JP2000025172A - 農業用積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
農業用積層フィルムおよびその製造方法Info
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Abstract
ずにすみ、耐ブロッキング性、展張作業性、透明性、防
曇持続性、高光透過性、機械的特性、保温性等に優れ、
低分子量成分の表面へのブリードがない農業用フィルム
の提供。 【解決手段】メルトフローレート(MFR)0.5〜
3.0g/10分、アクリル酸エチル含有量3.0〜3
0.0重量%のエチレン−アクリル酸エチル共重合体か
らなる中間層と、メタロセン触媒を用いて重合させた密
度0.870〜0.920g/cm3 、MFR0.5〜
3.0g/10分、Mw/Mn2.5〜4.5のエチレ
ン−α−オレフィン共重合体からなる外層および内層と
から構成される厚さ30〜200μmの農業用積層フィ
ルム。共押出法による該積層フィルムの製法。
Description
およびその製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、本発明は、耐ブロッキング性、展張作業性、透明
性、防曇持続性、保温性に優れ、透明性の経時的低下が
少なく、フィルム強度、特に引張、引裂、衝撃強度に優
れた農業用積層フィルムおよびその製造方法に関し、本
発明の上記フィルムは農業用の促成栽培を目的としたハ
ウス栽培、トンネル栽培およびマルチ栽培等に用いられ
る。
いられてきた農業用フィルムとしては、ポリ塩化ビニル
フィルム、高圧法低密度ポリエチレンフィルム、直鎖状
低密度ポリエチレンフィルム等を主として挙げることが
できる。
性、耐久性、保温性、経済性、作業性等に優れている
が、可塑剤を含有するために長期間使用しているとフィ
ルム表面にブリードし、ここにほこりが吸着し、光の透
過性を低下させ、また汚れた感じを与え望ましくない。
さらに、ポリ塩化ビニルフィルムは使用後焼却によって
処理しようとすると、塩化水素ガスが発生し、公害問題
を引き起こすおそれがあり、また突起部による突き刺し
破れに弱く、ハウス骨材との摩擦破れに対して弱く、耐
寒性も劣り、使用条件によっては問題となることが多か
った。
塩化ビニルフィルムのように、焼却時塩化水素ガスを発
生せず、可塑剤も使用しないので、公害問題、光透過性
低下、ほこり付着等による汚れ等を引き起こさない利点
はあるが、40%程度の結晶化度であるので、やや光透
過性(透明性)が劣る。また、フィルムの帯電やフィル
ム表面に水分が付着したりするので、帯電防止剤や防曇
剤を配合すると、これがフィルム表面にブリードし、ほ
こりを吸着して光透過性を低下させる欠点がある。
DPE)フィルムは高圧法低密度ポリエチレンフィルム
と上記の性質においては類似するものの、機械的強度に
おいて優れているため、フィルムの厚さを低減でき、経
済的効果が大きいので、農業用フィルムとして多く使用
されるようになってきたが、結晶化度が高いので光透過
性が低いという問題を依然有する。
は、密度0.910g/ml以下、融点116℃以上、
1%モジュラス1200kg/cm2 以下、メルトイン
デックス0.8〜10g/10分である超低密度エチレ
ン−α−オレフィン共重合体からなる中間層と、メルト
インデックス0.5〜5g/10分、酢酸ビニル含有量
5〜15重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体か
らなる両外側層とから構成される積層フィルムを開発
し、既に特許を得ている(特公平8−9222号公報参
照,特許第2113173号)。この積層フィルムは、
高圧法低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン
を素材とした積層フィルムに比べ、透明性、光透過性等
において優れているが、フィルムの腰が弱く、フィルム
を張る作業(展張作業)において、作業性に比較的劣
り、また低分子量エチレン−α−オレフィン共重合体の
含有量が多く、これが積層フィルムの表面にブリード
し、ここにほこりが吸着し、光透過性を低下させ、また
汚れた感じを与える不具合が依然として存在する。ま
た、機械的強度が直鎖状低密度ポリエチレンより劣ると
いう問題があった。さらに、積層フィルムがブロッキン
グを起こすことに起因する展張作業性の悪化という問題
もあった。
フィルムとして使用されてきたポリ塩化ビニルフィル
ム、高圧法低密度ポリエチレンフィルム、直鎖状低密度
エチレン−α−オレフィン共重合体フィルム、超低密度
エチレン−α−オレフィン共重合体フィルムの長所を保
持したまま、それらの欠点を改良した農業用フィルム、
すなわち、焼却時に有害ガスを発生せず、可塑剤を使用
せずにすみ、耐ブロッキング性、展張作業性、透明性、
防曇持続性、高光透過性、機械的特性、保温性等に優
れ、低分子量成分の表面へのブリードがない、農業用フ
ィルムおよびその製造方法の提供を課題とする。
の結果、メタロセン触媒を用いて重合させたエチレン−
α−オレフィン共重合体の優れた物性に着目し、そのフ
ィルムの欠点を補うため、特定物性のエチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体フィルムと組合せ、特定構造の積層
フィルムとする場合、上記課題が解決できることを見出
し、本発明を完成させた。
0.5〜3.0g/10分、アクリル酸エチル含有量
3.0〜30.0重量%であるエチレン−アクリル酸エ
チル共重合体からなる中間層と、メタロセン触媒を用い
て重合させた密度0.870〜0.920g/cm3 、
メルトフローレート0.5〜3.0g/10分、Mw/
Mn2.5〜4.5であるエチレン−α−オレフィン共
重合体からなる外層および内層とから構成され、全体の
厚さが30〜200μmであることを特徴とする農業用
積層フィルムに関する。なお、本発明において、外層と
は使用時に外界に暴露される面を構成し、内層とは積層
フィルムで被覆された場合、栽培植物等に面する側の面
を構成し、中間層とは上記外層と内層との間に位置する
層である。
対し、外層の厚さが15〜35%であり、中間層の厚さ
が30〜70%であり、内層の厚さが15〜35%であ
る上記農業用積層フィルムに関する。
5〜3.0g/10分、アクリル酸エチル含有量3.0
〜30.0重量%であるエチレン−アクリル酸エチル共
重合体からなる中間層と、メタロセン触媒を用いて重合
させた密度0.870〜0.920g/cm3 、メルト
フローレート0.5〜3.0g/10分、Mw/Mn
2.5〜4.5であるエチレン−α−オレフィン共重合
体からなる外層および内層とを共押出法により製造する
ことを特徴とする農業用積層フィルムの製造方法に関す
る。
間層に用いられるエチレン−アクリル酸エチル共重合体
(以下、EEAとも記載する)は、メルトフローレート
0.5〜3.0g/10分、そしてアクリル酸エチル含
有量3.0〜30.0重量%のものである。メルトフロ
ーレートが0.5g/10分未満であると押出特性が悪
く、一方、3.0g/10分を越えると、機械的強度が
悪化し、望ましくない。また、アクリル酸エチル含有量
が3.0重量%未満ではフィルムの透明性、防曇持続
性、保温性が悪化し、30.0重量%を越えるとフィル
ムの価格が高騰し、その価格の高騰の割に効果が期待さ
れず、望ましくない。
いられるメタロセン触媒を用いて重合させたエチレン−
α−オレフィン共重合体は、密度0.870〜0.92
0g/cm3 、メルトフローレート0.5〜3.0g/
10分、Mw/Mn2.5〜4.5である分子量分布の
狭い直鎖状のものであり、下で詳細に説明するメタロセ
ン触媒により、エチレンとα−オレフィン、例えば炭素
原子数3ないし12のα−オレフィンとの共重合体であ
る。α−オレフィンの具体例としては、プロピレン、ブ
テン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オ
クテン−1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げること
ができる。外層および内層のためのエチレン−α−オレ
フィン共重合体は同じであっても、異なっていてもよ
い。
フィン共重合体の製造の際に使用されるメタロセン触媒
は、活性点が同一種(シングルサイト)であることから
シングルサイト触媒とも呼ばれたり、また、カミンスキ
ー触媒と呼ばれることもある。上記メタロセン触媒は、
直鎖状エチレン−α−オレフィン共重合体を製造するの
に従来から一般的に用いられているチーグラー系触媒、
フィリップス系触媒またはスタンダード系触媒のような
活性点が多種(マルチサイト)である触媒とは区別され
る。メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン−α−
オレフィン共重合体は、従来のチーグラー系触媒やフィ
リップス系触媒等のマルチサイト触媒で製造されたもの
に比べて組成分布および分子量分布が狭いため、機械的
特性や透明性等に優れている。
しては下記式(1)〜(3)で表されるメタロセン化合
物が用いられる。 次式(1): (Cp)m MRn R’p (1) 〔式中、Cpは未置換または置換シクロペンタジエニル
基であり、Mは周期表第4〜10族の遷移金属であり、
RおよびR’は互いに独立してハロゲン原子または炭素
原子数1ないし20の炭化水素基またはヒドロカルボキ
シル基であり、mは1〜3、nは0〜3、pは0〜3の
数であるが、m+n+pはMの酸化状態(価数)に等し
い〕で表される遷移金属化合物。
エニル基であり、その中のR’は互いに独立して水素原
子または炭素原子数1ないし20のアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールア
ルキル基、または互いに結合してC4 〜C6 環の一部を
形成する2個の炭素原子であり、R”は1個またはそれ
以上の炭素、ゲルマニウム、ケイ素、リンもしくは窒素
原子またはそれらの組合せであり、これらは2個のC5
R’m 環上を置換してそれらを橋渡しする基または1個
のC5 R’m 環上を置換してMに橋渡しする基を含有
し、pが0である場合にはxは1であり、その他の場合
にはxは常に0であり、各Qは互いに独立して炭素原子
数1ないし20のアルキル基、アルケニル基、アリール
基、アルキルアリール基、アリールアルキル基またはハ
ロゲン原子であり、Q’は炭素原子数1ないし20のア
ルキリデン基であり、sは0または1であり、sが0で
ある場合にはmは5であり、かつpが0、1または2で
あり、sが1である場合にはmは4であり、かつpが1
である)で表される遷移金属化合物。なお、上記式
(1)、(2)および(2’)で表される遷移金属化合
物(メタロセン触媒)に関しては特開平8−13412
1号公報、特表平8−509773号公報、特表平8−
510290号公報等に記載されている。この参照によ
り上記特許公報の開示内容を本明細書に編入する。
金属原子であり、CpはMにη5 結合様式で結合してい
る未置換または置換シクロペンタジエニル基であり、Z
はホウ素または周期表第14族の元素、そして場合に応
じて硫黄原子または酸素原子を含有する原子団であり、
該原子団は20個までの水素原子以外の原子を有する
か、またはCpおよびZは一緒になって縮合環系を形成
し、Xは互いに独立してアニオン性配位子または30個
までの水素原子以外の原子を有する中性ルイス塩基配位
子であり、nは0、1、2、3または4であり、かつ、
Mの原子価より2少ない数であり、そしてYは、Zおよ
びMと結合するアニオン性または非アニオン性配位子
で、窒素原子、リン原子、酸素原子または硫黄原子を含
んでおり、そして20個までの水素原子以外の原子を有
するか、または必要に応じてYとZは一緒になって縮合
環系を形成する)で表される遷移金属化合物。上記式
(3)で表される遷移金属化合物(メタロセン触媒)に
関しては特開平6−306121号公報、特表平7−5
00622号公報等に記載されている。この参照により
上記特許公報の開示内容を本明細書に編入する。
外に、さらに活性化共触媒を含有する。該共触媒として
は、高重合度または低重合度のアルミノオキサン、特に
メチルアルミノオキサンが適当である。いわゆる変性ア
ルミノオキサンもまた上記共触媒として適している。
重合には、好ましくは溶液重合法、懸濁重合法、気相重
合法等の方法を使用することができる。一般的に、重合
の際の温度は0〜250℃であり、圧力は高圧(50M
Pa以上)、中圧(10〜50MPa)または低圧(常
圧〜10MPa)である。
オレフィン共重合体は上記したようにメタロセン触媒を
使用して重合される他に、密度0.870〜0.920
g/cm3 、メルトフローレート0.5〜3.0g/1
0分、Mw/Mn2.5〜4.5である必要がある。密
度が0.870g/cm3 未満であるとフィルムの製膜
性が悪くなり、またフィルムの腰が弱く、望ましくな
く、0.920g/cm3 を越えるとフィルムの透明性
が悪くなり、望ましくない。メルトフローレートが0.
