JP2000086881A - 室温で硬化しうるケイ素官能性ポリエーテル組成物 - Google Patents

室温で硬化しうるケイ素官能性ポリエーテル組成物

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JP2000086881A
JP2000086881A JP10261202A JP26120298A JP2000086881A JP 2000086881 A JP2000086881 A JP 2000086881A JP 10261202 A JP10261202 A JP 10261202A JP 26120298 A JP26120298 A JP 26120298A JP 2000086881 A JP2000086881 A JP 2000086881A
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polyether
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Kazuhisa Ono
和久 小野
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GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未硬化状態では適度の流動性を有して作業性
に優れ、室温で硬化して、ダンピング特性に優れ、かつ
接点障害を生じないゴム状弾性体またはゲル状体となる
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)両末端ケイ素官能性ポリエーテ
ル;(B)片末端ケイ素官能性ポリエーテル;および
(C)硬化触媒を含む、室温で硬化しうるケイ素官能性
ポリエーテル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケイ素官能性基を
含有するシリル基またはシロキサニル基が末端に存在す
るポリエーテルをベースポリマーとする室温硬化性組成
物に関し、さらに詳しくは、湿気の存在しない密封条件
下では安定であり、空気中の水分と接触することによ
り、室温で硬化してゴム状弾性体を生じる硬化性組成物
に関し、特に本発明は、ダンピング特性に優れた上記の
室温硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に用いられるような、大気中の湿
気と反応してゴム状に硬化する重合体としては、たとえ
ば、特公昭58−41291号公報に記載されているよ
うなポリエーテルが挙げられる。該ポリエーテルは、ア
リルオキシのようなアルケニルオキシ基を末端に有する
オキシアルキレン重合体を、加水分解性基を有するヒド
ロシリル化合物と反応させることにより得られるポリエ
ーテルである。このようにして得られるポリエーテル
は、末端に加水分解性基含有シリル基を有するシリル化
ポリエーテルであり、空気中の水分の作用により、該加
水分解性基の加水分解および縮合反応によって室温で硬
化する。通常、炭酸カルシウムのような無機質充填材を
配合することにより、建築材料、おもにシーリング材と
して利用されている。しかしながら、このようにシリル
化ポリエーテルを硬化させた、ダンピング性に優れた硬
化物は、得られていない。
【0003】付加反応型または縮合反応型のポリオルガ
ノシロキサン組成物のうち、架橋密度を調整して、硬化
によりゲル状の架橋体を形成するものは、絶縁性やダン
ピング特性に優れており、半導体パッケージや電子部品
の保護、緩衝、スピーカー振動板の固定、換気扇の回転
部のシールなどに広く用いられている。しかしながら、
これらのポリオルガノシロキサン組成物は、ベースポリ
マーのポリオルガノシロキサンに不純物として含まれる
微量の低分子シロキサンが揮発して、電気機器や回路の
接点障害を起こすことが知られており、それを防止する
ためには、ベースポリマーに含まれる低分子シロキサン
を除去するのに煩雑な工程を必要とする。特にシリコン
ウエハーの表面の汚損を防止するには、低分子シロキサ
ンの除去を完全に行う必要がある。
【0004】また、片末端にアルケニル基を有するポリ
エーテルとポリメチルハイドロジェンシロキサンおよび
白金化合物を含む組成物が提案されている(特公昭61
−55538号公報)。このものも、成分中にシロキサ
ンを有するため、前記の組成物と同様の問題がある。ま
た、主に加熱により硬化する型であるため、クリーンル
ームなどの現場施工には不向きであり、スピーカーなど
の音響部品に使用する場合も、加熱することは困難な用
途には用いられないという制約がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、未硬
化状態では適度の流動性を有して作業性に優れ、室温で
硬化して、ダンピング特性に優れ、かつ接点障害を生じ
ないゴム状弾性体またはゲル状体となる室温硬化性組成
物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この目的を
達成するために検討を重ねた結果、ケイ素官能性基含有
シリル基またはシロキサニル基を両末端に有するポリエ
ーテルに、上記の基を片末端のみに有するポリエーテル
を併用することによって、その目的を達成しうることを
見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、 (A)両末端にケイ素官能性基含有シリルまたはシロキ
サニル基を有するポリエーテル; (B)片方の末端にケイ素官能性基含有シリル基または
