JP3232221B2 - 室温硬化性フッ素ポリマー系組成物 - Google Patents

室温硬化性フッ素ポリマー系組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縮合硬化型の室温
硬化性フッ素ポリマー系組成物に関するものであり、特
に速硬化性および深部硬化性に優れる組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】縮合硬化型の室温硬化性組成物として
は、主鎖がオルガノポリシロキサン構造またはポリオキ
シアルキレン構造からなり、分子鎖両末端に架橋点を有
するものを主成分とするものが従来知られている。該組
成物は、硬化前は液状であるので加工性に優れており、
しかも得られる硬化物は耐熱性、耐候性、電気特性、加
工性等が優れていることから、様々な分野で使用されて
いる。しかし、耐薬品性、耐溶剤性および撥油性に劣る
のでその用途が限られる。これに対し、主鎖が含フッ素
ポリマー構造からなり、分子鎖の両末端に加水分解性基
を有するフッ素ポリマーを主成分とし、さらに架橋剤お
よび場合によっては触媒を含有してなる室温硬化性フッ
素ポリマー系組成物が、例えば特公昭63-61336号公報、
米国特許3950588 号およびヨーロッパ特許0151877 号に
記載されている。これらの組成物の硬化は、前記のフッ
素ポリマーの末端に有する加水分解性基が架橋剤と大気
中の水とにより脱水縮合して架橋することで進行する。
この室温硬化性フッ素系ポリマー系組成物は、硬化前は
加工性に優れ、硬化により得られる硬化物は耐熱性、耐
候性、電気特性に優れるばかりでなく、耐薬品性、耐溶
剤性および撥油性にも優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の室温硬化性フッ素ポリマー系組成物は、大気中に放
置しても、主鎖がオルガノポリシロキサンやポリオキシ
アルキレンからなるポリマーを主成分とする硬化性組成
物に比べて硬化速度が遅く、特に深部の硬化には長時間
を要する。例えば、前記の硬化性フッ素ポリマー系組成
物を、大気中、室温でその表面から5mmまで硬化させ
るのに、1〜2週間の時間を要する。すなわち、速硬化
性および深部硬化性が著しく劣るという欠点を有する。
これは、大気中の水分がフッ素ポリマー内に透過しにく
いためである。したがって、本発明の目的は、速硬化性
および深部硬化性にも優れた室温硬化性フッ素ポリマー
組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の(A) 〜
(C) の3成分を必須成分として配合することにより、上
記の課題を解決したものである。すなわち、本発明によ
れば、 (A) 主鎖中にパーフルオロアルキレン構造およびパーフ
ルオロポリエーテル構造からなる群から選ばれる少なく
とも1種を有し、かつ分子鎖両末端に加水分解性シリル
基を有する直鎖状フッ素ポリマー化合物、 (B) 1分子中にシラノール基を少なくとも2個有する有
機ケイ素化合物 前記(A)成分100重量部当り0.0
1〜200重量部、および、 (C) 縮合促進剤 前記(A)成分と(B)成分との合計10
0重量部当り0.01〜5重量部を含有してなる室温硬化性
フッ素ポリマー系組成物が提供される。また、本発明
は、上記の組成物を硬化させることからなる硬化物の製
造方法をも提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
なお、以下の記載中、Meはメチル基を、Phはフェニ
ル基を意味する。
【0006】(A) 直鎖状フッ素ポリマー化合物 (A) 成分の直鎖状フッ素ポリマー化合物(以下、フッ素
ポリマー(A) という)は、本発明の組成物の主成分であ
る。
【0007】このフッ素ポリマー(A) の好ましい例は、
下記の一般式(1): Y-[ R1 -( Rf -R2 ) a -Rf -R1]-Y (1) 〔式中、Rf はパーフルオロアルキレン基、2価のパー
フルオロポリエーテル基またはパーフルオロアルキレン
基と2価のパーフルオロポリエーテル基の組合せからな
る2価の基であり、R1 およびR2 は同一でも異なって
もよく、置換または非置換の2価炭化水素基(ただし、
該炭化水素基は酸素原子、窒素原子およびケイ素原子の
1種または2種以上を含んでもよい)であり、aは0以
上、好ましくは0〜10の整数であり、Yは加水分解性
シリル基である〕で示されるものである。一般式(1) に
おいて、Rfにより表されるパーフルオロアルキレン基と
しては、例えば一般式(2) : −Cm 2m− (2) 〔ただし、mは1〜10の整数であり、好ましくは1〜6
の整数である〕で示す直鎖状または分岐状のものが挙げ
られる。
【0008】また、Rfにより表される2価のパーフルオ
ロポリエーテル基としては、一般式(3) : -(Rf '-O) q - (3) 〔式中、複数のRf 'は同一または異なってもよく、炭素
原子数1〜6、好ましくは炭素原子数1〜3の直鎖状ま
たは分岐状のパーフルオロアルキレン基であり、qは1
〜500 の整数、好ましくは2〜400 の整数、さらに好ま
しくは10〜200 の整数である〕で示すものが挙げられ
る。一般式(3) において、式:-(Rf '-O) - の構造単位
の具体例としては、-CF2O-, -CF2CF2O-, -CF2CF2CF2O-,
-CF(CF3)CF2O-, -CF2CF2CF2CF2O-,-CF2CF2CF2CF2CF2CF
2O-, および -C(CF3)2O-等が挙げられる。特に好まし
いのは、-CF2O-, -CF2CF2O-, -CF2CF2CF2O- および -CF
(CF3)CF2O- である。
【0009】Rf の具体例としては、-C4F8-, -C6F12
-, -[CF(CF3)OCF2]3[CF2OCF(CF3)]2-,-[CF(CF3)OCF2]
15[CF2OCF(CF3)]15-,-[CF(CF3)OCF2] m [CF2OCF(CF3)]n
-〔ただし、n+mは平均値で38である〕,-CF2CF2OC
F2(CF2)2CF2OCF2CF2-,-CF2CF2OCF2CF(CF3)OCF2(CF2)2CF
2OCF(CF3)CF2OCF2CF2-,-CF2(OCF2CF2) n (OCF2)mOCF2-
〔ただし、nは平均値で5〜50の整数、mは平均値で1
〜10の整数である〕,-CF(CF3)[OCF(CF3)CF2] n (OCF2)m
OCF(CF3)-〔ただし、nは平均値で5〜50の整数、mは
平均値で1〜10の整数である〕,-CF2CF2(OCF2CF2CF2)
n OCF2CF2 -〔ただし、nは平均で5〜100 の整数であ
る〕,-[CF(CF3)OCF2]n [CF2OCF(CF3)]m-〔ただし、n+
mは平均値で2〜 200の整数、好ましくは30〜110 の整
数である〕および-[CF(CF3)OCF2]n (CF2)2 [CF2OCF(C
F3)]m -〔ただし、n+mは平均値で20〜110 の整数〕
が挙げられる。
【0010】R1 およびR2 は、炭素原子数1〜20の2
価炭化水素基が好ましく、特に炭素原子数2〜10の炭化
水素基が好ましい。具体的には、メチレン基、エチレン
基、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン基、ヘ
キサメチレン基等のアルキレン基; シクロヘキシレン基
等のシクロアルキレン基; フェニレン基、トリレン基、
キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリ
ーレン基;これらの基の水素原子の一部または全部をハ
ロゲン原子で置換した基;および置換または非置換のア
ルキレン基とアリーレン基の組合せが例示される。
【0011】R1 およびR2 は、その構造中に酸素原
子、窒素原子およびケイ素原子の1種または2種以上を
含んでもよい。この場合、酸素原子、窒素原子およびケ
イ素原子は、それぞれ、−O−または=C=O結合;−
NR’−結合〔R’は、水素原子、アリール基または炭
素原子数1〜8、特に1〜6のアルキル基である〕;下
記に示すような直鎖状または環状のオルガノシロキシ基
・オルガノシリレン基として炭化水素基内にまたは炭化
水素基の末端に存在することができる。
【0012】
【化1】 〔ただし、R''は置換または非置換の炭素原子数1〜8
の1価炭化水素基であり、R''' はアリーレン基または
炭素原子数1〜6のアルキレン基であり、nは0〜10
の整数、好ましくは0〜5の整数である。〕 上記のR''として、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert- ブチ
ル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル
基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプ
チル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プ
ロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテ
ニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケ
ニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル
基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フ
ェニルプロピル基等のアラルキル基;およびこれらの基
の水素原子の一部または全部をハロゲン原子で置換した
基(例えば、クロロメチル基、ブロモエチル基、クロロ
プロピル基、トリフルオロプロピル基、ノナフルオロヘ
キシル基)が挙げられる。R1 およびR2 の具体例とし
て、下記の基を例示することができる。
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】一般式(1) におけるa の範囲は、好ましく
は0〜10、特に好ましくは0〜5である。
【0020】フッ素ポリマー(A) が両末端に有する加水
分解性シリル基としては、例えば下記一般式(4) : −SiR''3-b b (4) 〔ここで、Xは加水分解性基であり、R''は置換または
非置換の炭素原子数1〜8の1価炭化水素基であり、b
は1〜3の整数である〕で示されるものがある。一般式
(4) の加水分解性基(X) として、カルボキシル基、ケト
オキシム基、アルコキシ基、アルケノキシ基、アミノ
基、アミノキシ基、アミド基およびフッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲン原子を例示することができる。
【0021】(A) 成分の直鎖状化合物は、25℃におい
て、通常25〜1,000,000 cSt、好ましくは100 〜100,000
cStの粘度であればよい。この粘度が低すぎると、物理
的強度に優れた硬化物を得られない。逆に、高すぎる
と、得られる組成物の粘度も高くなり、組成物を使用す
るときの作業性が悪くなる。
【0022】(B) シラノール基を有する有機ケイ素化合
本発明の組成物は、従来の縮合硬化型の室温硬化性フッ
素ポリマー系組成物と異なり、大気中から供給される水
によって行われる架橋反応と平行して、以下の反応が同
時に起こる。すなわち、フッ素ポリマー(A) とシラノー
ル基を有する有機ケイ素化合物( 以下、シラノール化合
物(B) という) との間で、以下の一般式(5) :
【0023】
【化8】 〔ここで、Xは加水分解性基である〕
【0024】で表される縮合反応が起こり、架橋が形成
される。したがって、深部においても迅速に硬化させる
ことができる。
【0025】シラノール化合物(B) は、分子中にシラノ
ール基を少なくとも2個有し、一般式(5) の反応が起こ
るものであればよい。例えば、分子鎖両末端にシラノー
ル基を有する化合物として、一般式(6) :
【0026】
【化9】 〔式中、Cは1以上の整数であり、R''は、前記と同じ
意味である〕および一般式(7):
【化10】
【0027】〔式中、R3 は置換または非置換の炭素原
子数1〜20、特に炭素原子数2〜10の2価炭化水素基で
あり、CおよびR''は、前記と同じ意味である〕に示さ
れる化合物が挙げられる。R3 は、具体的には、メチレ
ン基、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、
ブチレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基;シク
ロヘキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン
基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェ
ニレン基等のアリーレン基;これらの基の水素原子の一
部または全部をハロゲン原子等で置換した基;およびこ
れらの置換または非置換のアルキレン基、アリーレン基
の組合せが例示される。この中で、メチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、
シクロヘキシレン基およびフェニレン基が好ましく、特
にエチレン基、プロピレン基、ブチレン基およびフェニ
レン基が好ましい。また、分子内にシラノール基を有す
る化合物として、R''3 SiO1/2 、R''2 SiO、R''SiO3/2
および SiO2 単位の1種または2種以上の組合せとシラ
ノール基との結合で構成される樹脂状化合物が挙げられ
る。上記樹脂状化合物中の構成単位同志は、直接結合し
ていてもよいし、2価以上の炭化水素基を介して結合し
ていてもよい。
【0028】シラノール化合物(B) の量は、硬化物が求
められる物性を損なわない範囲であり、かつ、フッ素ポ
リマー(A) の加水分解性シリル基と反応するために十分
な量であればよい。フッ素ポリマー(A)100重量部に対し
て、シラノール化合物(B)0.01 〜200 重量部であり、
〜100 重量部がより好ましい。シラノール化合物(B)が
少なすぎると、深部硬化性を十分に発現できない。逆
に、多すぎると、目的とする耐薬品性、耐溶剤性および
撥油性の物性を得ることができない。
【0029】(C) 縮合促進剤 (C) 成分の縮合促進剤(以下、縮合促進剤(C) という)
は、フッ素ポリマー(A) とシラノール化合物(B) との縮
合反応を促進する働きをもつ。この促進剤には、加水分
解性シリル基とシラノール基との縮合反応を促進する触
媒として公知のものを使用できる。例えば、鉛−2−エ
チルオクトエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチ
ルスズジラウレート、ブチルスズトリ−2−エチルヘキ
ソエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2
−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエ
ート、亜鉛−2−エチルヘキソエート、カプリル酸第1
スズ、ナフテン酸スズ、オレイン酸スズ、ブチル酸ス
ズ、ナフテン酸チタン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コ
バルト、ステアリン酸亜鉛、トリフルオロ酢酸アンモニ
ウム塩、トリフルオロ酢酸−ジエチルアミン塩等の有機
カルボン酸の金属塩またはアミン塩;パラトルエンスル
ホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ピクリン
酸などの有機酸;テトラブチルチタネート、テトラ−2
−エチルヘキシルチタネート、トリエタノールアミンチ
タネート、テトラ(イソプロペニルオキシ)チタネート
等の有機チタン酸エステル;オルガノシロキシチタン、
β−カルボニルチタン等の有機チタン化合物;アルコキ
シアルミニウム化合物;3−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレ
ンジアミン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラ
ン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン
化合物およびその塩;ベンジルトリエチルアンモニウム
アセテート等の第4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、
酢酸ナトリウム、シュウ酸リチウム等の低級脂肪酸のア
ルカリ金属塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチル
ヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミ
ン;および、テトラメチルグアニジン、下記式:
【0030】
【化11】
【0031】等のグアニジル基を含有するシランおよび
シロキサンのグアニジル化合物を挙げることができる。
これらの中で、スズ化合物、チタン化合物、有機酸およ
びグアニジル化合物が好ましく、特にグアニジル化合物
が組成物を迅速に硬化させるともに、得られる硬化物の
接着性を改善する点でより好ましい。これらは1種単独
でも2種以上を組合せでもよい。
【0032】縮合促進剤(C) の量は、フッ素ポリマー
(A) とシラノール化合物(B) の合計100 重量部に対し
、0.01〜5重量部であり、好ましくは0.05〜2重量部
である。
【0033】その他の配合剤 硬化物の物性を調整する等のために、種々の配合剤を添
加することも可能である。例えば、メチルトリメトキシ
シラン、メチルトリプロペノキシシラン、ビニルトリブ
タノキシムシラン、メチルトリアセトキシシラン等の保
存安定剤;煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、石英粉末、炭素粉末、タルク、
ベントナイト等の補強剤;アスベスト、ガラス繊維、有
機繊維等の繊維質充てん剤;顔料、染料等の着色剤;ベ
ンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤;耐寒性向上
剤;脱水剤;防錆剤;β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン等
の接着性向上剤;トリオルガノシロキシ単位およびSi
2 単位よりなる網状ポリシロキサン等の液状補強剤が
挙げられる。
【0034】室温硬化性組成物の調製 本発明の室温硬化性組成物を1液型として調製する場
合、前記の(A) 〜(C) 成分および必要に応じてその他の
配合剤を乾燥雰囲気中で均一に混合することにより、組
成物を得ることができる。2液型として調製する場合に
は、例えばフッ素ポリマー(A) と縮合促進剤(C)を含む
液と、シラノール化合物(B) を含む液との2液梱包と
し、硬化物を使用するときに、これら2液を混合する。
2液型は、2液を例えば二連カートリッジに同体積ずつ
梱包し、ミキサー付きノズルより混合押出しするという
ように1:1に配分することも可能であるので、作業し
やすいという効果がある。混合時の温度は、室温〜60
℃の範囲がよい。本発明の室温硬化性組成物を硬化して
得られる硬化物は、自動車用オイルシール材、化学装置
のシーリング材、電気電子用シーリング材、ポッティン
グ材等に有用である。
【0035】
【実施例】本発明の条件を満たす実施例および条件を満
たさない比較例により、本発明を具体的に説明する。 〔実施例1〕室温硬化性組成物の調製 下記式:
【0036】
【化12】 〔式中、aは平均値1であり、Rfは式:
【0037】
【化13】 (ここで、m+nは平均値で38である)で表され、R2 は、式:
【0038】
【化14】 で表される2価の基である〕
【0039】 で示される直鎖状化合物〔粘度34200 cSt(25℃) 、分子鎖末端がトリメトキシシ リル基で封鎖〕 100 重量部 ジメチルポリシロキサン〔粘度730 cSt(25 ℃) 、分子鎖末端がシラノール基で 封鎖〕 50 重量部 下記式: HOSi(Me2)OSi(Me2)OH で示されるシラノール化合物 3.3 重量部 ジブチルスズジラウレート 0.2 重量部 沈降性シリカ 25 重量部 および 煙霧質シリカ 4 重量部 を無水の状態で混合して、室温硬化性組成物を調製し
た。速硬化性の試験 得られた組成物の速硬化性を試験するため、厚さ2mm
の型に流し込んで成形した。得られたシートを20℃、50
%RHの雰囲気下で24時間放置したところ、シート全体
の硬化が確認された。そして、該硬化物のゴム物性を、
JIS-K-6301に準拠して測定した。その結果、硬さは45(
スプリング式硬さ試験機A 型で測定) 、伸びは190%、そ
して、引張強度は26(Kgf/cm2) であった。深部硬化性の試験 得られた組成物の深部硬化性を試験するため、直径20m
m、長さ100 mmのガラス製円筒管に注入した。この円
筒管を20℃、50%RHの雰囲気下で24時間放置し、その
後、円筒管を破壊して、組成物を取り出したところ、硬
化により生成したゴム状部分の厚みは、100mm であっ
た。
【0040】〔比較例1〕実施例1の成分のジメチルポ
リシロキサンおよびシラノール化合物を使用しなかった
以外は実施例1と同様の条件で実験を行った。しかし、
速硬化性の試験では、組成物はほとんど硬化しなかった
ため、硬化物のゴム物性を測定できなかった。また、深
部硬化性の試験では、ゴム状に硬化した部分の厚みは0.
6 mmであった。
【0041】〔実施例2〕 下記式:
【0042】
【化15】 〔式中、aは平均値2であり、Rfは式:
【0043】
【化16】 (ここで、m+nは平均値で38である)で表され、R2 は、式:
【0044】
【化17】 で表される2価の基である〕
【0045】 で示される直鎖状化合物〔粘度84700 cSt (25℃)、分子鎖末端がトリメトキシ シリル基で封鎖〕 100 重量部 ジメチルポリシロキサン〔粘度4800 cSt(25 ℃) 分子鎖末端がシラノール基で封 鎖〕 50 重量部 平均組成がMe0.6SiO1.7 であり、シラノール基量が0.09モル/ 100 gであるオル ガノポリシロキサン樹脂 25 重量部 ジブチルスズジオクテート 0.5 重量部 および 煙霧質シリカ 10 重量部 を無水の状態で混合して室温硬化性組成物を調製した。
得られた組成物の速硬化性を試験するため、実施例1と
同様の条件で実験を行った。そして、得られた硬化物の
ゴム物性をJIS-K-6301に準拠して測定した。その結果を
表1に示す。
【0045】〔実施例3〕 下記式:
【0046】
【化18】 〔式中、aは平均値2であり、Rfは式:
【0047】
【化19】 (ここで、m+nは平均値で38である)で表され、R2 は、式:
【0048】
【化20】 で表される2価の基である〕
【0049】 で示される直鎖状化合物〔粘度25300 cSt (25℃)、分子鎖末端がトリメトキシ シリル基で封鎖〕 100 重量部 下記式: HO- [Si(Me2)O] P -H で示されるジメチルポリシロキサン〔p は平均値で15〕 25 重量部 ジブチルスズジメトキサイド 0.3 重量部 粉砕シリカ 50 重量部 および 煙霧質シリカ 8 重量部 を無水の状態で混合して室温硬化性組成物を調製した。
得られた組成物の速硬化性を試験するため、実施例1と
同様の条件で実験を行った。そして、得られた硬化物の
ゴム物性をJIS-K-6301に準拠して測定した。その結果を
表1に示す。
【0050】〔実施例4〕 下記式:
【0051】
【化21】 〔式中、Rfは式:
【0052】
【化22】 (ここで、m+nは平均値で94である) で表される2価の基である〕
【0053】 で示される直鎖状化合物〔粘度18700 cSt (25℃)、分子鎖末端がメチルジアセ トキシシリル基で封鎖〕 100 重量部 下記式: HO- [Si(Me2)O] P -H で示されるジメチルポリシロキサン〔p は平均値で15〕 35 重量部 ジフェニルジヒドロキシシラン 4.3 重量部 γ- アミノプロピルトリエトキシシラン 1.0 重量部 ジブチルスズジメトキサイド 0.2 重量部 煙霧質シリカ 10 重量部 および アセチレンブラックカーボン 1 重量部 を無水の状態で混合して室温硬化性組成物を調製した。
得られた組成物の速硬化性を試験するため、実施例1と
同様の条件で実験を行った。そして、得られた硬化物の
ゴム物性をJIS-K-6301に準拠して測定した。その結果を
表1に示す。
【0054】
【表1】 [注] JIS-A : スプリング式硬さ試験機A 型を用いる測定
【0055】
【発明の効果】本発明の室温硬化性フッ素ポリマー系組
成物は、耐熱性、耐候性、電気特性、加工性、耐薬品
性、耐溶剤性および撥油性に優れるばかりでなく、従来
のこの種の組成物が劣っていた速硬化性および深部硬化
性にも優れている。
フロントページの続き (72)発明者 荒井 正俊 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平7−196926(JP,A) 特開 平7−82492(JP,A) 特開 平6−100771(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/06 C08K 5/541 C08L 27/12 C08L 71/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 主鎖中にパーフルオロアルキレン構造
    およびパーフルオロポリエーテル構造からなる群から選
    ばれる少なくとも1種を有し、かつ分子鎖両末端に加水
    分解性シリル基を有する直鎖状フッ素ポリマー化合物、 (B) 1分子中にシラノール基を少なくとも2個有する有
    機ケイ素化合物 前記(A)成分100重量部当り0.0
    1〜200重量部、 および、 (C) 縮合促進剤 前記(A)成分と(B)成分との合計10
    0重量部当り0.01〜5重量部を含有してなる室温硬化性
    フッ素ポリマー系組成物。
  2. 【請求項2】(A) 成分が下記の一般式: Y-[ R1 -( Rf -R2 ) a -Rf -R1]-Y 〔式中、Rf はパーフルオロアルキレン基、2価のパー
    フルオロポリエーテル基またはパーフルオロアルキレン
    基と2価のパーフルオロポリエーテル基の組合せからな
    る2価の基であり、R1 およびR2 は同一でも異なって
    もよく、置換または非置換の2価炭化水素基(ただし、
    該炭化水素基は酸素原子、窒素原子およびケイ素原子の
    1種または2種以上を含んでもよい)であり、aは0以
    上の整数であり、Yは加水分解性シリル基である〕で示
    される化合物である請求項1記載の室温硬化性フッ素ポ
    リマー系組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の組成物を硬化さ
    せることにより得られた硬化物
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