JP2000048264A - ジャーナル用紙管理方法および取引処理装置並びに取引記録用ジャーナル用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取引処理装置において、ロール状ジャーナル
用紙における識別情報の印字箇所を工夫することによ
り、所望のロール状ジャーナル用紙の識別を容易かつ確
実に行なえるようにして、その検索時間に要する時間を
短縮できるようにする。 【解決手段】 取引に関するデータを処理する処理部２
と、ジャーナル用紙をロール状に巻き取りながらジャー
ナル用紙に対する印字を行なう印字部３と、取引にかか
る情報をジャーナル用紙に印字するように、印字部３を
制御する取引情報印字制御部４と、ロール状ジャーナル
用紙を取り出すタイミングを検出する検出部５と、ロー
ル状ジャーナル用紙を取り出した際にロール状ジャーナ
ル用紙の最外周部に露出する領域に識別情報を印字する
ように、印字部３を制御する識別情報印字制御部６とを
そなえて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（目次） 発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段（図１） 発明の実施の形態（図２〜図６） 発明の効果

【０００２】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＰＯＳ端末装置に
おける取引の記録・管理に用いて好適なジャーナル用紙
管理方法および取引処理装置並びに取引記録用ジャーナ
ル用紙に関する。

【０００３】

【従来の技術】近年、商取引界においては、ＰＯＳ（Po
int Of Sales：販売時点情報管理）システムが導入され
ており、各店舗等にＰＯＳ端末を配置し、日々の取引の
内容をこのＰＯＳ端末に、随時、入力することにより、
これらの取引にかかる情報がＰＯＳ端末にとりつけられ
たジャーナル用紙に取引情報として印字されるととも
に、取引情報が通信回線等を通して本部のホストコンピ
ュータ等に送信され、商品の売れ筋動向や売上等の情報
を本部で管理するようになっている。

【０００４】さて、ＰＯＳ端末に取り付けられるジャー
ナル用紙は、一枚の長尺用紙をロール状に巻いて形成さ
れており、このジャーナル用紙をＰＯＳ端末に取り付
け、ＰＯＳ端末から取引内容を入力すると、取引情報が
レシート用紙に印字されるとともに、このジャーナル用
紙にも印字されるようになっている。このジャーナル用
紙は、その一方の面に取引情報が印刷されるとともに、
その印字内容がロールの外周部に露出するようにロール
状に巻き取られるようになっており、このようにして形
成された印字済のロール状ジャーナル用紙はＰＯＳ端末
から取り外され、取引記録として保管される。

【０００５】さて、従来の、ジャーナル用紙管理手法に
おいては、開店時等のＰＯＳ端末による処理の開始時
に、印字されていないジャーナル用紙をＰＯＳ端末に取
り付けると、店舗番号，ＰＯＳ端末番号，端末操作者の
名称（若しくは端末操作者を区別しうるコード），処理
開始日時等の情報からなる識別情報（管理情報）がこの
ジャーナル用紙の先頭位置に印字される。

【０００６】また、ＰＯＳ端末に装着されたジャーナル
用紙の未印字の部分が残り少なくなり、印字済のロール
状ジャーナル用紙を取り出し、新たな未印字のジャーナ
ル用紙を補充する際においても、未印字のジャーナル用
紙をＰＯＳ端末に取り付けると、これらの識別情報が新
たに取り付けられた未印字のジャーナル用紙の先頭部分
に印字される。

【０００７】そして、以後、商品売買等の取引が発生す
る都度、ＰＯＳ端末操作者がＰＯＳ端末により取引の内
容を入力することにより、その取引内容がレシート用紙
に印字されるとともに、取引記録として、順次、ジャー
ナル用紙に印字される。また、閉店時等の日々の取引終
了時には、各ＰＯＳ端末において、それぞれ取引内容の
精算処理を行ない、その精算内容をロール状ジャーナル
用紙における印字されている取引記録の最後部位置に印
字する。

【０００８】これらの印字済のロール状ジャーナル用紙
は、ＰＯＳ端末から取り外された後、ＰＯＳ端末装置の
管理者等により所定期間保管される。なお、このような
印刷済ロール状ジャーナル用紙は、税法により所定期間
保管することが義務付けられている。ここで、例えば、
後日、取引情報に不明な点が生じ、この取引情報を確認
する必要が生じた場合等には、ＰＯＳ端末の管理者等
は、保管場所から該当する印字済のロール状ジャーナル
用紙を探し出し、印字済のロール状ジャーナル用紙から
調査対象の取引情報を探し出して、その印字されている
記録の内容を確認する。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のジャーナル用紙管理手法では、ロール状ジャ
ーナル用紙の先頭位置にのみ識別情報が印字されること
から、印字済のロール状ジャーナル用紙に印字されてい
る識別情報を確認して所望のロール状ジャーナル用紙を
特定するために、印字済のロール状ジャーナル用紙の先
頭部分、すなわち、ロール状に巻き取られる印字済ジャ
ーナル用紙の最も芯に近い部分を引き出し、その先頭位
置に印字されている識別情報を確認する必要があり、調
査対象である特定の印字済のロール状ジャーナル用紙を
探し出すために多大な労力を必要とするという課題があ
る。

