JP3537480B2 - 高速のインフレーションフィルム製造方法 - Google Patents

高速のインフレーションフィルム製造方法

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JP3537480B2
JP3537480B2 JP1999494A JP1999494A JP3537480B2 JP 3537480 B2 JP3537480 B2 JP 3537480B2 JP 1999494 A JP1999494 A JP 1999494A JP 1999494 A JP1999494 A JP 1999494A JP 3537480 B2 JP3537480 B2 JP 3537480B2
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智行 岡村
伸二 三輪
俊雄 庚塚
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新日本石油化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフイルムの縦横の強度バ
ランスが良好で、衝撃破壊強度が高く、抗ブロッキング
性が良好であり、しかも腰が強く、自動製袋機適性に優
れた、高速インフレーションフイルムを製造する方法に
係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴミ袋や紙袋の内袋のように寸法
規格の定められたいわゆる規格袋の製造においては、厚
み15〜40μmのフィルムを成形する場合、一般的に
は引取速度40〜60m/min程度で成形を行い、それを
自動製袋機で製袋する。しかし近年、単価を低減するた
めに、短時間に大量の製袋を行うことが要求がされるよ
うになり、上記の厚みに成形する場合には100m/min
以上という従来の約2倍の引取速度でインフレーション
成形を行うことが必要とされている。これを達成するた
めには、樹脂の押出速度を速くすると同時に、溶融樹脂
の冷却固化および引取速度を速くする必要がある。
【0003】上記の理由から、バブルを安定化するため
に冷却用空気の風量を増すなど装置上の改良がなされて
きた(例えば、特公昭64−7576号、特願平5−7
668号など)。しかし、そのように改良された装置を
使用しても、従来の組成物を用いると、一般的にフイル
ムの配向が大きくなるために縦横の強度バランスが悪
く、引裂強さの高いフイルムが得られなかった。引裂強
さの高いフイルムを得るためには組成物の密度を低くす
ることが必要であるが、密度を低くするとフイルムの腰
が弱くなり、その結果抗ブロッキング性が悪化したり、
自動製袋機を使用して高速で製袋することができなくな
るという問題が生じ、満足なフイルムが得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの従
来技術の欠点を解消したものであり、適度な腰の強さと
高い引裂強さを有し、しかも抗ブロッキング性や自動製
袋機適性に優れたポリエチレンフイルムを高速度でイン
フレーション成形することを可能にして、規格袋用フイ
ルムを効率よく製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的に沿って鋭意検討した結果、特定の結晶性エチレン・
α−オレフィン共重合体を使用し、特定のインフレーシ
ョンフイルム成形装置を用いることにより、優れた性状
のフィルムを高速で製造し得ることを見出して本発明を
完成した。 すなわち本発明は、(A)密度0.900〜0.930g/
cm3、メルトフローレート0.1〜10g/10minのエチレ
ン・α−オレフィン共重合体70〜95重量%と、 (B)密度0.915〜0.935g/cm3、メルトフロー
レート0.1〜10g/10min、メルトテンション4〜14
gの高圧ラジカル重合において製造された低密度ポリエ
チレン5〜30重量%とからなる樹脂成分100重量部
および (C)抗ブロッキング剤0.005〜2重量部からな
る、密度0.915〜0.925g/cm3、メルトフローレ
ート0.1〜10g/10minのポリオレフィン樹脂組成物
を、(a)ダイより押し出されるバブルを内側および外
側から同時に冷却し、(b)ダイ出口からフロストライ
ンまでの長さをダイの直径の3〜7倍とし、(c)ダイ
出口における樹脂の剪断速度を少なくとも80secー1
し、かつ(d)フイルムのブロー比を2.0以上とする
条件で製膜することにより、 (1)D≧2.8t−6 (ただし、D:ダート衝撃強さ(g)、t:フイルム厚
み(μm))、 (2)H≦0.14t+4.2 (ただし、H:ヘイズ値(%)、t:フイルム厚み(μ
m))および (3)厚み15〜40μm の条件を満たすインフレーションフィルムを製造するこ
