JP2019031839A - 支持層到達判定方法及び判定支援システム - Google Patents

支持層到達判定方法及び判定支援システム Download PDF

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Abstract

【課題】削孔の支持層への到達を判定することができる支持層到達判定方法及び判定支援システムを提供する。【解決手段】削孔管理システム20の制御部31は、表示部26のディスプレイに、深度−経過時間グラフ、深度−削孔速度グラフ、深度−積分電流値グラフ、深度−振動解析グラフ、削孔速度の判断指標値グラフ、振動の判断指標値グラフを表示する表示領域を含む出力画面を表示する。制御部31は、削孔速度(又は振動の大きさ)の第1統計値である短時間平均(STA)を、削孔速度(又は振動の大きさ)の第2統計値である長時間平均(LTA)で除算した値を、削孔速度及び振動の判断指標値として算出する。制御部31は、削孔時間帯における削孔深度を、深度−経過時間グラフに追加し、削孔深度に関連付けた削孔速度、振動特性値、削孔速度の判断指標値、振動の判断指標値を、それぞれ、各グラフに追加する。【選択図】図1

Description

本発明は、杭を設置する杭孔の支持層到達を判定する支持層到達判定方法及び判定支援システムに関する。
構造物を建設する場合、複数の杭を支持層に打ち込み、杭を介して、支持層において構造物の荷重を支える工法がある。このため、杭を挿入する杭孔を支持層にまで必ず到達させる。しかし、掘削工法の制約上、支持層への到達確認は、経験による主観的判断に依存することが多く、客観的な判定が難しい。
通常、構造物を建設する前に、支持層の深さ(位置)等を特定するための地盤調査が行なわれている。そして、地盤調査における標準貫入試験によって、地盤の固さを示す指標のN値を取得する。
しかし、構造物を建設する現場全体において、地質構造が同じとは限らない。また、地盤調査には費用や手間がかかるため、すべての杭孔位置で地盤調査を行なうことは難しい。また、取得したN値は、同じ値であっても地質が異なる場合がある。そのため、地盤調査に基づく柱状図及びN値を把握しても、各杭の杭孔の支持層への到達の判定は難しかった。
そこで、従来、掘削時の地盤の固さに応じた抵抗値(削孔トルクを出力するための電流値)を削孔深度毎に積分した積分電流値を用いて、杭孔の支持層到達を判定する技術が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1においては、地盤を削孔する掘削機のオーガを駆動するオーガ駆動用モータの掘削時における電流値を検出し、オーガの上下方向移動距離を検出する。そして、掘削機による掘削開始と同時にオーガの電流データと掘削深度の測定を開始し、これらと、予めボーリング調査して得たN値を同一画面に表示する。
特開平5−287721号公報
上述した特許文献1においても、地質構造によっては、支持層到達の判定は難しい。例えば、N値が高い泥岩の上に、N値が高い細砂層が積層していることがある。ここで、泥岩を支持層として用いる場合にも、上層の細砂層において、N値や積層電流値が高く検出され、支持層までの削孔を誤判定する可能性がある。
なお、本出願人は、杭孔の掘削時の掘削速度についての速度指標値や掘削時の振動の周波数分析を用いて判定する方法を発明し、特願2017−003676及び特願2017−003677を出願している。
・上記課題を解決するための支持層到達判定方法は、杭孔において杭の支持層への到達を判定する支持層到達判定方法であって、前記杭孔の掘削時の地盤の固さに関する値を取得し、前記固さに関する値を、前記掘削時の前記杭孔の深さと関連付け、前記固さに関する値において、計算対象深さの第1区間における第1統計値と、前記第1区間に隣接又は前記第1区間を包含し、前記第1区間と異なる前記第1区間の長さ以上の第2区間における第2統計値とを算出し、前記第1統計値と前記第2統計値との比較に基づいて判断指標値を算出し、前記判断指標値に基づいて、前記支持層への到達を判定する。
本発明によれば、杭孔の支持層到達を、効率的に判断することができる。
第1の実施形態における杭孔を掘削する掘削装置の説明図であって、(a)は掘削装置の概略正面図、(b)は削孔管理システムの構成を示す構成図。 第1の実施形態の各記憶部に記憶されたデータの構成を説明する説明図であって、(a)は判定基準情報記憶部、(b)は掘削状況情報記憶部。 第1の実施形態の処理工程の処理手順を説明する流れ図。 第1の実施形態における計測値の評価処理を説明する説明図であって、(a)は計測値グラフ、(b)は削孔時間帯を抽出したグラフ、(c)は削孔時間帯の計測値を連結したグラフ、(d)は処理手順の流れ図。 第1の実施形態における判断指標値算出処理を説明する説明図であって、(a)は判断指標値の算出方法の説明図、(b)は処理手順の流れ図。 第1の実施形態におけるグラフの説明図であり、(a)は柱状図と深度に応じたN値、(b)は深度−積分電流値グラフ、(c)は深度−削孔速度グラフ、(d)は削孔速度の判断指標値グラフを示す。 第1の実施形態におけるグラフの説明図であり、(a)は柱状図と深度に応じたN値、(b)は深度−積分電流値グラフ、(c)は深度−振動解析グラフ、(d)は振動の判断指標値グラフを示す。 第1の実施形態における第2区間の設定を説明する説明図であって、(a)は第2区間の長さを1mとした場合の判断指標値、(b)は第2区間の長さを2mとした場合の判断指標値、(c)は第2区間の長さを5mとした場合の判断指標値を示す。 第2の実施形態における判断指標値算出処理を説明する説明図であって、(a)はt検定の確率、(b)はt検定の確率の対数値、(c)はt検定の確率の逆数値、(d)はt検定の逆数の対数値、(e)は第1統計値と第2統計値との大小関係に応じた正負の符号を付したt検定の逆数の対数値である。 第2の実施形態における判断指標値算出処理の処理手順の流れ図。 第2の実施形態におけるグラフの説明図であり、(a)は柱状図と深度に応じたN値、(b)は深度−削孔速度グラフ、(c)はt検定による削孔速度の判断指標値グラフ、(d)は第1実施形態の除算における削孔速度の判断指標値グラフを示す。 第2の実施形態におけるグラフの説明図であり、(a)は柱状図と深度に応じたN値、(b)は深度−振動解析グラフ、(c)はt検定による振動の判断指標値グラフ、(d)は第1実施形態の除算による振動の判断指標値グラフを示す。 