JP2000038508A - 熱伝導性の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

熱伝導性の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物

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JP2000038508A
JP2000038508A JP10207689A JP20768998A JP2000038508A JP 2000038508 A JP2000038508 A JP 2000038508A JP 10207689 A JP10207689 A JP 10207689A JP 20768998 A JP20768998 A JP 20768998A JP 2000038508 A JP2000038508 A JP 2000038508A
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titanium oxide
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weight
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JP10207689A
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Kazuhisa Ono
和久 小野
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Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、優れた熱伝導性、かつ接着性およ
び貯蔵安定性を示す室温硬化性ポリオルガノシロキサン
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)室温硬化性ポリオルガノシロキサ
ン組成物;(B)硬化触媒;(C)熱伝導性充填剤;お
よび(D)煙霧質酸化チタンおよび平均粒径0.10〜
0.50μm、純度98%以上の二酸化チタンからなる
群より選ばれる酸化チタンを含むことを特徴とする、室
温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室温硬化性ポリオ
ルガノシロキサン組成物に関し、特に、熱伝導性および
貯蔵安定性に優れた室温硬化性ポリオルガノシロキサン
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】室温硬化型ポリオルガノシロキサン組成
物のなかでも、水分と接触して、硬化反応が生起するタ
イプのものは、縮合反応型の室温硬化性液状シリコーン
ゴム(RTVシリコーンゴム)として既知である。RT
Vシリコーンゴムは、接着性に優れるというその特性を
生かして、建築・土木工業、電気・電子工業、自動車工
業などの分野で、シーリング材、ポッティング材、コー
ティング材などに広範に用いられている。
【0003】近年、トランジスター、ICチップ、メモ
リー素子などの電子部品を搭載したプリント配線回路基
板やハイブリッドICの高密度化、高集積化が進んでい
る。それに伴い、作動中に発生する熱を効率よく放熱す
るために、素子内に用いられている各種のシリコーンゴ
ム組成物に、熱伝導性を付与することが試みられてい
る。特開昭54−32564号公報には、分子鎖末端が
水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサンに、アミノ
キシ基含有有機ケイ素化合物ならびにシリカ、アルミ
ナ、シリカ−アルミナ混合物、マグネシアおよびシリカ
−マグネシア混合物からなる群より選ばれた充填材を含
む室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物が開示され
ている。下記の熱伝導性シリコーンゴムは、比較的安価
な熱伝導性充填材として、アルミナ微粉末を添加してい
る。すなわち、特開平2−41362号公報には、平均
粒径0.1〜5μmのアモルファスアルミナ微粉末、お
よび平均粒径5〜50μmの球状アルミナ微粉末を配合
した熱伝導性シリコーンゴム組成物が開示されている。
特開昭63−251466号公報には、付加反応硬化型
のポリオルガノシロキサン組成物に関しては、非球状ア
ルミナ微粉末を球状アルミナ微粉末と併用する組成物が
開示されている。特開平5−105814号公報には、
アスペクト比が1.0〜1.4である、球状のアルミナ
およびシリカのいずれかから選択される熱伝導性充填剤
を含有する組成物が開示されている。
【0004】しかし、組成物の貯蔵中にアルミナ微粉末
は沈降しやすく、沈降の抑制が大きな課題となってい
る。さらに、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
を一包装型とする場合、比較的分子量が小さく、かつ低
粘度の各種の添加物、例えば架橋剤成分を含むため、こ
のような成分が上部に浮遊する形で分離しやすい。
【0005】熱伝導性シリコーンゴムを形成するため
に、組成物に多量の熱伝導性充填材を配合しても、貯蔵
中に充填剤が沈降せず、かつ各種の少量添加物、例えば
架橋剤が分離しない組成物が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記の課
題を鑑み、鋭意検討した結果、熱伝導性を低下させるこ
となく、優れた貯蔵安定性、かつ接着性を有するポリオ
ルガノシロキサン組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)分子中
にケイ素官能基を2個以上有するケイ素官能性ポリオル
ガノシロキサン; (B)硬化触媒; (C)熱伝導性充填材;および (D)煙霧質酸化チタンおよび平均粒径0.10〜0.
50μm、純度98%以上の二酸化チタンからなる群よ
り選ばれる酸化チタンを含むことを特徴とする室温硬化
性ポリオルガノシロキサン組成物に関する。
【0008】本発明は、次の(A)〜(D)成分、すな
わち (A)成分、一般式(1):
【化1】 (式中、R1は、互いに同一であっても、異なっていて
もよい、非置換または置換の1価の炭化水素基であり;
2は、−ZSiR3 3 - ppであり、ここでR3は、互い
に同一であっても、異なっていてもよい、非置換または
置換の1価の炭化水素基であり;Zは、酸素および/ま
たは2価の炭化水素基であり;Xは、加水分解性基また
は水酸基であり;pは、1〜3であり;そしてnは、
(A)成分の粘度を所望の値とする数である)で示され
るケイ素官能性ポリジオルガノシロキサン; (B)硬化触媒; (C)熱伝導性充填材;および (D)煙霧質酸化チタンおよび平均粒径0.10〜0.
50μm、純度98%以上の二酸化チタンからなる群よ
り選ばれる酸化チタンを含む室温硬化性ポリオルガノシ
ロキサン組成物である。所望により、この組成物に架橋
剤を加えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】R1は、互いに同一であっても、
異なっていてもよい、非置換または置換の1価の炭化水
素基である。R1として、メチル、エチル、プロピル、
ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデ
シルのようなアルキル基;ビニル、アリルのようなアル
ケニル基;フェニル、トリル、キシリルのようなアリー
ル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルのよ
うなアラルキル基を挙げる。さらに、ハロゲン原子、シ
アノ基などで置換されていてもよく、そのような置換炭
化水素基としては、クロロメチル、3−クロロプロピ
ル、3,3,3−トリフルオロプロピルのようなハロゲ
ン化アルキル基;3−シアノプロピルのようなシアノア
ルキル基などが挙げられる。
【0010】全有機基の85%以上がメチルであること
が好ましく、実質的にすべての有機基がメチルであるこ
とがより好ましい。
【0011】一方、耐熱性、耐放射線性または耐寒性を
付与する場合、フェニル基;耐油性、耐溶剤性を付与す
る場合、3,3,3−トリフルオロプロピル基または3
−シアノプロピル基;そして、塗装適性を有する表面を
付与する場合、長鎖アルキル基またはアラルキル基を、
それぞれ、目的に応じ任意に選択して加えることができ
る。これらの基を、メチル基と併用することができる。
【0012】末端基R2のケイ素原子に結合しているR3
は、互いに同一であっても、異なっていてもよい、非置
換または置換の1価の炭化水素基であり、また、R1
互いに同一でも異なっていてもよく、R1と同様のもの
を例示することができる。R3としては、メチル基また
はビニル基が好ましい。
【0013】Zは、互いに同一でも異なっていてもよ
く、酸素原子、ならびにメチレン、エチレン、トリメチ
レンのようなアルキレン基;フェニレン基等の2価の炭
化水素基が挙げられる。酸素原子およびエチレン基が好
ましく、酸素原子が特に好ましい。
【0014】Xは、ケイ素官能基、すなわち、加水分解
性基または水酸基であり、末端基R2中に少なくとも1
個存在する。Xとして、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシのようなアルコキシ基;2−メトキシエト
キシ、2−エトキシエトキシのような分岐状の置換アル
コキシ基;イソプロペノキシのようなエノキシ基;アセ
トキシのようなアシルオキシ基;ジメチルケトキシマ
ト、メチルエチルケトキシマト、ジエチルケトキシマ
ト、メチルブチルケトキシマト、エチルブチルケトキシ
マトのようなケトキシマト基;ジエチルアミノキシのよ
うな置換アミノキシ基;N-メチルアセトアミノのよう
な置換カルボニルアミノ基;ブチルアミノ、シクロヘキ
シルアミノのような置換アミノ基などの加水分解性基が
挙げられ、互いに同一であっても、異なっていてもよ
い。Xは、アルコキシ基、アセトキシのようなアシルオ
キシ基およびメチルエチルケトキシマト基が好ましく、
特にメトキシ基が好ましい。
【0015】末端基R2におけるケイ素官能基Xの数p
は、1〜3である。Xが加水分解性基のものは、例え
ば、末端に水酸基を有するポリオルガノシロキサンと、
任意の加水分解性基を2個以上有するシランとを縮合さ
せて合成することができる。縮合反応中にこのシランに
含まれる加水分解性基が1個消費されるため、合成した
ポリオルガノシロキサンの末端基R2におけるpは、用
いた加水分解性基含有シランのそれよりも1個少ない。
【0016】nは、25℃でのベースポリマーの粘度が
20〜1,000,000cP、好ましくは500〜20
0,000cPの範囲になるように選択する。具体的に
は、ポリジメチルシロキサンの場合、nは、13〜2,
000である。20cP未満では硬化後のゴム状弾性体の
伸びが不十分であり、1,000,000cP以上では均
一な組成物が得られにくく、押出し作業性も低下する。
【0017】架橋剤は、下記の一般式(2): R4 4 - qSiXq (2) (式中、R4は、互いに同一であっても、異なっていて
もよく、非置換もしくは置換されていてもよい1価の炭
化水素基であり;Xは、前記と同義であり;qの平均
は、2〜4である)で示される化合物を用いることがで
きる。
【0018】架橋剤は、Xと反応させ、組成物を硬化さ
せるための加水分解性基を有するケイ素化合物および/
またはその部分加水分解縮合物を用いる。分子中にケイ
素官能基を2個以上有する(A)成分の場合、架橋剤の
非存在下でも架橋反応により硬化するが、架橋剤を併用
してもよい。
【0019】R4は、R1として例示した基と同様のもの
が挙げられ、メチル基またはビニル基が好ましい。ま
た、置換もしくは非置換のアミノ基、エポキシ基含有
基、イソシアナト基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプ
ト基、またはハロゲン原子で置換されたアルキル基もし
くはフェニル基、置換アルキル基としては、置換メチル
基、3−置換プロピル基、4−置換ブチル基が挙げられ
るが、合成が容易で安定なことから、3−置換プロピル
基が好ましい。
【0020】架橋剤の例として、テトラメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキ
シシラン、テトライソプロポキシシランおよびそれらの
部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有化合物;
テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、メチルト
リス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル(2−エ
トキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキ
シエトキシ)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物
のような置換アルコキシ基含有化合物;メチルトリイソ
プロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラ
ン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジメチルジ
イソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソプロペノ
キシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物のような
エノキシ基含有化合物が挙げられる。
【0021】さらに、3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−
アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、3−アミノ
プロピルトリアセトアミドシラン、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N,N−ジメチル−3−アミノプロピルト
リメトキシシランのような置換または非置換のアミノ基
含有シラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキ
シシランのようなエポキシ基含有シラン;3−イソシア
ナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプ
ロピルメチルジメトキシシランのようなイソシアナト基
含有シラン;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンのような(メタ)アクリロキシ基含有シラン;3−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシランのようなメルカプ
ト基含有シラン;および3−クロロプロピルトリメトキ
シシランのようなハロゲン原子含有シランなどの炭素官
能性シラン、およびそれらの部分加水分解縮合物が挙げ
られる。
【0022】架橋剤は、テトラメトキシシラン、テトラ
エトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルト
リメトキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物、
ならびに置換または非置換のアミノアルキル基含有シラ
ンを用いることが好ましい。
【0023】架橋剤の配合量は、(A)成分100重量
部に対して、0.1〜25重量部であり、好ましくは
0.3〜10重量部である。0.1重量部未満では、架
橋が十分に行われず、硬度の低い硬化物しか得られない
ばかりでなく、架橋剤を配合した組成物の貯蔵安定性が
悪い。一方、25重量部を越えて配合すると、得られる
ゴム状弾性体の物性が低下する。
【0024】本発明において、上記の非置換の炭化水素
基を含有するケイ素官能性化合物の代わりに/ととも
に、上記のアミノ基または置換炭化水素基を含有する炭
素官能性化合物を、架橋剤の1部または全部として用い
てもよい。
【0025】炭素官能性シランの配合量は、上記の架橋
剤の1部または全部、すなわち(A)成分100重量部
に対して、0.05〜25重量部、好ましくは0.1〜
10重量部である。0.05重量部未満では、接着性の
向上効果が少なく、その発現が遅い。逆に、25重量部
を越えて配合すると、前記のような問題点のほか、貯蔵
安定性と作業性が悪くなり、また黄変現象を生ずる 。
【0026】本明細書中、「炭素官能性シラン」とは、
炭素官能性基を有するケイ素官能性化合物をいう。
【0027】本発明の(B)成分は、水分の存在下に
(A)成分の加水分解性基X同士および/または(A)
成分と架橋剤のYとを反応させて架橋構造を形成させる
硬化触媒である。このような成分(B)として、オクタ
ン酸マンガン、オクタン酸鉄、オクタン酸亜鉛、オクタ
ン酸スズ、ナフテン酸スズ、オレイン酸スズのようなカ
ルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチル
スズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブ
チルスズジオレート、ジブチルスズジメトキシド、ジフ
ェニルスズジアセテート、ジブチルビス(トリエトキシ
シロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのような
有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポ
キシチタン、テトラブトキシチタン、1,3−プロパン
ジオキシチタンジエチルアセチルアセテート、ジイソプ
ロポキシチタンジエチルアセチルアセテートのようなア
ルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルアセト
ネート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、
ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテー
ト、トリエトキシアルミニウムなどの有機アルミニウ
ム;ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、テトラ
イソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニ
ウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネー
ト、ステアリン酸トリブトキシジルコニウムなどの有機
ジルコニウム化合物が挙げられる。微量で大きな触媒能
を有する有機スズ化合物およびアルコキシチタン類が好
ましい。
【0028】(B)成分の配合量は、硬化触媒の効果と
配合量を考慮すると、(A)成分100重量部あたり、
通常、0.005重量部〜15重量部、好ましくは0.
