JP4335125B2 - タイミング同期回路 - Google Patents

タイミング同期回路 Download PDF

Info

Publication number
JP4335125B2
JP4335125B2 JP2004357280A JP2004357280A JP4335125B2 JP 4335125 B2 JP4335125 B2 JP 4335125B2 JP 2004357280 A JP2004357280 A JP 2004357280A JP 2004357280 A JP2004357280 A JP 2004357280A JP 4335125 B2 JP4335125 B2 JP 4335125B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
timing
output
timing error
timing synchronization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004357280A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006166257A5 (ja
JP2006166257A (ja
Inventor
裕史 白戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2004357280A priority Critical patent/JP4335125B2/ja
Publication of JP2006166257A publication Critical patent/JP2006166257A/ja
Publication of JP2006166257A5 publication Critical patent/JP2006166257A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4335125B2 publication Critical patent/JP4335125B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Description

本発明は、TDMA−TDD方式やパケット通信のようなバースト伝送に適合する復調器のタイミング同期回路であり、QPSK(4相位相変調方式)を含む多値QAM(直交振幅変調方式)に対応するディジタル信号伝送用復調器に用いられるタイミング同期回路に関する。
QAM信号に対する復調器では、振幅多値数の増大とともに雑音余裕が小さくなるため、相対的に装置の各種劣化要因による影響が大きくなる。特に、復調器の搬送波周波数および位相、あるいはクロックタイミングにかかわるタイミング同期回路の特性が重要になる。
タイミング同期回路の従来技術は次の2種類に大別される(特許文献1)。(1) 受信信号(IF信号、ベースバンド信号)からクロックを直接生成する。(2) 受信信号からタイミング誤差を検出し、検出結果をもとにクロック発振器を制御する。
(1) の従来技術は、まず受信信号を二乗演算等の非線形信号処理で歪ませることにより、本来受信信号に含まれていないクロック周波数成分を発生させ、これを狭帯域フィルタで抽出することにより、所望のクロック信号を発生させるものである。狭帯域フィルタの代わりに、タンクリミッタ回路やPLL(Phase Locked Loop)を用いる場合もある。
(2) の従来技術は、図5に示すように、入力信号(ベースバンド信号)をサンプリングするA/D変換器400に与えるクロックをVCO(電圧制御発振器)430で発生させ、タイミング誤差検出回路410で検出されるタイミング誤差をLPF(ローパスフィルタ)420を介してVCO430の制御電圧端子に入力することにより、サンプルタイミングを最適にするものである。なお、VCOは実装上の負担が大きいことから、VCOを使用する代わりにディジタル的に補間信号処理を行うことにより、タイミング誤差を補正する方法もある。
また、バースト伝送に対応する技術としては、衛星通信用復調器に用いられるクロック再生回路が非特許文献1に示されている。この技術は、上記の2つの中間的な技術であり、まず受信信号を二乗演算等の非線形信号処理によりクロック成分を発生させる。次に、非線形処理後の信号からディジタルフーリエ変換(以下「DFT」という)によりクロック周波数成分に対応した複素フーリエ係数を求め、逆正接演算により得られる複素平面上での位相角の形でタイミング誤差を検出し、補間回路によりタイミング補正を行う方法である。
