JPWO2014050619A1 - 欠陥分析装置、欠陥分析方法及びプログラム - Google Patents

欠陥分析装置、欠陥分析方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

本発明では、配管(108)内を流れる流体(110)に対して複数の周波数の振動を印加する加振部(107)と、加振部(107)が振動を印加している状態で、配管(108)の外部に放射された振動を検知する第1検知部(106)と、第1検知部(106)により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した特徴量を利用して、配管(108)に形成された欠陥の程度を推定する信号処理部(101)と、を有する欠陥分析装置を提供する。

Description

本発明は、欠陥分析装置、欠陥分析方法及びプログラムに関する。
デジタル化が支えるIT、ネットワーク技術の進展により、人や電子機器が扱い、蓄積される情報量は増大の一途をたどっている。入力デバイスであるセンサから事象の正確なデータを取得し、それを正確に分析、判断、加工を施し有用情報として人が認知することは、多量の情報に散漫になりつつある人間社会にとって安心安全な社会を形成する上で重要な位置づけにある。
現代生活では、上下水道網や、ガスや石油などの高圧化学パイプライン、高速鉄道、長大橋、超高層建築、大型旅客機、自動車などの設備が構築され、豊かな社会の基盤となっている。これらが予期せぬ震災などの自然災害や寿命劣化による破壊が生じて重大事故に至れば、社会への影響は多大であり、経済的損失は大きいものになる。設備に用いられる部材は使用時間に応じて腐食、磨耗、ガタツキなどの劣化が進み、やがて破壊などの機能不全に至る。設備の安心・安全を確保するために科学、工学、社会学など学術的領域を超えた技術開発に多大な努力がおこなわれている。なかでも、低コストかつ操作が簡便な検査技術である非破壊検査技術の進展は、設備の劣化や破壊による重大事故の防止をはかる上でますます重要になっている。
ところで、配管の劣化や破壊による流体の漏洩検査としては、人により漏洩音を聴き取る聴感官能検査が一般的におこなわれている。
しかしながら、配管は地中へ埋没されている場合や建造物の高所に設置されている場合が多いため、その検査には危険な作業がともない、かつ多大な労力を必要とする。このため、高精度かつ十分な検査が実現されていなかった。また、聴感官能検査は検査員の熟練度合いに依存しており、その低い検知精度のため漏洩事故防止が困難である要因になっている。
また、漏水の存在が明らかになった場合、修理修繕費用を低く抑える必要から、その位置を高精度に特定することが求められる。現在では、専門の検査員の聴感官能検査によって位置を特定している。
しかしながら、例えば検査中には交通騒音などの外乱が存在し、漏水により生じる音とその周波数成分が類似した場合、漏水発生の判別が困難な状況となる。そのため外乱の少ない深夜時間帯での計測を行うなど工夫がなされているが検査員に大きな負担となる。
このような課題を解決するため、機械による各種漏洩検査法が提案されている。
特許文献1には、圧電素子を内蔵したピックアップを有する振動検出装置と、出力信号を電圧増幅する電圧増幅器及び出力信号から雑音を除去する複数種類の雑音除去手段を内蔵した探知装置本体と、ヘッドフォンと、から構成される漏洩探知装置が開示されている。
特許文献2には、漏洩流体の映像を観測する映像観測装置と、漏洩流体の音響を計測する音響計測装置と、映像観測装置及び音響計測装置の出力から漏洩流体の特徴量を抽出する特徴量抽出装置と、抽出された一つ又は複数の特徴量によって、流体圧量や温度、相状態、漏洩部の面積や形状等毎に作成した漏洩量に関するデータベースを検索して漏洩量を求める漏洩量検索装置を備えた漏洩量測定装置が開示されている。
特許文献3には、地中に埋設された水道管から分岐されて地上に露出している分岐管に設置された音波音源により水道管およびこの水道管内の水を音波励振し、地表にて音波受信器によりその音波を検知し、その音波の検知信号を音波音源の励振信号に同期させて信号処理し、漏水の有無によってその検知信号の検出レベルが変化することに基づいて漏水を検知する漏水検知方法が開示されている。
特開2009−002873号公報 特開2000−310577号公報 特開昭60−238734号公報
本発明者らは、配管の欠陥の有無、及び、欠陥位置のみならず、欠陥の程度までも高精度に特定できれば、各欠陥に対する補修工事等の緊急度を適切に把握することができ、重大事故に至る前に所定の対応を行うことで、重大事故に至る不都合を軽減できると考えた。
特許文献1及び3に記載の技術は、いずれも流体漏洩の発生有無及び位置を特定するための技術であり、欠陥の程度を特定するようには構成していない。
特許文献2に記載の技術は、漏洩流体の音響及び映像を計測し、その特徴量を利用して漏洩量を特定するが、かかる技術の場合、計測される漏洩流体の音響等のデータの精度が十分でなく、結果、そのデータに基づいて特定される漏洩量の精度も不十分なものとなってしまう。例えば、検査中に交通騒音などの外乱が存在し、漏水により生じる音とその周波数成分が類似した場合、漏洩量の判別が困難な状況となる。
本発明は、配管の欠陥の程度を高精度に特定する技術を提供することを課題とする。
本発明によれば、
配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振手段と、
前記加振手段により印加された振動を検知する第1検知手段と、
前記第1検知手段により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理手段と、
を有する欠陥分析装置が提供される。
また、本発明によれば、
コンピュータが、
配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振ステップと、
前記加振ステップで印加された振動を検知する第1検知ステップと、
前記第1検知ステップで取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理ステップと、
を実行する欠陥分析方法が提供される。
また、本発明によれば、
コンピュータを、
配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振手段、
前記加振手段により印加された振動を検知する第1検知手段、
前記第1検知手段により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理手段、
として機能させるためのプログラムが提供される。
本発明によれば、配管の欠陥の程度を高精度に特定できる技術が実現される。
上述した目的、および、その他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、および、それに付随する以下の図面によって、さらに明らかになる。
本実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例である。 加振部から出力される信号の一例である。 本実施形態の欠陥分析方法の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本実施形態で得られる周波数応答データの一例である。 本実施形態の作用効果を説明するための図である。 本実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例である。 本実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例である。 本実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例である。 本実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例である。 実施例の欠陥分析装置の構成を説明するための図である。 実施例の結果を説明するための図である。 本実施形態の参照データの一例である。 本実施形態の参照データの一例である。 本実施形態の参照データの一例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
