JP2008101113A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2008101113A
JP2008101113A JP2006284859A JP2006284859A JP2008101113A JP 2008101113 A JP2008101113 A JP 2008101113A JP 2006284859 A JP2006284859 A JP 2006284859A JP 2006284859 A JP2006284859 A JP 2006284859A JP 2008101113 A JP2008101113 A JP 2008101113A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
composition
atom
groups
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006284859A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5338024B2 (ja
Inventor
Takashi Matsuda
高至 松田
Mikio Shiono
巳喜男 塩野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2006284859A priority Critical patent/JP5338024B2/ja
Publication of JP2008101113A publication Critical patent/JP2008101113A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5338024B2 publication Critical patent/JP5338024B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【解決手段】 〔A〕一般式(1): Z−R1−Rf−R1−Z〔Rfは2価のパーフルオロポリエーテル含有基、R1は酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、イオウ原子を介在しても、アミド結合又はスルホンアミド結合を含有してもよい2価炭化水素基、Zはモノヒドロキシシリル基〕で示される含フッ素有機ケイ素化合物、
〔B〕下記一般式(3)又は(4):

(YO)SiR 4−e (3)
【化1】
Figure 2008101113

(Yは1価の基、Rは1価有機基、Rは1価炭化水素基、R、Rfは上記に同じ、eは2、3又は4、fは1、2又は3)で示される有機ケイ素化合物、〔C〕縮合促進剤、〔D〕完全フッ素化ポリエーテルを含有する硬化性組成物。
【効果】 本発明の組成物は室温で硬化し、深部硬化性に優れ、その硬化物は低モジュラスで応力緩和効果が大きく、シーリング材、ポッティング材、コーティング材、接着剤等に適用して振動や温度変化による歪を低減し得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は、縮合反応硬化型の硬化性組成物に関し、フッ素変性シリコーンゴムを与えるものである。
従来、末端にSi−OH基を有するオルガノポリシロキサンをベースポリマーとし、これにビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン等の加水分解性基を有するケイ素化合物を架橋剤として配合した縮合反応硬化型のシリコーンゴム組成物は、種々の用途に使用されている。この種の硬化性シリコーンゴム組成物は、架橋剤のSi−X基(Xはアセトキシ基、イソプロペノキシ基)とベースポリマーの末端のSi−OH基とが縮合反応してシロキサン結合を形成し、次いで雰囲気中の水分の作用により過剰のSi−X基が加水分解縮合することにより硬化する(1液タイプ)。ここでベースポリマーの末端のSi−OH基と当量の架橋剤を使用すれば、Si−OH基とSi−X基との縮合反応のみで硬化させることもできる(2液タイプ)。この場合は雰囲気中の水分は特に必要としない。
一方、フッ素化ポリエーテルの末端にSi−OCH3基を導入したタイプのベースポリマー(オイル状)を用いた縮合反応硬化型のフッ素変性シリコーンゴム組成物も知られている(特開平6−234923号公報)。これは、下記式の化合物を主成分とし、雰囲気中の水分によるSi−OCH3基の加水分解縮合により硬化するものである。このフッ素変性シリコーンゴムは、従来のジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコーンゴムに比較して、耐溶剤性、耐薬品性及び耐汚染性に特に優れた特性を持っているが、フッ素含有率の高いポリマーであるために水分透過性が低く、しかも硬化するためには雰囲気中の水分を必要とすることから、深部まで硬化するのに長時間を要するという欠点がある。
Figure 2008101113
上記問題を解決する為に、両末端にSi−OH基を有するフッ素化ポリエーテルを合成し、そしてこのフッ素化ポリエーテルをパーフルオロポリエーテル系ゴム組成物のベースポリマーとして用い、Si−Xなる加水分解性基を有する化合物と組み合わせることによって、水分を必要としなくとも硬化する、深部硬化性に優れたパーフルオロポリエーテル系ゴム組成物が開示されている。(特許文献1及び2参照)
特許第3712031号公報 特許第3772989号公報
本発明は、水分を必要としなくても硬化する深部硬化性に優れたパーフルオロポリエーテル系ゴム組成物において、高伸長、低モジュラス化及び接着性の優れた硬化物が得られる組成物を得ることを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、両末端にSi−OH基を有するフッ素化ポリエーテルを組成物のベースポリマーとして用い、そこに完全フッ素化ポリエーテルを添加配合することによって、高伸長、低モジュラスな硬化物が得られると共に、接着性も向上することを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
〔A〕下記一般式(1):
Z−R1−Rf−R1−Z (1)
〔式中、Rfは2価のパーフルオロポリエーテル含有基であり、R1は結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びイオウ原子よりなる群から選ばれた少なくとも1種の原子を介在してもよいし、アミド結合又はスルホンアミド結合を含有してもよい、置換又は非置換の2価の炭化水素基であり、またZは下記一般式(2):
Figure 2008101113