変形例における第2区間の設定長に応じた判断指標値を説明する図であって、(a)は第2区間を小さくした場合、(b)は第2区間を大きくした場合、(c)は第2区間を地上から計算対象深さまでの範囲とした場合を示す。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図8を用いて、支持層到達判定方法及び判定支援システムを具体化した第1の実施形態を説明する。本実施形態では、杭孔の掘削時の地盤の固さに関する値(固さ情報)として、削孔速度についての速度指標値及び振動の周波数分析値を用いる。更に、削孔速度についての速度指標値として、経過時間に応じた削孔速度(1分間の平均掘削深さ)を用いる。本実施形態では、掘削中に計測器から取得した削孔速度及び振動の判断指標値と、判定基準を作成するための先行掘削において取得した判断指標値(判定基準値)とを用いて、掘削中の削孔の支持層への到達を判定する。
図1(a)には、建物の杭を設置する杭孔h0を掘削する掘削装置としての掘削機10を示している。掘削機10は、ベースマシン11、マスト14、及びオーガマシン16を備えている。ベースマシン11は、クローラ12を含む下部走行体と、操作室13を含む上部旋回体とを備えている。
マスト14は、ベースマシン11に立設されている。マスト14内には、深度・速度計計測用のワイヤが設けられている。マスト14には、昇降可能にオーガマシン16が取り付けられている。オーガマシン16は、ボックス内に収容された駆動モータと、この駆動モータで回転駆動される掘削ロッド17とを備えている。掘削ロッド17の先端(下端)には、掘削ヘッド18が取り付けられている。掘削ヘッド18は、揺動する一対(2つ)の掘削腕の先端に掘削刃が形成されている。なお、掘削ヘッド18の昇降は、操作室13の操作者により制御される。
また、掘削機10には、掘削ヘッド18に掘削水を供給する掘削水供給装置(図示せず)が連結されている。この掘削水の水量は、掘削状況に応じて、操作室13の操作者により調整される。
図1(b)に示すように、掘削機10は、削孔管理システム20を備える。この削孔管理システム20は、コンピュータ端末30、削孔深度計測器21、流量計測器22、電流計測器23、振動計測器24、入力部25及び表示部26を備えている。各計測器(21〜24)は、常時、計測を行ない、計測値をコンピュータ端末30に送信する。ここで、削孔深度計測器21が、速度指標値を計測する計測部として機能する。
削孔深度計測器21は、マスト14内のワイヤの繰り出し量を計測し、掘削ヘッド18の位置に応じた削孔深度(深さ)を計測する。
流量計測器22は、掘削水供給装置から供給した掘削水の注入流量を計測する。
電流計測器23は、オーガマシン16の駆動モータの負荷電流を計測する。
振動計測器24は、振動計測部として機能し、取付場所における振動を測定する。本実施形態では、振動計測器24は、操作室13内、操作室13の屋根や操作室13内の操作レバーに取り付けられる。この振動計測器24は、上下方向の振動と水平方向の振動を計測する。
入力部25は、操作室13内に配置されるキーボードやポインティングデバイス等を備え、各種データをコンピュータ端末30に入力するために用いる。
表示部26は、操作室13内に配置されるディスプレイ等を備え、各種データを表示する。
コンピュータ端末30は、各計測器(21〜24)からの各計測値データを取得する。コンピュータ端末30は、制御部31、判定基準情報記憶部35、計測情報記憶部としての掘削状況情報記憶部36を備えている。
制御部31は、制御手段(CPU、RAM、ROM等)を備え、後述する処理(基準登録段階、測定値管理段階、振動解析段階、判断指標値算出段階、出力管理段階等の各処理)を行なう。そのために、メモリに記憶された削孔管理プログラムを実行することにより、制御部31は、基準登録部311、測定値管理部312、振動解析部313、判断指標値算出部314及び出力管理部315として機能する。
基準登録部311は、判定基準情報を判定基準情報記憶部35に登録する処理を実行する。
測定値管理部312は、記録部として機能し、各計測器(21〜24)から取得した計測値をメモリに蓄積し、所定時間毎の計測値を評価して、評価結果を特定する。具体的には、測定値管理部312は、実際に掘り進んだ時間帯(削孔時間帯)における速度指標値、電流値及び振動特性値を特定する。掘削ヘッド18は、固い地層等においては、掘り下げる直前に一旦、引き揚げられることがある。このため、掘削ヘッド18の実際の削孔深度は、図4(a)に示すように、経過時間に従って削孔深度が単調に増加するとは限らない。そこで、測定値管理部312は、掘削ヘッド18の引き揚げや停止の期間(図4(b)の網掛けの時間帯)を全体の作業時間から削除し、削孔のために実質的に用いられた削孔時間帯の計測値を特定する。測定値管理部312は、特定した削孔時間帯における計測値を連結して、図4(c)に示すグラフを生成する。
振動解析部313は、振動計測器24で計測した振動の周波数分析を行なうことにより、振動特性の解析処理を実行する。本実施形態では、振動解析部313は、測定した水平方向及び上下方向の振動の周波数帯毎に、振動の大きさ(例えば、最大振幅や最大加速度等)を特定する。そして、振動解析部313は、これら水平方向及び上下方向の全周波数の振動の大きさの平均を算出する。更に、振動解析部313は、振動の大きさをグラフにおいて濃度で表示するために、濃度特定テーブルを記憶している。
判断指標値算出部314は、削孔速度及び振動の判断指標値を算出する処理を実行する。本実施形態では、判断指標値として、削孔速度(又は振動の大きさ)の第1統計値(STA:短時間平均)を、削孔速度(又は振動の大きさ)の第2統計値(LTA:長時間平均)で除算した値を用いる。ここで、図5(a)に示すように、短時間平均及び長時間平均は、第1区間Δd及び第2区間ΔDにおける平均値である。第1区間Δd、第2区間ΔDは、杭孔において、それぞれ予め定められた距離の区間である。第2区間ΔDは、第1区間Δdよりも長く(大きく)しておく。そして、第1区間Δdと第2区間ΔDとを隣接して設定する。本実施形態では、深さが深くなる方向を正とし、第1区間Δdを、計算対象深さd以上の範囲(計算対象深さdが第1区間Δdの最小値)、第2区間ΔDを、計算対象深さd以下の範囲(計算対象深さdが第2区間ΔDの最大値)に設定する。ここでは、第1区間Δdは、計算対象深さdから「d+0.5m」までの範囲、第2区間ΔDは、計算対象深さdから「d−2m」までの範囲を用いる。更に、計算対象深さdは、判断指標値を算出している対象の深さ(位置)であって、本実施形態では、10cm幅(ピッチ)に設定する。第2区間ΔDの範囲(長さ)の決定方法については後述する。
