JP2008101113A - 硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
〔B〕下記一般式(3)又は(4):
(YO)eSiR4 4−e (3)
【化1】
(Yは1価の基、R4は1価有機基、R5は1価炭化水素基、R1、Rfは上記に同じ、eは2、3又は4、fは1、2又は3)で示される有機ケイ素化合物、〔C〕縮合促進剤、〔D〕完全フッ素化ポリエーテルを含有する硬化性組成物。
【効果】 本発明の組成物は室温で硬化し、深部硬化性に優れ、その硬化物は低モジュラスで応力緩和効果が大きく、シーリング材、ポッティング材、コーティング材、接着剤等に適用して振動や温度変化による歪を低減し得る。
【選択図】 なし
Description
〔A〕下記一般式(1):
Z−R1−Rf−R1−Z (1)
〔式中、Rfは2価のパーフルオロポリエーテル含有基であり、R1は結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びイオウ原子よりなる群から選ばれた少なくとも1種の原子を介在してもよいし、アミド結合又はスルホンアミド結合を含有してもよい、置換又は非置換の2価の炭化水素基であり、またZは下記一般式(2):
〔A〕含フッ素有機ケイ素化合物
本発明の〔A〕成分の含フッ素有機ケイ素化合物は、上記一般式(1)で表わされるように、両末端にSi−OH基を有するフッ素化ポリエーテルである。
−CF2O−
−CF2CF2O−
−CF2CF2CF2O−
−CF(CF3)CF2O−
−CF2CF2CF2CF2O−
−CF2CF2CF2CF2CF2CF2O−
−C(CF3)2O−
−CF2O−
−CF2CF2O−
−CF2CF2CF2O−
−CF(CF3)CF2O−
また、上記の反応において、付加反応、脱水素反応、加水分解反応は常法によって行うことができる。
本発明の〔B〕成分の有機ケイ素化合物は、上記一般式(3)又は(4)で表わされるように、水分を必要とせずにSi−OH基と縮合反応するSi−OY基を分子中に2個以上有する化合物である。
Rf1−R1− (5)
ここで、式(5)中、Rf1は1価のパーフルオロエーテル含有基であり、上記Rfの片末端がCfF2f+1−(fは1〜6、特に1〜3の整数)であらわされる基、具体的には、CF3O−、CF3CF2O−、CF3CF2CF2O−、(CF3)2CFO−、CF3CF2CF2CF2O−等で封鎖された構造のものが例示される。R1は上記の通りの意味を有する。
本発明の〔C〕成分の縮合促進剤は、上記Si−OH基とSi−OY基の縮合反応を促進する作用を有するものである。この促進剤としては、例えば、鉛−2−エチルオクトエート、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ブチルスズトリ−2−エチルヘキソエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、亜鉛−2−エチルヘキソエート、カプリル酸第1スズ、ナフテン酸スズ、オレイン酸スズ、ブチル酸スズ、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛、トリフルオロ酢酸アンモニウム塩、トリフルオロ酢酸−ジエチルアミン塩等の有機カルボン酸の金属塩又はアミン塩;パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ピクリン酸などの有機酸;チタンテトラノルマルブトキシド、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド、チタンジイソプロポキシ−ビス(トリエタノールアミネート)、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジイソイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトネート)、チタンジイソイソプロポキシ−ビス(エチルアセトアセテート)、オルガノシロキシチタン、β−カルボニルチタン等の有機チタン化合物;ジルコニウムテトラノルマルブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシ−ビス(エチルアセトアセテート)等の有機ジルコニウム化合物;アルコキシアルミニウム化合物;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸リチウム等の低級脂肪酸のアルカリ金属塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;及び、テトラメチルグアニジン、下記式等のグアニジル基を含有するシラン及びシロキサンのグアニジル化合物を挙げることができる。これらの中で、スズ化合物、チタン化合物、有機酸及びグアニジル化合物が好ましく、特にグアニジル化合物が組成物を迅速に硬化させると共に、得られる硬化物の接着性を改善する点でより好ましい。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせてもよい。
本発明の〔D〕成分の完全フッ素化ポリエーテルは、例えば下記一般式(6)で示されるものを挙げることができる。
Rf”O−(CgF2gO)q−Rf” (6)
ここで繰り返し単位−CgF2gO−は前記と同様で、炭素数1〜6、特に1〜3の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキレン基、qは2〜200、好ましくは2〜150、更に好ましくは2〜100の整数であり、Rf”はCfF2f+1−(fは1〜6、特に1〜3の整数)であらわされる基、具体的にはCF3O−、CF3CF2O−、CF3CF2CF2O−、(CF3)2CFO−、CF3CF2CF2CF2O−等があげられる。
−CF2O−
−CF2CF2O−
−CF2CF2CF2O−
−CF(CF3)CF2O−
−CF2CF2CF2CF2O−
−CF2CF2CF2CF2CF2CF2O−
−C(CF3)2O−
中でも好ましいものは−CF2O−、−CF2CF2O−、−CF2CF2CF2O−、−C(CF3)FCF2O−である。
Rf”−O−(CF2O)i(CF2CF2O)j−Rf”
(式中、Rf”は上記と同じであり、i及びjはそれぞれ1〜300の整数。)
CF3O−(CF2CF2CF2O)n−CF2CF3
CF3−[(OCF2CF2)n(OCF2)m]−O−CF3
(m+n=1〜200、m=1〜200、n=1〜200)
硬化物の物性を調整する等のために、種々の配合剤を添加することも可能である。例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリプロペノキシシラン、ビニルトリブタノキシムシラン、メチルトリアセトキシシラン等の保存安定剤;煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、炭素粉末、タルク、ベントナイト等の補強剤;アスベスト、ガラス繊維、有機繊維等の繊維質充填剤;顔料、染料等の着色剤;ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤;耐寒性向上剤;脱水剤;防錆剤;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等の接着性向上剤;トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位よりなる網状ポリシロキサン等の液状補強剤が挙げられる。
本発明の硬化性組成物を1液型として調製する場合、前記の〔A〕〜〔D〕成分、及び必要に応じてその他の配合剤を乾燥雰囲気中で均一に混合することにより、組成物を得ることができる。また、2液型として調製する場合には、例えば〔A〕成分を含む液と、〔B〕成分と〔C〕成分を含む液との2液梱包とし、硬化物を使用する時にこれら2液を混合する。なお、〔D〕成分はどちら側に配合しても良い。2液型は、2液を例えば二連カートリッジに梱包し、ミキサー付きノズルより混合押出しすることも可能であるので、作業しやすいという効果がある。混合時の温度は、室温〜60℃の範囲がよい。
下記式(7)で示される含フッ素有機ケイ素化合物100部、下記式(8)で示される含フッ素有機ケイ素化合物15.0部、表面をステアリン酸で処理したコロイダル炭酸カルシウム25部、DEMNUM S−65(完全フッ素化ポリエーテル;ダイキン工業(株)製)5.0部、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.57部、ジブチルスズジメトキシド0.5部をミキサーで混合、減圧脱泡して組成物1を得た。
実施例1で使用したDEMNUM S−65(完全フッ素化ポリエーテル;ダイキン工業(株)製)の配合量を10部にした以外は同処方で組成物2を得た。
式(7)の含フッ素有機ケイ素化合物100部、ビニルトリイソプロペノキシシラン1.13部、〔(CH3)2N〕2C=N(CH2)3Si(OCH3)30.2部及び平均粒径1.5μmの粉砕シリカ15部をミキサーで混合、脱泡して組成物3を得た。
実施例1において、DEMNUM S−65(完全フッ素化ポリエーテル;ダイキン工業(株)製)を配合しないこと以外は同処方で組成物3を得た。この組成物を実施例1と同様に、厚さ2mmのシート状に成型して23℃にて7日間硬化させ、JIS K 6251およびJIS K 6253に従いゴムの物性(引張強さ、切断時伸び、硬さ)を測定した。また、JIS K 6850に準じて、接着厚さ1mmのせん断接着試験片を作製し、23℃にて7日間硬化させた後の接着力を測定した。結果を表1に示す。
式(7)の含フッ素有機ケイ素化合物100部、式(8)の含フッ素有機ケイ素化合物5.4部、下記式(9)で示される含フッ素有機ケイ素化合物10.0部、表面をステアリン酸で処理したコロイダル炭酸カルシウム25部、FOMBLIN Y45(完全フッ素化ポリエーテル;ソルベイソレクシス(株)製)10.0部、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.55部、ジブチルスズジメトキシド0.3部をミキサーで混合、脱泡して組成物4を得た。
実施例3において、FOMBLIN Y45(完全フッ素化ポリエーテル;ソルベイソレクシス(株)製)を配合しないこと以外は同処方で組成物5を得た。
Claims (2)
- 〔A〕下記一般式(1):
Z−R1−Rf−R1−Z (1)
〔式中、Rfは2価のパーフルオロポリエーテル含有基であり、R1は結合途中に酸素原子、窒素原子、ケイ素原子及びイオウ原子よりなる群から選ばれた少なくとも1種の原子を介在してもよいし、アミド結合又はスルホンアミド結合を含有してもよい、置換又は非置換の2価の炭化水素基であり、またZは下記一般式(2):
(R2、R3は同一又は異種の置換又は非置換の1価炭化水素基である。)で表される基である。〕で示される含フッ素有機ケイ素化合物、
〔B〕下記一般式(3)又は(4):
(YO)eSiR4 4−e (3)
(式中、Yは下記から選ばれる1価の基であり、
R4は1価の有機基、R5は置換又は非置換の1価炭化水素基である。R1およびRfは上記と同様であり、eは2、3または4であり、fは1、2または3である。)で示される有機ケイ素化合物、
〔C〕縮合促進剤、
〔D〕完全フッ素化ポリエーテル
を含有してなることを特徴とする硬化性組成物。 - 〔D〕完全フッ素化ポリエーテルが、下記一般式(6)で示されるものであることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
Rf”O−(CgF2gO)q−Rf” (6)
[ここで、gは1〜6の整数、qは2〜200、Rf”はCfF2f+1−(fは1〜6、特に1〜3の整数)であらわされる基である。]
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