とを特徴とする高速のインフレーションフィルム製造方
法に関するものである。
【0006】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)のモ
ノマー成分であるα−オレフィンとしては、炭素数3〜
18のものが用いられ、特に炭素数4〜10のものが機
械的特性の観点から望ましい。具体的には、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等が挙
げられ、これらの2種類以上の併用をしても差し支えな
い。
【0007】上記成分(A)の密度は0.900〜0.9
30g/cm3の範囲であり、好ましくは0.910〜0.9
25g/cm3の範囲である。密度が0.930g/cm3を超え
る場合はフイルムの引裂強さが低く、一方、0.900g
/cm3未満であるとフイルムの腰が弱く自動製袋機適性に
劣り、同時にフイルムの抗ブロッキング性も不良であ
る。
【0008】また成分(A)のメルトフローレート(以
下、「MFR」という)は0.1〜10g/10minの範囲で
あり、好ましくは0.5〜5g/10min、さらに好ましくは
0.8〜3g/10minの範囲である。0.1g/10min未満の場
合は押出時の圧力が高く押出が不良になり、10g/10mi
nを越える場合は製膜時の安定性が劣ると共にフイルム
の引裂強さが低下する。
【0009】上記エチレン・α−オレフィン共重合体
(A)(以下、「LLDPE」という)の製造方法につ
いては特に制限はなく、例えば、チタンおよび/または
バナジウム等の遷移金属を主体とするチーグラー型触
媒、クロム系触媒を主体とするフィリップス型触媒、メ
タロセン等を主体とするカミンスキー型触媒などのいず
れも使用することができる。特に高活性チーグラー型触
媒を用いて製造した共重合体が好ましい。また、密度の
異なる2、3種類の共重合体からなる混合物を多段重合
により製造したものでも差し支えなく、別々に重合した
ものを機械的にブレンドしたものであってもよい。また
重合反応の形式については特に制限はなく、例えば気相
重合、スラリー重合、溶液重合または高圧イオン重合の
いずれも用いることができる。
【0010】本発明で用いる高圧ラジカル重合において
製造された低密度ポリエチレン(B)(以下、「LDP
E」という)は、メルトテンション(以下、「MT」と
いう)が高くまた透明性も優れているため、一般的なイ
ンフレーション成形において配合成分として用いること
が多い。例えば特開昭53−125452号、特開昭5
4−154466号、特開昭58−194935号など
に開示されたものがある。本発明においても、樹脂組成
物の強度や腰の強さなどを低下させない範囲でLDPE
をブレンドすることにより、フイルム成形時のバブルの
安定性を著しく高め、また透明性を向上させることを目
的として使用する。LDPEのMFRの範囲は0.1〜
10g/10minであり、好ましくは0.5〜5g/10min、さ
らに好ましくは0.8〜3g/10minである。MFRが10
g/10minを超える場合にはMTを増大する効果が減少
し、一方、MFRが0.1g/10min未満の場合にはLLD
PE樹脂との相溶性が不良であり、透明性や強度を低下
させる原因となる。
【0011】上記LDPEのMTは4〜14gであるこ
とが必要である。MTが4g未満では、フイルム成形時
のバブルの安定性が悪く成形することができない。また
MTが14gを超えると、樹脂の流動性が悪くなり成形
に適さなくなる。
【0012】本発明の樹脂成分における成分(A)およ
び成分(B)の比率は、成分(A)が70〜95重量
%、成分(B)が5〜30重量%であることが必要であ
る。成分(B)が5重量%未満ではフイルム成形時にバ
ブルが不安定であり、またフイルムの透明性が低い。一
方、30重量%を超えるとフイルムの強度が不足した
り、少なすぎる場合と同様に成形時にバブルが不安定と
なる。
【0013】フイルムは密度が低下するとブロッキング
しやすくなるため、抗ブロッキング剤(C)を添加する
必要がある。本発明における抗ブロッキング剤として
は、一般的にフイルムの抗ブロッキング剤として使用す
るシリカ、ゼオライト、カオリン、アルミノシリケート
などが用いられ、これらは天然のものでも合成のもので
も差し支えない。また1種類でも2種類以上を混合して
用いても差し支えない。抗ブロッキング剤の添加量は、
樹脂成分100重量部に対して0.005〜2重量部で
あり、好ましくは0.05〜1.5重量部である。0.0
05重量部未満では抗ブロッキング性の改良効果がな
く、2重量部を超えると透明性が低下する。
【0014】上記成分(A)、(B)および(C)から
なるポリオレフィン樹脂組成物の密度は0.915〜0.