【００１０】また、所望のロール状ジャーナル用紙を日
付や時刻により特定できる場合には、印字済のロール状
ジャーナル用紙の最後部を若干引き出し、ジャーナル用
紙に取引記録として記録された日時情報を参照し、その
日時情報に基づいてそのロール状ジャーナル用紙が所望
のものであるか否かを判断している。特に、例えば、デ
パート等のように１店舗内に多数のＰＯＳ端末を設置し
使用する場合においては、１日に、多数の印字済のロー
ル状ジャーナル用紙が生成され、これらの多数のロール
状ジャーナル用紙中から調査対象である特定のロール状
ジャーナル用紙を探し出すには多大な労力を必要とす
る。

【００１１】また、これらの大量のロール状ジャーナル
用紙の中から迅速に調査対象の特定のロール状ジャーナ
ル用紙を探し出し易くするために、印字済のロール状ジ
ャーナル用紙をＰＯＳ端末から取り外した際に、ＰＯＳ
端末の管理者等が手書きで印字済のロール状ジャーナル
用紙の外周面部等に識別情報を記入する手法も行なわれ
ているが、このような手書きによる手法では、識別情報
の誤記や記入漏れが生じ易いという課題がある。

【００１２】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、ロール状ジャーナル用紙における識別情報の
印字箇所を工夫することにより、所望のロール状ジャー
ナル用紙の識別を容易かつ確実に行なえるようにして、
その検索時間に要する時間を短縮した、ジャーナル用紙
管理方法および取引処理装置並びに取引記録用ジャーナ
ル用紙を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】このため、本発明のジャ
ーナル用紙管理方法は、取引に関するデータを処理する
取引処理装置においてその取引にかかる情報を取引情報
としてジャーナル用紙に印字し、取引情報を印字された
ジャーナル用紙を巻き取りロール状ジャーナル用紙とし
て保管するジャーナル用紙管理方法であって、取引情報
を印字したロール状ジャーナル用紙を取引処理装置から
取り出すタイミングを検出し、そのタイミングを検出す
ると、ロール状ジャーナル用紙を取り出した際にロール
状ジャーナル用紙の最外周部に露出する領域に、ロール
状ジャーナル用紙に印字された取引情報の内容を特定し
うる識別情報を印字した後、ロール状ジャーナル用紙を
取引処理装置から取り出して保管することを特徴として
いる（請求項１）。

【００１４】このとき、タイミングが、取引を終了し取
引についての精算処理を完了した時点であり、識別情報
の印字後に、当該ロール状ジャーナル用紙を該取引処理
装置内の未印字のジャーナル用紙から切り離して取り出
してもよい（請求項２）。また、タイミングが、取引処
理装置内のジャーナル用紙の終了を検知した時点であ
り、識別情報の印字後に、ロール状ジャーナル用紙を取
引処理装置から取り出し、未印字のジャーナル用紙を補
充してもよい（請求項３）。

【００１５】さらに、識別情報が、取引処理装置による
処理の開始日時，取引処理装置を特定する情報，取引処
理装置の操作者を特定する情報，取引処理装置による処
理の終了日時のうちの少なくとも一つを含んでいてもよ
い（請求項４）。図１は本発明の原理ブロック図で、こ
の図１に示すように、本発明の取引処理装置１は、取引
に関するデータを処理する処理部２と、ジャーナル用紙
をロール状に巻き取りながらジャーナル用紙に対する印
字を行なう印字部３と、取引にかかる情報を取引情報と
してジャーナル用紙に印字するように、印字部３を制御
する取引情報印字制御部４と、取引情報を印字したロー
ル状ジャーナル用紙を取り出すタイミングを検出する検
出部５と、その検出部５によりタイミングを検出する
と、ロール状ジャーナル用紙を取り出した際にそのロー
ル状ジャーナル用紙の最外周部に露出する領域に、ロー
ル状ジャーナル用紙に印字された取引情報の内容を特定
しうる識別情報を印字するように、印字部３を制御する
識別情報印字制御部６とをそなえたことを特徴としてい
る（請求項５）。

