12−1,
12−2で、IチャネルおよびQチャンネルのディジタ
ルi(n) ,q(n) に変換され、本発明による適応等化器
13に入力される。適応等化器13で波形等化されたベ
ースバンド信号Ie(n)、Qe(n)は、ベースバンド遅延検
波・識別判定回路14に入力され、遅延検波により復調
データが得られる。
【0025】このように、本発明の適応等化器13を用
いた受信機の構成では、遅延検波が可能な変調波に対し
て、従来の適応等化器を用いた受信機で必須である搬送
波再生回路や、高精度AGCアンプが不要となる。
【0026】次に、本発明の適応等化器13の基本原理
について説明する。適応等化器では、一般的に、各タッ
プ係数の値と、タップ係数の最適値からのずれによる等
化器出力の期待値からのずれ(歪み量)との関係は、図
10または図11に示すように歪み量がタップ係数の最
適値で最小となり、その近傍で対称となるような曲線を
描く。
【0027】図10および図11は、一例として直交フ
ィルタのタップ係数C'+2 のみを変化させたときの等化
器出力における歪み量(識別判定誤差)を示す。歪み量
としては、図10は1シンボル間の位相差誤差の二乗平
均値、図11は1シンボル間の振幅比のずれ(1との
差)の二乗平均値を用いた。変調方式として、差動符号
化4値位相変調方式(DQPSK)に対して遅延検波を
行った場合を示し、伝搬路として、2波モデルにおける
先行波と遅延波の遅延時間差τを 0.5T、振幅比pを1.
0 、位相差θをπ/2としたときの計算機シミュレーシ
ョンの結果である。
【0028】図10は、受信信号が、例えば位相変調波
のように位相成分に情報がある変調波である場合に、タ
ップ係数が最適値からずれるに従い、1シンボル間の位
相差誤差が大きくなり、その誤差量はタップ係数の最適
値の近傍で対称となる曲線を描くことがわかる。図11
は、受信波が定振幅の変調波である場合に、タップ係数
が最適値からずれるに従い、1シンボル間の振幅比が1
からずれ、その大きさがタップ係数の最適値の近傍で対
称となる曲線を描くことを示している。どちらの場合
も、他のタップ係数についても同様の傾向を示す。
【0029】したがって、図12に示すように、歪み量
の絶対値がタップ係数の最適値近傍で対称な曲線を描く
ことから、制御するタップ係数Cj に対して、一定量離
れた2つのタップ係数Cj−δC ,Cj+δC (δC は定
数)を用い、、遅延検波後のそれぞれの歪み量Dj を比
較することにより、Cj の最適値を求めることができ
る。すなわち、タップ係数Cj+δCにおける歪み量を|
+ j(n) |、タップ係数Cj−δCにおける歪み量を|D
- j(n) |とすると、両者の大小によりCj の修正方向を
決定し、2つの歪み量が平衡するようにCj を逐次更新
することにより、Cj の最適値を求めることができる。
以下にこの動作原理をより詳細に説明する。
【0030】同相フィルタにおけるタップ係数の制御で
は、まずCj についてCj −δC ,Cj +δC のタップ
係数を用いたときの等化器出力 Ij +(n)=Ie(n)+δc・i(n−N−j) (6-1) Qj +(n)=Qe(n)+δc・q(n−N−j) (6-2) Ij -(n)=Ie(n)−δc・i(n−N−j) (6-3) Qj -(n)=Qe(n)−δc・q(n−N−j) (6-4) を求める。これは、例えばIj +(n)については、
【0031】
【数5】
【0032】であるので、 (1)式を用いて置き換えると
(6-1)式のようになる。他も同様である。次に、 (6-1)
〜(6-4) 式で表される等化器出力をそれぞれ用い、タッ
プ係数がずれたために生じた歪み量を求める。この歪み
量は、上述したように1シンボル間の位相差誤差、また
は1シンボル間の振幅比の1からのずれの量として検出
することができる。
【0033】位相差誤差を歪み量とする場合は、 (6-
1),(6-2)式の等化器出力を用いて検出した1シンボル間
の位相差 φj +(n) =ψj +(n)−ψj +(n−1) (8-1) に対して、第1の歪み量 Dj +(n) =φj +(n)−Φ(n) (9-1) を得る。また、 (6-3),(6-4)式の等化器出力を用いて検
出した1シンボル間の位相差 φj -(n) =ψj -(n)−ψj -(n−1) (8-2) に対して、第2の歪み量 Dj -(n) =φj -(n)−Φ(n) (9-2) を得る。以下、(16)式まで±を省き、両者をまとめて示