925g/cm3である。高速の成形においては、縦横の強
度バランスが悪く、通常の成形よりもダート衝撃強さが
低くなりやすいため、十分な強度、透明性、腰の強さが
得られる密度範囲は狭い。0.925g/cm3を超えると透
明性が悪く、強度も低いものとなり、他方、密度が0.
915g/cm3未満では腰が弱く自動製袋機特性が不良で
あり、またフイルムがブロッキングしやすい。またMF
Rは0.1〜10g/10minであり、好ましくは0.5〜5g
/10minである。0.1g/10min未満では流動性が悪く、押
出しやフイルムの引取りが不良になる。一方、10g/10
minを超えると成形時にバブルが不安定となったり、フ
イルムの強度が弱くなる。
【0015】インフレーションフイルムの成形速度を大
きくするためには、樹脂をダイから高速で押出し、また
同時にフイルムの引取速度を高くする必要がある。樹脂
を高速で押出すとバブルの冷却が不十分となり、その結
果バブルが不安定となり、しかも高速で引取られるため
さらに不安定さが増大する。これを安定化するためには
冷却空気を十分にバブルに吹き付けて、急速に樹脂を冷
却する必要がある。一般的なインフレーションフィルム
成形装置においては、冷却空気の吐出口はバブルの外部
にのみ設置してあるが、このような設備で外部からの吹
き付け風量のみを増大しても、時間と共にバブル内部の
空気温度が上昇して樹脂が十分に冷却されなくなり、ダ
イ出口からフロストラインまでの距離が長くなって高速
成形が困難になる。このような事情から、本発明で使用
する成形機としては、ダイより押出されるバブルに対
し、その内側からガスを吹き付ける吹出口を有する強制
内部風冷リングと、バブルに対しその周囲からガスを吹
き付ける吹出口を有する強制外部風冷リングを有するも
のを用い、バブルの内側および外側から同時に冷却する
ことが必要である。
【0016】フィルム成形時のダイ出口からフロストラ
インまでの長さは、ダイの直径の3〜7倍、好ましくは
3〜6倍の間に保つことが必要である。3倍未満にする
ためには冷却空気の吐出量をきわめて大きくする必要が
あり、装置のコストが高くなるので実施することは実質
的に不可能である。また7倍を超えるとフィルムの透明
性が低くなると同時にバブルが不安定となり成形できな
くなる。
【0017】樹脂の押出速度はダイ出口における樹脂の
剪断速度で表わされる。ダイ出口の剪断速度は、従来か
ら行われてきた成形においては50secー1程度である
が、本発明の成形では剪断速度として少なくとも80se
cー1の高速を用いる。一般的に使用されているインフレ
ーションフイルム成形用の押出機を用いて厚み15〜4
0 μmのフィルムを成形する場合に、剪断速度が50
secー1程度では引取速度を 100m/minとすることは
不可能であり、80secー1以上で始めて達成される。な
おダイ出口での剪断速度は次式数1で表される。
【数1】
【0018】フイルム成形時のブロー比は2.0以上と
することが必要であり、好ましくは3.0以上である。
2.0より小さい場合には十分な強度を有するフイルム
が得られない。
【0019】本発明で得られるフイルムのダート衝撃強
さは、ASTM D1709試験法で測定した値が式 D
≧2.8t−6 を満足しなければならない。ここでDは
ダート衝撃強さ(g)、tはフイルムの厚み(μm)で
ある。ダート衝撃強さはフイルムの厚みに依存するが、
袋としての実用性から48g以上が好ましい。
【0020】また、本発明で得られるフイルムの透明性
は、ASTM K6760試験法で測定したヘイズ値が
式 H≦0.14t+4.2 を満足することが必要であ
る。ここでHはヘイズ値(%)、tは上記と同様にフイ
ルムの厚み(μm)である。ヘイズ値はフイルムが厚く
なると増大し、ヘイズ値が10%以上では袋として好ま
しくない。
【0021】本発明の方法により高速で成形されたポリ
エチレンフィルムは、前述のように厚みが小さくなると
強度が低くなると共にフイルムの腰が弱くなるため、厚
みには制限があり15μm以上が必要である。一方、厚
みが大きくなると前述のようにヘイズ値が増大すると共
にフイルムにがさつきを生じて風合いが低下するため4
0μm以下であることが必要である。
【0022】本発明においては、フィルムの特性を本質
的に損なわない範囲において、必要に応じ帯電防止剤、
酸化防止剤、滑剤、防曇剤、有機あるいは無機顔料、紫
外線防止剤、分散剤などの公知の添加剤を添加すること
ができる。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。 <実施例1>チーグラー型触媒で重合したエチレン・1
−ブテン共重合体(A)(MFR0.9g/10min、密度
0.910g/cm3)75重量%および高圧管型反応器で重
合した低密度ポリエチレン(B)(MFR2.1g/10mi
n、密度0.925g/cm3、MT6.0g)25重量%の混
合物100重量部に対して、抗ブロッキング剤(C)と
してゼオライト0.55重量部を加え、さらに酸化防止
剤としてイルガノックス 1010(チバガイギー社
製)を0.1重量部、BHTを0.1重量部、帯電防止剤
としてステアリン酸モノグリセリドを0.1重量部加
え、ヘンシェルミキサーで5分間混合した後、特願平5
−7668号に記載された装置を用い、ダイ出口からフ
ロストラインまでの長さが約750mm、すなわちダイ
の直径の約5倍となる条件でインフレーション成形を行
った。得られたフイルムを用い、後述の製袋機適性を調
べると共に、フイルムのヘイズ、ダート衝撃強さをはじ
め各種のフイルムとしての特性を調べた。その結果を表
1に示す。高速成形性、製袋機適性、フイルムの強度、
フイルムの外観のいずれも良好である。なお、インフレ
ーションフィルムの成形条件および成形性評価法、フィ
ルム評価法ならびに物性試験方法は以下の通りである。
【0024】(インフレーションフィルムの成形条件お
よび成形性評価法) 装 置: 高速インフレーション成形装置
(NPU−75DR型、(株)プラコー製) 押出機スクリュー径: 75mmφ ダイ径: 150mmφ 押出量: 180kg/hr ダイ出口の剪断速度: 158secー1 ダイリップ間隔: 2.3mm 引取速度: 100m/min ブロー比: 3.4 成形樹脂温度: 200℃ フィルム厚み: 20μm 冷却リング: 2段式風冷リング、強制内部お
よび外部風冷リングを備えたもの 高速成形性: 上記の条件でインフレーション
