JP2017002213A - 難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物及び電気電子部品 - Google Patents

難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物及び電気電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】特に高温下に曝された場合でも硬化物から気泡が発生しないため信頼性が高く、経時で硬化性が低下することがない保存安定性に優れた難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物、及び該組成物の硬化物で封止、固定又は接着された電気電子部品を提供する。【解決手段】(A)分子鎖両末端がケイ素原子結合水酸基及び/又は加水分解性シロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン、(B)平均粒子径が0.6〜5μmで、150℃での水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウム、(C)硬化触媒、(D)式(1):R1aSiX14-a(R1はN、SあるいはOを含む置換、又は非置換の一価炭化水素基、X1は加水分解性基、aは0,1又は2で、R1を有する場合1個以上は置換一価炭化水素基。)で表される加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を含有してなる難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーン系シーリング剤又は接着剤として有用な難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物に関する。特に、保存安定性に優れ、かつ耐熱温度が高い、難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物、及び該組成物の硬化物で封止、固定又は接着された電気電子部品に関する。
オルガノポリシロキサン組成物は、耐熱性、電気特性、接着性に優れていることから電気電子部品用として使用されている。更に、この組成物には安全性を考慮して、難燃性を求められることが多い。そのオルガノポリシロキサン組成物に難燃性を付与するために白金化合物と無機質充填剤を配合することが知られている(特許文献1〜3:特開平4−18451号公報、特開平5−125285号公報、特開平5−230376号公報)。
その無機質充填剤の中では水酸化アルミニウムが、結晶水の吸熱効果が高いため、特に有用である。しかしながら、水酸化アルミニウムは、200℃より低温でも徐々に結晶水が失われていくため、耐熱性の点で問題となる。つまり、オルガノポリシロキサン硬化物を高温で使用した場合、オルガノポリシロキサン硬化物に添加した水酸化アルミニウムから水(水蒸気)が発生し、オルガノポリシロキサン硬化物に気泡が発生してしまうという問題である。オルガノポリシロキサン硬化物に気泡が発生すると、外観不良となるばかりか、防水防湿性の低下や電気絶縁性の低下をもたらす可能性がある。
そこで、分解温度が350℃付近の水酸化マグネシウムや分解温度が500℃付近のベーマイト(水酸化酸化アルミニウム)を難燃性充填剤として使用する方法が提案されている(特許文献4、5:特許第3297014号公報、特開2010−132865号公報)。これらは水酸化アルミニウムより難燃効果は低いものの、上記の耐熱性の問題は解決できる。従来の方法で難燃性を得るためには、これらの難燃性充填剤を多量に配合する必要がある。しかし、これらの化合物は表面活性があり、更に含水量も多い場合があり、経時で硬化性が低下する懸念があった。
特開平4−18451号公報 特開平5−125285号公報 特開平5−230376号公報 特許第3297014号公報 特開2010−132865号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、特に高温下に曝された場合でも硬化物から気泡が発生しないため信頼性が高く、経時で硬化性が低下することがない保存安定性に優れた難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物、及び該組成物の硬化物で封止、固定又は接着された電気電子部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、特定の平均粒子径と水分量とを有する水酸化マグネシウムを難燃性充填剤として使用することにより、高温下に曝された場合でも硬化物から気泡が発生せず、かつ経時で硬化性が低下することがない難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物を得ることができることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物及び該組成物の硬化物(シリコーンゴム)で封止、固定又は接着された電気電子部品等を提供するものである。
〔1〕
(A)分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基及び/又は加水分解性シロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウム 5〜500質量部、
(C)硬化触媒 0.001〜30質量部、
(D)下記一般式(1):
1 aSiX1 4-a (1)
(式中、R1は窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上を含む置換一価炭化水素基若しくは非置換一価炭化水素基を示し、X1は同一又は異種の加水分解性基を示し、aは0,1又は2であり、ただし、a=1のとき、R1は置換一価炭化水素基であり、a=2のとき、R1は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも1個のR1は置換一価炭化水素基である。)
で表される加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物 0.05〜20質量部
を含有してなる難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
〔2〕
更に、(E)下記一般式(2):
2 bSiX2 4-b (2)
(式中、R2は非置換若しくは置換の一価炭化水素基を示し、X2は同一又は異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R2は同一でも異なっていてもよい。)