5g/10分未満であるとフィルムの製膜が困難であ
り、一方、3.0g/10分を越えると、フィルムの引
張強度、引裂強度、衝撃強度等が不十分となり、望まし
くない。Mw/Mn、すなわち重量平均分子量Mwと数
平均分子量Mnとの比が2.5未満であると、フィルム
の製膜性が悪く、4.5を越えると、フィルムの耐ブロ
ッキング性、フィルム表面の耐汚染性が悪くなり、望ま
しくない。
間層および内層となる各樹脂組成物を用いて共押出成形
機により製造でき、この際、例えばサーキュラーダイを
用いるインフレーション法、フラットダイを用いるTダ
イ法等が適用可能である。本発明において外層、中間層
および内層からなる3層構造とした理由を以下に記載す
る。まず、メタロセン触媒によるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体を外層および内層とすると、防曇剤等の添
加剤のブリードが少なく、透明性、光沢性に優れ、フィ
ルムの白化が少なく、耐ブロッキング性、機械的強度を
向上させることができる。
したことにより、防曇剤や保温剤の充填性がよく、これ
らを高濃度に配合できるので、防曇持続性や保温性を大
幅に向上させることができ、フィルムの柔軟性を良好な
ものとすることができる。また、防曇剤や保温剤を高濃
度に配合したEEA単独では製膜しようとしても、押出
加工性が非常に悪かったが、これを中間層とし、その両
側に他の樹脂層を共押出することにより、製膜が可能と
なることを見出し、本発明の構成を採用した。従って、
本発明はまた、EEA100重量部に対して、約12重
量部までの防曇剤または保温剤を配合した組成物からな
る中間層を有する本発明の農業用積層フィルムをも提供
する。該積層フィルムは防曇持続性または保温性が特に
改善されている。
〜200μmであり、30μm未満であると機械的強度
が不足し、またフィルムの取扱が困難となり、200μ
mを越えると過剰品質となり、経済性が悪く望ましくな
い。フィルムの厚さは50〜150μm程度が好まし
い。また、外層の厚さは積層フィルム全体の厚さの15
〜35%であることが好ましいが、これは15%未満で
あると積層フィルムの製膜が困難となったり、フィルム
強度、積層フィルムの腰および展張作業性が不十分とな
ることがあり、35%を越えると、積層フィルムの保温
性が悪化することがあることによる。中間層の厚さは積
層フィルム全体の厚さの30〜70%であることが好ま
しく、30%未満であると防曇持続性、保温性、透明性
が不十分となることがあり、70%を越えると積層フィ
ルム全体の引張、引裂、衝撃強度等の機械的強度に劣る
ことがある。内層の厚さは積層フィルム全体の厚さの1
5〜35%であることが好ましく、15%未満である
と、引張、引裂、衝撃強度等の機械的強度に劣ることが
あり、35%を越えると防曇持続性、保温性等が不十分
となることがある。
リ塩化ビニルフィルムと比べるとやや劣るが、EEAか
らなる中間層の部分の厚さを増加すればするほど、保温
性は高まる。さらに、高い保温性が要求される場合は、
一般に保温剤として使用されている下記の無機化合物粒
体:酸化ケイ素、無水アルミノケイ酸塩、リン酸塩、硫
酸塩、炭酸塩、水酸基含有マグネシウム、アルミン酸塩
等を原料樹脂に配合する。具体的に、含水シリカ、無水
シリカ、合成シリカ、酸化アルミニウム、酸化カルシウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウ
ム、酸化ホウ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、リン酸カル
シウム、リン酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸リチウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸
カリウム、硫酸カルシウム、硫酸ジルコニウム、硫酸バ
リウム、硫酸マグネシウム、アルミニウムシリケートゲ
ル、アルミノシリケートゲル等が保温剤の例である。こ
れら保温剤の粒度は1〜10μm程度であり、原料樹脂
に対する配合量は10%以下が望ましい。なお、保温剤
の配合量を増加させる程、保温性は高まるが、光透過性
(透明性)が低下するので、両者のバランスを考慮して
配合することが肝要である。
する樹脂には、本発明の特性を損なわない範囲で、その
使用目的に応じて、各種添加剤や補助資材を配合するこ
とができる。それら各種添加剤や補助資材としては、酸
化防止剤、例えばIrganox 1010、Sandostab P-EPQ 、Io
nox 330 (いずれも商標名)等、光安定剤、例えばChim
assorb 944LD(商標名)等、スリップ剤、例えばDiamid
-200D (商標名)等、防曇剤、例えばPA-5526 (商標
名)等、ブロッキング防止剤、例えばSYLYS1A-430 (商
標名)等、または中和剤等を挙げることができる。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
ート1.5g/10分、アクリル酸エチル含有量15重
量%であるエチレン−アクリル酸エチル共重合体98.