成形を行い、以下の基準により評価を行った。 ○:安定した状態で成形が可能 △:成形はできるがバブルが安定しない ×:バブルが破れ成形できない
【0025】(フィルム評価法) (1) ヘイズ: ASTM K6760 準拠 (2) グロス: JIS Z8741 準拠 (3) ダート衝撃強さ: ASTM D1709 準拠 (4) 引裂強さ: JIS K7128 B法 準
拠 (5) 引張弾性率: ASTM D882 準拠 (6) 抗ブロッキング性: 幅20mmの短冊型にカット
したフイルム2枚を、長さ方向に5cmだけ重ね、重ね
た部分に10kgの錘を乗せて、50℃に保持したエア
ーオーブン中に48時間放置し、次いで室温(23℃)
下、湿度50%で24時間放置した後、引張試験機によ
り500mm/minの速度で引張試験を行い、剥離に要する
荷重を求める。 荷重の大きさ
により、以下の基準に従って評価した。 ○:荷重が0.55kg/10cm2未満 △:荷重が0.55〜0.65kg/10cm2の範囲 ×:荷重が0.65kg/10cm2を超える (7) 製袋機適性: ゴミ袋用製袋包装機(NF−
80−BW−FP型、日本フルート(株)製)を用いて製
袋を行い、以下の基準により評価を行った。 ○:60袋/minの速度で支障なく製袋が可能 ×:上記製袋に支障を生ずる
【0026】(物性試験方法) (1) 密度: JIS K6760 準拠 (2) MFR: JIS K6760 準拠 (3) MT: 東洋精機(株)製メルトテンシ
ョンテスターを使用し、樹脂温度190℃、ピストン降
下速度20mm/minの条件下で押出し、巻き取りロールを
50rpmで巻き取る時の張力の値を求める。
【0027】<実施例2〜5>各実施例に使用した樹脂
およびその組成をそれぞれ表1に示し、併せてそれらの
成形性や特性の結果も示した。いずれの場合も高速成形
性、製袋機適性、フイルムの強度およびフイルムの外観
はすべて良好である。
【0028】<実施例6>ダイ出口からフロストライン
までの長さを約500mm(ダイの直径の約3.3倍)
とした以外は実施例1と同様に処理を行った。結果を表
1に示す。高速成形性、製袋機適性、フイルムの強度、
フイルムの外観のいずれも良好である。
【0029】
【表1】
【0030】<比較例1>実施例1で用いた樹脂と同一
の組成のものを用い、インフレーションフイルムを製膜
する際に強制内部風冷リングからの空気の吐出量を絞
り、ダイ出口からフロストラインまでの長さを約130
0mm(ダイの直径の約8.7倍)とした以外は、実施
例1と同様に操作を行った。結果を表2に示す。バブル
が全く安定せず、製膜することができなかった。
【0031】<比較例2>チーグラー型触媒で重合した
エチレン・1−ブテンの共重合体(A)(MFR0.0
5g/10min、密度0.922g/cm3)80重量%および高
圧管型反応器で重合した低密度ポリエチレン(B)(M
FR0.25g/10min、密度0.920g/cm3、MT15.
0g)20重量%を混合し、混合物100重量部に対し
て抗ブロッキング剤(C)としてゼオライト0.5重量
部を加え、実施例1と同様の処理を行った。結果を表2
に示す。フイルム成形時にバブルが安定せず、引取りが
できなかった。
【0032】<比較例3>チーグラー型触媒で重合した
エチレン・1−ブテンの共重合体(A)(MFR15.
