JP2000044644A - ポリウレタンの製造方法 - Google Patents
ポリウレタンの製造方法Info
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Abstract
を有する強度材料として有用なポリウレタンを提供す
る。 【解決手段】 (1)ポリイソシアネートと(3)9,9-
ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン
〔BPEF〕以外のポリオールとを反応させた後、鎖伸
長剤として(2)BPEFを反応させる。
Description
その製造方法に関し、特に低温特性に優れたフルオレン
骨格を有するポリウレタン及びその製造方法に関し、詳
しくは低温領域において高強度、低収縮率を示し、低温
用強度素材として好適なポリウレタン及びその製造方法
に関する。
ば、LNG〔液化天然ガス〕、液化窒素)の輸送部分又
は貯蔵部分(具体的には、貯蔵容器、輸送配管用パッキ
ン)、超伝導ケーブル、リニアモーターカー等の素材と
して有用である。
においても使用可能な材料への要望が高まっている。特
にLNGの保存やパイプラインによる輸送の分野では、
このような低温で使用できる材料に対する要望が強い。
において柔軟性を有するために、極めて多種多様な用途
に使用されている。しかし、例えば、−100℃以下の低
温領域においては、通常の高分子材料は極めて脆いもの
に変化するという問題があった。
となるのは、シート状又はフィルム状に成形した場合で
ある。例えば、通常の高分子材料をフィルム状に成形
し、−100℃以下に冷却した場合、フィルムはガラスシ
ートのように脆くなってしまう。
消失する理由は、低温領域では高分子材料のガラス転移
温度以下になってしまうため、高分子材料の非晶領域に
おける分子の運動が完全に停止するためと考えられる。
等によって物性が異なるが、一般に、耐油性、耐磨耗性
は優れており、かつフィルム形成能を有するものの、収
縮率が比較的大きく、また、低温領域において脆く強度
が低くくなるため、低温材料として好適なものはあまり
知られていない。
リオールとを反応させることにより製造することがで
き、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させてウ
レタンプレポリマーを製造し、ウレタンプレポリマーと
鎖伸長剤とを反応させることにより高分子量のポリウレ
タンを製造することができる。
ングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオ
ール等の脂肪族ジオール;エチレンジアミン、1,2-プロ
ピレンジアミン、1,3-プロピレンジアミン等の脂肪族ジ
アミン等が使用されている。また、ポリウレタンの耐熱
性の向上を狙って、鎖伸長剤として、1,4-ビス(β-ヒド
ロキシエトキシ)ベンゼン等の分子内に芳香族環を含有
する芳香族ジオールが使用されることもある。
特性は必ずしも満足できるものではない。
点の解消された低温特性に優れたポリウレタン及びその
製造方法を提供することを目的とする。
強度、低収縮率を有する強度材料として有用なポリウレ
タンを提供することを目的とする。
技術の問題点に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、BPEF
を鎖伸長剤として使用することにより、低温領域でも高
強度且つ低収縮率を有するポリウレタンが得られること
を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、以下のポリウレタン及びその製造方法並びにポリ
ウレタン製造用鎖伸長剤に係わるものである。
アネートと(2)9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)
フェニル)フルオレン〔BPEF〕及び(3)BPEF
以外の1種又は2種以上のポリオールとを反応させるこ
とにより得られるポリウレタン。
リカーボネートジオール、ポリエステルカーボネートジ
オール、式1:H-(-O-R-)m-OHで表される1種又は
2種以上のジヒドロキシ化合物、ポリエステルジオール
及びポリカプロラクトンジオールからなる群から選択さ
れる1種又は2種以上のポリオールである項1に記載の
ポリウレタン。
〜10)のアルキレン基を示し、mは自然数(例えば2以
上、好ましくは5以上、更に好ましくは10以上、通常は
100以下、好ましくは80以下、更に好ましくは60以下、
特に好ましくは50以下の自然数)を示す。
のポリオールとのモル比が5:95〜95:5である項1又
は2に記載のポリウレタン。
CN-X-NCOで表される有機ジイソシアネートである
請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタン。
有することができるシクロアルキレン基、アルキル基を
有することができるジシクロヘキシルメタン基、アルキ
ル基を有することができる水素化キシリレン基、アルキ
ル基を有することができるフェニレン基、アルキル基を
有することができるキシリレン基、アルキル基を有する
ことができるジフェニルメタン基又はアルキル基を有す
ることができるナフタレン基を示す。
で表される繰り返し単位を有するポリウレタン。
キル基を有することができるシクロアルキレン基、アル
キル基を有することができるジシクロヘキシルメタン
基、アルキル基を有することができる水素化キシリレン
基、アルキル基を有することができるフェニレン基、ア
ルキル基を有することができるキシリレン基、アルキル
基を有することができるジフェニルメタン基又はアルキ
ル基を有することができるナフタレン基を示し、Rは炭
素数4以上(好ましくは4〜10)のアルキレン基を示
し、mは自然数(例えば2以上、好ましくは5以上、更
に好ましくは10以上、通常は100以下、好ましくは80以
下、更に好ましくは60以下、特に好ましくは50以下の自
然数)を示す。
表される繰り返し単位とのモル分率が5:95〜95:5で
ある項5に記載のポリウレタン。
タンであって、YがBPEF残基である繰り返し単位及
びYがアルキレンオキシド残基である繰り返し単位をそ
れぞれ少なくとも1個有するポリウレタン。
示し、Xはアルキレン基、アルキル基を有することがで
きるシクロアルキレン基、アルキル基を有することがで
きるジシクロヘキシルメタン基、アルキル基を有するこ
とができる水素化キシリレン基、アルキル基を有するこ
とができるフェニレン基、アルキル基を有することがで
きるキシリレン基、アルキル基を有することができるジ
フェニルメタン基又はアルキル基を有することができる
ナフタレン基を示し、Yは式6で表されるBPEF残基
又は式7:-(-O-R-)m-O-で表されるアルキレンオキ
シド残基を示す。式7中、Rは炭素数4以上のアルキレ
ン基を示す。
とYがアルキレンオキシド残基である繰り返し単位との
モル分率が5:95〜95:5である項7に記載のポリウレ
タン。
のいずれかに記載のポリウレタン。
れかに記載のポリウレタン。
ずれかに記載のポリウレタン。
8のいずれかに記載のポリウレタン。
〜12のいずれかに記載のポリウレタン。
アネートと(2)BPEF及び(3)BPEF以外の1
種又は2種以上のポリオールとを反応させることを特徴
とするポリウレタンの製造方法。
アネートと(3)BPEF以外の1種又は2種以上のポ
リオールとを反応させることにより得られるウレタンプ
レポリマーと(2)BPEFとを反応させることを特徴
とするポリウレタンの製造方法。
リカーボネートジオール、ポリエステルカーボネートジ
オール、式1:H-(-O-R-)m-OHで表される1種又は
2種以上のジヒドロキシ化合物、ポリエステルジオール
及びポリカプロラクトンジオールからなる群から選択さ
れる1種又は2種以上のポリオールである項14又は15に
記載のポリウレタンの製造方法。
〜10)のアルキレン基を示し、mは自然数(例えば2以
上、好ましくは5以上、更に好ましくは10以上、通常は
100以下、好ましくは80以下、更に好ましくは60以下、
特に好ましくは50以下の自然数)を示す。
CN-X-NCOで表される有機ジイソシアネートである
項14〜16のいずれかに記載のポリウレタンの製造方法。
有することができるシクロアルキレン基、アルキル基を
有することができるジシクロヘキシルメタン基、アルキ
ル基を有することができる水素化キシリレン基、アルキ
ル基を有することができるフェニレン基、アルキル基を
有することができるキシリレン基、アルキル基を有する
ことができるジフェニルメタン基又はアルキル基を有す
ることができるナフタレン基を示す。
鎖伸長剤。
ともに説明する。
として使用する。すなわち、1種又は2種以上のポリイ
ソシアネートと1種又は2種以上のポリオールとを反応
させることにより得られるポリウレタン(プレポリマ
ー)にBPEFを反応させることにより、高分子量のポ
リウレタンとする。
又はBPEF以外のポリオール(通常は、低分子ポリオ
ール)と併用することができる。BPEF以外のポリオ
ールとしては、ポリウレタンの製造において従来から鎖
伸長剤成分として使用されている公知のポリオール(通
常は低分子ポリオール)を使用することができ、例え
ば、低分子ポリオール、即ち、イソシアネート基と反応
する活性水素原子を2個又は3個以上有する低分子化合
物を使用することができる。
れる繰り返し単位及び式4で表される繰り返し単位を有
する。好ましい実施の形態では、式3で表される繰り返
し単位と式4で表される繰り返し単位とのモル分率が
5:95〜95:5の範囲内にある。
表される繰り返し単位以外の繰り返し単位を有すること
ができる。式3又は式4で表される繰り返し単位以外の
繰り返し単位の割合は、通常30重量%以下、好ましくは
20重量%以下、更に好ましくは10重量%以下、特に好ま
しくは5重量%以下である。
ば、式5で表される構造を有する。式5中、nは重合度
を示す2以上の整数であり、例えば5以上、更には10以
上、特には20以上で、通常は100以下、更には90以下、
特には80以下の整数を示す。
又は式7:-(-O-R-)m-O-で表されるアルキレンオキ
シド残基を示す。
基である繰り返し単位及びYがアルキレンオキシド残基
である繰り返し単位をそれぞれ少なくとも1個有する。
基である繰り返し単位とYがアルキレンオキシド残基で
ある繰り返し単位とのモル分率が5:95〜95:5の範囲
内にある。本発明のポリウレタンは、式5で表される構
造に含まれる繰り返し単位以外の繰り返し単位を有する
ことがでる。式5で表される構造に含まれる繰り返し単
位以外の繰り返し単位の割合は、通常30重量%以下、好
ましくは20重量%以下、更に好ましくは10重量%以下、
特に好ましくは5重量%以下である。
価の有機基であり、例えば、脂肪族炭化水素残基、脂環
式炭化水素残基、芳香族炭化水素残基を示す。
分岐を有するアルキレン基(例えば、炭素数1〜20、好
ましくは3〜10のアルキレン基)がある。
個又は2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好
ましくは1〜3のアルキル基)を有することができるシ
クロアルキレン基(例えばシクロヘキシレン基、デカリ
ン基等);1個又は2個以上のアルキル基(例えば炭素
数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基)をシクロヘ
キシレン基上又はメチレン基上に有することができるジ
シクロヘキシルメタン基;1個又は2個以上のアルキル
基(例えば炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル
基)をシクロヘキシレン基上又はメチレン基上に有する
ことができる水素化キシリレン基がある。
個又は2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好
ましくは1〜3のアルキル基)を有することができるフ
ェニレン基(例えばフェニレン基、トリレン基);1個
又は2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好ま
しくは1〜3のアルキル基)をフェニレン基上又はメチ
レン基上に有することができるキシリレン基;1個又は
2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好ましく
は1〜3のアルキル基)をフェニレン基上又はメチレン
基上に有することができるジフェニルメタン基;1個又
は2個以上のアルキル基(例えば、炭素数1〜6、好ま
しくは1〜3のアルキル基)を有することができるナフ
タレン基を示す。
炭素数4以上(好ましくは4〜10)のアルキレン基を示
す。
均分子量が10000以上、好ましくは20000以上、より好ま
しくは40000以上、通常は400000以下、更には300000以
下、特には200000以下の範囲にある。重量平均分子量が
高すぎるとフィルム形成能が低下する傾向がある。本発
明のポリウレタンは、例えば、シート又はフィルムに成
形して使用することができる。
化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、充填剤等の添加
剤を配合した樹脂組成物として使用することができる。
るバルク重合法、単独又は混合溶剤中で反応させる溶液
重合法等のよく知られた方法によって製造することがで
きる。
種以上のポリイソシアネートと(2)BPEF及び
(3)BPEF以外の1種又は2種以上のポリオールと
を反応(ウレタン重合)させることにより製造すること
ができる。
アネートと(3)BPEF以外のポリオールとを反応さ
せることにより得られるウレタンプレポリマーに鎖伸長
剤として(2)BPEFを反応させることにより製造す
ることができる。
F及び(3)BPEF以外のポリオールとを、NCO/
OH比が当量で、例えば、0.98/1〜1.05/1となる割
合で反応させることにより、本発明のポリウレタンを効
率よく製造することができる。
リオールとの使用割合(モル比)は、例えば、5:95〜
95:5とすることができる。
F及び(3)BPEF以外のポリオール又は(3)BP
EF以外のポリオールとの反応、並びに、(1)ポリイ
ソシアネートと(3)BPEF以外のポリオールとを反
応させることにより得られるウレタンプレポリマーと
(2)BPEFとの反応は、それぞれ、溶媒の存在下又
は不存在下において、必要に応じて撹拌しながら、温度
50℃以上、好ましくは60℃以上、更に好ましくは70℃以
上で、通常は200℃以下、好ましくは160℃以下におい
て、0.5時間以上、好ましくは1時間以上、更に好まし
くは2時間以上、通常は48時間以下、好ましくは36時間
以下、更に好ましくは24時間以下加熱することにより、
実施することができる。
いが、例えば、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、
o−ジクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等
を使用することができる。
レタンの製造に従来から使用されているポリイソシアネ
ートをいずれも使用することができる。
れるものではないが、式2:OCN-X-NCOで表され
る有機ジイソシアネートを使用することができる。
ば、脂肪族炭化水素残基、脂環式炭化水素残基、芳香族
炭化水素残基を示す。
分岐を有するアルキレン基(例えば炭素数1〜20、好ま
しくは3〜10のアルキレン基)がある。
個又は2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好
ましくは1〜3のアルキル基)を有することができるシ
クロアルキレン基(例えば、シクロへキシレン基、デカ
リン基等);1個又は2個以上のアルキル基(例えば炭
素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキル基)をシクロ
ヘキシレン基上又はメチレン基上に有することができる
ジシクロヘキシルメタン基;1個又は2個以上のアルキ
ル基(例えば炭素数1〜6、好ましくは1〜3のアルキ
ル基)をシクロヘキシレン基上又はメチレン基上に有す
ることができる水素化キシリレン基等)がある。
個又は2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好
ましくは1〜3のアルキル基)を有することができるフ
ェニレン基(例えばフェニレン基、トリレン基);1個
又は2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好ま
しくは1〜3のアルキル基)をフェニレン基上又はメチ
レン基上に有することができるキシリレン基;1個又は
2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好ましく
は1〜3のアルキル基)をフェニレン基上又はメチレン
基上に有することができるジフェニルメタン基;又は1
個又は2個以上のアルキル基(例えば炭素数1〜6、好
ましくは1〜3のアルキル基)を有することができるナ
フタレン基がある。
るものではないが、例えば、直鎖又は分岐の脂肪族ジイ
ソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソ
シアネート等の1種又は2種以上を使用することができ
る。
ば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テト
ラメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチル-1,6-
ヘキサメチレンジイソシアネート等を使用することがで
きる。
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート
等を使用することができる。
ンジイソシアネート(TDI)、4,4'-ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)、3,3'-メチレンジトリ
レン-4,4'-ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネ
ート(例えば、1,5-ナフタレンジイソシアネート)、キ
シリレンジイソシアネート(XDI)、フェニレンジイ
ソシアネート、3,3'-ジクロロ-4,4'-ジフェニルメタン
ジイソシアネート等を使用することができる。
有することにより、フルオレン環の平面とベンゼン環の
平面とが互いに直交する立体配座に起因する低温脆性抑
制効果を付与する単量体として極めて有効なものであ
る。
キシエタノールとを反応させることによって製造するこ
とができる。フルオレンとフェノキシエタノールとは、
例えば、硫酸及びチオールを触媒として使用することに
より反応させることができる。
ネート基と反応する2個又は3個以上の水酸基(活性水
素原子)を有する化合物を使用することができる。BP
EF以外のポリオールとしては、1種若しくは2種以上
の低分子ポリオール及び/又は1種又は2種以上の高分
子ポリオールを使用することができる。低分子ポリオー
ルと高分子ポリオールとを併用する場合には、低分子ポ
リオールを鎖伸長剤として使用することもができる。
族ジオール類(特に炭素数4以上、好ましくは4〜10の
脂肪族ジオール類)、脂環族ジオール類、芳香環含有ジ
オール類等を使用することができる。
レングリコール、1,2-プロパンジオール、1,4-ブタンジ
オール、2-メチル-1,4-ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘ
キサンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、2,7
-ジメチル-1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオー
ル、2-メチル-1,9-ノナンジオール、2,8-ジメチル-1,9-
ノナンジオール、1,10-デカンジオール、2,2-ジエチル-
1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパ
ンジオール等を挙げることができる。
ロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノー
ル等を挙げることができる。芳香環含有ジオール類とし
ては、例えば、1,4-ビス(β-ヒドロキシエトキシ)ベン
ゼン等を挙げることができる。
(1)ヒドロキシル化合物(例えば、1,4-ブタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパ
ンジオール、1,8-オクタンジオール)とアリールカーボ
ネート(例えば、ジフェニルカーボネート)とのエステ
ル交換反応により得られるポリカーボネートジオール、
(2)エチレンカーボネートを多価アルコール(例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール)と反応さ
せ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸(例
えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸)と反応
させることにより得られるポリオール、(3)ポリエス
テルポリカーボネート、例えば、ジオールポリエステル
グリコール(例えば、ポリカプロラクトン)とアルキレ
ンカーボネートとの反応物、(4)ポリエステルジオー
ル、例えば、ポリエチレンアジペート、(5)ポリカプ
ロラクトンジオール、(6)炭素数4以上(好ましくは
4〜10)のアルキレングリコールの脱水縮合体(例え
ば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール〔PTM
G〕)等が挙げられる。
均分子量が500以上、好ましくは1000以上、更に好まし
くは1500以上、通常は10000以下、更には8000以下、特
には6000以下の縮合体を使用することができる。
ば、式1:H-(-O-R-)m-OHで表される1種又は2種
以上のジヒドロキシ化合物を使用することができる。式
