JP3338535B2 - 高速インフレーションフィルム用ポリエチレン樹脂組成物 - Google Patents

高速インフレーションフィルム用ポリエチレン樹脂組成物

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JP3338535B2
JP3338535B2 JP32975293A JP32975293A JP3338535B2 JP 3338535 B2 JP3338535 B2 JP 3338535B2 JP 32975293 A JP32975293 A JP 32975293A JP 32975293 A JP32975293 A JP 32975293A JP 3338535 B2 JP3338535 B2 JP 3338535B2
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智行 岡村
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は適度な溶融弾性を有し、
機械的特性の優れたエチレン・α−オレフィン共重合体
と高圧ラジカル重合により製造した低密度ポリエチレン
樹脂との組成物に関し、特に高速のインフレーション成
形が容易であり、かつ成形されたフイルムの縦横の強度
バランスが良好で、引裂強さが大きく、ブロッキングし
難く、しかも腰が強く、自動製袋機適性に優れた、ポリ
エチレンフィルムの製造に適した樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】インフレーションフイルム用組成物とし
ては、強度と透明性のバランスが良く、しかも腰が強い
結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体や、さらに成
形安定性を良くするため高圧ラジカル重合法による低密
度ポリエチレンをブレンドした組成物が使用されている
(例えば、特公昭54−25952号、特開昭57−1
74329号など)。しかし近年、紙袋の内袋やゴミ袋
に使用される寸法規格の定まった、いわゆる規格袋は、
単価をさらに低減するために高速で成形されるようにな
り、例えば、フイルムの厚みを約20μmで成形する場
合、従来の引取速度は40〜60m/分程度であるが、
現在ではさらに高速の100m/分程度の引取速度で成
形することが要求されている。
【0003】高速成形では、ダイスより押し出された溶
融樹脂を急速に固化し、バブルを安定化させる必要があ
り、冷却用空気の風量を増すなど装置上の改良がなされ
てきた(例えば、特公昭64−7576号、特願平5−
7668号など)。しかし、このように改良された装置
を使用しても、従来インフレーション成形に使用されて
いる組成物を用いて成形を行うと、フイルムの配向が大
きく、縦横の強度のバランスが悪く、引裂強さの低いフ
イルムしか得られないという欠点があった。引裂強さの
高いフイルムを得るためには、樹脂の密度を低下させる
必要があるが、密度を低くするとフイルムの腰が柔らか
くなり、その結果自動製袋機を使用して高速で製袋する
ことができなくなったり、抗ブロッキング性が悪くなる
という問題がある。本発明と類似の、エチレン・α−オ
レフィン共重合体、低密度のエチレン・α−オレフィン
共重合体および高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン
からなる組成物はすでに知られているが(例えば、特公
昭54−25952号、特開昭57−174329号な
ど)、密度が高すぎたり、抗ブロッキング特性が十分で
はなかったり、また結晶性が低すぎるために強度や剛性
のバランスを十分に満足するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の欠点を解消したものであり、その目的は、ダイス
出口における樹脂の剪断速度が50secー1以上、フイル
ムの厚みが例えば約20μmの場合、巻き取り速度が1
00m/分以上の高速インフレーション成形に適し、フ
イルムの縦横の強度バランスがよく、引裂強さが高く、
ブロッキングし難く、かつ腰が強く、高速自動製袋機適
性の優れたポリエチレン組成物を提供することにある。
本発明者らは、密度や結晶性の異なる2種類のエチレン
・α−オレフィン共重合体に高圧ラジカル重合法低密度
ポリエチレンをブレンドした組成物を用いると、これら
の問題を解決し得ることを見出して本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、(A)