す。ここで、ψj(n)は、(6-1)〜(6-4) 式の各等化器出
力を用いて検出された瞬時位相であり、 ψj(n) =tan-1(Ij(n)/Qj(n)) (10) で得られる。Φ(n) はψj(n)の期待値である。
【0034】また、振幅比のずれを歪み量とする場合
は、 (6-1)〜(6-4) 式の等化器出力をそれぞれ用いて検
出した1シンボル間の振幅比 Rj(n) =rj(n)/rj(n−1) (11) に対して、歪み量 Dj(n) =Rj(n)−1 (12) を得る。ここで、 rj(n) ={(Ij(n))2+(Qj(n))21/2 (13) である。
【0035】なお、(11)式の振幅比については、 log(Rj(n))=log(rj(n))−log(rj(n−1)) (14) のように対数に変換することにより、除算演算を減算で
実現し、歪み量を Dj(n) =log(Rj(n)) (15) としてもよい。または、振幅比の二乗の対数値を歪み量
とする。すなわち、 Dj(n) =log((Rj(n))2) (16) としてもよい。この場合、(13)式の平方根の演算は不要
となる。
【0036】そして、例えば1シンボルごとに、
【0037】
【数6】
【0038】あるいは、Lシンボルごとに
【0039】
【数7】
【0040】のようにタップ係数を逐次更新し、歪み量
j が平衡したときの値をタップ係数の最適値とする。
この制御をタップごとに独立に行うことにより、各最適
タップ係数が得られる。
【0041】直交フィルタのタップ係数については、ま
ずC'jについてC'j−δC ,C'j+δC のタップ係数を
用いたときの等化器出力 I'j +(n)=Ie(n)+δc・q(n−N−j) (21-1) Q'j +(n)=Qe(n)−δc・i(n−N−j) (21-2) I'j -(n)=Ie(n)−δc・q(n−N−j) (21-3) Q'j -(n)=Qe(n)+δc・i(n−N−j) (21-4) を用いて歪み量を求め、以下、同相フィルタの場合と同
様に、各タップ係数の最適値が得られる。
【0042】このように、本発明の適応等化器では、シ
ンボル間の歪み量(位相差誤差または振幅比の1からの
ずれの量)によりタップ係数の制御を行うので、キャリ
ア同期およびレベル検出が不要であり、遅延検波への適
用が可能となる。
【0043】図2は、以上説明した同相フィルタの最適
タップ係数を求める制御フローを示し、図3は、以上説
明した直交フィルタの最適タップ係数を求める制御フロ
ーを示す。
【0044】
【実施例】図4は、本発明の適応等化器13の実施例構
成を示す。図において、本発明の適応等化器におけるデ
ィジタルフィルタ部21の構成は、図14に示す従来の
適応等化器におけるディジタルフィルタ71と同様であ
る。本発明の適応等化器は、タップ係数制御部22の構
成に特徴があり、以下その構成を中心に説明する。
【0045】直交検波後の時刻n・Tの同相チャネル
(Iチャネル)のベースバンド信号i(n) および直交チ
ャネル(Qチャネル)のベースバンド信号q(n) はディ
ジタルフィルタ部21に入力される。そして、入力信号
i(n) に対する同相フィルタ出力と、入力信号q(n) に
対する直交フィルタ出力を加算し、波形等化されたIチ
ャネルのベースバンド信号Ie(n)を出力する。また、入
力信号q(n) に対する同相フィルタ出力から、入力信号
i(n) に対する直交フィルタ出力を減算し、波形等化さ
れたQチャネルのベースバンド信号Qe(n)を出力する。
【0046】ディジタルフィルタ部21の同相フィルタ
のタップ係数Cj および直交フィルタのタップ係数C'j
は、タップ係数制御部22で生成して供給する。タップ
係数制御部22では、ディジタルフィルタ部21に入力
するベースバンド信号i(n)、q(n) 、およびディジタ
ルフィルタ部21から出力される波形等化されたベース
バンド信号Ie(n)、Qe(n)を入力し、乗算器23−1で
i(n) と定数δC が乗算され、乗算器23−2でq(n)
と定数δC が乗算される。それらの乗算結果は1Tずつ
遅延素子24で遅延させ、タップ係数生成部25−1,
25−2に入力する。
【0047】タップ係数Cj 、C'jを生成するタップ係
数生成部25−1,25−2では、遅延量が(n−N−
j)・Tの遅延素子出力δC・i(n−N−j)およびδC
・q(n−N−j)と、ディジタルフィルタ部21の出力
e(n)およびQe(n)を入力し、加算器26−1〜26−
4および減算器27−1〜27−4により Ij +(n)=Ie(n)+δc・i(n−N−j) (6-1) Qj +(n)=Qe(n)+δc・q(n−N−j) (6-2) Ij -(n)=Ie(n)−δc・i(n−N−j) (6-3) Qj -(n)=Qe(n)−δc・q(n−N−j) (6-4) および I'j +(n)=Ie(n)+δc・q(n−N−j) (21-1) Q'j +(n)=Qe(n)−δc・i(n−N−j) (21-2) I'j -(n)=Ie(n)−δc・q(n−N−j) (21-3) Q'j -(n)=Qe(n)+δc・i(n−N−j) (21-4) を生成する。
【0048】同相フィルタのタップ係数Cj に対するタ
ップ係数生成部25−1では、第1の歪み量検出手段2
8−1にIj +(n) とQj +(n) を入力して第1の歪み量を
検出し、第2の歪み量検出手段29−1にIj -(n) とQ
j -(n) を入力して第2の歪み量を検出する。直交フィル
タのタップ係数Cj に対するタップ係数生成部25−2
では、第1の歪み量検出手段28−2にI'j +(n) とQ'
j +(n) を入力して第1の歪み量を検出し、第2の歪み量
検出手段29−2にI'j -(n) とQ'j -(n) を入力して第
2の歪み量を検出する。第1の歪み量検出手段28−
1,28−2で得られた第1の歪み量と、第2の歪み量
検出手段29−1,29−2で得られた第2の歪み量
は、それぞれタップ係数更新手段30−1,30−2で
それぞれ大きさが比較され、その比較結果およびその差
に応じてタップ係数の更新方向および更新量を決定し、
ディジタルフィルタ部21に供給するタップ係数Cj
C'jが生成され出力される。タップ係数生成部25−
1,25−2は制御するタップの数だけ用意される。
【0049】図5は、歪み量検出手段28,29の第1
の実施例構成を示す。図において、タップ係数Cj を生
成するタップ係数生成部25−1の第1の歪み量検出手
段28−1として用いる場合には、Ij +(n) とQj +(n)
の信号を入力し、読み出し専用メモリ(ROM)31等
で(10)式の演算結果、すなわち瞬時位相ψj を求める。
そして、減算器33−1を用い、1シンボル遅延素子
(T)32で得られる1シンボル前の瞬時位相との位相
差φj を出力する。受信信号がM相の位相変調波である
場合、検出された位相差から位相差の期待値2π/Mを
減算器33−2で減算し、位相差誤差を第1の歪み量D
j +(n) として出力する。同様に、タップ係数Cj を生成
するタップ係数生成部25−1の第2の歪み量検出手段
29−1として用いる場合には、Ij -(n) とQj -(n) の
信号を入力して第2の歪み量Dj -(n) を出力する。
【0050】また、タップ係数C'jを生成するタップ係
数生成部25−2の第1の歪み量検出手段28−2とし
て用いる場合には、I' j +(n) とQ' j +(n) の信号を入
力して第1の歪み量D' j +(n) を出力し、第2の歪み量
検出手段29−2として用いる場合には、I' j -(n) と
Q' j -(n) の信号を入力して第2の歪み量D' j -(n)を
出力する。
【0051】図6は、歪み量検出手段28,29の第2
の実施例構成を示す。図において、タップ係数Cj を生
成するタップ係数生成部25−1の第1の歪み量検出手
段28−1として用いる場合には、Ij +(n) とQj +(n)
の信号を入力し、各入力を乗算器34−1,34−2で
二乗し、加算器35で加算して瞬時振幅の二乗値を得
る。そして、除算器36を用い、1シンボル遅延素子
(T)32で得られる1シンボル前の瞬時振幅二乗値と
の比を求め、この値から1を減算器33で減算して得ら
れる振幅比の二乗のずれを第1の歪み量Dj +(n) として
出力する。同様に、タップ係数Cj を生成するタップ係
数生成部25−1の第2の歪み量検出手段29−1とし
て用いる場合には、Ij -(n) とQj -(n) の信号を入力し
て第2の歪み量Dj -(n) を出力する。また、タップ係数
C'jを生成するタップ係数生成部25−2の第1の歪み
量検出手段28−2および第2の歪み量検出手段29−
2として用いる場合も同様である。
【0052】図7は、歪み量検出手段28,29の第3
