JPH0721356A

JPH0721356A - 画像処理装置

Info

Publication number: JPH0721356A
Application number: JP5331924A
Authority: JP
Inventors: Bahvan R Gandhi; アール．ガンディブハバン; James R Sullivan; アール．サリバンジェームズ
Original assignee: Eastman Kodak Co
Current assignee: Eastman Kodak Co
Priority date: 1992-12-31
Filing date: 1993-12-27
Publication date: 1995-01-24
Also published as: EP0605892A1

Abstract

(57)【要約】【目的】Ｎ対Ｍ次元変換の蓄積されている圧縮された
ルックアップ・テーブル(LUT)表示を活用して入力画像
データを処理する画像処理装置を提供する。【構成】蓄積されている圧縮LUT(102) の各々によっ
て表される変換が、処理される画像データに選択的に適
用(106、107 、108)されることが可能とされる。蓄積さ
れている圧縮変換表示LUTを活用して画像データを処理
するための関連する方法も説明されている。LUTを圧縮
された形態で蓄積し、かつ、それらを画像処理のために
使用することができるので、メモリ資源を維持して、メ
モリ・コストの低減が可能となり、かつ、広範囲にわた
る装置が与えられた画像処理装置またはシステムによっ
てサポート（または、それと共に使用）されることを可
能にする。蓄積されている圧縮変換表示LUTを活用して
画像処理装置およびシステムを較正する方法および機器
も意図されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、プリンタ、ス
キャナ、カメラ、ディジタイザ、フィルム・ライタ(wri
ter)、フォトCDプレーヤ、汎用ワークステーション、お
よび類似の装置のような画像処理装置、なおかつ、一般
的に、ＮとＭは各々１以上の整数であるとして、１つま
たは複数のＮ対Ｍ次元の変換(N TO M-dimensional tran
sform)を用いて画像データを処理する複数の画像処理装
置を搭載する画像処理システムに関する。

【０００２】本発明は、更に特に、上述の変換に関して
蓄積されたルックアップ・テーブル(LUT)表示を活用
し、且つ、所望の蓄積されている変換が処理される画像
データに選択的に適用されることを可能にする画像処理
装置とシステムに関する。本発明の１つの特色に従っ
て、LUTのセットの各LUT（ここで各LUTは入力データに
適用されるＮ対Ｍ次元変換を意味する）は、画像処理装
置またはシステムに搭載されているか、または、そこに
アクセスできる蓄積手段に圧縮された形態で蓄積され
る。

【０００３】本発明の好適な実施例によれば、ユーザ
は、処理される画像データに適用されるべき圧縮された
Ｎ対Ｍ次元変換表示LUT(compressed N TO M-dimensiona
l transform representative LUT)を選択することがで
きる。選択されたLUTは圧縮解除(decompressed)され
（必要な場合にのみ、後で説明されるようにして）、そ
して、画像プロセッサは選択されたLUTの圧縮解除され
たバージョンによって表される変換を入力画像データに
適用する。

【０００４】本発明の更なる特色は、多重変換(multipl
e transform)が上述のセットの蓄積されている（Ｎ対Ｍ
次元変換表示の）圧縮LUT(compressed LUT)から選択さ
れる場合に、多重変換が同じ画像データに適用されるこ
とを可能にする画像処理装置およびシステムを提供する
ように意図されている。この特徴は、例えば、画像処理
装置に結合される出力装置の多重性をサポートするため
に用いられることができる。

【０００５】

【従来の技術】画像プロセッサを用いて、画像の或るデ
ータ表示を画像処理装置およびシステムの内部の画像の
別の表示に変換するために、周知の方法と機器がある。
画像プロセッサによって入力画像データに適用される１
つの種類の変換は、ＮとＭが１以上の整数であるとし
て、“Ｎ対Ｍ次元の”変換としてここでは引用される。

【０００６】ＮとＭが共に１に等しい時に、変換は“１
次元”と呼ばれる。１次元変換の例として、単色画像の
単純な色調の再マッピング(re-mapping)がある。そうで
ない場合に、変換は“多次元”として従来の技術で引用
されている。多次元変換の例として、カラー画像を１つ
のカラー表示から或る他の表示に変更するマッピング(m
apping) がある。

【０００７】例示だけのために供される多次元変換の特
別な例として、赤色、緑色、青色(RGB)の３色空間表示
(space representation)の画像データから、シアン、マ
ゼンタ、黄色、黒色(CMYK)の４色空間表示の同じ画像デ
ータに対するマッピングがある。上述の変換の場合、Ｎ
は３に、Ｍは４に等しくなる。多次元変換の他の例とし
て、それらが適用される特別の装置環境の表示と共に、
赤色、緑色、青色(RGB)の応答信号を入力スキャナから
取り出してデータをCIE三刺激値(XYZ)に変更(convert)
する変換と、CIELAB画像データを出力プリンタのために
シアン、マゼンタ、黄色、黒色(CMYK)ドライブ信号に変
更する変換がある。

【０００８】上述したＮ対Ｍ次元変換がルックアップ・
テーブル(LUT)を用いて実現されることは、当業者に周
知である。例えば、画像プロセッサは、選択されたLUT
の内容に上述の方式（例えば、画像処理装置またはシス
テムへの画像データ入力をLUTのインデックスとして用
いる）でアクセスして、LUTに蓄積されている値を出力
し、効果的に所望のデータ変換を実行することができ
る。

【０００９】多くの画像処理装置およびシステムは、デ
ータ圧縮技術を用いてメモリ要求を低減し、かつ、プロ
セス・スループットを増大することも知られている。し
かし、このような装置およびシステムに用いられている
データ圧縮技術は、一般的に、所望のデータ変換プロセ
スを実行するために用いられるLUTでなく、処理される
実際のデータ（例えば入力画像データそのもの）に対し
てのみ適用される。

