JP2000062017A - 合成樹脂シートを成形して裁断する成形品の製造装置 - Google Patents

合成樹脂シートを成形して裁断する成形品の製造装置

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JP2000062017A
JP2000062017A JP10251862A JP25186298A JP2000062017A JP 2000062017 A JP2000062017 A JP 2000062017A JP 10251862 A JP10251862 A JP 10251862A JP 25186298 A JP25186298 A JP 25186298A JP 2000062017 A JP2000062017 A JP 2000062017A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂シートを高い精度で裁断し、高品質
な成形品を多量生産する。 【解決手段】 成形品の製造装置は、合成樹脂シート1
に複数の成形品を成形する成形機2と、合成樹脂シート
1を移送する移送機4と、合成樹脂シート1を成形品の
外周で裁断する裁断機3とを備える。裁断機3は、水平
に移送される合成樹脂シート1の下方に配設された当て
板7と、合成樹脂シート1の上方に上下に移動するよう
に設けられた刃物8とを備える。裁断機3は、刃物8を
合成樹脂シート1に向かって降下させて、刃物8と当て
板7とで合成樹脂シート1を挟着して成形品の外周で切
断する。さらに、裁断機3は、当て板7を上下に移動さ
せる昇降台9を備える。昇降台9を介して当て板7を降
下させた状態で、合成樹脂シート1が裁断機3の定位置
に移送されると、昇降台9を介して当て板7が上昇し、
上昇位置にある当て板7と刃物8とで合成樹脂シート1
を挟着して裁断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性の合成樹
脂シートを金型で挟着して複数の成形品を成形し、成形
品の外周で裁断して成形品を分離する装置に関する。
【0002】合成樹脂シートの成形品は、多くの場合
は、食料品等を入れてパックするトレイである。ただ、
成形品にはトレイに代わって、合成樹脂シートを種々の
形状に成形したもの、たとえば装飾品等とすることもで
きる。
【0003】
【従来の技術】合成樹脂シートを成形して碁盤状に多数
のトレイ等の成形品を成形し、トレイの外周を裁断して
多数のトレイを能率よく多量生産する装置は開発されて
いる。この装置は、合成樹脂シートを加熱して真空成形
する成形機と、成形機で成形された合成樹脂シートを、
成形品等の外周で裁断する裁断機とからなる。
【0004】成形機は、ヒータで加熱された熱可塑性の
連続する合成樹脂シートを、空気圧で金型に密着させて
真空成形する。成形された合成樹脂シートは、縦横に並
んで多数のトレイが成形されている。
【0005】合成樹脂シートは、裁断機に送られる。裁
断機は、トレイの外周で合成樹脂シートを裁断して、ト
レイを分離する。裁断機は、トレイの外周を完全に裁断
するものと、完全に裁断せずに、トレイの外周を点状に
残して裁断するものとがある。トレイの外周を完全に裁
断する裁断機は、トレイを完全に分離できる。点状に残
して裁断する裁断機は、その後にトレイの連結部をちぎ
って分離する。
【0006】従来の装置を図1に示す。この図に示す装
置は、帯状に細長い合成樹脂シート1を、移送機4で供
給ロール23から巻取ロール24に向かって移送する。
移送機4は、合成樹脂シート1の両側をチェーン12で
挟着して移送する。合成樹脂シート1の移送路には、成
形機2と裁断機3とを直列に配設している。
【0007】成形機2は、熱可塑性の合成樹脂シート1
を加熱するヒータ5と、ヒータ5で加熱して軟化された
合成樹脂シート1を成形する金型6とを備える。裁断機
3は、合成樹脂シート1の下方に配設された当て板7
と、合成樹脂シート1の上面に配設されると共に、降下
して合成樹脂シート1を切断する刃物8とを備える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この装置は、成形機2
で合成樹脂シート1に複数の成形品を成形し、成形品の
外周を刃物8で切断して成形品を分離する。成形機2か
ら裁断機3に供給される合成樹脂シート1は、成形機2
を出た部分で、プッシャー25で下から押し上げられ
る。移送される合成樹脂シート1が、当て板7に衝突し
ないようにするためである。とくに、下方に突出して成
形された合成樹脂シート1は、プッシャー25で押し上
げないと、当て板7の上を移送できない。プッシャー2
5は、図2の横断面図に示すように、成形された合成樹
脂シート1の溝部を押し上げる。合成樹脂シート1は、
プッシャー25に押され、下面をプッシャー25に摺動
させて、図1に示すように、上方に湾曲される。上方に
湾曲する合成樹脂シート1は、当て板7から離れる。し
たがって、下面に突出する合成樹脂シート1もスムーズ
に当て板7の上方に移送できる。
【0009】プッシャーは、移送機が合成樹脂シートを
成形機から裁断機に搬送するときに上昇され、合成樹脂
シートを裁断機で切断するときは降下する。プッシャー
が上昇すると、合成樹脂シートは当て板から離れるが、
プッシャーが降下すると、合成樹脂シートは当て板の上
に載せられる。合成樹脂シートを当て板に載せる状態
で、刃物を降下させて、合成樹脂シートを成形品の周囲
で切断する。
【0010】この構造の装置は、合成樹脂シートを、成
形品の周囲の正確な位置で高精度に切断するのが難し
い。プッシャーで押し上げられた状態で、合成樹脂シー
トを押し出すようにして移送するからである。プッシャ
ーで当て板から押し上げられた合成樹脂シートは、両側
をチェーンで挟着して移送できない。それは、プッシャ
ーで押された合成樹脂シートが、水平に直線状に移送さ
れないからである。チェーンで挟着して正確に移送され
ず、また、プッシャーを上下に移動させて、当て板の上
に載せられる合成樹脂シートは、高い精度で当て板に正
確に載せることができず、刃物で裁断する位置がずれや
すい。
【0011】成形品の周囲で高精度に裁断できない装置
は、成形品の形状によって不良品が発生しやすくて、歩
留が悪くなる等の欠点もある。また、高品質な成形品を
多量生産するのが難しい欠点もある。さらに、プッシャ
ーで、押し上げて移送される合成樹脂シートは、成形品
の形状、合成樹脂シートの硬度、材質、厚さ等で押し上
げられる高さを一定にするのが難しい。このため、プッ
シャーの押し上げ高さを合成樹脂シートに合わせて最適
なように調整する必要があって、操作に手間がかかる。
また、プッシャーが合成樹脂シートを押し上げる高さが
高すぎると、刃物に当たって、合成樹脂シートが損傷さ
れる欠点もある。
【0012】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、合成樹脂シートを高い精度で裁断できる合成樹脂シ
ートを成形して裁断する成形品の製造装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の合成
樹脂シートを成形して裁断する成形品の製造装置は、ヒ
ータ5で加熱された熱可塑性の合成樹脂シート1を金型
6で挟着して、複数の成形品を成形する成形機2と、こ
の成形機2で成形品が成形された合成樹脂シート1を裁
断機3に移送する移送機4と、この移送機4で成形機2
から連続して送り込まれる合成樹脂シート1を、成形品
の外周で裁断する裁断機3とを備える。
【0014】裁断機3は、水平に移送される合成樹脂シ
ート1の下方に配設された当て板7と、合成樹脂シート
1の上方に上下に移動するように設けられた刃物8とを
備える。裁断機3は、刃物8を合成樹脂シート1に向か
って降下させて、刃物8と当て板7とで合成樹脂シート