の実施例構成を示す。図において、タップ係数Cj を生
成するタップ係数生成部25−1の第1の歪み量検出手
段28−1として用いる場合には、Ij +(n) とQj +(n)
の信号を入力し、各入力を乗算器34−1,34−2で
二乗し、加算器35で加算して瞬時振幅の二乗値を得
る。この値をLOG演算回路37で対数値に変換し、1
シンボル遅延素子(T)32で得られる1シンボル前の
瞬時振幅二乗値との比の対数値を減算器33で求め、こ
の振幅比の二乗のずれの対数値を歪み量Dj +(n) として
出力する。同様に、タップ係数Cj を生成するタップ係
数生成部25−1の第2の歪み量検出手段29−1とし
て用いる場合には、Ij -(n) とQj -(n) の信号を入力し
て第2の歪み量Dj -(n) を出力する。また、タップ係数
C'jを生成するタップ係数生成部25−2の第1の歪み
量検出手段28−2および第2の歪み量検出手段29−
2として用いる場合も同様である。
【0053】図8は、タップ係数更新手段30の第1の
実施例構成を示す。図において、歪み量検出手段28,
29で得られた第1の歪み量および第2の歪み量を入力
し、各歪み量を絶対値演算回路41−1,41−2でそ
れぞれの絶対値またはそのh乗の値(hは正の整数)を
算出し、減算器42でそれらの差を得る。その差は累算
器43−1で累算し、カウンタ46で指定されるLシン
ボルの周期でラッチ44によりラッチし、乗算器45で
更新幅を決める係数を乗算する。乗算器45の出力は、
累算器43−2で累算し、タップ係数Cj またはC'j
して出力する。このとき、累算器43−1は周期Lで0
にリセットされる。1シンボル周期でタップ係数を更新
する場合は累算器43−1、ラッチ44およびカウンタ
46は不要である。
【0054】図9は、タップ係数更新手段30の第2の
実施例構成を示す。図において、歪み量検出手段28,
29で得られた第1の歪み量および第2の歪み量を入力
し、各歪み量を絶対値演算回路41−1,41−2でそ
れぞれの絶対値を算出し、減算器42でそれらの絶対値
の差を得る。その差の符号を符号器47で求め、アップ
ダウンカウンタ48に入力する。アップダウンカウンタ
48は、符号器47からの値に応じてカウントアップ、
あるいはカウントダウン、あるいはカウントしないよう
に動作する。すなわち、第1の歪み量の絶対値と第2の
歪み量の絶対値の大きさを比較し、第1の歪み量が第2
の歪み量より大きい場合はカウントダウン、その逆の場
合はカウントアップ、等しい場合はカウントしないよう
に動作する。アップダウンカウンタ48の出力は、カウ
ンタ46で指定されるLシンボルの周期でラッチ44に
よりラッチし、乗算器45で更新幅を決める係数を乗算
する。乗算器45の出力は、累算器44で累算し、タッ
プ係数C j またはC'jとして出力する。このとき、アッ
プダウンカウンタ48は周期Lで0にリセットされる。
1シンボル周期でタップ係数を更新する場合はアップダ
ウンカウンタ48、ラッチ44およびカウンタ46は不
要である。
【0055】以上の説明では、乗算を乗算器で行う構成
を示したが、一方の乗算する値がδ C や更新幅μ等の定
数で、かつその値が、2のべき乗、あるいはその逆数で
ある場合には、他方の乗算する値についてビットをシフ
トする構成としてもよい。
【0056】なお、本発明における上述した歪み量とし
てシンボル間の位相差誤差を用いる方法は、変調方式と
して差動符号化M相位相変調方式(DMPSK)やスタ
ーQAM等の位相差に送信符号を割り当てる変調方式に
有効である。また、歪み量としてシンボル間の振幅比の
ずれを用いる方法は、上記PSK変調方式やFSK変調
方式など、変調波出力が定振幅となる変調方式に有効で
ある。
【0057】
【発明の効果】上述したように、本発明の適応等化方法
および適応等化器は、従来の適応等化器に必要な同期検
波および絶対振幅の検出を要さず、また、特別なトレー
ニング信号を用いることなく、遅延検波でも適応等化を
行うことが可能となる。したがって、受信機構成が簡易
なまま適応等化処理を行うことが可能となり、複雑な受
信機構成を用いることなくマルチパス環境下での伝送特
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適応等化器を用いた受信機の基本構成
を示すブロック図。
【図2】本発明の適応等化器の同相フィルタの最適タッ
