JP2582678B2 - 農業用高透明積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

農業用高透明積層フィルムおよびその製造方法

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JP2582678B2
JP2582678B2 JP3047267A JP4726791A JP2582678B2 JP 2582678 B2 JP2582678 B2 JP 2582678B2 JP 3047267 A JP3047267 A JP 3047267A JP 4726791 A JP4726791 A JP 4726791A JP 2582678 B2 JP2582678 B2 JP 2582678B2
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敏一 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業用高透明積層フィ
ルムおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本
発明は耐熱性、耐衝撃性、耐摩擦性、耐引裂性、耐突き
刺し性、耐寒性に優れ、かつ特に高透明性であることを
特徴とする農業用積層フィルムおよびその製造方法に関
し、そして本発明のフィルムは農業用の促成栽培を目的
としたハウス栽培、トンネル栽培およびマルチ栽培等に
用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、ハウス栽培やトンネル栽培等に用
いられてきた農業用のフィルムとしては、ポリ塩化ビニ
ルフィルム、高圧法低密度ポリエチレンフィルム、直鎖
状低密度ポリエチレンフィルム等を主として挙げること
ができる。
【0003】ポリ塩化ビニルフィルムは透明性、強靱
性、耐久性、保温性、経済性、作業性等に優れている
が、可塑剤を含有するために長期間使用しているとフィ
ルム表面にブリードし、ここにほこりが吸着し、光の透
過性を低下させ、また汚れた感じを与え望ましくない。
さらに、ポリ塩化ビニルフィルムは使用後焼却によって
処理しようとすると、塩化水素ガスが発生し、公害問題
を引き起こすおそれがあり、また突起部による突き刺し
破れに弱く、ハウス骨材との摩擦破れに対して弱く、耐
寒性も劣り、使用条件によっては問題となることが多か
った。
【0004】高圧法低密度ポリエチレンフィルムはポリ
塩化ビニルフィルムのように、焼却時塩化水素ガスを発
生せず、可塑剤も使用しないので、公害問題、光透過性
低下、ほこり付着による汚れ等を引き起こさない利点は
あるが、40%程度の結晶化度であるので、やや光透過
性(透明性)が劣る。また、フィルムの帯電やフィルム
表面に水分が付着したりするので、帯電防止剤や防曇剤
を配合すると、これがフィルム表面にブリード、しほこ
りを吸着して光透過性を低下させる欠点がある。
【0005】直鎖状低密度ポリエチレンフィルムは高圧
法低密度ポリエチレンフィルムと上記の性質においては
類似するものの、機械的強度において優れているので、
フィルムの厚さを低減でき、経済的効果が大きいので、
農業用フィルムとして多く使用されるようになってきた
が、結晶化度が高いので光透過性が低いという問題があ
る。また、これらポリエチレン系フィルムは分子内に極
性基を持たないので赤外線吸収能力がなく、従って、夜
間温室内の植物や土壌から放射される赤外線エネルギー
を外界に放散させてしまい、保温性に欠ける欠点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来農業用
フィルムとして使用されてきたポリ塩化ビニルフィル
ム、ポリエチレン系フィルムの長所を保持したまま、そ
れらの欠点を改良した農業用フィルム、すなわち焼却時
に有害ガスを発生せず、可塑剤を使用せずにすみ、耐突
き刺し性、耐摩擦破れ性、耐寒性、機械的強度、加工
性、とりわけ光透過性(高透明性)に優れた農業用フィ
ルムおよびその製造方法を提供することを課題としてな
されたものである。
【0007】これに対し、本発明者等は、鋭意研究の結
果、特定の方法で製造された、従来農業用フィルムとし
ては利用されたことがない、特定のエチレン−α−オレ
フィン共重合体と特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体