図6は、従来のタイミング誤差検出回路の原理的な構成を示す。ここでは、アナログ直交復調後の同相・直交ベースバンド信号がそれぞれA/D変換器でシンボルレートの4倍の周波数でサンプリングされ、波形整形フィルタ(ロールオフフィルタ)を介して帯域制限されたものが入力される。帯域制限された同相信号および直交信号は、二乗回路510,511でそれぞれ二乗し、加算器520で加算してクロック成分を発生させる。この加算器520の出力に対して、それぞれ sinωtk , cosωtk との乗算を行う乗算器530,535および累積回路550,555を用いたDFT信号処理を行い、クロック成分が検出する。ここで、ω=2π/T、tk =kT/4(kは整数)である。ここで、検出された複素フーリエ係数の複素平面上での位相角がタイミング誤差に相当するため、所望のタイミング誤差は累積回路550の出力を実部、累積回路555の出力を虚部とする逆正接を逆正接演算回路560で計算することにより得られる。この方法は、キャリア同期が確立していない状態であっても動作可能なため、バースト伝送においても安定に動作する特徴がある。
この技術は、原理的にシンボルレートの4倍でサンプリングされた信号を必要とし、タイミング同期回路の各部もシンボルレートの4倍の周波数で動作することになる。したがって、数10MBaud以上の高速信号の伝送に際しては回路の実現が難しい。このため、非特許文献1では、タイミング同期回路の動作速度の低減が可能な構成として、図7に示す回路が示されている。動作原理は図6の構成と同じであるが、入力信号のサンプリングレートはナイキストレートであり、波形整形フィルタを用いたインタポレータ670,680で4倍サンプリング相当の信号をT/2ごとに2個ずつ発生させることを特徴としている。すなわち、インタポレータ670,680は、T/4間隔で設計されたロールオフフィルタを2つに分解したものを並列動作させることで、T/4だけタイミングの異なる2つの出力を同時に生成する。二乗回路610〜613、加算回路620,625、乗算器630,635、累積回路650,655および逆正接演算回路660は、それぞれ図6における対応する各回路と同等に動作する。
一方、クロック周波数に誤差がある場合には、後述するように非特許文献1の技術は特性劣化を生じることが知られている。非特許文献2には、クロック発振器の周波数安定度が高くない場合を想定し、非特許文献1と同様の原理に基づく初期引き込み回路と、高い追従能力を有するトラッキング回路を併用する方法が記載されている。
特開2000−49877号公報(第2〜3頁、図11〜図13) 松本,守倉,加藤、「バーストモード全ディジタル化高速クロック再生回路−蓄積型クロック再生方式−」、電子情報通信学会論文誌B-II 分冊、Vol.J75-B-II、No.6、pp.354-362、1992年6月 白戸,渡邊、「バースト伝送に対応したタイミング同期回路の検討」、電子情報通信学会研究技術報告、無線通信システム研究会、RCS2004-30、pp.37-42、2004年4月
非特許文献1の従来技術では、クロック周波数に対応した複素フーリエ係数の長時間平均をとることにより雑音の影響を抑圧し、バースト伝送でも良好な特性が得られる。しかし、クロック周波数に誤差がある場合には、時間の経過とともにクロック位相が変化するため、複素フーリエ係数の長時間平均をとっても正しいクロック位相が求まらず特性が大きく劣化する。
図8は、タイミング検出に使用したシンボル数とタイミング誤差の関係をクロック周波数誤差の有無によって示したものである。ここで、評価したタイミング誤差は、定常誤差と平均二乗誤差の和である。クロック周波数誤差がある場合、シンボル数が多くなるほどタイミング誤差が増大することがわかる。この結果によれば、数100 シンボルより長いバースト(フレームサイズ)では、特性が大きく劣化することがわかる。このため、非特許文献1の従来技術を用いるには、フレーム内でのクロック位相の変化を無視できる周波数安定度が十分に高いクロック発振器の使用が必須となる。しかし、周波数安定度が高いクロック発振器には、温度特性補償回路や恒温槽が使用されるため、価格および消費電力等の点で不利となる。
非特許文献2の従来技術では、クロック発振器の周波数安定度が高くない場合を想定しているものの、使用するトラッキング回路はキャリア同期を前提としているため、キャリア位相誤差の影響を受ける。また、トラッキング回路は比較的簡易ではあるが、非特許文献1に記載相当の初期引き込み回路と併用するため、全体の回路規模はやや大きくなる。
本発明は、以上の問題点を考慮し、周波数安定度がそれほど高くないクロック発振器を用いても、多値QAMに適用可能な特性を実現でき、かつ構成が簡易なタイミング同期回路を提供することを目的とする。