で表される、(D)成分以外の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部含むことを特徴とする〔1〕記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
〔3〕
(B)成分の水酸化マグネシウムの平均粒子径が0.6〜3μmである〔1〕又は〔2〕記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
〔4〕
(D)成分の式(1)において、R1が3−メタクリロキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−グリシドキシプロピル基、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−アクリロキシプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
〔5〕
下記の第一組成物と第二組成物をそれぞれ100:10〜100:100の質量比で混合して得られる二液混合型の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物であって、更に、(C)硬化触媒を第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0.001〜30質量部に相当する量、第一組成物又は第二組成物のいずれかに配合して得られるものである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
第一組成物
(A)分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基及び/又は加水分解性シロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウム 5〜500質量部、
(D)下記一般式(1):
1 aSiX1 4-a (1)
(式中、R1は窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上を含む置換一価炭化水素基若しくは非置換一価炭化水素基を示し、X1は同一又は異種の加水分解性基を示し、aは0,1又は2であり、ただし、a=1のとき、R1は置換一価炭化水素基であり、a=2のとき、R1は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも1個のR1は置換一価炭化水素基である。)
で表される加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物 第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0.05〜20質量部に相当する量、
(E)下記一般式(2):
2 bSiX2 4-b (2)
(式中、R2は非置換若しくは置換の一価炭化水素基を示し、X2は同一又は異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R2は同一でも異なっていてもよい。)
で表される、(D)成分以外の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物 第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0〜30質量部に相当する量
を含有してなる組成物。
第二組成物
(A)分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基及び/又は加水分解性シロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウム 5〜500質量部
を含有してなる組成物。
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化物で封止、固定又は接着された電気電子部品。
本発明によれば、高温に曝された場合でも硬化物に気泡が発生しない、保存安定性に優れた難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物、及び該組成物の硬化物(シリコーンゴム)で封止、固定又は接着された電気電子部品等を得ることができる。
なお、本発明において、室温とは23℃±10℃を意味する。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
[(A)成分]
(A)成分のジオルガノポリシロキサンは、分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基(即ち、シラノール基)及び/又は加水分解性シロキシ基(例えば、ジオルガノヒドロキシシロキシ基及び/又は1〜3個の加水分解性基を有するシロキシ基)で封鎖され、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる直鎖状のジオルガノポリシロキサンであり、本発明の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物を構成するベースポリマー(主剤)成分であり、分子鎖両末端のケイ素原子に水酸基及び/又は加水分解性基が結合している。
この加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;メチルエチルケトオキシム基等の炭素数3〜8のケトオキシム基;アセトキシ基等の炭素数2〜6のアシロキシ基;アミノオキシ基等が例示される。
また、このオルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合するその他の基(非置換又は置換の好ましくは炭素数1〜20の一価炭化水素基)としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−エチルブチル基、オクチル基などのアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのシクロアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基、フェナントリル基などのアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基などのアラルキル基;クロロメチル基、トリクロロプロピル基、トリフロロプロピル基、ブロモフェニル基、クロロシクロヘキシル基などのハロゲン化アルキル、アリール若しくはシクロアルキル基;2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−シアノブチル基などのシアノ化アルキル基が挙げられ、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフロロプロピル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。なお、ケイ素原子に結合するその他の基としては、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子を含まない基であることが好ましい。