1を挟着して、成形品の外周で切断する。
【0015】さらに、請求項1の製造装置は、裁断機3
の当て板7を上下に移動させる昇降台9を備える。昇降
台9は、移送機4で合成樹脂シート1を成形機2から裁
断機3に水平に移送するタイミングに同期して降下され
る。当て板7が、合成樹脂シート1の移送の邪魔をしな
いようにするためである。昇降台9を介して、当て板7
を降下させた状態で、合成樹脂シート1は成形機2から
裁断機3に水平に移送される。合成樹脂シート1が、裁
断機3の定位置に移送されると、昇降台9を介して当て
板7を上昇させる。上昇位置にある当て板7の上に合成
樹脂シート1を載せ、刃物8が降下して、合成樹脂シー
ト1を裁断する。この状態で、合成樹脂シート1は、当
て板7と刃物8とに挟着されて、所定の位置で裁断され
る。
【0016】本発明の請求項2の合成樹脂シートを成形
して裁断する成形品の製造装置は、刃物8を合成樹脂シ
ート1の下方に設けて、当て板7を合成樹脂シート1の
上方に設けている。この製造装置は、刃物8を裁断機3
の昇降台9に設けている。昇降台9は、移送機4が合成
樹脂シート1を成形機2から裁断機3に水平に移送する
タイミングに同期して降下して、刃物8が合成樹脂シー
ト1の移送の邪魔にならないようにしている。昇降台9
で刃物8を降下させた状態で、合成樹脂シート1を成形
機2から裁断機3に水平に移送する。裁断機3の定位置
に合成樹脂シート1が移送された状態で、昇降台9を介
して刃物8を上昇させる。上昇位置にある刃物8と、降
下する当て板7とで合成樹脂シート1を挟着して裁断す
る。
【0017】本発明の請求項3の合成樹脂シートを成形
して裁断する成形品の製造装置は、合成樹脂シート1の
両側を挟着して移送するチェーン12を備える移送機4
を有する。移送機4は、チェーン12で合成樹脂シート
1の両側を挟着して、成形機2から裁断機3に水平に移
送する。
【0018】
【作用】本発明の実施例の製造装置を図3に示す。この
装置は、以下のようにして、合成樹脂シート1を成形し
て裁断する。 移送機4が、合成樹脂シート1の両側をチェーン1
2で挟んで、水平に直線状に移送する。 合成樹脂シート1は、ヒータ5で加熱された後、成
形機2の金型6の間に送られて、金型6で成形される。
金型6は、合成樹脂シート1に複数のトレイ等の成形品
を成形する。 成形機2が金型6で合成樹脂シート1を成形すると
き、合成樹脂シート1の移送は停止される。 合成樹脂シート1が成形されて、金型6が開かれた
後、合成樹脂シート1は成形機2から裁断機3に移送さ
れる。このとき、合成樹脂シート1は、両側をチェーン
12で挟着して移送される。 合成樹脂シート1が移送されるとき、裁断機3の昇
降台9は降下しており、昇降台9に固定されている当て
板7は降下位置にある。降下位置にある当て板7は、合
成樹脂シート1の下面に衝突しない。また、合成樹脂シ
ート1が移送されるとき、刃物8も上昇されている。し
たがって、合成樹脂シート1は、両側をチェーン12で
挟着した状態で、当て板7と刃物8に衝突することな
く、水平に移送される。 裁断機3に成形した合成樹脂シート1を搬入した
後、合成樹脂シート1の移送を停止して、昇降台9を介
して当て板7を上昇させる。当て板7は、合成樹脂シー
ト1の下面に接近する位置まで上昇する。 この状態で、合成樹脂シート1を停止させて刃物8
を降下させる。降下する刃物8は、当て板7の上に載せ
ている合成樹脂シート1を、当て板7とで挟着して裁断
する。合成樹脂シート1を裁断した後、当て板7は降下
し、刃物8は上昇して合成樹脂シート1から離れる。こ
の状態で、合成樹脂シート1が移送される。 裁断された合成樹脂シート1は、次の工程で、切断
された成形品を吸着して合成樹脂シート1から分離す
る。分離された成形品は、次の工程に移送して積層され
る。成形品を除去した残りの合成樹脂シート1は、巻き
取られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための合成樹脂シートを成形し
て裁断する成形品の製造装置を例示するものであって、
本発明は製造装置を下記のものに特定しない。
【0020】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」、「作用の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0021】図3に示す合成樹脂シートを成形して裁断
する成形品の製造装置は、合成樹脂シート1を水平の姿
勢で移送する移送機4と、移送される合成樹脂シート1
を成形する成形機2と、成形機2で成形された合成樹脂
シート1を裁断する裁断機3とを備える。
【0022】移送機4は、合成樹脂シート1の両側を挟
着して移送するチェーン12を備える。移送機4は、2
条の無限軌道のチェーン12を、合成樹脂シート1の両
側に対向して張設している。移送機4は、チェーン12
を、成形機2の供給側から裁断機3の排出側まで延長し
て張設しており、合成樹脂シート1を水平の姿勢で移送
できる構造としている。チェーン12は、減速モーター
等の駆動機構(図示せず)で駆動される。
【0023】原料の合成樹脂シート1は、ロールシート
状に巻かれている。ロール状の合成樹脂シート1は、両
側をチェーン12で挟着して移送される。チェーン12
は、図4に示すように、引掛ピン13を突出して連結し
ている。チェーン12は、この引掛ピン13を、合成樹
脂シート1の両側部に貫通させている。さらに、貫通し
た引掛ピン13の先端をガイド溝14に挿入して、合成
樹脂シート1が、引掛ピン13から抜けるのを阻止して
いる。この構造は、引掛ピン13とガイド溝14で合成
樹脂シート1の両側部を挟着して保持し、移動するチェ
ーン12で、合成樹脂シート1を移送する。ただ、本発
明は、移送機の構造を上記のものに特定しない。移送機
は、合成樹脂シートの両側を保持して水平に移送できる
全ての機構とすることができる。
【0024】成形機2は、熱可塑性の合成樹脂シート1
を両面から加熱するヒータ5と、ヒータ5で加熱して軟
化された合成樹脂シート1を密着させて成形する金型6
とを備える。ヒータ5は、合成樹脂シート1の上方と下
方とに、合成樹脂シート1に接近して配設している。
【0025】ヒータ5の間に移送された合成樹脂シート
1は、全体を均一に加熱するために、一定時間は移送が
停止される。ヒータ5は、供給された合成樹脂シート1
を上下の両面から加熱して、均一に軟化温度まで加熱す
る。ヒータ5は、遠赤外線を放射し、その熱により合成
樹脂シート1を成形温度に軟化させる。ヒータ5には、
たとえば、セラミックヒータを用いることができる。セ
ラミックヒータは、優れた均熱性能を有し、均一加熱と
偏加熱が可能であると共に、ヒートアップ時間を短縮で
きる。ヒータ温度は、ヒータ制御盤により制御管理され
る。ヒータ5に加熱され、軟化された合成樹脂シート1
は、ヒータ5の排出側に設けられた開口部から排出され
る。
【0026】ヒータ5で軟化された合成樹脂シート1
は、金型6の間に移送される。金型6の間に移送された
合成樹脂シート1は、上下から金型6に挟着されて、空
気の圧力差で金型6の表面に密着して、所定の形状に成
形される。合成樹脂シート1は真空で金型6の表面に吸
着され、あるいは、上面から噴射される加圧空気で金型
に密着され、あるいは、真空と加圧空気の両方で金型の
表面に密着して成形される。合成樹脂シート1を金型6
に密着して成形するとき、合成樹脂シート1の後方で次
に成形される部分はヒータ5の間にあって、軟化温度ま
で加熱される。
【0027】金型6は、成形面に、トレイ等の成形品と
同形の凹凸部(図示せず)を縦横に碁盤状に配設してい
る。さらに、金型6は、それぞれの凹凸部に、真空成形
するときに合成樹脂シート1を吸着する空気孔(図示せ
ず)を多数配設している。空気孔は、真空ポンプに連結
されて、金型6の表面に合成樹脂シート1を吸着して成