なお、本実施形態では、振動の判断指標値として、第1区間Δd及び第2区間ΔDにおける全周波数の振動の大きさを用いて算出する。
出力管理部315は、出力部として機能し、掘削時における各計測値や、算出した深度に応じた計測値を記載したグラフ等を、表示部26に表示する。
図2(a)に示すように、判定基準情報記憶部35は、支持層への到達を判定するために用いる判定基準情報350を記憶する。本実施形態では、この判定基準情報350には、現場識別子に関連付けて、柱状図351、深度−N値グラフ352及び判定基準グラフ355が含まれる。
柱状図351は、杭孔を掘削する工事現場において、ボーリング調査において取得した土試料に基づいて作成される。深度−N値グラフ352は、このボーリング調査において取得した標準貫入試験データに基づいて作成される。
ここでは、図6(a)及び図7(a)に示す柱状図351及び深度−N値グラフ352が記録される。
判定基準グラフ355は、杭孔が支持層に到達したか否かを判定する際に用いる計測値の基準値を、深度に対応させて示したグラフである。この判定基準グラフ355は、この現場識別子によって特定される現場において、ボーリング調査の近傍で先行して行なわれる先行掘削工程(例えば、最初の杭孔の掘削工程)において生成されて登録される。判定基準グラフ355には、深度−経過時間基準グラフR1、深度−削孔速度基準グラフR2、深度−積分電流値基準グラフR5、深度−振動解析基準グラフR6、削孔速度の判断指標基準グラフR12,振動の判断指標基準グラフR16が含まれる。各基準グラフ(R1,R2,R5,R6,R12,R16)は、対応する後述するグラフ(361,362,365,366,372,376)の変化の基準として用いられる。
図2(b)に示すように、掘削状況情報記憶部36は、杭孔の掘削状況に関する掘削状況情報360が記憶される。この掘削状況情報360には、現場識別子及び杭番号に関連付けて、深度−経過時間グラフ361、深度−削孔速度グラフ362、深度−積分電流値グラフ365、深度−振動解析グラフ366、削孔速度の判断指標値グラフ372、振動の判断指標値グラフ376が含まれる。これらグラフ(361,362,365,366,372,376)の各計測値は、後述する測定値管理処理において、掘削中に取得する度に追加記録される。
図4(c)に示すように、深度−経過時間グラフ361は、掘削深さ(削孔深度)を縦軸に、経過時間(削孔時間)を横軸にしたグラフである。
図6(c)に示すように、深度−削孔速度グラフ362は、削孔深度を縦軸に、削孔速度を横軸にしたグラフである。この深度−削孔速度グラフ362は、一定掘削範囲(例えば、深さ30cm毎)を、この一定掘削範囲の削孔に要した時間で除算することにより算出される。
図6(b)及び図7(b)に示すように、深度−積分電流値グラフ365は、削孔深度を縦軸に、積分電流値を横軸にしたグラフである。
図7(c)に示すように、深度−振動解析グラフ366は、削孔深度に応じた振動特性値に関するグラフである。この深度−振動解析グラフ366は、削孔深度を縦軸に、周波数を横軸に用い、各周波数の振動の大きさに応じた濃度で表される。本実施形態では、水平方向の振動の大きさ及び上下方向の振動の大きさの平均値を濃度で示す。
図6(d)に示すように、削孔速度の判断指標値グラフ372は、削孔深度(深さ)を縦軸に、削孔速度の判断指標値を横軸にしたグラフである。
図7(d)に示すように、振動の判断指標値グラフ376は、削孔深度(深さ)を縦軸に、振動の判断指標値を横軸にしたグラフである。
〔第2区間ΔDの長さの決定方法〕
次に、図8を用いて、第2区間ΔDの長さの決定方法について説明する。ここでは、支持層や地層境界に到達したかの判定に用いる判断指標値が、支持層や地層境界に対応する深さにおいて、他の部分に比べて顕在化した値となるように第2区間ΔDの長さを決定する。
図8は、第2区間ΔDを変更したときの判断指標値グラフを示している。図8(a)、図8(b)及び図8(c)は、第2区間ΔDを、それぞれ、計算対象深さdから「d−1m」、「d−2m」、「d−5m」までの範囲としたときの判断指標値を示している。この判断指標値においては、第1区間Δdを、計算対象深さdから「d+0.5m」までの範囲と設定している。
図中において、白三角形で示した深さは、柱状図351及び深度−N値グラフ352に対応して地層境界と判定された深さ(位置)であり、黒三角形で示した深さは、柱状図351及び深度−N値グラフ352に対応して支持層に到達したと判定された深さ(位置)である。
図8(a)の判断指標値は、図8(b)に比べて、地層境界の深さよりも浅い部分から判断指標値が徐々に大きくなっている。図8(c)の判断指標値は、図8(b)に比べて、全体的に、深くなるに従って判断指標値が小さくなるように変化している。このため、図8(a)〜図8(c)のうち図8(b)において、地層境界及び支持層の位置における判断指標値が他の位置の判断指標値に比べて明確になっている。そこで、本実施形態では、第2区間ΔDを、計算対象深さdから「d−2m」までの範囲と設定する。
<掘削>
次に、図3〜図7に従って、以上のように構成された掘削機10を用いて、杭孔を掘削する処理について説明する。ここでは、工事現場の敷地において、複数の杭孔を掘削する場合を想定する。
(ボーリング調査工程)
まず、図3に示すように、掘削を行なう前に、ボーリング調査工程を実行する。このボーリング調査工程においては、公知のように、工事現場の敷地において、地質調査を行なう。この地質調査の際に取得した深度に応じた土試料の種類に応じて柱状図を生成する。また、予め定めた所定深度毎のN値を取得し、深度−N値グラフを生成する。