プ係数を求める制御フローを示す図。
【図3】本発明の適応等化器の直交フィルタの最適タッ
プ係数を求める制御フローを示す図。
【図4】本発明の適応等化器13の実施例構成を示すブ
ロック図。
【図5】歪み量検出手段28,29の第1の実施例構成
を示すブロック図。
【図6】歪み量検出手段28,29の第2の実施例構成
を示すブロック図。
【図7】歪み量検出手段28,29の第3の実施例構成
を示すブロック図。
【図8】タップ係数更新手段30の第1の実施例構成を
示すブロック図。
【図9】タップ係数更新手段30の第2の実施例構成を
示すブロック図。
【図10】タップ係数の最適値からのずれと1シンボル
間の位相差誤差との関係を示す図。
【図11】タップ係数の最適値からのずれと1シンボル
間の振幅比と1との差との関係を示す図。
【図12】本発明の適応等化器の基本原理を説明する
図。
【図13】従来の適応等化器を用いた受信機の基本構成
を示すブロック図。
【図14】ベースバンド適応等化器の基本構成を示すブ
ロック図。
【図15】ディジタルフィルタの基本構成を示すブロッ
ク図。
【図16】従来の適応等化器における最適タップ係数を
求める制御フローを示す図。
【符号の説明】
11 直交検波器 12 アナログ−ディジタル変換器(A/D) 13 適応等化器 14 ベースバンド遅延検波・識別判定回路 15 発振器(または周波数シンセサイザ) 21 ディジタルフィルタ部 22 タップ係数制御部 23 乗算器 24 遅延素子 25 タップ係数生成部 26 加算器 27 減算器 28 第1の歪み量検出手段 29 第2の歪み量検出手段 30 タップ係数更新手段 31 ROM 32 1シンボル遅延素子 33 減算器 34 乗算器 35 加算器 36 除算器 37 LOG演算回路 41 絶対値演算回路 42 減算器 43 累算器 44 ラッチ 45 乗算器 46 カウンタ 47 符号器 48 アップダウンカウンタ 61 自動利得制御増幅器(AGCアンプ) 62 直交検波器 63 搬送波再生回路 64 発振器(または周波数シンセサイザ) 65 アナログ−ディジタル変換器(A/D) 66 適応等化器 67 識別判定回路 71 ディジタルフィルタ部 72 同相フィルタ 73 直交フィルタ 74 加算器 75 減算器 76 タップ係数制御部 81 シフトレジスタ 82 乗算器 83 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K004 AA05 FH01 FH03 FH04 FJ17 5K046 BA01 EE02 EE06 EE19 EE32 EE37 EE41 EE51 EF13 EF18 EF21 PP09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝搬路および受信機で受けたディジタル
    変調波の波形歪みを補償する波形等化器の適応等化方法
    において、 等化器の1つのタップについて、一定量離れた第1のタ
    ップ係数および第2のタップ係数(第1のタップ係数<
    第2のタップ係数)の2つの値を用いてそれぞれの等化
    器出力を求め、 前記第1のタップ係数に対する第1の歪み量(等化器出
    力の期待値からのずれの量)および前記第2のタップ係
    数に対する第2の歪み量を検出し、 前記第1の歪み量および前記第2の歪み量の各絶対値ま
    たはそのh乗の値(hは正の整数)の大きさを比較し、
    前記第1の歪み量が前記第2の歪み量より大きい場合は
    正方向に、逆に前記第1の歪み量が前記第2の歪み量よ
    り小さい場合は負方向に逐次タップ係数を更新し、 前記第1の歪み量と前記第2の歪み量が平衡したときの
    前記第1のタップ係数と前記第2のタップ係数の中点の
    値を最適タップ係数とし、 これらの制御を各タップごとに行うことを特徴とする適
    応等化方法。
  2. 【請求項2】 タップ係数を更新する際に、第1の歪み
    量と第2の歪み量の比較をLシンボル(Lは正の整数)
    の間観測することでタップ係数の更新の方向および更新
    量を決定し、タップ係数の更新周期をLシンボルごとと
    することを特徴する請求項1に記載の適応等化方法。
  3. 【請求項3】 タップ係数を更新する際に、第1の歪み
    量と第2の歪み量の絶対値またはそのh乗の値(hは正
