JP2006203357A - エコーキャンセラ - Google Patents

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Shinsuke Takada
真資 高田
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Abstract

【課題】ダブルトークが発生しても推定したエコー経路特性が乱れないようにする。
【解決手段】エコーを打消すための疑似エコーを生成する適応フィルタ7と、
適応フィルタ7の係数の総和を計算する係数パワー計算器9と、上記係数の総和の短期平均値を計算する短期平均計算器10と、上記係数の総和の長期平均値を計算する長期平均計算器11と、適応フィルタ7の係数を更新することによりエコー経路を推定し、上記短期平均値および上記長期平均値をもとに上記エコー経路の推定が収束したか否かを判定し、上記エコー経路の推定が収束したら、上記係数の更新を停止する係数更新制御器12とを備え、上記係数更新の停止後は、係数更新停止の直前の係数を用いてエコー打消しを継続する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エコー経路の適応推定によりエコーをキャンセルするエコーキャンセラに関するものである。
従来のエコーキャンセラには、送信信号および受信信号が同時に存在するダブルトークのときに、その直前までに推定して収束しているエコー経路特性が乱れないようにするために、過去の複数のタイミングで推定したエコー経路特性を記憶しておき、ダブルトークを検出したら、エコー経路の適応推定の制御動作を停止して、ダブルトークの検出時よりも所定のサンプル数だけ前に推定したエコー経路特性を用いることにより、すでに推定して収束しているエコー経路特性を保護するものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−193528号公報
しかしながら、ダブルトーク時に適応推定の制御動作を停止する上記従来のエコーキャンセラでは、実際には、いったん推定したエコー経路を保護する効果が薄いという課題があった。これは、以下の理由による。ダブルトークを検出して適応推定を停止するまでには時間が必要であるが、一般にダブルトークによってエコーキャンセラの適応フィルタ係数が乱される速度は非常に大きく、かつ被る乱れの大きさは非常に大きい。このため、ダブルトークが発生すると、それを検出して適応推定を停止する前に、一瞬の内に、せっかく推定したエコー経路特性である適応フィルタ係数を破壊してしまうのである。その結果、従来のエコーキャンセラでは、適切にエコーを打消すことができなくなり、ダブルトークが発生すると、通話音声が劣化してしまった。
さらに、ダブルトークの検出は、人と人との会話がぶつかり合う瞬間を検出するものであるため、ダブルトークの発生から検出までにかかる時間は、ぶつかり合うフレーズ(せりふ)、ぶつかり合う音声同士のレベル、そのときの音声以外の混入ノイズとの兼ね合い等によって、全くケースバイケースとなる。上記従来のエコーキャンセラでは、ダブルトークの検出時よりも所定のサンプル数だけ前に推定したエコー経路特性を用いるが、上記のようにダブルトークの発生から検出までにかかる時間はケースバイケースであるため、この所定のサンプル数をあらかじめ設定するのは困難であった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、ダブルトークが発生してもすでに推定して収束したエコー経路特性が乱れないエコーキャンセラを提供することを目的とするものである。
本発明のエコーキャンセラは、推定した適応フィルタ係数の変化量をもとにエコー経路の推定が収束したか否かを判定し、エコー経路の推定が収束したら、適応フィルタ係数の更新を停止し、その停止の直前の適応フィルタ係数を用いてエコー打消しを継続するものである。
本発明によれば、エコー経路の推定が収束したら、適応フィルタ係数の更新を停止するので、係数更新停止後にダブルトークが発生しても、推定したエコー経路特性が乱れることはなく、高品質の通話音声を提供できるという効果がある。
実施の形態1
図1は本発明の実施の形態1のエコーキャンセラのブロック構成図である。図1において、実施の形態1のエコーキャンセラ101は、適応フィルタ7と、エコー打消し加算器8と、係数パワー計算器9と、短期平均計算器10と、長期平均計算器11と、係数更新制御器12と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
このような実施の形態1のエコーキャンセラ101の動作について以下に説明する。受信側入力端子Rinから入力された音声信号は、図示しないアナログディジタル変換器によってあらかじめディジタル信号に変換されており、受信側出力端子Routおよび適応フィルタ7に入力される。受信側出力端子Routから出力された信号は、図示しないディジタルアナログ変換器によってアナログ信号に変換されたあと、ハイブリッド回路5に入力される。
ハイブリッド回路5に入力された信号は、一部は電話機6に出力され、音声信号として電話使用者に届くが、他の一部は、再び送信側入力端子Sinに入力されてしまう。これは広く「エコー」として知られる現象であり、会話を妨害する大きな要因となっている。
従来からも国際電話などでは問題としてとりあげられてきたが、とくに昨今、急速に発展したインターネット電話の一種であるVoIP(Voice over IP)では、信号経路に遅延があるため、電話使用者にとってエコー現象が顕著に感じられるようになったため、その対策が非常に重要なものとしてクローズアップされているものである。
送信側入力端子Sinに入力された信号は、エコー打消し加算器8に入力される。エコー打消し加算器8から出力された信号は、送信側出力端子Soutおよび係数更新制御器12に入力される。
図2は適応フィルタ7の構成図である。図2の適応フィルタ7は、公知のFIRフィルタ(有限長インパルス応答フィルタ)で構成されている例であり、係数群13と、乗算器群14と、加算器群15と、遅延素子群16とを有する。
図2において、h,h,h,…,hは係数更新制御器12から入力されたフィルタ係数を表し(それぞれ係数群13の1つの係数を表す)、「×」は乗算器群14の1つの乗算器を表し、「+」は加算器群15の1つの加算器を表し、Zは遅延素子群16の1つの遅延素子を表している。
また、xは受信側出力端子Rinからの音声信号を表し、yは送信側入力端子Sinからの上記のエコーを表している。また、xは音声信号xが適応フィルタ7に入力されてすぐの音声サンプルを表し、xは1サンプル分遅延した音声サンプルを表し、xは2サンプル分遅延した音声サンプルを表し、xはnサンプル分遅延した音声サンプルを表している。
係数更新制御器12は、適応フィルタ7のフィルタ係数h〜hを逐次更新してその値を適応的に変化させ、適応フィルタ7は、その適応的に変化するフィルタ係数h〜hと、音声サンプルx〜xとを用いて、ハイブリッド回路5の伝達関数、つまりエコー経路の伝達関数を推定して擬似エコーy’を生成して、エコー打消し加算器8に出力する。
そして、エコー打消し加算器8において、上記の擬似エコーy’を送信側入力端子Sinからのエコーyと加算相殺して、エコーyを打消す。なお、適応フィルタ7は、フィルタ係数h〜hを係数パワー計算器9に出力する。
適応フィルタ7の係数更新には、例えば学習同定法を用いる。この学習同定法は、式(1)のようにしてフィルタ係数h(k=0,1,2,…n)を更新するものである。
Figure 2006203357
式(1)において、h(t)はタイミングtのときの第k番目のフィルタ係数を表し、αはエコーキャンセラ101のステップゲインを表し、x(t)はタイミングtのときの第k番目の音声サンプルを表し、eはエコー打消し加算器8の出力を表している。上記のステップゲインαは、1>α>0の定数であって、大きい値であると、エコーキャンセラは収束(推定速度)が早い代わりに定常状態での打消し精度が悪く、小さい値であると、収束時間が長い代わりに定常状態での打消し精度が高精度となる。この実施の形態1では、α=0.5とするが、これに限定するものではない。なお、適応フィルタ7の係数更新に、上記の学習同定法ではなく、別の係数更新アルゴリズムを用いことも可能である。
適応フィルタ7では、係数更新制御器12から入力されたフィルタ係数h(t),h(t),h(t),…,h(t)を用いて、式(2)のようにして擬似エコーy’が生成され、打消し加算器12に出力される。
Figure 2006203357
エコー打消し加算器8では、式(3)のようにして出力eが生成され、疑似エコーy’によるエコーyの打消しがなされる。
Figure 2006203357
このエコー打消し加算器8の出力eは、エコー残差として係数更新制御器12に入力される。
係数更新制御器12では、すでに更新したフィルタ係数h(t)と、エコー残差eと、音声サンプルx(t),x(t),x(t),…x(t)とを用いて、式(1)のようにして、再び適応フィルタ7の係数を更新する。この係数更新制御器12において、音声サンプルx(t)〜x(t)は、受信側出力端子Rinからの音声信号xを、適応フィルタ7と同様に処理して生成される。
このように、適応フィルタ7の係数更新が適応的に逐次実行されることにより、徐々にエコー打消しができるようになる。
一方、適応フィルタ7のフィルタ係数h〜hは、係数パワー計算器9に入力される。係数パワー計算器9では、式(3)のようにして、適応フィルタ7の係数h(t)〜h(t)の二乗和の対数である係数パワー(係数総和)LOG_H(t)を計算する。
LOG_H(t)=20log(Σh (t))…(4)
式(4)において、Σはk=0の係数h(t)の二乗値h (t)からk=nの係数h(t)の二乗値h (t)までの総和を表している。なお、この実施の形態1では、係数パワー(係数総和)として、係数の二乗値の総和の対数を計算するようにしたが、係数の二乗値の総和を直接用いるようにしてもよく、さらには係数の二乗値の総和ではなく、係数の絶対値の総和を用いるか、またはその絶対値の総和の対数を計算するようにしてもよい。
短期平均計算器10には、係数パワー計算器9から出力された係数パワーLOG_H(t)が入力される。短期平均計算器10では、式(5)のようにして、係数パワーLOG_Hの時間的に短期間の平均値である短期平均値spoを計算する。
spo(t+1)=δ1×spo(t)+(1−δ1)×LOG_H(t)…(5)
式(5)において、spo(t)は前回計算された短期平均値を表し、spo(t+1)は今回計算される短期平均値を表している。また、δ1は平均の滑らかさを表す定数であり、1>δ1>0なる定数である。この定数δ1は、大きい値であると、信号の大局的な変化を示すようになって細かな変化は反映せず、小さい値であると、信号の細かな変化にも対応して反応するように平均を計算できる。この実施の形態1では、δ1=0.5とするが、これに限定するものではない。
長期平均計算器11には、係数パワー計算器9から出力された係数パワーLOG_H(t)が、短期平均計算器10を経由して入力される。長期平均計算器11では、式(6)のようにして、係数パワーLOG_Hの時間的に長期間の平均値である長期平均値lpoを計算する。
lpo(t+1)=δ2×lpo(t)+(1−δ2)×LOG_H(t)…(6)
式(6)において、lpo(t)は前回計算された短期平均値を表し、lpo(t+1)は今回計算される長期平均値を表している。また、δ2は平均の滑らかさを表す定数であり、1>δ2>0なる定数である。この定数δ2は、大きい値であると、信号の大局的な変化を示すようになり、細かな変化は反映せず、小さい値であると、信号の細かな変化にも対応して反応するように平均を計算できる。この実施の形態1では、δ2=0.9875とするが、これに限定するものではない。なお、短期平均計算器10で計算された短期平均値spoをさらに平均処理することで、長期平均計算として代用してもよい。
図3は実施の形態1のエコーキャンセラ101の動作を説明する図であって、係数パワーLOG_Hの短時間平均値spoおよび長時間平均値lpoの経時推移の例である。
この実施の形態1は、長期平均値lpoおよび短期平均値spoがエコー経路のパワーを示し、エコー経路のパワーが落ち着いてくる(変化の推移が小さくなる)ということが、エコー経路の推定がほぼ収束した状態になるということに着目したものである。エコー経路の推定が収束してしまえば、それ以後はエコー経路の推定自体は停止させ、擬似エコーy’の生成と、エコー打消し加算器8でのエコー打消しさえ継続して実行すれば、たとえダブルトーク状態が発生しても、係数を乱されることなく、エコーだけを除去できる。
係数更新制御器12には、短期平均計算器10から出力された短期平均値spoが、長期平均計算器11を経由して入力される。また、係数更新制御器12には、長期平均計算器11から出力された長期平均値lpoも入力される。係数更新制御器12は、長期平均値lpoが短期平均値spoに追いついたか否かを判定し、短期平均値spoが長期平均値lpoを上回っている期間では、式(1)によって適応フィルタ7の係数更新を実行し、長期平均値lpoが短期平均値spoに追いついたことを検出したら、それ以降の期間では係数更新を停止する。
図3では、時刻Tstop1以前の期間では、短期平均値spoが長期平均値lpoを上回っており、適応フィルタ7の係数更新が実行されるが、時刻Tstop1で、短期平均値spoおよび長期平均値lpoがともに値STに収束し、短期平均値spoが長期平均値lpoに追いつくと、そのことが係数更新制御器12によって検出され、時刻Tstop1以降の期間では、適応フィルタ7の係数更新が停止される。
このように、係数更新制御器12は、短期平均値spoと長期平均値lpoの差分dif_SLをもとに、エコー経路の推定が収束(終了)したことを検出し、長期平均値lpoが短期平均値spoに追いついたことを検出することでエコー経路の推定が終了したと判定し、適応フィルタ7の係数更新を停止する。
長期平均値lpoが短期平均値spoに追いついた時点(エコー経路の推定が収束したこと)を検出するには、以下のようにすればよい。まず、係数更新制御器12は、式(7)のようにして、短期平均値spo(t+1)と長期平均値lpo(t+1)の差分diff_SLを計算する。
dif_SL=spo(t+1)−lpo(t+1)…(7)
なお、信号の多少の上下差をカバーするため、上記式(7)を式(7)’のようにして用いてもよい。
dif_SL=|spo(t)−lpo(t)|…(7)’
式(7)’において、|…|は絶対値の計算を表している。
次に、係数更新制御器12は、上記の差分dif_SLが式(8)を満たすか否かを判定する。
dif_SL=0…(8)
そして、係数更新制御器12は、式(8)が成立しなければ、エコー経路の推定が収束していないとして係数更新を実行し、式(8)が成立すれば、エコー経路の推定が収束したことを検出したものとして以後の係数更新を停止する。
なお、検出にある程度の幅を持たせるのであれば、式(8)を式(8)’のようにして用いてもよい。
dif_SL≦δ3…(8)’
この場合には、係数更新制御器12は、上記の差分dif_SLにおいて、式(8)’が成立しなければ、エコー経路の推定が収束していないとして係数更新を実行し、式(8)’が成立すれば、エコー経路の推定が収束したことを検出したものとして以後の係数更新を停止する。この実施の形態1では、δ3=3[dB]とするが、これに限定するものではない。
一方、適応フィルタ7では、係数更新の停止以降も、係数更新停止直前の係数を用いて擬似エコーy’の生成が継続して実行され、この擬似エコーy’をエコー打消し加算器8でエコーyと加算相殺することで、エコー打消しは継続される。
このように、実施の形態1では、係数パワーLOG_Hを用いてエコー経路推定の収束を検出するが、これは、エコー残差eを用いてエコー経路推定の収束を検出する場合に比較して、以下に説明する効果がある。
音声には、波形振幅の大きい部分と小さい部分とが時間的に連続し、音声の波形は、絶えず変化しながら継続している。エコーは、音声が反射することで発生するが、このエコーの波形も、上記の音声波形に準じて、エコー元の音声信号の波形に従って大小変化する。
従って、受信側出力端子Routからのエコー元の音声信号xの振幅が大きいときは、エコーyも大きく、逆にエコー元の音声信号xの振幅が小さいときは、エコーyも小さくなる。そして、エコーキャンセラのエコー経路推定の収束初期の内は、エコー残差eは、エコーキャンセラ内でのエコー経路推定の収束状態にかかわらず、エコー元の音声信号xの振幅の大小変化およびエコーyの振幅の大小変化に強く影響を受ける場合が多い。このため、エコー残差eを収束の判定に用いた場合には、エコーキャンセラのエコー経路推定の収束の様子を必ずしも反映するとは限らない。
これに対し、係数h〜hの係数パワーLOG_Hの成長は、エコー元の音声信号xの振幅の大小変化およびエコーyの振幅の大小変化に影響されずに、単調に増加するものである。このため、係数パワーLOG_Hからエコー経路推定の収束を判定すれば、エコー残差eを単純に用いてエコー経路推定の収束を判定するよりも、精密にエコーキャンセラのエコー経路推定の収束の様子をモニターできるので、エコー経路推定の収束を精密に検出できる。
以上のように実施の形態1によれば、適応フィルタ7の係数パワーLOG_Hを係数パワー計算器9で計算し、この係数パワーLOG_Hの短期平均値spo,長期平均値lpoを短期平均計算器10,長期平均計算器11でそれぞれ計算し、係数更新制御器12において、長期平均値lpoと短期平均値spoとをもとに適応フィルタ7のエコー経路の推定が終了したか否かを判定し、エコー経路の推定が終了したら、適応フィルタ7の係数更新を停止し、係数更新の停止後も、擬似エコーy’の生成およびエコー打消しは継続することにより、エコー経路推定の終了後、たとえダブルトークが発生しても、適応フィルタ7の係数の乱れは全くなく、十分にエコーを除去できるので、高品質の通話音声を提供できる。
また、実施の形態1では、エコー経路推定を終了すれば、ダブルトーク検出の必要がないため、エコー経路推定の終了後は、ダブルトーク検出器を動作させるための電力や、ダブルトークを検出するためのソフトウェアの駆動能力を節約できる。
さらに、エコー経路推定の終了までにダブルトークが発生しないと想定できる場合や、エコー経路推定の終了までは若干のエコーが残ることを許容できる場合には、ダブルトーク検出器自体を設けない構成とするころができ、装置規模の縮小化が可能となる。
また、上記従来のエコーキャンセラでは、推定した係数を所定のサンプル数分(kサンプル数分)保持しておくことが必要であるので、大容量のメモリ(係数レジスタ)を必要とするが、実施の形態1では、そのような大容量のメモリを必要としない。一例として、128タップが1セットの係数レジスタを用いた場合は、上記従来のエコーキャンセラでは、kセットの係数タップ、つまりk×128個のメモリを必要とする。仮にk=30とすると、上記従来のエコーキャンセラでは、3840個分ものデータを常時保持するためのメモリが必要になるが、実施の形態1では、このメモリは必要ない。