05〜5重量部である。
【0029】本発明の(C)成分には、アルミナ粉末、
炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛、酸化ベリリウムおよび窒化ホウ素
が挙げられる。これらの平均粒径分布(粒径)は、0.
1〜100μmである。(C)成分としては、アルミナ
粉末が好ましい。アルミナ粉末は、球状、不定形のいず
れでもよいが、球状アルミナが好ましい。アルミナ粉末
の粒径は、流動性および吐出性などの作業性が良好で、
所望の熱伝導性が得られることから、0.1〜50μm
が好ましい。
【0030】(C)成分の配合量は、(A)成分100
重量部あたり20〜1,000重量部、好ましくは50
〜800重量部である。
【0031】本発明の(D)成分は、本発明の根幹を成
す成分であり、組成物の硬化物における熱伝導性および
作業性、例えば流動性、吐出性を低下させることなく、
貯蔵中における熱伝導性充填材の沈降および少量添加物
の分離を抑制する効果を有するものである。煙霧質酸化
チタンの製造方法は、硫酸法、塩素法のどちらでも構わ
ないが、煙霧質の微粉末が形成されやすいことから塩素
法が好ましい。また、結晶形はルチル型、アナターゼ型
のいずれでもよいが、塩素法により調製した酸化チタン
は、主にアナターゼ型であるが、水添加量を制御するこ
とによりルチル型との混合物を得ることができる。粒径
は特に限定はされないが、分離・沈降の抑制効果と配合
量を考慮すると、好ましくは0.001〜0.2μmで
ある。また、比表面積は、10〜100m2/gが好まし
く、特に20〜80m2/gである。
【0032】二酸化チタンは、上記の煙霧質酸化チタン
と同様の効果を有する(D)成分である。平均粒径0.
10〜0.50μm、特に0.15〜0.45μmが好ま
しい。この二酸化チタンは、TiO2としての純度が9
8%以上、通常98.0〜100%、特に98.2〜1
00%が好ましい。ここで、純度とは、粒子中のTiO
2含有率(重量%)である。結晶形は、ルチル形、アナ
ターゼ形のどちらでもよい。また、比表面積は、10〜
110m2/gが好ましく、特に20〜50m2/gが好まし
い。
【0033】このような(D)成分の配合量としては、
1〜50重量部であり、好ましくは5〜15重量部であ
る。
【0034】本発明の組成物は、シーリング材、接着
剤、現場成形ガスケットなどとして用いることができ
る。このような用途において要求される機械的強度を高
くするために、上記の成分に加えて下記のような充填剤
を所望する物性に応じて選択することができる。煙霧質
シリカ、焼成シリカ、沈殿シリカ、およびこれらの表面
をオルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン
類、ヘキサメチルジシラザンなどにより疎水化されたも
のなどのような補強性充填剤;ならびにけいそう土、粉
砕シリカ、アルミノケイ酸塩、酸化亜鉛、炭酸カルシウ
ム、有機酸表面処理炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、ケイ酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄などのよう
な非補強性充填剤が挙げられる。
【0035】(C)成分以外の充填剤の添加量は、
(A)100重量部に対して、1〜200重量部、好ま
しくは5〜100重量部の範囲である。
【0036】本発明の組成物に、さらに、顔料、チクソ
トロピー性付与剤、押出し作業性を改良するための粘度
調整剤、紫外線吸収剤、防カビ剤、耐熱向上剤、難燃化
剤、N−トリメチルシリル−3−アミノプロピルトリメ
トキシシランのようなスカベンジャーなど、各種の添加
剤を加えてもよい。
【0037】本発明の組成物は、 (A)室温硬化性ポリオルガノシロキサン100重量部
に対して、 (B)硬化触媒0.05〜10重量部; (C)熱伝導性充填材0.5〜20重量部;および (D)煙霧質酸化チタンおよび平均粒径0.10〜0.
