JP2000031936A - マルチキャリア伝送システム、マルチキャリア伝送装置及びマルチキャリア伝送方法 - Google Patents

マルチキャリア伝送システム、マルチキャリア伝送装置及びマルチキャリア伝送方法

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JP2000031936A JP11072768A JP7276899A JP2000031936A JP 2000031936 A JP2000031936 A JP 2000031936A JP 11072768 A JP11072768 A JP 11072768A JP 7276899 A JP7276899 A JP 7276899A JP 2000031936 A JP2000031936 A JP 2000031936A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑音が周期的に変化する環境下において、伝
送容量を確保することができるマルチキャリア伝送シス
テムを提供する。 【解決手段】 ATU−C1側のマッピング部12に下
り方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に
キャリアに割り当てるビット配分及び各キャリアにかけ
る送信パワー配分と、上り方向へのデータ伝送時に発生
する雑音が大きい期間にキャリアに割り当てるビット配
分及び各キャリアにかける送信パワー配分とを記録し、
また、ATU−R2側のデマッピング部28にそのビッ
ト配分及び送信パワー配分を記録しておき、下り方向の
データ伝送時には、下り方向のデータ伝送時に発生する
雑音が小さい期間のビットレートが、雑音の大きい期間
のビットレートよりも高くなるように高周波数帯域の各
キャリアにビット配分と送信パワー配分とをなすことに
より、下り方向のデータ伝送容量を確保することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雑音レベルが変化
するタイミングが既知の雑音環境下において、マルチキ
ャリアを用いてデータ伝送を行うマルチキャリア伝送シ
ステム、マルチキャリア伝送装置及びマルチキャリア伝
送方法に関し、特に、ビット配分切り替えとFDM(Fr
equency Division Multiplex) とを用いたマルチキャリ
ア伝送システム、マルチキャリア伝送装置及びマルチキ
ャリア伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電話線などのメタリックケーブル
で数Mビット/秒の高速データ伝送を可能にするxDS
L(xは、A,S,V,H等の総称)技術に注目が集ま
っている。なかでも特に注目を集めているのがADSL
(Asymmetric Digital Subscriber Line) である。この
ADSLは上りと下りで伝送速度が異なっており、この
非対称性がインターネットアクセスに適している。
【0003】このADSL装置においては、DMT(Di
screte Multi-Tone)と呼ばれる変復調方式を用いてディ
ジタル信号をアナログ信号に変換して送信する。DMT
方式においては、256のキャリアにQAM(Quadratu
re Amplitude/Phase modulation)による変調を行い、変
調したキャリアをフーリエ逆変換を用いて多重化して送
信する。受信側では、多重化された信号から各キャリア
をフーリエ変換を用いて抽出し、QAM変調された信号
に復調を行うことによりデータの高速伝送を可能にす
る。
【0004】しかしながら、日本国においてはTCM
(Time Compression Multiplexing)方式のISDN回線
が既に400万回線以上敷設されている。ADSL用の
回線をISDN用の回線に隣接して設けると、ISDN
回線からの影響によりADSL回線の通信速度を低下さ
せてしまう漏話雑音が発生する。そこで、ケーブルを選
択してISDN用の回線とADSL用の回線とが同一ケ
ーブル束に含まれないように選択することも可能である
が、この場合、オペレータに対する負担が大きすぎる。
そこで、ISDN用の回線とADSL用の回線とを同一
ケーブル束に含ませた際に発生する漏話雑音によらず伝
送容量を確保することができる伝送方法が切望されてい
る。
【0005】図26を用いてADSL回線に隣接する回
線にTCM方式のISDN回線を使用した場合にADS
L装置に発生する漏話雑音について説明する。図26に
はADSL回線において下り方向のデータ伝送を行って
いる時に、TCM−ISDN回線によるデータ伝送によ
りADSL装置の端末側の装置であるATU−R(ADSL
Transceiver Unit-Remote side)に発生する漏話雑音が
示されている。
【0006】TCM方式のISDN回線では、1.25
msec毎に上り方向と下り方向のデータ伝送を交互に
行っている。ADSL回線において下り方向のデータ伝
送を行っている時に、TCM−ISDN回線が上り方向
のデータ伝送を行うと、TCM−ISDN回線からの減
衰前の高出力の信号がADSL回線における減衰した信
号に影響を及ぼし、端末ATU−R側にNEXT(Near
End Cross Talk)、近端漏話が発生する。また、ADS
L回線において下り方向のデータ伝送を行っている時に
TCM−ISDN回線が下り方向のデータ伝送を行う
と、TCM−ISDN回線の信号が減衰したADSL回
線の信号に影響を及ぼし、端末側ATU−R側にFEX
T(Far End Cross Talk) 、遠端漏話が発生する。な
お、同じことは中央局側の装置であるATU−C(ADSL
Tranceiver Unit-Center Side) においてもいえる。
【0007】図27には、上述した漏話雑音の雑音量が
示されている。図27に示されるように近端漏話発生時
の雑音量は、遠端漏話発生時の雑音量よりも多い。これ
はTCM−ISDN回線からの減衰前の高出力の信号が
ADSL回線における減衰した信号に影響を及ぼすから
である。この雑音量の差に注目し近端漏話発生時と遠端
漏話発生時とでデータの伝送量を切り換えて送信する方
式が提案されている。この方式はデュアルビットマップ
方式と呼ばれ、図27に示されるように雑音量の少ない
遠端漏話の発生時にはデータ量を多く送信し、雑音量の
多い近端漏話の発生時にはデータ量を少なく送信する。
【0008】このようにTCM方式のISDN回線と回
線が隣接するADSL装置においては、雑音量が周期的
に変化するため、上り方向と下り方向とで各キャリアの
SNR(Signal to Noise Ratio)を測定し、この測定さ
れたSNRに従ってビット配分を求めるようになってい
る。
【0009】図28を参照しながら従来のADSL装置
の構成について説明する。
【0010】まず、ATU−C300の送信部には、上
位装置から一定速度で送られてくるデータを一時蓄積す
るレートコンバータ301と、雑音レベルの変化するタ
イミングに応じて各キャリアの送信パワー配分及びビッ
ト配分を切り換えて、キャリアにビット配分及び送信パ
ワー配分をなすマッピング部302と、このマッピング
出力である多値QAM(Quadrature Amplitude Modulat
ion)信号を各キャリアで変調多重化するフーリエ逆変換
部303と、この多重化出力をアナログ化して下りアナ
ログ信号として送信するディジタル/アナログ変換部3
04とを有する。
【0011】また、ATU−C300の受信部には、A
TU−R400から伝送されるアナログ信号をディジタ
ル信号に変換するアナログ/ディジタル変換部305
と、このディジタル信号にフーリエ変換を施すフーリエ
変換部306と、雑音レベルの変化するタイミングに応
じてビット配分と送信パワー配分を切り替えて、伝送さ
れてきた信号を復調するデマッピング部307と、ビッ
ト配分の変動によるデータ伝送量の変動を調整し、上位
装置に一定速度でデータを転送するためのレートコンバ
ータ308とを有している。
【0012】また、ATU−R400の送信部には、上
位装置から送られたデータを一時蓄積するレートコンバ
ータ401と、雑音レベルの変化するタイミングに応じ
て各キャリアの送信パワー配分及びビット配分を切り換
えて、キャリアにビット配分及び送信パワー配分をなす
マッピング部402と、このマッピング出力である多値
QAM信号を各キャリアで変調多重化するフーリエ逆変
換部403と、この多重化出力をアナログ化して上り信
号として送信するディジタル/アナログ変換部404と
を有する。
【0013】ATU−R400の受信部には、ATU−
C300から伝送されるアナログ信号をディジタル信号
に変換するアナログ/ディジタル変換部408と、この
ディジタル信号にフーリエ変換を施すフーリエ変換部4
07と、雑音レベルの変化するタイミングに応じてビッ
ト配分と送信パワー配分を切り替えて、伝送されてきた
信号を復調するデマッピング部406と、ビット配分に
よるデータ伝送量の変動を調整し、上位装置に一定速度
でデータを転送するためのレートコンバータ405とを
有している。
【0014】また、ATU−C300及びATU−R4
00には疑似ランダム信号発生部310、409と、ビ
ット・パワー配分計算部312、410とが夫々設けら
れている。また、図29にはビット・パワー配分計算部
312の詳細な構成が示され、図30にはビット・パワ
ー配分計算部410の詳細な構成が示されている。
【0015】ISDNの下り方向送信時には、ATU−
C300には近端漏話NEXTが生じ、ATU−R40
0には遠端漏話FEXTが生じる。また、ISDNの上
り方向送信時には、ATU−C300には遠端漏話FE
XTが生じ、ATU−R400には近端漏話NEXTが
生じる。
【0016】このような雑音環境下において、データ伝
送容量を確保するために疑似ランダム信号発生部31
0、409は、データ伝送に使用する各キャリアに、予
め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次割り当
てた疑似ランダム信号を発生して、フーリエ逆変換部3
03、403にそれぞれ出力し、対向局に出力される。
【0017】ビット・パワー配分計算部312、410
は、対向局側の疑似ランダム信号発生部409、310
により発生した疑似ランダム信号を用いてデータ伝送に
用いる各キャリアに割り当てるビット配分、及び各キャ
リアに使用する送信パワー配分を、近端漏話発生時と遠
端漏話とでそれぞれ求める。
【0018】求められたビット配分及び送信パワー配分
は、自局側のデマッピング部と、対向局側のマッピング
部にそれぞれ記憶される。
【0019】以下に、上述したビット配分及び送信パワ
ー配分とを求める処理フローの詳細な説明を行う。但
し、ATU−C300とATU−R400とでは同一の
処理を行っているので、下り方向のビット配分及び送信
パワー配分とを求める処理についてのみ説明する。
【0020】疑似ランダム信号発生部310は、キャリ
アに割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送
信パワー配分とを算出するトレーニング期間において
は、データ伝送に使用する各キャリアの振幅を、予め定
められた疑似ランダム列に従って割り当てられる所定の
データのビットの並びに応じた振幅に変調してフーリエ
逆変換部303に出力する。
【0021】フーリエ逆変換部303は、振幅の変調さ
れた各キャリアにフーリエ逆変換を施し、各キャリアを
足し合わせた、ディジタル形式で表される電圧値を出力
する。また、ディジタル/アナログ変換部304は、デ
ィジタル形式の電圧値を実際の電圧値であるアナログ信
号に変換して回線に出力する。
【0022】ATU−R400は、ATU−C300よ
り送られたアナログ信号をアナログ/ディジタル変換部
408にてディジタル形式で表される電圧値に変換す
る。そして、フーリエ変換部407でディジタル形式の
電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調された各キャ
リアを取り出す。
【0023】フーリエ変換部407で取り出された各キ
ャリアはビット・パワー配分計算部410に出力され
る。
【0024】ビット・パワー配分計算部410では、ま
ず、下り方向SNR評価部414にて各キャリアのSN
R値をNEXT発生時と、FEXT発生時とでそれぞれ
複数算出し、各キャリアのSNRの平均値を算出する。
図31のAには下り方向SNR評価部414にて評価さ
れたFEXT発生時のSNRの平均値及びNEXT発生
時のSNRの平均値が示されている。下り方向SNR評
価部414は、算出したNEXT発生時のSNR平均値
をNEXT SNR415に、FEXT発生時のSNR
平均値をFEXT SNR415にそれぞれ保持する。
【0025】ビット・パワー配分テーブル計算部416
は、測定した各キャリアのSNR平均値により雑音レベ
ル毎に各キャリアのビット配分及び送信パワー配分を算
出し、算出したビット配分及び送信パワー配分をデマッ
ピング部406に出力して記憶する共にマッピング部4
02に出力する。図31のBには下り方向SNR評価部
414で評価されたSNRの平均値に従って各キャリア
のビット配分を決定している状態が概念的に示されてい
る。
【0026】マッピング部402は、データ伝送に用い
るキャリアに割り当てるビット配分及びキャリアに使用
する送信パワー配分とを算出するトレーニング期間にお
いては、ビット・パワー配分計算部410により算出さ
れたビット配分及び送信パワー配分の情報を所定のキャ
リアに所定のビット数ずつ割り当て、フーリエ逆変換部
403に出力する。
【0027】フーリエ逆変換部403は、マッピング部
402から送られた所定のキャリアにフーリエ逆変換を
施し、ディジタル形式で表された電圧値を出力する。デ
ィジタル/アナログ変換部404はディジタル形式で表
された電圧値により実際の電圧値であるアナログ信号を
生成し、回線に出力する。
【0028】ATU−C300は、ATU−R400よ
り送られたアナログ信号をディジタル/アナログ変換部
304にてディジタル形式で表される電圧値に変換す
る。そして、フーリエ変換部306でディジタル形式の
電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調された各キャ
リアを取り出す。
【0029】デマッピング部307は、所定のビット数
ずつ割り当てられた所定のキャリアからビット配分及び
送信パワー配分の情報を取り出し、取り出したビット配
分及び送信パワー配分の情報をマッピング部302に出
力して記憶する。
【0030】上述の如き処理により算出された2種類の
ビット配分及び送信パワー配分を用いて、マッピング部
302、402が、データ伝送時に発生する雑音レベル
に応じたビット配分及び送信パワー配分を選択して、各
キャリアにビット配分及び送信パワー配分をなす。ま
た、デマッピング部307、406が、対向局で雑音レ
ベルに応じてなされたビット配分及び送信パワー配分と
同一のビット配分及び送信パワー配分を用いてキャリア
に割り当てられたデータを取り出す。
【0031】更に、ATU−C300には、雑音同期ト
ーン発生部311を有し、ATU−R400にはクロッ
ク検出部411と、ビット・パワー配分選択部412と
を有する。
【0032】ATU−C300側のクロックは雑音レベ
ルの変化するタイミングに同期したクロックであり、こ
の場合、雑音レベルの変化するタイミングは既知である
とする。例えば、雑音がTCM方式のISDN回線から
の漏話である場合、近端漏話と遠端漏話とが1.25m
sec毎に発生するため、各キャリアのSNRも1.2
5msec毎に変化する。そのため、ATU−C300
の送信部では雑音レベルの変化するタイミングに同期し
た周期1.25msecで振幅に変化するクロックを受
けてATU−R400の受信部に当該クロックを送信す
ることが必要となる。そこで、雑音同期トーン発生部3
11で当該クロックに同期して信号レベルを変化させた
雑音同期トーン信号を発生させてATU−R400に送
信している。より詳細には、雑音同期トーン発生部31
1は、雑音レベルの変化するタイミングに同期したクロ
ックにより、所定のキャリアの振幅を、雑音レベルの変
化するタイミングに同期して変化させフーリエ逆変換部
303に出力している。
【0033】クロック検出部411は、フーリエ変換部
407により取り出された、所定のキャリアの振幅の変
化により雑音レベルの変化するタイミングを検出し、検
出した雑音レベルの変化するタイミングをビット・パワ
ー配分選択部412に送る。
【0034】ビット・パワー配分選択部412は、クロ
ック検出部411からの通知により雑音レベルの変化す
るタイミングを認識し、マッピング部402に、記憶し
た2種類のビット配分及び送信パワー配分のうち、雑音
レベルに応じたデータ伝送を行うために使用するビット
配分及び送信パワー配分の指定を行う。また、デマッピ
ング部406に、記憶した2種類のビット配分及び送信
パワー配分のうち、データの復調に用いる、ATU−C
300で雑音レベルに応じて使用されたビット配分及び
送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分
の指定を行う。図32には、345のシンボルからなる
ハイパーフレームの構成が示されている。図32に示さ
れた点線Aより左側のシンボルは、ISDN回線からの
漏話雑音が小さく(遠端漏話発生)、キャリアにビット
を多く割り当てることができるシンボルである。また、
図32に示された点線AとBとに挟まれたシンボルは、
ISDN回線からの漏話雑音が大きく(遠端漏話発
生)、キャリアに少しのビットしか割り当てることがで
きないシンボルである。ISDNからの遠端漏話発生タ
イミングに同期して0シンボルから送信を開始すると、
図32に示されるように345番目のシンボルの受信タ
イミングとISDNからの漏話雑音の切り替わるタイミ
ングとが同期する。従って、次の346番目のシンボル
からISDNからの遠端漏話発生タイミングに同期して
シンボルの送信を行うことができる。ビット・パワー配
分選択部412には、シンボルの送信順毎に2種類のビ
ット配分及び送信パワー配分のうち、何れのビット配分
及び送信パワー配分を使用すればよいのかが記憶されて
いる。
【0035】また、ATU−C300、ATU−R40
0共にエコーキャンセラ部313、413を有してい
る。データの伝送容量を向上させるためは図33に示さ
れるように上りと下りのデータ伝送に使用する周波数帯
域を一部重複させる。このためエコーキャンセラ部を設
けて反射の影響をキャンセルするようにしている。
【0036】なお、フーリエ逆変換部には、疑似ランダ
ム信号発生部と、雑音同期トーン発生部と、マッピング
部からの信号が出力されるが、それぞれの装置から出力
される信号が同時にフーリエ逆変換部に入力されること
はない。即ち、フーリエ逆変換部は異なる時間で入力さ
れる信号にフーリエ逆変換を施し、ディジタル/アナロ
グ変換部に出力する。なお、上述した各装置は図示しな
いシーケンサにより制御されている。このシーケンサの
制御により疑似ランダム信号発生部、雑音同期トーン発
生部は所定の信号出力タイミングとなると、フーリエ逆
変換部に信号を出力する。また、フーリエ逆変換部はシ
ーケンサにより次にどの装置から信号が入力されるのか
を認識している。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エコー
キャンセラを用いると装置の構成が複雑になり、高価に
なるという問題点がある。
【0038】そこで、ビットマップ方式の特徴を生かし
てデータ伝送容量を確保しつつ、簡易な構成を取ること
ができる伝送方式が望まれている。
【0039】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、雑音レベルの変化するタイミングが既知の雑音環
境下において伝送容量を確保しつつ、簡易な構成を取る
ことができるマルチキャリア伝送システム、マルチキャ
リア伝送装置及びマルチキャリア伝送方法を提供するこ
とを目的とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め本発明のマルチキャリア伝送システムは、雑音レベル
の変化するタイミングが既知の雑音環境下において、第
1及び第2の通信局相互間でマルチキャリアを用いたデ
ータ伝送を行うマルチキャリア伝送システムであって、
第1の通信局は、第1の周波数帯域を用いて行うデータ
伝送のビットレートを雑音レベルの変化するタイミング
に応じて切り換えて、第2の通信局にデータを送信する
第1の送信手段を有し、第2の通信局は、第2の周波数
帯域を用いて行うデータ伝送のビットレートを雑音レベ
ルの変化するタイミングに応じて切り換えて、第1の通
信局にデータを送信する第2の送信手段を有し、第1の
通信局から第2の通信局への第1の方向のデータ伝送時
に発生する雑音が大きい期間では、第2の送信手段が第
2の周波数帯域を用いて行う第2の通信局から第1の通
信局への第2の方向のデータ伝送のビットレートを、第
1の送信手段が第1の周波数帯域を用いて行う第1の方
向のデータ伝送のビットレートよりも高くなるようにし
たことを特徴とする。
【0041】上記のマルチキャリア伝送システムは、第
2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間
では、第1の送信手段が第1の周波数帯域を用いて行う
第1の方向へのデータ伝送のビットレートを、第2の送
信手段が第2の周波数帯域を用いて行う第2の方向への
データ伝送のビットレートよりも高くなるようにしたこ
とを特徴とする。
【0042】上記の第1の送信手段は、第1の方向への
データ伝送時に発生する雑音が大きい期間に行うデータ
伝送のビットレートよりも第2の方向へのデータ伝送時
に発生する雑音が大きい期間に行うデータ伝送のビット
レートが高くなるように第1の周波数帯域のキャリアを
用いてデータ伝送を行うことを特徴とする。
【0043】上記の第2の送信手段は、第2の方向への
データ伝送時に発生する雑音が大きい期間に行うデータ
伝送のビットレートよりも第1の方向へのデータ伝送時
に発生する雑音が大きい期間に行うデータ伝送のビット
レートが高くなるように第2の周波数帯域のキャリアを
用いてデータ伝送を行うことを特徴とする。
【0044】上記の第1の送信手段は、第1の方向への
データ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の方向
にデータを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割
り当てるビット配分及び第1の周波数帯域の各キャリア
に使用する送信パワー配分と、第2の方向へのデータ伝
送時に発生する雑音が大きい期間に第1の方向にデータ
を搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てる
ビット配分及び第1の周波数帯域の各キャリアに使用す
る送信パワー配分とを記憶した第1の記憶手段と、第1
の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パワー配分
とを読み出し、雑音レベルの変化するタイミングに従っ
て第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
期間のビットレートよりも第2の方向へのデータ伝送時
に発生する雑音が大きい期間のビットレートが高くなる
ように第1の周波数帯域の各キャリアにビット配分及び
送信パワー配分をなす第1の変調手段とを含むことを特
徴とする。
【0045】上記の第2の送信手段は、第1の方向への
データ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の方向
にデータを搬送する第2の周波数帯域の各キャリアに割
り当てるビット配分及び第2の周波数帯域の各キャリア
に使用する送信パワー配分と、第2の方向へのデータ伝
送時に発生する雑音が大きい期間に第2の方向にデータ
を搬送する第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てる
ビット配分及び第2の周波数帯域の各キャリアに使用す
る送信パワー配分とを記憶した第2の記憶手段と、第2
の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パワー配分
とを読み出し、雑音レベルの変化するタイミングに従っ
て第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
期間のビットレートよりも第1の方向へのデータ伝送時
に発生する雑音が大きい期間のビットレートが高くなる
ように第2の周波数帯域の各キャリアにビット配分及び
送信パワー配分をなす第2の変調手段とを含むことを特
徴とする。
【0046】上記の第1の通信局は、第1の方向へのデ
ータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の通信局
から伝送される第2の周波数帯域の各キャリアに割り当
てられたビット配分及び第2の周波数帯域の各キャリア
に使用された送信パワー配分と、第2の方向へのデータ
伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の通信局から
伝送される第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てら
れたビット配分及び第2の周波数帯域の各キャリアに使
用された送信パワー配分とを記憶した第3の記憶手段
と、第3の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
ワー配分を読み出し、雑音の変化するタイミングに従っ
て第2の通信局でなされたビット配分及び送信パワー配
分と同一のビット配分及び送信パワー配分を用いて、第
2の通信局から送信されたデータを復調する第1の復調
手段とを含む第1の受信手段を有することを特徴とす
る。
【0047】上記の第2の通信局は、第1の方向へのデ
ータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の通信局
から伝送される第1の周波数帯域の各キャリアに割り当
てられたビット配分及び第1の周波数帯域の各キャリア
に使用された送信パワー配分と、第2の方向へのデータ
伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の通信局から
伝送される第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てら
れたビット配分及び第1の周波数帯域の各キャリアに使
用された送信パワー配分とを記憶した第4の記憶手段
と、第4の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
ワー配分を読み出し、雑音レベルの変化するタイミング
に従って第1の通信局でなされたビット配分及び送信パ
ワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を用い
て、第1の通信局から送信されたデータを復調する第2
の復調手段とを含む第2の受信手段を有することを特徴
とする。
【0048】上記の第2の通信局は、第2の方向へのデ
ータ伝送に用いる第2の周波数帯域の各キャリアに、予
め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次割り当
てた疑似ランダム信号を発生し、第2の送信手段に出力
する第2の疑似ランダム信号発生手段を有し、第1の通
信局は、第1の受信手段にて受信した疑似ランダム信号
を用いて第2の方向のデータ伝送に用いる第2の周波数
帯域の各キャリアの信号対雑音比の平均値を、第2の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間と、第
1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間
で2種類算出する第1の信号対雑音比算出手段と、第1
の信号対雑音比算出手段により算出された各キャリアの
信号対雑音比の平均値を用いて、第2の周波数帯域の各
キャリアに割り当てられるビット配分及び各キャリアに
使用される送信パワー配分を、第2の方向へのデータ伝
送時に発生する雑音が大きい期間と、第1の方向へのデ
ータ伝送時に発生する雑音が大きい期間で2種類算出す
る第1のビット、パワー配分算出手段とを有し、第1の
ビット、パワー配分算出手段にて算出された2種類のビ
ット配分及び送信パワー配分の情報を第3の記憶手段に
て記憶すると共に第1の変調手段に出力して第1の送信
手段により第2の通信局に出力するようにし、第1の変
調手段は、キャリアに割り当てるビット配分及び送信パ
ワー配分とを評価するトレーニング期間においては、第
1のビット、パワー配分算出手段にて算出された2種類
のビット配分及び送信パワー配分の情報を所定のキャリ
アに所定のビット数ずつ割り当てるようにし、第2の通
信局は、第1の通信局からの所定のキャリアを第2の受
信手段にて受信すると共に第2の復調手段にて所定のキ
ャリアから2種類のビット配分及び送信パワー配分の情
報を取り出し、取り出した2種類のビット配分及び送信
パワー配分の情報を第2の記憶手段に出力して記憶する
ようにしたことを特徴とする。
【0049】上記の第1の通信局は、第1の方向へのデ
ータ伝送に用いる第1の周波数帯域の各キャリアに、予
め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次割り当
てた疑似ランダム信号を発生し、第1の送信手段に出力
する第1の疑似ランダム信号発生手段を有し、第2の通
信局は、第2の受信手段にて受信した疑似ランダム信号
を用いて第1の方向のデータ伝送に用いる第1の周波数
帯域の各キャリアの信号対雑音比の平均値を、第1の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間と、第
1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が小さい期間
とで2種類算出する第2の信号対雑音比算出手段と、第
2の信号対雑音比算出手段により算出された各キャリア
の信号対雑音比の平均値を用いて、第1の周波数帯域の
各キャリアに割り当てられるビット配分及び各キャリア
