JP2000037194A - 核酸を増幅するため、核酸配列のための終結後標識プロセス、および減少した熱力学安定性を有する核酸を生成するための新規の方法 - Google Patents

核酸を増幅するため、核酸配列のための終結後標識プロセス、および減少した熱力学安定性を有する核酸を生成するための新規の方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 核酸増幅、核酸配列決定及び重要な特徴を有
する独特の核酸の生成に有用かつ応用可能な新規プロセ
スの提供。 【解決手段】 特定の核酸配列を直線的に増幅するため
のプロセスであって、以下の工程:該特定の核酸配列、
初期プライマー又は核酸構築物であって、特定の条件下
で第2のプライマー又は核酸構築物の第1のセグメント
の続く該特定の核酸配列の該第1の部分への結合を提供
し得る2つのセグメントを含む、初期プライマーまたは
核酸構築物;並びに基質、緩衝液、及びテンプレート依
存性重合化酵素;を提供する工程;並びに均衡または限
定サイクリング条件下で該基質、緩衝液、及びテンプレ
ート依存性重合化酵素の存在下で該特定の核酸配列およ
び該新規プライマー又は核酸構築物をインキュベート
し;それにより該特定の核酸配列を直線的に増幅する工
程を包含するプロセス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組換え核酸技術の
分野に関し、より詳細には、核酸増幅、核酸配列決定の
ための終結後標識、および減少した熱力学安定性を有す
る核酸の生成のためのプロセスに関する。
【0002】本明細書において引用または同定される全
ての特許、特許明細書、特定の文献などは、本発明が属
する最先端技術をより完全に記載するために、それらの
全体が参考として本明細書中に援用される。
【0003】
【従来の技術】標的核酸の首尾良いインビトロ指数関数
的増殖について記載されている最初の系は、ポリメラー
ゼ連鎖反応(PCR)である(Saikiら、1985
Science 230;1350−1354)。P
CRは、対立遺伝子決定、法医学的同定、遺伝子分析、
診断、クローニング、直接配列決定、および他の適用に
幅広く使用されている。続いて、逆転写酵素(RT)
は、RNA分子をDNAコピーに形質転換するために使
用され、DNAポリメラーゼによるPCR増幅のための
基質としてRNA分子の使用を可能にした。さらに、特
定のDNAポリメラーゼがそれら自身による逆転写を行
うことを可能にする条件が記載されており(Myer
s,T.W.およびGelfand,D.H.[199
1] Biochem. 30;7661−766
6)、その内容を本明細書中で参考として援用する。最
後に、Roseら(米国特許第5,508,178号、
これもまた本明細書中で参考として援用する)は、単一
のプライマーの使用が、標的核酸の各末端からポリマー
化を開始して、1本鎖形態のPCRアンプリコンを作製
することを可能にする、PCRプライマー配列の選択と
しての逆反復配列の使用を記載しており、この逆反復配
列は、各末端での自己相補配列を有する「パン−ハンド
ル(pan−handle)」として描かれ得る。逆反
復を欠く標的を利用するために、この群はまた、PCR
アンプリコンに配列を導入し、その結果最終産物が、各
末端で自己相補配列を有するための種々の方法を記載し
ている(米国特許第5,439,793号、同第5,5
95,891号、および同第5,612,199号、そ
の各々を、本明細書中で参考として援用する)。
【0004】本来のPCR増幅系および種々の改良され
たPCR系の両方は、PCR法に本来備わっている複数
の温度条件を提供するための高価な専用サーモサイクラ
ーの必要性の限定で悩む。この必要性は、プライマーの
伸長が、それを作製するのに使用されたプライマーより
も強力なテンプレートとの会合を有する産物を作製する
という問題に由来する。そのようなものとして、PCR
の様な系において、プライマーの結合を可能にする温度
は、そのテンプレートから伸長産物の分離させるために
は低すぎる温度、そして伸長産物を分離させるのに十分
上昇される温度は、他のプライミング事象を可能にする
には高すぎる。第2のプライミング事象は、第1の伸長
鎖がそのテンプレートから分離された後まで、生じ得な
い。そのようなものとして、PCR増幅において、テン
プレートへのプライマー結合およびテンプレートから伸
長したプライマーの続く遊離は、別々の異なった温度で
行われなければならず、そして別々の温熱工程の反復配
列を提供するためのサーモサイクラーが必要である。異
なる条件を有する不連続サイクルの存在もまた、各個別
の温度工程の至適温度ならびに各工程のための適切なタ
イミングを必要とする。同様の問題もまた、LCR反応
において連結が使用される場合に適用し(Backma
n,Kら、欧州特許出願公開第0 320 308号、
Landegren,U.ら、1988 Scienc
e 241;1077、Wu,DおよびWallac
e,R.B. 1989 Genomics 4;56
0、Barany,F. 1991, Proc.Na
t.Acad.Sci.USA88;189)、ここで
個別のプローブを結合するのに必要な温度は、連結事象
によってそれらが安定化された後にそれらを遊離するの
に必要な温度よりも低い。前述の文書の全てを、本明細
書中で参考として援用する。
【0005】他者は、これらの限定を認識しており、そ
して等温条件下で複数のサイクルを達成する手段を提供
することによってそれらを克服することを試みている。
この例は、3SR(Kwoh,D.Y.ら、Proc.
Nat.Acad.Sci.USA 86;1173−
1177)およびNASBA(Kievits,Tら、
1991 J.Virol.Methods 35;2
73−286、その各々の内容を、本明細書中で参考と
して援用する)。前述の各系は、増幅される核酸の構造
へのRNAプロモーターの導入の必要性の限定を有す
る。従って、これらの系が、目的の配列のDNAとRN
A形態との間のサイクリング反応に依存するという限定
もまた存在する。RNA中間体の生成に基づく依存性
は、RNase(環境に偏在し、そして生物学的由来の
試料に頻繁に存在する酵素)への感受性の限定を誘導す
る。さらに、これらの増幅系の設計の性質は、それらが
以下の4つの別々の酵素活性を必要とするさらなる限定
を有する:DNAポリメラーゼ、逆転写酵素、RNas
eH、およびRNAポリメラーゼ。TMA反応におい
て、これらの活性は、逆転写酵素およびRNAポリメラ
ーゼ酵素によって提供されるのに対して、3SRおよび
NASBAにおいて、それらは、逆転写酵素、RNas
eH、およびRNAポリメラーゼ酵素によって提供され
る。これらの各々の活性は、機能的である系に必要であ
り、そしてそれ自体、各機能を個別に試験および適定す
る製造者の必要性が存在し、それにより単一の酵素活性
を利用する系と比較してコストが増加する。さらに、最
小限で、少なくとも2つの異なった酵素が、全ての必要
な機能を提供するために使用されなければならず、従っ
て、これらの系を、単一の酵素を利用するものより高価
にする。さらに、これらの系は、反応のための試薬とし
て存在するリボヌクレオチドならびにデオキシリボヌク
レオチドを必要とする。複数の活性の存在はまた、生物
学的試料に存在し得る種々のインヒビターによる不活化
に弱いより多くの工程を作製する。
【0006】Walkerら(Proc.Nat.Ac
ad.Sci.U.S.A. 1992,89;392
−396、本明細書中で参考として援用する)によって
記載される鎖置換増幅(Strand Displac
ement Amplification)法におい
て、等温増幅は、プライマー内の制限酵素部位の封入に
よって行われ、その結果制限酵素による消化は、単一の
温度で所定のテンプレートからの、一連のプライミン
グ、伸長、および置換反応を可能にする。しかし、それ
らの系は、ポリメラーゼおよび基質についての基本的な
必要性に加えて、3つのさらなるエレメントがそれらの
発明を行うために必要であるという限定を有する。第1
に、プライミングが行われる部位での適切な制限酵素部
位の存在の必要性が存在する;第2に、示される第2の
酵素(制限酵素)の存在の必要性が存在し、そして最後
に、特異的に改変された基質(例えば、存在するdNT
Pのチオ誘導体)の必要性が存在する。この方法のバリ
エーションが記載されており(米国特許第5,270,
184号、本明細書中で参考として援用する)、ここ
で、標的における制限酵素部位の必要性の限定が、制限
酵素部位を有するプライマーに隣接する第2のプライマ
ーセットの使用によって排除されている。しかし、この
バリエーションにおいて、系は、第2のプライマーセッ
トについての必要性の新たな限定を有する一方、制限酵
素および改変基質についての他の2つの限定の必要性を
有することが記載される。
【0007】完全なサイクル増幅の種々の工程に使用さ
れる温度は、各工程に本来備わる物理学的制約によって
決定される。そのようなものとして、先行技術におい
て、テンプレートから伸長した鎖の完全な置換に使用さ
れる温度は、代表的には約92〜95℃である。この高
温は、分離の適切な効率を保証するために使用されてお
り、その結果、伸長鎖は、続く反応のためのテンプレー
トとして使用され得る。PCRが最初に記載された場
合、ポリメラーゼは、E.coliに由来し、そしてそ
のようなものとして、より多くの酵素の添加を必要とす
る各変性工程の後のポリメラーゼの本質的に完全な熱不
活化が存在した(Saikiら、1985Scienc
e 230;1350−1354)。この問題は、PC
R反応における、好熱性細菌T.aquaticus由
来のDNAポリメラーゼの使用によって取り組まれた
(Saikiら、1988 Science 239;
487−491)。前述のSaikiの刊行物の各々
を、本明細書中で参考として援用する。その固有の熱安
定性に起因して、酵素は、PCRサイクルを通して持続
的に存在し、そしてさらなる添加を必要としなかった。
この時以来、他の好熱性由来のポリメラーゼもまた単離
されており、そして完全なサイクル反応において使用さ
れている。しかし、それらは、熱不活化への耐性におい
てより頑強であるにもかかわらず、これらのポリメラー
ゼは全て、変性に使用される温度での特定の酵素につい
ての半減期によって決定される各変性工程後に、特定の
レベルの不活化の限定に苦しむ。高い変性温度もまた、
加水分解によってdNTP基質のレベルを減少し得、そ
して補充物に反応の効率または特異性を付加し得るタン
パク質の不活化を導く。
【0008】完全なサイクルのPCRの条件は、より低
い変性温度が使用され得るように改変されている。Au
erら(1996, Nucl.Acids Res
24;5021−5025、本明細書中で参考として援
用する)は、dITP(dGTPの天然の中性アナロ
グ)を使用する手順を記載している。この置換によっ
て、彼らは、それらのサンプルに存在し得る2本鎖DN
Aの増幅を回避することに成功し、そしてRNA標的の
み増幅した。決して、DNA標的の有用性の認識または
適用は存在しない。実際、彼らは、彼らの目的が、DN
A標的をテンプレートとして使用することを避けること
である場合、教示する。彼らの教示は、dITPの置換
もまた、アニーリングに使用される温度(50℃)にお
ける代償的な減少を必要とする、という限定を有する。
さらに、Auerらに記載される分野は、塩基対形成の
区別を欠くことが公知であるヌクレオチドアナログの使
用に依存し、それにより、増幅される配列に導入される
ランダムな変化の可能性を誘導する。これらの変化がプ
ライマー結合領域にある場合、それらはプライミング効
率における問題を引き起こし得、そして変化がプライマ
ー間の配列にある場合、変化は効率的な結合を可能にす
る検出プローブにおける困難を誘導し得る。本発明は、
正常なレベルの塩基対形成識別を示す塩基を用い得、そ
れにより先行技術の一部である変異原生事象を回避し得
る。
【0009】遺伝子およびゲノムの核酸配列の決定は、
商業および非営利団体の研究室の両方における主要な働
きである。この目的に使用されている2つの基本的な系
は、MaxamおよびGilbert(Proc.Na
t.Acad.Sci.U.S.A. 1977,7
4,560−564)によって記載される塩基特異的切
断法、およびSangerら(Proc.Nat.Ac
ad.Sci.U.S.A. 1977,74,549
3−5467)によって記載されるジデオキシ法であ
る。前述の古典的な両方の文献を、本明細書中で参考と
して援用する。その使用の簡単さに起因して、後者の方
法が、より一般的に使用される。これらの両方の方法
は、最初に、配列情報を得るための放射活性基質に依存
した。MaxamおよびGilbet配列決定につい
て、このことは、各鎖を末端標識し、次いで各標識化末
端を分離することによって最も一般的に行われた。Sa
nger配列決定について、いずれかのプライマーが標
識されるか、または放射活性dNTPが鎖伸長の間に取
り込まれる。配列データは、ポリアクリルアミドゲルの
電気泳動によって分離されている種々の長さの放射活性
標識されたDNAバンドの位置のオートラジオグラフィ
ー決定によって生成された。
【0010】より近年において、配列決定法は、非放射
活性標識の代替によって改良されている。これらの標識
についての非放射活性標識した潜在的な位置、およびそ
れらの使用の適用は、Engelhardtらによっ
て、米国特許第5,241,060号(これは、当初、
1982年に出願された)に記載される。このような標
識は、オリゴプライマー、または合成に使用される基質
(すなわち、dNTPまたはddNTPヌクレオチド)
に存在し得る。シグナル生成部分は、蛍光標識化プライ
マーの使用によって例示されるように、直接作用し得る
か(Beckら、Nucleic Acids Re
s. 1989,17;5115−5123)、または
ビオチン標識したプライマーの使用によって例示される
ように間接的に作用し得る(Ansorgeら、J.B
iochem.Biophys.Methods 19
86,13;315−323および)。さらに、ビオチ
ン化ヌクレオチドは、限定されたプライマー伸長の間に
取り込まれ得る(Sequenase ImagesTM
Protocol Book 1993 Unite
d States Biochemical Corp
oration, Cleveland, Ohi
o)。前述の4つの文書を、本明細書中で参考として援
用する。限定された伸長は、ヌクレオチドにおける改変
によって生じるバンドシフトの量を規格化するために必
要である。
【0011】しかし、プライマー標識は、その位置につ
いての適切な塩基の割り当てにおいて曖昧さを作製す
る、不適切な鎖終結を生じ得るテンプレート鎖におい
て、二次構造または問題性配列が存在し得るという限定
を有する。プライマーの伸長の間の標識化dNTPの取
り込みもまた、この限定で苦しむ。この限定は、放射活
性または非放射活性標識が使用されるかどうかに関係な
く、有効である。
【0012】この限定は、標識の供給源としての鎖終結
ヌクレオチド自体の選択によって回避されている。この
ことは、蛍光性標識化ddNTPについては、米国特許
第5,047,519号においてHobbsおよびCo
cuzzaによって、および米国特許第4,429,9
47号においてMiddendorfらによって、そし
て蛍光アビジンによって後に標識されるビオチン標識化
ddNTPについては、米国特許第4,729,947
においてMiddendorfらによって記載されてい
る。(さらなる参照については、米国特許第5,02
7,880号;同第5,346,603号;同第5,2
30,781号;同第5,360,523号;および同
第5,171,534号を参照のこと)。前出の7つの
特許の各々を、本明細書中に参考として援用する。この
方法によって、シグナルは、鎖終結を組み込む鎖によっ
て作製される。ターミネーターヌクレオチドを組み込ま
ずに終結されている鎖の存在は、現在無関係である。な
ぜならそれらは、シグナルを生成し得ないからである。
しかし、この方法は、シグナル生成を提供するさらなる
化学基の存在が、標識化ターミネーターヌクレオチドの
取り込みに関するポリメラーゼについての立体的または
他の阻害性問題を生じ、それにより、反応の効率を減少
するという制限を有する(Proberら、米国特許第
5,332,666号、本明細書中に援用される)。ビ
オチン化ジデオキシヌクレオチドは、シグナル生成を提
供するのに使用され得るが、これらの改変ターミネータ
ーは、それらの蛍光化対応物として同じ限定を共有する
(すなわち、最も一般的に使用されるポリメラーゼによ
る取り込みにおける困難)こと示唆されている(S.B
eck 1990 Methods in Enzym
ology 184;611、また、本明細書中で援用
する)。取り込みのこの非効率についてのいくつかの代
償は、反応におけるポリメラーゼの量を増加させるこ
と、および/またはコピーされるテンプレートDNAの
量を増加させることによって達成され得る。これらの代
償的工程は、高価な酵素(DNAポリメラーゼ)のより
高い量、または高品質のテンプレートの適切な量の調製
に関連して増加する費用の制限を受ける。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、核酸増幅、
核酸配列決定、および重要な特徴(例えば、低減した熱
力学的安定性)を有する独特の核酸の生成に有用かつ応
用可能である新規のプロセスを提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の核酸配
列を直線的に増幅するためのプロセスを提供する。この
プロセスは、以下の工程:該特定の核酸配列、初期プラ
イマーまたは核酸構築物であって、以下の2つのセグメ
ント:(A)第1のセグメントであって、(i)該特定
の核酸配列に第1の部分に実質的に相補的であり、そし
て(ii)テンプレート依存性の第1の伸長をし得る、
セグメント、および(B)第2のセグメントであって、
(i)該第1のセグメントに実質的に非同一であり、
(ii)該特定の核酸配列の第2の部分に実質的に同一
であり、(iii)該第2のセグメントの相補的な配列
に結合し得、そして(iv)第2のプライマー伸長が生
成され、そして第1のプライマー伸長を置換するよう
に、均衡(isostatic)または限定サイクリン
グ条件下で、第2のプライマーまたは核酸構築物の第1
のセグメントの、続く該特定の核酸配列の該第1の部分
への結合を提供し得る、セグメントを含む、初期プライ
マーまたは核酸構築物;ならびに、基質、緩衝液、およ
びテンプレート依存性重合化酵素;を提供する工程;な
らびに、均衡または限定サイクリング条件下で該基質、
緩衝液、およびテンプレート依存性重合化酵素の存在下
で、該特定の核酸配列および該新規プライマーまたは核
酸構築物をインキュベートし;それにより、該特定の核
酸配列を直線的に増幅する工程、を包含する。
【0015】1つの実施態様では、上記初期プライマー
または核酸構築物と上記第2のプライマーまたは核酸構
築物とは同じであり得る。
【0016】1つの実施態様では、上記初期プライマー
または核酸構築物と上記第2のプライマーまたは核酸構
築物とは異なり得る。
【0017】1つの実施態様では、上記第1のセグメン
トもしくは該第2のセグメントもしくは上記プライマー
伸長、または前述の任意のものは、少なくとも1つ改変
されたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含み
得る。
【0018】1つの実施態様では、上記第2のセグメン
トは、上記プライマー伸長においてその相補体に対する
上記第1のセグメントの熱力学的安定性を増加する少な
くとも1つ改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチド
アナログを含み得る。
【0019】1つの好ましい実施態様では、上記改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログはインタ
ーカレート剤を含み得る。
【0020】1つの実施態様では、上記第1のセグメン
トまたは上記プライマー伸長あるいはその両方は、少な
くとも1つ改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチド
アナログを含み得る。
【0021】1つの好ましい実施態様では、上記改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、その
相補体に対する上記第1のセグメントまたは上記プライ
マー伸長の熱力学的安定性を減少させ得る。
【0022】1つの好ましい実施態様では、上記改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、負に
荷電した化学基を含み得る。
【0023】1つの好ましい実施態様では、上記負に荷
電した化学基はカルボン酸を含み得る。
【0024】1つの実施態様では、上記初期プライマー
もしくは核酸構築物、または上記第2のプライマーもし
くは核酸構築物、あるいはその両方は、直鎖状核酸、分
枝核酸、逆方向核酸、およびペプチド−核酸、あるいは
任意の前述の組み合わせを含み得る。
【0025】本発明はまた、特定の核酸配列を非直線的
に増幅するためのプロセスを提供する。このプロセス
は、以下の工程:該特定の核酸配列、該特定の核酸配列
ついての第1の初期プライマーまたは核酸構築物であっ
て、該第1の初期プライマーまたは核酸構築物が、以下
の2つのセグメント:(A)第1のセグメントであっ
て、(i)該特定の核酸配列の第1の部分に実質的に相
補的であり、そして(ii)テンプレート依存性の第1
の伸長をし得る、セグメント、および(B)第2のセグ
メントであって、(i)該第1のセグメントに実質的に
非同一であり、そして(ii)該特定の核酸配列の第2
の部分に実質的に同一であり、(iii)該第2のセグ
メントの相補的配列に結合し得、そして(iv)第2の
プライマー伸長が生成されて第1のプライマー伸長を置
換するように、均衡または限定サイクリング条件下で、
続く第2のプライマーまたは核酸構築物の第1のセグメ
ントの、該特定の核酸配列の該第1の部分への結合を提
供し得る、セグメント、を含む;ならびに、該特定の核
酸配列の相補体に対する続く初期プライマーまたは核酸
構築物であって、該続く初期プライマーまたは該核酸構
築物が、以下の2つのセグメント、(A)第1のセグメ
ントであって、(i)該特定の核酸配列の第1の部分に
実質的に相補的であり、そして(ii)テンプレート依
存性の第1の伸長をし得る、セグメント、および(B)
第2のセグメントであって、(i)該第1のセグメント
に実質的に非同一であり、(ii)該特定の核酸配列の
第2の部分に実質的に同一であり、(iii)該第2の
セグメントの相補的配列に結合し得、そして(iv)第
2のプライマー伸長が生成され、そして第1のプライマ
ー伸長を置換するように、均衡または限定サイクリング
条件下で、続くプライマーの第1のセグメントの、該特
定の核酸配列の該第1の部分への結合を提供し得る、セ
グメント、を含む:ならびに基質、緩衝液、およびテン
プレート依存性重合化酵素;を提供する工程:ならびに
均衡または限定サイクリング条件下で、該基質、緩衝
液、またはテンプレート依存性重合化酵素の存在下で、
該特定の核酸配列および該新規プライマーまたは核酸構
築物をインキュベートし;それにより、該特定の核酸配
列を非線形に増幅する、工程、を包含する。
【0026】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーまたは核酸構築物と上記第2の初期プライマーま
たは核酸構築物とは同じであり得る。
【0027】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーまたは核酸構築物と上記第2の初期プライマーま
たは核酸構築物とは異なり得る。
【0028】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーまたは核酸構築物の上記第1のセグメントまたは
上記第2のセグメント、上記第2の初期プライマーまた
は核酸構築物の上記第1のセグメントまたは上記第2の
セグメント、および上記プライマー伸長、または前述の
任意のものからなる群から選択される少なくとも1つの
メンバーは、少なくとも1つの改変されたヌクレオチド
またはヌクレオチドアナログを含み。
【0029】1つの好ましい実施態様では、上記第1の
初期プライマーまたは上記第2の初期プライマーまたは
その両方の上記第2のセグメントは、上記プライマー伸
長における上記第1のセグメントのその相補体に対する
熱力学的安定性を増加させる少なくとも1つの改変され
たヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含み得
る。
【0030】1つの好ましい実施態様では、上記改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログはインタ
ーカレート剤を含み得る。
【0031】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーの上記第1のセグメント、または上記第2の初期
プライマーの上記第1のセグメント、またはその両方、
またはそれらのプライマー伸長、またはそれらの任意の
組合せは、少なくとも1つの改変されたヌクレオチドま
たはヌクレオチドアナログを含み得る。
【0032】1つの好ましい実施態様では、上記改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、上記
第1のセグメントまたは上記プライマー伸長、またはそ
の両方の、その相補体に対する熱力学的安定性を減少さ
せ得る。
【0033】1つのさらに好ましい実施態様では、上記
改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ
は、負に荷電した化学基を含み得る。
【0034】1つのさらにまた好ましい実施態様では、
上記負に荷電した化学基は、カルボン酸を含み得る。
【0035】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーまたは核酸構築物、あるいは上記第2の初期プラ
イマーまたは核酸構築物、あるいはその両方が、直鎖状
核酸、分枝核酸、逆方向核酸およびペプチド−核酸、ま
たは前述の任意のものの組合せからなる群から選択され
る核酸を含み得る。
【0036】本発明はさらにまた、特定の核酸配列を非
直線的に増幅するためのプロセスを提供する。このプロ
セスは、以下の工程:該特定の核酸配列およびその相補
体;該特定の核酸配列のための第1の初期プライマーま
たは核酸構築物、ここで該第1の初期プライマーまたは
核酸構築物が、以下の2つのセグメント:(A)第1の
セグメントであって、(i)該特定の核酸配列の第1の
部分に実質的に相補的であり、そして(ii)テンプレ
ート依存性の第1の伸長が可能であるセグメント、およ
び(B)第2のセグメントであって、(i)該第1のセ
グメントに実質的に非同一であり、(ii)該特定の核
酸配列の第2の部分に実質的に同一であり、(iii)
該第2のセグメントの相補的な配列へ結合し得、そして
(iv)第2のプライマー伸長が生成されそして該第1
のプライマー伸長を置換するような、均衡または限定サ
イクリング条件下で、続く第1のプライマーの第1のセ
グメントの該特定の核酸配列の該第1の部分への結合を
提供し得る、セグメントを含む;および該第1のプライ
マー伸長に対して相補的な第2の初期プライマーまたは
核酸構築物、ここで該第2の初期プライマーまたは核酸
構築物が、均衡または限定サイクリング条件下で、テン
プレート依存性の伸長をし得ることを特徴とするセグメ
ントを含む;ならびに基質、緩衝液、およびテンプレー
ト依存性の重合化酵素;を提供する工程、均衡または限
定サイクリング条件下で、該基質、緩衝液、およびテン
プレート依存性の重合化酵素の存在下で、該特定の核酸
配列および上記新規プライマーまたは核酸構築物をイン
キュベートし;それにより、該特定の核酸配列を非直線
的に増幅する工程、を包含する。
【0037】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーまたは核酸構築物の上記第1のセグメントまたは
上記第2のセグメント、上記第2の初期プライマーまた
は核酸構築物の該セグメント、および該プライマー伸
長、または前述の任意のものからなる群から選択される
少なくとも1つのメンバーは、少なくとも1つの改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含み得
る。
【0038】1つの好ましい実施態様では、上記第1の
初期プライマーの上記第2のセグメントは、上記プライ
マー伸長において上記第1のセグメントのその相補体に
対する熱力学的安定性を増加させる少なくとも1つの改
変されたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含
み得る。
【0039】1つの好ましい実施態様では、上記改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、イン
ターカレート剤を含み得る。
【0040】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーの上記第1のセグメントまたは上記第2の初期プ
ライマーの上記セグメント、またはその両方、またはそ
れらのプライマー伸長、またはそれらの任意の組合せ
は、少なくとも1つの改変されたヌクレオチドまたはヌ
クレオチドアナログを含み得る。
【0041】1つの好ましい実施態様では、上記改変さ
れたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、上記
第1のセグメントまたは上記プライマー伸長、またはそ
の両方の、その相補体に対する熱力学的安定性を減少さ
せ得る。
【0042】1つのさらに好ましい実施態様では、上記
改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ
は、負に荷電した化学基を含み得る。
【0043】1つのさらにより好ましい実施態様では、
上記負に荷電した化学基は、カルボン酸を含み得る。
【0044】1つの実施態様では、上記第1の初期プラ
イマーまたは核酸構築物、あるいは上記第2の初期プラ
イマーまたは核酸構築物、あるいはその両方は、直鎖状
核酸、分枝核酸、逆方向核酸およびペプチド−核酸、ま
たは前述の任意のものの組合せからなる群から選択され
る核酸を含み得る。
【0045】本発明はさらに、特定の核酸配列を非直線
的に増幅するためのプロセスを提供する。このプロセス
は、以下の工程:該特定の核酸配列;非直線的な増幅が
可能な単一のプライマーまたは単一の核酸構築物であっ
て、以下の3つのセグメント:(a)第1のセグメント
であって、(i)該特定の核酸配列の第1の部分に実質
的に相補的であり、そして(ii)テンプレート依存性
の第1の伸長が可能である、セグメント;(b)該特定
の核酸配列の第2の部分に実質的に同一である第2のセ
グメント;および(c)該第1のセグメントに実質的に
同一である第3のセグメント;を含み、ここで、上記第
1のプライマー伸長は該第2のセグメントにハイブリダ
イズし得、そして該第3のセグメントに対する相補体を
生成するように自己プライミングおよび自己伸長し得る
配列を生成し得る、および基質、緩衝液、およびテンプ
レート依存性の重合化酵素;を提供する工程、ならびに
該基質、緩衝液およびテンプレート依存性の重合化酵素
の存在下で、該特定の核酸配列および該プライマーまた
は核酸構築物をインキュベートし;それにより、該特定
の核酸配列を非直線的に増幅する工程、を包含する。
【0046】1つの実施態様では、上記プロセスは、均
衡条件、限定サイクリング条件、および完全なサイクリ
ング条件からなる群から選択される条件下で行われ得
る。
【0047】1つの実施態様では、上記第1のセグメン
ト、上記第2のセグメント、上記第3のセグメント、上
記第1のプライマー伸長、上記第2のプライマー伸長、
または前述の任意のものからなる群から選択されるメン
バーは、少なくとも1つの改変されたヌクレオチドまた
はヌクレオチドアナログを含み得る。
【0048】1つの実施態様では、上記単一プライマー
または核酸構築物は、直鎖状核酸、分枝核酸、逆方向核
酸、およびペプチド−核酸、または前述の任意のものの
組合せからなる群から選択される核酸を含み得る。
【0049】1つの実施態様では、上記第1のセグメン
ト、上記第2のセグメント、上記第3のセグメント、上
記第1のプライマー伸長および上記自己プライミング伸
長、またはそれらの任意の組合せからなる群から選択さ
れるメンバーは、少なくとも1つの改変されたヌクレオ
チドまたはヌクレオチドアナログを含み得る。
【0050】1つの実施態様では、上記第1のプライマ
ー伸長は、限定された基質条件、限定された伸長持続時
間、またはその両方からなる群から選択される条件下で
行われ得る。
【0051】1つの好ましい実施態様では、上記特定の
核酸配列は、1本鎖または2本鎖の形態であり得る。
【0052】1つの好ましい実施態様では、上記特定の
核酸配列は、フラグメント中に見出されるかまたは含ま
れている。
【0053】1つのより好ましい実施態様では、上記フ
ラグメントは、物理的手段、化学的手段、物理化学的
(physio−chemical)手段、および酵素
的手段、またはそれらの組合せからなる群から選択され
る手段によって生成され得る。
【0054】1つのさらに好ましい実施態様では、上記
物理的手段は、超音波処理および加熱、またはその両方
からなる群から選択され得る。
【0055】1つのさらにまた好ましい実施態様では、
上記化学的手段は酸処理を含み得る。
【0056】1つのよりさらに好ましい実施態様では、
上記酵素的手段は、ヌクレアーゼおよび制限酵素によっ
てまたはそれらを用いて行われ得る。
【0057】1つのよりさらに好ましい実施態様では、
上記ヌクレアーゼは、エンドヌクレアーゼを含み得る。
【0058】本発明はさらにまた、核酸の配列決定のた
めの終結後標識プロセスを提供する。このプロセスは、
以下の工程:タグ化されていないまたは標識されていな
い基質、タグ化されていないまたは標識されていないプ
ライマー、重合化酵素、緩衝液、およびそれぞれのヌク
レオチド塩基についての適切なタグ化されていないまた
は標識されていないターミネーターの存在下で、目的の
該核酸配列に対応する核酸フラグメントを生成する工程
であって、ここで、該ターミネーターのそれぞれは、内
部配列が該タグ化分子に対して実質的に非反応性であ
り、そして該化学反応が媒体またはマトリックス中で該
フラグメントの分離を実質的に妨げないような条件下
で、タグ化分子と共有結合する化学的な反応基を含む工
程;媒体またはマトリックス中で生成された該フラグメ
ントを分離する工程;および該媒体またはマトリックス
中で該タグ化分子を検出することによって該分離された
フラグメントを検出する工程、を包含する。
【0059】1つの実施態様では、上記生成工程の、上
記ターミネーターの上記化学的反応基は、生成されそし
て任意のタグ化分子に共有結合する前に脱保護された上
記フラグメントへの酵素的取り込み前に保護され得る。
【0060】1つの実施態様では、上記生成工程の、上
記化学的反応基は、窒素、硫黄または酸素原子を含み得
る。
【0061】1つの実施態様では、上記ターミネーター
上の上記化学的反応基は、異なり得る。
【0062】1つの実施態様では、上記ターミネーター
上の上記化学的反応基は、同じであり得る。
【0063】1つの実施態様では、上記生成工程の、上
記タグ化分子は、それぞれのターミネーターと同じであ
り得る。
【0064】1つの実施態様では、上記生成工程の、上
記タグされた分子は、それぞれのターミネーターと異な
り得る。
【0065】1つの実施態様では、上記タグ化分子は、
蛍光色素、化学発光色素、赤外色素、化学発光実体およ
び電気化学発光実体、またはそれらの組合せからなる群
から選択され得る。
【0066】1つの実施態様では、上記分離工程は、電
気泳動的に行われ得る。
【0067】1つの実施態様では、上記分離工程の上記
媒体またはマトリックスは、ゲルを含み得る。
【0068】1つの実施態様では、上記ゲルは、ポリア
クリルアミドゲルを含み得る。
【0069】1つの実施態様では、上記分離工程は、キ
ャピラリーゲル電気泳動によって行われ得る。
【0070】1つの実施態様では、上記検出工程は、光
度測定、分光光度測定、比色定量測定、蛍光定量測定、
遅延蛍光測定および化学発光測定、またはそれらの組合
せから選択される手段によって行われ得る。
【0071】本発明はまた、相補的な配列に対する減少
した熱力学的安定性を有する核酸配列を生成するプロセ
スを提供する。このプロセスは、負に荷電した化学部分
を有する少なくとも1つの改変されたヌクレオチドまた
はヌクレオチドアナログを、該生成された核酸配列へと
組み込む工程を包含する。
【0072】本発明はさらにまた、直鎖状核酸、分枝核
酸、逆方向核酸、およびペプチド−核酸、または前述の
任意のものの組合せからなる群から選択される1本鎖ま
たは2本鎖の核酸ポリマーを提供する。ここでこの核酸
ポリマーは、1つまたは両方の鎖において1つの負に荷
電した化学部分を含む少なくとも1つのプリンまたはピ
リミジン塩基を含む。
【0073】本発明は、特定の核酸配列を直線的に増幅
するためのプロセスを提供する。最初に、増幅されるこ
とが求められている目的の特定の核酸配列、最初のプラ
イマーまたは2つのセグメントを含む核酸構築物が提供
される。第1セグメント(A)は独特であり、(i)特
定の核酸配列の第1の部分に実質的に相補的、および
(ii)テンプレート依存性第1伸長が可能であると特
徴づけられる。第2セグメント(B)は、以下の4つの
事項において独自に特徴づけられる。第1に、これは、
(i)第1セグメントと実質的に同一でない。第2に、
これは、(ii)特定の核酸配列の第2部分と実質的に
同一である。第3に、第2セグメント(B)は、(ii
i)第2セグメントの相補配列に結合し得る。第4に、
第2セグメント(B)は、(iv)均衡または限定サイ
クル条件下で、第2プライマーの第1セグメントまたは
核酸構築物の、特定の核酸配列の第1部分への後続の結
合を提供し得る。この方法において、第2プライマー伸
長が生成され、そして第1プライマー伸長を置換する。
また、この方法において提供されるのは、基質、緩衝
液、およびテンプレート依存性ポリマー化酵素である。
この増幅プロセスを行うために、特定の核酸配列および
新規のプライマーまたは核酸構築物を、基質、緩衝液、
およびテンプレート依存性ポリマー化酵素の存在下で、
均衡または限定サイクル条件下で、インキュベートす
る;それにより、この特定の核酸配列が直線的に増幅さ
れる。
【0074】本発明はまた、特定の核酸配列を非直線的
に増幅するプロセスを提供する。このプロセスにおい
て、増幅されることが求められている目的の特定の核酸
配列、第1初期プライマーまたは目的の特定の核酸配列
のための核酸構築物、後続の初期プライマーまたは目的
の特定の核酸配列の相補体に対する核酸構築物、ならび
に基質、緩衝液、およびテンプレート依存性ポリマー化
酵素が提供される。第1初期プライマーまたは核酸構築
物は、2つのセグメントを含む。第1セグメント(A)
は独特であり、(i)特定の核酸配列の第1の部分に実
質的に相補的であり、そして(ii)テンプレート依存
性第1伸長が可能であると特徴づけられる。第2セグメ
ントもまた独特であり、以下の4つの特徴で特徴づけら
れる。第1に、それは、(i)第1セグメントと実質的
に同一でない。第2に、それは、(ii)特定の核酸配
列の第2部分と実質的に同一である。第3に、第2セグ
メントは、(iii)第2セグメントの相補配列に結合
し得る。第4に、第2セグメントは、(iv)均衡また
は限定サイクル条件下で、第2プライマーの第1セグメ
ントまたは核酸構築物の、特定の核酸配列の第1部分へ
の続く結合を提供し得る。この方法において、第1プラ
イマー伸長を置換するために、第2プライマー伸長を生
成する。後続の初期プライマーまたはこの特定の核酸配
列の相補体に対する核酸構築物はまた、2つのセグメン
トを含む。第1セグメント(A)は、(i)特定の核酸
配列の第1の部分に実質的に相補的であり、そして(i
i)テンプレート依存性第1伸長が可能であると特徴づ
けられる。第2セグメント(B)は、以下の4つの特徴
で独特に特徴づけられる。第1に、第2セグメント
(B)は、(i)第1セグメントと実質的に同一でな
い。第2に、それは、(ii)特定の核酸配列の第2部
分と実質的に同一である。第3に、第2セグメント
(B)は、(iii)第2セグメントの相補配列に結合
し得る。第4に、それは、(iv)均衡または限定サイ
クル条件下で、後続のプライマーの第1セグメントの、
特定の核酸配列の第1部分への後続の結合を提供し得
る。このような条件下およびこの方法において、第1プ
ライマー伸長を置換する第2プライマー伸長が生成され
る。このプロセスを行うために、特定の核酸配列および
新規のプライマーまたは核酸構築物が、基質、緩衝液、
およびテンプレート依存性ポリマー化酵素の存在下で、
均衡または限定サイクル条件下で、インキュベートされ
る;それにより、目的の特定の核酸配列が非直線的に増
幅される。
【0075】また、本発明によって提供されるのは、特
定の核酸配列を非直線的に増幅するプロセスである。こ
の非直線的増幅プロセスにおいて、増幅されることが求
められている目的の特定の核酸配列およびその相補体が
提供される。また、第1初期プライマーまたは特定の核
酸配列のための核酸構築物が提供され、この第1初期プ
ライマーまたは核酸構築物は、2つのセグメントを含
む。第1セグメント(A)は2つの有用かつ新規の特徴
を有する。第1に、それは、(i)特定の核酸配列の第
1の部分に実質的に相補的である。第2に、第1のセグ
メントは、(ii)テンプレート依存性第1伸長が可能
である。第2セグメント(B)は、4つの有用かつ新規
の特徴を有する。第1に、それは、(i)第1セグメン
トと実質的に同一でない。第2に第2セグメント(B)
は、(ii)特定の核酸配列の第2部分と実質的に同一
である。第3に、それは、(iii)第2セグメントの
相補配列に結合し得る。第4に、第2セグメント(B)
は、(iv)均衡または限定サイクル条件下で、続く第
1プライマーの第1セグメントの、特定の核酸配列の第
1の部分への続く結合を提供し得る。このような条件下
およびこの方法において、第1プライマー伸長を置換す
る第2プライマー伸長が生成される。また、このプロセ
スにおいて提供されるのは、第2初期プライマーまたは
第1プライマー伸長に相補的な核酸構築物である。第2
初期プライマーまたは核酸構築物は、代表的には、均衡
または限定サイクル条件下で、テンプレート依存性伸長
を可能にすることによって特徴づけられる単一のセグメ
ントを含む。適切な基質、緩衝液、およびテンプレート
依存性ポリマー化酵素もまた提供される。本発明のこの
プロセスを行うために、特定の核酸配列および新規のプ
ライマーまたは核酸構築物が、適切な基質、緩衝液、お
よびテンプレート依存性ポリマー化酵素の存在下で、均
衡または限定サイクル条件下で、インキュベートされ
る。これらの条件下で行われるこのようなインキュベー
ションの下で、目的の特定の核酸配列が、非直線的に増
幅される。
【0076】本発明はさらに、増幅されることが求めら
れている目的の特定の核酸配列を非直線的に増幅するた
めのプロセスを提供する。この新規のプロセスにおい
て、目的の特定の核酸配列が提供され、各プライマーま
たは各核酸構築物は、非直線的増幅され得、そして3つ
のセグメントを含む。第1セグメント(a)は、(i)
特定の核酸配列の第1部分に実質的に相補的であり、そ
して(ii)テンプレート依存的に第1伸長し得る。第
2セグメント(b)は、特定の核酸配列の第2部分に実
質的に同一である。第3セグメント(c)は、第1セグ
メントに実質的に同一である。第1プライマー伸長は、
上記の第2セグメントにハイブリダイズし得る配列を生
成し得、そしてまた、第3セグメントに対する相補体を
生成するように自己プライミングおよび自己伸長し得
る。また、提供されるのは、適切な基質、緩衝液、およ
びテンプレート依存性ポリマー化酵素である。この増幅
プロセスを行うために、特定の核酸配列およびプライマ
ーまたは核酸構築物が、適切な基質、緩衝液、およびテ
ンプレート依存性ポリマー化酵素の存在下でともにイン
キュベートされる。目的の特定の核酸配列は、それによ
り、非直線的に増幅される。
【0077】また、手近に本発明によって提供されるの
は、核酸配列決定のための終結後標識プロセスである。
ここで、このプロセスは、未タグ化または未標識化基
質、未タグ化または未標識化プライマー、ポリマー化酵
素、緩衝液、および各ヌクレオチド塩基についての適切
な未タグ化または未標識化ターミネーター、配列が求め
られている目的の核酸配列に対応する核酸フラグメント
の存在下で生成される第1工程を含む。このプロセスに
おいて、ターミネーターの各々は、内部配列がタグ化分
子に対して実質的に非反応性であり、そして化学反応
が、実質的に、媒体またはマトリックスにおけるフラグ
メントの分離に影響しないような条件下で、タグ化分子
に共有結合する化学反応基を含む。フラグメントの生成
の後、後者は媒体またはマトリックスにおいて分離さ
れ、続いて分離されたフラグメントの検出が、媒体また
はマトリックスにおけるタグ化分子の検出によって達成
される。
【0078】本発明によって提供される別のプロセス
は、相補配列に対する熱力学安定性を減少した核酸配列
を生成するためのプロセスである。このプロセスにおい
て、負に荷電した化学部分を有する少なくとも1つの改
変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、生成さ
れる核酸配列に取り込まれる。
【0079】本発明の他の局面に加えて、直鎖状核酸、
分枝核酸、逆方向核酸、およびペプチド−核酸またはそ
れらの任意の組合せからなる群より選択される1本鎖ま
たは2本鎖核酸ポリマーが提供される。この核酸ポリマ
ーは、ポリマーの片方また両方の鎖において1つの負に
荷電した化学部分を含む少なくとも1つのプリンまたは
ピリミジン塩基を含む。
【0080】これらのプロセスおよびポリマーの全て
は、以下により詳細に記載される。
【0081】
【発明の実施の形態】以下の定義は、本発明および本開
示の理解に有用である。 定義 均衡条件は、実質的に定常な温度および/または化学条
件をいう。
【0082】限定サイクル条件は、使用される最高温度
が、そのテンプレートから伸長プライマーを分離するの
に必要な温度以下である一連の温度をいう。
【0083】完全なサイクル条件は一連の温度をいい、
ここで、そのテンプレートから伸長プライマーを分離す
るのに十分な、少なくとも1つの温度が使用される。
【0084】直線的増幅は、核酸の1つの鎖のみの2つ
以上のコピーが生成される場合に行われる。
【0085】非直線的増幅は、核酸配列の2つ以上のコ
ピーが、核酸およびその相補体の各鎖から生成される場
合に行われる。
【0086】初期プライマーは、伸長されていないプラ
イマーまたはプライマー構築物である。
【0087】標準的なプライマーは、伸長後に合成され
る配列での二次構造形成に実質的に関与しないプライマ
ーである。
【0088】伸長配列が、プライマーまたはプライマー
構築物における任意の配列に実質的に同一でも相補的で
もない、テンプレート依存性様式において合成された配
列である。
【0089】核酸のセグメントは、上記の他のセグメン
トの相補体が、上記の第1セグメントの伸長のためのテ
ンプレートとして作用し得る場合に、別のセグメントに
実質的に同一である。
【0090】本発明は、a)自己相補的配列を有する
か、またはテンプレート依存性伸長後に二次構造を形成
し得る少なくとも1つのセグメントを含み、そしてb)
適切な条件下で適切な特定のテンプレートの存在下で、
適切な条件下で特定の核酸配列の2つ以上のコピーを生
成し得る、新規のプライマーおよび核酸構築物のための
組成物および使用法を提供する。
【0091】特定の核酸配列の合成のためのプライマー
結合および伸長反応を使用する標的増幅の全ての方法
は、この配列の2つ以上のコピーが所望される場合、結
合部位を再生するか、または新たなプライマー結合部位
を合成する必要性を有する。以前に記載されている当該
分野の全ての方法において、外側調節因子が、プライマ
ー結合部位を再生または作製するために使用されてい
る。これらの因子としては、PCRによって例示される
ような熱変性、3SRによって例示されるようなエンド
ヌクレアーゼ、およびSDAによって例示されるような
制限酵素および改変ヌクレオチドが挙げられている。
【0092】本発明の特定の局面において、新規のプラ
イマーおよび核酸構築物が開示され、これらは、新規の
プライマーまたは核酸構築物の少なくとも1つのセグメ
ントが、適切な条件下で二次構造形成し得るという固有
の特徴を有する。本発明において、二次構造の形成は、
結合部位の再生を提供し得、その結果それらは、上記の
外側調節因子のいずれも必要とせずに、新規のプライマ
ーまたは核酸構築物の複数の結合および伸長のために使
用され得る。
【0093】先行技術において、非直線的な増幅を達成
するために、標的核酸の各相補鎖において、プライマー
結合部位の存在が必要である。本発明の特定の局面にお
いて、二次構造の形成はこの限定を克服し、その結果、
片方の核酸鎖にのみ相補的であるが、他方には相補的で
なく、しかしなお所望の核酸配列の非直線的増幅を行い
得る単一のプライマーが使用され枝る。
【0094】本発明の新規のプライマーおよび核酸構築
物は、均衡、限定サイクル、または完全サイクル条件下
で、単一のプライマーまたは1つより多いプライマーを
必要とする、直線的および非直線的な増幅系において使
用され得る。二次構造の形成能は、新規のプライマーま
たは核酸構築物における自己相補的配列の存在に起因す
るか、または新規のプライマーのセグメントまたは核酸
構築物に相補的な配列の、テンプレート依存性取り込み
に由来し得る。また、これは、既存および合成後の配列
の両方にも由来し得る。本発明の新規のプライマーおよ
び核酸構築物は、単一の極性を有する線状分子、1つよ
り多い極性または分枝核酸を有する構築物であり得る。
このような構築物の合成の方法および使用例は、以前に
開示されている(米国特許出願第08/749,266
号;米国特許第5,462,854号、両方の文書を本
明細書中で援用する)。本発明の特定の局面において、
新規のプライマーおよび核酸構築物は、少なくとも2つ
のセグメントを含む:テンプレートに結合し得、そして
伸長のためにそれを使用し得る第1セグメント、および
目的の標的の配列に実質的に同一であり、その結果、第
1セグメントの伸長が伸長配列を有する第2セグメント
の自己ハイブリダイゼーションによって形成される二次
構造の形成を可能にする第2セグメント。本発明の特定
の局面において、新規のプライマーおよび核酸構築物
は、少なくとも3つのセグメントを含む:上記のように
規定された第1および第2セグメント、ならびに自己伸
長のための鎖内または構造内テンプレートとして作用し
得る第3セグメント。
【0095】セグメントは、共有または非共有のいずれ
かで互いに結合され得る。共有結合を介してセグメント
を結合する手段としては、正常な直線核酸のリン酸骨
格、1つより多い極性および分枝したDNA構築物を有
する構築物が挙げられ得るがこれらに限定されない。こ
れらの構築物を合成するための方法は、米国特許出願第
08/749,266号(1996年11月15日出
願、その内容を本明細書中で援用する)に記載されてい
る。非共有結合によりセグメントを結合する手段として
は、リガンド−レセプター結合および相補的塩基対形成
が挙げられ得るがこれに限定されない。セグメントは、
互いに隣接し得るか、または互いに空間的に離れ得る。
セグメントの配列は、互いに区別され得るか、または互
いに実質的もしくは部分的に相補もしくは同一であり得
る。
【0096】有用な二次構造の形成は、本発明の新規の
プライマーおよび核酸構築物の設計においてさらなるエ
レメントによって増強され得る。例えば、伸長依存性二
次構造がより容易に形成されることを可能にし得る二次
構造が、本発明の新規のプライマーの配列に導入され得
る。補充的なエレメントもまた、適切な二次構造の形成
を好むように反応混合物中に含まれ得る。これらのエレ
メントとしては、1本鎖結合タンパク質、T4遺伝子3
2タンパク質、RecAタンパク質、および種々のヘリ
カーゼのようなタンパク質が挙げられ得るがこれらに限
定されない。これらのエレメントとしてはまた、ホルム
アミドまたはDMSOのような化学試薬が挙げられ得る
がこれらに限定されない。これらのエレメントとしては
また、核酸配列のTmを上昇させるか低くするかのいず
れかの改変ヌクレオチドが挙げられ得るがこれらに限定
されない。改変ヌクレオチドは、新規のプライマーおよ
び核酸構築物に予め存在し得、伸長反応の間に取り込ま
れ得るかその両方であり得る。
【0097】本発明の種々の新規のプライマーおよび新
規の核酸構築物は、以前の系の多くの制限を克服する。
当該分野において以前に記載されているサーモサイクラ
ーの使用に依存する方法とは対照的に、本発明の特定の
局面は、新たなプライミング事象の前に、鎖分離事象の
必要がない。さらに、本発明は、複数の酵素配置、リボ
ヌクレオチド、またはRNA中間体(例えば、3SR、
NASBA、およびTMA)の生成に依存する等温系に
内在するようなプロモーター配列の存在を必要としな
い。等温SDA系について記載されているような、難解
な改変試薬および補充的制限酵素のいずれも必要ではな
い。
【0098】また、本発明に含まれるのは、核酸の標識
のために使用され得る新規の方法および組成物である。
これらは、本発明の種々の局面と組み合わせて使用され
得るか、または先行技術に記載される方法と組み合わせ
て使用され得る。
【0099】本発明は、増幅されることが求められる目
的の特定の核酸配列を直線的に増幅するプロセスを提供
する。このようなプロセスは、以下の成分および試薬を
提供する工程を包含する:目的の特定の核酸配列、2つ
のセグメントを含む初期プライマーおよび核酸構築物、
ならびに適切な基質、緩衝液、およびテンプレート依存
性重合化酵素。初期プライマーまたは核酸構築物の2つ
のセグメントは、(A)2つの規定された特徴を有する
第1セグメントを含む。第1に、それは、(i)特定の
核酸配列の第1部分に実質的に相補的であり、そして第
2に、それは、(ii)テンプレート依存性第1伸長を
可能にする。第2セグメント(B)は、4つの規定され
た特徴を有する。第1に、第2セグメント(B)は、
(i)第1セグメントに実質的に非同一である。次に、
それは(ii)特定の核酸配列の第2部分に実質的に同
一である。第3に、第2セグメント(B)は、(ii
i)第2セグメントの相補配列に結合し得る。第4に、
この第2セグメントは、(iv)均衡または限定サイク
リング条件下で、第2プライマーまたは核酸構築物の第
1セグメントの、特定の核酸配列の第1部分への続く結
合を提供し得る。そうすることにおいて、第2プライマ
ー伸長が生成され、そしてそれは第1プライマー伸長を
置換する。この直線的増幅プロセスの別の重要な工程
は、特定の核酸配列および新規のプライマーまたは核酸
構築物を、適切な基質、緩衝液、およびテンプレート依
存性重合化酵素の存在下で、均衡または限定サイクリン
グ条件下でインキュベートすることである;それによ
り、増幅されることが求められる目的の特定の核酸配列
が直線的に増幅される。
【0100】記載したばかりのプロセスの他の局面にお
いて、初期プライマーまたは核酸構築物と第2プライマ
ーまたは核酸構築物とは、同じであり得るか、または異
なり得る。さらに、少なくとも1つの改変ヌクレオチド
またはヌクレオチドアナログは、有用には、プロセスの
種々の成分またはエレメント(第1セグメント、第2セ
グメント、またはプライマー伸長産物、またはこの様式
のための前述のエレメントのいずれかを含む)に取り込
まれ得る。このような改変ヌクレオチドまたはヌクレオ
チドアナログは、有用には、上記の第2セグメントに取
り込まれ得る。有用には、第2セグメントに取り込まれ
る場合、このような改変ヌクレオチドまたはヌクレオチ
ドアナログは、プライマー伸長におけるその相補体に対
する第1セグメントの熱力学安定性を増加させる。改変
ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、例えば、
インターカレート剤を含み得る。
【0101】当業者は、第1セグメントまたはプライマ
ー伸長産物、これらのエレメントの両方が、少なくとも
1つの改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを
含み得ることを認識する。このような場合において、改
変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログは、その相
補物に対する第1セグメントまたはプライマー伸長産物
の熱力学安定性を減少させる。このような熱力学安定性
を減少させる改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナ
ログは、例えば、カルボン酸のような負に荷電した化学
基を含む。
【0102】核酸形態に関して、初期プライマーまたは
核酸構築物あるいは第2プライマーまたは核酸構築物
(または両方のプライマーおよび核酸構築物)は、多数
の核酸を含み得る。これらは、直鎖状核酸、分枝核酸、
逆方向核酸、およびペプチド−核酸、または前述のいず
れかの組合せを含むがこれらに限定されない。直線的増
幅のさらなる説明を、すぐ下に記載する。
【0103】(1つのステムループ形成プライマーとの
直線的増幅)本発明の1つの局面において、特定の核酸
配列の直線的増幅は、均衡または限定サイクリング条件
下で、少なくとも2つのセグメントを有する新規の単一
のプライマーまたは新規の単一の核酸構築物の使用によ
って行われる。本発明の新規の核酸構築物は、1つより
多い極性を有し得るか、またはそれらは分枝DNAであ
り得る。これらの構築物を合成するための方法は、米国
特許出願第08/749,266号(先に引用および本
明細書中で援用される)に記載されている。新規のプラ
イマーおよび核酸構築物の第1セグメントは、標的核酸
配列に存在する配列に実質的に相補的である配列を含
む。新規のプライマーまたは核酸構築物の第2セグメン
トは、標的核酸に存在する配列に実質的に同一である配
列を含む。新規の核酸構築物は、第1セグメントおよび
第2セグメントの1つ以上のコピーを有し得る。新規の
プライマーまたは核酸構築物のテンプレート依存性伸長
は、自己ハイブリダイゼーションによって形成されるス
テムループ構造、ならびに新規のプライマーまたは核酸
構築物を含む配列に同一または相補的でない伸長配列を
有する産物を作製し得る。
【0104】この産物は、図1に例示される、連続する
一連の以下の工程によって、形成され得る。新規のプラ
イマーまたは核酸構築物のテンプレート依存性伸長は、
この新規のプライマーまたは核酸構築物の第2セグメン
トを含む配列に相補的である伸長部分配列において生成
する。これらの自己相補性領域は、テンプレートに結合
しままであり得るか、または自己相補性構造を形成し得
る。二次構造の形成は、テンプレートからの、伸長した
新規のプライマーの第1セグメントの全てまたは一部の
除去を提供し得る。このことは、別の初期プライマー
が、テンプレートからの新規の第1伸長プライマーの除
去の前に、テンプレート配列に結合することを可能にす
る。テンプレート上の第2プライマーの伸長は、テンプ
レートからの第1伸長プライマーの置換を導き得る。こ
のことは、伸長プライマーの分離が、別の結合および伸
長反応のためのテンプレートの使用の前に常に起こる先
行技術とは対照的である。これらの手段によって、単一
のテンプレートは、均衡条件下で、2つ以上の初期事象
を提供し得る。さらに、この方法は、全ての温度が伸長
産物およびそのテンプレートのTmのものを下回る、限
定サイクル条件下で使用され得る。連続するプロセスに
おいて、新規の第2伸長プライマーにおける二次構造の
形成は、新規の第3プライマーの結合および続く伸長を
提供し得る。このようにして、変性条件の非存在下にお
いて、本発明の新規のプロセスは、核酸テンプレートの
単鎖からの多重プライミング、伸長、および遊離事象を
提供し得る。さらに、これらの工程の全ては、均衡条件
下で、同時および連続的に起こり得る。
【0105】複数の同一の第1セグメントおよび第2セ
グメントを有する新規の核酸構築物はまた、図1に示さ
れている同じプロセスによって直線的増幅を行うために
使用され得る。この新規の構築物は、潜在的に、1つの
極性を有する線状構築物と比較して、効率の増加に恵ま
れている。構築物分子の第1セグメントの1つの結合お
よび伸長は、再生されたプライマー結合部位に結合し得
る構築物の他の第1セグメントの局在化高濃度を生じ
る。複数のプライミングおよび伸長反応の後、1本鎖で
ある標的DNAの複数のコピーを含む構築物が作製され
得る。
【0106】新規の伸長プライマーおよび核酸構築物
の、自己相補性構造を形成する能力は、適切な条件下で
実現化され得る。先行技術は、その特徴が短い相補性オ
リゴヌクレオチドの会合および解離が、温度、塩条件、
塩基含有量、および相補配列の長さによって決定される
平衡反応として生じることを示している。これらの要因
の影響は、J.G.Wechsler([1991]
Crit.Rev.Biochem.Mol.Bio
l.26;277−259、本明細書中で援用する)に
よって概説されている。相補性DNAの大きな方の鎖
は、広範な条件にわたって容易に解離しない安定な立体
配置における2本鎖分子として存在するが、それらは、
鎖間結合の一時的および局在した弛緩を形成することが
周知である。用語「呼吸」は、水素結合のこの局在化破
壊を説明するために使用されている。パリンドローム配
列を含む2本鎖DNA分子における二次元構造を作製す
る「呼吸」のための経路は、A.Kornbergおよ
びT.A.Bakerによって、「DNA Repli
cation,第2版」(1992)W.H.Free
man and Co. NY,NY(その内容を本明
細書中で参考として援用する)に記載されている。
【0107】本発明において、上記のように、線状2本
鎖分子のセグメントの、鎖内ステムループ構造への転移
は、プライマー開始事象を、伸長プライマーのそのテン
プレートからの分離の前に起こることを可能にし得る。
これらの2つの構造の間の平衡は、多数の要因に依存す
る。第1に、首尾良いプライマー結合のために、標的に
結合する初期プライマーのセグメントは、反応に使用さ
れる温度で、安定なプライミングが可能であるように適
切な長さおよび塩基組成でなければならない。第2に、
初期プライマーの伸長後に自己ハイブリダイゼーション
に関与するプライマーのセグメントは、適切な長さおよ
び塩基組成でなければならず、その結果伸長されたプラ
イマーのテンプレートからの部分解離は、十分に安定な
二次構造の形成(すなわち、ステムループ構造のステ
ム)を可能にし得る。
【0108】これらの反応に適切な温度は、伸長プライ
マーのそのテンプレートからの分離に必要な温度を下回
る。均衡反応において、単一の温度が、結合、伸長、お
よび二次構造形成に使用され得る。または所望される場
合、これらの事象を至適化するために異なる温度が使用
される、限定サイクル条件が使用され得る。限定サイク
リングのための異なる温度の使用は、プライマー結合、
プライマー伸長、または伸長産物のいくつかのそのテン
プレートからの局在化分離に有用であり得る。これらの
工程のいずれかおよび全てに使用される温度もまた、反
応において使用される特定のポリメラーゼに適切である
べきである。
【0109】伸長プライマーにおける分子内相補領域
は、PCR増幅に単一のプライマーの使用を可能にする
ために、標的核酸の各鎖において同一の結合部位を提供
するようにRoseら(米国特許第5,595,891
号、同第5,612,199号、両方を本明細書中で援
用する)によって以前に利用されている。しかし、Ro
seらによって提供されたすべての例および教示は、次
のプライマー結合および伸長事象のためのテンプレート
の使用の前にそのテンプレートから伸長プライマーを分
離するために、加熱工程(すなわち、サーモサイクラー
における完全な変性の複数のサイクル)を必要とする。
1本鎖RNAでの研究は、ループのサイズが増加するに
つれて鎖内ステム形成の減少した機会が存在することを
示している(R.L P.Adamsら、「The B
iochemistry of the Nuclei
c Acids」[1992] Chapman &
Hall, London, U.K.、本明細書中で
援用する)。なお、Roseらによって提供された、プ
ライマー部位として天然または人工的のいずれかで導入
された逆方向反復配列を用いるPCR増幅のための方法
は、ステムループ構造のステムを形成する相補配列間の
100〜2,000ヌクレオチド、およびより好ましく
は500〜10,000塩基の好ましい分離を利用す
る。このような方向付けは、ステムループ構造の形成
が、伸長プライマーの第1セグメントのそのテンプレー
トからの除去または部分除去を容易にし、伸長プライマ
ーのそのテンプレートからの完全分離を提供する条件の
負担を必要とすることなく結合部位を再生し得るのに十
分に相補配列が近位であるという、本発明に開示される
方法および組成物を教示しない。さらに、Roseらに
よって提供される教示は、等温または限定サイクル条件
下での増幅を可能にする手段として、プライマーにおけ
る自己相補性の使用を除外する。なぜなら、それらの操
作範囲は、等温または限定サイクル条件下で、エネルギ
ー的に不利な二次構造形成をなす。安定なステム構造の
形成によって生成されるエネルギーの増加は、ステムル
ープ構造のループ部分を形成するためにその相補体から
長鎖を置換するエネルギーコストによって妥協され、そ
して上回る。従って、完全サイクル条件は、プライマー
結合部位を再生するために必要である。Roseらの教
示およびプロセスの帰結は、伸長配列が、常にステムル
ープ構造のループに存在する産物を導くのに対して、本
発明のこの局面では、新規のプライマーおよびプロセス
の産物は、潜在的なステムループ構造の本質的に外側の
伸長配列を有する。
【0110】上記の本発明の局面は、標識化1本鎖DN
Aプローブの調製、および核酸の配列の決定のための特
定の有用性を見いだす。本発明の開示の前に、1本鎖D
NAプローブを得るために最も一般的に使用された方法
は、サーモサイクラーによって、またはRNAプロモー
ターを含むテンプレートとのRNAポリメラーゼの使用
によって提供される複数鎖変性事象に依存している。複
数鎖変性事象に依存するプロセスは、テンプレートの変
性に必要な高温で、試薬および酵素活性の特定の量の損
失という制限を受ける。熱安定性ポリメラーゼさえ、変
性条件温度の効果に対して完全に免疫性ではなく、そし
てこれらの温度で種々の半減期を有する。このような条
件の使用もまた、このような温度によって完全に不活化
されるいくつかの酵素の使用を除外する。これらのプロ
セスはまた、サーモサイクラーの必要性の制限を有す
る。RNAの生成に依存するプロセスは、プローブに所
望される配列に関連してRNAプロモーターを導入する
必要性に関連する制限、およびDNAより不安定な産物
に本来備わっている制限を受ける。等温または限定サイ
クル条件の使用について、本発明に開示される方法は、
サーモサイクラーを伴うかまたは伴わずに使用され得
る。それらは、酵素のより広範なアレイの使用を可能に
し、試薬は、極度に不安定な条件に供されず、そして安
定な再利用DNAプローブが、最終産物である。
【0111】本発明のこの局面はまた、テンプレート
を、均衡または限定サイクル条件下で、複数回使用する
ことを可能にすることによって、配列決定に使用され得
る。先行技術は、サーモサイクラーにおける複数鎖変性
事象の使用によって、これを達成し得たのみであった。
複数鎖変性事象について以前に引用された制限もまた、
この使用に適用可能である。さらに、変性に必要な高温
が、配列の曖昧性を創出し得る熱誘導脱プリン化または
脱アミノ化事象に寄与し得るという、さらなる制限が存
在する。テンプレートからの複数回の配列決定について
の本発明の方法の適用は、サーモサイクラーの必要性、
酵素の広範なアレイの有用性、およびテンプレートおよ
び試薬の整合性に対する熱効果の節度から独立している
という利点を提供する。
【0112】本発明はまた、特定の核酸配列を非直線的
に増幅するためのプロセスを提供する。非直線的増幅
は、以下の成分または試薬を提供する最初の工程を含
む:増幅されることが求められる目的の特定の核酸配
列、特定の核酸配列のための第1初期プライマーまたは
核酸構築物、この特定の核酸配列の相補体に対する続く
初期プライマーまたは核酸構築物、ならびに適切な基
質、緩衝液、およびテンプレート依存性重合化酵素。記
載したばかりの第1初期プライマーまたは核酸構築物
は、2つのセグメントを含む。第1に、2つの規定され
た特徴を有する第1セグメント(A)が存在する。それ
は、(i)この特定の核酸配列の第1の部分に実質的に
相補的であり、そして(ii)テンプレート依存性第1
伸長が可能である。第1初期プライマーの第2セグメン
トは、4つの規定された特徴を有する。第1に、それ
は、(i)第1セグメント(A)と実質的に同一でな
い。第2に、それは、(ii)特定の核酸配列の第2部
分と実質的に同一である。第2セグメントの第3の特徴
は、(iii)第2セグメントの相補配列に結合し得る
その能力である。第2セグメントの第4の特徴は、(i
v)均衡または限定サイクル条件下で、第2プライマー
または核酸構築物の第1セグメントの、特定の核酸配列
の第1部分への続く結合を提供するためのその能力であ
る。このような条件下で、第2プライマー伸長が生成さ
れて、第1プライマー伸長を置換する。
【0113】続く初期プライマーまたは核酸構築物に関
して、このエレメントは2つのセグメント、第1セグメ
ント(A)および第2セグメント(B)を含む。第1セ
グメント(A)は、(i)特定の核酸配列の第1の部分
に実質的に相補的であり、そしてそれは、(ii)テン
プレート依存性第1伸長が可能である。4つの特徴は、
第2セグメント(B)を規定する。第1に、第2セグメ
ント(B)は、(i)第1セグメントと実質的に同一で
ない。第2に、それは、(ii)特定の核酸配列の第2
部分と実質的に同一である。第3に、第2セグメント
(B)は、(iii)第2セグメントの相補配列に結合
し得る。第2セグメント(B)の第4の特徴は、(i
v)均衡または限定サイクル条件下で、続くプライマー
の第1セグメントの、特定の核酸配列の第1部分への続
く結合を提供するその能力である。このような条件下
で、第2プライマー伸長が生成され、そしてそれは第1
プライマー伸長を置換する。このプロセスの第2工程
は、特定の核酸配列および新規のプライマーまたは核酸
構築物を、適切な基質、緩衝液、およびテンプレート依
存性重合化酵素の存在下で、均衡または限定サイクル条
件下で、インキュベートすることを含む。それにより、
目的の特定の核酸配列は、非直線的に増幅される。
【0114】記載したばかりの非直線的増幅プロセスに
おいて、第1初期プライマーまたは核酸構築物および第
2初期プライマーまたは核酸構築物は、同じであり得る
か、または異なり得る。改変ヌクレオチドまたはヌクレ
オチドアナログは、通常、さらなるエレメントとして取
り込まれ得る。例えば、これらは、第1初期プライマー
または核酸構築物の第1セグメントまたは第2セグメン
ト、あるいは第2初期プライマーまたは核酸構築物の第
1セグメントまたは第2セグメントに取り込まれ得る。
または、改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ
は、任意のプライマー伸長産物に取り込まれ得る。さら
に言えば、改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナロ
グは、先行エレメントのいずれかに取り込まれ得るか、
または先行エレメントのいずれかを改変するために使用
され得る。
【0115】上に記載したばかりのこの非直線的増幅プ
ロセスのさらなる実施態様において、第1初期プライマ
ーまたは第2初期プライマーの第2セグメントは、改変
ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含み得、こ
れはプライマー伸長産物におけるその相補体に対する第
1セグメントの熱力学安定性を増加することを提供す
る。このような改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドア
ナログは、例えば、インターカレート剤を含むか、また
はその形態をとる。
【0116】目前にあるプロセスの他の局面において、
第1初期プライマーの第1セグメントまたは第2初期プ
ライマーの第1セグメント(または両方)、あるいはプ
ライマー伸長産物(または、さらに言えば前述の要素の
いずれかの組合せ)は、改変ヌクレオチドまたはヌクレ
オチドアナログを含み得る。ここに、改変ヌクレオチド
またはヌクレオチドアナログは、それらの対応する相補
体に対する第1セグメントまたはプライマー伸長、ある
いはその両方の熱力学安定性を減少させることを提供す
る。このような安定性を減少する改変ヌクレオチドまた
はヌクレオチドアナログは、カルボン酸のような負に荷
電した化学基を含み得る。
【0117】記載したばかりの非直線的増幅プロセスの
別の局面は、核酸の型または形態である。ここに、第1
初期プライマーもしくは核酸構築物または第2初期プラ
イマーもしくは核酸構築物、あるいはその両方は、任意
の数または任意の形態の核酸を含む。このようなメンバ
ーは、直鎖状核酸、分枝核酸、逆方向核酸、およびペプ
チド−核酸、または前述のいずれかの組合せを含むがこ
れらに限定されない。
【0118】別の有意な非直線的増幅プロセスが、本発
明によって提供される。このプロセスは、特定の核酸配
列を非直線的に増幅し、そして以下の成分および試薬を
提供する第1工程を含む:特定の核酸配列およびその相
補体:特定の核酸配列のための第1初期プライマーまた
は核酸構築物、第1プライマー伸長に相補的な第2初期
プライマーまたは核酸構築物、ならびに適切な基質、緩
衝液、およびテンプレート依存性重合化酵素。第1初期
プライマーまたは核酸構築物は、2つのセグメントを含
む:第1セグメント(A)および第2セグメント
(B)。前者に関して、2つの特徴がそれを規定する。
第1に、それは、(i)特定の核酸配列の第1の部分に
実質的に相補的であり、そして第2に、それは、(i
i)テンプレート依存性第1伸長が可能である。第2セ