そして、コンピュータ端末30の制御部31を用いて、柱状図と深度−N値の登録処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部31の基準登録部311は、基準値登録画面を表示部26に出力する。この基準値登録画面には、柱状図に関するデータと、深度に応じたN値のグラフデータとを登録する入力欄が含まれる。建築現場の管理者は、基準値登録画面に、現場識別子、柱状図及び深度に応じたN値のグラフを入力する。コンピュータ端末30の制御部31は、入力された現場識別子、柱状図351及び深度−N値グラフ352を記録した判定基準情報350を生成し、判定基準情報記憶部35に登録する。
(掘削工程)
その後、各杭孔の掘削工程を行なう。この場合、判定基準グラフ355を生成する先行掘削工程と、生成した判定基準グラフ355を用いて支持層到達を判定する後続掘削工程とがある。先行掘削工程においては、ボーリング調査を行なった地点の近傍の杭孔を掘削する。以下では、まず、先行掘削工程について説明し、その後に、後続掘削工程について説明する。
<先行掘削工程>
この先行掘削処理において、削孔管理システム20のコンピュータ端末30は、オーガマシン16の駆動モータの回転を開始し、掘削ヘッド18を地中に挿入させて削孔を開始する。
この場合、まず、コンピュータ端末30の制御部31は、判定基準情報の出力処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部31の出力管理部315は、表示部26のディスプレイに、各グラフ(361,362,365,366,372,376)を表示する表示領域を含む出力画面を表示する。
更に、出力管理部315は、この出力画面において、各グラフ(361〜376)の深度に対応させて、判定基準情報350の柱状図351及び深度−N値グラフ352を出力する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、計測値の取得処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部31の測定値管理部312は、所定時間毎に、各計測器(21〜24)において計測された計測値を取得する。なお、計測値の取得処理(ステップS2−2)を実行する度に、ステップS2−3〜S2−5の処理を実行する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31を用いて、計測値の評価処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部31は、各計測器(21,23,24)から取得した各計測値から、削孔時間帯における速度指標値、振動特性値、積分電流値及び判断指標値を算出する。この処理の詳細については、後述する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、評価結果の出力処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部31の出力管理部315は、ステップS2−3において特定した削孔時間帯における削孔深度を、深度−経過時間グラフ361に追加する。更に、出力管理部315は、ステップS2−3においてメモリに記憶した削孔深度に関連付けた削孔速度、積分電流値及び判断指標値を、それぞれ、各グラフ(361〜376)に追加する。
そして、コンピュータ端末30の制御部31を用いて、支持層への到達判定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、表示部26のディスプレイに表示された各計測値の変化と、判定基準情報350の柱状図351とを比較して出力する。そして、操作者が、柱状図351と対応させた判断指標値を用いて、支持層に到達した場合の判断指標値を判定する。
そして、支持層に到達したと判定した場合には、掘削ヘッド18を杭孔から引き抜く。
ここで、掘削ヘッド18の引き抜きに応じた上昇を検知した場合、コンピュータ端末30の制御部31は、判定基準グラフの登録処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部31の基準登録部311は、掘削状況情報記憶部36に登録した各グラフ(361〜376)を、判定基準グラフ355の各グラフ(R1〜R16)として、判定基準情報記憶部35に記録する。
<後続掘削工程>
次に、判定基準グラフ355を用いて支持層到達を判定する後続掘削工程について説明する。
この後続掘削処理において、削孔管理システム20のコンピュータ端末30は、オーガマシン16の駆動モータの回転を開始し、掘削ヘッド18を地中に挿入させて削孔を開始する。
この場合、まず、コンピュータ端末30の制御部31は、判定基準情報の出力処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部31の出力管理部315は、ステップS2−1と同様に、表示部26のディスプレイに、各グラフ(361〜376)を表示する表示領域と、各グラフ(361〜376)の深度に対応させた柱状図351及び深度−N値グラフ352を含む出力画面を表示する。
更に、出力管理部315は、この出力画面において、判定基準情報350の判定基準グラフ355の各グラフ(R1〜R16)を、各グラフ(361〜376)に対応させるように表示する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、ステップS2−2〜S2−5と同様に、計測値の取得処理(ステップS3−2)、計測値の評価処理(ステップS3−3)、評価結果の出力処理(ステップS3−4)、支持層への到達判定処理(ステップS3−5)を実行する。この支持層への到達判定処理(ステップS3−5)においては、操作者が、柱状図351に対応させた判定基準グラフ355と、新たに取得した判断指標値グラフ372,376とを比較して、支持層に到達したかどうかを判定する。なお、ステップS3−3〜S3−5の処理は、計測値の取得処理(ステップS3−2)を実行する度に実行される。そして、支持層に到達したと判定した場合には、掘削ヘッド18を杭孔から引き抜く。
〔計測値の評価処理〕
次に、図4(d)を用いて、上述した計測値の評価処理(ステップS2−3)の詳細について説明する。
まず、コンピュータ端末30の制御部31は、掘削ヘッドの削孔深度の取得処理を実行する(ステップS4−1)。具体的には、制御部31の測定値管理部312は、削孔深度計測器21から計測した削孔深度を取得し、取得した計測時刻とともにメモリに一時記憶する。
