JP2000019777A - 重合トナーの製造方法 - Google Patents
重合トナーの製造方法Info
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Abstract
剤等の分散がより均質で画像濃度が良好なトナーの製造
方法を提供することにある。 【解決手段】 少なくとも重合性単量体と着色剤とを混
合してマスターバッチを調製する工程と;該マスターバ
ッチを重合性単量体を少なくとも含有する混合物中に希
釈して単量体組成物を調製する工程と;該単量体組成物
を水系媒体中に分散し単量体組成物の粒子を調製する工
程と;得られた単量体組成物の粒子中の重合性単量体を
重合する工程とを有する重合トナー製造方法であって、
該マスターバッチを調製する際に、サリチル酸誘導体を
添加してマスターバッチのチキソトロピー値(TI値)
を3〜7に調整することを特徴とする。
Description
印刷法などにおいて形成される静電荷像を現像するため
のトナー又はトナージェット記録方法におけるトナー像
を形成するためのトナーの製造方法に関する。さらに詳
しくは、少なくとも着色剤を含有するマスターバッチを
調製する工程と該マスターバッチを希釈した後重合する
工程を有する重合トナーの製造方法に関する。
91号明細書等に記載されている如く、多数の方法が知
られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手
段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をト
ナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写部材にト
ナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等
により定着し複写物を得る。また、トナーを用いて現像
する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、
従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセ
スに適した方法が採用されている。
般に熱可塑性樹脂中に染・顔料からなる着色剤を溶融混
合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により所
望の粒径を有するトナーを製造してきた。
し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択範囲
に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が充分に脆く、
経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくては
ならない。ところがこういった要求を満たすために樹脂
着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場
合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比
較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が
生ずる。さらに、このように脆性の高い材料は、複写機
等現像用に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化を
受け易い。また、この方法では、着色剤等の固体微粒子
を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、そ
の分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低
下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に注
意を払わなければならない。また、破断面に着色剤が露
出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合も
ある。
を克服するため、特公昭36−10231号、同43−
10799号及び同51−14895号公報等により懸
濁重合法によるトナーの製造方法が提案されている。懸
濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始
剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加
剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とした
後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、
例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重
合反応を行なわせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得
る。
め、トナーに脆性が必要ではなく軟質の材料を使用する
ことができ、また、粒子表面への着色剤の露出等が生ぜ
ず、均一な摩擦帯電性を有するという利点がある。
前記の重合性単量体組成物を得るにあたり、着色剤、荷
電制御剤等のトナー特性付与剤等の分散に長時間を要す
る点、また着色剤、荷電制御剤等のトナー特性付与剤等
の分散が不十分であるため、画像濃度の低下や単量体組
成物を分散安定剤を含有する連続相での造粒性の低下を
招きやすい問題点がある。
着色剤の分散安定性が不十分であると、着色剤が凝集し
粒度分布が広くなる。そして重合性単量体組成物が高粘
度となる場合、従来公知の方法で水系分散媒に懸濁する
と重合性単量体組成物の液滴が微細化されにくく、10
μm以上の粗粒子が多く生成する。懸濁液中の粗大な液
滴粒子は安定性が低く、重合途中に粒子同士の合体が生
じたり、撹拌羽根及び重合釜への付着の原因となり、安
定で収率の良い重合ができないものとなる。
公報に開示されるような顔料を表面処理し、単量体との
相溶性を上げる方法や、撹拌による懸濁化処理を長時間
行なう方法等により、重合性単量体組成物液滴を微粒子
化し粗大粒子を低減化する必要があった。
方法として特公平2−51179号公報に開示されるよ
うな処理顔料を用いる方法は優れた方法ではあるもの
の、単量体系の長期放置においては徐々に凝集/沈降す
るため、連続生産や長期休業後の生産再開等の場合等、
彩度や着色力等の製品品質が劣るものができることがあ
り、未だ不十分なものである。
産コストのアップとなり、さらに定着性付与のために単
量体に不溶のワックス等があると、水中で徐々に相分離
しやすいため、製造が困難になってくる。
33号公報等で開示される方法は、ポリアルキレンワッ
クスと着色剤をマスターバッチ化し用いるという点で、
このようなワックスの相分離を防ぐ効果があり、優れた
方法ではあるものの、配管の管閉塞を防ぐために、分散
工程すべてに温調することが必須など、プラントのコス
トアップになることが分かってきた。
重合法によるトナー製造において、着色剤等の分散がよ
り均質で画像濃度が良好なトナーの製造方法を提供する
ことにある。
造において、均質でシャープな粒度分布を有するトナー
の製造方法を提供することにある。
造において、連続生産等に優れた、分散工程にて調製さ
れた分散液の貯蔵が容易であるトナーの製造方法を提供
することにある。
は、以下の構成により達成される。
と着色剤とを混合してマスターバッチを調製する工程
と;該マスターバッチを重合性単量体を少なくとも含有
する混合物中に希釈して単量体組成物を調製する工程
と;該単量体組成物を水系媒体中に分散し単量体組成物
の粒子を調製する工程と;得られた単量体組成物の粒子
中の重合性単量体を重合する工程とを有する重合トナー
製造方法であって、該マスターバッチを調製する際に、
サリチル酸誘導体を添加してマスターバッチのチキソト
ロピー値(TI値)を3〜7に調整することを特徴とす
る重合トナーの製造方法関する。
振れやトナー製造性を高めるため鋭意検討した結果、特
定のTI値を有しかつ低シェアでの粘度が低い着色剤マ
スターバッチを用いることで課題が解決されることを見
い出し本発明に至った。
較的小規模の分散装置/配管等の設備で製造できる点や
保存性の点から、あらかじめ着色剤をマスターバッチ化
し、該マスターバッチを調製する際に、重合性単量体を
少なくとも含有する単量体系中に着色剤及びサリチル酸
誘導体を分散させマスターバッチを調製する工程を採用
し、かつチキソトロピー値(TI値)が3〜7である様
に着色剤と添加剤の組み合わせを選択することがもっと
も効果があることを見い出し本発明に至った。
にマスターバッチのチキソトロピー値(TI値)を設定
することである。
性を有しているため、生産工程における分散の間隙等の
液の静止状態においてもその分散性が低下することが少
なく、特にバッチ生産において好適に用いることができ
る。
