JP2000058389A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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Abstract
セパレータを介して巻回したコンデンサ素子内に導電性
ポリマー層を形成し、該コンデンサ素子を有底筒状の金
属製ケースに収納して密封した固体電解コンデンサにお
いては、実用上、リフロー法等による比較的高温での半
田付けを行うと、ケースや封口部材が膨れて外観不具合
となることが多かった。 【解決手段】 前記コンデンサ素子内に導電性ポリマー
層を形成した後、該コンデンサ素子を前記ケースに収納
する前に、該コンデンサ素子を200〜300℃に昇温
する熱処理を行う。
Description
た陽極箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻回した
コンデンサ素子内に導電性ポリマー層を形成した固体電
解コンデンサに関する。
Rと称す)の小さいコンデンサとして、ポリピロール、
ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン等の導電性
ポリマーを陰極材とした固体電解コンデンサが注目され
ている。
解コンデンサの一例として、図1(断面図)に示すよう
に、化成皮膜を形成した陽極箔と対向陰極箔とをセパレ
ータ紙を介して巻回したコンデンサ素子1内に導電性ポ
リマー層を形成し、該コンデンサ素子を有底筒状の金属
製ケース4に収納し、該ケースの開口部をゴム製の封口
部材3にて封止した構成が考えられる。
けられ、該貫通孔を通してコンデンサ素子のリード線1
3が引き出されると共に該貫通孔にリードタブ端子12
が嵌合している。又、前記封口部材を装着したケースの
開口部付近には、横絞り加工及びカール加工が施されて
いる。
示したような従来の固体電解コンデンサにおいては、実
用上、リフロー法等による比較的高温での半田付けを行
うと、ケースや封口部材が膨れて外観不具合となること
が多かった。
向陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素
子内に導電性ポリマー層を形成し、該コンデンサ素子を
有底筒状の金属製ケースに収納して密封した固体電解コ
ンデンサにおいて、上述の如き問題点を解決するもので
ある。
ンデンサの製造方法は、前記コンデンサ素子内に導電性
ポリマー層を形成した後、該コンデンサ素子を前記ケー
スに収納する前に、前記コンデンサ素子を200〜30
0℃に昇温する熱処理を行うことを特徴とするものであ
る。
田リフロー工程等において200℃以上の高温環境下に
置かれると、コンデンサ素子内の導電性ポリマー層から
何らかのガスが発生し、それがケース膨れやゴム膨れの
原因になっていたと考えられるが、上記本発明の製法に
よれば、コンデンサ素子をケースに収納する前に、半田
リフロー工程等の環境温度に相当する比較的高温での熱
処理を行うことにより、コンデンサ素子内の導電性ポリ
マー層から発生するガスはほとんど放出され尽くし、コ
ンデンサ素子をケースに収納、密封した後の半田リフロ
ー工程等においては、ガスがほとんど発生しなくなる。
電解コンデンサも、前記図1に示したものと同様な構成
を有する。すなわち、この固体電解コンデンサは、化成
皮膜を形成した陽極箔と対向陰極箔とをセパレータ紙を
介して巻回したコンデンサ素子1内に3,4−エチレン
ジオキシチオフェンの酸化重合体等からなる導電性ポリ
マー層(図示せず)を形成し、該コンデンサ素子を有底
筒状のアルミニウム製ケース4に収納し、該ケースの開
口部をブチル系ゴム等からなる封口部材3にて封止した
ものである。
けられ、該貫通孔を通してコンデンサ素子のリード線1
3が引き出されると共に該貫通孔にリードタブ端子12
が嵌合している。又、前記封口部材を装着したケースの
開口部付近には、横絞り加工及びカール加工が施されて
いる。
明すると、まず、粗面化のためのエッチング処理及び誘
電体皮膜形成のための化成処理を施したアルミニウム箔
を陽極箔とし、該陽極箔と対向陰極箔とをセパレータ紙
を介して円筒状に巻き取ったコンデンサ素子を準備す
る。
ルを50重量%含む酸化剤としてのパラトルエンスルホ
ン酸鉄(III)と、3,4−エチレンジオキシチオフェ
ンの単量体とが2:1の重量比で混合された化学重合液
を準備する。
合液に浸漬した後、取り出して室温で放置することによ
り、前記コンデンサ素子の両極間に3,4−エチレンジ
オキシチオフェンのポリマー層を形成する。
サ素子を200℃に昇温し、その温度で5分間保持した
後、降温するという熱処理を施す。
口部材の貫通孔に通し、該貫通孔にリードタブ端子を嵌
合させる。
素子をケース内に収納すると共に封口部材をケースの開
口部に嵌合させ、ケースの開口部付近に横絞り加工及び
