JP5558693B2 - 室温硬化性組成物 - Google Patents

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本発明はチキソトロピー性、機械的強度および接着性に優れた室温硬化性組成物に関する。
水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を含有するポリマーは湿気の存在下で架橋硬化する。このポリマーのうち、例えば主鎖骨格がポリオキシプロピレンであるものを用いた硬化性組成物は、室温では液状であり、硬化してゴム弾性体となる特性を有し、建築用シーラント、工業用シーラント、弾性接着剤等に広く用いられている。
これらの硬化性組成物を目地に充填したり、被着体に塗工したりすることにより施工する際に、タレ防止剤が使用され、これによって組成物の粘度とチキソトロピー性を高めて作業性を向上させることができる。タレ防止剤としては、これまでポリアマイド系ワックスや水添ひまし油等の有機化合物が使われているが、分散性が充分とは言えず、得られる混合物は不透明で、加熱処理をしないと特性が発現しにくく、粘度が不安定であるという問題がある。一方、乾式法で製造される、表面にシラノール基を有する親水性微粉末シリカは、室温で混合することによって容易に透明性の高い組成物が得られるという特長がある。しかし、組成物の粘度が不安定であるという問題がある。これは反応性が高いシラノール基によるものと考えられるため、表面に存在するシラノール基をシリル化剤で疎水化する方法が提案されている。しかしながら、ヘキサメチルジシラザンやジメチルジクロロシラン等のシラン化合物で処理して疎水性にした微粉末シリカを使用すると、増粘性やチキソトロピー性が小さいという問題が生じる。また、シリカ表面を環状シロキサンやオルガノポリシロキサンで処理した微粉末シリカを使用すると、上記問題に加え、様々な基材に対する接着性が不十分であるという問題が生じる。
特開平9−316339号 特開2000−38503号
本発明は、これらの問題を解決し、未硬化の状態では粘性とチキソトロピー性に優れ、硬化後は、各種の基材に対する十分な接着性を示し、かつ硬化性および透明性に優れる水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を含有するポリエーテルを含有する室温硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために研究を重ねた結果、チキソ性付与剤として直鎖状の長鎖アルキル基含有シラン化合物で表面処理されたシリカ微粉末を用いることにより、その目的を達成しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)1分子中に少なくとも1個の水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を有する末端基を含有するポリエーテル、ならびに(B)長鎖アルキル基および反応性基を有するシラン化合物で表面処理されたシリカ微粉末を含有する室温硬化性組成物に関する。
本発明の室温硬化性組成物は、吐出性を低下させることがなく、耐スランプ性に優れ、比較的難接着性部材であるプラスチック類にも優れた接着性を示す。また、本発明の室温硬化性組成物は、室温および温水に浸漬させた場合において各種の基材に対して優れた接着性を示す。
本発明に用いられる(A)成分のポリエーテルは、本発明の室温硬化性組成物のベースポリマーである。本発明において、(A)成分は、式(1):
M−Z−Y−Z−M (1)
〔式中、
Yは、ポリエーテル部分であり、
Mは、少なくとも1個の水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を有する末端基であり、
Zは、YとMを連結する結合基である〕
で示される構造を有するポリエーテルである。
本発明で用いられる、(A)成分におけるポリエーテル部分(Y部分)は、式(2):
−R1−O− (2)
〔式中、Rは、炭素数1〜14の、好ましくは2〜4の、直鎖状もしくは分岐状アルキレン基を表す〕
で示されるオキシアルキレン単位からなることが好ましい。オキシアルキレン単位としては、−CH2O−、−CH2CH2O−、−CH(CH3)CH2O−、−CH(C25)CH2O−、−C(CH32CH2O−、−CH2CH2CH2CH2O−等が挙げられ、1種のみが存在していても、2種以上存在してもよい。(A)成分が流動性を示して取扱いが容易であり、また、組成物が硬化後に優れた性質を示すことから、−CH(CH3)CH2O−で示されるオキシプロピレン単位からなるポリオキシプロピレンのポリエーテル部分であることが特に好ましい。また、他の繰返し単位が含まれていてもよく、若干の分岐が含まれていてもよいが、オキシアルキレン単位がポリエーテル部分中に50モル%以上、好ましくは80モル%以上、特には90モル%以上存在することが好ましい。
本発明において、(A)成分における末端基とポリエーテル部分の間の結合基(Z部分)は、耐加水分解性を有するように、末端基のケイ素原子とポリエーテル部分の酸素原子の間に少なくとも3個の炭素原子が存在することが好ましい。Zとしては、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンまたはヘキサメチレンのような炭素原子数が3〜6個のアルキレン基であることが好ましい。また、上記のアルキレン基のポリエーテル側に、さらにエステル結合、ウレタン結合またはイミノ基のような極性を有する基が存在し、さらに必要に応じてアルキレン基のような炭素鎖が介在してもよい。
本発明において、(A)成分における末端基(M部分)に存在する水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基は、ケイ素原子に結合した水酸基または加水分解性基がシロキサン結合を形成することにより架橋しうる基である。
末端基としては、式(3):
−(SiR 2−aO)−SiR 3−b (3)
〔式中、
およびRは、互いに独立して、場合によりハロゲンにより置換されている、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R)SiO−(Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であり、3個のRは同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基であり、RまたはRが2個以上存在するときは、それらは同一であっても、異なっていてもよく、
Xは、独立して、水酸基または加水分解性基であり、
aは、0、1または2であり、
bは、0、1、2または3であり、
nは、0〜19の整数であり、
n個の式(4):
−(SiR 2−aO)− (4)
で示される基における、aは同一であっても、異なっていてもよく、
(aの和)+bは1以上である〕
で示される、シリル基またはシロキサニル基が挙げられる。
およびRとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、オクタデシルなどの直鎖状または分岐状のアルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプロピルなどのアラルキル基;ビニル、アリルなどのアルケニル基;フェニル、トリルなどのアリール基;およびクロロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピルなどの場合によりハロゲンにより置換された上記した基が挙げられる。合成が容易で、Xの反応性が高いことから、メチルまたはビニルが好ましい。
Xとしては、水酸基のほか;加水分解性基であるメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどの炭素数1〜4のアルコキシ基;2−メトキシエトキシ、2−エトキシエトキシのような炭素数1〜2のアルコキシ基により置換された炭素数1〜2のアルコキシ基;イソプロペニルオキシなどのアルケニルオキシ基;アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、オクタノイルオキシなどのアシルオキシ基;ジメチルケトキシマト、メチルエチルケトキシマト、ジエチルケトキシマトなどのケトオキシマト基;N−メチルアセトアミノなどの置換されたカルボニルアミノ基;ブチルアミノ、シクロヘキシルアミノなどの炭素数1〜6のアルキル基により置換されたアミノ基;およびジエチルアミノキシなどの置換されたアミノキシ基が挙げられる。保存安定性から加水分解性基が好ましく、合成が容易で、硬化の際に発生する副生成物による金属の腐食や刺激臭がなく、取扱いが容易であり、適度の硬化速度が得られることから、炭素数1〜4のアルコキシ基がさらに好ましく、メトキシが特に好ましい。
よって、末端基は、合成が容易なことから、式(5):
−SiR 3−b (5)
(式中、R、X、bは、式(3)において定義したとおりである)
で示される基が好ましく、メチルジメトキシシリル基およびトリメトキシシリル基が好ましく、メチルジメトキシシリル基が特に好ましい。また、末端基としてジメチルメトキシシリル基を用いてもよい。また、末端基がシロキサニル基の場合も、Xがその末端単位である上記のシリル基に存在することが好ましい。
少なくとも1個のXが存在する末端基は、(A)成分中に少なくとも2個存在し、すなわち、分子中に少なくとも2個のXが存在する。硬化後の組成物が、ダンピング特性に優れたゴム状弾性体またはゲル状体となるには、各末端基中に1.1〜3個のXが存在することが好ましい。
本発明において、(A)成分は以下の構造:
3−bSi−Z−Y−Z−SiR 3−b’b’
〔式中、
Yは、オキシアルキレン鎖であり、
Zは、独立して、炭素数3〜6のアルキレン基であり
Xは、独立して、炭素数1〜4のアルコキシ基であり、
は、独立して、メチルまたはビニルであり、
bおよびb’は、独立して、0、1、2または3である〕
であることが好ましい。
未硬化の組成物が適度の流動性または押出し性を示し、硬化後の組成物が優れた機械的性質を有することから、(A)成分の平均分子量は好ましくは300〜50,000であり、より好ましくは1,000〜30,000である。また、(A)成分の分子量分布は狭いほうが好ましい。ポリエーテルに末端基を導入すると、分子量分布は導入する前のポリエーテルよりも広がる傾向にあるので、原料ポリエーテルの分子量分布は、できるだけ狭く、たとえば分子量分布係数が1.6以下であることが好ましい。(A)成分が液状を呈し、その25℃における粘度が10,000P以下になる範囲がさらに好ましく、1,000P以下になる範囲が特に好ましい。ここで、粘度は、23℃における回転粘度計を用いて測定した値である。
ポリエーテルへの水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を有する末端基ならびに結合基の導入は、公知の方法で行うことができる。たとえば、以下の方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
(1)末端に水酸基などの官能基を有するポリエーテルに、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させる。たとえば、アリルアルコールのような、3個以上の炭素原子を有するアルケニル基含有アルコールに、プロピレンオキシドのようなアルキレンオキシドを付加させると、一方の末端にアルケニル基、他方の末端に水酸基を有するポリエーテルが得られる。これに塩化アルケニルを反応させて、末端の水酸基をアルケニル化する。次いで、得られた反応生成物を、Si−H結合と他のケイ素に結合する水酸基または加水分解性基を有するシラン化合物またはシロキサン化合物、たとえばトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランなどのヒドロシラン類によってヒドロシリル化させる。
(2)末端に水酸基、エポキシ基、イソシアナト基などの官能基を有するポリエーテルに、該官能基に対して反応性を示す水酸基および加水分解性基から選択される炭素官能性およびケイ素官能性基を有する、シラン化合物またはシロキサン化合物を反応させる。
