JP2011038257A - 地盤評価装置および地盤評価方法 - Google Patents
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
【解決手段】掘削機の作動状態に相関する音や振動の時刻暦データを取得する音響受信器2と三軸加速度計3と、これらの時刻暦データを解析するデータ解析部5と、掘削機Mが支持地盤GRに到達したことを報知する報知部6と、を備える地盤評価装置1と、この地盤評価装置を利用して掘削機Mが支持地盤GRに到達したか否かを判定する地盤評価方法。
【選択図】図1
Description
掘削機による掘削が支持層にまで到達したか否かの判断は、掘削中に行うことは困難であったため、掘削後に行う貫入試験などにより確認していた。
例えば、特許文献1には、掘削機のロッドの打撃数、回転圧、削孔長等の削孔データに基いて、地盤の強度を調査する方法が開示されている。
そのため、例えば、基礎工事等において、支持層の手前に当該支持層と同程度の強度を有した岩盤層が介在していると、支持層に到達したか否かの判断をするのが困難であった。
なお、上記問題は、TBMやシールドマシンが所定の地盤(例えば破砕帯等)に近づいたか否かを判断する場合においても同様にあてはまる。
また、目標地盤に到達したか否かの判定は、掘削中の地盤のスペクトルと目標地盤の教師スペクトルとの相関係数により認定するため、客観的なものとなる。
本実施形態の地盤評価装置1は、図1に示すように、支持地盤(目標地盤)GRまで掘削を行うアースオーガ掘削機(以下、単に「掘削機」という)MのオーガM1が支持地盤GRまで到達したか否かを判定するものである。
三軸加速度計3は、掘削機Mによる地盤Gの掘削に伴ってロッドに発生する振動(加速度)を計測する装置である。三軸加速度計3は、鉛直方向の加速度と、水平面内において直交する二つの軸に沿う方向の加速度とを計測する。
なお、本実施形態では、データ取得部として、音響受信器2と三軸加速度計3を使用するものとしたが、オーガM1の駆動源の出力トルクを計測するトルク計測器、ロッドに発生するせん断ひずみを計測するひずみゲージなどをデータ取得部としてもよい。また、掘削機Mの駆動源が電動モータである場合には、電動モータに供給される電流を計測する電流計をデータ取得部とすることができ、駆動源が油圧モータである場合には、油圧モータに供給される作動油の油圧を計測する圧力計をデータ取得部とすることができる。また、これらの計測器は、複数の計測器を併用してもよいし、1つのみを使用してもよい。また、三軸加速度計3に代えて一軸加速度計や二軸加速度計を採用してもよい。
なお、入力インターフェース10は、データ取得部から出力されるデータの形式等に応じて適宜設定されるものであって、例えば、データ取得部として電力計を備える場合には電力データ用の入力インターフェースを備えるものとする。データ解析部5に取り込まれた時刻暦データは、記憶手段40に格納される。
本実施形態にかかる地盤評価方法は、図3に示すように、データ取得ステップS1と、スペクトル解析ステップS2と、地盤検知ステップS3と、第一補正ステップS4と、補正係数演算ステップS5と、第二補正ステップS6と、相関係数演算ステップS7と、判定ステップS8と、を備えている。
本実施形態では、先行掘削により削孔された掘削孔内においてオーガM1を空回転(下降させずに回転)させ、その際に音響受信器2や三軸加速度計3で取得した音や振動等の物理量の時刻暦データに対して、非掘削時スペクトル解析手段22によりスペクトル解析を行うことで、周波数領域の関数である非掘削時周波数スペクトルを算出する。
なお、本掘削時の音や振動のサンプリング時間Tは、長く取るのが望ましいが、データ処理に要する時間や記憶するデータ量を考慮して設定する。本実施形態では1回のサンプリング時間として10秒〜60秒確保するが、サンプリング時間はこれに限定されるものではない。
ここで、掘削時周波数スペクトルが、教師スペクトルと明らかに異なると判断される場合は、第一補正ステップS4以降の作業を行わずに、掘削機Mによる掘削を続行する。
第二補正手段35は、スペクトル記憶ファイル42の中から第一補正スペクトルを読み出し、読み出した第一補正スペクトルに補正係数kを乗算して第二補正スペクトルを演算する。なお、第二補正スペクトルの各周波数における振幅xuiは、第一補正スペクトルの各周波数における振幅xsi に補正係数kを乗じた値であり、第二補正スペクトルの積分値(図7の(c)のハッチング部分の面積)は、教師積分値(図7の(b)のハッチング部分の面積)と等しくなる。
