JP2000022974A - 画像処理装置およびその方法、並びに、記録媒体 - Google Patents

画像処理装置およびその方法、並びに、記録媒体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーインクジェットプリンタにおいて、CM
YK四色に濃度の薄いcmy三色を加えた七色のインクを使
用する場合、色変換のための変換テーブルのデータサイ
ズが大きくなる。 【解決手段】 圧縮データバッファ100には、画像デー
タを構成する色成分ごとに配列された変換テーブルの格
子点データを圧縮した圧縮変換テーブルデータが格納さ
れる。データ復元部101は圧縮変換テーブルデータを伸
長し、色変換処理部103は伸長された変換テーブルデー
タに基づく補間演算処理により入力画像データに色変換
処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置および
その方法、並びに、記録媒体に関し、例えば変換テーブ
ルに基づく補間演算処理により画像データに変換処理を
施す画像処理装置およびその方法、並びに、記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラープリンタなどを用いて画像出力を
行う際には色変換が必要である。例えば、コンピュータ
のモニタに表示された画像を表すRGB画像データをカラ
ーインクジェットプリンタで印刷する場合は、そのカラ
ーインクジェットプリンタのインク色を表すCMYK信号に
色変換する必要がある。その色変換方法の一つとして、
古くから用いられているマトリクス演算がある。
【0003】しかし、周知のようにマトリクス演算を用
いる色変換は、色再現性が充分ではないなどの欠点があ
る。例えば、モニタに表示された画像と印刷された画像
との色合いをマッチングさせる場合、色変換特性を高精
度にシミュレートすることが要求されるが、マトリクス
演算を用いた色変換は、そのような要求を満たすことは
到底できない。
【0004】そこで、予め色変換用の変換テーブルを用
意し、その変換テーブルを基に、変換後の画像データを
補間演算によって求めるルックアップテーブル補間方法
がある。例えば「ディスプレイアンドイメージング」SC
I, Volume 2, Number 1 (1993)の17頁から25頁には、近
傍の八点のデータを参照して立方体補間を行う方法、近
傍の六点のデータを参照してプリズム補間を行う方法、
および、近傍の四点のデータを参照して四面体補間を行
う方法などが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなルックアッ
プテーブル(LUT)を用いた補間処理を行う場合、LUTのデ
ータサイズが大きくなる不都合がある。例えば、出力画
像データがCMYK四色の補間処理においては、変換テーブ
ルを16分割にし、各格子点の色成分一色あたり8ビット
のデータとすると、4×17×17×17 = 19652バイトのデ
ータを必要とする。
【0006】また、さらなる高精細な画質を実現するカ
ラーインクジェットプリンタにおいては、従来からのCM
YK四色に濃度の薄いcmy三色を加えた七色のインクを使
用する。このため、色変換のためのLUTのデータサイズ
は益々大きくなる。
【0007】本発明は、上述の問題を解決するためのも
のであり、画像データの変換処理に利用される変換テー
ブルの記憶容量を小さくすることができる画像処理装置
およびその方法、並びに、記録媒体を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0009】本発明にかかる画像処理装置は、変換処理
により出力画像データを生成する画像処理装置であっ
て、前記出力画像データを構成する色成分ごとに配列さ
れた変換テーブルの格子点データを圧縮した圧縮変換テ
ーブルデータを格納する第一の格納手段と、前記圧縮変
換テーブルデータを伸長する伸長手段と、伸長された変
換テーブルデータに基づく補間演算処理により前記変換
処理を行う変換手段とを有することを特徴とする。
【0010】本発明にかかる画像処理方法は、変換処理
により出力画像データを生成する画像処理方法であっ
て、前記出力画像データを構成する色成分ごとに配列さ
れた変換テーブルの格子点データを圧縮した圧縮変換テ
ーブルデータを伸長し、伸長された変換テーブルデータ
に基づく補間演算処理により前記変換処理を行うことを
特徴とする。
【0011】また、変換処理により出力画像データを生
成する画像処理方法であって、前記出力画像データを構
成する色成分ごとに配列された変換テーブルの格子点デ
ータを圧縮した圧縮変換テーブルデータを伸長し、伸長
された変換テーブルデータに基づく補間演算処理により
前記変換処理を行うことを特徴とする。
