JP2000023875A - 手乾燥装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の手乾燥装置は、濡れた手を乾燥する乾
燥性能は高いものであるが、まだ使用者が十分満足でき
るほどのレベルには達していない。 【解決手段】 噴出孔１３・１４から噴出される高速空
気をコントローラ１８によって時間的に変化するように
制御して、短時間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥
装置としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗面所やトイレ・
キッチン等で使用する、洗った後の濡れ手を乾かすため
に用いる手乾燥装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】発明者らは、以前図７に示すような構成
をした手乾燥装置を提案している。この手乾燥装置は、
電動送風機１が送風した空気を、空気通路２と空気通路
３から噴出孔４と噴出孔５とに送風するものである。噴
出孔４と噴出孔５から噴出された高速の噴流は、乾燥室
６内に挿入された濡れ手７から水分を吹き飛ばして、濡
れ手７を乾燥するものである。乾燥室６に入った噴流
は、その後、乾燥室出口８からリターン通路９を通っ
て、前記の電動送風機１へと還流するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の手乾燥装置
は、濡れた手を乾燥する乾燥性能は高いものであるが、
まだ使用者が十分満足できるほどのレベルには達してい
ないものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、手に衝突する
高速空気の噴出状態をコントローラによって変化させる
ようにして、手の表面の水分を効率よく吹き飛ばして更
に短時間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥装置とし
ている。

【０００５】

【発明の実施の形態】請求項１に記載した発明は、手に
衝突する高速空気の噴出状態をコントローラによって変
化させるようにして、手の表面の水分を効率よく吹き飛
ばして更に短時間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥
装置としている。

【０００６】請求項２に記載した発明は、コントローラ
が送風機に印加する電圧をランダムにオンオフ制御する
ようにして、水分に対する衝突点を多面化して、短時間
で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥装置としている。

【０００７】請求項３に記載した発明は、コントローラ
は、電動送風機に印加する電圧を波状に制御するように
して、短時間で手を乾燥できると共に、手をマッサージ
できる手乾燥装置としている。

【０００８】請求項４に記載した発明は、乾燥室の入り
口付近に対向して設けている高圧空気を噴出する複数の
噴出孔を、各々の空気通路に設けた開閉弁を交互に駆動
するようにして、手の表面に当たる噴流の流量を変化さ
せて、短時間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥装置
としている。

【０００９】請求項５に記載した発明は、ハニカム状の
ヒーターを噴出孔として利用するようにして、噴流孔か
ら噴出する高速噴流の温度を高温として、短時間で手の
乾燥を行うことが出来る手乾燥装置としている。

【００１０】

【実施例】（実施例１）以下本発明の第１の実施例につ
いて説明する。図１は、本実施例の手乾燥装置の構成を
示す斜視図である。１５は手１９を挿入する乾燥室で、
筐体２５の一部を開口させて設けている。乾燥室１５の
入り口部付近には、複数列の多数の噴出孔１３と１４を
配置している。噴出孔１３は、乾燥室１５の入口部付近
の上部に配置しており、噴出孔１４は、乾燥室１５の入
口部付近の下部に前記噴出孔１３と対向するように設置
している。また筐体２５の内部には、前記噴出孔１３と
噴出孔１４に空気を送風する電動送風機１０と、手１９
を前記乾燥室１５に挿入した時に電動送風機に印加する
電圧をオンオフ制御する電圧コントローラ１８を配置し
ている。また１１と１２はそれぞれ筐体２５内に設けて
いる空気通路で、１１は、乾燥室１５の上部に設けてい
る噴出孔１３と電動送風機１０との間を接続している。
１７は、乾燥室１５の奥に設けている乾燥室出口１６か
ら出た空気を電動送風機１０の吸い込み側に案内するリ
ターン通路である。

【００１１】以下本実施例の動作について説明する。使
用者が乾燥室１５内に濡れた手を挿入すると、図示して
いないセンサが働いて、電動送風機１０が送風を開始す
る。電動送風機１０が送風する空気は、空気通路１１と
空気通路１２を通って、噴出孔１３と噴出孔１４とから
高速で噴出する。この高速噴流は、乾燥室１５内に噴出
して挿入している濡れ手１９に衝突する。濡れ手１９に
付着している水分は、この高速噴流によって引き剥がさ
れ、手１９は短時間で乾燥する。使用者が手１９を乾燥
室１５から抜き出すと、図示していないセンサが再び作
用して、電動送風機１０の回転を停止する。こうして手
１９は短時間で乾燥するものである。

【００１２】このとき本実施例では、筐体２０内に電圧
コントローラ１８を設けているものである。電圧コント
ローラ１８は、前記センサによって乾燥室１５内に手１
９の挿入を検知した瞬間から動作を開始するものであ
る。本実施例では電圧コントローラ１０は、電動送風機
１０に印加する電圧をパルス状にオンオフ制御している
ものである。従って、電動送風機１０が送風する送風空
気もパルス状に変化するものであり、噴出孔１３・噴出
孔１４から噴出される高速空気も規則的に変化するもの
である。従って手１９に当たる高速噴流は、手の表面に
規則正しい衝撃を与えるように作用するものである。こ
の結果手の表面の水分は、均一な風量或いは風速の高速
噴流を受けるよりも強い衝撃を受けるものであり、より
短時間で手１９から引き剥がされるものである。つまり
乾燥時間を一層短縮することが出来るものである。

【００１３】なお本実施例では、電圧コントローラ１０
が有している電動送風機１０に対する制御特性を図２に
示しているようなパルス状としているが、特にこのよう
なパルス状のものに限定する必要はないものである。要
は、電動送風機１０の出力が時間的に変化するもので、
噴出孔１３・噴出孔１４から噴出される高速噴流が時間
的に変化するものであれば支障はないものである。

【００１４】以上のように本実施例によれば、手１９を
挿入する乾燥室１５と、乾燥室１５の入り口部の上部と
下部とに対向するように設けた高速の空気を噴出する複
数の噴出孔１４と１５と、前記噴出孔１４と１５に空気
を送風する電動送風機１０と、手を乾燥室１５に挿入し
た時に手に衝突する高速空気の噴出状態を電圧コントロ
ーラ１８によって変化させるようにして、手の表面の水
分を効率よく吹き飛ばして更に短時間で手の乾燥を行う
ことが出来る手乾燥装置を実現するものである。

【００１５】（実施例２）続いて本発明の第２の実施例
について説明する。本実施例では、電圧コントローラ１
８は、電動送風機１０を図３に示しているような特性で
制御しているものである。つまり本実施例では、電圧コ
ントローラ１８は、電動送風機１０に印加する電圧をラ
ンダムにオンオフ制御しているものである。

【００１６】以上の構成とすることによって、本実施例
では、噴出孔１３と噴出孔１４から噴出される高速の噴
流は時間的に不規則なものとなる。従って手１９の表面
に衝突する高速空気から受ける衝撃も時間的に不規則な
ものとなる。このため、高速噴流が手の表面の水分に対
して衝突する衝突点が多面化して、より短時間で水分が
手１９から引き剥がされるものである。つまり乾燥時間
を一層短縮することが出来るものである。

【００１７】以上のように本実施例によれば、電圧コン
トローラ１８が電動送風機１０に印加する電圧をランダ
ムにオンオフ制御するようにして、水分に対する衝突点
を多面化して、短時間で手の乾燥を行うことが出来る手
乾燥装置を実現するものである。

【００１８】（実施例３）続いて本発明の第３の実施例
について説明する。図４は、本実施例の電圧コントロー
ラ１８が有している電動送風機１０の制御特性を示して
いる。本実施例では電圧コントローラ１０は、電動送風
機１０に印加する電圧を波状に制御するようにしている
ものである。

【００１９】従って噴出孔１３・噴出孔１４から噴出さ
れる高速噴流も柔らかく波状に変化するものである。従
って手１９は、高速噴流によって滑らかなマッサージを
受けるものとなる。

【００２０】以上のように本実施例によれば、電圧コン
トローラ１８が、電動送風機１０に印加する電圧を波状
に制御するようにして、短時間で手を乾燥できると共
に、手をマッサージできる手乾燥装置を実現するもので
ある。

【００２１】（実施例４）続いて本発明の第４の実施例
について説明する。図５は、本実施例の手乾燥装置の構
成を示す斜視図である。本実施例では、上部空気通路１
１に開閉弁２０を、下部空気通路１２に開閉弁２１を設
けている。開閉弁２０は上部空気通路１１を開閉してお
り、開閉弁２１は下部空気通路１２を開閉しているもの
である。また開閉弁２０と開閉弁２１とは、交互に開閉
するようになっている。つまり、開閉弁２０が開いて上
部空気通路１１を開いているときは、開閉弁２１は閉じ
て下部空気通路１２は閉じているものである。また、開
閉弁２０が閉じて上部空気通路１１を閉じているとき
は、開閉弁２１は開いて下部空気通路１２は開いている
ものである。

【００２２】以上の構成で、噴出孔１３と噴出孔１４と
から噴出する空気は、交互に大量の空気を噴出するもの
である。つまり、開閉弁２０または開閉弁２１によって
空気通路１１または空気通路１２を閉じているため、開
いている方の空気通路には倍の量の送風空気が流れるも
のである。従って、乾燥室１５内の手１９に当たる噴流
の量が、倍になってより短時間で水分が手１９から引き
剥がされるものである。

【００２３】以上のように本実施例によれば、手１９を
挿入する乾燥室１５と、前記乾燥室１５の入り口付近に
上下に設けている高圧空気を噴出する複数の噴出孔１３
及び１４と、前記上部の噴出孔１４と下部の噴出孔１３
とに上部空気通路１１と下部空気通路１２とを介して空
気を送風する電動送風機１０と、前記上部空気通路１１
に設けた開閉弁２０と、下部空気通路１２に設けた開閉
弁２１とを備え、前記２個の開閉弁は交互に駆動する構
成として、手の表面に当たる噴流の流量を倍にして、短
時間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥装置を実現す
るものである。

【００２４】（実施例５）続いて本発明の第５の実施例
について説明する。図６は、本実施例の手乾燥装置の構
成を示す斜視図である。本実施例では、前記各実施例で
説明している噴出孔１３・噴出孔１４として、ハニカム
ヒータ２２・ハニカムヒータ２３を使用しているもので
ある。

【００２５】以下本実施例の動作について説明する。使
用者が濡れた手１９を乾燥室１５内に挿入すると、図示
していないセンサが手の挿入を検知して、電動送風機１
０を駆動すると共に、前記ハニカムヒータ２２・ハニカ
ムヒータ２３を通電するものである。ハニカムヒータ２
２・ハニカムヒータ２３には、空気が流通する孔が開い
ているため、電動送風機１０が送風する空気は、高温に
昇温されて濡れた手１９に衝突するものである。このた
め本実施例によれば、手の表面の水分は高速噴流によっ
て引き剥がされると共に、ハニカムヒータ２２・ハニカ
ムヒータ２３の発熱も受けるものである。従って、短時
間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥装置を実現する
ものである。

【００２６】

【発明の効果】請求項１に記載した発明は、手を挿入す
る乾燥室と、前記乾燥室の入り口部に設けた高速の空気
を噴出する複数の噴出孔と、前記噴出孔に空気を送風す
る電動送風機と、手を前記乾燥室に挿入した時に高速空
気の噴出状態を変化させるコントローラとを備えた構成
として、手の表面に衝突する高速の噴流を時間的に変化
させるようにして、短時間で手の乾燥を行うことが出来
る手乾燥装置を実現するものである。

【００２７】請求項２に記載した発明は、コントローラ
は、電動送風機に印加する電圧をランダムにオンオフ制
御する構成として、水分に対する衝突点を多面化して、
短時間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥装置を実現
するものである。

【００２８】請求項３に記載した発明は、コントローラ
は、電動送風機に印加する電圧を波状に変化するように
制御する構成として、短時間で手を乾燥できると共に、
手をマッサージできる手乾燥装置を実現するものであ
る。

【００２９】請求項４に記載した発明は、手を挿入する
乾燥室と、前記乾燥室の入り口付近に対向して設けてい
る高圧空気を噴出する複数の噴出孔と、前記対向する噴
出孔に各々の空気通路を介して空気を送風する電動送風
機と、前記各空気通路に設けた開閉弁とを備え、前記各
開閉弁は交互に駆動する構成として、手の表面に当たる
噴流の流量を時間的に変化させるようにして、短時間で
手の乾燥を行うことが出来る手乾燥装置を実現するもの
である。

【００３０】請求項５に記載した発明は、手を挿入する
乾燥室と、前記乾燥室入り口付近に略対向して配置した
複数の噴出孔と、前記噴出孔に高圧空気を送風する電動
送風機とを備え、前記噴出孔をハニカム状ヒーターによ
って構成して、噴流孔から噴出する高速噴流の温度を高
温として、短時間で手の乾燥を行うことが出来る手乾燥
装置を実現するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例である手乾燥装置の構成
を示す斜視図

【図２】同、電圧コントローラの電動送風機に対する制
御特性を示す特性図

【図３】本発明の第２の実施例である手乾燥装置の電圧
コントローラの電動送風機に対する制御特性を示す特性
図

【図４】本発明の第３の実施例である電動送風機の電圧
コントローラの電動送風機に対する制御特性を示す特性
図

【図５】本発明の第４の実施例である手乾燥装置の構成
を示す斜視図

【図６】本発明の第５の実施例である手乾燥装置の構成
を示す斜視図

【図７】従来例である手乾燥装置の構成を示す斜視図

【符号の説明】

１０ 電動送風機 １１ 空気通路 １２ 空気通路 １３ 噴出孔 １４ 噴出孔 １５ 乾燥室 １７ リターン通路 １８ 電圧コントローラ ２０ 開閉弁 ２１ 開閉弁 ２２ ハニカム状ヒータ ２３ ハニカム状ヒータ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手を挿入する乾燥室と、前記乾燥室の入
   り口部に設けた高速の空気を噴出する複数の噴出孔と、
   前記噴出孔に空気を送風する電動送風機と、手を前記乾
   燥室に挿入した時に高速空気の噴出状態を変化させるコ
   ントローラとを備えた手乾燥装置。
2. 【請求項２】 コントローラは、電動送風機に印加する
   電圧をランダムにオンオフ制御する請求項１に記載した
   手乾燥装置。
3. 【請求項３】 コントローラは、電動送風機に印加する
   電圧を波状に変化するように制御する請求項１に記載し
   た手乾燥装置。
4. 【請求項４】 手を挿入する乾燥室と、前記乾燥室の入
   り口付近に対向して設けている高圧空気を噴出する複数
   の噴出孔と、前記対向する噴出孔に各々の空気通路を介
   して空気を送風する電動送風機と、前記各空気通路に設
   けた開閉弁とを備え、前記各開閉弁は交互に駆動する手
   乾燥装置。
5. 【請求項５】 手を挿入する乾燥室と、前記乾燥室入り
   口付近に略対向して配置した複数の噴出孔と、前記噴出
   孔に高圧空気を送風する電動送風機とを備え、前記噴出
   孔をハニカム状ヒーターによって構成した手乾燥装置。