そして、コンピュータ端末30の制御部31は、削孔時間帯の抽出処理を実行する(ステップS4−2)。具体的には、制御部31の測定値管理部312は、メモリに一時記憶された削孔深度において、掘削状況情報記憶部36に記録された過去の削孔深度の中で最大値以上の深度で、深度が単調増加している削孔時間帯を特定する。なお、掘削ヘッド18を引き揚げた場合には、再度、掘削ヘッド18が孔底に達した時刻から削孔時間帯に加える。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、削孔時間帯の計測値の特定処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、制御部31の測定値管理部312は、削孔時間帯における削孔深度を連結して、削孔深度に応じた経過時間を算出する。そして、測定値管理部312は、削孔時間帯における削孔速度を算出する。そして、測定値管理部312は、削孔時間帯における瞬間電流値を特定し、その前の計測時刻の積算電流値に加算して、積算電流値を算出する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、周波数解析処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、制御部31の振動解析部313は、削孔時間帯における振動について周波数解析を行ない、周波数帯毎の振動の大きさ(振動特性値)を特定する。そして、測定値管理部312は、特定した振動の大きさに応じた濃度を、濃度特定テーブルにおいて特定する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、判断指標値算出処理を実行する(ステップS4−5)。本実施形態においては、削孔速度の判断指標値と、振動の判断指標値とを算出する。この処理については、後述する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、判断指標値等と、深度との関連付け処理を実行する(ステップS4−6)。具体的には、制御部31の測定値管理部312は、計測時刻を介して、削孔速度、積分電流値、振動特性値(周波数帯毎の振動の大きさに応じた濃度)と、削孔深度とを関連付けて、メモリに記憶する。更に、測定値管理部312は、計測時刻を介して、削孔速度の判断指標値及び振動の判断指標値と、削孔深度とを関連付けて、メモリに記憶する。
〔判断指標値算出処理〕
次に、図5(b)を用いて、判断指標値算出処理について説明する。
まず、コンピュータ端末30の制御部31は、長時間平均の算出処理を実行する(ステップS5−1)。具体的には、制御部31の判断指標値算出部314は、計算対象深さdの第2区間ΔDにおける削孔速度を算出する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、短時間平均の算出処理を実行する(ステップS5−2)。具体的には、制御部31の判断指標値算出部314は、計算対象深さdの第1区間Δdにおける削孔速度を算出する。
そして、コンピュータ端末30の制御部31は、短時間平均の長時間平均での除算処理を実行する(ステップS5−3)。具体的には、制御部31の判断指標値算出部314は、ステップS5−2で算出した短時間平均を、ステップS5−1で算出した長時間平均で除算して判断指標値を算出する。
<判断指標値と、柱状図及び深度に応じたN値との関係>
図6(a)及び図7(a)は、同じ図であり、柱状図と深度に応じたN値を示している。図6(b)及び図7(b)は、同じ図であり、深度−積分電流値グラフを示している。図6(c)は、深度−削孔速度グラフ、図6(d)は削孔速度の判断指標値グラフを示している。図7(c)は、深度−振動解析グラフ、図7(d)は、振動の判断指標値グラフを示している。
図6(a)及び図7(a)の柱状図及びN値に基づくと、約5.5m〜約9.5mは、「細砂」層、約9.5m〜約10.5mは「細砂・硬質シルト」層、約10.5mより深い部分は「泥岩」層である。
図6(b)及び図7(b)の深度−積分電流値グラフの積分電流値に基づくと、約11.5mで支持層となる「泥岩」層に到達したと判断できる。
図6(c)に示すように、深度約11m過ぎにおいて、削孔速度が小さくなっている。固い層支持層を掘削する場合には、削孔速度が小さくなることがある。このため、この深度あたりで、固い層に到達したと判定することが可能である。
更に、図6(d)の削孔速度の判断指標値に基づくと、深度約11m過ぎ(図中に黒三角形で示した深さ)において、「1」よりもかなり小さい値における変曲点がある。この変曲点は、柱状図351に対応している。すなわち、掘削対象の層(削孔条件)の変更によって、削孔速度が急激に小さくなり、柔らかい層から、支持層となる固い「泥岩」層に到達したと判定することができる。従って、図中の黒三角形で示した深さが支持層に到達した支持層到達した位置である。
なお、この削孔速度の判断指標値を用いることにより、約9.5mあたり(図中に白三角形で示した深さ)の地層の変化も、柱状図351に対応して判定することができる。従って、図中に白三角形で示した深さが地層境界の位置である。
一方、図7(c)の深度−振動解析グラフにおいては、深度約11m過ぎにおいて、振動の大きさが小さくなっている。掘削刃が固い泥岩を掘削する場合には、掘削に用いる水により泥岩が泥になり掘削刃が滑り振動が急に小さくなることがある。このため、この深度あたりで、固い層に到達したと判定することが可能である。
更に、図7(d)の振動の判断指標値に基づくと、深度約11m過ぎ(図中に黒三角形で示した位置)において、「1」よりもかなり小さい値において変曲点が示されている。この変曲点は、柱状図351に対応している。すなわち、掘削対象の層(削孔条件)の変更によって、振動が急激に変化し、柔らかい層から、支持層となる固い「泥岩」層に到達したと判定することができる。なお、この振動の判断指標値を用いることにより、約9.5mあたり(図中に白三角形で示した位置)の地層の変化も、柱状図351に対応して判定することができる。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1−1)本実施形態では、コンピュータ端末30の制御部31は、算出した削孔速度の判断指標値を、削孔速度の判断指標値グラフ372に含めて表示する。これにより、削孔速度の判断指標値を用いて、削孔速度の変化を効率的に把握することができる。従って、支持層到達を的確に判断することができる。