カール加工を施した後、エージング処理を行って固体電
解コンデンサが完成する。
処理条件を200℃×5分間として製造した固体電解コ
ンデンサ(実施例1)と、熱処理条件を240℃×5分
間として製造した固体電解コンデンサ(実施例2)と、
熱処理温度を250℃×5分間として製造した固体電解
コンデンサ(実施例3)と、熱処理温度を260℃×5
分間として製造した固体電解コンデンサ(実施例4)
と、熱処理温度を270℃×5分間として製造した固体
電解コンデンサ(実施例5)と、当該熱処理を施さずに
製造した固体電解コンデンサ(従来例)について、初期
の電気特性を表1に、半田耐熱試験後の外観不良発生状
況を表2に示す。
いても、コンデンサ素子としては定格電圧4V、定格容
量220μF、外形φ8.0mm×L6.3mmのもの
を用いた。
量、tanδは120Hzでの損失角の正接、ESRは
100kHzでの等価直列抵抗、LCは定格電圧を印加
して60秒後の漏れ電流を意味しており、各特性値は、
試料数各20個についての平均である。
120秒のプレヒート後、240℃×20秒)によるも
のであり、表2に示した外観不良は、封口ゴムに関して
目視で膨れていれば不良、ケースに関して、図2に示す
ようにコンデンサ10を水平面P上に立置したとき、
(b)のように隙間dが生じれば不良と判断した。
て熱処理を施した実施例1〜5においては、熱処理を施
さない従来例に比べて、大容量、低ESRで漏れ電流も
小さくなっている。
従って熱処理を施した実施例1〜5においては、熱処理
を施さない従来例に比べて、半田耐熱試験後の外観不良
が著しく低減している。
ー層形成の出発物質として3,4−エチレンジオキシチ
オフェンを用いたが、その代わりに、ピロール、チオフ
ェン、フラン、アニリン及びそれらの誘導体等、酸化重
合により導電性ポリマーとなるモノマーを用いてもよ
い。
極箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻回したコン
デンサ素子内に導電性ポリマー層を形成し、該コンデン
サ素子を有底筒状の金属製ケースに収納して密封した固
体電解コンデンサにおいて、実用上、リフロー法等によ
る比較的高温での半田付けを行っても、ケースや封口部
材が膨れるという不具合が生じにくくなる。
デンサにおいては、従来例に比べて、大容量、低ESR
で漏れ電流も小さくなる。
る。
の概念図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 化成皮膜を形成した陽極箔と対向陰極箔
とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子内に導
電性ポリマー層を形成し、該コンデンサ素子を有底筒状
の金属製ケースに収納して密封した固体電解コンデンサ
の製造方法において、 前記コンデンサ素子内に導電性ポリマー層を形成した
後、該コンデンサ素子を前記ケースに収納する前に、前
記コンデンサ素子を200〜300℃に昇温する熱処理
を行うことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方
法。 - 【請求項2】 前記導電性ポリマー層は、チオフェン又
はその誘導体を、スルホン酸化合物イオンを含む塩を酸
化剤として化学酸化重合させることにより形成すること
を特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサの製造
方法。
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---|---|---|---|
JP22076698A JP3459573B2 (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22076698A JP3459573B2 (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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ID=16756230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22076698A Expired - Lifetime JP3459573B2 (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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- 1998-08-04 JP JP22076698A patent/JP3459573B2/ja not_active Expired - Lifetime
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