れる場合でも、液滴内でチキソ性を有する着色剤のスト
ラクチャーにワックスが固定化されるため、粒度分布が
シャープなトナーが形成される。
未満であると、チキソ性が不十分であるために、分散直
後と静止した状態との各マスターバッチ間のばらつきが
生じやすくなり、トナー特性としてもばらつきが大きく
なる。
を超えると、配管内等の静止した状態でのマスターバッ
チの粘度が極端に大きくなるため、配管の閉塞や、過大
な能力を有するポンプの設置が必要となり、不利であ
る。
(TI値)の測定はJIS K5101−10.2
(3)に準じる方法で測定した(30℃)。
めに特定の化合物を添加して分散することである。本発
明においてはチキソ性のために分散開始粘度が高くなる
性質を有するが、このため粘度低下剤の添加は必須とな
る。そこで、本発明者らは種々の添加剤を検討した結
果、下記のようなサリチル酸誘導体がもっとも好ましい
ことを見い出した。
ル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−
ブチル基、n−オクチル基から選ばれる官能基を示
す。]
付与剤として、例えば特開昭56−123553号公報
に開示されるようなチキソ性付与剤、親水性シリカ・酸
化アルミニウム・ケイ酸アルミニウム・酸化チタン等や
特開平10−48883号公報に開示されるようなロジ
ン/エポキシ樹脂等があるが、処理剤の溶出や未処理残
分の影響等があるため、トナー帯電性や造粒性そのもの
を悪化させることがあり、その効果は不充分であった。
誘導体は若干のネガ性と極性基を有するという特性のた
めに、マスターバッチのような高濃度下においても着色
剤の分散安定化が達成できる。加えて本発明の誘導体は
昇華性を有するために、重合がほぼ完結してトナー化さ
れた後には水との共沸等の手段によって留去することも
可能である。
を以下に示す。
与のため特定の構造を有した着色剤を用いることであ
る。即ち、該着色剤の一次粒子の形状が、形状係数SF
−1で150〜400である楕円−針状粒子を主体とし
ていることが好ましく、SF−1が150未満であると
着色剤単独で単量体へのチキソ性が稼げず、バッチ生産
等に不利となる。また、SF−1が400を超えると針
状粒子同士が束となった状態で凝集しやすく、分散しが
たいため好ましくない。なお、該着色剤の粒径として
は、耐候性や画像のOHP透明性等の観点より、ある程
度の粒径の範囲であることが好ましく、個数平均径にし
て0.01〜0.70μmの一次粒径を有することが好
ましい。着色剤の一次粒径が0.01μm未満である
と、その耐光性が極端に低下するだけでなく、製造時の
ハンドリング性や帯電性に悪影響を及ぼす。また、着色
剤の一次粒径が0.70μmを超えると着色剤の凝集が
製造時に生じやすくなり、透過画像が暗くなってしま
う。
下の方法で具体的に測定される。
ーを十分分散させた後温度40℃の雰囲気中で2日間硬
化させ得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要によ
り四三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤ
モンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプル
を切り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナーの断
層形態を測定した。そして得られたトナー断面像(×3
0000)を100個無作為にサンプリングし、その画
像情報はインターフェースを介してニコレ社製画像解析
装置(Luzex3)に導入し平均粒度として得た値を
顔料粒径とした。
得られた値を本発明においては形状係数SF−1と定義
した。
し、AREAはトナーの投影面積を示す。] 本発明に含まれるイエロー・マゼンタ・シアン各顔料の
種類としては、本発明の規定範囲に入るようにその形状
や粒径が制御されているものであれば公知の着色剤がす
べて好適に用いられ、色味等の観点より具体的には下記
の着色剤が特に好ましい。
/4/5/6/7/13/93/95/174/180 (マゼンタ)ピグメントレッド 3/5/7/8/12
/122/202/205/207ピグメントバイオレ
ット 19 (シアン)ピグメントブルー 15/16/17
剤でも補色となる顔料や染料を組み合わせることで本発
明の範囲に物性を有するものであれば使用できる。しか
し、着色剤混合に伴う分散性の問題や透明性の低下を考
えると必ずしも好ましい方法ではなく、着色剤は単体で
使用する方がより好ましい。
て小さいという点で、表面処理等、着色剤製造時の段階
で処理されている着色剤であれば、その形状だけではな
く処理剤によって所望の粘度やチキソ性にすることも可
能であり、トナー特性を低下させない点でロジンまたは
その変性樹脂によって処理されることが好ましい。ただ
し、ロジン系樹脂処理においても水溶分や加熱減量が増
加し帯電性を損なって行く傾向にあるため、懸濁重合に
おける製造性等を考慮して加熱減量にして1.5%以下
であるように調製することが好ましく、実質的にトナー
特性は変化しない。
バッチ分散工程について述べる。
て、図1〜図5に示すような分散機が用いられる。以下
に、図1〜図5の構成について説明する。
は、スラリーを保持する容器内に分散容器が存在し、分
散容器は溶液を下方に排出するプロペラ6と一体になっ
た回転するローター3とステーター4及びメディヤ5と
分散液を分離するためのスリット(又はスクリーン)7
により構成され、分散液を保持する容器上部に原料投入
口1が設けられ、スラリーを保持する容器下部に排出口
2が設けられている。
リーを容器上部の原料投入口1より供給し、回転するロ
ーター3とステーター4及びメディヤ5によって原料ス
ラリーを分散する。分散液は、ギャップ(又はスクリー
ン)7を通ってステーター下部よりプロペラ6によって
循環し、分散の完了とともに排出口2より排出される。
転するローター3とステーター4及びメディヤ5と分散
液を分離するための分離バルブ6により構成され、ステ
ーター4上部に原料投入口1が設けられ、分散機下部に
は分離バルブ6を介して排出口2が設けられている。こ
のようなメディヤ型分散機は、原料スラリーをステータ
ー上部の原料投入口1より供給し、回転するローター3
とステーター4及びメディヤ5によって原料スラリーを
分散する。この時、分散機内圧力は、分離バルブ6の調
整により、圧力設定され定圧運転される。分散液は、分
離バルブ6を通って分散機下部の排出口2より排出され
る。
は、回転するローター3とステーター4及びメディヤ5
と分散液を分離するためのギャップ(又はスクリーン)
9により構成され、分散機側面上部に原料投入口1が設
けられ、原料投入口1が設けられている側面と反対側の
分散機側面上部にギャップ(又はスクリーン)9を介し
て排出口2が設けられている。このようなメディヤ型分
散機は、原料スラリーを分散機側面上部の原料投入口1
より供給し、回転するローター3とステーター4及びメ
ディヤ5によって原料スラリーを分散する。分散液は、
ギャップ(又はスクリーン)9を通って原料投入口1が
設けられている側面と反対側の分散機側面上部の排出口
2より排出される。
は、回転するローター3とステーター4及びメディヤ5
と分散液を分離するためのスリット(又はスクリーン)
10により構成されステーター4下部に原料投入口1が
設けられ、ステーター4上部には、スリット(又はスク
リーン)10を介して排出口が設けられている。このよ
うなメディヤ型分散機は、原料スラリーをステーター側
面下部の原料投入口1より供給し、回転するローター3
とステーター4及びメディヤ5によって原料スラリーを
分散する。分散液は、スリット(又はスクリーン)10
を通ってステーター上部に設けられている排出口2より
排出される。
は、断面が逆三角形をしたローター3と同じように断面
が逆三角形をしたステーター4及びメディヤ5と分散液
を分離するためのギャップ11,12により構成され、
ステーター4下部には原料投入口1が設けられステータ
ー4上部には、ギャップを介して排出口2が設けられて
いる。このようなメディヤ型分散機は、原料スラリーを
ステーター4下部の原料投入口1より供給し、その原料
スラリーがギャップ12を通して分散機内に導入され、
回転する断面が逆三角形をしたローター3と同じように
断面が逆三角形をしたステーター4及びメディヤ5によ
って原料スラリーを分散する。分散液はギャップ11を
通ってステーター上部に設けられている排出口2より排
出される。
型分散機を用い、マスターバッチの初期粘度を500m
Pa・s〜5000mPa・sの範囲に調整し、該調製
液の分散後の粘度を初期粘度の0.3倍以上、1倍未満
の範囲に制御することが、着色剤等の凝集体に流体せん
断応力,メディヤの圧縮及び磨砕せん断応力をより効率
良く作用させる上で好ましい。さらに連続生産時には、
メディヤ分散機内の残マスターバッチと新たに加えられ
たマスターバッチとの食い込みが好適に行われる。
て、着色剤等の分散性の点から、メディヤの直径を0.
1mm〜5mmの範囲で用いることが好ましく、さら
に、0.1mm〜2mmの範囲で用いることがより好ま
しい。
テーター部の摩耗の点で、アジテーター先端部の周速を
3m/s〜20m/sの範囲で用いることが好ましく、
さらに、、5m/s〜15m/sの範囲で用いることが
より好ましい。
5101−10.2(3)に準じた測定方法で行い、具
体的には液温が30±1℃に調整された試料を、B型粘
度計の3号または4号ローターを用いて、下記のpre
−shearを与えた後、60rpmで60秒後に測定
した値を代表粘度とする。
0秒→60rpm 60秒
て、分散温度を制御する上では、ステーター部の構造を
中空構造にし、熱媒又は冷媒が通ずるようにし、温度制
御できるようにすることが好ましく、さらにローター部
についても中空構造にし、熱媒又は冷媒が通ずるように
して温度制御できるようにすればより好ましい。
ては、耐摩耗性の点からステーター部及びローター部の
材質としては、ジルコニア等の耐摩耗性材料を用いるこ
とが好ましい。
の中でも、図1に示すようなステーター上部から原料を
供給し、ミル内部を加圧しながら分散し、ステーター下
部より分散液を排出することが可能であるメディヤ型分
散機を用いれば、着色剤の分散効率も良く、またショー
トパスも防げより好ましい。
質としては、例えば、ガラス,スチール,クロム合金,
アルミナ,ジルコニア,ジルコン,チタニア等が挙げら
れる。
点からジルコニア,チタニアがより好ましい。
ッチの希釈方法について述べる。
するために、マスターバッチの排出後直ちに希釈するよ
うにすると、希釈単量体系との粘度差が小さく、良好に
分散する。
均分子量(Mn)15000〜35000の重合体を含
有している場合、よりマスターバッチとの粘度差が縮ま
るため、凝集や分散ムラ等を良好に防ぐことが可能とな
り、より好ましい。
あると、本発明のマスターバッチとの粘度差を縮めるた
めには多量の樹脂の混入が必要となり、その場合特に造
粒性が悪化する。数平均分子量(Mn)が35000を
超えると、比較的少量で本発明の効果が得られるもの
の、造粒工程で4μm以下であるような微粒子の生成が
増加してしまう。
体とは、公知の組成で本発明の範囲の分子量を有するも
のであればすべて使用できるが、着色剤の再凝集やその
後の懸濁重合における液滴安定性等を考慮して極性を有
する樹脂が好ましく、より好ましくは酸価5〜40のス
チレン(メタ)アクリル酸の共重合体,マレイン酸共重
合体,ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂が好ましく用い
られる。
ら、単量体100重量部に対して2〜20重量部の添加
が好ましい。
ては、公知の単量体が好ましく用いられる。具体的に
は、スチレン,o(m−,p−)−メチルスチレン,m
(p−)−エチルスチレン等のスチレン系単量体;(メ
タ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,
(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチ
ル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸
ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)ア
クリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メ
タ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アク
リル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シ
クロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸
アミド等のエン系単量体が好ましく用いられる。これら
は、単独または一般的には出版物ポリマーハンドブック
第2版III−P139〜192(John Wile
y&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(T
g)が、40〜85℃を示すように単量体を適宜混合し
用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合に
は、トナーの保存安定性やトナーの耐久安定性の面から
問題が生じ、一方85℃を超える場合は結晶性部分の残
存による粒塊が画像上に生じ、特にフルカラートナーの
場合においてはOHP画像の透明性を著しく低下させ高
画質の面から好ましくない。
ーミエーションクロマトグラフィー)により測定され
る。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナーを
ソックスレー抽出器を用いトルエン溶剤で20時間抽出
を行った後、ロータリーエバポレーターでトルエンを留
去せしめ、更に低軟化点物質は溶解するが樹脂は溶解し
得ない有機溶剤例えばクロロホルム等を加え十分洗浄を
行った後、THF(テトラヒドロフラン)に可溶した溶
液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルタ
ーでろ過したサンプルをウォーターズ社製150Cを用
い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、80
3、804、805、806、807を連結し標準ポリ
スチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定し得る。
得られた樹脂成分の数平均分子量(Mn)は、5000
〜1,000,000であり、重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、2〜1
00を示す樹脂が本発明には好ましい。
め樹脂中に低軟化点物質を添加せしめてもよい。
は、A STM D3418−8に準拠し測定された主
体極大ピーク値が50〜180℃を示す化合物が好まし
い。極大ピーク値が50℃未満であると、低軟化点物質
の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット
性が弱くなり特にフルカラー現像剤には好ましくない。
一方、極大ピーク値が180℃を超えると、低軟化点物
質の結晶性・分散性が劣化するため定着性・透明性の面
から好ましくない。
例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置
検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱
量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サン
プルはアルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセッ
トし、昇温速度10℃/min.で測定を行う。
フィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ア
ミドワックス、エステルワックス、高級脂肪酸及びこれ
らのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。
公知のものが利用できるが、無色でトナーの帯電スピー
ドが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制
御剤が好ましい。更に本発明において直接重合法を用い
る場合には、重合阻害性が無く水系への可溶化物の無い
荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物としては、ネ
ガ系としてサリチル酸,ナフトエ酸,ダイカルボン酸の
金属化合物、スルホン酸,カルボン酸を側鎖に持つ高分
子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合
物、カリークスアレーン等が利用でき、ポジ系として四
級アンモニウム塩,該四級アンモニウム塩を側鎖に有す
る高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化
合物等が好ましく用いられる。該荷電制御剤は樹脂10
0重量部に対し0.5〜10重量部が好ましい。しかし
ながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須ではな
く、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリア
との摩擦帯電を利用し、非磁性一成分ブレードコーティ
ング現像方法を用いた場合においてもブレード部材やス
リーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでトナ
ー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
は、重合開始剤として例えば、2,2’−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロ
ヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス
−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合
開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトン
ペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベン
ゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸
化物系重合開始剤が用いられる。該重合開始剤の添加量
は、目的とする重合度により変化するが一般的には単量
体に対し0.5〜20重量%添加され用いられる。重合
開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、十時間半
減期温度を参考に、単独又は混合し利用される。
移動剤,重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能で
ある。
剤として例えば無機系酸化物として、リン酸三カルシウ
ム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸
亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カル
シウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メ
タケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,
ベントナイト,シリカ,アルミナ,磁性体,フェライト
等が挙げられる。有機化合物としては、ポリビニルアル
コール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキ
シプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシ
メチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等を水相に
分散させて使用できる。これら分散剤は、重合性単量体
100重量部に対して0.2〜2.0重量部を使用する
ことが好ましい。
いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
るために、分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合物を
生成させることもできる。例えば、リン酸三カルシウム
の場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液
と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合法に
好ましい分散剤を得ることができる。
001〜0.1重量部の界面活性剤を併用してもよい。
具体的には市販のノニオン,アニオン,カチオン型の界
面活性剤が利用でき、例えば、ドデシルベンゼン硫酸ナ
トリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペンタデシル
硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,オレイン酸
ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステアリン酸カリ
ウム,オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
の如き製造方法によって具体的にトナーを製造すること
が可能である。本発明のチキソ性を示すような配合で単
量体中に本発明の着色剤及びサリチル酸誘導体を加えて
分散し、マスターバッチを製造する。
化点物質からなる離型剤、着色剤、荷電制御剤、重合開
始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分
散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体系
を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機または
ホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。
好ましくは単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズを有
するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後
は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ
粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合
温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設
定して重合を行うのが良い。また、重合反応後半に昇温
しても良く、更に、本発明のサリチル酸誘導体やトナー
定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性単量体、副
生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後
に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成し
たトナー粒子を洗浄・濾過により回収し、乾燥する。懸
濁重合法においては、通常単量体系100重量部に対し
て水300〜3000重量部を分散媒として使用するの
が好ましい。
する。
ナーの評価方法について述べる。
ついては、バーコーターによる塗工試験によって行っ
た。
い取り、スーパーアート紙(金藤180kg80*16
0)上部に直線上に塗布した後、ワイヤーバー(#1
0)を用いて均一にアート紙上に塗布し、乾燥させた後
の着色力を標準品と比較することによって調べた。
チの製造例7]の分散工程品(1回目:7−a)を用
い、この分散レベルを△として他のマスターバッチを評
価した。
いては、光学顕微鏡による目視試験で行った。すなわち
分散工程終了後、得られたマスターバッチ/トナー懸濁
液をスライドグラスに1〜2滴塗布したものを光学顕微
鏡BH2−UMA(オリンパス光学社製)を用い、倍率
200倍にて着色剤の分散状態を観察することによって
調べた。
べる。
よって測定できるが、本発明においては、コールターカ
ウンタを用いて測定を実施した。
タTA−IIあるいはコールターマルチサイザー(コー
ルター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウム
を用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、
ISOTON(コールター社製)が使用できる。
〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは
アルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、
更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電
解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、
前記測定装置により、アパーチャーとして100μmア
パーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定して体
積分布と個数分布を算出した。
重量基準の重量平均粒径(D 4)(各チャンネルの代表
値をチャンネル毎の代表値とする)、個数分布から求め
た4μm以下の微粉量(%)を求めた。
4μm,SF−1=230) サリチル酸誘導体(1) 20g サリチル酸金属化合物 0.4kg
る初期粘度2300mPa・s)を、分散容器内部にジ
ルコニア製ローターと中空構造が形成されたステーター
を具備し、直径0.1mmのジルコニアビーズが0.8
リットル充填されたミル容積1リットルの図1に示され
るようなメディヤ型分散機に、ローター回転数2500
rpm(周速7.9m/s),ミル内温度30〜38
℃,240分間、循環方式で分散し、粘度1400mP
a・s(TI値=5.9)にマスターバッチ(1−a)
を調製した。
目視検査を行ったがメデイヤの異常は認められなかっ
た。
後、7日間放置し、その後再び上記処方の各90%分を
供給し240分間、循環方式で分散したところ、2回目
のマスターバッチ(1−b)を得た。2回目の分散性
は、1回目のマスターバッチを標準品とした塗工試験に
よって判断したが、何ら遜色のない着色力のものであっ
た。なお、粘度は1150mPa・s(TI値=6.
0)となった。各マスターバッチの物性を表1に示す。
ッチの着色剤処方を下記に示すように変更したほかは全
て製造例1と同様の操作を行い、マスターバッチ(2−
a/b)を得た。
6μm,SF−1=120) サリチル酸誘導体(3) 20g
を表1に示す。
ッチの着色剤処方を下記に示すように変更したほかは全
て製造例1と同様の操作を行い、マスターバッチ(3−
a/b)を得た。
1μm,SF−1=340)
を表1に示す。
ッチの着色剤処方を下記に示すように変更したほかは全
て製造例1と同様の操作を行い、マスターバッチ(4−
a/b)を得た。
8μm,SF−1=200) 油溶性染料 0.8kg (C.I.Solvent Yellow162)
を表1に示す。
処方の中でメデイヤの処方を下記に示すように変更した
ほかは全てマスターバッチの製造例1と同様の操作を行
い、マスターバッチ(5−a/b)を得た。
0.8リットル
を表1に示す。
処方の中で撹拌の周速を6700rpm(周速21.2
m/s)に変更したほかは全てマスターバッチの製造例
1と同様の操作を行い、マスターバッチ(6−a/b)
を得た。
を表1に示す。
ッチの着色剤処方を下記に示すように変更したほかは全
て製造例1と同様の操作を行い、マスターバッチ(7−
a/b)を得た。
26μm,SF−1=420) 油溶性染料 1.2kg (C.I.Solvent Yellow162)
を表1に示す。
ッチの処方を下記に示すように変更したほかは全て製造
例1と同様の操作を行い、マスターバッチ(8−a/
b)を得た。
4μm,SF−1=230)
を表1に示す。
1M−Na3PO4水溶液451gを投入し60℃に加温
した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用い
て12,000rpmにて撹拌した。これに0.1M−
CaCl2水溶液67.7gを徐々に添加し、Ca3(P
O4)2を含む水系媒体を得た。
温しながらスターラーを用いて30分で分散液を調製し
た。
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)10g、及びジメチル2,2’−アゾビスイソブチ
レート1gを60℃で均一に溶解し、重合性単量体系を
調製した。
入し、60℃,N2雰囲気下において、TK式ホモミキ
サーにて10,000rpmで10分間撹拌し、重合性
単量体系を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつ
つ、60℃で3時間反応させた後、液温80℃とし、1
0時間反応させた。
O4)2を溶解させ、濾過、水洗、乾燥をして重合トナー
を得た。得られたトナーの粒径は重量平均径7.5μm
でシャープな粒度分布を有していた。また、DSC測定
による吸熱ピークトップ温度は70℃であった。
ー複写機CLC−700で画出しを行なった。
b)を用いてトナー化し、画出し評価を行なった。
は下記に述べる手段で行った。
ティングされたフェライトキャリア93重量部を混合
し、現像剤とする。
とし、上下ローラー材質をフッ素系とし、定着オイル塗
布機構を省くよう改造したキヤノン製フルカラー複写機
CLC700改造機にて、潜像を転写材上に転写し、画
像を得た。
度4の秤量99g/m2紙を用い、トナーのり量0.5
〜0.7mg/cm2の単色ベタ画像を得て、該画像を
光沢度10〜15となるよう定着温度を調整した。
ケールとカラーパッチを原稿とし、フルカラーコピー画
像でグレースケールがなるべく忠実に再現できるよう調
整し、単色コピーの最高濃度が1.1以上となるように
濃度調節した。
の方法2に準拠して行い、画像濃度は反射濃度計RD9
18(マクベス社製)で行った。
度の測定は画像濃度が1.0の画像を分光測色計X−R
ite SP−68(X−Rite製:観察条件=D6
5/2°)で測定した。
の処方の中で、マスターバッチを表1に示すように代え
た他は全て実施例1と同様の操作を行い、トナーを得
た。結果を表2に示す。
ポリエステルをスチレンアクリル樹脂(スチレン−M
A:Mn=56000,酸価2)に変更したほかは全て
実施例1と同様の操作を行い、トナーを得た。結果を表
2に示す。
ッチ調製工程の採用により、着色剤の分散性に優れ、か
つ、マスターバッチ間のばらつきが生じ難く、連続生産
において効率良く重合トナーを製造することができる。
る。
る。
る。
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも重合性単量体と着色剤とを混
合してマスターバッチを調製する工程と;該マスターバ
ッチを重合性単量体を少なくとも含有する混合物中に希
釈して単量体組成物を調製する工程と;該単量体組成物
を水系媒体中に分散し単量体組成物の粒子を調製する工
程と;得られた単量体組成物の粒子中の重合性単量体を
重合する工程とを有する重合トナー製造方法であって、 該マスターバッチを調製する際に、サリチル酸誘導体を
添加してマスターバッチのチキソトロピー値(TI値)
を3〜7に調整することを特徴とする重合トナーの製造
方法。 - 【請求項2】 該サリチル酸誘導体が、下記に示す構造
式を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記
載の重合トナーの製造方法。 【化1】 [R1,R2は、水素、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−
ブチル基、n−オクチル基から選ばれる官能基を示
す。] - 【請求項3】 該着色剤の一次粒子の形状が、形状係数
SF−1で150〜400である粒子を主体としている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の重合トナーの
製造方法。 - 【請求項4】 該着色剤が、ロジンまたはその変性樹脂
によって処理された着色剤であることを特徴とする請求
項1乃至3のいずれかに記載の重合トナーの製造方法。 - 【請求項5】 該希釈単量体組成物が、数平均分子量
(Mn)15000〜35000の重合体を含有してい
ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
重合トナーの製造方法。 - 【請求項6】 該分散工程がメディヤ型分散機を用い、
該単量体系の初期粘度を500mPa・s〜5000m
Pa・sの範囲に調整し、該調製液の分散後の粘度を初
期粘度の0.3倍以上、1倍未満の範囲に制御する工程
であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記
載の重合トナーの製造方法。 - 【請求項7】 前記メディヤ型分散機のメディヤの直径
が、0.1mm〜5mmの範囲である請求項6に記載の
重合トナーの製造方法。 - 【請求項8】 前記メディヤ型分散機のアジテーター先
端部の周速が3m/s〜20m/sの範囲である請求項
6又は7に記載の重合トナーの製造方法。
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