このような水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を有する化合物としては、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランのようなアミノ基含有シラン類;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなメルカプト基含有シラン類;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランのようなエポキシ基含有シラン類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピル(メチル)ジメトキシシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラン類;3−クロロプロピルトリメトキシシランのような塩素原子含有シラン類;3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなイソシアナト基含有シラン類などが挙げられる。また、上記の末端基がエポキシ基の場合、ビニルトリエトキシシランのようなビニル基含有シラン類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記の(1)または(2)の方法のうち、原料が容易に入手でき、反応もまた容易なことから(1)の方法が好ましく、(2)のうちでは、室温で反応が進行することから、末端に水酸基を有するポリエーテルに、イソシアナト基と水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を有する化合物を反応させる方法が好ましい。ここで、イソシアナト基(NCO)の個数と、ポリエーテルの水酸基(OH)の個数との比(NCO/OH比)が、0.6〜1.2となるように反応させることが好ましく、0.8〜1.0となるように反応させることがより好ましい。
本発明に用いられる(B)成分は、表面を長鎖アルキル基含有シラン化合物で表面処理された微粉末シリカである。(B)成分を配合することにより、透明性、吐出性、粘性およびチキソトロピー性に優れ、スランプのない組成物を得ることができ、室温および温水浸漬の条件下において様々な基材に対する優れた接着性を有し、硬化によって優れた機械的強度を有する室温硬化性組成物を得ることができる。
本発明に用いられる(B)成分の母材であるシリカとして、一般的に合成シリカと天然シリカが挙げられる。合成シリカは製造方法によって、高温気相反応によりシリカの析出を行なう乾式法シリカ(さらに、燃焼法とアーク法に分けられる)、ケイ酸ソーダ水溶液の酸またはアルカリ金属塩による中和、分解反応によりシリカの析出を行なう湿式法シリカ(さらに、沈降法とゲル法に分けられる)および高温下で熔融しアモルファス化させる熔融シリカ等に分類される。一方、天然シリカとしては、結晶性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸などが挙げられる。本発明に用いられる(B)成分の母材である微粉末シリカとしては、均一なBET比表面積が得られることから合成シリカが好ましく、シリカ表面のシラノール基の存在量から、乾式法で得られるシリカが好ましい。また、本発明の湿気硬化型組成物において、優れた貯蔵安定性のために、さらに水分量が少ないものが得られる四塩化ケイ素のようなケイ素化合物の火炎加水分解によって得られる煙霧質シリカがさらに好ましい。
(b)成分の母材である表面処理されていない微粉末シリカのBET比表面積は、20m/g〜400m/gであり、好ましくは50m/g〜380m/gである。このような範囲であれば、長鎖アルキル基含有シラン化合物の表面処理により、透明性、吐出性、粘性およびチキソトロピー性に優れ、スランプのない組成物を得ることができ、接着性に優れた組成物を与えることができる。透明性の観点から表面処理されていない微粉末シリカのBET比表面積は、100m/g〜350m/gであることが特に好ましい。
表面処理されていない微粉末シリカとして、例えば、AEROSIL 50、130、200、300、380、OX50、TT600、MOX80、MOX170(以上、日本アエロジル社)、REOLOSIL QS−10、QS−20、QS−102、QS−30、QS−40(以上、トクヤマ社)、Cabosil M−5、MS−7、MS−75、HS−5、EH−5(以上、CABOT社)、Wacker HDK N20、T30、T40(以上、WACKER CHEMIE社)のような商品名で市販されている。
本発明において、(B)成分の表面処理剤である、シリカ微粉末の表面処理に用いられる長鎖アルキル基含有シラン化合物は、少なくとも一つの直鎖状の長鎖アルキル基と少なくとも一つの反応性基であるハロゲンまたはアルコキシ基を有する。反応性基(ハロゲンまたはアルコキシ基)がシリカ表面に存在するシラノール基と反応して、シリカ表面が疎水化される。
本発明に用いられる(B)成分の表面処理剤である、長鎖アルキル基含有シラン化合物は、式(6):
SiR (4−(c+d)) (6)
〔式中
は、炭素数6〜20、好ましくは8〜20、より好ましくは12〜20の直鎖状のアルキル基であり、
は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、
は、炭素数1〜4の、好ましくは1〜2のアルキル基であり、
cは、1または2、好ましくは1であり、
dは、1、2または3であり、好ましくは3であり、
c+dは2〜4である〕
で示される化合物である。
としては、例えば、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノネニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどが挙げられる。
本発明において、(B)成分であるシリカ微粉末体の表面処理に用いられる長鎖アルキル基含有シラン化合物におけるアルキル基の炭素数は、6以上である。炭素数が6以上であれば、吐出性、チキソトロピー性に優れ、スランプがなく、タックフリーであり、様々な基材に対する接着性に優れた硬化物を与える組成物を得ることができる。炭素数が、5以下であると、吐出性、チキソトロピー性、接着性などの特性のすべてを満足できない。
におけるハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシが挙げられる。Rとしては、メチル、エチル、プロピル、ブチルが挙げられる。
本発明において、(B)成分であるシリカ微粉末の表面処理剤である、長鎖アルキル基含有シラン化合物は、好ましくは、式(7):
SiR (7)
〔式中
cは、1であり、
dは、3であり、
およびRは上記で定義されたとおりである〕
で示される長鎖アルキル基含有シラン化合物である。
本発明に用いられるシリカ微粉末体の処理剤である長鎖アルキル基含有シラン化合物としては、具体的には、オクチルトリクロロシラン、ノニルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、ドデシルトリクロロシラン、ヘキサデシルトリクロロシランのような長鎖アルキルトリクロロシラン類;オクチルメチルジクロロシラン、ノニルメチルジクロロシラン、デシルメチルジクロロシラン、ドデシルメチルジクロロシラン、ヘキサデシルメチルジクロロシランのような長鎖アルキルアルキルジクロロシラン類;オクチルジメチルクロロシラン、ノニルジメチルクロロシラン、デシルジメチルクロロシラン、ドデシルジメチルクロロシラン、ヘキサデシルジメチルクロロシランのような長鎖アルキルジアルキルクロロシラン類;などの長鎖アルキルクロロシラン類や、オクチルトリメトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシラン、ノニルトリプロポキシシラン、デシルトリプロポキシシラン、ドデシルトリプロポキシシラン、ヘキサデシルトリプロポキシシランのような長鎖アルキルトリアルコキシシラン;オクチルメチルジメトキシシラン、ノニルメチルジメトキシシラン、デシルメチルジメトキシシラン、ドデシルメチルジメトキシシラン、ヘキサデシルメチルジメトキシシラン、オクチルメチルジエトキシシラン、ノニルメチルジエトキシシラン、デシルメチルジエトキシシラン、ドデシルメチルジエトキシシラン、ヘキサデシルメチルジエトキシシラン、オクチルメチルジプロポキシシラン、ノニルメチルジプロポキシシラン、デシルメチルジプロポキシシラン、ドデシルメチルジプロポキシシラン、ヘキサデシルメチルジプロポキシシランのような長鎖アルキルメチルアルコキシシラン;オクチルジメチルメトキシシラン、ノニルジメチルメトキシシラン、デシルジメチルメトキシシラン、ドデシルジメチルメトキシシラン、ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、オクチルジメチルエトキシシラン、ノニルジメチルエトキシシラン、デシルジメチルエトキシシラン、ドデシルジメチルエトキシシラン、ヘキサデシルジメチルエトキシシラン、オクチルジメチルプロポキシシラン、ノニルジメチルプロポキシシラン、デシルジメチルプロポキシシラン、ドデシルジメチルプロポキシシラン、ヘキサデシルジメチルプロポキシシランのような長鎖アルキルジメチルアルコキシシラン;などのアルキルアルコキシシラン類が挙げられる。反応性の高さから、炭素数6〜20の直鎖アルキルトリクロロシラン類が好ましく、取扱いの容易さから炭素数6〜20の直鎖アルキルトリアルコキシ又はメチルジアルコキシシラン類が好ましい。
表面処理された微粉末シリカである(B)成分のBET比表面積は、20〜400m/g、好ましくは50〜400m/g、更に好ましくは80〜400m/gである。この範囲であれば、吐出性、粘性およびチキソトロピー性に優れ、タックフリーであり、透明性が高い硬化物を与える組成物を得ることができる。優れた透明性のためにBET比表面積は、100〜400m/gがより好ましい。さらに、組成物の吐出性を鑑みた場合には、100〜350m/gが好ましく、使用上の塗り易さ等の作業性に関する粘性を考慮した場合には、100〜300m/gの範囲が好ましい。
表面処理された微粉末シリカの製造方法としては、シリカ微粉末体(例えばAEROSIL 200)を密閉型ヘンシェルミキサーに入れ、長鎖アルキル基含有シラン化合物を高速で攪拌しながら滴下して加える。滴下後、100〜400℃に加熱処理することにより長鎖アルキル基含有シラン化合物はシリカ表面に化学的に結合される。均一に表面処理するため長鎖アルキル基含有シラン化合物はヘキサン等の溶剤で希釈することが好ましい。また、長鎖アルキル基含有シラン化合物の処理量は、微粉末シリカ100重量部に対して1〜50重量部、好ましくは3〜30重量部であり、より好ましくは3〜20重量部である。このような範囲であれば、シリカ表面に存在する全てのシラノール基が効率良く疎水化される。
このような長鎖アルキル基含有シラン化合物で表面処理された微粉末シリカは、AEROSIL R805、AEROSIL R816、VP−NKC130(以上、日本アエロジル社)として商業的に入手が可能である。
(B)成分の含有量は、ベースポリマーである(A)成分100重量部に対して、0.1〜30重量部とすることができる。この範囲であれば、透明性、吐出性、粘性およびチキソトロピー性に優れ、様々な基材に対する優れた接着性を有する硬化物を与える組成物を得ることができる。優れた透明性および吐出性のためには、0.1〜20重量部とすることが好ましく、1〜15重量部とすることがより好ましい。
よって、本発明において(A)1分子中に少なくとも1個の水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を有する末端基を含有するポリエーテル100重量部、ならびに(B)1分子中に少なくとも1個の炭素数6〜20である直鎖状の長鎖アルキル基および少なくとも1個のハロゲンおよびアルコキシ基から選択される反応性基を有する長鎖アルキル基含有シラン化合物で表面処理された微粉末シリカ0.1〜15重量部である室温硬化性組成物であることが好ましい。
本発明では、(A)成分の1分子中に存在する少なくとも1個の水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を含有するオキシアルキレン系重合体の硬化反応を促進する(C)硬化触媒を使用することができる。
