JP2000038502A - 室温硬化性組成物 - Google Patents

室温硬化性組成物

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JP2000038502A
JP2000038502A JP20757198A JP20757198A JP2000038502A JP 2000038502 A JP2000038502 A JP 2000038502A JP 20757198 A JP20757198 A JP 20757198A JP 20757198 A JP20757198 A JP 20757198A JP 2000038502 A JP2000038502 A JP 2000038502A
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JP20757198A
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Kazuhisa Ono
和久 小野
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Original Assignee
GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化物表面の残留タックを解決し、接着性、
貯蔵安定性などの性質にも優れた室温硬化性組成物を提
供する 【解決手段】 (A)ケイ素官能性基含有シリルまたは
シロキサニル末端ポリエーテル;(B)硬化触媒;およ
び(C)二酸化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カ
ルシウムからなる群より選ばれる酸化物微粉末を含むこ
とを特徴とする室温硬化性組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、末端または側鎖と
してケイ素官能性基を含有する、シリル基またはシロキ
サニル基が末端に存在するポリエーテルをベースポリマ
ーとする室温硬化性組成物に関し、さらに詳しくは、硬
化物表面の残留タックを解消した室温硬化性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】本発明に用いられるような大気中の湿気
と反応してゴム状に硬化する重合体としては、たとえ
ば、特公昭58−41291号公報に記載されているよ
うなポリエーテルが挙げられる。該ポリエーテルは、ア
リルオキシのようなアルケニルオキシ基を末端に有する
オキシアルキレン重合体を、加水分解性基を有するヒド
ロシリル化合物と反応させることにより得られるポリエ
ーテルである。このようにして得られるポリエーテル
は、末端に加水分解性基含有シリル基を有するシリル化
ポリエーテルであり、空気中の水分の作用により、該加
水分解性基の加水分解および縮合反応によって室温で硬
化する。
【0003】さらに、炭酸カルシウムのような無機質充
填剤を配合することにより、シリコーン系シーリング材
に比較すると耐候性には劣るが、安価であること、ま
た、ポリウレタン、ポリサルファイド、ブチルゴム系な
どのシーリング材に比較すると耐候性に優れていること
を生かして、通常は、建築材料、主にシーリング材とし
て利用されている。
【0004】しかしながら、配合組成、硬化する際の条
件などに依存して、硬化後も硬化物表面に粘着性が残留
する(残留タック)と、塵、土砂、埃などが付着しやす
いため、シーリング材使用部分の外観が損なわれること
があるという欠点があった。
【0005】このような残留タックに関する問題を解決
するために、いくつかの提案がなされている。特公昭5
9−38987号公報および特公昭62−51302号
公報には、シロキサンオリゴマーと反応性基含有シリコ
ーンワニスを配合することにより、硬化物表面にポリオ
ルガノシロキサン被膜を形成し得ることが記載されてい
る。特公昭62−26349号公報には、不飽和アクリ
ル化合物、ポリケイ皮酸ビニル、アジド化合物などの光
硬化性物質を配合したものが開示されている。また、鉛
化合物を配合したものは、特公昭62−43466号公
報に提案されている。しかしながら、シリコーンワニス
を配合するものは、一般的なシリコーン系シーリング材
が有している問題点、たとえば建築物の外壁で使用され
る場合、目地周辺部に雨筋のようなシリコーン汚染が懸
念される。光硬化性物質を用いることは、使用箇所の光
度に制限がある上に、組成物調製時の光遮蔽および混練
り熱の発生など取り扱いに細心の注意が必要であり、コ
ストも高いので経済的ではない。鉛化合物を使用するこ
とは、環境汚染のおそれがあるため好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、硬化
物表面の残留タックを解決し、接着性、貯蔵安定性など
の性質にも優れた室温硬化性のケイ素官能性ポリエーテ
ル組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この目的を
達成するために検討を重ねた結果、組成物に特定範囲の
酸化物微粉末、すなわち二酸化チタン、酸化マグネシウ
ムまたは酸化カルシウムを配合することによって、その
目的を達成し得ることを見出して、本発明を完成するに
至った。
【0008】すなわち、本発明の室温硬化性組成物は、 (A)ケイ素官能性基含有シリルまたはシロキサニル末
端ポリエーテル; (B)硬化触媒;および (C)二酸化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カル
シウムからなる群より選ばれる酸化物微粉末を含むこと
を特徴とする室温硬化性組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(A)成分の
ポリエーテルは、本発明の室温硬化性組成物のベースポ
リマーである。(A)成分は、中間部が直鎖状または分
岐状、好ましくは直鎖状のポリエーテル部分からなり、
両末端にシリル基またはシロキサニル基である末端基が
存在し、該末端基には、少なくとも1個のケイ素官能性
基が結合している。
【0010】(A)成分のポリエーテル部分は、一般式
(1): −R1−O− (1) (式中、R1は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
で示されるオキシアルキレン単位からなることが好まし
い。該オキシアルキレン単位としては、オキシエチレン
単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン単位およ
びオキシテトラメチレン単位が例示され、1種でも、2
種以上存在してもよいが、(A)成分が流動性を示して
取り扱いが容易であり、また、組成物が硬化後に優れた
性質を示すことから、一般式(2):
【0011】
【化1】
【0012】で示されるオキシプロピレン繰返し単位を
含有するポリオキシプロピレンが特に好ましい。また、
他の繰返し単位が含まれていてもよく、若干の分岐が含
まれていてもよいが、一般式(2)で示される繰返し単
位がポリエーテル部分中に50モル%以上存在すること
が好ましく、80モル%以上存在することがさらに好ま
しい。未硬化の組成物が適度の流動性または押出し性を
示し、硬化後の組成物が優れた機械的性質を有すること
から、ポリエーテル部分の平均分子量は300〜50,
000の範囲が好ましい。特に、(A)成分の25℃に
おける粘度が10,000以下であり、(A)成分が液
状である範囲が好ましい。
【0013】末端基とポリエーテル部分の間の結合部
は、耐加水分解性を有することから、末端基のケイ素原
子とポリエーテル部分のエーテル酸素原子の間に少なく
とも3個の炭素原子が存在するように、トリメチレン、
テトラメチレンのようなアルキレン基であることが好ま
しい。また、上記のアルキレン基のポリエーテル側に、
さらにエステル結合やイミノ基のような極性を有する基
が存在し、さらに必要に応じてアルキレン基のような炭
素鎖が介在してもよい。
【0014】末端基は、ケイ素官能性基を有するシリル
基またはシロキサニル基である。該末端基は、代表的に
は、一般式(3)、(4)または(5)
【0015】
【化2】
【0016】(式中、R2は、非置換または置換の1価
の炭化水素基または(R3)3SiO−で示されるシロキ
シ基であり、R2がそれぞれ2個以上存在するとき、そ
れらは同一でも、異なっていてもよく、R3は、非置換
または置換の1価の炭化水素基またはXであり、シロキ
シ基の3個のR3は同一でも、異なっていてもよく;R4
は、非置換または置換の1価の炭化水素基またはXであ
り;Xは、ケイ素官能性基を示し、Xが2個以上存在す
るとき、それらは同一でも、異なっていてもよく;a
は、0、1または2であり;bは、0、1、2または3
であり;mは、1〜19の整数であり;nは、3〜5の
整数であり;R2〜R4、a、b、mおよびnは、該シリ
ル基またはシロキサニル基に少なくとも1個のXが存在
するように選択される)で示される、ケイ素原子数1〜
20のシリル基またはシロキサニル基であり、分子中少
なくとも2個存在する末端基は、該末端基中に少なくと
も1個のXが存在し、すなわち、分子中に少なくとも2
個のXが存在する。硬化後の組成物がゴム状弾性体とし
て良好な機械的性質を得るには、各末端基中に1.1〜
5個のXが存在することが好ましい。
【0017】R2、R3およびR4のうちの1価の非置換
または置換の炭化水素基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシ
ル、ドデシル、テトラデシル、オクタデシルなどの直鎖
状または分岐状のアルキル基;シクロヘキシルなどのシ
クロアルキル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプ
ロピルなどのアラルキル基;ビニル、アリルなどのアル
ケニル基;フェニル、トリルなどのアリール基;および
これらの基の水素原子が部分的に置換されたクロロメチ
ル、3,3,3−トリフルオロプロピルなどの置換炭化
水素基が例示され、合成が容易で、Xの反応性が高いこ
とから、メチル基およびビニル基が好ましい。
【0018】ケイ素官能性基Xとしては、水酸基のほ
か;加水分解性基であるメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシなどのアルコキシ基;2−メトキシエトキ
シ、2−エトキシエトキシのような置換アルコキシ基;
イソプロペニルオキシなどのアルケニルオキシ基;アセ
トキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、オクタ
ノイルオキシなどのアシロキシ基;ジメチルケトキシマ
ト、メチルエチルケトキシマト、ジエチルケトキシマト
などのケトオキシマト基;N−メチルアセトアミノなど
の置換カルボニルアミノ基;ブチルアミノ、シクロヘキ
シルアミノなどの置換アミノ基;およびジエチルアミノ
キシなどの置換アミノキシ基が例示され、1種でも、2
種以上であってもよい、該Xは、貯蔵安定性から加水分
解性基が好ましく、合成が容易で、硬化の際に発生する
副生成物による金属の腐食や刺激臭がなく、適度の硬化
速度が得られることから、メトキシ、エトキシのような
低級アルコキシ基がさらに好ましく、メトキシ基が特に