この(A)成分のオルガノポリシロキサンの23℃における粘度は、好ましくは10〜500,000mPa・s、より好ましくは100〜100,000mPa・s、更に好ましくは200〜50,000mPa・sの範囲である。粘度が小さすぎると硬化物に十分な機械的特性が得られない場合があり、大きすぎると組成物の粘度が高くなり、作業性が低下する場合がある。なお、(A)成分のオルガノポリシロキサンが上記の粘度を取り得る範囲として、重合度(又は分子中に存在する2官能性ジオルガノシロキサン単位の繰り返し数)は、通常、10〜1,500、好ましくは30〜1,200、より好ましくは50〜1,000、更に好ましくは100〜800程度であることが望ましい。ここで、粘度は回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型、レオメータ等)により測定することができる。また、重合度(又は分子量)は、例えば、トルエン等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均重合度(又は数平均分子量)等として求めることができる。
また、(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
[(B)成分]
(B)成分の平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウムは、難燃性充填剤として本発明の組成物を硬化して得られるシリコーンゴム硬化物に難燃性を付与するために配合されるものである。この(B)成分の水酸化マグネシウムは、熱分解温度が300℃以上の難燃性充填剤であることから、本発明の組成物及びその硬化物(シリコーンゴム)に難燃性と共に優れた耐熱性を持たせることができる。
熱分解温度が300℃以上の難燃性充填剤としては、水酸化マグネシウムの他にも、ベーマイト、炭酸亜鉛、水酸化カルシウム等を挙げることができるが、本発明においては、得られる硬化物(シリコーンゴム)の難燃性と耐熱性の観点から、特に、特定の平均粒子径と特定の水分量を有する水酸化マグネシウムを(B)成分の難燃性充填剤として選択的に使用するものである。
即ち、(B)成分の水酸化マグネシウムは、経時での組成物の硬化性低下を防ぎ、保存安定性を維持するために、平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である必要がある。この平均粒子径及び水分量の要件のうち、少なくとも一方でも満足しない水酸化マグネシウムを難燃性充填剤として使用すると経時で硬化性が低下したり、難燃性に劣ったものとなる。平均粒子径は0.6〜5μmである必要があり、好ましくは0.6〜3μm、より好ましくは0.7〜2μmである。また、BET法による比表面積は11m2/g以下であることが好ましい。150℃における水分量は1.0質量%以下(即ち、0〜1.0質量%)である必要があり、好ましくは0〜0.8質量%、より好ましくは0〜0.6質量%である。なお、平均粒子径はレーザー光回折法による粒度分布測定装置によって求めることができ、質量平均値D50(即ち、累積質量が50%となるときの粒子径又はメジアン径)として測定した値である。水分量は赤外線水分計で求めることができ、150℃において測定した値である。
(B)成分の水酸化マグネシウムは、その表面をオルガノクロロシラン、オルガノアルコキシシラン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物、脂肪酸やパラフィン系等で表面疎水化処理したものを難燃性充填剤として用いてもよい。
(B)成分は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
(B)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して5〜500質量部であり、10〜300質量部であることが好ましい。5質量部未満では十分な難燃性が得られず、500質量部を超える量では、得られる組成物の粘度が高すぎて作業性、吐出性が悪くなる。
[(C)成分]
本発明の(C)成分である硬化触媒は、縮合反応を促進し、ゴム化を速めるために添加する縮合反応用硬化触媒である。
硬化触媒としては、例えば、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の有機チタン酸エステル;ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン等の有機チタンキレート化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等の有機アルミニウム化合物;ジルコニウムテトラ(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテトラブチレート等の有機ジルコニウム化合物;ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジ(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチルスズジネオデカノエート等の有機スズ化合物;ナフテン酸スズ、オレイン酸スズ、ブチル酸スズ、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛等の有機カルボン酸の金属塩;ヘキシルアミン、燐酸ドデシルアミン等のアミン化合物、及びその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、硝酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;テトラメチルグアニジンプロピルトリメトキシシラン等のグアニジル基含有有機ケイ素化合物等が挙げられる。