に使用される送信パワー配分を、第1の方向へのデータ
伝送時に発生する雑音が大きい期間と、第1の方向への
データ伝送時に発生する雑音が小さい期間とで2種類算
出する第2のビット、パワー配分算出手段とを有し、第
2のビット、パワー配分算出手段にて算出された2種類
のビット配分及び送信パワー配分の情報を第4の記憶手
段にて記憶すると共に第2の変調手段に出力して第2の
送信手段により第1の通信局に送信するようにし、第2
の変調手段は、キャリアに割り当てるビット配分及び送
信パワー配分とを評価するトレーニング期間において
は、第2のビット、パワー配分算出手段にて算出された
2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報を所定の
キャリアに所定のビット数ずつ割り当てるようにし、第
1の通信局は、第2の通信局からの所定のキャリアを第
1の受信手段にて受信すると共に第1の復調手段にて所
定のキャリアから2種類のビット配分及び送信パワー配
分の情報を取り出し、取り出した2種類のビット配分及
び送信パワー配分の情報を第1の記憶手段に出力して記
憶するようにしたことを特徴とする。
【0050】上記の第1の通信局は、第1の送信手段の
後段に、データを乗せた第1の周波数帯域のキャリアに
より第2の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除
く第1のフィルタ手段と、第2の受信手段の前段に、第
2の通信局より送られた第2の周波数帯域のキャリアに
より第1の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除
く第2のフィルタ手段とを有することを特徴とする。
【0051】上記の第2の通信局は、第2の送信手段の
前段に、データを乗せた第2の周波数帯域のキャリアに
より第1の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除
く第3のフィルタ手段と、第2の受信手段の後段に、第
1の通信局より送られた第1の周波数帯域のキャリアに
より第2の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除
く第4のフィルタ手段とを有することを特徴とする。
【0052】上記の第1の通信局は、雑音レベルの変化
するタイミングに同期して所定のキャリアの振幅を変化
させたクロック信号を発生するクロック信号発生手段を
有し、第1の送信手段にてクロック信号発生手段からの
クロック信号を第2の通信局に送信するようにし、第2
の通信局は、第1の通信局から送られ、第2の受信手段
にて受信したクロック信号の振幅の変化により雑音レベ
ルの変化するタイミングを検出するクロック検出手段
と、クロック検出手段により検出した雑音レベルの変化
するタイミングにより第2の変調手段に、第2の記憶手
段に記憶した2種類のビット配分及び送信パワー配分の
うち、雑音レベルに応じたデータ伝送を行うために使用
するビット配分及び送信パワー配分の指定を行い、第2
の復調手段に、第4の記憶手段に記憶した2種類のビッ
ト配分及び送信パワー配分のうち、データの復調に用い
る、第1の通信局で雑音レベルに応じて使用されたビッ
ト配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信
パワー配分の指定を行うビット・パワー配分選択手段と
を有することを特徴とする。
【0053】本発明のマルチキャリア伝送システムは、
雑音レベルの変化するタイミングが既知の雑音環境下に
おいて、第1及び第2の通信局間相互でマルチキャリア
を用いたデータ伝送を行うマルチキャリア伝送システム
であって、第1の通信局は、上位装置から転送されたデ
ータを一時的に蓄える第1の一時記憶手段と、データを
搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てるビ
ット配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分とを
第1の通信局から第2の通信局へのデータ伝送である第
1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間
と、第2の通信局から第1の通信局へのデータ伝送であ
る第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
期間の2種類記憶した第1の記憶手段と、第1の記憶手
段に記憶された2種類のビット配分及び送信パワー配分
と、第1の一時記憶手段に記憶されたデータとを読み出
し、データ伝送時の雑音レベルに応じて第1の周波数帯
域の各キャリアに割り当てるビット配分及び各キャリア
に使用する送信パワー配分を選択し、各キャリアの振幅
を、選択したビット配分及び送信パワー配分と各キャリ
アに割り当てるデータのビットの並びとに応じた振幅に
変調する第1の変調手段と、第1の変調手段にて振幅を
変調された第1の周波数帯域の各キャリアを足し合わ
せ、ディジタル形式で表された電圧値を出力する第1の
フーリエ逆変換手段と、第1のフーリエ逆変換手段によ
り出力されるディジタル形式で表された電圧値をアナロ
グ信号に変換し、回線に出力する第1のアナログ変換手
段とを有する送信段と、第1のアナログ変換手段により
回線に出力された第1の周波数帯域のキャリアにより第
2の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第1
のフィルタ手段とを有し、第1の変調手段により、第1
の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間の
ビットレートよりも第2の方向へのデータ伝送時に発生
する雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように
第1の周波数帯域の各キャリアにビット配分及び送信パ
ワー配分をなすようにしたことを特徴とする。
【0054】上記の第2の通信局は、上位装置から転送
されたデータを一時的に蓄える第2の一時記憶手段と、
データを搬送する第2の周波数帯域の各キャリアに割り
当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー
配分とを第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が
大きい期間と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間の2種類記憶した第2の記憶手段と、
第2の記憶手段に記憶された2種類のビット配分及び送
信パワー配分と、第2の一時記憶手段に記憶されたデー
タとを読み出し、データ伝送時の雑音レベルに応じて第
2の周波数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分及
び各キャリアに使用する送信パワー配分を選択し、各キ
ャリアの振幅を、選択したビット配分及び送信パワー配
分と各キャリアに割り当てるビットの並びとに応じた振
幅に変調する第2の変調手段と、第2の変調手段にて振
幅を変調された第2の周波数帯域の各キャリアを足し合
わせ、ディジタル形式で表された電圧値を出力する第2
のフーリエ逆変換手段と、第2のフーリエ逆変換手段に
より出力されるディジタル形式で表された電圧値をアナ
ログ信号に変換し、回線に出力する第2のアナログ変換
手段とを有する送信段と、第2のアナログ変換手段によ
り回線に出力された第2の周波数帯域のキャリアにより
第1の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第
3のフィルタ手段とを有し、第2の変調手段により、第
2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間
のビットレートよりも第1の方向へのデータ伝送時に発
生する雑音が大きい期間のビットレートが高くなるよう
に第2の周波数帯域の各キャリアにビット配分及び送信
パワー配分をなすようにしたことを特徴とする。
【0055】上記の第1の通信局は、第2の通信局から
第2の周波数帯域のキャリアを用いて送られるアナログ
信号をディジタル形式で表される電圧値に変換する第1
のディジタル変換手段と、第1のディジタル変換手段か
らのディジタル形式で表された電圧値にフーリエ変換を
施し、振幅の変調された第2の周波数帯域の各キャリア
を取り出す第1のフーリエ変換手段と、第2の通信局か
ら送信されてくる第2の周波数帯域の各キャリアに割り
当てられたビット配分及び各キャリアに使用された送信
パワー配分とを第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間と、第2の方向へのデータ伝送時に発
生する雑音が大きい期間の2種類記憶した第3の記憶手
段と、第3の記憶手段から2種類のビット配分及び送信
パワー配分を読み出し、第2の通信局にて雑音レベルの
変化するタイミングに応じてなされたビット配分及び送
信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を
用いて、第1のフーリエ変換手段からの第2の周波数帯
域の各キャリアに割り当てられたデータを取り出す第1
の復調手段と、データの出力量を一定とするため、第1
の復調手段により取り出されたデータを一時的に蓄える
第3の一時記憶手段とを有する受信段と、受信段の前段
に第2の通信局から送られる第2の周波数帯域の各キャ
リアにより第1の周波数帯域に発生するサイドローブを
取り除く第2のフィルタ手段とを有することを特徴とす
る。
【0056】上記の第2の通信局は、第1の通信局から
第1の周波数帯域のキャリアを用いて送られるアナログ
信号をディジタル形式で表される電圧値に変換する第2
のディジタル変換手段と、第2のディジタル変換手段か
らのディジタル形式で表された電圧値にフーリエ変換を
施し、振幅の変調された第1の周波数帯域の各キャリア
を取り出す第2のフーリエ変換手段と、第1の通信局か
ら送信されてくる第1の周波数帯域の各キャリアに割り
当てられたビット配分及び各キャリアに使用された送信
パワー配分とを第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間と、第2の方向へのデータ伝送時に発
生する雑音が大きい期間の2種類記憶した第4の記憶手
段と、第4の記憶手段から2種類のビット配分及び送信
パワー配分を読み出し、第1の通信局にて雑音レベルの
変化するタイミングに応じてなされたビット配分及び送
信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を
用いて、第2のフーリエ変換手段からの第1の周波数帯
域の各キャリアに割り当てられたデータを取り出す第2
の復調手段と、データの出力量を一定とするため、第2
の復調手段により取り出されたデータを一時的に蓄える
第4の一時記憶手段とを有する受信段と、受信段の前段
に第1の通信局から送られる第1の周波数帯域の各キャ
リアにより第2の周波数帯域に発生するサイドローブを
取り除く第4のフィルタ手段とを有することを特徴とす
る。
【0057】上記の第2の通信局は、第2の方向へのデ
ータ伝送に用いる第2の周波数帯域の各キャリアの振幅
を、予め定められた疑似ランダム列に従って割り当てら
れる所定のデータのビットの並びに応じた振幅に変調
し、第2のフーリエ逆変換手段に出力する第2の疑似ラ
ンダム信号発生手段を有し、第1の通信局は、第1のフ
ーリエ変換手段により取り出された、振幅の変調された
第2の周波数帯域の各キャリアを用いて第2の方向への
データ伝送に用いる第2の周波数帯域の各キャリアの信
号対雑音比の平均値を、第2の方向へのデータ伝送時に
発生する雑音が大きい期間と、第1の方向へのデータ伝
送時に発生する雑音が大きい期間で2種類算出する第1
の信号対雑音比算出手段と、第1の信号対雑音比算出手
段により算出された各キャリアの信号対雑音比の平均値
を用いて、第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てら
れるビット配分及び各キャリアに使用される送信パワー
配分を、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が
大きい期間と、第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間で2種類算出する第1のビット、パワ
ー配分算出手段とを有し、第1のビット、パワー配分算
出手段にて算出された2種類のビット配分及び送信パワ
ー配分の情報を第3の記憶手段にて記憶すると共に第1
の変調手段に出力して第2の通信局に出力するように
し、第1の変調手段は、各キャリアに割り当てるビット
配分及び送信パワー配分とを評価するトレーニング期間
においては、所定のキャリアの振幅を、キャリアに割り
当てるデータのビットの並びに応じた振幅に変調するこ
とにより、第1のビット、パワー配分算出手段にて算出
された2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報を
所定のキャリアに所定のビット数ずつ割り当て第1のフ
ーリエ逆変換手段に出力するようにし、第2の通信局
は、第2の復調手段にて第2のフーリエ変換手段にて取
り出された、振幅の変調された所定のキャリアから2種
類のビット配分及び送信パワー配分の情報を取り出し、
取り出した2種類のビット配分及び送信パワー配分の情
報を第2の記憶手段に出力して記憶するようにしたこと
を特徴とする。
【0058】上記の第1の通信局は、第1の方向へのデ
ータ伝送に用いる第1の周波数帯域の各キャリアの振幅
を、予め定められた疑似ランダム列に従って割り当てら
れる所定のデータのビットの並びに応じた振幅に変調
し、第1のフーリエ逆変換手段に出力する第1の疑似ラ
ンダム信号発生手段を有し、第2の通信局は、第2のフ
ーリエ変換手段により取り出された、振幅の変調された
第1の周波数帯域の各キャリアを用いて第1の方向のデ
ータ伝送に用いる第1の周波数帯域の各キャリアの信号
対雑音比の平均値を、第1の方向へのデータ伝送時に発
生する雑音が大きい期間と、第1の方向へのデータ伝送
時に発生する雑音が小さい期間とで2種類算出する第2
の信号対雑音比算出手段と、第2の信号対雑音比算出手
段により算出された各キャリアの信号対雑音比の平均値
を用いて、第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てら
れるビット配分及び各キャリアに使用される送信パワー
配分を、第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が
大きい期間と、第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が小さい期間とで2種類算出する第2のビット、パ
ワー配分算出手段とを有し、第2のビット、パワー配分
算出手段にて算出された2種類のビット配分及び送信パ
ワー配分の情報を第4の記憶手段にて記憶すると共に第
2の変調手段に出力して第1の通信局に出力するように
し、第2の変調手段は、各キャリアに割り当てるビット
配分及び送信パワー配分とを評価するトレーニング期間
においては、所定のキャリアの振幅を、キャリアに割り
当てるデータのビットの並びに応じた振幅に変調するこ
とにより、第2のビット、パワー配分算出手段にて算出
された2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報を
所定のキャリアに所定のビット数ずつ割り当て第2のフ
ーリエ逆変換手段に出力するようにし、第1の通信局
は、第1の復調手段にて第1のフーリエ変換手段にて取
り出された、振幅の変調された所定のキャリアから2種
類のビット配分及び送信パワー配分の情報を取り出し、
取り出した2種類のビット配分及び送信パワー配分の情
報を第1の記憶手段に出力して記憶するようにしたこと
を特徴とする。
【0059】上記の第1の通信局は、雑音レベルの変化
するタイミングに同期して所定のキャリアの振幅を変化
させた雑音同期信号を発生し、第1のフーリエ逆変換手
段に出力する雑音同期信号発生手段を有し、第2の通信
局は、第2のフーリエ変換手段により取り出される所定
のキャリアの振幅の変化により雑音レベルの変化するタ
イミングを検出するタイミング検出手段と、タイミング
検出手段により検出した雑音レベルの変化するタイミン
グにより第2の変調手段に、第2の記憶手段に記憶した
2種類のビット配分及び送信パワー配分のうち、雑音レ
ベルに応じたデータ伝送を行うために使用するビット配
分及び送信パワー配分の指定を行い、第2の復調手段
に、第4の記憶手段に記憶した2種類のビット配分及び
送信パワー配分のうち、データの復調に用いる、第1の
通信局で雑音レベルに応じて使用されたビット配分及び
送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分
の指定を行うビット・パワー配分選択手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0060】上記の第1の周波数帯域は高周波数帯域で
あり、第2の周波数帯域は低周波数帯域であることを特
徴とする。
【0061】上記の第2の周波数帯域は低周波数帯域で
あり、第1の周波数帯域は高周波数帯域であることを特
徴とする。
【0062】本発明のマルチキャリア伝送システムは、
第1の方向へのデータ伝送に用いる周波数帯域と第2の
方向へのデータ伝送に用いる周波数帯域とを分離し、第
1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間
では、第2の周波数帯域を用いて伝送する第2の方向の
ビットレートを、第1の周波数帯域を用いて伝送する第
1の方向のビットレートよりも高くし、第2の方向への
データ伝送時に発生する雑音が大きい期間では、第1の
周波数帯域を用いて伝送する第1の方向のビットレート
を、第2の周波数帯域を用いて伝送する第2の方向のビ
ットレートよりも高くすることにより、既存の周波数分
割方式を用いた通信方式との互換性を保ちつつ、雑音レ
ベルの変化する雑音環境下において通信性能を大幅に向
上させることができる。また、第1の方向と第2の方向
のデータ伝送に用いる周波数帯域を分離しているので、
互いの漏話が存在せず、エコーキャンセラなどの複雑な
装置を設ける必要がない。
【0063】また、第1の通信局において、第1の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の
方向にデータを搬送する第1の周波数帯域のキャリアに
割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑
音が大きい期間に第1の方向にデータを搬送する第1の
周波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、第1の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第2の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第1
の周波数帯域のキャリアにビット配分をなすことによ
り、雑音レベルの変化する雑音環境下において第1の方
向の伝送容量を確保することができる。
【0064】また、第2の通信局において、第1の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の
方向にデータを搬送する第2の周波数帯域のキャリアに
割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑
音が大きい期間に第2の方向にデータを搬送する第2の
周波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、第2の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第2
の周波数帯域のキャリアにビット配分をなすことによ
り、雑音レベルの変化する雑音環境下において第2の方
向の伝送容量を確保することができる。
【0065】また、第1の通信局において、第2の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の
通信局側から伝送される第2の周波数帯域のキャリアに
割り当てられるビット配分及び各キャリアに使用する送
信パワー配分と、第1の方向へのデータ伝送時に発生す
る雑音が大きい期間に第2の通信局側から伝送される第
2の周波数帯域のキャリアに割り当てられるビット配分
及び各キャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、
2種類のビット配分及び送信パワー配分から、第2の通
信局で雑音レベルの変化するタイミングに応じてなされ
たビット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及
び送信パワー配分を用いて第2の通信局側から送信され
たデータを復調することにより、雑音レベルの変化によ
り第2の通信局側から送信されるデータの伝送容量が変
動しても、第1の通信局側でデータを復調することがで
きる。
【0066】また、第2の通信局において、第2の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の
通信局から伝送される第1の周波数帯域のキャリアに割
り当てられるビット配分及び各キャリアに使用する送信
パワー配分と、第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間に第1の通信局から伝送される第1の
周波数帯域のキャリアに割り当てられるビット配分及び
各キャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、2種
類のビット配分及び送信パワー配分から、第1の通信局
で周期的に変化する雑音の周期に応じてなされたビット
配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パ
ワー配分を用いて第1の通信局から送信されたデータを
復調することにより、雑音レベルの変化により第2の通
信局から送信されるデータの伝送容量が変動しても、第
2の通信局でデータを復調することができる。
【0067】また、第2の通信局にて、第2の方向のデ
ータ伝送に用いる第2の周波数帯域の各キャリアに、予
め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次割り当
てた疑似ランダム信号を発生して第1の通信局に送信
し、第1の通信局にて、この疑似ランダム信号を用いて
第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット
配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出す
ることにより、雑音レベルに応じたビット配分及び送信
パワー配分を算出することができる。
【0068】また、第1の通信局にて、第1の方向のデ
ータ伝送に用いる第1の周波数帯域の各キャリアに、予
め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次割り当
てた疑似ランダム信号を発生して第2の通信局に送信
し、第2の通信局にて、この疑似ランダム信号を用いて
第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット
配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出す
ることにより、雑音レベルに応じたビット配分及び送信
パワー配分を算出することができる。
【0069】本発明のマルチキャリア伝送装置は、雑音
レベルの変化するタイミングが既知の雑音環境下におい
て、マルチキャリアを用いてデータ伝送を行うマルチキ
ャリア伝送装置であって、雑音がマルチキャリア伝送装
置側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレート
よりも雑音が通信相手局側で大きくなる期間に行うデー
タ伝送のビットレートが高くなるように第1の周波数帯
域の各キャリアを用いてデータを送信する送信手段を有
することを特徴とする。
【0070】上記の送信手段は、雑音がマルチキャリア
伝送装置側で大きい期間にデータを搬送する第1の周波
数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分及び各キャ
リアに使用する送信パワー配分と、雑音が通信相手局側
で大きい期間にデータを搬送する第1の周波数帯域の各
キャリアに割り当てるビット配分及び各キャリアに使用
する送信パワー配分とを記憶した第1の記憶手段と、第
1の記憶手段に記憶した2種類のビット配分及び送信パ
ワー配分とを読み出し、雑音レベルの変化するタイミン
グに従って雑音がマルチキャリア伝送装置側で大きくな
る期間に行うデータ伝送のビットレートよりも雑音が通
信相手局側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビット
レートが高くなるように第1の周波数帯域の各キャリア
にビット配分及び送信パワー配分とをなす変調手段とを
含むことを特徴とする。
【0071】上記のマルチキャリア伝送装置は、雑音が
マルチキャリア伝送装置側で大きい期間に通信相手局か
ら伝送される第2の周波数帯域の各キャリアに割り当て
られたビット配分及び各キャリアに使用される送信パワ
ー配分と、雑音が通信相手局側で大きい期間に通信相手
局から伝送される第2の周波数帯域の各キャリアに割り
当てられたビット配分及び各キャリアに使用される送信
パワー配分とを記憶した第2の記憶手段と、第2の記憶
手段から2種類のビット配分及び送信パワー配分とを読
み出し、雑音の変化するタイミングに従って通信相手局
にてなれたビット配分及び送信パワー配分と同一のビッ
ト配分及び送信パワー配分を用いて通信相手局から伝送
される信号を復調する復調手段とを含む受信手段を有す
ることを特徴とする。
【0072】上記のマルチキャリア伝送装置は、送信手
段の後段に、データを乗せた第1の周波数帯域のキャリ
アから第2の周波数帯域に発生するサイドローブを取り
除く第1のフィルタ手段と、受信手段の前段に、通信相
手局から送られた第2の周波数帯域のキャリアから第1
の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第2の
フィルタ手段とを有することを特徴とする。
【0073】本発明のマルチキャリア伝送装置は、雑音
レベルの変化するタイミングが既知の雑音環境下におい
て、マルチキャリアを用いてデータ伝送を行うマルチキ
ャリア伝送装置であって、上位装置から転送されたデー
タを一時的に蓄える第1の一時記憶手段と、データを搬
送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てるビッ
ト配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分とを雑
音がマルチキャリア伝送装置側で大きい期間と、雑音が
通信相手局側で大きい期間とで2種類記憶した第1の記
憶手段と、第1の記憶手段に記憶された2種類のビット
配分及び送信パワー配分と、第1の一時記憶手段に記憶
されたデータとを読み出し、データ伝送時の雑音レベル
に応じて第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てるビ
ット配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を選
択し、各キャリアの振幅を、選択したビット配分及び送
信パワー配分と各キャリアに割り当てるデータのビット
の並びとに応じた振幅に変調する変調手段と、第1の変
調手段にて振幅を変調された第1の周波数帯域の各キャ
リアを足し合わせ、ディジタル形式で表された電圧値を
出力するフーリエ逆変換手段と、フーリエ逆変換手段に
より出力されるディジタル形式で表された電圧値をアナ
ログ信号に変換し、回線に出力するアナログ変換手段と
を有する送信段と、アナログ変換手段により回線に出力
された第1の周波数帯域のキャリアにより第2の周波数
帯域に発生するサイドローブを取り除く第1のフィルタ
手段とを有し、変調手段により、雑音レベルの変化する
タイミングに従って雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きい期間のビットレートよりも通信相手局側で大きい
期間のビットレートが高くなるように第1の周波数帯域
の各キャリアにビット配分及び送信パワー配分をなすよ
うにしたことを特徴とする。
【0074】上記のマルチキャリア伝送装置は、通信相
手局から第2の周波数帯域のキャリアを用いて送られる
アナログ信号をディジタル形式で表される電圧値に変換
するディジタル変換手段と、ディジタル変換手段からの
ディジタル形式で表された電圧値にフーリエ変換を施
し、振幅の変調された第2の周波数帯域の各キャリアを
取り出すフーリエ変換手段と、通信相手局から送信され
てくる第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てられた
ビット配分及び各キャリアに使用された送信パワー配分
とを雑音がマルチキャリア伝送装置側で大きい期間と、
雑音が通信相手局側で大きい期間とで2種類記憶した第
2の記憶手段と、第2の記憶手段から2種類のビット配
分及び送信パワー配分を読み出し、通信相手局にて雑音
レベルの変化するタイミングに応じてなされたビット配
分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワ
ー配分を用いて、第1のフーリエ変換手段からの第2の
周波数帯域の各キャリアに割り当てられたデータを取り
出す復調手段と、データの出力量を一定とするため、復
調手段により取り出されたデータを一時的に蓄える第2
の一時記憶手段とを有する受信段と、受信段の前段に通
信相手局から送られる第2の周波数帯域の各キャリアに
より第1の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除
く第2のフィルタ手段とを有することを特徴とする。
【0075】上記の第1の周波数帯域は、高周波数帯域
であり、第2の周波数帯域は、低周波数帯域であること
を特徴とする。
【0076】上記の第1の周波数帯域は、低周波数帯域
であり、第2の周波数帯域は、高周波数帯域であること
を特徴とする。
【0077】本発明のマルチキャリア伝送装置は、マル
チキャリア伝送装置から通信相手局へのデータ伝送を第
1の周波数帯域を用いて行い、通信相手局からマルチキ
ャリア伝送装置へのデータ伝送を第2の周波数帯域を用
いて行い、雑音がマルチキャリア伝送装置側で大きくな
る期間に行うデータ伝送のビットレートよりも雑音が対
向側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレート
が高くなるように第1の周波数帯域の各キャリアにビッ
ト配分をなすことにより、既存の周波数分割を用いた通
信方式との互換性を保ちつつ、雑音レベルが変化する雑
音環境下において通信性能を大幅に向上させることがで
きる。また、データの伝送に周波数分割方式を用いてい
るので互いの漏話が存在せず、エコーキャンセラなどの
複雑な装置を設ける必要がない。
【0078】また、雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きい期間にデータを搬送する第1の周波数帯域の各キ
ャリアに割り当てるビット配分及び各キャリアに使用す
る送信パワー配分と、雑音が通信相手局側で大きい期間
にデータを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割
り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パワ
ー配分とを記憶し、雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレートよりも
雑音が通信相手局側で大きくなる期間に行うデータ伝送
のビットレートが高くなるように第1の周波数帯域の各
キャリアにビット配分をなすことにより、雑音レベルに
応じたデータ伝送を行うことができる。
【0079】また、雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きい期間に通信相手局から伝送される第2の周波数帯
域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び各キャ
リアに使用する送信パワー配分と、雑音が通信相手局側
で大きい期間に通信相手局から伝送される第2の周波数
帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、雑音レベ
ルの変化するタイミングに応じて通信相手局で用いたビ
ット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送
信パワー配分を用いて通信相手局から伝送される信号を
復調することにより、雑音レベルの変化により通信相手
局からのデータ伝送量が変動しても、その変動に対応し
て伝送されたデータを復調することができる。
【0080】本発明のマルチキャリア伝送方法は、雑音
レベルの変化するタイミングが既知の雑音環境下におい
て、第1及び第2の通信局相互間でマルチキャリアを用
いたデータ伝送を行うマルチキャリア伝送システムにお
けるマルチキャリア伝送方法であって、第1の通信局に
おいて、雑音レベルの変化するタイミングに応じてデー
タを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り当て
るビット配分を切り替える工程と、切り替えたビット配
分に従ってデータを第1の周波数帯域の各キャリアに割
り当てる工程と、データを割り当てられた第1の周波数
帯域の各キャリアを第2の通信局に送信する工程とを含
む第1のデータ送信工程を有し、第2の通信局におい
て、雑音レベルの変化するタイミングに応じてデータを
搬送する第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てるビ
ット配分を切り替える工程と、切り替えたビット配分に
従ってデータを第2の周波数帯域の各キャリアに割り当
てる工程と、データを割り当てられた第2の周波数帯域
の各キャリアを第1の通信局に送信する工程とを含む第
2のデータ送信工程を有し、第1の通信局から第2の通
信局への第1の方向のデータ伝送時に発生する雑音が大
きい期間では、第2の周波数帯域を用いて行う第2の通
信局から第1の通信局への第2の方向のデータ伝送のビ
ットレートを、第1の周波数帯域を用いて行う第1の方
向のデータ伝送のビットレートよりも高くなるようにす
ることを特徴とする。
【0081】上記のマルチキャリア伝送方法は、第2の
方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間で
は、第1の周波数帯域を用いて行う第1の方向へのデー
タ伝送のビットレートを、第2の周波数帯域を用いて行
う第2の方向へのデータ伝送のビットレートよりも高く
なるようにすることを特徴とする。
【0082】上記の第1のデータ送信工程は、第1の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第2の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第1
の周波数帯域の各キャリアにデータを割り当て、データ
伝送を行う工程であることを特徴とする。
【0083】上記の第2のデータ送信工程は、第2の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第2
の周波数帯域の各キャリアにデータを割り当て、データ
伝送を行う工程であることを特徴とする。
【0084】上記の第1の通信局において、第1の方向
へのデータ伝送に用いる第1の周波数帯域の各キャリア
に、予め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次
割り当てた疑似ランダム信号を発生する第1の疑似ラン
ダム信号発生工程と、第1の疑似ランダム信号発生工程
により発生した疑似ランダム信号を第2の通信局に送信
する第1の送信工程とを有し、第2の通信局において、
第1の通信局より送信される疑似ランダム信号を受信す
る第1の受信工程と、第1の受信工程により受信した疑
似ランダム信号を用いて第1の方向へのデータ伝送に用
いる第1の周波数帯域の各キャリアの信号対雑音比を、
第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
間と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大
きい期間で算出する第1の信号対雑音比算出工程と、第
1の信号対雑音比算出工程により算出された各キャリア
の信号対雑音比を用いて、第1の周波数帯域の各キャリ
アに割り当てられるビット配分及び各キャリアに使用さ
れる送信パワー配分を、第1の方向へのデータ伝送時に
発生する雑音が大きい期間と、第2の方向へのデータ伝
送時に発生する雑音が大きい期間で算出する第1のビッ
ト、パワー配分算出工程と、第1のビット、パワー配分
算出工程により算出した2種類のビット配分及び送信パ
ワー配分を記憶する第1の記憶工程と、第1のビット、
パワー配分算出工程により算出した2種類のビット配分
及び送信パワー配分を第1の通信局に送信する第2の送
信工程とを有し、第1の通信局において、第2の通信局
から送信された2種類のビット配分及び送信パワー配分
を受信する第2の受信工程と、第2の受信工程により受
信した2種類のビット配分及び送信パワー配分を記憶す
る第2の記憶工程とを有し、第1のデータ送信工程は、
第2の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及び送
信パワー配分とを用い、雑音レベルの変化するタイミン
グに従って第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
が大きい期間のビットレートよりも第2の方向へのデー
タ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビットレートが
高くなるように第1の周波数帯域の各キャリアにビット
配分及び送信パワー配分をなす第1の変調工程を含むこ
とを特徴とする。
【0085】上記の第2の通信局において、第2の方向
へのデータ伝送に用いる第2の周波数帯域の各キャリア
に、予め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次
割り当てた疑似ランダム信号を発生する第2の疑似ラン
ダム信号発生工程と、第2の疑似ランダム信号発生工程
により発生した疑似ランダム信号を第1の通信局に送信
する第3の送信工程とを有し、第1の通信局において、
第2の通信局より送信される疑似ランダム信号を受信す
る第3の受信工程と、第3の受信工程により受信した疑
似ランダム信号を用いて第2の方向へのデータ伝送に用
いる第2の周波数帯域の各キャリアの信号対雑音比を、
第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
間と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大
きい期間で算出する第2の信号対雑音比算出工程と、第
2の信号対雑音比算出工程により算出された各キャリア
の信号対雑音比を用いて、第2の周波数帯域の各キャリ
アに割り当てられるビット配分及び各キャリアに使用さ
れる送信パワー配分を、第1の方向へのデータ伝送時に
発生する雑音が大きい期間と、第2の方向へのデータ伝
送時に発生する雑音が大きい期間で算出する第2のビッ
ト、パワー配分算出工程と、第2のビット、パワー配分
算出工程により算出した2種類のビット配分及び送信パ
ワー配分を記憶する第3の記憶工程と、第2のビット、
パワー配分算出工程により算出した2種類のビット配分
及び送信パワー配分を第2の通信局に送信する第4の送
信工程とを有し、第2の通信局において、第1の通信局
から送信された2種類のビット配分及び送信パワー配分
を受信する第4の受信工程と、第4の受信工程により受
信した2種類のビット配分及び送信パワー配分を記憶す
る第4の記憶工程とを有し、第2のデータ送信工程は、
第4の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及び送
信パワー配分とを用い、雑音レベルの変化するタイミン
グに従って第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
が大きい期間のビットレートよりも第1の方向へのデー
タ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビットレートが
高くなるように第2の周波数帯域の各キャリアにビット
配分及び送信パワー配分をなす第2の変調工程を含むこ
とを特徴とする。
【0086】上記の第1の通信局において、第3の記憶
工程にて記憶した2種類のビット配分及び送信パワー配
分を用いて、第2の通信局で雑音レベルの変化するタイ
ミングに応じてなされたビット配分及び送信パワー配分
と同一のビット配分及び送信パワー配分を用いて第2の
通信局から送信されたデータを復調する第1の復調工程
を含む第1のデータ受信工程を有することを特徴とす
る。
【0087】上記の第2の通信局において、第1の記憶
工程にて記憶した2種類のビット配分及び送信パワー配
分を用いて、第1の通信局で雑音レベルの変化するタイ
ミングに応じてなされたビット配分及び送信パワー配分
と同一のビット配分及び送信パワー配分を用いて第1の
通信局から送信されたデータを復調する第2の復調工程
を含む第2のデータ受信工程を有することを特徴とす
る。
【0088】上記の第1のデータ送信工程は、上位装置
から転送されたデータを一時的に記憶する第1の一時記
憶工程と、第1の記憶工程にて記憶した2種類のビット
配分及び送信パワー配分を読み出す第1の読み出し工程
と、第1の読み出し工程により読み出した2種類のビッ
ト配分及び送信パワー配分から第1の周波数帯域のキャ
リアに割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する
送信パワー配分を雑音レベルの変化するタイミングに応
じて選択する第1の選択工程と、第1の周波数帯域の各
キャリアの振幅を、選択したビット配分及び送信パワー
配分と各キャリアに割り当てるデータのビットの並びと
に応じた振幅に変調する第1の変調工程と、第1の変調
工程にて振幅を変調された第1の周波数帯域の各キャリ
アを足し合わせ、ディジタル形式で表された電圧値を出
力する第1のフーリエ逆変換工程と、第1のフーリエ逆
変換工程により出力されるディジタル形式で表された電
圧値をアナログ信号に変換し、回線に出力する第1のア
ナログ変換工程と、第1のアナログ変換工程により回線
に出力された第1の周波数帯域のキャリアにより第2の
周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第1のフ
ィルタ工程とを有することを特徴とする。
【0089】上記の第2のデータ送信工程は、上位装置
から転送されたデータを一時的に記憶する第2の一時記
憶工程と、第2の記憶工程にて記憶した2種類のビット
配分及び送信パワー配分を読み出す第2の読み出し工程
と、第2の読み出し工程により読み出した2種類のビッ
ト配分及び送信パワー配分から第2の周波数帯域のキャ
リアに割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する
送信パワー配分を雑音レベルの変化するタイミングに応
じて選択する第2の選択工程と、第2の周波数帯域の各
キャリアの振幅を、選択したビット配分及び送信パワー
配分と各キャリアに割り当てるデータのビットの並びと
に応じた振幅に変調する第2の変調工程と、第2の変調
工程にて振幅を変調された第2の周波数帯域の各キャリ
アを足し合わせ、ディジタル形式で表された電圧値を出
力する第2のフーリエ逆変換工程と、第2のフーリエ逆
変換工程により出力されるディジタル形式で表された電
圧値をアナログ信号に変換し、回線に出力する第2のア
ナログ変換工程と、第2のアナログ変換工程により回線
に出力された第2の周波数帯域のキャリアにより第1の
周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第2のフ
ィルタ工程とを有することを特徴とする。
【0090】上記の第1のデータ受信工程は、第2の通
信局から送られる第2の周波数帯域の各キャリアから第
1の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第3
のフィルタ工程と、第2の通信局から第2の周波数帯域
のキャリアを用いて送られるアナログ信号をディジタル
形式で表される電圧値に変換する第1のディジタル変換
工程と、第1のディジタル変換工程からのディジタル形
式で表された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調
された第2の周波数帯域の各キャリアを取り出す第1の
フーリエ変換工程と、第3の記憶工程にて記憶した2種
類のビット配分及び送信パワー配分を読み出す第3の読
み出し工程と、第3の読み出し工程により読み出された
2種類のビット配分及び送信パワー配分から第2の通信
局でデータ伝送時に発生する雑音レベルに応じてなされ
たビット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及
び送信パワー配分とを選択する第3の選択工程と、第3
の読み出し工程により読み出された2種類のビット配分
及び送信パワー配分とを用いて、第1のフーリエ変換工
程にて取り出された振幅の変調された第2の周波数帯域
の各キャリアに割り当てられたデータを取り出す第1の
復調工程と、データの出力量を一定とするため、第1の
復調工程により取り出されたデータを一時的に蓄える第
3の一時記憶工程とを有することを特徴とする。
【0091】上記の第2のデータ受信工程は、第1の通
信局から送られる第1の周波数帯域の各キャリアから第
2の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第4
のフィルタ工程と、第1の通信局から第1の周波数帯域
のキャリアを用いて送られるアナログ信号をディジタル
形式で表される電圧値に変換する第2のディジタル変換
工程と、第2のディジタル変換工程からのディジタル形
式で表された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調
された第1の周波数帯域の各キャリアを取り出す第2の
フーリエ変換工程と、第1の記憶工程にて記憶した2種
類のビット配分及び送信パワー配分を読み出す第4の読
み出し工程と、第4の読み出し工程により読み出された
2種類のビット配分及び送信パワー配分から第1の通信
局でデータ伝送時に発生する雑音レベルに応じてなされ
たビット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及
び送信パワー配分とを選択する第4の選択工程と、第4
の読み出し工程により読み出された2種類のビット配分
及び送信パワー配分とを用いて、第2のフーリエ変換工
程にて取り出された振幅の変調された第1の周波数帯域
の各キャリアに割り当てられたデータを取り出す第2の
復調工程と、データの出力量を一定とするため、第2の
復調工程により取り出されたデータを一時的に蓄える第
4の一時記憶工程とを有することを特徴とする。
【0092】上記の第1の通信局において、雑音レベル
の変化するタイミングに同期して所定のキャリアの振幅
を変化させた雑音同期信号を発生する雑音同期信号発生
工程と、雑音同期信号発生工程により発生した雑音同期
信号を第2の通信局に送信する第5の送信工程とを有
し、第2の通信局において、第1の通信局から送られた
雑音同期信号を受信する第5の受信工程と、第5の受信
工程により受信した所定のキャリアの振幅の変化により
雑音レベルの変化するタイミングを検出するタイミング
検出工程と、タイミング検出工程により検出した雑音レ
ベルの変化するタイミングにより第2の変調工程に、第
4の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及び送信
パワー配分のうち、雑音レベルに応じたデータ伝送を行
うために使用するビット配分及び送信パワー配分の指定
を行い、第2の復調工程に、第1の記憶工程にて記憶し
た2種類のビット配分及び送信パワー配分のうち、デー
タの復調に用いる、第1の通信局で雑音レベルに応じて
使用されたビット配分及び送信パワー配分と同一のビッ
ト配分及び送信パワー配分の指定を行うビット・パワー
配分選択工程とを有することを特徴とする。
【0093】上記の第1の周波数帯域は高周波数帯域で
あり、第2の周波数帯域は低周波数帯域であることを特
徴とする。
【0094】上記の第1の周波数帯域は低周波数帯域で
あり、第2の周波数帯域は高周波数帯域であることを特
徴とする。
【0095】本発明のマルチキャリア伝送方法は、第1
の方向へのデータ伝送に用いる周波数帯域と第2の方向
へのデータ伝送に用いる周波数帯域とを分離し、第1の
方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間で
は、第2の周波数帯域を用いて伝送する第2の方向のビ
ットレートを、第1の周波数帯域を用いて伝送する第1
の方向のビットレートよりも高くし、第2の方向へのデ
ータ伝送時に発生する雑音が大きい期間では、第1の周
波数帯域を用いて伝送する第1の方向のビットレート
を、第2の周波数帯域を用いて伝送する第2の方向のビ
ットレートよりも高くすることにより、既存の周波数分
割方式を用いた通信方式との互換性を保ちつつ、雑音レ
ベルの変化する雑音環境下において通信性能を大幅に向
上させることができる。また、第1の方向と第2の方向
のデータ伝送に用いる周波数帯域を分離しているので互
いの漏話が存在せず、第1の通信局及び第2の通信局に
おいて、エコーキャンセラなどの複雑な装置を設ける必
要がない。
【0096】また、第1の通信局において、第1の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の
方向にデータを搬送する第1の周波数帯域のキャリアに
割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑
音が大きい期間に第1の方向にデータを搬送する第1の
周波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、第1の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第2の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第1
の周波数帯域のキャリアにビット配分をなすことによ
り、雑音レベルの変化する雑音環境下において第1の方
向の伝送容量を確保することができる。
【0097】また、第2の通信局において、第1の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の
方向にデータを搬送する第2の周波数帯域のキャリアに
割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑
音が大きい期間に第2の方向にデータを搬送する第2の
周波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、第2の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第2
の周波数帯域のキャリアにビット配分をなすことによ
り、雑音レベルの変化する雑音環境下において第2の方
向の伝送容量を確保することができる。
【0098】また、第1の通信局において、第2の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の
通信局側から伝送される第2の周波数帯域のキャリアに
割り当てられるビット配分及び各キャリアに使用する送
信パワー配分と、第1の方向へのデータ伝送時に発生す
る雑音が大きい期間に第2の通信局側から伝送される第
2の周波数帯域のキャリアに割り当てられるビット配分
及び各キャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、
2種類のビット配分及び送信パワー配分から、第2の通
信局で雑音レベルの変化するタイミングに応じてなされ
たビット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及
び送信パワー配分を用いて第2の通信局側から送信され
たデータを復調することにより、雑音レベルの変化によ
り第2の通信局側から送信されるデータの伝送容量が変
動しても、第1の通信局側でデータを復調することがで
きる。
【0099】また、第2の通信局において、第2の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の
通信局から伝送される第1の周波数帯域のキャリアに割
り当てられるビット配分及び各キャリアに使用する送信
パワー配分と、第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間に第1の通信局から伝送される第1の
周波数帯域のキャリアに割り当てられるビット配分及び
各キャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、2種
類のビット配分及び送信パワー配分から、第1の通信局
で周期的に変化する雑音の周期に応じてなされたビット
配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パ
ワー配分を用いて第1の通信局から送信されたデータを
復調することにより、雑音レベルの変化により第2の通
信局から送信されるデータの伝送容量が変動しても、第
2の通信局でデータを復調することができる。
【0100】また、第2の通信局にて、第2の方向のデ
ータ伝送に用いる第2の周波数帯域の各キャリアに、予
め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次割り当
てた疑似ランダム信号を発生して第1の通信局に送信
し、第1の通信局にて、この疑似ランダム信号を用いて
第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット
配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出す
ることにより、雑音レベルに応じたビット配分及び送信
パワー配分を算出することができる。
【0101】また、第1の通信局にて、第1の方向のデ
ータ伝送に用いる第1の周波数帯域の各キャリアに、予
め定められた疑似ランダム列をなすデータを順次割り当
てた疑似ランダム信号を発生して第2の通信局に送信
し、第2の通信局にて、この疑似ランダム信号を用いて
第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット
配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出す
ることにより、雑音レベルに応じたビット配分及び送信
パワー配分を算出することができる。
【0102】本発明のマルチキャリア伝送方法は、雑音
レベルの変化するタイミングが既知の雑音環境下におけ
るマルチキャリア伝送方法であって、第1の周波数帯域
を用いてデータ伝送を行うマルチキャリア伝送装置にお
いて、雑音レベルの変化するタイミングに応じて第1の
周波数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分を切り
替える工程と、切り替えたビット配分を用いて第1の周
波数帯域の各キャリアにデータを割り当てる工程と、デ
ータを割り当てられた第1の周波数帯域の各キャリアを
通信相手局に送信する工程とを含む送信工程を有し、雑
音レベルがマルチキャリア伝送装置側で大きくなる期間
に行うデータ伝送のビットレートよりも雑音レベルが通
信相手局側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビット
レートが高くなるようにしたことを特徴とする。
【0103】上記の送信工程は、雑音がマルチキャリア
伝送装置側で大きい期間にデータを搬送する第1の周波
数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分及び各キャ
リアに使用する送信パワー配分と、雑音が通信相手局側
で大きい期間にデータを搬送する第1の周波数帯域の各
キャリアに割り当てるビット配分及び各キャリアに使用
する送信パワー配分とを記憶した第1の記憶手段から2
種類のビット配分及び送信パワー配分とを読み出す第1
の読み出し工程と、第1の読み出し工程により読み出し
た2種類のビット配分及び送信パワー配分を雑音レベル
の変化するタイミングに応じて切り替える第1の選択工
程と、第1の選択工程により選択したビット配分及び送
信パワー配分とを用いて、雑音がマルチキャリア伝送装
置側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレート
よりも雑音が通信相手局側で大きくなる期間に行うデー
タ伝送のビットレートが高くなるように第1の周波数帯
域の各キャリアにビット配分及び送信パワー配分とをな
す変調工程とを含むことを特徴とする。
【0104】上記のマルチキャリア伝送方法は、雑音が
マルチキャリア伝送装置側で大きい期間に通信相手局か
ら伝送される第2の周波数帯域の各キャリアに割り当て
られるビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー
配分と、雑音が通信相手局側で大きい期間に通信相手局
から伝送される第2の周波数帯域の各キャリアに割り当
てられるビット配分及び各キャリアに使用する送信パワ
ー配分とを記憶した第2の記憶手段から2種類のビット
配分及び送信パワー配分とを読み出す第2の読み出し工
程と、第2の読み出し工程により読み出した2種類のビ
ット配分及び送信パワー配分を雑音レベルの変化するタ
イミングに応じて切り替える第2の選択工程と、第2の
選択工程により選択したビット配分及び送信パワー配分
を用いて通信相手局から送信された第2の周波数帯域の
各キャリアからデータを取り出す復調工程とを含む受信
工程を有することを特徴とする。
【0105】上記の送信工程は、上位装置から転送され
たデータを一時的に蓄える第1の一時記憶工程と、デー
タを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り当て
るビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分
とを雑音がマルチキャリア伝送装置側で大きい期間と、
雑音が通信相手局側で大きい期間の2種類記憶した第1
の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パワー配分
と、第1の一時記憶工程から伝送するデータとを読み出
す第1の読み出し工程と、第1の読み出し工程により読
み出した2種類のビット配分及び送信パワー配分から第
1の周波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び
各キャリアに使用する送信パワー配分を雑音レベルの変
化するタイミングに応じて選択する第1の選択工程と、
各キャリアの振幅を、第1の選択工程により選択したビ
ット配分及び送信パワー配分と、第1の読み出し工程に
より読み出した各キャリアに割り当てるデータのビット
の並びとに応じた振幅に変調する変調工程と、変調工程
にて振幅を変調された第1の周波数帯域の各キャリアを
足し合わせ、ディジタル形式で表された電圧値を出力す
るフーリエ逆変換工程と、フーリエ逆変換工程により出
力されるディジタル形式で表された電圧値をアナログ信
号に変換し、回線に出力するアナログ変換工程と、アナ
ログ変換工程により回線に出力された第1の周波数帯域
のキャリアにより第2の周波数帯域に発生するサイドロ
ーブを取り除く第1のフィルタ工程とを有し、変調工程
により、雑音レベルの変化するタイミングに従って雑音
がマルチキャリア伝送装置側で大きい期間のビットレー