【0012】本発明にかかる記録媒体は、変換処理によ
り出力画像データを生成する画像処理に利用される変換
テーブルが記録された記録媒体であって、前記変換テー
ブルは、前記画像データを構成する色成分ごとに格子点
データが配列された後、圧縮されて前記記録媒体に記録
されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】[第1実施形態]図1は本発明にかかる画像
処理装置の構成例を示す概略図である。
【0015】100は圧縮されたLUTデータが格納される圧
縮データバッファである。101は圧縮されたLUTデータを
伸長(復元)するデータ復元部である。102は復元され
たLUTデータが格納されるLUTデータバッファである。10
3はLUTデータバッファ102に格納されたLUTデータに基づ
き、RGB入力画像データに補間演算を施してCMYK出力画
像データを生成する色変換処理部である。
【0016】図6は色変換処理部103により実行される画
像処理例を示すフローチャートである。ステップS11
で、入力されたRGB画像データに基づき、その画像デー
タが図2Aに示されるどの補間立体(小立方体)に属する
かが判定され、その判定結果に基づき補間処理に必要な
八つの格子点、つまり補間立体の頂点に対応する格子点
番号が決定される。そして、ステップS12で、決定され
た格子点番号それぞれに対応する複数の格子点データ
(CMYKデータ)がLUTデータバッファ102から読み出され
る。続いて、ステップS13で、読み出された複数の格子
点データおよび入力画像データを用いて、CMYK各色成分
ごとに立方体補間処理を行い、CMYK出力画像データが生
成される。
【0017】LUTデータバッファ102には、図4に示すよ
うに、格子点番号の順番に同一の格子点に対応するCMYK
データの組が並べて格納されている。図4に示すように
データを並べることにより、補間演算処理に必要な格子
点データを簡単に読み出すことができる。本実施形態に
おいては、一つの格子点データは4バイトからなるの
で、格子点番号iの格子点データは、LUTデータバッファ
102の先頭アドレスから数えて4iバイト目から4バイトの
データを、LUTデータバッファ102から読み出すことによ
り、格子点番号iの格子点データを得ることができる。
つまり、一つの格子点番号に対応する4バイトのCMYKデ
ータを一度の読取動作で得ることができる。
【0018】データ復元部101および色変換処理部103
は、例えばROMに格納されたプログラムをCPUに供給する
ことで実現可能である。あるいは、本実施形態の画像処
理は、パーソナルコンピュータなどにプログラムを供給
することによりドライバとして実現することも可能であ
る。それらの場合、LUTデータバッファ102は、CPUのワ
ークメモリとして利用されるRAMなどの上に割り当てれ
ばよい。また、圧縮データバッファ100はROMやハードデ
ィスクなどの不揮発性メモリに格納すればよい。
【0019】なお、色変換処理部103へは、所定のイン
タフェイスを介して、イメージリーダ、フィルムリー
ダ、ディジタルスチルカメラまたはディジタルビデオカ
メラなどの画像入力デバイス、あるいは、磁気ディスク
や光ディスクなどの記憶媒体を備えた記憶装置から入力
画像データが入力される。また、色変換処理部103から
は、所定のインタフェイスを介して、CRTやLCDのモニ
タ、プリンタ、フィルムレコーダなどの画像出力デバイ
ス、あるいは、磁気ディスクや光ディスクなどの記憶媒
体を備えた記憶装置へ出力画像データが出力される。ま
た、上記の画像入出力デバイスや記憶装置が接続された
コンピュータ機器とネットワークインタフェイスカード
(NIC)を介して画像データのやり取りを行うこともでき
る。そのようなネットワークとしては、Ethernet、FDDI
(Fiber Distributed Data Interface)を用いるネットワ
ーク、IEEE1394に規定されるシリアルバス、USB(Univer
sal Serial Bus)などがあげられる。
【0020】以下では、式(1)から(4)に示すような、入
力画像データの色空間RGBを出力画像データの色空間CMY
Kへ色変換する補色反転処理、並びに、100%の下色除去
(UCR: Under Color Remove)処理を行うための、各色成
分を分割した変換テーブルの作成方法を説明する。な
お、各色成分のデータは8ビット(0から255)で表現さ
れるものとする。 K = 255 - MAX(R, G, B) …(1) C = (255 - R) - K …(2) M = (255 - G) - K …(3) Y = (255 - B) - K …(4) ただし、関数MAX()は最大値を出力する
【0021】図2Aは変換テーブルの座標設定の一例を、