グメント(B)に関して、4つの特徴がこのエレメント
を規定する。第1に、それは、(i)第1セグメントと
実質的に同一でない。第2に、それは、(ii)特定の
核酸配列の第2部分と実質的に同一である。第2セグメ
ント(B)の第3の特徴は、(iii)第2セグメント
の相補配列に結合し得るその能力である。第2セグメン
ト(B)の第4の特徴は、(iv)均衡または限定サイ
クリング条件下で、続く第1プライマーの第1セグメン
トの、特定の核酸配列の第1部分への続く結合を提供す
るためのその能力である。このような条件下で、第2プ
ライマー伸長が生成され、そしてそれが第1プライマー
伸長を置換する。第2初期プライマーまたは核酸構築物
は、均衡または限定サイクリング条件下で、テンプレー
ト依存性伸長についてのその能力によって特徴づけられ
るセグメントを含む。このプロセスの重要な工程は、も
ちろん、特定の核酸配列および新規のプライマーまたは
核酸構築物を、適切な基質、緩衝液、およびテンプレー
ト依存性重合化酵素の存在下で、均衡または限定サイク
リング条件下でインキュベートする工程である。
【0119】他の局面または特徴は、非直線的増幅のた
めに、後記のプロセスに取り込まれ得る。1つの重要な
特徴は、改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ
を含有させることである。例えば、少なくとも1つの改
変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログが取り込ま
れ得るか、またはプロセスにおける以下のメンバーエレ
メントのいずれかを改変するために使用され得る:第1
初期プライマーまたは核酸構築物の第1セグメントまた
は第2セグメント、第2初期プライマーまたは核酸構築
物のセグメント、プライマー伸長、あるいは、前述のい
ずれかまたは前述のいずれかの組合せ。一様に重要なこ
とは、少なくとも1つの改変ヌクレオチドまたはヌクレ
オチドアナログを第1初期プライマーの第2セグメント
に含有させることである。このような改変ヌクレオチド
またはヌクレオチドアナログを含有させることは、プラ
イマー伸長におけるその相補体に対する第1セグメント
の熱力学安定性を増加させることを提供する。改変ヌク
レオチドまたはヌクレオチドアナログは、当該分野で周
知であり、そして例えば、インターカレート剤を含む。
【0120】さらに、第1初期プライマーの第1セグメ
ントまたは第2初期プライマーのセグメント(または両
方)、あるいは、それらのプライマー伸長(または、さ
らに言えば、前述のいずれかの組合せ)は、少なくとも
1つの改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログで
改変されるかまたは取り込まれ得る。このような改変ヌ
クレオチドまたはヌクレオチドアナログは、それらのそ
れぞれの相補体に対する第1セグメントまたはプライマ
ー伸長(または両方)の熱力学安定性を減少させること
を提供する。安定性を減少させることを提供する改変ヌ
クレオチドまたはヌクレオチドアナログは、負に荷電し
た化学基(例えば、カルボン酸)を含み得る。
【0121】本願に記載される非直線的増幅のための他
のプロセスの場合におけるように、核酸の形態または型
は変化し得る。第1初期プライマーもしくは核酸構築
物、または第2初期プライマーまたは核酸構築物、ある
いは両方は、以下のいずれかから選択される核酸を含み
得る:直鎖状核酸、分枝核酸、逆方向核酸、およびペプ
チド−核酸(または、前述のいずれかの組合せ)。
【0122】本発明はまた、増幅されることが探索され
る目的の特定の核酸配列を非直線的に増幅するための別
のプロセスを提供する。このプロセスは、以下の成分お
よび試薬を提供する第一工程を含む:目的の特定の核酸
配列;非直線的に増幅し得る単一のプライマーまたは単
一の核酸構築物、ならびに適切な基質、緩衝液、および
テンプレート依存性重合化酵素。この単一のプライマー
または核酸構築物は、3つのセグメント、(a)、
(b)、および(c)を含む。第1セグメント(a)
は、(i)特定の核酸配列の第1部分に実質的に相補的
であり、そして(ii)テンプレート依存性第1伸長が
可能である。第2セグメント(b)は、特定の核酸配列
の第2部分に実質的に同一である。第3セグメント
(c)は、第1セグメントに実質的に同一である。第1
プライマー伸長は、第2セグメントにハイブリダイズし
得る配列を生成し得、そして自己プライミングおよび自
己伸長をして、第3セグメントに対する相補体を生成す
るその能力によっても特徴づけられる。このプロセスの
第1工程に続いて、特定の核酸配列およびプライマーま
たは核酸構築物は、適切な基質、緩衝液、およびテンプ
レート依存性重合化酵素の存在下でインキュベートされ
る。インキュベーション後;特定の核酸配列は、それに
より非直線的に増幅される。
【0123】非直線的増幅について最後に記載されるプ
ロセスについての他の実施態様が、本発明によって提供
される。例えば、プロセスは、均衡条件、限定サイクル
条件、および完全サイクル条件から選択される条件下で
行われ得る。
【0124】さらに、改変ヌクレオチドまたはヌクレオ
チドアナログは、プロセスの種々のエレメントの改変に
おいて使用され得る。例えば、第1セグメント、第2セ
グメント、第3セグメント、第1プライマー伸長、第2
プライマー伸長のいずれかまたは全ては、少なくとも1
つの改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含
み得るかまたは包含し得る。さらに、改変ヌクレオチド
またはヌクレオチドアナログは、第1セグメント、第2
セグメント、第3セグメント、第1プライマー伸長、お
よび自己プライミング伸長のいずれかまたは全てに取り
込まれ得る。
【0125】当業者はまた、単一のプライマーまたは核
酸構築物が、多数の核酸形態(例えば、直鎖状核酸、分
枝核酸、逆方向核酸、およびペプチド核酸、または前述
のいずれかの組合せが挙げられる)を含み得ることを認
識する。当業者はさらに、第1プライマー伸長が、種々
の条件下(例えば、限定された基質条件、限定された伸
長持続時間、またはその両方を含む)で行われ得ること
をさらに認識する。
【0126】目的の特定の核酸配列の増幅についての上
記のいずれかのプロセス(直線的または非直線的増幅で
あれ)に関して、特定の核酸配列は、1本鎖または2本
鎖形態であり得る。さらに、特定の核酸配列は、フラグ
メントに見いだされ得るか、または含まれる。このよう
なフラグメントは、多数の手段によって生成され得、こ
れらの手段としては、物理的手段(超音波処理、加熱、
またはその両方)、化学的手段(酸処理)、物理化学的
手段、および酵素的手段(ヌクレアーゼ(例えばエンド
ヌクレアーゼ)および制限酵素)が挙げられる。
【0127】非直線的増幅は、以下にさらに記載され
る。
【0128】(ステムループ形成プライマーおよび構築
物との非直線的増幅)所望の配列の非直線的増幅は、各
鎖における結合部位がプライマーまたは核酸構築物によ
って使用される場合に、行われ得る。本発明の別の局面
において、非直線的増幅は、均衡または限定サイクル条
件下で、少なくとも1つの上記のプライマーまたは構築
物が、第1および第2セグメントを有する新規のプライ
マーまたは構築物である場合に、行われ得る。本発明の
新規の核酸構築物は、1つより多い極性を有し得るか、
または分枝DNAであり得る。これらの構築物を合成す
るためのプロセスは、米国特許出願第08/749,2
66号(前に引用および本明細書中で援用する)に記載
されている。第1および第2セグメントは、以前に定義
されている。新規のプライマーまたは核酸構築物の第1
セグメントは、標的核酸配列に存在する配列に実質的に
相補的である配列を含む。新規のプライマーまたは核酸
構築物の第2セグメントは、標的核酸に存在する配列と
実質的に同一である配列を含む。
【0129】プライマーが非直線的増幅に使用される場
合、一方の鎖における結合部位は、第1および第2セグ
メントを有する新規のプライマーによって使用され、そ
して他方の鎖における結合部位は、標準的なプライマー
または別の新規のプライマーのいずれかによって使用さ
れ得る。新規の単一のプライマーは、各鎖における結合
部位が実質的に互いに類似する場合に、それ自身によっ
て使用され得る。構築物が非直線的増幅に使用される場
合、構築物は、標的核酸の一方の鎖に相補的な1つ以上
の第1セグメントおよび他方の鎖に相補的な1つ以上の
第1セグメントを含む、新規の構築物である。構築物は
また、一方の鎖に同一である1つ以上の第2セグメント
も含み、そして他方の鎖における配列に同一である1つ
以上の第2セグメントもまた含み得る。新規の構築物の
第1セグメントは、互いに実質的に同一であり得るか、
または互いに実質的に異なり得る。新規の構築物の第2
セグメントは、互いに実質的に同一であり得るか、また
は互いに実質的に異なり得る。標準的なプライマー、新
規のプライマー、構築物および新規の構築物の組合せも
また、少なくともそれらの1つが第1および第2セグメ
ントを含む限りは、ともに使用され得ることもまた理解
される。
【0130】以前に記載されるように、新規のプライマ
ーまたは核酸構築物の結合および伸長は、均衡または限
定サイクル条件下で、複数のプライマー結合および伸長
事象についてのテンプレートの使用を可能にし得る。新
規の結合および伸長事象が生じるので、それらは、以前
にそのテンプレートに対して伸長している核酸鎖の分離
を可能にする。このことは、変性事象に必要ではない第
2プライマーまたは核酸構築物の結合についてのテンプ
レートとして使用され得る1本鎖核酸鎖の生成を生じ
る。なぜなら、それらは既に、1本鎖形態であるからで
ある。一方のプライマーが標準的なプライマーであり、
そして他方が新規のプライマーである場合、テンプレー
ト依存性結合および伸長の最終産物は、一方の末端にお
いて、各鎖のステムループ構造を含む2本鎖分子であり
得る。両方のプライマーが新規のプライマーである場
合、テンプレート依存性結合および伸長の最終産物は、
各末端において、各鎖のステムループ構造を含む2本鎖
分子であり得る。構築物が、その各々が一方の鎖または
他方に相補的である2つの第1セグメント、および一方
の鎖のみに相補的である1つの第2セグメントを含む場
合、最終産物は、相補的なステムループ構造を有する単
一の分子であり得る。構築物が、その各々が、一方の鎖
または他方に相補的である2つの第1セグメントおよび
その各々が、一方の鎖または他方と同一である2つの第
2セグメントを含む場合、最終産物は、相補的なステム
ループ構造の2つの対を有する単一の分子であり得る。
【0131】非直線的増幅産物は、均衡または限定条件
下で、連続した一連の以下の工程によって、新規のプラ
イマーおよび標準的なプライマーによって合成され得
る。新規のプライマーは標的鎖に結合し、そして新規の
単一プライマーとの直線的増幅について以前に記載され
るのと、同じ一連の伸長、二次構造形成、プライマー結
合部位の再生、第2結合、第2伸長、およびテンプレー
トからの第1伸長プライマーの分離が存在する。新規の
伸長プライマーは、他方の新規のプライマーの連続する
結合および伸長によって置換されるので、これらの1本
鎖産物は標準的なプライマーに結合し得、そしてそれら
を伸長させて、完全な2本鎖アンプリコンを作製し得
る。この潜在的な一連の事象を、図2に示す。得られる
2本鎖構造は一方の鎖において新規のプライマーについ
てのプライマー結合部位に相補的な配列と、および他方
の鎖において新規のプライマーについてのプライマー結
合部位に同一の配列と隣接する各鎖自己相補配列を含
む。この結果として、各鎖は、アンプリコンの一方の末
端で、ステムループ構造を形成し得る。次いで、1本鎖
ループ構造におけるプライマー結合部位の露出は、図1
において以前に示した同じプロセスによって、さらなる
一連のプライマー結合および置換反応をもたらし、それ
により均衡または限定サイクル条件下で、目的の配列の
非直線的増幅の生成を可能にする。この産物は、非直線
的増幅によって、Roseらによって作製されたものと
は異なる。なぜなら、それらのプロセスは、伸長配列が
自己相補領域間に常に位置するように導くのに対して、
本発明のこの局面において、伸長配列は、ステムループ
領域の外側にあるからである。さらに、本発明のこの局
面のプロセスは、二次構造情報によって結合部位を再生
するのに対して、Roseらにおいては、結合部位は潜
在的なステムループ構造のステム領域に存在し、そして
増幅産物の変性なしでは別の結合事象には決して利用可
能ではない。
【0132】本発明のこの局面を行うのに適切なプライ
マー配列は、直線的増幅について以前に記載された因子
に依存する。標的に結合するプライマーのセグメント
は、反応に使用される温度で安定なプライミングを可能
にするために、適切な長さおよび塩基組成のものでなけ
ればならない。プライマーの伸長後の自己ハイブリダイ
ゼーションに関与するプライマーのセグメントは、テン
プレートからの伸長プライマーの部分解離が、安定な二
次構造(すなわち、ステムループ構造のステム)の作製
に十分である適切な長さおよび塩基組成でなければなら
ない。この構造は、恒久でなくても良いが、別のプライ
ミング事象を可能にし得るのに充分安定でなければなら
ない。さらに、本発明のこの局面は、新規の伸長プライ
マーのステムループ配列の相補的コピーの作製を含む。
このことは、プライマーの伸長後の自己ハイブリダイゼ
ーションに関与するプライマーのセグメントが、二次構
造に関与する配列がテンプレートとして使用され得るよ
うに適切な長さおよび塩基組成のものでなければならな
いことを必要とする。塩基組成および長さに加えて、一
次および二次構造の安定性は、プライマー、伸長配列、
またはその両方への改変塩基の取り込みによって影響さ
れ得る。これらは、それらが存在するセグメントのTm
を、上昇または低下させ得る。セグメントのTmを上昇
させ得る塩基の改変の例は、ENZ XXに記載される
ようなエチジウムブロマイド部分の添加であり得るがこ
れに限定されない。セグメントのTmを低下させ得る塩
基の改変の例は、Auerら(1996, Nucl.
Acids Res. 24;5021−5025、内
容は本明細書中で既に引用されている)によって記載さ
れるような、イノシンの使用であり得るがこれに限定さ
れない。
【0133】非直線的増幅産物はまた、均衡または限定
サイクル条件下で、2つの第1セグメントおよび1つの
第2セグメントを含む新規の核酸構築物によって合成さ
れ得る。第1セグメントの各々は、核酸の鎖またはその
相補体に相補的であり、そして第2セグメントは、第1
セグメントの1つの伸長後に、二次構造を形成し得る。
この構築物は、一対の相補的な潜在的ステムループ構造
を有する産物を作製し得る。この産物は、連続する一連
の以下の工程によって形成され得る。新規の構築物の1
つの第1セグメントおよび1つの第2セグメントは、新
規の単一プライマーによる直線的増幅について以前に記
載されているのと同様の連続する一連の結合、伸長、二
次構造形成、プライマー結合部位の再生、第2結合、第
2伸長、および鎖分離工程を行い得る。さらに、この合
成の産物は、一連の結合および伸長工程のためのテンプ
レートとして、新規のプライマーおよび標準的なプライ
マーでの非直線的増幅について上に記載されているよう
な他方の第1セグメントによって使用され得る。これら
の工程が作製し得る潜在的な一連の異なる形態は、図3
および4に与えられる。この新規の構築物が潜在的に行
い得る一連の事象は、以前に記載されたのと同じであ
り、そして図4に示される最終産物は、ともに結合した
プライマーの2つの5'末端を有する図2の最終産物の
位相的等価体である。
【0134】非直線的増幅産物は、標的核酸の異なる鎖
に相補的な2つの新規のプライマーの使用によって、連
続する一連の以下の工程によって、均衡または限定サイ
クル条件下で合成され得る。新規のプライマー(A)
は、標的鎖に結合し、そして新規の単一プライマーでの
直線的増幅について以前に記載されたのと同様の一連の
伸長、二次構造形成、プライマー結合部位の再生、第2
結合、第2伸長、伸長プライマーのテンプレートからの
分離が存在する。新規の伸長プライマーは、他の新規の
プライマーの結合および伸長と置き換えられるので、こ
れらの1本鎖産物は、新規のプライマー(B)と結合し
得、そして伸長させて完全な2本鎖アンプリコンを作製
することを可能にする。この潜在的な一連の事象は、図
5に示される。以前に記載したように、伸長して置換し
たプライマーの相補体の形成は、均衡または限定サイク
ル条件下で、複数の結合、伸長、および置換事象を可能
にするべき二次構造を有するテンプレートを作製する。
新規の第1プライマーおよびその相補体から寄与される
配列に由来する一方の末端での二次構造、および新規の
第2プライマーおよびその相補体によって寄与される配
列に由来する他方の末端での二次構造を有する産物が形
成され得る。この構造は、プライマー結合部位として使
用され得る1本鎖セグメントを再生する各鎖において、
ループ構造を有するので、新規のプライマーまたは核酸
構築物のさらなる結合および伸長が、均衡または限定サ
イクル条件下で、いずれかの鎖において開始され得る。
例示するために、図5に示される一連の事象は、新規の
プライマー(A)による一方の末端での最初の開始事象
の結果であるが、相補的なテンプレート鎖の利用可能性
とともに、一連の事象が、新規のプライマー(B)によ
る、相補的な標的鎖のプライマー結合部位での最初の開
始と、類似の様式で示されている。
【0135】新規のプライマーはまた、第2セグメント
はテンプレートとして使用され得ないが、自己ハイブリ
ダイゼーションを介する二次構造形成になお関与し得る
ように改変され得る。このような改変を誘導するのに使
用され得る手段としては、無塩基性部位およびペプチド
−核酸の封入が挙げられ得るがこれに限定されない。こ
のようなプライマーの合成の方法は、米国特許出願番号
第08/749,266号(先に引用および既に本明細
書中で援用されている)に記載されている。このような
新規のプライマーまたはプライマー構築物のテンプレー
ト依存性結合および伸長によって作製され得る産物は、
各鎖において一方の末端での単一ステムループおよび他
方の末端での1本鎖プライマー結合部位を有し得る2本
鎖アンプリコンである。
【0136】この産物は、これらの改変された新規のプ
ライマーによって、連続する一連の以下の工程において
合成され得る。第1の一連の潜在的なプライマー結合、
伸長、二次構造形成、プライマー結合部位の再生、第2
結合、第2伸長、および伸長プライマーのテンプレート
からの分離は、新規の単一プライマーでの直線的増幅に
ついて以前に記載されたものと同様であり得る。第2の
改変した新規のプライマーとの一連の反応は、図6に示
される。テンプレートとして使用され得るので、新規の
改変プライマーの第2セグメントは、伸長によって作製
された配列との第2セグメントの自己ハイブリダイゼー
ションに対して別の方法で競合する相補鎖を有さず、そ
れにより二次構造のより効果的な形成を可能にする。従
って、分子の3'末端でステムループ構造が存在しない
としても、よりさらなるプライミング事象に使用され得
るセグメントが、十分に曝露される。
【0137】非直線的増幅産物は、均衡または限定サイ
クル条件下で、2つの第1セグメントおよび2つの第2
セグメントを含む新規の核酸構築物によって形成され得
る。第1セグメントの各々は、一方の鎖またはその相補
体に実質的に相補的であり、そして第2セグメントの各
々は、第1セグメントの1つの伸長後に二次構造を形成
し得る。この構築物は、相補的な潜在的ステムおよびル
ープ構造の2つの対を有する産物を形成し得る。この産
物は、新規の単一プライマーによる非直線状増幅につい
て以前に記載されているものと同じ連続する一連の結
合、伸長、二次構造形成、プライマー結合部位の再生、
第2結合、および第2伸長工程を行う、一方の第1セグ
メントおよび一方の第2セグメントによって合成され
る。次いで、上記の一連の反応を行うために、このセッ
トの反応の産物は、新規の構築物の他方の第1セグメン
トおよび第2セグメントによって使用され得る。これら
の工程が生成し得る潜在的な一連の異なる形態は、図7
および8に与えられる。この新規の構築物が潜在的に行
われ得る一連の事象は、以前に記載されたものと同様で
あり、そして図8に示される最終産物は、ともに結合し
たプライマーの2つの5'末端を有する図6の最終産物
の位相的等価体である。1つより多い極性を有する新規
の構築物が使用されて、等温または限定サイクル条件下
で、直線的および非直線的増幅が行われ得る種々の配置
が例示されているが、分枝DNAを有する構築物もま
た、同様のプロセスに使用され得ることが理解される。
【0138】上に記載されている本発明の局面の使用の
組成物および方法は、以前に記載された技術のいずれの
限定も伴わずに、直線的または非直線的増幅を行い得
る。本発明のこれらの局面において、先行技術に必要で
あった、完全サイクル条件、RNA中間体、改変ヌクレ
オチド、または複数の酵素は必要ではない。
【0139】(自己複製する新規のプライマーおよび核
酸構築物)先行技術において記載されている全ての他の
増幅系において、2つの結合部位(各標的鎖におけるも
の)を必要としない非直線的増幅を開示しているものは
ない。この必要性は、各鎖からの配列の提示の必要性に
起因する。この必要性を伴う系としては、PCRおよび
LCRのような温熱系ならびに3SRおよびSDAのよ
うな等温系が挙げられている。このように、PCR反応
は、2つのプライマーで行われ、ここで標的核酸の各鎖
は、一方または他方のプライマーによって使用される。
Roseらの開示においてさえ、2つの同一な結合部位
は、PCRを行うのに必要であり、同じプライマーが各
鎖について使用され得る。
【0140】本発明の1つの局面は、非直線的増幅のた
めの使用の組成物および方法を開示し、ここで新規のプ
ライマーおよび核酸構築物についての1つ以上の結合部
位は、標的核酸の一方の鎖のみに限定される。本発明の
この局面の新規のプライマーおよび新規の構築物は、少
なくとも3つのセグメントを有する。これらのセグメン
トは、共有的または非共有的のいずれかでともに結合さ
れ得る。共有結合を介してセグメントを結合する手段と
しては、正常な直鎖状核酸のリン酸骨格、1つより多い
極性を有する構築物、および分枝DNA構築物が挙げら
れ得るがこれらに限定されない。このような構築物の合
成の方法は、(INV特許)に記載されている。非共有
結合によってセグメントを結合する手段としては、リガ
ンド−レセプター結合および相補的塩基対形成が挙げら
れ得るがこれらに限定されない。セグメントは互いに隣
接し得るか、または互いに空間的に離れ得る。セグメン
トの配列は互いに異なり得るか、または互いに相補的も
しくは同一であり得る。
【0141】新規の単一プライマーが単一の極性を有す
る場合、以下の特徴を有する3つのセグメントを有す
る: 1)新規のプライマーの第1セグメントは、結合および
伸長され得、そして目的の標的の一方の鎖のみにおける
配列に実質的に相補的である配列を含み、その結果、標
的に結合し得、そしてテンプレートのような標的配列を
用いて伸長され得る。
【0142】2)新規のプライマーの第2セグメント
は、目的の標的における配列に実質的に同一である配列
を含み、その結果、第2セグメントは、第1セグメント
の標的依存性伸長によって作製される配列と自己ハイブ
リダイゼーションし得、自己プライミング事象を促進す
る二次構造を形成することを可能にする。
【0143】3)新規のプライマーの第3セグメント
は、鎖内テンプレートとして作用し得、そしてそれによ
り自己伸長を可能にする。
【0144】これらの特徴によって、適切な標的分子の
一方の鎖の存在は、新規の単一プライマーを非直線的増
幅し得る自己複製核酸に変換し得る。本発明の新規の単
一プライマーは、標的に結合し得、そして伸長のための
テンプレートとしてそれを利用する。次いで、第2およ
び第3セグメントの存在に起因して、この産物は、一連
の鎖内および鎖間の結合および伸長反応を経験し得る。
これらの反応の産物は、自己複製する1本鎖核酸または
自己複製する2本鎖核酸である。1本鎖核酸産物は、ス
テムループ構造を形成し得、そして2本鎖核酸は、1本
鎖にされた後、ステムループ構造を形成し得る。
【0145】標的核酸の適切な鎖の存在によって直線状
の新規のプライマーからこのような形態を合成するのに
使用され得る一連の工程は、図9、10、および11に
示される。新規のプライマーはテンプレートに結合し
得、そして伸長して、図9の工程2の構造を形成し得
る。ここで合成は、利用可能なテンプレートのばらばら
の部分のみをコピーすることに限定される。合成の限界
の制限は、種々の手段によって行われ得る。これらの手
段は、サイズ、時間、および基質制限からなり得るがこ
れらに限定されない。サイズ制限のために、標的は、ラ
ンダムまたは部位特異的末端を作製する手段による伸長
の前に処理され得る。ランダムな部位は、選択平均サイ
ズを有するプールを作製するために使用され得る。標的
核酸においてランダムな中断を生じるための手段として
は、剪断のような物理的方法およびヌクレアーゼのよう
な酵素的方法が挙げられ得るがこれらに限定されない。
部位特異的部位は、ばらばらのサイズを有する標的核酸
を作製するために使用され得る。部位特異的末端を作製
するための手段としては、制限酵素が挙げられるがこれ
らに限定されない。時間の制約のために、反応は、結合
および合成の所望の長さ、続く温度の調製が反応を停止
するに十分な時間間隔で行われ得る。時間間隔の持続
は、緩衝液および塩条件、結合および伸長に使用される
温度の選択、正常な基質と比較して異なる効率で使用さ
れる改変基質の使用、および特定のポリメラーゼの選択
を含み得るがこれらに限定されない要因によって決定さ
れる。基質制限のために、プライマー配列が選択され
得、その結果伸長反応の所望の限度は、限定された数の
特定のヌクレオチドによって行われ得、そして反応か
ら、所望の程度を越える合成をさらに可能にする特定の
ヌクレオチドを除外する。例えば、反応混合物からのd
TTPの除去は、dTTPが必要とされる点で生じる伸
長鎖の終結とともに、dCTP、dGTP、およびdA
TPでのプライマーのテンプレート依存性伸長を可能に
する。
【0146】伸長が適切な部位で停止される効率は、反
応の全体の効率に影響する。このプロセスについてさら
に記載される反応の工程に関与し得る中間体の最大量を
生成するために、標的テンプレートが使用されているこ
とを保証するためのできるだけ完全な停止が所望される
ことが理解される。一方では、制限は全く絶対的である
必要はないことに注意されるべきである。いくつかの伸
長反応が適切に制限される限りは、以下に記載されるさ
らなる工程を経験し得る反応産物が作製される。
【0147】プライマーが所望の程度まで伸長された
後、プライマーは、そのテンプレートから分離される
(図9、工程3)。この図に示されないが、このこと
は、伸長配列と新規のプライマーの第2セグメント(図
9に示される新規のプライマーのa'−b'およびa−b
セグメント)との間に自己ハイブリダイゼーションを介
する二次構造の形成によって潜在的に起こり得る。この
ことは、同じ標的分子を有する他方の新規の単一プライ
マーの結合および伸長、続いて、本発明の以前の局面に
記載されているような、均衡または限定サイクル条件下
で、伸長プライマーを置換することを可能にする。しか
し、この事象が生じることを可能にする新規のプライマ
ーにおける配列の設計の非存在下で、伸長プライマーの
そのテンプレートからの分離は、図9の工程3における
温熱変性(すなわち、完全サイクル条件)によって行わ
れ得る。 それらは、標的または図9に例示されるよう
なc−d配列に隣接する配列であり、それらは、適切な
長さに設計されたx−yのセグメントによってこれらの
配列から分離され得るように、a−bについての配列が
選択され得る。
【0148】自己触媒または熱放出工程のいずれかの
後、部分的に伸長したプライマーは、図9の工程4に示
されるような相補的セグメントのハイブリダイゼーショ
ンによって、自己プライミング事象が可能である。この
ことは、テンプレートとして新規の単一プライマーの第
3のセグメントを用いるプライマーの自己伸長を可能に
する。4つのdNTPの限定されたサブセットが、図9
の工程2における伸長長さの制御のために使用される場
合、欠失ヌクレオチドは、このさらなる伸長工程に付加
される必要があり得る。同様に、反応条件における調整
もまた、緩衝液、塩、温度、ポリメラーゼ、または改変
ヌクレオチドのような要因が、限定された伸長工程につ
いての時間間隔に影響を及ぼすために使用されている場
合、必要であり得る。図9の工程5におけるプライマー
の第2伸長は、非伸長プライマーの3'末端に相補的で
ある配列を付加する。工程6は、図9の工程5の産物の
変性を示す。次いで、伸長プライマーは、鎖内自己ハイ
ブリダイゼーション事象または鎖間ハイブリダイゼーシ
ョン事象のいずれかを経験する。鎖内自己ハイブリダイ
ゼーションは、伸長末端と、伸長プライマーの第1セグ
メントまたは第3セグメントのいずれかとの間であり得
る。伸長プライマーの第1セグメントとの自己ハイブリ
ダイゼーションは、図10の工程7に見られる構造を形
成する自己プライミング事象である。この形態は、自己
伸長を経験し得る(図10の工程8)。これらの潜在的
な鎖内事象による配列の自己複製に加えて、自己複製
は、鎖間ハイブリダイゼーションによって起こり得る。
新規の初期プライマーの新規の伸長プライマーへの結合
は、図10の工程9に示され、続いて、新規の初期プラ
イマーの伸長および新規の伸長プライマーのさらなる伸
長は図10の工程10に示される。この図に示されない
が、各々の伸長を可能にし得る新規の伸長プライマー間
の鎖間ハイブリダイゼーションもまた存在し得る。それ
ゆえ、分子内および分子間アニーリングの両方によっ
て、伸長プライマーは、変性事象後の、配列の連続付加
を経験し得る。図9および図10に示されるような一連
の反応の産物は、とられた伸長の経路(分子内または分
子間)および何回の変性/伸長が行ったかに依存して種
々のサイズを有する一連のアンプリコンである。
【0149】本発明の別の局面において、3つのセグメ
ントを有する新規のプライマーが改変され得、その結
果、自己プライミングおよび自己伸長が、限定された合
成工程および自己複製が分子内結合および伸長によって
行われる間にのみ、行われる。このことは、テンプレー
トとしてその使用を部分的または全体的にブロックする
プライマーにおいてセグメントを有することによって行
われ得る(図11)。この目的のために新規のプライマ
ーを改変するための方法は、以前に記載されている。伸
長テンプレートとしてブロックされる部位の存在は、図
9の工程1〜6に示されたのと同じ潜在的な一連の反応
をいっそう可能にし得る。しかし、新規の初期プライマ
ーの新規の伸長プライマーとの分子間ハイブリダイゼー
ション(図11の工程9)の後、非伸長プライマーのみ
が、その3'末端に付加される新たな配列を有し得るの
に対して、以前の伸長プライマーは、同じ長さのままで
ある(図11の工程10)。この事象は、同様に、さら
なる伸長事象のためのテンプレートであり得る伸長プラ
イマーのさらなる生成を可能にし、それにより自己複製
構築物を作製する。この方法において、1本鎖5'テイ
ルに隣接する2本鎖セグメントを含むばらばらなサイズ
を有するアンプリコンの非直線的増幅が存在し得る。
【0150】(自己プライミングヘアピンを有する構築
物)自己複製する核酸の、標的核酸の1本鎖からの形成
もまた、1つ以上の第1、第2、または第3セグメント
を含む核酸構築物によって行われ得る。これらの構築物
は、1つより多い極性を有し得るか、または分枝DNA
であり得る。本発明のこの局面において、構築物のセグ
メントは、以下の特徴を有する: 1)1つ以上の第1セグメントは、目的の標的の一方の
鎖のみにおいて配列に実質的に相補的であり、その結
果、それらは結合し得、そしてテンプレートとして標的
配列の上記の鎖のみを用いて伸長され得る。
【0151】2)構築物の1つ以上の第2セグメント
は、目的の標的において配列に実質的に同一であり、そ
の結果それらは、構築物の第1セグメントの標的依存性
伸長によって作製される配列と自己ハイブリダイゼーシ
ョンが可能であり、二次構造が、自己プライミング事象
を促進する形態を可能にする。
【0152】3)構築物の1つ以上の第3セグメント
は、鎖内テンプレートとして作用し得、そしてそれによ
り自己伸長が可能である。
【0153】構築物の第1セグメントは、互いに実質的
に同一であり得るか、または互いに実質的に異なり得
る。第2および第3セグメントもまた、この方法におい
て記載され得る。配列の種々の配置が、このような構築
物に使用され得る。例示の目的で、このような配置の例
が、複数の極性を有する構築物について与えられる。本
発明のこの局面において、テンプレート依存性結合およ
び伸長、続く鎖内および鎖間結合および伸長の最終産物
は、分子内ハイブリダイゼーションによって1つ以上の
ステムおよび1つ以上のループを形成し得る構築物であ
る。
【0154】自己複製する核酸は、1つの第1、第2、
および第3セグメントを有する新規の核酸構築物によっ
て形成され得る。この例において、第2セグメントは、
その3'末端自身を有する。なぜなら、それは、1つよ
り多い極性を有する構築物の一部であるからである。し
かし、それは、3'末端の障害物に起因して、第2セグ
メントとしてのみ機能するままである。伸長のこの障害
物は、当業者に公知の多数の手段のいずれかによって行
われ得る。
【0155】この構築物が適切な標的鎖と接触される場
合に起こり得る潜在的な一連の事象は、図12に示され
る。適切な標的鎖に結合した後、第1セグメントは、限
定された伸長を経験し得る。サイズ、時間、および基質
制限によって合成の程度を制限する、限定された合成に
ついて以前に記載されたのと同じ潜在的な手段もまた、
この構築物とのプロセスにおける有用性を見いだす。次
いで、伸長鎖は、同じ構築物の第2セグメントとの鎖内
結合(工程4a)、または別の構築物分子の第2セグメ
ントとの鎖間結合(工程4b)のいずれかが可能であ
る。これらの配置のいずれかとともに、さらなる伸長
は、テンプレートとして第3セグメントを用いることに
よって起こり得る(工程5aおよび5b)。これらのプ
ロセスのいずれかの産物は、より初期のプライマー構築
物の結合および伸長のためのテンプレートとして用いら
れることによる自己複製し得る伸長構築物である(図1
2の工程6)。
【0156】自己複製する核酸もまた、2つ以上の第
1、第2、および第3セグメントを有する新規の核酸構
築物によって形成され得る。構築物の設計に依存して、
自己ハイブリダイゼーション事象は、同じ伸長鎖内で生
じ得るか、または構築物の異なる伸長鎖間に生じ得る。
複数の極性または分枝DNAを有する構築物は、1本鎖
を物理的に含むが、明確にするために、構築物における
鎖は、単一の極性を有する核酸の連続するストレッチを
いう。上記の鎖配置で2つの第1、第2,および第3セ
グメントを有する構築物の例は、図13および図15に
与えられる。本発明のこの局面において使用される構築
物は、図9、10、および11に例示された以前の局面
に関連する。これらに共通して、合成は、利用可能なテ
ンプレートのばらばらな部分のみをコピーすることに制
限される。合成を制限するための以前に記載された同じ
サイズ、時間、および基質限定はまた、本発明のこれら
の局面における有用性を見いだす。それにより、図13
および15の工程3は、単一テンプレート分子が、1つ
のみではなく2つの3'末端の伸長に使用されることを
除いて、図9の工程2に等しい。テンプレートからの放
出は、構築物における自己ハイブリダイゼーション、続
くさらなる鎖伸長を可能にし得る。図13における配置
は、構築物内の鎖内結合および伸長を可能にするのに対
して、図15においては、構築物内に鎖間結合および伸
長が存在する。これらの配置の両方について、構築物の
反復セグメントの異なるコピーの使用による、さらなる
自己プライミングおよび自己伸長反応を可能にし得る変
性事象が存在し得る。しかし、図14および図16は、
非伸長構築物に結合し、そして相互伸長事象を開始する
ことによる自己複製の能力を実証する一連の事象を例示
する。
【0157】図9〜16に例示される標的依存性伸長反
応の産物は、初期構築物におけるセグメントの特定の配
置に依存して異なる。しかし、それらは、一般的な二次
構造特徴を共有する。本発明の産物は、1本鎖領域なら
び自己相補的2本鎖領域を構成する分子内形態を有す
る。これらの1本鎖領域は、ループとして描かれ得る
(図9、10、11、13、および14の産物)。それ
らは、環の一部であり得る(図12の産物)。それら
は、2つの2本鎖領域の間に位置する非相補的配列から
なる二重の1本鎖ループの一部であり得る(図14およ
び15)。この特徴は、複数の極性を有する以前に記載
された構築物の産物(INV特許)と対照的であり、こ
こで分子内産物は、自己相補的配列から完全に構成され
ていた。
【0158】反応を進行するために1つより多い極性を
使用している新規の酸構築物が以前に記載されている
が、分枝DNA構築物が、同じ一連の反応および等しい
産物に使用され得ることが理解される。また、本発明の
この局面に記載されている1つより多い極性を有する構
築物は、(INV特許)に記載されているものとは異な
る。以前に記載された技術において、伸長可能なセグメ
ントは、標的核酸の両方の鎖に相補的であったのに対し
て、本発明では、全体の反応が、標的核酸の1つであっ
て唯一の鎖に相補的であるセグメントのテンプレート依
存性プライミングおよび伸長によって行われる。
【0159】(反応の単純化および反応産物)本発明を
含む全ての増幅において、反応の間にも起こり得る副反
応が存在する。これらは、高分子量産物の複雑な多様性
を形成し得る。それらは、所望の配列の合成の効率また
はこれらの配列の検出の効率のいずれかを減少する点に
おいて有害であり得る。合成の効率の減少は、副反応
が、所望の配列の合成の量を、ポリメラーゼおよび基質
資源についての競合によって減少する場合に起こり得
る。副反応はまた、適切な配列が合成されるが、反応の
いくつかの工程に阻害的な二次構造にある場合、効率を
減少し得る。このことは、プライマーの結合または伸長
のいずれかを妨害する構造によって起こり得る。後者の
場合において、プライムされたテンプレートを使用でき
ないことに起因して、そして酵素が結合するが進行し得
ない場合のポリメラーゼ活性の欠失にも起因して、効率
が失われ得る。不適切な二次構造もまた、適切な配列の
検出における問題を生じ得る。
【0160】新規の方法が開示され、これは、これらの
二次反応の効果を減少するために使用され得る。これら
の方法は、以前に開示されている本発明の種々の局面と
ともに使用され得、そして他者によって記載されている
増幅の方法と組み合わせても使用され得ることが理解さ
れる。自己複製する系が、さらなる反応のためのテンプ
レートとして産物を使用するので、任意の産物の合成の
限度は、反応へのターミネーターヌクレオチドの限定さ
れた量を含むことによる平均サイズにおける減少によっ
て制御され得る。この方法において、副反応伸長を経験
し得ないが、他のプライマーまたはプライマー構築物に
よる伸長のためのテンプレートとして使用され得るまま
である産物が合成され得る。このことは、合成される適
切な配列の量を増加し得、そして潜在的に阻害性のエレ
メントの量を減少し得る。二次構造の効果の抑止はま
た、二次構造を除去するかまたはこのような構造との会
合から標的配列を放出するかのいずれかの合成後の方法
によって行われ得る。前者の方法の例は、二次構造のル
ープおよび結合部を消化する1本鎖特異的ヌクレアーゼ
で処理され得る。解離は、他のDNA配列から所望のセ
グメントを単利し得る制限酵素での消化によって行われ
得る。除去および解離は、DNaseでの限定消化また
は脱プリン化のような物理的処理によって同時に行われ
得る。次いで、これらの処理の産物は、種々の検出手段
によるシグナル生成の点でより効率的にされる。
【0161】(負に荷電した改変ヌクレオチドを含むポ
リヌクレオチド)本発明の別の局面において、対応する
未置換の2本鎖セグメントの変性温度未満である変性温
度を用いる場合に、2本鎖DNA標的の増幅を可能にす
るヌクレオチドアナログを使用する方法および組成物が
開示される。このことは、伸長産物のTmを減少する負
に荷電した構成物によって改変された塩基の導入によっ
て行われる。以前に記載されるAuerらの教示とは対
照的に、本発明の塩基の改変塩基の置換は、結合のため
の温度が、未改変塩基とともに一般的に使用される範囲
内であることを可能にする。Auerらに記載されたも
のより低い温度は、プライマーの核酸標的への結合のた
めのより低い温度の使用が、非標的核酸テンプレートで
の非特異的プライミングおよび増加したプライマー−タ
イマー形成に寄与し得るということが当該分野で周知で
あるという限定を有する。本発明は、改変塩基の存在下
でより高い結合温度を使用する能力を保持することによ
ってこれらの限定を回避する。以前に記載された技術に
おいて、完全サイクルPCRに使用される最も高い温度
と最も低い温度との間の差は、25〜50℃の範囲であ
り得るのに対して、本発明は、10℃未満の異なる圧縮
された一連のサイクルを使用し得る。従って、本発明
は、プライマーの効率的な特異的アニーリングを保存す
るのに十分高い温度の使用を提供する一方、同時に、反
応に使用される時間の間、相当なレベルの不活化を可能
にする温度への、酵素およびヌクレオチド基質の曝露を
回避するのに十分低い温度である。
【0162】(合成後標識)本発明において、配列情報
を得るのに以前に使用されている大きなかさ高い基の使
用に固有の先行技術の限定を克服する、非放射性シグナ
ルを生成するための新規の組成物および方法が開示され
る。一般的に、鎖ターミネーターは、ポリメラーゼによ
って取り込まれる問題を有することが、当該分野で以前
から公知である。シグナル生成に有用な大きなかさ高い
基の存在が、取り込み効率においてさらなる減少を引き
起こすこともまた、長い間公知である。この例は、AM
V逆転写酵素およびT7ポリメラーゼによって使用され
得るが、ポリメラーゼIのKlenowフラグメントの
ための基質ではない、蛍光標識化デオキシヌクレオチド
の基である(Proberら、1987, Scien
ce 238;336−341、内容を本明細書中で援
用する)。両方のこれらの要因は、取り込みの全体のレ
ベルを減少し得、これは、順に、終結およびシグナル生
成の量を減少する。特に、DNAのより長い鎖は、悪影
響を受ける。なぜなら、これらの遺伝子座の終結は、通
常、正常なヌクレオチドに比べて、終結ヌクレオチドの
量が減少することによって生じるからである;それによ
り、それらの取り込みの可能性にさらなる圧力を付加す
る。
【0163】本発明において、これらの限定は、鎖伸長
および終結事象が完了した後に、ターミネーターヌクレ
オチドにおける反応基へのシグナル生成部分の共有結合
によって克服される。このことは、鎖延長の前か間のい
ずれかに標識を取り込む以前の方法とは対照的である。
【0164】本発明のこの局面において、反応基として
は、a)内部ヌクレオチドではなく末端ヌクレオチドへ
のシグナリング部分の実質的に特異的な共有結合を提供
するもの、およびb)改変ターミネーターヌクレオチド
の取り込みを実質的に阻害しないか、または電気泳動に
よる分析を妨害しないものが挙げられる。ターミネータ
ーヌクレオチドに付加され得る反応基の例としては、チ
オール、ハロゲン化アルキル、遊離または保護した一級
および二級アミン基が挙げられ得るがこれらに限定され
ない。反応基を有する誘導体を作製するための方法は、
Wardらによって、米国特許第5,476,928
号;同第5,241,060号;同第5,260,43
3号、および同第4,707,440号(先に引用、お
よび既に本明細書中で参考として援用される)に記載さ
れるものであり得るが、これらに限定されない。次いで
シグナル生成に有用な基は、酵素活性または基質利用に
おけるいずれの阻害効果にも関することなく、終結した
鎖に結合され得る。検出に有用な基としては、ハプテ
ン、リガンド、レセプター、フルオレセイン(fluo
roscein)、ローダミン、クマリンおよび他の蛍
光分子、赤外蛍光基、化学発光部分、エネルギー移動
系、ならびに酵素が挙げられ得るがこれらに限定されな
い。他の有用な反応基としては、終結ヌクレオチドに取
り込まれた場合に、それらを酵素基質としては使用不可
能にするかさ高い基または荷電した基が挙げられる。こ
のような基としては、Texas Red、および遅延
蛍光のためのドナー結合体が挙げられる。シグナル生成
基の反応基への結合のための方法は、Wardらによっ
て、米国特許第5,476,928号において、また米
国特許第5,241,060号;同第5,260,43
3号、および同第4,707,440号(既に本明細書
中で援用されている)において記載される。本発明のこ
の局面は、均衡または限定サイクル条件下で、単一テン
プレートからの複数のコピーの生成について以前に開示
された方法と組み合わせて行われ得る。さらに、ポリマ
ー化後標識もまた、本発明の開示に対して以前に記載さ
れている任意の手段を用いる場合に行われ得ることが理
解される。
【0165】この方法は、HobbsおよびCocuz
zaによって、米国特許第5,047,519号(本明
細書中で援用する)に記載されるような、シグナル生成
の供給源として鎖ターミネーターを用いる本来の説明と
は対照的である。これは、本発明とは異なることを教示
し、ここで彼らは、「蛍光に基づくDNA配列決定のた
めの鎖終結基質として有用であるために、基質は蛍光標
識を含まなければならない…。」と明らかにのべてい
る。本発明の方法は、dNTPまたはddNTPのいず
れかが、標識化DNA鎖の配列分析の一般的に使用され
る手段のいずれかにおける取り込みの前に、標識される
必要があるという限定を克服する。これらは、静止系お
よびリアルタイム分析の両方を含み得る。静止系の例と
しては、アクリルアミドゲル分離、続く写真または化学
発光検出を含むがこれに限定されない。リアルタイム分
析の例は、アクリルアミドゲル分離、続くAnsorg
eら(1986)によって使用されるような1つの色素
(または、色素は、Smithら、米国特許第5,17
1,534号、およびProberら、米国特許第5,
332,666号によって記載されるような各塩基終結
についての異なる色素であり得る)の検出が挙げられ得
るがこれに限定されない。前述の刊行物および2つの特
許書類の内容を、本明細書中で参考として援用する。本
発明は、ジデオキシヌクレオチドによる鎖終結に関して
記載されているが、他の鎖ターミネーターもまた使用さ
れ得ることもまた理解される。種々の鎖ターミネーター
の説明は、A.KornbergおよびT.A.Bak
erによる「DNA Replication」第2版
(1992, 447−449, W.H.Freem
an and CO., NY, NY、本明細書中で
援用される)に与えられる。糖環における変化の例とし
ては、アシクロ(acyclo)およびアラビノシル
(arabinosyl)dNTPが挙げられ得るがこ
れらに限定されない。末端ヌクレオチドとして使用され
る場合、これらの誘導体は、特定の使用のためのもので
あり得る。なぜなら、化学的および生化学的に、それら
は、DNA鎖の他の部分を含む正常なヌクレオチドとは
十分に区別されるべきであるからである。蛍光標識化ア
シクロ誘導体が、放射活性標識によって誘導されるもの
に等しい配列ラダー(ladder)を生じ得ることも
また、米国特許第5,332,666号(本明細書中で
援用される)に示されている。さらに、ターミネーター
ヌクレオチドの3'位置におけるアミノ基の存在による
鎖終結の障壁はまた、シグナル生成部分の合成後の結合
のための官能基を提供し得る。鎖の活性な3'−OH末
端を再生し得る他のブロック基が使用され得る。例え
ば、光切断可能(photocleavable)基が
含まれる場合、当該分野に記載されるように、反応が終
結され、そして標識の結合に使用された後、3'OHが
再生され得る。この機能に使用され得る系としては、蛍
光標識化ジデオキシヌクレオチドの末端トランスフェラ
ーゼによる取り込みが挙げられるがこれらに限定されな
い。
【0166】本発明の別の局面は、適切に終結されてい
るプライマー標識化伸長産物の、終結されていないもの
からの分離によって、プライマー標識系に固有の限定を
克服することに関する。このような分離は、改変ターミ
ネーターヌクレオチドの特性を用いることによって達成
され得る。このことは、ターミネーターヌクレオチドに
予め存在するマーカー、または上記の合成後改変によっ
て行われ得る。マーカーの存在と非存在との間の適切な
物理的分離を可能にし得る任意の手段は、本発明の範囲
内であると考えられる。このような予め存在するマーカ
ーの例は、ビオチン、イミノビオチン、フルオレセイ
ン、ハロゲン、チオール、およびアミンからなり得るが
これらに限定されない。このようなマーカーを有する鎖
を物理的に配列決定する手段は、ハロゲン、チオール、
またはアミンに結合するアビジン、ストレプトアビジ
ン、抗体、および物理的マトリックスからなり得るがこ
れらに限定されない。標識化鎖のターミネーターヌクレ
オチドを欠く鎖からの分離の後、産物は、配列に適切な
形態において放出され得る。このような放出のための手
段の例は、抗体のようなタンパク質の、加熱または化学
処理を介する物理的変性からなるがこれらに限定されな
い。放出はまた、ジスルフィド架橋またはイミノビオチ
ンのような切断可能な(scissable)結合の使
用によって行われ得る。切断可能な結合の使用の方法
は、Wardの開示(先に引用)に記載される。精製し
た鎖からのシグナル生成は、プライマーとして使用され
るオリゴヌクレオチドにおいて、またはプライマーに付
加されているdNTPもしくはddNTPヌクレオチド