(1−2)本実施形態では、コンピュータ端末30の制御部31は、算出した振動の判断指標値を、振動の判断指標値グラフ376に含めて表示する。これにより、振動の判断指標値を用いて、掘削時に発生する振動の変化を効率的に把握することができる。従って、支持層到達を的確に判断することができる。
(1−3)本実施形態では、コンピュータ端末30の制御部31は、短時間平均を長時間平均で除算した値を、判断指標値として特定する。これにより、第1区間Δdよりも長い第2区間ΔDにおける値の変動を考慮して、第1区間Δdの変動を把握できる。従って、掘削対象の層の変化を効率的に判定することができる。
(1−4)本実施形態では、第1区間Δdを、計算対象深さd以上の範囲とし、第2区間ΔDは、計算対象深さd以下の範囲とする。これにより、計算対象深さdまでに掘削した削孔の削孔速度及び振動と、計算対象深さdより深く掘削した削孔の削孔速度及び振動とを比較するので、計算対象深さdにおいて、掘削対象の層の固さが変動したことを効率的に判定することができる。
(1−5)本実施形態では、削孔管理システム20の制御部31は、先行掘削工程において特定した判断基準値(372,376)を、削孔速度の判断指標基準グラフR12,振動の判断指標基準グラフR16として判定基準グラフ355に含める。そして、後続掘削工程においては、削孔速度の判断指標基準グラフR12,振動の判断指標基準グラフR16を表示する。これにより、同じ工事現場において実際に既に取得した判断指標値の変曲点の値や深さを用いて、削孔の支持層への到達を判定することができる。
(1−6)本実施形態では、削孔管理システム20の制御部31は、柱状図351及び深度−N値グラフ352を含む出力画面を表示し、この出力画面において、判定基準情報350の判定基準グラフ355の各グラフ(R1〜R16)を表示する。これにより、異なる性質の計測値の複数の変化や判断指標値から削孔の支持層への到達を判定するので、より確実に削孔の支持層への到達を判定することができる。
<第2の実施形態>
次に、図1〜図4、図9〜図12を用いて、支持層到達判定方法及び判定支援システムを具体化した第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、判断指標値を、第1統計値を第2統計値で除算して算出したが、本実施形態においては、t検定の確率を用いて算出する。このため、本実施形態において、上記第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態においては、図1のコンピュータ端末30の制御部31の判断指標値算出部314は、t検定を用いて、削孔速度(又は振動の大きさ)の第1統計値(STA:短時間平均)と、削孔速度(又は振動の大きさ)の第2統計値(LTA:長時間平均)とが同じである確率(%)を算出し、この確率の逆数の対数値を、判断指標値として用いる。本実施形態では、掘削対象の層の性質が変化し、掘削速度や振動が急変した箇所を支持層に到達したと判定する。このため、第1統計値と第2統計値とが等しいと仮定した場合の確率が、極めて低い深度(深さ)を特定し、この深度において削孔が支持層に到達したと判定する。
図9(a)は、t検定を用いて算出した確率を示している。図9(b)は、この確率の対数値を示している。図9(c)は、確率の逆数を示している。図9(d)は、確率の逆数の対数値を示している。図9(e)は、確率の逆数の対数値に符号を付した値を示している。この図9(e)においては、第1統計値が第2統計値より大きい場合(削孔速度や振動が大きくなった場合)を「正」とし、第1統計値が第2統計値より小さい場合(削孔速度や振動が小さくなった場合)を「負」として付している。
図9(b)、図9(c)及び図9(d)においては、深さ11m過ぎに、大きな値における変曲点がある。そして、図9(e)に示す値(第1統計値と第2統計値との大小関係に応じた正負を付したt検定の逆数の対数の値)を、本実施形態では、判断指標値として用いる。
図10は、本実施形態の判断指標値算出処理の処理手順を示している。
この処理において、まず、コンピュータ端末30の制御部31は、ステップS5−1,S5−2と同様に、長時間平均の算出処理(ステップS6−1)、短時間平均の算出処理(ステップS6−2)を実行する。
そして、コンピュータ端末30の制御部31は、t検定の確率の算出処理を実行する(ステップS6−3)。具体的には、制御部31の判断指標値算出部314は、ステップS6−2で算出した短時間平均が、ステップS6−1と同じと判断できる確率p(%)を、公知のt検定を用いて算出する。
次に、コンピュータ端末30の制御部31は、符号を付した確率pの逆数の対数の算出処理を実行する(ステップS6−4)。具体的には、制御部31の判断指標値算出部314は、ステップS6−3で算出した確率pの逆数(1/p)を対数とし、第1統計値と第2統計値との大小関係に応じた正負の符号を付した値を、判断指標値として特定する。
<判断指標値と、柱状図及び深度に応じたN値との関係>
図11(a)及び図12(a)は、図6(a)と同じ図であり、柱状図と深度に応じたN値を示している。図11(b)は、深度−削孔速度グラフを示しており、図6(c)と同じ図である。図11(c)は、本実施形態における削孔速度の判断指標値グラフを示している。なお、比較のために、図11(d)に、第1実施形態において算出した削孔速度の判断指標値グラフ(図6(d))を示している。
また、図12(b)は、深度−振動解析グラフを示しており、図7(c)と同じ図である。図12(c)は、本実施形態における振動の判断指標値グラフを示している。なお、比較のために、図12(d)に、第1実施形態において算出した振動の判断指標値グラフ(図7(d))を示している。