シロキサニル基を有し、他方の末端に1価の炭化水素基
を有するポリエーテル;および (C)硬化触媒を含む室温で硬化しうるケイ素官能性ポ
リエーテル組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(A)成分の
両末端ケイ素官能性基含有ポリエーテルは、本発明の室
温硬化性組成物のベースポリマーである。(A)成分
は、中間部が直鎖状または分岐状、好ましくは直鎖状の
ポリエーテル部分からなり、両末端にシリル基またはシ
ロキサニル基である末端基が存在し、該末端基には、少
なくとも1個のケイ素官能性基が結合している。
【0009】(A)成分のポリエーテル部分は、一般式
(1): −R1−O− (1) (式中、R1は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
で示されるオキシアルキレン単位からなることが好まし
い。該オキシアルキレン単位としては、オキシエチレン
単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン単位およ
びオキシテトラメチレン単位が例示され、1種でも、2
種以上存在してもよいが、(A)成分が流動性を示して
取扱いが容易であり、また、組成物が硬化後に優れた性
質を示すことから、一般式(2):
【化1】 で示されるオキシプロピレン繰返し単位を含有するポリ
オキシプロピレンが特に好ましい。また、他の繰返し単
位が含まれていてもよく、若干の分岐が含まれていても
よいが、一般式(2)で示される繰返し単位がポリエー
テル部分中に50モル%以上存在することが好ましく、
80モル%以上存在することがさらに好ましい。未硬化
の組成物が適度の流動性を示し、硬化後の組成物が優れ
た機械的性質を有することから、ポリエーテル部分の平
均分子量は300〜50,000の範囲が好ましく、
(A)成分が液状を呈し、その25℃における粘度が1
0,000cP以下になる範囲がさらに好ましく、1,0
00cP以下になる範囲が特に好ましい。
【0010】末端基とポリエーテル部分の間の結合部
は、耐加水分解性を有することから、末端基のケイ素原
子とポリエーテル部分のエーテル酸素原子の間に少なく
とも3個の炭素原子が存在するように、トリメチレン、
テトラメチレンのようなアルキレン基であることが好ま
しい。また、上記のアルキレン基のポリエーテル側に、
さらにエステル結合やイミノ基のような極性を有する基
が存在し、さらに必要に応じてアルキレン基のような炭
素鎖が介在してもよい。
【0011】末端基は、ケイ素官能性基を有するシリル
基またはシロキサニル基である。該末端基は、代表的に
は、一般式(3)、(4)または(5)
【化2】 (式中、R2は、非置換または置換の1価の炭化水素基
または(R3)3SiO−で示されるシロキシ基であり、
2がそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一で
も、異なっていてもよく、R3は、非置換または置換の
1価の炭化水素基またはXであり、シロキシ基の3個の
3は同一でも、異なっていてもよく;R4は、非置換ま
たは置換の1価の炭化水素基またはXであり;Xは、ケ
イ素官能性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それ
らは同一でも、異なっていてもよく;aは、0、1また
は2であり;bは、0、1、2または3であり;mは、
1〜19の整数であり;nは、3〜5の整数であり;R
2〜R4、a、b、mおよびnは、該シリル基またはシロ
キサニル基に少なくとも1個のXが存在するように選択
される)で示される、ケイ素原子数1〜20のシリル基
またはシロキサニル基であり、合成が容易なことから、
シリル基が好ましい。分子中少なくとも2個存在する末
端基は、該末端基中に少なくとも1個のXが存在し、す
なわち、分子中に少なくとも2個のXが存在する。硬化
後の組成物が、ダンピング特性に優れたゴム状弾性体ま
たはゲル状体となるには、各末端基中に1.1〜3個の
Xが存在することが好ましい。
【0012】R2、R3およびR4のうちの1価の非置換
または置換の炭化水素基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシ
ル、ドデシル、テトラデシル、オクタデシルなどの直鎖
状または分岐状のアルキル基;シクロヘキシルなどのシ
クロアルキル基;2−フェニルエチル、2−フェニルプ
ロピルなどのアラルキル基;ビニル、アリルなどのアル
ケニル基;フェニル、トリルなどのアリール基;および
これらの基の水素原子が部分的に置換されたクロロメチ
ル、3,3,3−トリフルオロプロピルなどの置換炭化
水素基が例示され、合成が容易で、Xの反応性が高いこ
とから、メチル基およびビニル基が好ましい。
【0013】ケイ素官能性基Xとしては、水酸基のほ
か;加水分解性基であるメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシなどのアルコキシ基;2−メトキシエトキ
シ、2−エトキシエトキシのような置換アルコキシ基;
イソプロペニルオキシなどのアルケニルオキシ基;アセ
トキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、オクタ
ノイルオキシなどのアシロキシ基;ジメチルケトキシマ
ト、メチルエチルケトキシマト、ジエチルケトキシマト
などのケトオキシマト基;N−メチルアセトアミノなど
の置換カルボニルアミノ基;ブチルアミノ、シクロヘキ