実施の形態2
図4は本発明の実施の形態2のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図1と同様のものには同じ符号を付してある。図4において、実施の形態2のエコーキャンセラ102は、適応フィルタ7と、エコー打消し加算器8と、係数パワー計算器9と、長期平均計算器20と、差分計算器21と、係数更新制御器22と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態2のエコーキャンセラ102は、上記実施の形態1のエコーキャンセラ101(図1参照)において、短期平均計算器10を設けず、長期平均計算器11,係数更新制御器12に換えて長期平均計算器20,差分計算器21,係数更新制御器22を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態1のエコーキャンセラ101と同じである。
このような実施の形態2のエコーキャンセラ102の長期平均計算器20、差分計算器21、および係数更新制御器22の動作について以下に説明する。長期平均計算器20には、係数パワー計算器9から出力された係数パワーLOG_H(t)が入力される。長期平均計算器20は、式(9)のようにして、係数パワーLOG_Hの時間的に長期間の平均値である長期平均値lpodを計算する。
lpod(t+1)=δ4×lpod(t)+(1−δ4)×LOG_H(t)
…(9)
式(9)において、lpod(t)は前回計算された長期平均値を表し、lpod(t+1)は今回計算される長期平均値を表している。また、δ4は平均の滑らかさを表す定数であり、1>δ4>0なる定数である。この定数δ4は、大きい値であると、信号の大局的な変化を示すようになり、細かな変化は反映せず、小い値であると、信号の細かな変化にも対応して反応するように平均を計算できる。この実施の形態2では、0.9875を用いたが、これに限定するものではない。
長期平均計算器20から出力された長期平均値lpod(t+1)は、差分計算器21に入力される。差分計算器21では、式(10)のようにして、今回の長期平均値lpod(t+1)と前回の長期平均値lpod(t)の差分dif_lpodを計算する。
dif_lpod=lpod(t+1)−lpod(t)…(10)
差分計算器21から出力された差分dif_lpodは、係数更新制御器22に入力される。係数更新制御器22は、更新されたフィルタ係数の前回からの変化量が頭打ちになったことを、上記の差分dif_lpodをもとに検出し、長期平均値lpodの変化量である差分dif_lpodが十分小さくなったときに、適応フィルタ7のエコー経路の推定が十分に進行して、もはや継続してエコー経路の推定をする必要がなくなり、エコー経路の推定が収束したと判定して、適応フォルタ7の係数更新を停止する。なお、係数更新停止後も、適応フィルタ7での擬似エコーy’の生成およびエコー打消し加算器8でのエコー打消しを継続するのは、上記実施の形態1と同様である。
エコー経路の推定が収束したことを検出するには、以下のようにすればよい。まず、係数更新制御器22は、上記の差分dif_lpodが式(10)を満たすか否かを判定する。
dif_lpod≦δ5…(11)
そして、係数更新制御器22は、式(11)が成立しなければ、エコー経路の推定が収束していないとして、上記実施の形態1の係数更新制御器12と同様にして係数更新を実行し、式(11)が成立すれば、エコー経路の推定が収束したことを検出したものとして、以後の係数更新を停止する。この実施の形態2では、δ5=0.5[dB]としたが、これに限定するものではない。
以上のように実施の形態2によれば、適応フィルタ7の係数パワーLOG_Hを係数パワー計算器9で計算し、この係数パワーLOG_Hの長期平均値lpodを長期平均計算器20で計算し、この長期平均値lpodの変化量(差分)dif_lpodを差分計算器21で計算し、係数更新制御器22において、長期平均値lpodの変化量dif_lpodをもとに適応フィルタ7のエコー経路の推定が終了したか否かを判定し、エコー経路の推定が終了したら、適応フィルタ7の係数更新を停止し、係数更新の停止後も、擬似エコーy’の生成およびエコー打消しは継続することにより、エコー経路推定の終了後、たとえダブルトークが発生しても、適応フィルタ7の係数の乱れは全くなく、十分にエコーを除去できるので、高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態3
図5は本発明の実施の形態3のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図1または図4と同様のものには同じ符号を付してある。図5において、実施の形態3のエコーキャンセラ103は、適応フィルタ7と、エコー打消し加算器8と、係数パワー計算器9と、短期平均計算器10と、計数カウンタ30と、差分計算器31と、係数更新制御器32と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態3のエコーキャンセラ103は、上記実施の形態1のエコーキャンセラ101(図1参照)において、長期平均計算器11,係数更新制御器12に換えて計数カウンタ30,差分計算器31,係数更新制御器32を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態1のエコーキャンセラ101と同じである。
このような実施の形態3のエコーキャンセラ103の計数カウンタ30、差分計算器31、および係数更新制御器32の動作について以下に説明する。計数カウンタ30には、短期平均計算器10から出力された短期平均値spoが入力される。計数カウンタ30では、短期平均値spoが短期平均計算器10から何回出力されたかをカウントし、その短期平均値spoが出力された回数をあらかじめ定めた回数F_COUNTと比較し、上記の回数F_COUNTおきに、短期平均値spoを差分計算器31に出力する。この実施の形態3では、例えばF_COUNT=80として、80サンプルごとの短期平均値spo(spo(t+1),spo(t+81),…)を抽出して、差分計算器31に出力する(80回おきに短期平均値spoを差分計算器31に出力する)。
差分計算器31では、式(11)のようにして、短期平均値spo(t+1)とその80サンプル前の短期平均値spo(t+1−80)との差分dif_F_COUNTを計算する。
dif_F_COUNT=spo(t+1)−spo(t+1−80)…(12)
差分計算器31から出力された差分dif_F_COUNTは、係数更新制御器32に入力される。係数更新制御器32は、更新されたフィルタ係数の前回からの変化量が頭打ちになったことを、上記の差分dif_F_COUNTをもとに検出し、所定サンプル間隔ごとの短期平均値spoの変化量である差分dif_F_COUNTが十分小さくなり、例えば0.5[dB]以下になったときに、エコー経路の推定が収束したと判定して、適応フォルタ7の係数更新を停止する。なお、係数更新停止後も、適応フィルタ7での擬似エコーy’の生成およびエコー打消し加算器8でのエコー打消しを継続するのは、上記実施の形態1と同様である。
エコー経路の推定が収束したことを検出するには、以下のようにすればよい。まず、係数更新制御器32は、上記の差分dif_F_COUNTが式(13)を満たすか否かを判定する。
dif_F_COUNT≦δ6…(13)
そして、係数更新制御器32は、式(13)が成立しなければ、エコー経路の推定が収束していないとして、上記実施の形態1の係数更新制御器12と同様にして係数更新を実行し、式(13)が成立すれば、エコー経路の推定が収束したことを検出したものとして、以後の係数更新を停止する。なお、この実施の形態3では、δ6=0.5[dB]としたが、これは図3に示した、エコー経路の推定がほぼ収束した状態(時刻Tstop1以降)における短期平均値spoの単位時間当たりの変化量(傾き)より求めた値であって、この値に限定されるものではない。
以上のように実施の形態3によれば、適応フィルタ7の係数パワーLOG_Hを係数パワー計算器9で計算し、この係数パワーLOG_Hの短期平均値spoを短期平均計算器10で計算し、計数カウンタ30において、短期平均計算器10からの短期平均値spoの出力回数を計数して、所定のサンプル間隔で短期平均値spoを抽出し、計数カウンタ30で抽出された短期平均値spoの変化量(差分)dif_F_COUNTを差分計算器31で計算し、係数更新制御器32において、所定サンプル間隔ごとの短期平均値spoの変化量dif_F_COUNTをもとに適応フィルタ7のエコー経路の推定が終了したか否かを判定し、エコー経路の推定が終了したら、適応フィルタ7の係数更新を停止し、係数更新の停止後も、擬似エコーy’の生成およびエコー打消しは継続することにより、上記実施の形態1または2と同様の効果に加え、所望のサンプル間隔(所望の時間長)で適応フィルタ7の係数更新の実行/停止を制御ができるので、エコーキャンセラの適用系に応じて細かな係数更新制御の調整ができるようになり、より高品質の音声通話を提供できる。
実施の形態4