【００１０】他の既知の画像処理装置およびシステムの
場合、データ圧縮技術は、本質的に画像処理と関係のな
い目的のために用いられてきた。１例として、日本国特
許第61-090575 号の Yamashita によって考案されたビ
デオ信号プロセッサがあり、そこでは、データ圧縮はLU
T変更プロセスを実行するために用いられている。Ｎ対
Ｍ次元変換のLUT表示を活用する全ての既知の画像処理
装置およびシステムは非圧縮形態でLUTを蓄積するの
で、蓄積されることができるLUTの数は、メモリの制約
条件に依存する画像処理装置またはシステムに基づくと
思われる。

【００１１】このような制約条件を考えると、Ｎ対Ｍ次
元変換の蓄積されている圧縮LUT表示を活用して画像デ
ータを処理する方法と機器を与えることが望まれると思
われる。何故ならば、 (1) 更に効率的なメモリ資源の
活用が可能になり、および、(2) 蓄積されている変換表
示LUTの各々が僅かのメモリスペースを要求する結果と
して、更なる“変換”が蓄積されることができるからで
ある。

【００１２】これらの特徴は、特に上述のメモリの制約
条件によって厳しく制限を受ける可能性がある今日の画
像処理装置およびシステムと比較されると、広範囲にわ
たる“後段の(follow on) ”装置（異なるタイプの出力
プリンタ、ディスプレイ装置などのような）が、変換を
実行する画像処理装置またはシステムによってサポート
されることを可能にすると思われる。例えば、圧縮LUT
を用いると、１つの出力装置をサポートするために当面
要求される同じメモリスペースは、複数の装置および／
または装置のタイプをサポートするために用いられるこ
とができる。

【００１３】先に参照された Yamashita の特許のほか
に、他に最近発行された特許は、変換表示LUTおよび／
またはデータ圧縮技術を画像処理のために使用するイメ
ージングシステムの当面の技術の状態を示している。こ
れらは、Masuda の日本国特許第3-53767 号、Daly 他
の米国特許第5,079,621号、Faul 他の米国特許第5,070,
532 号、Tsai 他の米国特許第5,065,229号、Udagawa 他
の米国特許第5,060,060号、Dubner 他の米国特許第4,87
0,479号、Lee 他の米国特許第4,843,632号、Mintzer 他
の米国特許を含んでいる。

【００１４】Masudaの日本国特許第3-53767 号は、RGB
（赤色、緑色、青色）データをCMY（シアン、マジェン
ダ、黄色）データに変更し、且つ、K （黒色）データを
も出力するデータ再生(data restoration)用ルックアッ
プ・テーブルのセクションを含めたピクチャー・データ
圧縮および再生システムに関している。このシステムは
“圧縮用LUT(compression LUT) ”（圧縮されたLUTでは
ない）を用いてカラー調整用変更プロセス(color coord
inate conversion process) を実行する。

【００１５】Daly 他の米国特許第5,079,621 号は、カ
ラー画像データの色度成分を圧縮するために正規化され
た値を導出するために、カラー画像に対する人間の視覚
システムのコントラスト感度関数モデルを採用するカラ
ー画像の圧縮／圧縮解除メカニズムについて述べてい
る。処理されたデータのみが圧縮され、画像処理装置に
よってデータに適用される変換(LUT)は圧縮されない。

【００１６】Faul 他の米国特許第5,070,532 号は、デ
ータが圧縮される結果になるカラー画像データのエンコ
ード技術について述べている。しかしやはり、処理され
たデータのみが圧縮され、画像処理装置によってデータ
に適用される変換(LUT)は圧縮されない。 Tsai 他の米国特許第5,065,229 号は単一のセンサーに
よるカラーイメージングシステム(single sensor color
imaging system)のための圧縮方法および機器について
教示しており、Udagawa 他の米国特許第5,060,060 号は
カラー画像プロセッサにおけるデータ信号圧縮およびダ
イナミックレンジ調整の実行について教示しており、Du
bner 他の米国特許第4,870,479 号はビデオグラフィッ
ク用メモリの蓄積低減技術について教示しており、Lee
他の米国特許第4,843,632 号は圧縮された画像拡大シス
テムについて教示しており、Mintzer 他の米国特許は画
像縮小方法について教示しており、全てがデータ圧縮技
術の使用および／または画像データの処理に対するルッ
クアップ・テーブルの使用を必要としている。しかし、
やはり、上述の特許のいずれも、前述した目的のために
蓄積されている圧縮LUTの活用を意図してはいない。

【００１７】Ｎ対Ｍ次元変換を表すLUTは、単色画像の
単純な色調の再マッピングおよびカラー画像を１つのカ
ラー表示から或る他のの表示に変更する（上述されてい
るように）ために用いられるほかに、カラー較正用入出
力装置のために、および、カラー指向であるかどうかに
かかわらず、一般的に画像データを或る表示から別の表
示に変更するために、用いられることが可能である。

【００１８】背景技術としてだけのために、更に広く用
いられている機能的なカラー変換の一部が、R.W.G. Hun
t 著“Measuring Colour”(John Wiley と Sons 発
行、197-198 頁) 、および、F.W. Billmeyer, Jr.およ
びM. Saltzman 著“Principle ofColor Technology ”
(John Wiley と Sons 発行、81-110頁) によって説明さ
れていることに注目されるべきである。

【００１９】本質的に本発明の一部を構成するものでは
ないが、メモリが許容する時に、画像処理のための複数
のこのようなLUTを蓄積するために、変換表示LUTを生成
する方法が、画像処理のために現在用いられている幾つ
かのデータ圧縮技術と共に、完全を期するために簡単に
ここで説明される。多次元カラー較正テーブルを作成す
る方法は、H. J. Trussell著“Application of Set The
oretic Methods To Color System”( Color Research a
nd Application, Vol.16, No.1, 31-41 頁, 1991年2月)
により、そして、W. F. Schreiber（米国特許第4,500,
919号）と P. C. Pugsley（米国特許第4,307,249号）の
教示により例示されているように、当業者にとって周知
のことである。

【００２０】これらの引用によれば、ルックアップ・テ
ーブルは、既知の装置カラー(device color)を持つカラ
ー・パッチ(color patches) から測定された視覚上のカ
ラー応答を用いて作成されると思われる。与えられた装
置の出力においてそのカラー応答を再現するために、そ
の装置カラーに対するその視覚上のカラー応答をマッピ
ングすることが、ルックアップ・テーブルを用いて具体
的に実現される。

【００２１】上述のように、変換表示ルックアップ・テ
ーブルを使用する今日の画像処理装置およびシステムは
これらのLUTを非圧縮形態で蓄積しているが、圧縮LUTを
用いて動作するように設計されてはいない。例えば、圧
縮LUTを蓄積することに加えて、画像処理装置およびシ
ステムは、与えられた圧縮LUTによって表される変換が
処理される画像データに適用される前に、圧縮LUTを圧
縮解除するように設計されることが必要であると思われ
る。

【００２２】このような装置およびシステムの場合、前
に指摘されたように、蓄積されることができるルックア
ップ・テーブルの数は、装置および／またはシステムの
メモリの制約条件から限定されると思われる。しかし、
メモリが主な問題でない時に、与えられた画像処理装置
に複数の変換表示LUTを蓄積するという概念は、 Juday
他の米国特許第5,067,019 号において教示されているこ
とに注目されるべきである。

【００２３】多種多様な画像処理の応用をサポートする
ための従来の技術おいては周知のことである基本的なデ
ータ圧縮技術に関して、このような技術は、定量化とエ
ンコードの前段のデータ変換からなる結合プロセスとし
て（背景技術のためだけの一般的な条件で）、最も効果
的に説明されると思われる。データ変換は、新しく、か
つ、よりコンパクトなデータ表示を生じるために、デー
タを前処理する。

【００２４】前処理されたデータは、例えば、J. R. Su
llivanの米国特許第4,885,636 よって、且つ、 T. J. L
ynch著“Data compression Techniques and Applicatio
n ”(Van Nostrand Reinhold 発行) によって教示され
ているように、定量化され、そして、例えば、無損失(l
ossless)エンコード技術（D. A. Huffman 著“A Method
for the Construction of Minimum Redundancy Codes
”(the Proceedings of the IRE, Vol.40, 1098-01101
頁) によって教示され、且つ、Lempel 他著“AUnivers
al Algorithm for Sequential Data Compression ”(th
e IEEE Transactions On Information Theory, Vol.IT-
23(3), 337-343 頁) によって教示されている）、演算
コーディング(arithmeti coding)（the IBM Journal of
Research, Vol.32(6), 715-840 頁に記載されている記
事“Q-Coder ”において教示されている）、または、他
の所望のエンコード・アルゴリズムを用いて、エンコー
ド化されることができる。

【００２５】上述のように、画像処理関係に応用されて
いる既知のデータ圧縮技術は、入力画像データを圧縮ま
たは非圧縮形態で処理する際に使用するために蓄積され
ている変換表示LUTではなく、基本的に画像データを圧
縮するために用いられてきただけである。差動型(diffe
rential)パルス・コード変調(DPCM)と離散型(discrete)
コサイン変換(DCT)のような周知の圧縮方式は、ルック
アップ・テーブルにより記述されているＮ対Ｍ次元の空
間に及ぶように容易に拡張されることができる。１例と
して、カラー変換テーブルの相互関連性があり、かつ、
滑らかに変化する特性のために、予測かつ補間の技術が
このようなルックアップ・テーブル・データをコンパク
トな表示に変換する上で効果的である。しかし、本発明
の精神または範囲を逸脱することなく、代替技術がコン
パクトなLUTを構築するために用いられることは可能で
ある。

【００２６】変換表示LUTを圧縮するために用いられる
特殊な技術は、変換データの特性に依存して、例えば、
階層的(hierarchical)、無損失(lossless)あるいは損失
のある(lossy) 圧縮技術を含んでいる。階層的な方式
は、 LUT の多重分解的な再構成(multi-resolution rec
onstruction) を可能にすると思われる。無損失技術
は、いかなる数字的な損失をも導くことなく、較正デー
タを圧縮するために用いられる。しかし、或る数字的な
損失は、変換データが色差の視覚上の精度に関して本質
的にノイズ性であるか、あるいは、過度に特定されてい
る(over specified)ような場合に、許容可能な状況があ
ると思われる。これらの状況に於いては、損失のある圧
縮方法が、増大された圧縮比を生成できるという利点に
より、使用に最適であると思われる。

【００２７】圧縮LUTは僅かのメモリしか要求しないの
で、複数のルックアップ・テーブルが１つの画像処理装
置に蓄積されることが可能となる。このLUTのバンク(ba
nk)からの単一の変換が、（後に詳細に説明される本発
明に従って）選択され、圧縮解除され、そして、ワーキ
ングメモリにロードされる。ロードされた圧縮解除され
たルックアップ・テーブルを用いて、圧縮解除されたLU
Tと画像データの両方にアクセスできる画像プロセッサ
が、画像データを或る空間から別の空間に変換したり、
画像処理装置を較正したり、その他のことをを行うこと
ができる。

【００２８】

【発明が解決しようとする課題】技術の状態および上述
した他の理由を考慮して、例えば、装置較正および／ま
たは変換テーブルとして動作する圧縮変換表示LUTを包
含する画像処理装置およびシステムを提供することが望
まれていると思われる。更に、上述した圧縮LUTの複数
を、画像処理装置のメモリに直接的に、あるいは、画像
処理装置またはシステムが容易にアクセス可能なメモリ
のいずれかに、蓄積することができる画像処理装置およ
びシステムを提供することが望まれていると思われる。

【００２９】更に特に、選択的に蓄積されている圧縮LU
Tを圧縮解除し、且つ、圧縮解除されたLUTによって表さ
れる変換を用いて装置較正および／または画像データ変
換機能を実行することができる画像処理装置およびシス
テムを提供することも望まれていると思われる。特に更
に、与えられた画像処理装置に組み込まれている複数の
装置が、その画像処理装置のメモリの制約条件が圧縮形
態で蓄積されていないLUTを用いる多重の装置サポート
(multiple device support) を禁止している状況におい
て、サポートされることを可能にする画像処理装置およ
びシステムを提供することも望まれていると思われる。

【００３０】画像データを変換するために用いられるプ
ロセス・ステップの中に、蓄積されている圧縮LUTの使
用（上述の目的のために）を包含する方法であって、本
発明の意図する装置およびシステムで使用するための方
法を提供することも望まれていると思われる。

【００３１】

【課題を解決するための手段】従って、本発明の主な目
的は、Ｎ対Ｍ次元変換の蓄積されている圧縮LUT表示を
活用して画像データを処理する方法および機器を提供す
ることである。更なる本発明の目的は、上述の方法およ
び機器を活用して、装置較正および／または画像データ
変換の機能を実行する画像処理装置およびシステムを提
供することである。

【００３２】更に、本発明の目的は、複数の上述の圧縮
LUTを、画像処理装置メモリに直接的に、あるいは、画
像処理装置またはシステムが容易にアクセス可能なメモ
リのいずれかに蓄積することができる画像処理装置およ
びシステムを提供することである。特に更に、本発明の
目的は、蓄積されている圧縮LUTが、入力画像データに
対する圧縮解除および適用のために、個々に選択される
ことを可能にする方法および機器を提供し、そして、必
要な場合にのみ、選択されたLUTを圧縮解除する方法お
よび機器を更に提供することである。例えば、LUTが最
初の変換を実現するために選択され、かつ、圧縮解除さ
れる場合、また、LUTが、最初の変換を実行した後に、
画像プロセッサのワーキングメモリのスペースに圧縮解
除形態で残存する場合、それが、同じ画像データに対す
る、または異なる画像データに対してさえも、次の適用
のために再び選ばれた場合に、同じLUTを圧縮解除する
必要はないと思われる。

【００３３】更に特に、本発明の目的は、蓄積されてい
る圧縮LUTによって表される変換が組み込まれている複
数の装置をサポートするように設計されている場合に、
与えられた画像処理装置に組み込まれている複数の装置
が、蓄積されている圧縮LUTの使用、および、入力デー
タ・ストリームに対する多重変換の適用（多重に蓄積さ
れている圧縮LUTによって表される）によって、サポー
トされる方法および機器を提供することである。

【００３４】更に本発明の別の目的は、Ｎ対Ｍ次元変換
の蓄積されている圧縮LUT表示を活用して、与えられた
量のメモリスペースに蓄積されることができる変換表示
LUTの数を増加することによって、画像処理装置および
システムに関連するメモリ資源を保存する画像データを
処理する方法および機器を提供することである。なお更
に特に、本発明の目的は、圧縮されたＮ対Ｍ次元変換が
蓄積され、かつ、画像処理のために選択的に用いられる
ことを可能にするために（十分なメモリ容量および処理
能力が、従属する画像処理装置またはシステムの内部に
おいて、あるいは、それにとって、利用可能であると仮
定すれば）、既存の画像処理装置およびシステムに容易
に一体化されることができる方法および機器を提供する
ことである。

【００３５】本発明の１つの特色によれば、LUTのセッ
ト内の各LUT（ここで、各LUTは入力データに適用される
ことができるＮ対Ｍ次元変換を示している）は、画像処
理装置またはシステムに搭載されているか、または、そ
れがアクセス可能な蓄積手段に圧縮形態で蓄積される。
本発明の好適な実施例によれば、ユーザが処理される画
像データに適用される圧縮されたＮ対Ｍ次元変換表示LU
Tを選択することができる。選択されたLUTは圧縮解除さ
れ（必要な場合にだけ、後で事例を用いて説明されるよ
うに）、そして、画像プロセッサが選択されたLUTの圧
縮解除されたバージョンによって表される変換を入力画
像データに適用する。

【００３６】本発明の更なる特色は、多重変換が上述の
蓄積されている（Ｎ対Ｍ次元変換の）圧縮LUTのセット
から選択される場合、多重変換が同じ画像データに適用
されることを可能にする画像処理装置およびシステムを
提供することに関している。この特徴は、例えば、画像
処理装置に結合されている出力装置の多重性をサポート
するために用いられることができる。

【００３７】本発明が意図する機器の好適な実施例は、
画像処理装置の画像データ入力を最初の表示から別の表
示に変換するために、それに関連する蓄積手段と、圧縮
形態でその蓄積手段に蓄積されているＮ対Ｍ次元変換表
示ルックアップ・テーブル(LUT)のセットとを搭載して
いる画像処理装置であって、(a) 蓄積手段に蓄積されて
いる変換表示LUTを選択する手段と、(b) 選択されたLUT
を圧縮解除する手段と、(c) 圧縮解除されたLUTに対応
する変換を入力画像データに適用し、画像データの変換
を最初の表示から第２の表示に実現する手段とを搭載し
ている画像処理装置である。

【００３８】画像処理装置の画像データ入力を最初の表
示から別の表示に変換する（本発明が意図するように）
方法の第１に好適な実施例は、(a) Ｎ対Ｍ次元変換表示
ルックアップ・テーブル(LUT)のセットを圧縮形態で蓄
積するステップと、(b) 表示された変換が画像データに
適用されるように、蓄積されている圧縮変換表示LUTの
１つを選択するステップと、(c) 選択されたLUTを圧縮
解除するステップと、(d) 選択された圧縮解除されたLU
Tによって表される変換を画像データに適用することに
よって、画像データを最初の表示から第２の表示に変換
するステップとを含んでいる。

【００３９】画像処理装置の画像データ入力を最初の表
示から別の表示に変換する（本発明が意図するように）
方法の好適な代替実施例は、(a) Ｎ対Ｍ次元変換表示ル
ックアップ・テーブル(LUT)のセットを圧縮形態で蓄積
するステップと、(b) 画像データへの適用のために、蓄
積されている圧縮変換表示LUTの１つを選択するステッ
プと、(c) 選択された圧縮変換表示LUTが圧縮解除形態
でワーキングメモリ中に存在するかどうかを決定するス
テップとを含んでいる。

