JP2000019261A - 掘削機による支持地盤の判定方法 - Google Patents
掘削機による支持地盤の判定方法Info
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Abstract
に、オーガロッドを地盤中に貫入させながら、振動セン
サの測定値が取込まれる。次に、振動センサの測定値か
ら暗振動データを減算した後に記憶する。s4では、深
度が設定された地層深度に到達したと判断されると、s
5が実行される。s5では、振動センサの測定値の平均
化処理が行われ、平均化処理されたf(t1)〜f(t
n)が記憶される。s6,7では、振動データのフーリ
エ変換が行われ、周波数スペクトラムデータF1(w)
〜Fn(w)が記憶され、スペクトラムデータの周波数
帯域毎の最大値が演算され、その平均値が求められる。
s8では、地層深度間で、周波数帯域毎の最大値の平均
値が大きく変化しているか否かが判断され、平均値が大
きく変化したと判断された場合には、変化があった地層
間の近傍に支持地盤層があると判定して、手順を終了す
る。
Description
持地盤の判定方法に関し、特に、掘削機の振動データを
取得して、その周波数解析を行い、この周波数解析に基
づいて支持地盤の位置を判定する方法に関するものであ
る。
杭や遮水壁などにおいては、支持力や遮水性を確保する
ため、地中の支持地盤の位置を把握する必要がある。こ
のような支持地盤の把握方法としては、予め、工事範囲
内の所定位置でボーリング調査を実施し、この調査結果
から作成された土質柱状図を基にして、工事範囲内の想
定地質図を作り、地層の変化や基礎の根入れ位置を決定
していた。
では、ボーリング調査の範囲が限られているので、支持
地盤の深度が急激に変化している場合などに不都合が起
こる。
事を行う場合に、5〜10Hzの周波数範囲内の振動の
大きさをを測定し、この振動の大きさの変化と、予め作
成しておいた土質柱状図とを対比することにより支持地
盤の位置を把握する方法が、特公平2−43846号公
報に開示されている。
支持地盤の把握ないしは確認方法には、以下に説明する
技術的な課題があった。
報に開示されている支持地盤の確認方法では、5〜10
Hzの周波数範囲内の振動の大きさをを測定し、この振
動の大きさの変化と、予め作成しておいた土質柱状図と
を対比することにより支持地盤の位置を把握する。
在していて、このような個所を掘削した際に、振動の大
きさが非常に大きくなって、支持地盤と誤認するなど正
確な支持地盤の位置を求めることが難しい。
てなされたものであって、その目的とするところは、よ
り正確に支持地盤の位置を確認することができる掘削機
による支持地盤の判定方法を提供することにある。
に、本発明は、掘削機に取付けた振動センサの掘削深度
に対応した振動データを周波数スペクトラムデータに変
換して支持地盤の位置を判定する方法において、前記周
波数スペクトラムデータの周波数帯域毎の最大値の平均
値を求め、この平均値の変化から前記支持地盤の位置を
求めるようにした。このように構成した支持地盤の判定
方法によれば、周波数スペクトラムデータの周波数帯域
毎の最大値の平均値を求め、この平均値の変化から支持
地盤の位置を求めるので、単に、振動の大きさを測定し
て支持地盤を確認する場合のように、大礫に遭遇したと
きのような特異な測定値の影響が少なくなって、より正
確な判断が行える。前記平均値は、前記周波数帯域毎の
最大値を複数求めた後に、新たな最大値を求める度に旧
い最大値を除去して、複数の前後測定値の平均値を順次
求める移動平均値とすることができる。この構成を採用
すると、複数の周波数帯域毎の最大値を求めた後に、順
次移動平均値を求めると、掘削機による掘削とリアルタ
イムに支持地盤を判定,確認することができる。前記振
動センサは、前記掘削機のロッドに取付けられた加速度
センサ,前記ロッドを支持するリーダーに取付けられた