【００１６】このような構成により、検出部５により取
引情報を印字したロール状ジャーナル用紙を取り出すタ
イミングが検出されると、識別情報印字制御部６により
印字部３が制御され、ロール状ジャーナル用紙を取り出
した際にそのロール状ジャーナル用紙の最外周部に露出
する領域に、ロール状ジャーナル用紙に記録された取引
情報の内容を特定しうる識別情報が印字されるようにな
っている。

【００１７】また、検出部５は、タイミングとして、処
理部が取引を終了し取引についての精算処理を完了した
時点を検出してもよい（請求項６）し、ジャーナル用紙
の終了時点を検出してもよい（請求項７）。さらに、識
別情報として、処理部による処理の開始日時，本装置を
特定する情報，本装置の操作者を特定する情報，処理部
による処理の終了日時のうちの少なくとも一つが含まれ
ていてもよい（請求項８）。

【００１８】また、本発明の取引記録用ジャーナル用紙
は、取引に関するデータを処理する取引処理装置におい
て取引にかかる情報を取引情報として印字されるジャー
ナル用紙であって、印字された取引情報の内容を特定し
うる識別情報が、末尾に印字されていることを特徴とし
ている（請求項９）。なお、取引記録用ジャーナル用紙
は、取引情報を印字される度に巻き取られてロール状に
して保管され、取引処理装置から取り出された際に最外
周部に露出する領域に、識別情報が印字されてもよい
（請求項１０）。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図２は本発明の一実施形態として
の取引処理装置の要部の構成を模式的に示すブロック
図、図３は本実施形態の取引処理装置から取り出された
印字済のロール状ジャーナル用紙を模式的に示す斜視
図、図４は図３のＡ矢視図である。

【００２０】近年、店舗等においては、ＰＯＳ(Point O
f Sales ：販売時点情報管理 )端末（取引処理装置）が
配置され、ＰＯＳ端末操作者が日々の取引の内容をこの
ＰＯＳ端末１０に、随時、入力することにより、取引の
内容をレシートへ印刷するとともに、取引にかかる情報
を取引情報として図３に示すようなロール状ジャーナル
用紙１００に印字し、更に、この取引の情報を通信回線
等を通して本部のホストコンピュータ等に送信し、本部
において商品の売れ筋動向や売上等の情報を管理するよ
うになっている。

【００２１】ＰＯＳ端末１０は、図２に示すように、Ｃ
ＰＵ２０，ＲＯＭ２１，ＲＡＭ２２，通信インターフェ
ース２３，キーボードコントローラ２４，キーボード２
５，表示コントローラ２６，モニタ２７，プリンタコン
トローラ２８，レーシートプリンタ２９，ジャーナルプ
リンタ３０，時計回路３２およびシステムバス３１を備
えて構成されている。

【００２２】ＲＯＭ２１はＰＯＳ端末１０を動作させる
ための各種プログラムが予め記憶されたメモリである。
又、ＲＡＭ２２は種々のデータが一時的に記憶されるメ
モリであり、このＲＡＭ２２には、識別情報１０１、す
なわち、ＰＯＳ端末１０による処理の開始日時，ＰＯＳ
端末１０を特定する情報，ＰＯＳ端末１０の操作者を特
定する情報等が記憶されるようになっている。

【００２３】ここで、ＰＯＳ端末１０を特定する情報と
しては、例えば、ＰＯＳ端末１０が配置されている店舗
番号，ＰＯＳ端末１０が設置されているフロア情報や売
場情報，個々のＰＯＳ端末１０の識別番号等が記憶され
るようになっている。ＣＰＵ２０は、ＲＯＭ２１に記憶
されたプログラムに従って各回路装置を駆動制御する中
央制御装置であり、取引に関するデータを処理するもの
であって、図１に示す処理部に相当するものである。

【００２４】キーボード２５は、置数キー，部門キー，
小計キー，預／現計キー，取消キー等からなる入力装置
であり、ＰＯＳ端末操作者がこのキーボード２５により
種々の入力作業を行なうようになっている。キーボード
コントローラ２４は、キーボード２５の動作制御を行な
うとともに、キーボード２５により入力された入力内容
をＣＰＵ２０等へ伝えるようになっている。

【００２５】通信インターフェース２３は、図示しない
通信回線等を介して本部のホストコンピュータ等と接続
するためのインターフェースであり、本部のホストコン
ピュータ等との間で各種のデータの送受信を行なうよう
になっている。モニタ２７は各種の情報を表示する表示
装置であり、表示コントローラ２６はモニタ２７の動作
を制御するようになっている。

