JPH0999528A - 農業用ポリオレフィン系多層フィルム - Google Patents

農業用ポリオレフィン系多層フィルム

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JPH0999528A
JPH0999528A JP7282497A JP28249795A JPH0999528A JP H0999528 A JPH0999528 A JP H0999528A JP 7282497 A JP7282497 A JP 7282497A JP 28249795 A JP28249795 A JP 28249795A JP H0999528 A JPH0999528 A JP H0999528A
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film
agricultural
density polyethylene
weight
composition
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JP7282497A
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Yuichi Sekiguchi
雄一 関口
Shuji Sakamoto
秀志 坂本
Toru Katsuura
徹 勝浦
Masaki Mineo
正樹 峰尾
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い耐受傷性、耐温度変質性、及び展張作業性
を有し、柔軟性、透明性、引き裂き強度が良好で、かつ
焼却廃棄時に環境汚染を生ぜしめない性能バランスの優
れた農業用フィルムを提供することである。 【解決手段】2層以上の多層構造を有する農業用ポリオ
レフィン系フィルムであって、少なくとも該フィルムが
展張される際に被覆しようとする対象物側に面する該フ
ィルムの表面層が、密度が0.94〜0.97g/cm
3である高密度ポリエチレンを主成分とする組成物から
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農業用ハウスやトン
ネル等の施設園芸の被覆資材として用いる農業用ポリオ
レフィン系多層フィルムに関する。更に詳しくは、ハウ
ス、トンネルに展張する際の展張作業性、ハウス内面に
おけるパイプ接触部との擦れ(耐受傷性)、及び耐温度
変質に優れ、引裂強度、柔軟性、透明性が良好で、焼却
廃棄時に環境汚染を生ぜしめない、性能バランスに優れ
た農業用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】農業用ハウスやトンネル等の施設園芸の
被覆資材として多量のプラスチックフィルムが使用され
ており、代表的なものにポリ塩化ビニル樹脂を用いた農
ビ、低密度ポリエチレン樹脂を用いた農ポリ、エチレン
酢酸ビニル共重合体樹脂を用いた農酢ビ等が挙げられる
が、なかでも農ビは、保温性、透明性、強靱性、防曇
性、ハウス密着性および経済性等に優れており、最も多
く使用されている。しかし、農ビはフィルム中に含まれ
る可塑剤が表面にブリードアウトしベタツキが発生する
ことにより作業性および防塵性が劣るうえ、最近、焼却
廃棄時に有害ガスを発生する等の諸問題が起こりつつあ
り、その代替品が望まれている。
【0003】農ポリや農酢ビは、作業性および廃棄処理
の点で農ビより利点があるにもかかわらず、耐受傷性、
耐温度変質、強靱性、および透明性等が劣るという問題
があった。
【0004】耐受傷性の劣性により、ハウスに展張した
際に、ハウス内面に固定されたパイプにフィルムが擦れ
て白化し、光線透過性が低下し、また、耐温度変質の劣
性により、昼間パイプは蓄熱する為に、パイプとの接触
部は温度によって変質し、強度低下をもたらし、フィル
ムが破れる等の問題が発生している。
【0005】一方、高密度ポリエチレンは、耐受傷性、
耐温度変質、引裂強度、および引張強度等の強靱性に優
れるにもかかわらず、透明性、柔軟性が劣り、弾性回復
しにくいことから農業用ハウスやトンネル等の施設園芸
の被覆資材として用いられてこなかった。透明性は、作
物の生育に必要な特性であるというばかりではなく生育
状況が外から観察できるという点においても重要であ
る。 柔軟性は、農業用フィルムをハウスまたはトンネ
ル等のフレームに展張する際に必要な特性であり、ま
た、柔軟性が乏しいと、展張時にフィルムにシワが発生
したり、フレームとの間に隙間が生じるなどの不都合が
生じる。
【0006】高密度ポリエチレンの上記問題の柔軟性及
び弾性回復を解決するものとして、高密度ポリエチレン