相関係数演算手段36は、式4に示すように、教師スペクトルと第二補正スペクトルを利用して相関係数Rを算出する。
すなわち、判定手段50は、予め設定された閾値R0と相関係数Rとを比較し、相関係数Rが閾値R0を超えている(R>R0)場合には、掘削中の地盤が支持地盤GRであると判定し、相関係数Rが閾値R0を超えていない(R≦R0)場合には、掘削中の地盤が支持地盤GRでない(支持地盤GRに到達していない)と判定する。
なお、相関係数Rが1であれば、第二補正スペクトルと教師スペクトルとが全く同じスペクトルであることを示している。
なお、データ取得ステップS1から判定ステップS8までを複数回行い、相関係数Rが閾値R0を超えている(R>R0)という判定が複数回連続し、かつ、その回数が規定回数に達した場合に、掘削中の地盤が支持地盤GRであると判定するように構成してもよい。
つまり、地盤の種類により変化する掘削時の音や振動を利用することで、支持地盤GRの上方に存在する他の岩盤や玉石層等を、支持地盤GRとして認識することを防止する。
例えば、TBMやシールド工法において採用することで、破砕帯の前後に存在する地盤を目標地盤として施工を行えば、破砕帯での掘削開始前に、予め破砕帯に近づいていることを把握することができるため、補助工法の準備などを先行して行うことが可能となる。
また、データ取得部の種類も限定されるものではなく、例えば、モータの電流を測定する電流計、一軸加速度計、二軸加速度計、速度計、回転軸のせん断ひずみゲージ等を使用してもよい。
2 音響受信器(データ取得部)
3 三軸加速度計(データ取得部)
4 コンピュータ
5 データ解析部
6 報知部
10 入力インターフェース
20 解析手段
30 算出手段
40 記憶手段
50 判定手段
Claims (2)
- 掘削機の作動状態に相関する物理量の時刻暦データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部で取得された時刻暦データを解析するデータ解析部と、
前記掘削機が目標地盤に到達したことを報知する報知部と、を備える地盤評価装置であって、
前記データ解析部は、
前記データ取得部で取得された時刻暦データに対してスペクトル解析を行い、周波数領域の関数である掘削時周波数スペクトルを演算するスペクトル解析手段と、
前記掘削機の非掘削時に取得した非掘削時周波数スペクトルを、前記掘削時周波数スペクトルから差し引いて第一補正スペクトルを演算する第一補正手段と、
前記目標地盤と同等の地盤を前記掘削機で掘削した際に取得した教師スペクトルを記憶する記憶手段と、
前記教師スペクトルの積分値を前記第一補正スペクトルの積分値で除算して補正係数を演算する補正係数演算手段と、
前記第一補正スペクトルに前記補正係数を乗算して第二補正スペクトルを演算する第二補正手段と、
前記教師スペクトルと前記第二補正スペクトルとの相関係数を演算する相関係数演算手段と、
前記相関係数が閾値を超えているか否かを判定する判定手段と、を具備し、
前記報知部は、前記相関係数が前記閾値を超えていると判定された場合に、前記掘削機が前記目標地盤に到達したことを報知する、ことを特徴とする地盤評価装置。 - 掘削機の作動状態に相関する物理量の時刻暦データを取得し、
前記時刻暦データを解析して前記掘削機が目標地盤に到達したか否かを判断する地盤評価方法であって、
前記時刻暦データに対してスペクトル解析を行い、周波数領域の関数である掘削時周波数スペクトルを演算するスペクトル解析ステップと、
前記掘削機の非掘削時に取得した非掘削時周波数スペクトルを、前記掘削時周波数スペクトルから差し引いて第一補正スペクトルを演算する第一補正ステップと、
前記目標地盤と同等の地盤を前記掘削機で掘削した際に取得した教師スペクトルの積分値を前記第一補正スペクトルの積分値で除算して補正係数を演算する補正係数演算ステップと、
前記第一補正スペクトルに前記補正係数を乗算して第二補正スペクトルを演算する第二補正ステップと、
前記教師スペクトルと前記第二補正スペクトルとの相関係数を演算する相関係数演算ステップと、
前記相関係数が閾値を超えているか否かを判定する判定ステップと、を備えることを特徴とする地盤評価方法。
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