JP4228208B2 - カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体 - Google Patents

カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4228208B2
JP4228208B2 JP2003279085A JP2003279085A JP4228208B2 JP 4228208 B2 JP4228208 B2 JP 4228208B2 JP 2003279085 A JP2003279085 A JP 2003279085A JP 2003279085 A JP2003279085 A JP 2003279085A JP 4228208 B2 JP4228208 B2 JP 4228208B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
signal
black
color signal
image processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003279085A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005045660A (ja
Inventor
昌彦 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2003279085A priority Critical patent/JP4228208B2/ja
Publication of JP2005045660A publication Critical patent/JP2005045660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4228208B2 publication Critical patent/JP4228208B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Color, Gradation (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、入力されるカラー画像信号を、カラープリンタなどのカラー画像記録信号に変換するカラー画像処理技術に関するものであり、より詳細には、墨を含む4色以上のカラー画像信号を墨と特色を含めた5色ないし7色のカラー画像記録信号に変換する技術に関するものである。
印刷技術では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および墨(ブラック:K)の4色プロセス印刷で再現できない鮮やかな色を表現するための技術として、レッド(R)、グリーン(G)およびブルー(B)の原色系インクや蛍光インクで構成される特色をYMCKの4色に加え、色再現を行っている。特色の色見本としては、Pantone社の色見本などが知られており、1000色程度の特色が定義されている。
しかしながら、印刷機では最大で8色までしか同時に印刷することができないので、使える特色の数は最大でも8色と非常に少なく、デザイナーからは使用できる特色の数を増やしたいといった要望があった。さらに、版ごとに特色を変更する場合においては、印刷機の清掃作業が発生するため、特色印刷は印刷現場において多大な工数がかかるといった問題があった。
さらに、印刷のワークフローにおいて、自然画の入稿がデジタルカメラで行われるようになってきた。デジタルカメラの色空間であるsRGB色空間はYMCK4色のプロセスカラー印刷の色域よりも広いため、忠実再現を目的とした印刷の色域拡大の要求がある。
このような問題および要求に対し、印刷技術では、YMCK4色のプロセスカラーに加えてRGBのうち少なくとも1色を加えた5色ないし7色で色再現を行うことにより色域を拡大することを目的としたHiFiカラー印刷と呼ばれる色再現方法が提案されている。HiFiカラー印刷としては、Pantone社のヘキサクローム印刷が広く用いられており、YMCK4色に加えてR系のオレンジ(O)インクとGインクを加えた6色で色再現を行うことにより、特色の90%程度を再現できることが知られている。このHiFiカラー印刷の色再現方法(以下HiFiカラーと表記する)は、インクジェット方式や電子写真方式のカラープリンタにもその適用範囲を広げてきており、色域拡大の手法として一般的なものである。
一方、近年のコンピュータ技術、ネットワーク技術およびカラープリンタ技術の発展に伴い、従来は印刷所に発注していた印刷物を、オフィスや自宅等でコンピュータを使って電子的な印刷原稿を作成し、小部数の印刷であればオフィスや自宅等で所有しているカラープリンタで出力し、大部数の印刷であれば印刷所に電子原稿で入稿するデスクトップパブリッシング(以下DTPと表記する)が盛んに行われるようになってきている。DTPの場合では、対象となる出力装置が印刷であるので、コンピュータ上で電子的な印刷データを作成する場合は印刷での画像記録信号で作成するのが一般的である。例えば、プロセスカラー印刷の場合では、イエロー、マゼンタ、シアンおよび墨のYMCK4色の色信号を用いて電子原稿を表現し、ヘキサクローム印刷の場合では、イエロー、マゼンタ、シアンおよび墨のYMCK4色に加えて、オレンジおよびグリーンを加えたYMCKOGの6色の色信号を用いて電子原稿を表現する。
いずれの色信号を用いた場合も、墨は文字や図形と自然画とにおいて、それぞれ違った観点から、電子原稿を作成する編集者によって指定される。具体的には文字および図形については黒文字および黒細線の視認性のために文字や細線の濃淡にかかわらず墨1色で指定される。また図形のグレーの表現もイエロー、マゼンタおよびシアンのプロセス墨で表現するか、墨1色で表現するかは編集者の表現意図により異なる。
一方、自然画においては、フォトレタッチソフトやスキャナーにより、通常UCRやGCR(Gray Color Replacement)と呼ばれる墨入れ処理を行って墨を生成している。このとき、濃度の低い領域では粒状性や階調性を確保するために墨入れを行わず、濃度の高い領域のみに墨入れすることが普通である。また、墨入れ量が大きいと色再現性が悪化するので、自然画においては墨入れ率を低く設定することが多い。
このように文字や図形と自然画とでは、墨の指定方法が異なっている。従って、プリンタに出力した場合には、編集者の意図どおりに入出力において同じ墨量となり、さらに原稿中において墨1色で指定されている部分は墨1色で出力することが要求される。
なお、大部数の印刷であれば、電子原稿で指定された色信号に対応する色再現方法で印刷することにより、電子原稿上の色信号を色変換処理する必要はない。しかし、小部数をカラープリンタで出力する場合においては、印刷とカラープリンタの色再現性は大きく異なっているので、印刷の墨を含む4色以上の入力色信号をカラープリンタの墨を含む画像記録信号に変換する色変換処理が必要となる。ここで、電子原稿で指定された色再現方法がヘキサクローム印刷などのHiFiカラー印刷である場合では、カラープリンタにおいてもHiFiカラー印刷と同等の色域が要求される。そのため、5色ないし7色で色再現するカラープリンタを用いて出力を行う必要があり、印刷の墨を含む4色以上の入力色信号をカラープリンタの墨を含む5色ないし7色の画像記録信号に変換する色変換処理が必要となる。このようなHiFiカラーのための色変換処理の従来技術としては、下記の手法が提案されている。
現在、業界標準として広く普及しているInternational Color Consortium(以後ICCと表記する)の提案する仕様に基づくカラーマネージメントシステム(以後CMSと表記する)では、入力色信号となるYMCK色信号やYMCKOG色信号などの機器に依存した色空間の色信号から、L* * * やXYZ色空間のような機器独立の色空間の色信号に変換を行った後に、出力機器に依存した色空間の色信号であるカラープリンタの5色ないし7色の画像記録信号に変換する。このような変換処理を行うことにより、入力色信号と出力の画像記録信号が機器独立色信号において一致するため、測色的色再現を保証することが可能である。このようなCMSとしては、Apple社のMac(登録商標)OS上に搭載されているColorSyncやMicrosoft社のWindows(登録商標)に搭載されているICMが代表的なものである。
墨を含む4色以上の入力色信号から機器独立の色空間の色信号への変換は公知であるので、ICCに準拠したHiFiカラーのための色変換処理では、L* * * 色空間やXYZ色空間のような3変数からなる機器独立の色信号から5色ないし7色の画像記録信号への変換を実現すれば良い。
特許文献1には、YMCKRGBの7色プロセスインクで色再現する画像形成装置が記載されている。この画像形成装置では、スキャナなどの入力機器のRGB信号から印刷などの出力機器のYMCKRGBへの色変換をアクロマチック成分(墨成分)とクロマチック成分(RGB成分)のUCRにより決定しており、所謂Kueppers Techniqueと呼ばれる手法が提案されている。この手法はHiFiカラーの色変換処理として、最初に提案された手法であり、アルゴリズムも簡便であるため、広く活用されている。
このKueppers TechniqueをICCに準拠した色変換に適用することを考えると、L* * * 色空間のような機器独立の色空間の色信号を公知の3入力3出力の色変換手段によりRGB色信号に変換し、RGB色信号にアクロマチック成分とクロマチック成分のUCR処理を行うことにより、機器独立の色信号から5色ないし7色の画像記録信号への変換が実現できる。
しかしながら、Kueppers Techniqueにおいては、ICCに準拠したHiFiカラーのための色変換処理を実現することはできるが、入力色信号となるYMCK色信号やYMCKOG色信号など機器依存の色空間の色信号から、L* * * やXYZ色空間のような機器独立の色空間の色信号に変換を行った際に、入力色信号の墨情報が保持されない。そのため、カラープリンタの5色ないし7色の画像記録信号に変換した際の出力の墨量が、入力色信号の墨量と異なってしまうといった問題がある。
また、HiFiカラーのための色変換処理としては、所謂分割法と呼ばれる手法が提案されている。この手法では、5色ないし7色からなるHiFiカラーの色域について、墨を含む3色もしくは4色の組み合わせで構成される色域に分割する。そして、分割色域内において通常の3色もしくは4色のプリンタと同様の手法で機器独立の色信号から分割色域内における3色もしくは4色の画像記録信号を決定することにより、機器独立の色信号から5色ないし7色の画像記録信号への変換を行う。例えば特許文献2には、墨およびその他の色相の近い2色を組み合わせた分割色域を用いて、機器独立の色信号から5色ないし7色の画像記録信号への変換処理用のダイレクトルックアップテーブル(以下DLUTと表記する)の係数を決定する手法が提案されている。また、例えば特許文献3には、墨およびその他の3色を組み合わせた分割色域を用いて機器独立の色信号から5色ないし7色の画像記録信号への変換処理用のDLUT係数を決定する方法が提案されている。
しかしながら、分割法においてもICCに準拠したHiFiカラーのための色変換処理を実現することはできるが、Kueppers Techniqueの場合と同様に入力色信号の墨情報が保持されないので、出力の墨量は入力色信号の墨量と異なってしまうといった問題がある。
米国特許第4812899号明細書 特開平2000−32284号公報 特開平2001−136401号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、墨を含む4色以上の入力色信号から墨を含む5色ないし7色の画像記録信号に変換するHiFiカラーのための色変換処理として、入力である印刷の墨量と出力であるカラープリンタの墨量を一致させることが可能なカラー画像処理方法および装置を提供することを目的とするものである。加えて、電子原稿中において墨1色で指定されている部分は墨1色で出力することが可能なカラー画像処理方法および装置を提供することを目的とするものである。さらに、このような画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラム及びそのようなプログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とするものである。
本発明は、墨を含む4色以上からなる第1の色信号を、墨と例えばイエロー、マゼンタおよびシアンに1色ないし3色の特色を加えた5色ないし7色からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理方法及びカラー画像処理装置において、第1の変換ステップあるいは機器独立色空間変換手段で第1の色信号から表色系色座標上の機器独立色信号を決定し、第2の変換ステップあるいは墨信号補正手段で第1の色信号の墨信号から第2の色信号の墨信号を決定し、決定した機器独立色信号と第2の色信号の墨信号から第2の色信号の色域全体を表現できる墨以外の3色の複数の組み合わせについてそれぞれ3色信号を第3の変換ステップあるいは3色変換手段で生成し、その3色信号を第4の変換ステップあるいは特色判定手段及び信号選択手段により選択するものであって、第4の変換ステップあるいは特色判定手段及び信号選択手段では、第1の色信号に3原色以外の特色が存在する場合は、第1の色信号に存在する特色に対応する第2の色信号の特色を少なくとも含む3色信号を選択し、第1の色信号に特色が存在しない場合は第2の色信号の3原色からなる3色信号を選択し、第2の変換ステップあるいは墨信号補正手段で決定した墨信号と、第4の変換ステップあるいは信号選択手段で選択された3色信号を第2の色信号として出力することを特徴とするものである。このような構成によって、HiFiカラーのための色変換処理として、第1の色信号の墨信号から直接第2の色信号の墨信号を決定することにより、入出力装置における墨量を一致させることが可能となる。また、入力色信号に特色が使われている場合は対応する特色を用いた出力が可能であり、入力色信号に特色が使われていない場合は特色を用いない出力が可能となる。
また、上記の構成に加えて、本発明では、第1の色信号における墨以外の色信号が零の場合に、第2の色信号における墨以外の色信号を零に設定する第5の変換ステップあるいは非墨色判定手段及び非墨色修正手段を有することを特徴とするものである。このような構成によって、入力の墨を含む4色以上の色信号から出力の墨を含む5色ないし7色の画像記録信号に変換するHiFiカラーのための色変換処理として、入出力の墨量を一致させることに加えて、電子原稿中において墨1色で指定されている部分は墨1色で出力することが可能となる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明では、第4の変換ステップあるいは信号選択手段において、さらに、与えられた特色の使用量の指定に従って3色信号を選択することを特徴とするものである。
上述のように第2の色信号としては、墨とイエロー、マゼンタおよびシアンに1色ないし3色の特色を加えた5色ないし7色とすることができる。またこのときの特色としては、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色とすることができる。これによって、HiFiカラーの色変換処理を実現することができる。
第3の変換ステップあるいは3色変換手段において、第2の色信号の墨信号および3色信号と表色系色座標上の機器独立色信号との関数をあらかじめ求めておき、機器独立信号と第2の色信号の墨信号を入力して関数を解くことにより、第2の色信号の3色信号を決定することを特徴とするものである。これによって、機器独立色信号から第2の色信号への変換における測色的な色再現を一致させることができるため、入出力間における測色的な色再現を保証でき、高精度な色変換を実現することができる。
表色系色座標上の機器独立色信号としては、測色値であるL* * * 色信号を用いることができる。これによって、入出力間における測色的な色再現を一致させることができる。
第2の変換ステップあるいは墨信号補正手段としては、ルックアップテーブルを用いることができる。これにより、墨量の変換処理を高速および高精度に実行することができる。
さらに、上述のような構成のカラー画像処理方法あるいはカラー画像処理装置を用いて複数の第1の色信号のそれぞれについて第2の色信号を求め、第1の色信号と第2の色信号との対をパラメータとして、任意の第1の色信号を第2の色信号に変換する色変換手段を設けた構成とすることができる。特に色変換手段として、補間機能を有したダイレクトルックアップテーブルを用いることができる。これにより、色変換処理を高速に実行することができるだけでなく、色変換精度が高い変換処理を実現することができる。
また、上述のような本発明のカラー画像処理方法は、コンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムとして構成することもできる。また、そのようなカラー画像処理プログラムは、記憶媒体に格納して構成することもできる。
上述のような本発明の構成によれば、墨を含む4色以上からなる第1の色信号から表色系色座標上の機器独立色信号を決定し、第1の色信号の墨信号から第2の色信号の墨信号を決定し、決定した機器独立色信号と第2の色信号の墨信号から第2の色信号中の3原色の色信号を生成し、決定した機器独立色信号と第2の色信号の墨信号から第2の色信号中の前記3原色以外の特色を少なくとも含む3色の色信号を生成して、与えられた特色の使用方法に従って第2の色信号中の前記3原色の色信号もしくは特色を少なくとも含む3色の色信号を選択する。これにより、HiFiカラーのための色変換処理として、入出力間における測色的な色再現を保証することが可能であり、高精度な色変換を実現可能なカラー画像処理方法および装置を提供することができる。
特に、従来技術であるKueppers Techniqueや分割法をICCに準拠した色変換に適用した場合では、入力色信号となるYMCK色信号やYMCKOG色信号など機器依存の色空間から、L* * * やXYZ色空間のような機器独立の色信号に変換を行った際に、入力色信号の墨情報が保持されないので、カラープリンタの5色ないし7色の画像記録信号に変換した際の出力の墨量は入力色信号の墨量と異なってしまうといった問題があった。しかし本発明では、入力色信号の墨信号から、カラープリンタ等の出力装置において同一またはほぼ同一の明度となるように画像記録信号の墨信号を1次元のルックアップテーブル等で直接決定することができる。そのため、入出力の墨量をほぼ一致させることが可能であり、電子原稿を作成する編集者によって指定される墨量を忠実に再現したプリント出力を得ることが可能である。
さらに本発明では、第1の色信号における墨以外の色信号が零の場合に第2の色信号における墨以外の色信号を零と設定する。これにより、電子原稿中において墨1色で指定されている部分は墨1色で出力することが可能となり、黒文字や黒細線の良好な再現を実現することができる。
さらに、第1の色信号に特色が存在する場合は対応する第2の色信号の特色を少なくとも含む3色の色信号を選択し、第1の色信号に特色が存在しない場合は第2の色信号中の前記3原色の色信号の組み合わせを選択する。これにより、入力色信号に特色が使われている場合は対応する特色を用いた出力が可能であり、入力色信号に特色が使われていない場合は特色を用いない出力が可能となる。
さらに本発明によれば、演算量の多い色変換処理を予め行ってDLUTの色変換パラメータを決定しておき、そのようなDLUTで直接色変換するように構成することができる。これによって、実際の色変換処理時には非常に高速な色変換を実現することが可能になる。また、ハードウェアで本発明を実現した場合、演算量が少ないため簡易なハードウェアで実現することができる。
本発明によれば、このように種々の効果を奏するものである。
図1は、本発明のカラー画像処理装置を用いたカラーDTPシステムの一例を示すブロック図である。図中、11は原稿編集装置、12は画像処理装置、13は画像出力装置、21は編集装置通信部、22はフォーマット変換部、23はラスタライズ部、24は色変換部、25は出力装置通信部である。まず、本発明のカラー画像処理装置が適用されるシステムの一例としてカラーDTPシステムを取り上げ、その構成例から説明する。
図1に示すカラーDTPシステムは、全体として、原稿編集装置11、画像処理装置12および画像出力装置13によって構成されている。原稿編集装置11は、電子的な印刷原稿を作成する装置であり、ページ記述言語やラスターイメージデータなどの電子原稿データを画像処理装置12に出力するものである。具体的に、原稿編集装置11としてはパーソナルコンピュータなどの汎用のコンピュータ上で各種DTPアプリケーションにより原稿を編集する場合と、専用のコンピュータにより原稿を編集する場合などがある。
汎用のコンピュータを使用する場合は、各種のDTPソフトウェアを用いて電子原稿を編集する。作成された電子原稿は例えばAdobe社のPostScript(登録商標)プリンタドライバによりページ記述言語であるPostScript(登録商標)に変換され、イーサネット(登録商標)などのネットワークによって画像処理装置12に出力される。DTP用パソコンから画像処理装置12に送出する際のページ記述言語としては、PostScript(登録商標)に限られるものではなく、ページ記述言語であればどのようなものでも良いことは明らかである。
専用のコンピュータを使用する場合はColor Electric Prepress System(以下CEPSと表記する)と呼ばれる専用のワークステーションとアプリケーションにより電子原稿を編集することができる。作成された電子原稿は例えばラスターイメージデータの標準規格であるTIFF/ITフォーマットや印刷用の電子データとして広く普及しているScitexフォーマット等のラスター情報の形式で、イーサネット(登録商標)などのネットワークにより画像処理装置12に出力される。もちろん、CEPSから画像処理装置12に送出するラスター情報としてはTIFF/ITに限られるものではなく、ラスター形式の画像データであればどのような画像フォーマットを用いても良いことは明らかである。
電子原稿での色信号としては、カラーDTPにおいては出力機器として印刷機を想定することが一般的であり、イエロー、マゼンタ、シアンおよび墨の所謂YMCK色信号を用いて、電子原稿の色が指定される。また、近年色域の拡大により画質向上を狙ったHiFiカラー印刷と呼ばれる5色以上のインクを用いた印刷技術が存在する。その場合は通常、YMCK色信号に特色としてレッド、グリーンおよびブルーのうちの1色ないし3色加え、5色ないし7色の色信号を用いて電子原稿を表現する。以下の説明では、電子原稿上の色信号として、HiFiカラー印刷の一種であるヘキサクローム印刷を取り上げ、YMCK色信号にオレンジとグリーンを加えた6色で色再現を行うYMCKOG色信号を用いることとする。もちろん、4色以上の色信号で墨を含んでいればどのような色信号でも良いのは明らかである。
画像処理装置12は、全体として、編集装置通信部21、フォーマット変換部22、ラスタライズ部23、色変換部24および出力装置通信部25を含んで構成されており、原稿編集装置11から入力されたコード情報やラスター情報の電子原稿を、画像出力装置13で出力可能な形式に変換して画像出力装置13に出力する。
原稿編集装置11から送信されるYMCK、YMCKOGおよびYMCKRGB等の色信号で指定された電子原稿は、編集装置通信部21によってLAN等のネットワークを通じて受け取られ、フォーマット変換部22及びラスタライズ部23に転送される。ページ記述言語はラスタライズ部23によって画像出力装置13で出力可能なラスター形式の画像データに変換される。TIFF/ITのようなラスター形式の画像データはフォーマット変換部22において解像度変換およびフォーマット変換処理され、画像出力装置13で出力可能な形式のラスター形式の画像データに変換される。
ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から転送されるYMCKOG色信号は、色変換部24により画像出力装置13の画像記録信号であるイエロー、マゼンタ、シアンおよび墨に特色としてレッド、グリーンおよびブルーのうちの少なくとも1色を追加した5色ないし7色のHiFiカラーの画像記録信号に変換される。以下の説明では、特色の具体例としてレッド、グリーンおよびブルーの3色を想定し、イエロー、マゼンタ、シアンおよび墨とともにレッド、グリーンおよびブルーを用いたY’M’C’K’R’G’B’7色の画像記録信号に変換されるものとする。もちろん、使用する特色はレッド、グリーンおよびブルーに限定されるものではない。
色変換部24で色変換された画像記録信号は出力装置通信部25に転送される。出力装置通信部25では、色変換部24までの処理が施された画像記録信号を蓄積し、適宜画像出力装置13に転送することにより、画像処理装置12と画像出力装置13との処理速度の違いを吸収する。そして、画像出力装置13において、Y’M’C’K’R’G’B’7色のラスター形式の画像記録信号に従って、用紙上に画像が形成される。
画像出力装置13としては、5色以上の色信号で画像を記録するものであればどのような装置でもよい。例えば電子写真方式のカラープリンタ、印刷、インクジェット方式、熱転写方式および銀塩写真方式などのカラー画像出力装置であれば、どのような画像出力装置でもよい。
次に、本発明のカラー画像処理装置あるいは本発明のカラー画像処理方法を実現した構成である色変換部24について説明する。図2は、色変換部の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、31は機器独立色空間変換部、32は階調補正部、33は非墨色判定部、34は特色判定部、35〜38は3色変換部、39は画像記録信号選択部、40は非墨色修正部、41は画像記録信号出力部である。
ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から色変換部24に転送されたYMCKOG色信号は、機器独立色空間変換部31、階調補正部32、非墨色判定部33および特色判定部34に入力される。機器独立色空間変換部31では、入力されたYMCKOG色信号から機器独立の色空間の色信号であるL* * * 色信号を決定し、3色変換部35〜38に転送する。
階調補正部32では、ラスタライズ部23およびフォーマット変換部22から入力された墨量K色信号から出力する画像記録信号の墨量K’色信号を決定する。このとき、画像出力装置13において墨量K色信号と同一またはほぼ同一の明度で出力されるように、画像出力装置13における墨量K’色信号を決定する。決定した墨量K’色信号は、3色変換部35〜38と画像記録信号出力部41に転送される。
非墨色判定部33では、入力されたYMCOG色信号が全て零であるか否かを判定し、全て零の場合は判定信号FlagKを非墨色修正部40に転送する。また特色判定部34では、入力されたOG色信号がそれぞれ零であるか否かを判定し、O色信号が零でないときは判定信号FlagOを、G色信号が零でないときは判定信号FlagGを画像記録信号選択部39に転送する。
3色変換部35〜38は、入力されたL* * * 色信号およびK’色信号から画像出力装置13における墨以外の3色の色信号を生成するものである。生成する3色の色信号の色の組み合わせは、それぞれの組み合わせにおける色域により画像記録信号で画像出力装置13において表現できる色域全体がカバーされるようにしたものである。ここでは一例として、3色変換部35はY’M’C’の3色信号、3色変換部36はY’R’M’の3色信号、3色変換部37はY’G’C’の3色信号、3色変換部38はM’B’C’の3色信号をそれぞれ生成するものとしている。
3色変換部35は、入力されたL* * * 色信号およびK’色信号から画像出力装置13における補色系の3原色の色信号であるY’M’C’色信号を生成する。また、生成したY’M’C’色信号で色再現した場合の再現色と入力されたL* * * 色信号との色差ΔE* abを算出して、Y’M’C’色信号と色差ΔE* abを画像記録信号選択部39に転送する。
3色変換部36は、入力されたL* * * 色信号およびK’色信号から画像出力装置13における特色信号のうちの1色であるR’色信号と補色系の3原色信号のうちの2色であるY’M’色信号を生成する。また、生成したY’R’M’色信号で色再現した場合の再現色と入力されたL* * * 色信号との色差ΔE* abを算出して、Y’R’M’色信号と色差ΔE* abを画像記録信号選択部39に転送する。
3色変換部37は、入力されたL* * * 色信号およびK’色信号から画像出力装置13における特色信号のうちの1色であるG’色信号と補色系の3原色信号のうちの2色であるY’C’色信号を生成する。また、生成したY’G’C’色信号で色再現した場合の再現色と入力されたL* * * 色信号との色差ΔE* abを算出して、Y’G’C’色信号と色差ΔE* abを画像記録信号選択部39に転送する。
3色変換部38は、入力されたL* * * 色信号およびK’色信号から画像出力装置13における特色信号のうちの1色であるB’色信号と補色系の3原色信号のうちの2色であるM’C’色信号を生成する。また、生成したM’B’C’色信号で色再現した場合の再現色と入力されたL* * * 色信号との色差ΔE* abを算出して、M’B’C’色信号と色差ΔE* abを画像記録信号選択部39に転送する。
従来のいわゆる分割法においても同様の色変換を行うが、従来はL* * * 色信号から墨量K’色信号も生成する。そのため、画像出力装置13における墨量が入力された墨量K信号に一致せず、画質の劣化が発生していた。本発明では上述のように、3色変換部35〜38では墨量K’色信号の生成は行わない。逆に3色変換部35〜38においては、階調補正部32から出力される墨量K’色信号を利用するものであり、従来の色処理とは大きく異なっている。
画像記録信号選択部39では、3色変換部35から入力されたY’M’C’色信号と、3色変換部36から入力されたY’R’M’色信号と、3色変換部37から入力されたY’G’C’色信号と、3色変換部38から入力されたM’B’C’色信号の組み合わせのうち、あらかじめ設定されている特色の使用方法と、特色判定部34から入力される判定信号FlagOおよびFlagGと、3色変換部35、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38から入力される色差ΔE* abから、色再現に使用する組み合わせを決定し、得られたY’M’C’R’G’B’色信号を非墨色修正部40に転送する。なお、選択した3色変換部35〜38のいずれかから送られてこない色信号については零として転送すればよい。
非墨色修正部40では、非墨色判定部33より判定信号FlagKが入力された場合に画像記録信号選択部39から送られてくるY’M’C’R’G’B’色信号を零に修正し、画像記録信号出力部41に転送する。
画像記録信号出力部41は、非墨色修正部40から入力されるY’M’C’R’G’B’色信号と階調補正部32から入力されるK’色信号を出力装置通信部25に転送する。これにより、色変換部24での色変換処理が完了する。
次に、各部における処理について具体的に説明してゆく。まず、機器独立色空間変換部31としては、色変換回路として広く用いられているマトリックス演算型の色変換回路やダイレクトルックアップテーブル型の色変換回路やニューラルネットワーク型の色変換回路を使用可能である。例えば6入力3出力のニューラルネットワーク型の色変換回路を使用することができる。
機器独立色空間変換部31の色変換パラメータは以下に示す方法で決定することができる。まず、原稿編集装置11から入力されるヘキサクローム印刷の任意のYMCKOG色信号の組み合わせに対する印刷物の色票を出力し、その測色値(L* * * )を市販の測色計で測定し、入力するYMCKOG色信号に対応する印刷の測色値(L* * * )を求めて、入力データ(YMCKOG)に対する測色値(L* * * )の変換特性をモデル化(以後色変換モデルと呼ぶ)する。そのような色変換モデルには高次多項式やニューラルネットワークが用いられる。例えば、ニューラルネットワークにYMCKOGデータとL* * * データの組み合わせを学習させ、入力するヘキサクローム印刷の色特性をモデル化すればよい。機器独立色空間変換部31としては、求めたニューラルネットワークをそのまま色変換に使用することができる。
ここで用いるニューラルネットワークとしては、例えば文献「フレキシブルUCRによる高精度色変換〜ニューラルネットワークによる高精度プリンタモデル〜」、村井和昌、Japan Hard Copy ’94論文集、pp.181−184に示されているニューラルネットワークを用い、バックプロバケーション法により学習を行うことができる。この文献における画像記録信号はYMCK4色であるが、ニューラルネットワークにおける1層目の細胞数を4個から6個に増やすことにより、画像記録信号が6色のHiFiカラー用の色変換モデルとして使用することが可能である。もちろん、色変換モデルとしてニューラルネットワークを用いるほか、他の多項式モデルや変換テーブル方式の色変換モデルも適用することが可能である。
ヘキサクローム印刷の色特性のモデル化に使用した画像記録信号YMCKOGの組み合わせとしては、具体例として、各色の網点面積率が25%刻みの5×5×5×5×5×5=15625個の色票の組み合わせを印刷機で出力し、測色すればよい。測色は、例えば測色計としてX−Rite社の測色計であるX−Rite938を使用し、測定条件はD50、2度視野のL* * * を測定することにより行うことができる。測定に用いる色票の数は任意の数を使用することが可能であるが、色変換モデルの高精度化のためにできるだけ多い色票数が望ましい。測定に用いた表色系としては、ここでは均等色空間であるL* * * 表色系を使用したが、XYZ表色系などの他の表色系でも良い。ただし、ニューラルネットワークを学習する際に色差を評価するため、均等色空間が好ましい。
さらに、機器独立色空間変換部31としては、入力する色信号を6色のYMCKOG色信号からなるヘキサクローム印刷に限定するものではなく、墨を含む4色以上の色信号を入力するように構成しても良いことは明らかである。印刷に用いられる墨を含む4色以上の色信号としては、通常広く用いられる4色のYMCK色信号からなるプロセスカラー印刷や、YMCK4色にレッド、グリーンおよびブルーの少なくとも1色を加えた5〜7色からなるHiFiカラー印刷がある。4色以上の色信号においても、上記と同様な方法により機器独立色空間へ変換することが可能である。例えば7色の色信号が入力される場合には、7入力3出力のニューラルネットワークを機器独立色空間変換部31に適用すればよい。
次に、階調補正部32では、1次元のルックアップテーブルを用いて、入力される印刷の1色のK色信号を画像出力装置13において等価な明度となる1色のK’色信号に変換する。ルックアップテーブルの作成方法は任意であるが、具体例としては、印刷と画像出力装置13について、網点面積率を8ビットに量子化し、それぞれの網点面積率を0から255に変化させたときの明度L* を測定しておき、入力墨量Kの時の明度L* から測色的に同じ明度となる出力墨量K’の値を求めてルックアップテーブルの値に設定すればよい。
本発明では高速および高精度に入出力の墨量の階調を補正するために、階調補正部32に1次元のルックアップテーブルを用いた。しかしこれに限らず、関数式等、1次元の入出力関係を記述できるものであればどのようなものでもよい。また、ルックアップテーブルを用いる場合の量子化分割数も8ビットに限るものではないのは明らかである。さらに、ここでは入出力の墨量の明度を一致させるように階調補正部32の変換特性を設定したが、入出力の墨量の濃度を一致させるように変換特性を設定しても良い。また、入出力の墨量の明度や濃度は一致させるのが望ましいが、完全に一致させなくても、ほぼ同等の明度や濃度となるように変換特性を設定しても良い。
次に、3色変換部35では、画像出力装置13の画像記録信号Y’M’C’K’色信号とそのときの機器独立色空間上での測色値L* * * との関係を色変換モデルとしてあらかじめ求めておく。そして、機器独立色空間変換部31から得られるL* * * 色信号および階調補正部32から得られるK’色信号から、色変換モデルを数値的に解く。これにより、画像出力装置13の墨量がK’色信号であり、かつ入力されるL* * * 色信号に測色的に一致する画像出力装置13における画像記録信号の残りの3色の色信号であるY’M’C’色信号を決定する。さらに、Y’M’C’色信号で色再現した場合の再現色と機器独立色空間変換部31から得られるL* * * 色信号との色差ΔE* abを算出する。
まず、画像出力装置13の色変換モデルの作成方法について説明する。画像出力装置13の画像記録信号Y’M’C’K’色信号の任意の組み合わせに対する色票を画像出力装置13にてプリントアウトし、測色計を用いてその時の測色値L* * * を測定しておく。具体例として、ここでは、画像記録信号Y’M’C’K’色信号の組み合わせとして各色の網点面積率が20%刻みの6×6×6×6=1296個のパッチの組み合わせを画像出力装置13でプリントアウトし、測色計はX−Rite社の測色計であるX−Rite938を使用し、測定条件はD50、2度視野のL* * * を測定した。測定に用いる色票の数は任意の数を使用することが可能であるが、色変換モデルの高精度化のために、できるだけ多い色票数が望ましい。測定に用いた表色系としては、ここでは均等色空間であるL* * * 表色系を使用したが、XYZ表色系などの他の表色系でも良い。ただし、色変換モデルを解く際に色差を評価するため、均等色空間が好ましい。
つぎに、得られた複数のY’M’C’K’色信号と測色値L* * * のデータセットを教師データとして、ニューラルネットワークに学習させる。ここでY’M’C’K’色信号と測色値L* * * との関係を表す色変換モデルは、次の関数で表すことが出来る。
(L* ,a* ,b* )=F(Y’,M’,C’,K’) …(1)
ここで、(1)式をそれぞれの色成分に分解すると以下のようになる。
* =FL(Y’,M’,C’,K’) …(2)
* =Fa(Y’,M’,C’,K’) …(3)
* =Fb(Y’,M’,C’,K’) …(4)
使用するニューラルネットワークとしては、例えば、機器独立色空間変換部31と同じく、文献「フレキシブルUCRによる高精度色変換〜ニューラルネットワークによる高精度プリンタモデル〜」、村井和昌、Japan Hard Copy ’94論文集、pp.181−184に示されているニューラルネットワークを用い、バックプロバケーション法により学習を行えばよい。ここでは、色変換モデルとしてニューラルネットワークを用いたが、他の多項式モデルや変換テーブル方式の色変換モデルも適用することが可能である。
つぎに、色変換モデルの数値解法について説明する。ここで、通常は色変換モデルである(1)式の逆関数は求まらない。しかしL* * * を与え、Y’M’C’K’色信号の中の1変数を適切に決めれば、(1)式から残りの3変数を求めることが出来る。例えば、K’色信号を与えるとY’M’C’色信号を決定することが出来る。ここで、再現すべき色をL* * * とおき、与える墨量をK’とすると、再現すべき色とY’M’C’色信号と墨量K’の時の色との色差ΔE* abはY’M’C’色信号の関数として次式で定義される。
ΔE* ab(Y’,M’,C’)=((L* −FL(Y’,M’,C’,K’))2 +(a* −Fa(Y’,M’,C’,K’))2 +(b* −Fb(Y’,M’,C’,K’))2 1/2 …(5)
非線形方程式である(1)式を解くということは、色差ΔE* abが零になるY’M’C’色信号の値を求めることと同じなので、(1)式を解くという問題を、色差ΔE* abを目的関数とすることによって、目的関数ΔE* abを最小化するY’M’C’色信号を求めるという非線形最適化問題に捉えなおすことができる。したがって、シンプレックス法などの非線形最適化手法により(1)式を解くことができる。シンプレックス法については、例えば「非線形計画法」、今野浩著、日科技連出版社、pp.284−287にアルゴリズムが紹介されている。シンプレックス法はこのような多変数関数の最適化に適した手法であり、高速に最適値を求めることが可能である。
ここでは非線形最適化手法として多変数関数を高速に最適化可能なシンプレックス法を適用したが、非線形最適化手法であればどのような方法を適用しても良く、2分法や黄金分割探索法などの他の非線形最適化手法を適用しても良い。また、ニュートン法などの非線形方程式の数値解法を適用して色変換モデルを解いても良い。
このように、3色変換部35において色変換モデルを解くことにより、機器独立色空間変換部31から得られるL* * * 色信号と階調補正部32から得られるK’色信号から、画像出力装置13の墨量がK’であるときの、入力されるL* * * に測色的に一致する画像出力装置13の3色の色信号であるY’M’C’色信号を決定することができる。なお、決定したY’M’C’色信号での再現色と機器独立色空間変換部31から得られるL* * * 色信号との色差ΔE* abは、(5)式より算出することができる。ここで、色差ΔE* abが零の場合は、L* * * 色信号はY’M’C’K’色信号の組み合わせで得られる色域内に存在することを表し、色差ΔE* abが零より大きい場合は、Y’M’C’K’色信号の組み合わせで得られる色域外に存在することを表している。
3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38についても、それぞれ墨量K’色信号と特色のうちの1色を含むY’R’M’K’色信号、Y’G’C’K’色信号およびM’B’C’K’色信号とL* * * との色変換モデルを3色変換部35の場合と同様に決定し、数値解法を用いて色変換モデルを解くことにより、機器独立色空間変換部31から得られるL* * * 色信号と階調補正部32から得られるK’色信号から、測色的に一致する画像出力装置13の特色を含む残りの3色の色信号であるY’R’M’色信号、Y’G’C’色信号およびM’B’C’色信号と色差ΔE* abをそれぞれ決定することができる。
本発明では3色変換部35、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38から出力される色信号の組み合わせとしては、それぞれY’M’C’色信号、Y’R’M’色信号、Y’G’C’色信号およびM’B’C’色信号を用いているが、それぞれの色信号を組み合わせた分割色域の総和が、画像記録信号によって画像出力装置13が表現できる色域全体をカバーしていれば、どのような組み合わせでも良い。たとえば、特色を含む色信号の組み合わせとして、特色2色にY’M’C’色信号のうちの1色を組み合わせたR’M’B’色信号、B’C’G’色信号およびG’Y’R’色信号などを用いても良い。さらに、3色変換部35を省略して、すべての組み合わせが特色を含むように構成しても良い。
次に、特色判定部34では、入力される特色信号OG2色の色信号がそれぞれ零になっているが否かを判定し、O色信号が零でないときは判定信号FlagOを、G色信号が零でないときは判定信号FlagGを画像記録信号選択部39に転送する。
画像記録信号選択部39では、3色変換部35、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38で得られるY’M’C’色信号、Y’R’M’色信号、Y’G’C’色信号およびM’B’C’色信号について、画像出力装置13で色再現に用いる色信号を、特色の使用方法と特色判定部34から得られる判定信号FlagOおよびFlagGと、3色変換部35、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38で得られる色差ΔE* abに基づいて選択する。
画像記録信号選択部39における色信号の選択は、特色の使用方法に基づいて、以下のステップで実行される。ここで、特色の使用方法としては、特色をできるだけ使用する色再現(以後最大特色と呼ぶ)と特色をなるべく使用しない色再現(以後最小特色と呼ぶ)が考えられ、ユーザ等、外部から指定される。最大特色を指定した場合は、色再現にできるだけ特色を使用するため、画像出力装置13で使用するインクやトナーなどの色材量を削減することが可能であり、画像の出力を低コストに実現することができる。また、最小特色を指定した場合は、インクやトナーなどの色材量が多くなってしまうものの、グレー軸近傍を墨や特色を使わないで色再現することが可能であり、自然画の粒状性が向上する。このように、特色の使用方法を選択することにより、コストや粒状性などの画質を制御することが可能となる。
まず、特色の使用方法として最大特色が指定された場合における画像記録信号選択部39の動作について説明する。図3は、色変換部の第1の実施の形態における画像記録信号選択部の最大特色指定時の動作の一例を示すフローチャートである。S61において、特色判定部34からFlagOまたはFlagGのどちらか一方が入力されているか否かを判定する。いずれか一方が入力されている場合は、S62において、対応する特色を含む3色信号における色差ΔE* abを評価する。色差ΔE* abが零の場合は、S63において、FlagO、FlagGに応じた3色変換部から出力される3色信号を選択する。また、色差ΔE* abが零よりも大きい場合は、S66に進む。
例えば、FlagOのみが入力され、3色変換部36の出力である色差ΔE* abが零である場合は、3色変換部36の出力であるY’R’M’色信号を選択する。また、FlagGのみが入力され、3色変換部37の出力である色差ΔE* abが零である場合は、3色変換部37の出力であるY’G’C’色信号を選択する。
また、FlagOおよびFlagGが両方とも入力されない場合は、S64において、3色変換部35の出力である色差ΔE* abを評価し、色差ΔE* abが零の場合はS65において3色変換部35から出力される3色信号であるY’M’C’色信号を選択する。3色変換部35の出力である色差ΔE* abが零よりも大きい場合は、S66に進む。
なお、FlagOおよびFlagGの両方が入力された場合は、S66に進む。
S66において、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38から入力される色差ΔE* abを比較し、色差ΔE* abが零となる3色信号が存在するかいなかを判定し、存在する場合は、S67において、色差ΔE* abが零となる3色信号を選択する。色差ΔE* abが零となる3色信号が存在しない場合は、S68に進む。
S68において、3色変換部35から入力される色差ΔE* abを評価する。色差ΔE* abが零であれば、S69において、3色変換部35から出力される3色信号であるY’M’C’色信号を選択する。色差ΔE* abが零でない場合はS70に進む。
S70において、3色変換部35、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38から入力される色差ΔE* abが一番小さくなる3色信号を選択する。これにより、画像記録信号選択部39の動作が完了する。
このように、S61〜S65において特色判定部34の判定信号に基づいて、対応する特色を含む色信号を選択することにより、電子原稿中に特色を使用している場合について、対応する特色を用いた色再現を行うことが可能となる。また、特色が使われていない場合は、特色を用いない色再現が可能となる。さらに、以後のステップにおいて、特色を使用する色信号の組み合わせを優先して選択することにより、特色をなるべく使用した最大特色での色再現が可能となる。
次に、特色の使用方法として最小特色が指定された場合の画像記録信号選択部39の動作について説明する。図4は、色変換部の第1の実施の形態における画像記録信号選択部の最小特色指定時の動作の一例を示すフローチャートである。S71において、特色判定部34からFlagOまたはFlagGのどちらか一方が入力されているか否かを判定する。いずれか一方が入力されている場合は、S72において、対応する特色を含む3色信号における色差ΔE* abを評価する。色差ΔE* abが零の場合は、S73において、FlagO、FlagGに応じた3色変換部から出力される3色信号を選択する。また、色差ΔE* abが零よりも大きい場合は、S76に進む。
例えば、FlagOのみが入力され、3色変換部36の出力である色差ΔE* abが零である場合は、3色変換部36の出力であるY’R’M’色信号を選択する。また、FlagGのみが入力され、3色変換部37の出力である色差ΔE* abが零である場合は、3色変換部37の出力であるY’G’C’色信号を選択する。
また、FlagOおよびFlagGが両方とも入力されない場合は、S74において、3色変換部35の出力である色差ΔE* abを評価し、色差ΔE* abが零の場合はS75において3色変換部35から出力される3色信号であるY’M’C’色信号を選択する。3色変換部35の出力である色差ΔE* abが零よりも大きい場合は、S76に進む。
なお、FlagOおよびFlagGの両方が入力された場合は、S76に進む。
S76において、3色変換部35から入力される色差ΔE* abを評価する。色差ΔE* abが零であれば、S77において、3色変換部35から出力される3色信号であるY’M’C’色信号を選択する。色差ΔE* abが零でない場合はS78に進む。
S78において、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38から入力される色差ΔE* abを比較し、色差ΔE* abが零となる3色信号が存在するかいなかを判定し、存在する場合は、S79において、色差ΔE* abが零となる3色信号を選択する。色差ΔE* abが零となる3色信号が存在しない場合は、S80に進む。
S80において、3色変換部35、3色変換部36、3色変換部37および3色変換部38から入力される色差ΔE* abが一番小さくなる3色信号を選択する。これにより、画像記録信号選択部39の動作が完了する。
このように、S71〜S75において特色判定部34の判定信号に基づいて、対応する特色を含む色信号を選択することにより、電子原稿中に特色を使用している場合について、対応する特色を用いた色再現を行うことが可能となる。また、特色が使われていない場合は、特色を用いない色再現が可能となる。さらに、以後のステップにおいて、特色を用いないY’M’C’色信号を優先して選択することにより、特色をなるべく使用しない最小特色での色再現が可能となる。
この例では、特色判定部34で判定した入力色信号における特色の使用状態に基づいて、画像記録信号選択部39において対応する色信号の組み合わせを選択するように構成したが、特色判定部34を設けず、上記の画像記録信号選択部39の動作ステップからS61〜S65及びS71〜S75の処理を省略しても良い。
次に、非墨色判定部33では入力される墨を除いたYMCOG5色の色信号が同時に零になっているが否かを判定し、判定フラグFlagKを非墨色修正部40に転送する。
非墨色修正部40では、画像記録信号選択部39で得られたY’M’C’R’G’B’色信号を、非墨色判定部33から判定フラグFlagKを受信した場合にすべて零に修正する。これにより、電子原稿中において墨1色で表現されている黒文字や黒細線を墨1色で表現することができ、黒文字や黒細線の再現性を大幅に向上させることが可能になる。一方、入出力で墨1色になっている部分では、印刷と画像出力装置13との色材の違いや画像構造の違いから、明度を一致させてもY’M’C’R’G’B’色信号を零に修正することにより若干の色差が生じてしまうが、視覚上問題にならないレベルである。
この例では、非墨色修正部40において画像記録信号選択部39で得られたY’M’C’R’G’B’色信号を非墨色判定部33から判定フラグFlagKを受信した場合にすべて零に修正するように構成したが、より入出力での色一致精度を重視する場合は、Y’M’C’R’G’B’色信号の修正処理を行わないように構成しても良い。ただし、黒文字や黒細線の墨1色再現を確実に保証するためには、本発明のように非墨色修正部40におけるY’M’C’R’G’B’色信号の修正処理を行うように構成したほうが望ましい。
最後に画像記録信号出力部41は、画像出力装置13に入力する画像記録信号であるY’M’C’K’R’G’B’色信号を出力装置通信部25に転送することにより、色変換部24での色変換処理が完了する。
図5は、本発明と従来技術との色変換特性の比較結果の説明図である。本発明の有効性を確認するために、本発明の場合において色変換部24を上述のように構成した場合と、特許文献1(米国特許第4812899号明細書)に代表されるKueppers TechniqueをICCに準拠した色変換処理に適用した場合と、特許文献3(特開平2001−136401号公報)に代表される分割法をICCに準拠した色変換処理に適用した場合における入出力における墨量の一致と墨1色再現を評価した。その結果を図5に示している。
本発明以外の色変換部24の構成については、ヘキサクローム印刷のYMCKOG色信号から機器独立のL* * * 色信号への変換はICCに準拠した公知の6入力3出力のDLUTにより色変換を行い、Kueppers Techniqueの場合は、公知の3入力3出力DLUTによりL* * * 色信号からRGB色信号への変換を行い、RGB色信号からY’M’C’K’R’G’B’色信号への変換は特許文献1の実施例をそのまま適用した。なお、特許文献1においては、UCR率は定義されていないが、アクロマチック成分およびクロマチック成分に関するUCR関数は定率の100%に相当すると考えられる。分割法の場合は、L* * * 色信号からY’M’C’K’R’G’B’色信号への変換は、特許文献1と近い墨と特色の使用方法とするために、特許文献3の実施例におけるmax Black(墨量が最大となる条件を表す)およびmax HFC(最大特色に相当する)の条件をそのまま適用した。本発明においても、特許文献1と近い特色の使用方法とするために、画像記録信号選択部39で設定する特色の使用方法として、最大特色を設定した。
入力する色信号としては、電子原稿における黒文字や黒細線の例として、入力色信号が墨単色の場合(Kが100%でYMCOGが0%)の色変換結果を図5(A)に示し、電子原稿における自然画の高明度部から中明度部の例として、入力色信号に墨がない場合(YMCが50%でKOGが0%)の色変換結果を図5(B)に示している。
図5(A)からわかるように、本発明では入力色信号が墨単色の場合には、墨K信号を保存する墨K’信号を得るとともに、非墨色判定部33で墨単色であることを検出して非墨色修正部40で墨K’信号以外を零に補正するため、入力画像と等しい墨量が得られ、墨単色での再現が可能である。これに対し、従来技術である分割法では、入力画像とほぼ等しい墨量が得られるものの、墨の単色再現が不可能であることがわかる。また、Kueppers Techniqueでは、ほぼ本発明に近い色変換結果が得られるが、ブルーの信号が若干のっており、完全に墨単色での再現を実現していないことがわかる。このように、従来技術では入力色信号が墨単色の場合に、墨単色での再現が不可能であるため、黒文字や黒細線の画質が悪化することがわかる。
さらに、図5(B)からわかるように、本発明は入力色信号に墨がない場合には、この墨がない状態が階調補正部32で保存されるため、入力画像と等しい墨量が得られ、墨入れされない。これに対し、従来技術であるKueppers Techniqueおよび分割法では、入力画像とまったく違った墨量となってしまい、墨入れされてしまうことがわかる。このように、従来技術では入力色信号に墨がない場合に、編集者の意図とは異なった墨入れがなされてしまうことがわかる。そのため、自然画の粒状性が悪化するなどの不具合が発生する。
加えて、図5(A)および(B)からわかるように、本発明は入力色信号に特色を含んでいない場合に、出力に特色を含まない色再現が可能である。これに対し、従来技術である分割法およびKueppers Techniqueでは、出力に特色(図5(B)に示す例ではR信号)がのってしまうことがわかる。これは、本発明では特色判定部34の判定信号に基づいて、画像記録信号選択部39で使用する3色信号を選択しているからである。
このように、原稿編集装置11で指定されたYMCKOG6色の色信号から表色系色座標上の機器独立の色空間であるL* * * 色信号を求め、入力する墨信号Kと同等の明度で画像出力装置13において再現される墨信号K’を決定し、L* * * 色信号と墨信号K’から画像出力装置13における補色系の3原色であるY’M’C’色信号と、特色を含むY’R’M’色信号、Y’G’C’色信号およびM’B’C’色信号への変換とそのときの色差ΔE* abを算出し、入力色信号に特色が含まれているか否かと特色の使用方法および色差ΔE* abに基づいて、画像出力装置13で出力する色信号の組み合わせを決定し、墨以外の入力色信号が全て零の場合にY’M’C’R’G’B’色信号を全て零に修正する。これによって、測色的色再現を保証して、高精度な色変換を実現するだけでなく、入力である印刷の墨量と出力であるカラープリンタの墨量を一致させることが可能となった。さらに、電子原稿上において墨1色で指定された部分は墨1色で出力することが可能になった。また、入力色信号に特色が使われている場合は対応する特色を用いた色再現が可能であり、入力色信号に特色が使われていない場合は特色を用いない色再現が可能となった。
図6は、色変換部の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、51はDLUT色変換部である。この色変換部24の第2の実施の形態では、色変換部24を6入力7出力のDLUT色変換部51にて構成した例を示している。
DLUT色変換部51は、YMCKOG色信号を入力とし、そのYMCKOG色信号に対応するY’M’C’K’R’G’B’色信号を出力する6次元のダイレクトルックアップテーブル(DLUT)で構成されている。例えば、入力のYMCKOG色信号の各軸を8分割した値を入力アドレスとし、6次元の立方体補間により補間演算を行って、画像出力装置13の画像記録信号であるY’M’C’K’R’G’B’色信号を算出する6次元のDLUTとすることができる。もちろん、補間方式としては立方体補間方式に限らず、公知の補間方式であれば三角柱補間や四面体補間などの他の方式を適用しても良い。また、入力の各軸の分割数も8分割に限るものではないことは明らかである。
ここでは色変換部24を6次元のダイレクトルックアップテーブルにて構成したが、6入力7出力の色変換が行えればこれに限られわけではなく、ニューラルネットワークなどの公知の他の色変換方式を適用しても良い。さらに、色変換部24に入力する色信号は、ヘキサクローム印刷のYMCKOG色信号に限定されるものではなく、プロセスカラー印刷のYMCK色信号やHiFiカラー印刷のYMCKRGB色信号など、墨を含んだ4色以上の色信号であれば良いことは明らかである。DLUT色変換部51の次元数は入力される色信号の数と一致するため、例えば入力色信号がプロセスカラー印刷のYMCK色信号の場合は、4次元のDLUTが必要であり、入力色信号がHiFiカラー印刷のYMCKRGB色信号の場合では、7次元のDLUTが必要であることは明らかである。
図7は、色変換部24の第2の実施の形態におけるDLUT色変換部51の色変換パラメータの決定処理の一例を示すフローチャートである。なお、この処理は、上述の色変換部24の第1の実施の形態における各部で行う処理とほぼ同様である。
まず、S81においてヘキサクローム印刷のYMCKOG色信号および画像出力装置13の画像記録信号Y’M’C’K’、Y’R’M’K’、Y’G’C’K’およびM’B’C’K’の任意の組み合わせに対する色票をヘキサクローム印刷および画像出力装置13にてプリントアウトし、測色計を用いてその時の測色値L* * * を測定する。ヘキサクローム印刷のYMCKOG色信号および画像出力装置13の画像記録信号Y’M’C’K’、Y’R’M’K’、Y’G’C’K’およびM’B’C’K’の組み合わせおよび測色条件は、上述の第1の実施の形態と同様でよい。
S82において、S81で得られた複数のYMCKOG、Y’M’C’K’、Y’R’M’K’、Y’G’C’K’およびM’B’C’K’とL* * * のデータセットを教師データとして、色変換モデルであるニューラルネットワーク1、ニューラルネットワーク2、ニューラルネットワーク3、ニューラルネットワーク4およびニューラルネットワーク5にそれぞれ学習させる。ニューラルネットワークは、上述の第1の実施で用いたものと同様のものでよい。
S83において、DLUT色変換部51の入力アドレス値YMCKOGに対する測色値L* * * をニューラルネットワーク1により決定する。
S84において、DLUT色変換部51の入力アドレス値Kと等価な明度で画像出力装置13において色再現される墨量K’を1次元のルックアップテーブルにより決定する。1次元のルックアップテーブルの決定方法についても、上述の第1の実施の形態と同様でよい。
S85において、S83で求めた測色値L* * * とS85で求めた墨量K’をニューラルネットワーク2、ニューラルネットワーク3、ニューラルネットワーク4およびニューラルネットワーク5に入力して数値解法で解くことにより、測色的に一致するY’M’C’色信号、Y’R’M’色信号、Y’G’C’色信号およびM’B’C’色信号と、そのときの色差ΔE* abを求める。Y’M’C’色信号、Y’R’M’色信号、Y’G’C’色信号およびM’B’C’色信号とそのときの色差ΔE* abの決定には、第1の実施の形態と同様な方法を用いて決定することができる。
S86において、S85で求めたY’M’C’色信号、Y’R’M’色信号、Y’G’C’色信号およびM’B’C’色信号とそのときの色差ΔE* abから、DLUT色変換部51の入力アドレス値OGがそれぞれ零であるか否かと特色の使用方法に基づいて、画像出力装置13で出力する3色信号を決定する。この3色信号の決定方法についても、上述の第1の実施の形態と同様な方法でよい。
S87において、DLUT色変換部51の入力アドレス値YMCOGが全て零の場合に、S86で求めたY’M’C’R’G’B’色信号を全て零に修正する。
最後にS88において、得られたY’M’C’K’R’G’B’をDLUT色変換部51の格子点に設定することにより、DLUT色変換部51の色変換パラメータを決定することができる。
このようにしてDLUT色変換部51の色変換パラメータをあらかじめ決定しておく。なお、DLUT色変換部51に設定されるのは、例えば入力のYMCKOG色信号の各軸を8分割した格子点におけるY’M’C’K’R’G’B’の値である。実際に入力されるYMCKOG色信号は格子点に限らず、任意のYMCKOG色信号が入力される。従って、色変換処理を行う際には、入力されたYMCKOG色信号に基づいて1ないし複数の格子点のアドレスを生成してY’M’C’K’R’G’B’の値を読み出し、補間処理を行うことによって、入力されたYMCKOG色信号に対応するY’M’C’K’R’G’B’色信号を得ることになる。
このように第2の実施の形態では、上述の第1の実施の形態で示した構成のように色変換部24で色変換処理を行う際に演算量の多い処理を行わずに、あらかじめ作成しておいたダイレクトルックアップテーブルで直接色変換するので、非常に高速に色変換を実現することが可能になる。また、ハードウェアで構成した場合、演算量が少ないため簡易な構成とすることができる。
図8は、本発明のカラー画像処理装置の機能またはカラー画像処理方法をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体の一例の説明図である。図中、101はプログラム、102はコンピュータ、111は光磁気ディスク、112は光ディスク、113は磁気ディスク、114はメモリ、121は光磁気ディスク装置、122は光ディスク装置、123は磁気ディスク装置である。
上述の各実施の形態で説明した色変換部24の機能、あるいはさらに図1に示した色変換部24以外の画像処理装置12の構成の一部または全部を、コンピュータにより実行可能なプログラム101によって実現することが可能である。その場合、そのプログラム101およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも可能である。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。例えば、光磁気ディスク111,光ディスク112(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク113,メモリ114(ICカード、メモリカードなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
これらの記憶媒体にプログラム101を格納しておき、例えばコンピュータ102の光磁気ディスク装置121,光ディスク装置122,磁気ディスク装置123,あるいは図示しないメモリスロットにこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム101を読み出し、本発明の画像処理装置の機能または画像処理方法を実行することができる。あるいは、あらかじめ記憶媒体をコンピュータ102に装着しておき、例えばネットワークなどを介してプログラム101をコンピュータ102に転送し、記憶媒体にプログラム101を格納して実行させてもよい。
もちろん、一部の機能についてハードウェアによって構成することもできるし、あるいは、すべてをハードウェアで構成してもよい。あるいは、原稿編集装置11の構成も含めたプログラムとして構成したり、あるいは画像出力装置13における制御プログラムとともに1つのプログラムとして構成することもできる。もちろん、他の用途に適用する場合には、その用途におけるプログラムとの一体化も可能である。
本発明のカラー画像処理装置を用いたカラーDTPシステムの一例を示すブロック図である。 色変換部の第1の実施の形態を示すブロック図である。 色変換部の第1の実施の形態における画像記録信号選択部の最大特色指定時の動作の一例を示すフローチャートである。 色変換部の第1の実施の形態における画像記録信号選択部の最小特色指定時の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明と従来技術との色変換特性の比較結果の説明図である。 色変換部の第2の実施の形態を示すブロック図である。 色変換部の第2の実施の形態におけるDLUT色変換部の色変換パラメータの決定処理の一例を示すフローチャートである。 本発明のカラー画像処理装置の機能またはカラー画像処理方法をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体の一例の説明図である。
符号の説明
11…原稿編集装置、12…画像処理装置、13…画像出力装置、21…編集装置通信部、22…フォーマット変換部、23…ラスタライズ部、24…色変換部、25…出力装置通信部、31…機器独立色空間変換部、32…階調補正部、33…非墨色判定部、34…特色判定部、35…3色変換部1、36…3色変換部2、37…3色変換部3、38…3色変換部4、39…画像記録信号選択部、40…非墨色修正部、41…画像記録信号出力部、51…DLUT色変換部、101…プログラム、102…コンピュータ、111…光磁気ディスク、112…光ディスク、113…磁気ディスク、114…メモリ、121…光磁気ディスク装置、122…光ディスク装置、123…磁気ディスク装置。

Claims (20)

  1. 墨を含む4色以上からなる第1の色信号を、墨を含む5色ないし7色からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理方法において、前記第1の色信号から表色系色座標上の機器独立色信号を決定する第1の変換ステップと、前記第1の色信号の墨信号から前記第2の色信号の墨信号を決定する第2の変換ステップと、前記機器独立色信号と前記第2の色信号の墨信号から前記第2の色信号の色域全体を表現できる墨以外の3色の複数の組み合わせについてそれぞれ3色信号を生成する第3の変換ステップと、前記3色信号のいずれかを選択する第4の変換ステップを有し、前記第4の変換ステップにおいて、前記第1の色信号に3原色以外の特色が存在する場合は、前記第1の色信号に存在する特色に対応する前記第2の色信号の特色を少なくとも含む3色信号を選択し、前記第1の色信号に特色が存在しない場合は前記第2の色信号の3原色からなる3色信号を選択し、前記第2の変換ステップで決定した墨信号と前記第4の変換ステップで選択された3色信号を前記第2の色信号として出力することを特徴とするカラー画像処理方法。
  2. さらに前記第1の色信号における墨以外の色信号が零の場合に前記第2の色信号における墨以外の色信号を零に設定する第5の変換ステップを有することを特徴とする請求項1に記載のカラー画像処理方法。
  3. 前記第4の変換ステップにおいて、さらに、与えられた特色の使用量の指定に従って3色信号を選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラー画像処理方法。
  4. 前記第2の色信号は、墨とイエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)に1色ないし3色の特色を加えた5色ないし7色からなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  5. 前記第2の色信号における特色は、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色からなることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のカラー画像処理方法。
  6. 前記第3の変換ステップにおいて、第2の色信号の墨信号および前記3色信号と表色系色座標上の機器独立色信号との関数をあらかじめ求めておき、前記機器独立信号と第2の色信号の墨信号を入力して前記関数を解くことにより、第2の色信号の前記3色信号を決定することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  7. 前記表色系色座標上の機器独立色信号はL* * * 色信号であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  8. 前記第2の変換ステップは、ルックアップテーブルを用いて前記第1の色信号の墨信号から前記第2の色信号の墨信号を決定することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
  9. 墨を含む4色以上からなる第1の色信号を、墨を含む5色ないし7色からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理装置において、前記第1の色信号から表色系色座標上の機器独立色信号を決定する機器独立色空間変換手段と、前記第1の色信号の墨信号から前記第2の色信号の墨信号を決定する墨信号補正手段と、前記機器独立色信号と前記第2の色信号の墨信号から前記第2の色域全体を表現できる墨以外の3色の複数の組み合わせについてそれぞれ3色信号を生成する複数の3色変換手段と、前記第1の色信号に3原色以外の特色の色信号が存在するか否かを判定する特色判定手段と、前記特色判定手段による判定結果に従い前記3色信号を選択する信号選択手段を有し、前記信号選択手段は、前記特色判定手段で前記第1の色信号に特色の色信号が存在すると判定された場合は、前記第1の色信号に存在する特色に対応する前記第2の色信号の特色を含む3色信号を選択し、前記第1の色信号に特色が存在しないと判定された場合は、前記第2の色信号の3原色からなる3色信号を選択することを特徴とするカラー画像処理装置。
  10. さらに、前記第1の色信号における墨以外の色信号が零であるか否かを判定する非墨色判定手段と、前記非墨色判定手段で前記第1の色信号における墨以外の色信号が零であると判定された場合に前記信号選択手段から出力される前記第2の色信号のうち墨以外の色信号を零に設定する非墨色修正手段を有することを特徴とする請求項9に記載のカラー画像処理装置。
  11. 記信号選択手段は、さらに、与えられた特色の使用量の指定に従い前記3色信号を選択することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のカラー画像処理装置。
  12. 前記第2の色信号は、墨とイエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)に1色ないし3色の特色を加えた5色ないし7色からなることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  13. 前記第2の色信号における特色は、レッド、グリーン、ブルーのうちの少なくとも1色からなることを特徴とする請求項11または請求項12に記載のカラー画像処理装置。
  14. 前記3色変換手段は、前記第2の色信号の墨信号および3色信号と前記表色系色座標上の機器独立色信号との関数をあらかじめ求めておき、前記機器独立信号と前記第2の色信号の墨信号を入力して前記関数を解くことにより、前記第2の色信号の3色信号を決定することを特徴とする請求項9ないし請求項13のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  15. 前記表色系色座標上の機器独立色信号は、L* * * 色信号であることを特徴とする請求項9ないし請求項14のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  16. 前記墨信号補正手段は、ルックアップテーブルにより構成されていることを特徴とする請求項9ないし請求項15のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
  17. 墨を含む4色以上からなる第1の色信号を、墨を含む5色ないし7色からなる第2の色信号に変換するカラー画像処理装置において、複数の第1の色信号と該第1の色信号のそれぞれについて請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の画像処理方法あるいは請求項9ないし請求項16のいずれか1項に記載の画像処理装置によって求めた第2の色信号との対をパラメータとして任意の第1の色信号を第2の色信号に変換する色変換手段を有することを特徴とするカラー画像処理装置。
  18. 前記色変換手段は、補間機能を有したダイレクトルックアップテーブルで構成されていることを特徴とする請求項17に記載のカラー画像処理装置。
  19. 墨を含む4色以上からなる第1の色信号を、墨を含む5色ないし7色からなる第2の色信号に変換する処理をコンピュータに実行させるカラー画像処理プログラムにおいて、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするカラー画像処理プログラム。
  20. 墨を含む4色以上からなる第1の色信号を、墨を含む5色ないし7色からなる第2の色信号に変換する処理をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータが読取可能な記憶媒体において、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読取可能な記憶媒体。
JP2003279085A 2003-07-24 2003-07-24 カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体 Expired - Fee Related JP4228208B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003279085A JP4228208B2 (ja) 2003-07-24 2003-07-24 カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003279085A JP4228208B2 (ja) 2003-07-24 2003-07-24 カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005045660A JP2005045660A (ja) 2005-02-17
JP4228208B2 true JP4228208B2 (ja) 2009-02-25

Family

ID=34265313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003279085A Expired - Fee Related JP4228208B2 (ja) 2003-07-24 2003-07-24 カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4228208B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007028148A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Ricoh Co Ltd 色変換装置、方法、プログラムおよび記録媒体
JP4875503B2 (ja) * 2007-01-19 2012-02-15 富士フイルム株式会社 色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラム
JP4849085B2 (ja) * 2008-03-21 2011-12-28 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置、及び画像処理プログラム。
JP5321824B2 (ja) * 2009-06-23 2013-10-23 富士ゼロックス株式会社 色処理装置および色処理プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005045660A (ja) 2005-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4238992B2 (ja) カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体
JP3249693B2 (ja) 画像処理装置
US7199900B2 (en) Color conversion coefficient preparation apparatus, color conversion coefficient preparation method, storage medium, and color conversion system
JP4206743B2 (ja) カラー画像処理方法及びカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体
JP4632438B2 (ja) 色処理方法、並びに、ルックアップテーブルを作成する色処理装置およびその方法
US20070030499A1 (en) Color processing method and apparatus
US20070064249A1 (en) Image-processing device, image-processing method, and recording medium
EP1014698B1 (en) Device-biased color converting apparatus and method
US20080278736A1 (en) Image processing apparatus and method, image output apparatus, image processing system, recording medium in which image processing program is stored, and recording medium in which image output program is stored
US5915075A (en) Image processing apparatus for converting input color chart data into color data for an output device
JP6155644B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラム、及び記憶媒体
JP4471021B2 (ja) カラー印刷制御装置、カラー印刷制御方法、およびカラー印刷制御プログラム
JP4518408B2 (ja) 画像処理装置、方法、プログラム
JP2005176280A (ja) カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体
JP4228208B2 (ja) カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体
JP4228207B2 (ja) カラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、カラー画像処理プログラム、記憶媒体
JP4506948B2 (ja) 色変換係数作成方法および色変換係数作成装置、色変換係数作成プログラム、記憶媒体
JP4062397B2 (ja) 画像処理装置、色変換定義生成装置、画像処理方法、色変換定義生成方法、記憶媒体
JP2005123797A (ja) カラー画像処理装置、カラー画像処理方法、およびプログラム
JP2011151491A (ja) 色変換装置及び色変換プログラム
JP6332529B2 (ja) 画像処理システム
JP4793364B2 (ja) 色処理装置、画像形成装置及びプログラム
JP5106436B2 (ja) 色変換装置および色変換処理方法
JPH08204973A (ja) カラー画像処理装置およびカラー画像処理方法
JP2009147755A (ja) 色処理装置およびその方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4228208

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121212

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131212

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees