JP2000015758A - 自動車用内装部品及びその製造方法 - Google Patents
自動車用内装部品及びその製造方法Info
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Abstract
するとともに、発泡時に表皮層に変形等を起こすことな
く精度良く製造することができる自動車用内装部品を提
供する。 【解決手段】 本発明の自動車用内装部品は、熱可塑性
ポリオレフィン樹脂組成物製の表皮層1と、熱可塑性ポ
リオレフィン樹脂組成物製の第一の発泡層2と、ポリプ
ロピレン樹脂製の第二の発泡層3と、ポリプロピレン樹
脂製の基材4とが一体的に積層してなる。この内装部品
は、スラッシュ成形法により熱可塑性ポリオレフィン樹
脂組成物の粉末から所定の厚さの表皮層1を形成し、同
じくスラッシュ成形法により発泡性熱可塑性ポリオレフ
ィン樹脂組成物の粉末から表皮層1に融着した第一の発
泡層を形成し、得られた表皮積層体の第一の発泡層と基
材との間に発泡剤含有ポリプロピレン樹脂のビーズを入
れて加熱・発泡させることにより製造される。
Description
ネルのような自動車用内装部品及びその製造方法に関
し、特に全体を同一系統のポリオレフィン樹脂で形成す
るとともに基材と表皮層との間に発泡層を設けた自動車
用内装部品及びその製造方法に関する。
のインストルメントパネルのような内装部品は、複雑な
形状に一体的に成形されていなければならないだけでな
く、良好な柔軟性及び弾発性を有するために良好な感触
を与え、かつ表面に絞り状のパターン等がきれいに形成
されていなければならない。そのため従来からインスト
ルメントパネル等の内装部品は基材と表皮層との間に発
泡層を設けた積層構造としていた。
性、耐候性、耐久性等を考慮して、ポリ塩化ビニル樹脂
により形成されており、内部の発泡層は主としてポリウ
レタン発泡体により形成されていた。また基材は、成形
性、強度及び耐久性等を考慮して、ポリプロピレンやA
BS樹脂等により形成されていた。このようにポリ塩化
ビニル樹脂表皮層/ポリウレタン発泡層/PP又はAB
S樹脂基材からなる積層構造を有する内装部品を製造す
るには、まずスラッシュ成形法によりポリ塩化ビニル樹
脂の粉末から緻密な表皮層を成形し、別途射出成形した
ポリプロピレン又はABS樹脂からなる基材とともに前
記表皮層を発泡型にセットし、両者の間にウレタンを注
入し加熱することにより、発泡・ 硬化させる。
品は異なる樹脂により構成されているので、リサイクル
を行う場合には樹脂ごとに分別を行う必要がある。しか
しながら、ポリウレタン発泡層により密着されたポリ塩
化ビニル樹脂表皮層及びABS樹脂又はポリプロピレン
からなる基材を分離するには手間がかかるだけでなく、
架橋発泡したポリウレタン層は再利用が不可能であると
いう問題があった。その上ポリ塩化ビニル樹脂の焼却に
は環境に悪影響を及ぼすガスが発生するため、環境対策
装置を具備した大型焼却炉により焼却しなければならな
い。そのため自動車の内装部品を微細に粉砕した後、ダ
ストとして処分場に廃棄するのが実情であった。
車から出る廃材をできるだけ低減するために、内装部品
のリサイクル化が強く望まれており、一部実施が試みら
れている。そのためには各層の樹脂成分を同一系統のも
の、特にポリオレフィン樹脂に統一するのが好ましい。
このような試みとして、特公平7-8628号は、オレフィン
系樹脂成形体からなるコアと、表面にオレフィン系エラ
ストマーからなる表皮層を有するオレフィン系樹脂発泡
体からなるパッドとが、ポリオレフィン系接着剤を介し
て一体化されてなる表皮層貼り込みインストルメントパ
ネルを開示している。コアと表皮層との一体化には真空
成形法が用いられている。具体的には、ポリオレフィン
系接着剤を塗布した成形コアを真空成形型にセットし、
その上にあらかじめ加熱した表皮層及びパッドの一体シ
ートを載置し、コア側を真空にすることによりコアと表
面に表皮層を有するパッドとを一体化し、トリミングし
て不要部分を除去した後単体に組み付けられる。
トルメントパネルでは、コアの表面にオレフィン系エラ
ストマーからなる表皮層を有するオレフィン系樹脂発泡
体のパッドが直接接着されるので、表皮層表面が真空成
形時に変形するおそれがある。また表皮層と発泡体パッ
ドとをポリオレフィン系接着剤を介して一体化している
ので、表皮層と発泡体パッドとの密着性が必ずしも良好
でない。
レフィン系樹脂により形成するとともに、発泡時に表皮
層に変形等を起こすことなく精度良く製造することがで
きる自動車用内装部品、及びその製造方法を提供するこ
とである。
は、スラッシュ成形法により表皮層の裏面に第一の発泡
層を一体的に成形し、発泡型内にポリプロピレン樹脂の
射出成形体からなる基材と組み合わせて載置し、その間
に発泡性ポリプロピレン樹脂ビーズを入れて加熱・発泡
融着させることにより、表皮層に何の変形も起こすこと
なく良好な積層強度を有する内装部品が得られること発
見し、本発明に想到した。
車用内装部品は、熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物か
らなる表皮層と、熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物の
第一の発泡層と、ポリプロピレン樹脂からなる第二の発
泡層と、ポリプロピレン樹脂からなる基材とが一体的に
積層してなることを特徴とする。
は、(a) 加熱されたスラッシュ成形型のキャビティー内
に熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物の第一の粉末を充
填して所定の厚さの表皮層を形成し、(b) 残余の第一の
粉末を除去した後、発泡剤を含有する熱可塑性ポリオレ
フィン樹脂組成物の第二の粉末を前記スラッシュ成形型
内に充填し、(c) 再度加熱することにより前記第二の粉
末を発泡させて、前記表皮層に一体的に積層された第一
の発泡層を形成し、(d) 前記表皮層及び前記第一の発泡
層からなる表皮積層体を前記表皮層を外側にして発泡型
内に載置するとともに、別途射出成形したポリピレン樹
脂製基材も同型内に載置し、(e) 前記表皮積層体と前記
基材との間に発泡性ポリプロピレン樹脂のビーズを入れ
た後で、スチーム又は高温エアーを送給することにより
前記ポリプロピレン樹脂ビーズを発泡融着させ、もって
ポリプロピレン樹脂からなる第二の発泡層を形成すると
ともに、前記第二の発泡層及び前記基材に融着させるこ
とを特徴とする。
物製の表皮層の裏面に第一の発泡層がスラッシュ成形法
により密着して成形された表皮積層体を使用し、かつ表
皮積層体と基材との間に発泡剤含有ポリプロピレン樹脂
ビーズを入れて発泡させるので、第一の発泡層が緩衝材
の役割を果たし、ビーズの発泡時に表皮層表面に凹凸が
発生するのを防止することができる。また表皮層の裏面
に第一の発泡層がスラッシュ成形法により密着して成形
されており、さらにポリプロピレン樹脂ビーズの発泡時
に第一の発泡層及び基材に融着するので、内装部品の各
層の剥離強度は極めて高い。
ン樹脂組成物からなる表皮層1と、熱可塑性ポリオレフ
ィン樹脂組成物の第一の発泡層2と、ポリプロピレン樹
脂からなる第二の発泡層3と、ポリプロピレン樹脂から
なる基材4とが一体的に積層した構造を有する。表皮層
1と第一の発泡層2とは表皮積層体10を形成している。
は、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等
のポリプロピレン樹脂、及びエチレン−プロピレンゴム
(EPR)、エチレン−ブテンゴム(EBR)、エチレ
ン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)等の
オレフィン系エラストマーからなる群から選ばれた少な
くとも1種のポリオレフィン樹脂からなる。優れた機械
的強度とともに良好な柔軟性及び弾性を有するために、
ポリプロピレン樹脂とオレフィン系エラストマーからな
る熱可塑性エラストマー組成物であるのが好ましい。
ポリマーのみならず、プロピレンと他のα−オレフィン
との共重合体でも良い。α−オレフィンとしてはエチレ
ン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-
ペンテン等が挙げられる。プロピレン−α−オレフィン
共重合体の中では、プロピレン−エチレン共重合体が好
ましい。プロピレン−エチレン共重合体中のエチレン含
有量は40重量%以下であるのが好ましい。エチレン含有
量が40重量%を超えると機械的強度が低下する。ポリプ
ロピレン樹脂のメルトフローレート(MFR 、230 ℃、2.