加速度センサ,前記掘削機の近傍の地表上に設置された
音響センサのいずれか1つから選択することができる。
この構成の場合には、特に、ロッドを支持するリーダー
に取付けられた加速度センサまたは掘削機の近傍の地表
上に設置された音響センサを選択すると、装置の構成が
簡単になる。前記周波数帯域は、前記ロッドの固有周波
数以下であって、200Hz以下の低周波数帯に複数設
定することができる。このような周波数帯域に設定する
と、掘削機の固有振動数の影響を排除することができる
とともに、複数の周波数帯域で支持地盤を判定するの
で、より一層確実に支持地盤の位置を確認することがで
きる。
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1か
ら図3は、本発明にかかる掘削機による支持地盤の判定
方法の一実施例を示している。
イルセメント連続壁工法(SMW工法)に使用されるも
のであって、オーガロッド12を備えている。オーガロ
ッド12は、先端に掘削ビットが設けられるとともに、
その外周面には、オーガスクリュー14が上下方向に間
隔をおいて間欠的に突設されている。
る方向に、複数本が直列状に配置されていて、隣接する
オーガロッド12間において、平面的にみて、オーガス
クリュー14の回転半径が一部重複するように配置され
ている。
って硬化材(セメントミルクなど)の供給通路が形成さ
れるとともに、側面には、硬化材の噴射口が開口形成さ
れている(図示省略)。
転駆動部16により支持されている。回転駆動部16
は、リーダー18に上下移動自在に支持されており、回
転駆動部16は、図外の上下移動装置により、リーダー
18に沿って上下移動させられる。
の一端に、伸縮ジャッキ22を介して垂設状態になるよ
うに支持されている。
ド12の先端位置の貫入深度を検出する深度センサ24
が配置されている。この深度センサ24は、例えば、ロ
ータリーエンコーダ式のものであって、その設置箇所
は、図示の場所に限ることはない。
動センサ26が設置されている。この振動センサ26
は、3次元方向(鉛直,水平,周方向)の振動が測定で
きる加速度センサから構成され、図2に示すように、オ
ーガロッド12の側面に設けられた凹部に嵌着固定され
ている。
オーガロッド12の上端側に限ることはなく、例えば、
図1に示したように、リーダー18の底部に設置するこ
ともできる。
8、例えば、マイクロフォンを用いる場合には、図1に
示すように、オーガロッド12の掘削孔の近傍に設置し
てもよい。
18の底部に加速度センサを取付けた場合や、掘削機1
0の近傍の地表上に音響センサ28を設置すると、オー
ガロッド12の上端に振動センサ26を設けた場合に必
要になる無線設備が不要になり、装置の構成が簡単にな
るという利点がある。
26には、送信機30が接続されている。一方、走行車
20側には、振動センサ26の検出信号を受信して、受
信した検出信号を増幅して送出する無線中継機32が設
置されている。また、この走行車20から離れた場所に
は、演算制御器34が設置されている。
を示すように、受信アンテナ32aと、送信アンテナ3
2bと、装置本体32c内に内蔵された増幅回路などを
備えており、振動センサ26で検出した信号を遠距離ま
でより確実に伝達するために設けているが、正確な検出
信号が演算制御部34に直接伝達できる場合には、必ず
しも必要としない。
ンピュータを主構成とするものであって、受信アンテナ
34aと、装置本体34bとを備えている。装置本体3
4b内には、受信アンテナ34aに接続された受信部3
4cと、受信部34cに接続されたA/D変換器34d
と、CPU34eと、メモリ34fおよびディスプレイ
34gとが設けられている。
れ、無線中継機32から送出される振動信号を、受信ア
ンテナ34aを介して受信する。A/D変換器34d
は、受信部34cで受信された振動信号と、深度センサ
24から送出される深度信号とをデジタル信号に変換し