下記(a)および(b)の条件を満足する結晶性エチレ
ン・α−オレフィン共重合体50〜80重量% (a) 密度0.910〜0.950g/cm3、(b) メルトフ
ローレート0.1〜10g/10min、 (B)下記(c)および(d)の条件を満足する結晶性
エチレン・α−オレフィン共重合体10〜40重量% (c) 密度0.880g/cm3以上、0.910g/cm3未満、
(d) メルトフローレート0.1〜10g/10min、 (C)下記(e)、(f)および(g)の条件を満足す
る高圧ラジカル重合により製造された低密度ポリエチレ
ン5〜40重量% (e) 密度0.905〜0.935g/cm3、(f) メルトフ
ローレート0.1〜10g/10min、(g) メルトテンショ
ン4〜14g、からなり、かつ下記(h)、(i)およ
び(j)の条件を満足するポリオレフィン混合物 (h) 密度0.915〜0.925g/cm3、(i) メルトフ
ローレート0.1〜10g/10min、(j) メルトテンショ
ン4〜12g、に、上記(A)、(B)および(C)か
らなる混合物100重量部に対して、 (D)抗ブロック剤0.005〜1重量部を添加してな
る高速インフレーションフイルム用ポリエチレン樹脂組
成物に係るものである。本発明の第2は、上記成分
(B)のDSCによる結晶化度が20%以上であること
を特徴とする高速インフレーションフイルム用ポリエチ
レン樹脂組成物に係るものである。
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
の結晶性エチレン・α−オレフィンの共重合体(A)の
モノマー成分であるα−オレフィンとしては、炭素数3
〜18のものが用いられ、特に炭素数4〜10のものが
機械的特性の観点から望ましい。具体的には、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙
げられ、これらの2種類以上を併用しても差し支えな
い。
【0007】上記共重合体成分(A)の(a)密度は0.
910以上〜0.950g/cm3の範囲であり、好ましくは
0.915〜0.935g/cm3、さらに好ましくは0.92
0〜0.928g/cm3の範囲である。密度が0.950g/c
m3以上であるとフイルムの引裂強さが低く、反対に0.
910g/cm3以下であるとフイルムの腰が弱く、自動製
袋機適性が悪く、また抗ブロッキング性も劣る。
【0008】また(b)メルトフローレート(MFR)は
0.1〜10g/10minの範囲でであり、好ましくは0.6
〜2g/10minの範囲である。0.1g/10minより小さいと
押出時の圧力が高くなり、反対に10g/10minより大き
くなると成形時のバブルの安定性が悪くなると共に、フ
イルムの強度が低くなる。
【0009】上記共重合体(A)の重合触媒ついては特
に制限はない。例えば、チタン等の遷移金属を主体とす
るチーグラー型触媒、クロム系触媒を主体とするフィリ
ップス型触媒、メタロセン等を主体とするカミンスキー
型触媒などいずれも使用することができる。重合反応の
形式について特に制限はなく、例えば、気相重合、スラ
リー重合、溶液重合または高圧イオン重合のいずれかの
方法により、1段または2段以上の多段で重合すること
ができる。
【0010】本発明の結晶性エチレン・α−オレフィン
共重合体(B)の製造に用いるα−オレフィンとして
は、共重合体(A)の場合と同様に炭素数3〜18のも
のが用いられ、特に炭素数4〜10のものが機械的特性
の点から望ましい。具体的には、1−ブテン、1−ペン
テン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−
オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙げられ、これ
らの2種類以上を併用しても差し支えない。
【0011】結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体
(B)は、成分(A)より密度の低い共重合体であり、
これを混合することにより、低密度であるにも拘らず、
腰の強い組成物を得ることができるものである。
【0012】成分(B)の(c)密度は0.880以上、
0.910g/cm3未満であり、好ましくは0.895以
上、0.910g/cm3未満の範囲である。密度が0.91
0g/cm3以上であるとフイルムの引裂強さの改良効果が
上がらず、0.880g/cm3未満であるとフイルムの腰が
弱く、また抗ブロッキング性も劣る。