16kg荷重、JISK7210 )は0.5 〜100 g/10分程度である
のが好ましい。
量は30〜80重量%であるのが好ましく、またヨウ素価
(不飽和度)が30以下で、ムーニー粘度ML1+8 (127℃)
は10〜200 程度であるのが好ましい。このようなオレフ
ィン系エラストマーの結晶化度は通常40%以下である。
ポリプロピレン樹脂とオレフィン系エラストマーとの重
量比は5/95〜80/20程度であるのが好ましい。ポリプ
ロピレン樹脂が5重量%未満では(オレフィン系エラス
トマーが95重量%を超えると)、機械的強度が低下し、
一方ポリプロピレン樹脂が80重量%を超えると(オレフ
ィン系エラストマーが20重量%未満では)、ゴム的物性
が低下する。
めに、熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物を少なくとも
部分的に架橋するのが好ましい。このためには、ジクミ
ルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン-3、t-ブチルクミルパーオキサイド
等のパーオキサイド系架橋剤を添加するのが好ましい。
パーオキサイド系架橋剤の配合量は、ポリプロピレン樹
脂及び/又はオレフィン系エラストマー100 重量部に対
して0.01〜0.05重量部程度である。また架橋助剤を添加
しても良い。
必要に応じ、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
難燃剤、顔料の他、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、マイカ、ケイ酸カルシウム等の無機充填材等を配
合しても良い。
〜2.0mm であるのがより好ましい。表皮層1の厚さが0.
3 mm未満であると機械的強度、耐久性等が十分でないの
みならず、発泡工程を経た時に表皮層1に凹凸等の欠陥
が生じないようにするのが困難である。
組成物は、発泡剤を含有する以外、表皮層1に使用する
ものと同じでよい。発泡剤としては、常温で液体状又は
固体状であるが、熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物の
融点以上に加熱したときに分解又は気化するものであれ
ば、特に限定されない。このような発泡剤としては、例
えば、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属
塩、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ヒドラゾジ
カルボンアミド、p-トルエンスルホニルセミカルバジ
ド、s-トリヒドラジノトリアジン等が挙げられる。発泡
剤の添加量は、2〜4の発泡倍率が得られる程度であれ
ばよい。発泡倍率が2倍未満であると十分なクッション
効果が得られず、また4倍超であると後のビーズ発泡成
形時の圧力に耐えられない。具体的には、発泡剤の添加
量はポリプロピレン樹脂及び/又はオレフィン系エラス
トマー100 重量部に対して1〜20重量部程度であれば良
い。
が好ましく、3〜10mmであるのがより好ましい。発泡層
の厚さが2mm未満であるとクッション効果が十分でな
く、また20mmを超えると第一の発泡層2の表面(表皮層
1の裏面)が荒れすぎてポリプロピレン樹脂ビーズの充
填が困難になる。
ポリプロピレンのホモポリマーに限らずエチレン等との
共重合体を含み、上記(B) に記載のものと同じで良い。
第二の発泡層3の発泡性ポリプロピレンビーズは発泡倍
率が10〜50倍である。また複雑形状に対応するために、
ポリプロピレンビーズの粒子径は1〜5mm程度が好まし
い。発泡倍率が10倍未満であると十分なクッション性が
得られず、また50倍を超えると内装部品の腰が弱くなる
とともに、表皮層1に過重な圧力がかかり、望ましい表
面状態が得られない。第二の発泡層3の厚さは5〜50mm
であるのが好ましく、5〜30mmであるのがより好まし
い。
が好ましく、2〜4mmがより好ましい。
第一の発泡層2との二層構造からなる表皮積層体10をス
ラッシュ成形法により製造する。これにはまず、図2
(a) に示すように、220 〜280 ℃に加熱したスラッシュ
成形用金型20内に表皮層1成形用の熱可塑性ポリオレフ
ィン樹脂組成物の粉末23を充填する。スラッシュ成形性
の観点から、粉末23は1mm以下の平均粒径を有するのが
好ましい。5〜30秒間で粉末23を融着させ、0.3 mm以上
の厚さの緻密な表皮層1を成形する。金型20のキャビテ
ィー面上に表皮層1が形成されるので、金型20の表面に
表皮層1に転写する模様を形成しておく。
し(図2(b) )、発泡剤含有熱可塑性ポリオレフィン樹
脂組成物からなる粉末26を充填する(図2(c)参照)。
発泡剤入り粉末26の平均粒径は表皮層1用粉末23の平均
粒径と同じでよい。第一の発泡層2を形成するための加