において、マーカーによって行われ得る。
【0167】本発明のプロセスは、単一のチャンネルお
よび4つの異なる色素を使用する手順を含む全ての配列
決定手順、ならびに4つのチャンネルおよび1つの色素
を使用する手順のために、シグナル生成に適用され得
る。このような手順において生成されるシグナルは、走
査によってリアルタイムで分析され得る。
【0168】従って、本発明は、核酸配列決定のため
の、終結後標識プロセルを提供し、これは3つの工程を
含む。第1に、目的の核酸配列に対応する核酸フラグメ
ントは、各ヌクレオチド塩基についての、非タグ化また
は非標識化基質、非タグ化または非標識化プライマー、
ポリマー化酵素、緩衝液、および適切な非タグ化または
非標識化ターミネーターの存在下で生成される。ターミ
ネーターの各々は、内部配列がタグ化分子に実質的に非
反応性であり、そして化学反応が媒体またはマトリック
スにおけるフラグメントの分離を実質的に妨害しない条
件下で、タグ化分子に共有結合する化学反応基を含む。
次に、媒体またはマトリックスにおいて生成されるフラ
グメントが分離され、続いて、この媒体またはマトリッ
クスにおいてタグ化分子を検出する手段によって、分離
したフラグメントが検出される。
【0169】種々の実施態様は、上記の終結後標識プロ
セスに含まれ得る。生成工程において、例えば、ターミ
ネーターの化学反応基は、生成されるフラグメントへの
それらの酵素的取り込みの前に保護され得、次いで任意
のタグ化分子に共有結合する前に脱保護され得る。化学
反応基は、窒素、硫黄、または酸素原子を含み得る。さ
らに、上記のターミネーターにおける化学反応基は異な
り得るか、または同じであり得る。さらに、タグ化分子
は同じであり得るか、または各ターミネーターとは異な
り得る。当業者には、このようなタグ化分子が公知であ
り、そして蛍光色素、化学発光色素、赤外色素、化学発
光実体、および電子化学発光実体、またはそれらの組合
せからなる群から選択され得ることが容易に明らかであ
る。
【0170】終結後標識プロセスの記載されたばかりの
実施態様および特徴に加えて、分離工程は電気泳動的に
行われ得、そして媒体またはマトリックスは、ポリアク
リルアミドゲルのようなゲルを含み得る。分離はまた、
キャピラリーゲル電気泳動によって行われ得る。
【0171】検出に関して、この工程は、光度測定、分
光光度測定、比色測定、蛍光定量測定、遅延蛍光測定、
および化学発光測定、またはそれらの組合せから選択さ
れる手段によって行われ得る。
【0172】(発明の有用性)核酸配列の直線的および
非直線的増幅を行い得る、本発明の種々の局面は、等温
およびサーモサイクラー依存性方法についての先行技術
に記載される方法によって以前に行われている多くの機
能を満たし得る。これらとしては、配列決定、プローブ
合成および標識、法医学的同定、対立遺伝子同定、遺伝
的スクリーニング、所望の遺伝子の単離およびクローニ
ング、人工遺伝子構築、遺伝子発現、ならびに診断用同
定が挙げられ得るがこれらに限定されない。逆転写酵素
または逆転写が可能なDNAポリメラーゼは、開始基質
としてRNA分子を用いて、本発明を実行するために使
用され得る。反応は、プライマーまたは試薬の任意の改
変の非存在下で行われ得るか、あるいは所望であれば、
標識または他の改変がなされ得る。増幅した配列の存在
は、標識化部分の取り込みまたは直接的視覚化のいずれ
かによって直接アッセイされ得る。同定の間接的手段も
また、適切なプローブとのハイブリダイゼーションによ
って行われ得る。これらの間接的手段としては、ドット
ブロット、スロットブロット、サザンブロットおよびプ
レートアッセイ形式が挙げられ得るがこれらに限定され
ない。
【0173】特定の核酸配列は、テンプレートに結合す
るプライマーに存在すること、または複数のプライミン
グ事象のための自己相補領域を作製することを必要とす
るが、さらなる核酸配列は、プライマー配列に含まれ
て、それらの存在により所望の特性が提供され得る。こ
れらとしては、所望の核酸配列およびアンプリコンの同
定または単離に使用される配列のさらなる増幅を可能に
するファージRNAプロモーターが挙げられ得るがこれ
に限定されない。配列は、各末端で逆方向反復を有する
アンプリコンを作製するプライマーまたはプライマー構
築物に含まれ得る。次いで、このセグメントは、結合お
よび伸長のためにいずれかの鎖を使用し得る単一プライ
マーまたはプライマー構築物のための結合部位として使
用され得る。挿入された配列の選択は任意であるので、
このセグメントは、間の配列とは関係なく増幅に使用さ
れ得る普遍的な標的であり得る。
【0174】本発明によって提供されるのはまた、相補
的配列に対する熱力学的安定性が減少されている核酸配
列を生成するためのプロセスである。このプロセスにお
いて、負に荷電した化学部分を有する少なくとも1つの
改変ヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログが、生成
される核酸配列に取り込まれる。
【0175】本発明のさらなる提供は、直鎖状核酸、分
枝核酸、逆方向核酸、およびペプチド−核酸、または前
述のいずれかの組合せからなる群より選択される1本鎖
または2本鎖核酸ポリマーである。核酸ポリマーは、少
なくとも1つのプリンまたはピリミジン塩基を含み、こ
れらはポリマーの1つまたは両鎖において、1つの負に
荷電した化学部分を含む。
【0176】本発明はさらに、上記の種々のプロセスに
おける使用のために組成物およびキットを意図しそして
包含する。
【0177】以下の実施例は、本発明の種々の局面を例
示するために示されるが、本明細書下記の請求の範囲に
おいてより詳細に示され、そして規定されるような範囲
を限定することを決して意図されない。
【0178】
【実施例】(実施例1 53℃および63℃でのBst
ポリメラーゼによるPCR産物の等温増幅) (i)HBVプラスミドDNAのPCR増幅 HBVマイクロタイタープレートアッセイ(ENZO
Diagnostics,NY,NY)からのHBVポ
ジティブコントロールを、PCRによる増幅のための標
的として使用した。製造業者によると、このDNAは8
0pg/ul(ulにつき1.2×107コピーのHB
Vと同量)である。1ulのHBV標的、1×PE緩衝
液(Perkin−Elmer,Emeryvill
e,CA)、4mMのMgCl2、250umのdNT
P、6単位のアンプリサーム(Amplitherm)
(Invitrogen,LaJolla,CA)、な
らびに10ピコモルのHBVオリゴプライマーFCおよ
びRCからなる50ulのPCR反応を実施した。 FC配列=5’−CATAGCAGCA GGATGA
AGAG GAATATGATA GGATGTGTC
T GCGGCGTTT−3’ RC配列=5’−TCCTCTAATT CCAGGA
TCAA CAACAACCAG AGGTTTTGC
A TGGTCCCGTA−3’。
【0179】この実施例において、FCプライマーの
3’末端における29塩基、およびRCプライマーの
3’末端における30塩基は、テンプレートとしてHB
V標的DNAを使用して伸長し得る第1のセグメントで
ある。FCおよびRCプライマーの5’末端における3
0塩基は、テンプレートとしてHBV DNAを使用し
て、プライマーの伸長によって合成された最初の30塩
基に相補的な第2のセグメントである。熱循環条件は、
94℃を1’、56℃を15”、および68℃を30”
を30サイクル行った。HBV配列に基づいて、予想さ
れたPCR産物は長さが211bpであるべきである。
ステムループ構造は、それぞれ、第2のセグメントおよ
びその相補体により与えられる30塩基対のステム、な
らびにFCおよびRCの第1のセグメントにより与えら
れる29および30塩基のループを伴って、この生成物
のそれぞれの末端において起こり得る。
【0180】(ii)PCR産物の分析 増幅は、0.5ug/mlの臭化エチジウムの存在下
で、0.5×TBE緩衝液を用いて流した4%Meta
phorアガロースゲル(FMC BioProduc
ts,Rockland,ME)中の10ulのサンプ
ルのゲル電気泳動によってアッセイした。UV照射下
で、3つのバンドが出現し、それらはDNAサイズマー
カーによる判定で、長さがおよそ210、180、およ
び170bpであった。210bpに対応するバンド
は、予想された線状PCR産物であり、そしておそらく
他の2つのバンドは、同じサイズのアンプリコンに対応
しており、ここで、二次構造が一方または両方のいずれ
かの末端上で形成され、それによってそれらの効果的な
移動度が変化している。
【0181】(iii)PCR産物の等温増幅 上記のPCR産物の種々の希釈物5ulは、1×The
rmoPol緩衝液(NE Biolabs,Beve
rly,MA)、200uMのdNTP、20ピコモル
の正方向および逆方向プライマー、8単位のBstポリ
メラーゼ(NEBiolabs,Beverly M
A)からなる100ulの反応混合物中で使用された。
正方向プライマーはFCまたはLFCのどちらかであ
り、逆方向プライマーはRCまたはLRCのどちらかで
あった。FCおよびRCプライマーの配列は上記に示し
た。LFCおよびLRCプライマーは、FCおよびRC
プライマーだけの第1のセグメントに対応する配列を有
している。そのような配列は以下のとおりである: LFC=5’−GGATGTGTCT GCGGCGT
TT−3’ LRC=5’−AGGTTTTGCA TGGTCCC
GTA−3’。
【0182】インキュベーションは、30分、180
分、もしくは終夜のインキュベーションであった。反応
温度は53℃もしくは63℃のどちらかであった。30
分反応したものは2%アガロースゲルを用いてゲル電気
泳動で分析した;180分反応したものは4%Meta
phorアガロースを用いて分析した。
【0183】この分析結果を図17に示す。30分イン
キュベーションの後に取り出したサンプルの最初の組の
中で、PCR産物の10-2希釈物だけが53℃でいくら
かの合成を示すが、63℃からの反応物は、10-2、1
-3および10-4希釈物で合成を示している。これらの
データは、合成量は加えた標的DNAの量に依存すると
いうことを示している。180分の合成の後に取り出さ
れたサンプルの組では、実質的により多くの合成が行わ
れている。これらの反応の生成物は、分離したパターン
を形成する一連のバンドである。これは、通常PCRで
見られる単一の分離したバンド、またはPCR増幅の後
でLCおよびRCプライマーを用いて以前に見られた2
つもしくは3つのバンドと対照をなしている。この複数
のバンドは、おそらく、アンプリコンをプライマーおよ
びテンプレートとして機能させる二次構造の存在に起因
し得るか、またはストランドスイッチングの徴候であり
得る。53℃で3時間インキュベーションした後、標的
が少しもないようなコントロールでさえ、実質的な合成
の証拠を示している。しかし、標的テンプレートを有す
るすべての53℃の反応物に見られる、単一の標的依存
性パターンが存在し、そして標的なしのコントロールに
存在するパターンは実質的に異なることが留意され得
る。これはおそらく標的が合成を開始した経路が異なっ
ていることに起因する。63℃でインキュベーションし
たものは、全てのテンプレート希釈物で実質的な合成を
示し、そして同じパターンが53℃の反応によって生成
されることを証明する。しかし、本実施例においては、
63℃では、標的非依存性増幅の証拠はない。10-5
希釈でさえ実質的な量の合成があるということは、この
系が実質的な増幅をし得ることを示している。終夜のイ
ンキュベーションもまたゲルによって分析され、そして
3時間インキュベーションと同じパターンおよび同じ量
を示した(データ表示なし)。
【0184】(実施例2 HBV配列の等温増幅の時間
経過/感度) (i)増幅 Eco R1であらかじめ消化されたHBVプラスミド
DNAを、等温増幅のテンプレートとして使用した。D
NA混合物は、 FCおよびRCプライマーがそれぞれ
40pM、1×ThermoPol緩衝液(N.E.B
iolabs,Beverly MA)および4×10
6、4×104、または0 HBV分子を含む100ul
からなった。これらはPerkin−Elmer(Em
eryville,CA)製のサーモサイクラーモデル
480を使用して5分間で94℃まで熱した。次いで装
置を63℃で480分セットした。ブロックを63℃に
調節した後、酵素混合物25ulを含有する個々のチュ
ーブをサーモサイクラーブロックの中に置いた。それぞ
れの酵素混合物チューブは、4単位のBstポリメラー
ゼ(N.E.Biolabs,Beverly M
A)、1×ThermoPol緩衝液(N.E.Bio
labs,Beverly MA)、および400uM
のdNTPを含有した。DNA混合物、および酵素混合
物を63℃に調節した後、25ulのサンプルをそれぞ
れのDNA混合物から採取し、合計容量がそれぞれ50
ulになるようにそれぞれの酵素混合物チューブに加え
た。DNA混合物のそれぞれのチューブ用として、3件
のサンプルを採取した。それぞれのDNA濃度用につい
てひとつのサンプルを、2、4、および8時間後に63
℃のブロックの外に取り出した。
【0185】(ii)増幅のアッセイ 標的依存性増幅と標的非依存性増幅とを区別するため
に、マイクロタイタープレートアッセイを標的特異的配
列の存在を検出するために使用した。このアッセイ用に
使用される試薬および説明書は、LCおよびRCプライ
マーによって作られたアンプリコンに特異的なプレート
およびシグナルプローブを置換して、ENZO Dia
gnostics(Farmingdale,NY)製
のHBVマイクロタイタープレートアッセイから得られ
た。
【0186】(iii)マイクロタイタープレートの調
製 プレートを、それぞれにおいて12個の(ダイネル?)
ストリップ(製造業者)を有する5個のフレームを使用
したバッチプロセスで調製した。これらのプレートに使
用した捕獲オリゴヌクレオチドの配列は、FCおよびR
Cプライマーの間にあるHBVの領域に由来し、そして
以下のとおり記載される: 5’−CTCATCTTCT TATTGGTTCT
TCTGGATTATCAAGGTAT−3’。
【0187】それぞれのマイクロタイタープレートのウ
ェルを1M酢酸アンモニウム200ulで2回リンス
し、次いで室温で2時間逆さにしておいた。上記捕獲オ
リゴヌクレオチド100uMを含有する溶液10ul
を、1M酢酸アンモニウム27.5mlと混合した。こ
の溶液の50ulをそれぞれのウェルに加え、そしてプ
レートを、1M酢酸アンモニウム入りの開口容器と共に
インキュベーター中で37℃で終夜インキュベートし
た。翌日、それぞれのウェルを1M酢酸アンモニウム2
00ulで一回洗浄し、およびプレートを終夜乾燥し
た。次いでストリップは将来使用するために乾燥剤と共
にポーチ中に放置した。
【0188】(iv)プローブの調製 増幅のためのプライマーとして使用されるRCオリゴヌ
クレオチドは、プレートアッセイのためのシグナルプロ
ーブとしても使用される。RCオリゴヌクレオチド10
0uMのT−テーリングは、ENZO Diagnos
tics(Farmingdale,NY)からの末端
テーリングキットの使用によって達成された。テーリン
グしたRCオリゴヌクレオチド26ulを、シグナルプ
ローブ緩衝液(33%脱イオン化ホルムアミド、5mM
のEDTA(pH8.0)、1%Triton X−1
00、2.5%デキストラン硫酸、0.15MのNaC
l、0.12MのHEPES(遊離酸)、0.01%フ
ェノールレッド)12.8mlと混合した。
【0189】e)反応物からのサンプルを用いたマイク
ロタイタープレートアッセイの結果を以下に示す: 2時間 4時間 8時間 1×106標的 0.413 1.491 1.419 1×104標的 0.203 0.098 1.017 標的なし 0.086 0.085 0.063 上記に見られるように、生成物の量は、初期の標的の量
および反応が進行する時間量の両方と関係があった。標
的がないときに形成された任意の生成物から発生したシ
グナルもなかった。またこのアッセイでは1.4以上の
値は飽和値であり、そして生成物の量は、はるかに大き
くなり得る。生成物の全量の評価には、それがアッセイ
のダイナミックレンジに入るまで生成物を希釈すること
が要求される。しかし、この実施例の目的のために、こ
れを実行しなかった。上記の増幅反応は、Bstポリメ
ラーゼの使用には依存しない。違う酵素Bcaポリメラ
ーゼ(PanVera,Madison,WI)が置換
される場合、実質的な量の合成もプレートアッセイ(デ
ータ表示なし)に見られ得る。さらに、Bst反応の最
大温度は63℃であるようであるが、 Bcaポリメラ
ーゼが置換された場合、増幅が68℃で達成され得る。
それぞれの酵素に添付された文献によると、Bstおよ
びBcaポリメラーゼの最適な温度はそれぞれ65℃お
よび70℃である。このことはそれらの最高温度が5℃
違うことを説明し得る。
【0190】(実施例3 ΔTthのポリメラーゼでの
増幅)BstまたはBcaポリメラーゼの熱不安定性に
より、前実施例における反応は2つの段階で達成されな
ければならなかった。標的DNAの変性は、ポリメラー
ゼの不存在下で行われ、続いてより低温での平衡の後に
酵素が添加された。取り扱う工程を減少させ、およびア
ンプリコンキャリーオーバーの混入の機会を減少させる
ように、初期の段階においてポリメラーゼを含め得るこ
とが所望される。従って、等温増幅を達成するためのT
thのポリメラーゼの5’−3’エキソ誘導体の使用を
許容する条件が確立された。この特定の実施例におい
て、FJおよびRJと称される2つのプライマーを使用
し、これは以下の配列を有していた: FJ配列=5’−CATAGCAGCA GGATGA
AGAG GAATATGATA GCT GGATG
TGTCT GCGGCGTTT−3’ RJ配列=5’−TCCTCTAATT CCAGGA
TCAA CAACAACCAG TGC AGGTT
TTGCA TGGTCCCGTA−3’。
【0191】これらのプライマーのそれぞれは上記のF
CおよびFJプライマーと、それらが各々の第1のセグ
メント中に3つ多いヌクレオチド(上記下線部)を有し
ていることを除いて類似している。反応を1×106
1×104、または1×102HBV標的分子を用いて設
定した。1つの反応物は、HBV DNAの代わりにT
7 DNAを50ng含有し、そしてこれを標的なしの
コントロールとして使用した。反応条件は以下のとおり
である:2つの相で実施されなければならない等温増幅
を制限する;第1の工程は標的分子の94℃の高温変性
であった。
【0192】(ΔTthのポリメラーゼでの増幅)Bs
tまたはBcaポリメラーゼの熱不安定性により、前実
施例における反応は2つの段階で実施されなければなら
なかった。標的DNAの変性を、ポリメラーゼの不存在
下で実施し、続いてより低温での平衡の後に酵素を添加
した。取り扱う工程を減少させ、およびアンプリコンキ
ャリーオーバーの混入の機会を減少させるように、初期
の段階においてポリメラーゼを含め得ることが所望され
る。従って、等温増幅を行うためのTthのポリメラー
ゼの5’−3’エキソ誘導体の使用を許容するように条
件が確立された。この特定の実施例において、FJおよ
びRJと称される2つのプライマーを使用し、これは以
下の配列を有していた: FJ配列=5’−CATAGCAGCA GGATGA
AGAG GAATATGATA GCT GGATG
TGTCT GCGGCGTTT−3’ RJ配列=5’−TCCTCTAATT CCAGGA
TCAA CAACAACCAG TGC AGGTT
TTGCA TGGTCCCGTA−3’。
【0193】これらのプライマーのそれぞれは上記のF
CおよびFJプライマーと、それらが各々の第1のセグ
メント中に3つ多いヌクレオチド(上記下線部)をそれ
ぞれ有していることを除いて類似している。等温反応ま
たはPCR反応のいずれかが、50ulの反応容積中で
1×106、1×104、または1×102HBV標的分
子と共に行われた。標的なしのコントロールはHBV
DNAの代わりに50ngのT7 DNAを含有したも
のも含んだ。それぞれの標的濃度は、ΔTthのポリメ
ラーゼ(Clontech Laboratorie
s,Palo Alto,CA)10単位、1×ΔTt
hのポリメラーゼ緩衝液(Clontech Labo
ratories,Palo Alto,CA)、25
0uMのdNTP、2.5mMのMgCl2、1×PC
Rエンハンサー(Epicentre Technol
ogies,Madison,WI)、ならびにそれぞ
れが20ピコモルのFJおよびRJプライマーを含む1
00ulの反応混合物中で設定した。それぞれの混合物
を2つの50ulの部分に分けた。一方の50ulの部
分は、94℃までの5分間の加熱、続いてサーモサイク
ラーの中で68℃で240分間置くことによる等温反応
で使用した。他方の部分は、等温反応が終了するまで4
℃で保持し、そしてサーモサイクラーを用いて、94℃
で1分間、そして68℃で45秒間を35サイクル行
い、この部分でのPCRを実施した。
【0194】等温反応の程度は、前記実施例で説明した
ように、ゲル電気泳動およびプレートアッセイによって
測定した。プレートアッセイは、T−テイル化プローブ
が、LFCプライマーに由来することを除いて上記のと
おりに実施した。各々のこれらの方法に基づく結果を図
18に示す。ゲル電気泳動は、等温増幅後に1×10 6
および1×104の標的反応物について広範な合成を示
す。写真ではよく見えないが、ゲルは1×102の標的
反応物についてより小さなレベルの増幅も示した。PC
R反応も同じゲル中で調査した。そして1×106およ
び1×104の標的反応物について高いレベルの増幅を
伴った本質的に類似の結果を示す。これらの条件下で
は、適切なアンプリコンの合成量とは反対に増加するよ
り小さいアンプリコンを作り出した非特異的反応も見ら
れた。等温反応がプレートアッセイによってアッセイさ
れた場合も、より高いレベルの標的が飽和レベルを示
し、そして1×104の標的レベルがポジティブな反応
を与えると明確に示され得る。ネガティブなコントロー
ルは、2つのアッセイのいずれによってもシグナル発生
の徴候を示さないことに留意するべきである。
【0195】(実施例4 増幅のための単一プライマー
の使用)それぞれのサンプルは、1×Taq緩衝液(P
erkin Elmer,Emeryville,C
A)、5mMのMgCl2、200uMのdNTPs、
および5単位のAmplitaq Gold( Per
kin Elmer,Emeryville,CA )
を含む50ulの反応物からなった。それぞれの反応
は、以下の配列を有する5pMのオリゴヌクレオチドプ
ライマーも有している: 5’CCTGCTGCTA TGCCTCATCT G
ACAAACGGG CAACATACCT CCTG
CTGCTA TGCCTCATCT−3’。
【0196】単一プライマー増幅は、標的DNA(実施
例1で上記の1ulのコントロールHBV)ありもしく
は無しで2連で実施した。反応は、サーモサイクラー中
で94℃で1サイクル、次いで94℃1分間、60℃1
5秒間、および68℃15秒間を50サイクル行うこと
で実施した。非特異的プライミングを還元するために、
サンプルは初めのサイクルの間に90℃に達するまで、
サーモサイクラーブロックに加えなかった。
【0197】反応の程度を、実施例2で説明した同じプ
レート、プローブ、および形式を使用してマイクロタイ
タープレートアッセイによって分析した。反応(2連)
の結果を以下に示した: HBV+ 1.407 0.377 標的なし 0.083 0.087。
【0198】上記に見られるように、2連の反応物から
生じるシグナルの量においていくらか変動が存在する
が、単一プライマーを伴う増幅を実行した後、標的配列
の存在の明らかな指標が存在した。
【0199】(実施例5 カルボキシ−dUTPを伴う
プライマー伸長) (i)カルボキシ−dUTPの合成 0.2Mホウ酸ナトリウム緩衝液(pH9.2)中に1
00マイクロモルのアリルアミン−dUTP(ENZO
Diagnostics,Farmingdale,
NY)を含む溶液5mlを、5mlのジクロロメタン
(Aldrich,Milwaukee,WI)に溶解
した20倍モル過剰の無水コハク酸( Aldric
h,Milwaukee,WI )と共に混合した。こ
の懸濁液を50mlのファルコンチューブに移し、そし
てボルテックスした。水相のpHを、適量のトリエチル
アミン(Aldrich,Milwaukee,WI)
を添加することで9.2の値に再調整した。振盪および
再調整をpH値が安定するまで継続した。一定分量を採
取し、アリルアミンのピークの消滅、およびカルボキシ
改変生成物を表す遅れたピークの出現に対してHPLC
で試験した。水相を取り除き、そして水で10倍に希釈
し、そして0.05M炭酸水素トリエチルアンモニウム
緩衝液(pH7.8)で前もって平衡化したDEAE−
SephadexA−50カラム中へ充填した。生成物
を炭酸水素トリエチルアンモニウムの0.05M〜0.
70Mの勾配で抽出した。フラクションを採取し、29
0nMでのUV吸収で分析した。適切なフラクションは
HPLCで純度をチェックした。>99.5%の純度を
有するフラクションを一緒にプールし、そして塩を30
℃の真空中でロータリーエバポレーターで除去した。残
留している固形物は適切な量の水に溶解し、および29
0nMでの吸収により判定した場合に最終的に10mM
の濃度に調整した。一定分量を調製し、そして使用する
まで−70℃で貯蔵した。
【0200】(ii)プライマー伸長反応 プライマー伸長のためのテンプレートは、HBVの1.
4kb挿入断片を含んだmp18クローンに由来するフ
ァージ粒子のPEG沈澱によって得られた1本鎖DNA
であった。伸長のためのプライマーは、その配列がmp
18ベクターのlac領域の部分に対して相補的である
PM−1であった。このプライマーに由来する配列は以
下の通りである: 5’−CGC CAG GGT TTT CCC AG
T CAC GAC−3’。
【0201】7.5ugの1本鎖DNAおよび60pM
のPM1プライマーを含有するDNA混合物300ul
を作製した。0.5ulのポリメラーゼ、2×緩衝液、
および200nMのdNTPを含有する分離した酵素混
合物25ulを作製した。ここでそれぞれの条件につい
てひとつの反応物は通常のTTPを有し、およびひとつ
の反応物はカルボキシ−dUTPを有した。25ulの
DNA混合物を、25ulの酵素混合物と混合し、そし
て30分間適切な温度でインキュベートした。
【0202】次のポリメラーゼをこの実施例で使用し
た:Exo(−) Klenow(Q単位/ml、NE
Biolabs,Beverly,MAより)、Ta
qポリメラーゼ(T単位/ul、GIBCO BRL,
Gaithersburg,MDより)、およびBst
ポリメラーゼ(4単位/ul、NE Biolabs,
Beverly,MAより)。
【0203】緩衝液およびそれらの組成は以下のとおり
である:1×NE緩衝液2(N.E.Biolabs,
Beverly,MA)は、10mMのTris−HC
l、10mMのMgCl2、50mMのNaCl、およ
び1mMのDTT(25℃でpH7.9)からなる。
【0204】緩衝液2Aは、pHが7.1であり、そし
てMgCl2が2mMだけであること以外はNE緩衝液
2と同じであった。
【0205】緩衝液2Mは、MgCl2が2mMだけで
あり、そして1mMのMnSO4も含んでいること以外
はNE緩衝液2と同じであった。
【0206】1×ThermoPol緩衝液(N.E.
Biolabs,Beverly,MA)は、20mM
のTris−HCl(25℃でpH8.8)、10mM
のKCl、10mMの(NH42SO4、2mMのMg
SO4、および0.1%Triton X−100から
なる。
【0207】(iii)プライマー伸長反応の分析 様々なポリメラーゼが基質としてカルボキシ−dUTP
を利用する能力の評価は、多数の違った方法で実施され
得る。本実施例において、これは、標識された前駆体を
使用せずに、ゲル分析による1本鎖DNAの2本鎖形態
への転換の評価によって定性的に観察された。この転換
現象は、1本鎖前駆体と比較してのアガロースゲル中で
のその移動の遅延によって、およびより効率的に臭化エ
チジウムに結合するその能力に起因する蛍光の増加によ
って見られ得る。この方法は、カルボキシ−dUTPの
取り込みの研究の初期の評価で使用されたが、さらなる
情報が、制限酵素で伸長生成物を消化することで得られ
得る。この分析で使用される特定の制限酵素は1本鎖D
NAを消化出来ないので、フラグメントの生成が制限酵
素部位で2本鎖領域の指標である。環状DNAの線状小
片への変形によって、異なったポリメラーゼによる転換
量の比較評価をするのがより容易になる。加えて、様々
な制限フラグメントの位置がプライマーに関連して知ら
れているので、伸長した生成物の長さの評価が可能とな
る。
【0208】(iv)制限酵素での消化 プライマー伸長反応からのテンプレートが改変していな
いDNAからなるので、カルボキシ−dUTPの反応
は、正常である一方の鎖、およびどのTも認識部位の部
分である限り半置換された制限部位を生成するカルボキ
シ−dU誘導体で完全に置換された相補鎖を含む。評価
のために使用した酵素は、BstN1であり、その認識
配列は、GG A/T CCである。コンピュータープ
ログラムMacDNASIS(Hitachi Sof
tware Engineering Americ
a,Ltd,South San Fransisc
o,CA)を個別にGG(T)CC およびGG(A)
CC部位の位置を予測するために用いた。
【0209】(v)反応の分析 図19は、種々の緩衝液、酵素および温度を用いた伸長
反応の結果を示す。はじめに非置換dNTPを用いた反
応が、カルボキシ−dUTPを用いた反応と異なるパタ
ーンを形成することが認められ得た。生成物におけるG
G(T)CCおよびGG(A)CC配列の位置の分析に
よって、非置換反応のBstN1消化からのパターン
が、GG(T)CCおよびGG(A)CC部位の両方で
の期待された消化に起因するが、カルボキシ−dUTP
の反応がGG(A)CC配列でのみ消化を示したことが
示された。反応はまた、基質としてdUTPを使用して
行い、そして全ての部位に消化が存在し、このことはB
stN1による消化に対する耐性の原因がdUの使用よ
りはむしろカルボキシおよびそのリンカーの存在であっ
たことを示す(データは示していない)。図20は、非
合成についての(−)から、わずかに可視についての
(+/−)および(++++)の評価付けまでの評価さ
れた合成のレベルに関する図19からの結果の編集であ
る。一般に、カルボキシ−U取り込みのための最もよい
合成は、Bstポリメラーゼ/Thermopol緩衝
液条件で見られた。
【0210】(実施例6 PCRにおけるMg++の必
要性に対するカルボキシル−Uの効果)PCR増幅を、
テンプレートとして2本鎖T7 DNA、ならびにプラ
イマーとして2つのオリゴヌクレオチドTS−1および
TS−4を用いて行った。これらのオリゴヌクレオチド
は、1995年12月15日出願された米国出願第08
/574,443号に以前に記載され、そして622塩
基対産物を生成する。400ngのT7 DNA、50
pMのTS−1、50pMのTS−4、1×PE緩衝液
(BRL)200mM dNTP、および15ユニット
のTaqポリメラーゼ(GIBCO BRL,Gait
hersburg,MD)からなる100μlの反応を
行った。サイクリング条件は、94℃で50秒間、50
℃で25秒間および68℃で3分間の25サイクルであ
った。図21にこの合成の結果を示す。通常のヌクレオ
チドを反応についての基質として使用した場合、1mM
MgCl2は増幅に適切であった。対照的に、反応を
カルボキシ−dUTPを用いて行った場合、2mM M
gCl2はオリゴのダイマーのみ生成し、最低3mMM
gCl2が適切なサイズのアンプリコンの合成に必要で
あった。
【0211】(実施例7 種々の熱安定ポリメラーゼ)
増幅を、全ての反応を3mM MgCl2の存在で行
い、そして5ユニットのポリメラーゼのみを各反応に使
用したことを除いて実施例X−22で記載されているよ
うに行った。Taqポリメラーゼ(GIBCO BR
L,Gaithersburg,MD)をTfl、Tt
h、AmplithermおよびReplitherm
ポリメラーゼ(全てEpicentre,Madiso
n WIから)と比較した。全ての反応は、各酵素とと
もに供給された緩衝液を使用した。反応のゲル分析を、
図22に示す。Taqの量を少なくさせると、実施例6
で見られた反応と比較してカルボキシ−UTPの存在下
で合成がかなり減少した。通常のTTPでは全く効果が
なかった。他のポリメラーゼについて、評価可能な量の
生成物を与えたたった1つの酵素はTthポリメラーゼ
であり、そしてこれは使用した条件下でTaqポリメラ
ーゼよりもより活性であった。
【0212】(実施例8)実施例7において、種々のポ
リメラーゼを用いる反応を、3mM MgCl2の存在
下で行った。しかし、これらのポリメラーゼのいくつか
による合成の欠失は、カルボキシ−UTPが基質の場
合、異なるMg++の濃度の必要性を反映し得る。カルボ
キシ−UTPの存在下で合成を示さなかったが、通常の
TTPで多量の合成を与えた酵素の1つは、Tflポリ
メラーゼであった。この酵素を、上記と同じ反応条件下
で試したが、2mM、4mMおよび6mMのMgCl2
レベルを反応に使用した。さらに、同じ力価測定を、P
E緩衝液(Perkin−Elmer,Foster
City,CA)中のTaqポリメラーゼ(Perki
n−Elmer,Foster City,CA)およ
び5μlのPCR Enhancer(Stratag
ene,La,Jolla,CA)を添加したTflポ
リメラーゼを用いて使用した。この結果を、図23に示
す。使用した条件下で、6mM MgCl2がTaqポ
リメラーゼの合成に最良の量を与え、そしてTfl単独
では、2、4、または6mM MgCl2で合成を示さ
なかった。しかし、PCR Enhancerをその反
応に含ませた場合、Tflポリメラーゼは、検出可能な
合成量を生成し得た。Taqと同様に、最も高いレベル
を6mM MgCl2で達成した。Tfl/PCR E
nhancer反応について示された合成のレベルはま
た、Taq反応よりも高かった。PCR Enhanc
erをカルボキシ−UTPを用いる増幅のために、他の
熱安定ポリメラーゼTth、Amplithermおよ
びReplithermを用いて試した。この結果を、
図24に示す。 Amplithermポリメラーゼに
よって増幅を回復し得なかったが、 Replithe
rmポリメラーゼについては、ここで合成が示された。
実施例7でカルボキシ−UTPを用いて増幅を示す唯
一のTaq以外のポリメラーゼであったTthポリメラ
ーゼは、PCR Enhancerを用いた最も高いレ
ベルの増幅を示した。また、一連のTth/PCR E
nhancerについて、8mM MgCl2を用いた
反応が6mM MgCl2の反応よりも多い増幅を与え
た。
【0213】(実施例9 増幅の温度条件の改変)2つ
のオリゴヌクレオチド、TS13およびTS14は(こ
れらはまた、ENZに記載された(?))を、カルボキ
シ−dUTPの存在下でバクテリオファージT7 DN
Aの異なったセグメントの増幅のために使用した。これ
らのプライマーの生成物は、以前の実施例で合成された
生成物より小さな136bpのアンプリコンである。連
続的な一連のPCR反応は、2相で行った。各反応はT
thポリメラーゼならびに上記のPCR Enhanc
erを使用した。各反応における第1相は、両方の鎖に
カルボキシ−dUを含むテンプレートを作製するために
上記のサイクリング条件を使用する一連の5サイクルで
ある。各反応における第2相は、アニーリング工程、伸
長工程または変性の工程についての種々のより低い温度
を使用した。変動温度の予備的な試みは、80℃未満の
温度がこのアンプリコンを用いて増幅を行うにおいて首
尾良くないことを示し、その結果、最も高い温度と最も
低い温度の間の差を近づける努力を、アニーリング温度
を上げることによって行った。各セットの温度条件につ
いて、MgCl2レベルもまた、変化させた。3セット
のこれらの反応のゲル分析から得た結果の編集を、以下
に与える:
【0214】
【表1】
【0215】上記の反応に加えて、一連の反応を、68
℃で2分間のアニーリング/伸長工程と組み合わせた8
0℃で2分間の変性工程を用いて行った。種々の因子も
また、反応の効率が増大し得るか否かを見るために、こ
の圧縮サイクルに含ませた。これらの反応からの生成物
を伴うゲルを、図25に示す。最高と最低の温度の間の
12℃ほどの小さな差でもアンプリコンの増幅がなお存
在し、そしてこれらの温度条件下での合成を増幅するよ
うである唯一の因子は、さらなるポリメラーゼの添加で
あると理解され得る。
【0216】(実施例10 プライマー配列における改
変による圧縮温度増幅条件に対する効果)上記のTS1
3およびTS14プライマーに加えて、最高温度と最小
温度の間の範囲がさらに圧縮され得るか否かを見るため
にこれらの配列の変化を有するプライマーを設計した。
TS13、TS14プライマーのための配列およびそれ
らの改変ならびにそれらが由来したT7ゲノムの領域
を、図26に示す。これらのプライマーの配列の違い
は、アンプリコンのサイズにおいていくつかの小さな変
化をつくるが、本質的に同じT7セグメントはこれらの
プライマーを用いた各反応で増幅された。
【0217】一連の反応を、図26からプライマーの種
々の組み合わせを用いて行った。80℃で2分間および
68℃で2分30秒間の20サイクルを用い、変性工程
とアニーリング/伸長工程との間で12℃の分離のみで
あった。これらの反応のゲル分析を、図27に示す。全
てのプライマーの組み合わせは、適切なバンドの増幅を
示したがそれらの効率に違いが存在した。コントロール
もまた、正常のdTTPまたはアリルアミン−dUTP
のいずれかがカルボキシ−dUTPの代わりに使われた
反応のこのセットに含まれた;これらの反応は、検出可
能なレベルの増幅を与えなかった。
【0218】プライマーの同じ組み合わせを、80℃で
2分間および72℃で2分30秒間の20サイクルで増
幅反応において試した。これらの反応のゲル分析を、図
28に示す。これらの温度条件において、ほとんどのプ
ライマーの組み合わせは増幅し得なかった。しかし、プ
ライマー対の1つとしてTS23プライマーを含んでい
た全ての反応は、増幅を与えた。TS23プライマーと
ともに用いられた他のプライマーに関して、増幅の相対
的レベルは、TS21>TS22>TS13の順番であ
った。他の因子が含まれることもあり得るが、この順番
付けは、テンプレート鎖のセグメント中に存在するカル
ボキシ−dUTP部分、ここに、プライマーが結合する
数に対して逆の関係に関し得る。なぜなら、TS21、
TS22、TS13プライマーについてそれぞれ10、
11、14であるからである。図28に示した結果は、
カルボキシ−dUTPを基質として用いる場合、増幅が
変性温度とアニーリング/伸長温度との間がたった8℃
の違いで行われ得ることを示す。
【0219】(実施例11 プライマー伸長生成物の合
成後の改変)プライマー伸長反応を、アリルアミンdU
TPの存在で行った。反応のためのテンプレートは、以
下の配列を有した; 5’−AGGTAACTTA AGATGGTCAG
GCTGAAAGGAGGAACTATATC TGC
AGAA−3’。
【0220】反応に用いたプライマーは、前記のTS1
4であった。反応混合物は、各反応についての12μl
の最終容量について1μlのTS14プライマー(10
0pmoles)、1μlのテンプレート(100pm
oles)、2μlの25mM MgCl2、2μlの
400μM dGTP/dCTP/dATP、2μlア
リルアミン ddUTP(ENZO Diagnost
ics,Farmingdale,NY)、1μlのA
mplitaqDNAポリメラーゼ(Perkin−E
lmer,Emeryville,CA)、1〜3μl
のTAPS緩衝液および0〜2μlのH2Oからなっ
た。TAPS緩衝液は、他の指示がない限りpH9.6
で200mM TAPS(SIGMA,St.Loui
s,MO)、500mM KClからなった。反応は、
種々のレベルのTAPS緩衝液を有し、そしてpHもま
た種々であった。各反応についての詳細を与え、そして
反応における量を評価し、そして図29および30に記
載する。コントロールとして、酵素を含まないまたはア
リルアミンddUTPの代わりにフルオレセインddU
TP(ENZO Diagnostics,Farmi
ngdale,NY)を用いた反応もまた含んだ。反応
混合物を、94℃で1分間加熱し、次に68℃で1時間
インキュベートした。
【0221】反応物を、微小遠沈管中で短時間遠心分離
し、そして1μlの50mMフルオレセイン−5(6)
カルボキシアミド−カプロン酸 N−ヒドロキシスクシ
ンイミドエステル(F1−NHSエステル)を各反応物
に添加し、そして37℃で3時間インキュベートした。
合成および標識の程度を、アクリルアミドゲル電気泳動
により評価した。フルオレセイン標識は、UV照射器上
にゲルを置き、そしてWratten 58 Koda
k Filter(SIGMA,St.Louis,M
O)を用いてポラロイド写真を撮ることにより同定し
た。次いでゲルを、20分間エチジウムブロミドで染色
し、続いて20分間脱染色し、そして通常のフィルター
を用いて写真を撮った。図29は種々の反応条件の各々
の取り込まれたフルオレセイン(一番上のゲル)および
エチジウムブロミド染色(底のゲル)により提供される
蛍光を示す。これらのゲルの写真はまた、スキャンし、
そしてそれら各々のネガを作った。この結果を、図30
に示す。ネガは、実験の結果のよりよい評価を提供す
る。反応に用いられる種々の条件下で蛍光シグナルを生
成し得る、生じた伸長生成物が存在することが写真上に
見られ得る。最も高いレベルは、pH9.7で3×TA
PSで達成されたようである。この実験はまた、フルオ
レセインで予め改変したddUTPを用いたコントロー
ルよりも合成後改変でより高いシグナルの生成があるこ
とを示した(レーン8)。下方のゲル中で見られる合成
の程度はまた、たとえ予め改変したddUTPの最小の
取り込みが存在したとしても、通常の塩基の取り込みが
存在したレーン8における上位のバンドの存在で見られ
得、このアプローチの有用性を示す。
【0222】多くの明らかな改変は、本発明の上記の詳
細な説明を鑑みて当業者に示唆される。全てのそのよう
な明らかな改変は、十分に考えられ、これ以下の請求の
範囲に示す本発明の範囲および精神により包含される。
【0223】本発明は、直線的および非直線的な増幅を
含む、目的の核酸配列を増幅させるための新規プロセス
を提供する。直線的な増幅において、単一の初期プライ
マーまたは核酸構築物が増幅プロセスを行うために利用
される。非直線的な増幅においては、第1の初期プライ
マーまたは核酸構築物は続く初期プライマーおよび核酸
構築物を用いて使用される。本発明によって提供される
他の非直線増幅プロセスにおいて、第1の初期プライマ
ーまたは核酸構築物は、提供される目的の特定の核酸配
列およびその相補体を増幅するために第2の初期プライ
マーまたは核酸構築物を用いて配置される。非直線的な
増幅が可能な単一のプライマーまたは単一の核酸構築物
はまた、本発明に従う非直線的な増幅を行うためにも使
用され得る。核酸配列決定のための終結後標識プロセス
もまた、鎖ターミネーターとして提供された化学的反応
基に共有結合したタグ化分子の検出に基づく本発明中で
開示される。相補的な配列に対する熱力学的安定性が減
少した核酸配列を生成するためのプロセスもまた提供さ
れ、そして本発明によって達成される。他の新規組成
物、キット等に加えて、独特の核酸ポリマーもまた開示
され、そして提供される。
【0224】
【発明の効果】本発明により、核酸増幅、核酸配列決
定、および重要な特徴(例えば、低減した熱力学的安定
性)を有する独特の核酸の生成に有用かつ応用可能であ
る新規のプロセスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】新規のプライマーによる直線的増幅を示す模式
図である。
【図2】新規のプライマーおよび標準的なプライマーに
よる非直線的増幅を示す模式図である。
【図3】一対の新規のプライマーによる非直線的増幅を
例示する模式図である。
【図4】それらの配列の一部を、テンプレートとして使
用されることから防ぐ改変を含む、一対の新規のプライ
マーによる非直線的増幅を示す模式図である。
【図5】構築物の一部がテンプレート依存性伸長後にヘ
アピン形成し得る2つの3'末端を有する核酸構築物に
よって行われ得る一連の反応を示す模式図である。
【図6】図5に示されるプロセスおよび事象の続きを示
す模式図である。
【図7】2つの3'末端を有する核酸構築物によって行
われ得る一連の反応を示す模式図である。ここで、3'
末端の各々は、テンプレート依存性伸長後にヘアピンを
形成し得る。
【図8】図7に示されるプロセスおよび事象の続きを示
す模式図である。
【図9】非直線的に増幅し得る単一のプライマーの、テ
ンプレート依存性伸長および自己プライミング/自己伸
長を例示する模式図である。
【図10】図9のプロセスおよび事象の続きを示す模式
図である。潜在的な分子内アニーリングおよび分子間ア
ニーリングは、配列の連続付加を可能にする。
【図11】図10におけるプロセスおよび事象の改変を
さらに例示する模式図である。ここで、初期プライマー
は、プライマーの部分がテンプレートとして使用される
ことを可能にしない改変を含む。
【図12】非直線的に増幅し得る2つの3'末端を有す
る新規の核酸構築物を例示する模式図である。
【図13】非直線的に増幅し得る2つの3'末端を有す
る新規の核酸構築物についての別の設計の例示を示す模
式図である。
【図14】図13に示されるプロセスおよび事象の続き
を示す模式図である。
【図15】非直線的に増幅し得る2つの3'末端を有す
る新規の核酸構築物についての別の設計を例示する模式
図である。
【図16】図15に示されるプロセスおよび事象の続き
を示す模式図である。
【図17】PCRによって作製される標的の等温増幅の
ゲルアッセイを示す電気泳動写真である。
【図18】HPVプラスミドDNAの等温増幅について
のゲルアッセイおよびプレートアッセイの結果をそれぞ
れ示す電気泳動写真および表である。
【図19】そこで規定される種々の反応条件下での、カ
ルボキシdUTPおよび正常なdTTPでのPCR反応
についてのゲルアッセイの結果を示す電気泳動写真であ
る。
【図20】図19の結果を要約する表である。
【図21】カルボキシdUTPの存在下での、PCR合
成における種々のレベルのMgCl2の効果を示す電気
泳動写真である。
【図22】カルボキシdUTPの存在下でPCR合成を
行うための、種々のポリメラーゼの能力についてのゲル
アッセイの結果を示す電気泳動写真である。
【図23】カルボキシdUTPの存在下での、種々の酵
素でのPCR合成における種々のレベルのMgCl2
効果を示す電気泳動写真である。
【図24】カルボキシdUTPおよびPCRエンハンサ
ーの存在下での、種々の酵素でのPCR合成における種
々のレベルのMgCl2の効果を示す電気泳動写真であ
る。
【図25】カルボキシdUTPの存在下での、PCR合
成における種々の添加物の効果を示す電気泳動写真であ
る。
【図26】カルボキシdUTPの存在下でのPCR合成
に使用される、テンプレートおよびプライマーの配列を
示す図である。
【図27】カルボキシdUTPの存在下での、PCR合
成のためのプライマーの種々の組合せについてのゲルア
ッセイの結果を示す電気泳動写真である。
【図28】そこに示される異なる温度での、カルボキシ
dUTPの存在下での、PCR合成のためのプライマー
の種々の組合せについてのゲルアッセイの結果を示す電
気泳動写真である。
【図29】蛍光マーカーの合成的な付着後に使用される
種々の条件についてのゲルアッセイの結果を示す電気泳
動写真である。
【図30】図29の結果のネガティブ画像である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599088586 c/o Enzo Biochem,In c., 527 Madison Aven ue (9th Floor), New York,New York 10022, U.S.A. (72)発明者 イライザー ラバニ アメリカ合衆国 ニューヨーク 10003, ニューヨーク, フィフス アベニュー (ナンバー19エイ) 69 (72)発明者 ジャニス ジー. スタブリアノポウラス アメリカ合衆国 ニューヨーク 11706, ベイ ショア , ナンバー10シー, サウス クリントン アベニュー 99 (72)発明者 ジェイムズ ジェイ. ドネガン アメリカ合衆国 ニューヨーク 11561, ロング ビーチ, イースト ブロード ウェイ (ナンバー3ジー) 210 (72)発明者 ジャック コールマン アメリカ合衆国 ニューヨーク 11731, イースト ノースポート, ファーウッ ド ドライブ 37 (72)発明者 マーリーン ウォルナー アメリカ合衆国 ニューヨーク 11735, ファーミングデイル, アパートメント 3, ノース メイプル ストリート 15

Claims (59)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の核酸配列を直線的に増幅するため
    のプロセスであって、以下の工程: 該特定の核酸配列、 初期プライマーまたは核酸構築物であって、以下の2つ
    のセグメント: (A)第1のセグメントであって、(i)該特定の核酸
    配列に第1の部分に実質的に相補的であり、そして(i
    i)テンプレート依存性の第1の伸長をし得る、セグメ
    ント、および(B)第2のセグメントであって、(i)
    該第1のセグメントに実質的に非同一であり、(ii)
    該特定の核酸配列の第2の部分に実質的に同一であり、
    (iii)該第2のセグメントの相補的な配列に結合し
    得、そして(iv)第2のプライマー伸長が生成され、
    そして第1のプライマー伸長を置換するように、均衡ま
    たは限定サイクリング条件下で、第2のプライマーまた
    は核酸構築物の第1のセグメントの、続く該特定の核酸
    配列の該第1の部分への結合を提供し得る、セグメント
    を含む、初期プライマーまたは核酸構築物;ならびに、 基質、緩衝液、およびテンプレート依存性重合化酵素;
    を提供する工程;ならびに、 均衡または限定サイクリング条件下で該基質、緩衝液、
    およびテンプレート依存性重合化酵素の存在下で、該特
    定の核酸配列および該新規プライマーまたは核酸構築物
    をインキュベートし;それにより、該特定の核酸配列を
    直線的に増幅する工程、を包含する、プロセス。
  2. 【請求項2】 前記初期プライマーまたは核酸構築物と
    前記第2のプライマーまたは核酸構築物とが同じであ
    る、請求項1に記載のプロセス。
  3. 【請求項3】 前記初期プライマーまたは核酸構築物と
    前記第2のプライマーまたは核酸構築物とが異なる、請
    求項1に記載のプロセス。
  4. 【請求項4】 前記第1のセグメントもしくは該第2の
    セグメントもしくは前記プライマー伸長、または前述の
    任意のものが、少なくとも1つ改変されたヌクレオチド
    またはヌクレオチドアナログを含む、請求項1に記載の
    プロセス。
  5. 【請求項5】 前記第2のセグメントが、前記プライマ
    ー伸長においてその相補体に対する前記第1のセグメン
    トの熱力学的安定性を増加する少なくとも1つ改変され
    たヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含む、請
    求項4に記載のプロセス。
  6. 【請求項6】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌク
    レオチドアナログがインターカレート剤を含む、請求項
    4または請求項5に記載のプロセス。
  7. 【請求項7】 前記第1のセグメントまたは前記プライ
    マー伸長あるいはその両方が、少なくとも1つ改変され
    たヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログを含む、請
    求項1に記載のプロセス。
  8. 【請求項8】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌク
    レオチドアナログが、その相補体に対する前記第1のセ
    グメントまたは前記プライマー伸長の熱力学的安定性を
    減少させる、請求項7に記載のプロセス。
  9. 【請求項9】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌク
    レオチドアナログが、負に荷電した化学基を含む、請求
    項8に記載のプロセス。
  10. 【請求項10】 前記負に荷電した化学基がカルボン酸
    を含む、請求項9に記載のプロセス。
  11. 【請求項11】 前記初期プライマーもしくは核酸構築
    物、または前記第2のプライマーもしくは核酸構築物、
    あるいはその両方が、直鎖状核酸、分枝核酸、逆方向核
    酸、およびペプチド−核酸、あるいは任意の前述の組み
    合わせを含む、請求項1に記載のプロセス。
  12. 【請求項12】 特定の核酸配列を非直線的に増幅する
    ためのプロセスであって、以下の工程: 該特定の核酸配列、 該特定の核酸配列ついての第1の初期プライマーまたは
    核酸構築物であって、該第1の初期プライマーまたは核
    酸構築物が、以下の2つのセグメント: (A)第1のセグメントであって、(i)該特定の核酸
    配列の第1の部分に実質的に相補的であり、そして(i
    i)テンプレート依存性の第1の伸長をし得る、セグメ
    ント、および、 (B)第2のセグメントであって、(i)該第1のセグ
    メントに実質的に非同一であり、そして(ii)該特定
    の核酸配列の第2の部分に実質的に同一であり、(ii
    i)該第2のセグメントの相補的配列に結合し得、そし
    て(iv)第2のプライマー伸長が生成されて第1のプ
    ライマー伸長を置換するように、均衡または限定サイク
    リング条件下で、続く第2のプライマーまたは核酸構築
    物の第1のセグメントの、該特定の核酸配列の該第1の
    部分への結合を提供し得る、セグメント、を含む;なら
    びに、 該特定の核酸配列の相補体に対する続く初期プライマー
    または核酸構築物であって、該続く初期プライマーまた
    は該核酸構築物が、以下の2つのセグメント、 (A)第1のセグメントであって、(i)該特定の核酸
    配列の第1の部分に実質的に相補的であり、そして(i
    i)テンプレート依存性の第1の伸長をし得る、セグメ
    ント、および、 (B)第2のセグメントであって、(i)該第1のセグ
    メントに実質的に非同一であり、(ii)該特定の核酸
    配列の第2の部分に実質的に同一であり、(iii)該
    第2のセグメントの相補的配列に結合し得、そして(i
    v)第2のプライマー伸長が生成され、そして第1のプ
    ライマー伸長を置換するように、均衡または限定サイク
    リング条件下で、続くプライマーの第1のセグメント
    の、該特定の核酸配列の該第1の部分への結合を提供し
    得る、セグメント、を含む:ならびに基質、緩衝液、お
    よびテンプレート依存性重合化酵素;を提供する工程:
    ならびに、 均衡または限定サイクリング条件下で、該基質、緩衝
    液、またはテンプレート依存性重合化酵素の存在下で、
    該特定の核酸配列および該新規プライマーまたは核酸構
    築物をインキュベートし;それにより、該特定の核酸配
    列を非線形に増幅する、工程、を包含する、プロセス。
  13. 【請求項13】 前記第1の初期プライマーまたは核酸
    構築物と前記第2の初期プライマーまたは核酸構築物と
    が同じである、請求項12に記載のプロセス。
  14. 【請求項14】 前記第1の初期プライマーまたは核酸
    構築物と前記第2の初期プライマーまたは核酸構築物と
    が異なる、請求項12に記載のプロセス。
  15. 【請求項15】 前記第1の初期プライマーまたは核酸
    構築物の前記第1のセグメントまたは前記第2のセグメ
    ント、前記第2の初期プライマーまたは核酸構築物の前
    記第1のセグメントまたは前記第2のセグメント、およ
    び前記プライマー伸長、または前述の任意のものからな
    る群から選択される少なくとも1つのメンバーが、少な
    くとも1つの改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチ
    ドアナログを含む、請求項12に記載のプロセス。
  16. 【請求項16】 前記第1の初期プライマーまたは前記
    第2の初期プライマーまたはその両方の前記第2のセグ
    メントが、前記プライマー伸長における前記第1のセグ
    メントのその相補体に対する熱力学的安定性を増加させ
    る少なくとも1つの改変されたヌクレオチドまたはヌク
    レオチドアナログを含む、請求項15に記載のプロセ
    ス。
  17. 【請求項17】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌ
    クレオチドアナログがインターカレート剤を含む、請求
    項15または16に記載のプロセス。
  18. 【請求項18】 前記第1の初期プライマーの前記第1
    のセグメント、または前記第2の初期プライマーの前記
    第1のセグメント、またはその両方、またはそれらのプ
    ライマー伸長、またはそれらの任意の組合せが、少なく
    とも1つの改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチド
    アナログを含む、請求項12に記載のプロセス。
  19. 【請求項19】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌ
    クレオチドアナログが、前記第1のセグメントまたは前
    記プライマー伸長、またはその両方の、その相補体に対
    する熱力学的安定性を減少させる、請求項18に記載の
    プロセス。
  20. 【請求項20】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌ
    クレオチドアナログが、負に荷電した化学基を含む、請
    求項19に記載のプロセス。
  21. 【請求項21】 前記負に荷電した化学基がカルボン酸
    を含む、請求項20に記載のプロセス。
  22. 【請求項22】 前記第1の初期プライマーまたは核酸
    構築物、あるいは前記第2の初期プライマーまたは核酸
    構築物、あるいはその両方が、直鎖状核酸、分枝核酸、
    逆方向核酸およびペプチド−核酸、または前述の任意の
    ものの組合せからなる群から選択される核酸を含む、請
    求項12に記載のプロセス。
  23. 【請求項23】 特定の核酸配列を非直線的に増幅する
    ためのプロセスであって、以下の工程: 該特定の核酸配列およびその相補体;該特定の核酸配列
    のための第1の初期プライマーまたは核酸構築物、ここ
    で該第1の初期プライマーまたは核酸構築物が、以下の
    2つのセグメント: (A)第1のセグメントであって、(i)該特定の核酸
    配列の第1の部分に実質的に相補的であり、そして(i
    i)テンプレート依存性の第1の伸長が可能であるセグ
    メント、および(B)第2のセグメントであって、
    (i)該第1のセグメントに実質的に非同一であり、
    (ii)該特定の核酸配列の第2の部分に実質的に同一
    であり、(iii)該第2のセグメントの相補的な配列
    へ結合し得、そして(iv)第2のプライマー伸長が生
    成されそして該第1のプライマー伸長を置換するよう
    な、均衡または限定サイクリング条件下で、続く第1の
    プライマーの第1のセグメントの該特定の核酸配列の該
    第1の部分への結合を提供し得る、セグメントを含む;
    および該第1のプライマー伸長に対して相補的な第2の
    初期プライマーまたは核酸構築物、ここで該第2の初期
    プライマーまたは核酸構築物が、均衡または限定サイク
    リング条件下で、テンプレート依存性の伸長をし得るこ
    とを特徴とするセグメントを含む;ならびに 基質、緩衝液、およびテンプレート依存性の重合化酵
    素;を提供する工程 均衡または限定サイクリング条件下で、該基質、緩衝
    液、およびテンプレート依存性の重合化酵素の存在下
    で、該特定の核酸配列および前記新規プライマーまたは
    核酸構築物をインキュベートし;それにより、該特定の
    核酸配列を非直線的に増幅する工程、を包含する、プロ
    セス。
  24. 【請求項24】 前記第1の初期プライマーまたは核酸
    構築物の前記第1のセグメントまたは前記第2のセグメ
    ント、前記第2の初期プライマーまたは核酸構築物の該
    セグメント、および該プライマー伸長、または前述の任
    意のものからなる群から選択される少なくとも1つのメ
    ンバーが、少なくとも1つの改変されたヌクレオチドま
    たはヌクレオチドアナログを含む、請求項23に記載の
    プロセス。
  25. 【請求項25】 前記第1の初期プライマーの前記第2
    のセグメントが、前記プライマー伸長において前記第1
    のセグメントのその相補体に対する熱力学的安定性を増
    加させる少なくとも1つの改変されたヌクレオチドまた
    はヌクレオチドアナログを含む、請求項24に記載のプ
    ロセス。
  26. 【請求項26】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌ
    クレオチドアナログがインターカレート剤を含む、請求
    項24または25に記載のプロセス。
  27. 【請求項27】 前記第1の初期プライマーの前記第1
    のセグメントまたは前記第2の初期プライマーの前記セ
    グメント、またはその両方、またはそれらのプライマー
    伸長、またはそれらの任意の組合せが、少なくとも1つ
    の改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログ
    を含む、請求項23に記載のプロセス。
  28. 【請求項28】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌ
    クレオチドアナログが、前記第1のセグメントまたは前
    記プライマー伸長、またはその両方の、その相補体に対
    する熱力学的安定性を減少させる、請求項27に記載の
    プロセス。
  29. 【請求項29】 前記改変されたヌクレオチドまたはヌ
    クレオチドアナログが、負に荷電した化学基を含む、請
    求項28に記載のプロセス。
  30. 【請求項30】 前記負に荷電した化学基がカルボン酸
    を含む、請求項29に記載のプロセス。
  31. 【請求項31】 前記第1の初期プライマーまたは核酸
    構築物、あるいは前記第2の初期プライマーまたは核酸
    構築物、あるいはその両方が、直鎖状核酸、分枝核酸、
    逆方向核酸およびペプチド−核酸、または前述の任意の
    ものの組合せからなる群から選択される核酸を含む、請
    求項23に記載のプロセス。
  32. 【請求項32】 特定の核酸配列を非直線的に増幅する
    ためのプロセスであって、以下の工程: 該特定の核酸配列;非直線的な増幅が可能な単一のプラ
    イマーまたは単一の核酸構築物であって、以下の3つの
    セグメント: (a)第1のセグメントであって、(i)該特定の核酸
    配列の第1の部分に実質的に相補的であり、そして(i
    i)テンプレート依存性の第1の伸長が可能である、セ
    グメント; (b)該特定の核酸配列の第2の部分に実質的に同一で
    ある第2のセグメント;および (c)該第1のセグメントに実質的に同一である第3の
    セグメント;を含みここで、前記第1のプライマー伸長
    は該第2のセグメントにハイブリダイズし得、そして該
    第3のセグメントに対する相補体を生成するように自己
    プライミングおよび自己伸長し得る配列を生成し得る、
    および基質、緩衝液、およびテンプレート依存性の重合
    化酵素;を提供する工程、ならびに該基質、緩衝液およ
    びテンプレート依存性の重合化酵素の存在下で、該特定
    の核酸配列および該プライマーまたは核酸構築物をイン
    キュベートし;それにより、該特定の核酸配列を非直線
    的に増幅する工程、を包含する、プロセス。
  33. 【請求項33】 均衡条件、限定サイクリング条件、お
    よび完全なサイクリング条件からなる群から選択される
    条件下で行われる、請求項32に記載のプロセス。
  34. 【請求項34】 前記第1のセグメント、前記第2のセ
    グメント、前記第3のセグメント、前記第1のプライマ
    ー伸長、前記第2のプライマー伸長、または前述の任意
    のものからなる群から選択されるメンバーが、少なくと
    も1つの改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチドア
    ナログを含む、請求項32に記載のプロセス。
  35. 【請求項35】 前記単一プライマーまたは核酸構築物
    が、直鎖状核酸、分枝核酸、逆方向核酸、およびペプチ
    ド−核酸、または前述の任意のものの組合せからなる群
    から選択される核酸を含む、請求項32に記載のプロセ
    ス。
  36. 【請求項36】 前記第1のセグメント、前記第2のセ
    グメント、前記第3のセグメント、前記第1のプライマ
    ー伸長および前記自己プライミング伸長、またはそれら
    の任意の組合せからなる群から選択されるメンバーが、
    少なくとも1つの改変されたヌクレオチドまたはヌクレ
    オチドアナログを含む、請求項32に記載のプロセス。
  37. 【請求項37】 前記第1のプライマー伸長が、限定さ
    れた基質条件、限定された伸長持続時間、またはその両
    方からなる群から選択される条件下で行われる、請求項
    32に記載のプロセス。
  38. 【請求項38】 前記特定の核酸配列が1本鎖または2
    本鎖の形態である、請求項1、12、23、または32
    のいずれかに記載のプロセス。
  39. 【請求項39】 前記特定の核酸配列がフラグメント中
    に見出されるかまたは含まれている、請求項1、12、
    23、または32のいずれかに記載のプロセス。
  40. 【請求項40】 前記フラグメントが物理的手段、化学
    的手段、物理化学的手段、および酵素的手段、またはそ
    れらの組合せからなる群から選択される手段によって生
    成される、請求項39に記載のプロセス。
  41. 【請求項41】 前記物理的手段が、超音波処理および
    加熱、またはその両方からなる群から選択される、請求
    項40に記載のプロセス。
  42. 【請求項42】 前記化学的手段が酸処理を含む、請求
    項40に記載のプロセス。
  43. 【請求項43】 前記酵素的手段がヌクレアーゼおよび
    制限酵素によってまたはそれらを用いて行われる、請求
    項40に記載のプロセス。
  44. 【請求項44】 前記ヌクレアーゼがエンドヌクレアー
    ゼを含む、請求項43に記載のプロセス。
  45. 【請求項45】 核酸の配列決定のための終結後標識プ
    ロセスであって、以下の工程:タグ化されていないまた
    は標識されていない基質、タグ化されていないまたは標
    識されていないプライマー、重合化酵素、緩衝液、およ
    びそれぞれのヌクレオチド塩基についての適切なタグ化
    されていないまたは標識されていないターミネーターの
    存在下で、目的の該核酸配列に対応する核酸フラグメン
    トを生成する工程であって、ここで、該ターミネーター
    のそれぞれは、内部配列が該タグ化分子に対して実質的
    に非反応性であり、そして該化学反応が媒体またはマト
    リックス中で該フラグメントの分離を実質的に妨げない
    ような条件下で、タグ化分子と共有結合する化学的な反
    応基を含む工程;媒体またはマトリックス中で生成され
    た該フラグメントを分離する工程;および該媒体または
    マトリックス中で該タグ化分子を検出することによって
    該分離されたフラグメントを検出する工程を包含する、
    プロセス。
  46. 【請求項46】 前記生成工程の、前記ターミネーター
    の前記化学的反応基が、生成されそして任意のタグ化分
    子に共有結合する前に脱保護された前記フラグメントへ
    の酵素的取り込み前に保護される、請求項45に記載の
    プロセス。
  47. 【請求項47】 前記生成工程の、前記化学的反応基が
    窒素、硫黄または酸素原子を含む、請求項45に記載の
    プロセス。
  48. 【請求項48】 前記ターミネーター上の前記化学的反
    応基が異なる、請求項45に記載のプロセス。
  49. 【請求項49】 前記ターミネーター上の前記化学的反
    応基が同じである、請求項45に記載のプロセス。
  50. 【請求項50】 前記生成工程の、前記タグ化分子がそ
    れぞれのターミネーターと同じである、請求項45に記
    載のプロセス。
  51. 【請求項51】 前記生成工程の、前記タグされた分子
    がそれぞれのターミネーターと異なる、請求項45に記
    載のプロセス。
  52. 【請求項52】 前記タグ化分子が、蛍光色素、化学発
    光色素、赤外色素、化学発光実体および電気化学発光実
    体、またはそれらの組合せからなる群から選択される、
    請求項45に記載のプロセス。
  53. 【請求項53】 前記分離工程が電気泳動的に行われ
    る、請求項45に記載のプロセス。
  54. 【請求項54】 前記分離工程の、前記媒体またはマト
    リックスがゲルを含む、請求項45に記載のプロセス。
  55. 【請求項55】 前記ゲルがポリアクリルアミドゲルを
    含む、請求項45に記載のプロセス。
  56. 【請求項56】 前記分離工程がキャピラリーゲル電気
    泳動によって行われる、請求項45に記載のプロセス。
  57. 【請求項57】 前記検出工程が、光度測定、分光光度
    測定、比色定量測定、蛍光定量測定、遅延蛍光測定およ
    び化学発光測定、またはそれらの組合せから選択される
    手段によって行われる、請求項45に記載のプロセス。
  58. 【請求項58】 相補的な配列に対する減少した熱力学
    的安定性を有する核酸配列を生成するプロセスであり、
    該プロセスは負に荷電した化学部分を有する少なくとも
    1つの改変されたヌクレオチドまたはヌクレオチドアナ
    ログを、該生成された核酸配列へと組み込む工程を包含
    する、プロセス。
  59. 【請求項59】 直鎖状核酸、分枝核酸、逆方向核酸、
    およびペプチド−核酸、または前述の任意のものの組合
    せからなる群から選択される1本鎖または2本鎖の核酸
    ポリマーであって、ここで該核酸ポリマーは、1つまた
    は両方の鎖において1つの負に荷電した化学部分を含む
    少なくとも1つのプリンまたはピリミジン塩基を含む、
    核酸ポリマー。
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