(C)成分は、1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
上記硬化触媒の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.001〜30質量部であり、好ましくは0.002〜20質量部であり、より好ましくは0.004〜10質量部程度である。硬化触媒が少なすぎると硬化が不十分であり、多すぎると硬化が速すぎて取り扱いが困難である。
[(D)成分]
本発明では、接着強度を向上させるために更に(D)成分として特定の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を接着性付与成分(接着助剤)として配合する。
即ち、(D)成分は、下記一般式(1):
1 aSiX1 4-a (1)
(式中、R1は窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上を含む置換一価炭化水素基若しくは非置換一価炭化水素基を示し、X1は同一又は異種の加水分解性基を示し、aは0,1又は2であり、ただし、a=1のとき、R1は置換一価炭化水素基であり、a=2のとき、R1は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも1個のR1は置換一価炭化水素基である。)
で表される加水分解性シラン等の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(即ち、加水分解性シロキサンオリゴマー)である。なお、「部分加水分解縮合物」とは、該加水分解性シラン化合物を部分加水分解して生成する分子中に2個以上の残存加水分解性基を有するオルガノポリシロキサン(シロキサンオリゴマー)を意味する。
上記式(1)において、R1は窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上を含む置換一価炭化水素基若しくは非置換一価炭化水素基であり、R1のうち置換一価炭化水素基としては、具体的には、3−メタクリロキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−グリシドキシプロピル基、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−アクリロキシプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基等の炭素数1〜10の、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上で置換されたアルキル基などの、置換一価炭化水素基が挙げられる。
また、R1のうち非置換一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、ベンジル基等のアラルキル基などの、炭素数1〜10、特には炭素数1〜6の、非置換一価炭化水素基等が挙げられるが、好ましくはアルキル基である。
また、X1は加水分解性基であり、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;イソプロペノキシ基等の炭素数2〜6のアルケノキシ基;メチルエチルケトオキシム基等の炭素数3〜8のケトオキシム基;アセトキシ基等の炭素数2〜6のアシロキシ基;アミノオキシ基などが例示される。
aは0,1又は2であり、好ましくは0又は1である。
(D)成分の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物としては、当該技術分野で公知のシランカップリング剤(加水分解性シリル基含有カーボンファンクショナルシラン)が好適に使用され、数多くのシランカップリング剤を例示することが可能であるが、その中でも窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上を含む炭素数1〜10、特には炭素数3〜8の置換一価炭化水素基であることが好ましく、加水分解性基としてアルコキシ基又はアルケノキシ基を有するものが好ましい。
(D)成分の具体例としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリイソプロペノキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、並びにこれらのシランの部分加水分解縮合物等が例示される。特にはアミノ基含有シランカップリング剤の使用が好ましい。
(D)成分は、1種単独で使用しても、2種以上の混合物であってもよい。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.05〜20質量部、好ましくは0.1〜15質量部、特に好ましくは0.5〜10質量部である。0.05質量部未満では十分な接着性が得られず、20質量部を超えると耐候性や機械特性に劣るものとなる。
[(E)成分]
本発明では、更に、必要に応じて、上記(D)成分以外の特定の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物((E)成分)を架橋剤成分として任意で配合してもよい。
即ち、(E)成分は、下記一般式(2):
2 bSiX2 4-b (2)
(式中、R2は非置換若しくは置換の一価炭化水素基を示し、X2は同一又は異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R2は同一でも異なっていてもよい。)
で表される、(D)成分以外の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物である。
上記式(2)中、R2は非置換若しくは置換の一価炭化水素基であって、R2のうち置換一価炭化水素基としては、前記R1以外の置換一価炭化水素基(例えば、ハロゲン置換又はシアノ置換一価炭化水素基など)であり、R2の非置換若しくは置換の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、ビニル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基、クロロメチル基、2−シアノエチル基、3,3,3−トリフロロプロピル基などの、炭素数1〜8程度の非置換若しくは置換の一価炭化水素基、特には炭素数1〜6程度の非置換一価炭化水素基であることが好ましく、特に、メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基及びフェニル基が好ましい。