好ましい。
【0019】このような末端基としては、メチルジメト
キシシリル基およびトリメトキシシリル基が好ましく、
メチルジメトキシシリル基が特に好ましい。また、末端
基の一部としてジメチルメトキシシリル基を用いてもよ
い。また、末端基がシロキサニル基の場合も、Xがその
末端単位である上記のシリル基に存在することが好まし
いが、末端基が一般式(5)に示されるような環状シロ
キサニル基の場合には、メチルメトキシシロキシ単位に
存在することが好ましい。
【0020】(A)成分の分子量分布は狭いほうが好ま
しい。ポリエーテルにケイ素官能性基を導入すると、分
子量分布は導入する前のポリエーテルよりも広がる傾向
にあるので、原料ポリエーテルの分子量分布は、できる
だけ狭く、たとえば分子量分布係数が1.6以下である
ことが好ましい。
【0021】ポリエーテルへのケイ素官能性基および結
合部の導入は、公知の方法で行うことができる。たとえ
ば、以下の方法が挙げられるが、これに限定されるもの
ではない。
【0022】(1)末端に水酸基などの官能基を有する
ポリエーテルに、この官能基に対して反応性を示す活性
基および不飽和基を有する有機化合物を反応させる。た
とえば、アリルアルコールのような、3個以上の炭素原
子を有するアルケニル基含有アルコールに、プロピレン
オキシドのようなアルキレンオキシドを付加させると、
一方の末端にアルケニル基、他方の末端に水酸基を有す
るポリエーテルが得られる。これに塩化アルケニルを反
応させて、末端の水酸基をアルケニル化する。ついで、
得られた反応生成物を、Si−H結合と他のケイ素官能
性基とを有するシラン化合物またはシロキサン化合物、
たとえばトリメトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、メチルジエトキシシランなどのヒドロシラン類によ
ってヒドロシリル化させる。
【0023】(2)末端に水酸基、エポキシ基、イソシ
アナト基などの官能基を有するポリエーテルに、該官能
基に対して反応性を示す炭素官能性基とケイ素官能性基
とを有するシラン化合物またはシロキサン化合物を反応
させる。
【0024】このような炭素官能性基を有するケイ素官
能性化合物としては、3−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリエトキシシランのようなアミノ基含有シラン類;
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メル
カプトプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなメ
ルカプト基含有シラン類;3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシランのようなエポキシ基含
有シラン類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−アクリロキシプロピル(メチル)ジメトキ
シシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラン
類;3−クロロプロピルトリメトキシシランのような塩
素原子含有シラン類;3−イソシアナトプロピルトリメ
トキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシ
シラン、3−イソシアナトプロピル(メチル)ジメトキ
シシランのようなイソシアナト基含有シラン類など;ま
た上記の末端基がエポキシ基の場合、ビニルトリエトキ
シシランのようなビニル基含有シラン類が具体的に例示
されるが、これらに限定されるものではない。
【0025】上記(1)または(2)の方法のうち、
(1)の方法か、末端に水酸基を有するポリエーテル
に、イソシアナト基とケイ素官能性基とを有する化合物
を反応させる方法が好ましい。
【0026】本発明に用いられる(B)成分の硬化触媒
は、(A)成分の末端基に存在するケイ素官能性基X同
士、および/または架橋剤を用いる場合、(A)成分の
Xと架橋剤のYとを、水分の存在下に反応させて架橋構
造を形成し、硬化してゴム状弾性体を得るために用いら
れる。
【0027】(B)成分としては、オクタン酸亜鉛、オ
クタン酸鉄、オクタン酸マンガン、オクタン酸スズ、ナ
フテン酸亜鉛、ナフテン酸鉄、ブタン酸スズ、カプリル
酸スズ、オレイン酸スズのようなカルボン酸金属塩;ジ
ブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエー
ト、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエ
ート、ジオクチルスズジラウレート、ジフェニルスズジ
アセテート、酸化ジブチルスズ、酸化ジブチルスズとフ
タル酸エステルとの反応生成物、ジブチルスズジメトキ
シド、ジブチルスズ(トリエトキシシロキシ)スズのよ
うな有機スズ化合物;ジブチルスズビス(アセチルアセ
トネート)のようなスズキレート化合物;テトラエトキ
シチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチ
タン、テトラ−2−エチルヘキシルオキシチタン、テト
ライソプロペニルオキシチタンのようなチタン酸エステ
ル;ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトネー
ト)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセ
テート)、1,3−プロパンジオキシチタンビス(アセ
チルアセトネート)、1,3−プロパンジオキシチタン