形する。さらに、金型6は、成形される成形品の形状に
応じて、交換できる構造としている。
【0028】金型6に吸着して成形された合成樹脂シー
ト1は、金型6から脱型された後、両側を挟着している
チェーン12で裁断機3に移送される。
【0029】裁断機3は、チェーン12で移送される成
形された合成樹脂シート1を、トレイ等の成形品の外周
で裁断する刃物8と、合成樹脂シート1の下方に配設さ
れて、刃物8とで合成樹脂シート1を挟み切る当て板7
と、この当て板7を固定している昇降台9と、裁断機3
で裁断された合成樹脂シート1の成形品を取り出す取出
機構11とを備える。
【0030】刃物8は、移送される合成樹脂シートの上
方に配設された上下台10の下面に、水平で下向きに固
定されている。刃物8は、トレイ等の成形品の外周で合
成樹脂シート1を切断する刃を、下向きに備えている。
上下台10が降下すると、刃物8が合成樹脂シート1を
裁断する。刃物8は、トレイ等の成形品の外周の一部を
完全には切り離さず、数カ所をわずかに未切断の状態と
して複数の成形品を離れやすい状態に連結した形状に裁
断する。刃物8は、たとえば、成形品の形状に応じて交
換できるように上下台10に装着される。
【0031】当て板7は、裁断される合成樹脂シート1
の下方に、刃物8に対向して配設されている。当て板7
は、降下する刃物8とで合成樹脂シート1を挟着して裁
断する。当て板7は、図5に示すように、複数の成形品
が成形された合成樹脂シート1を正確な位置で切断でき
るように、上面に複数の凹部15を有する。図に示す凹
部15は、貫通孔を開口した当て板7を昇降台9の上面
に配設して構成されている。当て板7は、これらの凹部
15に、合成樹脂シートから下方に突出する部分を入れ
て、成形品を正確な位置で裁断できるようにしている。
【0032】昇降台9は、上面に当て板7を固定して、
当て板7を上下に平行移動できるようにしている。昇降
台9は、シリンダー16を備え、シリンダー16のロッ
ドを伸縮させて、昇降台9の上面に固定された当て板7
を上下に移動させている。
【0033】以上の構造の裁断機3は、合成樹脂シート
1が移送されるときには、昇降台9を降下させて、刃物
8を上昇させる。降下する昇降台9は、当て板7を降下
位置として、合成樹脂シート1の突出する下面を衝突さ
せることなく移送できる。すなわち、合成樹脂シート1
は、両側をチェーン12で挟着した状態で、当て板7と
刃物8に衝突することなく、裁断位置まで水平に移送さ
れる。
【0034】裁断機3に成形した合成樹脂シート1が搬
入されると、合成樹脂シート1の移送を停止して、図5
の矢印で示すように、昇降台9を介して当て板7を上昇
させる。当て板7は、合成樹脂シート1の下側に突出す
る部分を凹部15に入れる状態として、合成樹脂シート
1の下面に接近する位置まで上昇する。この状態で、刃
物8を降下させて、当て板7の上に載せている合成樹脂
シート1を、当て板7とで挟着して裁断する。合成樹脂
シート1を裁断した後、当て板7は降下し、刃物8は上
昇して合成樹脂シート1から離れる。
【0035】さらに、裁断機3は、刃物8と当て板7で
裁断された成形品を取り出す取出機構11を備える。取
出機構11は、複数の成形品が完全に切り離されないで
残っている合成樹脂シート1から成形品を切り離して取
り出す。複数の成形品の外周が局部的に残っている合成
樹脂シート1は、裁断機3から排出された後、取出機構
11で成形品が合成樹脂シート1から完全に切り離され
る。図3に示す取出機構11は、合成樹脂シート1の上
方から、成形品を下方に押圧して合成樹脂シート1から
分離する。取出機構は、成形品を吸着して分離すること
もできる。成形品は、数カ所をわずかに未切断の状態と
して合成樹脂シート1に連結されているので、簡単に切
り離して分離することができる。
【0036】合成樹脂シート1から完全に切り離された
成形品は、排出コンベア17で次の工程に移送されて、
製品として出荷される。
【0037】さらに、裁断機3が、刃物8で成形品の外
周を完全に切り離す構造の製造装置を図6に示す。完全
に切り離された成形品は、合成樹脂シート1で移送でき
ないので、個々に裁断された成形品を、裁断機3の裁断
位置から取り出す必要がある。この図に示すように、刃
物8が成形品を完全に切り離す装置は、取出機構11で
それぞれの成形品を吸着して取り出す。図に示す製造装
置は、取出機構11が、裁断された成形品を裁断位置か
ら取り出す排出プレート18を備える。
【0038】排出プレート18は、図6の矢印で示すよ
うに、合成樹脂シート1の上方を、水平ガイド19に沿
って、水平の姿勢で刃物8と排出コンベア17の方向に
往復運動できる構造となっている。さらに、排出プレー
ト18は、裁断された成形品を吸着する吸着口(図示せ
ず)を下面に備える。吸着口は、吸引用のブロワ(図示
せず)に接続されており、外周で裁断されて合成樹脂シ
ート1から完全に切り離された成形品を吸着できるよう
に構成されている。
【0039】この構造の取出機構11は、裁断機3が合
成樹脂シート1から成形品を切り離すときには、排出プ
レート18を排出コンベア17の上方に待機させる。裁
断機3が成形品を切り離すと、上下台10を上昇させて
刃物8を上昇位置とし、この状態で排出プレート18を
裁断された成形品の上方に移動させる。排出プレート1
8は、吸着口から吸引して成形品を下面に吸着させる。
吸着した成形品を排出コンベア17の上方に移動させた
後、吸引状態を解除して成形品を落下させて排出コンベ
ア17に供給する。このようにして取り出された成形品
は、排出コンベア17で次の工程に移送されて、製品と
して出荷される。
【0040】さらに、本発明の製造装置は、図7に示す
構造とすることもできる。この図に示す裁断機3は、取
出機構11の排出プレート18の下面に、合成樹脂シー
ト1を裁断する刃物8を固定すると共に、裁断された成
形品を吸着する吸着口(図示せず)を設けている。排出
プレート18は、合成樹脂シート1の上方を、水平ガイ
ド19に沿って、水平の姿勢で、昇降台9と排出コンベ
ア17の方向に往復運動できる構造となっている。
【0041】この排出プレート18は、裁断機3の上下
台10の下方に移動された状態で、シリンダー20で降
下されて、当て板7と刃物8とで合成樹脂シート1を挟
んで、成形品を外周で切り離して裁断する。さらに、排
出プレート18は、切り離された成形品を吸着口から吸
引して下面に吸着させる。上下台10と排出プレート1
8を上昇位置とした後、排出プレート18を排出コンベ
ア17の上方まで移動させる。排出プレート18は、こ
こで吸引状態を解除して成形品を落下させて排出コンベ
ア17に供給する。この装置は、排出プレート18を成
形品の裁断に併用できるので、効率よく成形品を裁断し
て取り出しできる特長がある。
【0042】さらに、この図に示す裁断機3は、昇降台
9と上下台10を垂直ガイド21で連結している。昇降
台9と上下台10は、ガイド筒22を介して垂直ガイド
21に連結されており、垂直ガイド21に沿って上下方
向に平行移動できる構造となっている。この構造の裁断
機3は、昇降台9と上下台10とが垂直ガイド21に沿
って上下に移動するので、刃物8と当て板7とを常に正
確な位置で当接させて、合成樹脂シート1を高い精度で
裁断できる特長がある。
【0043】以上の実施例の製造装置は、裁断機が、移
送される合成樹脂シートの下方に配設された当て板を昇
降台で上昇させると共に、合成樹脂シートの上方に配設
された刃物を合成樹脂シートに向かって降下させて、刃
物と当て板とで合成樹脂シートを挟着して成形品の外周
で切断している。ただ、本発明の製造装置は、刃物を合
成樹脂シートの下方に、当て板を合成樹脂シートの上方
に設けて、上昇する刃物と降下する当て板とで合成樹脂
シートを挟着して、成形品の外周で切断することもでき
る。
【0044】この製造装置は、図示しないが、刃物を裁
断機の昇降台の上面に、上向きに設けて、当て板を上下
