JPH11334003A - 農業用積層被覆材 - Google Patents

農業用積層被覆材

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JPH11334003A
JPH11334003A JP10163042A JP16304298A JPH11334003A JP H11334003 A JPH11334003 A JP H11334003A JP 10163042 A JP10163042 A JP 10163042A JP 16304298 A JP16304298 A JP 16304298A JP H11334003 A JPH11334003 A JP H11334003A
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JP
Japan
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polymer
agricultural
weight
ethylene
laminated
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Pending
Application number
JP10163042A
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English (en)
Inventor
Toru Katsuura
徹 勝浦
Yuichi Sekiguchi
雄一 関口
Masaki Mineo
正樹 峰尾
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農業用ハウスやトンネルに使用する場合に、
熱融着やブロッキングが発生しにくく、防曇性や柔軟性
に優れたポリオレフィン系の農業用積層被覆材を提供す
る。 【解決手段】ポリオレフィン系重合体からなる中間層の
両側に積層された表層の一方もしくは両方に用いられる
組成物が、結晶性ポリプロピレン系重合体が0.1〜12%
含有されたポリエチレン系重合体からなる組成物であ
る、少なくとも3層からなる構造を持つ農業用積層被覆
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農業用ハウスやトン
ネル等の施設園芸に用いられる農業用積層被覆材に関す
る。更に詳しくは、熱融着やブロッキングが発生しにく
く、防曇性や柔軟性に優れたポリオレフィン系の農業用
積層被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】農業用ハウスやトンネル等の施設園芸の
被覆資材として多量のプラスチックフィルムが使用され
ており、代表的なものにポリ塩化ビニルを用いた農ビ、
低密度ポリエチレンを用いた農ポリ、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体を用いた農酢ビ等が挙げられるが、なかで
も農ビは、保温性、透明性、防曇性、ハウス密着性およ
び経済性等に優れており、最も多く使用されてきた。し
かし、農ビはフィルム中に含まれる可塑剤が表面にブリ
ードアウトし、ベタツキが発生することにより作業性お
よび防塵性が劣るうえ、使用後の焼却時に塩化水素ガス
を発生する等の問題があり、その代替品が望まれるよう
になった。農ポリや農酢ビは、作業性、防塵性および焼
却処理の点で農ビより優れるにもかかわらず、防曇性や
保温性が劣るためハウス外張用には使えず、トンネルや
マルチ等にのみ使用されてきたが、低密度ポリエチレン
やエチレン−酢酸ビニル共重合体の積層化や配合処方の
改良が行われた結果、防曇性や保温性も農ビに近い性能
を持つ、ハウス外張用にも使えるものが販売されるよう
になった。これらの多くは3層構造であるが、さらに防
曇塗布剤等を塗布したものも販売されている。
【0003】しかし、これらのポリオレフィン系の農業
用被覆材は、熱融着やブロッキングが発生しやすいとい
う問題があった。特に熱融着は、これらのポリオレフィ
ン系の農業用被覆材をハウスまたはトンネル等に展張す
る際、もしくは展張した後に、これら被覆材同士の重な
り部分や被覆材とハウスのパイプとの接触部分が、太陽
光線により蓄熱し融着する現象で、剥がす時に破れる等