ビス(エチルアセトアセテート)、チタントリス(アセ
チルアセトネート)のようなチタンキレート化合物;テ
トライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジル
コニウム、トリブトキシジルコニウムステアレートのよ
うなジルコニウムアルコキシド;ジルコニウムテトラ
(アセチルアセトネート)のようなジルコニウムキレー
ト化合物;トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシ
アルミニウム、トリブトキシアルミニウムのようなアル
ミニウムアルコキシド;ジイソプロポキシアルミニウム
(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(ア
セチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルア
セトアセテート)のようなアルミニウムキレート化合
物;ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、
ドデシルアミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミンのような第一級アミン;ジブチルア
ミンのような第二級アミン;ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、グアニジン、ジフェニルグアニ
ジン、キシリレンジアミンのようなポリアミン;トリエ
チレンジアミン、モルホリン、N−メチルホルホリン、
2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセンのような環状
アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミンのようなアミノアルコール化合
物;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノールのようなアミノフェノール化合物などのアミン化
合物およびそのカルボン酸塩;ベンジルトリエチルアン
モニウムアセテートのような第四級アンモニウム塩;過
剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量アミ
ド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生
成物;ならびに3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
(メチル)トリメトキシシランなどのアミノ基含有シラ
ンが例示される。そのほか、ケイ素官能性基の加水分解
および/または縮合反応に有効な公知の化合物を用いる
ことができる。このような(B)成分は、1種で用いて
も、2種以上を併用してもよい。
【0028】これらのうち、貯蔵および取り扱い中に揮
発しにくいことから、金属化合物が好ましく、中でも微
量の配合で優れた触媒能が得られることから、有機スズ
化合物、スズキレート化合物およびチタン酸エステルが
好ましい。
【0029】(B)成分の配合量は、良好な硬化性を示
し、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部における
硬化が十分に進行し、硬化の際に局部的な発泡や発熱を
生ずることがないことから、(A)成分100重量部あ
たり0.05〜25重量部が好ましく、0.1〜15重
量部がさらに好ましい。
【0030】本発明で用いられる(C)成分は、硬化物
表面の粘着性または残留タックを抑制することにより、
ベトツキを抑制する効果を示すが、流動性、吐出性に代
表される作業性には悪影響を与えない。未硬化物が貯蔵
中に分離し、組成物上部に(A)成分および架橋剤が遊
離する現象を抑制する効果を有している。
【0031】酸化チタンは、平均粒子径0.10〜0.
50μmが好ましく、特に0.15〜0.45μmが好ま
しい。かつ、TiO2としての純度が98%以上、通常
98.0〜100%、特に98.2〜100%の二酸化
チタンが好ましい。ここで、「純度」とは、粒子中のT
iO2含有率(重量%)である。結晶形は、ルチル形、
アナターゼ形のどちらでも好ましい。
【0032】酸化マグネシウムは、含有不純物がベタツ
キを助長しない、MgOの純度95%以上、特に97.
0〜100%が好ましい。ここで、「純度」とは、粒子
中のMgO含有率(重量%)を示す。湿式法、たとえば
マグネシウム塩とアルカリを反応させ、得られた水酸化
物を約1,000〜1,500℃で焼成して合成したも
のが好ましい。また、BET比表面積150m2/g以下、
特に60m2/gであるものが好ましい。
【0033】しかしながら、酸化マグネシウムは不純物
として水酸化マグネシウムを含みやすいため、不純物で
ある水酸化マグネシウム中の水酸基をメチルトリメトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、ビニルトリエトキシシランのようなアルコ
キシシランにより処理することが、ベタツキの改善およ
び取り扱い上の面から好ましい。また、3−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシランのようなアクリル系シ
ランを用いて、表面を改質処理することが好ましい。
【0034】本発明に用いる酸化カルシウムは、含有不
純物がベタツキを助長しない、CaOの純度が95%以
上、特に98.0〜100%の酸化カルシウムが好まし
い。ここで、「純度」とは、粒子中のCaO含有率(重
量%)を示す。高純度CaOは、Ca(OH)2などを既