    の整数)の差の量に基づいて更新量を決定することを特
    徴する請求項1または請求項2に記載の適応等化方法。
  4. 【請求項4】 受信信号における1シンボル間の位相差
    とその期待値との差を歪み量とすることを特徴する請求
    項1、2、3のいずれかに記載の適応等化方法。
  5. 【請求項5】 受信信号における1シンボル間の振幅比
    とその期待値との差を歪み量とすることを特徴する請求
    項1、2、3のいずれかに記載の適応等化方法。
  6. 【請求項6】 受信信号における1シンボル間の振幅比
    の二乗とその期待値との差を歪み量とすることを特徴す
    る請求項1、2、3のいずれかに記載の適応等化方法。
  7. 【請求項7】 伝搬路および受信機で受けたディジタル
    変調波の波形歪みを補償する適応等化器において、 2つの同相フィルタと2つの直交フィルタを含むディジ
    タルフィルタ部と、それぞれのディジタルフィルタのタ
    ップ係数を生成するタップ係数制御部を備え、 前記ディジタルフィルタ部は、直交検波後の時刻n・T
    (T:シンボル周期)の同相チャネル(Iチャネル)の
    信号i(n) および直交チャネル(Qチャネル)の信号q
    (n) を入力し、該入力信号i(n) に対する同相フィルタ
    の出力と、該入力信号q(n) に対する直交フィルタの出
    力を加算して波形等化されたIチャネルのベースバンド
    信号Ie(n)を出力する加算器と、該入力信号q(n) に対
    する同相フィルタの出力から、該入力信号i(n) に対す
    る直交フィルタの出力を減算して波形等化されたQチャ
    ネルのベースバンド信号Qe(n)を出力する減算器を備
    え、 前記タップ係数制御部は、前記ディジタルフィルタ部の
    入力信号i(n) ,q(n) および出力信号Ie(n),Qe(n)
    を入力し、i(n) と定数δC を乗算する乗算器と、q
    (n) と定数δC を乗算する乗算器と、その乗算結果を1
    Tずつ遅延させる遅延素子と、制御するタップ係数の数
    だけ用意されたタップ係数生成部を備え、 同相フィルタのタップ係数Cj(j=−N,−N+1,
    …,N−1,N)、または直交フィルタのタップ係数
    C'jを生成するそれぞれのタップ係数生成部は、前記遅
    延素子の遅延量が(n−N−j)・Tの出力δC・i(n−
    N−j) およびδC・q(n−N−j)を入力し、I
    e(n),Qe(n)との加算および減算により Ij +(n)=Ie(n)+δc・i(n−N−j) Qj +(n)=Qe(n)+δc・q(n−N−j) Ij -(n)=Ie(n)−δc・i(n−N−j) Qj -(n)=Qe(n)−δc・q(n−N−j) または、 I'j +(n)=Ie(n)+δc・q(n−N−j) Q'j +(n)=Qe(n)−δc・i(n−N−j) I'j -(n)=Ie(n)−δc・q(n−N−j) Q'j -(n)=Qe(n)+δc・i(n−N−j) の各信号を生成する加算器および減算器を備え、 前記同相フィルタのタップ係数Cj を生成するタップ係
    数生成部は、Ij +(n)とQj +(n) に対する第1の歪み量
    を検出する第1の歪み量検出手段と、Ij -(n)とQj -(n)
    に対する第2の歪み量を検出する第2の歪み量検出手
    段と、前記第1の歪み量と第2の歪み量の大きさを比較
    し、その比較結果およびその差の量に応じてタップ係数
    の更新方向および更新量を決定し、前記タップ係数Cj
    を生成および出力するタップ係数更新手段とを備え、 前記直交フィルタのタップ係数C'jに対するタップ係数
    生成部は、I'j +(n)とQ'j +(n)に対する第1の歪み量を
    検出する第1の歪み検出手段と、I'j -(n)とQ'j -(n)に
    対する第2の歪み量を検出する第2の歪み検出手段と、
    前記第1の歪み量と前記第2の歪み量の大きさを比較
    し、その比較結果およびその差の量に応じてタップ係数
    の更新方向および更新量を決定し、前記タップ係数C'j
    を生成および出力するタップ係数更新手段を備えたこと
    を特徴とする適応等化器。
  8. 【請求項8】 タップ係数更新手段は、第1の歪み量と