トよりも通信相手局側で大きい期間のビットレートが高
くなるように第1の周波数帯域の各キャリアにビット配
分及び送信パワー配分をなすようにしたことを特徴とす
る。
【0106】上記の受信工程は、受信段の前段に通信相
手局から送られる第2の周波数帯域の各キャリアにより
第1の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第
2のフィルタ工程と、通信相手局から第2の周波数帯域
のキャリアを用いて送られるアナログ信号をディジタル
形式で表される電圧値に変換するディジタル変換工程
と、ディジタル変換工程からのディジタル形式で表され
た電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調された第2
の周波数帯域の各キャリアを取り出すフーリエ変換工程
と、通信相手局から送信されてくる第2の周波数帯域の
各キャリアに割り当てられたビット配分及び各キャリア
に使用された送信パワー配分とを雑音がマルチキャリア
伝送装置側で大きい期間と、雑音が通信相手局側で大き
い期間とで2種類記憶した第2の記憶手段から2種類の
ビット配分及び送信パワー配分を読み出す第2の読み出
し工程と、通信相手局にて雑音レベルの変化するタイミ
ングに応じてなされたビット配分及び送信パワー配分と
同一のビット配分及び送信パワー配分を用いて、第1の
フーリエ変換工程からの第2の周波数帯域の各キャリア
に割り当てられたデータを取り出す復調工程と、データ
の出力量を一定とするため、復調工程により取り出され
たデータを一時的に蓄える第2の一時記憶工程とを有す
ることを特徴とする。
【0107】上記の第1の周波数帯域は、高周波数帯域
であり、第2の周波数帯域は、低周波数帯域であること
を特徴とする。
【0108】上記の第1の周波数帯域は、低周波数帯域
であり、第2の周波数帯域は、高周波数帯域であること
を特徴とする。
【0109】本発明のマルチキャリア伝送方法は、マル
チキャリア伝送装置から通信相手局へのデータ伝送を第
1の周波数帯域を用いて行い、通信相手局からマルチキ
ャリア伝送装置へのデータ伝送を第2の周波数帯域を用
いて行い、雑音がマルチキャリア伝送装置側で大きくな
る期間に行うデータ伝送のビットレートよりも雑音が通
信相手局側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビット
レートが高くなるように第1の周波数帯域の各キャリア
にビット配分をなすことにより、既存の周波数分割を用
いた通信方式との互換性を保ちつつ、周期的に変化する
雑音環境下において通信性能を大幅に向上させることが
できる。また、データの伝送に周波数分割方式を用いて
いるので互いの漏話が存在しない。
【0110】また、雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きい期間にデータを搬送する第1の周波数帯域の各キ
ャリアに割り当てるビット配分及び各キャリアに使用す
る送信パワー配分と、雑音が通信相手局側で大きい期間
にデータを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割
り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パワ
ー配分とを記憶し、雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレートよりも
雑音が通信相手局側で大きくなる期間に行うデータ伝送
のビットレートが高くなるように第1の周波数帯域の各
キャリアにビット配分をなすことにより、雑音レベルに
応じたデータ伝送を行うことができる。
【0111】また、雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きい期間に通信相手局から伝送される第2の周波数帯
域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び各キャ
リアに使用する送信パワー配分と、雑音が通信相手局側
で大きい期間に通信相手局から伝送される第2の周波数
帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、雑音レベ
ルの変化するタイミングに応じて通信相手局で用いたビ
ット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送
信パワー配分を用いて通信相手局から伝送される信号を
復調することにより、雑音レベルの変化により通信相手
局からのデータ伝送量が変動しても、その変動に対応し
て伝送されたデータを復調することができる。
【0112】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明の
マルチキャリア伝送システム、マルチキャリア伝送装置
及びマルチキャリア伝送方法に係る実施の形態を詳細に
説明する。図1〜図25を参照すると本発明のマルチキ
ャリア伝送システム、マルチキャリア伝送装置及びマル
チキャリア伝送方法に係る実施形態が示されている。
【0113】図1には、本発明のマルチキャリア伝送シ
ステム及びマルチキャリア伝送方法をADSLシステム
に適用した実施形態のシステム構成図が示されている。
図1に示されるように本発明に係る実施形態は、中央局
としてATU−C1、端末としてATU−R2が夫々設
けられている。なお、ATU−CはADSL TransceiverUn
it-Center side であり、ATU−RはADSL Transceive
r Unit-Remote sideである。
【0114】ATU−C1及びATU−R2共に、図示
するように送信部3、6と受信部5、4とを夫々大きな
機能として有している。また、ATU−C1の送信部3
の後段、及びATU−R2の受信部4の前段には、下り
方向のデータ伝送に用いる周波数帯域から発生するサイ
ドローブを取り除くためにハイパスフィルタ7、9が設
けられている。同様にATU−C1の受信部の前段、及
びATU−R2の送信部の後段には、上り方向のデータ
伝送に用いる周波数帯域から発生するサイドローブを取
り除くためのローパスフィルタ8、10が設けられてい
る。これら送受信機能の詳細が図2のブロック図に示さ
れている。
【0115】次に、図2を参照しながらATU−C1、
及びATU−R2の送受信部の詳細な構成について説明
する。
【0116】ATU−C1の送信部3には、上位装置か
ら一定速度で送られてくるデータを一時蓄積するレート
コンバータ11と、雑音レベルの変化するタイミングに
応じてビット配分及び送信パワー配分を切り換えて、キ
ャリアにビット配分及び送信パワー配分とをなすマッピ
ング部12と、このマッピング出力である多値QAM
(Quadrature Amplitude Modulation)信号を各キャリア
で変調多重化するフーリエ逆変換部13と、この多重化
出力をアナログ化して下りアナログ信号として送信する
ディジタル/アナログ変換部14とを有し、送信部3の
後段にはデータを搬送するキャリアから発生するサイド
ローブを取り除くためのハイパスフィルタ7を有する。
なお、マッピング部12は図3に示されるようにキャリ
アの振幅を変調してキャリアにデータを割り当てる変調
部35と、各キャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶したビット・
パワー配分記憶部36とにより構成される。
【0117】また、ATU−C1の受信部5には、AT
U−R2から伝送されるアナログ信号をディジタル信号
に変換するアナログ/ディジタル変換部15と、このデ
ィジタル信号にフーリエ変換を施すフーリエ変換部16
と、変化する雑音レベルに応じてビット配分及び送信パ
ワー配分を切り換えて、伝送されてきた信号を復調する
デマッピング部17と、ビット配分の変動によるデータ
伝送量の変動を調整し、上位装置に一定速度でデータを
転送するためのレートコンバータ18とを有し、受信部
5の前段にはデータを搬送するキャリアから発生するサ
イドローブを取り除くためのローパスフィルタ8が設け
られている。なお、デマッピング部17は図4に示され
るようにATU−R2から送信されたキャリアからデー
タを取り出す復調部37と、復調部37の復調に使用す
るビット配分及び送信パワー配分とを記憶したビット・
パワー配分記憶部38とからなる。
【0118】更に、本発明を実現すべく、ATU−C1
は疑似ランダム信号発生部20と、雑音同期トーン発生
部21と、ビット・パワー配分計算部22とを有してい
る。
【0119】疑似ランダム信号発生部20はキャリアに
割り当てるビット配分及びキャリアに使用する送信パワ
ー配分とを算出するトレーニング期間において、下り方
向のデータ伝送に使用する各キャリアに、予め定められ
た疑似ランダム列をなすデータを順次割り当てた疑似ラ
ンダム信号を生成して、フーリエ逆変換部13に出力す
る。雑音同期トーン発生部21は、雑音レベルの変化す
るタイミングに同期して所定のキャリアの振幅を変化さ
せた雑音同期信号を生成して、フーリエ逆変換部13に
出力する。ビット・パワー配分計算部22は、ATU−
R2より送信される疑似ランダム信号を用いて上り方向
のデータ伝送に使用される各キャリアのSNRを雑音レ
ベル毎に複数算出し、算出した各キャリアのSNR平均
値により雑音レベル毎に各キャリアに割り当てるビット
配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出
し、算出したビット配分及び送信パワー配分をデマッピ
ング部17のビット・パワー配分記憶部38に記憶する
と共にマッピング部12に出力する。
【0120】また、ATU−R2の送信部6には、上位
装置から送られたデータを一時蓄積するレートコンバー
タ23と、雑音レベルの変化するタイミングに応じてビ
ット配分及び送信パワー配分を切り換えて、キャリアに
ビット配分及び送信パワー配分をなすマッピング部24
と、このマッピング出力である多値QAM信号を各キャ
リアで変調多重化するフーリエ逆変換部25と、この多
重化出力をアナログ化して上り信号として送信するディ
ジタル/アナログ変換部26とを有し、送信部6の後段
にはデータを搬送するキャリアから発生するサイドロー
ブを取り除くためのローパスフィルタ10を有する。な
お、マッピング部24は図5に示されるようにキャリア
の振幅を変調してキャリアにデータを割り当てる変調部
39と、各キャリアに割り当てるビット配分と、各キャ
リアに使用する送信パワー配分とを記憶したビット・パ
ワー配分記憶部40とにより構成される。
【0121】ATU−R2の受信部4には、ATU−C
1から伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換
するアナログ/ディジタル変換部27と、このディジタ
ル信号にフーリエ変換を施すフーリエ変換部28と、変
化する雑音レベルに応じてビット配分及び送信パワー配
分を切り換えて、伝送されてきた信号を復調するデマッ
ピング部29と、ビット配分によるデータ伝送量の変動
を調整し、上位装置に一定速度でデータを転送するため
のレートコンバータ30とを有し、受信部4の前段には
データを搬送するキャリアから発生するサイドローブを
取り除くためのハイパスフィルタ9が設けられている。
なお、デマッピング部29は図6に示されるようにAT
U−C1から送信されたキャリアからデータを取り出す
復調部41と、復調部41の復調に使用するビット配分
及び送信パワー配分とを記憶したビット・パワー配分記
憶部42とからなる。
【0122】更に、本発明を実現すべく、ATU−R2
は疑似ランダム信号発生部31と、ビット・パワー配分
計算部32と、クロック検出部33と、ビット・パワー
配分選択部34とを有している。
【0123】疑似ランダム信号発生部31はキャリアに
割り当てるビット配分及びキャリアに使用する送信パワ
ー配分とを算出するトレーニング期間において、上り方
向のデータ伝送に使用する各キャリアに、予め定められ
た疑似ランダム列をなすデータを順次割り当てた疑似ラ
ンダム信号を生成して、フーリエ逆変換部25に出力す
る。ビット・パワー配分計算部32は、ATU−C1よ
り送信される疑似ランダム信号を用いて下り方向のデー
タ伝送に使用される各キャリアのSNRを雑音レベル毎
に複数算出し、算出した各キャリアのSNR平均値によ
り雑音レベル毎に各キャリアに割り当てるビット配分及
び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出し、算出
したビット配分及び送信パワー配分をデマッピング部2
9のビット・パワー配分記憶部42に出力して記憶する
と共にマッピング部24に出力する。
【0124】なお、ATU−C1側のクロックは雑音レ
ベルの変化するタイミングに同期したクロックであり、
この場合、当該雑音レベルの変化するタイミングは既知
であるものとする。例えば、雑音がTCM(Time Compr
ession Multiplexing)方式のISDNからの漏話の場合
に、近端漏話と遠端漏話とが1.25msec毎に発生
するために、各キャリアのSNRも1.25msec毎
に変化することになる。そのために、ATU−C1の送
信部3では、雑音レベルの変化するタイミングに同期し
た周期1.25msecで振幅の変化するクロックを受
けて、ATU−R2の受信部4へ当該クロックを送信す
ることが必要になる。そこで、雑音同期トーン発生部2
1にて、当該クロックに同期して信号の振幅を変化させ
た雑音同期信号を発生させてATU−R2へ送出してい
る。この雑音同期信号がクロック検出部33で検出可能
となっており、検出した雑音レベルの変化するタイミン
グがビット・パワー配分選択部34に出力される。ビッ
ト・パワー配分選択部34は、クロック検出部33から
の通知により雑音レベルの変化するタイミングを認識
し、マッピング部32に、データ伝送に使用するキャリ
アに割り当てるビット配分及びキャリアに使用する送信
パワー配分を指定する。また、デマッピング部29に、
データの復調時に使用するビット配分及び送信パワー配
分を指定する。
【0125】なお、フーリエ逆変換部には、疑似ランダ
ム信号発生部と、雑音同期トーン発生部と、マッピング
部からの信号が出力されるが、それぞれの装置から出力
される信号が同時にフーリエ逆変換部に入力されること
はない。即ち、フーリエ逆変換部は異なる時間で入力さ
れる信号にフーリエ逆変換を施し、ディジタル/アナロ
グ変換部に出力する。なお、上述した各装置は図示しな
いシーケンサにより制御されている。このシーケンサの
制御により疑似ランダム信号発生部、雑音同期トーン発
生部は所定の信号出力タイミングとなると、フーリエ逆
変換部に信号を出力する。また、フーリエ逆変換部はシ
ーケンサにより次にどの装置から信号が入力されるのか
を認識している。
【0126】本発明は、周期的に変化する雑音環境下に
おけるマルチキャリアを用いたデータ伝送である。そこ
で、上記構成のADSLシステムが、TCM−ISDN
回線からの周期的に変化する漏話雑音を受ける場合を例
に説明する。
【0127】TCM方式のISDN回線は、1.25m
sec毎に上り方向のデータ伝送と下り方向のデータ伝
送を交互に切り換えて行っている。このTCM−ISD
N回線に隣接した回線にADSLシステムのADSL回
線を設けた場合、TCM−ISDN回線のデータ伝送方
向切り替えタイミングに同期して、ADSLシステムに
近端漏話と遠端漏話とが周期的に発生する。
【0128】従来のADSL技術で通信を行った場合、
この周期的な漏話雑音のため雑音状態の悪い近端漏話
(NEXT)発生時にはエラーが多量に発生する。ま
た、伝送速度をNEXT雑音下での通信に合わせて設定
した場合、伝送速度の大幅な減少となる。
【0129】このような不具合を防止するために、本実
施形態ではデータの伝送容量を確保するため、図7に示
されるように下り方向へのデータ伝送時に発生する雑音
が大きい期間では、低周波数帯域のキャリアを用いて伝
送する上り方向のビットレートを、高周波数帯域のキャ
リアを用いて伝送する下り方向のビットレートよりも高
くする。また、上り方向へのデータ伝送時に発生する雑
音が大きい期間では、高周波数帯域のキャリアを用いて
伝送する下り方向のビットレートを、低周波数帯域のキ
ャリアを用いて伝送する上り方向のビットレートよりも
高くする。また、既存のFDM方式のxDSLモデムと
の互換性を保つために、上り方向と下り方向のデータ伝
送に用いるキャリアの周波数帯域を分割して、上り方向
のデータ伝送には低周波数帯域のキャリアを用い、下り
方向のデータ伝送には高周波数帯域のキャリアを用い
る。
【0130】次に、上述した処理を実現するための本実
施形態による具体的動作について説明する。
【0131】まず、データ伝送に用いる各キャリアのビ
ット配分及び送信パワー配分を求めるトレーニング期間
において、ATU−C1側の疑似ランダム信号発生部2
0は下り方向のデータ伝送に使用する高周波数帯域の各
キャリアの振幅を、予め定めされた疑似ランダム列に従
って割り当てられる所定のデータのビットの並びに応じ
た振幅に変調した疑似ランダム信号を発生し、フーリエ
逆変換部13に出力する。なお、この変調は4QAM
(Quadrature Amplitude Modulation )変調と呼ばれ、
データの並びに応じたキャリアの振幅はコンスタレーシ
ョンにより決定される。コンスタレーションとは、キャ
リアに割り当てるビットの並びを、位相の直交する同一
周波数のキャリアによって形作られる2次元座標上での
座標に対応させたものである。
【0132】フーリエ逆変換部13では、この振幅を変
調されたキャリアにフーリエ逆変換を施し、各キャリア
を足し合わせる。この処理により、ディジタルで表され
る電圧値を出力する。ディジタル/アナログ変換部14
ではディジタルで表される電圧値を実際の電圧値である
アナログ信号に変換し、回線に出力する。
【0133】ATU−R2は、アナログ/ディジタル変
換部27にてアナログ信号からディジタルで表される電
圧値を取り出す。フーリエ変換部28はディジタルで表
された電圧値にフーリエ変換を施し、疑似ランダム信号
である、割り当てられたデータに応じて振幅を変調され
た高周波数帯域の各キャリアを取り出す。この疑似ラン
ダム信号はビット・パワー配分計算部32に送られ、下
り方向のデータ伝送に用いる高周波数帯域の各キャリア
のSNR値を、近端漏話発生時と、遠端漏話発生時とで
それぞれ複数算出する。そして、算出した複数のSNR
値の平均値を用いて、各キャリアのビット配分と送信パ
ワー配分とを近端漏話発生時と遠端漏話発生時で2種類
算出する。
【0134】ビット・パワー配分計算部32は算出した
2種類の下り方向のビット配分及び送信パワー配分をデ
マッピング部29に出力して、デマッピング部29のビ
ット・パワー配分記憶部42に記憶させる共に、マッピ
ング部24に出力する。
【0135】マッピング部24は、下り方向のデータ伝
送に用いる高周波数帯域の各キャリアに割り当てるビッ
ト配分及び使用する送信パワー配分の情報を所定のキャ
リアに上述した4QAM変調により2ビットづつ割り当
てフーリエ逆変換部25に転送する。
【0136】フーリエ逆変換部25は、フーリエ逆変換
により所定のキャリアを足し合わせたディジタルで表さ
れる電圧値を出力する。ディジタル/アナログ変換部2
6は、ディジタルの電圧値により実際の電圧値であるア
ナログ信号に変換し、回線に出力する。
【0137】ATU−C1は、ATU−R2より送られ
たアナログ信号をアナログ/ディジタル変換部15にて
ディジタルで表される電圧値に変換し、フーリエ変換部
16でディジタルの電圧値にフーリエ変換を施して、割
り当てられたデータに応じた振幅に変調された所定のキ
ャリアを取り出す。
【0138】そして、デマッピング部17で復調を行
い、所定のキャリアから高周波数帯域の各キャリアに割
り当てるビット配分、及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分の情報を取り出す。取り出されたビット配分及
び送信パワー配分の情報はマッピング部12に転送さ
れ、マッピング部12の図3に示されたビット・パワー
配分記憶部36に記憶される。
【0139】マッピング部12が雑音レベルの変化する
タイミングに応じて、高域側の周波数帯域の各キャリア
に割り当てるビット配分及び各キャリアの送信パワー配
分を切り換えてデータの伝送を行う。また、デマッピン
グ部29が記憶した下り方向のビット配分及び送信パワ
ー配分を元に対向局から送られたデータの復調を行う。
【0140】また、トレーニング期間において、ATU
−R2側の疑似ランダム信号発生部31は上り方向のデ
ータ伝送に使用する低周波数帯域の各キャリアの振幅
を、予め定めされた疑似ランダム列に従って割り当てら
れる所定のデータに応じた振幅に変調した疑似ランダム
信号を発生し、フーリエ逆変換部25に出力する。な
お、この所定のデータに応じた振幅への変調は上述した
4QAM変調による。
【0141】フーリエ逆変換部25では、この振幅の変
調されたキャリアからなる疑似ランダム信号にフーリエ
逆変換を施し、各キャリアを足し合わせたディジタルで
表される電圧値を出力する。ディジタル/アナログ変換
部26ではディジタルで表される電圧値を実際の電圧値
であるアナログ信号に変換し、回線に出力する。
【0142】ATU−C1は、アナログ/ディジタル変
換部15にてアナログ信号からディジタルの電圧値を取
り出す。フーリエ変換部16はディジタルで表された電
圧値にフーリエ変換を施し、疑似ランダム信号である、
割り当てられたデータに応じて振幅を変調された低周波
数帯域の各キャリアを取り出す。この疑似ランダム信号
はビット・パワー配分計算部22に送られ、上り方向の
データ伝送に用いる低周波数帯域の各キャリアのSNR
値を、近端漏話発生時と、遠端漏話発生時とでそれぞれ
複数算出する。そして、算出した複数のSNR値の平均
値を用いて、各キャリアのビット配分と送信パワー配分
とを近端漏話発生時と遠端漏話発生時で2種類算出す
る。
【0143】ビット・パワー配分計算部22は算出した
2種類の上り方向のビット配分及び送信パワー配分をデ
マッピング部17に出力して、デマッピング部17のビ
ット・パワー配分記憶部38に記憶させる共に、マッピ
ング部12に出力する。
【0144】マッピング部12は、上り方向のデータ伝
送に用いる低周波数帯域の各キャリアに割り当てるビッ
ト配分及び送信パワー配分の情報を所定のキャリアに上
述した4QAM変調により2ビットづつ割り当てフーリ
エ逆変換部13に転送する。
【0145】フーリエ逆変換部13は、フーリエ逆変換
により所定のキャリアを足し合わせたディジタルで表さ
れた電圧値を出力する。ディジタル/アナログ変換部1
4は、ディジタルの電圧値により実際の電圧値であるア
ナログ信号に変換し、回線に出力する。
【0146】ATU−R2は、ATU−C1より送られ
たアナログ信号をアナログ/ディジタル変換部27にて
ディジタルで表される電圧値に変換し、フーリエ変換部
28でディジタルの電圧値にフーリエ変換を施して、割
り当てられたデータに応じた振幅に変調された所定のキ
ャリアを取り出す。
【0147】そして、デマッピング部29で復調を行
い、所定のキャリアから低周波数帯域の各キャリアに割
り当てるビット配分、及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分の情報を取り出す。取り出されたビット配分及
び送信パワー配分の情報はマッピング部24に転送さ
れ、マッピング部24の図5に示されたビット・パワー
配分記憶部40に記憶される。
【0148】マッピング部24が雑音レベルの変化する
タイミングに応じて、低域側の周波数帯域の各キャリア
に割り当てるビット配分及び各キャリアの送信パワー配
分を切り換えてデータの伝送を行う。また、デマッピン
グ部17が記憶した上り方向のビット配分及び送信パワ
ー配分を元に対向局から送られたデータの復調を行う。
【0149】なお、フーリエ変換部は、入力した信号が
疑似ランダム信号である場合には、ビット・パワー配分
計算部に入力した信号にフーリエ変換を施し出力する。
また、算出した2種類のビット配分及び送信パワー配分
の情報が乗せられた信号である場合には、デマッピング
部に、入力した信号にフーリエ変換を施し出力する。ま
た、トレーニング期間において算出した2種類のビット
配分及び送信パワー配分とを用いてデータ伝送を行う期
間においては、入力した信号に、フーリエ変換を施しデ
マピング部に出力する。このようにフーリエ変換部の信
号出力先には2通りあるが、これは上述したシーケンサ
により制御されている。
【0150】また、デマッピング部も2種類のビット配
分及び送信パワー配分が割り当てられた信号と、対向局
の上位装置からのデータが割り当てられた信号である場
合に、信号の出力先を変更しているが、信号出力先はシ
ーケンサにより制御されている。また、デマッピング部
は、トレーニング期間においては、キャリアに一定のビ
ット数ずつ割り当てられているので、このビット数に基
づいてキャリアからデータを取り出している。データ伝
送期間においては、トレーニング期間において算出した
2種類のビット配分及び送信パワー配分を用いてキャリ
アに割り当てられたデータを取り出している。この動作
の切り換えもシーケンサにより制御されている。
【0151】また、マッピング部もレートコンバータか
らの信号とビット・パワー配分計算部からの信号を入力
するが、シーケンサからの通知により次に入力される信
号がどちらからの信号であるかを認識して処理を行う。
また、マッピング部は、入力がビット・パワー配計算部
からの信号である場合、所定のキャリアに所定のビット
数ずつ割り当てた信号を生成している。レートコンバー
タからの信号である場合、記憶した2種類のビット配分
及び送信パワー配分に基づいてキャリアにデータを割り
当てた信号を生成している。この動作の切り換えもシー
ケンサにより制御されている。
【0152】ここで、雑音同期トーン発生部21により
発生する雑音同期信号のATU−R2への通知方法、及
びATU−R2のクロック検出部33及びビット・パワ
ー配分選択部34の動作について詳細に説明する。
【0153】上述のように、雑音がTCM方式のISD
N回線からの漏話である場合、近端漏話と遠端漏話とが
1.25msec毎に発生するため、各キャリアのSN
Rも1.25msec毎に変化する。そのため、ATU
−C1は雑音レベルの変化するタイミングに同期した周
期1.25msecで振幅の変化するクロックを受け
て、ATU−R2に雑音レベルの変化するタイミングを
通知する必要がある。
【0154】そこで、ATU−C1の雑音同期トーン発
生部21は、雑音変化タイミング通知用に用いられる所
定のキャリアの振幅を、雑音レベルの変化するタイミン
グに同期して変化させた雑音同期信号を生成してフーリ
エ逆変換部13に出力する。
【0155】フーリエ逆変換部13は、雑音変化タイミ
ング通知用に用いられる所定のキャリアにフーリエ逆変
換を施し、ディジタルで表される電圧値を生成する。デ
ィジタル/アナログ変換部14は、フーリエ逆変換部1
3より転送されるディジタル形式の電圧値により実際の
電圧値であるアナログ信号に変換し、回線に出力する。
【0156】また、ATU−R2は、ATU−C1から
伝送されたアナログ信号を、アナログ/ディジタル変換
部27にてディジタルで表された電圧値に変換する。そ
して、フーリエ変換部28にて、このディジタルで表さ
れる電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調された雑
音同期通知用の所定のキャリアを取り出し、クロック検
出部33に出力する。
【0157】クロック検出部33は、この所定のキャリ
アの振幅の変化により雑音レベルの変化するタイミング
を検出し、検出した雑音レベルの変化するタイミングを
ビット・パワー配分選択部34に通知する。
【0158】ビット・パワー配分選択部34はクロック
検出部33からの通知により雑音レベルの変化するタイ
ミングを認識し、マッピング部24が各キャリアにビッ
ト配分及び送信パワー配分をなす際に、ビット・パワー
配分記憶部40に記憶した2種類のビット配分及び送信
パワー配分のうち、雑音レベルに応じたデータ伝送を行
うために使用するビット配分及び送信パワー配分の指定
を行う。また、デマッピング部29がATU−C1から
送られたキャリアに割り当てられたデータを取り出す際
に、ビット・パワー配分記憶部42に記憶した2種類の
ビット配分及び送信パワー配分のうち、データの復調に
用いる、ATU−C1側で雑音レベルに応じて使用され
たビット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及
び送信パワー配分の指定を行う。
【0159】なお、雑音がTCM方式のISDN回線か
らの漏話雑音であると、図30に示されるように345
番目のシンボルの受信タイミングとISDNからの漏話
雑音の切り替わるタイミングとが一致する。ビット・パ
ワー配分選択部34には送信するシンボル毎に2種類の
ビット配分及び送信パワー配分のうち何れのビット配分
及び送信パワー配分を使用すればよいのかが記憶されて
いる。
【0160】次に、上述したビット配分、送信パワー配
分の算出方法を具体的に説明する。図8には、ATU−
R2側のビット・パワー配分計算部32の詳細な構成が
示されており、図9には、ATU−C1側のビット・パ
ワー配分計算部22の詳細な構成が示されている。
【0161】図8に示されるようにビット・パワー配分
計算部32は、下り方向SNR評価部43と、FEXT
SNR,NEXT SNRの各保持部44と、速度適
応アルゴリズム部45とを有する。また、速度適応アル
ゴリズム部45には、パフォーマンスマージン計算部4
6と、伝送速度選択部47と、ビット・パワー配分テー
ブル計算部48とを有する。また、図9に示されるよう
に、ビット・パワー配分計算部22にも、上り方向SN
R評価部51と、FEXT SNR,NEXTSNRの
各保持部52と、速度適応アルゴリズム部53とが備え
られ、速度適応アルゴリズム部53には、パフォーマン
スマージン計算部54と、伝送速度選択部55と、ビッ
ト・パワー配分テーブル計算部56とが設けられてい
る。
【0162】ATU−C1側のビット・パワー配分計算
部22と、ATU−R2側のビット・パワー配分計算部
32とは、ビット配分、及び送信パワー配分を算出する
キャリアの周波数帯域が異なるのみであるので、以下で
は、ATU−R2側のビット・パワー配分計算部32の
動作についてのみ説明する。
【0163】ISDNの上り方向送信時には、ATU−
R2には近端漏話NEXTが生じ、下り方向送信時に
は、ATU−R2には遠端漏話FEXTが生じる。その
ため、下り方向SNR評価部43は、ATU−C1より
上述の如く送られてくる疑似ランダム信号を用いて各キ
ャリア周波数のSNR値をNEXT発生時と、FEXT
発生時とでそれぞれ複数算出する。そして、各キャリア
毎にSNR値の平均値を算出し、算出したNEXT発生
時のSNR平均値をNEXT SNR44に、FEXT
発生時のSNR平均値をFEXT SNR44に保持す
る。
【0164】パフォーマンスマージン計算部46は下り
方向SNR評価部43にて評価された各キャリアのSN
R値を基に、ATU−C1より送信されてきた下り方向
伝送速度(本例では、4種類とする)を夫々実現する場
合に最大のパフォーマンスマージン値を4種類計算す
る。なお、パフォーマンスマージンとは、Pe/2=1
-7を確保するために必要なSNRに対するマージンで
ある。Peはキャリアに乗せた信号がエラーを生じるシ
ンボルエラーの確率である。伝送速度選択部47はこれ
ら4種類のパフォーマンスマージン値から送信可能でか
つ伝送速度が最も大なる値を選択する。ビット・パワー
配分テーブル計算部48は、選択された伝送速度rnで
送信を行うためのビット・パワー配分を算出する。算出
されたビット・パワー配分テーブルは、上述の如くAT
U−C1に送信されるが、このビット・パワー配分テー
ブルはNEXT発生時およびFEXT発生時で周期的に
変化するSNR値の各組に対して夫々算出されたもので
ある。なお、ATU−C1側には、伝送速度選択部47
にて選択された伝送速度を記憶する。
【0165】次に、上記構成のビット・パワー配分計算
部32による動作を図10に示されたフローチャートを
用いて説明する。
【0166】ATU−C1の上位装置から与えられた4
つの伝送速度は、ATU−R2に向かって送信される
(ステップS1)。例えば、r1からr4bit/sの
4種類の伝送速度がATU−C1からATU−R2に送
信される。ATU−R側は、雑音量が周期的に変化する
場合、特にここではTCM−ISDN回線が同一ケーブ
ル内に存在する場合、ISDNからADSLに対してN
EXT及びFEXTが発生する。下り方向SNR評価部
43では、この両方の場合における各周波数のSNR値
を評価し、各々をNEXT SNR、FEXT SNR
44に保持する。図11のA及びBは評価された各周波
数のSNR値を示し、AはFEXT発生時の、BはNE
XT発生時の各SNR値を示す。
【0167】パフォーマンスマージン計算部46は、下
り方向SNR評価部43で評価した各キャリアのSNR
値を基に、送信された4つの伝送速度を実現する場合、
パフォーマンスマージンを最大の値に設定するビット配
分を夫々4種類計算する(ステップS2)。図11はそ
の計算方法を示す。図11のA,Bに示すNEXT及び
FEXT時のSNR値を図11のCに示すように、周期
的に変化することがなく倍の周波数まで評価されたSN
R値として使用する。
【0168】これにより、回線のパフォーマンスマージ
ンを計算するにあたって、使用周波数が倍でありSNR
値が図11に示されたDであるような時間的に変化のな
い各キャリアのSNRについて、伝送速度は与えられた
伝送速度の値を倍にし、444のキャリアを使用する場
合と見なしてビット配分方法を用いる。なお、実際のデ
ータ伝送に使用するキャリアの本数は222本であり、
ANSI(American National Standards Institute)に
て規格化された本数である。また、444のキャリアは
FEXT発生時とNEXT発生時のデータ伝送に使用す
るキャリアを図11のDに示されるように時間的に変化
のないものとみなして足し合わせた本数である。本例で
は、各キャリアの電力制限がある場合であり、これら各
キャリアの電力上限をEmaskとする。ここで、データの
送信に使用可能な総送信電力の上限Etargetは、(全キ
ャリア数)×(各キャリアの電力上限値Emask)とし、
総送信電力の上限によっては、各キャリアに使用可能な
送信電力が制限されることはないものとする。
【0169】伝送速度選択部47では、計算した4種類
のパフォーマンスマージン値、例えば、図10のステッ
プS2に示すように4種類のマージン値m1〜m4か
ら、伝送速度が最も早く、かつマージンが負でない送信
可能な伝送速度を選択し(ステップS3)、選択した伝
送速度及びそのパフォーマンスマージンをATU−Cに
送信する(ステップS4)。
【0170】また、ビット・パワー配分テーブル計算部
48では選択した伝送速度で送信を行うためのビット・
パワー配分テーブルを計算する(ステップS5)。この
テーブルはNEXT時およびFEXT時で周期的に変化
するSNR値夫々に対して計算する必要がある。使用す
るビット・パワー配分テーブルは、444キャリアを使
用する場合として計算したビット・パワー配分テーブル
から、前半222キャリアに相当する部分をFEXT用
テーブル、後半222キャリアに相当する部分をNEX
T用テーブルとして使用する。計算された夫々のテーブ
ルはATU−R2からATU−C1に送信される。
【0171】図12は、図10のステップS2における
パフォーマンスマージンの計算方法を示すフローであ
る。まず、各キャリアiの送信電力をE(i)として正
規化されたSNR(i)を求める(ステップS7)。そ
して、この計算されたSNR(i)をSNRの値に対し
て降順に並べ替え(ステップS8)、 SNR(i)≧SNR(i+1) となるように番号の振り替えを行う。なお、全キャリア
数Nより小なるiまでの全ての番号につき上記不等式は
適用される。
【0172】次に、k=1、γmax =−∞、count
=0とする(ステップS9)。kはキャリア番号、γ
max は現在の最大可能パフォーマンスマージン、cou
ntはγmax を達成するために使用するキャリア数であ
る。そして、γ(k)の計算を行う(ステップS1
0)。
【0173】このγ(k)の計算式は、
【0174】
【数1】
【0175】で与えられる。
【0176】γ(k)は1キャリアシンボル中に達成可
能な最大パフォーマンスマージンである。この時、目標
達成速度がBtargetであり、総有効コーディングゲイン
がγeff であり、希望するビットエラーレートが1
-7、最良キャリアをk本使用し、現在の幾何平均SN
Rは、
【0177】
【数2】
【0178】で与えられる。なお、コーディングゲイン
とは、トレリスコーディングなどの符号化により得られ
るゲインである。
【0179】i番目のキャリアが使用する現在の送信電
力Ei は、 Ei =Emax で与えられる。ここで、送信機により制限される総入力
電力Etargetは、 Etarget=k×Emaxi であり、kは使用するキャリア番号である。
【0180】Emaxiはi番目のキャリアが送信可能な最
大電力であり、これらは送信パワーマスクにより決ま
る。この場合、総入力電力Etargetによっては、各キャ
リアの送信可能な最大電力が制限されることはない。
【0181】そして、γ(k)>γmax である場合、γ
max =γ(k),count=kとする(ステップS1
1,S12)。kが総キャリア数を示すNでなければ、
k=k+1として(ステップS14)、ステップS10
へ戻る。ここで、γmax は与えられたシステムパラメー
タにおける最大可能パフォーマンスマージンを示してお
り、countはγmax を達成するために使用する最良
キャリア数となる。
【0182】図13は、図10のステップS5における
ビット配分テーブルの計算方法を示すフローチャートで
ある。上述したγmax 及びcountを使用し、初期の
ビット配分テーブル{b´i }を、 bi =floor[log2{1+Emaxi SNR(i)/
Γmax }] を用いて算出する。floor は小数点以下切り捨てを示
し、切り捨てられた小数点以下の値はdiffi として、 diffi =bi −log2{1+Emaxi SNR(i)/Γ
max } により算出される(ステップS15)。
【0183】ここで、Γmax は、
【0184】
【数3】
【0185】で与えられる。Ne は入力信号コンスタレ
ーションの最も隣接するポイントの数であり、Q関数
は、
【0186】
【数4】
【0187】にて定義されるものである。なお、図15
には4ビットの場合の入力信号コンスタレーションが示
されている。入力信号コンスタレーションの最も隣接す
るポイント数とは、図15に示されたコンスタレーショ
ン上での一つのポイントに最も隣接する他のポイントの
数である。
【0188】そして、Btotal を計算する(ステップS
16)。このBtotal は現在のビット配分テーブルが1
マルチキャリアシンボルにおいてサポートしている総ビ
ット数であり、 Btotal =Σb´i である。ここに、Σはi=0〜N−1の総和である。
【0189】そして、Btotal <Btargetである場合、
現在のビット配分テーブルから1ビット、最小のdiffi
値を持つキャリアのビット配分テーブル{b´i }を1
ビット増加させ、 diffi =diffi +1 Btotal =Btotal +1 とする(ステップS17,S18)。これをBtotal
targetとなるまで繰り返す。
【0190】図14は、図10のステップS5における
パワー配分テーブルの算出方法を示すフローチャートで
ある。まず、与えられたビット配分テーブル{b´i
を基に、Pe (i)=Pe,i,targetとなるように、入力
電力{E´i }を割り当てる(ステップS19)。ここ
で、Pe (i)はi番目のキャリアのシンボルエラー確
率、Pe,i,targetはi番目のキャリアの目標エラー確率
である。なお、{E´i }はi番目のキャリアが使用す
る総送信電力である。現在の総送信電力Etota l を、 Etotal =ΣEi として算出する(ステップS20)。ここに、Σはi=
0〜N−1の総和である。
【0191】そして、最終電力分布{E´i }を再調整
する(ステップS21)。この再調整は、Etarget/E
total と、Emax,i とのうち小なる値をEi とすること
で行う。このシステムにおける初期のビット配分及びパ
ワー(電力)配分テーブルは、{b´i }及び{E
´i }によって与えられることとなる。
【0192】このようにして算出した2種類の下り方向
のビット配分及び送信パワー配分はATU−C1のマッ
ピング部12及びATU−R2のデマッピング部29に
記憶する。そして、マッピング部12が雑音レベルの変
化に応じて、高域側の周波数帯域の各キャリアに割り当
てるビット配分及び各キャリアの送信パワー配分を切り
換えてデータの伝送を行う。また、デマッピング部29
が記憶した下り方向のビット配分及び送信パワー配分を
元に対向局から送られたデータの復調を行う。
【0193】次に、上述のようにして初期化時に取得し
たビット配分及び送信パワー配分を用いて行うデータ伝
送方法について説明する。
【0194】上位装置から一定速度で送られてくるデー
タは、デュアルビットマップ用に調整するためレートコ
ンバータ11に一度蓄積される。
【0195】マッピング部12は、ビット・パワー配分
記憶部36より高周波数帯域の各キャリアに割り当てる
ビット配分と、各キャリアに使用する送信パワー配分と
を入手し、まず、ビット配分により各キャリアに割り当
てられたビット配分でのコンスタレーションを読み出
す。図15には、キャリアに割り当てるビット配分が4
ビットの場合と、5ビットの場合のコンスタレーション
が示されている。
【0196】次に、マッピング部12は、入手した各キ
ャリアの送信パワー配分に従って、読み出したコンスタ
レーションでのゲインを調整する。コンスタレーション
と及びゲインを決めると、キャリアに乗せるデータのビ
ットの並びによって表される情報をコンスタレーション
上での位置情報に変換する。そして、図16に示される
ように、そのビットの並びが示すコンスタレーションで
の位置をサイン成分とコサイン成分とに分離し、サイン
成分とコサイン成分とを合成することによりキャリアの
振幅を変調する。振幅の変調されたキャリアの情報はフ
ーリエ逆変換部13に出力される。
【0197】ここで、ゲインと雑音量との関係について
説明する。図17に示されるようにコンスタレーション
は、ゲインを上げることにより各点の原点からの距離が
離れる。伝送するビット数が多い時にゲインを上げない
でデータの伝送を行うと、図17に示されるようにコン
スタレーションの間隔が狭くなるので、ノイズによりエ
ラーが生じる確率が高くなる。そこで、ノイズが大きい
時にはゲインを上げてコンスタレーションの間隔を広げ
ることにより、エラーの発生確率を小さくしている。
【0198】フーリエ逆変換部13では、マッピング部
12から転送される高周波数帯域の各キャリアにフーリ
エ逆変換を施し、各キャリアを足し合わせたディジタル
で表される電圧値を出力する。
【0199】ディジタル/アナログ変換部14では、フ
ーリエ逆変換部13により生成されたディジタル形式の
電圧値を実際の電圧値であるアナログ信号に変換し、回
線に出力する。なお、データ伝送に使用する高周波数帯
域のキャリアから低周波数帯域に発生するサイドローブ
はハイパスフィルタ7によって取り除かれる。
【0200】また、ATU−R2は、下り方向のデータ
伝送に用いられる高周波数帯域のキャリアから低周波数
帯域に発生するサイドローブをハイパスフィルタ9によ
り取り除く。
【0201】ATU−R2の受信部は、アナログ/ディ
ジタル変換部27により、受信したアナログ信号をディ
ジタルで表される電圧値に変換する。
【0202】アナログ/ディジタル変換部27より出力
されたディジタルの電圧値はフーリエ変換部28に出力
される。フーリエ変換部28は、ディジタル形式の電圧
値にフーリエ変換を施し、データの割り当てられた高周
波数帯域の各キャリアを取り出す。フーリエ変換部28
より取り出された高周波数帯域の各キャリアは、デマッ
ピング部29に転送される。
【0203】デマッピング部29は、図6に示されたビ
ット・パワー配分記憶部42から2種類のビット配分及
び送信パワー配分を読み出し、フーリエ変換部28から
出力される高周波数帯域のキャリアから、ビット・パワ
ー配分選択部34により指定されたビット配分及び送信
パワー配分を用いてキャリアに割り当てられたデータを
取り出す。即ち、ビット配分及び送信パワー配分により
キャリアへのデータの割り当てに用いられたコンスタレ
ーションを読み出し、キャリアの振幅によりコンスタレ
ーション上での位置を求めることによりキャリアに割り
当てられたデータを取り出す。
【0204】デマッピング部29により取り出されたデ
ータは、レートコンバータ30に出力され、一時蓄積さ
れる。レートコンバータ30はデマッピング部29によ
り取り出されたデータを一時蓄積し、出力量が一定とな
るように上位装置にデータを転送する。
【0205】なお、上り方向へのデータ伝送では、マッ
ピング部24がビット・パワー配分選択部34により指
定されたビット配分及び送信パワー配分を用いて、低周
波数帯域の各キャリアの振幅を、指定されたビット配分
及び送信パワー配分と、各キャリアに割り当てるデータ
のビットの並びとに応じた振幅に変調して、フーリエ逆
変換部25に出力する。また、ATU−R2からの低周
波数帯域の各キャリアからキャリアに割り当てられたデ
ータを取り出すデマッピング部17は、ビット・パワー
配分記憶部38から取得した2種類のビット配分及び送
信パワー配分のうち、雑音レベルの変化するタイミング
に同期して振幅の変化するクロックによりATU−R2
側で使用されたビット配分及び送信パワー配分と同一の
ビット配分及び送信パワー配分を選択し、選択したビッ
ト配分及び送信パワー配分を用いてフーリエ変換部16
からの低周波数帯域のキャリアからデータを取り出す。
【0206】次に、図18に示されたフローチャートを
参照しながら本実施形態による一連の処理について説明
する。
【0207】図1に示されたATU−R2において雑音
レベルの変化するタイミングを検出するために、ATU
−C1では、雑音同期トーン発生部21により雑音レベ
ルの変化するタイミングに同期したクロックに同期して
振幅を変化させた雑音同期信号を生成し、送信部3によ
り送信する(ステップA1)。
【0208】ATU−R2の受信部4においては、クロ
ック検出部33にてこの雑音同期信号の振幅の変化によ
り雑音レベルの変化するタイミングを検出し(ステップ
B1)、ビット・パワー配分選択部34に通知する。
【0209】次に、下り方向のデータ伝送に用いる高周
波数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分を求めるためにATU
−C1の疑似ランダム信号発生部20から疑似ランダム
信号を送信する(ステップA2)。
【0210】この疑似ランダム信号はATU−R2の受
信部4で受信され、図8に示された下り方向SNR評価
部43で高周波数帯域の各キャリアのSNRを雑音レベ
ル毎に評価し、各キャリアのSNRの平均値を算出する
(ステップB2)。このSNRの平均値により各キャリ
アのビット数と送信パワーとが図8に示されたビット・
パワー配分テーブル計算部48にて算出され、その算出
情報はデマッピング部29のビット・パワー配分記憶部
42に記憶されると共に、送信部6によりATU−C1
へ送信される(ステップB3)。
【0211】ATU−C1では、この送信されてきたビ
ット配分及び送信パワー配分を、下りキャリア用情報と
してマッピング部12のビット・パワー配分記憶部36
にて記憶しておく(ステップA3)。
【0212】次に、上りキャリア用ビット配分及び送信
パワー配分を算出するためにATU−R2の疑似ランダ
ム信号発生部31にて発生した疑似ランダム信号をAT
U−C1へ送信する(ステップB4)。この疑似ランダ
ム信号は上り方向のデータ伝送に用いる低周波数帯域の
各キャリアの周波数成分を有するものである。ATU−
C1の受信部5では、図9に示された上り方向SNR評
価部51にて送信されてきた疑似ランダム信号より、低
周波数帯域の各キャリアのSNRを雑音レベル毎に評価
し、各キャリアのSNRの平均値を算出する(ステップ
A4)。
【0213】この測定されたSNRにより各キャリアの
ビット配分と送信パワー配分とが図9に示されたビット
・パワー配分テーブル計算部56で算出され、その情報
はデマッピング部17のビット・パワー配分記憶部38
に記憶されると共に、送信部3によりATU−R2へ送
信される(ステップA5)。
【0214】ATU−R2では、この送信されてきたビ
ット配分及び送信パワー配分とを上りキャリア情報とし
てマッピング部24のビット・パワー配分記憶部40に
て記憶しておく(ステップB5)。
【0215】通信開始と同時に、下り方向の伝送では、
ATU−C1の送信部3がマッピング部12において変
化する雑音レベル毎に使用するビット配分及び送信パワ
ー配分を切り換えて、高周波数帯域のキャリアにビット
配分及び送信パワー配分をなし、データ伝送を行う(ス
テップA6)。また、ATU−R2の受信部4では、送
信されてきたデータを、デマッピング部29のビット・
パワー配分記憶部42にて記憶してある2種類のビット
配分及び送信パワー配分とを基に抽出する。
【0216】また、上り方向の伝送では、ATU−R2
の送信部6がマッピング部24において変化する雑音レ
ベル毎に使用するビット配分及び送信パワー配分を切り
換えて低周波数帯域のキャリアにビット配分及び送信パ
ワー配分をなし、データ伝送を行う(ステップB6)。
また、ATU−C1の受信部5では、送信されてきたデ
ータを、デマッピング部17のビット・パワー配分記憶
部38にて記憶してある2種類のビット配分及び送信パ
ワー配分とを基に抽出する。
【0217】このとき、下り方向のデータ伝送時に発生
する雑音が大きい期間では、図7のAに示されるように
低周波数帯域を用いて伝送する上り方向のビットレート
が、高周波数帯域を用いて伝送する下り方向のビットレ
ートよりも高くなる。また、上り方向のデータ伝送時に
発生する雑音が大きい期間では、図7のBに示されるよ
うに高周波数帯域を用いて伝送する下り方向のビットレ
ートが、低周波数帯域を用いて伝送する上り方向のビッ
トレートよりも高くなる。
【0218】また、下り方向のデータ伝送に使用される
高周波数帯域のキャリアから発生するサイドローブは、
ATU−C1側の送信部の後段に設けられたハイパスフ
ィルタ7と、ATU−R2側の受信部の前段に設けられ
たハイパスフィルタ9により取り除かれる。また、上り
方向のデータ伝送に使用される低周波数帯域のキャリア
から発生するサイドローブは、ATU−R2側の送信部
の後段に設けられたローパスフィルタ10と、ATU−
C1側の受信部の前段に設けられたローパスフィルタ8
により取り除かれる。
【0219】なお、雑音レベルの変化によりビット配分
も変化することとなるので、送信部においては、上位装
置から送られたデータを一時的に蓄えるレートコンバー
タ11、23を設けてデータ量を調節している。また、
受信部にもレートコンバータ18、30を設けて、デー
タの出力量が一定となるように調節している。
【0220】上述のように本実施形態は、下り方向のデ
ータ伝送には高周波数帯域のキャリアを、また、上り方
向のデータ伝送には低周波数帯域のキャリアを用いてデ
ータ伝送を行い、下り方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間では、低周波数帯域を用いて伝送する
上り方向のビットレートを、高周波数帯域を用いて伝送
する下り方向のビットレートよりも高くし、上り方向へ
のデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間では、高周
波数帯域を用いて伝送する下り方向のビットレートを、
低周波数帯域を用いて伝送する上り方向のビットレート
よりも高くすることにより、既存の周波数分割を用いた
通信方式との互換性を保ちつつ、周期的に変化する雑音
環境下において通信性能を大幅に向上させることができ
る。また、上りと下りのデータ伝送に用いる周波数帯域
を分離しているので、互いの漏話が存在しない。
【0221】また、ATU−C1側のマッピング部12
に、ATU−R2側のビット・パワー配分計算部32に
て算出した下り方向のデータ伝送に用いる高周波数帯域
のキャリアのビット配分及び送信パワー配分を記憶して
おき、雑音レベルの変化するタイミングに応じて、下り
方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビ
ットレートよりも、上り方向へのデータ伝送時に発生す
る雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように高
周波数帯域の各キャリアにビット配分をなすことによ
り、下り方向の伝送容量を容易に確保することができ
る。
【0222】また、ATU−R2側のマッピング部24
に、ATU−C1側のビット・パワー配分計算部21に
て算出したビット配分及び送信パワー配分を記憶してお
き、雑音レベルの変化するタイミングに応じて、上り方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも、下り方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように低周
波数帯域の各キャリアにビット配分をなすことにより、
上り方向の伝送容量を容易に確保することができる。
【0223】また、ATU−C1側のデマッピング部1
7に、自局のビット・パワー配分計算部21で算出した
上り方向のデータ伝送に用いる低周波数帯域のキャリア
のビット配分及び送信パワー配分を記憶しておき、デー
タの復調にATU−R2側で変化する雑音レベルに応じ
てなされたビット配分及び送信パワー配分と同一のビッ
ト配分及び送信パワー配分を用いることにより、雑音レ
ベルに応じて伝送容量が変化するデータを容易に復調す
ることができる。
【0224】また、ATU−R2側のデマッピング部2
9に、自局のビット・パワー配分計算部31で算出した
下り方向のデータ伝送に用いる高周波数帯域のキャリア
のビット配分及び送信パワー配分を記憶しておき、デー
タの復調にATU−C1側で変化する雑音レベルに応じ
てなされたビット配分及び送信パワー配分と同一のビッ
ト配分及び送信パワー配分を用いることにより、雑音レ
ベルに応じて伝送容量が変化するデータを容易に復調す
ることができる。
【0225】また、ATU−R2にて、上り方向のデー
タ伝送に用いる低周波数帯域の各キャリアの振幅を、予
め定められた疑似ランダム列に従って割り当てられる所
定のデータの並びに応じた振幅に変調してATU−C1
に送信し、ATU−C1にて、この疑似ランダム信号を
用いて低周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビッ
ト配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出
することにより、雑音レベルに応じたデータ伝送を行う
ことができる。
【0226】また、ATU−C1にて、下り方向のデー
タ伝送に用いる高周波数帯域の各キャリアの振幅を、予
め定められた疑似ランダム列に従って割り当てられる所
定のデータの並びに応じた振幅に変調してATU−R2
に送信し、ATU−R2にて、この疑似ランダム信号を
用いて高周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビッ
ト配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分を算出
することにより、雑音レベルに応じたデータ伝送を行う
ことができる。
【0227】なお、上述した実施形態の変形例として、
図19に示されるように上り方向のデータ伝送には高周
波数帯域のキャリアを用い、下り方向のデータ伝送には
低周波数帯域のキャリアを用いるものであってもよい。
この場合、下り方向へのデータ伝送時に発生する雑音が
大きい期間では、図19のAに示されるように高周波数
帯域のキャリアを用いて伝送する上り方向のビットレー
トを、低周波数帯域のキャリアを用いて伝送する下り方
向のビットレートよりも高くする。また、上り方向への
データ伝送時に発生する雑音が大きい期間では、図19
のBに示されるように低周波数帯域のキャリアを用いて
伝送する下り方向のビットレートを、高周波数帯域のキ
ャリアを用いて伝送する上り方向のビットレートよりも
高くする。
【0228】このようなデータ伝送を可能とするため
に、図20に示された実施形態においてATU−C61
の疑似ランダム信号発生部80は、下り方向のデータ伝
送に使用する低周波数帯域の各キャリアに対して疑似ラ
ンダム信号を発生し、ATU−R62のビット・パワー
配分計算部92は、低周波数帯域の各キャリアに割り当
てるビット配分、各キャリアに使用する送信パワー配分
をNEXT発生時と、FEXT発生時とで2種類算出
し、算出したビット配分及び送信パワー配分をATU−
R62のデマッピング部89と、ATU−C61のマッ
ピング部72に記憶する。
【0229】また、ATU−R62の疑似ランダム信号
発生部91は、上り方向のデータ伝送に使用する高周波
数帯域に対して疑似ランダム信号を発生し、ATU−C
61のビット・パワー配分計算部82は、高周波数帯域
の各キャリアに割り当てるビット配分、送信パワー配分
をNEXT発生時と、FEXT発生時とで2種類算出
し、算出したビット配分及び送信パワー配分をATU−
C61のデマッピング部77及びATU−R62のマッ
ピング部84に記憶する。
【0230】そして、下り方向へのデータ伝送を行う際
には、ATU−C61のマッピング部72が、下り方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビット
レートよりも上り方向へのデータ伝送時に発生する雑音
が大きい期間のビットレートが高くなるように低周波数
帯域のキャリアにビット配分をなす。また、ATU−R
62のデマッピング部89が、記憶した2種類のビット
配分及び送信パワー配分から、ATU−C61で雑音レ
ベルの変化するタイミングに応じて低周波数帯域のキャ
リアになされたビット配分及び送信パワー配分と同一の
ビット配分及び送信パワー配分を用いて、ATU−C6
1から送信されたキャリアからデータを取り出す。
【0231】また、ATU−R62のマッピング部84
が、上り方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
期間のビットレートよりも下り方向へのデータ伝送時に
発生する雑音が大きい期間のビットレートが高くなるよ
うに高周波数帯域のキャリアにビット配分をなす。ま
た、ATU−C61のデマッピング部77が、記憶した
2種類のビット配分及び送信パワー配分から、ATU−
R62で雑音レベルの変化するタイミングに応じて高周
波数帯域のキャリアになされたビット配分及び送信パワ
ー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を用い
て、ATU−R62から送信されたキャリアからデータ
を取り出す。
【0232】また、下り方向のデータ伝送に使用する低
周波数帯域のキャリアから高周波数帯域に発生するサイ
ドローブは、図21に示されるようにATU−C61側
の送信部63の後段と、ATU−R62側の受信部64
の前段にローパスフィルタ67、68を設けて取り除
く。また、上り方向のデータ伝送に使用する高周波数帯
域のキャリアから低周波数帯域に発生するサイドローブ
は、ATU−C61の受信部65の前段と、ATU−R
62の送信部66の後段にハイパスフィルタ69、70
を設けて取り除く。
【0233】このように、下り方向のデータ伝送には低
周波数帯域のキャリアを用い、上り方向のデータ伝送に
は高周波数帯域のキャリアを用いてデータ伝送を行い、
下り方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間
では、高周波数帯域を用いて伝送する上り方向のビット
レートを、低周波数帯域を用いて伝送する下り方向のビ
ットレートよりも高くし、上り方向へのデータ伝送時に
発生する雑音が大きい期間では、低周波数帯域を用いて
伝送する下り方向のビットレートを、高周波数帯域を用
いて伝送する上り方向のビットレートよりも高くするこ
とにより、既存の周波数分割を用いた通信方式との互換
性を保ちつつ、周期的に変化する雑音環境下において通
信性能を大幅に向上させることができる。また、上りと