知の方法で得て、それを焼成処理して製造してもよい。
【0035】(C)成分の配合量としては、(A)成分
100重量部に対し、1〜50重量部であり、好ましく
は3〜25重量部である。
【0036】すなわち、本発明の組成物は、(A)ケイ
素官能性基を有するシリル基またはシロキサニル基が両
末端に存在するポリエーテル100重量部あたり;
(B)硬化触媒0.5〜15重量部;および(C)二酸
化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カルシウムから
なる群から選ばれる酸化物微粉末1〜50重量部を含ん
でいることが好ましい。
【0037】本発明の組成物において、分子中にケイ素
官能基として平均2個を越える加水分解性基を有するケ
イ素官能性ポリエーテルをベースポリマーとして用いる
場合には、加水分解性基Xが加水分解し、縮合反応によ
って、架橋剤を必要とせずに架橋反応が進行し、硬化し
てゴム状弾性体を生ずる。ただし、硬化後の組成物の架
橋密度を調整するために、架橋剤または鎖長延長剤を配
合しても差し支えない。
【0038】一方、分子中に平均2個のケイ素官能基を
有するケイ素官能性ポリエーテルである場合、ならびに
平均2個を越えるケイ素官能基を有していても該ケイ素
官能基が水酸基である場合、架橋剤を配合して、架橋構
造を形成させる。
【0039】架橋剤としては、水および硬化触媒の存在
下にポリエーテル中のケイ素官能性基Xと反応させ、組
成物を硬化させるための加水分解性基Yを有するケイ素
化合物を用いる。このようなケイ素化合物としては、一
般式(6): R5 4 - cSiYc (6) (式中、R5は、非置換または置換の1価の炭化水素基
を表し;Yは、加水分解性基を表し;cは、3または4
である)で示されるケイ素官能性シラン、該シランの部
分加水分解縮合物、および/または1分子中に少なくと
も3個のYを有し、ケイ素原子の残余の原子価がR5
よって満たされている環状シロキサンオリゴマーが用い
られ、鎖長延長剤としては、上記一般式(6)において
cが2であるケイ素官能性シラン、該シランの部分加水
分解縮合物、または1分子中に2個のYを有し、ケイ素
原子の残余の原子価がR5によって満たされている環状
シロキサンオリゴマーが用いられる。
【0040】R5としては、前記のR2、R3およびR4
うちから置換または非置換の1価の炭化水素基と同様の
基が例示され、鎖長延長剤および環状シロキサオリゴマ
ーの場合、たがいに同一でも異なっていてもよく、前記
と同様の理由から、メチル基およびビニル基が好まし
い。Yとしては、前記のXのうちから加水分解性基と同
様の基が例示され、前記と同様の理由から、メトキシ、
エトキシのような低級アルコキシ基が好ましい。
【0041】このような架橋剤の例として、テトラメト
キシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン、テトライソプロポキシシランおよび
それらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有
化合物;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、
メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル
(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2
−メトキシエトキシ)シランおよびそれらの部分加水分
解縮合物のような置換アルコキシ基含有化合物;メチル
トリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノ
キシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジ
メチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソ
プロペノキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物
のようなエノキシ基含有化合物が挙げられる。
【0042】これらのケイ素化合物のうち、合成が容易
で、組成物の貯蔵安定性を損なうことなく、かつ架橋反
応速度、すなわち硬化速度を大きくすることを考慮する
と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランお
よびそれらの部分加水分解縮合物を用いることが好まし
い。
【0043】また、接着性付与剤として、組成物が硬化
する際の各種の基材への優れた接着性を付えるために、
一般式(7): R6 4 - d - e(CH3)eSiZd (7) (式中、R6は、1価の炭素官能性基を表し;Zは、ケ
イ素官能性基を表し;dは、2または3であり;eは、
0または1であり、ただし、d+eは3以下の数であ
る)で示される炭素官能性シランまたはその部分加水分
解縮合物を配合してもよい。R6としては、3−アミノ
プロピル、4−アミノブチル、N−メチル−3−アミノ
プロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルのようなアミノ基含有基;3−グリシドキシプロピ
ル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルの
ようなエポキシ基含有基;3−イソシアナトプロピル、
3−アクリロキシプロピル、3−メタクリロキシプロピ
ル、3−メルカプトプロピル、3−クロロプロピルのよ
うなその他の炭素官能性基が例示される。Zとしては、
メトキシ、エトキシ、イソプロポキシのようなアルコキ
シ基;アセトアミノのような置換カルボニルアミノ基な
どが例示される。
【0044】このような接着性付与剤としては、3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル
トリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリイソプロ
ポキシシラン、3−アミノプロピルトリス(アセトアミ
ノ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピル(メチル)ジメト
キシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N,N−ジメチル−3−アミノプロピル
トリメトキシシランのような置換または非置換のアミノ
基含有シラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキ
シシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリ
メトキシシランのようなエポキシ基含有シラン;3−イ
ソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシア
ナトプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなイソ
シアナト基含有シラン;3−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、3−メタクリロキシプロピル(メチル)ジメ
トキシシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラ
ン;3−メルカプトプロピルトリメトキシシランのよう
なメルカプト基含有シラン;および3−クロロプロピル
トリメトキシシランのようなハロゲン原子含有シランが
例示され、組成物の接着性を付与する効果や、その発現
の速いことから、置換または非置換のアミノアルキル基
含有シランを用いることが好ましい。
【0045】接着性付与剤の配合量は、接着性の向上効
果が大きく、またその発現が速いこと、貯蔵安定性と作
業性に優れていること、および黄変現象を生じないこと
から、(A)成分100重量部に対して0.05〜15
重量部が好ましく、0.1〜10重量部がさらに好まし
い。
【0046】本発明の組成物に、硬化前の段階で適度の
流動性を与え、硬化して得られるゴム状弾性体に、その
用途に応じて要求される高い機械的強度を付与するため
に、無機質充填剤を添加することが好ましい。このよう
な無機質充填剤としては、煙霧質シリカ、焼成シリカ、
シリカエアロゲル、沈殿シリカ、煙霧質酸化チタン、お
よびこれらの表面をポリオルガノシロキサン類、ヘキサ
メチルジシラザンなどで疎水化したもののような補強性
充填剤;ならびにけいそう土、粉砕シリカ、酸化アルミ
ニウム、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム、
有機酸表面処理炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭
酸亜鉛、ケイ酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄のよう
な非補強性充填剤が例示され、押出し作業性と、硬化し
て得られるゴム状弾性体に必要な物性に応じて選択され
る。たとえば、透明性が要求される場合には、煙霧質シ
リカを用いることが好ましく、建築用シーリング材とし
て、特に低いモジュラスを有することが要求される場合
には、炭酸カルシウムを用いることが好ましい。上記の
補強性充填剤の量が少なすぎると、機械的特性の向上の
効果がほとんど現れず、逆に多すぎる場合には、モジュ
ラスが大きくなり、破断時の伸びが小さくなる。従っ
て、これらの充填剤の添加量は、(A)100重量部に
対して1〜200重量部の範囲が好ましく、5〜100
重量部がより好ましい。
【0047】また、本発明の組成物は、作業性、とりわ
け吐出性を改善するため、可塑材を配合することができ
る。このような可塑材として、ジオクチルフタレートな
どのフタレート類のようなエステル類;高級脂肪酸アミ
ド類;ポリエステル、ポリエーテル、ポリスチレン、ポ
リブタジエン、ポリ−α−メチルスチレン、塩素化パラ
フィン、ポリクロロプレン、ブタジエン−アクリロニト
リル共重合体のような高分子化合物が例示される。本発
明の(A)成分は温度に依存して粘性が大きく変化し、
冬期の低温時での作業性が悪いという問題がある。その
ため、上記の化合物を可塑材として用いることにより、
吐出性が改善され、冬期の低温時での作業性が著しく改
善される。可塑材の配合量は、所望する組成物の特性、
たとえば硬化性の低下、硬化時間の遅延、架橋の阻害な
どを損なわない限り、任意であるが、一般的に、(A)
成分100重量部に対して5〜100重量部、さらに好
ましくは20〜80重量部である。
【0048】本発明の室温硬化性組成物は、 A)ケイ素官能性基含有シリルまたはシロキサニル末端
ポリエーテル100重量部; (B)硬化触媒0.5〜15重量部;および (C)酸化物微粉末1〜50重量部;ならびにさらに、
架橋剤を含むことが好ましい。
【0049】さらに、本発明の室温硬化性組成物は、 (A)ケイ素官能性基含有シリルまたはシロキサニル末
端ポリエーテル; (B)硬化触媒;および (C)二酸化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カル
シウムからなる群より選ばれる酸化物微粉末;ならびに
さらに、架橋剤;および/または接着性付与剤を含むこ