図6は本発明の実施の形態4のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図1と同様のものには同じ符号を付してある。図6において、実施の形態4のエコーキャンセラ104は、適応フィルタ7と、エコー打消し加算器8と、係数パワー計算器9と、短期平均計算器10と、上昇カウンタ40と、係数更新制御器41と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態4のエコーキャンセラ104は、上記実施の形態1のエコーキャンセラ101(図1参照)において、長期平均計算器11,係数更新制御器12に換えて上昇カウンタ40,係数更新制御器41を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態1のエコーキャンセラ101と同じである。
このような実施の形態4のエコーキャンセラ104の上昇カウンタ40および係数更新制御器41の動作について以下に説明する。上昇カウンタ40には、短期平均計算器10から出力された短期平均値spo(t+1)が入力される。上昇カウンタ40では、今回の短期平均値spo(t+1)が前回の短期平均値spo(t)よりも上昇していれば、カウンタのカウント数COUNT_ADPを1だけ増やし、上昇していなければ、カウント数COUNT_ADPを増やさない。
さらに、上昇カウンタ40は、カウント数COUNT_ADPを、あらかじめ定めた回数NEXT_ADP_COUNTと比較し、式(14)が成立するか否かを判定する。
COUNT_ADP=NEXT_ADP_COUNT…(14)
そして、上昇カウンタ40は、式(14)が成立すると、その時点からNEXT_ADP_COUNTの回数分だけ係数更新を継続させるための信号NEXT_ADPを係数更新制御器41に出力する。
係数更新制御器41は、初期状態においては、無条件にNEXT_ADP_COUNTの回数分だけ係数更新を継続するが、その後においては、上記の信号NEXT_ADPが入力されるごとに、その時点からNEXT_ADP_COUNTの回数分だけ、上記実施の形態1の係数更新制御器12と同様にして係数更新を継続する。そして、係数更新制御器41は、NEXT_ADP_COUNTの回数分だけ係数更新を継続後、上記の信号NEXT_ADPが入力されるまでは、係数更新を停止する。この実施の形態4では、NEXT_ADP_COUNT=80とするが、これに限定するものではない。
エコー経路の推定が進み、係数パワーLOG_Hの上昇が頭打ちになると、上昇カウンタ40のカウント数COUNT_ADPの値はなかなか上昇しなくなり、その結果、係数更新制御器41での係数更新が停止され、ダブルトークが発生しても、実施の形態4のエコーキャンセラ104は影響を受けなくなる。従って、係数更新制御器41は、短期平均計算器10から出力される短期平均値spoが上昇しなくなったときに、適応フィルタ7のエコー経路の推定が十分に進み、もはや継続してエコー経路の推定をする必要がなくなり、エコー経路の推定が収束したものとして、適応フォルタ7の係数更新を停止する。なお、係数更新停止後も、適応フィルタ7での擬似エコーy’の生成およびエコー打消し加算器8でのエコー打消しを継続するのは、上記実施の形態1と同様である。
以上のように実施の形態4によれば、適応フィルタ7の係数パワーLOG_Hを係数パワー計算器9で計算し、この係数パワーLOG_Hの短期平均値spoを短期平均計算器10で計算し、短期平均計算器10からの短期平均値spoの値が上昇している回数を上昇カウンタ40で計数し、係数更新制御器41において、短期平均値spoの値が上昇している頻度をもとに適応フィルタ7のエコー経路の推定が終了したか否かを判定し、エコー経路の推定が終了したら、適応フィルタ7の係数更新を停止し、係数更新の停止後も、擬似エコーy’の生成およびエコー打消しは継続することにより、上記実施の形態3と同様の効果に加え、差分計算器を省くことができるので、ハードウェア規模およびソフトウェアの規模が小さいエコーキャンセラを実現できる。
実施の形態5
図7は本発明の実施の形態5のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図1と同様のものには同じ符号を付してある。図7において、実施の形態5のエコーキャンセラ105は、適応フィルタ7と、エコー打消し加算器8と、係数パワー計算器9と、短期平均計算器10と、長期平均計算器11と、差分計算器11と、係数更新制御器12と、消去量計算器50と、減少時間判定器51と、更新再開判定器52と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態5のエコーキャンセラ105は、上記実施の形態1のエコーキャンセラ101(図1参照)において、消去量計算器50と、減少時間判定器51と、更新再開判定器52を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態1のエコーキャンセラ101と同じである。
上記実施の形態1では、いったん係数更新を停止した後は、係数は一切更新されることがなかった。しかしながら、実用状態においては、まれに、エコー経路の再推定が必要になることがある。これは、エコー経路が変化してしまった場合であって、例えば、エコー経路の結線状態が変化したり、エコー経路自体が別物に変ってしまう場合である。この実施の形態5では、消去量計算器50,減少時間判定器51,更新再開判定器52を設け、上記のようなエコー経路の変化があったときに、エコー経路の再推定を実行できるようにしている。
このような実施の形態5のエコーキャンセラ105の消去量計算器50、減少時間判定器51、および更新再開判定器52の動作について以下に説明する。エコー経路の推定が収束して係数更新が停止されるまでの実施の形態5のエコーキャンセラ105の動作は、上記実施の形態1のエコーキャンセラ101と同じである。
消去量計算器50は、式(15)のようにして、エコー打消し加算器8に入力される打消し前のエコーy(t)と、エコー打消し加算器8から出力されるエコー打消し後のエコー残差e(t)とを用いて、エコー消去量ACANC(t)を計算する。
ACANC(t)=20log(y(t)/e(t))…(15)
なお、式(15)では、信号y(t),e(t)をそのまま用いるようにしたが、おのおのy(t),e(t)の平均値、あるいはy(t),e(t)の絶対値|y|,|e|の平均値を用いるようにしてもよい。また、式(15)では、エコー消去量ACANC(t)として、(y(t)/e(t))の対数を計算するようにしたが、(y(t)/e(t))をそのままエコー消去量ACANC(t)として用いるようにしてもよい。
上記のエコー消去量ACANCは、エコー経路が一定であれば、徐々に上昇した後に、その上昇の大きさが頭打ちになり、その後一定の値を維持し続ける性質を持っている。例えば、20[dB]に達すると、以後20[dB]を維持し続ける特質がある。一方、エコー経路が変化してしまうと、一定の値を維持していたエコー消去量ACANCは減少し、係数更新を再開しない限り、再び上昇することはない。この実施の形態5は、このようなエコー消去量ACANCの性質に着目したものである。
図8は実施の形態5のエコーキャンセラ105の動作を説明する図であって、(a)は係数パワーLOG_Hの短時間平均値spoおよび長時間平均値lpoの経時推移の例であり、(b)はエコー消去量ACANCの経時推移の例である。図8において、図3と同様のものには同じ符号を付してある。
消去量計算器50には、係数更新制御器12から、係数更新を停止しているか継続されているかを通知する信号が入力されている。消去量計算器50は、係数更新が停止すると、エコー消去量ACANCを減少時間判定器51に出力する。
減少時間判定器51は、上記のエコー消去量ACANCが減少したか否かを判定し、エコー消去量ACANCの減少を検出すると、減少状態継続時間TRC_COMのカウントを開始する。そして、減少時間判定器51は、減少状態継続時間TRC_COMが、あらかじめ定めた時間TRC、例えば16000サンプル(2[秒])に達したか否かを判定し、減少状態継続時間TRC_COMが上記のTRCに達したら、そのことを再開更新判定器52に通知する。ここで、あらかじめ定めた時間TRCとは、ダブルトークによる通話音声の劣化ではなく、エコー経路の変化により生じた通話音声の劣化であることを検出するために必要な時間であり、人と人との会話がぶつかり合うダブルトークの時間よりも十分長い時間であればよい。
更新再開判定器52には、係数更新制御器12から、係数更新を停止しているか継続されているかを通知する信号が入力されている。更新再開判定器52は、係数更新の停止期間において、減少状態継続時間TRC_COMがTRCに達したら、係数更新を強制的に再開するように命令する更新再開信号を係数更新制御器12に出力する。
係数更新制御器12では、更新再開判定器52から上記の更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7の係数を全て初期化して、係数更新を再開する。このとき、減少時間判定器51もリセットされる。
なお、この実施の形態5では、TRC=16000サンプル(2[秒])としたが、
これは本実施の形態において8[kHz]サンプリングを前提としたためであり、勿論
この値に限定されるものではない。
図8では、時刻Tstop1でエコー経路の推定が収束して、係数更新が停止された後、時刻T0で、エコー経路が変化してエコー消去量ACANCが減少し、このエコー消去量ACANCの減少が減少時間判定器51で検出され、時刻T0から減少状態継続時間TRC_COMのカウントが開始される。そして、時刻T0からTRCを経過した時刻T1で、減少状態継続時間TRC_COMがTRCに達したと減少時間判定器51で判定されて、更新再開判定器52から上記の更新再開信号が係数更新制御器12に出力され、適応フィルタ7の係数が初期化されて、エコー経路の再推定が開始される。
以上のように実施の形態5によれば、エコー消去量ACANCを消去量計算器50で計算し、減少時間判定器51において、エコー消去量ACANCの減少を検出して、エコー消去量ACANCの減少状態継続時間TRC_COMが所定の時間TRCに達したか否かを判定し、減少状態継続時間TRC_COMがTRCに達したら、エコー経路推定の再開を更新再開判定器52から更新計数制御器12に命令し、適応フィルタ7の係数更新を再開することにより、上記実施の形態1と同様の効果に加え、エコー経路が変化してしまった場合でも、エコー経路の再推定を実行でき、再びエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態6
図9は本発明の実施の形態6のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図7と同様のものには同じ符号を付してある。図9において、実施の形態6のエコーキャンセラ106は、適応フィルタ7と、エコー打消し加算器8と、係数パワー計算器9と、短期平均計算器10と、長期平均計算器11と、差分計算器11と、係数更新制御器12と、消去量計算器50と、減少量判定器60と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態6のエコーキャンセラ106は、上記実施の形態5のエコーキャンセラ105(図7参照)において、減少時間判定器51,更新再開判定器52に換えてそれぞれ減少量判定器60,更新再開判定器61を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態5のエコーキャンセラ105と同じである。
上記実施の形態1では、いったん係数更新を停止した後は、係数は一切更新されることがなかった。しかしながら、実用状態においては、まれに、エコー経路の再推定が必要になることがあるのは、上記実施の形態5で説明した通りである。上記実施の形態5では、このようなエコー経路の再推定が必要となるエコー経路の変化があったとき、エコー経路の再推定を開始するために、エコー消去量ACANCの減少状態が継続している時間を利用したのだが、エコー経路の変化が非常に大きいときには、むしろエコー消去量ACANCの減少状態継続時間よりも、エコー消去量ACANCの減少量そのものの大きさを目安にエコー経路の再推定を開始したほうが都合がよい場合がある。この実施の形態6は、この点を鑑みたものである。
このような実施の形態6のエコーキャンセラ106の減少量判定器60および更新再開判定器61の動作について以下に説明する。エコー経路の推定が収束して係数更新が停止されるまでの実施の形態6のエコーキャンセラ106の動作は、上記実施の形態5のエコーキャンセラ105と同じである。
図10は実施の形態6のエコーキャンセラ106の動作を説明する図であって、(a)は係数パワーLOG_Hの短時間平均値spoおよび長時間平均値lpoの経時推移の例であり、(b)はエコー消去量ACANCの経時推移の例である。図10において、図8と同様のものには同じ符号を付してある。
減少量判定器60には、係数更新が停止すると、消去量計算器50からエコー消去量ACANCが入力される。減少量判定器60は、上記のエコー消去量ACANCが減少したか否かを判定し、エコー消去量ACANCの減少を検出すると、そのエコー消去量ACANCの減少量が、あらかじめ定めた量ARM、例えば6[dB]に達したか否かを判定する。そして、減少量判定器60は、エコー消去量ACANCの減少量が上記のARMに達したら、そのことを再開更新判定器61に通知する。ここで、あらかじめ定めた量ARMとは、ダブルトークによる通話音声の劣化ではなく、エコー経路の変化により生じた通話音声の劣化であることを検出するために必要なエコー消去量ACANCの減少量であり、人と人との会話がぶつかり合うダブルトークにおけるエコー消去量の減少量よりも十分多い量であればよい。
更新再開判定器61には、係数更新制御器12から、係数更新を停止しているか継続されているかを通知する信号が入力されている。更新再開判定器61は、係数更新の停止期間において、エコー消去量ACANCの減少量が上記のARMに達したら、係数更新を強制的に再開するように命令する更新再開信号を係数更新制御器12に出力する。
係数更新制御器12では、減少量判定器60から上記の更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7の係数を全て初期化して、係数更新を再開する。このとき、減少量判定器60もリセットされる。この実施の形態6では、ARM=6[dB]とするが、これに限定するものではない。
図10では、時刻Tstop1でエコー経路の推定が収束して、係数更新が停止された後、時刻T0で、エコー経路が変化してエコー消去量ACANCが減少し、このエコー消去量ACANCの減少が減少量判定器60で検出される。そして、時刻T2で、エコー消去量ACANCの減少量がARMに達したと減少量判定器60で判定されて、更新再開判定器61から上記の更新再開信号が係数更新制御器12に出力され、適応フィルタ7の係数が初期化されて、エコー経路の再推定が開始される。
以上のように実施の形態6によれば、エコー消去量ACANCを消去量計算器50で計算し、減少量判定器60において、エコー消去量ACANCの減少を検出して、エコー消去量ACANCの減少量が所定の量ARMに達したか否かを判定し、エコー消去量ACANCの減少量がARMにに達したら、エコー経路推定の再開を更新再開判定器61から更新計数制御器12に命令し、適応フィルタ7の係数更新を再開することにより、上記実施の形態1と同様の効果に加え、エコー経路の変化が大きく急峻な場合に、一定時間待つことなく速やかにエコー経路の再推定を実行でき、再び速やかにエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態7
図11は本発明の実施の形態7のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図9と同様のものには同じ符号を付してある。図11において、実施の形態7のエコーキャンセラ107は、適応フィルタ7と、エコー打消し加算器8と、係数パワー計算器9と、短期平均計算器10と、長期平均計算器11と、差分計算器11と、係数更新制御器12と、消去量計算器50と、減少状態判定器70と、更新再開判定器71と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態7のエコーキャンセラ107は、上記実施の形態6のエコーキャンセラ106(図9参照)において、減少量判定器60,更新再開判定器61に換えてそれぞれ減少状態判定器70,更新再開判定器71を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態6のエコーキャンセラ106と同じである。
このような実施の形態7のエコーキャンセラ107の減少状態判定器70および更新再開判定器71の動作について以下に説明する。エコー経路の推定が収束して係数更新が停止されるまでの実施の形態7のエコーキャンセラ107の動作は、上記実施の形態6のエコーキャンセラ106と同じである。
図12は実施の形態7のエコーキャンセラ107の動作を説明する図であって、(a)は係数パワーLOG_Hの短時間平均値spoおよび長時間平均値lpoの経時推移の例であり、(b)はエコー消去量ACANCの経時推移の例である。図12において、図8または図10と同様のものには同じ符号を付してある。
減少状態判定器70には、係数更新が停止すると、消去量計算器50からエコー消去量ACANCが入力される。減少状態判定器70は、上記のエコー消去量ACANCが減少したか否かを判定し、エコー消去量ACANCの減少を検出すると、そのエコー消去量ACANCの減少量が、あらかじめ定めた量ARM以上であるか否かを判定し、エコー消去量ACANCの減少量がARM以上になったら、さらにエコー消去量ACANCの減少量が上記のARM以上である時間が、あらかじめ定めた時間TRMに達したか否かを判定する。そして、減少状態判定器70は、エコー消去量ACANCの減少量がARM以上になっている時間が、上記のTRMに達したら、そのことを再開更新判定器71に通知する。
更新再開判定器71には、係数更新制御器12から、係数更新を停止しているか継続されているかを通知する信号が入力されている。更新再開判定器71は、係数更新の停止期間において、エコー消去量ACANCの減少量がARM以上になっている時間が、TRMに達したら、係数更新を強制的に再開するように命令する更新再開信号を係数更新制御器12に出力する。
係数更新制御器12では、減少状態判定器70から上記の更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7の係数を全て初期化して、係数更新を再開する。このとき、減少状態判定器70もリセットされる。この実施の形態7では、ARM=6[dB],TRC=2[秒]とするが、これに限定するものではない。