台の下面に固定する。昇降台は、移送機が合成樹脂シー
トを成形機から裁断機に移送するタイミングに同期して
降下して、刃物が合成樹脂シートの移送の邪魔にならな
いようにする。昇降台で刃物を降下させると共に、上下
台で当て板を上昇させた状態で、合成樹脂シートを成形
機から裁断機に水平に移送する。裁断機の定位置に合成
樹脂シートが移送された状態で、昇降台を介して刃物を
上昇させると共に、上下台を介して当て板を降下させ
る。上昇位置にある刃物と、降下する当て板とで合成樹
脂シートを挟着して裁断する。
【0045】さらに、刃物を合成樹脂シートの下方に、
当て板を合成樹脂シートの上方に設ける製造装置は、図
7に示す装置の刃物8と当て板7とを入れ換えた構造と
することもできる。この装置は、図示しないが、昇降台
の上面に刃物を、排出プレートの下面に当て板を固定
し、排出プレートを水平方向に往復運動させると共に、
上下方向に移動させて、刃物と当て板とで挟着して、合
成樹脂シートを成形品の外周で切断する。さらに、この
装置は、当て板に凹部を設けて成形品の上側突出部を挿
入すると共に、この凹部に吸着口を設けて、合成樹脂シ
ートから切り離された成形品を排出プレートで吸着して
取り出すことができる。
【0046】
【発明の効果】本発明の合成樹脂シートを成形して裁断
する成形品の製造装置は、合成樹脂シートを高い精度で
裁断できる特長がある。それは、本発明の製造装置が、
成形機と裁断機と移送機とを備え、裁断機が、水平に移
送される合成樹脂シートの下方に配設された当て板と、
上方に上下に移動するように設けられた刃物とを備える
と共に、裁断機は、当て板を上下に移動させる昇降台を
備え、この昇降台を、移送機で合成樹脂シートを成形機
から裁断機に水平に移送するタイミングに同期して降下
させているからである。
【0047】この製造装置は、昇降台を介して当て板を
降下させた状態で、合成樹脂シートを成形機から裁断機
に水平に移送できるので、当て板が合成樹脂シートの移
送の邪魔をすることがない。さらに、裁断位置に移送さ
れた合成樹脂シートは、昇降台で当て板を上昇させて、
上昇位置にある当て板と刃物とで挟着して所定の位置で
裁断できる。このため、従来のように、成形された合成
樹脂シートを、押し上げて当て板の上に移送することな
く、合成樹脂シートを水平に直線状に移送して、正確な
位置で裁断できる。したがって、本発明の製造装置は、
成形品の形状、合成樹脂シートの硬度、材質、厚さ等に
関わらず、合成樹脂シートを成形品の周囲の正確な位置
で高精度に切断して不良品の発生を有効に防止でき、生
産効率を向上できる特長が実現できる。
【0048】さらに、本発明の請求項2に記載する製造
装置も、合成樹脂シートを高い精度で裁断できる特長が
ある。それは、この製造装置が、裁断機に、水平に移送
される合成樹脂シートの下方に配設された刃物と、合成
樹脂シートの上方に上下に移動するように設けられた当
て板とを備えており、裁断機が、刃物を上下に移動させ
る昇降台で、合成樹脂シートを成形機から裁断機に水平
に移送するタイミングに同期して降下させているからで
ある。この製造装置は、昇降台を介して刃物を降下させ
た状態で、合成樹脂シートを成形機から裁断機に移送で
きるので、刃物が合成樹脂シートの移送の邪魔をするこ
となく、しかも傷つけることなく、合成樹脂シートを水
平に直線状に移送して、正確な位置で裁断できる特長が
ある。
【0049】さらに、本発明の請求項3に記載する合成
樹脂シートを成形して裁断する成形品の製造装置は、合
成樹脂シートを確実に、しかも正確に移送できる特長が
ある。それは、本発明の製造装置が、合成樹脂シートの
両側を挟着して移送するチェーンを備える移送機を有
し、このチェーンで合成樹脂シートの両側を挟着して、
成形機から裁断機に水平に移送しているからである。こ
のように、合成樹脂シートを正確に移送できる製造装置
は、その裁断工程において、成形品が成形された合成樹
脂シートを高い精度で裁断して、高品質な成形品を多量
生産できる特長が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の製造装置の概略図
【図2】図2に示す製造装置のプッシャーを示す横断面
【図3】本発明の実施例の合成樹脂シートを成形して裁
断する成形品の製造装置の外略図
【図4】移送機がチェーンで合成樹脂シートを挟着して
移送する状態を示す断面図
【図5】裁断機が刃物と当て板とで合成樹脂シートを挟
着して裁断する状態を示す断面図
【図6】本発明の他の実施例の合成樹脂シートを成形し
て裁断する成形品の製造装置の外略図
【図7】本発明の他の実施例の合成樹脂シートを成形し
て裁断する成形品の製造装置の正面図
【符号の説明】
1…合成樹脂シート 2…成形機 3…裁断機 4…移送機 5…ヒータ 6…金型 7…当て板 8…刃物 9…昇降台 10…上下台 11…取出機構 12…チェーン 13…引掛ピン 14…ガイド溝 15…凹部 16…シリンダー 17…排出コンベア 18…排出プレート 19…水平ガイド 20…シリンダー 21…垂直ガイド 22…ガイド筒 23…供給ロール 24…巻取ロール 25…プッシャー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月19日(1999.7.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 合成樹脂シートを成形して裁断する成
形品の製造装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性の合成樹
脂シートを金型で挟着して複数の成形品を成形し、成形
品の外周で裁断して成形品を分離する装置に関する。
【0002】合成樹脂シートの成形品は、多くの場合
は、食料品等を入れてパックするトレイである。ただ、
成形品にはトレイに代わって、合成樹脂シートを種々の
形状に成形したもの、たとえば装飾品等とすることもで
きる。
【0003】
【従来の技術】合成樹脂シートを成形して碁盤状に多数
のトレイ等の成形品を成形し、トレイの外周を裁断して
多数のトレイを能率よく多量生産する装置は開発されて
いる。この装置は、合成樹脂シートを加熱して真空成形
する成形機と、成形機で成形された合成樹脂シートを、
成形品等の外周で裁断する裁断機とからなる。
【0004】成形機は、ヒータで加熱された熱可塑性の
連続する合成樹脂シートを、空気圧で金型に密着させて
真空成形する。成形された合成樹脂シートは、縦横に並
んで多数のトレイが成形されている。
【0005】合成樹脂シートは、裁断機に送られる。裁
断機は、トレイの外周で合成樹脂シートを裁断して、ト
レイを分離する。裁断機は、トレイの外周を完全に裁断
するものと、完全に裁断せずに、トレイの外周を点状に
残して裁断するものとがある。トレイの外周を完全に裁
断する裁断機は、トレイを完全に分離できる。点状に残
して裁断する裁断機は、その後にトレイの連結部をちぎ
って分離する。
【0006】従来の装置を図1に示す。この図に示す装
置は、帯状に細長い合成樹脂シート1を、移送機4で供
給ロール23から巻取ロール24に向かって移送する。
移送機4は、合成樹脂シート1の両側をチェーン12で
挟着して移送する。合成樹脂シート1の移送路には、成
形機2と裁断機3とを直列に配設している。
【0007】成形機2は、熱可塑性の合成樹脂シート1
を加熱するヒータ5と、ヒータ5で加熱して軟化された
合成樹脂シート1を成形する金型6とを備える。裁断機
3は、合成樹脂シート1の下方に配設された当て板7
と、合成樹脂シート1の上面に配設されると共に、降下
して合成樹脂シート1を切断する刃物8とを備える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この装置は、成形機2
で合成樹脂シート1に複数の成形品を成形し、成形品の