本発明は、多値QAM信号を直交検波した2系統のベースバンド信号を入力し、非線形処理によりクロック成分を発生させ、フーリエ変換によりクロック周波数成分の複素フーリエ係数を求め、その複素平面上での位相角を計算することによりタイミング誤差を検出するタイミング誤差検出回路と、タイミング誤差を用いて、ベースバンド信号のタイミング補正を行うタイミング補正回路とを備えたタイミング同期回路において、クロック信号を入力し、タイミング誤差検出開始時点からのサンプル数kを計数するサンプル数計数回路と、サンプル数計数回路の出力およびタイミング誤差検出回路の出力をそれぞれ入力し、サンプル数がk1,k2(0<k1<k2)になった時点でタイミング誤差検出回路から出力されるタイミング誤差推定値θ1(k1) ,θ1(k2) をそれぞれ保持する第1および第2の記憶回路と、サンプル数がk2 になった時点で、第2の記憶回路の出力から第1の記憶回路の出力を減算する減算回路と、減算回路の出力[θ1(k2)−θ1(k1)]を設定値[k2−k1]で除算する除算回路と、除算回路の出力[(θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1)]とサンプル数計数回路の出力kを乗算する乗算回路と、タイミング誤差検出回路で検出されるタイミング誤差推定値θ1(k) と乗算回路の出力 [((θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1))k]を加算し、クロック周波数誤差を考慮したタイミング誤差推定値θ2(k) としてタイミング補正回路に与える第1の加算回路とを備える。
さらに、ベースバンド信号を最大k 2 分だけ遅延させてタイミング補正回路に入力する遅延回路を備えてもよい。
また、除算回路の出力を複数フレームに渡って平均化して乗算回路に入力する平均化回路を備えてもよい。
また、[k2−k1]による除算を行う除算回路に代えて、k1およびk2として[k2−k1]が2の羃乗になるように選択し、ビットシフトを行うビットシフト回路を備えてもよい。
また、サンプル数計数回路の出力kとの乗算を行う乗算回路に代えて、除算回路の1サンプル前の出力を記憶する第3の記憶回路と、この1サンプル前の出力と除算回路の出力とを加算する第2の加算回路とを備えてもよい。
本発明のタイミング同期回路は、周波数安定度がそれほど高くないクロック発振器を用いた場合であっても、単一の回路でのタイミング同期確立・追従が可能であり、多値QAM信号の復調処理において十分な高精度でのタイミング同期を実現することができる。また、本発明のタイミング同期回路では、キャリア同期不要であることから、ロバストなタイミング制御を実現することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明のタイミング同期回路の第1の実施形態を示す。図において、入力信号は、図外のアンテナで受信したRF信号(多値QAM信号)を帯域制限・レベル調整し、中間周波数(IF)に周波数変換した後に、直交検波した2系統のベースバンド信号(同相・直交)をそれぞれ量子化したものである。なお、IF信号のまま量子化し、直交検波をディジタル処理により行う方法もある。
このベースバンド信号(同相・直交)は、タイミング補正回路300およびタイミング誤差検出回路100に入力される。タイミング誤差検出回路100は、例えば図6に示すように、入力信号から非線形処理によりクロック成分を発生させ、フーリエ変換によりクロック周波数成分の複素フーリエ係数を求め、その複素平面上での位相角を計算することによりタイミング誤差を検出する構成である。タイミング補正回路300は、このタイミング誤差を用いてベースバンド信号(同相・直交)のタイミング補正を行う構成である。
本発明の特徴は、タイミング誤差検出回路100で検出されるタイミング誤差推定値にクロック周波数誤差に起因した誤差を含んでいることから、そのタイミング誤差を補正するために以下に示す各回路を備えるところにある。
サンプル数計数回路120は、クロック信号を入力してタイミング誤差検出開始時点からのサンプル数kを計数する。レジスタ130,140は、サンプル数計数回路120の出力およびタイミング誤差検出回路100の出力をそれぞれ入力し、サンプル数kがk1,k2(0<k1<k2)になった時点でのタイミング誤差検出回路100で検出されるタイミング誤差推定値θ1(k1) 、θ1(k2) をそれぞれ保持する。減算回路150は、サンプル数kがk2 になった時点で、レジスタ140の値からレジスタ130の値を減算し、その値[θ1(k2)−θ1(k1)]を除算回路160に出力する。除算回路160では、加算回路150の出力を設定値[k2−k1]で除算し、その値[(θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1)]を乗算回路170に出力する。乗算回路170では、除算回路160の出力とサンプル数計数回路120の出力kを乗算し、その値を加算回路180に出力する。加算回路180では、タイミング誤差検出回路100で検出されるタイミング誤差推定値θ1(k)に乗算回路170の出力[((θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1))k]を加算し、クロック周波数誤差を補正したタイミング誤差推定値θ2(k) としてタイミング補正回路300に与える。
以上の各回路における処理手順について詳細に説明する。タイミング誤差検出回路100で検出されるkシンボル目のタイミング誤差推定値θ1(k)は、