図12では、時刻Tstop1でエコー経路の推定が収束して、係数更新が停止された後、時刻T0で、エコー経路が変化してエコー消去量ACANCが減少し、このエコー消去量ACANCの減少が減少状態判定器70で検出される。そして、時刻T2で、エコー消去量ACANCの減少量がARM以上になったと減少状態判定器70で判定され、さらに時刻T2からTRCを経過した時刻T1で、エコー消去量ACANCの減少量がARM以上になっている時間が、TRCに達したと減少状態判定器70で判定されて、更新再開判定器71から上記の更新再開信号が係数更新制御器12に出力され、適応フィルタ7の係数が初期化されて、エコー経路の再推定が開始される。
以上のように実施の形態7によれば、エコー消去量ACANCを消去量計算器50で計算し、減少状態判定器70において、エコー消去量ACANCの減少を検出して、エコー消去量ACANCの減少量が所定の量ARM以上である時間が、所定の時間TRCに達したか否かを判定し、エコー消去量ACANCの減少量がARM以上である時間が、TRCに達したら、エコー経路推定の再開を更新再開判定器71から更新計数制御器12に命令し、適応フィルタ7の係数更新を再開することにより、上記実施の形態1と同様の効果に加え、エコー消去量ACANCの減少量だけでなく、減少の継続時間をもとに係数更新再開のタイミングを制御できるので、更新再開のタイミングをより細かく制御して、エコーをより良好に除去できる。
例えば、TRCを適切に設定することによって、エコー経路が一瞬だけ瞬間的に変化するようなケース(接触不良等)では、すぐに再推定を開始するのではなく、推定した適応フィルタ係数をクリアせずに用いることができ、恒久的なエコー経路変化では、その経路変化に追従できる等の効果が期待できる。
実施の形態8
図13は本発明の実施の形態8のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図4または図7と同様のものには同じ符号を付してある。図13において、実施の形態8のエコーキャンセラ108は、適応フィルタ7と、係数更新制御器22と、差分計算器21と、長期平均計算器20と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少時間カウンタ51と、更新再開判定器52と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態8のエコーキャンセラ108は、上記実施の形態2のエコーキャンセラ102(図4参照)において、上記実施の形態5のエコーキャンセラ105(図7参照)の消去量計算器50と、減少時間カウンタ51と、更新再開判定器52とを設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態2のエコーキャンセラ102と同じである。そして、消去量計算器50、減少時間カウンタ51、および更新再開判定器52の動作に関しては、上記実施の形態5で説明した通りであり、係数更新制御器22は、更新再開判定器52から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態8によれば、上記実施の形態2と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少時間カウンタ51,更新再開判定器52を設けたことにより、上記実施の形態5と同様に、エコー経路が変化してしまった場合でも、エコー経路の再推定を実行でき、再びエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態9
図14は本発明の実施の形態9のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図9または図13と同様のものには同じ符号を付してある。図14において、実施の形態9のエコーキャンセラ109は、適応フィルタ7と、係数更新制御器22と、差分計算器21と、長期平均計算器20と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少量カウンタ60と、更新再開判定器61と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態9のエコーキャンセラ109は、上記実施の形態8のエコーキャンセラ108(図13参照)において、減少時間カウンタ51に換えて上記実施の形態6のエコーキャンセラ106(図9参照)の減少量判定器60を設け、更新再開判定器52に換えて上記実施の形態6のエコーキャンセラ106の更新再開判定器61を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態8のエコーキャンセラ108と同じである。そして、消去量計算器50、減少量判定器60、および更新再開判定器61の動作に関しては、上記実施の形態6で説明した通りであり、係数更新制御器22は、更新再開判定器61から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態9によれば、上記実施の形態2と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少量判定器60,更新再開判定器61を設けたことにより、上記実施の形態6と同様に、エコー経路の変化が大きく急峻な場合に、一定時間待つことなく速やかにエコー経路の再推定を実行でき、再び速やかにエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態10
図15は本発明の実施の形態10のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図11または図14と同様のものには同じ符号を付してある。図15において、実施の形態10のエコーキャンセラ110は、適応フィルタ7と、係数更新制御器22と、差分計算器21と、長期平均計算器20と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少状態判定器70と、更新再開判定器71と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態10のエコーキャンセラ110は、上記実施の形態9のエコーキャンセラ109(図14参照)において、減少量判定器60に換えて上記実施の形態7のエコーキャンセラ107(図11参照)の減少状態判定器70を設け、更新再開判定器61に換えて上記実施の形態7のエコーキャンセラ107の更新再開判定器71を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態9のエコーキャンセラ109と同じである。そして、消去量計算器50、減少状態判定器70、および更新再開判定器71の動作に関しては、上記実施の形態7で説明した通りであり、係数更新制御器22は、更新再開判定器71から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態10によれば、上記実施の形態2と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少状態判定器70,更新再開判定器71を設けたことにより、上記実施の形態7と同様に、更新再開のタイミングをより細かく制御して、エコーをより良好に除去できる。
実施の形態11
図16は本発明の実施の形態11のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図5または図7と同様のものには同じ符号を付してある。図16において、実施の形態11のエコーキャンセラ111は、適応フィルタ7と、係数更新制御器32と、差分計算器31と、計数カウンタ30と、短期平均計算器10と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少時間カウンタ51と、更新再開判定器52と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態11のエコーキャンセラ111は、上記実施の形態3のエコーキャンセラ103(図5参照)において、上記実施の形態5のエコーキャンセラ105(図7参照)の消去量計算器50と、減少時間カウンタ51と、更新再開判定器52とを設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態3のエコーキャンセラ103と同じである。そして、消去量計算器50、減少時間カウンタ51、および更新再開判定器52の動作に関しては、上記実施の形態5で説明した通りであり、係数更新制御器32は、更新再開判定器52から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態11によれば、上記実施の形態3と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少時間カウンタ51,更新再開判定器52を設けたことにより、上記実施の形態5と同様に、エコー経路が変化してしまった場合でも、エコー経路の再推定を実行でき、再びエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態12