とが好ましい。
【0050】さらに、本発明の室温硬化性組成物は、 (A)ケイ素官能性基含有シリルまたはシロキサニル末
端ポリエーテル; (B)硬化触媒;および (C)二酸化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カル
シウムからなる群より選ばれる酸化物微粉末;ならびに
さらに、架橋剤;接着性付与剤;および/または上記
(C)成分以外の充填剤を含むことが好ましい。
【0051】さらに、本発明の室温硬化性組成物は、 (A)ケイ素官能性基含有シリルまたはシロキサニル末
端ポリエーテル; (B)硬化触媒;および (C)二酸化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カル
シウムからなる群より選ばれる酸化物微粉末;ならびに
さらに、架橋剤;接着性付与剤;上記(C)成分以外の
充填剤;および/または可塑材を含むことが好ましい。
【0052】本発明の組成物に、さらに、目的に応じ
て、顔料、チクソトロピー性付与剤、押出し作業性を改
良するための粘度調整剤、可塑剤、紫外線吸収剤、防カ
ビ剤、耐熱向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加え
てもよい。
【0053】本発明の組成物は、上記の(A)〜(C)
成分、ならびに必要に応じて配合される架橋剤、各種の
添加剤などを、湿気を遮断した状態で混合することによ
り得られる。得られた組成物は、密閉容器中でそのまま
貯蔵し、使用時に空気中の水分にさらすことによっては
じめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬化性組成物と
して使用することができる。また、本発明の組成物を、
たとえば、架橋剤と硬化触媒に分けた組成物として調製
し、適宜2〜3個の別々の容器に分けて貯蔵し、使用時
にこれらを混合する、いわゆる多包装型室温硬化性組成
物として使用することもできる。
【0054】
【実施例】以下、実施例によって、本発明をさらに具体
的に説明する。これらの実施例は、いかなる意味におい
ても本発明を限定するものではない。なお、これらの例
において、特に断らない限り、部とあるのはいずれも重
量部を表し、粘度などの物性値はすべて25℃、相対湿
度(RH)60%での値であり、放置条件もまた25
℃、60%RHである。
【0055】下記の実施例および比較例で調製し、密封
して貯蔵した組成物について、(a)〜(d)の評価を
行い、表1および2に示した。
【0056】(a)指触乾燥時間:組成物を20℃、6
0%RHの雰囲気中に押出して、表面に接触して乾燥状
態にあることを指で確認できるまでの時間を測定した。
【0057】(b)物理特性:組成物を押出して厚さ2
mmのシート状になるように平らにし、168時間放置
し、空気中の湿気により硬化させて、その物理的性質を
JISK 6301により測定した。
【0058】(c)貯蔵安定性:湿気を遮断した容器に
組成物を入れ、70℃で5日間加熱した後、指触乾燥時
間を測定した。その後、組成物を押出して厚さ2mmのシ
ート状になるように平らにし、168時間放置し、空気
中の湿気により硬化させて、その物理的性質をJIS
K 6301により測定した。
【0059】(d)粘着性:組成物を押出して厚さ2mm
のシート状になるように平らにし、20℃、60%RH
の雰囲気下に168時間放置して、空気中の湿気により
硬化させた後、指触の状態から、残留タックがないもの
を○、若干あるものを△、あるものを×として、3段階
評価を行った。
【0060】実施例1 全末端の95%にメチルジメトキシシリル基、残余の末
端基にアリルオキシ基を含有する平均分子量16,00
0の直鎖状ポリオキシプロピレン100部に、脂肪酸で
処理した軽質炭酸カルシウム〔丸尾カルシウム製カルフ
ァイン200(商標)〕130部、重質炭酸カルシウム
30部、ステアリン酸アミド2部、および平均粒子径が
0.28μmであり、純度99.8%の二酸化チタン2
0部を添加し、均一に混合した後、ジオクチルフタレー
ト50部を添加して、均一に混合した。次に、メチルト
リメトキシシラン3.0部、3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン2.0部およびジブチルビス(トリエトキ
シシロキシ)スズ2.0部を加え、湿気遮断下に均一に
混合し、組成物1を得た。
【0061】実施例2 全末端の98%にメチルジメトキシシリル基、残余の末
端基にアリルオキシ基を含有する平均分子量7,000
の直鎖状ポリオキシプロピレン100部に、脂肪酸で処
理した軽質炭酸カルシウム140部、重質炭酸カルシウ
ム30部、ステアリン酸アミド2部、および平均粒子径
が0.28μmであり、純度99.8%の二酸化チタン
20部を添加し、均一に混合した後、ジオクチルフタレ
ート50部を添加して均一に混合した。次に、ビニルト
リメトキシシラン3.0部、3−(2−アミノエチル)
アミノプロピルトリメトキシシラン2.0部およびジブ
チルスズジラウレート2.5部を加え、湿気遮断下に均
一に混合し、組成物2を得た。
【0062】実施例3 全末端の96%にメチルジメトキシシリル基、残余の末
端基にアリルオキシ基を含有する平均分子量3,000
0の直鎖状ポリオキシプロピレン100部に、脂肪酸で
処理した軽質炭酸カルシウム130部、重質炭酸カルシ
ウム30部、ステアリン酸アミド2部、および平均粒子
径が0.28μmであり、純度99.8%の二酸化チタ
ン20部を添加し、均一に混合した後、平均分子量が約
3,000のポリオキシプロピレン40部を添加して均
一に混合した。次に、テトラエチルエトキシシラン3.