【００２６】レシートプリンタ２９はレシート用紙（図
示せず）に取引の内容等を印字する印字装置である。ジ
ャーナルプリンタ３０にはジャーナル用紙が脱着可能に
取り付けられるようになっている。このジャーナルプリ
ンタ３０は、未印字のジャーナル用紙をロール状に巻き
取りながら、取引にかかる情報および識別情報を印字す
るものであり、図１に示す印字部３に相当するものであ
る。

【００２７】このジャーナルプリンタ３０により印字を
施された長尺のジャーナル用紙は、取引にかかる情報が
印字される度にＰＯＳ端末１０内でロール状に巻き取ら
れ、所定のタイミングで図３に示すようなロール状ジャ
ーナル用紙１００としてＰＯＳ端末１０内から取り出さ
れるようになっている。プリンタコントローラ２８は、
レシートプリンタ２９およびジャーナルプリンタ３０の
動作制御を行なう制御装置であり、これらのレシートプ
リンタ２９およびジャーナルプリンタ３０により、種々
の情報をそれぞれレシート用紙およびジャーナル用紙に
印字するようになっている。

【００２８】このプリンタコントローラ２８は、取引に
かかる情報すなわち、取引された商品名，商品単価，取
引個数等の情報を取引情報としてジャーナル用紙に印字
するようにジャーナルプリンタ３０を制御するようにな
っており、図１に示す取引情報印字制御部４として機能
するものである。また、プリンタコントローラ２８は、
ジャーナル用紙に対する取引情報の印字を開始するに先
立ってジャーナル用紙の先頭領域に識別情報１０１を印
字するようにジャーナルプリンタ３０を制御する一方、
ロール状ジャーナル用紙１００を取り出す所定のタイミ
ングが検出されると、印字済のロール状ジャーナル用紙
１００を取り出した際にこのロール状ジャーナル用紙１
００の最外周部に露出する領域、すなわちこのロール状
ジャーナル用紙１００の末尾に、ロール状ジャーナル用
紙１００に印字された取引情報の内容を特定しうる識別
情報１０１を印字するように、ジャーナルプリンタ３０
を制御するようになっており、図１に示す識別情報印字
制御部６としても機能するものである。

【００２９】また、ジャーナルプリンタ３０には図示し
ないジャーナル用紙ニアエンド検出装置が取り付けられ
ており、ジャーナルプリンタ３０に装着された未印字の
ジャーナル用紙の残量が所定値以下となったときに未印
字のジャーナル用紙の残量がわずかになったと判断し
（ジャーナル用紙ニアエンドを検出）、その旨をモニタ
２７に表示したり警告音を発する等の手段によりＰＯＳ
端末操作者にジャーナル用紙ニアエンドの検出を通知す
るようになっている。

【００３０】さらに、ジャーナルプリンタ３０には図示
しないジャーナル用紙エンド検出装置が取り付けられて
おり、ジャーナルプリンタ３０に装着された未印字のジ
ャーナル用紙の終端部がジャーナルプリンタ３０の印字
実行部分よりも上流側位置を通過したこと（ジャーナル
用紙エンド）を検出し、その旨をモニタ２７に表示した
り警告音を発する等の手段によりＰＯＳ端末操作者にジ
ャーナル用紙エンドの検出を通知するようになってい
る。

【００３１】このジャーナル用紙エンド検出装置は、例
えば、未印字のジャーナル用紙に対するジャーナルプリ
ンタ３０の印字実行部分よりも上流側位置で、未印字の
ジャーナル用紙を挟んで対向する位置に、発光素子と受
光素子とをそれぞれ配設するとともに、発光素子から受
光素子に向けて常に光出力を行なうようにして構成され
ており、これらの発光素子と受光素子との間を遮断する
ように通過する未印字のジャーナル用紙がなくなり、発
光素子から出力された光を受光素子が受光したときに未
印字のジャーナル用紙がなくなった（ジャーナル用紙エ
ンド）と判断するようになっている。

【００３２】そして、本実施形態のＰＯＳ端末１０で
は、ジャーナル用紙エンド検出装置によりジャーナル用
紙エンドを検出した時点と、ＰＯＳ端末操作者によりキ
ーボード２５から入力された閉処理指示に応じてＣＰＵ
２０が取引の精算処理を完了した時点とが、前記所定の
タイミング（ロール状ジャーナル用紙１００を取り出す
タイミング）としてプリンタコントローラ２８に通知さ
れるようになっている。つまり、本実施形態では、ジャ
ーナル用紙エンド検出装置，キーボード２５およびＣＰ
Ｕ２０が、図１に示す検出部５として機能することにな
る。このとき、ジャーナル用紙エンドの検出タイミング
をジャーナル用紙エンド検出装置からプリンタコントロ
ーラ２８へ直接的に通知してもよいし、そのタイミング
を認識したＰＯＳ端末操作者がキーボード２５を操作す
ることによりプリンタコントローラ２８へ通知してもよ
い。

