JPH11228660A - ポリウレタン及びその製造方法並びにコンタクトレンズ材 - Google Patents

ポリウレタン及びその製造方法並びにコンタクトレンズ材

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JPH11228660A
JPH11228660A JP10027251A JP2725198A JPH11228660A JP H11228660 A JPH11228660 A JP H11228660A JP 10027251 A JP10027251 A JP 10027251A JP 2725198 A JP2725198 A JP 2725198A JP H11228660 A JPH11228660 A JP H11228660A
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Mitsuaki Yamada
光昭 山田
Yasuhiro Suda
康裕 須田
Tadao Nakaya
忠雄 仲矢
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折率、酸素透過性、強度及び柔軟性が良好
で、コンタクトレンズ材として好適な新規な樹脂及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 式(1)、式(2)及び式(3)で表さ
れるジオールと有機ジイソシアナートとを反応させるこ
とにより得られるポリウレタン。式(1)及び式(2)
で表されるジオールと有機ジイソシアネートとを反応さ
せて得られる両末端にイソシアネート基を有するプレポ
リマーと式(3)で表されるジオールとを反応させる。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
材並びにそのために有用なポリウレタン及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズ材としては各種の樹脂
が使用されている。コンタクトレンズ材には、屈折率が
高いこと、酸素透過性が高いこと、硬度が高いこと、柔
軟性が高いこと等の特性が求められる。コンタクトレン
ズ材として使用するための樹脂として、原料として、特
殊なジイソシアナート又は特殊なジオールを使用した各
種のポリウレタンが開発されている。
【0003】本発明者は、屈折率が高いポリウレタンと
して、各種の有機ジイソシアナートとフルオレン骨格を
有するジオールとをウレタン重合させてなるポリウレタ
ンを開発した(特開平8−3260号公報等)。しか
し、当該ポリウレタンは、酸素透過性が低くコンタクト
レンズ材としては好適とはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なコンタクトレンズ材を提供することにある。本発明の
目的は、コンタクトレンズ材として有用な新規なポリウ
レタン及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するため種々検討し、有機ジイソシアナートとウ
レタン重合させるジオールとして、フルオレン骨格を有
するジオール、特定のリン酸系ジオール及びポリブタジ
エン骨格を有するジオールを使用することにより、屈折
率、酸素透過性、硬度及び柔軟性が良好なポリウレタン
となることを見出し、本発明を完成した。
【0006】本発明は、下記式(1)で表されるジオー
ル(BPAF)、下記式(2)で表されるジオール(P
BD)及び下記式(3)で表されるジオール(BES
P)と有機ジイソシアナート、例えば、下記式(4):
OCN−R−NCOで表されるジイソシアナートとを反
応させることにより得られるポリウレタン並びに該ポリ
ウレタンからなるコンタクトレンズ材にある。
【0007】
【化5】
【0008】本発明は、ジオールの合計量に対するBP
AFの比率が5モル%以上、好ましくは30モル%以
上、90モル%以下、好ましくは80モル%以下、PB
Dの比率が5モル%以上、好ましくは10モル%以上、
90モル%以下、好ましくは50モル%以下、BESP
の比率が5モル%以上、好ましくは10モル%以上、9
0モル%以下、好ましくは40モル%以下である前記の
ポリウレタン並びに該ポリウレタンからなるコンタクト
レンズ材にある。
【0009】本発明は、下記式(5)で表される繰り返
し単位(BPAFユニット)、下記式(6)で表される
繰り返し単位(PBDユニット)及び下記式(7)で表
される繰り返し単位(BESPユニット)を有するポリ