なお、本実施形態の装置は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム(あらかじめ装置を出荷する段階からメモリ内に格納されているプログラムのほか、CD等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムも含む)、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェイスを中心にハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
また、本実施形態の説明において利用する機能ブロック図は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。これらの図においては、各装置は1つの機器により実現されるよう記載されているが、その実現手段はこれに限定されない。すなわち、物理的に分かれた構成であっても、論理的に分かれた構成であっても構わない。
(第1の実施形態)
図1に、第1の実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例を示した。
欠陥分析装置は、加振部107と、第1検知部106と、第2検知部105と、処理装置100とを有する。処理装置100は、信号処理部101と、送受信部102と、検知信号受信部103と、参照データ記憶部104と、配管情報取得部115とを有する。処理装置100と、加振部107、第1検知部106及び第2検知部105各々とは、有線又は無線で通信可能に構成されており、所定の情報をやり取りするよう構成されている。
加振部107及び第2検知部105は、地中に設置された配管108の外側表面に設置されている。加振部107及び第2検知部105は、配管108の外側表面に常設されてもよい。第1検知部106は地表に設置される。処理装置100の設置位置は特段制限されないが、例えば地上に設置される。
ここで、本実施形態の概念を簡単に説明する。
図1に示すように、流体110で満たされた配管108に流体が漏洩しうる欠陥(孔等)が存在すると、流体110を送り出すポンプにより印加される圧力と欠陥(孔等)の形状、大きさ等に応じた所定量の流体110が当該欠陥を介して配管108の外部に押し出され、漏洩部109を生じる。その際に、流体110の流れにより流体110及び配管108に圧力がかかり、振動が励振される。ここで生じた振動は、配管108および流体110に沿って例えば図1の左右方向に伝搬する。本実施形態では、この振動を第2検知部105で検知し、解析することで、配管108に漏洩部109(欠陥)が形成されていることを検知する。
さらに、漏洩部109からの流体110の漏洩に伴う振動は、漏洩部109から漏洩した流体110を介して配管108の外部に伝搬する。本実施形態では、加振部107により十分な強度の振動を配管108に印加する。配管108に印加された振動は、配管108内を流れる流体110にも伝わる。そして、配管108及び流体110を介して、配管108内を伝搬する。その後、漏洩部109から配管108の外部に伝搬した振動が、土などを介して十分な強度で地表に到達するよう構成している。そして、本実施形態では、地表まで到達した振動を第1検知部106で検知し、解析することで、漏洩部109(欠陥)の位置を特定するとともに、その程度を推定する。
以下、各部について詳細に説明する。
第2検知部105は、配管108を伝搬する振動、及び、配管108内を流れる流体110を伝搬する振動の少なくとも一方を検知する。より具体的には、第2検知部105は、配管108に形成された漏洩部109からの流体漏洩に伴って生じ、配管108を伝搬する振動、及び、配管108内を流れる流体110を伝搬する振動の少なくとも一方を検知する。図1に示す例の場合、第2検知部105は、配管108の外側表面に取り付けられ、配管108を伝搬する振動を検知するよう構成されている。
第2検知部105としては、例えば固体の振動を計測するセンサを用いることができ、該当するセンサとして、圧電型加速度センサ、動電型加速度センサ、静電容量型加速度センサ、光学式速度センサ、動ひずみセンサなどが挙げられる。例えば、流体110が水で、配管108が鋼管の場合、水の漏洩に伴い生じる振動には数10ヘルツから数キロヘルツの周波数成分が含まれる。このような振動を検知するためには圧電型加速度センサが好適である。第2検知部105を配管108に設置する方法として、例えば磁石の利用、専用冶具の利用、接着剤の利用が考えられる。
第2検知部105は、例えば配管108の外表面に常設され、配管108を伝わる振動の測定を常時、又は、断続的に(例:1日に1回、1時間毎に1回、3分毎に10回等)行う。そして、測定した振動データを、以下で説明する処理装置100の送受信部102に送信する。
なお、図示しないが、第2検知部105は、配管108の外表面に、所定の間隔を設けて複数設置されてもよい。かかる場合、送受信部102は、複数の第2検知部105各々から振動データを取得することとなるが、取得した振動データが複数の第2検知部105の中のいずれから取得したものかを識別して取得する。当該構成は従来技術に準じて実現できる。
加振部107は、配管108に対して複数の周波数の振動(例:音波)を印加する。配管108に印加された振動は、配管108内を流れる流体110にも伝わる。加振部107には、圧電型加振器、動電型加振器、機械式加振器などを用いることができる。加振部107を配管108の外表面に設置する方法として、例えば磁石の利用、専用冶具の利用、接着剤の利用が考えられる。
この加振部107から加えられた振動は、配管108および流体110を通じて配管路に沿って伝搬する。図1においては図面左右方向に伝搬するが、配管108に漏洩部109が存在する場合は、その振動の一部が漏洩部109を通じて配管108の外部まで伝搬する。加振部107から加える振動の強度を調整することで、漏洩部109を通じて配管108の外部まで伝搬した振動が、地表まで十分な強度で到達するようにすることができる。
なお、漏洩部109を形成する孔の大きさ、形状等に応じ、漏洩部109を通じて配管108の外部まで伝搬し易い振動の周波数が異なる。すなわち、第1の周波数の振動は、第1の漏洩部109を通じて配管108の外部まで伝搬し易いが、第2の周波数の振動は、第1の漏洩部109を通じて配管108の外部まで伝搬し難いという状況が生じ得る。本実施形態では、加振部107が複数の周波数の振動を印加するので、漏洩部109を形成する孔の大きさ、形状等がどのような状態であっても、当該漏洩部109を通じた振動の伝搬が生じやすい周波数の振動を印加することができる。
なお、複数の周波数の振動を印加する手段は特段制限されず、複数の周波数の振動を同時に印加してもよいし、周波数を変えながら複数の周波数の振動を順次印加してもよい。入力される波形としては、広帯域な周波数を含む信号が好適である。図2に、時間とともに周波数が変化する周波数掃引信号を例示した。他にも例えば白色雑音、パルス信号などを入力信号として使用することができる。
加振部107は、漏洩部109が検出された配管108内を流れる流体110に対して上述のような振動を加える。すなわち、加振部107は、常時このような振動の印加を行うのでなく、配管108に漏洩部109が検出されると、その後、振動の印加を開始することができる。加振部107は、例えば、以下で説明する処理装置100から駆動波形が入力されると、それに従い振動を印加する処理を実行する。