図17は本発明の実施の形態12のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図9または図16と同様のものには同じ符号を付してある。図17において、実施の形態12のエコーキャンセラ112は、適応フィルタ7と、係数更新制御器32と、差分計算器31と、計数カウンタ30と、短期平均計算器10と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少量判定器60と、更新再開判定器61と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態12のエコーキャンセラ112は、上記実施の形態11のエコーキャンセラ111(図16参照)において、減少時間カウンタ51に換えて上記実施の形態6のエコーキャンセラ106(図9参照)の減少量判定器60を設け、更新再開判定器52に換えて上記実施の形態6のエコーキャンセラ106の更新再開判定器61を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態11のエコーキャンセラ111と同じである。そして、消去量計算器50、減少量判定器60、および更新再開判定器61の動作に関しては、上記実施の形態6で説明した通りであり、係数更新制御器32は、更新再開判定器61から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態12によれば、上記実施の形態3と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少量判定器60,更新再開判定器61を設けたことにより、上記実施の形態6と同様に、エコー経路の変化が大きく急峻な場合に、一定時間待つことなく速やかにエコー経路の再推定を実行でき、再び速やかにエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態13
図18は本発明の実施の形態13のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図11または図17と同様のものには同じ符号を付してある。図18において、実施の形態13のエコーキャンセラ113は、適応フィルタ7と、係数更新制御器32と、差分計算器31と、計数カウンタ30と、短期平均計算器10と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少状態判定器70と、更新再開判定器71と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態13のエコーキャンセラ113は、上記実施の形態12のエコーキャンセラ112(図17参照)において、減少量判定器60に換えて上記実施の形態7のエコーキャンセラ107(図11参照)の減少状態判定器70を設け、更新再開判定器61に換えて上記実施の形態7のエコーキャンセラ107の更新再開判定器71を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態12のエコーキャンセラ112と同じである。そして、消去量計算器50、減少状態判定器70、および更新再開判定器71の動作に関しては、上記実施の形態7で説明した通りであり、係数更新制御器32は、更新再開判定器71から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態13によれば、上記実施の形態3と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少状態判定器70,更新再開判定器71を設けたことにより、上記実施の形態7と同様に、更新再開のタイミングをより細かく制御して、エコーをより良好に除去できる。
実施の形態14
図19は本発明の実施の形態14のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図6または図7と同様のものには同じ符号を付してある。図19において、実施の形態14のエコーキャンセラ114は、適応フィルタ7と、係数更新制御器41と、上昇カウンタ40と、短期平均計算器10と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少時間カウンタ51と、更新再開判定器52と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態14のエコーキャンセラ114は、上記実施の形態4のエコーキャンセラ104(図6参照)において、上記実施の形態5のエコーキャンセラ105(図7参照)の消去量計算器50と、減少時間カウンタ51と、更新再開判定器52とを設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態4のエコーキャンセラ104と同じである。そして、消去量計算器50、減少時間カウンタ51、および更新再開判定器52の動作に関しては、上記実施の形態5で説明した通りであり、係数更新制御器41は、更新再開判定器52から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態14によれば、上記実施の形態4と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少時間カウンタ51,更新再開判定器52を設けたことにより、上記実施の形態5と同様に、エコー経路が変化してしまった場合でも、エコー経路の再推定を実行でき、再びエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態15
図20は本発明の実施の形態15のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図9または図19と同様のものには同じ符号を付してある。図20において、実施の形態15のエコーキャンセラ115は、適応フィルタ7と、係数更新制御器41と、上昇カウンタ40と、短期平均計算器10と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少量判定器60と、更新再開判定器52と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態15のエコーキャンセラ115は、上記実施の形態14のエコーキャンセラ114(図19参照)において、減少時間カウンタ51に換えて上記実施の形態6のエコーキャンセラ106(図9参照)の減少量判定器60を設け、更新再開判定器52に換えて上記実施の形態6のエコーキャンセラ106の更新再開判定器61を設けたものでありたものであり、その他に関しては上記実施の形態14のエコーキャンセラ114と同じである。そして、消去量計算器50、減少量判定器60、および更新再開判定器61の動作に関しては、上記実施の形態6で説明した通りであり、係数更新制御器41は、更新再開判定器61から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態15によれば、上記実施の形態4と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少量判定器60,更新再開判定器61を設けたことにより、上記実施の形態6と同様に、エコー経路の変化が大きく急峻な場合に、一定時間待つことなく速やかにエコー経路の再推定を実行でき、再び速やかにエコーを除去して高品質の通話音声を提供できる。
実施の形態16
図21は本発明の実施の形態16のエコーキャンセラのブロック構成図であり、図11または図20と同様のものには同じ符号を付してある。図21において、実施の形態16のエコーキャンセラ116は、適応フィルタ7と、係数更新制御器41と、上昇カウンタ40と、短期平均計算器10と、係数パワー計算器9と、エコー打消し加算器8と、消去量計算器50と、減少状態判定器70と、更新再開判定器52と、受信側入力端子Rinと、受信側出力端子Routと、送信側入力端子Sinと、送信側出力端子Soutとを備えて構成されている。
この実施の形態16のエコーキャンセラ116は、上記実施の形態15のエコーキャンセラ115(図20参照)において、減少量判定器60に換えて上記実施の形態7のエコーキャンセラ107(図11参照)の減少状態判定器70を設け、更新再開判定器61に換えて上記実施の形態7のエコーキャンセラ107の更新再開判定器71を設けたものであり、その他に関しては上記実施の形態16のエコーキャンセラ116と同じである。そして、消去量計算器50、減少状態判定器70、および更新再開判定器71の動作に関しては、上記実施の形態7で説明した通りであり、係数更新制御器41は、更新再開判定器71から更新再開信号が入力されると、適応フィルタ7を初期化して係数更新を再開する。
以上のように実施の形態16によれば、上記実施の形態4と同様の効果に加え、消去量計算器50,減少状態判定器70,更新再開判定器71を設けたことにより、上記実施の形態7と同様に、更新再開のタイミングをより細かく制御して、エコーをより良好に除去できる。
なお、上記実施の形態では、本発明をVoip装置に適用した例について説明したが、本発明は、通常の電話装置等にも適用可能である。