ウレタン並びに該ポリウレタンからなるコンタクトレン
ズ材にある。
【0010】
【化6】
【0011】本発明は、BPAFユニット、PBDユニ
ット及びBESPユニットの合計量に対するBPAFユ
ニットの比率が5モル%以上、好ましくは30モル%以
上、90モル%以下、好ましくは80モル%以下、PB
Dユニットの比率が5モル%以上、好ましくは10モル
%以上、90モル%以下、好ましくは50モル%以下、
BESPユニットの比率が5モル%以上、好ましくは1
0モル%以上、90モル%以下、好ましくは40モル%
以下である前記のポリウレタン並びに該ポリウレタンか
らなるコンタクトレンズ材にある。
【0012】本発明は、BPAFユニット、PBDユニ
ット及びBFSPユニットの合計量に対するBPAFユ
ニットの比率が5モル%以上、好ましくは20モル%以
上、更に好ましくは30モル%以上、特に好ましくは4
0モル%以上、90モル%以下、好ましくは80モル%
以下、更に好ましくは70モル%以下であり、PBDユ
ニットの比率が5モル%以上、好ましくは10モル%以
上、更に好ましくは15モル%以上、90モル%以下、
好ましくは70モル%以下、更に好ましくは50モル%
以下であり、BFSPユニットの比率が5モル%以上、
好ましくは10モル%以上、更に好ましくは15モル%
以上であり、90モル%以下、好ましくは70モル%以
下、更に好ましくは50モル%以下、特に好ましくは4
0モル%以下であるポリウレタン前記のポリウレタン並
びに該ポリウレタンからなるコンタクトレンズ材にあ
る。
【0013】本発明は、重量平均分子量が10000以
上、好ましくは20000以上、200000以下、好
ましくは100000以下である前記ポリウレタン並び
に該ポリウレタンからなるコンタクトレンズ材並びに該
ポリウレタンからなるコンタクトレンズ材にある。
【0014】本発明は、屈折率が1.50以上、好まし
くは1.505以上、更に好ましくは1.51以上(通
常は1.70以下、特に1.60以下、更には1.55
以下)である前記ポリウレタン並びに該ポリウレタンか
らなるコンタクトレンズ材にある。
【0015】本発明は、BPAF及びPBDと有機ジイ
ソシアナートとを反応させることにより得られるウレタ
ンプレポリマーとBFSPとを反応させることを特徴と
する前記のポリウレタンの製造方法。
【0016】式(1)〜(7)中、A1は水素原子又は
メチル基、A2は水素原子又はメチル基、Dはポリブタ
ジエン残基、好ましくは1,2−ビニル結合の比率が5
〜95%、1,4−トランス結合の比率が5〜90%及
び1,4−シス結合の比率が0〜50%であるポリブタ
ジエン残基、nは0又は1、mは0又は1、Eは炭素数
1〜30のアルキレン基、Rはアルキル基を有すること
ができるジフェニルメタン基又はアルキル基を有するこ
とができるジシクロヘキシルメタン基を示す。
【0017】
【発明の実施の形態】ポリウレタンの製造 本発明のポリウレタンは、BPAF、PBD及び下BE
SPと有機ジイソシアナートとを反応(ウレタン重合)
させることにより製造することができる。等モル程度の
ジオール(合計量)と有機ジイソシアナートとを反応さ
せることにより、本発明のポリウレタンを効率よく製造
することができる。
【0018】例えば、BPAF及びPBDと有機ジイソ
シアナートとを反応させることにより、両末端にイソシ
アナート基を有するBPAF−PBDプレポリマー(例
えば、重量平均分子量が2000以上、好ましくは50
00以上、50000以下、好ましくは30000以下
のプレポリマー)を製造し、BPAF−PBDプレポリ
マーとBESPとを反応させることにより、本発明のポ
リウレタンを効率よく製造することができる。
【0019】BPAF及びPBDと有機ジイソシアナー
トとは、溶媒の存在下又は不存在下で、必要に応じて撹
拌しながら、温度50℃以上、好ましくは60℃以上、
更に好ましくは70℃以上、通常は200℃以下、好ま
しくは150℃以下に、2時間以上、好ましくは4時間
以上、更に好ましくは12時間以上、通常は48時間以
下、好ましくは36時間以下、更に好ましくは28時間
以下加熱することにより、ウレタン重合させることがで
きる。
【0020】BPAF−PBDプレポリマーとBESP
とは、溶媒の存在下又は不存在下で、必要に応じて撹拌
しながら、温度60℃以上、好ましくは70℃以上、更
に好ましくは90℃以上、200℃以下、好ましくは1
50℃以下、更に好ましくは110℃以下に、1時間以
上、好ましくは2時間以上、更に好ましくは3時間以
上、24時間以下、好ましくは12時間以下加熱するこ