図11(c)に示す本実施形態の判断指標値においても、深度約11m過ぎ(図中に黒三角形で示した位置)において、マイナス側で大きな値の変曲点がある。この変曲点は、柱状図351に対応している。従って、この変曲点により、支持層となる「泥岩」層に到達したと判定することができる。なお、この削孔速度の判断指標値を用いることで、約9.5mあたり(図中に白三角形で示した位置)の地層の変化も、柱状図351に対応して判定することができる。なお、図11(c)で示した黒三角形及び白三角形で示した深さと、図11(d)で示したそれぞれの深さとは、ほぼ同じである。
更に、図12(c)の振動の判断指標値においても、深度約11m過ぎ(図中に黒三角形で示した位置)において、マイナスの値において変曲点がある。この変曲点は、柱状図351に対応している。従って、このあたりで、支持層となる「泥岩」層に到達したと判定することができる。なお、この振動の判断指標値を用いることで、約9.5mあたり(図中に白三角形で示した位置)の地層の変化も判定することができる。なお、図12(c)で示した黒三角形及び白三角形で示した深さと、図12(d)で示したそれぞれの深さとは、ほぼ同じである。
本実施形態によれば、上記(1−1)、(1−2)、(1−4)〜(1−6)と同様な効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(2−1)本実施形態では、コンピュータ端末30の制御部31は、t検定を用いて算出した短時間平均と長時間平均とが同じである確率pを用いた値を、判断指標値として用いる。この確率pが低い場合には、短時間平均が長時間平均と異なっていることにより、削孔速度や振動が急変したことを判定することができる。従って、掘削対象の層の性質が変化したことを効率的に把握することができる。
(2−2)本実施形態では、コンピュータ端末30の制御部31は、t検定を用いて算出した短時間平均(STA)が長時間平均(LTA)と同じである確率(%)の逆数の対数値に、第1統計値と第2統計値との大小関係に応じた正負を付した値を、判断指標値として用いる。これにより、逆数により確率が低い場合に違いを強調し、対数により大きな値に制限をかけることができ、正負の符号により大小関係を把握することができる。
また、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態において、制御部31の判断指標値算出部314は、削孔速度の判断指標値を算出した。削孔速度についての速度指標値に関する判断指標値は、これに限られない。例えば、水量変化について同様に判断指標値を算出して表示してもよい。また、上記実施形態では、削孔速度として、1分間の平均掘削深さを用いたが、削孔速度はこれに限定されず、数分間の平均掘削深さでもよいし、数十秒の平均掘削深さでもよい。
・上記各実施形態において、制御部31の判断指標値算出部314は、振動の判断指標値として、全周波数の振動の大きさの平均値を算出した。振動の判断指標値は、このような全周波数の振動を用いる代わりに、上下方向のみの振動や水平方向のみの振動を用いてもよいし、特定周波数帯の振動を用いてもよい。
また、杭孔の掘削時の地盤の固さに関する値(固さ情報)であれば、削孔速度等の速度指標値や振動の周波数分析値に限られず、それ以外の値を用いてもよい。
・上記各実施形態において、制御部31の判断指標値算出部314は、計算対象深さdを最小値として含む第1区間Δdにおける平均値と、計算対象深さdを最大値として含む第2区間ΔDにおける平均値とを用いて、判断指標値を算出した。ここで、第1区間Δdは、計算対象深さdを最小値として含む場合に限られず、計算対象深さdに関連した値であればよい。例えば、第1区間Δdは、計算対象深さdを最小値とした第2区間ΔDに包含される第1区間Δdであってもよいし、計算対象深さdを中央値とした第1区間Δdであってもよい。また、第2区間ΔDは、第1区間Δdと異なる第1区間Δdの長さ以上の長さで、かつ浅い範囲であればよい。この場合、第2区間ΔDを、一定範囲とせずに、地上から計算対象深さdまでの範囲として第2統計値を算出してもよい。
・上記各実施形態において、第1区間Δdを計算対象深さdから+0.5mの範囲、第2区間ΔDを計算対象深さdから−2mの範囲と設定した。これら第1区間Δd及び第2区間ΔDの大きさは、現場の状況に応じて、適宜、変更してもよい。図13(a)及び図13(b)には、支持層が深度50m程度にある場合に、第2区間ΔDを計算対象深さdから−3mの範囲と短くした場合と、計算対象深さdから−10mの範囲と長くした場合とを示す。この現場においては、第2区間ΔDを小さくした場合のほうが、支持層を示す判断指標値の変曲点が把握し易い。また、図13(c)は、第2区間ΔDを0m(地上)から計算対象深さdまでとした場合の判断指標値を示す。
・上記各実施形態において、制御部31の判断指標値算出部314は、第1区間Δd及び第2区間ΔDにおける平均値を用いた。判断指標値算出部314が判断指標値に用いる第1統計値及び第2統計値は、平均値に限られず、例えば中央値等、各区間における統計値であればよい。
・上記実施形態では、支持層が固い泥岩であるため、振動が急に小さくなった深さ(位置)、すなわち判断指標値が大きなマイナス値における変曲点に対応する深さを支持層と判定した。判断指標値を用いて支持層に到達したか否かの判定は、マイナス値に限られない。例えば、支持層が砂や礫を含む層の場合は、振動が急激に大きくなると考えられる。従って、このような支持層の場合には、振動の判断指標値が、大きなプラス値における変曲点に対応する深さにおいて支持層に到達したと判定する。
・上記第1実施形態において、制御部31の判断指標値算出部314は、短時間平均を、長時間平均で除算した値を判断指標値として用いた。また、第2実施形態において、判断指標値算出部314は、t検定で算出した確率の逆数の対数に符号を付した値を、判断指標値として用いた。判断指標値は、計算対象深さdの第1統計値と、この第1統計値以上の長さの区間における第2統計値との比較に基づく値であれば、上述した値に限られない。例えば、長時間平均と短時間平均との差を用いてもよいし、t検定を用いた確率の対数を用いてもよい。更に、判断指標値算出部314は、t検定以外の手法を用いて、第1統計値と第2統計値とが同じである仮定が成り立つ確率を用いた値を、判断指標値として算出してもよい。
・上記実施形態においては、削孔管理システム20の制御部31は、削孔速度の判断指標値グラフ372、振動の判断指標値グラフ376を、表示部26のディスプレイに出力する。ここで、グラフを表示して判定させる代わりに、コンピュータ端末30の制御部31が、判断指標値グラフ(372,376)や判断指標基準グラフ(R12,R16)に基づいて、削孔の支持層への到達を判定してもよい。具体的には、制御部31は、掘削中の削孔速度の判断指標値グラフ372における変曲点の値及びそのときの深さ(計算対象深さd)と、掘削速度の判断指標基準グラフR12で支持層に到達したと判定した変曲点の値及び深さとを比較する。また、制御部31は、掘削中における振動の判断指標値グラフ376における変曲点の値及び計算対象深さdと、振動の判断指標基準グラフR16で支持層に到達したと判定した変曲点の値及び深さとを比較する。そして、比較した結果、掘削中の変曲点が、予め定めた所定範囲内で一致する場合には、制御部31は、支持層に到達したと判定する。
・上記実施形態では、削孔の掘削中に判断指標値を算出して表示して、削孔が支持層に到達したか否かを判断した。判断指標値の算出は、掘削中ではなく、掘削終了後に行なってもよい。この場合には、他の速度指標値等によって削孔が支持層に到達したことを、更に確認することができる。
・上記各実施形態においては、振動計測器24を、操作室13内、操作室13の屋根や操作室13内の操作レバーに取り付けた。振動計測器24の取付位置は、掘削に応じた振動を検出できる箇所であれば、場所は限定されるものではなく、例えば、掘削ロッド17等であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)杭孔において杭の支持層への到達を判定する支持層到達判定方法であって、
前記杭孔の掘削時の掘削速度についての速度指標値を取得し、
前記速度指標値を、前記掘削時の前記杭孔の深さと関連付け、
前記速度指標値において、計算対象深さの第1区間における第1統計値と、前記第1区間に隣接又は前記第1区間を包含し、前記第1区間と異なる前記第1区間の長さ以上の第2区間における第2統計値とを算出し、
前記第1統計値と前記第2統計値との比較に基づいて判断指標値を算出し、
前記判断指標値に基づいて、前記支持層への到達を判定することを特徴とする支持層到達判定方法。
従って、この(a)に記載の発明によれば、杭孔の支持層到達を、効率的に判断することができる。
(b)杭孔において杭の支持層への到達を判定する支持層到達判定方法であって、
杭孔の掘削装置に取り付けた振動計測器において、掘削時の振動を計測し、
前記振動の周波数分析を行なった周波数分析結果を、掘削時の前記杭孔の深さと関連付け、
前記周波数分析結果において、計算対象深さの第1区間における第1統計値と、前記第1区間に隣接又は前記第1区間を包含し、前記第1区間と異なる前記第1区間の長さ以上の第2区間における第2統計値とを算出し、
前記第1統計値と前記第2統計値との比較に基づいて判断指標値を算出し、
前記判断指標値に基づいて、前記支持層への到達を判定することを特徴とする支持層到達判定方法。
従って、この(b)に記載の発明によれば、杭孔の支持層到達を、効率的に判断することができる。
d…計算対象深さ、p…確率、Δd…第1区間、ΔD…第2区間、h0…杭孔、R1…深度−経過時間基準グラフ、R2…深度−削孔速度基準グラフ、R5…深度−積分電流値基準グラフ、R6…深度−振動解析基準グラフ、R12…判断指標基準グラフ、R16…判断指標基準グラフ、10…掘削機、11…ベースマシン、12…クローラ、13…操作室、14…マスト、16…オーガマシン、17…掘削ロッド、18…掘削ヘッド、20…削孔管理システム、21…削孔深度計測器、22…流量計測器、23…電流計測器、24…振動計測器、25…入力部、26…表示部、30…コンピュータ端末、31…制御部、35…判定基準情報記憶部、36…掘削状況情報記憶部、311…基準登録部、312…測定値管理部、313…振動解析部、314…判断指標値算出部、315…出力管理部、350…判定基準情報、355…判定基準グラフ、360…掘削状況情報、361…深度−経過時間グラフ、362…深度−削孔速度グラフ、365…深度−積分電流値グラフ、366…深度−振動解析グラフ、372…判断指標値グラフ、376…判断指標値グラフ。

Claims (5)

  1. 杭孔において杭の支持層への到達を判定する支持層到達判定方法であって、
    前記杭孔の掘削時の地盤の固さに関する値を取得し、
    前記固さに関する値を、前記掘削時の前記杭孔の深さと関連付け、
    前記固さに関する値において、計算対象深さの第1区間における第1統計値と、前記第1区間に隣接又は前記第1区間を包含し、前記第1区間と異なる前記第1区間の長さ以上の第2区間における第2統計値とを算出し、
    前記第1統計値と前記第2統計値との比較に基づいて判断指標値を算出し、
    前記判断指標値に基づいて、前記支持層への到達を判定することを特徴とする支持層到達判定方法。
  2. 前記第1区間は、前記計算対象深さ以上の深い範囲であり、
    前記第2区間は、前記計算対象深さ以下の浅い範囲であることを特徴とする請求項1に記載の支持層到達判定方法。
  3. 前記第1統計値を前記第2統計値で除算した値を、前記判断指標値として算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の支持層到達判定方法。
  4. 前記第1統計値と前記第2統計値とが同じである仮定が成り立つ確率を用いた値を、前記判断指標値として算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の支持層到達判定方法。
  5. 杭孔について杭の支持層への到達の判定を支援するための判定支援システムであって、
    前記杭孔の掘削時の地盤の固さに関する値を計測する計測部と、
    前記固さに関する値を、前記掘削時の前記杭孔の深さと関連付けて計測情報記憶部に記録する記録部と、
    前記固さに関する値において、計算対象深さの第1区間における第1統計値と、前記第1区間に隣接又は前記第1区間を包含し、前記第1区間と異なる前記第1区間の長さ以上の第2区間における第2統計値とを算出し、前記第1統計値と前記第2統計値との比較に基づいて判断指標値を算出する制御部と、
    前記制御部が算出した判断指標値を出力する出力部とを備えることを特徴とする判定支援システム。
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