とをそれぞれフィルム層として、特定構造の積層フィル
ムとした場合、上記課題が解決されることを見出し、平
成3年1月25日特許出願した。しかしながら、この積
層フィルムの透明性は、高圧法ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、直鎖状低密度ポリエチレン等か
らなる従来の農業用フィルムよりは改善されているもの
の、農業用フィルムにおいてはさらに高い透明性が要求
されることもあり、本発明はこれを解決することを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、先に出願
した発明である中間層が超低密度エチレン−α−オレフ
ィン共重合体からなり、両外層がエチレン−酢酸ビニル
共重合体からなる農業用積層フィルムにおいて、超低密
度エチレン−α−オレフィン共重合体に種々のエチレン
系重合体を配合し、透明性が改善されるか試験を行って
みたところ、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体を特
定量配合すると透明性が改善されることを見出し、本発
明を完成させた。
【0009】すなわち本発明は、密度0.910g/ml
以下、融点116℃以上、1%モジュラス1200kg
/cm2 以下、n−ヘキサン抽出分10重量%以下、メ
ルトインデックス0.8〜10g/10分である超低密
度エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部とメ
ルトインデックス0.5〜10g/10分、酢酸ビニル
含有量10〜30重量%であるエチレン−酢酸ビニル共
重合体5〜200重量部とからなる樹脂組成物からなる
中間層と、メルトインデックス0.5〜5g/10分、
酢酸ビニル含有量5〜15重量%であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体からなる両外層とから構成される積層フ
ィルムであって、中間層の厚さは積層フィルム全体の厚
さの少なくとも35〜90%を占め、積層フィルム全体
の厚さは50〜200μmであることを特徴とする農業
用積層フィルムに関する。
【0010】また、本発明は、密度0.910g/ml以
下、融点116℃以上、1%モジュラス1200kg/
cm2 以下、n−ヘキサン抽出分10重量%以下、メル
トインデックス0.8〜10g/10分である超低密度
エチレン−α−オレフィン共重合体100重量部に、メ
ルトインデックス0.5〜10g/10分、酢酸ビニル
含有量10〜30重量%であるエチレン−酢酸ビニル共
重合体5〜200重量部配合した樹脂組成物からなる中
間層と、メルトインデックス0.5〜5g/10分、酢
酸ビニル含有量5〜15重量%であるエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体からなる両外層とを共押出法により製造す
ることを特徴とする農業用高透明積層フィルムの製造方
法に関する。
【0011】本発明において、上記超低密度エチレン−
α−オレフィン共重合体は以下のエチレン共重合体の連
続製造方法:流動床反応帯域中で10〜80℃の温度か
つ7000kPa以下の圧力にて、(a)高級α−オレ
フィン:エチレンのモル比が0.35:1〜8.0:1
である、エチレンおよび炭素原子数3〜8の少なくとも
1種の高級α−オレフィンと、(b)少なくとも25モ
ル%の少なくとも1種の希釈ガスとを含有する気体混合
物を、次式: Mgm Ti(OR)n p 〔ED〕q (式中、Rは炭素原子数1〜14の脂肪族もしくは芳香
族炭化水素基または基COR’を表し、R’は炭素原子
数1〜14の脂肪族または芳香族炭化水素基を表し、X
は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子およびその混合物か
らなる群から選択され、EDは脂肪族または芳香族酸の
アルキルエステル、脂肪族エーテル、環式エーテルおよ
び脂肪族ケトンからなる群から選択される有機電子供与
化合物を表し、mは0.5〜56であり、nは0、1ま
たは2であり、pは2〜116であり、qは2〜85で
ある。)で表される先駆体組成物からなる触媒系の粒子
と連続的に接触させ、前記先駆体組成物を不活性キャリ
ア材料で希釈すると共に次式: Al(R')d X' e f (式中、X’は塩素原子または基OR”を表し、R’お
よびR”は炭素原子数1〜14の飽和炭化水素基を表
し、eは0〜1.5であり、fは0または1であり、d
+e+f=3である。)で表される有機アルミニウム化
合物で完全に活性化させ、上記活性化化合物を前記反応
帯域中おける全アルミニウム:チタンのモル比が10:
1〜400:1となるような量で使用する、により製造
されたものであることが好ましい。
【0012】本発明において、超低密度エチレン−α−
オレフィン共重合体(以下、VLDPEとも記載する)
とは、本発明者等が属し、本願出願人である日本ユニカ
ー株式会社が技術提携しているアメリカ合衆国のユニオ
ンカーバイド ケミカル アンド プラスチック カン
パニーが開発した特殊なポリエチレン系樹脂であり、そ
の製法は特開昭59−230011号公報に詳細に説明
されている。
【0013】本発明において使用されるVLDPEの密
度は0.910g/ml以下であり、これを越えると結晶
化度が上昇し、フィルムの透明性が悪くなり、望ましく
ない。また、VLDPEの融点は116℃以上であり、
これ未満であると耐熱性が不十分であり、機械的強度も
不十分となる。VLDPEの1%モジュラスは1200
kg/cm2 以下であり、これを越えると耐摩擦性が悪
化する。さらにVLDPEのn−ヘキサン抽出分は10
重量%以下であり、これを越えると積層フィルム表面に
低分子量重合体がブリードし、そこにほこりが付着して
光透過性を阻害し望ましくない。また、VLDPEのメ
ルトインデックスは0.8〜10g/10分であり、
0.8g/10分未満では押出特性が悪く、一方10g
/10分を越えると機械的特性が悪化し望ましくない。
【0014】本発明の中間層に使用されるエチレン−酢
酸ビニル共重合体(以下、EVAとも記載する)のメル
トインデックスは0.5〜10g/10分であり、0.
5g/10分未満であるとVLDPEとの相溶性に劣
り、中間層の透明性が低下し、10g/10分を越える
と中間層の機械的特性が低下し望ましくなく、酢酸ビニ
ル含有量は10〜30重量%であり、10重量%未満で
は透明性が低下し、30重量%を越えると機械的特性が
低下し望ましくない。
【0015】本発明において中間層として特定のVLD
PEに特定のEVAを配合することにより透明性が向上
する理由は、VLDPEの結晶化が阻害されるためと考
えられるが定かではない。VLDPEに比べEVAは透
明性に劣るため、VLDPEの透明性はEVAの配合に
より損なわれると考えるのが普通である。従って、本発
明のようにVLDPEにEVAを配合することにより透
明性が改善されることは全く予想できないことだった。
【0016】本発明において使用される外層用のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のメルトインデック
スは0.5〜5g/10分であり、0.5g/10分未
満では押出特性が悪く、一方5g/10分を越えると機
械的特性が悪化し望ましくない。また、その酢酸ビニル
含有量は5〜15重量%であり、5重量%未満では積層
フィルムの透明性が悪くなり、15重量%を越えると積
層フィルムがブロッキングし望ましくない。
【0017】また、本発明において使用される中間層用
および外層用EVAの融点(MP,単位℃)と酢酸ビニ
ル含有量(VA,単位重量%)との関係は次式 MP=114−1.44VA で表され、分子量分布(Mw /Mn )が4未満であるも
のが特に望ましく、この数値範囲のものは同一の酢酸ビ
ニル含有量で上記範囲外のEVAと比較し、融点が2〜
5℃高く、耐熱性および機械的強度に優れている。
【0018】本発明の農業用積層フィルムは、中間層お
よび両外層となる樹脂組成物を共押出成形機、例えばサ
ーキュラーダイを用いるインフレーション法、フラット
ダイを用いるTダイ法等で製造できる。本発明において
中間層および両外層からなる3層構造とした理由を以下
に記載する。まず、VLDPEは押出加工性が悪く、仮
に押出せたとしてもメルトフラクチャーが起こり、表面
が平滑なフィルムは得られず、また製造されたフィルム
はブロッキングが激しく取扱が困難であった。本発明者
等はVLDPEを主成分とする樹脂組成物を中間層とし
て、その両側に樹脂層を共押出すれば、単独では成膜困
難なVLDPEが成膜可能となることを見出し、この樹
脂組成物を中間層に採用した。次に、上記中間層の両外
層として特定のEVAを採用したのは、EVAが高圧法
低密度ポリエチレン等と比較し、透明性に優れているか
らである。ただし、EVAの場合、酢酸ビニル(VA)
含有量が増加するほど透明性や耐寒性は高まるが、ブロ
ッキング性および機械的特性が悪化するので、上記の数
値範囲とした。
【0019】本発明の積層フィルムの厚さは、50〜2
00μmであり、50μm未満であると機械的強度が不
足し、またフィルムの取扱が困難となり、200μmを
越えると過剰品質となり、経済性が悪く望ましくない。
また、VLDPE層(中間層)の積層フィルム全体に占
める割合、すなわち厚さの割合は35〜90%であり、
35%未満であると透明性、機械的特性、耐寒性、耐摩
擦性、経済性等が悪くなり、90%を越えると共押出が
不可能となる。各外層の厚さは同じであっても、異なっ
ていてもよいが、共押出を可能とするために積層フィル
ム全体の厚さの少なくとも5%を占めることが肝要であ
る。
【0020】本発明の積層フィルムの保温性はポリ塩化
ビニルフィルムと比べるとやや劣るが、両外層のEVA
の部分の厚さを増加すればするほど保温性は高まる。さ
らに高い保温性が要求される場合は、一般に保温剤とし
て使用されている下記の無機化合物粒体:酸化ケイ素、
無水アルミノケイ酸塩、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩、水
酸基含有マグネシウム、アルミン酸塩等を原料樹脂に配
合する。具体的に、含水シリカ、無水シリカ、合成シリ
カ、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニ
ウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ホウ素、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグ
ネシウム、炭酸亜鉛、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸リチウム、
硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸カリウム、硫酸カル
シウム、硫酸ジルコニウム、硫酸バリウム、硫酸マグネ
シウム、アルミニウムシリケートゲル、アルミノシリケ
ートゲル等が保温剤の例であり、その粒度は1〜10μ
m程度であり、原料樹脂に対する配合量は10%以下が
望ましい。これらの保温剤は配合量を増加させれば保温
性は高まるが、光透過性(透明性)が低下するので、両
者のバランスを考慮して配合することが肝要である。本
発明に使用されるVLDPEは他のポリオレフィン系樹
脂と比較し、無機化合物粒体の充填性に優れ、機械的強
度の低下が少ない利点があり、本発明の効果の一つとな
っている。
【0021】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1原料 ・中間層:密度0.901g/ml、融点117℃、1%
モジュラス(1%Md)980kg/cm2 、n−ヘキ
サン抽出分(nHeq)2.6重量%、メルトインデック
ス(MI)3g/10分であるエチレン−ブテン−1共
重合体を特開昭59−230011号に記載の方法に従
って準備し、この共重合体100重量部に対して、MI
4g/10分、酢酸ビニル含有量(VA)15重量%、
融点92.5℃、分子量分布4.0であるエチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)10重量部を配合し、中間
層用樹脂組成物とした。 ・両外層:MI2g/10分、VA含有量10重量%、
融点99.6℃、分子量分布3.5であるEVAを高圧
法ポリエチレン製造装置を用いて準備した。積層フィルムの製造 下記の装置および加工条件で急冷却してインフレーショ
ンフィルムを製造した。 ・押出装置:株式会社プラコー製のインフレーションフ
ィルム加工装置(口径40mm×3台,L/D28) ・環状3層ダイ:φ150mm,ダイキャップ1.5m
m ・冷却装置:シングルリップストレートおよびコニカル
カラー付 ・吐出量:60kg/hr ・ダイス温度:190℃ ・ブロー比:3.0製造された積層フィルム 中間層の厚さが80μmであり、両外層の厚さが共に1
0μm。農業用積層フィルムの評価 ・引裂強度:縦方向103kg/cm,横方向118k
g/cmであり、実用性は十分ある。 ・霞度(JIS K−6714に従って測定):4.3
であり、透明性は十分である。 ・耐熱性(外気温80℃の環境下で測定した引張強
度):41g/cm2であり、実用性は十分ある。な
お、80℃という外気温は真夏に農業用ハウスの鉄骨材
付近のフィルムが晒される温度である。 実施例2〜6および比較例1〜4 中間層のVLDPEおよびEVAの種類、フィルム各層
の厚さを変更した以外は実施例1と同様の実験を行っ
た。実施例1を含めたそれら実験の条件および結果をそ
れぞれ表1および表2にまとめて示す。なお、表1に両
外層の原料樹脂の性質は示していないが、全て実施例1
で用いたものと同一である。
【0022】
【表1】 実験条件 表1の脚注 ・VLDPE,EVAの性質に関する項目の単位密度:
g/ml,融点:℃,1%Md(モジュラス):kg/
cm2 ,nHeq(n−ヘキサン抽出分):重量%,M
I:g/10分,α−オレフィン:炭素原子数,VA含
有量:重量%,配合量:重量% ・DFD−0118=日本ユニカー製の高圧法低密度ポ
リエチレン,密度0.923g/ml,MI:2.3g
/10分 ・フィルム厚さの単位はμmである
【0023】
【表2】 実験結果(農業用積層フィルムとしての評
価)
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の農
業用積層フィルムは、特定の超低密度エチレン−α−オ
レフィン共重合体と特定のエチレン−酢酸ビニル共重合
体とを特定比率で配合した組成物からなる中間層と、特
定のエチレン−酢酸ビニル共重合体とからなる両外層と
から構成したことにより、超低密度エチレン−α−オレ
フィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の両方
の優れた性質を具備し、従来存在しなかった引裂強度、
透明性、耐熱性のバランスがとれ、その中でも特に透明
性が改善された農業用フィルムである。
【0025】従って、本発明は、ハウス栽培、トンネル
栽培およびマルチ栽培等に適した、耐熱性、耐衝撃性、
耐摩擦性、耐引裂性、耐突き刺し性、耐寒性に優れ、か
つ高透明性である農業用積層フィルムおよびその製造方
法の提供を可能とした。

Claims (4)

    (57)【整理番号】 C117 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度0.910g/ml以下、融点116
    ℃以上、1%モジュラス1200kg/cm2 以下、n
    −ヘキサン抽出分10重量%以下、メルトインデックス
    0.8〜10g/10分である超低密度エチレン−α−
    オレフィン共重合体100重量部とメルトインデックス
    0.5〜10g/10分、酢酸ビニル含有量10〜30
    重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体5〜200
    重量部とからなる樹脂組成物からなる中間層と、メルト
    インデックス0.5〜5g/10分、酢酸ビニル含有量
    5〜15重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体か
    らなる両外層とから構成される積層フィルムであって、
    中間層の厚さは積層フィルム全体の厚さの少なくとも3
    5〜90%を占め、積層フィルム全体の厚さは50〜2
    00μmであることを特徴とする農業用積層フィルム。
  2. 【請求項2】 超低密度エチレン−α−オレフィン共重
    合体が以下のエチレン共重合体の連続製造方法: 流動床反応帯域中で10〜80℃の温度かつ7000k
    Pa以下の圧力にて、(a)高級α−オレフィン:エチ
    レンのモル比が0.35:1〜8.0:1である、エチ
    レンおよび炭素原子数3〜8の少なくとも1種の高級α
    −オレフィンと、(b)少なくとも25モル%の少なく
    とも1種の希釈ガスとを含有する気体混合物を、次式: Mgm Ti(OR)n p 〔ED〕q (式中、Rは炭素原子数1〜14の脂肪族もしくは芳香
    族炭化水素基または基COR’を表し、R’は炭素原子
    数1〜14の脂肪族または芳香族炭化水素基を表し、X
    は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子およびその混合物か