とにより、ウレタン重合させることができる。
【0021】溶媒としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、
o−ジクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等
を使用することができる。
【0022】有機ジイソシアナート 有機ジイソシアナートとしては、特に限定されるもので
はないが、式(5):OCN−G−NCOで表されるジ
イソシアナートを使用することができる。式(5)中、
Gは有機基であり、例えば、脂肪族炭化水素残基(アル
キレン基)、脂環式炭化水素残基(シクロアルキレン
基)又は芳香族炭化水素残基を示す。
【0023】有機ジイソシアナートとしては、例えば、
ヘキサメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイ
ソシアナート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキ
サメチレンジイソシアナート等の直鎖又は分岐脂肪族ジ
イソシアナート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアナート(水素化MDI)、イソホロンジイソシ
アナート等の脂環族ジイソシアナート、トリレンジイソ
シアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナ
ート(MDI)、3,3’−メチレンジトリレン−4,
4’−ジイソシアナート(TODI)、ナフタレンジイ
ソシアナート、キシリレンジイソシアナート等の芳香族
ジイソシアナート等を使用することができる。
【0024】有機ジイソシアナートとして、式(4):
OCN−R−NCOで表されるジイソシアナートとを使
用することにより、特に屈折率の高いポリウレタンを製
造することができる。式(4)中、Rは、アルキル基を
有することができるジフェニルメタン基又はアルキル基
を有することができるジシクロヘキシルメタン基を示
す。
【0025】BPAF BPAFとしては、例えば、式(1)中、A1及びA2
水素原子である9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)フェニル)フルオレン(BPEF)、メチル基
である9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル)フルオレン(BPPF)がある。BPA
Fは、例えば、フルオレノンとフェノキシエタノール又
はフェノキシプロパノールとを反応させることにより、
製造することができる。フルオレノンとフェノキシエタ
ノール又はフェノキシプロパノールとは、例えば、硫酸
又はチオールを触媒として使用することにより反応させ
ることができる。
【0026】PBD PBDとしては、重量平均分子量が500以上、好まし
くは1000以上、更に好ましくは2000以上、10
000以下、好ましくは5000以下、更に好ましくは
3000以下のものを使用することができる。
【0027】PBDとしては、ポリブタジエン残基中の
1,2−ビニル結合の比率が5%以上、10%以上、好
ましくは15%以上であり、95%以下であるもの、
1,4−トランス結合の比率が5%以上であり、90%
以下、好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以
下であるもの、1,4−シス結合の比率が50%以下、
好ましくは40以下、更に好ましくは30%以下のもの
を使用することができる。
【0028】PBDとしては、ポリブタジエン残基中の
1,2−ビニル結合の比率が50%以下、特に40%以
下、更には30%以下のもの、60%以上、特に70%
以上、更には80%以上のもの、1,4−トランス結合
の比率が40%以上、特に50%以上のもの、30%以
下、特に20%以下のもの、1,4−シス結合の比率が
5%以下のもの、10%以上、特に15%以上のものが
ある。
【0029】BESP BESPとしては、式(3)中のEで示される炭素数1
〜30のアルキレン基は、直鎖又は分岐のアルキレン基
であることができ、好ましくは直鎖のアルキレン基であ
り、好ましくは炭素数5以上、特に10以上、好ましく
は25以下、特に20以下のアルキレン基である。
【0030】
【実施例】実施例1 撹拌器、冷却管及び温度計を備えた容器に、BPEF
1.23g(0.003mol)、PBD(1)(分子
量2840、1,2−体20%、1,4体80%)4.
24g(0.002mol)、MDI1.5g(0.0
06mol)及び溶媒(DMF:トルエン=1:1(重
量比))6.97gをそれぞれ加えて80℃で24時間
撹拌した。反応終了後BPSP(1)0.5g(0.0
01mol)を溶媒(DMF:トルエン=1:1(重量
比))6.97gに溶かし、上のものと混合して、10
0℃で5時間さらに反応を行った。反応終了後アスピレ
ーターを用いて大部分の溶媒をとばし、その反応液を1
00mlのメタノールに垂らして流した。濾過して乾燥
した結果、固形分5.25gが得られた。
【0031】得られた固形分は、赤外吸収スペクトル
(IR)により、1720cm-1付近にウレタン結合に
帰属されるピークが観察され、ポリウレタンと同定され
た。得られたポリウレタンのガラス転移温度は60.9
℃、THF可溶分の重量平均分子量は2.6×104、
分子量分布を示す分散度は3.62、屈折率は1.51
1(Z:1.511、X:1.511、Y:1.51
1)であった。
【0032】PBD(1)は、式(2)中のnが0、m
が0、Dで示されるポリブタジエン残基中の1,4−ト
ランス結合の比率が60%、1,4−シス結合の比率が
20%、1,2−ビニル結合の比率が20%であるジオ
ール(重量平均分子量2840)である。BPSP
(1)は、式(3)中のEが炭素数ペンタデンカメチレ
ンであるジオールである。
【0033】ガラス転移温度は、TG/DTA及びDS
Cにより測定した。TG/DTAには、装置としてセイ
コー電子工業製TG/DTA320Uを使用し、測定温
度範囲は室温〜500℃(炉温)とし、昇温速度は10
℃/minとし、雰囲気は流速200ml/分のN2雰
囲気とした。DSCには、装置としてセイコー電子工業
製DSC220を使用し、測定温度範囲は室温〜250
℃とし、昇温速度は10℃/分とし、雰囲気は流速20
ml/分とした。
【0034】重量平均分子量及び分散度を算出するため
の数平均分子量は、GPCにより測定した。GPCに
は、分析試料として、ポリウレタンを0.1%テトラヒ
ドロフラン溶液に調整した後、メンブランフィルター
(0.45μm)で濾過したものを使用し、装置として
東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、UV−8
020型、SC−8020型を使用し、カラムにはTS
Kgel GMHXL×2本(7.8φ×300mm)を
使用し、溶離液にはテトラヒドロフラン(試薬特級)を
使用し、検出器には示差屈折計、紫外可視検出器(25
4nm)を使用し、測定温度は40℃とし、測定流量は
1.00ml/分とし、分子量標準には東ソー株式会社
製ポリスチレンを使用し、注入量は100μlとした。
【0035】屈折率の測定には、装置として(株)アタ
ゴ製アッペ屈折計4Tを使用し、測定波長には589.
3nm(ナトリウムD線)を使用し、溶解液にはジヨー
ドメタンを使用した。
【0036】実施例2 撹拌器、冷却管及び温度計を備えた容器に、BPEF
1.23g(0.003mol)、PBD(2)2.4
g(0.002mol)、MDI1.5g(0.006
mol)、溶媒(DMF:トルエン=1:1(重量
比))69.7gをそれぞれ加えて80℃で24時間撹
拌した。反応終了後BPSP(1)0.5g(0.00
1mol)を溶媒(DMF:トルエン=1:1(重量
比))6.97gに溶かし、上のものと混合して、10
0℃で5時間さらに反応を行った。反応終了後アスピレ
ーターを用いて大部分の溶媒をとばし、その反応液を1
00mlのメタノールに垂らして流した。濾過して乾燥
した結果、固形分5.92gが得られた。
【0037】得られた固形分は、IRにより、1720
cm-1付近にウレタン結合に帰属されるピークが観察さ
れ、ポリウレタンと同定された。得られたポリウレタン
のガラス転移温度は84.7℃、THF可溶分の重量平
均分子量は5.7×104、分子量分布を示す分散度は
1.47、屈折率は1.509(Z:1.510、X:
1.507、Y:1.508)であった。
【0038】PBD(2)は、式(2)中のnが1、m
が1、Dで示されるポリブタジエン残基中の1,4−ト
ランス結合の比率が8%、1,2−ビニル結合の比率が
92%であるジオール(重量平均分子量1200)であ
る。
【0039】実施例3 撹拌器、冷却管及び温度計を備えた容器に、BPEF1
23g(0.3mol)、PBD(1)(分子量284
0)424g(0.2mol)、MDI150g(0.
6mol)、溶媒(DMF)1394gをそれぞれ加え
て100℃で24時間撹拌した。反応終了後BPSP
(1)50g(0.1mol)を溶媒(クロベンゼン)
200gに溶かし、上のものと混合して、100℃で5
時間さらに反応を行った。反応終了後アスピレーターを
用いて大部分の溶媒をとばし、その反応液を3000m
lのn−ヘキサンに垂らして流した。濾過して乾燥した
結果、固形分525gが得られた。
【0040】得られた固形分は、IRにより、1720
cm-1付近にウレタン結合に帰属されるピークが観察さ
れ、ポリウレタンと同定された。得られたポリウレタン
の屈折率は1.515(Z:1.514、X:1.51
4、Y:1.516)であった。
【0041】実施例4 撹拌器、冷却管及び温度計を備えた容器に、BPEF
1.23g(0.003mol)、PBD(2)(分子
量1200)2.4g(0.002mol)、MDI
1.5g(0.006mol)、溶媒(DMF:トルエ
ン=1:1(重量比))69.7gをそれぞれ加えて8
0℃で24時間撹拌した。反応終了後BPSP(1)
0.5g(0.001mol)を溶媒(DMF:クロベ
ンゼン=1:1(重量比))6.97gに溶かし、上の
ものと混合して、100℃で5時間さらに反応を行っ
た。反応終了後アスピレーターを用いて大部分の溶媒を
とばし、その反応液を100mlのメタノールに垂らし
て流した。濾過して乾燥した結果、固形分(ポリウレタ
ン)5.25gが得られた。
【0042】得られた固形分は、赤外吸収スペクトル
(IR)により、1720cm-1付近にウレタン結合に
帰属されるピークが観察され、ポリウレタンと同定され
た。得られたポリウレタンの屈折率は1.512(Z:
1.510、X:1.510、Y:1.513)であっ
た。
【0043】
【発明の効果】本発明のポリウレタンは、屈折率、酸素
透過性、強度及び柔軟性が良好であるので、コンタクト
レンズ材として好適である。本発明のポリウレタンの製
造方法によれば、コンタクトレンズ材として好適なポリ
ウレタンを効率よく製造することができる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表されるジオール、下記
    式(2)で表されるジオール及び下記式(3)で表され
    るジオールと有機ジイソシアナートとを反応させること
    により得られるポリウレタン。式(1)中、A1は水素
    原子又はメチル基、A2は水素原子又はメチル基を示
    し、式(2)中、Dはポリブタジエン残基、nは0又は
    1、mは0又は1を示し、式(3)中、Eは炭素数1〜
    30のアルキレン基を示す。 【化1】
  2. 【請求項2】 有機ジイソシアナートが式(4):OC
    N−R−NCOで表されるジイソシアナートである請求
    項1に記載のポリウレタン。式(4)中、Rはアルキル
    基を有することができるジフェニルメタン基又はアルキ
    ル基を有することができるジシクロヘキシルメタン基を
    示す。
  3. 【請求項3】 式(2)中のDで示されるポリブタジエ
    ン残基中の1,2−ビニル結合の比率が5〜95%、
    1,4−トランス結合の比率が5〜90%及び1,4−
    シス結合の比率が0〜50%である請求項1又は2に記
    載のポリウレタン。
  4. 【請求項4】 ジオールの合計量に対する式(1)で表
    されるジオールの比率が5〜90モル%、式(2)で表
    されるジオールの比率が5〜90モル%及び式(3)で
    表されるジオールの比率が5〜90モル%である請求項
    1〜3のいずれかに記載のポリウレタン。
  5. 【請求項5】 式(1)で表されるジオールの比率が3
    0〜80モル%、式(2)で表されるジオールの比率が
    10〜50モル%及び式(3)で表されるジオールの比