    第2の歪み量を入力し、それぞれの絶対値またはそのh
    乗の値(hは正数)を求める絶対値演算回路と、前記絶
    対値演算回路で得られた第1の歪み量の絶対値と第2の
    歪み量絶対値の差を求める減算器と、減算結果に更新幅
    を決める定数を乗算する乗算器と、乗算器出力を累算し
    てその結果をタップ係数として出力する累算器とを備え
    たことを特徴とする請求項7に記載の適応等化器。
  9. 【請求項9】 タップ係数更新手段は、第1の歪み量と
    第2の歪み量を入力し、それぞれの絶対値を求める絶対
    値演算回路と、前記絶対値演算回路で得られた第1の歪
    み量の絶対値と第2の歪み量絶対値の差を求める減算器
    と、減算結果の符号を求める符号器と、符号器の出力に
    応じてアップカウントまたはダウンカウントするカウン
    タと、このカウンタ出力に更新幅を決める定数を乗算す
    る乗算器と、乗算器出力を累算してその結果をタップ係
    数として出力する累算器を備えたことを特徴とする請求
    項7に記載の適応等化器。
  10. 【請求項10】 歪み量検出手段は、Ij +(n) とQ
    j +(n) 、またはIj -(n)とQj -(n) 、またはI' j +(n)
    とQ' j +(n) 、またはI' j -(n) とQ' j -(n)を入力
    し、瞬時位相を求める逆正接演算手段と、その出力を1
    シンボル遅延させる遅延手段と、1シンボル間の位相差
    を求める減算器と、この位相差とその期待値との差を歪
    み量として出力する減算器を備えたことを特徴とする請
    求項7、8、9のいずれかに記載の適応等化器。
  11. 【請求項11】 歪み量検出手段は、Ij +(n) とQ
    j +(n) 、またはIj -(n)とQj -(n) 、またはI' j +(n)
    とQ' j +(n) 、またはI' j -(n) とQ' j -(n)を入力
    し、各信号の二乗を求める乗算器とそれぞれの二乗値を
    加算する加算器と、その出力(二乗振幅値)を1シンボ
    遅延させる遅延手段と、1シンボル間の二乗振幅値の比
    (二乗振幅比)を求める除算器と、この二乗振幅比とそ
    の期待値である1との差を歪み量として出力する減算器
    を備えたことを特徴とする請求項7、8、9のいずれか
    に記載の適応等化器。
  12. 【請求項12】 歪み量検出手段は、Ij +(n) とQ
    j +(n) 、またはIj -(n)とQj -(n) 、またはI' j +(n)
    とQ' j +(n) 、またはI' j -(n) とQ' j -(n)を入力
    し、各信号の二乗を求める乗算器とそれぞれの二乗値を
    加算する加算器と、その出力(二乗振幅値)の対数値を
    求める対数演算手段と、対数演算手段の出力を1シンボ
    ル遅延させる遅延手段と、1シンボル間の二乗振幅値の
    対数値の差(二乗振幅値の比の対数値)を歪み量として
    出力する減算器を備えたことを特徴とする請求項7、
    8、9のいずれかに記載の適応等化器。
JP10240704A 1998-08-26 1998-08-26 適応等化方法および適応等化器 Pending JP2000068899A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10240704A JP2000068899A (ja) 1998-08-26 1998-08-26 適応等化方法および適応等化器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10240704A JP2000068899A (ja) 1998-08-26 1998-08-26 適応等化方法および適応等化器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000068899A true JP2000068899A (ja) 2000-03-03

Family