【００４０】上述した代替の好適な方法ステップのセッ
トを実行することによって、選択された圧縮変換表示LU
Tが既に圧縮解除形態でワーキングメモリに存在するこ
とが決定されている場合、圧縮解除ステップ（上述の第
１に好適な方法項目のステップ(c)で述べられている）
は実施される必要がない。しかし、本発明が意図する好
適な代替方法は、選択されたLUTが圧縮解除形態でワー
キングメモリに存在しないことが決定される時には、必
ず、選択された圧縮変換表示LUTを圧縮解除するステッ
プを更に含んでいる。

【００４１】本発明の更なる特色は、蓄積されている圧
縮変換表示LUTを活用して装置較正を実行する方法と機
器、および、与えられた画像処理装置に組み込まれてい
る装置の多様性をサポートする方法と機器に関してお
り、そこでは、画像処理装置は、画像処理装置への画像
データ入力を、そこに組み込まれている装置の多様性に
よって用いられることが可能なフォーマットに変更する
ための蓄積されている圧縮変換表示LUTのセットにアク
セスすることとなる。

【００４２】本発明の主要な特色は、或るタイプの蓄積
装置に圧縮形態で蓄積されているＮ対Ｍ次元変換表示LU
Tを活用する方法および機器を提供することであるが、
これらのテーブルを圧縮するために用いられている技術
は、与えられた圧縮LUTの圧縮解除がテーブルが元々い
かに圧縮されているかに関する情報を必要とすることを
除けば、基本的に本発明の一部にはならないことに注目
されるべきである。

【００４３】上述のように、多くの異なる周知の圧縮技
術は、LUTを圧縮するために用いられており、例えば、
本発明の目的がオフラインで実行されることを仮定すれ
ば、階層的な、無損失の、および、損失のある技術を含
んでいる。本発明は、メモリ資源を維持し、メモリ・コ
ストを低減し、かつ、与えられたメモリスペースの量に
蓄積されることができる変換表示LUTの数を増加するた
めに、Ｎ対Ｍ次元変換の蓄積されている圧縮LUT表示を
活用することにより、画像データを処理する技術を特徴
としている。本発明のこの特徴は、特に、非圧縮変換表
示LUTを蓄積する場合に、メモリの制約条件によって更
に厳しい制限を受けると思われる今日の画像処理装置お
よびシステムと比較される時に、変換を実行する画像処
理装置またはシステムによって広範囲にわたる装置がサ
ポートされることを可能にする。

【００４４】本発明は、圧縮されたＮ対Ｍ次元変換が蓄
積され、かつ、画像処理のために選択的に用いられるこ
とを可能にするために（十分なメモリ容量と処理能力
が、従属する画像処理装置またはシステムの内部で、あ
るいは、それにとって、利用可能であると仮定すれ
ば）、既存の画像処理装置およびシステムに容易に一体
化されることができる方法および機器をも特徴にしてい
る。

【００４５】本発明のこれらの、かつ、他の目的、実施
例および特徴、そして、それらを得る方法は、当業者に
とって自明のこととなり、なおかつ、本発明そのもの
は、添付図面に関連して読まれる以下の詳細な説明を参
照することによって、最も効果的に理解されると思われ
る。

【００４６】

【実施例】本発明が意図する代表的な画像処理装置100
のコンポーネントを（プロセス・フローチャートとして
の役割もする装置ブロック図の形態で）示す図１を参照
することとする。図１に示されている本発明の例示的な
応用例においては、Ｑ個の圧縮変換表示LUTが、画像デ
ータを装置依存性カラー空間(device dependent color
space)から装置非依存性カラー空間(device independen
t color space)に変換するために，用いられている。

【００４７】図１に図示されている画像処理装置100
は、画像150を捕獲するために用いられるスキャナ101に
続いて示されている。スキャナ101は、例えば（純粋に
データ捕獲タイプの装置である）Kodak Professional D
CS 200 ci ディジタル・カメラのような市販のカメラシ
ステム、または、データ蓄積および／または処理機能を
搭載する（ディジタイザ、パーソナル・コンピュータを
用いて実現される汎用ワークステーションなどのよう
な）他のタイプのデータ入力手段によって実現される。

【００４８】本発明が意図する画像データ入力手段と画
像処理装置（およびシステム）とは、図１に示されてい
るように、別のユニットになる（スキャナ101と画像処
理装置100はリンク195によって結合される別のユニット
として図示されている）。しかし、図１で装置100の一
部として描かれている画像処理コンポーネントは、本発
明が後述される態様で実施されることを可能にするため
に、十分なメモリと処理能力が入力手段に存在するか、
あるいは、それに関連している限り、基本的に画像デー
タ入力手段の一部として搭載される。

【００４９】図１は、本発明の好適な実施例の教示によ
れば、蓄積手段102のボード装置(board device)100上に
蓄積されているＱ個の圧縮変換表示LUTのセット（すな
わち、少なくとも１つの圧縮LUT）を示している。本発
明は、圧縮変換表示LUTのセットが基本的に画像処理装
置の内部に蓄積される（図１に図示されているように）
ことを要求してはいない。要求されるべきことは、画像
処理装置がこのLUTのセットを蓄積する手段にアクセス
できることである。

【００５０】図１にも、ユーザ変換選択手段103、遅延
手段104、コンパレータ手段105、圧縮解除手段106およ
び変換処理手段107（ワーキングメモリ108を含む）が図
示されていて、それらの全ては図１を参照して説明され
る画像処理装置100の図示されている実施例に含まれ
る。ユーザ変換選択手段103（例えば、ソフトウェア・
スイッチを用いて容易に実現される）は、ユーザ入力
（リンク190上に図示されている）を画像データ入力手
段（スキャナ101のような）によって変換処理手段107に
送られてくる画像データに適用するために、蓄積手段10
2に蓄積されているＱ個の圧縮変換表示LUTの１つを選択
するために用いられることを可能にするメカニズムを与
えるように意図されている。