0部、3−(2―アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン2.0部およびジブチルスズジアセチルア
セテート2.0部を加え、湿気遮断下に均一に混合し、
組成物3を得た。
【0063】実施例4 実施例1の酸化チタンの代わりに、純度97.8%の酸
化カルシウム20部を用いた以外は、実施例1と同様に
して、組成物4を得た。
【0064】実施例5 実施例2の酸化チタンの代わりに、30μmのメッシュ
残分が0.01%であり、純度99.8%の酸化カルシ
ウム20部を用いた以外は、実施例2と同様にして、組
成物5を得た。
【0065】実施例6 実施例3の酸化チタンの代わりに、70μmのメッシュ
残分が0.005%であり、純度98.3%の酸化カル
シウム20部を用いた以外は、実施例3と同様にして、
組成物6を得た。
【0066】実施例7 実施例1の二酸化チタンの代わりに、70μmのメッシ
ュ残分が0.005%であり、純度85.2%の酸化カ
ルシウム20部を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、組成物7を得た。
【0067】実施例8 脂肪酸で処理した軽質炭酸カルシウム120部、および
実施例1の酸化チタンの代わりに、70μmのメッシュ
残分が0.005%、比表面積20m2/gであり、純度9
6.5%の酸化マグネシウム20部を用いた以外は、実
施例1と同様にして、組成物8を得た。
【0068】実施例9 実施例2の酸化チタンの代わりに、30μmのメッシュ
残分が0.01%、比表面積1.5m2/gであり、純度9
7.8%の酸化マグネシウム20部を用い、脂肪酸で処
理した軽質炭酸カルシウムの添加量を120部とした以
外は、実施例2と同様にして、組成物9を得た。
【0069】実施例10 実施例1の二酸化チタンの代わりに、70μmのメッシ
ュ残分が0.01%であり、純度85.2%の酸化マグ
ネシウム20部を用いた以外は、実施例1と同様にし
て、組成物10を得た。
【0070】実施例11 脂肪酸で処理した軽質炭酸カルシウム120部、および
実施例3の酸化チタンの代わりに、その1.0%量のビ
ニルトリエトキシシランで処理した酸化マグネシウム
〔メッシュ残分(10μm)0.1%、比表面積1.4m
2/g、純度99.8%〕20部を用いた以外は、実施例
3と同様にして、組成物11を得た。
【0071】比較例1 実施例1の二酸化チタンを添加しない以外は、実施例1
と同様にして、比較組成物1を得た。
【0072】比較例2 脂肪酸で処理した軽質炭酸カルシウム120部を用い、
実施例1の二酸化チタンを添加しない以外は、実施例1
と同様にして、比較組成物2を得た。
【0073】表1および2に、実施例および比較例の組
成物の評価を示す。いずれも残留タックの抑制に優れた
効果を有するが、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
二酸化チタンの順に好ましい。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】本発明の室温硬化性組成物は、優れた接
着性、および貯蔵安定性を有しながら、硬化物表面の粘
着性または残留タックが抑制され、ベトツキがない。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CH051 CP181 DE077 DE087 DE137 EC076 EG046 EN026 EN036 EN046 EN066 EN106 EN136 ER026 EU096 EU116 EU236 EX076 EZ006 EZ016 EZ036 EZ046 FD087 FD146 FD207

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケイ素官能性基含有シリルまたは
    シロキサニル末端ポリエーテル; (B)硬化触媒;および (C)二酸化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カル
    シウムからなる群より選ばれる酸化物微粉末を含むこと
    を特徴とする室温硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分のポリエーテル部分が、一般
    式(1): −R1−O− (1) (式中、 R1は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す)で示され
    る繰返し単位からなるポリオキシアルキレンであり、末
    端に反応性ケイ素官能性基含有基を有する、請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分中の主鎖が、オキシプロピレ
    ン単位を含む、請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分中のケイ素官能性基が、加水
    分解性基である、請求項1〜3のいずれか1項記載の組
    成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分が、分子中に平均2個を越え
    る数の加水分解性基を有する、請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 (C)成分が、平均粒子径0.10〜
    0.50μm、TiO2純度98%以上の酸化チタンであ
    る、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。
  7. 【請求項7】 (C)成分が、MgOの純度95%以
    上、BET比表面積150m2/g以下の酸化マグネシウム
    である、請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
  8. 【請求項8】 (C)成分が、CaOの純度が95%以
    上の酸化カルシウムである、請求項1〜7のいずれか1
    項記載の組成物。
  9. 【請求項9】 (A)ケイ素官能性基含有シリルまたは
    シロキサニル末端ポリエーテル100重量部; (B)硬化触媒0.05〜25重量部;および (C)二酸化チタン、酸化マグネシウムまたは酸化カル
    シウムからなる群から選ばれる酸化物微粉末1〜50重
    量部を含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の室温硬
    化性組成物。
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