【0013】また、成分(B)の(d)MFRは0.1〜
10g/10minの範囲であり、好ましくは0.8〜2g/10mi
nの範囲である。0.1g/10minより小さいと押出時の圧
力が高くなり、10g/10minより大きくなるとフイルム
の強度が低くなる。
【0014】上記成分(B)は、密度が比較的低いため
に結晶性が低く、一般的に抗ブロッキング性が低い傾向
を示す。従って、示差走査熱量計(DSC)によって測
定される結晶化度が20%以上のものを用いることが望
ましい。特に、重合触媒としてチタン等の遷移金属を主
体とする高活性チーグラー型触媒を用いて製造したもの
が望ましい。このようにして得られるエチレン・α−オ
レフィン共重合体は、固体触媒成分としてバナジウムを
使用したものと異なり、非晶部分と高結晶部分とを合わ
せ持つものであって、DSCによる最大ピーク温度(T
m)が100℃以上であり、かつ沸騰n−ヘキサン不溶
分が10重量%以上と多く、機械的強度、耐熱性、耐低
温衝撃性などをバランスよく有しており、本発明に用い
るときは極めて有用である。
【0015】共重合体成分(B)は、共重合体成分
(A)と同一の反応器で連続重合により重合して両者の
混合物を得てもよく、またそれぞれ別途に重合した後に
ブレンダーなどにより均一にブレンドする方法を用いて
も差し支えない。
【0016】成分(C)は、高圧ラジカル重合により製
造された低密度ポリエチレンであり、メルトテンション
(MT)が高く、また透明性も優れているため、一般的
なインフレーション成形においてもブレンドされる場合
が多く、数多くの特許が出されていることは前述の通り
である。本発明のように高速成形の場合には、特にバブ
ルの安定性を極めて良くする必要がある。本発明の成分
(C)について特に種類の制約はないが、MFRが10
g/10minより高くなるとMTの増加効果が減少し、また
反対に0.1g/10minより低くなると樹脂の分散が悪化し
透明性や強度を低下させる原因となる。
【0017】上記成分(A)、(B)および(C)の配
合割合は、これら3成分の合計量に対して、成分(A)
は50〜80重量%であり、成分(B)は10〜40重
量%、好ましくは15〜20重量%であり、また成分
(C)は5〜40重量%、好ましくは15〜30重量%
である。成分(B)が10重量%以下では、フイルム強
度の改良効果が十分でなく、40重量%以上では密度が
低すぎて、自動製袋機適性が悪く、また抗ブロッキング
性も劣る。
【0018】成分(A)、(B)および(C)を混合し
たポリオレフィン組成物の密度は0.915〜0.925
g/cm3の範囲であることが必要であり、好ましくは0.9
18〜0.923g/cm3である。0.915g/cm3より低い
と、フイルムがブロッキングしやすく腰も弱いため、自
動製袋機適性も悪い。また0.925g/cm3より高いとフ
イルムの強度が低い。上記ポリオレフィン組成物のMF
Rは、0.1〜10g/10minの範囲であることが必要であ
る。0.1g/10minより低いと流動性が悪く、押出機のモ
ーター負荷が高くなりすぎ、10g/10minより大きくな
るとバブルが安定せず、成形し難くなると共にフイルム
の強度が低くなる。また、ポリオレフィン組成物のMT
は、4〜12gの範囲にあることが必要であり、4gよ
り低いとバブルの安定性が低下し、引き取りが困難にな
る。
【0019】抗ブロッキング剤(D)は、成形されたフ
イルムのブロッキングを防止するために添加するもので
あり、例えば、アルミノシリケート、カオリン、ゼオラ
イト、シリカ、珪藻土等のシリカ系組成物、炭酸カルシ
ウム、酸化チタン、酸化亜鉛等が挙げられる。これらは
天然品および合成品のいずれでも差し支えなく、1種類
でも、また2種類以上を混合して用いてもよい。特にゼ
オライト、シリカなどが効果的である。添加する量は樹
脂組成物100重量部に対して0.005〜1重量部で
あり、0.005重量部より少ないと抗ブロッキング効
果が認められず、1重量部を超えるとフイルムの透明性
を損ねたり、ゲル生成の原因となることもある。
【0020】本発明の組成物を用い高速で成形したポリ
エチレンフィルムは、引裂強さが高く、抗ブロッキング
性に優れ、かつ腰が強く、自動製袋機適性に優れ、特に
大量生産に適し、紙袋の内袋やゴミ袋など寸法規格の定
まった規格袋などの材料として使用される。
【0021】本発明においては、本発明の特徴を本質的
に損なわない範囲において、必要に応じ帯電防止剤、酸
化防止剤、滑剤、防曇剤、有機あるいは無機顔料、紫外
線防止剤、分散剤などの公知の添加剤を添加することが