て、CPU34eに送出する。
送出される振動信号,深度信号に基づいて、予めメモリ
34fに格納されている手順に従って、地盤中の支持地
盤位置を判定する。ディスプレイ34gは、CPU34
eで判断した結果などを表示する。
行う際の実行手順の一例が示されている。同図に示す手
順がスタートすると、まず、ステップs1で初期設定が
行われる。
調査により、地質柱状図を作成し、この地質柱状図か
ら、各地層1〜nに対応した地層深度H1〜Hnを設定し
たり、あるいは、振動センサ26による振動測定のサン
プリング周期を入力する。
層1〜nと地層深度H1〜Hnとの関係を示している。
よりオーガロッド12を回転させながら地盤中に貫入
し、この操作を継続しながら、振動および深度センサ2
6,24の測定値が取込まれて、メモリ34gに記憶さ
れる(ステップs2)。
測定値が設定された地層深度H1〜Hnに到達したか否か
が判断され、深度が到達していないと判断された場合に
は、ステップs1に戻り同様な処理が継続される。
Hnに到達したと判断されると、ステップs5が実行さ
れる。ステップs5では、設定された地層深度H1〜Hn
内で得られた振動センサ26の測定値の平均化処理が行
われ、平均化処理して得られたn個の時系列データが振
動データf(t1)〜f(tn)としてメモリ34fに
記憶される。
め、オーガロッド12の空転状態で測定された暗振動デ
ータを各測定値から減算する処理や、明らかに誤データ
であると思われるものを除去することなどである。
の個数は、設定したサンプリング周期,各地層1〜nの
地層深度H1〜Hnおよびオーガロッド12の貫入速度か
ら決まる。
1)〜f(tn)の波形図を図6に示している。得られ
た各振動データf(t1)〜f(tn)は、横軸が時間
であって、縦軸が振動の大きさとなっている。
f(t1)〜f(tn)をそれぞれフーリエ変換する処
理が行われ、フーリエ変換によって得られたn個の周波
数スペクトラムデータF1(w)〜Fn(w)がメモリ
34fに記憶され、ステップs7に移行する。
タF1(w)〜Fn(w)の波形図を図7に示してい
る。得られた周波数スペクトラムデータF1(w)〜F
n(w)は、横軸が周波数であり、縦軸が振動の大きさ
に対応している。
ータF1(w)〜Fn(w)の複数の周波数帯域b1〜
bn毎の最大値Fmaxが演算され、各周波数帯域b1〜
bn毎に最大値Fmaxの平均値Fmaxavが求められて記憶
される。
は、例えば、2〜5Hz,5〜20Hz,20〜40H
zと行った、オーガロッド12の固有振動数よりも低い
低周波数に設定する。
H1〜Hn間で、周波数帯域毎の最大値Fmaxの平均値F
maxavが大きく変化しているか否かが判断され、大きく
変化していなければ、ステップs2に戻り、測定を継続
する。
大きく変化したと判断された場合には、変化があった地
層間の近傍に支持地盤層があると判定して、手順を終了
する。
定方法を実施工に適用した場合の測定結果を示してい
る。この実施工では、予め行われたボーリング調査で作
成した図9に示す地質柱状図において、下方から知念砂
岩,砂質石灰岩,石灰藻球石灰岩,有孔虫石灰岩を対象
として支持地盤を判定し、3つの掘削孔でそれぞれ測定
を行った。
設置し、無線システムを使用せず、振動センサ26を直
接A/D変換器34Dに接続した。図8に示したグラフ
が、各地層での周波数帯域(2〜5Hz,5〜20H
z,20〜40Hz)毎の最大値Fmaxの平均値Fmaxav
である。
の平均値Fmaxavは、どの周波数帯域においても、砂質
石灰岩と知念砂岩との間で大きく変化しており、各地層
での周波数帯域(2〜5Hz,5〜20Hz,20〜4
0Hz)毎の最大値Fmaxの平均値Fmaxav変化を求める
ことにより、支持地盤の判定が行えることが判る。な
お、この知念砂岩は、当業者間では、硬い地盤として知
られている。
定方法によれば、周波数スペクトラムデータF1(w)
〜Fn(w)の周波数帯域毎の最大値Fmaxの平均値F