【００３３】なお、システムバス３１は各回路装置間を
接続するバスラインであり、このシステムバス３１を介
して各回路装置間で種々のデータや命令等が送られるよ
うになっている。又、時計回路３２は、日時を計時する
ための回路装置であり、ＣＰＵ２０やプリンタコントロ
ーラ２８からの要求に応じて、その時点の日時をＣＰＵ
２０やプリンタコントローラ２８へ通知するようになっ
ている。

【００３４】本発明の一実施形態としてのＰＯＳ端末
（取引処理装置）１０は上述のごとく構成されているの
で、このようなＰＯＳ端末１０を用いてジャーナル用紙
を管理するジャーナル用紙管理方法を図５，図６に示す
フローチャートを用いて説明する。図５は本発明の一実
施形態としてのジャーナル用紙管理方法を説明するため
のフローチャート（ステップＳ１〜Ｓ１２）、図６は識
別情報を印字するサブルーチンを説明するためのフロー
チャート（ステップＳ２１〜Ｓ２８）である。

【００３５】営業開始時等のＰＯＳ端末１０による処理
の開始時には（ステップＳ１）、ＰＯＳ端末操作者は未
印字のジャーナル用紙をジャーナルプリンタ３０に取り
付ける。この際、ＰＯＳ端末操作者がキーボード２５か
ら未印字のジャーナル用紙に識別情報１０１を印字する
ように指示することにより、もしくは、ＰＯＳ端末１０
の起動に伴って自動的に、プリンタコントローラ２８が
ジャーナルプリンタ３０を制御して、未印字のジャーナ
ル用紙の先頭位置に識別情報１０１を印字する（ステッ
プＳ２）。

【００３６】ここで、図５中のステップＳ２，ステップ
Ｓ８およびステップＳ１２に示すジャーナル用紙への識
別情報１０１の印字処理手順の一例を、図６を用いて説
明する。先ず、未印字のジャーナル用紙の先頭位置に識
別情報１０１を印字するのかどうかを（つまり開処理か
どうかを）、キーボード２５の入力等から判断し（ステ
ップＳ２１）、未印字のジャーナル用紙の先頭位置に識
別情報を印字する場合には（ステップＳ２１のＹＥＳル
ート）、店舗を識別する情報として、ＲＡＭ２２に記憶
されている店舗番号やＰＯＳ端末１０の識別番号を印字
し（ステップＳ２６，Ｓ２７）、更に、時計回路３２を
参照して、その時点の日時を開処理の日時（つまり処理
の開始日時）として印字する（ステップＳ２８）。この
処理の開始日時は、ＲＡＭ２２に書き込まれ、その処理
を終えるまで保持される。

【００３７】一方、識別情報１０１の印字位置がジャー
ナル用紙の先頭位置でない場合、すなわち、最後部位置
に識別情報１０１を印字する場合には（ステップＳ２１
のＮＯルート）、図４に示すように、ＲＡＭ２２に記憶
されている店舗番号，ＰＯＳ端末１０の識別番号および
処理の開始日時を印字し（ステップＳ２２〜Ｓ２４）、
更に、時計回路３２を参照して、その時点の日時を処理
の終了日時として印字する（ステップＳ２５）。

【００３８】さて、ジャーナル用紙の先頭位置に識別情
報１０１として店舗番号，ＰＯＳ番号および開始日時を
印字した後、ＰＯＳ端末１０による処理を終了するかど
うかを判断し（ステップＳ３）、ＰＯＳ端末１０を終了
させずに継続して使用する場合には（ステップＳ３のＮ
Ｏルート）、更に、取引が発生したかどうかを判断する
（ステップＳ４）。

【００３９】ここで、取引が発生しない場合には（ステ
ップＳ４のＮＯルート）、ステップＳ３まで戻り、キー
ボード２５によりＰＯＳ端末１０を終了させる旨の入力
が行なわれるまで、取引の発生待ちを行なう（ステップ
Ｓ３〜ステップＳ４）。取引が発生した場合には（ステ
ップＳ４のＹＥＳルート）、ＣＰＵ２０により計算等の
処理を行ない、その取引内容をレシートプリンタ２９に
よってレシート用紙に印字するとともに、ジャーナルプ
リンタ３０によりジャーナル用紙に取引情報を印字し
（ステップＳ５）、この印字済のジャーナル用紙をロー
ル状に巻き取り、ロール状ジャーナル用紙１００を形成
する。