0g/10min、密度0.922g/cm3)80重量%および高
圧管型反応器で重合した低密度ポリエチレン(B)(M
FR10.0g/10min、密度0.923g/cm3、MT1.0
g)20重量%を混合し、混合物100重量部に対して
抗ブロッキング剤(C)としてゼオライト0.5重量部
を加え、実施例1と同様の処理を行った。結果を表2に
示す。フイルム成形時、バブルが安定せず、引き取りが
できなかった。
【0033】<比較例4>チーグラー型触媒で重合した
エチレン・1−ブテンの共重合体(A)(MFR0.9
1g/10min、密度0.892g/cm3)80重量%および高
圧管型反応器で重合した低密度ポリエチレン(B)(M
FR2.0g/10min、密度0.923g/cm3、MT6.1
g)20重量%を混合し、混合物100重量部に対して
抗ブロッキング剤(C)としてゼオライト0.5重量部
を加え、実施例1と同様の処理を行った。結果を表2に
示す。フイルムのブロッキング性が悪く、また製袋機特
性が劣る。
【0034】<比較例5>チーグラー型触媒で重合した
エチレン・1−ブテンの共重合体(A)(MFR0.9
5g/10min、密度0.935g/cm3)80重量%および高
圧管型反応器で重合した低密度ポリエチレン(B)(M
FR2.0g/10min、密度0.923g/cm3、MT6.1
g)20重量%を混合し、混合物100重量部に対して
抗ブロッキング剤(C)としてゼオライト0.2重量部
を加え、実施例1と同様の処理を行った。結果を表2に
示す。フイルムの強度が弱い。
【0035】<比較例6>実施例5と同種の組成物にお
いて、成分(A)の比率を55重量%としたものであ
る。結果を表2に示す。成形時の安定性が悪く、また強
度も弱い。
【0036】
【表2】
【0037】<比較例7>実施例5と同種の組成物にお
いて、成分(A)の比率を98重量%としたものであ
る。結果を表3に示す。成形時の安定性が悪い。
【0038】<比較例8>実施例5と同種の組成物にお
いて、抗ブロッキング剤(C)のゼオライトを添加して
いないものである。結果を表3に示す。フイルムの抗ブ
ロッキング性が劣る。
【0039】<比較例9>実施例5と同種の組成物にお
いて、抗ブロッキング剤(C)のゼオライトを3.0重
量%添加したものである。結果を表3に示す。フイルム
の透明性が劣る。
【0040】<比較例10>実施例5と同一の組成物に
おいて、フイルムの厚みを10μmに成形したものであ
る。結果を表3に示す。フイルムの強度が弱く、また製
袋機適性が劣る。
【0041】<比較例11>実施例5と同一の組成物に
おいて、フイルムの厚みを50μmに成形したものであ
る。結果を表3に示す。フイルムの透明性が劣る。
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】本発明のインフレーションフイルム製造
方法によって、上記のように、耐衝撃強度が高く、また
抗ブロッキング性に優れ、しかも腰が強く、自動製袋機
適性に優れており、ゴミ袋その他の規格袋の材料として
有用なポリエチレンフイルムを高速で製造することが可
能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−138734(JP,A) 特開 平3−136831(JP,A) 特公 昭64−7576(JP,B1) 特許3338535(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 55/28 C08J 5/18 CES

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)密度0.900〜0.930g/c
    m3、メルトフローレート0.1〜10g/10minのエチレン
    ・α−オレフィン共重合体70〜95重量%と、 (B)密度0.915〜0.935g/cm3、メルトフロー
    レート0.1〜10g/10min、メルトテンション4〜14
    gの高圧ラジカル重合において製造された低密度ポリエ
    チレン5〜30重量%とからなる樹脂成分100重量部
    および (C)抗ブロッキング剤0.005〜2重量部からな
    る、密度0.915〜0.925g/cm3、メルトフローレ
    ート0.1〜10g/10minのポリオレフィン樹脂組成物
    を、(a)ダイより押し出されるバブルを内側および外
    側から同時に冷却し、(b)ダイ出口からフロストライ
    ンまでの長さをダイの直径の3〜7倍とし、(c)ダイ
    出口における樹脂の剪断速度を少なくとも80secー1
    し、かつ(d)フイルムのブロー比を2.0以上とする
    条件で製膜することにより、 (1)D≧2.8t−6 (ただし、D:ダート衝撃強さ(g)、t:フイルム厚
    み(μm))、 (2)H≦0.14t+4.2 (ただし、H:ヘイズ値(%)、t:フイルム厚み(μ
    m))および (3)厚み15〜40μm の条件を満たすインフレーションフィルムを製造するこ
    とを特徴とする高速のインフレーションフィルム製造方
    法。
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