(R2、R3は同一又は異種の置換又は非置換の1価炭化水素基である。)で表される基である。〕で示される含フッ素有機ケイ素化合物、
〔B〕下記一般式(3)又は(4):
(YO)SiR 4−e (3)
Figure 2008101113

(式中、Yは下記から選ばれる1価の基であり、
Figure 2008101113

は1価の有機基、Rは置換又は非置換の1価炭化水素基である。RおよびRfは上記と同様であり、eは2、3または4であり、fは1、2または3である。)で示される有機ケイ素化合物、
〔C〕縮合促進剤、
〔D〕完全フッ素化ポリエーテル
を含有してなることを特徴とする硬化性組成物。
本発明の硬化性組成物は、水分が存在しなくとも室温で硬化し、深部硬化性に優れたものである。また、その硬化物は低モジュラスなため応力緩和効果が大きく、シーリング材、ポッティング材、コーティング材、接着剤として使用した場合、振動や温度変化による歪から部品を保護することができる。
以下、本発明について更に詳しく説明する。
〔A〕含フッ素有機ケイ素化合物
本発明の〔A〕成分の含フッ素有機ケイ素化合物は、上記一般式(1)で表わされるように、両末端にSi−OH基を有するフッ素化ポリエーテルである。
上記一般式(1)において、Rfは2価のパーフルオポリロエーテル含有基であり直鎖型であるか分岐型であるかは問わない。該パーフルオロポリエーテル構造としては、−C2gO−(式中、各単位のgは独立に1〜6の整数である。)の多数の繰り返し単位を含むもので、例えば一般式(C2gO)で示されるものなどが挙げられる。ここで、hは2〜200、好ましくは2〜150、より好ましくは2〜100の整数である。
上記式で示される繰り返し単位−C2gO−としては、例えば下記の単位等が挙げられる。なお、上記パーフルオロアルキルエーテル構造は、これらの繰り返し単位の1種単独で構成されていてもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
−CFO−
−CFCFO−
−CFCFCFO−
−CF(CF)CFO−
−CFCFCFCFO−
−CFCFCFCFCFCFO−
−C(CFO−
パーフルオロポリエーテル基の場合、各種鎖長のパーフルオロエーテル基が含まれるが、これらの中では、特に下記単位で示される炭素数1〜4程度のパーフルオロエーテル基を繰返し単位とするパーフルオロポリエーテルである。
−CFO−
−CFCFO−
−CFCFCFO−
−CF(CF)CFO−
また、上記式(1)において、2価のパーフルオロポリエーテル含有基としては、下記一般式で示される基から選ばれるものが好ましい。
Figure 2008101113

(ここで、m+n=2〜200、好ましくは2〜150、より好ましくは2〜100の整数である。)
一般式(1)において、R1は2価の有機基であり、特に、結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びイオウ原子の1種又は2種以上を介在してもよいし、アミド結合又はスルホンアミド結合を含有してもよい、置換又は非置換の2価炭化水素基であるが、この2価炭化水素基としては、炭素数2〜20のものが好ましい。ここで、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子又はイオウ原子を介在せず、かつアミド結合又はスルホンアミド結合を含有しない、置換又は非置換の2価炭化水素基の具体例としては、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基;シクロヘキシレン基等のシクロアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリーレン基;これらアルキレン基とアリーレン基との組み合わせ;及びこれらアルキレン基及びアリーレン基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
上記2価炭化水素基において、酸素原子は−O−として、窒素原子は−NR−(Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基)又は−N=として、ケイ素原子は−SiR’R”−(R’、R”は各々炭素数1〜10のアルキル基又はアリール基)として、イオウ原子は−S−として介在することができる。また、アミド基は−CONR−(Rは上記と同じ)として、またスルホンアミド基は−SO2NR−(Rは上記と同じ)として介在することができる。このような結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子又はイオウ原子が介在するか、あるいはアミド結合又はスルホンアミド結合を含有する2価炭化水素基の具体例としては、下記のものが挙げられる。なお、下記式でMeはメチル基、Phはフェニル基であり、また下記の各式において左側にRf基、右側にZ基が結合する。
Figure 2008101113
次に、一般式(1)において、Zは下記一般式(2)で示される基である。
Figure 2008101113

上記一般式(2)において、R2、R3は同一又は異種の置換又は非置換の1価炭化水素基であり、b及びcは1,2又は3であり、またdは0〜3の整数である。
上記R2、R3としては、置換又は非置換の1価炭化水素基が挙げられ、これは特に炭素数1〜12のものが好ましく、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子等で置換したクロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、トリフルオロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられる。中でもメチル基が好ましい。
上記式(1)の含フッ素有機ケイ素化合物は、両末端にエチレン性不飽和基を有するフッ素化ポリエーテル化合物のエチレン性不飽和基(CH2=CH−)と、一分子中に2個以上のSi−H基を有するシラン又はシロキサン化合物、又はSi−H基と加水分解性シリル基(Si−X基;Xはハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解性基)とを有するシラン又はシロキサン化合物のSi−H基とを白金化合物等の付加反応用触媒の存在下で付加反応(ヒドロシリル化反応)させて、両末端にSi−H基又はSi−X基を有するフッ素化ポリマーを製造し、次いでこの両末端にSi−H基又はSi−X基を有するフッ素化ポリマーを触媒の存在下に脱水素化反応させる又は加水分解させることにより、両末端にSi−OH基を有する上記式(1)の化合物を得ることができる。
また、上記の反応において、付加反応、脱水素反応、加水分解反応は常法によって行うことができる。
〔B〕有機ケイ素化合物
本発明の〔B〕成分の有機ケイ素化合物は、上記一般式(3)又は(4)で表わされるように、水分を必要とせずにSi−OH基と縮合反応するSi−OY基を分子中に2個以上有する化合物である。
ここで、各式中、Yは下記に示す基から選ばれる1価の有機基であり、いずれもSi−OY基としてSi−OH基と縮合反応するものである。
Figure 2008101113
また、各式中、R5は置換又は非置換の1価炭化水素基であり、特に炭素数1〜12のものが好ましく、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基;及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子等で置換したクロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、トリフルオロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられる。中でもメチル基が好ましい。
更に、Rは1価の有機基であり、これはR5と同じ置換又は非置換の1価炭化水素基又は下記一般式(5)で示されるものでもよい。
Rf−R1− (5)
ここで、式(5)中、Rfは1価のパーフルオロエーテル含有基であり、上記Rfの片末端がC2f+1−(fは1〜6、特に1〜3の整数)であらわされる基、具体的には、CF3O−、CF3CF2O−、CF3CF2CF2O−、(CF32CFO−、CF3CF2CF2CF2O−等で封鎖された構造のものが例示される。R1は上記の通りの意味を有する。
なお、式(3)又は(4)において、Rf、R1は前記の通りであり、また、各式において、eは2又は3、fは1,2又は3、gは2又は3である。
上記〔B〕成分の有機ケイ素化合物は、架橋剤として機能するもので、1種単独で用いてもよく、又は2種以上を同時に用いてもよい。〔A〕成分と〔B〕成分の配合量比は、〔A〕成分中のSi−OH基のモル量と〔B〕成分中のSi−OY基のモル量との比が、Si−OY/Si−OH=0.2〜5.0、好ましくは0.5〜3.0となるようにすればよい。
〔C〕縮合促進剤
本発明の〔C〕成分の縮合促進剤は、上記Si−OH基とSi−OY基の縮合反応を促進する作用を有するものである。この促進剤としては、例えば、鉛−2−エチルオクトエート、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ブチルスズトリ−2−エチルヘキソエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、亜鉛−2−エチルヘキソエート、カプリル酸第1スズ、ナフテン酸スズ、オレイン酸スズ、ブチル酸スズ、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛、トリフルオロ酢酸アンモニウム塩、トリフルオロ酢酸−ジエチルアミン塩等の有機カルボン酸の金属塩又はアミン塩;パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ピクリン酸などの有機酸;チタンテトラノルマルブトキシド、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド、チタンジイソプロポキシ−ビス(トリエタノールアミネート)、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジイソイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトネート)、チタンジイソイソプロポキシ−ビス(エチルアセトアセテート)、オルガノシロキシチタン、β−カルボニルチタン等の有機チタン化合物;ジルコニウムテトラノルマルブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシ−ビス(エチルアセトアセテート)等の有機ジルコニウム化合物;アルコキシアルミニウム化合物;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸リチウム等の低級脂肪酸のアルカリ金属塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;及び、テトラメチルグアニジン、下記式等のグアニジル基を含有するシラン及びシロキサンのグアニジル化合物を挙げることができる。これらの中で、スズ化合物、チタン化合物、有機酸及びグアニジル化合物が好ましく、特にグアニジル化合物が組成物を迅速に硬化させると共に、得られる硬化物の接着性を改善する点でより好ましい。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせてもよい。
Figure 2008101113
〔C〕成分の量は、〔A〕成分と〔B〕成分の合計100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは0.05〜2重量部である。
〔D〕完全フッ素化ポリエーテル
本発明の〔D〕成分の完全フッ素化ポリエーテルは、例えば下記一般式(6)で示されるものを挙げることができる。
Rf”O−(C2gO)−Rf” (6)
ここで繰り返し単位−C2gO−は前記と同様で、炭素数1〜6、特に1〜3の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキレン基、qは2〜200、好ましくは2〜150、更に好ましくは2〜100の整数であり、Rf”はC2f+1−(fは1〜6、特に1〜3の整数)であらわされる基、具体的にはCF3O−、CF3CF2O−、CF3CF2CF2O−、(CF32CFO−、CF3CF2CF2CF2O−等があげられる。
〔D〕成分の分子量は〔A〕成分の分子量より小さいことが組成物に対する相溶性の点で好ましい。すなわち、〔A〕成分の一般式(1)の(C2gO)で示される繰り返し単位と、〔D〕成分の一般式(6)の(C2gO)で示される繰り返し単位とはh>qであることが好ましい。
上記式で示される繰り返し単位−C2gO−としては、例えば下記の単位等が挙げられる。なお、上記パーフルオロアルキルエーテル構造は、これらの繰り返し単位の1種単独で構成されていてもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
−CFO−
−CFCFO−
−CFCFCFO−
−CF(CF)CFO−
−CFCFCFCFO−
−CFCFCFCFCFCFO−
−C(CFO−
中でも好ましいものは−CF2O−、−CF2CF2O−、−CF2CF2CF2O−、−C(CF3)FCF2O−である。
〔D〕成分としては下記のものがあげられる。
Rf”−O−(CFO)(CFCFO)−Rf”
(式中、Rf”は上記と同じであり、i及びjはそれぞれ1〜300の整数。)
該〔D〕成分の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
CFO−(CFCFCFO)−CFCF
CF−[(OCFCF(OCF]−O−CF
(m+n=1〜200、m=1〜200、n=1〜200)
具体的には下記のものが例示される。
Figure 2008101113
〔D〕成分の量は、〔A〕成分と〔B〕成分の合計100質量部に対して、通常1〜100質量部であり、好ましくは3〜50質量部である。
その他の配合剤
硬化物の物性を調整する等のために、種々の配合剤を添加することも可能である。例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロペノキシシラン、ビニルトリブタノキシムシラン、メチルトリアセトキシシラン等の保存安定剤;煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、炭素粉末、タルク、ベントナイト等の補強剤;アスベスト、ガラス繊維、有機繊維等の繊維質充填剤;顔料、染料等の着色剤;ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤;耐寒性向上剤;脱水剤;防錆剤;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等の接着性向上剤;トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位よりなる網状ポリシロキサン等の液状補強剤が挙げられる。
硬化性組成物の調製
本発明の硬化性組成物を1液型として調製する場合、前記の〔A〕〜〔D〕成分、及び必要に応じてその他の配合剤を乾燥雰囲気中で均一に混合することにより、組成物を得ることができる。また、2液型として調製する場合には、例えば〔A〕成分を含む液と、〔B〕成分と〔C〕成分を含む液との2液梱包とし、硬化物を使用する時にこれら2液を混合する。なお、〔D〕成分はどちら側に配合しても良い。2液型は、2液を例えば二連カートリッジに梱包し、ミキサー付きノズルより混合押出しすることも可能であるので、作業しやすいという効果がある。混合時の温度は、室温〜60℃の範囲がよい。
本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、自動車用オイルシール材、化学装置のシーリング材、電気電子用シーリング材、ポッティング材、コーティング材、接着剤等に有用である。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例で部は質量部を示す。
〔実施例1〕
下記式(7)で示される含フッ素有機ケイ素化合物100部、下記式(8)で示される含フッ素有機ケイ素化合物15.0部、表面をステアリン酸で処理したコロイダル炭酸カルシウム25部、DEMNUM S−65(完全フッ素化ポリエーテル;ダイキン工業(株)製)5.0部、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.57部、ジブチルスズジメトキシド0.5部をミキサーで混合、減圧脱泡して組成物1を得た。
Figure 2008101113
Figure 2008101113
上記組成物を厚さ2mmのシート状に成型して23℃にて7日間硬化させ、JIS K 6251およびJIS K 6253に従いゴムの物性(引張強さ、切断時伸び、硬さ)を測定した。また、JIS K 6850に準じて、接着厚さ1mmのせん断接着試験片を作製し、23℃にて7日間硬化させた後の接着力を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
実施例1で使用したDEMNUM S−65(完全フッ素化ポリエーテル;ダイキン工業(株)製)の配合量を10部にした以外は同処方で組成物2を得た。
この組成物を実施例1と同様に硬化させ、ゴムの物性を測定したところ、硬度(JIS−A)26、引張強さ9.4kgf/cm、伸び150%であった。
〔実施例3〕
式(7)の含フッ素有機ケイ素化合物100部、ビニルトリイソプロペノキシシラン1.13部、〔(CH32N〕2C=N(CH23Si(OCH330.2部及び平均粒径1.5μmの粉砕シリカ15部をミキサーで混合、脱泡して組成物3を得た。
この組成物を実施例1と同様に厚さ2mmのシート状に成型して23℃にて7日間硬化させ、JIS K 6251およびJIS K 6253に従いゴムの物性(引張強さ、切断時伸び、硬さ)を測定した。また、JIS K 6850に準じて、接着厚さ1mmのせん断接着試験片を作製し、23℃にて7日間硬化させた後の接着力を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、DEMNUM S−65(完全フッ素化ポリエーテル;ダイキン工業(株)製)を配合しないこと以外は同処方で組成物3を得た。この組成物を実施例1と同様に、厚さ2mmのシート状に成型して23℃にて7日間硬化させ、JIS K 6251およびJIS K 6253に従いゴムの物性(引張強さ、切断時伸び、硬さ)を測定した。また、JIS K 6850に準じて、接着厚さ1mmのせん断接着試験片を作製し、23℃にて7日間硬化させた後の接着力を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
式(7)の含フッ素有機ケイ素化合物100部、式(8)の含フッ素有機ケイ素化合物5.4部、下記式(9)で示される含フッ素有機ケイ素化合物10.0部、表面をステアリン酸で処理したコロイダル炭酸カルシウム25部、FOMBLIN Y45(完全フッ素化ポリエーテル;ソルベイソレクシス(株)製)10.0部、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.55部、ジブチルスズジメトキシド0.3部をミキサーで混合、脱泡して組成物4を得た。
Figure 2008101113
この組成物を実施例1と同様に、厚さ2mmのシート状に成型して23℃にて7日間硬化させ、JIS K 6251およびJIS K 6253に従いゴムの物性(引張強さ、切断時伸び、硬さ)を測定した。また、JIS K 6850に準じて、接着厚さ1mmのせん断接着試験片を作製し、23℃にて7日間硬化させた後の接着力を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例3において、FOMBLIN Y45(完全フッ素化ポリエーテル;ソルベイソレクシス(株)製)を配合しないこと以外は同処方で組成物5を得た。
この組成物を実施例1と同様に、厚さ2mmのシート状に成型して23℃にて7日間硬化させ、JIS K 6251およびJIS K 6253に従いゴムの物性(引張強さ、切断時伸び、硬さ)を測定した。また、JIS K 6850に準じて、接着厚さ1mmのせん断接着試験片を作製し、23℃にて7日間硬化させた後の接着力を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2008101113
実施例1、2と比較例1および実施例3と比較例2を比べると、完全フッ素化ポリエーテルを配合した組成物の硬化物は切断時伸びが大きく、これによって低モジュラス化していることがわかる。また、接着性も向上していることがわかる。