【００４０】また、図示しないジャーナル用紙ニアエン
ド検出装置により、ジャーナル用紙ニアエンドが検出さ
れたかどうかを判断し（ステップＳ６）、ジャーナル用
紙ニアエンドが検出された場合には（ステップＳ６のＹ
ＥＳルート）、モニタ２７にその旨を表示させてＰＯＳ
端末操作者に通知するとともに、更に、ジャーナル用紙
エンド検出装置によりジャーナル用紙エンドが検出され
たかどうかを判断する（ステップＳ７）。

【００４１】ジャーナル用紙ニアエンド検出装置により
ジャーナル用紙ニアエンドが検出されない場合（ステッ
プＳ６のＮＯルート）、および、ジャーナル用紙エンド
検出装置によりジャーナル用紙エンドが検出されない場
合（ステップＳ７のＮＯルート）にはステップＳ３に戻
る一方、ジャーナル用紙エンド検出装置によりジャーナ
ル用紙エンドが検出された場合には（ステップＳ７のＹ
ＥＳルート）、プリンタコントローラ２８がジャーナル
プリンタ３０を制御して、ロール状ジャーナル用紙１０
０に印字された取引情報の最後部位置からロール状ジャ
ーナル用紙１００の最後端までの領域に、図４に示すよ
うに、識別情報１０１として店舗番号，ＰＯＳ番号，処
理の開示日時および終了日時を印字する（ステップＳ
８）。

【００４２】ＰＯＳ端末操作者は、ＰＯＳ端末１０から
印字済のロール状ジャーナル用紙１００を取り出した
後、ＰＯＳ端末１０に未印字のジャーナル用紙を補充し
（ステップＳ９）、ステップＳ２に戻る。なお、この
際、ＰＯＳ端末操作者がキーボード２５により、新たな
未印字のジャーナル用紙の先頭位置に識別情報印字を行
なうように指示することにより、プリンタコントローラ
２８がジャーナルプリンタ３０を制御して、未印字のジ
ャーナル用紙の先頭位置に識別情報１０１として店舗番
号，ＰＯＳ番号および処理の開始日時を印字する（ステ
ップＳ２）。

【００４３】また、ＰＯＳ端末１０を終了させる場合に
は（ステップＳ３のＹＥＳルート）、ＰＯＳ端末操作者
はキーボード２５から閉処理を指示してＰＯＳ端末１０
を閉処理に移行させ（ステップＳ１０）、その時点まで
に行なわれた取引についての精算処理を行なう（ステッ
プＳ１１）。この精算処理では、ＰＯＳ端末１０の処理
開始から、ＰＯＳ端末１０の処理終了までの間にＰＯＳ
端末１０により行なわれた全ての取引情報が、ＲＡＭ２
２から読み出され、売上金額等が精算される。

【００４４】精算処理終了後には、プリンタコントロー
ラ２８がジャーナルプリンタ３０を制御して、ロール状
ジャーナル用紙１００における印字されている取引情報
の最後部位置に、図４に示すように、識別情報１０１と
して店舗番号，ＰＯＳ番号，処理の開始日時および終了
日時を印字し（ステップＳ１２）、ＰＯＳ端末の管理者
等は、この印字済のロール状ジャーナル用紙１００をＰ
ＯＳ端末１０内の未印字のジャーナル用紙から切り離し
て取り出し保管する。

【００４５】このように、本発明の一実施形態としての
ジャーナル用紙管理方法および取引処理装置並びに取引
記録用ジャーナル用紙によれば、ＣＰＵ２０とキーボー
ドコントローラ２４等により印字済のロール状ジャーナ
ル用紙１００を取り出すタイミングを検出すると、プリ
ンタコントローラ２８およびジャーナルプリンタ３０に
より、印字済のロール状ジャーナル用紙１００を取り出
した際にロール状ジャーナル用紙１００の最外周部に露
出する領域、すなわちロール状ジャーナル用紙１００の
末尾に、ロール状ジャーナル用紙１００に印字された取
引情報の内容を特定しうる識別情報１０１を印字するこ
とから、ＰＯＳ端末１０の管理者等はロール状ジャーナ
ル用紙１００の先頭部分等に印字されている識別情報１
０１をいちいち引き出して確認することなく、ロール状
ジャーナル用紙１００の末尾部分に印字されている識別
情報１０１を見るだけで、そのロール状ジャーナル用紙
１００を容易に識別することができ、調査対象である特
定の印字済のロール状ジャーナル用紙１００を容易に探
し出すことができ、その検索時間に要する時間を大幅に
短縮することができる。

【００４６】従って、例えば、デパート等の多数のＰＯ
Ｓ端末１０を設置して使用するような場合においても、
発生する多数のロール状ジャーナル用紙１００の中から
調査対象である特定の印字済のロール状ジャーナル用紙
１００を容易に探し出すことができ、その検索時間に要
する時間を大幅に短縮することができる。また、ＰＯＳ
端末操作者等が識別情報１０１を手書きで記入する必要
がないことから、ＰＯＳ端末操作者の労力を軽減するこ
とができるほか、識別情報の誤記や記入漏れが生じるこ
ともなく、信頼性も大幅に向上する。

【００４７】なお、上記実施形態では、識別情報１０１
として、ＰＯＳ端末１０による処理の開始日時，ＰＯＳ
端末１０が配置されている店舗番号，ＰＯＳ端末１０が
設置されているフロア情報や売場情報，個々のＰＯＳ端
末１０の識別番号，ＰＯＳ端末１０の操作者を特定する
情報等が記憶されジャーナル用紙に印字されるようにな
っているが、それに限定されるものではなく、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することがで
きる。

【００４８】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明のジャーナ
ル用紙管理方法および取引処理装置並びに取引記録用ジ
ャーナル用紙によれば、取引情報を印字したロール状ジ
ャーナル用紙を取引処理装置から取り出すタイミングを
検出し、このタイミングを検出すると、ロール状ジャー
ナル用紙を取り出した際にロール状ジャーナル用紙の最
外周部に露出する領域に、ロール状ジャーナル用紙に印
字された取引情報の内容を特定しうる識別情報を印字し
た後、ロール状ジャーナル用紙を取引処理装置から取り
出して保管することにより、ロール状ジャーナル用紙を
容易に識別することができ、特定の印字済のロール状ジ
ャーナル用紙を容易に探し出すことができることから、
その検索時間に要する時間を大幅に短縮することができ
る。又、取引処理装置の操作者等が識別情報を手書きで
記入する必要がなく、取引処理装置の操作者等の労力を
軽減することができるほか、識別情報の誤記や記入漏れ
が生じることもなく、信頼性も大幅に向上する利点があ
る（請求項１，請求項５，請求項１０）。

【００４９】また、識別情報をジャーナル用紙の末尾に
印字してもよく、これによっても同様の作用効果を得る
ことができる（請求項９）。なお、タイミングが、取引
を終了しこの取引についての精算処理を完了した時点で
あり、識別情報の印字後に、ロール状ジャーナル用紙を
取引処理装置内の未印字のジャーナル用紙から切り離し
て取り出してもよく、これにより、精算処理を行なった
ロール状ジャーナル用紙を容易に識別することができる
ことから、その検索時間に要する時間を大幅に短縮する
ことができる。又、取引処理装置の操作者等が識別情報
を手書きで記入する必要がなく、取引処理装置の操作者
等の労力を軽減することができるほか、識別情報の誤記
や記入漏れが生じることもなく、信頼性も大幅に向上す
る利点がある（請求項２，請求項６）。

【００５０】また、タイミングが、取引処理装置内のジ
ャーナル用紙の終了を検知した時点であり、識別情報の
印字後に、ロール状ジャーナル用紙を取引処理装置から
取り出し、未印字のジャーナル用紙を補充してもよく、
これにより、途中で終了したジャーナル用紙を容易に識
別することができることから、その検索時間に要する時
間を大幅に短縮することができる。又、取引処理装置の
操作者等が識別情報を手書きで記入する必要がなく、取
引処理装置の操作者等の労力を軽減することができるほ
か、識別情報の誤記や記入漏れが生じることもなく、信
頼性も大幅に向上する利点がある（請求項３，請求項
７）。

【００５１】さらに、取引処理装置による処理の開始日
時，取引処理装置を特定する情報，取引処理装置の操作
者を特定する情報，取引処理装置による処理の終了日時
のうちの少なくとも一つを含んでいるように識別情報を
構成してもよく、これにより、特定のロール状ジャーナ
ル用紙を容易に識別することができる利点がある（請求
項４，請求項８）。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理ブロック図である。

【図２】本発明の一実施形態としての取引処理装置の要
部の構成を模式的に示すブロック図である。

【図３】本実施形態の取引処理装置から取り出された印
字済のロール状ジャーナル用紙を模式的に示す斜視図で
ある。

【図４】図３のＡ矢視図である。

【図５】本発明の一実施形態としてのジャーナル用紙管
理方法を説明するためのフローチャートである。

【図６】識別情報を印字するサブルーチンを説明するた
めのフローチャートである。

【符号の説明】

１ 取引処理装置 ２ 処理部 ３ 印字部 ４ 取引情報印字制御部 ５ 検出部 ６ 識別情報印字制御部 １０ ＰＯＳ端末（取引処理装置） ２０ ＣＰＵ（処理部，検出部） ２４ キーボードコントローラ（検出部） ２５ キーボード（検出部） ２８ プリンタコントローラ（取引情報印字制御部，識
別情報印字制御部） ３０ ジャーナルプリンタ（印字部） １００ ロール状ジャーナル用紙 １０１ 識別情報

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2C061 AP10 AS06 JJ02 JJ13 3E040 BA20 FK03 FK06 3E042 BA07 CE01 CE02

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取引に関するデータを処理する取引処理
   装置において前記取引にかかる情報を取引情報としてジ
   ャーナル用紙に印字し、前記取引情報を印字された該ジ
   ャーナル用紙を巻き取りロール状ジャーナル用紙として
   保管するジャーナル用紙管理方法であって、 前記取引情報を印字したロール状ジャーナル用紙を該取
   引処理装置から取り出すタイミングを検出し、 前記タイミングを検出すると、当該ロール状ジャーナル
   用紙を取り出した際に当該ロール状ジャーナル用紙の最
   外周部に露出する領域に、当該ロール状ジャーナル用紙
   に印字された取引情報の内容を特定しうる識別情報を印
   字した後、 当該ロール状ジャーナル用紙を該取引処理装置から取り
   出して保管することを特徴とする、ジャーナル用紙管理
   方法。
2. 【請求項２】 前記タイミングが、前記取引を終了し前
   記取引についての精算処理を完了した時点であり、 前記識別情報の印字後に、当該ロール状ジャーナル用紙
   を該取引処理装置内の未印字のジャーナル用紙から切り
   離して取り出すことを特徴とする、請求項１記載のジャ
   ーナル用紙管理方法。
3. 【請求項３】 前記タイミングが、該取引処理装置内の
   ジャーナル用紙の終了を検知した時点であり、 前記識別情報の印字後に、当該ロール状ジャーナル用紙
   を該取引処理装置から取り出し、未印字のジャーナル用
   紙を補充することを特徴とする、請求項１または請求項
   ２に記載のジャーナル用紙管理方法。
4. 【請求項４】 前記識別情報が、該取引処理装置による
   処理の開始日時，該取引処理装置を特定する情報，該取
   引処理装置の操作者を特定する情報，該取引処理装置に
   よる処理の終了日時のうちの少なくとも一つを含んでい
   ることを特徴とする、請求項１〜請求項３のいずれか１
   項に記載のジャーナル用紙管理方法。
5. 【請求項５】 取引に関するデータを処理する処理部
   と、 ジャーナル用紙をロール状に巻き取りながら該ジャーナ
   ル用紙に対する印字を行なう印字部と、 前記取引にかかる情報を取引情報として該ジャーナル用
   紙に印字するように、該印字部を制御する取引情報印字
   制御部と、 前記取引情報を印字したロール状ジャーナル用紙を取り
   出すタイミングを検出する検出部と、 該検出部により前記タイミングを検出すると、当該ロー
   ル状ジャーナル用紙を取り出した際に当該ロール状ジャ
   ーナル用紙の最外周部に露出する領域に、当該ロール状
   ジャーナル用紙に印字された取引情報の内容を特定しう
   る識別情報を印字するように、該印字部を制御する識別
   情報印字制御部とをそなえたことを特徴とする、取引処
   理装置。
6. 【請求項６】 該検出部が、前記タイミングとして、該
   処理部が前記取引を終了し前記取引についての精算処理
   を完了した時点を検出することを特徴とする、請求項５
   記載の取引処理装置。
7. 【請求項７】 該検出部が、前記タイミングとして、該
   ジャーナル用紙の終了時点を検出することを特徴とす
   る、請求項５または請求項６に記載の取引処理装置。
8. 【請求項８】 前記識別情報として、該処理部による処
   理の開始日時，本装置を特定する情報，本装置の操作者
   を特定する情報，該処理部による処理の終了日時のうち
   の少なくとも一つが含まれていることを特徴とする、請
   求項５〜請求項７のいずれか１項に記載の取引処理装
   置。
9. 【請求項９】 取引に関するデータを処理する取引処理
   装置において前記取引にかかる情報を取引情報として印
   字されるジャーナル用紙であって、 印字された取引情報の内容を特定しうる識別情報が、末
   尾に印字されていることを特徴とする取引記録用ジャー
   ナル用紙。
10. 【請求項１０】 前記取引情報を印字される度に巻き取
    られてロール状にして保管され、 該取引処理装置から取り出された際に最外周部に露出す
    る領域に、前記識別情報が印字されていることを特徴と
    する、請求項９記載の取引記録用ジャーナル用紙。