JP2000169706A - 耐火性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

耐火性シリコーンゴム組成物

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JP2000169706A
JP2000169706A JP36004498A JP36004498A JP2000169706A JP 2000169706 A JP2000169706 A JP 2000169706A JP 36004498 A JP36004498 A JP 36004498A JP 36004498 A JP36004498 A JP 36004498A JP 2000169706 A JP2000169706 A JP 2000169706A
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Kenichi Takita
健一 瀧田
Atsushi Yaginuma
篤 柳沼
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐候性、耐クリープ性が良好な上、耐火性能
に極めて優れた硬化物を与え、特に長時間火炎に晒され
ても硬化物が変形、脆化しないために、煙、炎、熱の移
行を防止する建築用の耐火目地、ガスケット等として有
用な耐火性シリコーンゴム組成物を得る。 【解決手段】 (A)下記平均組成式(1)で示される
オルガノポリシロキサン100重量部 (B)微粉状シリカ
5〜70 重量部 (C)平均粒子径1.0μm以下の水酸化マグネシウム
10〜150重量部 (D)白金または白金系化合物(A)成分に対し白金と
して1〜1000ppm (E)硬化触媒
触媒量 を配合する。 【化1】 (Rは置換又は非置換の一価炭化水素基、水酸基、アル
コキシ基でありmは1.98〜2.02の正数である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、耐クリー
プ性が良好な上、耐火性能に極めて優れたシリコーンゴ
ム硬化物を与え、特に長時間火炎に晒されても硬化物が
変形、脆化しないために、煙、炎、熱の移行を防止する
建築用の耐火目地、ガスケット等として有用な耐火性シ
リコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
建築用耐火材としては、クロロプレン系ゴムやエチレン
−プロピレン−ジエン系ゴムなどのゴム材料で成形され
たものが使用されているが、これらのゴム材は、建築物
の耐用年数の増大に伴い、ゴム材の耐候性、耐クリープ
性、燃焼時の有害ガス発生防止などの向上要求に応じき
れないものとなってきている。そこで近年、建築用耐火
材として、接着性、耐熱耐候性、耐クリープ性に優れた
シリコーンゴム製のものが使用されるようになってき
た。
【0003】しかし、従来のシリコーン系シーリング材
は、火炎等の高温下に長時間暴露されると原型をとどめ
ないまでに燃焼、灰化して、シーリング材としての機能
を示さなくなるという問題がある。
【0004】そこで、シリコーンゴムからなる耐火材に
おいては、上記欠点を改善するために、特公昭63−1
91841号公報に示される様に、耐火材として白金系
化合物を添加する方法が提案されている。しかしこの方
法では、3時間耐火試験などの高レベルの耐火試験では
クラックが発生し、火炎が延焼したり、長時間火炎に晒
されると燃焼して脆くなり、僅かな外部応力により目地
から剥離脱落してしまうという欠点がある。
【0005】また、耐火シーリング材として、1分子中
に珪素原子に結合した水酸基を少なくとも2個有するオ
ルガノポリシロキサンと1分子中に珪素原子に結合した
加水分解可能な基を少なくとも2個有するオルガノシラ
ン又はオルガノポリシロキサンからなる組成物に酸化亜
鉛及び/又は水酸化アルミニウムと白金化合物を添加し
たもの(特開昭60−141778号公報)や、炭酸マ
ンガン、マイカ、黒ベンガラの1種と酸化亜鉛及び/又
は石英粉末と白金化合物を配合したもの(特公平5−7
3158号公報)が知られている。
【0006】しかし、これらシリコーン系シーリング材
は、室温〜1000℃までの熱膨張係数を測定すると、
室温から400℃付近までは温度上昇に比較して徐々に
膨張するが、400〜600℃では急激に膨張、収縮が
起こり材料の大きさが不連続的に変化し、600℃以上
では徐々に収縮する。これは400〜600℃の温度に
おいてシロキサン主鎖のクラッキングが始まり、シロキ
サン主鎖は低分子のガスとなって徐々に揮散するため、
材料内部へのクラックの発生や、材料の収縮が発生する
ためである。このような材料の変形は、その部分に火炎
が通過し易く、またシーリング材の欠落も生じて後方へ
の延焼の可能性が高くなり、機能を果たさなくなるとい
う欠点がある。
【0007】また更に、特開平5−61299号公報に
示される様に、シリコーンゴムにフェライト粉末、マイ
カ粉末等を添加する方法も提案されているが、近年複雑
化する建築材料の形状においては、耐火試験による変
形、脆化で、僅かな外部応力により目地から脱落し易く
なったりすき間が空いたりして機能を果たさなくなると
いう場合もあり、満足できる改善方法とは言い難いもの