シルアミノなどの置換アミノ基;およびジエチルアミノ
キシなどの置換アミノキシ基が例示され、1種でも、2
種以上であってもよい、該Xは、保存安定性から加水分
解性基が好ましく、合成が容易で、硬化の際に発生する
副生成物による金属の腐食や刺激臭がなく、適度の硬化
速度が得られることから、メトキシ、エトキシのような
低級アルコキシ基がさらに好ましく、メトキシ基が特に
好ましい。
【0014】このような末端基としては、メチルジメト
キシシリル基およびトリメトキシシリル基が好ましく、
メチルジメトキシシリル基が特に好ましい。また、末端
基の一部としてジメチルメトキシシリル基を用いてもよ
い。また、末端基がシロキサニル基の場合も、Xがその
末端単位である上記のシリル基に存在することが好まし
いが、末端基が一般式(5)に示されるような環状シロ
キサニル基の場合には、メチルメトキシシロキシ単位に
存在することが好ましい。
【0015】(A)成分の分子量分布は狭いほうが好ま
しい。ポリエーテルにケイ素官能性基を導入すると、分
子量分布は導入する前のポリエーテルよりも広がる傾向
にあるので、原料ポリエーテルの分子量分布は、できる
だけ狭く、たとえば分子量分布係数が1.6以下である
ことが好ましい。
【0016】本発明の室温硬化性組成物を電気・電子関
連に用いる際の接点障害を防止するためには、(A)成
分中に存在する揮発性低分子物の量を抑制することが有
効である。具体的には、(A)成分および後述の(B)
成分内に存在する、20℃における蒸気圧が0.01To
rr以上である揮発性低分子物の合計量が、(A)成分中
および(B)成分の合計量に対して、0.02重量%以
下であることが好ましく、0.01重量%以下がさらに
好ましい。
【0017】ポリエーテルへのケイ素官能性基および結
合部の導入は、公知の方法で行うことができる。たとえ
ば、以下の方法が挙げられるが、これに限定されるもの
ではない。
【0018】(1)末端に水酸基などの官能基を有する
ポリエーテルに、この官能基に対して反応性を示す活性
基および不飽和基を有する有機化合物を反応させる。た
とえば、アリルアルコールのような、3個以上の炭素原
子を有するアルケニル基含有アルコールに、プロピレン
オキシドのようなアルキレンオキシドを付加させると、
一方の末端にアルケニル基、他方の末端に水酸基を有す
るポリエーテルが得られる。これに塩化アルケニルを反
応させて、末端の水酸基をアルケニル化する。ついで、
得られた反応生成物を、Si−H結合と他のケイ素官能
性基とを有するシラン化合物またはシロキサン化合物、
たとえばトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メ
チルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランなどの
ヒドロシラン類によってヒドロシリル化させる。
【0019】(2)末端に水酸基、エポキシ基、イソシ
アナト基などの官能基を有するポリエーテルに、該官能
基に対して反応性を示す炭素官能性基とケイ素官能性基
とを有するシラン化合物またはシロキサン化合物を反応
させる。
【0020】このような炭素官能性基を有するケイ素官
能性化合物としては、3−(2−アミノエチル)アミノ
プロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピ
ルトリエトキシシランのようなアミノ基含有シラン類;
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メル
カプトプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなメ
ルカプト基含有シラン類;3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシランのようなエポキシ基含
有シラン類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−アクリロキシプロピル(メチル)ジメトキ
シシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラン
類;3−クロロプロピルトリメトキシシランのような塩
素原子含有シラン類;3−イソシアナトプロピルトリメ
トキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシ
シラン、3−イソシアナトプロピル(メチル)ジメトキ
シシランのようなイソシアナト基含有シラン類など;ま
た上記の末端基がエポキシ基の場合、ビニルトリエトキ
シシランのようなビニル基含有シラン類が具体的に例示
されるが、これらに限定されるものではない。
【0021】上記の(1)または(2)の方法のうち、
原料が容易に入手でき、反応もまた容易なことから
(1)の方法が好ましく、(2)のうちでは、室温で反
応が進行することから、末端に水酸基を有するポリエー
テルに、イソシアナト基とケイ素官能性基とを有する化
合物を反応させる方法が好ましい。
【0022】本発明で用いられる(B)成分の片末端ケ
イ素官能性基含有ポリエーテルは、本発明の室温硬化性
組成物において、架橋密度を調整して、未硬化状態にお
ける系の流動性を損ねることなく、硬化後に優れたダン
ピング特性を有する硬化物を与えるものである。(B)
成分のポリエーテル部分は、直鎖状であり、(A)成分
と同様に、一般式: −R1−O− (1) (式中、R1は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す)
で示されるポリオキシアルキレン単位からなることが好
ましい。該ポリオキシアルキレン単位としては、オキシ
エチレン単位、オキシプロピレン単位、オキシブチレン
単位およびオキシテトラメチレン単位が例示され、1種
でも、2種以上存在してもよいが、(B)成分が流動性
を示して取扱いが容易であり、また、組成物が硬化後に
優れた性質を示すことから、一般式(2):
【化3】 で示されるオキシプロピレン繰返し単位を含有する直鎖
状ポリオキシプロピレンが特に好ましい。また、他の繰
返し単位が含まれていてもよいが、一般式(2)で示さ
れる繰返し単位がポリエーテル部分中に50モル%以上
存在することが好ましく、80モル%以上存在すること
がさらに好ましい。未硬化の組成物が適度の流動性を示
し、硬化後の組成物が優れた機械的性質を有することか
ら、ポリエーテル部分の平均分子量は300〜50,0
00の範囲が好ましい。
【0023】(B)成分は、該ポリエーテル部分の一方
の末端に、ケイ素含有シリル基またはシロキサニル基を
末端基として有し、他方の末端にはアルキル基を有す
る。ケイ素官能性基を含む末端基とポリエーテル部分の
間の結合部は、(A)成分と同様に、ケイ素原子とエー
テル酸素原子との間に少なくとも3個の炭素原子が存在
するアルキレン基が好ましい。また、ケイ素官能基を含
む末端基は、(A)成分における末端基と同様であり、
代表的には、前述の一般式(3)、(4)または(5)
で示されるシリル基またはシロキサニル基であり、合成
が容易なことから、シリル基が好ましく、ジメチルメト
キシシリル、メチルジメトキシシリルおよびトリメトキ
シシリルがさらに好ましい。また、1個の末端基中のX
は、1〜3個が好ましい。
【0024】本発明の組成物による接点障害を防止する
には、(A)成分と同様に、(B)成分中に存在する揮
発性低分子物の量を抑制することが有効である。具体的
には、前述のように、(A)成分および(B)成分内に
存在する、20℃における蒸気圧が0.01Torr以上で
ある揮発性低分子物の合計量が、(A)成分および
(B)成分の合計量に対して、0.02重量%以下であ
ることが好ましく、0.01重量%以下がさらに好まし
い。
【0025】ポリエーテルの他方の末端基は1価の炭化
水素基であり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル、オクチル、デシルのような直鎖状ま
たは分岐状のアルキル基;シクロヘキシル基のようなシ
クロアルキル基;フェニルのようなアリール基などが例
示され、メチル、ブチルなどが好ましい。
【0026】このような(B)成分は、(A)成分への
ケイ素官能性基と同様な反応によって合成できる。すな
わち、片末端に水酸基、他方の末端に1価の炭化水素基
を有する直鎖状ポリエーテルに、アルケニル基のような
不飽和基を有するアルコールを反応させて不飽和基を導
入した後、ケイ素官能性基Xおよびケイ素原子に結合し
た水素原子を有する有機ケイ素化合物とのヒドロシリル
化反応を行う。たとえば、α−ブトキシ−ω−ヒドロキ
シポリ(オキシプロピレン)にアリルアルコールを反応
させて、片末端をアリルオキシ化した後、トリメトキシ
シランを反応させる。また、(2)上記と同様の直鎖状
ポリエーテルの水酸基に、該水酸基と反応する炭素官能
性基を有するシラン、たとえば3−イソシアナトプロピ
ルメチルジメトキシシランや3−イソシアナトプロピル
トリメトキシシランを反応させて、ケイ素官能性基を導
入してもよい。
【0027】(A)成分と(B)成分の配合比は、おの
おのの分子量により、また所望の硬化物のダンピング特
性により任意に設定できるが、架橋反応が十分に進行し
て、短時間に深部までの架橋が行われ、かつ優れたダン
ピング特性を有する硬化物が得られることから、(A)
成分と(B)成分の合計量に対して、(A)成分が30
〜90重量部、(B)成分が70〜10重量部の範囲が
好ましい。
【0028】本発明に用いられる(C)成分の硬化触媒
は、(A)成分および(B)成分の末端基に存在するケ
イ素官能性基X同士、および/または架橋剤を用いる場
合、(A)、(B)成分のXと架橋剤のYとを、水分の
存在下に反応させて架橋構造を形成し、硬化してゴム状
弾性体またはゲル状体を得るために用いられる。
【0029】(C)成分としては、オクタン酸亜鉛、オ
クタン酸鉄、オクタン酸マンガン、オクタン酸スズ、ナ
フテン酸亜鉛、ナフテン酸鉄、ブタン酸スズ、カプリル
酸スズ、オレイン酸スズのようなカルボン酸金属塩;ジ
ブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエー
ト、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエ
ート、ジオクチルスズジラウレート、ジフェニルスズジ
アセテート、酸化ジブチルスズ、酸化ジブチルスズとフ
タル酸エステルとの反応生成物、ジブチルスズジメトキ
シド、ジブチルスズ(トリエトキシシロキシ)スズのよ
うな有機スズ化合物;ジブチルスズビス(アセチルアセ
トネート)のようなスズキレート化合物;テトラエトキ
シチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチ
タン、テトラ−2−エチルヘキシルオキシチタン、テト
ライソプロペニルオキシチタンのようなチタン酸エステ
ル;ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトネー
ト)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセ
テート)、1,3−プロパンジオキシチタンビス(アセ
チルアセトネート)、1,3−プロパンジオキシチタン
ビス(エチルアセトアセテート)、チタントリス(アセ
チルアセトネート)のようなチタンキレート化合物;テ
トライソプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジル
コニウム、トリブトキシジルコニウムステアレートのよ
うなジルコニウムアルコキシド;ジルコニウムテトラ
(アセチルアセトネート)のようなジルコニウムキレー
ト化合物;トリエトキシアルミニウム、トリプロポキシ
アルミニウム、トリブトキシアルミニウムのようなアル
ミニウムアルコキシド;ジイソプロポキシアルミニウム
(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(ア
セチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルア
セトアセテート)のようなアルミニウムキレート化合
物;ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、
ドデシルアミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミンのような第一級アミン;ジブチルア
ミンのような第二級アミン;ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、グアニジン、ジフェニルグアニ
ジン、キシリレンジアミンのようなポリアミン;トリエ
チレンジアミン、モルホリン、N−メチルホルホリン、
2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセンのような環状
アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミンのようなアミノアルコール化合
物;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノールのようなアミノフェノール化合物などのアミン化
合物およびそのカルボン酸塩;ベンジルトリエチルアン
モニウムアセタートのような第四級アンモニウム塩;過
剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量アミ
ド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生
成物;ならびに3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
(メチル)トリメトキシシランなどのアミノ基含有シラ
ンが例示される。そのほか、ケイ素官能性基の加水分解
および/または縮合反応に有効な公知の化合物を用いる
ことができる。このような(C)成分は、1種を用いて
も、2種以上を併用してもよい。
【0030】これらのうち、保存および取扱い中に揮発
しにくいことから、金属化合物が好ましく、中でも微量
の配合で優れた触媒能が得られることから、有機スズ化
合物、スズキレート化合物およびチタン酸エステルが好
ましい。
【0031】(C)成分の配合量は、組成物が良好な硬
化性を示し、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部
における硬化が十分に進行し、硬化の際に局部的な発泡
や発熱を生ずることがないことから、(A)成分と
(B)成分の合計量100重量部あたり0.05〜25
重量部が好ましく、0.1〜10重量部がさらに好まし
い。
【0032】すなわち、本発明の組成物は、(A)成分
と(B)成分の合計量に対して、(A)ケイ素官能性基
を有するシリル基またはシロキサニル基が両末端に存在
するポリエーテル30〜90重量%と、(B)上記のシ
リル基またはシロキサニル基が片末端に存在し、他方の
末端に1価の炭化水素基が存在するポリエーテル10〜
70重量%からなるポリエーテルの合計量100重量
部;および(C)硬化触媒0.1〜10重量部からなる
ことが好ましい。
【0033】本発明の組成物において、(A)成分とし
て、分子中にケイ素官能基として平均2個を越える加水
分解性基を有するケイ素官能性ポリエーテルをベースポ
リマーとして用いる場合には、加水分解性基Xが加水分
解し、縮合反応によって、架橋剤を必要とせずに架橋反
応が進行し、硬化してゴム状弾性体を生ずる。ただし、
硬化後の組成物の架橋密度を調整するために、架橋剤ま
たは鎖長延長剤を配合しても差し支えない。
【0034】一方、(A)成分が分子中に平均2個のケ
イ素官能基を有するケイ素官能性ポリエーテルである場
合、ならびに平均2個を越えるケイ素官能基を有してい
ても該ケイ素官能基が水酸基である場合、架橋剤を配合
して、架橋構造を形成させる。
【0035】架橋剤としては、水および硬化触媒の存在
下に、ポリエーテル中のケイ素官能性基Xと共加水分解
させ、組成物を硬化させるための加水分解性基Yを有す
るケイ素化合物を用いる。このようなケイ素化合物とし
ては、一般式(6): R5 4 - cSiYc (6) (式中、R5は、非置換または置換の1価の炭化水素基
を表し;Yは、加水分解性基を表し;cは、3または4
である)で示されるケイ素官能性シラン、該シランの部
分加水分解縮合物、および/または1分子中に少なくと
も3個のYを有し、ケイ素原子の残余の原子価がR5
よって満たされている環状シロキサンオリゴマーが用い
られ、鎖長延長剤としては、上記一般式(6)において
cが2であるケイ素官能性シラン、該シランの部分加水
分解縮合物、または1分子中に2個のYを有し、ケイ素
原子の残余の原子価がR5によって満たされている環状
シロキサンオリゴマーが用いられる。
【0036】R5としては、前記のR2、R3およびR4
うちの1価の置換または非置換の炭化水素基と同様の基
が例示され、鎖長延長剤および環状シロキサオリゴマー
の場合、たがいに同一でも異なっていてもよく、前記と
同様の理由から、メチル基およびビニル基が好ましい。
Yとしては、前記のXのうちの加水分解性基と同様の基
が例示され、前記と同様の理由から、メトキシ、エトキ
シのような低級アルコキシ基が好ましい。
【0037】このような架橋剤の例として、テトラメト
キシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラ
プロポキシシラン、テトライソプロポキシシランおよび
それらの部分加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有
化合物;テトラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、
メチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル
(2−エトキシエトキシ)シラン、フェニルトリス(2
−メトキシエトキシ)シランおよびそれらの部分加水分
解縮合物のような置換アルコキシ基含有化合物;メチル
トリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノ
キシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジ
メチルジイソプロペノキシシラン、メチルビニルジイソ
プロペノキシシランおよびそれらの部分加水分解縮合物
のようなエノキシ基含有化合物などが挙げられる。
【0038】これらのケイ素化合物のうち、合成が容易
で、組成物の貯蔵安定性を損なうことなく、かつ架橋反
応速度、すなわち硬化速度を大きくすることを考慮する
と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランお
よびそれらの部分加水分解縮合物を用いることが好まし
い。
【0039】また、接着性付与剤として、組成物が硬化
する際の各種の基材への優れた接着性を与えるために、
一般式(7): R6 4 - d - e(CH3)eSiZd (7) (式中、R6は、1価の炭素官能性基を表し;Zは、ケ
イ素官能性基を表し;dは、2または3であり;eは、
0または1であり、ただし、d+eは3以下の数であ
る)で示される炭素官能性シランまたはその部分加水分
解縮合物を配合してもよい。R6としては、3−アミノ
プロピル、4−アミノブチル、N−メチル−3−アミノ
プロピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピルのようなアミノ基含有基;3−グリシドキシプロピ
ル、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルの
ようなエポキシ基含有基;3−イソシアナトプロピル、
3−アクリロキシプロピル、3−メタクリロキシプロピ
ル、3−メルカプトプロピル、3−クロロプロピルのよ
うなその他の炭素官能性基が例示される。Zとしては、
メトキシ、エトキシ、イソプロポキシのようなアルコキ
シ基;アセトアミノのような置換カルボニルアミノ基な
どが例示される。
【0040】このような接着性付与剤としては、3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル
トリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリイソプロ
ポキシシラン、3−アミノプロピルトリス(アセトアミ
ノ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピル(メチル)ジメト
キシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N,N−ジメチル−3−アミノプロピル
トリメトキシシランのような置換または非置換のアミノ
基含有シラン;3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキ
シシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリ
メトキシシランのようなエポキシ基含有シラン;3−イ
ソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシア
ナトプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなイソ
シアナト基含有シラン;3−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、3−メタクリロキシプロピル(メチル)ジメ
トキシシランのような(メタ)アクリロキシ基含有シラ
ン;3−メルカプトプロピルトリメトキシシランのよう
なメルカプト基含有シラン;および3−クロロプロピル
トリメトキシシランのようなハロゲン原子含有シランが
例示され、組成物に接着性を付与する効果や、その発現
の速いことから、置換または非置換のアミノアルキル基
含有シランを用いることが好ましい。
【0041】接着性付与剤の配合量は、接着性の向上効
