JP4725713B2 - シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法 - Google Patents
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しかし、前者は硬化型が異なり、後者は摺動性を出すために大量に配合しなければならないものである。
[請求項1]
(A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、及び
(D)有機過酸化物 有効量
のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項2]
(A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、
(D)有機過酸化物 有効量、及び
老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項3]
(A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、
(D)有機過酸化物 有効量、及び
(E)下記一般式(II)
R1O(Si(R2)2O)mR1 (II)
(式中、R1は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R2は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部
のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項4]
(A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、
(D)有機過酸化物 有効量、
(E)下記一般式(II)
R 1 O(Si(R 2 ) 2 O) m R 1 (II)
(式中、R 1 は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R 2 は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部、及び
老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項5]
請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物を加熱硬化させることからなる、該シリコーンゴム組成物より(C)成分を除いたシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法。
本発明のゴム組成物の(A)成分は重合度が100以上100,000以下であって、珪素原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンであり、下記平均組成式(I)で表されるものが代表的である。
RaSiO(4-a)/2 (I)
(式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.05の正数である。)
また、(A)成分のオルガノポリシロキサンは1種でも分子構造や重合度の異なる2種以上を併用してもよい。
比表面積(BET法)は50m2/g以上、好ましくは100m2/g以上、特に好ましくは100〜400m2/gである。
比表面積(BET法)が50m2/g未満では機械的強度の付与が不十分となる。
この補強性シリカは必要に応じ表面をクロロシランやヘキサメチルジシラザン等の公知の処理剤で疎水化処理してもよい。
有機過酸化物としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。これらは1種または2種以上併用してもよい。
(式中、R1は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R2は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重合度約7,000であるオルガノポリシロキサン100部、比表面積(BET法)200m2/gの煙霧質シリカ(エロジル-200 日本アエロジル(株)製)45部、両末端にシラノール基を有し、重合度が10のジメチルポリシロキサン10部をニーダーで配合し、150℃で2時間熱処理を行いシリコーンゴムコンパウンドを作製した。
得られたゴムコンパウンドに炭酸ニッケル(日本化学産業(株)製、平均粒径25μm)を2本ロールで0.8部添加し、次いで2,5-ジメチル-ビス(2,5-t-ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部を添加しシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物を1次加硫170℃/10分、2次加硫200℃/2時間の条件でプレス成形して2mm厚のシリコーンゴムを作成し、JIS6249に従って硬さ(デュロメータA)、引張り強さ、切断時伸びを測定した。また、250℃の乾燥機に3日間入れた後のゴム物性(耐熱物性)も測定した。
結果を表1に示す。
炭酸ニッケルを添加しない以外は実施例1と同様にしてゴム物性を測定した。
結果を表1に示す。
炭酸ニッケルの添加量を20部とした以外は実施例1と同様にしてゴム物性を測定した
。
結果を表1に示す。
炭酸ニッケル0.8部を酸化セリウム0.8部とした以外は実施例1と同様にしてゴム物性を測定した。
結果を表1に示す。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重合度約7,000であるオルガノポリシロキサン100部生ゴムを100部、比表面積(BET法)300m2/gの煙霧質シリカ(エロジル-300 日本アエロジル(株)製)45部、ヘキサメチルジシラザンを8部加え、ニーダミキサーに配合し均一に混合した後、150℃で1時間加熱混合してシリコーンゴムコンパウンドを作成した。
得られたゴムコンパウンドに炭酸ニッケル(日本化学産業(株)製、平均粒径25μm)を2本ロールで1.0部添加し、次いで2,5-ジメチル-ビス(2,5-t-ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部を添加しシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物を実施例1同様にして1次加硫170℃/10分、2次加硫200℃/2時間の条件でプレス成形して2mm厚のシリコーンゴムを作成し、JIS6249に従って硬さ(デュロメータA)、引張強さ、切断時伸びを測定した。また、250℃の乾燥機に3日間入れた後のゴム物性も測定した。
結果を表2に示す。
実施例2において2,5-ジメチル-ビス(2,5-t-ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部の代わりに下記式で示されるジメチルハイドロジエンポリシロキサン0.05部、塩化白金酸1%含有2ーエチルヘキサノール溶液0.1部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノールの50%エタノール溶液を0.05部加え付加硬化型のシリコーンゴム組成物を得た。
この組成物を実施例1同様に1次加硫170℃/10分、2次加硫200℃/2時間の条件でプレス成形して2mm厚のシリコーンゴムを作成し、JIS6249に従って硬さ(デュロメータA)、引張強さ、切断時伸びを測定した。また、250℃の乾燥機に3日間入れた後のゴム物性も測定した。
結果を表2に示す。
(CH3)3SiO−(Si(CH3)2O)29−(Si(H)(CH3)O)15−Si(CH3)3
Claims (5)
- (A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、及び
(D)有機過酸化物 有効量
のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。 - (A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、
(D)有機過酸化物 有効量、及び
老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。 - (A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、
(D)有機過酸化物 有効量、及び
(E)下記一般式(II)
R1O(Si(R2)2O)mR1 (II)
(式中、R1は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R2は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部
のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。 - (A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部、
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、
(D)有機過酸化物 有効量、
(E)下記一般式(II)
R 1 O(Si(R 2 ) 2 O) m R 1 (II)
(式中、R 1 は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R 2 は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部、及び
老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物を加熱硬化させることからなる、該シリコーンゴム組成物より(C)成分を除いたシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法。
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