JP4725713B2 - シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法 - Google Patents

シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐熱性に優れたシリコーンゴム組成物に関する。
シリコーンゴムは優れた耐候性、電気特性、低圧縮永久歪性、耐熱性、耐寒性等の特性を有しているため、電気機器、自動車、建築、医療、食品等様々な分野で広く使用されている。例えば、リモートコントローラ、タイプライター、ワードプロセッサ、コンピュータ末端、楽器等のゴム接点として使用されるラバーコンタクト、建築用ガスケット、定着ロール、現像ロール、転写ロール、帯電ロール、給紙ロール等の事務器用ロール、オーディオ装置等の防振ゴム、コンパクトディスク用パッキン、電線被覆材等に使用されている。
シリコーンゴムの耐熱性を更に向上させるため、酸化セリウム、水酸化セリウム、酸化鉄、カーボンブラック等の添加剤を配合することが知られている(特開昭52-14654号(特許文献1)、特開昭60-173050号(特許文献2)、特開平5-186699号(特許文献3)、特開平6-316690号(特許文献4)、特開平7-11010号(特許文献5)、特開平11-60955号(特許文献6)、特開平11-279312号(特許文献7)、特開2000-212444号(特許文献8)、特開2002-179917号(特許文献9))が最近のより高度な要求に対しては十分なものではない。
また、特開平10-219114号(特許文献10)には付加硬化型シリコーンゴム組成物において水酸化アルミニウムと炭酸塩を併用することにより電気絶縁性を向上させることが提案され、特開11-321573号(特許文献11)には摺動性向上剤として炭酸ニッケルが例示されている。
しかし、前者は硬化型が異なり、後者は摺動性を出すために大量に配合しなければならないものである。
特開昭52-14654号公報 特開昭60-173050号公報 特開平5-186699号公報 特開平6-616690号公報 特開平7-11010号公報 特開平11-60955号公報 特開平11-279312号公報 特開2000-212444号公報 特開2002-179917号公報 特開平10-219114号公報 特開平11-321573号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高温に暴露されても硬さ、引張り強さ、切断時伸び等の物理的特性の変化が少ない耐熱性に優れたシリコーンゴムとなるシリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、重合度が100以上100,000以下であって、珪素原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ、平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル、有機過酸化物を配合したシリコーンゴム組成物が高温に暴露されても物理的特性が低下しにくいものとなることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法を提供する。
[請求項1]
(A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
(B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、及び
(D)有機過酸化物 有効量
のみらなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項2]
A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
(B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部
(D)有機過酸化物 有効量、及び
老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項3]
(A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
(B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部
(D)有機過酸化物 有効量、及び
(E)下記一般式(II)
1O(Si(R22O)m1 (II)
(式中、R1は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R2は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部
のみらなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項4]
A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
(B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
(C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部
(D)有機過酸化物 有効量
(E)下記一般式(II)
1 O(Si(R 2 2 O) m 1 (II)
(式中、R 1 は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R 2 は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部、及び
老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
[請求項5]
請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物を加熱硬化させることからなる、該シリコーンゴム組成物より(C)成分を除いたシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法。
本発明によれば、耐熱性に優れたシリコーンゴムとなるシリコーンゴム組成物を得ることができる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴム組成物の(A)成分は重合度が100以上100,000以下であって、珪素原子に結合した少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンであり、下記平均組成式(I)で表されるものが代表的である。
aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基を示し、aは1.95〜2.05の正数である。)
上記平均組成式(I)中、Rは同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基を示し、通常、炭素数1〜12、特に1〜8のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、シクロアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、或いはこれらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子又はシアノ基等で置換したトリフロロプロピル基等が挙げられ、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基、ビニル基が好ましい。メチル基はR中の80モル%以上特に90モル%以上であることが好ましい。
具体的には、該オルガノポリシロキサンの主鎖がジメチルシロキサン単位からなるもの、又はこのジメチルポリシロキサンの主鎖の一部にフェニル基、ビニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等を有するジフェニルシロキサン単位、メチルビニルシロキサン単位、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサン単位等を導入したもの等が好適である。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1分子中に2個以上のアルケニル基、好ましくはビニル基を有する必要があり、Rの0.01〜10モル%、特に0.02〜5モル%がアルケニル基であることが好ましい。
なお、このアルケニル基は、分子鎖末端でケイ素原子に結合していても、側鎖のケイ素原子に結合していても、その両方であってもよいが、少なくとも分子鎖末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。具体的には分子鎖末端がジメチルビニルシリル基、メチルジビニルシリル基、トリビニルシリル基等で封鎖されたものが好ましい。
aは1.95〜2.05の正数であり、基本的には直鎖状であるがゴム弾性を損なわない範囲において分岐していてもよい。
(A)成分のオルガノポリシロキサンの重合度は100以上100,000以下であり、好ましくは3,000〜100,000、特に好ましくは4,000〜20,000である。重合度が100未満であると十分なゴム強度が得られない。
また、(A)成分のオルガノポリシロキサンは1種でも分子構造や重合度の異なる2種以上を併用してもよい。
このようなオルガノポリシロキサンは、公知の方法、例えばオルガノハロゲノシランの1種又は2種以上を(共)加水分解縮合することにより、或いは環状ポリシロキサンをアルカリ性又は酸性触媒をもちいて開環重合することによって得ることができる。
(B)成分の補強性シリカは煙霧質シリカ、焼成シリカ、沈降性シリカ等が例示され、耐熱性においては煙霧質シリカが好ましい。
比表面積(BET法)は50m/g以上、好ましくは100m/g以上、特に好ましくは100〜400m/gである。
比表面積(BET法)が50m/g未満では機械的強度の付与が不十分となる。
この補強性シリカは必要に応じ表面をクロロシランやヘキサメチルジシラザン等の公知の処理剤で疎水化処理してもよい。
(B)成分の補強性シリカの添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して、5〜100質量部、好ましくは10〜70質量部、特に好ましくは20〜60質量部である。質量部未満だと、添加量が少なすぎて十分な補強効果が得られず、100質量部を超えると加工性が悪くなり、また機械的強度が低下してしまう。
(C)成分の炭酸ニッケルは本発明の特徴的成分であり、シリコーンゴムの耐熱性を著しく向上させる成分である。炭酸ニッケルは市販のものを使用すればよいが、平均粒径は0.01〜50μmのものである。50μmを超えるとシリコーンゴムの物理強度を損ねることがある。
(C)成分の添加量は(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜3質量部、特に好ましくは0.1〜2質量部である。0.01質量部未満では耐熱性を向上させる効果が不十分であり、5質量部を超えるとシリコーンゴムの強度や伸び等の物理的特性が低下する。
(D)成分の有機過酸化物は、本発明のゴム組成物を硬化させ得るものであれば特に限定されるものではないが、シリコーンゴム用硬化剤として公知の有機過酸化物を用いることができる。
有機過酸化物としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−t−ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。これらは1種または2種以上併用してもよい。
有機過酸化物の添加量はシリコーンゴム組成物を硬化させるのに十分な量であれがよいが、(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部、特に0.2〜5重量部が好ましい。
本発明のシリコーンゴム組成物には、上記成分に加え、更に(E)成分として、下記一般式(II)で表されるオルガノシラン又はシロキサンを含有する。(E)成分を配合することにより、本発明のシリコーンゴム組成物の作業性、押出特性等が向上する。
O(Si(RO) (II)

(式中、Rは同一又は異種のアルキル基又は水素原子、Rは同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
ここで、Rは同一又は異種のアルキル基又は水素原子であり、上記一般式(II)で表されるオルガノシラン又はシロキサンは、分子鎖末端にアルコキシ基又は水酸基を有している。Rとしては水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が例示され、水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。Rとしては、通常炭素数1〜12、特に1〜8のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリ−ル基、β−フェニルプロピル基等のアラルキル基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した例えばクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられ、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、メチル基、ビニル基が特に好ましい。
mは1〜50の正数であり、好ましくは1〜30、特に好ましくは1〜20である。mが50を超えると、大量に配合しないと添加効果が不十分となり、大量に配合するとゴム物性が低下することがある。
(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部当たり0.1〜50質量部であり、特に0.5〜30質量部が好ましい。0.1質量部未満であると添加効果が不十分となることがあり、50質量部を超えると得られるゴム組成物に粘着性が発生し加工性が低下したり、得られるゴム物性が低下することがある。
本発明のシリコーンゴム組成物には、任意成分として本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じ、白金化合物、酸化鉄やハロゲン化合物のような難燃性付与剤や耐熱性向上剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、離型剤等のシリコーンゴム組成物における公知の添加剤を添加することができる。
本発明のシリコーンゴム組成物の製造方法は、特に限定されないが、上述した成分の所定量を2本ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等公知の混練機で混練りすることによって得ることができる。また、必要により熱処理(加熱下での混練り)してもよい。具体的には(A)、(B)成分を混練し、必要に応じて熱処理してから室温において(D)成分を添加する方法が好ましい。この場合(C)成分は熱処理前に配合しても熱処理後に配合してもよい。熱処理する場合、熱処理温度、時間は特に制限されないが、100〜250℃、特に140〜180℃で30分〜5時間程度行うことが好ましい。
本発明のシリコーンゴム組成物は必要とされる用途(成形品)に応じての成形方法を選択すればよい。具体的にはコンプレッション成形、インジェクション成形、トランスファー成形、常圧熱気加硫、スチーム加硫等が挙げられる。硬化条件は特に限定されず、硬化方法や成形品により適宜選択すればよく、一般的には80〜600℃、特に100〜450℃で数秒〜数日、特に5秒〜1時間程度である。また、必要に応じて2次加硫してもよい。2次加硫は通常180〜250℃で1〜10時間程度である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例中の部は質量部を示す。
[実施例1]
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重合度約7,000であるオルガノポリシロキサン100部、比表面積(BET法)200m2/gの煙霧質シリカ(エロジル-200 日本アエロジル(株)製)45部、両末端にシラノール基を有し、重合度が10のジメチルポリシロキサン10部をニーダーで配合し、150℃で2時間熱処理を行いシリコーンゴムコンパウンドを作製した。
得られたゴムコンパウンドに炭酸ニッケル(日本化学産業(株)製、平均粒径25μm)を2本ロールで0.8部添加し、次いで2,5-ジメチル-ビス(2,5-t-ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部を添加しシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物を1次加硫170℃/10分、2次加硫200℃/2時間の条件でプレス成形して2mm厚のシリコーンゴムを作成し、JIS6249に従って硬さ(デュロメータA)、引張り強さ、切断時伸びを測定した。また、250℃の乾燥機に3日間入れた後のゴム物性(耐熱物性)も測定した。
結果を表1に示す。
[比較例1]
炭酸ニッケルを添加しない以外は実施例1と同様にしてゴム物性を測定した。
結果を表1に示す。
[比較例2]
炭酸ニッケルの添加量を20部とした以外は実施例1と同様にしてゴム物性を測定した

結果を表1に示す。
[比較例3]
炭酸ニッケル0.8を酸化セリウム0.8とした以外は実施例1と同様にしてゴム物性を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 0004725713

[実施例2]
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重合度約7,000であるオルガノポリシロキサン100部生ゴムを100部、比表面積(BET法)300m2/gの煙霧質シリカ(エロジル-300 日本アエロジル(株)製)45部、ヘキサメチルジシラザンを8部加え、ニーダミキサーに配合し均一に混合した後、150℃で1時間加熱混合してシリコーンゴムコンパウンドを作成した。
得られたゴムコンパウンドに炭酸ニッケル(日本化学産業(株)製、平均粒径25μm)を2本ロールで1.0部添加し、次いで2,5-ジメチル-ビス(2,5-t-ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部を添加しシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物を実施例1同様にして1次加硫170℃/10分、2次加硫200℃/2時間の条件でプレス成形して2mm厚のシリコーンゴムを作成し、JIS6249に従って硬さ(デュロメータA)、引張強さ、切断時伸びを測定した。また、250℃の乾燥機に3日間入れた後のゴム物性も測定した。
結果を表2に示す。
[比較例4]
実施例2において2,5-ジメチル-ビス(2,5-t-ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部の代わりに下記式で示されるジメチルハイドロジエンポリシロキサン0.05部、塩化白金酸1%含有2ーエチルヘキサノール溶液0.1部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノールの50%エタノール溶液を0.05部加え付加硬化型のシリコーンゴム組成物を得た。
この組成物を実施例1同様に1次加硫170℃/10分、2次加硫200℃/2時間の条件でプレス成形して2mm厚のシリコーンゴムを作成し、JIS6249に従って硬さ(デュロメータA)、引張強さ、切断時伸びを測定した。また、250℃の乾燥機に3日間入れた後のゴム物性も測定した。
結果を表2に示す。

(CHSiO−(Si(CHO)29−(Si(H)(CH)O)15−Si(CH
Figure 0004725713

Claims (5)

  1. (A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
    (B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
    (C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部、及び
    (D)有機過酸化物 有効量
    のみらなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
  2. A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
    (B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
    (C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部
    (D)有機過酸化物 有効量、及び
    老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
  3. (A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
    (B)比表面積(BET法)が50m2/g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
    (C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部
    (D)有機過酸化物 有効量、及び
    (E)下記一般式(II)
    1O(Si(R22O)m1 (II)
    (式中、R1は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R2は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
    で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部
    のみらなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
  4. A)重合度が100以上100,000以下であって、分子中に珪素原子に結合したアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100質量部
    (B)比表面積(BET法)が50m 2 /g以上である補強性シリカ 5〜100質量部
    (C)平均粒径が0.01〜50μmである炭酸ニッケル 0.01〜5質量部
    (D)有機過酸化物 有効量
    (E)下記一般式(II)
    1 O(Si(R 2 2 O) m 1 (II)
    (式中、R 1 は同一又は異種のアルキル基又は水素原子、R 2 は同一又は異種の非置換又は置換一価炭化水素基、mは1〜50の正数である。)
    で表されるオルガノシラン又はシロキサン 0.1〜50質量部、及び
    老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤及び離型剤から選ばれる少なくとも1種の添加剤のみからなり、耐熱性に優れたシリコーンゴムを与えるシリコーンゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリコーンゴム組成物を加熱硬化させることからなる、該シリコーンゴム組成物より(C)成分を除いたシリコーンゴム組成物の硬化物の耐熱性を向上させる方法。
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