第1検知部106は、加振部107により印加された振動を検知する。具体的には、第1検知部106は、加振部107により印加された振動のうち、漏洩部109を介して配管108の外部に放射された振動を検知する。より具体的には、第1検知部106は、地表に設置され、配管108から外部に放射され、地表まで伝わってきた振動を検知する。なお、第1検知部106は、地表における設置位置を変更し、複数の設置位置各々で振動を検知することができるように構成される。
第1検知部106としては、例えば固体の振動を計測するセンサを用いることができ、該当するセンサとして、圧電型加速度センサ、動電型加速度センサ、静電容量型加速度センサ、光学式速度センサ、動ひずみセンサなどが挙げられる。なかでも、圧電型加速度センサを好適に用いることができる。
第1検知部106は、測定した振動データを、以下で説明する処理装置100の検知信号受信部103に送信する。
次に、処理装置100が有する各部について説明する。
送受信部102は、第2検知部105から、第2検知部105が測定した振動データ(アナログ信号)を受信する機能と、受信したアナログ信号をデジタル信号に変換して信号処理部101に転送する機能と、信号処理部101から転送される信号に従って加振部107に駆動波形を出力する機能とを有する。具体的には、送受信部102は、信号増幅、アナログデジタル変換、デジタルアナログ変換機能などを有する。
検知信号受信部103は、第1検知部106から、第1検知部106が測定した振動データ(アナログ信号)を受信する機能と、受信したアナログ信号をデジタル信号に変換して信号処理部101に転送する機能とを有する。具体的には、検知信号受信部103は、信号増幅、アナログデジタル変換機能などを有する。
信号処理部101は、第2検知部105が測定した信号(振動データ)を常時、又は、断続的に(例:1日に1回、1時間毎に1回、3分毎に10回等)に処理することで、配管108に漏洩部109が形成されていないか監視する。
また、信号処理部101は、所定の間隔を設けて設置された複数の第2検知部105各々が測定した信号(振動データ)を処理することで、配管108に形成された漏洩部109の位置の目安を特定する。
また、信号処理部101は、複数の設置位置各々で第1検知部106が測定した信号(振動データ)を処理することで、配管108に形成された漏洩部109の位置を特定する。
また、信号処理部101は、第1検知部106が測定した信号(振動データ)を処理し、配管108に形成された漏洩部109の程度を特定する。具体的には、信号処理部101は、第1検知部106が測定した振動波形から特徴量を抽出し、抽出した特徴量を利用して、配管108に形成された漏洩部109の程度を推定する。
信号処理部101は、第1検知部106が測定した信号(振動データ)を処理し、振動の大きさとともに周波数成分を抽出することで、図4に例示するような少なくともひとつのピークを有する周波数応答データを得る。そして、特徴量として、ピーク周波数及びピークの先鋭度の少なくとも一方、好ましくは両方を抽出する。
また、信号処理部101は、配管108に形成された漏洩部109(欠陥)の程度として、配管108に形成された孔の大きさ、及び、配管108に形成された孔を介して配管108外に漏れる流体110の量の少なくとも一方を推定する。
また、信号処理部101は、加振部107に入力する信号(駆動波形)を制御する。
このような信号処理部101は、周波数分析機能、閾値判定機能、フィルタ機能などを有する。
参照データ記憶部104は、漏洩部109の存在判別、漏洩部109の孔の大きさ、及び、漏水量を算出するために必要なデータが格納されている。例えば過去の漏水発生時の振動の特徴を示すデータが格納されている。
例えば、参照データ記憶部104は、信号処理部101が振動波形から抽出する特徴量に、配管108に形成された漏洩部109の程度を示す情報(例:孔の径)を対応付けた参照データを記憶しておいてもよい。なお、当該特徴量と、漏洩部109の程度との関係は、漏洩部109が形成された配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)等に応じて異なる。このため、参照データ記憶部104は、このような条件毎に上記特徴量と漏洩部109の程度との関係を対応付けた参照データを記憶しておいてもよい。
配管情報取得部115は、漏洩部109が存在する位置における配管108に関する情報を取得する。例えば、配管情報取得部115は、漏洩部109が存在する位置における配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)を示す情報を取得する。配管情報取得部115がこのような情報を取得する手段は特段制限されないが、例えば、漏洩部109の位置が特定されると、作業員が資料を検索し、当該位置に埋設された配管108に関する上述のような情報の詳細を特定する。その後、作業員は、特定した配管108に関する情報を、処理装置100に入力する。配管情報取得部115は、このようにして入力された漏洩部109が存在する位置における配管108に関する情報を取得する。
処理装置100によるこれらの処理の詳細は、以下でより明らかになる。
次に、本実施形態の欠陥分析装置による欠陥分析方法の処理の流れの一例を説明する。図3に、欠陥分析方法の処理の流れの一例を表すフローチャートを示す。図3に示すように、本実施形態の欠陥分析方法は、欠陥有無判断ステップS10と、欠陥位置特定ステップS20と、欠陥程度推定ステップS30とを有する。
欠陥有無判断ステップS10では、第2検知部105が測定した振動データを送受信部102が受信し、受信した振動データに所定の処理を施した後、信号処理部101に転送する。そして、信号処理部101は、転送されたデータを解析することで、配管108に欠陥が形成されてないか判断する。
配管108に漏洩部109が形成されている場合、ある範囲の振動周波数成分が正常時に対して大きな振幅を示すことが一般的に知られている。すなわち、配管108に漏洩部109が形成されている場合、第2検知部105が測定した振動データの中に、ある範囲の振動周波数成分が正常時に対して大きな振幅を示す特徴が現れることとなる。
信号処理部101は、第2検知部105が測定した振動データを解析し、このような特徴が現れていないかを判断することで、具体的には、正常時の振幅の閾値を超えていないか判断することで、配管108に漏洩部109が形成されているか否かを判断する。
なお、上記閾値は、配管108の材質、配管108の直径、埋設環境等の要因に応じて異なる。このため、信号処理部101は、このような各々の要因に対応した閾値を保持しておき、複数の第2検知部105各々から振動データを取得すると、第2検知部105各々の設置位置における要因の詳細に当てはまる閾値を利用して、上記、漏洩部109が形成されているか否かを判断してもよい。例えば、複数の第2検知部105が配管108に常設されている場合、複数の第2検知部105各々に対応付けて、上記閾値を予め保持しておいてもよい。
その他、信号処理部101は、複数の第2検知部105各々から取得した正常時の過去の振動データを利用して、第2検知部105毎に上記閾値を算出してもよい。例えば、信号処理部101は、第2検知部105各々から取得した振動データの正常時の上限値を特定し、特定した上限値を利用して、上記閾値を算出してもよい。信号処理部101は、各第2検知部105又は各第2検知部105が設置されている位置に対応付けて、判断結果(漏洩部109が形成されているか否か)を作業者に向けて出力することができる。
当該ステップによれば、信号処理部101は、配管108に漏洩部109が形成されていることを検知することができる。また、いずれの第2検知部105から取得した振動データに基づいて漏洩部109を検知したかを把握することで、その漏洩部109のおおまかな位置(当該第2検知部105が振動を検知可能な範囲)を特定することができる。
欠陥有無判断ステップS10で信号処理部101が配管108に漏洩部109が形成されていると判断すると、欠陥位置特定ステップS20に進む。
欠陥位置特定ステップS20では、漏洩部109(欠陥)の位置を特定する。当該ステップS20は、漏洩部109のおおまかな位置(目安)を特定する第1ステップと、漏洩部109の詳細な位置を特定する第2ステップとを含んで構成されてもよい。なお、第1ステップを行わず、第2ステップのみを行ってもよい。
第1ステップでは、信号処理部101が、複数の第2検知部105各々が測定した振動データを利用して、漏洩部109の位置の目安を特定する。
上述の通り、複数の第2検知部105は、所定の間隔を設けて設置されている。このため、漏洩部109に起因した「ある範囲の振動周波数成分が正常時に対して大きな振幅を示す」という特徴は、複数の第2検知部105により検知されることとなる。信号処理部101は、例えば、複数の第2検知部105各々が測定した振動データを同期させ、この特徴が検知された時間差を算出し、当該時間差を利用して、漏洩部109の位置の目安を特定してもよい(相関法)。
第2ステップでは、加振部107が配管108内を流れる流体110及び配管108の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する。そして、当該振動の印加が行われている状態で、第1検知部106の地表上の設置位置を変更し(走査し)、複数の設置位置各々で、第1検知部106が振動を測定する。なお、第1ステップで漏洩部109の位置の目安が特定されているので、第2ステップでは、特定された目安位置内で第1検知部106の設置位置を変更し、各位置で振動を測定することができる。そして、信号処理部101が、複数の設置位置各々で第1検知部106が測定した振動データを処理し、漏洩部109の位置を特定する。
このように、加振部107は、信号処理部101が配管108に漏洩部109が形成されていることを検知すると、その後、流体110及び配管108の少なくとも一方に対して振動の印加を開始することができる。そして、第1検知部106が加振部107により印加された振動を検知する。例えば、信号処理部101が配管108に漏洩部109が形成されていることを検知すると、加振部107は、それをトリガにして振動の印加を開始してもよい。又は、漏洩部109が形成されている旨の情報を取得した作業者が、その後、振動の印加を開始する指示入力を行うと、加振部107は、それをトリガにして振動の印加を開始してもよい。このように構成した場合、加振部107による不要な振動の印加、及び、第1検知部106による検知処理を抑制でき、結果、これらの処理に伴う消費電力を削減できる。
加振部107により入力された振動(例:図2参照)は、配管108および流体110を伝搬し、その一部が漏洩部109より配管108の外部に伝わり、さらに地上まで到達する。この地上まで到達した振動は第1検知部106により測定される。その後、信号処理部101において、振動の大きさとともに周波数成分が抽出されて、図4に例示するような少なくともひとつのピークを有する周波数応答データが得られる。このピークの周波数および先鋭度は漏洩部109の孔の大きさに主に依存し、さらに、配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)にも依存し得る。
信号処理部101は、複数の設置位置各々で第1検知部106が測定した振動データを比較処理し、ピークの出力が最大となる設置位置を、漏洩部109の直上の位置と特定する。
なお、第2ステップでは、信号処理部101が漏洩部109の位置を特定する代わりに、作業員が、図4に示すような周波数応答データに基づいて、漏洩部109の位置を特定することもできる。例えば、第1検知部106を地表で走査(自動走査、又は、作業員が手動で走査)すると、各位置で第1検知部106が振動を測定し、測定した振動データを処理した周波数応答データ(図4参照)がリアルタイムにディスプレイに表示されるように構成しておく。作業員は、第1検知部106を地表で走査しながら、ディスプレイに表示された周波数応答データを確認することで、ピークの出力が最大となる設置位置を特定してもよい。
その他、第1検知部106を走査する代わりに、複数の第1検知部106を所定の間隔を設けて地表に設置し、各第1検知部106で振動を測定後、信号出力が最大となっている第1検知部106の設置位置を、漏洩部109の直上の位置と特定してもよい。
図3に戻り、欠陥程度推定ステップS30では、加振部107が配管108に対して複数の周波数の振動を印加する。配管108に印加された振動は、配管108内を流れる流体110にも伝わる。そして、配管108及び流体110を介して、配管108内を伝搬する。そして、当該振動の印加が行われている状態で、第1検知部106が振動を測定する。すなわち、第1検知部106は、加振部107が印加した振動を測定する。第1検知部106は、例えば、欠陥位置特定ステップS20で特定された漏洩部109の直上の地表に設置される。そして、信号処理部101が、第1検知部106が測定した振動データを処理し、漏洩部109の程度を推定する。
図4を用いて説明したように、上記周波数応答データにおけるピークの周波数と形状は、漏洩部109の孔の大きさに主に依存し、さらに、配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)にも依存し得る。すなわち、この周波数応答データは漏洩部109の孔の大きさ、漏水量を示す指標として利用できることを示している。
原理の概略図を図5に示した。図示するように、漏洩部109の大きさが互いに異なる2箇所の漏洩部109では、ピーク周波数および先鋭度Qの異なる周波数応答データが観測される。そして、これらの特徴量と、漏洩部109の孔の大きさ(漏洩量)とは、所定の関係となる。具体的には、図示するように、ピーク周波数の値が小さくなるほど、漏洩部109の孔の大きさは大きくなる。また、ピークの先鋭度Qが大きくなるほど、漏洩部109の孔の大きさは大きくなる。このため、漏洩部109の孔の大きさと、周波数応答データから抽出される特徴量(ピーク周波数及び先鋭度の少なくとも一方、好ましくは両方)とを対応付けた参照データを参照データ記憶部104に格納しておけば、第1検知部106が測定した振動データを利用して、漏洩部109の孔の大きさを特定することができる。
なお、漏洩部109の孔の大きさと、周波数応答データから抽出される特徴量(ピーク周波数及び先鋭度の少なくとも一方、好ましくは両方)との関係は、漏洩部109が存在する配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)にも依存し得る。このため、配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)毎に、漏洩部109の孔の大きさと、周波数応答データから抽出される特徴量(ピーク周波数及び先鋭度の少なくとも一方、好ましくは両方)とを対応付けた参照データを参照データ記憶部104に格納しておくのが好ましい。
ここで、図12乃至14に参照データの一例を示す。図12に示す例においては、配管108の厚さ毎に、漏洩部109の孔の大きさと、周波数応答データから抽出される特徴量であるピーク周波数とを対応付けている。図13に示す例においては、配管108の厚さ毎に、漏洩部109の孔の大きさと、周波数応答データから抽出される特徴量であるピークの先鋭度とを対応付けている。図14に示す例においては、配管108の厚さ、材質等の配管に関する複数の情報の組み合わせ毎に、漏洩部109の孔の大きさと、周波数応答データから抽出される特徴量であるピーク周波数とを対応付けている。
当該ステップでは、信号処理部101は、第1検知部106が測定した振動データを処理し、図4に例示するような周波数応答データを得ると、ピーク周波数、及び、ピークの先鋭度の少なくとも一方、好ましくは両方を算出する。
また、当該ステップでは、配管情報取得部115が、漏洩部109が存在する位置における配管108に関する情報(配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)等)の入力を、作業員から受付ける。例えば、作業員は、欠陥位置特定ステップS20で漏洩部109の位置が特定されると、所定の資料を検索し、当該位置に埋まっている配管108に関する情報(配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)等)を特定する。その後、作業員は、特定した配管108に関する情報を、処理装置100に入力する。配管情報取得部115は、このようにして入力された配管108に関する情報(配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)等)を取得する。
そして、信号処理部101は、配管情報取得部115が取得した配管108に関する情報(配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)等)をキーとして参照データ(図12乃至14参照)を検索することで、当該配管108に関する情報に対応した参照データを特定する。その後、信号処理部101は、算出したピーク周波数及び先鋭度の少なくとも一方、好ましくは両方をキーとして、特定した参照データを検索し、孔の大きさを特定する。両方をキーとする場合、信号処理部101は、ピーク周波数及び先鋭度を順次キーとして利用し、参照データを検索して、孔の大きさを特定する。例えば、ピーク周波数をキーとして特定した孔の大きさと、先鋭度をキーとして特定した孔の大きさとが異なる場合、信号処理部101は大きい方の孔の大きさを結果として出力してもよい。
なお、孔の大きさを特定できれば、その大きさと、その配管108内で流体110を流すために加えられているポンプの圧力とを利用して、流体110の漏洩量を算出することができる。
本実施形態では、加振部107から意図的に振動を入力するためその発生タイミング、周波数成分を把握できていることになる。すなわち外乱成分との分離判別が容易にできる。
以上説明した本実施形態によれば、漏洩部109(欠陥)発生の判別、漏洩部109(欠陥)の位置の特定、漏洩部109(欠陥)の程度の推定を熟練検査員の聴感官能によらず行うことができる。
なお、以上説明したように、本実施形態では、加振部107により印加された振動を第1検知部106で検知する。そして、信号処理部101が、第1検知部106により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した特徴量を利用して、配管108に形成された漏洩部109(欠陥)の程度を推定する。
すなわち、本実施形態では、振動を流体110及び配管108に印加し、流体110及び配管108を伝搬させ、その後、この振動を検知、解析して、漏洩部109(欠陥)の程度を推定する。このため、十分な強度の振動を検知し、それに基づいて、高精度に漏洩部109(欠陥)の程度を推定することができる。
また、本実施形態では、加振部107が複数の周波数の振動を印加する。上述の通り、漏洩部109(欠陥)を介して配管108の外部に伝搬しやすい周波数とし難い周波数があるが、本実施形態によれば、必ず、漏洩部109(欠陥)を介して配管108の外部に伝搬しやすい周波数の振動を印加することができる。そして、第1検知部106により、漏洩部109(欠陥)を介して配管108の外部に伝搬した十分な強度の振動を検知することができる。結果、高精度に漏洩部109(欠陥)の程度を推定することができる。
(第2の実施形態)
図6に、第2の実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例を示した。
本実施形態は、第1の実施形態で説明した処理装置100が、物理的に分離している第1の処理装置100Aと第2の処理装置100Bを含んで構成されている点で、第1の実施形態と異なる。その他の構成は第1の実施形態と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
第1の処理装置100Aは、信号処理部101と、送受信部102とを有する。第2の処理装置100Bは、信号処理部101と、検知信号受信部103と、参照データ記憶部104と、配管情報取得部115とを有する。第1の処理装置100Aと第2の処理装置100Bは無線で通信可能に構成されている。なお、第1の処理装置100Aと第2の処理装置100Bは有線で通信可能に構成されてもよい。
本実施形態によれば、加振部107と第1検知部106との距離が大きく離れた場合においても、問題なく漏洩部109の位置の特定および漏洩部109の程度の推定を行うことができる。
(第3の実施形態)
図7に、第3の実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例を示した。
本実施形態は、第2の実施形態の構成を基本とし、参照データ記憶部104が第2の処理装置100B外に設けられている点で異なる。その他の構成は第2の実施形態と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
参照データ記憶部104と第2の処理装置100Bは無線で通信可能に構成されている。なお、参照データ記憶部104と第2の処理装置100Bは有線で通信可能に構成されてもよい。参照データ記憶部104は、例えば、ネットワーク上のサーバ等に含まれており、第2の処理装置100Bはこのような参照データ記憶部104にアクセスして、所定のデータを参照することとなる。
本実施形態によれば、データの一元管理化や、装置内に収まりきらない大量の参照データを必要とする分析の場合に有効である。
(第4の実施形態)
図8に、第4の実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例を示した。
本実施形態は、第2検知部105及び加振部107が配管108の内部に設けられている点で、第1乃至第3の実施形態と異なる。その他の構成は第1乃至第3の実施形態と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本実施形態によれば、流体110への直接的な加振および流体110を伝搬する振動の直接的な検知が可能となる。実施形態1から3と比較して、配管108の内部に構造物(第2検知部105及び加振部107)を挿入する必要があるため、第2検知部105及び加振部107の設置容易性が低下するものの、距離減衰の少ない流体110中の振動を直接取り扱うことができるため、第2検知部105と漏洩部109との距離が長い場合に有効となる。
(第5の実施形態)
図9に、第2の実施形態の欠陥分析装置の概念図の一例を示した。
本実施形態は、第2検知部105及び加振部107が、配管108に接続された分岐配管111の外側表面に設置されている点で、第1乃至第4の実施形態と異なる。分岐配管111は、欠陥の検知対象となる配管108に接続された配管である。例えば地表面には図示するようにアスファルトが存在し、分岐配管111はマンホールであってもよい。かかる場合、分岐配管111であるマンホールの内側表面に第2検知部105及び加振部107が設置されてもよい。その他の構成は第1乃至第4の実施形態と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本実施形態によれば、加振部107と第2検知部105の設置が格段に容易となることから、検査時の労力、時間削減に有効である。
以上説明した実施形態では、配管108を流れる流体が液体である場合を例に説明したが、流体は気体であってもよい。また、以上説明した実施形態では、配管108を地中に設置する場合を例に説明したが、配管108は、建造物の屋根裏や地下に設置されてもよく、また、壁や柱に埋設されてもよい。かかる場合、第1検知部106は、天井面、壁面、柱の側面、床面等に設置することができる。