にオレフィン系ゴムを添加したフィルムが特開昭56−
116735号公報に開示されているが、本技術による
フィルムをハウスやトンネルに展張した場合、フィルム
端部に応力がかかった際に裂け易く、また、展張後で
も、一旦破れると風雨等の外圧により容易にフィルムが
裂けるという問題があった。特に透明性を向上させた組
成物からなるフィルムの場合に、その裂け易い傾向が強
く、農業用ハウスやトンネル等の被覆資材としては実用
的でなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、展張作
業性が良好で、高い耐受傷性、高い耐温度変質を有し、
引裂強度、透明性、柔軟性等が良好で、かつ廃棄処理の
点でも好ましいという、農業用フィルムとして要求され
る特性をバランスよく充分に兼ね備えるフィルムはこれ
まで得られていなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな農ビ、農ポリ、農酢ビ、および高密度ポリエチレン
樹脂にオレフィン系ゴムを添加した農業用フィルム等の
問題点を解決するために鋭意研究した結果、農業用フィ
ルムにおいて、その構造を多層構造とし、該フィルムが
展張される際に被覆しようとする対象物側に面する該フ
ィルムの少なくとも表面層に、高密度ポリエチレンを含
有してなる農業用ポリオレフィン系フィルムであって、
更に、該表面層に弾性重合体、無機質フィラーを含有す
ることにより、更に良好な展張作業性、高い耐受傷性と
耐パイプ温度変質を有し、柔軟性、引裂強度、透明性に
優れ、焼却廃棄時に環境汚染を生ぜしめない性能バラン
スの良好な農業用フィルムが得られることを見いだし、
本発明を完成するに至った。
【0009】本発明は下記のようなものである。 (1)2層以上の多層構造を有する農業用ポリオレフィ
ン系フィルムであって、該フィルムが展張される際に少
なくとも被覆しようとする対象物側に面するフィルムの
表面層が、密度が0.94〜0.97g/cm3である
高密度ポリエチレンを主成分とする組成物からなるフィ
ルムの表面層であることを特徴とする農業用ポリオレフ
ィン系多層フィルム。 (2)密度が0.94〜0.97g/cm3である高密
度ポリエチレンが、メルトフローレイト(測定は、測定
温度190℃、荷重2.16kgfで、JIS K−7
210に準ず)0.1〜5.0g/10分、重量平均分
子量Mwと数平均分子量Mnの比率Mw/Mnが3〜1
0の範囲のものである前記(1)項に記載の農業用ポリ
オレフィン系多層フィルム。 (3)高密度ポリエチレンを主成分とする組成物が、組
成物に対して、弾性重合体5〜30重量%を含むもので
ある前記(1)項または前記(2)項のいずれか1項に
記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。 (4)高密度ポリエチレンを主成分とする組成物が、組
成物に対して、無機質フィラー0.5〜20重量%を含
むものである前記(1)項〜前記(3)項のいずれか1
項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。 (5)展張される際に被覆しようとする対象物側に面す
るフィルムの表面層以外の少なくとも1つのフィルム層
が、密度0.87〜0.91g/cm3の超低密度ポリ
エチレン、密度0.91〜0.93g/cm3の低密度
ポリエチレン、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体か
ら選ばれた1種以上の合成樹脂を含む組成物からなる前
記(1)項〜前記(4)項のいずれかに記載の農業用ポ
リオレフィン系多層フィルム。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
言う高密度ポリエチレンとは、エチレンの単独重合体の
ほか、エチレンを主成分とし、該エチレンとプロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテンなどのα−オレフィ
ンとの共重合体であって、密度は0.94〜0.97g
/cm3のものである。
【0011】本発明で用いる密度が0.94〜0.97
g/cm3の高密度ポリエチレンは、そのメルトフロー
レイト(測定温度が190℃、荷重が2.16kgf、
JIS K−7210の測定法に準ず。以降、該測定条
件で測定したメルトフローレートを本願では「MFR」
と略し、その他の条件で測定した場合は「メルトフロー
レート」と記し、更に測定条件を付記することにす
る。)が、0.01〜5.0g/10分のものが好まし
い。MFRがこの範囲であるときに、成形性、フィルム
の引裂き強度、透明性においてより良い性能が得られ
る。
【0012】該高密度ポリエチレンの分子量分布は特に
限定されるものではないが、フィルムの透明性が要求さ
れる場合には、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mn
の比率Mw/Mnが3〜10の範囲にあるものが好適に
用いられる。3未満のものは、樹脂そのものの製造が容
易ではなく、また、10を越えるものについては、透明
性が得られ難い。本願発明で主成分とは、前記表面層を
形成する組成物中で重量割合の最も多い成分を言う。
【0013】本発明にあっては、該高密度ポリエチレン
と共に他のオレフィン重合体を併用してもよい。該オレ
フィン重合体としては、例えば、密度0.91〜0.9
3g/cm3の低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリ
エチレン、密度0.87〜0.91g/cm3の超低密
度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−アクリレート共重合体、エチレン−メタクリレー
ト共重合体等を挙げることができる。
【0014】本発明で用いられる弾性重合体としては、
エチレン−プロピレン共重合体、ポリブタジエン重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−エチレ
ン−ブチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等の公知の弾
性重合体を挙げることができるが、エチレン−αオレフ
ィン弾性共重合体若しくはスチレン−エチレン−ブチレ
ン共重合体を高密度ポリエチレンに添加した場合、透明
性を低下させることなく柔軟性や弾性回復等の向上が図
られることから好適に用いられる。なお、これらの弾性
重合体は単独で用いても、2種以上併用して用いても構
わない。
【0015】弾性重合体の配合量は、該表面層の重量に
対して、5〜30重量%であるのが好ましい。弾性重合
体の配合量がこの範囲であるときに、フィルムの柔軟
性、弾性回復性、フィルム強度において、より良い性能
が得られる。弾性重合体は、該表面層以外の層に使用さ
れてもよい。
【0016】無機質フィラーの配合量は、該表面層の重
量に対して、0.5〜20重量%であるのが好ましい。
無機質フィラーの配合量がこの範囲であるときに、フィ
ルム物性、フィルムの透明性において、より良い性能が
得られる。無機質フィラーも、弾性重合体と同様に、該
表面層以外の層に使用されてもよい。
【0017】無機質フィラーの形状は球状が好ましく、
平均粒径は0.1μ〜10μ程度のものが好適に用いら
れる。無機質フィラーの平均粒径がこの範囲であるとき
に、フィルム表面の平滑性において、より良い性能が得
られる。
【0018】無機質フィラー種類としては、酸化珪素、
珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム
等の珪酸化合物、アルミノ珪酸カルシウム、アルミノ珪
酸ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム等のアルミノ珪酸
化合物、アルミナ、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸
カリウム、アルミン酸カルシウム等のアルミン酸化合
物、炭酸カルシウム、下記化1で示されるハイドロタル
サイト類や下記化2で示されるリチウム・アルミニウム
複合水酸化物塩等の群から選ばれる1種類以上の無機質
フィラーが例示される。
【化1】 (但し、M2+は、マグネシウム、カルシウムおよび亜鉛
よりなる群から選ばれた2価金属イオンを示し、An-
n価のアニオンを示し、Xは 0<X<0.5、mは 0≦m
≦2である。)
【化2】 (但し、式中Xは、無機または有機のアニオンであり、
nはアニオンXの価数であり、mは3以下の数であ
る。)
【0019】農業用多層フィルムの透明性は無機質フィ
ラーの種類によっても異なり、エチレン系樹脂の屈折率
と無機質フィラーの屈折率の近いものほど透明性の低下
が少ないことから、透明性の観点からは前述の化1およ
び化2で示されるハイドロタルサイト類、リチウム・ア
ルミニウム複合水酸化物塩やアルミニウムシリケート、
水酸化アルミニウム等が好適に用いられる。
【0020】展張される際に被覆しようとする対象物側
に面するフィルムの表面層以外の少なくとも1つの層に
は、エチレン単独重合体、エチレンを主成分とするプロ
ピレン、1ーブテン、1ーペンテン、1ーヘキセン、4
ーメチルー1ーペンテン、1ーオクテン、あるいは酢酸
ビニルとの共重合体、ポリプロピレンの単独重合体、ポ
リプロピレンを主成分とするエチレン、1ーブテン、1
ーペンテン、あるいは1ーヘキセンとの共重合体のポリ
プロピレン樹脂などを使用してもよいが、好ましくは、
密度0.87〜0.91g/cm3の超低密度ポリエチ
レン、密度0.91〜0.93g/cm3の低密度ポリ
エチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体から選ばれる
1種以上の合成樹脂が含まれてなるものが、柔軟性、透
明性および、価格の面から好適に用いられる。また、該
層は、例えば、所望の配合剤の添加によって、防曇層と
保温層の積層、防曇層、フィルム強度向上層、柔軟性向
上層、異種ポリマー層との接着層としての作用をもたせ
た層、またはこれらの積層構造とすることができる。
【0021】本発明に係わる農業用フィルムの製造に際
しては、常法に従い、全層または特定の層に、防曇剤、
防霧剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤・光安定剤等の耐候
性改良剤、スリップ剤等の各種添加剤を添加してもよ
い。
【0022】本発明の農業用フィルムは、多層インフレ
ーション法や多層Tダイ法あるいはラミネーション法等
の公知の成形加工法を用いて成形され、該フィルムの厚
みは、該フィルムを用いる場所や耐用年数等により異な
るが、一般に0.05〜0.20mm程度のものが好適
に用いられるが、本発明はこれに限定されない。また、
フィルムを構成する層の厚みは、本発明で言う表面層も
含めて特に限定されないが、好ましくは1つの層が5〜
100μ、更に好ましくは5〜40μである。また、本
発明の農業用フィルムは、必要に応じ防塵塗布剤や防曇
塗布剤を塗布、乾燥し、表面に塗布膜を形成しても構わ
ない。
【0023】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれにより限定されるものでは
ない。
【0024】耐受傷性は、学振型摩耗試験機を用い加重
300g条件下にて、フィルムが展張される際に被覆し
ようとする対象物側に面し、密度0.94〜0.97g
/cm3の高密度ポリエチレンを含む表面層側をネル布
で500回摩耗させた後のヘイズH1と摩耗前のヘイズ
0を測定し、摩耗前後のヘイズ測定値の差ΔH=H1
2を耐受傷性の尺度とした。
【0025】また、耐温度変質は、熊本県水俣市陣内圃
場において、密度0.94〜0.97g/cm3の高密
度ポリエチレンを含む表面層がハウスの内面を形成する
よう展張したまま6ヶ月間保持したフィルムについて、
ハウス内部のパイプとの接触部のフィルムのヘイズHA
と非接触部のヘイズHBを測定し、パイプ接触部と非接
触部との差ΔHP=HA−HBと、フィルム強度を測定し
た。
【0026】引裂き強度及び引張強度は、JIS K−
6781に準拠して測定した。
【0027】透明性はJIS K−6714に準拠して
ヘイズメーターを用い全光線透過率及び全曇価を測定し
透明性の尺度とした。
【0028】実施例1〜6 密度=0.945g/cm3、MFR=0.45g/1
0分、Mw/Mn=4.7の高密度ポリエチレン(丸善
ポリマー(株)製 商品名;MZ9050)、弾性重合
体としてメルトフローレート(測定温度が230℃、荷
重が2.16kgfで、JIS K−7210に準
ず。)=0.91g/10分のスチレンーエチレン−ブ
チレン系共重合体(日本合成ゴム工業(株)製 商品
名;ダイナロン4600P)、無機質フィラーとして平
均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(協和化
学工業(株)製 商品名;DHT−4A2)について、
それぞれ表1に記載の量を使用し、防曇剤(丸菱油化工
業(株)製 商品名;PA5221K)を1.5重量
%、ヒンダードアミン系光安定剤(チバガイギー(株)
製サノールLS770)を0.15重量%、フッ素系防
霧剤(旭硝子(株)製 商品名;サーフロン8405)
をO.1重量%、密度=0.920g/cm3の低密度
ポリエチレンパウダー(日本ユニカー(株)製 商品名
PES120)を3.25重量%使用し、池貝鉄工
(株)製二軸押出機で成形し、組成物Aを得た。次に、
密度=0.923g/cm3、MFR=2.4g/10
分、の低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)製 商
品名;DFD0111)を85重量%、弾性重合体とし
てメルトフローレート(測定温度230℃、荷重2.1
6kgfで、JIS K−7210に準じて測定。)=
3.2g/10分のエチレン−プロピレン弾性重合体
(日本合成ゴム工業(株)製 商品名;EP02P)を
10重量%、ヒンダードアミン系光安定剤(チバガイギ
ー(株)製 サノールLS770)を0.15重量%、
PES120を4.85重量%使用し、池貝鉄工(株)
製二軸押出機で成形し、組成物Bを得た。得られた組成
物を、90φ押出機と50φ押出機を有する2種2層フ
ィルムが成形可能な2層Tダイ製膜機を用い、ダイス温
度200℃、押出量100kg/hrの条件で、組成物
Aよりなる層(厚み20μ)に組成物Bよりなる層(厚
み80μ)を積層させた2層の多層フィルムを作成し
た。得られたフィルムについて、組成物Aよりなる層
を、被覆対象物側に面する層として、前記の要領で試験
を実施した。そして、得られた結果を表1に示した。
【0029】実施例7 組成物Bにおいて、DFDO111の替わりに、MFR
=2.0g/10分、密度=0.94g/cm3、酢酸
ビニル含有量=15重量%のエチレンー酢酸ビニル共重
合体(日本ユニカー(株)製 商品名;NUC845
0)を使用した以外は、実施例2記載の方法で実施し
た。得られた結果を表2に示した。
【0030】実施例8 組成物Bにおいて、DFD0111の替わりに、MZ9
050を使用した以外は、実施例2記載の方法で実施し
た。得られた結果を表2に示した。
【0031】実施例9 組成物Bにおいて、DFD0111を55重量%使用
し、MZ9050を30重量%使用した以外は、実施例
2記載の方法で実施した。得られた結果を表2に示し
た。
【0032】実施例10 組成物Bにおいて、無機質フィラーとして、DHT−4
A2を5重量%使用し、DFD0111を80重量%使
用する以外は、実施例2と同じ方法で実施した。得られ
た結果を表2に示した。
【0033】実施例11 組成物Bにおいて、DFD0111を70重量%使用
し、EP02Pを20重量%使用し、DHT−4A2を
5重量%使用した以外は、実施例2記載の方法で実施し
た。得られた結果を表2に示した。
【0034】実施例12 組成物Aにおいて、DHT−4A2の替わりに平均粒径
が2μmのアルミニウム・リチウム複合水酸化物塩(水
沢化学(株)製 商品名;ミズカラック)を使用し、組
成物Bにおいて、DFD0111を80重量%、DHT
−4A2を5重量%使用する以外は、実施例2記載の方
法で実施した。得られた結果を表2に示した。
【0035】実施例13 組成物Aにおいて、MZ9050の替わりに、密度=
0.959g/cm3、MFR=13g/10分、Mw
/Mn=4.0の高密度ポリエチレン(チッソ(株)製
商品名;M690)を使用する以外は実施例2と同じ
方法で実施した。得られた結果を表3に示した。
【0036】実施例14 組成物Aにおいて、MZ9050の替わりに、密度=
0.952g/cm3、MFR=0.35g/10分、
Mw/Mn=15の高密度ポリエチレン(チッソ(株)
製 商品名;B743)を使用する以外は実施例2と同
じ方法で実施した。得られた結果を表3に示した。
【0037】実施例15 組成物Aにおいて、MZ9050の替わりに、密度=
0.950g/cm3、MFR=0.05g/10分、
Mw/Mn=30の高密度ポリエチレン(チッソ(株)
製 商品名;GX600)を使用する以外は実施例2と
同じ方法で実施した。得られた結果を表3に示した。
【0038】比較例1 組成物Aにおいて、MZ9050を75重量%使用し、
ダイナロン4600Pを使用せず、DHT−4A2を2
0重量%使用した以外は、実施例2と同じ方法で実施し
た。得られた結果を表4に示した。
【0039】比較例2 組成物Aにおいて、MZ9050を35重量%使用し、
ダイナロン4600Pを40重量%使用し、DHT−4
A2を20重量%使用した以外は、実施例2と同じ方法
で実施した。得られた結果を表4に示した。
【0040】比較例3 組成物Aにおいて、MZ−9050を75重量%使用
し、DHT−4A2を使用しなかった以外は、実施例2
と同じ方法で実施した。得られた結果を表4に示した。
【0041】比較例4 組成物Aにおいて、MZ−9050を74.7重量%使
用し、DHT−4A2を0.3重量%使用した以外は、
実施例2と同じ方法で実施した。得られた結果を表4に
示した。
【0042】比較例5 組成物Aにおいて、MZ−9050を45重量%使用
し、DHT−4A2を30重量%使用した以外は、実施
例2と同じ方法で実施した。得られた結果を表4に示し
た。
【0043】比較例6 組成物Aにおいて、MZ−9050の替わりにDFD0
111を使用した以外は実施例3と同じ方法で実施し
た。得られた結果を表5に示した。
【0044】比較例7 組成物Aにおいて、MZ−9050の替わりにNUC3
050を使用した以外は実施例3と同じ方法で実施し
た。得られた結果を表5に示した。
【0045】比較例8 組成物Aにおいて、MZ−9050の替わりにDFD0
111を使用した以外は実施例2と同じ方法で実施し
た。得られた結果を表5に示した。
【0046】比較例9 組成物Aにおいて、MZ−9050の替わりにNUC3
050を使用した以外は実施例2と同じ方法で実施し
た。得られた結果を表5に示した。
【0047】比較例10 MZ9050を90重量%、DHT−4A2を5重量
%、PA5221Kをを1.5重量%、サノールLS7
70を0.15重量%、サーフロン8405ををO.1
重量%、PES120を3.25重量%使用し、池貝鉄
工(株)製二軸押出機で成形し、組成物Aを得た。得ら
れた組成物を、Tダイ製膜機を用い、ダイス温度200
℃、押出量100kg/hrの条件で、厚み100μの
単層フィルムを作成した。得られたフィルムについて、
任意の表面層を被覆対象物に面する層とし、前記の要領
で試験を実施した。そして、得られた結果を表5に示し
た。
【0048】
【発明の効果】本発明の農業用ポリオレフィン系多層フ
ィルムは、少なくとも該フィルムが展張される際に被覆
しようとする対象物側に面する該フィルムの表面層に、
高密度ポリエチレンを含有してなる農業用ポリオレフィ
ン系多層フィルムであって、更に、該表面層に弾性重合
体、無機質フィラーを含有することにより、高い展張作
業性、耐受傷性、及び耐温度変質性を有し、柔軟性、引
裂強度、透明性に優れ、焼却廃棄時に環境汚染を生ぜし
めない性能バランスの良好な農業用フィルムである。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2層以上の多層構造を有する農業用ポリオ
    レフィン系フィルムであって、該フィルムが展張される
    際に少なくとも被覆しようとする対象物側に面するフィ
    ルムの表面層が、密度が0.94〜0.97g/cm3
    である高密度ポリエチレンを主成分とする組成物からな
    るフィルムの表面層であることを特徴とする農業用ポリ
    オレフィン系多層フィルム。
  2. 【請求項2】密度が0.94〜0.97g/cm3であ
    る高密度ポリエチレンが、メルトフローレイト(測定
    は、測定温度190℃、荷重2.16kgfで、JIS
    K−7210に準ず)0.1〜5.0g/10分、重
    量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比率Mw/Mn
    が3〜10の範囲のものである請求項1記載の農業用ポ
    リオレフィン系多層フィルム。
  3. 【請求項3】高密度ポリエチレンを主成分とする組成物
    が、組成物に対して、弾性重合体5〜30重量%を含む
    ものである請求項1または請求項2のいずれか1項に記
    載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
  4. 【請求項4】高密度ポリエチレンを主成分とする組成物
    が、組成物に対して、無機質フィラー0.5〜20重量
    %を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
  5. 【請求項5】展張される際に被覆しようとする対象物側
    に面するフィルムの表面層以外の少なくとも1つのフィ
    ルム層が、密度0.87〜0.91g/cm3の超低密
    度ポリエチレン、密度0.91〜0.93g/cm3
    低密度ポリエチレン、またはエチレン−酢酸ビニル共重
    合体から選ばれた1種以上の合成樹脂を含む組成物から
    なる請求項1〜4のいずれかに記載の農業用ポリオレフ
    ィン系多層フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111819239A (zh) * 2018-03-19 2020-10-23 三井—陶氏聚合化学株式会社 农业用膜
WO2022136448A1 (en) * 2020-12-22 2022-06-30 Danapak Flexibles A/S Use of high-density polyethylene (hdpe) as contact layer of laminate films used in packing agrochemical substances and solutions

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