JP2018112011A - 支持層到達判定方法及び判定支援システム - Google Patents
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Abstract
Description
・上記支持層到達判定方法において、地表から少なくとも前記支持層までの地質に対応させた周波数分析結果に基づいて設定した基準値と、前記掘削時の前記周波数分析結果との比較により、前記支持層への到達を判定することが好ましい。これにより、地質に対応させた周波数分析結果に基づいて、削孔の支持層への到達を、的確に判定することができる。
図1(a)には、建物の杭を設置する杭孔h0を掘削する掘削装置としての掘削機10を示している。掘削機10は、ベースマシン11、マスト14、及びオーガマシン16を備えている。ベースマシン11は、クローラ12を含む下部走行体と、操作室13を含む上部旋回体とを備えている。
流量計測器22は、掘削水供給装置から供給した掘削水の注入流量を計測する。
電流計測器23は、オーガマシン16の駆動モータの負荷電流を計測する。
振動計測器24は、振動計測部として機能し、取付場所における振動を測定する。本実施形態では、振動計測器24は、操作室13内、操作室13の屋根や操作室13内の操作レバーに取り付けられる。この振動計測器24は、上下方向の振動と水平方向の振動を計測する。
表示部26は、操作室13内に配置されるディスプレイ等を備え、各種データを表示する。
測定値管理部312は、記録部として機能し、各計測器(21〜24)から取得した計測値をメモリに蓄積し、所定時間毎の計測値を評価して、評価結果を出力する。具体的には、測定値管理部312は、実際に掘り進んだ時間帯(削孔時間帯)における電流値及び振動特性値を特定する。掘削ヘッド18は、固い地層等においては、掘り下げる直前に一旦、引き揚げられることがある。このため、掘削ヘッド18の実際の削孔深度は、図4(a)に示すように、経過時間に従って削孔深度が単調に増加するとは限らない。そこで、測定値管理部312は、掘削ヘッド18の引き揚げや停止の期間(図4(b)の網掛けの時間帯)を全体の作業時間から削除し、削孔のために実質的に用いられた削孔時間帯の計測値を特定する。測定値管理部312は、特定した削孔時間帯における計測値を連結して、図4(c)に示すグラフを生成する。
出力管理部314は、出力部として機能し、掘削時における各計測値や、算出した深度に応じた測定値を記載したグラフ等を、表示部26に表示する。
ここでは、図5(a)に示す柱状図351及び深度−N値グラフ352が記録される。
図5(b)に示すように、深度−積分電流値グラフ365は、削孔深度を縦軸に、積分電流値を横軸にしたグラフである。
まず、図3に示すように、掘削を行なう前に、ボーリング調査工程を実行する。このボーリング調査工程においては、公知のように、工事現場の敷地において、地質調査を行なう。この地質調査の際に取得した深度に応じた土試料の種類に応じて柱状図を生成する。また、予め定めた所定深度毎のN値を取得し、深度−N値グラフを生成する。
その後、各杭孔の掘削工程を行なう。この場合、判定基準グラフ355を生成する先行掘削工程と、生成した判定基準グラフ355を用いて支持層到達を判定する後続掘削工程とがある。先行掘削工程においては、ボーリング調査を行なった地点の近傍の杭孔を掘削する。以下では、まず、先行掘削工程について説明し、その後に、後続掘削工程について説明する。
この先行掘削処理において、削孔管理システム20のコンピュータ端末30は、オーガマシン16の駆動モータの回転を開始し、掘削ヘッド18を地中に挿入させて削孔を開始する。
ここで、掘削ヘッド18の引き抜きに応じた上昇を検知した場合、コンピュータ端末30の制御部31は、判定基準グラフの登録処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部31の基準登録部311は、掘削状況情報記憶部36に登録した各グラフ(361,365〜367)を、判定基準グラフ355の各グラフ(R1,R5〜R7)として、判定基準情報記憶部35に記録する。
次に、判定基準グラフ355を用いて支持層到達を判定する後続掘削工程について説明する。
更に、出力管理部314は、この出力画面において、判定基準情報350の判定基準グラフ355の各グラフ(R1,R5〜R7)を、各グラフ(361,365〜367)に対応させるように表示する。
次に、図4(d)を用いて、上述した計測値の評価処理(ステップS2−3)の詳細について説明する。
(1)本実施形態では、削孔管理システム20の制御部31は、削孔深度に応じた経過時間に関する深度−経過時間グラフ361、深度−水平方向振動解析グラフ366及び深度−上下方向振動解析グラフ367を、表示部26のディスプレイに表示する。これにより、上下方向の振動や水平方向の振動の特性に基づいて、削孔の支持層への到達を判定することができる。
・上記実施形態においては、削孔管理システム20の制御部31は、深度−経過時間グラフ361、深度−水平方向振動解析グラフ366、深度−上下方向振動解析グラフ367を、表示部26のディスプレイに出力する。掘削機10の操作者は、各振動解析グラフ(366,367)における、削孔深度に応じた振動の周波数分析結果の変化に基づいて、削孔の支持層への到達を判定した。この場合、コンピュータ端末30の制御部31が、深度−水平方向振動解析グラフ366、深度−上下方向振動解析グラフ367を用いて、支持層に到達したことを判定してもよい。具体的には、制御部31は、判定基準グラフ355に記録した深度−水平方向振動解析基準グラフR6及び深度−上下方向振動解析基準グラフR7と、深度−水平方向振動解析グラフ366及び深度−上下方向振動解析グラフ367とをそれぞれ比較する。比較した結果、基準グラフ(R6,R7)の支持層における周波数分析結果と、各グラフ(366,367)の周波数分析結果が、予め定めた所定範囲内で一致する場合には、支持層に到達したと判定する。
・上記実施形態においては、振動計測器24を、操作室13内、操作室13の屋根や操作室13内の操作レバーに取り付けた。振動計測器24の取付位置は、掘削に応じた振動を検出できる箇所であれば、場所は限定されるものではなく、例えば、掘削ロッド17等であってもよい。
Claims (6)
- 杭孔について杭の支持層への到達を判定する支持層到達判定方法であって、
杭孔の掘削装置に取り付けた振動計測器において、掘削時の振動を計測し、
前記振動の周波数分析を行なった周波数分析結果を、掘削時の前記杭孔の深さと関連付け、
前記周波数分析結果に基づいて、前記支持層への到達を判定することを特徴とする支持層到達判定方法。 - 地表から少なくとも前記支持層までの地質と、前記掘削時の前記周波数分析結果との比較により、前記支持層への到達を判定することを特徴とする請求項1に記載の支持層到達判定方法。
- 地表から少なくとも前記支持層までの地質に対応させた周波数分析結果についての基準値と、前記掘削時の前記周波数分析結果との比較により、前記支持層への到達を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の支持層到達判定方法。
- 前記周波数分析として、水平方向の周波数分析と鉛直方向の周波数分析とを用い、
前記支持層への到達を、判定可能な方向の周波数分析を用いることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の支持層到達判定方法。 - 前記杭孔の掘削時に取得した電流値を更に用いて、前記支持層への到達を判定することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の支持層到達判定方法。
- 杭孔について杭の支持層への到達の判定を支援するための判定支援システムであって、
杭孔の掘削装置に取り付けて振動を計測する振動計測部と、
前記振動の周波数分析を行なった周波数分析結果を、掘削時の前記杭孔の深さと関連付けて計測情報記憶部に記録する記録部と、
前記計測情報記憶部に記録された周波数分析結果を出力する出力部とを備えることを特徴とする判定支援システム。
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