上記実施の形態の有効性を確認するためおこなった検証結果について以下に述べる。
本実施例の概略構成図を図10に示す。水道管からの水漏れを想定して、内部を水で満たした金属製の配管108を地中に埋めたものを用意した。配管108に分岐配管を接続し、この分岐配管の外表面に第2検知部105および加振部107を設置した。配管108の左端に送水用ポンプを接続して動作させた。配管108の途中に漏洩部109を模擬した孔をあけ、この孔から配管108の外に水を漏洩させた。
当該状態で、第2検知部105により振動データを測定すると、ある範囲の振動周波数成分が正常時に対して大きな振幅を示すという漏洩部109に起因した特徴が観察された。なお、管壁の厚さおよび漏洩部109の孔の大きさを種々変更して同様の計測を繰り返したが、いずれの条件においても、上記特徴が観察された。すなわち、本実施形態により配管108の漏洩部109を検出できることを確認した。
その後、加振部107より分岐配管に対して周波数掃引した振動を印加し、当該状態で、漏洩部109より配管108の外に放射された振動を地表に設置した第1検知部106で測定した。
第1検知部106の地表上における位置を手動で移動させたところ、検知される振動振幅が位置に応じて異なった。そして、検知した振動振幅が最大となる点を漏洩部109の直上の位置として特定することができた。すなわち、本実施形態により配管108の漏洩部109の位置を特定できることを確認した。
次いで、第1検知部106で取得した振動データを第2の処理装置100Bに設けた信号処理部101で周波数分析をおこなった後、ピーク周波数および先鋭度Qの値を抽出した。
配管108の管壁の厚さおよび漏洩部109の孔の大きさを種々変更して同様の計測を繰り返した。その後、複数の計測データを、配管108の厚み5mm、漏洩部109(孔)の直径5mmの条件でのピーク周波数、先鋭度Q、配管厚み、漏洩部の直径、漏水量が1となるように規格化した。表1および図11に規格化後の数値をまとめて示す。
この結果から、配管108の厚み、漏洩部109の直径の変化に従い系統的にピーク周波数および先鋭度が変化していることが分かる。
ここで、ピーク周波数および先鋭度を漏水の指標となるかどうか検証する。一例として、図11中矢印で指し示した二つの点(No.1−7、1−10)、すなわち規格化した配管厚みが4で漏洩部直径が2の点(No.1−10)と、配管厚みが2で漏洩部直径が6の点(No.1−7)に着目する。
この2点の規格化漏水量を比較すると、No.1−10の漏水量が4、No.1−7の漏水量が36となっている。ピーク周波数のみを指標とした場合、この2点のピーク周波数の値は非常に近く、判別することは困難である。すなわち、漏水発生時の緊急度の判断を誤る可能性があることを示している。一方で、ピーク周波数とピークの先鋭度Qを指標とした場合、この二つの状態の区別が容易であることが図11及び表1に明瞭に示されている。
Figure 2014050619
配管108の構成(厚み、材質等)や埋設環境(土壌密度等)等に応じた参照データを参照データ記憶部104に格納しておいて、計測結果と比較することにより、漏洩部109の孔の大きさおよび漏水量の大小を容易に算出することができる。またこれら一連の計測において、自動車騒音などの影響は観察されず、外乱の影響も受けない手法であることが確認された。
以上より、本実施形態によれば、漏洩部109(欠陥)発生の判別、漏洩部109(欠陥)の位置の特定、漏洩部109(欠陥)の程度の推定を熟練検査員の聴感官能によらず行うことができることが明らかになった。
<<付記>>
上記説明によれば、以下の発明の説明がなされている。
<発明1>
配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振手段と、
前記加振手段により印加された振動を検知する第1検知手段と、
前記第1検知手段により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理手段と、
を有する欠陥分析装置。
<発明2>
発明1に記載の欠陥分析装置において、
前記信号処理手段は、前記特徴量として、ピーク周波数及びピークの先鋭度の少なくとも一方を抽出する欠陥分析装置。
<発明3>
発明1又は2に記載の欠陥分析装置において、
前記信号処理手段は、前記配管に形成された欠陥の程度として、前記配管に形成された孔の大きさ、及び、前記配管に形成された孔を介して前記配管外に漏れる流体の量の少なくとも一方を推定する欠陥分析装置。
<発明4>
発明1から3のいずれかに記載の欠陥分析装置において、
前記特徴量に、前記配管に形成された欠陥の程度を示す情報を対応付けた参照データを記憶する参照データ記憶手段をさらに有し、
前記信号処理手段は、前記特徴量をキーとして前記参照データを検索することで、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する欠陥分析装置。
<発明5>
発明4に記載の欠陥分析装置において、
欠陥が存在する前記配管に関する情報を取得する配管情報取得手段をさらに有し、
前記参照データ記憶手段は、前記配管に関する情報毎に前記参照データを記憶し、
前記信号処理手段は、前記配管情報取得手段が取得した前記配管に関する情報を利用して検索する前記参照データを特定し、その後、前記特徴量をキーとして、特定した前記参照データを検索する欠陥分析装置。
<発明6>
発明1から5のいずれかに記載の欠陥分析装置において、
前記加振手段は、欠陥が検出された前記配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して振動を印加し、
前記第1検知手段は、前記欠陥を介して前記配管の外部に放射された振動を検知する欠陥分析装置。
<発明7>
発明1から6のいずれかに記載の欠陥分析装置において、
前記加振手段は、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置される欠陥分析装置。
<発明8>
発明1から7のいずれかに記載の欠陥分析装置において、
前記配管は地中に設置されており、
前記第1検知手段は地表に設置され、前記配管から外部に放射され、地表まで伝わってきた振動を検知する欠陥分析装置。
<発明9>
発明8に記載の欠陥分析装置において、
前記第1検知手段は、地表における設置位置を変更して、複数の設置位置各々で振動を検知することができ、
前記信号処理手段は、複数の設置位置各々で前記第1検知手段により取得された複数の振動波形を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置を特定する欠陥分析装置。
<発明10>
発明1から9のいずれかに記載の欠陥分析装置において、
前記配管を伝搬する振動、及び、前記配管内を流れる流体を伝搬する振動の少なくとも一方を検知する第2検知手段をさらに有し、
前記信号処理手段は、前記第2検知手段が検知した振動を利用して、前記配管に欠陥が形成されていることを検知する欠陥分析装置。
<発明11>
発明10に記載の欠陥分析装置において、
前記第2検知手段は、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置される欠陥分析装置。
<発明12>
発明10又は11に記載の欠陥分析装置において、
前記第2検知手段は複数存在し、複数の前記第2検知手段は所定の間隔を設けて設置されており、
前記信号処理手段は、複数の前記第2検知手段各々が検知した振動を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置の目安を特定する欠陥分析装置。
<発明13>
発明10から12のいずれかに記載の欠陥分析装置において、
前記信号処理手段が前記配管に欠陥が形成されていることを検知すると、その後、前記加振手段が前記振動の印加を開始し、前記第1検知手段が前記加振手段により印加された振動を検知する欠陥分析装置。
<発明14>
コンピュータが、
配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振ステップと、
前記加振ステップで印加された振動を検知する第1検知ステップと、
前記第1検知ステップで取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理ステップと、
を実行する欠陥分析方法。
<発明14−2>
発明14に記載の欠陥分析方法において、
前記信号処理ステップでは、前記特徴量として、ピーク周波数及びピークの先鋭度の少なくとも一方を抽出する欠陥分析方法。
<発明14−3>
発明14又は14−2に記載の欠陥分析方法において、
前記信号処理ステップでは、前記配管に形成された欠陥の程度として、前記配管に形成された孔の大きさ、及び、前記配管に形成された孔を介して前記配管外に漏れる流体の量の少なくとも一方を推定する欠陥分析方法。
<発明14−4>
発明14から14−3のいずれかに記載の欠陥分析方法において、
前記コンピュータは、
前記特徴量に、前記配管に形成された欠陥の程度を示す情報を対応付けた参照データを記憶しておき、
前記信号処理ステップでは、前記特徴量をキーとして前記参照データを検索することで、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する欠陥分析方法。
<発明14−5>
発明14−4に記載の欠陥分析方法において、
前記コンピュータは、
欠陥が存在する前記配管に関する情報を取得する配管情報取得ステップをさらに実行し、
前記配管に関する情報毎に前記参照データを記憶し、
前記信号処理ステップでは、前記配管情報取得ステップで取得した前記配管に関する情報を利用して検索する前記参照データを特定し、その後、前記特徴量をキーとして、特定した前記参照データを検索する欠陥分析方法。
<発明14−6>
発明14から14−5のいずれかに記載の欠陥分析方法において、
前記加振ステップでは、欠陥が検出された前記配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して振動を印加し、
前記第1検知ステップでは、前記欠陥を介して前記配管の外部に放射された振動を検知する欠陥分析方法。
<発明14−7>
発明14から14−6のいずれかに記載の欠陥分析方法において、
前記加振ステップで振動を印加する加振部は、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置される欠陥分析方法。
<発明14−8>
発明14から14−7のいずれかに記載の欠陥分析方法において、
前記配管は地中に設置されており、
前記第1検知ステップで振動を検知する第1検知部は地表に設置され、前記配管から外部に放射され、地表まで伝わってきた振動を検知する欠陥分析方法。
<発明14−9>
発明14−8に記載の欠陥分析方法において、
前記第1検知ステップでは、地表における前記第1検知部の設置位置を変更して、複数の設置位置各々で振動を検知することができ、
前記信号処理ステップでは、複数の設置位置各々で前記第1検知部により取得された複数の振動波形を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置を特定する欠陥分析方法。
<発明14−10>
発明14から14−9のいずれかに記載の欠陥分析方法において、
前記コンピュータは、
前記配管を伝搬する振動、及び、前記配管内を流れる流体を伝搬する振動の少なくとも一方を検知する第2検知ステップをさらに実行し、
前記信号処理ステップでは、前記第2検知ステップで検知した振動を利用して、前記配管に欠陥が形成されていることを検知する欠陥分析方法。
<発明14−11>
発明14−10に記載の欠陥分析方法において、
前記第2検知ステップで振動を検知する第2検知部は、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置される欠陥分析方法。
<発明14−12>
発明14−11に記載の欠陥分析方法において、
前記第2検知部は複数存在し、複数の前記第2検知部は所定の間隔を設けて設置されており、
前記信号処理ステップでは、複数の前記第2検知部各々が検知した振動を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置の目安を特定する欠陥分析方法。
<発明14−13>
発明14−10から14−12のいずれかに記載の欠陥分析方法において、
前記信号処理ステップで前記配管に欠陥が形成されていることを検知すると、その後、前記加振ステップで前記振動の印加を開始し、前記第1検知ステップで当該振動を検知する欠陥分析方法。
<発明15>
コンピュータを、
配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振手段、
前記加振手段により印加された振動を検知する第1検知手段、
前記第1検知手段により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理手段、
として機能させるためのプログラム。
<発明15−2>
発明15に記載のプログラムにおいて、
前記信号処理手段に、前記特徴量として、ピーク周波数及びピークの先鋭度の少なくとも一方を抽出させるプログラム。
<発明15−3>
発明15又は15−2に記載のプログラムにおいて、
前記信号処理手段に、前記配管に形成された欠陥の程度として、前記配管に形成された孔の大きさ、及び、前記配管に形成された孔を介して前記配管外に漏れる流体の量の少なくとも一方を推定させるプログラム。
<発明15−4>
発明15から15−3のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記特徴量に、前記配管に形成された欠陥の程度を示す情報を対応付けた参照データを記憶する参照データ記憶手段としてさらに機能させ、
前記信号処理手段に、前記特徴量をキーとして前記参照データを検索することで、前記配管に形成された欠陥の程度を推定させるプログラム。
<発明15−5>
発明15−4に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
欠陥が存在する前記配管に関する情報を取得する配管情報取得手段としてさらに機能させ、
前記参照データ記憶手段に、前記配管に関する情報毎に前記参照データを記憶させ、
前記信号処理手段に、前記配管情報取得手段が取得した前記配管に関する情報を利用して検索する前記参照データを特定させ、その後、前記特徴量をキーとして、特定した前記参照データを検索させるプログラム。
<発明15−6>
発明15から15−5のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記加振手段に、欠陥が検出された前記配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して振動を印加させ、
前記第1検知手段に、前記欠陥を介して前記配管の外部に放射された振動を検知させるプログラム。
<発明15−7>
発明15から15−6のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記加振手段に、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置された加振部を介して振動を印加させるプログラム。
<発明15−8>
発明15から15−7のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記配管は地中に設置されており、
前記第1検知手段に、前記配管から外部に放射され、地表まで伝わってきた振動を検知させるプログラム。
<発明15−9>
発明15−8に記載のプログラムにおいて、
前記第1検知手段に、地表における位置を変更して、複数の位置各々で振動を検知させ、
前記信号処理手段に、複数の位置各々で前記第1検知手段により取得された複数の振動波形を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置を特定させるプログラム。
<発明15−10>
発明15から15−9のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記配管を伝搬する振動、及び、前記配管内を流れる流体を伝搬する振動の少なくとも一方を検知する第2検知手段としてさらに機能させ、
前記信号処理手段に、前記第2検知手段が検知した振動を利用して、前記配管に欠陥が形成されていることを検知させるプログラム。
<発明15−11>
発明15−10に記載のプログラムにおいて、
前記第2検知手段に、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置されたセンサを介して振動を検知させるプログラム。
<発明15−12>
発明15−11に記載のプログラムにおいて、
前記第2検知手段が振動を検知するための前記センサは複数存在し、複数の前記センサは所定の間隔を設けて設置されており、
前記信号処理手段に、複数の前記センサ各々が検知した振動を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置の目安を特定させるプログラム。
<発明15−13>
発明15−10から15−12のいずれかに記載のプログラムにおいて、
前記信号処理手段が前記配管に欠陥が形成されていることを検知すると、その後、前記加振手段に前記振動の印加を開始させ、前記第1検知手段に前記加振手段により印加された振動を検知させるプログラム。
この出願は、2012年9月28日に出願された日本特許出願特願2012−216890号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (15)

  1. 配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振手段と、
    前記加振手段により印加された振動を検知する第1検知手段と、
    前記第1検知手段により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理手段と、
    を有する欠陥分析装置。
  2. 請求項1に記載の欠陥分析装置において、
    前記信号処理手段は、前記特徴量として、ピーク周波数及びピークの先鋭度の少なくとも一方を抽出する欠陥分析装置。
  3. 請求項1又は2に記載の欠陥分析装置において、
    前記信号処理手段は、前記配管に形成された欠陥の程度として、前記配管に形成された孔の大きさ、及び、前記配管に形成された孔を介して前記配管外に漏れる流体の量の少なくとも一方を推定する欠陥分析装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の欠陥分析装置において、
    前記特徴量に、前記配管に形成された欠陥の程度を示す情報を対応付けた参照データを記憶する参照データ記憶手段をさらに有し、
    前記信号処理手段は、前記特徴量をキーとして前記参照データを検索することで、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する欠陥分析装置。
  5. 請求項4に記載の欠陥分析装置において、
    欠陥が存在する前記配管に関する情報を取得する配管情報取得手段をさらに有し、
    前記参照データ記憶手段は、前記配管に関する情報毎に前記参照データを記憶し、
    前記信号処理手段は、前記配管情報取得手段が取得した前記配管に関する情報を利用して検索する前記参照データを特定し、その後、前記特徴量をキーとして、特定した前記参照データを検索する欠陥分析装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の欠陥分析装置において、
    前記加振手段は、欠陥が検出された前記配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して振動を印加し、
    前記第1検知手段は、前記欠陥を介して前記配管の外部に放射された振動を検知する欠陥分析装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の欠陥分析装置において、
    前記加振手段は、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置される欠陥分析装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の欠陥分析装置において、
    前記配管は地中に設置されており、
    前記第1検知手段は地表に設置され、前記配管から外部に放射され、地表まで伝わってきた振動を検知する欠陥分析装置。
  9. 請求項8に記載の欠陥分析装置において、
    前記第1検知手段は、地表における設置位置を変更して、複数の設置位置各々で振動を検知することができ、
    前記信号処理手段は、複数の設置位置各々で前記第1検知手段により取得された複数の振動波形を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置を特定する欠陥分析装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の欠陥分析装置において、
    前記配管を伝搬する振動、及び、前記配管内を流れる流体を伝搬する振動の少なくとも一方を検知する第2検知手段をさらに有し、
    前記信号処理手段は、前記第2検知手段が検知した振動を利用して、前記配管に欠陥が形成されていることを検知する欠陥分析装置。
  11. 請求項10に記載の欠陥分析装置において、
    前記第2検知手段は、前記配管の外側表面、又は、前記配管に接続された分岐配管の外側表面に設置される欠陥分析装置。
  12. 請求項10又は11に記載の欠陥分析装置において、
    前記第2検知手段は複数存在し、複数の前記第2検知手段は所定の間隔を設けて設置されており、
    前記信号処理手段は、複数の前記第2検知手段各々が検知した振動を利用して、前記配管に形成された欠陥の位置の目安を特定する欠陥分析装置。
  13. 請求項10から12のいずれか1項に記載の欠陥分析装置において、
    前記信号処理手段が前記配管に欠陥が形成されていることを検知すると、その後、前記加振手段が前記振動の印加を開始し、前記第1検知手段が前記加振手段により印加された振動を検知する欠陥分析装置。
  14. コンピュータが、
    配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振ステップと、
    前記加振ステップで印加された振動を検知する第1検知ステップと、
    前記第1検知ステップで取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理ステップと、
    を実行する欠陥分析方法。
  15. コンピュータを、
    配管内を流れる流体及び前記配管の少なくとも一方に対して複数の周波数の振動を印加する加振手段、
    前記加振手段により印加された振動を検知する第1検知手段、
    前記第1検知手段により取得された振動波形から特徴量を抽出し、抽出した前記特徴量を利用して、前記配管に形成された欠陥の程度を推定する信号処理手段、
    として機能させるためのプログラム。
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