JP2000046090A - 油圧緩衝器のばねシート固定構造 - Google Patents
油圧緩衝器のばねシート固定構造Info
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Abstract
れるキャップにばねシート取着部を設け、ダンパチュー
ブの軸封部から軸方向に離れた先端側にばねシートを設
けるに際し、ばねシートを振れなく安定的に設けるとと
もに、キャップの圧入作業を容易にすること。 【解決手段】 油圧緩衝器10のばねシート固定構造に
おいて、キャップ44の基端側にダンパチューブ11の
小外径部51に圧入固定される小径圧入部71を備える
とともに、キャップ44の先端側にダンパチューブ11
の大外径部52に圧入固定される大径圧入部73を備え
てなるもの。
Description
ート固定構造に関する。
08号公報に記載の如く、ダンパチューブと懸架ばねとを
有して構成され、ダンパチューブの軸封部まわりにキャ
ップを圧入固定し、このキャップの先端側外周に懸架ば
ねのためのばねシートを設けてなるものが提案されてい
る。
にあっては、ダンパチューブまわりの軸方向に沿って所
望長の懸架ばねを設けるに際し、ダンパチューブの軸封
部から軸方向に離れた先端側にばねシートを設ける必要
がある。また同時に、ばねシートを振れなくダンパチュ
ーブに保持するため、キャップの先端側のばねシート取
着部にできるだけ近い部分まで該キャップをダンパチュ
ーブに圧入することが望まれる。従って、キャップはダ
ンパチューブの軸封部から軸方向に相当長離れたばねシ
ート取着部に近い部分までの相当に長い範囲をダンパチ
ューブに圧入される必要があるものとなる。
ブの外径をストレート状としており、キャップの基端側
〜先端側の相当に長い範囲を圧入部とする場合には、キ
ャップの先端側圧入部をダンパチューブの外径に圧入固
定する過程で、該ダンパチューブの長い範囲を圧入代と
するものとなり、圧入作業に困難を伴う。
まわりに圧入固定されるキャップにばねシート取着部を
設け、ダンパチューブの軸封部から軸方向に離れた先端
側にばねシートを設けるに際し、ばねシートを振れなく
安定的に設けるとともに、キャップの圧入作業を容易に
することにある。
は、ダンパチューブと懸架ばねとを有して構成され、ダ
ンパチューブの軸封部まわりにキャップを圧入固定し、
このキャップの先端側外周にばねシートを設ける油圧緩
衝器のばねシート固定構造において、ダンパチューブの
外径を軸封部まわりで小外径部、軸封部から軸方向に離
れた側で大外径部とし、キャップの基端側にダンパチュ
ーブの小外径部に圧入固定される小径圧入部を備えると
ともに、キャップの先端側にダンパチューブの大外径部
に圧入固定される大径圧入部を備えてなるようにしたも
のである。
載の本発明において更に、前記キャップが、小径圧入部
と大径圧入部との間に非圧入部を備えてなるようにした
ものである。
2に記載の本発明において更に、前記キャップが大径圧
入部よりも反基端部側を、ダンパチューブの外径よりも
拡径したばねシート取着部としてなるようにしたもので
ある。
のいずれかに記載の本発明において更に、前記キャップ
のばねシート取着部が、ばねシートの取着内径より拡径
したシート抜け止め部を付帯的に備えてなるようにした
ものである。
のいずれかに記載の本発明において更に、前記キャップ
の小径圧入部及び/又は大径圧入部が、ダンパチューブ
の周方向複数部位で部分圧入されてなるようにしたもの
である。
る。 ダンパチューブの軸封部まわりに圧入固定されるキャ
ップにばねシート取着部を設け、ダンパチューブの軸封
部から軸方向に離れた先端側にばねシートを設けるに際
し、キャップの基端側の小径圧入部をダンパチューブの
小外径部に圧入固定するとともに、キャップの先端側の
大径圧入部をダンパチューブの大外径部に圧入固定し
た。従って、キャップの先端側にばねシートを設けるに
際し、このキャップの先端側の大径圧入部までダンパチ
ューブに圧入固定したから、ばねシートを振れなく安定
的に保持できる。そして、キャップの先端側の大径圧入
部は、ダンパチューブの軸封部まわりの小外径部を遊挿
されて大外径部に達してから初めて圧入開始されるもの
であって圧入代は短く、圧入作業を容易にできる。
がある。 キャップが小径圧入部と大径圧入部との間に非圧入部
を備えるものとした。従って、長い懸架ばねのために、
キャップのばねシート取着部が設けられる大径圧入部を
ダンパチューブの軸封部から大きく離れた位置に圧入固