外周を刃物8で切断して成形品を分離する。成形機2か
ら裁断機3に供給される合成樹脂シート1は、成形機2
を出た部分で、プッシャー25で下から押し上げられ
る。移送される合成樹脂シート1が、当て板7に衝突し
ないようにするためである。とくに、下方に突出して成
形された合成樹脂シート1は、プッシャー25で押し上
げないと、当て板7の上を移送できない。プッシャー2
5は、図2の横断面図に示すように、成形された合成樹
脂シート1の溝部を押し上げる。合成樹脂シート1は、
プッシャー25に押され、下面をプッシャー25に摺動
させて、図1に示すように、上方に湾曲される。上方に
湾曲する合成樹脂シート1は、当て板7から離れる。し
たがって、下面に突出する合成樹脂シート1もスムーズ
に当て板7の上方に移送できる。
【0009】プッシャーは、移送機が合成樹脂シートを
成形機から裁断機に搬送するときに上昇され、合成樹脂
シートを裁断機で切断するときは降下する。プッシャー
が上昇すると、合成樹脂シートは当て板から離れるが、
プッシャーが降下すると、合成樹脂シートは当て板の上
に載せられる。合成樹脂シートを当て板に載せる状態
で、刃物を降下させて、合成樹脂シートを成形品の周囲
で切断する。
【0010】この構造の装置は、合成樹脂シートを、成
形品の周囲の正確な位置で高精度に切断するのが難し
い。プッシャーで押し上げられた状態で、合成樹脂シー
トを押し出すようにして移送するからである。プッシャ
ーで当て板から押し上げられた合成樹脂シートは、両側
をチェーンで挟着して移送できない。それは、プッシャ
ーで押された合成樹脂シートが、水平に直線状に移送さ
れないからである。チェーンで挟着して正確に移送され
ず、また、プッシャーを上下に移動させて、当て板の上
に載せられる合成樹脂シートは、高い精度で当て板に正
確に載せることができず、刃物で裁断する位置がずれや
すい。
【0011】成形品の周囲で高精度に裁断できない装置
は、成形品の形状によって不良品が発生しやすくて、歩
留が悪くなる等の欠点もある。また、高品質な成形品を
多量生産するのが難しい欠点もある。さらに、プッシャ
ーで、押し上げて移送される合成樹脂シートは、成形品
の形状、合成樹脂シートの硬度、材質、厚さ等で押し上
げられる高さを一定にするのが難しい。このため、プッ
シャーの押し上げ高さを合成樹脂シートに合わせて最適
なように調整する必要があって、操作に手間がかかる。
また、プッシャーが合成樹脂シートを押し上げる高さが
高すぎると、刃物に当たって、合成樹脂シートが損傷さ
れる欠点もある。
【0012】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、合成樹脂シートを高い精度で裁断できる合成樹脂シ
ートを成形して裁断する成形品の製造装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の合成
樹脂シートを成形して裁断する成形品の製造装置は、ヒ
ータ5で加熱された熱可塑性の合成樹脂シート1を金型
6で挟着して、複数の成形品を成形する成形機2と、こ
の成形機2で成形品が成形された合成樹脂シート1を裁
断機3に移送する移送機4と、この移送機4で成形機2
から連続して送り込まれる合成樹脂シート1を、成形品
の外周で裁断する裁断機3とを備える。
【0014】裁断機3は、水平に移送される合成樹脂シ
ート1の下方に配設された当て板7と、合成樹脂シート
1の上方に上下に移動するように設けられた刃物8とを
備える。裁断機3は、刃物8を合成樹脂シート1に向か
って降下させて、刃物8と当て板7とで合成樹脂シート
1を挟着して、成形品の外周で切断する。
【0015】さらに、請求項1の製造装置は、裁断機3
の当て板7を上下に移動させる昇降台9を備える。昇降
台9は、移送機4で合成樹脂シート1を成形機2から裁
断機3に水平に移送するタイミングに同期して降下され
る。当て板7が、合成樹脂シート1の移送の邪魔をしな
いようにするためである。昇降台9を介して、当て板7
を降下させた状態で、合成樹脂シート1は成形機2から
裁断機3に水平に移送される。合成樹脂シート1が、裁
断機3の定位置に移送されると、昇降台9を介して当て
板7を上昇させる。上昇位置にある当て板7の上に合成
樹脂シート1を載せ、刃物8が降下して、合成樹脂シー
ト1を裁断する。この状態で、合成樹脂シート1は、当
て板7と刃物8とに挟着されて、所定の位置で裁断され
る。さらまた、本発明の合成樹脂シートを成形して裁断
する成形品の製造装置は、以下の全ての構成を有するこ
とを特徴としている。 (a) 移送機4が、合成樹脂シート1の両側を挟着し
て移送するチェーン12を備え、チェーン12でもって
合成樹脂シート1を成形機2から裁断機3に水平に移送
する。 (b) 当て板7は凹部15を有し、この凹部15に合
成樹脂シート1から下方に突出する部分を入れるように
している。 (c) 裁断機3は、刃物8と当て板7で裁断された成
形品を取り出す取出機構11を備える。 (d) 取出機構11は、成形品を次の工程に移送する
排出コンベア17と、成形品を裁断位置から取り出して
排出コンベア17に移送する排出プレート18とを備え
る。 (e) 排出プレート18は、合成樹脂シート1の上方
を、水平の姿勢で刃物8と排出コンベア17の方向に往
復運動でき、かつ、裁断された成形品を吸着する吸着口
を下面に備えており、吸着口は、外周で裁断されて合成
樹脂シート1から完全に切り離された成形品を吸着す
る。 (f) 取出機構11は、裁断機3が合成樹脂シート1
から成形品を切り離す状態で、排出プレート18を排出
コンベア17の上方に待機させ、裁断機3が成形品を切
り離した状態で刃物8を上昇位置として、この状態で排
出プレート18を裁断された成形品の上方に移動させ、
排出プレート18の吸着口から吸引して成形品を下面に
吸着し、吸着した成形品を排出コンベア17の上方に移
動させて、吸引状態を解除して成形品を排出コンベア1
7に供給し、排出コンベア17で次の工程に移送するよ
うに構成している。
【0016】本発明の請求項2の合成樹脂シートを成形
して裁断する成形品の製造装置は、刃物8を合成樹脂シ
ート1の下方に設けて、当て板7を合成樹脂シート1の
上方に設けている。この製造装置は、刃物8を裁断機3
の昇降台9に設けている。昇降台9は、移送機4が合成
樹脂シート1を成形機2から裁断機3に水平に移送する
タイミングに同期して降下して、刃物8が合成樹脂シー
ト1の移送の邪魔にならないようにしている。昇降台9
で刃物8を降下させた状態で、合成樹脂シート1を成形
機2から裁断機3に水平に移送する。裁断機3の定位置
に合成樹脂シート1が移送された状態で、昇降台9を介
して刃物8を上昇させる。上昇位置にある刃物8と、降
下する当て板7とで合成樹脂シート1を挟着して裁断す
る。さらにまた、本発明の請求項2の合成樹脂シートを
成形して裁断する成形品の製造装置は、以下の全ての構
成を有することを特徴としている。 (a) 移送機4が、合成樹脂シート1の両側を挟着し
て移送するチェーン12を備え、チェーン12でもって
合成樹脂シート1を成形機2から裁断機3に水平に移送
する。 (b) 当て板7は凹部15を有し、この凹部15に合
成樹脂シート1から突出する部分を入れるようにしてい
る。 (c) 裁断機3は、刃物8と当て板7で裁断された成
形品を取り出す取出機構11を備える。 (d) 取出機構11は、成形品を次の工程に移送する
排出コンベア17と、成形品を裁断位置から取り出して
排出コンベア17に移送する排出プレート18とを備え
る。 (e) 排出プレート18は、合成樹脂シート1の上方
を、水平の姿勢で刃物8と排出コンベア17の方向に往
復運動でき、かつ、裁断された成形品を吸着する吸着口
を下面に備えており、吸着口は、外周で裁断されて合成
樹脂シート1から完全に切り離された成形品を吸着す
る。 (f) 取出機構11は、裁断機3が合成樹脂シート1
から成形品を切り離す状態で、排出プレート18を排出