1中、Rは炭素数4以上(好ましくは4〜10)のアルキ
レン基を示し、mは自然数(例えば2以上、好ましくは
5以上、更に好ましくは10以上、通常は100以下、好ま
しくは80以下、更に好ましくは60以下、特に好ましくは
50以下の自然数)を示す。
及び寸法安定性に優れたポリウレタンを製造することが
できる。本発明によって得られるポリウレタンは、低温
下での各種の広範囲な用途において極めて有用である。
ば−100℃以下)においても高強度及び低収縮率を示す
ので、低温用素材、例えば、低温流体(例えば、LN
G、液体窒素)の輸送用材料又は貯蔵用材料(例えば、
輸送配管用パッキン、貯蔵容器)、超伝導ケーブル、リ
ニアモーターカー等の素材として有用である。
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
持つ数平均分子量2000のPTMG(100重量部)、有機
ジイソシアネートとしてMDI(52.84重量部)を加
え、130℃にて窒素下60分撹拌し、プレポリマーを合成
する。これに鎖伸長剤としてBPEF(66.34重量部)
を加えて撹拌し、重合物を得た。
まで冷却後重合物を粉砕しフレーク状の樹脂を得た。生
成物は赤外分光分析(IR)によりウレタンの生成を確
認した。結果を以下に示す(単位は波数cm-1)。また、
IRのチャートを図1に示す。
動、823.8(パラ置換ベンゼンCH面外変角振動)、109
6.9(脂肪族エーテルC-O-C伸縮)、1215.7(芳香族
C-O-C伸縮)、1507.8、1602.8(ベンゼン環)、173
1.1(ウレタンC=O伸縮)、2855.8(脂肪族炭化水
素)、3286.1(ウレタンN-H伸縮)。
する吸収、Bはベンゼン環CH伸縮に帰属する吸収、C
は脂肪族炭化水素CH2に帰属する吸収、Dは空気中の
CO2に帰属する吸収、EはウレタンC=O伸縮に帰属す
る吸収、Fはベンゼン環に帰属する吸収、Gはベンゼン
環に帰属する吸収、HはCH2変角に帰属する吸収、I
は芳香族系のC-O-Cに帰属する吸収、Jは脂肪族系の
C-O-C伸縮に帰属する吸収、Kはパラ置換ベンゼンC
H面外変角に帰属する吸収、Lはフルオレン骨格CH面
外変角に帰属する吸収である。
鎖伸長剤として1,4-ブタンジオール(17.98重量部)を
用いた以外は実施例1と同様に行った。
リウレタンのシャルピー衝撃強度(JIS7111に準拠)を
−150℃で測定した。
ポリウレタンの収縮率(JIS7197に準拠)を圧縮荷重法
により−150℃〜+30℃で測定した。
ートである。
Claims (18)
- 【請求項1】 (1)1種又は2種以上のポリイソシア
ネートと(2)9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル)フルオレン〔BPEF〕及び(3)BPEF以
外の1種又は2種以上のポリオールとを反応させること
により得られるポリウレタン。 - 【請求項2】 (3)BPEF以外のポリオールがポリ
カーボネートジオール、ポリエステルカーボネートジオ
ール、式1:H-(-O-R-)m-OHで表される1種又は2
種以上のジヒドロキシ化合物、ポリエステルジオール及
びポリカプロラクトンジオールからなる群から選択され
る1種又は2種以上のポリオールである請求項1に記載
のポリウレタン〔式1中、Rは炭素数4以上のアルキレ
ン基を示し、mは自然数を示す〕。 - 【請求項3】 (2)BPEFと(3)BPEF以外の
ポリオールとのモル比が5:95〜95:5である請求項1
又は2に記載のポリウレタン。 - 【請求項4】 (1)ポリイソシアネートが式2:OC
N-X-NCOで表される有機ジイソシアネートである請
求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタン〔式2中、
Xはアルキレン基、アルキル基を有することができるシ
クロアルキレン基、アルキル基を有することができるジ
シクロヘキシルメタン基、アルキル基を有することがで
きる水素化キシリレン基、アルキル基を有することがで
きるフェニレン基、アルキル基を有することができるキ
シリレン基、アルキル基を有することができるジフェニ
ルメタン基又はアルキル基を有することができるナフタ
レン基を示す〕。 - 【請求項5】 式3で表される繰り返し単位及び式4で
表される繰り返し単位を有するポリウレタン〔式3及び
式4中、Xはアルキレン基、アルキル基を有することが
できるシクロアルキレン基、アルキル基を有することが
できるジシクロヘキシルメタン基、アルキル基を有する
ことができる水素化キシリレン基、アルキル基を有する
ことができるフェニレン基、アルキル基を有することが
できるキシリレン基、アルキル基を有することができる
ジフェニルメタン基又はアルキル基を有することができ
るナフタレン基を示し、Rは炭素数4以上のアルキレン
基を示し、mは自然数を示す〕。 【化1】 - 【請求項6】 式3で表される繰り返し単位と式4で表
される繰り返し単位とのモル分率が5:95〜95:5であ
る請求項5に記載のポリウレタン。 - 【請求項7】 式5で表される構造を有するポリウレタ
ン〔式5中、nは重合度を示す2以上の整数を示し、X
はアルキレン基、アルキル基を有することができるシク
ロアルキレン基、アルキル基を有することができるジシ
クロヘキシルメタン基、アルキル基を有することができ
る水素化キシリレン基、アルキル基を有することができ
るフェニレン基、アルキル基を有することができるキシ
リレン基、アルキル基を有することができるジフェニル
メタン基又はアルキル基を有することができるナフタレ
ン基を示し、Yは式6で表されるBPEF残基又は式
7:-(-O-R-)m-O-で表されるアルキレンオキシド残
基を示す〕であって、YがBPEF残基である繰り返し
単位及びYがアルキレンオキシド残基である繰り返し単
位をそれぞれ少なくとも1個有するポリウレタン〔式7
中、Rは炭素数4以上のアルキレン基を示す〕。 【化2】 - 【請求項8】 YがBPEF残基である繰り返し単位と
Yがアルキレンオキシド残基である繰り返し単位とのモ
ル分率が5:95〜95:5である請求項7に記載のポリウ
レタン。 - 【請求項9】 Xがヘキサメチレン基である請求項4〜
8のいずれかに記載のポリウレタン。 - 【請求項10】 Xがトリレン基である請求項4〜8の
いずれかに記載のポリウレタン。 - 【請求項11】 Xがキシリレン基である請求項4〜8
のいずれかに記載のポリウレタン。 - 【請求項12】 Xがジフェニルメタン基である請求項
4〜8のいずれかに記載のポリウレタン。 - 【請求項13】 重量平均分子量が5000以上である請求
項1〜12のいずれかに記載のポリウレタン。 - 【請求項14】 (1)1種又は2種以上のポリイソシ
アネートと(2)9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)
フェニル)フルオレン〔BPEF〕及び(3)BPEF
以外の1種又は2種以上のポリオールとを反応させるこ
とを特徴とするポリウレタンの製造方法。 - 【請求項15】 (1)1種又は2種以上のポリイソシ
アネートと(3)9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)
フェニル)フルオレン〔BPEF〕以外の1種又は2種
以上のポリオールとを反応させることにより得られるウ
レタンプレポリマーと(2)BPEFとを反応させるこ
とを特徴とするポリウレタンの製造方法。 - 【請求項16】 (3)BPEF以外のポリオールがポ
リカーボネートジオール、ポリエステルカーボネートジ
オール、式1:H-(-O-R-)m-OHで表される1種又は
2種以上のジヒドロキシ化合物、ポリエステルジオール
及びポリカプロラクトンジオールからなる群から選択さ
れる1種又は2種以上のポリオールである請求項14又は
15に記載のポリウレタンの製造方法〔式1中、Rは炭素
数4以上のアルキレン基を示し、mは自然数を示す〕。 - 【請求項17】 (1)ポリイソシアネートが式2:O
CN-X-NCOで表される有機ジイソシアネートである
請求項14〜16のいずれかに記載のポリウレタンの製造方
法〔式2中、Xはアルキレン基、アルキル基を有するこ
とができるシクロアルキレン基、アルキル基を有するこ
とができるジシクロヘキシルメタン基、アルキル基を有
することができる水素化キシリレン基、アルキル基を有
することができるフェニレン基、アルキル基を有するこ
とができるキシリレン基、アルキル基を有することがで
きるジフェニルメタン基又はアルキル基を有することが
できるナフタレン基を示す〕。 - 【請求項18】 9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)
フェニル)フルオレンからなるポリウレタン製造用鎖伸
長剤。
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