下りのデータ伝送に用いる周波数帯域を分離しているの
で、互いの漏話が存在しない。
【0234】また、ATU−R62にて、上り方向のデ
ータ伝送に用いる高周波数帯域の各キャリアの振幅を、
予め定められた疑似ランダム列に従って割り当てられる
所定のデータの並びに応じた振幅に変調してATU−C
61に送信し、ATU−C61にて、この疑似ランダム
信号を用いて高周波数帯域の各キャリアに割り当てられ
るビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分
を算出することにより、雑音レベルに応じたデータ伝送
を行うことができる。
【0235】また、ATU−C61にて、下り方向のデ
ータ伝送に用いる低周波数帯域の各キャリアの振幅を、
予め定められた疑似ランダム列に従って割り当てられる
所定のデータの並びに応じた振幅に変調してATU−R
62に送信し、ATU−R62にて、この疑似ランダム
信号を用いて低周波数帯域の各キャリアに割り当てられ
るビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分
を算出することにより、雑音レベルに応じたデータ伝送
を行うことができる。
【0236】次に、図22を参照しながら本発明のマル
チキャリア伝送装置及びマルチキャリア伝送方法に係る
実施形態について説明する。なお、この実施形態も本発
明をADSL装置に適用したものであり、ADSL回線
と同一ケーブル内にTCM方式のISDN回線が設けら
れている場合を例に説明する。
【0237】図22に示された実施形態は、送信部にレ
ートコンバータ101と、マッピング部102と、フー
リエ逆変換部103と、ディジタル/アナログ変換部1
04と、ハイパスフィルタ105とを有し、受信部にロ
ーパスフィルタ106と、アナログ/ディジタル変換部
107と、フーリエ変換部108と、デマッピング部1
09と、レートコンバータ110とを有して構成され
る。なお、各装置の機能は、上述したマルチキャリア伝
送システムに係る実施形態における各装置の機能と同一
であるため説明を省く。
【0238】本実施形態は、マッピング部102に雑音
が通信相手局側で大きくなる期間に高周波数帯域のキャ
リアに割り当てるビット配分及び送信パワー配分と、雑
音がマルチキャリア伝送装置側で大きくなる期間に高周
波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び送信パ
ワー配分とを予め記憶しておく。また、デマッピング部
109に、通信相手局で雑音レベルの変化するタイミン
グに応じて低周波数帯域のキャリアに割り当てられるビ
ット配分、及び使用される送信パワー配分を予め記憶し
ている。
【0239】そして、図23に示されるように雑音レベ
ルの変化するタイミングに応じて雑音がマルチキャリア
伝送装置側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビット
レートよりも雑音が通信相手局側で大きくなる期間に行
うデータ伝送のビットレートが高くなるように高周波数
帯域の各キャリアにビット配分及び送信パワー配分をな
す。
【0240】また、デマッピング部109が、記憶した
2種類のビット配分及び送信パワー配分から通信相手局
側で雑音レベルの変化するタイミングに応じて低周波数
帯域のキャリアになされたビット配分及び送信パワー配
分と同一のビット配分及び送信パワー配分を用いて、通
信相手局から送信されたデータを復調する。
【0241】このように雑音レベルの変化するタイミン
グに応じて、ビット配分を切り替えてデータの送信を行
い、また、マルチキャリア伝送装置からの送信と、通信
相手局からの送信に用いる使用周波数帯域を分割したこ
とにより、雑音レベルが変化する雑音環境下において、
伝送容量を容易に確保することができる。
【0242】また、本装置から通信相手局へのデータ伝
送を高周波数帯域を用いて行い、通信相手局から本装置
へのデータ伝送を低周波数帯域を用いて行い、雑音が本
装置側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレー
トよりも雑音が通信相手局側で大きくなる期間に行うデ
ータ伝送のビットレートが高くなるように高周波数帯域
の各キャリアにビット配分をなすことにより、既存の周
波数分割を用いた通信方式との互換性を保ちつつ、雑音
レベルの変化する環境下において通信性能を大幅に向上
させることができる。また、データの伝送に周波数分割
方式を用いているので互いの漏話が存在しない。
【0243】なお、上述した実施形態の変形例として、
図24に示されるように雑音レベルの変化するタイミン
グに応じて雑音が本装置側で大きくなる期間に行うデー
タ伝送のビットレートよりも雑音が通信相手局側で大き
くなる期間に行うデータ伝送のビットレートが高くなる
ように低周波数帯域の各キャリアにビット配分及び送信
パワー配分をなすものであってもよい。
【0244】このようなデータ伝送をなすために、マル
チキャリア伝送装置は図25に示されるように送信部に
レートコンバータ201と、マッピング部202と、フ
ーリエ逆変換部203と、ディジタル/アナログ変換部
204と、ローパスフィルタ205を設け、雑音レベル
の変化するタイミングに応じてデータを搬送する低周波
数帯域のキャリアに割り当てるビット配分と、キャリア
に使用する送信パワー配分を変更して通信相手局にデー
タを搬送し、また、受信部にハイパスフィルタ210
と、アナログ/ディジタル変換部209と、フーリエ変
換部208と、デマッピング部207と、レートコンバ
ータ206とを設けて、通信相手局側で雑音レベルの変
化するタイミングに応じて高周波数帯域のキャリアにな
されたビット配分及び送信パワー配分と同一のビット配
分及び送信パワー配分を用いて、通信相手局から送信さ
れたキャリアに割り当てられたデータを復調するもので
あってもよい。このような構成であっても上述した実施
形態と同様な効果を得ることができる。
【0245】また、図22及び図25に示されたマルチ
キャリア伝送装置は、雑音レベルの変化するタイミング
を認識するために、本装置側で雑音レベルの変化するタ
イミングに同期したクロックを取得し、マッピング部及
びデマッピング部に通知してもよいし、通信相手局から
通知される、雑音レベルの変化するタイミングに同期し
たクロックを検出するクロック検出部211と、このク
ロック検出部により検出した雑音レベルの変化するタイ
ミングにより、マッピング部及びデマッピング部に、使
用するビット配分及び送信パワー配分を指定するビット
・パワー配分選択部212とを設ける構成であってもよ
い。
【0246】上述した実施形態は、本発明の好適な実施
の形態である。但し、これに限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施
が可能である。例えば、上述した説明では、本発明をA
DSLシステムに適用して説明したが、SDSL(Symm
etric Digital Subscriber Line)、HDSL(High spee
d Digital Subscriber Line)、VDSL(Very high spe
ed Digital Subscriber Line) などへの適用も可能であ
る。すなわち、上りと下りのデータ伝送に用いるキャリ
アの周波数帯域を分割した通信方式であれば本発明を適
用することができる。また、TCM−ISDN回線以外
の周期的な漏話雑音環境下での使用も可能である。
【0247】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように本発明の
マルチキャリア伝送システム及びマルチキャリア伝送方
法は、第1の方向のデータ伝送には第1の周波数帯域の
キャリアを、また、第2の方向のデータ伝送には第2の
周波数帯域のキャリアを用いてデータ伝送を行い、第1
の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間で
は、第2の周波数帯域を用いて伝送する第2の方向のビ
ットレートを、第1の周波数帯域を用いて伝送する第1
の方向のビットレートよりも高くし、第2の方向へのデ
ータ伝送時に発生する雑音が大きい期間では、第1の周
波数帯域を用いて伝送する第1の方向のビットレート
を、第2の周波数帯域を用いて伝送する第2の方向のビ
ットレートよりも高くするようにしたことにより、既存
の周波数分割方式を用いた通信方式との互換性を保ちつ
つ、雑音レベルの変化する雑音環境下において通信性能
を大幅に向上させることができる。また、第1の方向と
第2の方向のデータ伝送に用いる周波数帯域を分離して
いるので、互いの漏話が存在しない。
【0248】また、第1の通信局において、第1の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の
方向にデータを搬送する第1の周波数帯域のキャリアに
割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑
音が大きい期間に第1の方向にデータを搬送する第1の
周波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、第1の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第2の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第1
の周波数帯域のキャリアにビット配分をなすことによ
り、雑音レベルの変化する雑音環境下において第1の方
向の伝送容量を確保することができる。
【0249】また、第2の通信局において、第1の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の
方向にデータを搬送する第2の周波数帯域のキャリアに
割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信パ
ワー配分と、第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑
音が大きい期間に第2の方向にデータを搬送する第2の
周波数帯域のキャリアに割り当てるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、第2の方
向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
トレートよりも第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように第2
の周波数帯域のキャリアにビット配分をなすことによ
り、雑音レベルの変化する雑音環境下において第2の方
向の伝送容量を確保することができる。
【0250】また、第1の通信局において、第2の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第2の
通信局側から伝送される第2の周波数帯域のキャリアに
割り当てられるビット配分及び各キャリアに使用する送
信パワー配分と、第1の方向へのデータ伝送時に発生す
る雑音が大きい期間に第2の通信局側から伝送される第
2の周波数帯域のキャリアに割り当てられるビット配分
及び各キャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、
2種類のビット配分及び送信パワー配分から、第2の通
信局で雑音レベルの変化するタイミングに応じてなされ
たビット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及
び送信パワー配分を用いて第2の通信局側から送信され
たデータを復調することにより、雑音レベルの変化によ
り第2の通信局側から送信されるデータの伝送容量が変
動しても、第1の通信局側でデータを復調することがで
きる。
【0251】また、第2の通信局において、第2の方向
へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に第1の
通信局から伝送される第1の周波数帯域のキャリアに割
り当てられるビット配分及び各キャリアに使用する送信
パワー配分と、第1の方向へのデータ伝送時に発生する
雑音が大きい期間に第1の通信局から伝送される第1の
周波数帯域のキャリアに割り当てられるビット配分及び
各キャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、2種
類のビット配分及び送信パワー配分から、第1の通信局
で変化する雑音レベルに応じてなされたビット配分及び
送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分
を用いて第1の通信局から送信されたデータを復調する
ことにより、雑音レベルの変化により第2の通信局から
送信されるデータの伝送容量が変動しても、第2の通信
局でデータを復調することができる。
【0252】また、第2の通信局にて、第2の方向のデ
ータ伝送に用いる第2の周波数帯域の各キャリアの振幅
を、予め定められた疑似ランダム列に従って割り当てら
れる所定のデータの並びに応じた振幅に変調して第1の
通信局に送信し、第1の通信局にて、この疑似ランダム
信号を用いて第2の周波数帯域の各キャリアに割り当て
られるビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー
配分を算出することにより、雑音レベルに応じたデータ
伝送を行うことができる。
【0253】また、第1の通信局にて、第1の方向のデ
ータ伝送に用いる第1の周波数帯域の各キャリアの振幅
を、予め定められた疑似ランダム列に従って割り当てら
れる所定のデータの並びに応じた振幅に変調して第2の
通信局に送信し、第2の通信局にて、この疑似ランダム
信号を用いて第2の周波数帯域の各キャリアに割り当て
られるビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー
配分を算出することにより、雑音レベルに応じたビット
配分及び送信パワー配分を算出することができる。
【0254】本発明のマルチキャリア伝送装置及びマル
チキャリア伝送方法は、マルチキャリア伝送装置から通
信相手局へのデータ伝送を第1の周波数帯域を用いて行
い、通信相手局からマルチキャリア伝送装置へのデータ
伝送を第2の周波数帯域を用いて行い、雑音がマルチキ
ャリア伝送装置側で大きくなる期間に行うデータ伝送の
ビットレートよりも雑音が対向側で大きくなる期間に行
うデータ伝送のビットレートが高くなるように第1の周
波数帯域の各キャリアにビット配分をなすことにより、
既存の周波数分割を用いた通信方式との互換性を保ちつ
つ、雑音レベルが変化する雑音環境下において通信性能
を大幅に向上させることができる。また、データの伝送
に周波数分割方式を用いているので互いの漏話が存在し
ない。
【0255】雑音がマルチキャリア伝送装置側で大きい
期間にデータを搬送する第1の周波数帯域の各キャリア
に割り当てるビット配分及び各キャリアに使用する送信
パワー配分と、雑音が通信相手局側で大きい期間にデー
タを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り当て
るビット配分及び各キャリアに使用する送信パワー配分
とを記憶し、雑音がマルチキャリア伝送装置側で大きく
なる期間に行うデータ伝送のビットレートよりも雑音が
通信相手局側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビッ
トレートが高くなるように第1の周波数帯域の各キャリ
アにビット配分をなすことにより、雑音レベルが変化す
る雑音環境下であっても、データ伝送容量を確保するこ
とができる。
【0256】また、雑音がマルチキャリア伝送装置側で
大きい期間に通信相手局から伝送される第2の周波数帯
域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び各キャ
リアに使用する送信パワー配分と、雑音が通信相手局側
で大きい期間に通信相手局から伝送される第2の周波数
帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び各キ
ャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し、雑音レベ
ルの変化するタイミングに応じて通信相手局で用いたビ
ット配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送
信パワー配分を用いて通信相手局から伝送される信号を
復調することにより、雑音レベルの変化により通信相手
局からのデータ伝送量が変動しても、その変動に対応し
て伝送されたデータを復調することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチキャリア伝送システムのシステ
ム構成を表すブロック図である。
【図2】図1に示された実施形態の詳細な構成を表すブ
ロック図である。
【図3】ATU−Cのマッピング部の構成を表すブロッ
ク図である。
【図4】ATU−Cのデマッピング部の構成を表すブロ
ック図である。
【図5】ATU−Rのマッピング部の構成を表すブロッ
ク図である。
【図6】ATU−Rのデマッピング部の構成を表すブロ
ック図である。
【図7】上り方向と下り方向の周波数帯域とビットレー
トの関係を表す図である。
【図8】ビット・パワー配分計算部の詳細な構成を表す
ブロック図である。
【図9】ビット・パワー配分計算部の詳細な構成を表す
ブロック図である。
【図10】ビット・パワー配分計算部の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図11】ビット配分の方法を模式的に表す図である。
【図12】パフォーマンスマージンの算出方法を示すフ
ローチャートである。
【図13】ビット配分の計算方法を示すフローチャート
である。
【図14】送信パワー配分の計算方法を示すフローチャ
ートである。
【図15】コンスタレーションを表す図である。
【図16】コンスタレーションを表す図である。
【図17】ビットとゲインの関係を表す図である。
【図18】図2に示された実施形態による動作を表すフ
ローチャートである。
【図19】上り方向と下り方向の周波数帯域とビットレ
ートの関係を表す図である。
【図20】本発明のマルチキャリア伝送システムの実施
形態の構成を表すブロック図である。
【図21】マルチキャリア伝送システムのシステム構成
を表すブロック図である。
【図22】本発明のマルチキャリア伝送装置の実施形態
を表すブロック図である。
【図23】使用周波数帯域とビットレートとの関係を表
す図である。
【図24】使用周波数帯域とビットレートとの関係を表
す図である。
【図25】本発明のマルチキャリア伝送装置の実施形態
を表すブロック図である。
【図26】ISDN回線からの漏話雑音を説明するため
の図である。
【図27】近端漏話と遠端漏話の雑音量を表す図であ
る。
【図28】従来のマルチキャリア伝送システムのシステ
ム構成を表すブロック図である。
【図29】ビット・パワー配分計算部の構成を表すブロ
ック図である。
【図30】ビット・パワー配分計算部の構成を表すブロ
ック図である。
【図31】ビット配分の算出方法を模式的に表す図であ
る。
【図32】ハイパーフレームの構成を表す図である。
【図33】エコーキャンセラ方式によるデータ伝送に用
いられる周波数帯域を表す図である。
【符号の説明】
1 ATU−C 2 ATU−R 3、6 送信部 4、5 受信部 7、9 ハイパスフィルタ 8、10 ローパスフィルタ 11、18、23、30 レートコンバータ 12、24 マッピング部 13、25 フーリエ逆変換部 14、26 ディジタル/アナログ変換部 15、27 アナログ/ディジタル変換部 16、28 フーリエ変換部 17、29 デマッピング部 20、31 疑似ランダム信号発生部 21 雑音同期トーン発生部 22、32 ビット・パワー配分計算部 33 クロック検出部 34 ビット・パワー配分選択部 43 下り方向SNR評価部 44、52 FEXT SNR,NEXT SNR 45、53 速度適応アルゴリズム部 46、54 パフォーマンスマージン計算部 47、55 伝送速度選択部 48、56 ビット・パワー配分計算テーブル 51 上り方向SNR評価部

Claims (52)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雑音レベルの変化するタイミングが既知
    の雑音環境下において、第1及び第2の通信局相互間で
    マルチキャリアを用いたデータ伝送を行うマルチキャリ
    ア伝送システムであって、 前記第1の通信局は、第1の周波数帯域を用いて行うデ
    ータ伝送のビットレートを雑音レベルの変化するタイミ
    ングに応じて切り換えて、前記第2の通信局にデータを
    送信する第1の送信手段を有し、 前記第2の通信局は、第2の周波数帯域を用いて行うデ
    ータ伝送のビットレートを雑音レベルの変化するタイミ
    ングに応じて切り換えて、前記第1の通信局にデータを
    送信する第2の送信手段を有し、 前記第1の通信局から前記第2の通信局への第1の方向
    のデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間では、前記
    第2の送信手段が前記第2の周波数帯域を用いて行う前
    記第2の通信局から前記第1の通信局への第2の方向の
    データ伝送のビットレートを、前記第1の送信手段が前
    記第1の周波数帯域を用いて行う前記第1の方向のデー
    タ伝送のビットレートよりも高くなるようにしたことを
    特徴とするマルチキャリア伝送システム。
  2. 【請求項2】 前記マルチキャリア伝送システムは、 前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間では、前記第1の送信手段が前記第1の周波数帯
    域を用いて行う前記第1の方向へのデータ伝送のビット
    レートを、前記第2の送信手段が前記第2の周波数帯域
    を用いて行う前記第2の方向へのデータ伝送のビットレ
    ートよりも高くなるようにしたことを特徴とする請求項
    1記載のマルチキャリア伝送システム。
  3. 【請求項3】 前記第1の送信手段は、 前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間に行うデータ伝送のビットレートよりも前記第2
    の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に
    行うデータ伝送のビットレートが高くなるように前記第
    1の周波数帯域のキャリアを用いてデータ伝送を行うこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のマルチキャリア
    伝送システム。
  4. 【請求項4】 前記第2の送信手段は、 前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間に行うデータ伝送のビットレートよりも前記第1
    の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間に
    行うデータ伝送のビットレートが高くなるように前記第
    2の周波数帯域のキャリアを用いてデータ伝送を行うこ
    とを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のマ
    ルチキャリア伝送システム。
  5. 【請求項5】 前記第1の送信手段は、 前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間に前記第1の方向にデータを搬送する前記第1の
    周波数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分及び該
    第1の周波数帯域の各キャリアに使用する送信パワー配
    分と、前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間に前記第1の方向にデータを搬送する前記
    第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分
    及び該第1の周波数帯域の各キャリアに使用する送信パ
    ワー配分とを記憶した第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分とを読み出し、雑音レベルの変化するタイミン
    グに従って前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する
    雑音が大きい期間のビットレートよりも前記第2の方向
    へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビット
    レートが高くなるように前記第1の周波数帯域の各キャ
    リアにビット配分及び送信パワー配分をなす第1の変調
    手段とを含むことを特徴とする請求項1から4の何れか
    1項に記載のマルチキャリア伝送システム。
  6. 【請求項6】 前記第2の送信手段は、 前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間に前記第2の方向にデータを搬送する前記第2の
    周波数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分及び該
    第2の周波数帯域の各キャリアに使用する送信パワー配
    分と、前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間に前記第2の方向にデータを搬送する前記
    第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てるビット配分
    及び該第2の周波数帯域の各キャリアに使用する送信パ
    ワー配分とを記憶した第2の記憶手段と、 前記第2の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分とを読み出し、雑音レベルの変化するタイミン
    グに従って前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する
    雑音が大きい期間のビットレートよりも前記第1の方向
    へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビット
    レートが高くなるように前記第2の周波数帯域の各キャ
    リアにビット配分及び送信パワー配分をなす第2の変調
    手段とを含むことを特徴とする請求項1から5の何れか
    1項に記載のマルチキャリア伝送システム。
  7. 【請求項7】 前記第1の通信局は、 前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間に前記第2の通信局から伝送される前記第2の周
    波数帯域の各キャリアに割り当てられたビット配分及び
    該第2の周波数帯域の各キャリアに使用された送信パワ
    ー配分と、前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する
    雑音が大きい期間に前記第2の通信局から伝送される前
    記第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てられたビッ
    ト配分及び該第2の周波数帯域の各キャリアに使用され
    た送信パワー配分とを記憶した第3の記憶手段と、 前記第3の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分を読み出し、雑音の変化するタイミングに従っ
    て前記第2の通信局でなされたビット配分及び送信パワ
    ー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を用い
    て、前記第2の通信局から送信されたデータを復調する
    第1の復調手段とを含む第1の受信手段を有することを
    特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のマルチ
    キャリア伝送システム。
  8. 【請求項8】 前記第2の通信局は、 前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間に前記第1の通信局から伝送される前記第1の周
    波数帯域の各キャリアに割り当てられたビット配分及び
    該第1の周波数帯域の各キャリアに使用された送信パワ
    ー配分と、前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する
    雑音が大きい期間に前記第1の通信局から伝送される前
    記第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てられたビッ
    ト配分及び該第1の周波数帯域の各キャリアに使用され
    た送信パワー配分とを記憶した第4の記憶手段と、 前記第4の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分を読み出し、雑音レベルの変化するタイミング
    に従って前記第1の通信局でなされたビット配分及び送
    信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を
    用いて、前記第1の通信局から送信されたデータを復調
    する第2の復調手段とを含む第2の受信手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のマ
    ルチキャリア伝送システム。
  9. 【請求項9】 前記第2の通信局は、 前記第2の方向へのデータ伝送に用いる前記第2の周波
    数帯域の各キャリアに、予め定められた疑似ランダム列
    をなすデータを順次割り当てた疑似ランダム信号を発生
    し、前記第2の送信手段に出力する第2の疑似ランダム
    信号発生手段を有し、 前記第1の通信局は、 前記第1の受信手段にて受信した疑似ランダム信号を用