コンベア17の上方に待機させ、裁断機3が成形品を切
り離した状態で、排出プレート18を裁断された成形品
の上方に移動させて、排出プレート18の吸着口から吸
引して成形品を下面に吸着し、吸着した成形品を排出コ
ンベア17の上方に移動させて、吸引状態を解除して成
形品を排出コンベア17に供給し、排出コンベア17で次
の工程に移送するように構成している。
【0017】本発明の請求項3の合成樹脂シートを成形
して裁断する成形品の製造装置は、合成樹脂シート1の
両側を挟着して移送するチェーン12を備える移送機4
を有する。移送機4は、チェーン12で合成樹脂シート
1の両側を挟着して、成形機2から裁断機3に水平に移
送する。
【0018】
【作用】合成樹脂シートを成形して裁断する成形品の製
造装置は、以下のようにして、合成樹脂シート1を成形
して裁断する。 移送機4が、合成樹脂シート1の両側をチェーン1
2で挟んで、水平に直線状に移送する。 合成樹脂シート1は、ヒータ5で加熱された後、成
形機2の金型6の間に送られて、金型6で成形される。
金型6は、合成樹脂シート1に複数のトレイ等の成形品
を成形する。 成形機2が金型6で合成樹脂シート1を成形すると
き、合成樹脂シート1の移送は停止される。 合成樹脂シート1が成形されて、金型6が開かれた
後、合成樹脂シート1は成形機2から裁断機3に移送さ
れる。このとき、合成樹脂シート1は、両側をチェーン
12で挟着して移送される。 合成樹脂シート1が移送されるとき、裁断機3の昇
降台9は降下しており、昇降台9に固定されている当て
板7は降下位置にある。降下位置にある当て板7は、合
成樹脂シート1の下面に衝突しない。また、合成樹脂シ
ート1が移送されるとき、刃物8も上昇されている。し
たがって、合成樹脂シート1は、両側をチェーン12で
挟着した状態で、当て板7と刃物8に衝突することな
く、水平に移送される。 裁断機3に成形した合成樹脂シート1を搬入した
後、合成樹脂シート1の移送を停止して、昇降台9を介
して当て板7を上昇させる。当て板7は、合成樹脂シー
ト1の下面に接近する位置まで上昇する。 この状態で、合成樹脂シート1を停止させて刃物8
を降下させる。降下する刃物8は、当て板7の上に載せ
ている合成樹脂シート1を、当て板7とで挟着して裁断
する。合成樹脂シート1を裁断した後、当て板7は降下
し、刃物8は上昇して合成樹脂シート1から離れる。こ
の状態で、合成樹脂シート1が移送される。 裁断された合成樹脂シート1は、次の工程で、切断
された成形品を吸着して合成樹脂シート1から分離す
る。分離された成形品は、次の工程に移送して積層され
る。成形品を除去した残りの合成樹脂シート1は、巻き
取られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための合成樹脂シートを成形し
て裁断する成形品の製造装置を例示するものであって、
本発明は製造装置を下記のものに特定しない。
【0020】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」、「作用の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0021】図3に示す合成樹脂シートを成形して裁断
する成形品の製造装置は、合成樹脂シート1を水平の姿
勢で移送する移送機4と、移送される合成樹脂シート1
を成形する成形機2と、成形機2で成形された合成樹脂
シート1を裁断する裁断機3とを備える。ただし、図3
に示す装置は、本発明の実施例にかかるものではなく、
合成樹脂シートを裁断するまでの工程を示すものであ
る。本発明の実施例にかかる装置の全体図は図6に示し
ている。
【0022】移送機4は、合成樹脂シート1の両側を挟
着して移送するチェーン12を備える。移送機4は、2
条の無限軌道のチェーン12を、合成樹脂シート1の両
側に対向して張設している。移送機4は、チェーン12
を、成形機2の供給側から裁断機3の排出側まで延長し
て張設しており、合成樹脂シート1を水平の姿勢で移送
できる構造としている。チェーン12は、減速モーター
等の駆動機構(図示せず)で駆動される。
【0023】原料の合成樹脂シート1は、ロールシート
状に巻かれている。ロール状の合成樹脂シート1は、両
側をチェーン12で挟着して移送される。チェーン12
は、図4に示すように、引掛ピン13を突出して連結し
ている。チェーン12は、この引掛ピン13を、合成樹
脂シート1の両側部に貫通させている。さらに、貫通し
た引掛ピン13の先端をガイド溝14に挿入して、合成
樹脂シート1が、引掛ピン13から抜けるのを阻止して
いる。この構造は、引掛ピン13とガイド溝14で合成
樹脂シート1の両側部を挟着して保持し、移動するチェ
ーン12で、合成樹脂シート1を移送する。ただ、本発
明は、移送機の構造を上記のものに特定しない。移送機
は、合成樹脂シートの両側を保持して水平に移送できる
全ての機構とすることができる。
【0024】成形機2は、熱可塑性の合成樹脂シート1
を両面から加熱するヒータ5と、ヒータ5で加熱して軟
化された合成樹脂シート1を密着させて成形する金型6
とを備える。ヒータ5は、合成樹脂シート1の上方と下
方とに、合成樹脂シート1に接近して配設している。
【0025】ヒータ5の間に移送された合成樹脂シート
1は、全体を均一に加熱するために、一定時間は移送が
停止される。ヒータ5は、供給された合成樹脂シート1
を上下の両面から加熱して、均一に軟化温度まで加熱す
る。ヒータ5は、遠赤外線を放射し、その熱により合成
樹脂シート1を成形温度に軟化させる。ヒータ5には、
たとえば、セラミックヒータを用いることができる。セ
ラミックヒータは、優れた均熱性能を有し、均一加熱と
偏加熱が可能であると共に、ヒートアップ時間を短縮で
きる。ヒータ温度は、ヒータ制御盤により制御管理され
る。ヒータ5に加熱され、軟化された合成樹脂シート1
は、ヒータ5の排出側に設けられた開口部から排出され
る。
【0026】ヒータ5で軟化された合成樹脂シート1
は、金型6の間に移送される。金型6の間に移送された
合成樹脂シート1は、上下から金型6に挟着されて、空
気の圧力差で金型6の表面に密着して、所定の形状に成
形される。合成樹脂シート1は真空で金型6の表面に吸
着され、あるいは、上面から噴射される加圧空気で金型
に密着され、あるいは、真空と加圧空気の両方で金型の
表面に密着して成形される。合成樹脂シート1を金型6
に密着して成形するとき、合成樹脂シート1の後方で次
に成形される部分はヒータ5の間にあって、軟化温度ま
で加熱される。
【0027】金型6は、成形面に、トレイ等の成形品と
同形の凹凸部(図示せず)を縦横に碁盤状に配設してい
る。さらに、金型6は、それぞれの凹凸部に、真空成形
するときに合成樹脂シート1を吸着する空気孔(図示せ
ず)を多数配設している。空気孔は、真空ポンプに連結
されて、金型6の表面に合成樹脂シート1を吸着して成
形する。さらに、金型6は、成形される成形品の形状に
応じて、交換できる構造としている。
【0028】金型6に吸着して成形された合成樹脂シー
ト1は、金型6から脱型された後、両側を挟着している
チェーン12で裁断機3に移送される。
【0029】裁断機3は、チェーン12で移送される成
形された合成樹脂シート1を、トレイ等の成形品の外周
で裁断する刃物8と、合成樹脂シート1の下方に配設さ
れて、刃物8とで合成樹脂シート1を挟み切る当て板7
と、この当て板7を固定している昇降台9と、裁断機3
で裁断された合成樹脂シート1の成形品を取り出す取出
機構11とを備える。
【0030】刃物8は、移送される合成樹脂シートの上
方に配設された上下台10の下面に、水平で下向きに固
定されている。刃物8は、トレイ等の成形品の外周で合
成樹脂シート1を切断する刃を、下向きに備えている。
上下台10が降下すると、刃物8が合成樹脂シート1を
裁断する。刃物8は、トレイ等の成形品の外周の一部を