(C)成分としては、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズなどのスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオキシドとフタル酸エステルとの反応物;ジオクチルスズオキシドのようなジアルキルスズオキシドとテトラエトキシシランやテトラプロポキシシランのようなアルコキシシランとの反応物、ジオクチルビス(トリエトキシシロキシ)スズのようなジアルキルビス(トリアルキルオキシシロキシ)スズ化合物およびその多量体、ジブチルスズジアセチルアセトナート、ジブチルスズビス(ブチルアセチルアセテート)、ジオクチルスズビス(オクチルアセチルアセテート)、ジブチルスズモノアセチルアセテート、ジブチルジメトキシスズ、ジブチルジブトキシスズ、ジオクチルジメトキシスズ、ジオクチルジブトキシスズなどの有機スズ化合物;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物類;オクチル酸鉛;ナフテン酸鉄;ビスマス−トリス(2−エチルヘキソエート)などのビスマス化合物;ブチルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリアタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合物、あるいはこれらアミン系化合物のカルボン酸などとの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;などが挙げられる。そのほか、ケイ素官能性基の加水分解および/または縮合反応に有効な公知の酸性触媒、塩基性触媒など触媒が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよい。
これらの触媒の中で、優れた硬化性のために、スズカルボン酸塩類、ジブチルスズオキシドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズジアセチルアセトナート、ジブチルスズジアセチルアセトナート、ジブチルスズビス(ブチルアセチルアセテート)、ジオクチルスズビス(オクチルアセチルアセテート)、ジブチルスズモノアセチルアセテート、ジオクチルスズオキシドのようなジアルキルスズオキシドとエチルシリケートやプロピルシリケートのようなアルコキシランとの反応物、ジオクチルビス(トリエトキシシロキシ)スズのようなジアルキル(トリアルキルオキシシロキシ)スズ化合物およびその多量体、ジブチルジメトキシスズ、ジブチルジブトキシスズ、ジオクチルジメトキシスズ、ジオクチルジブトキシスズなどの有機スズ化合物が好ましい。
さらに基材への腐食性金属への影響を抑制するためには、ジブチルスズオキシドとフタル酸エステルとの反応物、ジブチルスズビス(ブチルアセチルアセテート)、ジオクチルスズビス(オクチルアセチルアセテート)、ジブチルスズモノアセチルアセテート、ジオクチルスズオキシドのようなジアルキルスズオキシドとエチルシリケートやプロピルシリケートのようなアルコキシランとの反応物、ジオクチルスズビス(トリエトキシシリケート)のようなジアルキルスズ(トリアルキルオキシシリケート)化合物およびその多量体、ジブチルジメトキシスズ、ジブチルジブトキシスズ、ジオクチルジメトキシスズ、ジオクチルジブトキシスズが好ましい。
また、組成物の着色による影響を防ぎ、優れた透明性を与えるためには、ジオクチルスズオキシドのようなジアルキルスズオキシドとアルコキシランとの反応物、ジオクチルビス(トリエトキシシロキシ)スズのようなジアルキルビス(トリアルキルオキシシロキシ)スズ化合物およびその多量体、ジブチルジメトキシスズ、ジブチルジブトキシスズ、ジオクチルジメトキシスズ、ジオクチルジブトキシスズなどの有機スズ化合物が特に好ましい。
(C)成分である硬化触媒の配合量は、良好な硬化性を示し、硬化が十分に進行し、硬化の際に局部的な発泡や発熱を生ずることがないことから、(A)成分100重量部に対して0.1〜15重量部が好ましく、0.5〜5重量部がさらに好ましい。
本発明において、硬化物の物性の調整や組成物中の水分の除去を目的とした硬化剤成分として、湿分の存在下で反応する加水分解性基を有する(D)シラン化合物を併用することができる。
このような(D)シラン化合物としては、式(8):
(4−e)SiW (8)
(式中、
は、互いに独立して、場合によりハロゲンにより置換されている、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であり;
Wは、加水分解性基であり;
eは、2、3または4である)
で示されるシラン化合物が挙げられる。
としては、前記のRおよびRにおいて定義された同様の基が例示され、前記と同様の理由から、メチルおよびビニルが好ましい。Wとしては、前記のXのうちの加水分解性基と同様の基が例示され、前記と同様の理由から、メトキシ、エトキシが好ましい。
このようなシラン化合物の例として、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有シラン;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有シラン;メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソプロペノキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなエノキシ基含有シラン化合物などが挙げられる。
これらのシラン化合物のうち、合成が容易で、組成物の貯蔵安定性を損なうことなく、かつ優れた架橋反応速度、すなわち硬化速度を得るために、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物が好ましい。
また、(D)成分のシラン化合物は、置換又は非置換のアミノ基、エポキシ基、イソシアナト基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基またはハロゲンで置換されていてもよい。
このようなシラン化合物としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリス(アセトアミノ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランのような置換または非置換のアミノ基含有シラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシランのようなエポキシ基含有シラン;3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなイソシアナト基含有シラン;3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル(メチル)ジメトキシシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラン;3−メルカプトプロピルトリメトキシシランのようなメルカプト基含有シラン;および3−クロロプロピルトリメトキシシランのようなハロゲン置換アルキル基含有シランが挙げられる。
組成物に接着性を付与する効果や、接着性の発現の速さの点から3−アミノプロピルトリメトキシシランのようなアミノ含有基が好ましく、耐温水接着性の観点から3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのようなエポキシ含有基が好ましい。これらのシラン化合物は単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよいが、eが2のシラン化合物は、eが3および/または4のシラン化合物と併用することが好ましい。
(D)成分であるシラン化合物の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.05〜15重量部が好ましく、0.1〜10重量部がさらに好ましい。このような配合量であれば、接着性の向上効果が大きく、またその発現が速く、保存安定性と作業性に優れており、黄変現象が生じない組成物が得られる。
本発明の組成物は、必要に応じて種々の可塑剤を使用することができる。可塑剤としては、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸エステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤類;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類などのポリエステル系可塑剤;ポリプロピレングリコールやその誘導体などのポリエーテル類;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレン類;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、塩素化パラフィン類などが挙げられる。可塑剤は単独または2種類以上の混合物の形で使用することができる。
可塑剤の添加量は、(A)成分100重量部に対して、可塑剤の総量が0.1〜150重量部の範囲になるように使用することができる。このような範囲であれば、相溶性上問題なく、硬化物の特性を損なうことが少ない。また、組成物の保存中における液分離や、硬化物からの滲み出しなどの問題を引き起こしにくいことから、0.1〜100重量部であることが好ましい。
また、本発明の組成物には、更に必要に応じてこの他の脱水剤、物性調整剤、充填剤、老化防止剤などの各種添加剤を適宜添加できる。
本発明の組成物は、上記の(A)および(B)成分、ならびに必要に応じて配合される(C)成分、(D)成分および各種の添加剤などを、湿気を遮断した状態で、たとえばロール、ニーダー、万能撹拌混合機のような混合手段を用いて、混合することにより得られる。得られた組成物は、密閉容器中でそのまま貯蔵し、使用時に空気中の水分にさらすことによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬化性組成物として使用することができる。また、本発明の組成物を、たとえば、架橋剤と硬化触媒に分けた組成物として調製し、適宜2〜3個の別々の容器に分けて貯蔵し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型室温硬化性組成物として使用することもできる。
本発明の室温硬化性組成物は、耐スランプ性を有し、硬化後に組成物が流れ出ることがない。また、本発明の組成物を室温硬化させたときの、硬化物は優れた透明性を示し、本発明の組成物の硬化物は、タイプAデュロメータで測定した硬さが通常12以上であり、優れた機械的強度を有する。このため、本発明の室温硬化性組成物は、硬化後に優れた接着性を有する。
よって、本発明の室温硬化性組成物は、室温において、チキソトロピー性およびタックフリー性に優れており、様々な基材に対する優れた接着性を有することから、シーリング剤または接着剤に用いることができる。
以下、実施例および比較例によって、本発明を具体的に説明する。これらの実施例は、いかなる意味においても本発明を限定するものではない。なお、これらの例において、特に断らない限り、部とあるのはいずれも重量部を表す。
実施例および比較例で用いたポリエーテルは以下のとおりである。
ポリエーテル(A1):数平均分子量18,000のポリプロピレングリコールの両末端を3−イソシアナートプロピルトリメトキシシランで封鎖した1分子あたり平均1.9個のトリメトキシシリル基(−Si(OCH)を含有するプロピレンオキシド重合体
上記のポリエーテルは、以下のように調製したものである。
撹拌機、滴下ロート、還流管、温度計、窒素気流装置、および減圧装置を備えた3リットルの四ツ口セパラブルフラスコに、数平均分子量が18,000のポリオキシプロピレンジオールを2,000部仕込み、100℃で10〜20mmHgにおいて1時間減圧蒸留を行うことにより脱水した。次いで、これを50℃以下に冷却し、NCO/OH比が1.0になるように3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン(商品名Silquest A−link35:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)を44.8部投入し、窒素気流下で昇温させ、60〜70℃の温度で撹拌を8時間続けた。NCO含有率を測定したところ、0.05%(理論値0%)まで減少したので、冷却後取り出した。こうしてケイ素官能性基含有ポリエーテル(A1)を得た。このポリエーテルの粘度は21Pa・sであった。
実施例および比較例で用いたシリカは以下のとおりである。
シリカA(B1):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、オクチルトリクロロシランで表面処理した、BET比表面積が170m/gである表面処理煙霧質シリカ
シリカB(B2):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、ヘキサデシルトリクロロシランで表面処理した、BET比表面積が180m/gである煙霧質シリ
リカD(B4)(商品名AEROSIL R805、日本アエロジル社):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、オクチル基含有シラン化合物で表面処理した、BET比表面積が190m/gである煙霧質シリカ
シリカE(B5)(商品名AEROSIL R816、日本アエロジル社):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、ヘキサデシル基含有シラン化合物で表面処理した、BET比表面積が190m/gである煙霧質シリカ
シリカF(B6)(商品名AEROSIL R972、日本アエロジル社):BET比表面積が130m/gである煙霧質シリカを、メチル基含有シラン化合物で表面処理した、BET比表面積が130m/gである煙霧質シリカ
シリカG(B7)(商品名AEROSIL R974、日本アエロジル社):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、メチル基含有シラン化合物で表面処理した、BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカ
シリカH(B8)(商品名AEROSIL RX200、日本アエロジル社):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、ヘキサメチルジシラザンで表面処理した、BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカ
シリカI(B9)(商品名AEROSIL R104、日本アエロジル社):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、オクタメチルシクロテトラシロキサンで表面処理した、BET比表面積が150m/gである煙霧質シリカ
シリカJ(B10)(商品名AEROSIL RY200、日本アエロジル社):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカを、ジメチルシリコーンオイルで表面処理した、BET比表面積が130m/gである煙霧質シリカ
シリカK(B11)(商品名AEROSIL200、日本アエロジル社):BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカ(未表面処理)
上記のシリカAおよびシリカBは、以下のとおりに調製したものである。
BET比表面積が200m/gである煙霧質シリカ(AEROSIL200、日本アエロジル社製)100重量部を密閉型ヘンシェルミキサーに入れ、窒素置換しながら攪拌し、これに処理剤としてオクチルトリクロロシラン10重量部を噴霧混合した。200℃で30分加熱攪拌処理した後、150℃、10mmHg以下の減圧下で塩酸分の除去を行い、表面処理されたシリカA(B1)を得た。また、処理剤として、ヘキサデシルトリクロロシラン14重量部を用いた以外は、上記と同様の方法によってシリカB(B2)を得た。
実施例および比較例で用いた硬化触媒(C)は以下のとおりである。
(C1)ジオクチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ:日東化成(株)製:S−
比較例に用いたチキソ性付与剤は、ディスパロン#6500(楠本化成社品)である。
実施例で用いたシラン化合物(D)は、以下のとおりである。
(D1)ビニルトリメトキシシラン:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製 SILQUEST A−17
D3)3−アミノプロピルトリメトキシシラン:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製 SILQUEST A−1110
(D4)N−(β−エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製 SILQUEST A−1120
(D5)4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製 SILQUEST A−1637
(D6)3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社製 SILQUEST A−187
実施例および比較例における組成物は、以下のとおりに調製した。
表1または表3に示す量の(A)ポリエーテルに、表1または表3に示す量の(B)微粉末シリカを粉末のまま直接添加し、均一になるように混練りし、次いで、表1または表3に示す量の(C)硬化触媒および(D)シラン化合物を配合し、湿気が混入しないように均一に混合して組成物を得た。
得られた組成物を次に示す項目について評価を行った。
(a)吐出性:333mlのカートリッジ(株式会社昭和丸筒製)を用い、ノズルの先端を内径6.2mmに調整したものを装着し、カートリッジの底部のプランジャーを押し出す力をオートグラフにより測定した。
(b)タックフリータイム:ビード状の組成物を23℃、50%RHの雰囲気に曝した後、指で表面に接触して乾燥状態にあることを確認するに至る時間を測定した。
(c)耐スランプ性:幅30mmのスランプ冶具を用い、23℃、50%RHで表面が硬化した後に流れでた長さを測定した。
(d)透明性:組成物を厚さ2mmのシート状に押し出し、得られたシートを23℃、50%RHで72時間放置して空気中の湿気により硬化させ、目視観察した。また、厚さ5mmのシート状の硬化物に散乱光(波長400nm〜700nm)を照射して、透過率をデジタル濁度計NDH−2D型(日本電色工業株式会社製)により測定した。
(e)接着性:表2および表4に示す被着体上に組成物を塗布し、23℃、50%RHで168時間放置して空気中の湿気により硬化させた後、カッター等で接着界面に切り込みを入れ、手により引き剥がすように力を加え、その際の接着界面の状態を目視にて評価を行い、接着状態(凝集破壊率%)を測定した。また、温水(50℃)に168時間浸漬させた後の接着状態を測定した。
(f)物理特性:組成物を押出して厚さ2mmのシート状になるように平らにし、168時間放置し、空気中の湿気により硬化させて、その物理的性質をJIS K 6301により測定した。
各実施例および比較例の配合比、ならびに組成物の硬化性と硬化物の物性は、表1〜表4に示すとおりであった。なお、耐スランプ性の結果における「flow」とは、組成物が流れ出ていたことを示す。
Figure 0005558693
Figure 0005558693
Figure 0005558693
Figure 0005558693
比較例1は、メチル基含有シラン化合物で表面処理を行ったシリカを使用したものである。スランプ試験において、表面硬化後に組成物の流出が確認された。またすべての基材に対する接着性が充分なものではなかった。
比較例2は、メチル基含有シラン化合物で表面処理を行ったシリカを使用したものである。得られた組成物は、吐出性が劣っていた。またすべての基材に対する接着性が充分なものではなかった。
比較例3は、トリメチルシリル基含有シラン化合物で表面処理を行ったシリカを使用したものである。得られた組成物は、流動性が高いものであり、スランプ試験において、表面硬化後に組成物の流出が確認された。また、一部の基材に対する温水浸漬後の接着性が全く失われていた。
比較例4は、環状シロキサンで表面処理を行ったシリカを使用したものである。得られた組成物は、吐出性が劣り、スランプ試験において、表面硬化後に組成物の流出が確認された。また、様々な基材に対する接着性が劣っていた。
比較例5は、ポリオルガノシロキサンで表面処理を行ったシリカを使用したものである。スランプ試験において、表面硬化後に組成物の流出が確認された。また様々な基材に対する接着性が劣っていた。
比較例6は、表面処理を行っていないシリカを用いたものである。得られた組成物は、流動性が高いものであり、スランプ試験において、表面硬化後に組成物の流出が確認された。また、基材に対する接着性をほとんど示さなかった。
比較例7は、シリカを含まない組成物である。得られた組成物は非常に流動性があり、スランプ性およびタックフリー性が劣っており、基材に対する接着性をほとんど示さなかった。
比較例8は、チキソ付与剤として、アマイド系ワックスを使用した組成物である。得られた組成物は、タックフリー性が劣っており、スランプ試験において、表面硬化後に組成物の流出が確認された。また、組成物の硬化物は着色されており光の透過が全く観察されず、基材に対する接着性をほとんど示さなかった。
比較例9は、トリメチルシリル基含有シラン化合物で表面処理を行ったシリカを用い、シラン化合物(D)として(D1)、(D5)及び(D6)を用いた組成物である。得られた組成物は、流動性が高いものであり、スランプ試験において、表面硬化後に組成物の流出が確認された。また、一部の基材に対する温水浸漬後の接着性が失われていた。
比較例10は、環状シロキサンで表面処理を行ったシリカを用い、シラン化合物(D)として(D1)、(D5)及び(D6)を用いた組成物である。得られた組成物は、吐出性が劣っており、またすべての基材に対する接着性が充分なものではなかった。
表2より、表面を長鎖アルキル基含有シラン化合物で表面処理された微粉末シリカを用いることにより、吐出性、粘性およびチキソトロピー性に優れた組成物が得られる。また、組成物の硬化物は、透明性が高く、硬化性およびタックフリー性が良好であり、また各種の基材に対する室温および温水に浸漬させた場合の接着性が優れていた。
本発明の硬化性組成物は、良好な接着性を保持し、粘性とチキソトロピー性、透明性に優れ、かつ硬化物に機械的強度を十分付与できる。また、本発明の硬化性組成物は、室温では液状で硬化によりゴム弾性体となる特性を有し、建築用シーラント、工業用シーラント、弾性接着剤等に有用である。

Claims (7)

  1. (A)1分子中に少なくとも1個の水酸基および加水分解性基から選択されるケイ素官能性基を含有するポリエーテル;ならびに
    (B)一般式:
    SiR (4−(c+d))
    〔式中
    は、炭素数6〜20の直鎖状のアルキル基であり、
    は、ハロゲンまたは炭素数1〜4のアルコキシ基であり、
    は、炭素数1〜4のアルキル基であり、
    cは、1または2であり、
    dは、1、2または3であり、
    c+dは2〜4である〕
    で示される長鎖アルキル基含有シラン化合物で表面処理された微粉末シリカを含有することを特徴とする室温硬化性組成物。
  2. (B)成分における微粉末シリカが煙霧質シリカであり、そのBET比表面積が20m/g〜400m/gである、請求項1記載の室温硬化性組成物。
  3. (B)成分のBET比表面積が、20〜400m/gである、請求項1または2記載の室温硬化性組成物。
  4. 長鎖アルキル基含有シラン化合物の処理量が、微粉末シリカ100重量部に対して1〜50重量部である、請求項1〜3のいずれか1記載の室温硬化性組成物。
  5. (A)成分が100重量部であり、(B)成分が0.1〜30重量部である、請求項1〜4のいずれか1項記載の室温硬化性組成物。
  6. シーラント剤である、請求項1〜5のいずれか1項記載の室温硬化性組成物。
  7. 接着剤である、請求項1〜5のいずれか1項記載の室温硬化性組成物。
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