であった。
【0008】従って本発明は、耐候性、耐クリープ性が
良好な上、耐火性能に極めて優れたシリコーンゴム硬化
物を与え、特に長時間火炎に晒されても硬化物が変形、
脆化しないために、煙、炎、熱の移行を防止する建築用
の耐火目地、ガスケット等として有用な耐火性シリコー
ンゴム組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【発明を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明は上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果 (A)下記平均組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサン 100重量部
【0010】
【化2】
【0011】(Rは置換又は非置換の一価炭化水素基、
水酸基、アルコキシ基でありmは1.98〜2.02の
正数である) (B)微粉状シリカ 5〜70 重量部 (C)平均粒子径1.0μm以下の水酸化マグネシウム 10〜150重量部 (D)白金または白金系化合物 (A)成分に対し白金として1〜1000ppm (E)硬化触媒 触媒量 を含有することを特徴とする耐火性シリコーンゴム組成
物が耐候性、耐クリープ性が良好な上、耐火性能に極め
て優れたシリコーンゴム硬化物を与え、特に長時間火炎
に晒されても硬化物にクラックの発生が抑えられ、膨
張、収縮といった寸法変化や曲り、反り、歪みといった
形状変化もなく、また硬化物は火炎に晒された後、脆化
せず硬くなるために外部から応力がかかっても目地から
脱落しにくく、煙、炎、熱の移行を防止する建築用の耐
火目地、ガスケット等として有用であることを見い出
し、本発明を完成させた。
【0012】即ち、本発明は、 (A)下記平均組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサン 100重量部
【0013】
【化3】
【0014】(Rは置換又は非置換の一価炭化水素基、
水酸基、アルコキシ基でありmは1.98〜2.02の
正数である) (B)微粉状シリカ 5〜70 重量部 (C)平均粒子径1.0μm以下の水酸化マグネシウム 10〜150重量部 (D)白金または白金系化合物 (A)成分に対し白金として1〜1000ppm (E)硬化触媒 触媒量 を含有することを特徴とする耐火性シリコーンゴム組成
物を提供する。
【0015】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明で使用される(A)成分のオルガノポリシロキサンは
下記平均組成式(1)
【0016】
【化4】
【0017】で表わされる。式中Rは同一又は異なって
もよい置換又は非置換の一価炭化水素基、水酸基、アル
コキシ基から選ばれる基であり、mは1.98〜2.0
2の正数である。
【0018】Rにおける一価炭化水素基は好ましくは炭
素数1〜12、より好ましくは1〜8の置換又は非置換
の一価炭化水素基である。具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、ビニル
基、アリル基、ブタニエル基などのアルケニル基、フェ
ニル基、トリル基などのアリール基、又はこれらの基の
炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン
原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、クロロ
プロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2
−シアノエチル基などが挙げられる。アルコキシ基とし
てはメトキシ基、エトキシ基等炭素数1〜4のものが挙
げられる。
【0019】これらの中でメチル基、フェニル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基、ビニル基、水酸基、
アルコキシ基が好ましい。また分子鎖末端は、トリメチ
ルシリル基、メチルジビニルシリル基、ジメチルヒドロ
キシシリル基、ジメチルビニル基、トリビニルシリル基
等で封鎖されたものであることが好ましい。特に本発明
の耐火性シリコーンゴム組成物の硬化型が有機過酸化物
架橋タイプ及び付加反応架橋タイプの場合は分子中に少
なくとも2ケのアルケニル基を有することが好ましく、
縮合反応、架橋タイプの場合は分子中に少なくとも2ケ
の水酸基又はアルコキシ基を有することが好ましい。
【0020】このオルガノポリシロキサンは基本的には
直鎖状であることが好ましいが、mが1.98〜2.0
2を満たす範囲で分岐してもよい。分子構造や重合度の
異なる1種または2種以上の混合物であってもよい。上
記オルガノポリシロキサンの平均重合度は100〜10
0,000、特に500〜10,000、また25℃に
おける粘度が100〜100,000,000センチス
トークス(cSt)特に500〜10,000,000
cStの範囲のものが好ましい。
【0021】(B)成分の微粉状シリカは、実用上充分
な機械的強度を得るために、その比表面積が50m2
g以上であることが好ましく、より好ましくは100〜
400m2 /gである。このようなシリカとしては、例
えばヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等が挙
げられ、これらは1種単独でも2種以上を組み合せて用
いてもよい。また、それらのシリカ系充填剤はその表面
を、例えば鎖状オルガノポリシロキサン、環状オルガノ
ポリシロキサン、オルガノクロロシラン、オルガノアル
コキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等によって処理
されたものでもよい。
【0022】(B)成分の配合量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100重量部に対して5〜70重量
部であり、好ましくは10〜50重量部である。配合量
が多すぎる場合又は少なすぎる場合には、得られるシリ
コーンゴム組成物の加工性が低下し、また、そのシリコ
ーンゴムを硬化して得られる硬化物が、充分な引張り強
度、引裂き強度などの機械的強度を有しなくなる。
【0023】(C)成分の平均粒子径1.0μm以下で
ある水酸化マグネシウムは、火炎に晒されて燃焼した際
にシリコーンゴム硬化物を硬質化し、強度を高め、寸法
変化、形状変化、クラックの発生を抑える働きを有する
ものであり、好ましくは、平均粒子径0.2〜1.0μ
m、比表面積1〜100m2 /g、純度95%以上の水
酸化マグネシウムがあげられる。また、表面をアルミニ
ウム、亜鉛、珪素あるいはその化合物、有機珪素化合
物、高級脂肪酸等によって処理されたものでもよい。具
体的には協和化学工業(株)商品名キスマ5,200−
06H等が挙げられる。
【0024】(C)成分の配合量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100重量部に対して10〜150
重量部、好ましくは20〜120重量部である。配合量
が少なすぎる場合、目的とする耐火性能が得られず、ま
た多すぎる場合、得られるシリコーンゴム組成物の加工
性が低下し、また、そのシリコーンゴムを硬化して得ら
れる硬化物が、充分な引張り強度、引裂き強度などの機
械的強度を有しなくなる。
【0025】(D)成分の白金または白金系化合物は、
(C)成分の水酸化マグネシウムと共にシリコーンゴム
組成物に難燃性を付与するものであり、これを添加する
ことにより400〜600℃における可燃性の低分子ガ
スの発生を大きく低減し、更に膨張、収縮といった熱変
化を緩和することができる。ここで使用する白金または
白金系化合物は、白金元素単体、白金化合物、白金複合
体の何れであってもよく、塩化白金第一酸、塩化白金第
二酸等の塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、
アルデヒド化合物、エーテル化合物、各種オレフィン類
とのコンプレックスなどが例示される。白金または白系
化合物の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンに対して1〜1,000ppm、好ましくは3〜20
0ppmである。配合量が少なすぎる場合、目的とする
耐火性能が得られず、また多すぎる場合、効果の向上は
なく、経済的に不利である。
【0026】(E)成分の硬化触媒は、シリコーンゴム
組成物の架橋反応機構に応じた従来公知のものを使用す
ることができる。硬化剤として有機過酸化物を用いる場
合は、(A)成分のオルガノポリシロキサンは0.00
1〜5モル%のアルケニル基を有することが好ましい。
有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、タ
ーシャリーブチルパーベンゾエート、オルトメチルベン
ゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキ
サイド、ジターシャリーブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、1,1−ビス(ターシャリーブチル
パーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキシンなどが挙げ
られ、これらは1種単独でも2種以上を組み合せて用い
てもよい。なお、その配合量は、(A)成分のオルガノ
ポリシロキサン100重量部に対して0.1〜5部とす
ることが好ましい。
【0027】また、(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンが珪素原子に直結したアルケニル基を2個以上有する
場合、硬化剤として下記平均組成式(2)で表わされる
【0028】
【化5】
【0029】(R1 は置換又は非置換の一価炭化水素基
であり、Rで例示した一価炭化水素基と同様のものが例
示される。p、qは0≦p<4、0<q<4、0<p+
q<4を満たす正数である。) 珪素原子に直結した水素原子を2個以上有するオルガノ
ハイドロジエンポリシロキサンを使用し、これらの付加
反応によって架橋硬化させることができる。この場合、
オルガノハイドロジエンポリシロキサンは、直鎖状、分
岐状、環状の何れであってもよいが、好ましくは重合度
が300以下であり、ジメチルハイドロジエンシリル基
で末端が封鎖されたジオルガノポリシロキサン、ジメチ
ルシロキサン単位とメチルハイドロジエンシロキサン単
位および末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジ
メチルハイドロジエンシロキサン単位(H(CH3 2
SiO0.5 単位)とSiO2 単位からなる低粘度流体、
1,3,5,7−テトラハイドロジエン−1,3,5,
7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピ
ル−3,5,7−トリハイドロジエン−1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハ
イドロジエン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサンなどが挙げられ
る。この硬化剤としてのオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンの添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキ
サン100重量部に対して0.1〜20重量部であるこ
とが好ましく、また(1)成分のオルガノポリシロキサ
ン中の脂肪族不飽和基に対して珪素原子に直結した水素
原子が50〜500モル%となる割合で用いられること
が好ましい。
【0030】また、上記オルガノポリシロキサンとオル
ガノハイドロジエンポリシロキサンの付加反応には、公
知の白金系触媒を添加することが好ましく、(D)成分
の白金または白金系化合物をそのまま使用することがで
きる。
【0031】また、(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンが珪素原子に結合した水酸基を少なくとも2個有する
場合、縮合反応により架橋硬化させることもできる。こ
の場合、架橋剤としては、下記平均組成式(2)
【0032】
【化6】 R2 a b SiO(4-a-b)/2 …(2)
【0033】(ここでR2 は同一または異種の非置換ま
たは置換の一価炭化水素基であり、Yは加水分解可能な
基、aは0≦a≦2の正数、bは0<b≦4の正数で、
かつ0<a+b≦4である)で示され、1分子中に珪素
原子に結合した加水分解可能な基を少なくとも2個、好
ましくは3個以上有するオルガノシラン又はオルガノシ
ロキサンが好ましい。
【0034】R2 は、上記式(1)のRと同様の基が挙
げられる。Yは加水分解可能な基であり、例えばアシル
基、アミノキシ基、ケトオキシ基、アルコキシ基、アル
ケニルオキシ基などが挙げられる。1分子中に珪素原子
に結合した加水分解可能な基を少なくとも2個有するオ
ルガノシラン又はオルガノシロキサンとして具体的に
は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ(メチルエ
チルケトオキシム)シラン、メチルトリプロペニルオキ
シシラン、メチルトリアセトキシシランやこれらのシラ
ン化合物のメチル基をビニル基、フェニル基、トリフロ
ロプロピル基に変えたシラン化合物、これらの部分加水
分解物などが例示される。
【0035】平均組成式(2)で表わされる架橋剤は、
(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対
して0.1〜20重量部、特に1〜10重量部であるこ
とが好ましい。また、必要に応じてナフテン酸錫、カプ
リル酸錫、オレイン酸錫等の錫カルボン酸塩、ジブチル
錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫
ジラウレート、ジブチル錫ジオレート、ジフェニル錫ジ
アセテート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジメト
キシド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)錫、ジ
ブチル錫ベンジルマレート等の錫化合物や、テトライソ
プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テト
ラキス−(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキ
シビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプ
ロポキシジオクチレングリコール等のチタン酸エステル
又はチタンキレート化合物等の硬化促進剤を添加しても
よい。これらの硬化促進剤は、(A)成分のオルガノポ
リシロキサン100重量部に対し、0.1〜20重量部
であることが好ましい。
【0036】また、本発明では(F)マイカを添加する
ことが特に好ましい。マイカは(C)、(D)成分と共
に相乗的に耐火性を向上させると共に硬さを硬くさせ
る。マイカは(A)成分のオルガノポリシロキサン10
0重量部に対し2〜50重量部、特に5〜30重量部配
合することが好ましい。
【0037】上述した成分のほか、本発明の耐火性シリ
コーンゴム組成物には、重合度が100以下の低分子量
シロキサン、シラノール基含有シラン、アルコキシ基含
有シランなどの分散助剤、けいそう土、石英粉末、溶融
石英粉末、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、水
酸化カルシウム、タルク等の無機充填材、セリウムまた
はセリウム系化合物、赤ベンガラ、黒ベンガラ、フェラ
イト、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、炭酸マグネ
シウム、酸化マグネシウムなどの耐熱、耐油向上剤、カ
ーボンブラック、群青などの着色のための顔料、離型
剤、その他通常のシリコーンゴム組成物に添加される添
加剤を用途等に応じ適宜配合することができる。
【0038】(A)〜(E)成分は、ニーダーやロール
等の公知の混練り機を用いて混合することができる。好
ましくは(A)〜(C)成分を混合した後、必要により
熱処理をし、(D)、(E)成分を混合する。
【0039】かくして得られる耐火性シリコーンゴム組
成物は、注入成型、圧縮成型、移送成型、射出成型、押
出成型、カレンダー成型等の一般のゴム成型法に準じて
所望の形状に成型でき、ついで常法に従って加硫硬化さ
せることによってガスケット等のゴム成型品とすること
ができる他、耐火目地用のシーラントとしても使用する
ことができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の耐火性シリコーンゴム組成物、
耐候性、耐クリープ性が良好な上、耐火性能に極めて優
れた硬化物を与え、特に長時間火炎に晒されても硬化物
にクラックの発生が抑えられ、膨張、収縮といった寸法
変化や曲り、反り、歪みといった形状変化もなく、また
硬化物は火炎に晒された後、脆化せず硬くなるために外
部から応力がかかっても目地から脱落しにくく、煙、
炎、熱の移行を防止する建築用の耐火目地、ガスケット
等として有用に使用することができる。
【0041】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。なお、以下の例において部は重量部を示
す。
【0042】〔実施例1〜3、比較例1〜4〕分子鎖両
末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された、(C
3 2 SiO単位99.875モル%と、(CH2
CH)(CH3 )SiO単位0.125モル%からなる
粘度が10,000,000センチストークスのオルガ
ノポリシロキサン100部、フュームドシリカ(日本ア
エロジル(株)製、商品名:エロジル200)40部、
及び分散剤としてジフェニルシランジオール4部を加え
て均一に混練りし、150℃で4時間熱処理した後、二
本ロールで釈解、可塑化してベースコンパウンドを得
た。上記ベースコンパウンド100部に対し、表1に示
すように各種原料を添加し、二本ロールで混合すること
により7種類のシリコーンゴム組成物を得た。
【0043】更に硬化触媒として、パラメチルベンゾイ
ルパーオキサイド/ジメチルポリシロキサン(100c
St)=50/50のペーストを1.3部添加し、12
0℃で10分間の加圧成型を行った後、200℃で4時
間ポストキュアーすることにより5mm厚のシートを作
製した。得られたシートについて、下記方法で耐火試験
を行った。電気炉において、円盤状(直径50mm、厚
さ5mm)のシリコーンゴムシートを加熱、発火させ、
その形状変化、クラック発生程度、寸法変化を調べた。
加熱条件は、500℃に保った電気炉にシリコーンゴム
シートを挿入、10分間保持にて行った。結果を表1に
示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果より、本発明の耐火性シリコー
ンゴム組成物の硬化物は、高温に晒されても硬化物にク
ラックの発生が抑えられ、膨張、収縮といった寸法変化
や曲り、反り、歪みといった形状変化もなく、高温に晒
された後、脆化せず硬くなり、耐火性に優れることが確
認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CP031 CP051 CP061 DA078 DE077 DE178 DJ016 DJ059 EX039 EX079 FD010 FD090 FD149 FD150 GJ02 GL00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1)で示されるオルガノポリシロキ サン 100重量部 【化1】 (Rは置換又は非置換の一価炭化水素基、水酸基、アル
    コキシ基でありmは1.98〜2.02の正数である) (B)微粉状シリカ 5〜70 重量部 (C)平均粒子径1.0μm以下の水酸化マグネシウム 10〜150重量部 (D)白金または白金系化合物 (A)成分に対し白金として1〜1000ppm (E)硬化触媒 触媒量 を含有することを特徴とする耐火性シリコーンゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】 更に(F)マイカ2〜50重量部を含有
    することを特徴とする請求項1記載の耐火性シリコーン
    ゴム組成物。
JP36004498A 1998-12-03 1998-12-03 耐火性シリコーンゴム組成物 Pending JP2000169706A (ja)

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