maxavを求め、この平均値Fmaxavの変化から支持地盤の
位置を求めるので、単に、振動の大きさを測定して支持
地盤を確認する場合のように、大礫に遭遇した場合のよ
うな特異な測定値の影響が非常に少なくなって、正確な
判断が行える。
において、別の判定方法を行った場合の測定結果のグラ
フである。この判定方法は、図4に示した手順におい
て、平均値Fmaxavを求めるステップs7が以下のよう
に変更される。
クトラムデータF1(w)〜Fn(w)の周波数帯域毎
の最大値Fmaxを演算した後に、その平均値Fmaxav求め
たが、この判定方法では、周波数帯域毎の最大値Fmax
を複数求めた後に、複数の前後最大値Fmaxの平均値を
順次求める移動平均値とし、この移動平均値を比較し
て、その変化が大きい個所を支持地盤であると判断す
る。
において、周波数帯域b1で3個の最大値Fmax1〜3
が求められた場合に、まずその平均値を求めるととも
に、次の最大値Fmax4が求められると、最も旧い最大
値Fmax1を除去して、残りの最大値Fmax2〜4の平均
値を求め、その後は、新たな最大値が求められる度に旧
いデータを除いて新たなデータを加えた平均値を順次求
める。
を順次比較することにより、その変化が大きい個所を支
持地盤であると判断する。図10おいて、移動平均値
が、図8と同様に、どの周波数帯域においても、砂質石
灰岩と知念砂岩との間で大きく変化しており、支持地盤
の判定が行えることが判る。
maxを複数求めた後に、新たな最大値を求める度に旧い
最大値を除去して、複数の前後最大値Fmaxの平均値
を、順次求める移動平均値を求め、この移動平均値の変
化により支持地盤の反対を行うと、掘削機10による掘
削とリアルタイムに支持地盤を判定,確認することがで
きる。
の個数は、3に限ることはなく、複数であればその数は
問わない。
本発明にかかる掘削機による支持地盤の判定方法によれ
ば、従来の判定方法よりもより正確に支持地盤の位置を
確認することができる。
る掘削機の全体図である。
図と側面図である。
御系のブロック図である。
すフローチャート図である。
説明図である。
である。
エ変換後の波形図である。
定結果のグラフである。
た場合の測定結果のグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 掘削機に取付けた振動センサの掘削深度
に対応した振動データを周波数スペクトラムデータに変
換して支持地盤の位置を判定する方法において、 前記周波数スペクトラムデータの周波数帯域毎の最大値
の平均値を求め、この平均値の変化から前記支持地盤の
位置を求めることを特徴とする掘削機による支持地盤の
判定方法。 - 【請求項2】 前記平均値は、前記周波数帯域毎の最大
値を複数求めた後に、新たな最大値を求める度に旧い最
大値を除去して、複数の前後測定値の平均値を順次求め
る移動平均値とすることを特徴とする請求項1記載の掘
削機による支持地盤の判定方法。 - 【請求項3】 前記振動センサは、前記掘削機のロッド
に取付けられた加速度センサ,前記ロッドを支持するリ
ーダーに取付けられた加速度センサ,前記掘削機の近傍
の地表上に設置された音響センサのいずれか1つから選
択されることを特徴とする請求項1または2記載の掘削
機による支持地盤の判定方法。 - 【請求項4】 前記周波数帯域は、前記ロッドの固有周
波数以下であって、200Hz以下の低周波数帯に複数
設定することを特徴とする請求項3記載の掘削機による
支持地盤の判定方法。
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- 1998-07-03 JP JP18874598A patent/JP3405207B2/ja not_active Expired - Fee Related
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