完全には切り離さず、数カ所をわずかに未切断の状態と
して複数の成形品を離れやすい状態に連結した形状に裁
断する。刃物8は、たとえば、成形品の形状に応じて交
換できるように上下台10に装着される。
【0031】当て板7は、裁断される合成樹脂シート1
の下方に、刃物8に対向して配設されている。当て板7
は、降下する刃物8とで合成樹脂シート1を挟着して裁
断する。当て板7は、図5に示すように、複数の成形品
が成形された合成樹脂シート1を正確な位置で切断でき
るように、上面に複数の凹部15を有する。図に示す凹
部15は、貫通孔を開口した当て板7を昇降台9の上面
に配設して構成されている。当て板7は、これらの凹部
15に、合成樹脂シートから下方に突出する部分を入れ
て、成形品を正確な位置で裁断できるようにしている。
【0032】昇降台9は、上面に当て板7を固定して、
当て板7を上下に平行移動できるようにしている。昇降
台9は、シリンダー16を備え、シリンダー16のロッ
ドを伸縮させて、昇降台9の上面に固定された当て板7
を上下に移動させている。
【0033】以上の構造の裁断機3は、合成樹脂シート
1が移送されるときには、昇降台9を降下させて、刃物
8を上昇させる。降下する昇降台9は、当て板7を降下
位置として、合成樹脂シート1の突出する下面を衝突さ
せることなく移送できる。すなわち、合成樹脂シート1
は、両側をチェーン12で挟着した状態で、当て板7と
刃物8に衝突することなく、裁断位置まで水平に移送さ
れる。
【0034】裁断機3に成形した合成樹脂シート1が搬
入されると、合成樹脂シート1の移送を停止して、図5
の矢印で示すように、昇降台9を介して当て板7を上昇
させる。当て板7は、合成樹脂シート1の下側に突出す
る部分を凹部15に入れる状態として、合成樹脂シート
1の下面に接近する位置まで上昇する。この状態で、刃
物8を降下させて、当て板7の上に載せている合成樹脂
シート1を、当て板7とで挟着して裁断する。合成樹脂
シート1を裁断した後、当て板7は降下し、刃物8は上
昇して合成樹脂シート1から離れる。
【0035】合成樹脂シート1から完全に切り離された
成形品は、排出コンベア17で次の工程に移送されて、
製品として出荷される。
【0036】さらに、裁断機3が、刃物8で成形品の外
周を完全に切り離す構造の製造装置を図6に示す。完全
に切り離された成形品は、合成樹脂シート1で移送でき
ないので、個々に裁断された成形品を、裁断機3の裁断
位置から取り出す必要がある。この図に示すように、刃
物8が成形品を完全に切り離す装置は、取出機構11で
それぞれの成形品を吸着して取り出す。図に示す製造装
置は、取出機構11が、裁断された成形品を裁断位置か
ら取り出す排出プレート18を備える。
【0037】排出プレート18は、図6の矢印で示すよ
うに、合成樹脂シート1の上方を、水平ガイド19に沿
って、水平の姿勢で刃物8と排出コンベア17の方向に
往復運動できる構造となっている。さらに、排出プレー
ト18は、裁断された成形品を吸着する吸着口(図示せ
ず)を下面に備える。吸着口は、吸引用のブロワ(図示
せず)に接続されており、外周で裁断されて合成樹脂シ
ート1から完全に切り離された成形品を吸着できるよう
に構成されている。
【0038】この構造の取出機構11は、裁断機3が合
成樹脂シート1から成形品を切り離すときには、排出プ
レート18を排出コンベア17の上方に待機させる。裁
断機3が成形品を切り離すと、上下台10を上昇させて
刃物8を上昇位置とし、この状態で排出プレート18を
裁断された成形品の上方に移動させる。排出プレート1
8は、吸着口から吸引して成形品を下面に吸着させる。
吸着した成形品を排出コンベア17の上方に移動させた
後、吸引状態を解除して成形品を落下させて排出コンベ
ア17に供給する。このようにして取り出された成形品
は、排出コンベア17で次の工程に移送されて、製品と
して出荷される。
【0039】さらに、本発明の製造装置は、図7に示す
構造とすることもできる。この図に示す裁断機3は、取
出機構11の排出プレート18の下面に、合成樹脂シー
ト1を裁断する刃物8を固定すると共に、裁断された成
形品を吸着する吸着口(図示せず)を設けている。排出
プレート18は、合成樹脂シート1の上方を、水平ガイ
ド19に沿って、水平の姿勢で、昇降台9と排出コンベ
ア17の方向に往復運動できる構造となっている。
【0040】この排出プレート18は、裁断機3の上下
台10の下方に移動された状態で、シリンダー20で降
下されて、当て板7と刃物8とで合成樹脂シート1を挟
んで、成形品を外周で切り離して裁断する。さらに、排
出プレート18は、切り離された成形品を吸着口から吸
引して下面に吸着させる。上下台10と排出プレート1
8を上昇位置とした後、排出プレート18を排出コンベ
ア17の上方まで移動させる。排出プレート18は、こ
こで吸引状態を解除して成形品を落下させて排出コンベ
ア17に供給する。この装置は、排出プレート18を成
形品の裁断に併用できるので、効率よく成形品を裁断し
て取り出しできる特長がある。
【0041】さらに、この図に示す裁断機3は、昇降台
9と上下台10を垂直ガイド21で連結している。昇降
台9と上下台10は、ガイド筒22を介して垂直ガイド
21に連結されており、垂直ガイド21に沿って上下方
向に平行移動できる構造となっている。この構造の裁断
機3は、昇降台9と上下台10とが垂直ガイド21に沿
って上下に移動するので、刃物8と当て板7とを常に正
確な位置で当接させて、合成樹脂シート1を高い精度で
裁断できる特長がある。
【0042】以上の実施例の製造装置は、裁断機が、移
送される合成樹脂シートの下方に配設された当て板を昇
降台で上昇させると共に、合成樹脂シートの上方に配設
された刃物を合成樹脂シートに向かって降下させて、刃
物と当て板とで合成樹脂シートを挟着して成形品の外周
で切断している。ただ、本発明の製造装置は、刃物を合
成樹脂シートの下方に、当て板を合成樹脂シートの上方
に設けて、上昇する刃物と降下する当て板とで合成樹脂
シートを挟着して、成形品の外周で切断することもでき
る。
【0043】この製造装置は、図示しないが、刃物を裁
断機の昇降台の上面に、上向きに設けて、当て板を上下
台の下面に固定する。昇降台は、移送機が合成樹脂シー
トを成形機から裁断機に移送するタイミングに同期して
降下して、刃物が合成樹脂シートの移送の邪魔にならな
いようにする。昇降台で刃物を降下させると共に、上下
台で当て板を上昇させた状態で、合成樹脂シートを成形
機から裁断機に水平に移送する。裁断機の定位置に合成
樹脂シートが移送された状態で、昇降台を介して刃物を
上昇させると共に、上下台を介して当て板を降下させ
る。上昇位置にある刃物と、降下する当て板とで合成樹
脂シートを挟着して裁断する。
【0044】さらに、刃物を合成樹脂シートの下方に、
当て板を合成樹脂シートの上方に設ける製造装置は、図
7に示す装置の刃物8と当て板7とを入れ換えた構造と
することもできる。この装置は、図示しないが、昇降台
の上面に刃物を、排出プレートの下面に当て板を固定
し、排出プレートを水平方向に往復運動させると共に、
上下方向に移動させて、刃物と当て板とで挟着して、合
成樹脂シートを成形品の外周で切断する。さらに、この
装置は、当て板に凹部を設けて成形品の上側突出部を挿
入すると共に、この凹部に吸着口を設けて、合成樹脂シ
ートから切り離された成形品を排出プレートで吸着して
取り出すことができる。
【0045】
【発明の効果】本発明の合成樹脂シートを成形して裁断
する成形品の製造装置は、合成樹脂シートを高い精度で
裁断できる特長がある。それは、本発明の製造装置が、
成形機と裁断機と移送機とを備え、裁断機が、水平に移
送される合成樹脂シートの下方に配設された当て板と、
上方に上下に移動するように設けられた刃物とを備える
と共に、裁断機は、当て板を上下に移動させる昇降台を