θ1(k)=−tan-1(C(k).im/C(k).re)
C(k) =(1/k)Σk s=1c(s) …(1)
c(k) =Σ3 i=0exp(-jωTi/N)|r(k,i)|2
=Σ3 i=0[cos(ωTi/N)|r(k,i)|2−jsin(ωTi/N)|r(k,i)|2]
と表される。ここで、ωは搬送波周波数、Tはシンボル周期、Nはバースト長、r(k,i)は、4倍オーバサンプルされた入力信号のkシンボル目のi番目のサンプル値(複素数)、c(k)はkシンボル目の入力に対するクロック周波数に対応した複素フーリエ係数、C(k)は複素フーリエ係数の平均値である。
ところで、クロック周波数誤差がある場合、周波数誤差をΔfとするとkシンボル目の真のタイミング誤差θ(k) は、
θ(k+1) =θ(k) +ΔfT …(2)
となり、時間の経過とともに真のタイミング誤差が変化する。この式(2) より
θ(k) =θ(0) +ΔfkT …(3)
が得られる。
式(1) において、複素フーリエ係数に対する平均化と逆正接演算の演算順序を入れ替えると、
θ1(k)=(1/k)Σk i=0 θ1'(i) …(4-1)
θ1'(k)=−tan-1(c(k).im/c(k).re) …(4-2)
と変形される。ここで、θ1'(k) はクロック周波数に対応する複素フーリエ係数から逆正接演算によりシンボルごとに得られた個々の推定値である。θ1'(k) は、式(2) を反映して変化するため、式(4-1) より得られるθ1(k)は等差数列の和となる。すなわち、
θ1(k)=[θ1'(0)+(θ1'(0)+ΔfkT)]/2
=θ1'(0)+ΔfkT/2 …(5)
となる。このθ'(0)はθ(0) に等しいことから、式(2) と比べると式(5) の結果はΔfkT/2だけ小さい値となることが分かる。
そこで、Δfの推定値を用いて、タイミング誤差推定値θ1(k) にΔfkT/2だけ加算することにより、クロック周波数誤差を考慮したタイミング誤差推定値θ2(k) を得ることができる。すなわち、
θ2(k) =θ1(k)+ΔfkT/2 …(6)
となる。
一方、Δfは以下の手順で求められる。時刻k1 およびk2 におけるタイミング誤差推定値θ1(k1)、θ1(k2)は、それぞれ
θ1(k1)=θ1'(0)+Δfk1T/2 …(7-1)
θ1(k2)=θ1'(0)+Δfk2T/2 …(7-2)
と書き換えられ、この連立方程式を解くことにより、Δfは、
Δf=2[((θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1)T] …(8)
と求まる。式(8) を式(6) に代入すると、
θ2(k) =θ1(k)+[((θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1)]k …(9)
となり、クロック周波数誤差を考慮したタイミング誤差推定値θ2(k) を得ることができる。
レジスタ130,140は、式(7-1),(7-2) に示す時刻k1 ,k2 におけるタイミング誤差推定値θ1(k1)、θ1(k2)を保持し、減算回路150および除算回路160で式(9) の第2項の (θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1) を算出し、乗算回路170で式(9) の第2項を算出し、さらに加算回路180で式(9) に示すクロック周波数誤差を考慮したタイミング誤差推定値θ2(k) を得る。
ところで、タイミング誤差は、定常誤差とバラツキを表す2乗平均誤差で特徴付けられる。図1および図6に示すタイミング誤差検出回路100では、複素フーリエ係数の平均化処理により2乗平均誤差が平均化シンボル数の増加に伴って低減される特徴をもつ。図1に示す本実施形態の構成では、この特徴に加えて、上記の補正処理によりクロック周波数誤差に起因する定常誤差を抑圧できるので、タイミング誤差を精度よく検出することができる。
ただし、真のタイミング誤差θ(k) は、クロック周波数誤差により1フレーム内で360 度以上変化する場合には、式(1) において、複素フーリエ係数c(k) の平均化の過程で実部および虚部の値がともに零に近づく現象が発生するため、逆正接演算の精度が急速に低下する。例えば、クロック位相が−180 度から 180度に渡って変化する場合には、対応する複素フーリエ係数(振幅を1に正規化して表す)は、
(−1+j0)→(0+j1)→(1+j0)→(0−j1)→(−1+j0)
のように連続的に変化する。これを平均すれば、実部および虚部の値がともに零となることは容易に理解できる。
したがって、本発明の適用範囲は、フレーム内でのシンボルタイミングの変動が1シンボル周期より小さい場合に限定される。それでも本発明により、従来と比較してクロック発振器の周波数安定度に対する要求条件を大きく緩和することができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明のタイミング同期回路の第2の実施形態を示す。本実施形態の特徴は、第1の実施形態の構成において、タイミング補正回路300の前段に遅延回路110を備え、除算回路160と乗算回路170との間に平均化回路350を備えるところにある。
第1の実施形態の構成では、タイミング補正が可能になるのはk=k2以降であるため、k1<k<k2の区間では有効なデータを伝送することができない。そこで、遅延回路110を用い、タイミング補正回路300の入力信号を例えば(k2−k1)分だけ遅延させることにより、k1<k<k2の区間でも有効なデータ伝送が可能になる。すなわち、k=k1以降に入力された信号に対するタイミング補正が可能となり、k1サンプル以降もデータ伝送に利用できることになり、フレームの利用効率が向上する。
また、タイミング誤差推定値θ1(k) は、1フレーム内のデータ長が長くなるほど、周波数誤差Δfの測定に高い精度が要求される。そこで平均化回路350を用い、除算回路160で得られるフレームごとに推定した周波数誤差
1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1)
を複数フレームに渡って平均化することにより誤差を低減する。これにより、クロック周波数誤差を考慮したタイミング誤差推定値θ2(k) の推定精度を向上させることができる。なお、クロック周波数の時間変化は非常に緩やかであるため、数100 フレーム程度ではほとんど変化しない。
非特許文献1に記載の従来技術を用いた場合の特性と、本実施形態の構成による特性の比較を表1に示す。なお、評価条件はC/N=23.6dB、クロック周波数誤差は100ppm、変調方式は64QAM、正規化キャリア周波数オフセットは 2.1×10-2である。
Figure 0004335125
従来技術では、1000シンボル経過時のタイミング誤差(=定常誤差+2乗平均誤差)が18度以上に達するのに対して、第1の実施形態の構成では 7.9度と半分以下となる。さらに、第2の実施形態の平均化回路350で 100フレームの平均を用いる構成では、タイミング誤差は 1.1度となり、従来技術と比較して1桁以上優れた特性を示すことが分かる。したがって、本実施形態のタイミング同期回路を用いることにより、64QAMを適用しても十分劣化の小さい復調器を実現することができる。
(第3の実施形態)
図3は、本発明のタイミング同期回路の第3の実施形態を示す。本実施形態の特徴は、第2の実施形態の構成において、(k2−k1)による除算を行う除算回路160に代えてビットシフト回路200を用いるところにある。
k1およびk2として、(k2−k1)が2の羃乗になるように選ぶことにより、除算処理をビットシフトにより実現することができる。これにより、回路構成を簡単にすることができる。なお、本構成を第1の実施形態に適用することも可能であるが、第2の実施形態に適用した場合を含めて、ビットシフト回路200を用いたことによる特性的な差異はない。
(第4の実施形態)
図4は、本発明のタイミング同期回路の第4の実施形態を示す。本実施形態の特徴は、第3の実施形態の構成において、サンプル数計数回路120の出力kとの乗算を行う乗算回路170に代えて加算回路250およびレジスタ260を用いるところにある。
サンプル数計数回路120の出力kは、1クロックごとに1ずつ増加するため、ビットシフト回路200および平均化回路350で得られるフレームごとに推定した周波数誤差との乗算は、1サンプル前の値に加算したものに等しい。したがって、この1サンプル前の値をレジスタ260に保持し、加算回路250で平均化回路350の出力と加算する構成である。なお、本構成を第1の実施形態および第2の実施形態に適用することも可能であるが、第3の実施形態に適用した場合を含めて、レジスタ260および加算回路250を用いたことによる特性的な差異はない。
本発明のタイミング同期回路の第1の実施形態を示す図。 本発明のタイミング同期回路の第2の実施形態を示す図。 本発明のタイミング同期回路の第3の実施形態を示す図。 本発明のタイミング同期回路の第4の実施形態を示す図。 従来のタイミング同期回路の構成例を示す図。 従来のタイミング誤差検出回路の原理的な構成を示す図。 従来のタイミング誤差検出回路の構成例を示す図。 従来のタイミング誤差検出回路の特性例を示す図。
符号の説明
100 タイミング誤差検出回路
110 遅延回路
120 サンプル数計数回路
130,140 レジスタ(記憶回路)
150 減算回路
160 除算回路
170 乗算回路
180 加算回路
200 ビットシフト回路
250 加算回路
260 レジスタ(記憶回路)
300 タイミング補正回路
350 平均化回路
400 A/D変換器
410 タイミング誤差検出回路
420 LPF(ローパスフィルタ)
430 VCO(電圧制御発振器)
510,511 二乗回路
520 加算器
530,535 乗算器
550,555 累積回路
560 逆正接演算回路

Claims (5)

  1. 多値QAM信号を直交検波した2系統のベースバンド信号を入力し、非線形処理によりクロック成分を発生させ、フーリエ変換によりクロック周波数成分の複素フーリエ係数を求め、その複素平面上での位相角を計算することによりタイミング誤差を検出するタイミング誤差検出回路と、
    前記タイミング誤差を用いて、前記ベースバンド信号のタイミング補正を行うタイミング補正回路と
    を備えたタイミング同期回路において、
    クロック信号を入力し、タイミング誤差検出開始時点からのサンプル数kを計数するサンプル数計数回路と、
    前記サンプル数計数回路の出力および前記タイミング誤差検出回路の出力をそれぞれ入力し、サンプル数がk1 ,k2 (0<k1 <k2 )になった時点での前記タイミング誤差検出回路から出力されるタイミング誤差推定値θ1(k1) ,θ1(k2) をそれぞれ保持する第1および第2の記憶回路と、
    前記サンプル数がk2 になった時点で、前記第2の記憶回路の出力から前記第1の記憶回路の出力を減算する減算回路と、
    前記減算回路の出力[θ1(k2)−θ1(k1)]を設定値[k2−k1]で除算する除算回路と、
    前記除算回路の出力[(θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1)]と前記サンプル数計数回路の出力kを乗算する乗算回路と、
    前記タイミング誤差検出回路で検出されるタイミング誤差推定値θ1(k) と前記乗算回路の出力 [((θ1(k2)−θ1(k1))/(k2−k1))k]を加算し、クロック周波数誤差を考慮したタイミング誤差推定値θ2(k) として前記タイミング補正回路に与える第1の加算回路と
    を備えたことを特徴とするタイミング同期回路。
  2. 請求項1に記載のタイミング同期回路において、
    前記ベースバンド信号を最大k2分だけ遅延させて前記タイミング補正回路に入力する遅延回路を備えた
    ことを特徴とするタイミング同期回路。
  3. 請求項1に記載のタイミング同期回路において、
    前記除算回路の出力を複数フレームに渡って平均化して前記乗算回路に入力する平均化回路を備えた
    ことを特徴とするタイミング同期回路。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のタイミング同期回路において、
    前記[k2−k1]による除算を行う除算回路に代えて、前記k1およびk2として[k2−k1]が2の羃乗になるように選択し、ビットシフト処理を行うビットシフト回路を備えた
    ことを特徴とするタイミング同期回路。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のタイミング同期回路において、
    前記サンプル数計数回路の出力kとの乗算を行う乗算回路に代えて、前記除算回路の1サンプル前の出力を記憶する第3の記憶回路と、この1サンプル前の出力と前記除算回路の出力とを加算する第2の加算回路とを備えた
    ことを特徴とするタイミング同期回路。
JP2004357280A 2004-12-09 2004-12-09 タイミング同期回路 Active JP4335125B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004357280A JP4335125B2 (ja) 2004-12-09 2004-12-09 タイミング同期回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004357280A JP4335125B2 (ja) 2004-12-09 2004-12-09 タイミング同期回路

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006166257A JP2006166257A (ja) 2006-06-22
JP2006166257A5 JP2006166257A5 (ja) 2007-04-26
JP4335125B2 true JP4335125B2 (ja) 2009-09-30

Family

ID=36667727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004357280A Active JP4335125B2 (ja) 2004-12-09 2004-12-09 タイミング同期回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4335125B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1913422B (zh) * 2006-07-03 2011-03-30 华为技术有限公司 时间服务器以及提高时间服务器输出精度的方法
JP5158034B2 (ja) * 2009-08-12 2013-03-06 富士通株式会社 無線装置及び信号処理方法
EP2645660B1 (en) * 2010-11-26 2015-06-10 Nec Corporation Pll circuit

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006166257A (ja) 2006-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7620124B2 (en) Direct conversion receiver and receiving method
US20160006557A1 (en) Reception apparatus, phase error estimation method, and phase error correction method
US8077820B2 (en) Detection of frequency correction bursts and the like
US7620125B1 (en) Frequency estimation apparatus and related method
US20070172001A1 (en) Demodulation circuit and demodulation method
US20020054633A1 (en) Non-linear equalizer system and method
US6587521B1 (en) Signal estimator and program stored memory medium
JP2013531414A (ja) 位相誤差補正構成および位相誤差補正方法
JP2008530951A (ja) 予め符号化された部分応答信号用の復調器および受信器
JP3206550B2 (ja) 位相同期ループ付き信号推定器
JPH06276245A (ja) フィルタ及びこのフィルタを用いたキャリア位相推定装置
US8804806B2 (en) Symbol timing recovery circuit
JP4939437B2 (ja) リミッタベースのアナログ復調器
JP4335125B2 (ja) タイミング同期回路
US7583770B2 (en) Multiplex signal error correction method and device
US7634000B1 (en) Noise estimator for a communications system
US7233632B1 (en) Symbol timing correction for a phase modulated signal with mutually interfering symbols
CN115632923A (zh) 一种基于oqpsk的无人机与卫星超宽带通信方法及相关设备
JP3945623B2 (ja) 周波数同期方法及びこれを用いたofdm受信装置
KR100676568B1 (ko) 타이밍추출장치 및 방법 그리고 그 타이밍추출장치를구비한 복조장치
JP4098745B2 (ja) ディジタル復調器
WO2001008368A1 (fr) Appareil de detection de decalage de frequence
JP6600187B2 (ja) 通信装置
US7263139B1 (en) Phase correction for a phase modulated signal with mutually interfering symbols
KR100390433B1 (ko) 디지털 tv 수신기의 에러 추적 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090623

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090624

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4335125

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130703

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350