22重量部に、酸化防止剤0.20重量部、光安定剤
0.30重量部、スリップ剤0.15重量部、防曇剤
1.00重量部、ブロッキング防止剤0.12重量部お
よび中和剤(ステアリン酸亜鉛)0.01重量部を配合
し、150℃で10分間混練し、外層用の樹脂組成物を
準備した。 外層および内層:メタロセン触媒を用いた重合方法によ
り製造した密度0.902g/cm3 、メルトフローレ
ート1.0g/10分、Mw/Mn2.8である分子量
分布の狭い直鎖状エチレン−オクテン−1共重合体9
8.22重量部に、酸化防止剤0.20重量部、光安定
剤0.30重量部、スリップ剤0.15重量部、防曇剤
1.00重量部、ブロッキング防止剤0.12重量部お
よび中和剤(ステアリン酸亜鉛)0.01重量部を配合
し、150℃で10分間混練し、外層用および内層用の
樹脂組成物を準備した。
ィルムを製造した。 ・押出装置:株式会社プラコー製のインフレーションフ
ィルム加工装置(口径40mm×3台,L/D28) ・環状3層ダイ:φ150mm,ダイギャップ1.0m
m ・冷却装置:シングルリップストレートおよびコニカル
カラー付 ・吐出量:30kg/時間 ・ダイス温度:160℃ ・ブロー比:3.0 製造された積層フィルムは中間層の厚さが50μmであ
り、外層および内層の厚さが共に25μmである。 C.農業用積層フィルムの評価 上記のように製造された農業用積層フィルムの各種物性
を測定したところ、下の表1に示す結果が得られた。
た: ヘイズ,光沢:JIS K−7105 透視度:NUC法 COF:JIS K−7125 耐ブロッキング性:ASTM−1893(加重4kg/
100cm2 ,温度50℃,24時間) 引張強度,降伏点強度,伸び:JIS K−7127 引裂強度:JIS K−7128 1%シーカントモジュラス:JIS K−7113 衝撃強度:ASTM K−7124(A法) 白化度:40℃のオーブン中にサンプルを入れ、曇り度
を測定
度を0.918g/cm3 に代えた以外は、実施例1と
同様の実験を行った。測定した物性値の結果を表2にま
とめて示す。表2から明らかなように、本実施例で得ら
れたフィルムは光学的特性が実施例1のものに比べやや
劣っていたものの、機械的特性が向上していた。
えて、密度0.871g/cm3 、メルトフローレート
2.8g/10分、Mw/Mn2.9のエチレン−ヘキ
セン−1共重合体を用いた以外は、実施例1と同様の実
験を行った。測定した物性値の結果を表3にまとめて示
す。表3から明らかなように、本実施例で得られたフィ
ルムは、機械的特性が実施例1のものに比べやや劣って
いたものの、光学的特性が非常に向上していた。
のメルトフローレートを0.3g/10分に代えた以外
は、実施例1と同様の実験を行ったところ、フィルムの
製膜性が極めて悪く、実用性は低いものだった。
のメルトフローレートを3.4g/10分に代えた以外
は、実施例1と同様の実験を行ったところ、得られたフ
ィルムの機械的強度が低くなり、農業用フィルムとして
は不十分であった。
のアクリル酸エチル含有量を2.0重量%に代えた以外
は、実施例1と同様の実験を行ったところ、得られたフ
ィルムの光学的特性および保温性が悪くなり、農業用フ
ィルムとしては不十分であった。
のアクリル酸エチル含有量を33重量%に代えた以外
は、実施例1と同様の実験を行ったところ、積層フィル
ムの製膜性が悪化したばかりでなく、得られたフィルム
の耐ブロッキング性が悪化し、農業用フィルムとしては
不十分であった。
度を0.865g/cm3 に代えた以外は、実施例1と
同様の実験を行ったところ、得られたフィルムは機械的
強度が低く、農業用フィルムとして不十分であった。
度を0.925g/cm3 に代えた以外は、実施例1と
同様の実験を行ったところ、得られたフィルムは透明性
が低く、農業用フィルムとして不十分であった。
ルトフローレートを0.3g/10分に代えた以外は、
実施例1と同様の実験を行ったところ、フィルムの製膜
性が極めて悪く、実用性は低いものだった。
ルトフローレートを3.5g/10分に代えた以外は、
実施例1と同様の実験を行ったところ、得られたフィル
ムは機械的強度が低く、農業用フィルムとして不十分で
あった。
w/Mnを2.4に代えた以外は、実施例1と同様の実
験を行ったところ、フィルムの製膜性が極めて悪く、実
用性は低いものだった。
w/Mnを5.0に代えた以外は、実施例1と同様の実
験を行ったところ、得られたフィルムの耐ブロッキング
性、フィルム表面の耐汚染性が極めて悪く、実用性は低
いものだった。
業用積層フィルムは各層が特定の物性を有する樹脂から
なる3層構造としたことにより、耐ブロッキング性、展
張作業性、透明性、防曇持続性、保温性に優れ、透明性
の経時的低下が少なく、フィルム強度、特に引張、引
裂、衝撃強度に優れたものである。より具体的には、エ
チレン−アクリル酸エチル共重合体からなる中間層は、
透明性および保温性の向上に寄与すると共に、防曇剤や
保温剤の大量配合を可能にし防曇持続性や保温性の大幅
な改良に寄与し、そしてメタロセン触媒で重合させた特
定物性のエチレン−α−オレフィン共重合体からなる外
層および内層は、耐ブロッキング性、機械的特性、透明
性の向上に寄与する。そして、本発明の積層フィルム全
体としては、機械的強度、光学的特性、耐ブロッキング
性および耐汚染性等において優れ、しかも、焼却時に有
害ガスを発生せず、可塑剤の使用を回避できるという利
点を有する。本発明の農業用積層フィルムにおいて、外
層、中間層および内層の厚さの比率を特定の範囲から選
択することにより、上記の優れた特性をより向上させる
ことができる。このような優れた特性を示す本発明の農
業用積層フィルムは、促成栽培を目的としたハウス栽
培、トンネル栽培、マルチ栽培等のためのフィルムとし
て好適に使用できる。また、本発明の農業用積層フィル
ムの製造方法によれば、上記のような優れた特性を示す
フィルムが、共押出法により極めて容易に得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 メルトフローレート0.5〜3.0g/
10分、アクリル酸エチル含有量3.0〜30.0重量
%であるエチレン−アクリル酸エチル共重合体からなる
中間層と、メタロセン触媒を用いて重合させた密度0.
870〜0.920g/cm3 、メルトフローレート
0.5〜3.0g/10分、Mw/Mn2.5〜4.5
であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる外層
および内層とから構成され、全体の厚さが30〜200
μmであることを特徴とする農業用積層フィルム。 - 【請求項2】 積層フィルム全体の厚さに対し、外層の
厚さが15〜35%であり、中間層の厚さが30〜70
%であり、内層の厚さが15〜35%である請求項1記
載の農業用積層フィルム。 - 【請求項3】 メルトフローレート0.5〜3.0g/
10分、アクリル酸エチル含有量3.0〜30.0重量
%であるエチレン−アクリル酸エチル共重合体からなる
中間層と、メタロセン触媒を用いて重合させた密度0.
870〜0.920g/cm3 、メルトフローレート
0.5〜3.0g/10分、Mw/Mn2.5〜4.5
であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる外層
および内層とを共押出法により製造することを特徴とす
る農業用積層フィルムの製造方法。
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---|---|---|---|---|
WO2004037919A1 (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-06 | Toppan Printing Co., Ltd. | 樹脂組成物およびそれを用いた積層体 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10119213A (ja) * | 1996-08-27 | 1998-05-12 | Mitsui Chem Inc | 農業用フィルムおよびその製造方法 |
JP2000006332A (ja) * | 1998-06-19 | 2000-01-11 | Achilles Corp | オレフィン系樹脂製多層フィルム又はシート |
JP2002001884A (ja) * | 2001-05-11 | 2002-01-08 | Achilles Corp | オレフィン系樹脂製多層フィルム又はシート |
-
1998
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JPH10119213A (ja) * | 1996-08-27 | 1998-05-12 | Mitsui Chem Inc | 農業用フィルムおよびその製造方法 |
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