【００５１】入力画像データは、変換処理手段107に供
給され（通常、ビット・シリアル形式で）、そこでは、
それは、少なくとも一時的にワーキングメモリ108に蓄
積される圧縮解除されたLUTを用いて、処理される。本
発明の好適な実施例によれば、ユーザによって（また
は、本発明の代替実施例においては、例えば、データ処
理装置によって自動的に）選択された変換表示LUTの識
別に関する情報は、図１に示されているように、蓄積手
段102と、通信用リンク160を経て遅延手段104／比較手
段105の結合回路との両方に供給される。

【００５２】本発明の１つの実施例によれば、遅延手段
104／比較手段105の結合回路が機能する（すなわち、遅
延時間が選択されて、比較動作が行われる）と、圧縮解
除手段106を作動させることとなる比較手段出力信号
は、(a) ユーザによって選択された圧縮LUTがロードさ
れる圧縮解除手段106に対して十分な時間が経過した後
にだけ（イネーブル・リンク175を経由して）、また、
(b) 比較手段105が、選択されたLUTがまだ選択されてお
らず、圧縮解除されておらず、かつ、変換処理手段107
がアクセス可能な（または、その内部にある）ワーキン
グメモリ（例えば、メモリ108）にないと決定する場合
にだけ、供給される。

【００５３】図１に描かれている本発明の実施例により
意図されている遅延手段104／比較手段105の結合回路
は、例えば、個別の論理回路(discrete logic)および／
またはソフトウェアを用いて、当業者により容易に実現
されると思われる。選択された変換が変換処理手段107
に圧縮解除形態で使用できる場合、選択されたLUTの圧
縮解除が不要になるので、本発明の好適な実施例によれ
ば、圧縮解除手段106は作動されない。

【００５４】本発明の代替実施例において、遅延手段10
4／比較手段105の結合回路（または、機能的に等価な論
理回路あるいはソフトウェア）は、LUTの圧縮解除され
たバージョンが圧縮解除手段106にロードされていた
か、あるいは、まだメモリ中に存在するかどうかについ
てチェックすることなく、ユーザ選択された圧縮LUTが
直前に選択されている圧縮LUTと同じであるかどうかに
ついて単純に決定するために用いられることができる。

【００５５】本発明の更に別の代替実施例においては、
LUTの圧縮解除されたバージョンを圧縮解除手段105にロ
ードする前に、ユーザにより（または、機械により）選
択された圧縮LUTの圧縮解除形態での使用性（変換処理
手段107に対する）について、チェックが行われるよう
にすることができる。このケースにおいては、リンク17
5上に図示されている圧縮解除手段イネーブル信号は必
要なくなり、選択された圧縮LUTは、実際にそれが圧縮
解除される必要がある場合にのみ、圧縮解除手段105に
ロードされることとなる。

【００５６】本発明の上述の図示する代替実施例（且
つ、その変形であって、その全ては本発明により意図さ
れている）は、選択されたLUTが変換処理手段107に使用
できる圧縮解除形態で既に存在しているかどうかについ
て決定するように機能し、不必要に選択されたLUTの圧
縮解除することを防止する。本発明の更なる代替実施例
は、既に圧縮解除形態で存在する選択されたLUTを圧縮
解除することとは関係な画像処理装置に関している。こ
のような装置およびシステムの場合、全て図１に図示さ
れている遅延手段104、比較手段105、リンク160および1
75は、本発明の実施に不必要となる。そこで、実際に、
本発明は、図１に描かれている残りのコンポーネントだ
けを用いて、実施されることが可能である。

【００５７】選択された圧縮LUTが圧縮解除される必要
があるとすれば、圧縮解除は圧縮解除手段106によって
実行される。そして、圧縮解除手段106の出力（選択さ
れたLUTの圧縮解除バージョン）は、変換処理手段107が
アクセス可能な上述のワーキングメモリに蓄積される。
圧縮LUTは、オフラインで生成され、かつ、圧縮され、
次に、本発明の主題である画像処理装置およびシステム
に関連する（または、それに搭載されている）メモリ
（蓄積手段102のような）に蓄積されることを想起され
るべきである。

【００５８】LUTデータは、上述のように、無損失から
損失のないエンコード方式にわたる、また、単一層から
階層的なエンコード方式にわたる広範囲な周知のデータ
圧縮技術を用いて、圧縮される。“デコーダ”（圧縮解
除手段106のような）は、圧縮LUTを生成するために用い
られるエンコーダとだけ調和する必要があり、やはり、
LUTエンコード（圧縮）方式が周知であると仮定する
と、当業者によってソフトウェアで容易に実現されると
思われる。

【００５９】変換処理手段107は、ここに、ユーザ選択
された変換、すなわち (1) 入力画像データのビット・
シリアルでの供給、および、 (2) 選択された変換表示L
UTの圧縮解除されたバージョン、を実行するためにワー
キングメモリにおいて必要な情報を有している。本発明
によれば、画像データは、選択された変換に基づいて、
最初の表示から別の表示に変換される。

【００６０】このような変換は、例えば、画像データを
装置依存性カラー空間から装置非依存性カラー空間に変
更して、他のタイプのユーザ設定変換を実行し、そし
て、与えられた画像処理装置を較正する等のために、
（上述のように）用いられることができる。図１に描か
れている機器は、例えば、走査されたデータをRGBのよ
うな装置依存性カラー表示から L^*a ^*b ^*のような装
置非依存性表示に変更するために用いられることができ
る。

【００６１】変換された画像データは、変換が実行され
た装置またはシステムの特性に依存して、更に、処理さ
れ、蓄積され、および／または転送されることができ
る。ここで、装置ブロック図（プロセス・フローチャー
トとしての役割もする）の形態で、画像出力手段299の
前段に（やはり例示だけのために）図１に描かれている
ものと同じ代表的な画像処理装置のコンポーネントを図
示する図２を参照する。図２に示されている本発明の応
用例においては、蓄積されているＱ個の圧縮変換表示LU
Tは、入力画像データを装置非依存性カラー空間から装
置（出力手段299）依存性カラー空間に変換するために
用いられている。

【００６２】図２に示されている画像処理装置200は、
リンク295を経て出力手段299をドライブするように、図
示されている。出力手段299は、例えば、Kodak XL7720
プリンタ（画像操作のために特定目的のCPUをボード上
に搭載しているディジタル加熱染料転写装置digital th
ermal dye transfer device である）のような市販のプ
リンタ、または、データ蓄積装置および／または処理機
能を搭載するか、あるいは、搭載していない他のタイプ
のデータ出力手段によって実現される。

【００６３】本発明が意図する画像データ出力手段と画
像処理装置（およびシステム）は、図２に図示されてい
るように、別々のユニットになると思われる（出力手段
299と画像処理装置200とは、リンク295によって結合さ
れる別のユニットとして図示されている）。しかし、図
２の装置200の一部として描かれている画像処理コンポ
ーネントは、本発明がここで説明された方式で実施され
ることを可能にするために、十分なメモリおよび処理能
力がその出力手段に存在するか、あるいは、それに関連
している限り、基本的に画像データ出力手段の一部とし
て搭載されることも可能である。

【００６４】図２は、本発明の好適な実施例の教示に従
って、蓄積手段202において、画像処理装置200の内部の
ボード上に蓄積されているＱ個の圧縮変換表示LUTのセ
ット（すなわち、少なくとも１つの圧縮LUT）を示して
いる。図２に描かれているコンポーネントの残りの部分
（ユーザ選択手段203、遅延手段204、比較手段205、圧
縮解除手段206、変換処理手段207、ワーキングメモリ20
8、リンク260、275および290）は、全て図１を用いて既
に説明された手段 103-108とリンク160、175および190
に対応している。本発明の代替実施例、圧縮LUTを本発
明が意図する画像処理装置のボード上に（または、関連
するメモリ内に）蓄積する可能性などに関する同じ注記
事項は、全て、図２に図示されている機器およびプロセ
ス・フローチャートにも適用される。

【００６５】変換処理手段207は、それがユーザ選択さ
れた変換（すなわち、 (1)入力画像データのビット・シ
リアル供給、および、 (2)選択された変換表示LUTの圧
縮解除されたバージョン）を実行するためにワーキング
メモリで必要な情報を有すれば、入力画像データを選択
された変換に従って最初の表示から別の表示に変換す
る。

【００６６】このような変換は、例えば、（上述のよう
に）画像データを装置非依存性カラー空間を装置依存性
カラー空間（例えば、出力手段299によって認識される
カラー空間）に変更するために用いられ、そして、他の
タイプのユーザ設定変換、較正機能などを実行するため
に用いられることもできる。図２に描かれている機器
は、例えば、XYZ画像のような装置非依存性カラーデー
タを、CMYKのような出力装置依存性カラー空間に変更す
るために用いられることができる。

【００６７】やはり、変換された画像データは、変換が
行われた装置またはシステムの特性に依存して、更に、
処理され、蓄積され、および／または転送されることが
可能である。本発明は、大きな影響をメモリ要求に及ぼ
すことなく、複数のＮ対Ｍ次元変換が単独の画像処理装
置において実現されることを可能にする。

【００６８】応用および圧縮アルゴリズム(application
and compression algorithm) に依存して、再構成され
たLUTは、無損失の、損失のある、あるいは、多重層の
ものとなると思われる。多重層の再構成は、圧縮アルゴ
リズムが階層的な場合にだけ可能であることに注意され
るべきである。例示だけのために、本発明に対する適用
の範囲、または、その設定を限定することを意図しなけ
れば、本発明が実施される画像処理システムの市販品の
例としては、Eastman Kodak Company の"Premier" Syst
em（"Premier" は Eastman Kodak Company の商標であ
る）がある。 Preier System は、フィルム・リーダ
（スキャナ）、ディジタイザ、フィルム・ライタ（出力
装置）およびデータ処理手段を搭載する複数の画像処理
装置を搭載する端末間画像編集ワークステーション(end
to end image editing work station) である。

【００６９】Premier System の場合、データ処理手段
（Unix ベースのワークステーション）は、上述の変換
処理手段や圧縮解除手段の機能、上述の遅延と比較機能
さえも実行できる。このワークステーションは、圧縮LU
Tのオンボード(on board)蓄積を収容し、かつ、ワーキ
ングメモリを供給して処理される入力画像データ（ビッ
ト・シリアル形式で供給されると考えられる）と選択さ
れたLUTの圧縮解除されたバージョンを保持できる十分
なメモリも搭載している。ここに教示されている本発明
を実現するために用いられる他のデータ処理手段は、市
販のマイクロプロセッサ・チップとパーソナル・コンピ
ュータシステムとマイクロプロセッサ・ボードなどを含
んでいる。

【００７０】本発明が直接または間接的な応用事例を見
い出すことができる市販の装置およびシステムの他の例
としては、Kodak 社製PCD-870 PhotoCD プレーヤ、ディ
ジタイザ、フィルム・ライタなどのような PhotoCD プ
レーヤ、更に一般的には画像処理のためのLUTとして蓄
積されている変換を活用する任意のタイプの画像処理装
置またはシステムがある。

【００７１】これらの代表的なシステムの場合、圧縮LU
Tは、与えられた装置またはシステムに搭載されている
か、または、それに関連するメモリに蓄積されることが
できる。上述のように、圧縮解除されるべきLUTの選別
は、例えば、当業者にとって周知のソフトウェア・スイ
ッチング技術を用いて、ユーザ設定基準に基づいて、例
えば、ユーザにより選択または自動的に選択されること
ができる。