熱温度は220 〜280 ℃であるのが好ましく、加熱時間は
5〜 180秒であるのが好ましい。このようにして熱可塑
性ポリオレフィン樹脂組成物からなる表皮層1と熱可塑
性ポリオレフィン樹脂組成物からなる第一の発泡層2と
が一体的に積層されてなる二層構造を有する表皮積層体
10が得られる(図2(d) 参照)。
より、所定の形状及び厚さの基材4を成形する(図2
(e) )。ポリプロピレン樹脂基材4の射出成形温度は20
0 〜250 ℃程度であれは良い。基材4にはビーズ注入用
の開口部と加熱用エアー又はスチーム注入、排出用の開
口部をそれぞれ複数設けておくのが好ましい。以上のよ
うにして、表皮層1及び第一の発泡層2からなる表皮積
層体10と、ポリプロピレン樹脂基材4が得られる(図2
(f) )。
オレフィン樹脂組成物からなる表皮積層体10を第一の発
泡層2を内側にしてセットするとともに、ポリプロピレ
ン樹脂からなる基材4を金型40aに密着するようにセッ
トする(図3(a) )。発泡型40a、40bにはビーズ注入
用の開口部43、43と、加熱用エアー又はスチーム注入、
排出用の開口部44とが設けられているので、それらの開
口部に基材の開口部を整合させる。発泡型40a、40bを
所定の間隔に型締めした後、それらの間の空間に発泡性
ポリプロピレン樹脂のビーズ34を注入する(図3(b)
)。
ーズ34を発泡型40a、40bのキャビティー42内に入れ、
加熱エアー又はスチームを開口部44より注入する。加熱
エアー又はスチームの温度は120 〜150 ℃が好ましい。
この温度によりポリプロピレン樹脂ビーズ34は発泡融着
し、基材4と表皮積層体10との空間を完全に埋めるとと
もに、第一の発泡層2の内面及び基材4の表面に完全に
融着する。発泡・融着に要する時間は5〜60秒程度であ
る。
際、表皮層1の裏面に設けられた第一の発泡層2のクッ
ション作用により、発泡の影響は表皮層1の表面に全く
表れない。そのため、表皮層1の表面模様は全くくずれ
ず、また表面性が劣化することもない。
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
パウダー(平均粒径180 μm、住友化学工業(株)製)
を使用し、図2に示すスラッシュ成形型により250 ℃で
8秒間加熱し、厚さ0.6mm の表皮層1を形成した。スラ
ッシュ成形型の片面に絞模様が形成されていたが、その
絞模様は忠実に転写された。残余の粉末を除去した後、
発泡剤を含有する熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物の
粉末として、発泡性TPEパウダー(平均粒径180 μ
m、住友化学工業(株)製)を使用し、図2に示すスラ
ッシュ成形型により250 ℃で75秒間加熱し、発泡倍率4
倍、厚さ3.5mm の第一の発泡層2を形成した。得られた
表皮積層体10において、第一の発泡層2は表皮層1に完
全に融着しており、第一の発泡層2を破断することなし
に表皮層1から剥離することはできなかった。
ランドポリプロJ108M )の基材4(厚さ2.5mm )を作製
した。上記表皮積層体10を第一の発泡層2が上を向くよ
うに図3に示す発泡型の下型40aのキャビティー(間隔
27mm)内に載置し、基材4を上型40bに密着させた。従
って、第一の発泡層2と基材4との間隔は20mmであっ
た。なお上型40bには基材4の開口部に対応する位置に
それぞれビーズ注入用及びベント用開口部が設けられて
いた。
リプロピレンビーズ(EPポールEA、平均粒径3.5mm 、三
菱化学BASF(株)製)を注入し、250 ℃で30秒間加熱し
た。その結果、発泡倍率30倍の第二の発泡層3が形成さ
れた。
様以外の凹凸は全くなかった。また第二の発泡層3及び
基材4をそれぞれ剥離使用としたが、破断せずに剥離す
ることはできなった。これから、表皮層1の表面に対す
る第二の発泡層3の発泡成形による影響を完全に防止で
きることが分かった。また第二の発泡層3の発泡成形時
に第一の発泡層2と基材4とに完全に融着したことが確
認できた。
は、まず表皮層の裏面に第一の発泡層をいずれもスラッ
シュ成形法により熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物か
ら形成することにより一体的な表皮積層体を作製し、次
いで発泡型内において、予め作製しておいたポリプロピ
レン樹脂製基材との間にポリプロピレン樹脂ビーズを充
填し、加熱・発泡させる。このように表皮が単層ではな
く、スラッシュ成形された緻密な表皮層と第一の発泡層
からなる二層構造を有するので、表皮層に直接ポリプロ
ピレン樹脂ビーズの発泡による力がかかることはなく、
発泡層はクッション材として作用する。そのためビーズ
の発泡時に表皮層表面に凹凸が発生するのを防止するこ
とができる。またポリプロピレン樹脂ビーズの発泡時に
第一の発泡層及び基材に融着するので、内装部品の各層