本発明の実施の形態1のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態1のエコーキャンセラにおいての適応フィルタの構成図である。 本発明の実施の形態1のエコーキャンセラの動作を説明する図である。 本発明の実施の形態2のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態3のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態4のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態5のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態5のエコーキャンセラの動作を説明する図である。 本発明の実施の形態6のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態6のエコーキャンセラの動作を説明する図である。 本発明の実施の形態7のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態7のエコーキャンセラの動作を説明する図である。 本発明の実施の形態8のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態9のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態10のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態11のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態12のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態13のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態14のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態15のエコーキャンセラのブロック構成図である。 本発明の実施の形態16のエコーキャンセラのブロック構成図である。
符号の説明
7 適応フィルタ
8 エコー打消し加算器
9 係数パワー計算器
10 短期平均計算器
11 長期平均計算器
12 係数更新制御器
13 係数群
14 乗算器群
15 加算器群
16 遅延素子群
20 長期平均計算器
21 差分計算器
22 係数更新制御器
30 計数カウンタ
31 差分計算器
32 係数更新制御器
40 上昇カウンタ
41 係数更新制御器
50 消去量計算器
51 減少時間判定器
52 更新再開判定器
60 減少量判定器
61 更新再開判定器
70 減少状態判定器
71 更新再開判定器
101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112,113,114,115,116,117,118 エコーキャンセラ
Rin 受信側入力端子
Rout 受信側出力端子
Sin 送信側入力端子
Sout 送信側出力端子

Claims (11)

  1. エコーを打消すための疑似エコーを生成する適応フィルタと、
    上記適応フィルタの係数総和を計算する係数総和計算手段と、
    上記係数総和の短期平均値を計算する短期平均計算手段と、
    上記係数総和の長期平均値を計算する長期平均計算手段と、
    上記適応フィルタの係数を更新することによりエコー経路を推定し、上記短期平均値および上記長期平均値をもとに上記エコー経路の推定が収束したか否かを判定し、上記エコー経路の推定が収束したら、上記係数の更新を停止する係数更新制御手段と
    を備え、
    上記係数更新の停止後は、係数更新停止の直前の係数を用いてエコー打消しを継続する
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
  2. 請求項1記載のエコーキャンセラにおいて、
    上記係数更新制御手段は、上記長期平均値が上記短期平均値に追いついたことを検出したら、上記エコー経路の推定が収束したと判定することを特徴とするエコーキャンセラ。
  3. エコーを打消すための疑似エコーを生成する適応フィルタと、
    上記適応フィルタの係数総和を計算する係数総和計算手段と、
    上記係数総和の長期平均値を計算する長期平均計算手段と、
    上記長期平均値の変化量を計算する差分計算手段と、
    上記適応フィルタの係数を更新することによりエコー経路を推定し、上記長期平均値の変化量をもとに上記エコー経路の推定が収束したか否かを判定し、上記エコー経路の推定が収束したら、上記係数の更新を停止する係数更新制御手段と
    を備え、
    上記係数更新の停止後は、係数更新停止の直前の係数を用いてエコー打消しを継続する
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
  4. 請求項3記載のエコーキャンセラにおいて、
    上記係数更新制御手段は、上記長期平均値の変化量が十分小さくなったことを検出したら、上記エコー経路の推定が収束したと判定することを特徴とするエコーキャンセラ。
  5. エコーを打消すための疑似エコーを生成する適応フィルタと、
    上記適応フィルタの係数総和を計算する係数総和計算手段と、
    上記係数総和の短期平均値を計算する短期平均計算手段と、
    上記短期平均計算手段からの短期平均値の出力回数を計数して、所定のサンプル間隔で上記短期平均値を抽出する計数手段と、
    上記計数手段で抽出された所定サンプル間隔の短期平均値の変化量を計算する差分計算手段と、
    上記適応フィルタの係数を更新することによりエコー経路を推定し、上記所定サンプル間隔の短期平均値の変化量をもとに上記エコー経路の推定が収束したか否かを判定し、上記エコー経路の推定が収束したら、上記係数の更新を停止する係数更新制御手段と
    を備え、
    上記係数更新の停止後は、係数更新停止の直前の係数を用いてエコー打消しを継続する
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
  6. 請求項5記載のエコーキャンセラにおいて、
    上記係数更新制御手段は、上記所定サンプル間隔の短期平均値の変化量が十分小さくなったことを検出したら、上記エコー経路の推定が収束したと判定することを特徴とするエコーキャンセラ。
  7. エコーを打消すための疑似エコーを生成する適応フィルタと、
    上記適応フィルタの係数総和を計算する係数総和計算手段と、
    上記係数総和の短期平均値を計算する短期平均計算手段と、
    上記短期平均計算手段からの短期平均値が上昇している回数を計数する上昇計数手段と、
    上記適応フィルタの係数を更新することによりエコー経路を推定し、上記短期平均値が上昇している頻度をもとに上記エコー経路の推定が収束したか否かを判定し、上記エコー経路の推定が収束したら、上記係数の更新を停止する係数更新制御手段と
    を備え、
    上記係数更新の停止後は、係数更新停止の直前の係数を用いてエコー打消しを継続する
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
  8. 請求項7記載のエコーキャンセラにおいて、
    上記係数更新制御手段は、上記短期平均値が上昇しなくなったことを検出したら、上記エコー経路の推定が収束したと判定することを特徴とするエコーキャンセラ。
  9. 請求項1から4までのいずれかに記載のエコーキャンセラにおいて、
    エコー消去量を計算する消去量計算手段と、
    上記エコー消去量の減少を検出して、上記エコー消去量の減少状態継続時間が所定の時間に達したか否かを判定する減少時間判定手段と
    上記係数更新の停止後に、上記減少状態継続時間が上記所定の時間に達したら、上記係数更新制御手段によるエコー経路の推定を再開させる更新再開判定手段と
    をさらに備えた
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
  10. 請求項1から4までのいずれかに記載のエコーキャンセラにおいて、
    エコー消去量を計算する消去量計算手段と、
    上記エコー消去量の減少を検出して、上記エコー消去量の減少量が所定の量に達したか否かを判定する減少量判定手段と、
    上記係数更新の停止後に、上記エコー消去量の減少量が上記所定の量に達したら、上記係数更新制御手段によるエコー経路の推定を再開させる更新再開判定手段と
    をさらに備えた
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
  11. 請求項1から4までのいずれかに記載のエコーキャンセラにおいて、
    エコー消去量を計算する消去量計算手段と、
    上記エコー消去量の減少を検出して、上記エコー消去量の減少量が所定の量以上になっってから所定の時間に達したか否かを判定する減少状態判定手段と、
    上記係数更新の停止後に、上記エコー消去量の減少量が上記所定の以上になってから上記所定の時間に達したら、上記係数更新制御手段によるエコー経路の推定を再開させる更新再開判定手段と
    をさらに備えた
    ことを特徴とするエコーキャンセラ。
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