JPH0781073B2 - 発泡性シリコーンゴム組成物及び耐火性目地シール材ならびにその製造方法 - Google Patents

発泡性シリコーンゴム組成物及び耐火性目地シール材ならびにその製造方法

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JPH0781073B2
JPH0781073B2 JP17918490A JP17918490A JPH0781073B2 JP H0781073 B2 JPH0781073 B2 JP H0781073B2 JP 17918490 A JP17918490 A JP 17918490A JP 17918490 A JP17918490 A JP 17918490A JP H0781073 B2 JPH0781073 B2 JP H0781073B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は発泡性シリコーンゴム組成物、特には機械的強
度が高く、高温にさらされたときにも、もとの寸法,形
状を維持することができることから、耐火性目地シール
材として有用とされるシリコーンゴムを与える発泡性シ
リコーンゴム組成物及びこれを発泡、成形してなる耐火
性目地シール材ならびにその製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術] 建築用の耐火性目地材としてアスベスト発泡体が知られ
ており、これは3時間耐火認定物とされているが、この
ものはアスベストの健康面への影響が問題となっている
ことから、この代替品の開発が要求されている。
そのため、この耐火目地材としてはシリコーンゴムから
なるものが提案されている。しかし、このシリコーンゴ
ムは人畜無害のものであるけれども、このシリコーンゴ
ムも室温から1,000℃までの熱膨張率を測定すると、室
温から400℃付近までは温度の上昇に比較して徐々に膨
張するが、400〜600℃では急激に熱膨張、収縮が起って
材料の大きさが不連続的に変化し、600℃以上では徐々
に収縮する。これは400〜600℃の温度領域ではシロキサ
ン主鎖のクラッキングによって低分子の可燃性ガスが発
生し、それによって材料内部にクラックが発生し、600
℃以上の収縮によってこのクラック幅が大きくなるため
であるが、このクラックの発生はそこに火炎が通過した
り、あるいは目地材の欠落によって後方への延焼の可能
性を高くするので、シール材としての機能が低下する。
したがって、このシリコーンゴムによる目地材には火炎
などの高温下にさらされると容易に燃焼して消失した
り、目地から脱落してシール材として機能を果たさなく
なるという欠点がある。
[発明が解決しようとする課題] そのため、このシリコーンゴムからなる耐火性目地シー
ル材については、これに耐火性剤としての白金系化合物
を白金原子として1〜2,000ppmとセラミック化剤5〜45
重量%を添加したシリコーンゴムスポンジからなるもの
も提案されている(特公昭63−191841号公報参照)が、
これも3時間耐火試験などの高レベルの耐火試験ではク
ラックが発生したり、目地との間に隙間が生じてそこか
ら火炎が延焼したりするという欠点がある。
[課題を解決するための手段] 本発明はこのような不利、欠点を解決した発泡性シリコ
ーンゴム組成物及びこれを発泡、成形してなる耐火性目
地シール材ならびにその製造方法に関するもので、これ
はa)平均組成式 (ここにR1は同一または異種の非置換または置換の1価
炭化水素基、nは1.98〜2.02)で示されるジオルガノポ
リシロキサン100重量部、b)比表面積が50m2/g以上で
ある補強性シリカ粉末10〜70重量部、c)一般式MO・Fe
2O3(ここにMはMn,Cu,Ni,Mg,Co,Zn,Feから選択される
2価の金属原子)で示されるフェライト粉末20〜150重
量部、d)石英粉末0〜100重量部、e)繊維径が50μ
m以下、繊維長が3μm以上で、繊維長/繊維径比が6
以上であるセラミック繊維3〜70重量部、f)白金原子
としてa)成分のジオルガノポリシロキサンに対して1
〜2,000ppmの白金または白金化合物、g)硬化剤、h)
発泡剤とからなることを特徴とする発泡性シリコーンゴ
ム組成物およびこの組成物を発泡、成形してなることを
特徴とする耐火性目地シール材、ならびに上記した発泡
シリコーンゴム組成物を超高周波加硫法で加硫してなる
耐火性目地シール材の製造方法に関するものである。
すなわち、本発明者らは燃焼時の形状保持性にすぐれて
おり、クラックの発生が極めて少なく、高度な耐火シー
ル性を有する目地材を開発すべく種々検討した結果、公
知のジメチルシリコーンゴムなどのジオルガノポリシロ
キサンに充填材とフェライト粉末、繊維状セラミック繊
維と白金または白金化合物、および公知の硬化剤と発泡
剤を添加したシリコーンゴム組成物を発泡、成形させる
と、耐火性のすぐれた目地シール材の得られること、こ
の耐火性目地シール材は燃焼時の高温にさらされてもす
ぐれた形状保持性をもっており、クラックの発生も少な
いので高度な耐火シール性を示すということを見出し、
この耐火性目地シール材の製造方法およびここに使用す
る各成分の種類、添加量などについての研究を進めて本
発明を完成させた。
以下にこれをさらに詳述する。
[作用] 本発明は発泡性シリコーンゴム組成物及びこれを発泡成
形してなる耐火性目地シール材ならびにその製造方法に
関するものである。
本発明の耐火性目地シール材を製造するために使用され
る発泡性シリコーンゴム組成物を構成するa)成分とし
てのジオルガノポリシロキサンは平均組成式が で示され、R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロ
アルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセ
ニル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基など
のアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した
水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基な
どで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル
基、シアノエチル基などから選択される、同一または異
種の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8の非置換ま
たは置換の1価炭化水素基、nは1.98〜2.02の整数であ
り、分子鎖末端がトリメチルシリル基、ジエチルフェニ
ルシリル基、ジメチルハイドロジエンシリル基、ジメチ
ルビニルシリル基、トリビニルシリル基などで封鎖され
たものとされる。この種のオルガノポリシロキサンは通
常選択されるオルガノハロゲノシランの1種または2種
以上を(共)加水分解縮合することによって、あるいは
環状ポリシロキサン(シロキサンの3量体あるいは4量
体など)をアルカリ性または酸性の触媒を用いて開環重
合することによって得ることができるもので、このもの
は基本的には直鎖状のジオルガノポリシロキサンである
が、分子構造の異なる2種または2種以上の混合物であ
ってもよい。なお、このオルガノポリシロキサンの粘度
は25℃における粘度100cS以上のものであればよいが、
通常は100,000〜10,000,000cSのものとすることがよ
い。
この発泡性シリコーンゴム組成物を構成するb)成分と
しての補強性シリカ粉末は機械的強度のすぐれたシリコ
ーンゴムを得るために必須とされるものであるが、この
目的のためには比表面積が50m2/g以上のものとする必要
があり、これに煙霧質シリカ、沈殿シリカなどが代表例
とされる。なお、このシリカ粉末の添加量は前記した
a)成分としてのジオルガノポリシロキサン100重量部
に対して10重量部未満では少なすぎて充分な補強効果が
得られず、70重量部より多くすると加工性が悪くなり、
又得られる発泡体の機械的強度が低下するので、10〜70
重量部とすることが必要とされるが、この好ましい範囲
は30〜50重量部とされる。
つぎにこの発泡性シリコーンゴム組成物を構成するc)
成分としてのフェライト粉末はシリコーンゴムを耐火性
とするための必須成分とされるものであり、これを添加
すると400〜600℃での熱膨張、収縮変化が緩和される
し、600℃以上での熱収縮が少なくなるという効果が与
えられる。このフェライト粉末は一般組成式MO・Fe2O3
で示され、MがMn,Cu,Ni,Mg,Co,Zn,Feから選択される1
種あるいは2種以上の2価の金属原子であるもの、例え
ば(MnO)0.5(ZnO)0.5Fe2O3、(NiO)0.5(ZnO)0.5F
e2O3、(MgO)0.5(MnO)0.5Fe2O3、(MnO)0.5(FeO)
0.5Fe2O3、(MnO)0.32(ZnO)0.14(FeO)0.04(Fe
2O30.50、(MnO)0.15(ZnO)0.35(Fe2O30.50、Fe
O・Fe2O3などとすればよいが、このものは粒子径が0.01
〜15μm、好ましくは0.1〜5μmのものとすることが
よい。また、この添加量は前記したa)成分としてのジ
オルガノポリシロキサン100重量部に対して20重量部未
満ではスポンジ材に成型したときに充分な耐火性が得ら
れず、150重量部を越えた量とするとスポンジ材の機械
的強度が低下するので、20〜150重量部の範囲とする必
要があるが、この好ましい範囲は50〜90重量部とされ
る。なお、このフェライト粉末を添加すると、このシリ
コーンゴム組成物のマイクロ波吸収特性が改良され、こ
れをマイクロ波照射加硫法(UHF加硫)することができ
るようになるので、発泡性シリコーンゴム組成物の連続
押し出しでの発泡成形体の製造を生産効率よく行なうこ
とができるという有利性も与えられる。
また、この発泡性シリコーンゴム組成物を構成するd)
成分としての石英粉末は上記したc)成分としてのフェ
ライト粉末と共にTMA(Thermo Mechanical Analysis)
で400〜600℃での熱膨張、収縮変化を緩和し、600℃以
上の熱収縮が少なくするという効果を与える目的で任意
に配合されるものであるが、これは粒子径が0.01〜20μ
m、好ましくは0.1〜10μmの範囲とすることがよく、
この添加量は前記したa)成分としてのジオルガノポリ
シロキサン100重量部に対し、0〜100重量部好ましくは
20〜50重量部の範囲とすればよい。
つぎに、この発泡性シリコーンゴム組成物を構成する
e)成分としての繊維状のセラミックは目的とする発泡
性シリコーンゴム組成物に補強効果を与え、耐火性目地
シール材としたときのクラック発生防止を目的として添
加されるものであり、これにはアルミナ繊維、シリカ繊
維、アルミナ・シリカ繊維、ジルコニア繊維、炭化けい
素繊維、酸化亜鉛繊維、化学式がNa2TiO3、Na2Ti2O5、N
a2Ti4O9、Na2Ti6O13、K2TiO3、K2Ti2O5、K2Ti4O9、K2Ti
6O13、K2TI8O17で示される、針状単結晶体からなるチタ
ン酸アルカリ繊維、カルシウム・ナトリウム・メタフオ
スフェート・2CaO・Na2O・3P2O5を主材とする、針状単
結晶体からなるフオスフェート繊維などが例示される
が、このものは結晶状態が、非結晶、多結晶、単結晶の
いずれであってもよいし、この分子構造も直鎖状、枝分
かれ状、放射状(テトラポット状)のいずれであっても
よい。
しかし、このセラミック繊維は繊維径が小さいほど、ま
た繊維長さが大きいほど補強効果が大きく、クラックの
発生も小さくなるけれども、繊維径が小さく、繊維長さ
が大きくなると人体に吸収されて肺がんや悪性中皮腫な
どを引起す要因となる可能性があるので、繊維径につい
ては50μm以下、好ましくは2〜20μm、繊維長につい
ては3μm以上、好ましくは10μm以上とすることが必
要であるが、この繊維長は大きすぎると未加硫ゴムの流
動性が極端に低下して成型上に不都合が生じるので2,00
0μm以下とすることがよいし、さらにこの繊維長/繊
維径比についてはこれが6未満であると本願組成物から
得られる硬化発泡体がクラックの発生しやすいものとな
るので、これは6以上、好ましくは6〜200とする必要
がある。
なお、セラミック繊維の添加量は前記したa)成分とし
てのジオルガノポリシロキサン100重量部に対して3重
量部未満では本願組成物から得られる硬化発泡体がクラ
ックの発生しやすいものとなり、70重量部より多くする
と強度などの物理的特性が低下するので、3〜70重量部
の範囲とすることが必要とされるが、この好ましい範囲
は10〜50重量部とされる。
この発泡性シリコーンゴム組成物を構成するf)成分と
しての白金または白金化合物はシリコーンゴム組成物に
難燃性を付与するためのものであり、これを添加すれば
400〜600℃における可燃性ガスの発生が大きく低減され
るし、TMA(前記)測定での熱膨張、収縮変化が大きく
緩和される。ここに使用する白金は白金元素単体、白金
化合物、白金コンプレックスのいずれであってもよく、
これは塩化白金第一酸、塩化白金第二酸などの塩化白金
酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合
物、エーテル化合物、各種オレフィン類とのコンプレッ
クスなどが例示されるが、この添加量はa)成分のジオ
ルガノポリシロキサンに対して白金原子として1〜2,00
0ppmの範囲とすることが必要とされる。
また、この発泡性シリコーンゴム組成物を構成するg)
成分としての硬化剤は架橋反応の機構に応じて従来公知
のものとすればよい。したがって、この架橋反応が炭化
水素同志で行なわれる場合には有機過酸化物、例えばベ
ンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、
p−メチルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルバー
オキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t
−ブチルパーベンゾエートなどをa)成分としてのジオ
ルガノポリシロキサン100重量部に対して0.5〜5重量
部、あるいはシリコーンゴム組成物に対して0.1〜1.0重
量%添加すればよい。また、この架橋反応がけい素原子
に結合している水酸基、アルコキシ基、アセトキシ基、
アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、イミノキシ基、
アミン基、アミド基、アミノオキシ基等の加水分解性基
などとの間の脱水反応、脱アルコール反応、脱カルボン
酸反応、脱ケトン反応、脱オキシム反応、脱アミン反
応、脱アミド反応などの縮合反応によって行なわれる場
合にはa)成分としてのジオルガノポリシロキサンは、
分子鎖末端が例えばジメチルヒドロキシシリル基、ある
いはメトキシ基、エトキシ基等の低級アルコキシ基を有
するジメチルアルコキシシリル基、メチルジアルコキシ
シリル基、トリアルコキシシリル基等で封鎖されたもの
とされ、ここに金属有機酸塩、有機アミンを使用すれば
よく、これにはジブチルすずジラウレート、ジオクテン
酸すず等の有機すず化合物、ステアリン酸鉄、オクチル
酸鉛、チタンテトラプロポキサイド、チタンテトラブト
キサイド等の有機チタン化合物などの有機酸塩、ジブチ
ルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類が例示
されるが、この場合には必要に応じ例えばメトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエト
キシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキシ基を有する
メチルトリアルコキシシラン、エチルトリアルコキシシ
ラン、ビニルトリアルコキシシラン、フェニルトリアル
コキシシラン、テトラアルコキシシランやメチルトリブ
タノオキシムシラン、メチルトリ(ヘキサノキシム)シ
ラン、メチルトリ(イソプロペノキシ)シラン、メチル
トリアセトキシシラン、エチルオルソシリケート、プロ
ピルオルソシリケートなどの架橋剤を使用してもよい。
さらに前記したa)成分としてのジオルガノポリシロキ
サンがけい素原子に直結したアルケニル基を有するもの
であるときには、これにけい素原子に直結した水素原子
を1分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロ
ジエンポリシロキサンを硬化剤として使用してこれらの
付加反応によって架橋を行なわせ、これによって硬化さ
せてもよく、ここに使用されるオルガノハイドロジエン
ポリシロキサンは直鎖状、分岐鎖状、感情のいずれであ
ってもよいので、これにはジメチルハイドロジエンシリ
ル基で末端が封鎖されたジオルガノポリシロキサン、ジ
メチルシロキサン単位とメチルハイドロジエンシロキサ
ン単位および末端トリメチルシロキシ単位との共重合
体、ジメチルハイドロジエンシロキサン単位(H(C
H32SiO0.5単位)とSiO2単位とからなる低粘度流体、
1,3,5,7−テトラハイドロジエン−1,3,5,7−テトラメチ
ルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−ト
リハイドロジエン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテト
ラシロキサン、1,5−ジハイドロジエン−3,7−ジヘキシ
ル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンな
どが例示されるが、これらのオルガノハイドロジエンポ
リシロキサンはいずれも重合度が300以下のものが好適
である。この硬化剤としてのオルガノハイドロジエンポ
リシロキサンの添加量は、a)成分としてのジオルガノ
ポリシロキサンのアルケニル基に対して、けい素原子に
直結した水素原子が50〜500モル%となる割合で用いら
れるのが好ましい。なお、この付加反応には公知の白金
系触媒を添加することが好ましく、前記したf)成分と
しての白金又は白金化合物がそのまま使用することがで
きるので、このf)成分としての白金または白金化合物
は難燃化剤となると共にこの付加反応用触媒としても使
用できる。
また、この発泡性シリコーンゴム組成物を構成するh)
成分としての発泡剤はこの組成物から得られる成形体を
発泡体とするためのものであるが、これは室温では安定
であるが高温にさらされたときに起泡性ガスを放出する
ものであればよく、この起泡性ガスは一般には窒素ガス
とされるが、これは二酸化炭素または他のガスであって
もよい。このものは市販のものでよく、これにはアゾビ
スイソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン、ベンゼンスルフォンヒドラジド、N,N′−ジニ
トロソ−N,N′−ジメチルテレフタルアミド、アゾジカ
ルボンアミドなどが例示されるが、この添加量は前記し
たa)成分としてのジオルガノポリシロキサン100重量
部に対して1重量部未満では起泡性ガスの発生量が少な
くて目的とするスポンジ体の発泡倍率が2倍未満となっ
て良好な発泡体が得られなくなり、10重量部より多い量
とすると組成物の加工性が低下し、得られる発泡体の発
泡倍率が8倍より大きな高発泡体となって本発明の効果
が発現しなくなるので、1〜10重量部の範囲、好ましく
は3〜7重量部の範囲とすればよい。
本発明の耐火性目地シール材を作るためのシリコーンゴ
ム組成物は上記したa)〜h)成分は2本ロール、バン
バリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)などのゴム
混練り機を用いて均一に混合し、必要に応じ加熱処理を
施すことによって得ることができるが、この配合の順序
には特に制限はないが、通常はa),b)の成分を充分均
一に混練りしたのち、ついでc),d),e),f),g),h)
の各成分を配合混練りするという方法によるのが有利で
ある。
なお、このシリコーンゴム組成物に必要に応じ着色剤、
耐熱性向上剤などのような各種添加剤や反応制御剤、離
型剤あるいは充填剤用分散剤などを添加することは任意
にされるが、この充填剤用分散剤として使用されるジフ
ェニルシランジオール、各種アルコキシシラン、カーボ
ンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子シ
ロキサンなどは本発明の効果を損なわないように最小限
に止めるべきである。
このようにして得られたシリコーンゴム組成物は注型成
形、金型加圧成形、押し出し成形、各種基材上へのコー
ティングなど従来からシリコーンゴム組成物の成形につ
いて行なわれている各種の成形法で成形すればよく、ス
ポンジ状の発泡体に成型することによって耐火性がより
一層向上したものとなるが、この発泡倍率は2倍未満で
は目的とする充分な耐火性が得られず、8倍を越えると
スポンジの機械的強度が低下するので2〜8倍とするこ
とがよい。また、このようにして得られるスポンジ体は
耐火性目地シール材であることから、このスポンジ成形
は押し出し成形とすることが最も一般的であり、このと
きの発泡は常圧熱気加硫法(HAV)、スチーム連続加硫
法(CV)、溶融塩加硫法(LCM)、マイクロ波照射加硫
法(UHF加硫)などのいずれで行なってもよいが、本発
明の耐火性目地シール材を成型するにはUHF加硫とする
ことが最も好ましい。なお、このUHF加硫は通常2,450±
50MHzと915±25MHzのマイクロ波を使用し、これを被処
理体に照射するものであり、この照射によって被処理体
の内部に熱が発生し、この熱によって加硫が行なわれる
のであるが、これによれば目的とする耐火性目地シール
材を連続押し出しで安定に、かつ安価に生産することが
できるという有利性が与えられる。
[実施例] つぎに本発明の実施例、比較例をあげるが、例中の部は
重量部を示したものであり、得られた耐火性目地シール
材の耐火性能は下記による判定基準によるものである。
(耐火性能の判定基準) JIS A1304「建築構造部分の耐火試験方法」の3項〜5
項に規定する条件で加熱試験を行ない、下記項目〜
について5〜10項の判定基準によって合否を決める。
目地用定型シール材の裏面温度が260℃を越えないこ
と、 加熱中に耐火上および構造耐力上、有害な変形、破
壊、脱落などの変化が生じないこと、 加熱中に火炎の通る割れ目の生じないこと、 目地用定型シール材が加熱中に著しく発炎せず、加熱
終了後10分以上火気が残存しないこと。
について、合格は¥、不合格は×とする。
実施例1〜8、比較例1〜7 ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシ
ロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキシ単位
0.025モル%からなる、平均重合度が8,000のゴム状オル
ガノポリシロキサン100部に、分散剤としてのジフェニ
ルシランジオール3部と末端シラノール基ジメチルポリ
シロキサン(重合度n=10)4部および比表面積が200m
2/gであるフュームドシリカ・アエロジル200[日本アエ
ロジル(株)製商品名]40部を添加し、2本ロールで混
練りし、ついで150℃で4時間加熱処理してベースコン
パウンドを作った。
ついで、このベースコンパウンド147部に第2表に示し
た種類、量のフェライト粉末、第1表に示した繊維径、
繊維長を有するセラミック繊維、白金、石英粉と、硬化
剤としての2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド0.5
部とジクミルパーオキサイド0.5部および発泡剤として
のアゾビスイソブチロニトリル2部を添加し、二本ロー
ルで混練して発泡性シリコーンゴム組成物[組成物No.I
〜XV(実施例1〜8、比較例1〜7)]を作った。
つぎにこの発泡性シリコーンゴム組成物をシリンダー直
径が40mmφ/10mmφ、シリンダー長さLと直径Dとの比
がL/D=12で20mmφ/100mmφのダイをとりつけた押し出
し機に供給し、これから室温(15〜30℃)で外径5mmφ
のダイを取りつけた押し出し機に供給し、これから室温
(15〜30℃)で外径5mmφの丸棒状のシリコーンゴム成
形体を毎分1mで連続的に押し出し、このものに出力2K
W、周波数2,450MHzのUHF波を照射させながら200℃の熱
風を循環させ、搬送速度毎分1mで全長12mの加熱炉を通
過させてスポンジに成形したのち、200℃の熱風乾燥機
中で4時間ポストキュアーをして架橋を完成させ、低分
子分解物を揮発させた。
このようにして成形したスポンジを20cm長さに切断した
シリコーンスポンジ1を長さ20cm、幅5cm、厚さ1cmの2
枚のモルタル板2に第1図に示したように挟み、金属製
治具によって固定させて試験サンプルを作り、これを
電気炉に入れ、酸素を送りながら第2図に示したような
条件で加熱し、冷却後モルタン板に挟まれたスポンジの
形状を観測したところ、第2表に示したとおりの結果が
得られた。
また、このシリコーンスポンジ1についてはこれから第
3図に示したようなシリコーンゴムガスケット4を作
り、これを2枚のALC板5の間にシリコーンシーラント
6、塩化ビニル製フォーム材7と共に挟んで第3図に示
したような耐火性目地シールを作り、これをJIS A1304
の3項〜5項の規定されている条件でガスケット側から
第4図に示したように加熱して加熱試験を行なったとこ
ろ、第3表に示したとおりの結果が得られた。
[発明の効果] 本発明は機械的強度が高く、高温にさらされたときに、
もとの寸法の形状を維持するシリコーンゴムを与える発
泡性組成物及びこれを発泡、成形してなる耐火性目地シ
ール材に関するもので、これは前記したようにa)ジオ
ルガノポリシロキサン、b)補強性シリカ粉末、c)フ
ェライト粉末、d)石英粉末、e)セラミック繊維、
f)白金、g)硬化剤、h)発泡剤とからなる発泡剤シ
リコーンゴム組成物、およびこれを発泡成形してなる耐
火性目地シール材に関するものであるが、このものはフ
ェライト、石英粉末、セラミック繊維が添加されている
ことから400〜600℃での熱膨張、収縮変化が緩和され、
600℃以上の熱収縮も小さくなり、白金が添加されてい
ることから難燃性もよいものとなるので、これを発泡成
形して得られる目地シール材は高温にさらされたときに
も旧の寸法、形状を維持できる耐火性のすぐれたものに
なるし、これがシリコーンゴムからなるものであること
から機械的強度もすぐれたものとなるほか、このシリコ
ーンゴム組成物はフェライトが添加されていることから
UHF加硫することができるので肉厚の発泡体を連続押し
出しで安定に、かつ安価に生産することができるという
有利性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の耐火性目地シール材試験サンプルの斜
視図、第2図はこの試験サンプルの加熱試験における加
熱条件を示すグラフ、第3図はこのものをJIS A1304の
「建築構造部分の耐火試験方法」に使用する耐火用目地
シールの縦断面図、第4図はこの加熱条件を示したグラ
フである。 1……シリコーンスポンジ体、 2……モルタル板、……試験サンプル、 4……シリコーンゴムガスケット、 5……ACL板、 6……シリコーンシーラント、 7……塩化ビニル製フォーム材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/10 G // C08K 3/22 3/36 7/04 E04B 1/684 1/94 J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)平均組成式 (ここにR1は同一または異種の非置換または置換の1価
    炭化水素基、nは1.98〜2.02)で示されるジオルガノポ
    リシロキサン 100重量部、 b)比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ粉末10〜
    70重量部、 c)一般式MO・Fe2O3(ここにMはMn,Cu,Ni,Mg,Co,Zn,F
    eから選択される2価の金属原子)で示されるフェライ
    ト粉末 20〜150重量部、 d)石英粉末 0〜100重量部、 e)繊維径が50μm以下、繊維長が3μm以上で、繊維
    長/繊維径比が6以上であるセラミック繊維3〜70重量
    部、 f)白金原子としてa)成分のジオルガノポリシロキサ
    ンに対して1〜2,000ppmの白金または白金化合物、 g)硬化剤 h)発泡剤 とからなることを特徴とする発泡性シリコーンゴム組成
    物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の組成物を発泡、成形して
    なることを特徴とする耐火性目地シール材。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の組成物を超高周波加硫法
    で加硫してなる請求項2に記載した耐火性目地シール材
    の製造方法。
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