備え、この昇降台を、移送機で合成樹脂シートを成形機
から裁断機に水平に移送するタイミングに同期して降下
させるように構成し、さらに、裁断された成形品を次の
工程に移送する排出コンベアと、成形品を裁断位置から
取り出して排出コンベアに移送する排出プレートとを備
える取出機構を設け、取出機構の排出プレートを、開い
た刃物と当て板の間に入れて裁断した成形品を排出コン
ベアの上に移送して、排出コンベアで排出するからであ
る。
【0046】この製造装置は、昇降台を介して当て板を
降下させた状態で、合成樹脂シートを成形機から裁断機
に水平に移送できるので、当て板が合成樹脂シートの移
送の邪魔をすることがない。さらに、裁断位置に移送さ
れた合成樹脂シートは、昇降台で当て板を上昇させて、
上昇位置にある当て板と刃物とで挟着して所定の位置で
裁断できる。このため、従来のように、成形された合成
樹脂シートを、押し上げて当て板の上に移送することな
く、合成樹脂シートを水平に直線状に移送して、正確な
位置で裁断できる。したがって、本発明の製造装置は、
成形品の形状、合成樹脂シートの硬度、材質、厚さ等に
関わらず、合成樹脂シートを成形品の周囲の正確な位置
で高精度に切断して不良品の発生を有効に防止でき、生
産効率を向上できる特長が実現できる。
【0047】さらに、本発明の請求項2に記載する製造
装置も、合成樹脂シートを高い精度で裁断できる特長が
ある。それは、この製造装置が、裁断機に、水平に移送
される合成樹脂シートの下方に配設された刃物と、合成
樹脂シートの上方に上下に移動するように設けられた当
て板とを備えており、裁断機が、刃物を上下に移動させ
る昇降台で、合成樹脂シートを成形機から裁断機に水平
に移送するタイミングに同期して降下させているからで
ある。この製造装置は、昇降台を介して刃物を降下させ
た状態で、合成樹脂シートを成形機から裁断機に移送で
きるので、刃物が合成樹脂シートの移送の邪魔をするこ
となく、しかも傷つけることなく、合成樹脂シートを水
平に直線状に移送して、正確な位置で裁断できる特長が
ある。
【0048】さらに、本発明の請求項3に記載する合成
樹脂シートを成形して裁断する成形品の製造装置は、合
成樹脂シートを確実に、しかも正確に移送できる特長が
ある。それは、本発明の製造装置が、合成樹脂シートの
両側を挟着して移送するチェーンを備える移送機を有
し、このチェーンで合成樹脂シートの両側を挟着して、
成形機から裁断機に水平に移送しているからである。こ
のように、合成樹脂シートを正確に移送できる製造装置
は、その裁断工程において、成形品が成形された合成樹
脂シートを高い精度で裁断して、高品質な成形品を多量
生産できる特長が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の製造装置の概略図
【図2】図1に示す製造装置のプッシャーを示す横断面
【図3】本発明の実施例の合成樹脂シートを成形して裁
断する成形品の製造装置の外略図
【図4】移送機がチェーンで合成樹脂シートを挟着して
移送する状態を示す断面図
【図5】裁断機が刃物と当て板とで合成樹脂シートを挟
着して裁断する状態を示す断面図
【図6】本発明の他の実施例の合成樹脂シートを成形し
て裁断する成形品の製造装置の外略図
【図7】本発明の他の実施例の合成樹脂シートを成形し
て裁断する成形品の製造装置の正面図
【符号の説明】 1…合成樹脂シート 2…成形機 3…裁断機 4…移送機 5…ヒータ 6…金型 7…当て板 8…刃物 9…昇降台 10…上下台 11…取出機構 12…チェーン 13…引掛ピン 14…ガイド溝 15…凹部 16…シリンダー 17…排出コンベア 18…排出プレート 19…水平ガイド 20…シリンダー 21…垂直ガイド 22…ガイド筒 23…供給ロール 24…巻取ロール 25…プッシャー
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータ(5)で加熱された熱可塑性の合成
    樹脂シート(1)を金型(6)で挟着して、複数の成形品を成
    形する成形機(2)と、この成形機(2)で成形品が成形され
    た合成樹脂シート(1)を裁断機(3)に移送する移送機(4)
    と、この移送機(4)で成形機(2)から連続して送り込まれ
    る合成樹脂シート(1)を、成形品の外周で裁断する裁断
    機(3)とを備え、 裁断機(3)が、水平に移送される合成樹脂シート(1)の下
    方に配設された当て板(7)と、合成樹脂シート(1)の上方
    に上下に移動するように設けられた刃物(8)とを備え、
    刃物(8)が合成樹脂シート(1)に向かって降下して、刃物
    (8)と当て板(7)とで合成樹脂シート(1)を挟着して、成
    形品の外周で切断するように構成されてなる合成樹脂シ
    ートを成形して裁断する成形品の製造装置において、 裁断機(3)が、当て板(7)を装着している昇降台(9)を備
    え、この昇降台(9)は、移送機(4)が合成樹脂シート(1)
    を成形機(2)から裁断機(3)に水平に移送するタイミング
    に同期して降下されるように構成されており、昇降台
    (9)を介して当て板(7)を降下させた状態で、合成樹脂シ
    ート(1)が成形機(2)から裁断機(3)に水平に移送され、
    裁断機(3)の定位置に合成樹脂シート(1)が移送される
    と、昇降台(9)を介して当て板(7)が上昇し、上昇位置に
    ある当て板(7)と刃物(8)とで合成樹脂シート(1)を挟着
    して裁断するように構成されてなることを特徴とする合
    成樹脂シートを成形して裁断する成形品の製造装置。
  2. 【請求項2】 ヒータ(5)で加熱された熱可塑性の合成
    樹脂シート(1)を金型(6)で挟着して、複数の成形品を成
    形する成形機(2)と、この成形機(2)で成形品が成形され
    た合成樹脂シート(1)を裁断機(3)に移送する移送機(4)
    と、この移送機(4)で成形機(2)から連続して送り込まれ
    る合成樹脂シート(1)を、成形品の外周で裁断する裁断
    機(3)とを備え、 裁断機(3)が、水平に移送される合成樹脂シート(1)の下
    方に配設された刃物(8)と、合成樹脂シート(1)の上方に
    上下に移動するように設けられた当て板(7)とを備え、
    当て板(7)が合成樹脂シート(1)に向かって降下して、当
    て板(7)と刃物(8)とで合成樹脂シート(1)を挟着して、
    成形品の外周で切断するように構成されてなる合成樹脂
    シートを成形して裁断する成形品の製造装置において、 裁断機(3)が、刃物(8)を装着している昇降台(9)を備
    え、この昇降台(9)は、移送機(4)が合成樹脂シート(1)
    を成形機(2)から裁断機(3)に水平に移送するタイミング
    に同期して降下されるように構成されており、昇降台
    (9)を介して刃物(8)を降下させた状態で、合成樹脂シー
    ト(1)が成形機(2)から裁断機(3)に水平に移送され、裁
    断機(3)の定位置に合成樹脂シート(1)が移送されると、
    昇降台(9)を介して刃物(8)が上昇し、上昇位置にある刃
    物(8)と当て板(7)とで合成樹脂シート(1)を挟着して裁
    断するように構成されてなることを特徴とする合成樹脂
    シートを成形して裁断する成形品の製造装置。
  3. 【請求項3】 移送機(4)が、合成樹脂シート(1)の両側
    を挟着して移送するチェーン(12)を備え、チェーン(12)
    でもって合成樹脂シート(1)を成形機(2)から裁断機(3)
    に水平に移送する請求項1又は2に記載する合成樹脂シ
    ートを成形して裁断する成形品の製造装置。
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