の剥離強度は極めて高い。
表皮層が全てポリオレフィン系樹脂により形成されてい
るので、分別することなしにリサイクルが可能である。
このような内装部品は特にインストルメントパネル等に
好適である。
ある。
をスラッシュ成形法により製造し、基材を射出成形法に
より製造する様子を示す断面図であり、(a) はスラッシ
ュ成形型内に熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物粉末を
充填して表皮層を形成する様子を示し、(b) は表皮層を
形成した後で残余の粉末を除去する様子を示し、(c) は
表皮層の上に発泡性熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物
粉末を充填する様子を示し、(d) はスラッシュ成形法に
より形成された表皮層及び第一の発泡層を示し、(e) は
射出成形法により基材を形成する様子を示し、(f) は形
成した表皮積層体と基材とを示す。
ピレン樹脂ビーズを加熱・発泡させることにより、本発
明の内装部品を作製する様子を示す断面図であり、(a)
は下型に第一の発泡層を上にして表皮積層体を載置し、
上型に基材を取り付けた様子を示し、(b) は両型を部分
的に閉じて、表皮積層体と基材との間にポリプロピレン
樹脂ビーズを充填した様子を示し、(c) は両型をさらに
閉じてポリプロピレン樹脂ビーズを加熱・発泡させる様
子を示す。
物粉末 26・・・第一の発泡層形成用の発泡剤含有熱可塑性ポリ
オレフィン樹脂組成物粉末 30・・・射出成形型 34・・・ポリプロピレン樹脂ビーズ 40a、40b・・・発泡型
Claims (6)
- 【請求項1】 熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物から
なる表皮層と、熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物の第
一の発泡層と、発泡性ポリプロピレン樹脂からなる第二
の発泡層と、ポリプロピレン樹脂からなる基材とが一体
的に積層してなることを特徴とする自動車用内装部品。 - 【請求項2】 請求項1に記載の自動車用内装部品にお
いて、前記表皮層が0.3 mm以上の厚さを有し、前記第一
の発泡層が2〜20mmの厚さを有し、前記第二の発泡層が
5〜50mmの厚さを有し、前記基材が1〜5mmの厚さを有
することを特徴とする自動車用内装部品。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の自動車用内装部
品において、前記第一の発泡層の発泡倍率が2〜4倍で
あり、前記第二の発泡層の発泡倍率が10〜50倍であるこ
とを特徴とする自動車用内装部品。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の自動車
用内装部品において、前記熱可塑性ポリオレフィン樹脂
組成物がポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合
体、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーの少な
くとも一種を含有することを特徴とする自動車用内装部
品。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の自動車
用内装部品の製造方法において、(a) 加熱したスラッシ
ュ成形型内に熱可塑性ポリオレフィン樹脂組成物の第一
の粉末を充填して所定の厚さの表皮層を形成し、(b) 残
余の第一の粉末を除去した後、発泡剤を含有する熱可塑
性ポリオレフィン樹脂組成物の第二の粉末を前記スラッ
シュ成形型内に充填し、(c) 再度加熱することにより前
記第二の粉末を発泡させて、前記表皮層に一体的に積層
された第一の発泡層を形成し、(d) 前記表皮層及び前記
第一の発泡層からなる表皮積層体を前記表皮層を外側に
して発泡型内に載置するとともに、別途射出成形したポ
リプロピレン樹脂製基材も同型内に載置し、(e) 前記表
皮積層体と前記基材との間に発泡性ポリプロピレン樹脂
のビーズを入れた後で、スチーム又は高温エアーを送給
することにより前記ポリプロピレン樹脂ビーズを発泡融
着させ、もってポリプロピレン樹脂からなる第二の発泡
層を形成するとともに、前記第二の発泡層及び前記基材
に融着させることを特徴とする方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載の自動車用内装部品の製
造方法において、前記表皮層を220 〜280 ℃、5〜30分
で成形し、前記第一の発泡層を220 〜280 ℃、5〜180
秒で発泡し、かつ前記第二の発泡層を120 〜150 ℃、5
〜60秒で発泡融着することを特徴とする方法。
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