また、X2の加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、イソプロペノキシ基等の炭素数2〜6のアルケノキシ基、メチルエチルケトオキシム基等の炭素数3〜8のケトオキシム基、アセトキシ基等の炭素数2〜6のアシロキシ基などが挙げられ、アルコキシ基、イソプロペノキシ基が好ましい。
bは0,1又は2であり、好ましくは0又は1である。
(E)成分の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン及びメチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、エチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シランなどのケトオキシムシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、エチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン等のイソプロペノキシ基含有シラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシランなどのアセトキシシラン等の各種シラン、並びにこれらのシランの部分加水分解縮合物が挙げられる。
(E)成分は、1種単独で使用しても、2種以上の混合物であってもよい。
(E)成分を配合する場合、その配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部、好ましくは0.5〜20質量部、特に好ましくは1〜15質量部の範囲で使用される。0.1質量部未満では十分な架橋が得られず、適当なゴム弾性を有する組成物を得られ難くなることがあり、30質量部を超えると得られる硬化物は機械特性が低下し易い。
[その他の添加剤]
本発明の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物には、煙霧質シリカ、湿式シリカ、沈降性シリカ、炭酸カルシウム等の補強性充填剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、白金化合物、酸化アンチモン、塩化パラフィン等の難燃剤などを配合することができる。更に、チクソ性向上剤としてのポリエーテル、防かび剤、抗菌剤等も配合することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的を損なわない限り任意である。
本発明の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、上記(A)〜(E)成分、及びその他の上記各種添加剤を、好ましくは乾燥雰囲気(実質的に湿分の不存在)下において均一に混合することにより得ることができる。
なお、本発明の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物を二液混合型の組成物としてそれぞれ別個に調製、保存し、これら二液の組成物を使用する直前に均一に混合して最終的な難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物とすることもできる。この場合、例えば、下記の第一組成物と第二組成物をそれぞれ別個に調製し、更に、(C)硬化触媒0.0011〜60質量部(即ち、第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0.001〜30質量部に相当する量)を、第一組成物又は第二組成物のいずれかに配合しておき、これら第一組成物と第二組成物を使用する直前に、それぞれ100:10〜100:100の質量比で均一に混合して難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物とすることが好ましい。
第一組成物
上記(A)成分 100質量部、
上記(B)成分 5〜500質量部、
上記(D)成分 第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0.05〜20質量部に相当する量、
必要に応じて任意に、上記(E)成分 第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0〜30質量部に相当する量
を含有してなる組成物。
第二組成物
上記(A)成分 100質量部、
上記(B)成分 5〜500質量部
を含有してなる組成物。
なお、上記(E)成分及びその他の添加剤を配合する場合は、第一組成物、第二組成物ともに配合可能であるが、性能上、どちらか一方への配合が好ましく、第一組成物への配合がより好ましい。
本発明の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、室温・大気中で塗布や成形することにより大気中の湿気により硬化するものであり、その硬化条件等は、通常市販されている室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物と同様でよい。
本発明の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、電気電子部品の封止、固定又は接着に好適に用いることができ、該組成物の硬化物で封止、固定又は接着される電気電子部品としては、太陽電池のフレームや端子ボックス、電子基板のコンデンサーなどを例示することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例中、粘度は23℃での回転粘度計での測定値を示したものである。また、平均粒子径はレーザー光回折法による粒度分布測定における累積質量平均値D50であり、水分量は150℃において赤外線水分計で測定した値である。
[実施例1]
23℃における粘度が30,000mPa・sの分子鎖両末端がトリメトキシシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部に、難燃性充填剤として平均粒子径1.0μm、150℃の水分量0.4質量%の水酸化マグネシウムを60質量部、補強性充填剤として表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ2質量部、難燃性向上剤として塩化白金酸のアルコール溶液を混合物全質量に対して白金量が20ppmとなる量を加え、減圧下で完全に混合して混合物を得た。次いで、この混合物に、メチルトリメトキシシランの部分加水分解物2質量部、ビニルトリメトキシシラン1質量部、3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5質量部、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタン3質量部を減圧下で完全に混合してサンプル1を得た。
[比較例1]
実施例1において、難燃性充填剤を平均粒子径1.8μm、150℃の水分量0.4質量%のベーマイトに変更した他は同様の条件にて調製し、サンプル2を得た。
[実施例2]
実施例1において、難燃性充填剤を平均粒子径1.1μm、150℃の水分量0.4質量%のシラン処理した水酸化マグネシウムに変更した他は同様の条件にて調製し、サンプル3を得た。
[比較例2]
実施例1において、難燃性充填剤を平均粒子径7.0μm、150℃の水分量0.2質量%の水酸化マグネシウムに変更した他は同様の条件にて調製し、サンプル4を得た。
[実施例3]
23℃における粘度が5,000mPa・sの分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部に、ビニルトリメトキシシラン4質量部とテトラメチルグアニジンプロピルトリメトキシシラン1.0質量部を減圧下で完全に混合して混合物を得た。この混合物に、難燃性充填剤として平均粒子径1.0μm、150℃の水分量0.4質量%の水酸化マグネシウムを60質量部、補強性充填剤として表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ5質量部、難燃性向上剤として塩化白金酸のアルコール溶液を混合物全質量に対して白金量が20ppmとなる量を加え、減圧下で完全に混合し、その後3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5質量部とジオクチルスズジネオデカノエート0.15質量部を加えて減圧下で完全に混合してサンプル5を得た。
[実施例4]
23℃における粘度が30,000mPa・sの分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部に、難燃性充填剤として平均粒子径0.7μm、150℃の水分量0.6質量%の水酸化マグネシウムを60質量部、補強性充填剤として表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ2質量部、難燃性向上剤として塩化白金酸のアルコール溶液を混合物全質量に対して白金量が20ppmとなる量を加え、減圧下で完全に混合して混合物を得た。次いで、この混合物に、3−アミノプロピルトリメトキシシランを3質量部加えて、減圧下で完全に混合し、第一組成物を得た。
また、23℃における粘度が5,000mPa・sの分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部に、難燃性充填剤として平均粒子径0.7μm、150℃の水分量0.6質量%の水酸化マグネシウムを60質量部、補強性充填剤として表面をジメチルジクロロシランで処理した煙霧状シリカ5質量部、難燃性向上剤として塩化白金酸のアルコール溶液を混合物全質量に対して白金量が20ppmとなる量を加え、減圧下で完全に混合して混合物を得た。次いで、この混合物に、ジオクチルスズジネオデカノエートを0.15質量部加えて、減圧下で完全に混合し、第二組成物を得た。
上記第一組成物と第二組成物を、下記の接着試験に使用する直前に、質量比1:1で混合し、サンプル6を得た。
[比較例3]
実施例1において、難燃性充填剤を平均粒子径0.4μm、150℃の水分量0.7質量%の水酸化マグネシウムに変更した他は同様の条件にて調製し、サンプル7を得た。
[比較例4]
実施例1において、難燃性充填剤を平均粒子径0.8μm、150℃の水分量1.2質量%の水酸化マグネシウムに変更した他は同様の条件にて調製し、サンプル8を得た。
[比較例5]
実施例1において、難燃性充填剤を平均粒子径0.7μm、150℃の水分量1.4質量%のベーマイトに変更した他は同様の条件にて調製し、サンプル9を得た。
[比較例6]
実施例1において、難燃性充填剤を平均粒子径1.2μm、150℃の水分量0.4質量%の水酸化アルミニウムに変更した他は同様の条件にて調製し、サンプル10を得た。
[評価]
保存安定性評価として、初期及び加熱促進劣化(70℃に5日間放置)後のタックフリータイムと電気部品に使用されている難燃性ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンFPR3500、三菱エンジニアリングプラスチック製)に対する簡易接着を確認した。また、耐熱性と難燃性も評価した。得られた結果を表1と表2に示す。
タックフリータイム:
指触法で測定した。具体的には、23℃/50%RHの雰囲気中にサンプルが平らになるように置き、エチルアルコールで清浄にした指先で表面に触れ、指先に試料が付着しなくなるまでの時間を測定した。
簡易接着:
難燃性ポリカーボネート樹脂上に、20mm×30mm×5mmの形状にサンプルを塗布し、23℃/50%RH環境下で7日間放置して硬化させた後に、硬化シリコーンゴムを各樹脂表面から0°の方向に引っ張り、目視により接着性を確認した。上記引っ張り後に、硬化シリコーンゴムが接着しているものを○、剥離したものを×と評価した。
耐熱性:
直径25mm、深さ10mmのガラスシャーレにサンプルを5mm厚になるように充填し、23±2℃、50±5%RHの雰囲気で一週間硬化させた。ガラスシャーレごと200℃に2時間放置し、発泡しなかったものを○、発泡したものを×として評価した。
難燃性:
23℃/50%RH環境下で7日間サンプルを放置して厚み3.0mmの試験体を作製し、UL−94に規定された方法により評価した。
Figure 2017002213
Figure 2017002213
上記の結果から、本発明の組成物(実施例1〜4のサンプル1,3,5,6)は、加熱促進劣化後のタックフリータイム変化が少なく、保存安定性に優れることが分かる。更に耐熱性や難燃性についても優れることが分かる。一方で、本発明の範囲外の難燃性充填剤を使用した比較例1,2のサンプル2,4では、本発明の組成物に比べて硬化物(シリコーンゴム)の難燃性に劣るものである。また、同じく本発明の範囲外の難燃性充填剤を使用した比較例3〜5のサンプル7〜9では、加熱促進劣化後のタックフリータイム変化が大きく、接着性も低下し、保存安定性に劣る結果となった。また、難燃性充填剤として熱分解温度が200℃程度の水酸化アルミニウムを使用した比較例6のサンプル10では、耐熱後発泡してしまうため、シーリング剤や接着剤としての信頼性が低下する。