図2Bは変換テーブルの各格子点の入力データの一例をそ
れぞれ示す。図2Bに示す各格子点のデータに一対一で対
応する出力データを、式(1)から(4)に基づき求めると、
図2Cに示すようになる。圧縮データバッファ100には、
図2Cに示す格子点番号と出力データ(C,M,Y,K)の対応関
係を表すLUTデータが圧縮されたものが格納されてい
る。
【0022】圧縮データバッファ100に格納された圧縮
されたLUTデータは、必要に応じて、データ復元部101に
より図4に示すようなLUTデータに復元され、LUTデータ
バッファ102に格納される。
【0023】図5はデータ復元部101が実行する処理例を
示すフローチャートである。ステップS1で、効率的に圧
縮するために図3に示すように並べられている圧縮され
たLUTデータが、圧縮データバッファ100から読み出され
て伸長される。伸長されたLUTデータは色成分ごとに格
子点番号順にデータが並んでいるが、ステップS2で、こ
のデータの並びが図4に示すように並べ替えられ、ステ
ップS3で、並べ替えられたデータがLUTデータバッファ1
02に格納される。なお、LUTデータの圧縮方法は、例え
ば一般的に用いられているPackビット方式など、同一の
データが連続すると圧縮率が高くなるような圧縮方法を
用いればよい。
【0024】ここで、圧縮データバッファ100に格納さ
れているLUTデータは、図3に示すように、色成分ごとに
格子点の番号順に並べられて圧縮されている。なお、図
3は、CMYK各色の格子点データが125バイトであったもの
が、それぞれi、j、kおよびmバイトに圧縮されているこ
とを示している。つまり、i < 125、j < 125、k < 125
およびm < 125である。
【0025】色成分ごとに格子点の番号順にLUTデータ
を並べる利点は、例えば、格子点の番号120から124に着
目すると、図2Cに示すように、この部分はY単色のイエ
ロー(C,M,Y,K) = (0,0,255,0)からホワイト(C,M,Y,K) =
(0,0,0,0)へ変化する部分であるから、Y色のみ零以外
のデータが存在し、C、MおよびK色は零である。従っ
て、格子点順に並べたC、MおよびK色のデータには零が
連続し、圧縮効率を向上させることができる。
【0026】一般的に、出力画像データが一次色(シア
ン、マゼンタおよびイエロー)や、二次色(レッド、グ
リーンおよびブルー)で表現される部分は、墨成分Kが
存在しないため、少なくともK色のデータは零が連続す
る。例えば、レッド(C,M,Y,K)= (0,255,255,0)からマゼ
ンタ(C,M,Y,K) = (0,255,0,0)への遷移部分は、Mおよび
Y色のデータで表現されるため、CおよびK色に関しては
零が連続する。このような傾向は、補色反転および100%
UCR処理の色変換処理に限らず、出現するものである。
【0027】従って、LUTデータを色成分ごとに格子点
の番号順に並べて圧縮することにより、値が零であるデ
ータが連続する場合が増す。つまり、C0、M0、Y0、K0、
C1、M1、Y1、K1、C2、…のように格子点の番号順にLUT
データを並べて圧縮する場合に比べて、図3に示す本実
施形態のLUTのデータの並べ方は、圧縮率を飛躍的に向
上させることができ、圧縮されたLUTデータを格納する
圧縮データバッファ101の記憶容量を節約することがで
きる。
【0028】上記の説明では、入力色空間をRGB色空
間、出力色空間をCMYK色空間としたが、CMYK四色の濃い
インクと、薄いcmy三色のインクを採用するような高精
細な印刷を目的としたカラーインクジェットプリンタの
CMYKcmy色空間などにも、本実施形態を適用することが
できる。例えば、CMYKcmy色空間で画像を形成する場
合、画像の高濃度部分は濃いCMYKインクで表現され、低
濃度部分は薄いcmyインクで表現されることになる。従
って、高濃度領域に対応する出力画像データはcmy色の
データが零になることが多く、逆に低濃度領域に対応す
る出力画像データはCMYK色のデータが零になることが多
い。その結果、CMYKcmy色空間のLUTデータにおいては、
零が連続する部分がCMYK色空間に比べてより多くなり、
LUTデータの圧縮効率はさらに向上する。なお、本実施
形態によれば、CMYKcmy色空間に限らず、色成分数の多
い色空間への色変換を行う場合、そのLUTデータの圧縮
効率を向上させることができる。
【0029】また、説明の簡略化するために、RGB色空
間からCMYK色空間への変換を、補色変換(反転)処理お
よび100%UCR処理により行う例に挙げたが、色変換の方
法、すなわち各格子点における入力画像データと出力画
像データとの関係はどんなものであってもよい。
【0030】さらに、色変換のための変換テーブルの補
間方法は、立方体補間に限らず、1993年第24回画像工学