    らなる群から選択され、EDは脂肪族または芳香族酸の
    アルキルエステル、脂肪族エーテル、環式エーテルおよ
    び脂肪族ケトンからなる群から選択される有機電子供与
    化合物を表し、mは0.5〜56であり、nは0、1ま
    たは2であり、pは2〜116であり、qは2〜85で
    ある。)で表される先駆体組成物からなる触媒系の粒子
    と連続的に接触させ、前記先駆体組成物を不活性キャリ
    ア材料で希釈すると共に次式: Al(R')d X' e f (式中、X’は塩素原子または基OR”を表し、R’お
    よびR”は炭素原子数1〜14の飽和炭化水素基を表
    し、eは0〜1.5であり、fは0または1であり、d
    +e+f=3である。)で表される有機アルミニウム化
    合物で完全に活性化させ、上記活性化化合物を前記反応
    帯域中おける全アルミニウム:チタンのモル比が10:
    1〜400:1となるような量で使用する、により製造
    されたものである請求項1記載の農業用高透明積層フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 密度0.910g/ml以下、融点116
    ℃以上、1%モジュラス1200kg/cm2 以下、n
    −ヘキサン抽出分10重量%以下、メルトインデックス
    0.8〜10g/10分である超低密度エチレン−α−
    オレフィン共重合体100重量部に、メルトインデック
    ス0.5〜10g/10分、酢酸ビニル含有量10〜3
    0重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体5〜20
    0重量部配合した樹脂組成物からなる中間層と、メルト
    インデックス0.5〜5g/10分、酢酸ビニル含有量
    5〜15重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体か
    らなる両外層とを共押出法により製造することを特徴と
    する農業用高透明積層フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 超低密度エチレン−α−オレフィン共重
    合体が以下のエチレン共重合体の連続製造方法:流動床
    反応帯域中で10〜80℃の温度かつ7000kPa以
    下の圧力にて、(a)高級α−オレフィン:エチレンの
    モル比が0.35:1〜8.0:1である、エチレンお
    よび炭素原子数3〜8の少なくとも1種の高級α−オレ
    フィンと、(b)少なくとも25モル%の少なくとも1
    種の希釈ガスとを含有する気体混合物を、次式: Mgm Ti(OR)n p 〔ED〕q (式中、Rは炭素原子数1〜14の脂肪族もしくは芳香
    族炭化水素基または基COR’を表し、R’は炭素原子
    数1〜14の脂肪族または芳香族炭化水素基を表し、X
    は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子およびその混合物か
    らなる群から選択され、EDは脂肪族または芳香族酸の
    アルキルエステル、脂肪族エーテル、環式エーテルおよ
    び脂肪族ケトンからなる群から選択される有機電子供与
    化合物を表し、mは0.5〜56であり、nは0、1ま
    たは2であり、pは2〜116であり、qは2〜85で
    ある。)で表される先駆体組成物からなる触媒系の粒子
    と連続的に接触させ、前記先駆体組成物を不活性キャリ
    ア材料で希釈すると共に次式: Al(R')d X' e f (式中、X’は塩素原子または基OR”を表し、R’お
    よびR”は炭素原子数1〜14の飽和炭化水素基を表
    し、eは0〜1.5であり、fは0または1であり、d
    +e+f=3である。)で表される有機アルミニウム化
    合物で完全に活性化させ、上記活性化化合物を前記反応
    帯域中おける全アルミニウム:チタンのモル比が10:
    1〜400:1となるような量で使用する、により製造
    されたものである請求項3記載の農業用高透明積層フィ
    ルムの製造方法。
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