JP3548040B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化成皮膜を形成した陽極箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻回することによりコンデンサ素子を構成し、該コンデンサ素子内に導電性ポリマー層を形成した固体電解コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器のデジタル化に伴い、それに使用されるコンデンサにも、高周波領域における低ESR化、小型大容量化が求められるようになってきている。ここでESRとは、等価直列抵抗を意味する。
【0003】
小型、大容量、低ESRのコンデンサとして、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン等の導電性ポリマーを陰極材として用いた固体電解コンデンサに注目が寄せられている。
【0004】
本願出願人は、特開平10−50558号において、陽極化成箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻き取った巻回型のコンデンサ素子内に、導電性ポリマー層を形成する技術を開示した。その技術によれば、酸化重合により導電性ポリマーとなるモノマーと酸化剤とを含む化学重合液を準備し、該化学重合液に巻回型のコンデンサ素子を浸漬することにより、陽極化成箔及び対向陰極箔に密着した導電性ポリマー層が形成される。
【0005】
ここで、前記陽極化成箔は、アルミニウム等の弁作用金属からなる箔に化成処理(電解酸化処理)を施して、化成皮膜(誘電体皮膜)を形成したものである。一方、前記陰極箔の材料としてもアルミニウムを用いることが多いが、この場合は、化成皮膜を形成しない。
【0006】
前記導電性ポリマー層を形成したコンデンサ素子は、有底筒状の外装ケースに収納され、該ケースの開口部をゴムパッキング、エポキシ樹脂等により密封した後、周知のエージング処理を施して、コンデンサ完成品となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の如き従来技術に従って製造した固体電解コンデンサにおいては、導電性ポリマー層を形成した直後に比べて、エージング処理後の静電容量が低下したり、ESRが増大したりすることがあった。更に、このような諸特性の劣化は、信頼性確認のための高温負荷試験等を行うと、ますます顕著になる傾向があった。
【0008】
本発明は、化成皮膜を形成した陽極箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子内に導電性ポリマー層を形成した固体電解コンデンサにおいて、上述の如き問題点を解決するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による固体電解コンデンサは、化成皮膜を形成した陽極箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻回することによりコンデンサ素子を構成し、該コンデンサ素子内に導電性ポリマー層を形成した固体電解コンデンサにおいて、
前記陽極箔及び陰極箔の基材はアルミニウムからなり、前記陰極箔には前記陽極箔側の化成皮膜に比べて薄い化成皮膜が形成されると共に、
前記導電性ポリマー層は、チオフェン又はその誘導体に酸化剤を作用させることにより形成したものであることを特徴とするものである。
【0010】
電解コンデンサに関する通念に従えば、陰極箔側にまで化成皮膜を形成すると、その分だけ静電容量が小さくなることが懸念されるが、
上記本発明の構成によれば、陰極箔側に対する導電性ポリマー層の密着性が陽極箔側に対する密着性と同レベルにまで向上し、エージング処理等を施したコンデンサ完成品としての静電容量は却って大きくなり、ESRも小さくなる。更に、高温負荷試験等による静電容量の低下やESRの増大も抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に従った固体電解コンデンサを製造するには、まず、図1に示すような巻回型のコンデンサ素子7を準備する。
【0012】
このコンデンサ素子7は、陽極化成箔1と対向陰極箔2とを、セパレータ3を介して巻き取ることにより構成される。陽極箔化成1及び対向陰極箔2からは、陽極リードボス61及び陰極リードボス62を介して、陽極リード端子51及び陰極リード端子52がそれぞれ引き出されている。4は巻き止めテープである。
【0013】
陽極化成箔1は、アルミニウム等の弁作用金属からなる箔に、粗面化のためのエッチング処理を施した後、化成皮膜(誘電体皮膜)を形成したものである。
【0014】
本発明実施例においては、陰極箔2の材料としてもアルミニウムを用い、その表面に、陽極箔の化成皮膜に比べて薄い化成皮膜を形成する。
【0015】
陽極箔側及び陰極箔側の化成皮膜は、いずれも基材となる金属箔をリン酸等の水溶液に浸漬し、化成処理(電解酸化処理)を施すことにより形成される。
【0016】
化成皮膜の厚さは、化成電圧に略比例する。陽極箔の化成電圧は、所望の定格電圧や定格静電容量に応じて、数V〜数十Vに設定される。陰極箔の化成電圧は、あまりに薄い化成皮膜では本発明に特有の導電性ポリマー層との密着性向上の作用効果が得られなくなることを考慮しつつ、あまりに厚い化成皮膜を形成すると該化成皮膜そのものによる静電容量の低下を招くことも考慮して、0.2V〜2Vに設定される。
【0017】
一方で、酸化重合により導電性ポリマーとなるモノマーとしての3,4−エチレンジオキシチオフェン:34wt%と、酸化剤としてのパラトルエンスルホン酸鉄(III):33wt%と、希釈剤としてのn−ブチルアルコール:33wt%とを含有する化学重合液を準備する。
【0018】
そして、前記コンデンサ素子を前記化学重合液に浸漬した後、200℃で5分間熱処理することにより、コンデンサ素子内に3,4−エチレンジオキシチオフェンのポリマー層を形成する。
【0019】
その後、図2に示すように、コンデンサ素子7のリードボス部にゴムパッキング9を装着して有底筒状のアルミニウム製外装ケース8に収納し、その開口部に横絞り加工及びカール加工を施し、エージング処理を行って、所望の固体電解コンデンサが完成する。
【0020】
ここで、定格電圧4V、定格静電容量220μFを狙ったアルミニウム巻回型のコンデンサ素子を用い、上記実施形態に従って陰極箔にも化成皮膜を形成した実施例1〜4と、陰極箔に化成皮膜を形成しない従来例の固体電解コンデンサについて、定格電圧を印加しながら105℃で1000時間保持するという高温負荷試験を行った。高温負荷試験の前後における諸特性の測定結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0003548040
【0022】
表1に示した各実施例及び従来例のいずれにおいても、コンデンサ完成品の外形は、φ8.0mm×L6.3mmに仕上げた。又、表1におけるCは120Hzでの静電容量、tanδは120Hzでの損失角の正接、ESRは100kHzでの等価直列抵抗、LCは定格電圧を印加して60秒後の漏れ電流を意味しており、各特性値は、試料数各20個についての平均である。
【0023】
表1を見ればわかるように、実施例1〜4においては、従来例に比べて、高温負荷試験前の静電容量が大きく、tanδが小さく、ESRが小さく、LCが小さくなっており、高温負荷試験よる静電容量の低下やESRの増大も抑制されている。
【0024】
尚、上記実施例においては、導電性ポリマー層形成の出発物質として3,4−エチレンジオキシチオフェンを用いたが、その代わりに、ピロール、チオフェン、フラン、アニリン及びそれらの誘導体等、酸化重合により導電性ポリマーとなる各種モノマーを用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、巻回型コンデンサ素子の陰極箔側にも薄い化成皮膜を形成したことにより、陰極箔側に対する導電性ポリマー層の密着性が陽極箔側に対する密着性と同レベルにまで向上し、エージング処理後、更には高温負荷試験後の静電容量の低下やESRの増大が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例において用いられるコンデンサ素子の分解斜視図である。
【図2】本発明実施例による固体電解コンデンサの断面図である。
【符号の説明】
1 陽極化成箔
2 対向陰極箔
3 セパレータ
4 巻き止めテープ
51 陽極リード端子
52 陰極リード端子
61 陽極リードボス
62 陰極リードボス
7 コンデンサ素子
8 外装ケース
9 ゴムパッキング

Claims (3)

  1. 化成皮膜を形成した陽極箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻回することによりコンデンサ素子を構成し、該コンデンサ素子内に導電性ポリマー層を形成した固体電解コンデンサにおいて、
    前記陽極箔及び陰極箔の基材はアルミニウムからなり、前記陰極箔には前記陽極箔側の化成皮膜に比べて薄い化成皮膜が形成されると共に、
    前記導電性ポリマー層は、チオフェン又はその誘導体に酸化剤を作用させることにより形成したものであることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記陰極箔側の化成皮膜は、0.2V〜2Vの化成電圧にて化成処理を施すことにより形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記導電性ポリマー層は、その出発物質として3,4−エチレンジオキシチオフェンに酸化剤を作用させることにより形成したものであることを特徴とする請求項1記載の固体電解コンデンサ。
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