ID=17063473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10240704A Pending JP2000068899A (ja) 1998-08-26 1998-08-26 適応等化方法および適応等化器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000068899A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002237768A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Sony Corp 送信装置および方法、受信装置および方法、ならびに、送受信装置および方法
JP2006203357A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Oki Electric Ind Co Ltd エコーキャンセラ
CN109660257A (zh) * 2017-10-11 2019-04-19 创意电子股份有限公司 可调式信号等化装置与其调整方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002237768A (ja) * 2001-02-07 2002-08-23 Sony Corp 送信装置および方法、受信装置および方法、ならびに、送受信装置および方法
JP2006203357A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Oki Electric Ind Co Ltd エコーキャンセラ
CN109660257A (zh) * 2017-10-11 2019-04-19 创意电子股份有限公司 可调式信号等化装置与其调整方法
CN109660257B (zh) * 2017-10-11 2022-12-02 创意电子股份有限公司 可调式信号等化装置与其调整方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4495159B2 (ja) 無線通信システムのための周波数領域等化器
JP3707549B2 (ja) 送信装置
JP2005538578A (ja) 適応事前等化方法及び装置
US7031382B2 (en) Non-linear equalizer system and method
JP3237827B2 (ja) 無線データ通信端末
AU615864B2 (en) Demodulator with composite transversal equalizer and eye detection clock synchronizer
US6996191B1 (en) Efficient accurate controller for envelope feedforward power amplifiers
JP3404228B2 (ja) クロック位相検出回路
WO2007043124A9 (ja) オーバーサンプリング・トランスバーサル等化器
JPH1174942A (ja) 無線受信装置
JPS5910621B2 (ja) デ−タ伝送復調器
EP1471704B1 (en) Frequency mismatch compensation for multiuser detection
JP2000068899A (ja) 適応等化方法および適応等化器
JP2000315968A (ja) 適応型信号推定器
TW200525909A (en) Wireless communication method and apparatus for performing post-detection constellation correction
KR960020134A (ko) 디지틀 통신시스팀의 판정에러 정정 방법 및 이를 실현하기 위한 디지틀 통신시스팀
EP1130866B1 (en) Correction of quadrature and gain errors in homodyne receivers
JPH0746284A (ja) フェージング補償装置
JPH05110617A (ja) 適応最尤系列推定器
JP4827449B2 (ja) 振幅位相制御装置および受信システム
JPH03280611A (ja) 適応等化器
JP4335125B2 (ja) タイミング同期回路
JP4438581B2 (ja) 復調装置及び復調方法
JPH08223237A (ja) ディジタル復調器
JPH06311195A (ja) Apsk変調信号復調装置