    いて前記第2の方向のデータ伝送に用いる前記第2の周
    波数帯域の各キャリアの信号対雑音比の平均値を、前記
    第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間で2種類算出する第1の信号対雑音比算出
    手段と、 前記第1の信号対雑音比算出手段により算出された前記
    各キャリアの信号対雑音比の平均値を用いて、前記第2
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分
    及び該各キャリアに使用される送信パワー配分を、前記
    第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間で2種類算出する第1のビット、パワー配
    分算出手段とを有し、 前記第1のビット、パワー配分算出手段にて算出された
    2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報を前記第
    3の記憶手段にて記憶すると共に前記第1の変調手段に
    出力して前記第1の送信手段により前記第2の通信局に
    出力するようにし、 前記第1の変調手段は、キャリアに割り当てるビット配
    分及び送信パワー配分とを評価するトレーニング期間に
    おいては、前記第1のビット、パワー配分算出手段にて
    算出された2種類のビット配分及び送信パワー配分の情
    報を所定のキャリアに所定のビット数ずつ割り当てるよ
    うにし、 前記第2の通信局は、 前記第1の通信局からの前記所定のキャリアを前記第2
    の受信手段にて受信すると共に前記第2の復調手段にて
    前記所定のキャリアから前記2種類のビット配分及び送
    信パワー配分の情報を取り出し、該取り出した2種類の
    ビット配分及び送信パワー配分の情報を前記第2の記憶
    手段に出力して記憶するようにしたことを特徴とする請
    求項7記載のマルチキャリア伝送システム。
  10. 【請求項10】 前記第1の通信局は、 前記第1の方向へのデータ伝送に用いる前記第1の周波
    数帯域の各キャリアに、予め定められた疑似ランダム列
    をなすデータを順次割り当てた疑似ランダム信号を発生
    し、前記第1の送信手段に出力する第1の疑似ランダム
    信号発生手段を有し、 前記第2の通信局は、 前記第2の受信手段にて受信した疑似ランダム信号を用
    いて前記第1の方向のデータ伝送に用いる前記第1の周
    波数帯域の各キャリアの信号対雑音比の平均値を、前記
    第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が小さい期間とで2種類算出する第2の信号対雑音比算
    出手段と、 前記第2の信号対雑音比算出手段により算出された前記
    各キャリアの信号対雑音比の平均値を用いて、前記第1
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分
    及び該各キャリアに使用される送信パワー配分を、前記
    第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が小さい期間とで2種類算出する第2のビット、パワー
    配分算出手段とを有し、 前記第2のビット、パワー配分算出手段にて算出された
    2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報を前記第
    4の記憶手段にて記憶すると共に前記第2の変調手段に
    出力して前記第2の送信手段により前記第1の通信局に
    送信するようにし、 前記第2の変調手段は、キャリアに割り当てるビット配
    分及び送信パワー配分とを評価するトレーニング期間に
    おいては、前記第2のビット、パワー配分算出手段にて
    算出された前記2種類のビット配分及び送信パワー配分
    の情報を所定のキャリアに所定のビット数ずつ割り当て
    るようにし、 前記第1の通信局は、 前記第2の通信局からの前記所定のキャリアを前記第1
    の受信手段にて受信すると共に前記第1の復調手段にて
    前記所定のキャリアから前記2種類のビット配分及び送
    信パワー配分の情報を取り出し、該取り出した2種類の
    ビット配分及び送信パワー配分の情報を前記第1の記憶
    手段に出力して記憶するようにしたことを特徴とする請
    求項8記載のマルチキャリア伝送システム。
  11. 【請求項11】 前記第1の通信局は、 前記第1の送信手段の後段に、データを乗せた前記第1
    の周波数帯域のキャリアにより前記第2の周波数帯域に
    発生するサイドローブを取り除く第1のフィルタ手段
    と、 前記第2の受信手段の前段に、前記第2の通信局より送
    られた前記第2の周波数帯域のキャリアにより前記第1
    の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第2の
    フィルタ手段とを有することを特徴とする請求項9また
    は10記載のマルチキャリア伝送システム。
  12. 【請求項12】 前記第2の通信局は、 前記第2の送信手段の前段に、データを乗せた前記第2
    の周波数帯域のキャリアにより前記第1の周波数帯域に
    発生するサイドローブを取り除く第3のフィルタ手段
    と、 前記第2の受信手段の後段に、前記第1の通信局より送
    られた前記第1の周波数帯域のキャリアにより前記第2
    の周波数帯域に発生するサイドローブを取り除く第4の
    フィルタ手段とを有することを特徴とする請求項9から
    11の何れか1項に記載のマルチキャリア伝送システ
    ム。
  13. 【請求項13】 前記第1の通信局は、 雑音レベルの変化するタイミングに同期して所定のキャ
    リアの振幅を変化させたクロック信号を発生するクロッ
    ク信号発生手段を有し、 前記第1の送信手段にて前記クロック信号発生手段から
    の前記クロック信号を前記第2の通信局に送信するよう
    にし、 前記第2の通信局は、 前記第1の通信局から送られ、前記第2の受信手段にて
    受信した前記クロック信号の振幅の変化により雑音レベ
    ルの変化するタイミングを検出するクロック検出手段
    と、 前記クロック検出手段により検出した雑音レベルの変化
    するタイミングにより前記第2の変調手段に、前記第2
    の記憶手段に記憶した2種類のビット配分及び送信パワ
    ー配分のうち、雑音レベルに応じたデータ伝送を行うた
    めに使用するビット配分及び送信パワー配分の指定を行
    い、前記第2の復調手段に、前記第4の記憶手段に記憶
    した2種類のビット配分及び送信パワー配分のうち、デ
    ータの復調に用いる、前記第1の通信局で雑音レベルに
    応じて使用されたビット配分及び送信パワー配分と同一
    のビット配分及び送信パワー配分の指定を行うビット・
    パワー配分選択手段とを有することを特徴とする請求項
    8から12の何れか1項に記載のマルチキャリア伝送シ
    ステム。
  14. 【請求項14】 雑音レベルの変化するタイミングが既
    知の雑音環境下において、第1及び第2の通信局間相互
    でマルチキャリアを用いたデータ伝送を行うマルチキャ
    リア伝送システムであって、 前記第1の通信局は、 上位装置から転送されたデータを一時的に蓄える第1の
    一時記憶手段と、 データを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り
    当てるビット配分及び該各キャリアに使用する送信パワ
    ー配分とを前記第1の通信局から前記第2の通信局への
    データ伝送である第1の方向へのデータ伝送時に発生す
    る雑音が大きい期間と、前記第2の通信局から前記第1
    の通信局へのデータ伝送である第2の方向へのデータ伝
    送時に発生する雑音が大きい期間の2種類記憶した第1
    の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された2種類のビット配分及
    び送信パワー配分と、前記第1の一時記憶手段に記憶さ
    れたデータとを読み出し、データ伝送時の雑音レベルに
    応じて前記第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てる
    ビット配分及び該各キャリアに使用する送信パワー配分
    を選択し、前記各キャリアの振幅を、該選択したビット
    配分及び送信パワー配分と前記各キャリアに割り当てる
    データのビットの並びとに応じた振幅に変調する第1の
    変調手段と、 前記第1の変調手段にて振幅を変調された前記第1の周
    波数帯域の各キャリアを足し合わせ、ディジタル形式で
    表された電圧値を出力する第1のフーリエ逆変換手段
    と、 前記第1のフーリエ逆変換手段により出力されるディジ
    タル形式で表された電圧値をアナログ信号に変換し、回
    線に出力する第1のアナログ変換手段とを有する送信段
    と、 前記第1のアナログ変換手段により回線に出力された前
    記第1の周波数帯域のキャリアにより前記第2の周波数
    帯域に発生するサイドローブを取り除く第1のフィルタ
    手段とを有し、 前記第1の変調手段により、前記第1の方向へのデータ
    伝送時に発生する雑音が大きい期間のビットレートより
    も前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大
    きい期間のビットレートが高くなるように前記第1の周
    波数帯域の各キャリアにビット配分及び送信パワー配分
    をなすようにしたことを特徴とするマルチキャリア伝送
    システム。
  15. 【請求項15】 前記第2の通信局は、 上位装置から転送されたデータを一時的に蓄える第2の
    一時記憶手段と、 データを搬送する第2の周波数帯域の各キャリアに割り
    当てるビット配分及び該各キャリアに使用する送信パワ
    ー配分とを前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する
    雑音が大きい期間と、前記第2の方向へのデータ伝送時
    に発生する雑音が大きい期間の2種類記憶した第2の記
    憶手段と、 前記第2の記憶手段に記憶された2種類のビット配分及
    び送信パワー配分と、前記第2の一時記憶手段に記憶さ
    れたデータとを読み出し、データ伝送時の雑音レベルに
    応じて前記第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てる
    ビット配分及び該各キャリアに使用する送信パワー配分
    を選択し、前記各キャリアの振幅を、該選択したビット
    配分及び送信パワー配分と前記各キャリアに割り当てる
    ビットの並びとに応じた振幅に変調する第2の変調手段
    と、 前記第2の変調手段にて振幅を変調された前記第2の周
    波数帯域の各キャリアを足し合わせ、ディジタル形式で
    表された電圧値を出力する第2のフーリエ逆変換手段
    と、 前記第2のフーリエ逆変換手段により出力されるディジ
    タル形式で表された電圧値をアナログ信号に変換し、回
    線に出力する第2のアナログ変換手段とを有する送信段
    と、 前記第2のアナログ変換手段により回線に出力された前
    記第2の周波数帯域のキャリアにより前記第1の周波数
    帯域に発生するサイドローブを取り除く第3のフィルタ
    手段とを有し、 前記第2の変調手段により、前記第2の方向へのデータ
    伝送時に発生する雑音が大きい期間のビットレートより
    も前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大
    きい期間のビットレートが高くなるように前記第2の周
    波数帯域の各キャリアにビット配分及び送信パワー配分
    をなすようにしたことを特徴とする請求項14記載のマ
    ルチキャリア伝送システム。
  16. 【請求項16】 前記第1の通信局は、 前記第2の通信局から前記第2の周波数帯域のキャリア
    を用いて送られるアナログ信号をディジタル形式で表さ
    れる電圧値に変換する第1のディジタル変換手段と、 前記第1のディジタル変換手段からの前記ディジタル形
    式で表された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調
    された前記第2の周波数帯域の各キャリアを取り出す第
    1のフーリエ変換手段と、 前記第2の通信局から送信されてくる前記第2の周波数
    帯域の各キャリアに割り当てられたビット配分及び該各
    キャリアに使用された送信パワー配分とを前記第1の方
    向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間と、前
    記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
    期間の2種類記憶した第3の記憶手段と、 前記第3の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分を読み出し、前記第2の通信局にて雑音レベル
    の変化するタイミングに応じてなされたビット配分及び
    送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分
    を用いて、前記第1のフーリエ変換手段からの前記第2
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられたデータを取
    り出す第1の復調手段と、 データの出力量を一定とするため、前記第1の復調手段
    により取り出されたデータを一時的に蓄える第3の一時
    記憶手段とを有する受信段と、 前記受信段の前段に前記第2の通信局から送られる前記
    第2の周波数帯域の各キャリアにより前記第1の周波数
    帯域に発生するサイドローブを取り除く第2のフィルタ
    手段とを有することを特徴とする請求項14または15
    記載のマルチキャリア伝送システム。
  17. 【請求項17】 前記第2の通信局は、 前記第1の通信局から前記第1の周波数帯域のキャリア
    を用いて送られるアナログ信号をディジタル形式で表さ
    れる電圧値に変換する第2のディジタル変換手段と、 前記第2のディジタル変換手段からの前記ディジタル形
    式で表された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調
    された前記第1の周波数帯域の各キャリアを取り出す第
    2のフーリエ変換手段と、 前記第1の通信局から送信されてくる前記第1の周波数
    帯域の各キャリアに割り当てられたビット配分及び該各
    キャリアに使用された送信パワー配分とを前記第1の方
    向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間と、前
    記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
    期間の2種類記憶した第4の記憶手段と、 前記第4の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分を読み出し、前記第1の通信局にて雑音レベル
    の変化するタイミングに応じてなされたビット配分及び
    送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分
    を用いて、前記第2のフーリエ変換手段からの前記第1
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられたデータを取
    り出す第2の復調手段と、 データの出力量を一定とするため、前記第2の復調手段
    により取り出されたデータを一時的に蓄える第4の一時
    記憶手段とを有する受信段と、 前記受信段の前段に前記第1の通信局から送られる前記
    第1の周波数帯域の各キャリアにより前記第2の周波数
    帯域に発生するサイドローブを取り除く第4のフィルタ
    手段とを有することを特徴とする請求項15または16
    記載のマルチキャリア伝送システム。
  18. 【請求項18】 前記第2の通信局は、 前記第2の方向へのデータ伝送に用いる前記第2の周波
    数帯域の各キャリアの振幅を、予め定められた疑似ラン
    ダム列に従って割り当てられる所定のデータのビットの
    並びに応じた振幅に変調し、前記第2のフーリエ逆変換
    手段に出力する第2の疑似ランダム信号発生手段を有
    し、 前記第1の通信局は、 前記第1のフーリエ変換手段により取り出された、振幅
    の変調された前記第2の周波数帯域の各キャリアを用い
    て前記第2の方向へのデータ伝送に用いる前記第2の周
    波数帯域の各キャリアの信号対雑音比の平均値を、前記
    第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間で2種類算出する第1の信号対雑音比算出
    手段と、 前記第1の信号対雑音比算出手段により算出された前記
    各キャリアの信号対雑音比の平均値を用いて、前記第2
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分
    及び該各キャリアに使用される送信パワー配分を、前記
    第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間で2種類算出する第1のビット、パワー配
    分算出手段とを有し、 前記第1のビット、パワー配分算出手段にて算出された
    2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報を前記第
    3の記憶手段にて記憶すると共に前記第1の変調手段に
    出力して前記第2の通信局に出力するようにし、 前記第1の変調手段は、前記各キャリアに割り当てるビ
    ット配分及び送信パワー配分とを評価するトレーニング
    期間においては、所定のキャリアの振幅を、キャリアに
    割り当てるデータのビットの並びに応じた振幅に変調す
    ることにより、前記第1のビット、パワー配分算出手段
    にて算出された2種類のビット配分及び送信パワー配分
    の情報を前記所定のキャリアに所定のビット数ずつ割り
    当て前記第1のフーリエ逆変換手段に出力するように
    し、 前記第2の通信局は、 前記第2の復調手段にて前記第2のフーリエ変換手段に
    て取り出された、振幅の変調された前記所定のキャリア
    から前記2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報
    を取り出し、該取り出した2種類のビット配分及び送信
    パワー配分の情報を前記第2の記憶手段に出力して記憶
    するようにしたことを特徴とする請求項17記載のマル
    チキャリア伝送システム。
  19. 【請求項19】 前記第1の通信局は、 前記第1の方向へのデータ伝送に用いる前記第1の周波
    数帯域の各キャリアの振幅を、予め定められた疑似ラン
    ダム列に従って割り当てられる所定のデータのビットの
    並びに応じた振幅に変調し、前記第1のフーリエ逆変換
    手段に出力する第1の疑似ランダム信号発生手段を有
    し、 前記第2の通信局は、 前記第2のフーリエ変換手段により取り出された、振幅
    の変調された前記第1の周波数帯域の各キャリアを用い
    て前記第1の方向のデータ伝送に用いる前記第1の周波
    数帯域の各キャリアの信号対雑音比の平均値を、前記第
    1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間
    と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が
    小さい期間とで2種類算出する第2の信号対雑音比算出
    手段と、 前記第2の信号対雑音比算出手段により算出された前記
    各キャリアの信号対雑音比の平均値を用いて、前記第1
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分
    及び該各キャリアに使用される送信パワー配分を、前記
    第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が小さい期間とで2種類算出する第2のビット、パワー
    配分算出手段とを有し、 前記第2のビット、パワー配分算出手段にて算出された
    2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報を前記第
    4の記憶手段にて記憶すると共に前記第2の変調手段に
    出力して前記第1の通信局に出力するようにし、 前記第2の変調手段は、前記各キャリアに割り当てるビ
    ット配分及び送信パワー配分とを評価するトレーニング
    期間においては、所定のキャリアの振幅を、キャリアに
    割り当てるデータのビットの並びに応じた振幅に変調す
    ることにより、前記第2のビット、パワー配分算出手段
    にて算出された2種類のビット配分及び送信パワー配分
    の情報を前記所定のキャリアに所定のビット数ずつ割り
    当て前記第2のフーリエ逆変換手段に出力するように
    し、 前記第1の通信局は、 前記第1の復調手段にて前記第1のフーリエ変換手段に
    て取り出された、振幅の変調された前記所定のキャリア
    から前記2種類のビット配分及び送信パワー配分の情報
    を取り出し、該取り出した2種類のビット配分及び送信
    パワー配分の情報を前記第1の記憶手段に出力して記憶
    するようにしたことを特徴とする請求項17または18
    記載のマルチキャリア伝送システム。
  20. 【請求項20】 前記第1の通信局は、 雑音レベルの変化するタイミングに同期して所定のキャ
    リアの振幅を変化させた雑音同期信号を発生し、前記第
    1のフーリエ逆変換手段に出力する雑音同期信号発生手
    段を有し、 前記第2の通信局は、 前記第2のフーリエ変換手段により取り出される前記所
    定のキャリアの振幅の変化により雑音レベルの変化する
    タイミングを検出するタイミング検出手段と、 前記タイミング検出手段により検出した雑音レベルの変
    化するタイミングにより第2の変調手段に、前記第2の
    記憶手段に記憶した2種類のビット配分及び送信パワー
    配分のうち、雑音レベルに応じたデータ伝送を行うため
    に使用するビット配分及び送信パワー配分の指定を行
    い、前記第2の復調手段に、前記第4の記憶手段に記憶
    した2種類のビット配分及び送信パワー配分のうち、デ
    ータの復調に用いる、前記第1の通信局で雑音レベルに
    応じて使用されたビット配分及び送信パワー配分と同一
    のビット配分及び送信パワー配分の指定を行うビット・
    パワー配分選択手段とを有することを特徴とする請求項
    17から19の何れか1項に記載のマルチキャリア伝送
    システム。
  21. 【請求項21】 前記第1の周波数帯域は高周波数帯域
    であり、前記第2の周波数帯域は低周波数帯域であるこ
    とを特徴とする請求項1から20の何れか1項に記載の
    マルチキャリア伝送システム。
  22. 【請求項22】 前記第2の周波数帯域は低周波数帯域
    であり、前記第1の周波数帯域は高周波数帯域であるこ
    とを特徴とする請求項1から20の何れか1項に記載の
    マルチキャリア伝送システム。
  23. 【請求項23】 雑音レベルの変化するタイミングが既
    知の雑音環境下において、マルチキャリアを用いてデー
    タ伝送を行うマルチキャリア伝送装置であって、 雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で大きくなる期間
    に行うデータ伝送のビットレートよりも前記雑音が通信
    相手局側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレ
    ートが高くなるように第1の周波数帯域の各キャリアを
    用いてデータを送信する送信手段を有することを特徴と
    するマルチキャリア伝送装置。
  24. 【請求項24】 前記送信手段は、 前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で大きい期間
    にデータを搬送する前記第1の周波数帯域の各キャリア
    に割り当てるビット配分及び該各キャリアに使用する送
    信パワー配分と、前記雑音が前記通信相手局側で大きい
    期間にデータを搬送する前記第1の周波数帯域の各キャ
    リアに割り当てるビット配分及び該各キャリアに使用す
    る送信パワー配分とを記憶した第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶した2種類のビット配分及び
    送信パワー配分とを読み出し、雑音レベルの変化するタ
    イミングに従って雑音が前記マルチキャリア伝送装置側
    で大きくなる期間に行うデータ伝送のビットレートより
    も前記雑音が前記通信相手局側で大きくなる期間に行う
    データ伝送のビットレートが高くなるように前記第1の
    周波数帯域の各キャリアにビット配分及び送信パワー配
    分とをなす変調手段とを含むことを特徴とする請求項2
    3記載のマルチキャリア伝送装置。
  25. 【請求項25】 前記マルチキャリア伝送装置は、 前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で大きい期間
    に前記通信相手局から伝送される第2の周波数帯域の各
    キャリアに割り当てられたビット配分及び該各キャリア
    に使用される送信パワー配分と、前記雑音が前記通信相
    手局側で大きい期間に前記通信相手局から伝送される前
    記第2の周波数帯域の各キャリアに割り当てられたビッ
    ト配分及び該各キャリアに使用される送信パワー配分と
    を記憶した第2の記憶手段と、 前記第2の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分とを読み出し、雑音の変化するタイミングに従
    って前記通信相手局にてなれたビット配分及び送信パワ
    ー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を用いて
    前記通信相手局から伝送される信号を復調する復調手段
    とを含む受信手段を有することを特徴とする請求項23
    または24記載のマルチキャリア伝送装置。
  26. 【請求項26】 前記マルチキャリア伝送装置は、 前記送信手段の後段に、データを乗せた前記第1の周波
    数帯域のキャリアから前記第2の周波数帯域に発生する
    サイドローブを取り除く第1のフィルタ手段と、 前記受信手段の前段に、前記通信相手局から送られた前
    記第2の周波数帯域のキャリアから前記第1の周波数帯
    域に発生するサイドローブを取り除く第2のフィルタ手
    段とを有することを特徴とする請求項25記載のマルチ
    キャリア伝送装置。
  27. 【請求項27】 雑音レベルの変化するタイミングが既
    知の雑音環境下において、マルチキャリアを用いてデー
    タ伝送を行うマルチキャリア伝送装置であって、 上位装置から転送されたデータを一時的に蓄える第1の
    一時記憶手段と、 データを搬送する第1の周波数帯域の各キャリアに割り
    当てるビット配分及び該各キャリアに使用する送信パワ
    ー配分とを前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で
    大きい期間と、前記雑音が前記通信相手局側で大きい期
    間とで2種類記憶した第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された2種類のビット配分及
    び送信パワー配分と、前記第1の一時記憶手段に記憶さ
    れたデータとを読み出し、データ伝送時の雑音レベルに
    応じて前記第1の周波数帯域の各キャリアに割り当てる
    ビット配分及び該各キャリアに使用する送信パワー配分
    を選択し、前記各キャリアの振幅を、該選択したビット
    配分及び送信パワー配分と前記各キャリアに割り当てる
    データのビットの並びとに応じた振幅に変調する変調手
    段と、 前記第1の変調手段にて振幅を変調された前記第1の周
    波数帯域の各キャリアを足し合わせ、ディジタル形式で
    表された電圧値を出力するフーリエ逆変換手段と、 前記フーリエ逆変換手段により出力されるディジタル形
    式で表された電圧値をアナログ信号に変換し、回線に出
    力するアナログ変換手段とを有する送信段と、 前記アナログ変換手段により回線に出力された前記第1
    の周波数帯域のキャリアにより前記第2の周波数帯域に
    発生するサイドローブを取り除く第1のフィルタ手段と
    を有し、 前記変調手段により、雑音レベルの変化するタイミング
    に従って前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で大
    きい期間のビットレートよりも前記通信相手局側で大き
    い期間のビットレートが高くなるように前記第1の周波
    数帯域の各キャリアにビット配分及び送信パワー配分を
    なすようにしたことを特徴とするマルチキャリア伝送装
    置。
  28. 【請求項28】 前記マルチキャリア伝送装置は、 前記通信相手局から前記第2の周波数帯域のキャリアを