    率が10〜40モル%である請求項4に記載のポリウレ
    タン。
  6. 【請求項6】 下記式(5)で表される繰り返し単位、
    下記式(6)で表される繰り返し単位及び下記式(7)
    で表される繰り返し単位を有するポリウレタン。式
    (5)、式(6)及び式(7)中、Rはアルキル基を有
    することができるジフェニルメタン基又はアルキル基を
    有することができるジシクロヘキシルメタン基、A1
    水素原子又はメチル基、A2は水素原子又はメチル基、
    Dはポリブタジエン残基、nは0又は1、mは0又は
    1、Eは炭素数1〜30のアルキレン基を示す。 【化2】
  7. 【請求項7】 式(6)中のDで示されるポリブタジエ
    ン残基中の1,2−ビニル結合の比率が5〜95%、
    1,4−トランス結合の比率が5〜90%及び1,4−
    シス結合の比率が0〜50%である請求項6に記載のポ
    リウレタン。
  8. 【請求項8】 式(5)で表される繰り返し単位、式
    (6)で表される繰り返し単位及び式(7)で表される
    繰り返し単位の合計量に対する式(5)で表される繰り
    返し単位の比率が5〜90モル%、式(6)で表される
    繰り返し単位の比率が5〜90モル%及び式(7)で表
    される繰り返し単位の比率が5〜90モル%である請求
    項6又は7に記載のポリウレタン。
  9. 【請求項9】 式(5)で表される繰り返し単位の比率
    が30〜80モル%、式(6)で表される繰り返し単位
    の比率が10〜50モル%及び式(7)で表される繰り
    返し単位の比率が10〜40モル%である請求項8に記
    載のポリウレタン。
  10. 【請求項10】 式(5)で表される繰り返し単位の比
    率が5〜90モル%、式(6)で表される繰り返し単位
    の比率が5〜90モル%及び式(7)で表される繰り返
    し単位の比率が5〜90モル%である請求項6〜9のい
    ずれかに記載のポリウレタン。
  11. 【請求項11】 重量平均分子量が10000〜200
    000である請求項1〜10のいずれかに記載のポリウ
    レタン。
  12. 【請求項12】 屈折率が1.50以上である請求項1
    〜11のいずれかに記載のポリウレタン。
  13. 【請求項13】 下記式(1)で表されるジオール及び
    下記式(2)で表されるジオールと有機ジイソシアナー
    トとを反応させることにより得られるウレタンプレポリ
    マーと下記式(3)で表されるジオールとを反応させる
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のポ
    リウレタンの製造方法。式(1)中、A1は水素原子又
    はメチル基、A2は水素原子又はメチル基を示し、式
    (2)中、Dはポリブタジエン残基、nは0又は1、m
    は0又は1を示し、式(3)中、Eは炭素数1〜30の
    アルキレン基を示す。 【化3】
  14. 【請求項14】 下記式(1)で表されるジオール及び
    下記式(2)で表されるジオールと有機ジイソシアナー
    トとを反応させることにより得られる分子の両末端にイ
    ソシアナート基を有するウレタンプレポリマー。式
    (1)中、A1は水素原子又はメチル基、A2は水素原子
    又はメチル基を示し、式(2)中、Dはポリブタジエン
    残基、nは0又は1、mは0又は1を示す。 【化4】
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれかに記載のポ
    リウレタンからなるコンタクトレンズ材。
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