の不具合が生じていた。これまでその改良策として特開
昭54-99181号公報には、外層側にポリプロピレンによる
層を積層し、融着発生を低減させる方法が示され、特開
昭58-122949号公報には、エチレン酢酸ビニル共重合体
にアイオノマー樹脂、界面活性剤、ヘキサメチレンビス
アルキルアミド等の熱融着防止剤を添加して融着発生を
低減させる方法が提案されている。しかしながら前者の
方法では柔軟性が不十分であり、また後者の方法では、
ブリードアウトによる白濁および防曇性の低下が生じる
等の問題がある。熱融着が発生しにくく、かつ他の性能
も充分な性能を有するポリオレフィン系の農業用被覆材
は、未だないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなポリオレ
フィン系重合体を用いた農業用被覆材の問題点を解決す
るために、本発明者らは鋭意検討した結果、結晶性ポリ
プロピレン系重合体が0.1〜12重量%含有されたポリエ
チレン系重合体組成物を、ポリオレフィン系重合体を主
成分とする中間層の片側もしくは両側に積層して表層と
することにより、熱融着やブロッキングが発生しにく
く、柔軟性、防曇性等に優れた、ポリオレフィン系の農
業用積層被覆材の提供を可能にした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
する。 (1)ポリオレフィン系重合体からなる中間層、および
その両側に積層された表層の、3層からなる構造の農業
用積層被覆材において、表層の一方もしくは両方に用い
られる組成物が、結晶性ポリプロピレン系重合体が0.1
〜12重量%含有されたポリエチレン系重合体からなる組
成物であることを特徴とする農業用積層被覆材。 (2)結晶性ポリプロピレン系重合体が、プロピレン−
α−オレフィンランダム共重合体である前記(1)項記
載の農業用積層被覆材。 (3)組成物が弾性重合体5〜30重量%をさらに含むこ
とを特徴とする前記(1)項記載の農業用積層被覆材。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明の農業用積層被覆材は、中間層とその両側に積層さ
れた表層とからなる。表層を構成する組成物は両側で同
一の場合もあるが異なる場合もある。後者の場合には、
表層は内層と外層に区別され、ハウスやトンネルの内側
(作物側)に内層が、また外側(外気側)に外層が面す
るように展張して使用される。本発明の農業用積層被覆
材の中間層の構成成分であるポリオレフィン系重合体と
しては、エチレン単独重合体、およびエチレンとブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテ
ン−1、オクテン−1、または酢酸ビニルとの共重合体
であるポリエチレン系重合体が挙げられ、これらの樹脂
は単独で用いても2種以上を併用してもよい。この中で
柔軟性、透明性および価格の点から、密度0.880〜0.935
g/cm3の低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレ
ンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体が好適である。
【0007】本発明の農業用積層被覆材の表層の構成成
分であるポリエチレン系重合体としては、エチレンの単
独重合体だけでなく、エチレンを70重量%以上含有す
る、エチレンとプロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン
−1などのα−オレフィンとの低密度もしくは高密度の
共重合体やエチレンと酢酸ビニルとの共重合体が挙げら
れる。柔軟性、透明性を重視する場合はエチレン−酢酸
ビニル共重合体や低密度ポリエチレンが、また強度を重
視する場合は高密度ポリエチレンが好ましい。試験温度
190℃、試験荷重21.18Nにおけるこれらのメルトフロー
レート(以下MFRと称す)は0.01〜5.0g/10分のもの
が好ましく、より好ましくは0.1〜4.0g/10分である。M
FRが0.01g/10分未満では成形性に劣り、5.0g/10分を
越える場合は十分なフィルム引裂強度が得られ難い。ま
た、透明性の観点からは、MFRが0.1g/10分以上のも
のが好ましい。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
酢酸ビニル含有量は、熱融着やブロッキングの発生の低
減のためには15重量%以下が好ましい。これらのポリエ
チレン系重合体は単独で用いても、2種以上を併用して
もよい。
【0008】本発明の農業用積層被覆材の表層の構成成
分である結晶性ポリプロピレン系重合体としては、プロ
ピレン単独重合体、プロピレンを70重量%以上含有す
る、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−
1、およびヘキセン−1から選ばれる1種以上のα−オ
レフィンとのプロピレンランダム共重合体、エチレン−
プロピレンブロック共重合体等が挙げられるが、透明
性、柔軟性、ヒートシール性向上の観点からα−オレフ
ィンとのランダム共重合体が好ましい。本発明で用いら
れる結晶性ポリプロピレン系重合体の配合量は組成物に
対して0.1〜12重量%であり、好ましくは0.5〜10重量%
であり、より好ましくは1〜7重量%である。該配合量が
0.1重量%未満では、得られた被覆材の熱融着やブロッ
キングの発生抑制に顕著な効果が認められず、12重量%
を越える場合には被覆材の柔軟性が低下する。
【0009】本発明の農業用積層被覆材の表層に必要に
応じて用いられる成分である弾性重合体は、得られる被
覆材の柔軟性や防曇持続性を向上させる目的で添加され
る。該弾性重合体としては、エチレン−プロピレン弾性
重合体であるエチレン−プロピレンラバー、ポリブタジ
エンラバー、スチレン−ブタジエンラバー、アクリルニ
トリルブタジエンラバー、ポリイソプレンラバー、スチ
レン−イソプレンラバー等の公知の弾性重合体を挙げる
ことができるが、ポリオレフィン系重合体の主成分がポ
リエチレン系重合体の場合には透明性を維持させるため
に、エチレン−ブチレン共重合体もしくはスチレン−エ
チレン−ブチレン共重合体を用いることが好ましく、ム
ーニー粘度が20〜70ML1+4(100℃)程度のものが好
適に用いられる。ムーニー粘度が20ML1+4(100℃)
未満の場合はフィルム強度が低下し、70ML1+4(100
℃)を越える場合は、製膜加工性が劣り、透明性も低下
する傾向となる。本発明の弾性重合体の配合量は、5〜3
0重量%であり、好ましくは10〜25重量%である。
【0010】本発明においては、必要に応じて被覆材の
中間層もしくは表層を構成する組成物に、無機質フィラ
ー、防曇剤、防霧剤、熱安定剤、耐候性改良剤、滑剤、
着色剤等を配合しても良い。
【0011】無機質フィラーは被覆材同士の密着防止の
ために添加されるもので、添加量は組成物に対し0.5〜1
0重量%の範囲が望ましい。0.5重量%未満では密着防止
の効果は得られ難く、10重量%を超える場合には、被覆
材の物性や透明性が低下する。また本発明の目的以外
に、農業用被覆材の保温性を向上させる目的から波長10
μm付近に赤外線吸収を有する無機質フィラーを添加す
ることができる。
【0012】無機質フィラーの形状は球状が好ましく、
平均粒径は0.1μ〜10μ程度のものが好適である。平均
粒径が0.1μ未満では嵩高となるため作業性が悪く、10
μを越える場合はフィルムの穴空きやブツ等が発生する
ことから好ましくない。
【0013】無機質フィラーの種類としては、酸化珪
素、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシ
ウム等の珪酸化合物、アルミノ珪酸カルシウム、アルミ
ノ珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム等のアルミノ
珪酸化合物、アルミナ、アルミン酸ナトリウム、アルミ
ン酸カリウム、アルミン酸カルシウム等のアルミン酸化
合物、炭酸カルシウム、一般式(1)で示されるハイドロ
タルサイト類や一般式(2)で示されるリチウム・アルミ
ニウム複合水酸化物塩等の群から選ばれる1種以上の無
機フィラーが挙げられる。 一般式(1) M2+1−XAlX(OH)2(An−)X/n・mH2O (但し、M2+は、マグネシウム、カルシウムおよび亜
鉛よりなる群から選ばれた2価金属イオンを示し、An
+はn価のアニオンを示し、X およびmは次の条件、
0<X<0.5、0≦m≦2を満足する。) 一般式(2) 〔Al2Li(OH)6〕nX・mH20 (但し、式中Xは、無機または有機のアニオンであり、
nはアニオンXの価数であり、mは3以下の数であ
る。)
【0014】農業用積層被覆材の透明性は無機質フィラ
ーの種類によって異なり、重合体の屈折率と添加される
無機質フィラーの屈折率の近いものほど透明性の低下が
少ないことから、透明性の観点からは前述の一般式(1)
および一般式(2)で示されるハイドロタルサイト類、リ
チウム・アルミニウム複合水酸化物塩やアルミニウムシ
リケート、水酸化アルミニウム等が好適に用いられる。
【0015】防曇剤としては、陰イオン系界面活性剤、
陽イオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン系界
面活性剤が挙げられ、これらの中で、非イオン系界面活
性剤が好適である。また、防曇剤は防曇持続性および低
温防曇性を向上させる目的から2種以上の防曇剤を併用
することができる。非イオン系界面活性剤としては、ポ
リエチレングリコールノニルフェニルエーテル、ポリエ
チレングリコールステアリルエーテル等のポリエチレン
グリコールのエーテル類、ポリエチレングリコールステ
アレート、ポリエチレングリコールジラウレート等のポ
リエチレングリコールのカルボン酸エステル類、グリセ
リンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、
ソルビタントリステアレート等の多価アルコールの部分
カルボン酸エステル類、ソルビタンモノステアレートの
ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタンモノラウレート
のポリオキシエチレン誘導体等の多価アルコールの部分
カルボン酸エステルのポリオキシエチレン誘導体、N,
N−ジ−(ヒドロキシエチル)−ラウリルアミド、N−
(2−ヒドロキシプロピル)−ステアロアミド等のアミ
ド誘導体類等が挙げられる。
【0016】陽イオン系界面活性剤としては、ラウリル
トリメチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル
−N−(ヒドロキシエチル)−3−(ステアロアミド)
−プロピルアンモニウムナイトレート等の四級アンモニ
ウム塩類、N,N−ジエチル−(ステアロアミド)−メ
チルアミン塩酸塩などが挙げられる。
【0017】陰イオン系界面活性剤としては、ラウリル
リン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン−ラウリルリン
酸ナトリウム等のリン酸エステル類、ラウリル硫酸ナト
リウム、硫酸化オレイン酸のナトリウム塩等の硫酸エス
テル類、ステアリルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、ジオクチル
スルホサクシネートのナトリウム塩等のスルホン酸塩類
などが挙げられる。
【0018】防霧剤としては、陰イオン性フッ素系界面
活性剤、陽イオン性フッ素系界面活性剤、両性フッ素系
界面活性剤、非イオン性フッ素系界面活性剤等のフッ素
系界面活性剤が挙げられ、単独で用いても2種以上を併
用してもよい。
【0019】熱安定剤としては、公知のリン系安定剤、
フェノール系安定剤、チオ系安定剤等が挙げられ、これ
らは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0020】耐候性改良剤としては、公知のベンゾトリ
アゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリチル
酸誘導体化合物等の紫外線吸収剤やヒンダードアミン系
化合物に代表される光安定剤が挙げられる。中でもヒン
ダードアミン系化合物は、ポリオレフィン系重合体の耐
候性改良剤として古くから用いられている。また、紫外
線吸収剤は、耐候性の改良だけでなく、特定波長の紫外
線をカットすることから農業用被覆材分野で古くから用
いられており、これらは単独で用いても2種以上を併用
してもよい。
【0021】本発明の農業用積層被覆材は、インフレー
ション法やTダイ法等の公知の成形加工法を用いて成形
される。該被覆材の厚みは、用いる場所や耐用年数等に
より異なるが、一般に0.03〜0.30mmで、特に0.05〜0.20
mmのものが用いられる。また、該被覆材の中間層と表層
の厚みの割合は任意に選択できるが、中間層の厚み:片
側の表層の厚みは1:0.1〜0.5が好適である。ま
た、中間層自体は1層でも2層以上からなる積層物でも
よい。本発明の農業用積層被覆材には、必要に応じて防
曇塗布剤や防塵塗布剤等を塗布・乾燥し、表面に塗布膜
を形成することができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれにより限定されるものでは
ない。実施例および比較例のポリオレフィン系重合体お
よび農業用積層被覆材の試験方法は下記の通りである。 (1)密度は、JIS−K−7112「プラスチックの
密度と比重の測定方法」により測定した。 (2)メルトフローレートは、JIS−K−7210
「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」の試験条件4
(試験温度190℃、試験荷重21. 18N)により測定
した。 (3)柔軟性はハウスやトンネルに展張する際の作業性
を向上させる特性であり、ASTM−D−882により
ヤング率を測定し柔軟性の指 標とした。数値が小
さいほど柔軟である。 (4)透明性はJIS−K−7105「プラスチックの
光学的特性試験方法」によりヘーズ(曇価)を測定し透
明性の尺度とした。数値が小 さいほど透明であ
る。
【0023】(5)熱融着性はサンプルを85℃のオーブ
ンに1日間入れ、取りだした後のフィルムの剥離性を、
手で剥がして調べ判定した。 ○・・・融着無く、簡単に剥がれる。 △・・・若干融着しており、剥がれた部分に跡が残る。 ×・・・融着激しく、剥ぐことが難しい。 (6)防曇性は、傾斜10度、直径7.5cmの天窓を有する
ウォーターバス の天窓にフィルムの内層がウォー
ターバス水面側に、外層が外気に 触れるようにフ
ィルムサンプルを固定し、水温を45℃に保ったまま
23℃の恒温室に昼夜放置し、防曇性が維持される期間
を評価した。 実際に使用される場合、内層がハウ
スやトンネルの内側に、外層が 外側になるように
展張される。
【0024】実施例1 65mmφ押出機1台と45mmφ押出機2台を有する3層イン
フレーションフィルム製膜機を用い、MFR(190℃、2
1.18N)が0.5g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体
(日本ユニカー(株)製、酢酸ビニル含有量:5重量
%)に、MFR(230℃、21.18N)が5.5g/10分の粉末状
で結晶性のプロピレン−エチレン−ブテン−1三元系ラ
ンダム共重合体(エチレン含有量:3.9重量%、ブテン
−1含有量:4.5重量%)3重量%、無機質フィラーとし
て平均粒径が0.4μmの合成ハイドロタルサイト(協和
化学工業(株)製 DHT-4A)2重量%、ヒンダードアミン
系耐候性改良剤0.2重量%、フェノール系安定剤0.1重量
%、リン系安定剤0.1重量%が含まれた樹脂組成物を45m
mφ押出機2台へ投入して内層と外層とを成形し、MF
R(190℃、21.18N)が1.0g/10分のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(日本ユニカー(株)製、酢酸ビニル含有
量:15重量%)に、無機質フィラーとして合成ハイドロ
タルサイト(協和化学工業(株)製 DHT-4A)5重量%、
防曇剤(花王(株)製KFG597)3重量%、ヒンダードア
ミン系耐候性改良剤0.2重量%、フェノール系安定剤0.1
重量%、リン系安定剤0.1重量%が含まれた樹脂組成物
を65mmφ押出機へ投入して中間層を成形し、中間層(厚
み60μm)に内層と外層(各厚み20μm)が積層された
構造を有する全厚み100μm、ブロー比2.0の3層の農業
用積層被覆材フィルムを作成した。作成したフィルムの
構成と試験結果を表1に示す。
【0025】実施例2〜3 内層と外層に添加するプロピレン−エチレン−ブテン−
1三元系ランダム共重合体を各々0.5、10重量%とする以
外は、実施例1と同様に実施した。作成したフィルムの
構成と試験結果を表1に示す。
【0026】実施例4 内層と外層に添加するプロピレン−エチレン−ブテン−
1三元系ランダム共重合体の代りにMFR(230℃、21.
18N)が5.0g/10分、密度が0.90g/cm3のプロピレン単独
重合体を用いる他は、実施例1と同様に実施した。作成
したフィルムの構成と試験結果を表1に示す。
【0027】実施例5 内層と外層に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体の代
りに、MFR(190℃、21.18N)が1.0g/10分のエチレン
−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)製、酢酸ビ
ニル含有量が:15重量%)を用いる他は、実施例1と同
様に実施した。作成したフィルムの構成と試験結果を表
2に示す。
【0028】実施例6 内層に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体の代りに密
度0.92g/cm3、MFR(190℃、21.18N)が1.0g/10分の
低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)製)を用いる他
は、実施例1と同様に実施した。作成したフィルムの構
成と試験結果を表2に示す。
【0029】実施例7 内層に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体の代りに密
度0.92g/cm3、MFR(190℃、21.18N)が1.0g/10分の
低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)製)を用い、弾
性重合体としてMFR(230℃、21.18N)が2.5g/10分の
エチレン−ブチレン系共重合体(日本合成ゴム工業
(株)製 ダイナロン6200P)20重量%を添加する以外
は、実施例1と同様に実施した。作成したフィルムの構
成と試験結果を表2に示す。
【0030】実施例8 内層に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体の代りにM
FR(190℃、21.18N)が0.45g/10分の高密度ポリエチ
レン(丸善ポリマー(株)製)を用い、弾性重合体として
MFR(230℃、21.18N)が5.6g/10分のスチレン−エチ
レン−ブチレン系共重合体(日本合成ゴム工業(株)製
ダイナロン4600P)20重量%を添加する以外は、実施例
1と同様に実施した。作成したフィルムの構成と試験結
果を表2に示す。
【0031】比較例1〜2 内層と外層に添加するプロピレン−エチレン−ブテン−
1三元系ランダム共重合体を各々0、15重量%とする以外
は、実施例1と同様に実施した。作成したフィルムの構
成と試験結果を表3に示す。
【0032】比較例3 内層と外層に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体の代
りにMFR(190℃、21.18N)が1.0g/10分のエチレン−
酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー(株)製、酢酸ビニ
ル含有量:15重量%)を用い、プロピレン−エチレン−
ブテン−1三元系ランダム共重合体を0重量%とする以
外は実施例1と同様に実施した。作成したフィルムの構
成と試験結果を表3に示す。
【0033】比較例4 内層に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体の代りに密
度0.92g/cm3、MFR(190℃、21.18N)が1.0g/10分の
低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)製)を用い、プ
ロピレン−エチレン−ブテン−1三元系ランダム共重合
体を0重量%とする以外は実施例1と同様に実施した。
作成したフィルムの構成と試験結果を表3に示す。
【0034】比較例5 内層に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体の代りに密
度0.92g/cm3、MFR(190℃、21.18N)が1.0g/10分の
低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)製)を用い、弾
性重合体としてMFR(230℃、21.18N)が2.5g/10分の
エチレン−ブチレン系共重合体(日本合成ゴム工業
(株)製 ダイナロン6200P)20重量%を添加し、プロピ
レン−エチレン−ブテン−1三元系ランダム共重合体を
0重量%とする以外は実施例1と同様に実施した。作成
したフィルムの構成と試験結果を表4に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明の農業用積層被覆材は、ポリオレ
フィン系重合体からなる中間層に、結晶性ポリプロピレ
ン系重合体が0.1〜12重量%含有されたポリエチレン系
重合体組成物からなる層を積層して表層とすることによ
り、熱融着防止性を有しながらも、防曇性や柔軟性に優
れた、ハウスやトンネル等に好適に使用できる農業用被
覆資材である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系重合体からなる中間層、
    およびその両側に積層された表層の、3層からなる構造
    の農業用積層被覆材において、表層の一方もしくは両方
    に用いられる組成物が、結晶性ポリプロピレン系重合体
    が0.1〜12重量%含有されたポリエチレン系重合体から
    なる組成物であることを特徴とする農業用積層被覆材。
  2. 【請求項2】結晶性ポリプロピレン系重合体が、プロピ
    レン−α−オレフィンランダム共重合体である請求項1
    記載の農業用積層被覆材。
  3. 【請求項3】組成物が、弾性重合体5〜30重量%をさら
    に含むことを特徴とする請求項1記載の農業用積層被覆
    材。
JP10163042A 1998-05-27 1998-05-27 農業用積層被覆材 Pending JPH11334003A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004099911A (ja) * 2003-12-17 2004-04-02 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 有色骨材含有塗材及び着色骨材含有塗材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004099911A (ja) * 2003-12-17 2004-04-02 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 有色骨材含有塗材及び着色骨材含有塗材

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