Claims (6)

  1. (A)分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基及び/又は加水分解性シロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部、
    (B)平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウム 5〜500質量部、
    (C)硬化触媒 0.001〜30質量部、
    (D)下記一般式(1):
    1 aSiX1 4-a (1)
    (式中、R1は窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上を含む置換一価炭化水素基若しくは非置換一価炭化水素基を示し、X1は同一又は異種の加水分解性基を示し、aは0,1又は2であり、ただし、a=1のとき、R1は置換一価炭化水素基であり、a=2のとき、R1は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも1個のR1は置換一価炭化水素基である。)
    で表される加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物 0.05〜20質量部
    を含有してなる難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 更に、(E)下記一般式(2):
    2 bSiX2 4-b (2)
    (式中、R2は非置換若しくは置換の一価炭化水素基を示し、X2は同一又は異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R2は同一でも異なっていてもよい。)
    で表される、(D)成分以外の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部含むことを特徴とする請求項1記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  3. (B)成分の水酸化マグネシウムの平均粒子径が0.6〜3μmである請求項1又は2記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  4. (D)成分の式(1)において、R1が3−メタクリロキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−グリシドキシプロピル基、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、3−メルカプトプロピル基、3−アクリロキシプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基である請求項1〜3のいずれか1項記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
  5. 下記の第一組成物と第二組成物をそれぞれ100:10〜100:100の質量比で混合して得られる二液混合型の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物であって、更に、(C)硬化触媒を第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0.001〜30質量部に相当する量、第一組成物又は第二組成物のいずれかに配合して得られるものである請求項1〜4のいずれか1項記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物。
    第一組成物
    (A)分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基及び/又は加水分解性シロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部、
    (B)平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウム 5〜500質量部、
    (D)下記一般式(1):
    1 aSiX1 4-a (1)
    (式中、R1は窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれる少なくとも1種の原子1個以上を含む置換一価炭化水素基若しくは非置換一価炭化水素基を示し、X1は同一又は異種の加水分解性基を示し、aは0,1又は2であり、ただし、a=1のとき、R1は置換一価炭化水素基であり、a=2のとき、R1は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも1個のR1は置換一価炭化水素基である。)
    で表される加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物 第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0.05〜20質量部に相当する量、
    (E)下記一般式(2):
    2 bSiX2 4-b (2)
    (式中、R2は非置換若しくは置換の一価炭化水素基を示し、X2は同一又は異種の加水分解性基を示し、bは0,1又は2であり、ただし、b=2のとき、R2は同一でも異なっていてもよい。)
    で表される、(D)成分以外の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物 第一組成物と第二組成物の(A)成分の合計100質量部に対して0〜30質量部に相当する量
    を含有してなる組成物。
    第二組成物
    (A)分子鎖両末端がケイ素原子に結合した水酸基及び/又は加水分解性シロキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部、
    (B)平均粒子径が0.6〜5μmであり、かつ、150℃における水分量が1.0質量%以下である水酸化マグネシウム 5〜500質量部
    を含有してなる組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の難燃性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化物で封止、固定又は接着された電気電子部品。
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