できる。
【0022】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。まず、物性試験方法、インフレーションフィルムの
成形条件および成形性評価法、ならびにフィルム評価法
について説明する。
【0023】(物性試験方法) (1) 密度:JIS K6760 準拠 (2) メルトフローレート:JIS K6760 準拠 (3) メルトテンション:東洋精機製メルトテンションテ
スターを使用し、樹脂温度190℃、ピストン降下速度
20mm/分の条件下で押出し、巻き取りロールを50r
pmで巻き取る時の張力の値を求める。 (4) 結晶化度:厚み0.2mmに成形したシート約5m
gを試料セルに合わせて打ち抜き、DSCを用い170
℃で10分間溶融した後、降温速度10℃/分で室温ま
で冷却し、次いで昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱量
をピーク面積より求め、288J/gが結晶化度100
%に相当するものとして、比例計算により算出する(Po
lymer, 28 (1987)(米) p.1517)。
【0024】(インフレーションフィルムの成形条件お
よび成形性評価法) 装 置 :高速インフレーション成形装
置(NPU−75DR型(株)プラコー製) 押出機スクリュー径 :75mmφ ダイ径 :150mmφ 押出量 :180kg/hr ダイス出口の剪断速度 :50secー1 ダイリップギャップ :2.3mm 引取速度 :100m/分 ブローアップ比 :3.4 成形樹脂温度 :200℃ フィルム厚み :20μm 冷却リング :2段式風冷リング フロストライン高さ :約700〜800mm 高速成形性:上記の条件でインフレーション成形を行
い、以下の基準により評価を行った。 ○:安定した状態で成形が可能 △:成形はできるがバブルが安定しない ×:成形できない
【0025】(フィルム評価法) (1) ヘイズ:ASTM K6760 準拠 (2) グロス:JIS Z8741 準拠 (3) ダート衝撃強さ:ASTM D1709 準拠 (4) 引裂強さ:JIS K7128 B法 準拠 (5) 引張弾性率:ASTM D882 準拠 (6) 抗ブロッキング性:幅20mmの短冊型にカットし
たフイルム2枚を、長さ方向に5cmだけ重ね、重ねた
部分に10kgの錘を乗せて、50℃に保持したエアー
オーブン中に48時間放置し、次いで室温(23℃)
下、湿度50%で24時間放置した後、引張試験機によ
り500mm/分の速度で引張試験を行い、剥離に要する
荷重を求める。荷重の大きさにより、以下の基準に従っ
て評価した。 ○:荷重が0.55kg/10cm2未満 △:荷重が0.55〜0.65kg/10cm2の範囲 ×:荷重が0.65kg/10cm2を超える (7) フイルム強度:評価基準は以下の通りである。 ○:ダート強度が60g以上 ×:ダート強度が60g未満 (8) フイルムの外観:評価基準は以下の通りである。 ○:ヘイズ値が6%未満 ×:ヘイズ値が6%以上 (9) 製袋機適性:ゴミ袋用製袋包装機(NF−80−B
W−FP型、日本フルート(株)製)を用いて製袋を行
い、以下の基準により評価を行った。 ○:60袋/分の速度で支障なく製袋が可能 ×:上記製袋に支障を生ずる
【0026】<実施例1> (1)チーグラー型触媒で重合した、MFR0.7g/10mi
n、密度0.919g/cm3のエチレン・ブテン−1共重合
体(LLDPE)60重量%、(2)チーグラー型触媒で
重合したMFR0.8g/10min、密度0.902g/cm3、D
SCによる結晶化度28%のエチレン・ブテン−1共重
合体(VLDPE)20重量%および(3)管型リアクタ
ーで重合したMFR2.0g/10min、密度0.923g/c
m3、MT6gの低密度ポリエチレン(LDPE)20重
量%からなる樹脂組成物に、(4)抗ブロッキング剤とし
てゼオライトを樹脂組成物100重量部に対し0.5重
量部添加し、さらに酸化防止剤としてIrganox
1010を0.1重量部およびBHTを0.1重量部、帯
電防止剤としてステアリン酸モノグリセライドを0.1
重量部加えてヘンシェルミキサーで均一に混合した後、
下記の条件でインフレーション成形を行い、得られたフ
イルムの評価を行った。各成分の性状、配合割合および
評価結果を表1に示す。
【0027】<実施例2〜5>いずれもチーグラー型触
媒を用いて重合したLLDPEおよびVLDPEと、L
DPEとを表1に示す配合割合で配合し、実施例1と同
様に操作を行った。各成分の性状および評価結果を併せ
て表1に示す。
【0028】<実施例6>上記実施例のVLDPEの代
わりに、バナジウム系触媒を用いて共重合した結晶性の
低いエチレン・ブテン−1ランダム共重合体を用いて、
実施例1と同様に操作を行った。各成分の性状、配合割
合および評価結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】<比較例1〜9>表2および表3に示す配
合割合で前記と同様にして樹脂組成物を調製し、各種評
価を行った。各成分の性状および評価結果を併せて表2
および表3に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】以下、各比較例について簡単に説明する。 (比較例1)VLDPEを配合せず、LLDPEとLD
PEのみからなるものである。高速成形性や透明性など
は問題ないが、フイルム強度が不十分である。 (比較例2)LLDPEを少なくし、VLDPEの配合
量を多くしたものである。フイルム強度や透明性などは
問題ないが、高速成形性が劣り、また抗ブロッキング性
も不十分である。 (比較例3)LLDPEを少なくし、LDPEを多量に
配合したものである。高速成形性、透明性はよいが、フ
イルム強度が不十分である。 (比較例4)LLDPEの配合量が少なく、組成物の密
度が低いものである。透明性やフイルム強度はよいが、
製袋機適性が悪く、また抗ブロッキング性も不十分であ
る。 (比較例5)組成物の密度を高くしたものである。製袋
機適性は良いが、透明性が悪く、フイルム強度も不十分
である。 (比較例6)VLDPEおよびLDPEを配合せず、L
LDPE単味のものである。透明性およびフィルム強度
が悪く、また高速成形性もやや劣る。 (比較例7)抗ブロッキング剤の添加量が少ないもので
ある。抗ブロッキング性が不十分である。 (比較例8)抗ブロッキング剤の添加量が多いものであ
る。抗ブロッキング性は良好であるが透明性が劣る。
【0034】
【発明の効果】本発明のポリエチレン樹脂組成物は、上
記のように、高速インフレーション成形が容易であり、
かつ得られるポリエチエレンフィルムは、引裂強さが高
く、抗ブロッキング性に優れ、しかも腰が強く、自動製
袋機適性などに優れており、ゴミ袋その他の規格袋の材
料としてきわめて有用である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/08 C08L 23/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記(a)および(b)の条件を
    満足する結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体50
    〜80重量% (a) 密度0.910〜0.950g/cm3、(b) メルトフ
    ローレート0.1〜10g/10min、 (B)下記(c)および(d)の条件を満足する結晶性
    エチレン・α−オレフィン共重合体10〜40重量% (c) 密度0.880g/cm3以上、0.910g/cm3未満、
    (d) メルトフローレート0.1〜10g/10min、 (C)下記(e)、(f)および(g)の条件を満足す
    る高圧ラジカル重合により製造された低密度ポリエチレ
    ン5〜40重量% (e) 密度0.905〜0.935g/cm3、(f) メルトフ
    ローレート0.1〜10g/10min、(g) メルトテンショ
    ン4〜14g、からなり、かつ下記(h)、(i)およ
    び(j)の条件を満足するポリオレフィン混合物 (h) 密度0.915〜0.925g/cm3、(i) メルトフ
    ローレート0.1〜10g/10min、(j) メルトテンショ
    ン4〜12g、に、上記(A)、(B)および(C)か
    らなる混合物100重量部に対して、 (D)抗ブロッキング剤0.005〜1重量部を添加し
    てなる高速インフレーションフイルム用ポリエチレン樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(B)結晶性エチレン・α−オレフ
    ィン共重合体のDSCによる結晶化度が20%以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の高速インフレーシ
    ョンフイルム用ポリエチレン樹脂組成物。
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