コンファレンス論文集の347から350頁に示される三角柱
補間、斜三角柱補間、または、特開平2-87192号公報に
開示された四面体補間など、他の形状の補間体を利用す
る補間方法であってもよい。
【0031】また、圧縮データバッファ100に格納され
るLUTデータは一つに限らず、圧縮データバッファ100を
データベース形式にすることで、複数の圧縮されたLUT
データを格納することができる。また、入出力画像デー
タの色空間は、RGBおよびCMYKに限らず、YIQ、Labおよ
びXYZなどの色空間でも構わない。
【0032】各格子点の入力画像データに対する出力画
像データを格子点ごとに格納すると、LUTデータが異な
る色成分のデータの羅列になり、同じ値のデータの連続
が少なくなるので、LUTデータの圧縮効率が極めて低く
なる。さらに、複数のLUTデータをLUTデータベースとし
て記憶する場合には、その記憶部の記憶容量も膨大なも
のとなってしまうという欠点がある。これに対して、本
実施形態によれば、各格子点の入力画像データに対する
出力画像データを色成分ごとに格納するので、同じ値の
データを連続させることができる。従って、LUT補間演
算処理を用いて画像データの変換処理を行う際に、LUT
データの圧縮効率を向上させ、LUTデータを記憶するた
めの記憶容量を節約することが可能になる。
【0033】[第2実施形態]以下、本発明にかかる第2
実施形態の画像処理装置を説明する。なお、本実施形態
において、第1実施形態と略同様の構成については、同
一符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0034】第2実施形態においては、第1実施形態に示
した画像処理をプリンタドライバに適用する場合の処理
を説明する。
【0035】昨今のプリンタにおいては、普通紙、光沢
紙、光沢フィルムなど様々な特性をもつ記録媒体上に画
像が形成されることを考慮する必要がある。これら特性
の異なる記録媒体において良好な色再現を実現するため
には、記録媒体の特性それぞれに対応する変換特性をも
ったLUTを用意する必要がある。
【0036】さらに、プリンタにより形成される画像に
は、写真やグラフィックスなど、好ましい色再現方法が
異なる複数のオブジェクトが含まれていることがある。
例えば、写真は階調性および色の連続性が重要であり、
グラフィックスは鮮やかな色が好んで用いられる傾向が
あるので色を鮮やかに再現することが重要である。
【0037】従って、高品質の出力画像を得るために
は、入力画像に含まれる各オブジェクトに適した変換特
性を有するLUTを用意する必要がある。つまり、プリン
タから高画質の出力画像を得るには、様々な条件に対応
した非常にたくさんのLUTを用意することが必要であ
る。また、一回のプリント動作において複数のLUTを使
用することも必要である。
【0038】そこで、第1実施形態で説明したLUTデータ
の圧縮方法を用いて、複数のLUTを格納するのに必要な
メモリの記憶容量を低減する。また、プリント指示に基
づき、ユーザからマニュアル指示された画像形成条件に
基づき選択された複数のLUTを伸長することにより、高
速にLUTを切り換えることができるようにする。
【0039】図7は第2実施形態の処理の一例を示すフロ
ーチャートである。ステップS21でプリント命令が入力
される。例えば、ユーザがアプリケーションソフトウェ
アに対して印刷指示を行うことにより、プリンタドライ
バにはプリント命令が入力される。
【0040】次に、ステップS22で、画像が形成される
記録媒体の種類を示す記録媒体情報が入力される。記録
媒体情報は、ユーザが印刷指示を行った際に表示される
プリンタドライバのユーザインタフェイスの一つである
設定ダイアログによりユーザが選択した、あるいは、デ
フォルト設定の記録媒体の種類に対応する情報である。
なお、プリンタに記録媒体の種類を識別する機能があれ
ば、この機能により得られる識別結果を示す情報を記録
媒体情報として利用することもできる。
【0041】次に、ステップS23で、入力された記録媒
体情報に対応する圧縮されたLUTデータを圧縮データバ
ッファ100から複数読み出す。読み出される複数の圧縮
されたLUTデータは、記録媒体情報、および、例えば複
数のオブジェクトの種類のそれぞれに対応している。そ
して、ステップS24で、圧縮されたLUTデータそれぞれに
図5に示した処理が施され、処理されたデータがLUTデー
タバッファ102に格納される。
【0042】次に、ステップS25で、プリント命令に続
いて入力される画像データに対してLUTを用いた色変換
処理が行われる。色変換処理部103は、入力画像データ
に属するオブジェクトの種類を、入力画像データを解析
することにより判定するとともに、その判定結果に応じ
たLUTを用いて入力画像データに色変換処理を施す。
【0043】このように、第2実施形態によれば、プリ
ント命令とともに入力されるそのプリントにおける条件
に対応する複数のLUTが復元され、復元されたデータはL
UTデータバッファ102に格納されるので、LUTを圧縮して
格納しておいても入力画像に適した複雑な色再現処理を
効率的に行うことができる。
【0044】[第3実施形態]以下、本発明にかかる第3
実施形態の画像処理装置を説明する。なお、本実施形態
において、第1実施形態と略同様の構成については、同
一符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0045】第3実施形態においては、LUTの変更処理を
説明する。例えば、プリンタの特性は環境および経時に
より変換するので、プリンタドライバに第1実施形態で
説明した画像処理を適用して常に高画質な出力画像を得
ようとする場合は、プリンタ特性の変化に応じてLUTデ
ータを変更する必要がある。
【0046】LUTデータを変更させる技術にキャリブレ
ーションがある。キャリブレーションによるLUTデータ
の作成は、プリンタに複数の色パッチを形成させ、得ら
れた色パッチを測色して、その測色結果に基づきLUTデ
ータを作成するものである。
【0047】第3実施形態においては、キャリブレーシ
ョンにより作成されたLUTデータを、図5に示す処理の逆
処理に相当する処理を用いて、圧縮データバッファ100
に格納する。すなわち、キャリブレーションにより作成
される図4に示すようなLUTデータを、色成分ごとに格子
点番号順に並べ替え、そして圧縮することにより図3に
示すような圧縮されたLUTデータを作成して、圧縮デー
タバッファ100に格納する。
【0048】なお、LUTデータの変更処理だけではな
く、LUTデータを追加する場合も第3実施形態を適用する
ことができる。
【0049】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0050】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやM
PU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し
実行することによっても、達成されることは言うまでも
ない。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコ
ード自体が前述した実施形態の機能を実現することにな
り、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明
を構成することになる。また、コンピュータが読出した
プログラムコードを実行することにより、前述した実施
形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコ
ードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS
(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部
または全部を行い、その処理によって前述した実施形態
の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもな
い。
【0051】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その
処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合
も含まれることは言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像データの変換処理に利用される変換テーブルの記憶
容量を小さくすることができる画像処理装置およびその
方法、並びに、記録媒体を提供することができ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施形態の画像処理装置の一
例を示すブロック図、
【図2A】変換テーブルの座標設定の一例を示す図、
【図2B】変換テーブルの各格子点の入力データの一例
を示す図、
【図2C】変換テーブルの各格子点の出力データの一例
を示す図、
【図3】圧縮される変換テーブルデータのデータの並べ
方を示す図、
【図4】LUTデータバッファに格納されるデータの形態
例を示す図、
【図5】データ復元部により実行される処理例を示すフ
ローチャート、
【図6】色変換処理部により実行される画像処理例を示
すフローチャート、
【図7】第2実施形態の処理の一例を示すフローチャー
トである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 Z 9A001 Fターム(参考) 2C062 AA10 AA24 5B057 CA01 CB01 CE17 CE18 CG09 CH07 5C077 MP08 PP25 PP32 PP33 PP37 PP38 PQ23 RR21 5C078 AA09 BA21 CA28 5C079 HB01 HB03 HB12 LA21 LA26 LB00 MA05 NA10 9A001 BB02 BB04 EE02 EE04 GZ14 HH27 HH31 JJ35 JZ48 KK42 KZ31 KZ54

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変換処理により出力画像データを生成す
    る画像処理装置であって、 前記出力画像データを構成する色成分ごとに配列された
    変換テーブルの格子点データを圧縮した圧縮変換テーブ
    ルデータを格納する第一の格納手段と、 前記圧縮変換テーブルデータを伸長する伸長手段と、 伸長された変換テーブルデータに基づく補間演算処理に
    より前記変換処理を行う変換手段とを有することを特徴
    とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記伸長された変換テーブルデ
    ータを格納する第二の格納手段と有することを特徴とす
    る請求項1に記載された画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記変換処理は画像データの色空間を変
    換する処理であることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載された画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記変換処理は補色変換および下色除去
    処理を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載された画像処理装置。
  5. 【請求項5】 さらに、伸長された変換テーブルデータ
    を複数の色成分を組にして格子点順に並べ替える並べ替
    え手段を有することを特徴とする請求項1から請求項4の
    何れかに記載された画像処理装置。
  6. 【請求項6】 さらに、プリント指示を表す命令および
    記録媒体の特性を示す情報を入力する入力手段と、 前記記録媒体の特性を示す情報に応じた複数の変換テー
    ブルに対応する複数の変換テーブルデータを伸長し、入
    力画像データの特徴に適する変換テーブルを用いて前記
    変換処理を行う制御手段とを有することを特徴とする請
    求項1から請求項5の何れかに記載された画像処理装置。
  7. 【請求項7】 変換処理により出力画像データを生成す
    る画像処理方法であって、 前記出力画像データを構成する色成分ごとに配列された
    変換テーブルの格子点データを圧縮した圧縮変換テーブ
    ルデータを伸長し、 伸長された変換テーブルデータに基づく補間演算処理に
    より前記変換処理を行うことを特徴とする画像処理方
    法。
  8. 【請求項8】 複数の色成分を組にして格子点順に並べ
    られた変換テーブルデータを入力し、前記変換テーブル
    データを前記色成分ごとに並べ替え、 前記並べ替えられた変換テーブルデータを圧縮すること
    を特徴とする画像処理方法。
  9. 【請求項9】 変換処理により出力データを生成する画
    像処理のプログラムコードが記録された記録媒体であっ
    て、 前記出力画像データを構成する色成分ごとに配列された
    変換テーブルの格子点データが圧縮された圧縮変換テー
    ブルデータを伸長するステップのコードと、 伸長された変換テーブルデータに基づく補間演算処理に
    より前記変換処理を行うステップのコードとを有するこ
    とを特徴とする記録媒体。
  10. 【請求項10】 画像処理のプログラムコードが記録さ
    れた記録媒体であって、 複数の色成分を組にして格子点順に並べられた変換テー
    ブルデータを入力するステップのコードと、 前記変換テーブルデータを前記色成分ごとに並べ替える
    ステップのコードと、 前記並べ替えられた変換テーブルデータを圧縮するステ
    ップのコードとを有することを特徴とする記録媒体。
  11. 【請求項11】 変換処理により出力画像データを生成
    する画像処理に利用される変換テーブルが記録された記
    録媒体であって、 前記変換テーブルは、前記画像データを構成する色成分
    ごとに格子点データが配列された後、圧縮されて前記記
    録媒体に記録されていることを特徴とする記録媒体。
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