果が大きく、またその発現が速いこと、保存安定性と作
業性に優れていること、および黄変現象を生じないこと
から、(A)成分100重量部に対して0.05〜15
重量部が好ましく、0.1〜10重量部がさらに好まし
い。
【0042】本発明の組成物に、硬化前の段階で適度の
流動性を与え、硬化して得られるゴム状弾性体に、その
用途に応じて要求される高い機械的強度を付与するため
に、必要に応じて無機質充填剤を添加する。このような
無機質充填剤としては、煙霧質シリカ、焼成シリカ、シ
リカエアロゲル、沈殿シリカ、煙霧質酸化チタン、およ
びこれらの表面をポリオルガノシロキサン類、ヘキサメ
チルジシラザンなどで疎水化したもののような補強性充
填剤;ならびにけいそう土、粉砕シリカ、酸化アルミニ
ウム、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム、有
機酸表面処理炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸
亜鉛、ケイ酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄のような
非補強性充填剤が例示され、押出し作業性と、硬化して
得られるゴム状弾性体に必要な物性に応じて選択され
る。これらの充填剤の添加量は、組成物の使用目的を損
なわないかぎり限定されない。
【0043】本発明の組成物に、さらに、目的に応じ
て、顔料、チクソトロピー性付与剤、押出し作業性を改
良するための粘度調整剤、可塑剤、紫外線吸収剤、防カ
ビ剤、耐熱向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加え
てもよい。ただし、特に電気・電子分野およびクリーン
ルーム内など、周辺への汚染、溶出などを配慮する用途
には、可塑剤の使用は好ましくない。
【0044】本発明の組成物は、上記の(A)、(B)
および(C)成分、ならびに必要に応じて配合される架
橋剤、各種の添加剤などを、湿気を遮断した状態で混合
することにより得られる。得られた組成物は、密閉容器
中でそのまま貯蔵し、使用時に空気中の水分にさらすこ
とによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬
化性組成物として使用することができる。また、本発明
の組成物を、たとえば、架橋剤と硬化触媒に分けた組成
物として調製し、適宜2〜3個の別々の容器に分けて貯
蔵し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型室
温硬化性組成物として使用することもできる。
【0045】
【実施例】以下、実施例によって、本発明をさらに具体
的に説明する。これらの実施例は、いかなる意味におい
ても本発明を限定するものではない。なお、これらの例
において、特に断らない限り、部とあるのはいずれも重
量部を表し、粘度などの物性値はすべて25℃、相対湿
度(RH)60%での値であり、放置条件もまた25
℃、60%RHである。
【0046】以下の実施例および比較例において調製
し、密封して保存した組成物について、次のような評価
を行った。
【0047】(a)針入度:組成物100gに水1gを
添加して、均一に混合し、脱泡した後、168時間放置
して、硬化試料を作成した。この試料40mlを、50ml
ビーカーに入れ、さらに168時間放置して、ASTM
D1403、1/4コーンにより針入度を測定した。
【0048】(b)保存安定性:湿気を遮断した容器に
組成物を入れて、70℃に5日間加熱した後、(a)で
測定した方法により針入度を測定した。
【0049】(c)電気接点障害試験:組成物を25
℃、60%RHに3日間放置することによって硬化した
試料を、図1に示すように、可変定電圧電源(2.0V
−120mA)に接続した回転するマイクロモーターとと
もに、80℃の恒温雰囲気中に放置した。このモーター
の波形をオシロスコープを用いて観察し、モーターの波
形が異常になった時点で電気接点障害が生じたものと判
断し、その時間で電気接点障害が生じる程度を評価し
た。
【0050】実施例1 20℃における蒸気圧が0.01Torr以上の揮発分を
0.01重量%含有し、全末端の95%にメチルジメト
キシシリル基を有し、残余の末端基はアリルオキシ基で
あり、結合部がトリメチレン鎖で、平均分子量16,0
00の直鎖状ポリオキシプロピレン50部と、20℃に
おける蒸気圧が0.01Torr以上の揮発分が0.01重
量%であり、片末端にトリメトキシシリル基、他方の末
端にブチル基を有する、平均分子量約3,000の直鎖
状ポリオキシプロピレン50部とを均一に混合した。こ
れにジブチルスズビス(アセチルアセトネート)1.5
部を添加し、湿気を遮断した容器中で均一に混合して、
組成物1を得た。
【0051】実施例2 20℃における蒸気圧が0.01Torr以上の揮発分を
0.01重量%含有し、全末端の98%にメチルジメト
キシシリル基を有し、残余の末端基はアリルオキシ基で
あり、結合部がトリメチレン鎖で、平均分子量30,0
00の直鎖状ポリオキシプロピレン50部と、20℃に
おける蒸気圧が0.01Torr以上の揮発分を0.01重
量%含有し、片末端にトリメトキシシリル基、他方の末
端にブチル基を有する平均分子量約3,000の直鎖状
ポリオキシプロピレン50部とを均一に混合た。これに
ジブチルスズビス(アセチルアセトネート)1.5部を
添加し、湿気を遮断した容器中で均一に混合して、組成
物2を得た。
【0052】比較例1 実施例1と同様の操作により、20℃での蒸気圧で0.