    用いて送られるアナログ信号をディジタル形式で表され
    る電圧値に変換するディジタル変換手段と、 前記ディジタル変換手段からの前記ディジタル形式で表
    された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調された
    前記第2の周波数帯域の各キャリアを取り出すフーリエ
    変換手段と、 前記通信相手局から送信されてくる前記第2の周波数帯
    域の各キャリアに割り当てられたビット配分及び該各キ
    ャリアに使用された送信パワー配分とを前記雑音が前記
    マルチキャリア伝送装置側で大きい期間と、前記雑音が
    前記通信相手局側で大きい期間とで2種類記憶した第2
    の記憶手段と、 前記第2の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パ
    ワー配分を読み出し、前記通信相手局にて雑音レベルの
    変化するタイミングに応じてなされたビット配分及び送
    信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー配分を
    用いて、前記第1のフーリエ変換手段からの前記第2の
    周波数帯域の各キャリアに割り当てられたデータを取り
    出す復調手段と、 データの出力量を一定とするため、前記復調手段により
    取り出されたデータを一時的に蓄える第2の一時記憶手
    段とを有する受信段と、 前記受信段の前段に前記通信相手局から送られる前記第
    2の周波数帯域の各キャリアにより前記第1の周波数帯
    域に発生するサイドローブを取り除く第2のフィルタ手
    段とを有することを特徴とする請求項27記載のマルチ
    キャリア伝送装置。
  29. 【請求項29】 前記第1の周波数帯域は、高周波数帯
    域であり、前記第2の周波数帯域は、低周波数帯域であ
    ることを特徴とする請求項23から28の何れか1項に
    記載のマルチキャリア伝送装置。
  30. 【請求項30】 前記第1の周波数帯域は、低周波数帯
    域であり、前記第2の周波数帯域は、高周波数帯域であ
    ることを特徴とする請求項23から28の何れか1項に
    記載のマルチキャリア伝送装置。
  31. 【請求項31】 雑音レベルの変化するタイミングが既
    知の雑音環境下において、第1及び第2の通信局相互間
    でマルチキャリアを用いたデータ伝送を行うマルチキャ
    リア伝送システムにおけるマルチキャリア伝送方法であ
    って、 前記第1の通信局において、雑音レベルの変化するタイ
    ミングに応じてデータを搬送する第1の周波数帯域の各
    キャリアに割り当てるビット配分を切り替える工程と、 切り替えたビット配分に従ってデータを前記第1の周波
    数帯域の各キャリアに割り当てる工程と、 データを割り当てられた前記第1の周波数帯域の各キャ
    リアを前記第2の通信局に送信する工程とを含む第1の
    データ送信工程を有し、 前記第2の通信局において、雑音レベルの変化するタイ
    ミングに応じてデータを搬送する第2の周波数帯域の各
    キャリアに割り当てるビット配分を切り替える工程と、 切り替えたビット配分に従ってデータを前記第2の周波
    数帯域の各キャリアに割り当てる工程と、 データを割り当てられた前記第2の周波数帯域の各キャ
    リアを前記第1の通信局に送信する工程とを含む第2の
    データ送信工程を有し、 前記第1の通信局から前記第2の通信局への第1の方向
    のデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間では、前記
    第2の周波数帯域を用いて行う前記第2の通信局から前
    記第1の通信局への第2の方向のデータ伝送のビットレ
    ートを、前記第1の周波数帯域を用いて行う前記第1の
    方向のデータ伝送のビットレートよりも高くなるように
    することを特徴とするマルチキャリア伝送方法。
  32. 【請求項32】 前記マルチキャリア伝送方法は、 前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間では、前記第1の周波数帯域を用いて行う前記第
    1の方向へのデータ伝送のビットレートを、前記第2の
    周波数帯域を用いて行う前記第2の方向へのデータ伝送
    のビットレートよりも高くなるようにすることを特徴と
    する請求項31記載のマルチキャリア伝送方法。
  33. 【請求項33】 前記第1のデータ送信工程は、 前記第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間のビットレートよりも前記第2の方向へのデータ
    伝送時に発生する雑音が大きい期間のビットレートが高
    くなるように前記第1の周波数帯域の各キャリアにデー
    タを割り当て、データ伝送を行う工程であることを特徴
    とする請求項31または32記載のマルチキャリア伝送
    方法。
  34. 【請求項34】 前記第2のデータ送信工程は、 前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大き
    い期間のビットレートよりも前記第1の方向へのデータ
    伝送時に発生する雑音が大きい期間のビットレートが高
    くなるように前記第2の周波数帯域の各キャリアにデー
    タを割り当て、データ伝送を行う工程であることを特徴
    とする請求項31から33の何れか1項に記載のマルチ
    キャリア伝送方法。
  35. 【請求項35】 前記第1の通信局において、 前記第1の方向へのデータ伝送に用いる前記第1の周波
    数帯域の各キャリアに、予め定められた疑似ランダム列
    をなすデータを順次割り当てた疑似ランダム信号を発生
    する第1の疑似ランダム信号発生工程と、 前記第1の疑似ランダム信号発生工程により発生した前
    記疑似ランダム信号を前記第2の通信局に送信する第1
    の送信工程とを有し、 前記第2の通信局において、 前記第1の通信局より送信される前記疑似ランダム信号
    を受信する第1の受信工程と、 前記第1の受信工程により受信した前記疑似ランダム信
    号を用いて前記第1の方向へのデータ伝送に用いる前記
    第1の周波数帯域の各キャリアの信号対雑音比を、前記
    第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間で算出する第1の信号対雑音比算出工程
    と、 前記第1の信号対雑音比算出工程により算出された前記
    各キャリアの信号対雑音比を用いて、前記第1の周波数
    帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び該各
    キャリアに使用される送信パワー配分を、前記第1の方
    向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間と、前
    記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
    期間で算出する第1のビット、パワー配分算出工程と、 前記第1のビット、パワー配分算出工程により算出した
    2種類のビット配分及び送信パワー配分を記憶する第1
    の記憶工程と、 前記第1のビット、パワー配分算出工程により算出した
    2種類のビット配分及び送信パワー配分を前記第1の通
    信局に送信する第2の送信工程とを有し、 前記第1の通信局において、 前記第2の通信局から送信された前記2種類のビット配
    分及び送信パワー配分を受信する第2の受信工程と、 前記第2の受信工程により受信した前記2種類のビット
    配分及び送信パワー配分を記憶する第2の記憶工程とを
    有し、 前記第1のデータ送信工程は、第2の記憶工程にて記憶
    した2種類のビット配分及び送信パワー配分とを用い、
    雑音レベルの変化するタイミングに従って前記第1の方
    向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
    トレートよりも前記第2の方向へのデータ伝送時に発生
    する雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように
    前記第1の周波数帯域の各キャリアにビット配分及び送
    信パワー配分をなす第1の変調工程を含むことを特徴と
    する請求項31から34の何れか1項に記載のマルチキ
    ャリア伝送方法。
  36. 【請求項36】 前記第2の通信局において、 前記第2の方向へのデータ伝送に用いる前記第2の周波
    数帯域の各キャリアに、予め定められた疑似ランダム列
    をなすデータを順次割り当てた疑似ランダム信号を発生
    する第2の疑似ランダム信号発生工程と、 前記第2の疑似ランダム信号発生工程により発生した前
    記疑似ランダム信号を前記第1の通信局に送信する第3
    の送信工程とを有し、 前記第1の通信局において、 前記第2の通信局より送信される前記疑似ランダム信号
    を受信する第3の受信工程と、 前記第3の受信工程により受信した前記疑似ランダム信
    号を用いて前記第2の方向へのデータ伝送に用いる前記
    第2の周波数帯域の各キャリアの信号対雑音比を、前記
    第1の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期
    間と、前記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音
    が大きい期間で算出する第2の信号対雑音比算出工程
    と、 前記第2の信号対雑音比算出工程により算出された前記
    各キャリアの信号対雑音比を用いて、前記第2の周波数
    帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分及び該各
    キャリアに使用される送信パワー配分を、前記第1の方
    向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間と、前
    記第2の方向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい
    期間で算出する第2のビット、パワー配分算出工程と、
    前記第2のビット、パワー配分算出工程により算出した
    2種類のビット配分及び送信パワー配分を記憶する第3
    の記憶工程と、 前記第2のビット、パワー配分算出工程により算出した
    2種類のビット配分及び送信パワー配分を前記第2の通
    信局に送信する第4の送信工程とを有し、前記第2の通
    信局において、 前記第1の通信局から送信された前記2種類のビット配
    分及び送信パワー配分を受信する第4の受信工程と、 前記第4の受信工程により受信した前記2種類のビット
    配分及び送信パワー配分を記憶する第4の記憶工程とを
    有し、 前記第2のデータ送信工程は、第4の記憶工程にて記憶
    した2種類のビット配分及び送信パワー配分とを用い、
    雑音レベルの変化するタイミングに従って前記第2の方
    向へのデータ伝送時に発生する雑音が大きい期間のビッ
    トレートよりも前記第1の方向へのデータ伝送時に発生
    する雑音が大きい期間のビットレートが高くなるように
    前記第2の周波数帯域の各キャリアにビット配分及び送
    信パワー配分をなす第2の変調工程を含むことを特徴と
    する請求項31から35の何れか1項に記載のマルチキ
    ャリア伝送方法。
  37. 【請求項37】 前記第1の通信局において、 前記第3の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及
    び送信パワー配分を用いて、前記第2の通信局で雑音レ
    ベルの変化するタイミングに応じてなされたビット配分
    及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー
    配分を用いて前記第2の通信局から送信されたデータを
    復調する第1の復調工程を含む第1のデータ受信工程を
    有することを特徴とする請求項36記載のマルチキャリ
    ア伝送方法。
  38. 【請求項38】 前記第2の通信局において、 前記第1の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及
    び送信パワー配分を用いて、前記第1の通信局で雑音レ
    ベルの変化するタイミングに応じてなされたビット配分
    及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信パワー
    配分を用いて前記第1の通信局から送信されたデータを
    復調する第2の復調工程を含む第2のデータ受信工程を
    有することを特徴とする請求項35から37の何れか1
    項に記載のマルチキャリア伝送方法。
  39. 【請求項39】 前記第1のデータ送信工程は、 上位装置から転送されたデータを一時的に記憶する第1
    の一時記憶工程と、 前記第1の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及
    び送信パワー配分を読み出す第1の読み出し工程と、 前記第1の読み出し工程により読み出した2種類のビッ
    ト配分及び送信パワー配分から前記第1の周波数帯域の
    キャリアに割り当てるビット配分及び該各キャリアに使
    用する送信パワー配分を雑音レベルの変化するタイミン
    グに応じて選択する第1の選択工程と、 前記第1の周波数帯域の各キャリアの振幅を、該選択し
    たビット配分及び送信パワー配分と前記各キャリアに割
    り当てるデータのビットの並びとに応じた振幅に変調す
    る第1の変調工程と、 前記第1の変調工程にて振幅を変調された前記第1の周
    波数帯域の各キャリアを足し合わせ、ディジタル形式で
    表された電圧値を出力する第1のフーリエ逆変換工程
    と、 前記第1のフーリエ逆変換工程により出力されるディジ
    タル形式で表された電圧値をアナログ信号に変換し、回
    線に出力する第1のアナログ変換工程と、 前記第1のアナログ変換工程により回線に出力された前
    記第1の周波数帯域のキャリアにより前記第2の周波数
    帯域に発生するサイドローブを取り除く第1のフィルタ
    工程とを有することを特徴とする請求項31から38の
    何れか1項に記載のマルチキャリア伝送方法。
  40. 【請求項40】 前記第2のデータ送信工程は、 上位装置から転送されたデータを一時的に記憶する第2
    の一時記憶工程と、 前記第2の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及
    び送信パワー配分を読み出す第2の読み出し工程と、 前記第2の読み出し工程により読み出した2種類のビッ
    ト配分及び送信パワー配分から前記第2の周波数帯域の
    キャリアに割り当てるビット配分及び該各キャリアに使
    用する送信パワー配分を雑音レベルの変化するタイミン
    グに応じて選択する第2の選択工程と、 前記第2の周波数帯域の各キャリアの振幅を、該選択し
    たビット配分及び送信パワー配分と前記各キャリアに割
    り当てるデータのビットの並びとに応じた振幅に変調す
    る第2の変調工程と、 前記第2の変調工程にて振幅を変調された前記第2の周
    波数帯域の各キャリアを足し合わせ、ディジタル形式で
    表された電圧値を出力する第2のフーリエ逆変換工程
    と、 前記第2のフーリエ逆変換工程により出力されるディジ
    タル形式で表された電圧値をアナログ信号に変換し、回
    線に出力する第2のアナログ変換工程と、 前記第2のアナログ変換工程により回線に出力された前
    記第2の周波数帯域のキャリアにより前記第1の周波数
    帯域に発生するサイドローブを取り除く第2のフィルタ
    工程とを有することを特徴とする請求項31から39の
    何れか1項に記載のマルチキャリア伝送方法。
  41. 【請求項41】 前記第1のデータ受信工程は、 前記第2の通信局から送られる前記第2の周波数帯域の
    各キャリアから前記第1の周波数帯域に発生するサイド
    ローブを取り除く第3のフィルタ工程と、 前記第2の通信局から前記第2の周波数帯域のキャリア
    を用いて送られるアナログ信号をディジタル形式で表さ
    れる電圧値に変換する第1のディジタル変換工程と、 前記第1のディジタル変換工程からの前記ディジタル形
    式で表された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調
    された前記第2の周波数帯域の各キャリアを取り出す第
    1のフーリエ変換工程と、 前記第3の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及
    び送信パワー配分を読み出す第3の読み出し工程と、 前記第3の読み出し工程により読み出された2種類のビ
    ット配分及び送信パワー配分から前記第2の通信局でデ
    ータ伝送時に発生する雑音レベルに応じてなされたビッ
    ト配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信
    パワー配分とを選択する第3の選択工程と、 前記第3の読み出し工程により読み出された2種類のビ
    ット配分及び送信パワー配分とを用いて、第1のフーリ
    エ変換工程にて取り出された振幅の変調された前記第2
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられたデータを取
    り出す前記第1の復調工程と、 データの出力量を一定とするため、前記第1の復調工程
    により取り出されたデータを一時的に蓄える第3の一時
    記憶工程とを有することを特徴とする請求項37記載の
    マルチキャリア伝送方法。
  42. 【請求項42】 前記第2のデータ受信工程は、 前記第1の通信局から送られる前記第1の周波数帯域の
    各キャリアから前記第2の周波数帯域に発生するサイド
    ローブを取り除く第4のフィルタ工程と、 前記第1の通信局から前記第1の周波数帯域のキャリア
    を用いて送られるアナログ信号をディジタル形式で表さ
    れる電圧値に変換する第2のディジタル変換工程と、 前記第2のディジタル変換工程からの前記ディジタル形
    式で表された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調
    された前記第1の周波数帯域の各キャリアを取り出す第
    2のフーリエ変換工程と、 前記第1の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及
    び送信パワー配分を読み出す第4の読み出し工程と、 前記第4の読み出し工程により読み出された2種類のビ
    ット配分及び送信パワー配分から前記第1の通信局でデ
    ータ伝送時に発生する雑音レベルに応じてなされたビッ
    ト配分及び送信パワー配分と同一のビット配分及び送信
    パワー配分とを選択する第4の選択工程と、 前記第4の読み出し工程により読み出された2種類のビ
    ット配分及び送信パワー配分とを用いて、第2のフーリ
    エ変換工程にて取り出された振幅の変調された前記第1
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられたデータを取
    り出す前記第2の復調工程と、 データの出力量を一定とするため、前記第2の復調工程
    により取り出されたデータを一時的に蓄える第4の一時
    記憶工程とを有することを特徴とする請求項38記載の
    マルチキャリア伝送方法。
  43. 【請求項43】 前記第1の通信局において、 雑音レベルの変化するタイミングに同期して所定のキャ
    リアの振幅を変化させた雑音同期信号を発生する雑音同
    期信号発生工程と、 前記雑音同期信号発生工程により発生した雑音同期信号
    を前記第2の通信局に送信する第5の送信工程とを有
    し、 前記第2の通信局において、 前記第1の通信局から送られた前記雑音同期信号を受信
    する第5の受信工程と、 前記第5の受信工程により受信した前記所定のキャリア
    の振幅の変化により雑音レベルの変化するタイミングを
    検出するタイミング検出工程と、 前記タイミング検出工程により検出した雑音レベルの変
    化するタイミングにより前記第2の変調工程に、前記第
    4の記憶工程にて記憶した2種類のビット配分及び送信
    パワー配分のうち、雑音レベルに応じたデータ伝送を行
    うために使用するビット配分及び送信パワー配分の指定
    を行い、前記第2の復調工程に、前記第1の記憶工程に
    て記憶した2種類のビット配分及び送信パワー配分のう
    ち、データの復調に用いる、前記第1の通信局で雑音レ
    ベルに応じて使用されたビット配分及び送信パワー配分
    と同一のビット配分及び送信パワー配分の指定を行うビ
    ット・パワー配分選択工程とを有することを特徴とする
    請求項38から42の何れか1項に記載のマルチキャリ
    ア伝送方法。
  44. 【請求項44】 前記第1の周波数帯域は高周波数帯域
    であり、前記第2の周波数帯域は低周波数帯域であるこ
    とを特徴とする請求項31から43の何れか1項に記載
    のマルチキャリア伝送方法。
  45. 【請求項45】 前記第1の周波数帯域は低周波数帯域
    であり、前記第2の周波数帯域は高周波数帯域であるこ
    とを特徴とする請求項31から43の何れか1項に記載
    のマルチキャリア伝送方法。
  46. 【請求項46】 雑音レベルの変化するタイミングが既
    知の雑音環境下におけるマルチキャリア伝送方法であっ
    て、 第1の周波数帯域を用いてデータ伝送を行うマルチキャ
    リア伝送装置において、雑音レベルの変化するタイミン
    グに応じて前記第1の周波数帯域の各キャリアに割り当
    てるビット配分を切り替える工程と、 切り替えたビット配分を用いて前記第1の周波数帯域の
    各キャリアにデータを割り当てる工程と、 データを割り当てられた前記第1の周波数帯域の各キャ
    リアを通信相手局に送信する工程とを含む送信工程を有
    し、 雑音レベルが前記マルチキャリア伝送装置側で大きくな
    る期間に行うデータ伝送のビットレートよりも該雑音レ
    ベルが前記通信相手局側で大きくなる期間に行うデータ
    伝送のビットレートが高くなるようにしたことを特徴と
    するマルチキャリア伝送方法。
  47. 【請求項47】 前記送信工程は、 前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で大きい期間
    にデータを搬送する前記第1の周波数帯域の各キャリア
    に割り当てるビット配分及び該各キャリアに使用する送
    信パワー配分と、前記雑音が前記通信相手局側で大きい
    期間にデータを搬送する前記第1の周波数帯域の各キャ
    リアに割り当てるビット配分及び該各キャリアに使用す
    る送信パワー配分とを記憶した第1の記憶手段から2種
    類のビット配分及び送信パワー配分とを読み出す第1の
    読み出し工程と、 前記第1の読み出し工程により読み出した2種類のビッ
    ト配分及び送信パワー配分を雑音レベルの変化するタイ
    ミングに応じて切り替える第1の選択工程と、 前記第1の選択工程により選択したビット配分及び送信
    パワー配分とを用いて、前記雑音が前記マルチキャリア
    伝送装置側で大きくなる期間に行うデータ伝送のビット
    レートよりも該雑音が前記通信相手局側で大きくなる期
    間に行うデータ伝送のビットレートが高くなるように前
    記第1の周波数帯域の各キャリアにビット配分及び送信
    パワー配分とをなす変調工程とを含むことを特徴とする
    請求項46記載のマルチキャリア伝送方法。
  48. 【請求項48】 前記マルチキャリア伝送方法は、 前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で大きい期間
    に前記通信相手局から伝送される第2の周波数帯域の各
    キャリアに割り当てられるビット配分及び該各キャリア
    に使用する送信パワー配分と、前記雑音が通信相手局側
    で大きい期間に前記通信相手局から伝送される前記第2
    の周波数帯域の各キャリアに割り当てられるビット配分
    及び該各キャリアに使用する送信パワー配分とを記憶し
    た第2の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パワ
    ー配分とを読み出す第2の読み出し工程と、 前記第2の読み出し工程により読み出した2種類のビッ
    ト配分及び送信パワー配分を雑音レベルの変化するタイ
    ミングに応じて切り替える第2の選択工程と、 前記第2の選択工程により選択したビット配分及び送信
    パワー配分を用いて前記通信相手局から送信された前記
    第2の周波数帯域の各キャリアからデータを取り出す復
    調工程とを含む受信工程を有することを特徴とする請求
    項46または47記載のマルチキャリア伝送方法。
  49. 【請求項49】 前記送信工程は、 上位装置から転送されたデータを一時的に蓄える第1の
    一時記憶工程と、 データを搬送する前記第1の周波数帯域の各キャリアに
    割り当てるビット配分及び該各キャリアに使用する送信
    パワー配分とを前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置
    側で大きい期間と、前記雑音が通信相手局側で大きい期
    間の2種類記憶した第1の記憶手段から2種類のビット
    配分及び送信パワー配分と、前記第1の一時記憶工程か
    ら伝送するデータとを読み出す第1の読み出し工程と、 前記第1の読み出し工程により読み出した2種類のビッ
    ト配分及び送信パワー配分から前記第1の周波数帯域の
    キャリアに割り当てるビット配分及び該各キャリアに使
    用する送信パワー配分を雑音レベルの変化するタイミン
    グに応じて選択する第1の選択工程と、 前記各キャリアの振幅を、前記第1の選択工程により選
    択したビット配分及び送信パワー配分と、前記第1の読
    み出し工程により読み出した前記各キャリアに割り当て
    るデータのビットの並びとに応じた振幅に変調する変調
    工程と、 前記変調工程にて振幅を変調された前記第1の周波数帯
    域の各キャリアを足し合わせ、ディジタル形式で表され
    た電圧値を出力するフーリエ逆変換工程と、 前記フーリエ逆変換工程により出力されるディジタル形
    式で表された電圧値をアナログ信号に変換し、回線に出
    力するアナログ変換工程と、 前記アナログ変換工程により回線に出力された前記第1
    の周波数帯域のキャリアにより前記第2の周波数帯域に
    発生するサイドローブを取り除く第1のフィルタ工程と
    を有し、 前記変調工程により、雑音レベルの変化するタイミング
    に従って前記雑音が前記マルチキャリア伝送装置側で大
    きい期間のビットレートよりも前記通信相手局側で大き
    い期間のビットレートが高くなるように前記第1の周波
    数帯域の各キャリアにビット配分及び送信パワー配分を
    なすようにしたことを特徴とする請求項46から48の
    何れか1項に記載のマルチキャリア伝送方法。
  50. 【請求項50】 前記受信工程は、 前記受信段の前段に前記通信相手局から送られる前記第
    2の周波数帯域の各キャリアにより前記第1の周波数帯
    域に発生するサイドローブを取り除く第2のフィルタ工
    程と、 前記通信相手局から前記第2の周波数帯域のキャリアを
    用いて送られるアナログ信号をディジタル形式で表され
    る電圧値に変換するディジタル変換工程と、 前記ディジタル変換工程からの前記ディジタル形式で表
    された電圧値にフーリエ変換を施し、振幅の変調された
    前記第2の周波数帯域の各キャリアを取り出すフーリエ
    変換工程と、 前記通信相手局から送信されてくる前記第2の周波数帯
    域の各キャリアに割り当てられたビット配分及び該各キ
    ャリアに使用された送信パワー配分とを前記雑音が前記
    マルチキャリア伝送装置側で大きい期間と、前記雑音が
    前記通信相手局側で大きい期間とで2種類記憶した第2
    の記憶手段から2種類のビット配分及び送信パワー配分
    を読み出す第2の読み出し工程と、 前記通信相手局にて雑音レベルの変化するタイミングに
    応じてなされたビット配分及び送信パワー配分と同一の
    ビット配分及び送信パワー配分を用いて、前記第1のフ
    ーリエ変換工程からの前記第2の周波数帯域の各キャリ
    アに割り当てられたデータを取り出す復調工程と、 データの出力量を一定とするため、前記復調工程により
    取り出されたデータを一時的に蓄える第2の一時記憶工
    程と、 を有することを特徴とする請求項48または49記載の
    マルチキャリア伝送方法。
  51. 【請求項51】 前記第1の周波数帯域は、高周波数帯
    域であり、前記第2の周波数帯域は、低周波数帯域であ
    ることを特徴とする請求項46から50の何れか1項に
    記載のマルチキャリア伝送方法。
  52. 【請求項52】 前記第1の周波数帯域は、低周波数帯
    域であり、前記第2の周波数帯域は、高周波数帯域であ
    ることを特徴とする請求項46から50の何れか1項に
    記載のマルチキャリア伝送方法。
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