50μm、純度98%以上の二酸化チタンからなる群よ
り選ばれる酸化チタンを含むことを特徴とする、室温硬
化性ポリオルガノシロキサン組成物が好ましい。
【0038】本発明の組成物は、 (A)室温硬化性ポリオルガノシロキサン100重量
部、 (B)硬化触媒0.05〜10重量部; (C)熱伝導性充填材0.5〜20重量部; (D)煙霧質酸化チタンおよび平均粒径0.10〜0.
50μm、純度98%以上の二酸化チタンからなる群よ
り選ばれる酸化チタン;および架橋剤0.1〜25重量
部を含むことを特徴とする、室温硬化性ポリオルガノシ
ロキサン組成物が好ましい。
【0039】本発明の組成物は、 (A)室温硬化性ポリオルガノシロキサン100重量
部、 (B)硬化触媒0.05〜10重量部; (C)熱伝導性充填材0.5〜20重量部; (D)煙霧質酸化チタンおよび平均粒径0.10〜0.
50μm、純度98%以上の二酸化チタンからなる群よ
り選ばれる酸化チタン架橋剤0.1〜25重量部;およ
び(C)成分以外の充填剤1〜200重量部を含むこと
を特徴とする、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成
物が好ましい。
【0040】本発明の組成物は、上記の全成分ならびに
各種の添加剤を、湿気を遮断した状態で混合することに
より得られる。得られた組成物は、密閉容器中でそのま
ま貯蔵し、使用時に空気中の水分にさらすことによって
始めて硬化する、いわゆる1包装型室温硬化性組成物と
して使用することができる。また、本発明の組成物は、
例えば、架橋剤と硬化触媒に分けた組成物として調製
し、適宜2〜3の別々の容器に分けて貯蔵し、使用時に
これらを混合する、いわゆる多包装型室温硬化性組成物
として用いることもできる。
【0041】
【実施例】実施例中で、本発明をより具体的に説明する
が、いかなる意味においても本発明を限定するものでは
ない。なお、これらの例において、特に断らない限り、
部とあるのはいずれも重量部を表し、%とあるのはいず
れも重量%を表し、粘度などの物性値および放置状態は
すべて25℃、相対湿度(RH)60%での値である。
【0042】下記の実施例および比較例により組成物を
調製して、密封貯蔵した組成物を下記の項目について評
価を行い、表1に示した。
【0043】(a)指触乾燥時間:組成物を20℃、6
0%RHの零囲気中に押出して、表面を指で接触し、乾
燥状態にあることを確認できるまでの時間を測定した。
【0044】(b)物理特性:組成物を厚さ2mmのシー
ト状になるように調製し、168時間放置し、空気中の
湿気により硬化させて、その物理的性質をJIS K
6301により測定した。さらに、湿気を遮断した容器
に組成物を入れ、70℃で5日間加熱した後、指触乾燥
時間を測定した。その後、厚さ2mmのシート状になるよ
うに調製し、168時間放置し、空気中の湿気により硬
化させて、その物理的性質をJIS K 6301によ
り測定した。
【0045】(c)貯蔵安定性: 分離および沈降は湿
気遮断下に1ヶ月室温で放置した後の組成物の外観によ
り評価した。
【0046】(d)接着性:幅25×長さ80×厚さ1
mmの各種被着体表面に、金属製ノズル(6mm 径)から
組成物を約60mmの長さで吐出し、そのままの状態で1
68時間放置して、その界面の接着状態を90〜180
°の方向に引っ張ることにより確認した。
【0047】(e)熱伝導性の評価は得られた組成物を
25℃、60%RH条件下で1週間放置することにより
硬化させた後、高速熱伝導率計(京都電子工業株式会社
製:QTM−500;非定常細線加熱法)により熱伝導
率を測定した。
【0048】〔実施例1〕粘度が1,000cPである
α,ω−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチ
ルシロキサン100部に、平均粒径8μmの球状アルミ
ナ微粉末400部、比表面積40m2/gの煙霧質酸化チタ
ン20部を添加して、均一に混合した。次に、メチルト
リメトキシシラン2.0部、N−トリメチルシリル−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン2.5部およびジ
ブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ0.5部を添
加し、湿気遮断下に均一に混合して、組成物1を得た。
【0049】〔実施例2〕粘度が700cPであるα,ω
−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロ
キサン90部に、平均粒径10μmの球状アルミナ微粉
末510部、比表面積50m2/gの煙霧質酸化チタン20
部を添加して、均一に混合した。次に、メチルトリメト
キシシラン2.0部、N−トリメチルシリル−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン2.5部およびジブチル
スズジラウレート0.5部を添加し、湿気遮断下に均一
に混合して、組成物2を得た。
【0050】〔実施例3〕メチルトリメトキシシラン
3.0部およびジイソプロポキシチタンジエチルアセチ
ルアセテート2.0部を用いた以外は、実施例1と同様
にして、組成物3を得た。
【0051】〔実施例4〕煙霧質酸化チタンの代わり
に、平均粒径0.28μm、純度99.8%の二酸化チ
タン20部を用いた以外は、実施例1と同様にして、組
成物4を得た。
【0052】〔実施例5〕粘度が700cPであるα,ω
−ビス(メチルジメトキシシロキシ)ポリジメチルシロ
キサン90部に、平均粒径10μmの球状アルミナ微粉
末510部、平均粒径0.30μm、純度99.8%の
二酸化チタン15部を添加して、均一に混合した。次
に、メチルトリメトキシシラン1.5部、N−トリメチ
ルシリル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン2.
0部およびジブチルスズジラウレート0.4部を添加
し、湿気遮断下に均一に混合して、組成物5を得た。
【0053】〔実施例6〕煙霧質酸化チタンの代わり
に、平均粒径0.28μm、純度99.8%の二酸化チ
タン20部を用いた以外は、実施例3と同様にして、組
成物3を得た。
【0054】〔比較例1〕煙霧質酸化チタンを添加しな
い以外は、実施例1と同様にして、比較組成物1を得
た。
【0055】〔比較例2〕煙霧質酸化チタンの代わり
に、平均粒径0.21μm、純度95%である顔料級二
酸化チタン20部を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、比較組成物2を得た。
【0056】比較例1および2においては、組成物上面
に淡黄色の液状物が堆積し、組成物は分離していること
が確認された。
【0057】
【表1】
【0058】表1から、本発明の組成物は熱伝導性充填
材の沈降および液状物の分離がなく、かつ熱伝導率の低
下が少ないことがいえる。
【0059】
【発明の効果】本発明は、熱伝導性を低下させることな
く、分離および沈降等が抑制されている、従来の問題点
を解決した、貯蔵安定性、かつ接着性に優れたポリオル
ガノシロキサン組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の接着性試験片の該略図。
【符号の説明】
1 試験体 2 被着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 G Fターム(参考) 4H017 AA04 AA24 AB15 AC01 AC05 AD05 AE03 4J002 CP051 CP061 CP091 DE017 DE077 DE107 DE138 DE147 DF017 DJ007 DK007 EX026 EX036 EX066 EX076 FD010 FD017 FD146 FD207 GH02 GJ01 GJ02 4J038 DL031 GA15 HA216 KA03 KA04 KA08 MA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子中にケイ素官能基を2個以上
    有するケイ素官能性ポリオルガノシロキサン; (B)硬化触媒; (C)熱伝導性充填材;および (D)煙霧質酸化チタンまたは平均粒径0.10〜0.
    50μm、純度98%以上の二酸化チタンからなる群よ
    り選ばれる酸化チタンを含むことを特徴とする室温硬化
    性ポリオルガノシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、架橋剤を含む、請求項1記載の
    組成物。
  3. 【請求項3】 架橋剤として、(A)成分100重量部
    あたり炭素官能性シランを0.05〜25重量部含む、
    請求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (C)成分が、アルミナである、請求項
    1〜3記載の組成物。
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