01Torr以上の揮発分を0.01重量%含有し、全末端
の95%にトリメトキシシリル基を有し、残余の末端基
はアリルオキシ基であり、結合部がトリメチレン鎖で、
平均分子量16,000の直鎖状ポリオキシプロピレン
100部に、ジブチルスズビス(アセチルアセトネー
ト)1.5部を添加し、湿気を遮断した容器中で均一に
混合して、比較組成物1を得た。
【0053】比較例2 20℃における蒸気圧が0.01Torr以上の揮発分を
0.3重量%含有し、平均分子量が73,000である
α,β−ビス(メチルジメトキシシリルオキシ)ポリジ
メチルシロキサン50部と、20℃における蒸気圧が
0.01Torr以上の揮発分を0.3重量%含有し、片末
端にトリメトキシシリル基、他方の末端にトリメチルシ
リル基を有し、平均分子量が20,000であるポリジ
メチルシロキサン50部とを均一に混合した。これにジ
ブチルスズビス(アセチルアセトネート)1.5部を添
加し、湿気を遮断した容器中で均一に混合して、比較組
成物2を得た。
【0054】その結果は、表1に示すとおりであった。
【0055】
【表1】
【0056】表1から明らかなように、実施例1、2で
得られた組成物1および2から、ダンピングに適した柔
軟な硬化物が得られ、5,000hの試験期間内に、電
気接点の障害の発生は認められなかった。
【0057】
【発明の効果】本発明の組成物は、作業性に優れ、室温
で硬化して、ダンピング特性に優れ、かつ接点障害を生
じないゴム状弾性体またはゲル状体が得られる。したが
って、本発明の組成物は、半導体パッケージや電子部品
の保護、緩衝、スピーカー振動板の固定、換気扇の回転
部のシールなどに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気接点障害試験装置の該略図である。
【符号の説明】
1 恒温槽 2 試料 3 マイクロモーター 4 オシロスコープ 5 抵抗器 6 可変定電圧装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 EC076 EE046 EG016 EN026 EN036 EN046 EN066 EN106 EN136 ER026 EU116 EU206 EU236 EX076 EZ016 FD146 GJ00 GQ00 4J005 AA04 BD08 4M109 AA01 CA10 EA12 EB06 EE02 EE03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)両末端にケイ素官能性基含有シリ
    ル基またはシロキサニル基を有するポリエーテル; (B)片方の末端にケイ素官能性基含有シリル基または
    シロキサニル基を有し、他方の末端に1価の炭化水素基
    を有するポリエーテル;および (C)硬化触媒を含む、室温で硬化しうるケイ素官能性
    ポリエーテル組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分および(B)成分のポリエー
    テル部分が、一般式(1): −R1−O− (1) (式中、 R1は、炭素数2〜4のアルキレン基を表す)で示され
    る繰返し単位からなるポリオキシアルキレンであり、末
    端に反応性ケイ素官能性基含有基を有する、請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分および(B)成分中のポリエ
    ーテル部分が、オキシプロピレン単位を含む、請求項2
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分および(B)成分中のケイ素
    官能性基が、加水分解性基である、請求項1〜3のいず
    れか1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分および(B)成分中のケイ素
    官能性基含有基が、シリル基である、請求項1〜3のい
    ずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分および(B)成分内に、20
    ℃における蒸気圧が0.01Torr以上の揮発性低分子物
    が、(A)成分および(B)成分の合計量に対して0.
    02重量%以下で存在する、請求項1〜5のいずれか1
    項記載の組成物。
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