【００７２】圧縮LUTの圧縮解除は、ソフトウェアで行
われ、また、例えば、与えられた装置のイメージング・
プラットフォーム上に存在する処理ユニットによって、
関連するPCによって、そして、上述の変換処理手段（選
択された変換を画像データに適用する前に）などによっ
てさえも、実行されることが可能である。やはり、圧縮
解除を実行するソフトウェアは、選択された圧縮LUTを
生成するために用いられる圧縮技術が周知であると仮定
すれば、当業者によって容易に生成されることができ
る。

【００７３】結局、少なくともここに説明された市販の
装置の場合、画像データの実際の変換は、選択されたLU
Tの圧縮解除されたバージョンおよび画像データそのも
のの両方にアクセスすることができる任意のデータ・プ
ロセッサによって実行されることができる。上述のよう
に詳細に説明されてきたものは、上述の目的の全てに適
合する方法および機器である。上述のように、当業者
は、今までの説明が図解と説明だけのために行われてき
たことを認識すると思われる。完全であること、あるい
は、開示された正確な形態に対して本発明を制限するこ
とを意図されておらず、そして、多くの修正と変更が上
述の教示から可能であることは明らかである。

【００７４】例えば、本発明は、ビデオ、3-D または静
止画像の処理、および／または、単色、多重スペクトル
および／または多重帯域の画像データを処理するために
関係するかどうかにかかわらず、一般的に画像信号処理
応用に適用される。ここで述べられた実施例と実例は、
本発明の原理とその具体的な応用事例を最も効果的に説
明するために述べられているので、当業者は、種々の実
施例において、および、意図される特定の用途に適した
種々の修正において、本発明を最も効果的に活用するこ
とができる。

【００７５】従って、ここに記載されている特徴請求の
範囲は、本発明の真の範囲と精神に属する全てのこのよ
うな修正と変更を包含することを意図されている。

【００７６】

【発明の効果】本発明によれば、メモリ資源を維持し、
メモリ・コストを低減し、かつ、与えられたメモリスペ
ースの量に蓄積されることができる変換表示LUTの数を
増加するために、Ｎ対Ｍ次元変換の蓄積されている圧縮
LUT表示を活用することにより、画像データを処理する
ことができる。このことは、特に、非圧縮変換表示LUT
を蓄積する場合に、メモリの制約条件によって更に厳し
い制限を受けると思われる今日の画像処理装置およびシ
ステムと比較される時に、変換を実行する画像処理装置
またはシステムによって広範囲にわたる装置がサポート
されることを可能にする。

【００７７】本発明によれば、圧縮されたＮ対Ｍ次元変
換が蓄積され、かつ、画像処理のために選択的に用いら
れることを可能にするために（十分なメモリ容量と処理
能力が、従属する画像処理装置またはシステムの内部
で、あるいは、それにとって、利用可能であると仮定す
れば）、既存の画像処理装置およびシステムに容易に一
体化されることができる方法および機器が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】装置ブロック図（プロセス・フローチャートと
しての役割もする）の形態で、本発明が意図する代表的
な画像処理装置のコンポーネントを示している。例示だ
けのために、図１に描かれている画像処理装置はスキャ
ナの後段に示されている。

【図２】装置ブロック図（プロセス・フローチャートと
しての役割もする）の形態で、図１に描かれているもの
と同じ代表的な画像処理装置のコンポーネントを、出力
装置の前段に（やはり、例示だけのために）示してい
る。

【符号の説明】

１００…画像処理装置１０１…スキャナ１０２、２０２…蓄積手段１０３、２０３…ユーザ変換選択手段１０４、２０４…遅延手段１０５、２０５…比較手段１０６、２０６…圧縮解除手段１０７、２０７…変換処理手段１０８、２０８…ワーキングメモリ１５０…画像１６０、２６０…コミュニケーション・リンク１７５、１９０、１９５、２７５、２９０、２９５…リ
ンク２９９…出力装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｈ０４Ｎ 1/60 1/46 4226−5ＣＨ０４Ｎ 1/40 Ｄ 4226−5Ｃ 1/46 Ｚ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画像データ入力を最初の表示から別の表
示に変換するために、関連する蓄積手段および圧縮形態
で該蓄積手段に蓄積されているＮ対Ｍ次元の変換表示ル
ックアップ・テーブル(LUT)のセットを有している画像
処理装置であって、 (a) 上記蓄積手段に蓄積されている変換表示LUTを選択
する手段と、 (b) 上記選択されたLUTを圧縮解除する手段と、 (c) 上記入力画像データに上記圧縮解除されたLUTに対
応する変換を適用し、上記最初の表示から別の表示への
上記入力画像データの変換を実現する手段とを備えてい
る画像処理装置。
【請求項２】画像データ入力を最初の表示から別の表
示に変換するために、関連する蓄積手段および圧縮形態
で該蓄積手段に蓄積されているＮ対Ｍ次元の変換表示ル
ックアップ・テーブル(LUT)のセットを有している画像
処理装置であって、 (a) 上記蓄積手段に蓄積されている圧縮変換表示LUTを
選択する手段と、 (b) 上記選択された圧縮変換表示LUTが圧縮解除形態で
上記画像処理装置に利用可能であるか否かを決定する手
段と、 (c) 上記選択されたLUTが圧縮解除形態で上記画像処理
装置に利用可能でない時には、必ず選択されたLUTを圧
縮解除する手段と、 (d) 上記圧縮解除され選択されたLUTに対応する変換を
上記入力画像データに適用し、上記最初の表示から別の
表示への上記入力画像データの変換を実現する手段とを
備えている画像処理装置。
【請求項３】関連するメモリに蓄積されている圧縮ル
ックアップ・テーブル(LUT) によって表される変換を適
用することによって、入力画像データを最初の表示から
別の表示に変換するための画像処理装置であって、 (a) 上記圧縮LUTを圧縮解除する手段と、 (b) 上記圧縮LUTに対応する変換を上記入力画像データ
に適用する手段とを備えている画像処理装置。