定するに際し、非圧入部の分だけ、大径圧入部の圧入代
をより短く、且つ小径圧入部の圧入代もより短くでき、
圧入作業を容易にできる。
がある。 キャップのばねシート取着部がダンパチューブの外径
よりも拡径されてダンパチューブに触れない。従って、
キャップのばねシート取着部の内径がばねシートの取着
により変形しても、この変形部がダンパチューブをきず
つけることがなく、ダンパチューブの真円度等を変形さ
せず、ダンパチューブ内におけるピストン等の摺動を損
なわない。
がある。 キャップのばねシート取着部が、ばねシートの取着内
径より拡径したシート抜け止め部を付帯的に備えた。従
って、ばねシートの抜け止めを確実に防止できる。
がある。 キャップの小径圧入部及び/又は大径圧入部が、ダン
パチューブの周方向複数部位で部分圧入された。従っ
て、キャップとダンパチューブの圧入部を面接触状でな
く、点接触状として圧入荷重を軽減できる。
式図、図2は図1の要部断面図、図3は図2の要部拡大
図、図4はダンパチューブを示す模式図、図5はキャッ
プを示す模式図、図6はキャップの圧入状態の変形例を
示す模式図である。
グルチューブ分離加圧型であり、ダンパチューブ11と
ピストンロッド12と懸架ばね13を有し、ダンパチュ
ーブ11の外周部に下ばねシート14を後に詳述する如
くに取着し、ピストンロッド12に上ばねシートを取着
し、懸架ばね13を下ばねシート14と上ばねシート1
6の間に介装している。
下部に車軸側取付部18を備え、ピストンロッド12に
取着してある上ばねシート16に車体側取付部19を備
える。そして、懸架ばね13により路面からの衝撃を吸
収し、ダンパチューブ11が内蔵する減衰装置により懸
架ばね13の伸縮振動を制振させる。
作動油を充填するとともに、ピストン21を摺動自在に
配置している。ピストン21は、ダンパチューブ11の
内部に、作動油を充填し且つピストンロッド12を収容
するロッド側室22Aと、作動油を充填し且つピストン
ロッド12を収容しないピストン側室22Bとを区画形
成する。
ルチューブ分離加圧型であるから、ダンパチューブ11
の内部に、フリーピストン23を摺動自在に配置し、こ
のフリーピストン23により区画される加圧ガス室24
とリザーバ室25とを設け、リザーバ室25とピストン
側室22Bとの間にフリーピストンストッパ26を加締
め固定し、ストッパ26のオリフィス27によりピスト
ン側室22Bとリザーバ室25とを連通している。リザ
ーバ室25は、油圧緩衝器10の圧縮行程と伸長行程
で、ダンパチューブ11に進入もしくは退出するピスト
ンロッド12の容積変化分の作動油を補償する。
ダンパチューブ11への挿入端にバルブストッパ28、
ピストン21、バルブストッパ29をナット30で固定
している。そして、ピストンロッド12は、伸び側減衰
バルブ31Aを備えてロッド側室22Aとピストン側室
22Bとを連絡可能とする伸び側流路31と、圧縮減衰
バルブ32Aを備えてロッド側室22Aとピストン側室
22Bを連絡可能とする圧側流路32とを備える。これ
により、油圧緩衝器10の伸長行程では、ロッド側室2
2Aの作動油がピストン21の伸び側流路31を通り伸
び側減衰バルブ31Aを撓み変形させて伸び側減衰力を
発生させ、ピストン側室22Bに流れる。また、油圧緩
衝器10の圧縮行程では、ピストン側室22Bの作動油
がピストン21の圧側流路32を通り圧側減衰バルブ3
2Aを撓み変形させて圧側減衰力を発生させ、ロッド側
室22Aに流れる。
一端軸封部33にロッドガイド34を加締め固定し、こ
のロッドガイド34にピストンロッド12を貫通支持す
るとともに、該軸封部33にオイルシール35を備えて
いる。そして、この軸封部33は、オイルシール35の
外側に設けたエンドプレート36を保持するように加締
め加工されている(図3)。
外端部にジョイントカラー37により受け座38A、3
8Bを位置決めし、これらの受け座38A、38Bの間
にマウントラバー15A、15Bを設け、このマウント
ラバー15A、15Bの間に前述の車体側取付部19を
挟持した状態で該ピストンロッド12の上端部に取付ナ
ット39を螺装され、ピストンロッド12の上端部は車
体側取付部19に弾発的に取付けられる。また、車体側
取付部19には前述の上ばねシート16が設けられる。
外端部で、受け座38Bをピストンロッド12に支持す
る受け座ストッパ41と該受け座38Bとの間にカバー
42を固定してある。このカバー42は、ダンパチュー
ブ11の上端部まわりにまで伸び、ピストンロッド12
まわりで受け座ストッパ41にバックアップされるバン
プラバー43を囲むように設けられる。
前述した軸封部33まわりにバンプストッパキャップ4
4の基端部を圧入固定し、このキャップ44の先端側外
周に前述の下ばねシート14を設けることとしている。
そして、キャップ44の基端面にはバンプラバー当接板
45を設けている。油圧緩衝器10の最圧縮時に、前述
のバンプラバー43が当接板45に当接して圧縮変形
し、最圧縮ストロークを規制する。前述のカバー42
は、この最圧縮時のバンプラバー43の圧縮による膨出
変形を規制し、油圧緩衝器10の最圧縮時のばね特性を
設定する。
ロッド側室22Aに位置するピストンロッド12まわり
に、リバウンドストッパ46にバックアップ支持される
リバウンドラバー47を設けている。油圧緩衝器10の
最伸張時に、リバウンドラバー47が前述のロッドガイ
ド34に当接し、油圧緩衝器10の最伸長ストロークを
規制する。
ばね13のためのばねシート14をダンパチューブ11
の外周部に設けるに際し、前述した如く、ダンパチュー
ブ11の軸封部33まわりにバンプストッパキャップ4
4を圧入固定し、このキャップ44の先端側外周にばね
シート14を設けている。以下、このばねシート14の
固定構造について詳述する。
示す如く、ダンパチューブ11の外径を軸封部33まわ
りで小外径部51(長さA1 の範囲)とし、軸封部33
から軸方向に離れた側(本実施形態ではダンパチューブ
11の全長のうち小外径部51を除く長さA2 の範囲)
で大外径部52としている。小外径部51は、大外径部
52に対し切削加工され、或いは絞り加工される等によ
り小径化される。
図5に示す如く、キャップ44の内径を基端側から先端
側に向けて順に、小内径部61(長さB1 の範囲)、大
内径部62(長さB2 の範囲)、第1拡径部63(長さ
B3 の範囲)、第2拡径部64(長さB4 の範囲)の如
くに拡径している。尚、相隣る小内径部61、大内径部
62、第1拡径部63、第2拡径部64の境界部には一
定のテーパ部が設けられる。
ップ44の基端側の小内径部61をダンパチューブ11
の小外径部51に圧入固定される小径圧入部71とし、
キャップ44の大内径部62の一部でダンパチューブ1
1の小外径部51に対応する部分を非圧入部72とし、
キャップ44の大内径部62の他の一部をダンパチュー
ブ11の大外径部52に圧入固定する大径圧入部73と
している。
プ44における大径圧入部73よりも反基端部側の第1
拡径部63を、ダンパチューブ11の大外径部52より
も拡径したばねシート取着部74とし、このばねシート
取着部74の先端外周にばねシート14を圧入固定して
取着している。そして、キャップ44は、第1拡径部6
3に連なる第2拡径部64をシート抜け止め部75とし
て、ばねシート取着部74に付帯的に備えるものとして
いる。
ラバー43が当接板45に当接する際の空気抜き孔44
Aを備えている(図5)。
4がキャップ44のシート抜け止め部75に抜け止めさ
れるようにばねシート取着部74に圧入固定されたサブ
組み立て状態を得た後、このキャップ44をダンパチュ
ーブ11の軸封部33まわりの小外径部51から大外径
部52に向けて圧入し、キャップ44の小径圧入部71
をダンパチューブ11の小外径部51に固定し、且つ、
キャップ44の外径圧入部73をダンパチューブ11の
大外径部52に固定する。このとき、キャップ44の大
径圧入部73はその大内径部62の先端部がダンパチュ
ーブ11の長さA1 の小外径部51を通過するまで抵抗
なく遊挿された後、初めてダンパチューブ11の大外径
部52に到達して圧入開始され、圧入代が短縮される。
また、キャップ44の小径圧入部71、大径圧入部73
は、ダンパチューブ11に対するキャップ44の圧入範
囲である小内径部61と大内径部62の合計長(B1 +
B2 )を、長い懸架ばね13を振れなく安定支持可能と
する等のために長く設定する場合にも、非圧入部72の
存在により、それらの圧入代を短縮できる。
ある。 ダンパチューブ11の軸封部33まわりに圧入固定さ
れるキャップ44にばねシート取着部74を設け、ダン
パチューブ11の軸封部33から軸方向に離れた先端側
にばねシート14を設けるに際し、キャップ44の基端
側の小径圧入部71をダンパチューブ11の小外径部5
1に圧入固定するとともに、キャップ44の先端側の大
径圧入部73をダンパチューブ11の大外径部52に圧
入固定した。従って、キャップ44の先端側にばねシー
ト14を設けるに際し、このキャップ44の先端側の大
径圧入部73までダンパチューブ11に圧入固定したか
ら、ばねシート14を振れなく安定的に保持できる。そ
して、キャップ44の先端側の大径圧入部73は、ダン
パチューブ11の軸封部33まわりの小外径部51を遊
挿されて大外径部52に達してから初めて圧入開始され
るものであって圧入代は短く、圧入作業を容易にでき
る。
入部73との間に非圧入部72を備えるものとした。従
って、長い懸架ばね13のために、キャップ44のばね
シート取着部74が設けられる大径圧入部73をダンパ
チューブ11の軸封部33から大きく離れた位置に圧入
固定するに際し、非圧入部72の分だけ、大径圧入部7
3の圧入代をより短く、且つ小径圧入部71の圧入代も
より短くでき、圧入作業を容易にできる。
ダンパチューブ11の外径よりも拡径されてダンパチュ
ーブ11に触れない。従って、キャップ44のばねシー
ト取着部74の内径がばねシート14の取着により変形
しても、この変形部がダンパチューブ11をきずつける
ことがなく、ダンパチューブ11の真円度等を変形させ
ず、ダンパチューブ11内におけるピストン21等の摺
動を損なわない。
が、ばねシート14の取着内径より拡径したシート抜け
止め部75を付帯的に備えた。従って、ばねシート14
の抜け止めを確実に防止できる。
如く、キャップ44の小径圧入部71及び/又は大径圧
入部73において、それらの内径の周方向複数部位でそ
れぞれ軸方向に伸びる突条部81を設け、この突条部8
1をもってダンパチューブ11の小外径部51、大外径
部52に部分圧入するものとしても良い。これによれ
ば、キャップ44とダンパチューブ11の圧入部を面接
触状でなく、点接触状として圧入荷重を低減できる。
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本
発明の実施にあっては、以下の変形を採用できる。
の間に非圧入部を備えることを必須としない。
径圧入部と大径圧入部の 2つの圧入部を備えるだけでな
く、小径圧入部と大径圧入部の中間に 1以上の中径圧入
部を備えるものであっても良い。この場合、ダンパチュ
ーブの小外径部と大外径部の間に 1以上の中外径部を備
えるものとなる。このとき、小径圧入部と 1以上の中径
圧入部と大径圧入部(小外径部と中外径部と大外径部)
は、それらの圧入径(外径)を順次拡径するものとな
る。
着部に圧入固定するものに限らず、溶接固定等の他の固
定手段によるものであっても良い。また、ばねシートは
キャップに一体成形されるものであっても良い。
チューブの軸封部まわりに圧入固定されるキャップにば
ねシート取着部を設け、ダンパチューブの軸封部から軸
方向に離れた先端側にばねシートを設けるに際し、ばね
シートを振れなく安定的に設けるとともに、キャップの
圧入作業を容易にすることができる。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ダンパチューブと懸架ばねとを有して構
成され、ダンパチューブの軸封部まわりにキャップを圧
入固定し、このキャップの先端側外周にばねシートを設
ける油圧緩衝器のばねシート固定構造において、 ダンパチューブの外径を軸封部まわりで小外径部、軸封
部から軸方向に離れた側で大外径部とし、 キャップの基端側にダンパチューブの小外径部に圧入固
定される小径圧入部を備えるとともに、キャップの先端
側にダンパチューブの大外径部に圧入固定される大径圧
入部を備えてなることを特徴とする油圧緩衝器のばねシ
ート固定構造。 - 【請求項2】 前記キャップが、小径圧入部と大径圧入
部との間に非圧入部を備えてなる請求項1記載の油圧緩
衝器のばねシート固定構造。 - 【請求項3】 前記キャップが大径圧入部よりも反基端
部側を、ダンパチューブの外径よりも拡径したばねシー
ト取着部としてなる請求項1又は2記載の油圧緩衝器の
ばねシート固定構造。 - 【請求項4】 前記キャップのばねシート取着部が、ば
ねシートの取着内径より拡径したシート抜け止め部を付
帯的に備えてなる請求項1〜3のいずれかに記載の油圧
緩衝器のばねシート固定構造。 - 【請求項5】 前記キャップの小径圧入部及び/又は大
径圧入部が、ダンパチューブの周方向複数部位で部分圧
入されてなる請求項1〜4いずれかに記載の油圧緩衝器
のばねシート固定構造。
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