Claims (2)

  1. 〔A〕下記一般式(1):
    Z−R1−Rf−R1−Z (1)
    〔式中、Rfは2価のパーフルオロポリエーテル含有基であり、R1は結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びイオウ原子よりなる群から選ばれた少なくとも1種の原子を介在してもよいし、アミド結合又はスルホンアミド結合を含有してもよい、置換又は非置換の2価の炭化水素基であり、またZは下記一般式(2):
    Figure 2008101113

    (R2、R3は同一又は異種の置換又は非置換の1価炭化水素基である。)で表される基である。〕で示される含フッ素有機ケイ素化合物、
    〔B〕下記一般式(3)又は(4):
    (YO)SiR 4−e (3)
    Figure 2008101113

    (式中、Yは下記から選ばれる1価の基であり、
    Figure 2008101113

    は1価の有機基、Rは置換又は非置換の1価炭化水素基である。RおよびRfは上記と同様であり、eは2、3または4であり、fは1、2または3である。)で示される有機ケイ素化合物、
    〔C〕縮合促進剤、
    〔D〕完全フッ素化ポリエーテル
    を含有してなることを特徴とする硬化性組成物。
  2. 〔D〕完全フッ素化ポリエーテルが、下記一般式(6)で示されるものであることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
    Rf”O−(C2gO)−Rf” (6)
    [ここで、gは1〜6の整数、qは2〜200、Rf”はC2f+1−(fは1〜6、特に1〜3の整数)であらわされる基である。]
JP2006284859A 2006-10-19 2006-10-19 硬化性組成物 Expired - Fee Related JP5338024B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006284859A JP5338024B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006284859A JP5338024B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008101113A true JP2008101113A (ja) 2008-05-01
JP5338024B2 JP5338024B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=39435693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006284859A Expired - Fee Related JP5338024B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5338024B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3597654A4 (en) * 2017-03-17 2020-12-23 Daikin Industries, Ltd. SILANE COMPOUND CONTAINING A PERFLUORO (POLY) ETHER GROUP
WO2021125061A1 (ja) * 2019-12-19 2021-06-24 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物
JP6945087B1 (ja) * 2019-12-19 2021-10-06 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09157526A (ja) * 1995-12-11 1997-06-17 Shin Etsu Chem Co Ltd シリコーン製高分子碍子
JPH11236509A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性組成物
JP2004045142A (ja) * 2002-07-10 2004-02-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 半導体圧力センサ装置
JP2006022223A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性フルオロポリエーテル組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09157526A (ja) * 1995-12-11 1997-06-17 Shin Etsu Chem Co Ltd シリコーン製高分子碍子
JPH11236509A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性組成物
JP2004045142A (ja) * 2002-07-10 2004-02-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 半導体圧力センサ装置
JP2006022223A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Shin Etsu Chem Co Ltd 硬化性フルオロポリエーテル組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3597654A4 (en) * 2017-03-17 2020-12-23 Daikin Industries, Ltd. SILANE COMPOUND CONTAINING A PERFLUORO (POLY) ETHER GROUP
US11814537B2 (en) 2017-03-17 2023-11-14 Daikin Industries, Ltd. Silane compound containing perfluoro (poly ) ether group
WO2021125061A1 (ja) * 2019-12-19 2021-06-24 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物
JP6928187B1 (ja) * 2019-12-19 2021-09-01 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物
JP6945087B1 (ja) * 2019-12-19 2021-10-06 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP5338024B2 (ja) 2013-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6218499B1 (en) Curable compositions
JP2995308B2 (ja) 硬化性組成物
JPH05117521A (ja) 硬化性組成物
EP0610629B1 (en) Curable organopolysiloxane compositions
JP2782406B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP4912754B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
WO2017187762A1 (ja) 末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物及びその製造方法、室温硬化性組成物、シーリング材並びに物品
JP5545717B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
CN114746506A (zh) 固化性组合物
CN114746507A (zh) 固化性组合物
CN114761489A (zh) 固化性组合物
CN114761490A (zh) 固化性组合物
JP3772989B2 (ja) 硬化性組成物
JP2018087348A (ja) 室温硬化性組成物、シーリング材及び物品
JP5405784B2 (ja) 室温硬化性ケイ素基含有ポリマー組成物およびその製造方法
JP2995309B2 (ja) 硬化性組成物
JP5338024B2 (ja) 硬化性組成物
EP3705527A1 (en) Curable composition
JP2010084063A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP3617568B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP4885540B2 (ja) 硬化性組成物
JP3350347B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP3232221B2 (ja) 室温硬化性フッ素ポリマー系組成物
JP3979479B2 (ja) 硬化性組成物
JP2582685B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5338024

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees